JP7424099B2 - 光学装置、網膜投影表示装置、頭部装着型表示装置、及び検眼装置 - Google Patents

光学装置、網膜投影表示装置、頭部装着型表示装置、及び検眼装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学装置、網膜投影表示装置、頭部装着型表示装置、及び検眼装置に関する。
瞳孔位置(視線)の検出技術の開発が進み、電子機器制御のインターフェースや、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル表示機器の映像形成支援、熟練技術者等の視線データ収集、商品の注目度分析等の多様な用途への応用が期待されている。瞳孔位置検出装置では、検出の応答性や検出装置の小型・軽量化が要求される。
このような要求に対し、眼球表面で高速走査したレーザ光の反射光強度の時間変化を検出し、撮像システムを使わない非画像方式で、瞳孔位置を高速検出する技術が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、特許文献1及び2の技術では、曲率が大きい眼球や角膜での反射により、光検出器の受光面でレーザ光のビームの直径が広がり、瞳孔位置を適切に検出できなくなる場合があった。
開示の技術は、瞳孔位置を適切に検出することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る光学装置は、光を出す光源手段と、前記光源手段からの光を集束し、眼球に向けて反射する集束反射手段と、前記眼球からの反射光の位置を検出する位置検出手段と、を有し、前記集束反射手段は、前記眼球からの前記反射光の発散を相殺するように曲率が定められている
開示の技術によれば、瞳孔位置を適切に検出することができる。
第1の実施形態に係る瞳孔位置検出装置の構成の一例を説明する図である。 眼球の回旋とPSDへのレーザ光の入射位置との関係を説明する図であり、(a)は眼球が回旋していない状態を説明する図、(b)は眼球が回旋している状態を説明する図である。 軸外し光学系が満たすべき条件について説明する図であり、(a)は素子間の距離を説明する図、(b)は同軸光学系で表した幾何学的距離関係を説明する図である。 凹面ミラーの有効領域直径とPSD受光面でのレーザ光のビーム半径との関係の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る処理部のハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。 第1の実施形態に係る処理部の機能構成の一例を説明するブロック図である。 第1の実施形態に係る瞳孔位置検出装置による処理の一例を示すフローチャートである。 第1変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その1)であり、(a)はVCSELから凹面ミラーまでの光路と眼球からPSDまでの光路が交差する配置を示す図、(b)はVCSELから凹面ミラーまでの光路と眼球からPSDまでの光路が交差しない配置を示す図である。 第2変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その2)である。 第3変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その3)である。 第4A変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その4A)であり、(a)は要部を上方から見た図、(b)は(a)の部分Bを眼球側から見た図である。 第4B変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その4B)であり、(a)は要部を上方から見た図、(b)は(a)の部分Bを眼球側から見た図、(c)は(a)の部分Bを眼球と反対側から見た図である。 第5変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その5)である。 第6変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その6)であり、(a)は凹面ミラーを凹面に対向する方向から見た図、(b)は(a)のA-A'断面を示す図である。 第7変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その7)であり、(a)は要部を上方から見た図、(b)は(a)の部分Cを眼球側から見た図である。 非同軸凹面ミラーの構成の一例を説明する図である。 非回折ビームの一例を説明する図である。 HOEを用いた軸外し光学系の構成の一例を説明する図であり、(a)はHOEが1つの集束レーザ光を生成する場合を説明する図、(b)はHOEが複数の集束レーザ光を生成する場合を説明する図である。 液晶反射型集光構造を含む集束反射手段について説明する図である。 液晶反射型集光構造内の液晶分子配向状態について説明する図である。 液晶反射型集光構造による入射および出射光線の偏光状態を説明する図である。 液晶反射型集光構造を用いた導光手段結合光学系について説明する図である。 第2の実施形態に係る網膜投影表示装置の構成の一例を説明する図である。 特許文献1に記載されたアイトラッキング装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
光学装置の一例として、実施形態では眼球の瞳孔位置検出装置を説明し、また、瞳孔位置検出装置を眼鏡型支持体に実装した場合を一例として説明する。
なお、各実施形態では、「人」の右目の眼球を例に説明するが、左目の眼球に対しても同様である。また光学装置、又は網膜投影表示装置をそれぞれ2つ備え、両目の眼球に対して適用することもできる。
[第1の実施形態]
<第1の実施形態に係る瞳孔位置検出装置の構成>
図1は、本実施形態に係る瞳孔位置検出装置の構成の一例を説明する図である。
図1に示すように、瞳孔位置検出装置10は、VCSEL(垂直共振器面発光レーザ;Vertical Cavity Surface Emitting LASER)1と、凹面ミラー2と、PSD(Position Sensitive Detector)3と、処理部100とを有する。
VCSEL1、凹面ミラー2、及びPSD3は、光学系支持体4に配置されている。光学系支持体4は、眼鏡レンズ21と眼鏡フレーム22を含む眼鏡型支持体20の眼鏡フレーム22に、球継手4aを介して傾斜可能に固定されている。球継手4aを介することで、光学系支持体4の傾きを調整することができる。設置微調整機構を構成する球継手4aとしては、球体構造とその外殻構造の間に働く機械的な圧力を用いて固定する方式のほか、着磁した球体構造と金属開口構造との間に働く磁力を用いた固定する方式等が利用できる。
眼鏡型支持体20は人の頭部に装着可能である。眼鏡型支持体20が装着されると、VCSEL1、凹面ミラー2、及びPSD3を含む光学系は、眼球30に近接した位置(眼前)に配置された状態になる。
「光源手段」の一例としてのVCSEL1は、平面内に2次元的に配列された複数の発光部を有する。各発光部は、指向性と有限の広がり角を有するレーザ光を射出する。ここで、射出されたレーザ光は「光」の一例である。また、「複数の発光部」は、「複数の発光点」、又は「複数の発光素子」と同義である。
但し、光源手段は、光を射出することができれば、VCSELに限定されるものではない。レーザ光を射出する複数のLD(半導体レーザ;Laser Diode)やLED(発光ダイオード;Light Emitting Diode)を平面内に2次元的に配列して光源手段を構成してもよい。またパルスレーザ光を射出するパルスレーザでもよい。さらに、複数の種類の光源を組み合わせて光源手段を構成してもよい。
また、VCSEL1から射出されるレーザ光の波長は、瞳孔位置を検出される「人」の視認を阻害しないように、非可視光である近赤外光の波長であることが好適である。但し、これに限定されるものではなく、可視光であってもよい。
VCSEL1から射出されたレーザ光L0は、眼前の空間を、眼鏡型支持体20を装着した人の顔面、又は装着された眼鏡レンズ21のレンズ面に略平行な方向に、凹面ミラー2に向けて伝搬する。また、レーザ光L0は、VCSEL1の射出部開口での回折により、ビームの直径を広げながら伝搬する発散光である。発散光の発散角は射出部の開口の形状によって制御可能である。レーザ光L0は、発散しながら伝搬し、凹面ミラー2に入射する。
集束反射手段の一例としての凹面ミラー2は、曲率を有する反射面を有し、入射したレーザ光L0を反射して、眼球30に集束レーザ光(集束光とも表現する)L1を照射する。集束レーザ光L1は、眼球30の瞳孔31近傍に入射する。凹面ミラー2の凹面の曲率中心は、VCSEL1から凹面ミラー2までの光路の光軸から外れた位置にあり、VCSEL1、凹面ミラー2、及びPSD3を含む光学系は、いわゆる軸外し光学系を構成している。
本実施形態に係る軸外し光学系では、眼球30に到達する前の光は、眼球30に隣接する眼前の空間を、眼球30による反射や散乱を受けることなく、少なくとも一回以上折り返して伝搬した後、眼球30に到達している。
