JP7423865B2 - 血管閉塞デバイスおよびその製造方法および使用方法 - Google Patents

血管閉塞デバイスおよびその製造方法および使用方法 Download PDF

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Description

本開示は、概して、医療デバイスおよび血管内医療処置に関し、より詳細には、動脈瘤などの血管障害または他の解剖学的体腔を閉塞するためのデバイス、並びに、そのようなデバイスを製造および使用するための方法に関する。
血管閉塞デバイスまたはインプラントは、血管内動脈瘤の治療など、様々な理由で使用されている。動脈瘤は、血管などの脈管の拡張であり、破裂、凝固または解離により患者の健康に危険をもたらす可能性がある。例えば、患者の脳の動脈瘤が破裂すると、脳卒中を引き起こし、脳の損傷や死亡につながる可能性がある。脳動脈瘤は、例えば、発作や出血の後に患者において検出され、血管閉塞デバイスを適用することによって治療されることがある。
一般的に使用される血管閉塞デバイスは、白金(または白金合金)のワイヤストランドを「一次」マンドレルに巻き付けることによって形成される、柔らかい螺旋状に巻かれたコイルを含む。その後、このコイルは、より大きな「二次」マンドレルに巻き付けられ、二次形状を付与するために熱処理される。例えば、Ritchart等に発行された米国特許第4,994,069号(この特許は、引用によりあたかも全文が記載されているかのように本明細書に完全に援用されるものとする)には、送達カテーテルのルーメン介して配置するために引き伸ばされると、直線的で螺旋状の一次形状となり、送達カテーテルから放出されて血管系に置かれると、折り畳まれた複雑な二次形状となる血管閉塞デバイスが記載されている。動脈瘤をより適切にフレーミングして充填するために、複雑な3次元の二次形状を血管閉塞デバイスに付与することができ、血管閉塞デバイスの剛性/柔軟性を変更することができる。
血管系内の所望の部位、例えば動脈瘤嚢内に血管閉塞デバイスを送達するために、先ず、ガイドワイヤを用いて小さなプロファイルの送達カテーテルまたは「マイクロカテーテル」をその部位に配置することが知られている。一般に、マイクロカテーテルの遠位端には、主治医または製造業者によって、患者の特定の解剖学的構造に応じて、例えば、45°、26°、「J」字状、「S」字状または他の曲げ形状などの選択された予め成形された曲げが設けられ、その結果、ガイドワイヤが引き抜かれたときに、1または複数の血管閉塞デバイスを動脈瘤嚢内に放出するために望ましい位置に留まるようになる。その後、送達アセンブリの遠位端に結合された血管閉塞デバイスがマイクロカテーテルの遠位端開口部から動脈瘤嚢内に延びるまで、送達アセンブリまたは「プッシャ」アセンブリまたは「ワイヤ」がマイクロカテーテルに通される。動脈瘤嚢内に入ると、血管閉塞デバイスの一部は、より効率的で完全な充填を可能にするために変形または屈曲することができる。その後、血管閉塞デバイスは、送達アセンブリの遠位端から放出または「分離」され、送達アセンブリはマイクロカテーテルを通して引き戻される。患者の特定のニーズに応じて、1または複数の追加の血管閉塞デバイスを、マイクロカテーテルに通して押し込み、同じ動脈瘤嚢内に放出することができる。
蛍光透視法は、通常、動脈瘤内への送達中に血管閉塞デバイスを視覚化するために使用され、一方、磁気共鳴画像法(MRI)は、通常、動脈瘤嚢が適切に閉塞されていることを確認するために、処置後(例えば、動脈瘤の初期治療の数週間後)に治療部位を視覚化するために使用される。このため、血管閉塞デバイスは、動脈瘤の治療中にその放射線不透過性を可能にする一方で、処置後のMRI中に生じる視覚化を妨げるアーチファクトを最小限に抑える(すなわち、MRIに適合する)ように構築されることが重要である。また、動脈瘤の繊細な組織の破裂を防止するために、そのような血管閉塞デバイスが「柔らかく」(すなわち、横方向に柔軟または順応性があり)、それにより非外傷性であることが好ましい。
また、そのような血管閉塞デバイスが動脈瘤内に長期間保持されることが重要である。しかしながら、一般に「広頚動脈瘤」として知られている大きな口を有する動脈瘤は、動脈瘤嚢内に血管閉塞デバイスを配置して保持することが困難であり、特に、小さくて比較的細い血管閉塞コイルでは、どんなに巧みに配置しても、そのような動脈瘤嚢内の位置を維持するのに十分な機械的強度が不足する。例えば、小さい動脈瘤(例えば、約7mm未満の直径、またはさらに小さい約5mm未満の直径を有する動脈瘤)は、多くの場合、広いネックと短いドームの特徴を有する。より具体的には、小さな動脈瘤は、動脈瘤のサイズと比較して相対的に広いネックを有することが多い(すなわち、動脈瘤の直径に対するネックの幅の比率は、より大きな動脈瘤のそのような比率と比較して、小さな動脈瘤では大きいことが多い)。比較的広いネックにより、小さな動脈瘤(一般に広頚の動脈瘤)は、配置中および保持中の両方で親血管内にコイルが脱離するリスクが高い。図1は、動脈瘤内に導入した後に血管閉塞コイルの一部が動脈瘤の外に脱離する様子を示している。
