JP7429472B1 - 空気浄化装置及び空気の浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より多くの空気を低コストで効率的に清浄化できるようにする。【解決手段】空気浄化装置は、筐体と、旋回流を発生する送風機と、流入した空気に真空紫外線を照射してオゾンを発生させる光源と、発生したオゾンと流入した空気とが旋回流によって混合して混合気体が生成される空間を、第1混合室と第2混合室とに分割する分割壁と、オゾンを分解して活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により混合気体に含まれている空気を浄化させるオゾン分解触媒とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、空気浄化装置及び空気の浄化方法に関する。
空気を取り込んで、取り込んだ空気を清浄化させる空気清浄機が知られている(例えば、特許文献1から3を参照)。このような空気清浄機は、HEPAフィルタ、紫外線、オゾン等による除菌、脱臭効果を利用していた。
特開2011-101748号公報 特開2013-153897号公報 特開2019-111268号公報
このような空気清浄機において、匂いの分子、ウイルス、花粉等といった種々の殺菌対象及び脱臭対象の粒子を除去するには、一般に、複数の技術を組み合わせることが用いられてきた。真空紫外線は、空気中の酸素と反応してオゾン、活性酸素を発生させるので、活性酸素による除菌、消臭効果が期待できる。しかしながら、ウイルス等に比べて大きな細菌、カビ、花粉等は、オゾンによる除菌、脱臭効果に時間がかかることがあり、例えば、部屋全体の空気を速やかに清浄化させることは困難であった。一方、UVCを含む殺菌線は、ウイルス、細菌等の核酸を分解する殺菌効果を有するが、オゾン等と同様に、部屋全体の空気を速やかに殺菌することは困難であった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、より多くの空気を低コストで効率的に清浄化できるようにすることを目的とする。
本発明の第1の態様においては、吸気口と排気口とを有する筐体と、浄化すべき空気を前記吸気口から前記筐体の内部に流入させて、浄化した前記空気を前記排気口から排気させる旋回流を発生する送風機と、前記筐体の内部において、流入した前記空気に真空紫外線を照射してオゾンを発生させる光源と、前記光源と前記排気口の間において、発生した前記オゾンと流入した前記空気とが前記旋回流によって混合して混合気体が生成される空間を、第1混合室と第2混合室とに分割する分割壁と、生成した前記混合気体が前記旋回流によって流入し、前記オゾンを分解して活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により前記混合気体に含まれている前記空気を浄化させるオゾン分解触媒とを備え、前記分割壁は、前記混合気体が生成される空間を2つの領域に分割して、前記第2混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度が、前記第1混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度よりも小さくなるように設けられており、前記第1混合室から前記第2混合室へと前記旋回流の一部を流入させるための貫通孔を有する、空気浄化装置を提供する。
前記筐体は、前記吸気口から前記排気口に向かう方向を長手方向とした筒型の形状を有し、前記第2混合室は、前記第1混合室よりも前記筐体の長手方向の中心軸から離れた位置に設けられていてもよい。
前記空気浄化装置は、前記第2混合室を加湿するための加湿器を更に備えてもよい。
前記光源は、185nmの波長の光を含む前記真空紫外線と、254nmの光を含む深紫外線とを前記空気に照射してもよい。
前記空気浄化装置は、前記光源が照射する光のうち前記吸気口から前記筐体の外部へと漏洩する光を遮光して低減させつつ、前記送風機に向かう光を前記第1混合室又は前記第2混合室が存在する空間へと反射させる遮光板を更に備えてもよい。
前記空気浄化装置は、前記オゾン分解触媒と前記排気口との間に設けられており、前記オゾンの濃度を検出するオゾンセンサを更に備えてもよい。
前記空気浄化装置は、前記オゾンセンサによる前記オゾンの濃度の検出結果に基づき、前記オゾンの濃度の検出結果が所定の値以下となるように、前記送風機の前記旋回流の流量と、前記光源の点灯及び消灯のタイミングと、前記光源の光量とのうち、少なくとも一つを調節する制御部を更に備えてもよい。
本発明の第2の態様においては、吸気口と、前記吸気口に対向する排気口とを有する筐体を用いる空気の浄化方法であって、浄化すべき前記空気を前記吸気口から前記筐体の内部に流入させる旋回流を発生するステップと、前記筐体の内部において、流入した前記空気に真空紫外線を照射してオゾンを発生させるステップと、前記筐体の内部の第1混合室及び第2混合室において、発生した前記オゾンと流入した前記空気とが前記旋回流によって混合して混合気体を生成させるステップと、前記第1混合室と前記第2混合室とを分割する分割壁は貫通孔を有し、前記第1混合室から前記第2混合室へと前記旋回流の一部を流入させるステップと、前記第1混合室で生成した前記混合気体を前記旋回流によってオゾン分解触媒に流入させて前記オゾンを分解する活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により前記混合気体に含まれている前記空気を浄化するステップと、前記第2混合室