眼球30への集束レーザ光L1の入射角度は、正視時における眼球30の瞳孔31の中心に所定角度で入射するように調整されている。また、VCSEL1は複数の発光部からレーザ光を射出することができ、複数の発光部から射出されたレーザ光は、眼球30の複数の箇所に照射され、或いは眼球30に複数の角度で照射される。
VCSEL1は上述したように複数の発光部を有することに加え、高速変調が可能である。眼球30に照射するレーザ光を時間変調し、PSD3により得られる出力信号から入射レーザ光に適合した変調周波数を有する成分を抽出することで、(変調を伴わない)外部環境からの光の影響を取り除くことができる。この結果、SN比を向上することができ、明るい環境下での瞳孔位置検出において有利となる。また、眼球に照射するレーザ光の光量を低減することもできる。
被照射面の一例としての眼球30の瞳孔表面(角膜表面)は、水分を含む透明体であり、約2~4%の反射率を有するのが一般的である。眼球30の瞳孔31近傍に入射した集束レーザ光L1は、眼球30の瞳孔31の表面で反射(反射光とも表現する)され、反射光はPSD3に向けて伝搬する。なお、以下では、説明を簡単にするため、眼球30の表面を眼球30と称し、瞳孔31の表面を瞳孔31と称し、角膜32の表面を角膜32と称する場合がある。
ここで、凹面ミラー2の反射面の曲率は、眼球30、又は角膜32の曲率による反射レーザ光の発散を相殺するように定められている。このようにすることで、PSD3に向けて伝搬するレーザ光L2のビームの直径がPSD素子の受光面において広がらないようにすることができる。
なお、集束反射手段の一例として凹面ミラーを示したが、光を集束(集光)させられるものであれば、これに限定されるものではなく、凸面レンズと平面ミラーを合わせた構成や、ホログラムを用いた波面制御素子、回折光学素子等を用いても良い。
また、凹面ミラーの凹面として、集束レーザ光L1の光軸に交差する平面内における直交2方向で、曲率の異なるアナモフィックな非球面を用いると、レーザ光L2のビームの直径を更に微小化し、また等方な状態にビームを整形することができる。
さらに、被照射面は眼球30に限定されるものではなく、曲率を有する三次元物体であれば、本実施形態を適用可能である。
「位置検出手段」の一例としてのPSD3は、受光面内で直交する2方向において、入射した光の電極までの距離に応じた電流値を検出し、直交2方向の電流値の比から入射光の位置を示す検出信号を算出し、出力する2次元の光位置検出素子である。PSD3は、PSD3の受光面に形成されたビームスポットの位置を示す検出信号を出力することができる。
より具体的には、PSD3は4つの出力端子を備え、連続的な受光面(画素分割されていない受光面)に抵抗膜が配され、また直交2方向の電極対が設けられている。ビームスポット位置で発生した光電流は、各出力端子との距離に応じて4つに分割される。このとき、抵抗膜による電気抵抗はビームスポット位置と出力端子との距離が長いほど電流が小さくなるよう作用する。PSD3は抵抗膜を経た電気信号を4つの端子を介して検出し、電気的な後処理により得られる受光面内の位置を示す検出信号を出力することができる。
また、PSD3は光電変換で生じた電流をアナログ電圧信号に変換し、検出信号として4つの端子から出力することができる。つまり、PSD3は表面抵抗を利用して各端子との距離を求めることで入射した位置を検出することができる。
ところで、PSD3に代えてイメージセンサ(撮像素子)を位置検出手段に適用した場合、イメージセンサは、各画素への入射光の強度により出力結果が変化し、強度が低いと出力電流が少なくなる。太陽光等のノイズ光の影響を低減するためには、光源の出力を上げてイメージセンサへの入射光の強度を上げる必要があるが、眼球30に光源からの光を入射させる装置に適用する場合、入射光の強度を上げることは、眼球への安全性の観点で好ましくない。
また、イメージセンサの場合、位置検出するための画像処理が必要となるが、処理時に位置精度誤差が生じる場合があり、また、処理負荷も大きくなる。
PSD3を位置検出手段に用いることで、出力端子間で分割される電流分割比(割合)を使って位置を検出するため、入射光の強度に依存せず入射光の位置を検出でき、また、画像処理を必要としない点で好適である。
但し、上記のPSD3の構成は一例であって、他の構成であってもよい。また、PSD3として受光面内の2次元的な位置を検出する2次元PSDの例を示すが、受光面内の1次元的な位置を検出する1次元PSDを用いても良い。
処理部100は、制御信号を出力して、VCSEL1を発光駆動させる。また、処理部100は、PSD3による検出信号を入力し、後述するように、眼球30の瞳孔31の位置を検出する処理を実行する。処理部100は、一例として眼鏡フレーム22等に配置することができる。
眼球30の傾きによって、レーザ光L2によりPSD3の受光面に形成されるビームスポットの位置が変わるため、処理部100は、PSD3の検出信号を座標情報に変換することで眼球30の瞳孔位置を検出することができる。
PSD3は、眼球30での反射点の位置と法線ベクトルの向きを検出することができ、瞳孔位置検出装置10は、検出された反射点の位置と法線ベクトルと眼球の表面形状モデルとの対応に基づき、瞳孔位置を「推定」することができる。
図1では、光学系および処理部を眼鏡フレーム22に配置する例を示したが、これに限定されるものではなく、ヘッドマウントディスプレイやヘッドギア型の保持構造体等を用いてもよい。
<第1の実施形態に係る瞳孔位置検出装置の眼球運動への追従動作>
次に、瞳孔位置検出装置10の眼球運動への追従動作について説明する。
眼球30は回旋等の眼球運動をするため、回旋によりレーザ光L2の方向が変わることで、レーザ光L2がPSD3の受光面から外れる場合がある。これに対し、瞳孔位置検出装置10は、VCSEL1で発光させる発光部を順次、又は選択的に変更する制御を行うことで、レーザ光L2がPSD3の受光面から外れることを防止することができる。
図2は、眼球30の回旋とレーザ光L2のPSD3への入射位置との関係を説明する図であり、(a)は眼球が回旋していない状態(正視時)を説明する図、(b)は眼球が回旋している状態を説明する図である。
図2は、VCSEL1の2つの発光部から射出されたレーザ光の伝搬を示している。一方の発光部から射出されたレーザ光11は実線で示され、他方の発光部から射出されたレーザ光12は破線で示されている。
図2(a)において、眼球30で反射されたレーザ光11は、PSD3の受光面の中央付近に入射している。そのため、PSD3は受光面上でのレーザ光11の位置を検出することができ、瞳孔位置検出装置10はPSD3の検出信号に基づいて、瞳孔31の位置を検出することができる。
一方、眼球30で反射されたレーザ光12は、PSD3の受光面に入射していないため、PSD3は受光面上でのレーザ光12の位置を検出できず、瞳孔位置検出装置10は瞳孔31の位置を検出することができない。
また、眼球30が大きく回旋した場合、図2(b)に示すように、眼球30で反射されたレーザ光11はPSD3の受光面に入射していない。そのため、PSD3は受光面上でのレーザ光11の位置を検出できず、瞳孔位置検出装置10は瞳孔31の位置を検出することができない。
一方、眼球30で反射されたレーザ光12は、PSD3の受光面の中央付近に入射しているため、PSD3は受光面上でのレーザ光12の位置を検出することができ、瞳孔位置検出装置10はPSD3の検出信号に基づき、瞳孔31の位置を検出することができる。
このように、1つの発光部のみからの光では、限られた角度範囲でしか眼球30の瞳孔位置を検出できないが、VCSEL1の発光部を変化させることで、何れかの発光部から射出されたレーザ光をPSD3の受光面上に入射させることができる。これにより、眼球30が回旋しても、眼球30で反射されたレーザ光がPSD3の受光面に入射しない状態を減らし、瞳孔位置を検出可能な範囲を拡大することができる。
換言すると、PSD3が眼球30の回旋運動に基づくレーザ光12の微動を検出し、VCSEL1の複数の発光部の配列が眼球30の回旋運動に基づくレーザ光12の粗動を検出することで、眼球30の回旋運動の回旋角度検出において、高い検出分解能と広い検出範囲を両立することが可能となる。
VCSEL1の発光部の変化は、眼球30の眼球運動に応じて(追従して)、処理部100からの駆動信号により時系列に行うことができる。また、眼球30の回旋運動に応じて発光部を制御することで、光の利用効率向上や推定時間の短縮を図ることができる。
但し、必ずしも眼球の回旋運動に応じてVCSEL1の発光部を変化させる必要はない。例えば、瞳孔位置検出装置10は、眼球運動とは独立に所定の時間間隔でVCSEL1の発光部をラスター走査(順次発光)させ、その場合のPSD3の検出信号に基づいて、眼球30の粗動位置を検出するようにしても良い。
なお、図2では説明を簡単にするため、2つの発光部から射出されたレーザ光のみを例示したが、眼球30の回旋に応じて、VCSEL1の更に多くの発光部を利用可能である。この場合は、瞳孔31の位置が適切に検出されるように、PSD3の受光面サイズ及び眼球30のサイズに合わせ、VCSEL1の発光部の数、及び位置を適正化することが好適である。
<軸外し光学系の条件について>
次に、VCSEL1、凹面ミラー2、及びPSD3を含む軸外し光学系が満たすべき条件について説明する。