現在の血管閉塞デバイスが形成されるワイヤの剛性のばらつきや、現在のコイル設計にしばしば使用される耐伸縮性縫合糸の剛性のばらつきも、先頭(または遠位)ループのサイズ超過を引き起こす。遠位ループは、動脈瘤内に展開される血管閉塞デバイスの最初のループである。遠位ループのサイズが大き過ぎると、展開中に遠位先端(すなわち、遠位ループの先端)が動脈瘤の外に脱離する傾向が生じる。図1は、血管閉塞コイルの初期展開中の脱離の一例を示している。血管閉塞コイルが送達カテーテルの外に進められると、コイルの遠位ループが拘束されなくなり、遠位ループが非拘束構成になると、遠位ループは動脈瘤内で曲がり、遠位先端が動脈瘤から親血管内に脱離する可能性がある。図2は別の例を示しており、この場合、動脈瘤内への後続コイルの展開により遠位ループが大きく変位して、遠位ループが回転して動き回り、この予測できない動きによって脱離が生じる可能性もある。これらの状態を補償するために、臨床医は、脱離を防止するために、コイルが展開されている間に、コイルおよびカテーテルを前進、後退および/または回転させるなど、血管閉塞コイルおよび/または送達カテーテルを常に操作することを余儀なくされる。
配置中のコイルの脱離を緩和するために、いくつかの配置技術も開発されている。そのような配置技術の1つは、「リモデリングまたは留置技術」と呼ばれ、動脈瘤のネック領域に隣接する血管に配置されたバルーンまたはステントを利用して、血管閉塞コイルが動脈瘤嚢から出るのを防ぐ。図3は、バルーン作動カテーテルを使用するリモデリング技術を示している。バルーン作動カテーテルは、動脈瘤のネック領域に隣接してバルーンを展開するために使用される。バルーンは、コイルが動脈瘤に留置される際に、コイルが動脈瘤から脱離するのを防ぐ。しかしながら、図3に示すように、この技術では、バルーンがカテーテルの先端を動脈瘤のドームに押し込んで、動脈瘤を破裂させる危険性がある。図4は、ステントを用いた留置技術を示している。ステントを動脈瘤のネックの周りに配置して拡張し、コイルが動脈瘤嚢から外に出るのを阻止する。バルーン作動カテーテルと同様に、ステントもカテーテルの先端を動脈瘤のドームに押し込んで動脈瘤を破裂させる危険性がある。図5は、「リクロス」と呼ばれる血管閉塞デバイスを埋め込むための別の配置技術を示している。この技術では、送達カテーテルが、ステントの開口部を通って延びる。ステント技術は、コイルが動脈瘤嚢の外に飛び出すのを防ぐことができる。しかしながら、ステントの開口部を通して送達カテーテルを位置決めすることは本質的に予測不可能であるために、送達カテーテルを誘導して位置決めする操作により、カテーテル先端がドームに押し込まれ、それによって動脈瘤を破裂させる危険性がある。
これらの脱離や埋め込みの問題に対処するために、動脈瘤を効果的に「フレーミング」するために、より高いネックの被覆率と形状安定性を提供する血管閉塞コイルが開発されている。しかしながら、現在の血管閉塞デバイスの3次元形状は、動脈瘤のフレーミングに適していないか、または動脈瘤内への展開中に脱離し易い。小さな動脈瘤は、できるだけ少ないコイルで治療するのが最適であり、現在の血管閉塞デバイスは単体で形状安定性と柔らかさのバランスをとることができない。実際、現在の血管閉塞デバイスの形状や構成は、形状安定性と柔らかさの間に正比例の関係をもたらす。すなわち、デバイスが柔らかいほど(すなわち、外力による変形に対する耐性が低いほど)、デバイスの安定性が低くなり、逆もまた然りである(すなわち、デバイスが柔らかくないほど、血管閉塞デバイスの形状がより安定する)。したがって、より柔らかいコイルは動脈瘤を破裂させる可能性は低いが、その形状を保持することができないため、展開中および/または保持中に動脈瘤からの脱離が発生し易くなる。逆に、コイルが硬いほど、その形状を良好に保持し、動脈瘤をフレーミングすることができるが、動脈瘤壁に高い応力を与え、動脈瘤、特に破裂リスクの高い小さな動脈瘤を破裂させるリスクが高くなる。さらに、特に現在の設計で採用されている外側の複雑な形状では、最初の遠位ループ(例えば、第1および第2のループ)は、展開中に後続のループに押し出されることにより動脈瘤から脱離する可能性がより高くなる。
このため、配置中および保持中の脱離の問題を緩和し、動脈瘤の効果的なフレーミングを提供することができると同時に、動脈瘤、特に小さな広頸の動脈瘤を破裂させることのない十分に柔らかく柔軟な構造を有する血管閉塞デバイスが必要である。
本開示の医療デバイスおよび血管内医療処置の一態様によれば、血管閉塞デバイスは、動脈瘤嚢に埋め込むように構成された細長い血管閉塞デバイス(例えば、長さが0.5~100cm)を含む。本明細書に開示の血管閉塞デバイスは、小さな広頚の動脈瘤を治療するように構成および使用されることに限定されるものではないが、そのような構成および使用に特に良く適している。本明細書に開示のデバイスは、動脈瘤などの血管腔を閉塞するための血管閉塞デバイスとして説明されているが、本明細書に開示の実施例は、血管閉塞デバイスであることに限定されるものではなく、開示の血管閉塞デバイスと同一または同様の構造を有する任意の医療デバイスであってもよい。例えば、医療デバイスは、任意の適切な血栓除去デバイス、ステントリトリーバ、塞栓フィルタ、ステント送達システム、他の移植デバイス、ガイドワイヤ、血管内デバイスまたは他の医療デバイスであってもよい。
