JP7428746B2 - 金属線材の潤滑処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種金属線材に対して伸線加工を行なう際に適用する潤滑処理方法に関する。
一般に鉄鋼、ステンレス等の金属材料を塑性加工する際には、被加工材と工具との金属接触により生ずる焼付きやキズ付きを防止する目的で、金属表面に潤滑皮膜を生成させる潤滑処理が施される。その中で、特に加工性に優れる潤滑処理として、リン酸塩化成皮膜と石けん系潤滑皮膜の複合皮膜処理(以下、リン酸塩/石けん処理とも言う)が広く用いられている。
しかし、リン酸塩/石けん処理は、エネルギー消費量が大きく、環境への負荷が大きいことが問題となっている。このことから、近年では環境に配慮した塗布型水性潤滑剤が開発されてきた。
塗布型水性潤滑剤には、特許文献1にある水溶性無機塩とワックスを含有するものや、特許文献2にある樹脂成分と無機成分と固体潤滑成分を含有するものなど、複数のタイプがある。塗布型潤滑処理は低温度、短時間の処理であり、エネルギー消費の側面から見て環境負荷が低い。
塗布型潤滑処理において、水性潤滑剤の塗布の前には、熱処理等により金属材料表面に生じた酸化スケールや油などの各種の汚れを除去する目的で、清浄化処理を行なう。清浄化処理には、ショットブラスト、酸洗浄、及びアルカリ脱脂などが用いられる。清浄化処理のうち、酸洗浄とアルカリ脱脂は、酸性あるいはアルカリ性の高温(一般的には50℃~80℃程度)の洗浄剤が用いられ、さらに多段階の工程が必要で作業上相当の時間を要するため、環境負荷や作業者の負担が大きい。一方、ショットブラストにはそういったデメリットがない。
金属線材の潤滑処理に塗布型水性潤滑剤を適用するための方法として、特許文献3にあるような、金属線材の表面にショットブラスト、ベンディング、電解酸洗浄などから選ばれる清浄化処理方法で20秒間以下清浄化処理を施した後、塗布型水性潤滑剤を接触させ塗布し、次いで乾燥する工程を連続的に行なうことにより、潤滑皮膜を被覆した金属線材をインライン方式で実施する方法が提案されている。
国際公開第2002/012420号 国際公開第2011/001653号 国際公開第2003/035929号
特許文献3に係るインライン方式による塗布型潤滑処理を用いた場合、形成された潤滑皮膜には、厚膜部やムラが生じにくいものの、バッチ方式と比較して時間当たり処理量が少なく、生産効率の面で実用的ではないという課題がある。これを解決する方法としては、インライン方式における線速度を高速とすることが考えられるが、乾燥時間を十分に設けることができず、乾燥不良が生じ、潤滑皮膜の均一性も劣るようになるため、不適であった。
また、バッチ方式の潤滑処理において、清浄化処理としてショットブラストを選択し、コイル状の金属線材を処理した場合、脱スケールが不十分となり、その結果均一な潤滑皮膜が得られない問題があった。
本発明は、上記従来技術の抱える問題を見出し、それを解決するものであり、地球環境保全を考慮しショットブラストと塗布型水性潤滑剤を適用して環境負荷を低減し、バッチ式を適用することで実用的な生産効率を有し、且つ潤滑皮膜が均一に形成される金属線材の潤滑処理方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、前記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、バッチ式の金属線材の潤滑処理において、コイル状の金属線材を、線材間に適度な間隙を有した状態でショットブラスト処理をして脱スケールを行い、続いて潤滑剤を塗布して潤滑皮膜を形成することで、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下のものを含み得る。
本発明(1)は、コイル状の金属線材をバッチ式で潤滑処理する方法であって、
コイル状の金属線材にショットブラスト処理を行う脱スケール工程、及び脱スケール工程後の金属線材に潤滑剤を塗布する潤滑皮膜形成工程、を有し、
前記脱スケール工程において、前記コイル状の金属線材は、コイル幅をL、金属線材の線径をd、コイル巻き数をN、としてL/(d×N)≧1.1を満たし、
前記潤滑剤は、無機塩、及び有機酸塩からなる群より選ばれる一種以上の皮膜ベース成分(A)と、潤滑成分(B)と、を含有する、金属線材の潤滑処理方法である。
本発明(2)は、前記潤滑剤は、25℃での粘度が5~50mPa・sである、(1)に記載の金属線材の潤滑処理方法である。
本発明(3)は、前記潤滑剤は、皮膜ベース成分(A)と前記潤滑成分(B)との固形分重量比(B)/{(A)+(B)}が0.05~0.90の範囲内である、(1)に記載の金属線材の潤滑処理方法である。