本実施形態では、VCSEL1から射出されたレーザ光がPSD3の受光面に入射するための条件、また、集束レーザ光L1が角膜32での反射後に平行光に変換されるための条件として、凹面ミラー2の有効領域の直径(レーザ光を反射可能な領域。有効径)を定めている。
図3は、軸外し光学系が満たすべき条件について説明する図であり、(a)は素子間の距離を説明する図、(b)は同軸光学系で表した幾何学的距離関係を説明する図である。
図3(a)に示すように、VCSEL1から凹面ミラー2までの距離をd0、凹面ミラー2から角膜32までの距離をd1、角膜32からPSD3までの距離をd2とする。また、凹面ミラー2の曲率と有効領域に注目し、簡単のため、VCSEL1、凹面ミラー2、及びPSD3を同軸に配置した同軸光学系を想定する。
図3(b)は、VCSEL1からの発散レーザ光が凹面ミラー2に入射し、凹面ミラー2で反射されたレーザ光が集束しながら角膜32に入射し、その後、角膜32で反射されたレーザ光がPSD3に入射する様子を示している。位置41はVCSEL1の発光部の位置、位置42は角膜32の表面の位置、位置43は凹面ミラー2の表面の位置をそれぞれ示している。
ビームの半径hPSDは、ABCD行列を用いた光線追跡で導出された次の(1)式により算出することができる。
Figure 0007424099000001

・・・(1)
(1)式において、rcは角膜32の曲率半径、hPSDはPSD3の受光面でのレーザ光のビームの半径、Dmは凹面ミラー2の有効領域の直径、λはVCSEL1の波長、hULはPSD3の受光面でのレーザ光の、設計者が決定するビームの半径の上限値である。また、中央の式の第2項で、凹面ミラー2で反射後のレーザ光の回折によるレーザ光の広がりの効果が重畳されている。
(1)式に基づき、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmは、(2)式から定めることができる。
Figure 0007424099000002

・・・(2)
ここで、図4は、(2)式に基づき取得された、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmと、PSD3の受光面でのレーザ光のビームの半径hPSDとの関係の一例を示す図である。
図4に示す関係において、PSD3の受光面でのレーザ光のビームの半径hPSDの上限値はhUL=200um、凹面ミラー2から角膜32までの距離d1は24mm、角膜32の曲率半径rcは8mm、レーザ光の波長λは940nmである。これらの値は、眼鏡型支持体20を想定した値であるが、用途や使用環境に応じて任意の値を設定しても良い。
図4において、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmが小さくなると、回折に起因してPSD3の受光面のビームの半径hPSDが急激に拡大している。また、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmが大きくなるにつれ、PSD3の受光面のビームの半径hPSDが徐々に拡大している。ビームの半径hPSDの拡大に応じて、PSD3によるレーザ光の位置検出分解能は低下する。
図4に示すように、PSD3の受光面でのビームの半径hPSDを最小化するために、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmには適切な範囲が存在する。灰色でハッチングした領域は適切な範囲であり、(2)式を満足する凹面ミラー2の有効領域の直径Dmの範囲である。(2)式に当てはめると、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmは、0.225mm≦Dm≦2.574mmで定められる。この条件を満足することで、PSD3の受光面上のビームの半径hPSDを200μm以下にすることができ、PSD3によるレーザ光の位置検出分解能を適切にすることができる。
なお、レーザ光が眼球30に60°の入射角で入射する条件として、d0=24√3(mm)とすると、VCSEL1から射出されたレーザ光は全角で約7.1°以下の発散角が必要になるが、この発散角はVCSEL1の開口の制御により実現可能である。
<第1の実施形態に係る瞳孔位置検出装置の処理部の構成>
次に、本実施形態に係る処理部100のハードウェア構成について説明する。図5は、処理部100のハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
処理部100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、SSD(Solid State Drive)104と、光源駆動回路105と、A/D(Analog/Digital)変換回路106と、入出力I/F(Interface)107とを有している。それぞれはシステムバス108で相互に接続されている。
CPU101は、ROM102やSSD104等の記憶装置からプログラムやデータをRAM103上に読み出し、処理を実行することで、処理部100全体の制御や後述する機能を実現する。なお、CPU101の有する機能の一部、又は全部を、ASIC(application specific integrated circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)といったハードウェアにより実現させてもよい。
ROM102は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM102には、処理部100の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS設定等のプログラムやデータが格納されている。RAM103は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。
SSD104は、処理部100による処理を実行するプログラムや各種データが記憶された不揮発性メモリである。なお、SSDはHDD(Hard Disk Drive)であっても良い。
光源駆動回路105は、VCSEL1に電気的に接続され、入力された制御信号に従ってVCSEL1に駆動電圧等の駆動信号を出力する電気回路である。光源駆動回路105は、VCSEL1の備える複数の発光部を同時、又は順次に発光駆動させることができる。また、駆動電圧の周期を変調することで、異なる発光周期で発光駆動させることができる。
駆動電圧として矩形波や正弦波、又は所定の波形形状の電圧波形を用いることができる。光源駆動回路105は、電圧波形の周期(周波数)を変化させて、駆動電圧信号の周期を変調することができる。
A/D変換回路106は、PSD3に電気的に接続され、PSD3の出力するアナログ電圧信号をA/D変換したデジタル電圧信号を出力する電気回路である。
入出力I/F107は、PC(Personal Computer)や映像機器等の外部機器と接続するためのインターフェースである。
次に、本実施形態に係る処理部100の機能構成について説明する。図6は、処理部100の機能構成の一例を説明するブロック図である。図6に示すように、処理部100は、発光駆動部110と、検出信号入力部111と、演算手段の一例としての演算部120と、瞳孔位置出力部130とを有する。
発光駆動部110は、VCSEL1に周期T1の駆動信号を出力し、VCSEL1の備える発光部を周期T1で発光駆動させる。発光駆動部110は、光源駆動回路105等で実現することができる。
検出信号入力部111は、A/D変換回路106等により実現され、PSD3から入力したアナログ電圧信号をA/D変換したデジタル電圧信号を、演算部120の備える眼球回旋角度推定部121に出力する。
演算部120は、眼球回旋角度推定部121と、瞳孔位置取得部122とを有し、検出信号入力部111からの入力信号に基づき、眼球30の瞳孔位置を取得する演算処理を実行する。
眼球回旋角度推定部121は、検出信号入力部111からの入力信号に基づき、眼球30の回旋角度を推定し、推定した回旋角度データを瞳孔位置取得部122に出力する。瞳孔位置取得部122は、推定された眼球30の回旋角度に基づき、瞳孔31の位置を取得する処理を実行する。取得された瞳孔31の位置データは、入出力I/F107等により実現される瞳孔位置出力部130を介して、外部装置等に向けて出力される。
<第1の実施形態に係る瞳孔位置検出装置による処理>
次に、本実施形態に係る瞳孔位置検出装置による処理について説明する。
ここで、瞳孔位置検出装置10では、瞳孔位置検出の事前準備として、VCSEL1による眼球30への照射レーザ光が眼球30に入射する入射角度と、眼球30の回旋角度の算出式が予め決定されるため、先ず、これらについて説明する。
眼球30の回旋角度の算出式は、1次関数、又は2次関数の算出式である。但し、これに限定はされるものではなく、レーザ光の入射角度とPSD3の受光面での位置から回旋角度を定めることができる算出式であれば、式の形式は問わない。簡単な近似式として、本実施形態では2次関数による算出式を採用している。
レーザ光が眼球30に入射する角度の決定には、眼球30の表面形状モデルを利用することができる。例えば、一般的な眼球の表面形状モデルとして古くから知られている略式模型眼(例えば、「眼の光学的機構」、精密機械27-11、1961参照)等を利用できる。