血管閉塞デバイスは、典型的には、送達カテーテル内に拘束されるときの(一次形状を有する)送達構成と、送達カテーテルから動脈瘤嚢内に放出されたときの(一次形状とは異なる二次形状を有する)展開構成とを有する。
血管閉塞デバイスは、拘束された状態の一次構成を有する、ワイヤで形成された一次コイルを含む。例えば、一次構成は、螺旋コイル形状または線形形状など、送達カテーテル内に拘束されるときのコイルの形状とすることができる。また、血管閉塞デバイスは、コイルに外力が作用していない状態でコイルが送達カテーテルから放出されたときなどに、弛緩した拘束されていない状態の二次構成をとるようにも構成されている。
血管閉塞デバイスの二次構成は、複数の一次ループと、展開中の脱離のリスクを最小限に抑えるとともに、動脈瘤への配置後の長期間の保持を容易にするように特別にサイズ設定されて形作られた遠位係留ループとを備える。一次ループは、一次ループのうち最も遠位のループである遠位一次ループを含む。遠位一次ループは、近位端および遠位端を有する。近位端は他の一次ループに接続され、遠位端は遠位係留ループに接続される。遠位一次ループの個々のループの各々は、第1の平面および第1の平面に平行な平面に実質的に位置し、それにより個々のループの各々がそれぞれの実質的に2次元の表面内に位置するようになっている。遠位一次ループは、一次ループの近位端から遠位端までの遠位一次ループを形成するワイヤの長さである周囲長を有する。遠位一次ループは、典型的には、実質的に円形の形状、または実質的に円弧の形状を有する。本明細書において、「実質的に円形の形状」または「実質的に円弧の形状」という用語は、主として円形である形状を意味する。
遠位係留ループは、典型的には、血管閉塞デバイスの最も遠位端にあり、その結果、血管閉塞デバイスの展開中に動脈瘤内に挿入される血管閉塞デバイスの最初の要素となる。遠位係留ループは、実質的に三角形の形状を有し、遠位一次ループよりも実質的にサイズが小さい。本明細書において、「実質的に三角形の形状」という用語は、3つの頂点で結合された3つの異なる辺を有する形状を意味し、頂点は、辺を結合するフィレット頂点を形成する鋭い角または円弧であり得る。遠位係留ループは、遠位係留ループを形成するワイヤの長さである全長を有する。換言すれば、実質的に三角形の形状の3本の辺の長さと、実質的に三角形の形状のフィレット頂点を形成する任意の1または複数の円弧の長さである。一態様では、遠位係留ループが、遠位一次ループの周囲長の25%~75%の全長を有する。血管閉塞デバイスの代替的な態様では、遠位係留ループが、遠位一次ループの周囲長の40%~60%の全長を有することができる。血管閉塞デバイスのさらに別の代替的な態様では、遠位係留ループが、遠位一次ループの周囲長の60%未満の全長を有することができる。
遠位係留ループは、遠位一次ループの投影(projection)内に配置される。換言すれば、遠位係留ループは、遠位一次ループの外周内(例えば、同一平面上)に配置されるか、または遠位一次ループの外周の垂直投影内に配置される(例えば、遠位係留ループは、第1の平面と平行であり、かつ遠位一次ループの各平面の外にあってもよい)。
血管閉塞デバイスの別の態様では、二次構成が、一次部分よりも近位側に本体部分も含むことができる。本体部分は、ワイヤから形成され、一次部分から近位方向に延びるコイルを含むことができる。例えば、本体部分は、動脈瘤を充填するための螺旋状コイルまたは他の適切な形状であってもよい。
別の態様では、遠位係留ループの実質的に三角形の形状が、底辺と、底辺に接続された2本の辺とから形成されるものであってもよく、辺の各々が丸みを帯びた頂点によって底辺に接続され、底辺と他の各辺との間の角度が15°~75°である。代替的には、底辺と他の各辺との間の角度は、25°~50°であってもよい。
さらに別の態様では、遠位係留ループが遠位一次ループにつながる遠位係留ループの始点が、12時00分の位置にあるコイルの一次構成の長手方向軸に対して、10時00分の位置と11時00分の位置との間にある。この特徴により、展開中および保持中の安定性が向上し、動脈瘤からの脱離が回避される。
別の態様では、移行セグメントを介して遠位係留ループを遠位一次ループに接続することができる。このため、遠位係留ループの始点は、遠位係留ループが移行セグメントに接続される位置である。移行セグメントは、本明細書に記載されているように、遠位係留ループを遠位一次ループの平面の外に配置するために使用することができる。
血管閉塞デバイスのさらに別の態様では、遠位係留ループが、遠位一次ループの平面から外れて位置することができる。例えば、遠位係留ループは、第1の平面に平行であり、遠位一次ループの個々のループの平面のすべてから血管閉塞デバイスの内部に対して外側に配置することができる。
さらに別の態様では、血管閉塞デバイスが、遠位係留ループの遠位側にある第2の遠位係留ループをさらに含むことができる。第2の遠位係留ループは、遠位係留ループと実質的に同じ形状およびサイズを有することができ、遠位係留ループと平行に配置することができる。
血管閉塞デバイスの別の特徴では、一次構成が、細長い螺旋状コイルを含むことができる。この一次構成は、血管閉塞デバイスに優れた柔軟性を与え、送達カテーテル内での展開時に比較的コンパクトな形態を提供すると同時に、送達カテーテルからデバイスを押し出すのに十分な剛性も提供する。