で生成した前記混合気体と、前記第1混合室から前記貫通孔を経て前記第2混合室に流入した前記混合気体とを前記旋回流によって前記オゾン分解触媒に流入させて前記オゾンを分解する活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により前記混合気体に含まれている前記空気を浄化するステップと、浄化された前記空気を前記旋回流によって前記排気口から排気するステップとを有し、前記分割壁は、前記混合気体が生成される空間を2つの領域に分割して、前記第2混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度が、前記第1混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度よりも小さくなるように設けられている、前記空気の浄化方法を提供する。
本発明によれば、より多くの空気を低コストで効率的に清浄化できるという効果を奏する。
本実施形態に係る空気浄化装置10の構成例を示す。 本実施形態に係る空気浄化装置10の断面の構成例を示す。 本実施形態に係る空気浄化装置10の動作フローの一例を示す。 本実施形態に係る空気浄化装置10の変形例を示す。
<空気浄化装置10の構成例>
図1は、本実施形態に係る空気浄化装置10の構成例を示す。本実施形態において、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、及びZ軸とする。空気浄化装置10は、オゾン、殺菌線、及び活性酸素を利用して室内の空気を取り込んで浄化する。空気浄化装置10は、浄化の速度が異なる複数の空間を備え、浄化すべき空気を適切な空間に分けて浄化することにより、空気を効率的に浄化する。
空気浄化装置10は、吸気口11と排気口12とを有する筐体13を備える。図1は、排気口12が吸気口11に対向するように設けられている例を示す。また、図1は、筐体13が吸気口11から排気口12に向かう方向を長手方向(Z軸の方向)とした筒型の形状を有する例を示す。空気浄化装置10は、送風機110と、光源120と、遮光板130と、分割壁140と、第1混合室150と、第2混合室160と、オゾン分解触媒170と、活性炭フィルタ180と、オゾンセンサ190と、制御部200とを更に備える。
吸気口11は、浄化すべき空気が流入する。吸気口11は、塵埃等が筐体13の内部に侵入することを防止するためのフィルタ14を有することが望ましい。フィルタ14は、例えば、中性能フィルタとして知られるエアフィルタである。また、フィルタ14は、帯電フィルタ、抗菌剤塗布フィルタ等であってもよい。吸気口11から取り込まれた空気は、空気浄化装置10によって浄化され、浄化された空気が排気口12から排気される。
送風機110は、浄化すべき空気を吸気口11から筐体13の内部に流入させて、浄化した空気を排気口12から排気させる旋回流を発生する。送風機110は、例えば、プロペラ形状の部材が回転することにより、旋回流を発生させる送風ファンである。例えば、送風機110は、空気を取り込む側である当該送風機110の背面が吸気口11を向き、旋回流を放出する側である当該送風機110の前面が排気口12を向くように設けられている。これにより、送風機110が動作すると、筐体13の内部では、旋回しながら吸気口11から排気口12に向かう風が発生する。
光源120は、筐体13の内部において、流入した空気に真空紫外線(VUV:Vacuum Ultra Violet)を照射してオゾンを発生させる。真空紫外線は、波長が10nm程度から200nm程度までの光である。光源120は、例えば、エキシマランプ、水銀ランプ等である。このような真空紫外線を空気に照射すると、オゾンが発生する。オゾンは除菌、脱臭効果を有するので、空気を浄化できる。
光源120は、185nmの波長の光を含む真空紫外線と、254nmの光を含む深紫外線とを浄化すべき空気に照射する、2波長光源であることが望ましい。深紫外線は、空気に含まれているウイルス、細菌等の遺伝子を構成するDNA、RNA等の核酸を切断することができ、ウイルス、細菌等の活性を失わせることで空気を除菌する。このような2波長光源として、定圧水銀ランプが挙げられる。定圧水銀ランプは、安定に発光し、長寿命で安価なため、空気浄化装置10のコストを低減できる。
光源120は、送風機110が旋回流を放出する放出口の近辺に配置されていることが望ましい。例えば、送風機110は吸気口11と光源120との間に設けられており、光源120は送風機110が発生した旋回流に紫外線を照射する。言い換えると、送風機110の背面の空間において浄化すべき空気に紫外線を照射してオゾンを発生させ、送風機110の前面の空間において発生したオゾンと空気とが混合されるように、光源120と送風機110とが配置されている。
例えば、送風機110を光源120の直前に配置することで、オゾンと空気の混合気体を効果的に生成することができる。なお、光源120の周囲にオゾンが留まると、オゾンの原料となる酸素が不足してしまう。そこで、送風機110を光源120の直前に配置することにより、発生したオゾンを吹き飛ばしてオゾンの原料となる空気を適切に供給することができ、オゾンを効率的に発生させることができる。なお、光源120は、真空紫外線及び深紫外線とは異なる波長の光を低減させる光フィルタを有してもよい。
遮光板130は、光源120が照射する光のうち吸気口11から筐体13の外部へと漏洩する光を遮光して低減させる。また、遮光板130は、送風機110に向かう光を第1混合室又は第2混合室が存在する空間へと反射させてもよい。遮光板130は、例えば、送風機110と光源120との間に設けられている。