一方、眼球30へのレーザ光の入射角度は、PSD3へのレーザ光の入射位置が受光面の中心になるように、光線追跡計算等により予め決定される。
また、PSD3の受光面へのレーザ光の入射位置は、眼球30へのレーザ光の入射角度、眼球30でのレーザ光の反射位置、及び眼球30の接面の傾きに基づき、理論解析することができる。そして、理論解析の解から、多項式近似により眼球30の回旋角度を推定する逆演算式(近似式)を決定することができる。
眼球30へのレーザ光の入射角度と、眼球30の回旋角度を推定する逆演算式は、処理部100のROM102やSSD104等のメモリに記憶され、発光駆動部110による発光部の変更や、演算部120による瞳孔位置取得処理において参照される。
次に、図7は、本実施形態に係る瞳孔位置検出装置による処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、ステップS71において、発光駆動部110は、VCSEL1を発光周期T1で発光駆動させる。
続いて、ステップS72において、検出信号入力部111は、PSD3の検出信号を入力し、演算部120の備える眼球回旋角度推定部121に出力する。
続いて、ステップS73において、眼球回旋角度推定部121は、検出信号入力部111からの入力信号を、回旋角度を推定する逆演算式に代入して眼球回旋角度を算出する。そして、算出した眼球回旋角度データを瞳孔位置取得部122に出力する。
続いて、ステップS74において、瞳孔位置取得部122は、入力した眼球回旋角度データに基づき、眼球の表面形状モデルを用いて取得する。取得された瞳孔位置データは瞳孔位置出力部130を介して外部装置に出力される。
このようにして、処理部100は、PSD3の出力する検出信号に基づいて眼球30の瞳孔31の位置を取得し、取得された位置データを外部装置に出力することができる。
<効果等>
瞳孔位置(視線)の検出技術の開発が進み、視線による電子機器制御のインターフェース、ヘッドマウントディスプレイ又は眼前(ニア・アイ)ディスプレイといったウェアラブル映像表示機器における映像形成支援、工場等における熟練技術者の視線データ収集、商品の注目度分析(ロギング)など、多様な用途への応用が期待されている。特に電子機器と人とのインターフェースとして機能する瞳孔位置検出装置では、リアルタイム性と装置の小型・軽量化が要求される。
従来技術では、照明環境下において眼球の反射像を取得し、パターンマッチングを基本とした画像処理部により瞳孔位置を検出するため、画像処理の負荷が大きく、また、リアルタイム性と瞳孔位置の検出分解能との間にトレードオフの関係があった。また、撮像装置やプロセッサ、駆動電源等を搭載する必要があり、装置の小型・軽量化が困難だった。
また、従来技術として、眼球表面で高速走査したレーザ光の反射光強度の時間変化を検出し、撮像システムを使わない非画像方式で、瞳孔位置を高速検出する技術が開示されている。しかし、この技術では、曲率が大きい眼球や角膜での反射により、光検出器の受光面でレーザ光のビームの直径が広がり、瞳孔位置を適切に検出できなくなる場合があった。
本実施形態では、光を射出するVCSEL1、光を集束光に変換し、集束光を曲率を有した被照射面に向けて折り返す凹面ミラー2、及び、集束光の前記被照射面による反射光を受光し、前記反射光の位置を検出するPSD3を含む軸外し光学系を眼前に配置する。
より詳しくは、眼球30に到達する前の光は、眼球30に隣接する眼前の空間を、眼球30による反射や散乱を受けることなく、少なくとも一回以上折り返して伝搬した後、眼球30に到達する。また、凹面ミラー2は眼球30に向けて集束レーザ光を照射する。
これにより、集束レーザ光の曲率により眼球30、又は角膜32の曲率を相殺できるため、眼球30や角膜32で反射されたレーザ光が広がらないようにすることができる。
また、(2)式の条件を満足するように凹面ミラー2の有効領域の直径(開口)Dmを決定することで、凹面ミラー2の有効領域の直径Dmを大きくでき、大きな開口でレーザ光を集束させることができるため、PSD3の受光面でのビームの直径を小さくすることができる。
このようにして、PSD3の受光面でのレーザ光のビームの直径を微小化することで、PSD3による位置検出分解能、及び瞳孔位置の検出精度を確保でき、瞳孔位置を適切に検出することができる。
ここで、本実施形態に係る瞳孔位置検出装置は様々な変形が可能であるため、以下にこの変形例について説明する。
(第1変形例)
図8は、第1変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その1)である。(a)はVCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路と、眼球30からPSD3までの光路が交差する配置を示す図、(b)はVCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路と、眼球30からPSD3までの光路が交差しない配置を示す図である。
図8(a)の軸外し光学系は、VCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路81(破線で示す光路)と、凹面ミラー2から眼球30、又は角膜32までの光路82(一点鎖線で示す光路)と、角膜32からPSD3までの光路83(二点鎖線で示す光路)とを含む。
眼球30が正視状態にある場合、光路81、光路82及び光路83は同一平面内にあり光路81と光路83は交差する。なお、VCSEL1の発光部の位置により同一平面からずれる場合があるが、このような場合も「同一平面内」に含まれるものとする。
図8(a)では、VCSEL1は光路81に対して垂直に配置され、PSD3は光路83に対して垂直に配置されている。このようにすることで、各光路長を長くすることができ、また、PSD3の受光面でのレーザ光のビームスポットの楕円化を防ぐことができる。これにより、ビームの直径を微小化し、PSD3による位置検出分解能を向上させることができる。
一方、図8(b)の軸外し光学系は、VCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路84(破線で示す光路)と、凹面ミラー2から眼球30、又は角膜32までの光路85(一点鎖線で示す光路)と、角膜32からPSD3までの光路86(二点鎖線で示す光路)とを含む。光路84、85及び86が同一平面内にある点は、図8(a)と同様である。
光路84は、正視状態にある眼球30の傾きがゼロの接平面である基準被照射面90に対し、平行に配置されている。ここで、基準被照射面90は「基準平面」の一例である。このようにすることで、VCSEL1の射出面を基準被照射面90に直交させることができ、また、PSD3の受光面とVCSEL1の射出面を同一平面内に配置することができる。これにより、VCSEL1とPSD3を同一基板上に配置することが可能となり、両者の実装を容易にすることができる。
(第2変形例)
図9は、第2変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その2)である。
図9において、軸外し光学系は、VCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路91(破線で示す光路)と、凹面ミラー2から眼球30、又は角膜32までの光路92(一点鎖線で示す光路)と、角膜32からPSD3までの光路93(二点鎖線で示す光路)とを含む。光路91と光路93が交差することで、光路長を長くすることができる。
VCSEL1は、射出面に対して垂直に射出されたレーザ光が凹面ミラー2の中心付近に入射するように、白抜き矢印80で示した眼球30の正視方向に対し、傾けて配置されている。
また、VCSEL1とPSD3は、素子支持体50に固定されたFFC(フレキシブルフラットケーブル)52上に実装されている。VCSEL1とPSD3とを同一のFFC52上に実装することで、電源供給線や信号線を効率的に配置することができる。ここで、FFC52は「電装基板」の一例である。
さらに、VCSEL1及びPSD3を駆動するための電池53、及び回路群55等の駆動部は、FPC(フレキシブル基板)51上に固定されている。FPC51は、素子支持体50のVCSEL1及びPSD3の実装面とは反対側の面に固定されている。FPC51にコネクタ54を介してFFC51を配線することで、駆動部を省スペース化することができる。
ここで、回路群は、トランスインピーダンスアンプ(TIA)等を用いたIV変換回路、AD変換回路、瞳孔位置推定回路、四則演算回路、FPGA回路、及び無線伝送回路等を含む。
また、PSD3は、眼球30の正視方向に平行な方向に配置されることで、容易に実装できるようになっている。但し、受光面が光路93に直交するようにPSD3を配置しても良い。これにより、PSD3の受光面上でのレーザ光のビームスポットの楕円化を防ぎ、ビームの直径を微小化して、PSD3による位置検出分解能を向上させることができる。
(第3変形例)
図10は、第3変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その3)である。