本発明(4)は、前記潤滑皮膜形成工程の前に、金属線材を加熱する予備加熱工程、を有する、(1)に記載の金属線材の潤滑処理方法である。
本発明によれば、環境への負荷が大きい酸洗浄・アルカリ脱脂とリン酸塩/石けん処理の組み合わせではなく、ショットブラストと塗布型の処理剤を用いることから環境負荷を大きく低減することができ、また、バッチ式を適用することで実用的な生産効率を有することから、生産エネルギーを大きく低減させることができる。加えて、金属線材に潤滑皮膜が均一に形成される金属線材の潤滑処理方法を提供できる。
コイル状金属線材の、コイル幅L、金属線材の線径d、及びコイル巻き数N、を示す模式図である。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。本発明の実施形態である金属線材の潤滑処理方法は、伸線加工に用いられるものである。伸線加工は金属線材を入り口が太く、出口が細い円錐状の穴ダイスを通すことで、金属線材の直径を細くし、長さを伸ばす引抜き加工である。
本実施形態の潤滑処理方法が適用できる金属線材の金属種は特に制限されないが、鉄、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金
、チタン、チタン合金、銅、銅合金などが挙げられる。また、金属線材の線径は、金属線材をコイル状に巻くことができれば、特に制限はない。
本実施形態の潤滑処理方法は、コイル形状に巻いた金属線材に対して、ショットブラスト処理を行う脱スケール工程、及び脱スケール工程後の金属線材に潤滑剤を塗布する潤滑皮膜形成工程、を有する。潤滑皮膜形成工程は、塗布した潤滑剤を乾燥させる乾燥工程を有していてもよい。また、本実施形態の潤滑処理方法は、コイル形状の金属線材を、そのまま段階的に処理設備を移動させて処理していくバッチ方式によるものである。なお、潤滑皮膜形成工程において、潤滑剤を塗布する前に、脱スケール工程で金属線材表面に付着したショット粒などの残留物の除去を目的として、水洗工程を設けてもよく、設けなくてもよい。
本実施形態の潤滑処理方法において、金属線材は螺旋状に巻いたコイル形状とする。本実施形態では、コイル状の金属線材は、コイル幅をL、金属線材の線径をd、コイル巻き数をN、として、L/(d×N)≧1.1を満たす。図1に具体的に示すが、L/(d×N)はコイルのバラけ具合を示しており、この値を1.1以上とすることで、金属線材表面にショット粒が行きわたることから脱スケールが十分に行われ、その結果形成した潤滑皮膜のムラを抑制できる。好ましくは1.2以上であり、より好ましくは1.3以上である。上限は特に限定されないが、生産効率の観点から通常3.0以下であり、2.0以下であることが好ましい。
L/(d×N)が1.1未満の場合には、金属線材表面にショット粒が十分に投射されず、脱スケール工程において酸化スケールや油などの汚れを十分に除去することができなくなる。その結果として、潤滑剤を塗布する際にはじきが生じて、それに続く乾燥によって形成される潤滑皮膜にムラが生じて、潤滑性が低下する。また、酸化スケールが残存していると、線材表面と潤滑皮膜の密着性が低下することでも、潤滑性が低下する場合がある。
図1に、コイル状の金属線材の、コイル幅L、金属線材の線径d、及びコイル巻き数N、を示す模式図を示す。
コイル幅Lは、潤滑処理を行う設備に応じて適宜設定されるが、通常1m以上であり2m以上であってよく、3m以上であってよい。また上限は通常10m以下であり、8m以下であってよく、5m以下であってよい。
金属線材の線径dは、金属線材の種類、用途などに応じて適宜設定されるが、通常1mm以上であり5mm以上であってよく、8mm以上であってよい。また上限は通常5cm以下であり、4cm以下であってよく、2cm以下であってよい。
コイル巻き数Nは、潤滑処理を行う設備に応じて適宜設定されるが、通常30以上であり100以上であってよく、200以上であってよい。また上限は通常5000以下であり、2000以下であってよく、1000以下であってよい。
脱スケール工程に用いるショットブラストは、鋼球やカットワイヤ等のショット粒を圧縮空気や遠心力を用いて投射して金属線材表面に衝突させ、物理的及び/又は機械的に金属線材表面の酸化スケールを除去する方法である。ショットブラストとして既知の方法を用いることが可能であり、特に制限はない。脱スケールに要する時間の短縮を目的とし、コイル状の金属線材を回転させながらショットブラストを行ってもよい。