この場合、遮光板130は、縦断面が放物線、楕円、又は円弧等の形状の反射面を有する。また、遮光板130は、送風機110が放出する空気の向きを妨げて乱流を発生させ、オゾンと空気とをより混合しやすくしてもよい。遮光板130は、紫外線の反射能力が高いアルミニウム合金等で形成されていることが望ましい。
分割壁140は、光源120と排気口12の間において、発生したオゾンと流入した空気とが旋回流によって混合して混合気体が生成される空間を、第1混合室150と第2混合室160とに分割する。分割壁140は、混合気体が生成される空間を、旋回流の長手方向の速度成分が異なる2つの領域に分割する。本実施例において、第1混合室150における旋回流の長手方向の速度成分が第2混合室160における旋回流の長手方向の速度成分よりも速くなるように、分割壁140が設けられている例を説明する。
例えば、送風機110のプロペラ形状の部材の回転軸が筐体13の長手方向の中心軸にほぼ一致するか近接している場合、筐体13の長手方向の中心軸を含む領域は、筐体13の壁部側の領域と比較して旋回流の長手方向の速度成分が速くなる。そこで、分割壁140は、筐体13の内部の空間を、筐体13の長手方向の中心軸を含む領域(第1混合室150)と、当該中心軸を含まない領域(第2混合室160)とに分割するように設けられている。なお、図1において、筐体13の長手方向の中心軸を一点鎖線で示す。
分割壁140は、例えば、筐体13の長手方向に延伸する円筒型の仕切り板である。また、分割壁140は、筐体13の長手方向において、排気口12に近づくにつれて当該長手方向の中心軸から離れていくように設けられていてもよい。言い換えると、分割壁140は、空気の流れの下流方向に向かって末広がりに拡大する。ここで、上流方向は吸気口11に向かう方向であり、下流方向は排気口12に向かう方向である。分割壁140は、例えば、円錐、多角錐等といった錐体形状の一部の形状を有する。言い換えると、筐体13の長手方向において、排気口12に近づくにつれて、第1混合室150の体積が大きくなり、第2混合室160の体積が小さくなる。
このように、分割壁140は、第2混合室160の旋回流の長手方向の速度成分に対する空気抵抗が第1混合室150の旋回流に対する空気抵抗よりも大きくなるように形成されている。これにより、第1混合室150の旋回流の長手方向の速度成分と第2混合室160の旋回流の長手方向の速度成分との差をより大きくすることができる。なお、分割壁140は、第1混合室150及び第2混合室160に光源120の光が届くように設けられていることが望ましい。
また、分割壁140は、第1混合室150から第2混合室160へと旋回流の一部を流入させるための貫通孔141を有する。貫通孔141は、細菌、カビ、花粉等のウイルスよりも大きい殺菌対象及び脱臭対象の粒子を通過させる。また、貫通孔141は、第1混合室150において分割壁140によって反射した光源120の光を第2混合室160へと通過させる。
ここで、旋回流の長手方向に垂直な速度成分は、ほぼ一定の角速度ωで中心から円周の方向に速度vで回転しながら移動する流れになる。この場合、中心から距離rに位置する質量mの粒子に加わる遠心力はmrωとなるので、旋回流の長手方向に垂直な速度成分は、質量が重い粒子ほど旋回流の中心から外側に移動させる。
したがって、送風機110が旋回流を発生させると、第1混合室150の空気に含まれている細菌、カビ、花粉等が、貫通孔141を通過して第1混合室150よりも外側の第2混合室160へと移動する。分割壁140は、紫外線の反射能力が高いアルミニウム合金等で形成されていることが望ましい。
<空気浄化装置10の断面の構成例>
図2は、本実施形態に係る空気浄化装置10の断面の構成例を示す。図2は、図1に示す空気浄化装置10のA-A’断面図を示す。図2の例は、分割壁140が筐体13の内部の空間を円形状に分割している例を示す。
第1混合室150は、筐体13の長手方向の中心軸を含む位置に設けられている。第2混合室160は、第1混合室150よりも筐体13の長手方向の中心軸から離れた位置に設けられている。第2混合室160は、第1混合室150の周囲を囲うように設けられている。
また、筐体13の内壁の一部は、第2混合室160を構成する壁の一部となる。このような筐体13の内壁の少なくとも一部は、オゾンと紫外線とに高い耐性のあるステンレス鋼等で形成されていることが望ましい。また、筐体13の内壁の少なくとも一部と分割壁140の第2混合室160を向く面は、酸化銅、酸化ニッケルなどの分解触媒となる材料が更に設けられていてもよい。
図2に示すように、筐体13の断面の形状が四角形の場合、光源120は四角形の対角線上に配置されていることが望ましい。これにより、筐体13の大きさをコンパクトにしつつ、光源120からの光が第1混合室150及び第2混合室160に届くようにすることができる。
送風機110が発生する旋回流は、例えば、XY面において、長手方向の中心軸を中心とした渦状の空気の流れになる。渦状の空気の流れは、長手方向の中心軸から中心軸の周囲に向かう外向きの流れの成分を有するので、空気に含まれている細菌、カビ、花粉等が、貫通孔141を通過して第2混合室160へと移動しやすくなる。
一例として、送風機110のファンの直径を約12cmとし、毎分3000回転程度で当該ファンを回転させた場合、ファンの先端に生じる遠心力は600G程度である。ファンが発生する旋回流の回転数は、ファンの回転数の1/6程度と推定されるので、旋回流の遠心力は100G程度と考えられる。