図10において、軸外し光学系は、VCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路94(破線で示す光路)と、凹面ミラー2から眼球30、又は角膜32までの光路95(一点鎖線で示す光路)と、角膜32からPSD3までの光路96(二点鎖線で示す光路)とを含む。光路94と光路96が交差することで、光路長を長くすることができる。
第2変形例では、射出面に対して垂直に射出されたレーザ光が凹面ミラー2の中心付近に入射するように、眼球30の正視方向に対し、VCSEL1を傾けて配置した例を示した。本変形例では、VCSEL1と凹面ミラー2の間に三角プリズム56を設け、VCSEL1から射出されたレーザ光を偏向させることで、射出面に対して垂直に射出されたレーザ光を凹面ミラー2の中心付近に入射させている。ここで、三角プリズム56は「偏向手段」の一例である。但し、偏向手段は三角プリズム56に限定されるものではなく、回折格子等であっても良い。
また、第2変形例では、FFC52上にVCSEL1及びPSD3を実装する例を示したが、本変形例では、VCSEL1とPSD3を同一平面内に配置できるため、素子支持体50に固定されたFPC57上にVCSEL1とPSD3を実装している。これにより、電力供給や周辺回路実装を容易にすることができる。図10では、素子支持体50の一方の面にFPC57を固定し、素子支持体50のFPC57を固定した面とは反対側の面に、電池53と回路群55を実装したFPC51を固定している。FPC51とFPC57とはFFC52により電気的に接続されている。FPC51及び57は、それぞれ「電装基板」の一例である。
(第4変形例)
図11Aは、第4A変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その4A)である。(a)は要部を上方(正のY方向)から見た図、(b)は(a)における部分B(一点鎖線で囲った部分)を眼球側(正のX方向)から見た図である。
本変形例では、眼鏡フレーム22に固定された回路基板58上に、パッケージ59と、電池53と、回路群55とが実装されている。また、パッケージ59は、カバーガラス59aと支持枠59bとを備え、内部にVCSEL1及びPSD3を収容して封止している。
VCSEL1及びPSD3を1つのパッケージ59内に収容することで、VCSEL1とPSD3とを近接配置することが可能となる。また、パッケージ59と、電池53と、回路群55とを1つの回路基板58に実装することで、パッケージ59と、電池53と、回路群55とからなるモジュールを小型化することができる。
さらに、無線伝送回路を回路群55に含め、上記モジュールとスマートフォンやタブレット等の外部端末と無線接続させることも可能である。これにより、PSD3の検出信号を外部端末に無線伝送し、外部端末を操作したり、瞳孔位置データを収集したりすることができる。
図11Aにおいて、回路群55は、図6の機能構成を実現するために、発光駆動回路、検出信号増幅および抽出回路、瞳孔位置演算回路、無線伝送回路、などにより構成される。また、外部ハードウェアとのインターフェース回路や、メモリへの記録回路、被照射面の方位を定める加速度センサなどのセンサ回路、発光駆動回路の動作を制御するフィードバック回路など、一体化可能な様々な機能を実装する。ここで、図11AにおけるY方向は「眼鏡型支持体の長手方向」の一例である。また、「眼鏡型支持体の長手方向」の一例として、人間が眼鏡型支持体を装着したときの、耳と鼻とを結ぶ方向ということもできる。
図11Bは、第4B変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その4B)である。(a)は要部を上方(正のY方向)から見た図、(b)は(a)における部分B(一点鎖線で囲った部分)を眼球側(正のX方向)から見た図、(c)は(a)における部分Bを眼球と反対側(負のX方向)から見た図である。
本変形例では、眼鏡フレーム22の内部に回路基板58を固定し、眼球側にVCSEL1とPSD3を収容したパッケージ59を配置し、眼球と反対側に電池53と回路群55とを配置している。すなわち、両面回路基板の構成を有している。また、パッケージ59は、カバーガラス59aと支持枠59bとを備え、内部にVCSEL1及びPSD3を収容して封止している。また、外界側の開口部には、眼鏡フレーム22と同系色の樹脂材料によるカバー構造を設けている。ここで、図11BにおけるX方向は「眼鏡型支持体の厚み方向」の一例である。また、「眼鏡型支持体の厚み方向」の一例として、人間が眼鏡型支持体を装着したときの、耳と鼻とを結ぶ方向と正視方向とに垂直な方向ということもできる。
図11Bでは回路基板58およびパッケージ59、回路群55、電池53を眼鏡フレーム22内に完全に埋め込んだ一例を説明したが、これらは、部分的に埋め込まれたものであってもよい。また、パッケージ59の完全に裏面側に回路群55が構成されていなくともよい。
このような構成を用いることで、パッケージ59部分の出っ張りや回路基板設置部の凹みをなくし、通常の眼鏡フレームと遜色のない見た目を実現できる。また、両面基板構成をとることで、本瞳孔位置検出装置の設置スペースの縮小化を図ることができる。
(第5変形例)
図12は、第5変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その5)である。
本変形例に係る瞳孔位置検出装置は、VCSEL1から射出されたレーザ光を凹面ミラー2に向けて反射する平面ミラー2aを有する。軸外し光学系は、VCSEL1から凹面ミラー2までのレーザ光の光路97a及び97b(破線で示す光路)と、凹面ミラー2から眼球30、又は角膜32までの光路98(一点鎖線で示す光路)と、角膜32からPSD3までの光路99(二点鎖線で示す光路)とを含む。VCSEL1から射出されたレーザ光は、眼前の空間を往復した後、眼球30に入射される。
平面ミラー2aを設けることで、VCSEL1から凹面ミラー2までの光路長を長くすることができる。光路長を長くすることによる幾つかの利点について説明する。第一は、集束反射手段に到達するレーザ光のビーム直径を広げることができることである。ビームの直径を広げた状態でレーザ光の波面制御を行うことで、非球面形状や非等方形状(アナモルフィック非球面等)の採用といった光学系及び光学素子の設計自由度を向上させることができる。第二は、折り返し光学系の最終段に設けた集束反射手段から被照射面である眼球までの距離を短くすることができることである。言い換えると、集束反射手段へ入射するレーザ光の角度が小さい場合であっても、集束反射手段へ到達するまでの光路長を調整することで、被照射面およびPSD受光面において小さなビーム直径を得ることができる。第三は眼球回線角度に依存するPSD受光面でのビームスポットの位置変化を光路長により制御できることである。PSD受光面サイズと眼球回線角度の計測範囲が適合するように光路長を設計することで、所望の視野角および角度分解能を有する瞳孔位置検出装置が実現可能となる。
なお、平面ミラー2aと凹面ミラー2は配置が逆であっても良い。また、平面ミラー2aに代えて、第2の凹面ミラーを設けても良い。但し、図3で説明したように、眼球30、又は角膜32で反射後のレーザ光が平行光になるように、凹面ミラー2との曲率半径と、平面ミラー2a及び凹面ミラー2の配置を適切にすることが好適である。
(第6変形例)
第6変形例に係る瞳孔位置検出装置は、凹面ミラー2の位置を調整する位置調整手段131と、傾きを調整する傾き調整手段132とを有する。
図13は、本変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その6)であり、(a)は凹面ミラー2を凹面に対向する方向から見た図、(b)は(a)のA-A'断面を示す図である。
図13(a)に示すように、位置調整手段131は、押しネジ131a、131b及び131cと、枠部131dとを有し、押しネジ131a~131cのそれぞれが凹面ミラー2の側面部の3点を支持する3点支持機構を構成している。押しネジ131a~131cのそれぞれを独立して進退させることで、YZ平面内での位置と、YZ平面内での傾きを変化させることができる。
また、図13(b)に示すように、傾き調整手段132は、基板132aと、バネ132bと、押しネジ132cとを有する。基板132aはYZ平面を平面部とする板状部材であり、平面部の中心に突起部133が形成されている。突起部133の負のX方向における先端は、位置調整手段131の枠部131dに含まれる負のX方向側の面に接触している。
バネ132bは、基板132aのY方向における2箇所に設けられ、それぞれが凹面ミラー2に負のX方向への付勢力を与える。また、基板132aと枠部131dは、バネ132bにより接続されている。
押しネジ132cは、Y方向における1箇所に設けられている。押しネジ132cが負のX方向に進退し、枠部131dを介して凹面ミラー2を押すことで、突起部133の先端を支点にして、テコの原理で凹面ミラー2をYZ平面の面外方向に傾ける(仰らせる)ことができる。
凹面ミラー2のYZ平面の面外方向への傾きの調整をより細かく行うため、バネ132bが設けられる2箇所は、Y方向においてできるだけ離れた位置が好適である。同様に、押しネジ132cが設けられる箇所はY方向における基板132aの端部に近い位置が好適である。