本実施形態の潤滑処理方法では、コイル状の金属線材に対して上記の脱スケール処理をした後に、金属線材と潤滑剤とを接触させて、金属線材に潤滑剤を塗布する潤滑皮膜形成工程、を有する。金属線材と潤滑剤とを接触させる前に、金属線材を予備加熱する予備加熱工程、を有することが好ましい。予備加熱によって、金属線材に塗布した潤滑剤の乾燥を早めることができる。そして、潤滑剤の乾燥を早めることで、線材表面での液だれを抑
制し、ムラの少ない均一な潤滑皮膜を形成させることができる。
予備加熱の方法は特に限定されず、湯洗加熱、高周波加熱、熱風加熱、蒸気加熱などが採用できるが、本実施形態では、湯洗加熱が好ましい。湯洗加熱は、脱スケール工程で線材表面に付着したショット粒などの残留物の除去を目的とした水洗を兼ねて行ってもよい。予備加熱の温度は特に限定されないが、金属線材の温度が70~150℃となるように行なうことが好ましい。この温度範囲で予備加熱を行うことで、均一で質のよい潤滑皮膜を得ることができる。
金属線材と潤滑剤とを接触させる方法としては特に限定されないが、例えば、浸漬法、スプレー法、コイル上部からの流し掛け法、などを適用することができる。金属線材と潤滑剤との接触は、金属線材表面が潤滑剤で十分に覆われればよく、接触時間は特に制限はない。金属線材と潤滑剤との接触の際、潤滑剤を接触させる方法に応じて適宜、コイル状の金属線材のコイル幅を伸縮してよい。またこのとき、L/(d×N)≧1.1の式を満たしていてもよく、満たしていなくてもよい。潤滑剤は、乾燥速度を高めるために、40~70℃に加温して、金属線材と接触させてもよい。
潤滑剤は、水系媒体中に無機塩、及び有機酸塩から選ばれる一種以上の皮膜ベース成分(A)と潤滑成分(B)とを主成分として含む、水性潤滑剤である。本実施形態において皮膜ベース成分(A)と潤滑成分(B)を含む潤滑剤から形成される潤滑皮膜は、伸線加工時の追従性が良く、ダイス工具との焼付きに対する硬度と強度を有し、滑り性が良く、摩擦係数を低減させることができる。
水性媒体としては、水または水混和性有機溶媒との混合物であれば特に限定されるものではない。なお、混合物における水の質量%は、50質量%以上であればよく、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、99質量%以上の順でより好ましい。
水混和性有機溶媒としては、水と混和するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;N,N’-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノへキシルエーテル等のエーテル系溶媒;1-メチル-2-ピロリドン、1-エチル-2-ピロリドン等のピロリドン系溶媒等が挙げられる。これらの水混和性有機溶媒は1種を水と混合させてもよいし、2種以上を水に混合させてもよい。
皮膜ベース成分(A)の無機塩としては、珪酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩、バナジン酸塩などがあげられる。これらを構成する塩としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩など)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩など)、アンモニウム塩、アミン塩(エチルアミン塩など)などがあげられる。伸線加工時に潤滑皮膜の追従性を得られるものであれば、水に対して溶解するもの、溶解しないものは問わない。
具体例としては、珪酸ナトリウム、ホウ酸リチウム(四ホウ酸リチウム)、ホウ酸ナトリウム(四ホウ酸ナトリウム)、ホウ酸カリウム(四ホウ酸カリウム)、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、トリポリリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、タングステン酸ナトリウムなどを挙げることができる。これらの無機塩は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
皮膜ベース成分(A)の有機酸塩としては、脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、有機ホスホン酸塩などがある。ここで脂肪族カルボン酸塩は、分子内に2個以上のカルボキシル基が存在してもよく、また、水酸基を1個以上有してもよく、炭素数は2~8が好ましい。例えば、シュウ酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、