細菌、カビ、花粉等の粒子の質量は、空気分子の1万倍程度以上なので、100G程度の遠心力であれば、細菌、カビ、花粉等と、空気分子よりも軽いウイルス及び匂いの元となる分子とを遠心分離することができる。言い換えると、細菌、カビ、花粉等の粒子のほとんどを第2混合室160に移動させることができる。また、ウイルス及び匂いの元となる分子は、第1混合室150及び第2混合室160に概ね体積比で配分される。
以上のように、第1混合室150は、第2混合室160よりも旋回流の風速が大きく、ウイルス、匂いの元となる分子等を含む浄化すべき空気とオゾンとの混合気体が旋回する空間となる。第2混合室160は、第1混合室150よりも旋回流の風速が小さく、ウイルス、匂いの元となる分子に加えて、細菌、カビ、花粉等を含む空気とオゾンとの混合気体が旋回する空間となる。
第1混合室150及び第2混合室160は、混合気体が旋回するので、浄化すべき空気とオゾンとがほぼ一様となるように混合される。これにより、浄化すべき空気の少なくとも一部は、オゾンによって浄化される。また、光源120が2波長光源の場合、深紫外線が第1混合室150及び第2混合室160のウイルス、細菌等の活性を失わせて除菌できる。
なお、分割壁140には、光源120の光を第1混合室150から第2混合室160に通過させる貫通孔141が形成されている。これにより、第2混合室160は、第1混合室150よりも狭い空間であり、第2混合室160の光源120に対向する開口が第1混合室150の光源120に対向する開口より小さくても、ウイルス、細菌等を除菌できる程度の光量を得ることができる。
更に、深紫外線は、オゾンを分解することによって殺菌効果の高い活性酸素(OHラジカル)を発生させる。言い換えると、深紫外線は、オゾンの濃度を低下させつつ、空気を除菌、脱臭することができる。以上のように、空気浄化装置10は、第1混合室150及び第2混合室160において、オゾン、殺菌線、及び活性酸素により、混合気体に含まれている空気の少なくとも一部を浄化できる。
オゾン分解触媒170は、筐体13の内部で生成した混合気体が旋回流によって第1混合室150及び第2混合室160から流入する。オゾン分解触媒170は、オゾンを分解して活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により混合気体に含まれている空気を浄化させる。活性酸素は、オゾン等と比較してより高速に空気を除菌、脱臭することができる。また、活性酸素は、オゾン等と比較して速やかに消滅するので、空気浄化装置10の外部にほとんど流出しない。
言い換えると、オゾン分解触媒170は、混合気体に含まれているオゾンの濃度を低下させると共に、殺菌効果が高い活性酸素を発生させる。カビ、細菌等はDNAを有し、ウイルス等はRNAを有する。活性酸素は、このようなDNA、RNAを切断する能力を有するので、カビ、細菌、ウイルス等を殺菌できる。オゾン分解触媒170は、オゾンに触れる表面において、オゾンを分解するので、表面積の大きい構造を有することが望ましい。オゾン分解触媒170は、例えば、複数の貫通孔を有し、混合気体が貫通孔のそれぞれを通過する際にオゾンを分解するように構成されている。
貫通孔の断面は円、楕円、多角形等の形状であることが望ましい。貫通孔の断面が円形状の場合、円の直径が1mm程度となるように貫通孔が形成されていることが望ましい。貫通孔の断面が円形状以外の場合、断面積が直径1mmの円の面積程度になるように貫通孔が形成されていることが望ましい。貫通孔の内壁には、例えば、二酸化マンガン、酸化ニッケル等の触媒が固着されている。
オゾンは、このような貫通孔の内壁で分解されて活性酸素を発生し、有機物を酸化分解した後に酸素に戻る。貫通孔に流入した殺菌対象及び脱臭対象の粒子は、旋回流によって貫通孔内の内壁を何度も反射することになるので、発生した活性酸素に接触する機会が増加し、貫通孔内において効率的に浄化される。言い換えると、活性酸素の濃度は貫通孔の内壁近傍で高くなり、空気はこのような貫通孔の内壁近傍で浄化される。なお、活性酸素の寿命は1/10,000秒程度であり、活性酸素の移動距離は20μm程度であることが推定される。
オゾン分解触媒170は、一例として、貫通孔の断面が正六角形のハニカム構造を有する。これにより、オゾン分解触媒170は、オゾンと触媒との接触面積を広くしつつ、浄化した空気を排気口12へと通過させる通気性を保つことができ、効率的にオゾンを分解することができる。
第1混合室150の混合気体は、第2混合室160の混合気体よりも速くオゾン分解触媒170に到達する。例えば、第1混合室150の混合気体の長手方向の移動速度を約1m/sとし、旋回流の回転数を300回転/分(=50回転/s)程度とすると、長手方向に垂直な水平の速度成分は約18m/sとなる。
言い換えると、第1混合室150の混合気体は、オゾン分解触媒170の貫通孔の壁面に垂直に近い角度で突入でき、効果的に活性酸素を生じさせることがわかる。これにより、混合気体のオゾン濃度は低下し、混合気体の空気は活性酸素によって浄化されつつ、水平方向の運動エネルギーが貫通孔に沿った排気口12に進む直進エネルギーに変わり、オゾン分解触媒170に流入した旋回流は整流となって排気口12に向かう。
以上のように、空気浄化装置10は、送風機110が旋回流を発生させることで、オゾンとオゾン分解触媒170との反応を効率的に高めることができ、また、オゾン分解触媒170を通過した空気を排気口12から排気させる換気能力を向上できる。一方、第2混合室160の混合気体は、第1混合室150の混合気体よりもオゾン分解触媒170に向く長手方向の移動速度が遅いので、オゾン分解触媒170を通過する速度も遅くなる。これにより、第2混合室160の混合気体に含まれる空気がオゾン分解触媒170を通過する時間が長くなり、活性酸素が時間をかけて当該空気を効果的に除菌できる。