なお、ここでは押しネジ132cをY方向における1箇所に設け、凹面ミラー2をZ軸回りに傾ける機構を説明したが、Z方向における1箇所にも押しネジを設け、凹面ミラー2をY軸回りに傾けられるようにしても良い。
本変形例では、位置調整手段131及び傾き調整手段132を用い、凹面ミラー2から眼球30、又は角膜32に向けて照射されるレーザ光の位置、及び傾きを調整することができる。
なお、図13では凹面ミラー2の位置及び傾きの調整手段を示したが、凹面ミラー2に代えて回折素子等の光学素子を設けた場合でも、同様の調整手段で光学素子の位置及び傾きを調整することができる。
(第7変形例)
図14は、第7変形例に係る瞳孔位置検出装置の要部の構成の一例を説明する図(その7)である。(a)は要部を上方(正のY方向)から見た図、(b)は(a)における部分C(一点鎖線で囲った部分)を眼球側(正のX方向)から見た図である。
図14に示すように、本変形例に係る瞳孔位置検出装置は、眼鏡型支持体20を装着した人の眼前で、VCSEL1と凹面ミラー2との間に配置された導光手段150を有する。導光手段150は、内部を光伝搬させることで、VCSEL1から射出されたレーザ光を凹面ミラー2に導光することができる。
導光手段150は、一例として、透明な円柱部材である。VCSEL1から射出された光は、導光手段150の負のX方向における端面から導光手段150の内部に入射し、内部を通過して導光手段150の正のX方向における端面に形成された反射曲面150aに入射する。反射曲面150aは、凹面ミラーとして機能する面であり、入射するレーザ光を反射し、眼球30に向けて集束レーザ光を照射することができる。
なお、導光手段150の「透明」は、可視光、及びVCSEL1から射出された光に対して透明であることを意味する。可視光に対して透明とすることで、眼鏡型支持体20を装着した人は、導光手段150で視界を遮られることなく、前方を視認できる。また、VCSEL1から射出された光に対して透明とすることで、光吸収による損失を低減して内部を伝搬させることができる。なお、導光手段150は円柱部材に限定されるものではなく、柱状部材であれば、任意の断面形状であっても良い。
図14に示すように、導光手段150は、導光手段支持体151に支持されている。また、導光手段支持体151は、VCSEL1及びPSD3等が実装された回路基板58を支持する回路基板支持体58aに固定されている。従って、VCSEL1、凹面ミラー2、及びPSD3は、L字型の構造体として位置関係が固定された状態で支持されている。
導光手段支持体151と、回路基板支持体58aは、円柱形状の外周方向に回転でき、また、光軸方向に進退できるようになっている。これにより、導光手段150の端部の反射曲面150aで反射されたレーザ光が眼球30、又は角膜32に入射する位置を調整することが可能となる。
なお、回路基板58上に実装されたVCSEL1、及びPSD3が、導光手段支持体151の位置調整に伴って位置変動しないように、導光手段支持体151には開口部が設けられている。
本変形例に係る瞳孔位置検出装置では、VCSEL1、導光手段150及びPSD3等の光学素子を一体にして構成できるため、瞳孔位置検出装置を小型化することができる。
(第8変形例)
第8変形例に係る瞳孔位置検出装置は、凹面ミラー2に代えて、非同軸凹面ミラー2bを有する。
図15は、非同軸凹面ミラー2bの構成の一例を説明する図である。非同軸凹面ミラー2bは、図15に破線で示されている中心軸Dに対して軸対称の形状を含み、中心軸Dを挟んで対称となる位置に、曲率中心の位置が異なる2つの曲面形状を含む。
より具体的には、図15に示すように、非同軸凹面ミラー2bは、中心軸Dを挟んで対称となる位置に、曲面2b1と曲面2b2とを含み、曲面2b1の曲率中心2b21と曲面2b2の曲率中心2b22は、中心軸Dと交差する方向にずれた位置にある。なお、曲面2b1と曲面2b2は、それぞれ球面であっても非球面であっても良い。
非同軸凹面ミラー2bの曲面2b1及び2b2の形状を適正化することで、眼球30、又は角膜32で反射されたレーザ光を非回折ビームに変換し、PSD3に伝搬させることができる。非回折ビームは、一例として、同心円状のビームプロファイルを有するベッセルビーム等である。
図16は、非回折ビームの一例を説明する図である。VCSEL1から射出された発散レーザ光は、非同軸凹面ミラー2bにより集束レーザ光に変換され、眼球30、又は角膜32に入射する。
図16の非同軸凹面ミラー2bでは、実線で示すレーザ光L3と、破線で示すレーザ光L4は、2次元平面内で見ると、眼球30、又は角膜32での反射後にわずかに角度の異なる2つの平行レーザ光として伝搬する(実際の3次元空間では、光軸への射影成分の大きさが等しく、かつ同径方向の内側に向かう同じ大きさの波数ベクトルを有する光線となる)。
このようなレーザ光は、図16の斜線ハッチングの領域で、光軸に対し対向する波数ベクトル成分の光による干渉の結果、そのビームプロファイルがベッセル関数形状となる。また、ビームの直径を変えることなく光軸方向を長い距離伝搬することができる。
PSD3の受光面に入射するレーザ光L5(斜線ハッチングの部分)を非回折ビームとすることで、PSD3の実装位置をロバストにすることができる。なお、非回折ビームの形成領域は、眼球30でレーザ光が反射する前の位置であっても良い。この場合、眼鏡型支持体20の位置に対するロバスト性を向上させることができる。
(第9変形例)
本変形例に係る瞳孔位置検出装置は、凹面ミラー2に代えて、HOE(Holographic Optical Device)2bを有する。ここで、HOE2bは、「回折型反射光学素子」の一例である。
図17Aは、HOEを用いた軸外し光学系の構成の一例を説明する図であり、(a)はHOE2bが1つの集束レーザ光を生成する場合を説明する図、(b)はHOE2cが複数の集束レーザ光を生成する場合を説明する図である。ここで、HOE2b及び2cは、それぞれ「集束反射手段」の一例であり、また、「回折型反射手段」の一例である。
HOEは面に垂直に入射した光を傾いた方向に反射できる。そのため、図17A(a)に示すように、眼球30にレーザ光を照射させながら、VCSEL1の射出面に平面部を対向させてHOE2bを配置することができる。これにより、実装時の位置合わせが容易となる。また、HOE2bを薄く作製することができるため、瞳孔位置検出装置を小型化することができる。
また、VCSEL1の1つの発光部で射出されたレーザ光から、複数の集束レーザ光を生成することができ、眼球30の複数の位置に同時に集束レーザ光を照射することができる。図17A(b)は、HOE2dによる0次光L90と、+1次回折光L91と、-1次回折光L92により、3つの集束レーザ光が生成された例を示している。
図2において、眼球30の大きな回旋運動に対し、VCSEL1の発光部をシフトさせて検出範囲を拡大することを説明したが、本変形例ではVCSEL1の1つの発光部による集束位置を3つにすることができる。これにより、眼球30がさらに大きく回旋運動しても、眼球30、又は角膜32で反射されたレーザ光がPSD3の受光面から外れることを防ぐことができ、回旋角度の検出範囲を広げることができる。
なお、HOE以外にも、回折光学素子(DOE)素子やフレネルレンズを用いることができる。
(第10変形例)
本変形例に係る瞳孔位置検出装置は、凹面ミラー2に代えて、異方性分子材料が封入された液晶部202を有する第1反射型集光素子200を備える。ここで、異方性分子材料とは液晶材料等をいう。
図17Bは、第1反射型集光素子200を用いた軸外し光学系の構成の一例を説明する図である。図17Bに示すように、第1反射型集光素子200は、支持基板201と、液晶部202と、1/4波長シフト部203とを含む。ここで、第1反射型集光素子200は、「集束反射手段」の一例であり、液晶部202は、「封入部」の一例である。
VCSEL1から出射された直線偏光の光は、1/4波長シフト部203により円偏光に変換され、液晶部202に入射する。液晶部202で眼球30に向けて反射された光は、1/4波長シフト部203を往きとは逆向きに通過して再び直線偏光に変換され、眼球30の角膜表面に入射する。その後、角膜表面で反射された光はPSD3に入射する。
また、図17Cに示すように、液晶部202は、支持基板2021と、配向膜2022と、配向膜2023と、光を透過させる透過支持基板2024とを備えている。
配向膜2022と配向膜2023で形成される膜内部の空間には、液晶分子2025が含まれている。液晶分子2025は、配向膜2022及び2023の面に垂直な方向にらせん状に旋回して配列している。
液晶分子2025の配向は、配向膜2022及び2023により空間的に制御されている。具体的には、配向膜2022及び2023のそれぞれの面内が微小な空間領域に分割され、それぞれの領域に対して特定方向に偏光したUV光が照射され、光配向が施されることで、微小な空間領域毎での液晶分子2025の配向が制御されている。
換言すると、液晶分子2025は、液晶部202の内部において三次元的な準周期構造を形成するように配向している。ここで、準周期構造とは、集光特性を発現するように構造周期またはその位相が空間的に調整されている構造をいう。
図17Cの右から左の方向に、液晶部202に入射する光は、透過支持基板2024、配向膜2023を通過し、液晶分子2025の作用により反射されて、配向膜2023、及び透過支持基板2024を往きとは逆向きに通過して、液晶部202から出射する。