クエン酸塩、グルタル酸塩などがあげられる。芳香族カルボン酸塩は、分子内に2個以上のカルボキシル基が存在してもよく、また、水酸基を1個以上有してもよい。例えば、安息香酸塩、フタル酸塩、イソフタル酸塩、テレフタル酸塩、サリチル酸塩などがあげられる。有機ホスホン酸塩は、分子内に2個以上のホスホン基が存在してもよく、また、水酸基を1個以上有してもよい。例えば、オクチルホスホン酸塩、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸塩などがあげられる。
これらを構成する塩としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩など)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩など)、アンモニウム塩、アミン塩(エチルアミン塩など)などがある。伸線加工時に潤滑皮膜の追従性を得られるものであれば、水に対して溶解するもの、溶解しないものは問わない。
具体例としては、シュウ酸リチウム、リンゴ酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、クエン酸カルシウム、グルタル酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ナトリウムなどを挙げることができる。これらの有機酸塩は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
潤滑成分(B)としては、油、ワックス、石けん、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂、ホパイト(リン酸亜鉛)、極圧剤などを挙げることができる。ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックスが挙げられるが、ポリエチレンワックスが最も好ましい。石けんは、脂肪酸の金属塩などであり、より具体的には、オクタン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの炭素数8~22の飽和、もしくは不飽和脂肪酸の金属塩を挙げることができる。該金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩の他、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、バリウム塩などの多価金属塩を挙げることができる。二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン、ホパイトなどの固体粒子からなる、いわゆる固体潤滑剤については、平均粒子径や分子量などに特に制限はない。極圧剤としては、例えば、硫黄系極圧剤、有機モリブデン系極圧剤、リン系極圧剤などを挙げることができる。より具体的には、硫化オレフィン、モリブデンジチオホスフェート(MoDTP)、リン酸エステルなどが挙げられる。これらの潤滑成分は、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
潤滑剤における、皮膜ベース成分(A)と潤滑成分(B)との含有比率について説明する。皮膜ベース成分(A)と潤滑成分(B)との固形分重量比[(B)/{(A)+(B)}]は、0.05~0.90の範囲内であることが好ましく、0.15~0.65の範囲内であることがより好ましい。[(B)/{(A)+(B)}]が上記範囲内であることで、潤滑成分(B)に期待する摩擦低減作用が十分に発揮され、潤滑皮膜の追従性が良好となる。
潤滑剤中における上記成分(A)と成分(B)の合計含有量は特に限定されないが、通常潤滑剤中の上記成分(A)と成分(B)の合計量が1~50重量%の範囲内であり、5~20重量%の範囲内であることが好ましい。
潤滑剤の粘度は特に限定されないが、25℃において5~50mPa・sであることが好ましく、10~40mPa・sであることがより好ましい。潤滑剤の粘度を上記範囲とすることで、潤滑剤の乾燥後にムラが少なく均一性の高い潤滑皮膜が形成され、優れた潤滑性が皮膜に発現する。ここで、本明細書にいう粘度は、B型粘度計(ブルックフィールド型粘度計)による測定値である。B型粘度計は液体中にスピンドルと呼ばれる回転子を浸し、スピンドルを回転させた時の流動抵抗(トルク)を計測し、粘度を算出するものである。測定条件は以下のとおりであり、スピンドルの回転開始から1分後の測定値とした。
<粘度測定条件>
機器:東機産業株式会社 TVB-10M
スピンドル:直径25mm、高さ90mm
回転速度:50rpm