活性炭フィルタ180は、オゾン分解触媒170と排気口12との間に設けられており、オゾン分解触媒170で浄化された空気が旋回流によって流入し、空気に残留しているオゾンを分解する。排気口12は、活性炭フィルタ180を通過して浄化された空気を旋回流によって排気する。なお、オゾン分解触媒170により、オゾンを十分低い濃度まで低減できるが、活性炭フィルタ180は、流入した空気に微量のオゾンが残留した場合に、残留したオゾンを除去して、空気浄化装置10の外部に漏洩するオゾンの濃度を確実に低減させる。
活性炭フィルタ180によるオゾン分解能力は、活性炭の量と、流入する空気の流量とでほぼ定まる。一例として、活性炭フィルタ180により、残留しているオゾン濃度を活性炭により95%程度以上低減させて、排気口12から排気されるオゾンの濃度を0.05ppm程度以下となるように設計できる。言い換えると、本実施形態に係る空気浄化装置10は、オゾン分解触媒170及び活性炭フィルタ180により、残留オゾンの濃度を人体に安全な0.05ppm程度以下にしつつ、空気を清浄化することができる。
オゾンセンサ190は、オゾン分解触媒170と活性炭フィルタ180との間に設けられており、オゾンの濃度を検出する。空気浄化装置10は、安全性の高い空気を排気していることをモニタできることが望ましく、例えば、排気口12から排気されるオゾンの濃度を検出できることが望ましい。しかしながら、0.03ppm程度未満のオゾンの濃度を検出するオゾン検出器は高価であり、装置規模も大きくなってしまう。
そこで、本実施形態に係る空気浄化装置10は、オゾンセンサ190をオゾン分解触媒170と活性炭フィルタ180の間に配置する。そして、オゾンセンサ190は、オゾン分解触媒170から流入するオゾンの濃度が十分に低減されているか否かを検出する。例えば、オゾンセンサ190は、オゾンの濃度が0.3ppm程度以下になっているか否かを検出する。
オゾンセンサ190は、一例として、インジウム・錫複合酸化物を用いた素子である。このようなオゾンセンサ190は、約0.02ppmから約0.5ppmの濃度範囲のオゾンに対して高い感度を有し、環境基本法の定める0.06ppm以下の濃度のオゾンを検出することができる。
制御部200は、このようなオゾンセンサ190の検出結果を受け取って、オゾン濃度を算出する。制御部200は、算出したオゾン濃度を表示部等に出力してもよく、ネットワーク等を介してサーバ又はユーザの端末等にオゾン濃度の情報を送信してもよい。
制御部200は、例えば、所定の値をオゾンセンサ190の検出結果から差し引くか、又は、所定の係数を検出結果に掛けることで、排気口12から排気する空気に含まれている残留オゾン濃度を推定する。ここで、所定の値又は所定の係数は、オゾン分解触媒170のオゾンの分解能力と活性炭フィルタ180のオゾンの分解能力とのうち少なくとも一方の分解能力に基づく値である。
例えば、所定の値又は所定の係数は、活性炭フィルタ180においてオゾンが分解されて減少する量である。また、オゾン分解触媒170のオゾンの分解能力が十分高く、オゾンセンサ190の検出限界未満のオゾン濃度に低減できる場合、オゾンセンサ190の検出結果は実際のオゾン濃度よりも大きくなる。そこで、予めオゾン分解触媒170のオゾンの分解能力を測定し、オゾンセンサ190の検出結果と実際のオゾン濃度との誤差の傾向を測定することで、所定の値又は所定の係数を定めることができる。
これにより、オゾンセンサ190の感度の最低値は、排気口12から排気する空気に含まれている残留オゾン濃度の許容値よりも大きくできる。例えば、空気浄化装置10は、オゾン濃度の検出感度が0.03ppmから0.5ppm程度の安価なオゾン検出器をオゾンセンサ190として用いることができる。
また、制御部200は、送風機110、光源120等の空気浄化装置10の各部位を制御してもよい。制御部200は、例えば、オゾンセンサ190によるオゾンの濃度の検出結果に基づき、オゾンの濃度の検出結果が所定の値以下となるように、送風機110の旋回流の流量を調節する。
制御部200は、例えば、オゾンの濃度が第1閾値よりも高い場合、送風機110のモータの回転速度を低減させる。制御部200は、オゾンの濃度が第2閾値よりも低い場合、モータの回転速度を増加させてもよい。第2閾値は、第1閾値よりも小さい値である。また、制御部200は、オゾンの濃度が第1閾値と第2閾値との間に戻った場合、モータの回転速度を初期値に戻してよい。
これに代えて、制御部200は、オゾンセンサ190によるオゾンの濃度の検出結果に基づき、オゾンの濃度の検出結果が所定の値以下となるように、光源120の点灯及び消灯のタイミング、又は光量を調節してもよい。制御部200は、例えば、オゾンの濃度が第1閾値よりも高く、光源120が点灯している場合、光源120を消灯させてオゾンの発生量を低減させる。制御部200は、光源120の点灯時間と消灯時間を調節しており、オゾンの濃度が第1閾値よりも高い場合、光源120を点灯させる時間を短縮させてもよい。
制御部200は、オゾンの濃度が第2閾値よりも低い場合、光源120を点灯させてもよく、これに代えて、光源120を点灯させる時間を延長してもよい。また、制御部200は、オゾンの濃度が第1閾値と第2閾値との間に戻った場合、光源120の制御方法を初期値に戻してよい。