図17Cの例では、液晶分子2025によるらせん構造の開始位置に該当する配向膜2022、又は2023の面上における配向方向の調整により、らせん構造を示す曲線の等位相面2026が光の入射方向に対して凹面状に湾曲している。これにより、液晶分子2025をレンズとして機能させ、液晶分子2025の作用により反射されて図の右方向に進む光を、集光させることができる。液晶分子を、レンズ等の光学素子として機能させる技術には、公知の技術(例えば、Nature Photonics Vol.10 (2016) p.389参照)を適用できるため、ここでは更に詳細な説明を省略する。なお、図17Bにおいて、一点鎖線で示した2027は、液晶部202に入射する光を示し、二点鎖線で示した2028は、液晶部202で反射され、集光される光を示している。
次に、図17Dを参照して、液晶部202の光学特性をさらに説明する。図17D(a)及び(b)は、右回り円偏光の光を集光させる液晶部202について示している。液晶部202は、液晶分子2025の回旋方向に依存して、右回り偏光と左回り偏光のそれぞれに対して異なる反射または透過特性を備えている。
図17D(a)において、液晶部202には、1/4波長シフト部203により円偏光に変換された光が入射する。液晶部202で反射された光は、再度1/4波長板を往きとは逆向きに通過することで直線偏光に戻され、眼球30に照射される。眼球30へのレーザ光の侵入を極力低減するために、直線偏光は紙面垂直方向に電場振動面を有するS偏光とすることが好ましい。
一方、図17D(b)は、VCSEL1からの光線が偏光制御されていないランダム偏光の場合の例を示している。液晶部202に入射するランダム偏光のうち、右回り円偏光のみが、支持基板2021で反射して集光され、1/4波長シフト部203を通過して、直線偏光に変換される。一方、左回り偏光成分は支持基板201をそのまま透過し、角膜表面には照射されない。
本変形例に係る瞳孔位置検出装置では、液晶分子2025の三次元的な配向分布を、配向膜2022及び2023の2次元的な配向制御により制御でき、これにより、反射および回折効率が高く、薄型の第1反射型集光素子200を提供できる。また、第1反射型集光素子200に偏光選択性を付与することが可能であり、光学部品点数の低減とレーザ光に対する目の安全性確保を両立した瞳孔位置検出装置を提供できる。
(第11変形例)
本変形例に係る瞳孔位置検出装置は、異方性分子材料を含む第2反射型集光素子210を備える。
図17Eは、第2反射型集光素子210を用いた軸外し光学系の構成の一例を説明する図である。図17Eに示すように、第2反射型集光素子210は、液晶部211と、導光手段212と、1/4波長シフト部213とを備える。ここで、第2反射型集光素子210は、「集束反射手段」の一例であり、液晶部211は、「異方性分子材料部」の一例である。
液晶部211は、導光手段212における導光領域界面に接触するように設けられている。液晶部211の内部では、上述した液晶部202と同様に、液晶分子が、液晶部211の内部において三次元的な準周期構造を形成するように配向している。
VCSEL1から出射された光は、導光手段212の入射端の斜面を介して導光手段212内に結合される。なお、グレーティングを介して導光手段212内に結合される形態でも良いが、実装の簡便性および精度を考慮して、VCSEL1の実装基板面と導光手段212が直交した配置を取る構成が好ましい。
導光手段212内に結合された光は、導光手段212の界面で全反射を繰り返し、導光手段212の内部を眼前付近まで伝搬する。導光手段212を内部伝搬した光のうちの右回り円偏光、又は左回り円偏光の光が液晶部211により選択的に反射され、液晶部211のレンズ機能により集光され、1/4波長シフト部213により直線偏光(S偏光)に変換された後、眼球30の角膜表面に照射される。
なお、導光手段212を用いる場合、角膜表面に対して浅い角度で光を照射することは困難であるため、眼球30の正面近傍で、液晶部211により光を反射するようにしている。この場合、PSD3に光を入射させるためには、角膜上の瞳孔中心位置よりPSD3側にシフトした位置(鏡面反射位置)に光を集光させる必要がある。
本変形例に係る瞳孔位置検出装置では、VCSEL1から出射された光を導光手段212内で光路長を確保した上で角膜表面へ照射できるため、装置を小型化できる。また、図14と同様の筐体の構成にすることで、VCSEL1、導光手段212、及びPSD3等を一体に構成することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る網膜投影表示装置を、図18を参照して説明する。
図18は、本実施形態に係る網膜投影表示装置の構成の一例を説明する図である。
網膜投影表示装置60は、RGB(Red、Green、Blue)レーザ光源61と、走査ミラー62と、平面ミラー63と、ハーフミラー64と、画像生成部65と、瞳孔位置検出装置10とを有する。
RGBレーザ光源61は、RGB3色のレーザ光を時間的に変調して出力する。走査ミラー62は、RGBレーザ光源61からの光を二次元的に走査する。走査ミラー62は、MEMSミラー等である。但し、これに限定されるものではなく、ポリゴンミラー、ガルバノミラー等、光を走査する反射部を有するものであれば良い。小型化・軽量化の点でMEMSミラーが有利となる。なお、MEMSミラーの駆動方式は、静電式、圧電式、電磁式等の何れであっても良い。
平面ミラー63は、ハーフミラー64に向けて走査ミラー62による走査光を反射する。ハーフミラー64は、入射する光の一部を透過し、一部を眼球30に向けて反射する。ハーフミラー64は、凹型の曲面形状を有しており、反射した光を眼球30の瞳孔31の近傍に集束させ、網膜33の位置で結像させる。これにより、走査光で形成される画像を網膜33に投影する。図中破線で示されている光61aは、網膜33上に画像を形成する光を表している。なお、ハーフミラー64は、必ずしも反射光と透過光の光量が1対1にならなくてもよい。
瞳孔位置検出装置10は、眼球運動に応じた瞳孔31の位置を検出し、瞳孔31の位置のフィードバック信号を画像生成部65に送信する。
画像生成部65は、走査ミラー62の振れ角制御機能と、RGBレーザ光源61の発光制御機能とを有している。また、画像生成部65は、瞳孔位置検出装置10から瞳孔31の位置のフィードバック信号を受信する。瞳孔位置検出装置10により検出された瞳孔31の位置に応じて、走査ミラー62の振れ角と、RGBレーザ光源61の発光を制御し、画像の投影角度、又は画像内容を書き換える。これにより、眼球運動に伴う瞳孔31の位置の変化に追従(アイトラッキング)した画像を、網膜33上に形成することができる。
上述では、網膜投影表示装置60をウェアラブル端末であるヘッドマウントディスプレイ(HMD;Head Mount Display)とした一例を示した。但し、ヘッドマウントディスプレイとしての網膜投影表示装置60は、「人」の頭部に直接装着させるだけでなく、固定部等の部材を介して間接的に「人」の頭部に装着させるもの(頭部装着型表示装置)であってもよい。また、左右眼用に一対の網膜投影表示装置60を設けた両眼式の網膜投影表示装置としてもよい。
[実施形態に係る瞳孔位置検出装置と特許文献1に記載の装置との比較]
ここで、特許文献1に記載の装置と、実施形態に係る瞳孔位置検出装置10とを比較する。図19は、特許文献1に記載されたアイトラッキング装置の構成を示す図である。
特許文献1に記載の装置では、レーザ光源を用い、レーザ光をMEMSミラーにより走査し、眼球への光の入射角度を変更している。これに対し、実施形態では、複数の発光部を有するVCSELを光源とし、VCSELの発光部の変更により、眼球への光の入射角度を変更している。実施形態では、このように眼球への光の入射角度を、可動部を用いずに変更する。そのため、可動部を有する構成と比較して、振動や外的衝撃等に強くなる。
特許文献1に記載の装置では、角膜に照射した光の反射光強度を光検出器により検出するのに対し、実施形態では、PSDを用い、眼球で反射され、PSDの受光面に入射する光の位置を検出する。PSDは、光強度に依存せずに入射光の位置を検出するため、眼球における光の反射位置等に起因して反射光量に差が生じても、反射光量の差の影響を受けずに高感度の位置検出が可能である。その結果、瞳孔等の眼球の傾き位置を高精度に検出できる。
実施形態では、発光駆動部110を備え、発光駆動部110によりVCSELの発光部の位置と、発光部間の発光タイミングをずらして個別点灯する。これにより、眼球の運動の粗動を捕らえて、PSDの受光面に眼球からの反射光が収まるようにし、かつPSDによる位置検出で眼球運動の微動を捉えることができる。
特許文献1に記載の装置では、眼球での反射光の時間軸上の2つのピーク強度(2点の角膜上の反射位置)から眼球位置を推定している。実施形態では、角膜等の眼球上の1点の反射位置により眼球位置を推定する。そのためVCSELとPSDは、必ずしも対称位置になくともよい。実施形態では、PSDを、眼球の正反射(鏡面反射)角近傍に配置せず、VCSELと同じ側に配置してもよい。
以上、本発明の実施形態の例について記述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