さらに別の態様では、ワイヤを形状記憶材料から形成することができる。この場合、二次構成は、マンドレルにワイヤを巻いて、マンドレルに巻かれたワイヤを熱処理することによって設定することができる。
血管閉塞デバイスの別の特徴では、一次ループの各々は、血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の10~90パーセントの平均外径を有し得る。代替的には、一次ループの各々は、血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の55~85パーセントの平均外径を有することができる。一次ループのこれらのサイズ制限により、動脈瘤の良好なフレーミングを提供し、展開時に血管閉塞デバイスに形状安定性を提供する。
血管閉塞デバイスの追加の態様では、一次部分が、一次ループから形成された角錐形状部分を含むことができ、一次ループの各々が、360°より大きい閉ループを形成するワイヤの巻線を含み、複数の一次ループは、各一次ループが角錐形状の異なる側面に位置するように、角錐形状に配置される。二次構成は、形状安定性と柔らかさの間でバランスのとれた解決策を提供し、血管閉塞デバイスが、展開中および保持中の脱離を防止するとともに、動脈瘤の効果的なフレーミングを提供する安定した形状を有する一方で、動脈瘤の破裂を回避する十分な柔らかさ/柔軟性も有する。角錐形状は、その頂点に加わる力を効果的に消散させる固有の能力を有し、それによって、動脈瘤を破裂させ得る過大な力が動脈瘤の壁に作用するリスクを低減する。
さらに別の態様では、内向きのループを提供するように、一次ループをテーパ状にすることができる。一次ループの各々は、角錐部分の内部から外向きにテーパが付けられた外周を有する。外向きにテーパが付けられた直径により、遠位コイルの各々のループまたはターンが内側を向く。換言すれば、ループの表面は、角錐部分の角錐形状の幾何学的内部に向かって内側を向く。例えば、螺旋コイル形状の一次ループの場合、コイルのループの内側部分がコイルのループの外側部分よりも小さい直径を有するように、ループの直径が外側に向かって大きくなる。内向きのループは、展開中および保持中に動脈瘤からの脱離が生じるのを避ける傾向があり、遠位コイルの角錐構成も、動脈瘤を効果的にフレーミングする形状安定性を提供する一方で、動脈瘤を破裂させ得る過度の力が壁に作用するのを避ける、柔らかくて柔軟な構造も示すものとなる。さらに別の態様では、各一次ループと隣接する1または複数の一次ループとの間のワイヤの移行セグメントによって、一次ループの各々を、隣接する1または複数の一次ループに接続することができる。
さらに別の態様では、二次構成が、角錐部分よりも近位側に本体部分も有することができる。本体部分は、ワイヤから形成されて一次部分から近位側に延びるコイルを含むことができる。例えば、本体部分は、動脈瘤を充填するための螺旋状コイルまたは他の適切な形状とすることができる。
さらに別の態様では、一次ループの各々が、少なくとも1+1/3ループまたはターン(480°の巻線)、または1+2/3ループ~2+2/3ループ(960°の巻線)を含むことができる。さらに別の特徴では、一次ループが、1つの一次ループから隣接する一次ループへの移行中に重なっていてもよい。換言すれば、移行セグメントは、1つの遠位コイルから後続の隣接コイルに延びるときに、コイルと重なる。
本明細書に記載の血管閉塞デバイスのいずれかを製造する方法、および血管閉塞デバイスを製造するために使用されるマンドレルも開示される。マンドレルを使用して血管閉塞デバイスを製造する1つの方法では、血管閉塞デバイスを形成するためのマンドレルが提供される。このマンドレルは、支持部材と、支持部材から延び、支持部材の周りに間隔を空けて配置された複数の一次ループポストとを備える。一次ループポストは、支持部材に接続された第1の端部と、支持部材から離れるように延びる第2の端部とを有する遠位一次ループポストを含む。遠位一次ループポストは、ワイヤを遠位一次ループポストに巻き付けるための第1の外周を有する。また、マンドレルは、遠位一次ループポストの第2の端部に結合された遠位係留ループサブマンドレルも有する。遠位係留ループサブマンドレルは、遠位係留ループサブマンドレルに巻かれたワイヤから実質的に三角形の形状のループを形成するように構成されている。
そして、一次構成を有するワイヤで形成されるコイルが、マンドレルの周りに巻かれる。ワイヤは、一次ループポストの各々の周りに巻かれて、複数の一次ループを含む血管閉塞デバイスの一次部分を形成する。複数の一次ループには、遠位一次ループポストの周りにワイヤを巻くことによって形成される遠位一次ループが含まれる。遠位一次ループは、血管閉塞デバイスの最も遠位の一次ループであり、近位端と、遠位端と、近位端から遠位端までの周囲長とを有する。また、ワイヤは、遠位係留ループのサブマンドレルに巻かれて、遠位一次ループの遠位端に接続された遠位係留ループも形成する。遠位係留ループは、遠位一次ループの周囲長の25%~75%の全長を有する実質的に三角形の形状を有する。遠位係留ループは、遠位一次ループの投影内に配置される。
血管閉塞デバイスを製造する方法の別の態様では、マンドレルが、支持部材から延びる本体ポストをさらに含む。この方法は、一次部分の近位側に血管閉塞デバイスの本体部分を形成する本体ポストの周りにワイヤを巻くステップをさらに含む。本体部分は、一次部分から近位方向に延びる螺旋状コイルを含むことができる。