これに代えて、制御部200は、送風機110及び光源120をオゾンの濃度の検出結果に基づいて制御してもよい。制御部200は、例えば、オゾンの濃度が第1閾値よりも高く、光源120が点灯している場合、送風機110のモータの回転速度を低減させつつ、光源120を消灯させる。ここで、制御部200は、光源120を消灯させる時間を延長させてもよい。制御部200は、オゾンの濃度が第2閾値よりも低い場合、送風機110のモータの回転速度を変えずに、光源120を点灯させる。
制御部200は、オゾンの濃度が第3閾値よりも低い場合、送風機110のモータの回転速度を低減させてもよい。ここで、第3閾値は第2閾値よりも小さい値である。また、制御部200は、オゾンの濃度が第1閾値と第2閾値との間に戻った場合、送風機110及び光源120の制御方法を初期値に戻してよい。
これに代えて、又は、これに加えて、制御部200は、オゾンの濃度が第1閾値よりも高い場合、光源120の光量を減少させてもよい。制御部200は、例えば、光源120を駆動する電流の値を増減させる制御信号を光源120に供給する。制御部200は、オゾンの濃度が第2閾値よりも低い場合、光源120の光量を増加させる。また、制御部200は、オゾンの濃度が第1閾値と第2閾値との間に戻った場合、光源120の光量を初期値に戻してよい。
制御部200は、CPU、記憶部等によって構成されてもよい。例えば、コンピュータが制御部200として機能する場合、記憶部は、コンピュータを機能させるOS(Operating System)、及びプログラム等の情報を格納する。また、記憶部は、当該プログラムの実行時に参照されるデータベースを含む種々の情報を格納してもよい。例えば、コンピュータは、記憶部に記憶されたプログラムを実行することによって、制御部200として機能する。
記憶部は、例えば、コンピュータ等が実行する各種プログラム、データ、各種テーブル等を格納するROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等のEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、作業領域となるRAM(Random Access Memory)等のうち少なくとも1つを含む。また、記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置を含んでもよい。
以上のように、本実施形態に係る空気浄化装置10は、筐体13の内部で旋回流を発生させ、旋回流の流速が異なる2つの混合室のそれぞれで空気を浄化する。第1混合室150は、第2混合室160よりも旋回流の長手方向の流速が大きい。これにより、第1混合室150からオゾン分解触媒170へと移動する混合気体の長手方向の移動速度は、第2混合室160からオゾン分解触媒170へと移動する混合気体の長手方向の移動速度よりも大きくなる。
上述のように、細菌、カビ、花粉等が第1混合室150から第2混合室160に移動しているので、第1混合室150の浄化すべき空気は、ウイルス、匂いの元となる分子等といった比較的小さい殺菌対象及び脱臭対象の粒子を含む。このような殺菌対象及び脱臭対象の粒子は、細菌、カビ、花粉等と比較して短時間で殺菌及び脱臭することができる。そこで、空気浄化装置10は、混合気体の長手方向の移動速度が大きい第1混合室150において、ウイルス、匂いの元となる分子等の少なくとも一部をオゾン、深紫外線等によって速やかに浄化し、オゾン分解触媒に供給する。
一方、第2混合室160の浄化すべき空気は、細菌、カビ、花粉等を集めているので、比較的大きい殺菌対象及び脱臭対象の粒子を含む。このような殺菌対象及び脱臭対象の粒子は、ウイルス等と比較して殺菌及び脱臭に時間がかかる。そこで、空気浄化装置10は、混合気体の長手方向の移動速度が小さい第2混合室160において、細菌、カビ、花粉等の少なくとも一部をオゾン、深紫外線等によって時間を掛けて浄化し、オゾン分解触媒に供給する。
以上のように、空気浄化装置10は、浄化に比較的時間がかかる殺菌対象及び脱臭対象の粒子を、比較的速やかに浄化できる殺菌対象及び脱臭対象の粒子から旋回流によって遠心分離して、第2混合室160に集める。これにより、空気浄化装置10は、粒子の大きさに対応する時間で、殺菌対象及び脱臭対象の粒子を浄化して排気することができる。また、空気浄化装置10は、オゾン分解触媒170において活性酸素を効果的に発生させて空気を浄化することができる。したがって、空気浄化装置10は、より多くの空気を低コストで効率的に清浄化できる。
<空気浄化装置10の動作フローの一例>
図3は、本実施形態に係る空気浄化装置10の動作フローの一例を示す。例えば、空気浄化装置10は、浄化すべき空気が充満している部屋に設置されているものとする。また、オゾンセンサ190と制御部200による動作は既に説明したので、ここでは説明を省略する。
まず、制御部200は、送風機110を動作させ、光源120を点灯させる。制御部200は、例えば、所定の回転数で送風ファンを回転させる。これにより、送風機110は、浄化すべき空気を吸気口11から筐体13の内部に流入させる旋回流を発生する(S51)。また、光源120は、筐体13の内部において、流入した空気に真空紫外線を照射してオゾンを発生させる(S52)。
次に、筐体13の内部の第1混合室150及び第2混合室160において、発生したオゾンと流入した空気とが旋回流によって混合して混合気体を生成させる(S53)。そして、旋回流によって、分割壁140の貫通孔141を介して、第1混合室150から第2混合室160へと旋回流の一部が流入し、細菌、カビ、花粉等の粒子を第2混合室160へと移動させる(S54)。