また、瞳孔位置検出装置10により検出された瞳孔位置の情報を、電子機器の入力装置におけるアイトラッキングに利用することもできる。例えば、図1に示した瞳孔位置検出装置10の出力を、電子機器への入力情報としてアイトラッキングに利用する場合等である。これにより頭部位置ずれ等にロバストなアイトラッキングを実現することができる。
また、 眼球の傾きや瞳孔位置(角膜)の検出する機能を有する検眼装置にも採用する事ができる。検眼装置とは、視力検査、眼屈折力検査、眼圧検査、眼軸長検査など種々の検査を行う事が出来る装置を指す。検眼装置は、眼球に非接触で検査可能な装置であって、被験者の顔を支持する支持部と、検眼窓と、検眼に際し被検者の眼球の向き(視線の向き)を一定にする表示を行う表示部と、制御部と、測定部とを有している。測定部の測定精度を上げるために眼球(視線)を動かさず一点を見つめる事が求められ、被検者は支持部に顔を固定し、検眼窓から表示部に表示される表示物を凝視する。このとき、眼球の傾き位置を検出する際に、本実施形態の眼球の傾き位置検出装置が利用可能である。眼球の傾き位置検出装置は測定の妨げにならないよう、測定部の側方に配置される。眼球の傾き位置検出装置で得られた眼球の傾き位置(視線)情報は、制御部にフィードバックする事が可能で、眼球の傾き位置情報に応じた測定をする事ができる。
1 VCSEL(光源手段の一例)
2 凹面ミラー(集束反射手段の一例)
2a 平面ミラー
2b 非同軸凹面ミラー(集束反射手段の一例)
2c、2d HOE(集束反射手段の一例、回折型反射手段の一例)
3 PSD(位置検出手段の一例)
10 瞳孔位置検出装置
20 眼鏡型支持体
21 眼鏡レンズ
22 眼鏡フレーム
30 眼球(被照射面の一例)
31 瞳孔
32 角膜
33 網膜
50 素子支持体
51 FPC(駆動基板の一例)
52 FFC(駆動基板の一例)
53 電池
54 コネクタ
55 回路群
56 三角プリズム(偏向手段の一例)
57 FPC
58 回路基板
59 パッケージ
60 網膜投影表示装置
61 RGBレーザ光源
62 走査ミラー
63 平面ミラー
64 ハーフミラー
65 画像生成部
90 基準被照射面
100 処理部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 SSD
105 光源駆動回路
106 A/D変換回路
107 入出力I/F
110 発光駆動部
111 検出信号入力部
120 演算部(演算手段の一例)
121 眼球回旋角度推定部
122 瞳孔位置取得部
130 瞳孔位置出力部
131 位置調整手段
132 傾き調整手段
150 導光手段
151 導光手段支持体
US2016/0166146 US2017/0276934

Claims (26)

  1. 光を出す光源手段と、
    前記光源手段からの光を集束し、眼球に向けて反射する集束反射手段と、
    前記眼球からの反射光の位置を検出する位置検出手段と、を有し、
    前記集束反射手段は、前記眼球からの前記反射光の発散を相殺するように曲率が定められている
    光学装置。
  2. 前記眼球に到達する前の光は、少なくとも一回以上折り返して伝搬した後、前記眼球に到達する
    請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記集束反射手段と前記眼球との距離をd1とし、
    前記集束反射手段の有効領域の直径をDmとし、
    前記眼球における曲率半径をrcとし、
    前記光源手段からの光の波長をλとし、
    前記位置検出手段の受光面での光のビームの半径をhULとした場合に、次式を満足する
    Figure 0007424099000003
    請求項1、又は2に記載の光学装置。
  4. 前記光源手段から前記集束反射手段までの光路は、前記眼球から前記位置検出手段までの光路に交差する
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学装置。
  5. 前記光源手段から前記集束反射手段までの光路に、前記光源手段からの光を偏向させる偏向手段が設けられている
    請求項4に記載の光学装置。
  6. 前記光源手段から前記集束反射手段までの光路は、前記眼球に接する予め定められた基準平面に対し、平行である
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学装置。
  7. 前記光源手段と、
    前記位置検出手段と、
    前記光源手段を駆動する光源駆動回路が実装された電装基板と、を支持する支持体を有する
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の光学装置。
  8. 前記集束反射手段は、
    前記集束反射手段から前記眼球まで伝搬する光の光軸と、前記眼球から前記位置検出手段まで伝搬する光の光軸と、を含む平面に平行な方向と、前記平面に直交する方向の2つの方向で、曲率が異なる面を含む
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の光学装置。
  9. 前記集束反射手段の位置を調整する位置調整手段、又は前記集束反射手段の傾きを調整する傾き調整手段の少なくとも一方を有する
    請求項1乃至8の何れか1項に記載の光学装置。
  10. 前記光源手段と前記集束反射手段との間に配置され、内部を伝搬させて、前記光源手段からの光を前記集束反射手段に導光する導光手段を有する
    請求項1乃至9の何れか1項に記載の光学装置。
  11. 前記集束反射手段は、前記導光手段の一方の端面に形成されている
    請求項10に記載の光学装置。
  12. 前記集束反射手段は、非同軸凹面ミラーを含む
    請求項1乃至11の何れか1項に記載の光学装置。
  13. 前記集束反射手段は、回折型反射手段を含む
    請求項1乃至11の何れか1項に記載の光学装置。
  14. 前記回折型反射手段は、前記眼球上の複数の位置に光を照射する
    請求項13に記載の光学装置。
  15. 前記光源手段から前記眼球に入射するまでの光路は、前記眼球で反射されてから前記位置検出手段に入射するまでの光路よりも長い
    請求項1乃至14の何れか1項に記載の光学装置。
  16. 光を出す光源手段と、
    前記光源手段からの光を集束し、眼球に向けて反射する集束反射手段と、
    前記眼球からの反射光の位置を検出する位置検出手段と、を有し、
    前記位置検出手段に入射する光の直径は、前記集束反射手段に入射する光の直径以下である
    光学装置。
  17. 請求項1乃至16の何れか1項に記載の光学装置を有する
    網膜投影表示装置。
  18. 請求項1乃至16の何れか1項に記載の光学装置を有する
    頭部装着型表示装置。
  19. 請求項1乃至16の何れか1項に記載の光学装置を有する
    検眼装置。
  20. 前記集束反射手段は、異方性分子材料が封入された封入部を備え、
    前記異方性分子材料は、前記封入部の内部で、三次元的な準周期構造を形成するように配向している
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光学装置。
  21. 前記集束反射手段は、
    前記光源手段からの光を内部伝搬させる導光手段と、前記導光手段の導光領域界面に接触して設けられ、異方性分子材料が封入された封入部と、を備え、
    前記異方性分子材料は、前記封入部の内部で、三次元的な準周期構造を形成するように配向している
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光学装置。
  22. 前記集束反射手段と前記位置検出手段は、前記眼球の法線方向に対して対称な角度方向に配置されている
    請求項1乃至14、20、又は21の何れか1項に記載の光学装置。
  23. 前記光源手段、前記集束反射手段、及び前記位置検出手段は、何れも前記集束反射手段から前記眼球まで伝搬する光の光軸と、前記眼球から前記位置検出手段まで伝搬する光の光軸と、を含む面内に配置され、
    前記光源手段と前記集束反射手段は、前記眼球の法線方向に対して、一方の側に近接して配置され、
    前記集束反射手段は、前記眼球の法線方向に対して、他方の側に配置されている
    請求項1乃至14、20、又は21の何れか1項に記載の光学装置。
  24. 前記光源手段、前記集束反射手段、及び前記位置検出手段は、何れも眼鏡型支持体の厚み方向に配列して、前記眼鏡型支持体に配置されている
    請求項1乃至14、20、又は21の何れか1項に記載の光学装置。
  25. 前記光源手段、前記集束反射手段、及び前記位置検出手段は、何れも鏡型支持体の長手方向に配列して、前記眼鏡型支持体に配置されている
    請求項1乃至14、20、又は21の何れか1項に記載の光学装置。
  26. 前記電装基板の一方の面に、前記光源手段と前記位置検出手段を備え、
    前記電装基板の他方の面に、前記光源手段を駆動する光源駆動回路と、前記位置検出手段による出力を処理する演算手段の少なくとも1つを有する
    請求項7に記載の光学装置。
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