本方法の別の態様では、一次部分が、一次ループから形成された角錐形状部分を含むことができる。各一次ループポストは長手方向軸を有し、それぞれの長手方向軸に垂直なそれぞれの平面が、遠位コイルポストよりも遠位側に頂点を有する角錐形状を形成する交線を有するように、長手方向軸が向けられている。ワイヤを一次ループポストの各々に巻き付けて360°を超える閉ループを形成すると、得られた複数の一次ループは、各一次ループが角錐形状の異なる側面に位置するように角錐形状に配置される。
本方法のさらに別の態様では、支持部材は中央の球状要素であってもよく、マンドレルにワイヤを巻く際に、隣接する一次ループ間の移行セグメントが、球状要素に沿ってワイヤをトラバースさせることによって形成される。
本方法のさらに別の態様では、一次ループポストの各々が、一次ループポストが球状要素から離れるに連れて外向きに広がる断面直径を有することができる。このため、一次ループの各々は、(場合によっては角錐形状である)一次部分の内部から外向きに広がる外周を有する。
本方法の別の態様では、角錐形状が、n本の辺を有する多角形の底面と、頂点につながるn個の側面とから形成される多面体形状である。
本方法の別の態様では、遠位係留ループの実質的に三角形の形状は、底辺と、底辺に接続された2本の辺とから形成され、辺の各々は丸みを帯びた頂点によって底辺に接続され、底辺と他の各辺との間の角度は15度~75度である。代替的には、底辺と他の各辺との間の角度は、25°~50°であってもよい。
本方法のさらに別の態様では、遠位係留ループの全長が、遠位一次ループの周囲長の40%~60%である。本方法の別の特徴では、遠位係留ループが遠位一次ループにつながる遠位係留ループの始点が、12時00分の位置にあるコイルの一次構成の長手方向軸に対して、10時00分の位置と11時00分の位置との間にある。
本方法の別の態様では、遠位係留ループが移行セグメントを介して遠位一次ループに接続され、遠位係留ループの始点は、遠位係留ループが移行セグメントにつながる位置となる。
本方法のさらに別の態様では、遠位係留ループが、遠位一次ループの平面から外れた位置にあってもよい。例えば、遠位係留ループは、第1の平面に平行であり、遠位一次ループのすべての平面から、血管閉塞デバイスの内部に対して外側に配置されるものであってもよい。
本方法の別の特徴では、一次構成が、拘束された状態にあるコイルの構成であり、一次構成が、細長い螺旋状コイルを含む。
本方法のさらに別の特徴では、ワイヤを形状記憶材料から形成することができる。本方法は、マンドレルに巻かれたワイヤを熱処理して血管閉塞デバイスの二次構成を設定するステップをさらに含む。別の態様では、二次構成が、コイルの弛緩した拘束されていない構成である。
本方法のさらに他の態様では、一次ループの各々が、血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の10~90パーセントの平均外径を有することができる。代替的には、一次ループの各々は、血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の55~85パーセントの平均外径を有することができる。
本方法のさらに別の態様では、血管閉塞デバイスを逆方向に巻くことができる。すなわち、最初にワイヤを本体ポストの周りに巻き付けて、本体部分を形成する。その後、ワイヤを一次ループポストの各々の周りに巻いて、360°よりも大きいそれぞれの閉ループを形成し、そして、各一次ループが角錐形状の異なる側面に位置するように、得られた複数の一次ループを角錐形状に配置する。次いで、ワイヤを遠位係留ポストの周りに巻き付けて、遠位係留ループを形成する。本方法は、本明細書に記載の他の特徴および態様のいずれかを含むことができる。実際、血管閉塞デバイスを形成するための方法のステップは、任意の好適な順序で実行することができる。
血管閉塞デバイスを製造する方法の更なる態様では、血管閉塞デバイスが、本明細書に開示の態様および特徴のうちの任意の1または複数を有することができる。
本明細書に開示のデバイスの更なる態様では、本明細書に開示の血管閉塞デバイスが、血管閉塞アセンブリおよび送達アセンブリを含む血管閉塞システムの一部であってよい。例えば、血管閉塞アセンブリは、本明細書に記載の血管閉塞デバイスのいずれかと、血管閉塞デバイスの近位端に切り離し可能に結合されたプッシャ部材とを含むことができる。プッシャ部材は、臨床医が血管閉塞デバイスを送達カテーテルに沿って患者の血管系を通して、血管閉塞デバイスで治療される動脈瘤などの標的部位まで進め、その血管閉塞デバイスを送達カテーテルの遠位端から押し出して血管閉塞デバイスを展開することができるよう構成されている。
さらに別の態様では、血管閉塞アセンブリが、プッシャ部材を血管閉塞デバイスに切り離し可能に結合する分離デバイスも含むことができる。例えば、分離デバイスは、電解分離、機械的コネクタ、熱作動分離、溶解分離などを含むことができる。送達アセンブリは、血管閉塞デバイスがそのコンパクトな送達構成で導入され得る送達カテーテルを含むことができる。送達アセンブリは、動脈瘤などの患者の血管系内の標的移植部位に送達カテーテルを案内するためのガイドワイヤも含むことができる。その後、ガイドワイヤは取り外され、血管閉塞デバイスが送達カテーテルを通して標的移植部位まで進められる。