潤滑剤の粘度を所望の範囲内に調整する目的で、粘度調整剤(C)を配合してもよい。粘度調整剤としては特に制限はされないが、例えば、水性樹脂や無機系の粘土鉱物が挙げられる。水性樹脂としては、ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、セルロース誘導体(CMC:カルボキシメチルセルロースなど)、ポリマレイン酸系、ポリオレフィン系(PVA:ポリビニルアルコールなど)などが挙げられる。無機系の粘土鉱物としては、モンモリロナイト、ソーコナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライトなどのスメクタイト系粘土鉱物が挙げられる。これらを単独で配合してもよいし、2種類以上を組み合わせて配合してもよい。
潤滑剤中における粘度調整剤(C)の含有量は特に限定されないが、通常潤滑剤中で通常0.1~10重量%の範囲内であり、0.5~5重量%の範囲内であることが好ましい。
潤滑剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、潤滑皮膜形成後の金属線材の発錆を抑制する目的で、防錆成分を配合してもよい。ここで用いる防錆成分は金属材料での錆の発生を抑制する腐食抑制剤であり、金属表面での酸化還元反応を抑制するインヒビターとして作用する成分である。防錆成分としては、亜硝酸塩、亜リン酸塩、アミン類、アゾール類、ベンゾトリアゾール類、キレート化合物など、公知のものを用いることができる。また、潤滑成分を潤滑剤中に分散させるために界面活性剤が必要な場合には、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び陽イオン性界面活性剤のいずれも用いることができる。
金属線材に塗布した潤滑剤の乾燥は、加熱乾燥や風乾などによって行なうことができる。乾燥温度としては、特に制限されるものではないが、60~150℃の雰囲気温度で行なうことが好ましい。
本実施形態に係る潤滑処理方法によって形成する潤滑皮膜の付着重量は、加工の難易度などによって適宜調整すればよいが、伸線加工時の焼付き、キズ付きの防止や摩擦低減、カス発生抑制の観点から、乾燥皮膜で1g/m以上であることが好ましく、2~18g/mの範囲内であることがより好ましい。潤滑皮膜の付着重量は、塗布する潤滑剤の濃度を適宜コントロールすることで、調整することができる。付着重量の測定は、潤滑処理した金属線材を一定の長さに切り出し、この重量を測定し、次いで皮膜を剥離して金属線材単独の重量を測定し、この重量差を求め、重量差と表面積(切り出した長さより算出)より算出することができる。なお、皮膜の剥離は、例えば60℃の湯水に1分間浸漬することで行うことができる。
以下、実施例と比較例とを用いることによって、本発明をその効果とともに更に具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例によって制限されるものではない。
(1)水性潤滑剤の調製
実施例、及び比較例に係る各種の水性潤滑剤の調製方法を以下に示す。
まず、表1に示す成分(A)と、成分(B)との組み合わせを所定の割合で水に添加した。なお、成分(A)と成分(B)の合計固形分重量と水との重量比を10:90とした。次に、表1に示す粘度調整剤(C)を所定の粘度となるように添加し、各種水性潤滑剤を調製した。なお、後述する潤滑皮膜の外観評価のために、すべての水性潤滑剤に固形分
基準として0.5%の水性蛍光染料(ビストリアジニルスチルベンジスルホン酸誘導体)を含有させた。
(2)引抜き加工試験用潤滑処理
表1に示すバラけ具合(L/(d×N))の金属線材に対し、ショットブラストを行い、表1に示す予備加熱の有無、表1に示す水性潤滑剤の組み合わせで、引抜き加工試験用の金属線材に潤滑処理をした。金属線材にはSCM435の鋼線材(φ13.0mm、長さ200m)を用いた。金属線材はコイル形状にして、コイル直径は1.3m、コイル幅L(線材の両末端間の距離)と線径dとコイル巻き数Nは、表1に示す(L/(d×N))の値となるようにした。ショットブラスト、及び潤滑処理の詳細を以下に示す。
(2-1)ショットブラスト
<実施例1~31、及び比較例1~7の脱スケール処理:ショットブラスト>
ショット条件:ショット球(スチールボール、硬さ:HRC40~50、φ0.5mm)、時間10分、圧力7kgf/cm
(2-2)予備加熱
予備加熱を行なう実施例、比較例では、脱スケール処理の後、潤滑処理(水性潤滑剤の塗布)の前に、湯洗を実施した。
湯洗条件:水道水、80℃、1分、浸漬
(2-3)潤滑処理