そして、第1混合室150において、オゾンと深紫外線とによって第1混合室150で生成した混合気体に含まれている空気を除菌しつつ、混合気体を旋回流によってオゾン分解触媒170に流入させる(S55)。これにより、オゾンを分解する活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により混合気体に含まれている空気を浄化する。
また、第2混合室160において、オゾンと深紫外線とによって第1混合室150で生成した混合気体と第1混合室150から貫通孔141を経て第2混合室160に流入した混合気体とに含まれている空気を除菌しつつ、混合気体を旋回流によってオゾン分解触媒170に流入させる(S56)。これにより、オゾンを分解する活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により混合気体に含まれている空気を浄化する。
以上により、オゾン分解触媒170と活性炭フィルタ180との間の空間において、第1混合室150からオゾン分解触媒170を経て浄化された空気と、第2混合室160からオゾン分解触媒170を経て浄化された空気とが合流する。
ここで、分割壁140は、第2混合室160からオゾン分解触媒170へと移動する混合気体の長手方向の移動速度が、第1混合室150からオゾン分解触媒170へと移動する混合気体の長手方向の移動速度よりも小さくなるように設けられている。したがって、合流した空気のうち、第2混合室160から合流した空気のほとんどは、第1混合室150から合流した空気よりも過去の時間に第2混合室160へ流入した空気となる。
次に、オゾン分解触媒170で浄化された空気を旋回流によって活性炭フィルタ180に流入させ、空気に残留しているオゾンを分解する(S57)。そして、浄化された空気を旋回流によって排気口12から排気する(S58)。空気浄化装置10は、以上の動作を継続させることで、部屋に充満している空気を浄化する。
<空気浄化装置10の他の構成例>
以上の本実施形態に係る空気浄化装置10は、第2混合室160においてオゾン、深紫外線等によって空気を浄化する例を説明したが、これに限定されることはない。例えば、第2混合室160は、当該第2混合室160を加湿するための加湿器を更に備えてもよい。
オゾンの分解には水分が関与することが知られている。特に、オゾンと同程度の水蒸気により、酸化力の強いヒドロキシラジカルを効率的に発生できることが知られている。そこで、加湿器は、第2混合室160において混合気体の湿度を上げてオゾン分解触媒170に供給することで、細菌、カビ、花粉等を効率的に浄化することができる。
ここで、オゾンの分子量は48、水の分子量は18である。例えば、出力4W型の定圧水銀ランプが発生させるオゾンは、1時間当たり5mg程度なので、加湿器が1滴の水に相当する1時間当たり40mg程度の水を出力することで、オゾンの50倍程度の水分子を供給できることがわかる。加湿器は、蒸発を抑制するために表面積の小さい液滴状の水を出力できることが望ましい。
ここで、上記の計算のように加湿器を動作させると、加湿器の水の供給量は、半年で180cc程度に過ぎない。この場合、加湿器のタンク内の水が腐敗してしまうことがある。そこで、加湿器は、タンクの空気をオゾンで置換できるように構成されていることが望ましい。また、加湿器は、水に代えて、過酸化水素水を用いてもよい。
なお、空気浄化装置10が加湿器を備える場合、制御部200は、加湿器を制御してもよい。制御部200は、例えば、オゾンセンサ190によるオゾンの濃度の検出結果に基づき、オゾンの濃度の検出結果が所定の値以下となるように、加湿器の動作を調節してもよい。
制御部200は、例えば、オゾンの濃度が第1閾値よりも高い場合、加湿器による水の供給量を増加させる。制御部200は、オゾンの濃度が第2閾値よりも低い場合、加湿器による水の供給量を低減させてもよい。また、制御部200は、オゾンの濃度が第1閾値と第2閾値との間の場合、加湿器の水の供給量を初期値に戻してよい。
以上の本実施形態に係る空気浄化装置10において、分割壁140が錐体形状の一部の形状を有する例を説明したが、これに限定されることはない。例えば、分割壁140の長手方向に垂直な断面の形状は、楕円でもよく、これに代えて、角に丸みを持たせた多角形の形状でもよい。ここで、断面の形状が多角形の場合、五角形等のように、頂点の数が3以上の奇数となるように形成されていることが望ましい。
また、光源120の中心位置と筐体13の長手方向の中心軸とを所定の距離だけずらしてもよい。これに代えて、分割壁140の長手方向の中心軸と筐体13の長手方向の中心軸とを所定の距離だけずらしてもよい。これらの構成により、第1混合室150の内部で光が多重反射すること等により、紫外線の分布に偏りが生じることを低減できる。
また、分割壁140の第1混合室150を向く表面には、旋回流の妨げにならない程度の(空気抵抗がほとんど増加しない程度の)凹部、及び/又は凸部が設けられていてもよい。このような凹部、凸部等は、旋回流よりも小さな渦を生じさせ、微粒子等を捉えて対流させる。これにより、ウイルスよりも大きな微粒子が第1混合室150に残っていても、このような微粒子に対して時間を掛けて浄化させることができる。
一方、分割壁140の第2混合室160を向く表面には、旋回流の空気抵抗が増加するように、凹部、及び/又は凸部が設けられていてもよい。また、筐体13の第2混合室160を構成している面(筐体13の第2混合室160を向く面)にも、凹部、及び/又は凸部が設けられていてもよい。