本明細書に記載の血管閉塞デバイスまたは他の医療デバイスのいずれかを使用する方法も開示される。1つの方法では、血管閉塞デバイスが、コンパクトな送達構成であるその一次構成で送達カテーテルデバイス内に挿入され、送達カテーテルデバイスを通して進められる。送達カテーテルは、最初に患者の血管系内に挿入されて血管系内で進められ、送達カテーテルの遠位端が、この例では動脈瘤などの標的解剖学的体腔に配置される。標的解剖学的体腔は、血管閉塞デバイスが展開される血管系内の任意の適切な解剖学的部位であり得ることを理解されたい。ガイドワイヤが利用される場合、ガイドワイヤは、先ず患者の血管系内に挿入され、血管系を通って動脈瘤の部位まで進められる。その後、送達カテーテルがガイドワイヤに沿って動脈瘤まで進められた後、ガイドワイヤが除去される。
その後、血管閉塞デバイスは、その一次構成で送達カテーテル内に挿入され、送達カテーテルに沿って標的解剖学的体腔まで前進される。次いで、血管閉塞デバイスは、プッシャ部材を使用するなどして、送達カテーテルから遠位方向に押し出される。血管閉塞デバイスが送達カテーテルから押し出されると、遠位係留ループが、標的解剖学的体腔内に挿入される血管閉塞デバイスの最初の構造となる。遠位係留ループが送達カテーテルから出て体腔に入ると、遠位係留ループが、実質的に三角形の形状を含むその二次構成を取る。血管閉塞デバイスが送達カテーテルから押し出され続けると、遠位一次ループが体腔内に入る。遠位係留ループのサイズおよび形状は、デバイスが標的解剖学的体腔内に展開される際に、血管閉塞デバイスを体腔内に維持または「係留」し、それによって、臨床医が操作を必要とすることなく、または最小限の操作で、脱離を防止することができるように設定される。血管閉塞デバイスが送達カテーテルから放出されて体腔内に挿入され続けると、一次ループの各々が体腔内に挿入され、それぞれの二次構成に向かって拡張することにより、安定でしかも柔軟な構造で効果的にフレーミングして体腔を満たすことができ、それにより、体腔内組織を損傷または破裂させることを回避しつつ、体腔内で優れた保持を提供することができる。血管閉塞デバイス全体が動脈瘤嚢内に挿入されると、血管閉塞デバイスは、分離デバイスを作動または起動させることなどにより、プッシャ部材から切り離すことができる。
場合によっては、動脈瘤を充填して閉塞するのに単一の血管閉塞デバイスで十分な場合もある。複数の血管閉塞デバイスが必要な場合は、このプロセスを繰り返して、動脈瘤を充填して閉塞させるのに十分な数の血管閉塞デバイスを送達することができる。
このように、配置中および保持中の脱離の問題を緩和し、動脈瘤の効果的なフレーミングを提供することができ、同時に、動脈瘤、特に小さな広頸の動脈瘤を破裂させない十分に柔らかく柔軟な構造を有する血管閉塞デバイスが必要である。
開示の発明の実施形態の他のおよび更なる態様および特徴は、添付の図面を考慮した以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図面は、本明細書に開示のデバイスおよび方法の様々な態様の設計および有用性を示すものであり、同様の要素には共通の符号が付されている。なお、図面は縮尺通りに描かれておらず、同様の構造または機能の要素が、図面全体を通して同様の符号によって示されいることに留意されたい。また、図面は、開示の技術の様々な態様の説明を容易にすることのみを意図していることに留意されたい。それらは、本技術の網羅的な説明あるいは本技術の範囲の限定として意図されるものではなく、本技術の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ規定されるものである。さらに、開示の技術の例示的な実施例は、本明細書に開示または記載のすべての態様または利点を有する必要はない。開示の技術の特定の実施例と関連して説明された態様または利点は、必ずしもその実施例に限定されるものではなく、たとえそのように例示されていなくても、他の任意の実施例において実施することができる。本技術の上記および他の利点および目的が如何にして得られるのかをよりよく理解するために、添付の図面に例示されているその具体例を参照することにより、上で簡単に説明した本技術のより具体的な説明を行うこととする。それら図面および対応する説明は、開示の技術の例示的な実施例のみを示しており、よって、その範囲を限定するものとみなされるべきではないことを理解した上で、添付の図面の使用を通じて、さらに具体的かつ詳細に本技術を説明および記載することとする。