脱スケール処理、及び予備加熱を行う実施例、比較例では予備加熱後の金属線材表面に水性潤滑剤を塗布した後、乾燥により水分を蒸発させ、潤滑皮膜を形成させた。また、潤滑処理後に金属線材の一部を切り出し、潤滑皮膜を剥離することで、潤滑皮膜の付着重量を算出した。なお、皮膜の剥離は60℃の湯水に1分間浸漬して行った。
潤滑剤の塗布:各種の水性潤滑剤、60℃、1分、浸漬
乾燥:加熱乾燥、100℃、10分
(3)潤滑皮膜の均一性評価
(2)の各潤滑処理によって形成された潤滑皮膜の均一性を評価した。評価は特許第5046545号公報の発明に準じた手法で行なった。暗所にてブラックライトで紫外線を照射することで潤滑皮膜を発光させ、皮膜の形成状態を目視にて観察し、以下の評価基準により均一性を評価した。B以上で実用レベルと判断した。
<評価基準>
S:皮膜が全面に付着しており、且つ、均一に形成されている。
A:皮膜が全面に付着しているが、皮膜の一部が不均一に形成されている。
B:皮膜が全面に付着しているが、皮膜の全体が不均一に形成されている。
C:皮膜が形成していない部分がある。
(4)引抜き加工試験
(2)の各潤滑処理を施した金属線材の潤滑性能を評価するために、引抜き加工を行ない、引抜き加工時の潤滑性、カス発生状態を以下の評価基準により評価した。引抜き加工は、Rダイス(φ12.0mm)を用いて金属線材を引抜くことにより行なった。
<潤滑性の評価基準>
引抜き加工時の潤滑性が不足すると、潤滑皮膜切れによって線材とRダイスの直接接触が生じて、焼付きやキズが発生する。B以上で実用レベルの性能を有すると判断した。
S:潤滑性が極めて良好であり、線材表面やRダイスに焼付きやキズ等が全く認められな
い。
A:潤滑性が良好であり、線材表面やRダイスに面積率で5%未満の範囲で軽微な焼付きやキズ等が認められる程度である。
B:潤滑性が標準的であり、線材表面やRダイスに面積率で5%以上10%未満の範囲で軽微な焼付きやキズ等が認められる。
C:潤滑性が不良であり、線材表面やRダイスに面積率で10%以上の範囲で焼付きやキズ等が認められる、または、潤滑不足のため、引抜き加工時に線材が破断してしまう。
<カス発生状態の評価基準>
引抜き加工の際、潤滑皮膜のカス発生量が多いと、潤滑カスがRダイスに詰まり、線材表面に押込み痕が発生し、表面品質が低下することがある。また、Rダイス周辺にカスが飛散、堆積し、作業環境が悪化する。B以上で実用レベルの性能を有すると判断した。
S:カスの発生がほとんど認められない:カス発生量は潤滑皮膜量の10%未満。
A:カス発生量が少ない:カス発生量は潤滑皮膜量の10%以上20%未満。
B:カス発生量がやや多い:カス発生量は潤滑皮膜量の20%以上40%未満。
C:カス発生量が多い:カス発生量は潤滑皮膜量の40%以上。
試験結果を表2に示す。表2から明らかなように、実施例1~31によって形成された潤滑皮膜は、皮膜均一性、引抜き加工試験での潤滑性、及びカス発生状態の評価において、実用レベルであった。
一方で、脱スケール工程(ショットブラスト)での金属線材のコイルのバラけ具合が小さい比較例1~4は、潤滑性、カス発生状態が不良であった。
また、皮膜ベース成分(A)と潤滑成分(B)のいずれかしか含有しない水性潤滑剤組成である比較例5~7は、引抜き加工試験での潤滑性が不良であった。
Figure 0007428746000001

Figure 0007428746000002

Claims (4)

  1. コイル状の金属線材をバッチ式で潤滑処理する方法であって、
    前記潤滑処理は、前記金属線材に対して伸線加工を行う際に適用する潤滑処理であり、
    コイル状の金属線材にショットブラスト処理を行う脱スケール工程、及び脱スケール工程後の金属線材に潤滑剤を塗布する潤滑皮膜形成工程、を有し、
    前記脱スケール工程において、前記コイル状の金属線材は、コイル幅をL、金属線材の線径をd、コイル巻き数をN、としてL/(d×N)≧1.1を満たし、
    前記潤滑剤は、無機塩、及び有機酸塩からなる群より選ばれる一種以上の皮膜ベース成分(A)と、潤滑成分(B)と、を含有する、金属線材の潤滑処理方法。

  2. 前記潤滑剤は、25℃での粘度が5~50mPa・sである、請求項1に記載の金属線材の潤滑処理方法。
  3. 前記潤滑剤は、皮膜ベース成分(A)と前記潤滑成分(B)との固形分重量比(B)/{(A)+(B)}が0.05~0.90の範囲内である、請求項1に記載の金属線材の潤滑処理方法。
  4. 前記潤滑皮膜形成工程の前に、金属線材を加熱する予備加熱工程、を有する、請求項1に記載の金属線材の潤滑処理方法。
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