これに代えて、又はこれに加えて、分割壁140及び筐体13の第2混合室160を向く表面には、旋回流の空気抵抗を増加させるための板状部材が設けられていてもよい。図4は、本実施形態に係る空気浄化装置10の変形例を示す。変形例の空気浄化装置10は、分割壁140及び筐体13の第2混合室160を向く表面に板状部材142が設けられている例を示す。このように、第2混合室160の空気抵抗を増加させることで、旋回流の長手方向の速度成分を低減させたり、旋回流の長手方向の速度成分を適切な値に調節したりすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
10 空気浄化装置
11 吸気口
12 排気口
13 筐体
14 フィルタ
110 送風機
120 光源
130 遮光板
140 分割壁
141 貫通孔
142 板状部材
150 第1混合室
160 第2混合室
170 オゾン分解触媒
180 活性炭フィルタ
190 オゾンセンサ
200 制御部

Claims (8)

  1. 吸気口と排気口とを有する筐体と、
    浄化すべき空気を前記吸気口から前記筐体の内部に流入させて、浄化した前記空気を前記排気口から排気させる旋回流を発生する送風機と、
    前記筐体の内部において、流入した前記空気に真空紫外線を照射してオゾンを発生させる光源と、
    前記光源と前記排気口の間において、発生した前記オゾンと流入した前記空気とが前記旋回流によって混合して混合気体が生成される空間を、第1混合室と第2混合室とに分割する分割壁と、
    生成した前記混合気体が前記旋回流によって流入し、前記オゾンを分解して活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により前記混合気体に含まれている前記空気を浄化させるオゾン分解触媒と
    を備え、
    前記分割壁は、
    前記混合気体が生成される空間を2つの領域に分割して、前記第2混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度が、前記第1混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度よりも小さくなるように設けられており、
    前記第1混合室から前記第2混合室へと前記旋回流の一部を流入させるための貫通孔を有する、
    空気浄化装置。
  2. 前記筐体は、前記吸気口から前記排気口に向かう方向を長手方向とした筒型の形状を有し、
    前記第2混合室は、前記第1混合室よりも前記筐体の長手方向の中心軸から離れた位置に設けられている、
    請求項1に記載の空気浄化装置。
  3. 前記第2混合室を加湿するための加湿器を更に備える、請求項1に記載の空気浄化装置。
  4. 前記光源は、185nmの波長の光を含む前記真空紫外線と、254nmの光を含む深紫外線とを前記空気に照射する、請求項1に記載の空気浄化装置。
  5. 前記光源が照射する光のうち前記吸気口から前記筐体の外部へと漏洩する光を遮光して低減させつつ、前記送風機に向かう光を前記第1混合室又は前記第2混合室が存在する空間へと反射させる遮光板を更に備える、請求項1に記載の空気浄化装置。
  6. 前記オゾン分解触媒と前記排気口との間に設けられており、前記オゾンの濃度を検出するオゾンセンサを更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の空気浄化装置。
  7. 前記オゾンセンサによる前記オゾンの濃度の検出結果に基づき、前記オゾンの濃度の検出結果が所定の値以下となるように、前記送風機の前記旋回流の流量と、前記光源の点灯及び消灯のタイミングと、前記光源の光量とのうち、少なくとも一つを調節する制御部を更に備える、請求項6に記載の空気浄化装置。
  8. 吸気口と、前記吸気口に対向する排気口とを有する筐体を用いる空気の浄化方法であって、
    浄化すべき前記空気を前記吸気口から前記筐体の内部に流入させる旋回流を発生するステップと、
    前記筐体の内部において、流入した前記空気に真空紫外線を照射してオゾンを発生させるステップと、
    前記筐体の内部の第1混合室及び第2混合室において、発生した前記オゾンと流入した前記空気とが前記旋回流によって混合して混合気体を生成させるステップと、
    前記第1混合室と前記第2混合室とを分割する分割壁は貫通孔を有し、前記第1混合室から前記第2混合室へと前記旋回流の一部を流入させるステップと、
    前記第1混合室で生成した前記混合気体を前記旋回流によってオゾン分解触媒に流入させて前記オゾンを分解する活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により前記混合気体に含まれている前記空気を浄化するステップと、
    前記第2混合室で生成した前記混合気体と、前記第1混合室から前記貫通孔を経て前記第2混合室に流入した前記混合気体とを前記旋回流によって前記オゾン分解触媒に流入させて前記オゾンを分解する活性酸素を発生させ、発生させた活性酸素により前記混合気体に含まれている前記空気を浄化するステップと、
    浄化された前記空気を前記旋回流によって前記排気口から排気するステップと、
    を有し、
    前記分割壁は、前記混合気体が生成される空間を2つの領域に分割して、前記第2混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度が、前記第1混合室から前記オゾン分解触媒へと移動する前記混合気体の長手方向の移動速度よりも小さくなるように設けられている、
    前記空気の浄化方法。
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