図1は、血管閉塞デバイスを展開する送達カテーテルの側断面図であり、最も遠位のループの展開時に血管閉塞デバイスが脱離している状態を示している。 図2は、血管閉塞デバイスを展開する送達カテーテルの側断面図であり、最も遠位のループの展開に続くループの展開時に血管閉塞デバイスが脱離している状態を示している。 図3は、血管閉塞デバイスを展開する送達カテーテル、およびリモデリングまたは留置技術で使用されるバルーン作動カテーテルの断面側面図である。 図4は、血管閉塞デバイスを展開する送達カテーテル、および留置技術で使用されるステントの断面側面図である。 図5は、血管閉塞デバイスを展開する送達カテーテル、およびリクロス技術において使用されるステントの断面側面図である。 図6は、本明細書に開示の血管閉塞デバイスの側面斜視図であり、弛緩した展開構成を示している。 図7は、三角錐の形状の血管閉塞デバイスの角錐形状部分を形成する図6の3つの遠位コイルの交差する平面を単純化した上面斜視図である。 図8は、四角錐の形状の血管閉塞デバイスの角錐形状部分を形成する4つの遠位コイルの交差する平面を単純化した上面斜視図である。 図9は、血管閉塞デバイスの一次ループを形成するための一次ループポストの側面図であり、一次ループのためのテーパ角度を例示している。 図10は、一次ループが様々な直径および様々なターン数を有する、図6の血管閉塞デバイスの代替的な角錐形状部分の一例の側面斜視図である。 図11は、血管閉塞デバイスの様々な形状の力および変位のダイアグラムを示している。 図12は、本明細書に開示の遠位係留ループの幾何学的形状を示すダイアグラムである。 図13は、図6の血管閉塞デバイスの遠位係留ループおよび第1の一次ループの側面図である。 図14Aは、約10時00分の位置にある遠位係留ループの始点の位置を示す、図6の血管閉塞デバイスの側面斜視図である。図14Bは、約12時00分の位置に遠位係留ループの始点の位置を有する、図6の血管閉塞デバイスの代替的設計の側面斜視図である。 図15は、図6の血管閉塞デバイスを製造するための例示的なマンドレルの側面斜視図である。 図16は、四角錐の形状を有する血管閉塞デバイスの一次部分を形成する4つの遠位コイルを有する血管閉塞デバイスを製造するための例示的なマンドレルの側面斜視図である。 図17Aは、図6の血管閉塞デバイスを製造するために周囲にワイヤが巻かれた図15のマンドレルの上面斜視図である。図17Bは、図6の血管閉塞デバイスを製造するために周囲にワイヤが巻かれた図17Aのマンドレルの側面斜視図である。 図18は、本明細書に記載のマンドレルを使用して本明細書に記載の血管閉塞デバイスを製造する方法を示すフローチャートである。 図19Aは、遠位係留ループが動脈瘤内に挿入された、図6の血管閉塞デバイスの初期展開の断面側面図である。図19Bは、遠位係留ループおよび第1の一次ループの展開時の図6の血管閉塞デバイスの断面側面図である。 図20Aは、送達カテーテル内で拘束された送達構成にある図6の血管閉塞デバイスを含む血管閉塞システムの断面側面図である。図20Bは、血管閉塞デバイスが送達カテーテルから展開されてその拡張した展開構成にある、図20Aの血管閉塞システムの断面側面図である。 図21は、動脈瘤の位置まで患者の血管系の一部に進められるガイドワイヤを示す断面側面図である。 図22は、ガイドワイヤの上で送達カテーテルを進めた状態の、図21のガイドワイヤおよび患者の血管系を示す断面側面図である。 図23は、血管閉塞デバイスを動脈瘤内に展開するために、図20Aおよび図20Bの血管閉塞システムが図22の送達カテーテル内で前進している様子を示す断面側面図である。 図24は、血管閉塞デバイスが図22に示す送達カテーテルから動脈瘤内に展開した状態の、図20Aおよび図20Bの血管閉塞システムを示す断面側面図である。 図25は、図20Aおよび図20Bの血管閉塞システムを使用して、本明細書に開示の血管閉塞デバイスを動脈瘤内に展開するための例示的な方法のフローチャートである。
図6を参照すると、本明細書に開示の血管閉塞デバイス100の一例が示されている。血管閉塞デバイスのこの例は、動脈瘤を閉塞するための血管閉塞デバイスとして本明細書で詳細に説明されるが、このデバイスは動脈瘤内に展開するように構成されることに限定されるものではなく、任意の適切な解剖学的体腔を閉塞するようにサイズ設定および構成され得ることを理解されたい。さらに、このデバイスは閉塞デバイスであることに限定されるものではなく、血栓除去デバイス、ステントリトリーバ、塞栓フィルタ、ステント送達システム、他の移植デバイス、ガイドワイヤまたは血管内デバイスなどの任意の適切な医療デバイスであってもよい。
図6は、弛緩した拘束されていない状態の二次構成にある血管閉塞デバイス100を示している。換言すれば、図6は、血管閉塞デバイス100に外力が作用していないときの血管閉塞デバイス100を示している。血管閉塞デバイス100の二次構成は、一次部分104と、ベース部分106と、遠位係留ループ105とを有する。一次部分104は、本体部分106に対して遠位側にあり、遠位係留ループ105は、一次部分104に対して遠位側にある。本明細書において「遠位」および「近位」という用語は、展開されることが意図されているときの血管閉塞デバイス100を基準とするものであり、「遠位」という用語は、最初に挿入されるデバイス100の端部に向かって位置することを指し、「近位」という用語は、最後に挿入されるデバイス100の端部に向かって位置することを指している。
血管閉塞デバイス100は、拘束された構成の一次構成を有するワイヤ102で形成されたコイルを含む。例えば、拘束された構成は、ワイヤ102が送達カテーテル内に拘束されるときの細長い螺旋状のコイルであってもよい(図20Aを参照)。典型的には、一次形状は、1cm~70cmの長手方向の長さを有する。ワイヤ102は、任意の適切な材料から作られるが、典型的には、白金、ロジウム、パラジウムおよびレニウムを含む白金族金属、およびタングステン、金、銀、タンタル、およびそれらの合金のような放射線不透過性の形状記憶材料から形成される。
血管閉塞デバイス100の二次構成の遠位係留ループ105は、一次構成の血管閉塞デバイス100の最遠位部分によって形成されている(図20Aを参照)。血管閉塞デバイス100の二次構成の一次部分104は、遠位係留ループのすぐ近位側にあるその一次構成の血管閉塞デバイス100の部分によって形成されている(図20Aを参照)。
一次部分104は、ワイヤ102から巻かれた複数の一次ループ108を含む。図6に示す例では、一次部分104が、3つの一次ループ108a、108b、108cを含む。第1の一次ループ108a(「遠位一次ループ」ともいう)は最も遠位の一次ループ108であり、第2の一次ループ108bは第1の一次ループ108aのすぐ近位側にあり、第3の一次ループ108cは第2の一次ループ108bのすぐ近位側にある(すなわち、最も近位の一次ループ108である)。一次ループ108は端部どうしが接続され、第1の一次ループ108aの近位端が第2の一次ループ108bの遠位端に接続され、第2の一次ループ108bの近位端が第3の一次ループ108cの遠位端に接続されている。
図6に示す例では、一次部分104が、三角錐とも呼ばれる、3つの側面を有する角錐形状を形成するように配置された3つの一次ループ108a、108b、108cを含む。図6の例における角錐形状は、角錐形状の底面(一次ループ108は、角錐形状の底面に遠位コイルを含まないが、後述する本体部分106が角錐形状の底面部分を形成することができる)が三角であり、それぞれのコイル108が三角錐の各側面に位置するため、三角錐と呼ばれる。各一次ループ108のそれぞれのターン/ループが位置するそれぞれの平面は、互いに平行ではなく、互いに交差している。図6に示すように、一次ループ108の交差する平面を単純化すると、四面体、より具体的には、三角錐を形成する。図6の血管閉塞デバイス100は一例であり、三角錐形状を形成する一次ループ108に限定されるものではなく、他の適切な角錐形状であってもよく、例えば、n本の辺を有する多角形の底面と、頂点に繋がるn個の側面とを有する角錐を形成するn個の一次ループ108であってもよい。例えば、血管閉塞デバイス100は、正方形の底面と4つの側面を有する正四角錐、四角形の底面と4つの側面を有する四角錐、五角形の底面と5つの側面を有する五角錐など、それら角錐形状の各側面に一次ループ108を有することができる。図7に示すように、一次部分104は、正方形の底面と4つの側面とを有する正四角錐を形成するように配置された各側面に4つの一次ループ108を有することができる。
図6に戻ると、各一次ループ108は、360°を超える閉ループ、すなわち、少なくとも完全な閉ループを形成する巻線を含む。図示の血管閉塞デバイス100では、各一次ループ108が、480°の巻線に相当する1+1/3ループ(「ターン」ともいう)の巻線を含む。代替的には、各一次ループ108は、少なくとも1+1/3ターン、または1+1/3ターン(480°)と2+2/3ターン(960°)との間のターンを有することができる。
各一次ループ108の巻線は、一次部分104の内部の基準点から外側に向けてテーパが付けられた幅を有することもできる。図6の例に示す螺旋状コイルの場合、各1次ループ108の幅は、コイルの直径となる。一次ループ108が正方形、五角形または他の多角形または湾曲形状などの様々な形状に巻かれている場合、幅は、形状の幾何学的中心を通って引かれた最大幅と最小幅の平均などの平均幅であってよい。図6の例に戻ると、各一次ループ108の直径は、コイル108の外側部分の直径がコイル108の内側部分の直径よりも大きくなるようにテーパが付けられている。これは、図9に示すように、一次ループ108が巻かれる筒形のポストの断面を参照すると、よりよく説明することができる。ポストは、図8に示すように、ポストの内側部分からポストの外側部分に向けて外向きにテーパが付けられた直径を有する。ポストのテーパの角度114は、血管閉塞デバイス100の二次構成における一次ループ108のテーパの角度を規定する。外向きにテーパが付けられた直径により、一次ループ108の各々のループまたはターンは、内方向に向いている。換言すれば、ループの表面は、一次部分104の角錐形状の幾何学的内部に向かって内方向に向いている。
一次ループ108の各々は、血管閉塞デバイス100が治療するように設計された動脈瘤(または血管閉塞デバイス100によって充填される他の解剖学的体腔)の直径の10~90パーセントの直径(各一次ループ108の最も内側のループの直径として規定される直径)を有する。代替的には、各一次ループ108の直径は、血管閉塞デバイス100が治療するように設計された動脈瘤の直径の55~85パーセントであってもよい。
血管閉塞デバイス100の代替的な設計では、図9に示すように、一次ループ108が、ワイヤ102の異なる直径および/または異なるターン数を有することができる。図10に示すように、第1の一次ループ108aは、1+2/3ターン(600°)を有する第2の一次ループ108bよりも大きな直径およびより多くのワイヤ102のターン(3ターン、すなわち1080°)を有する。また、第3の一次ループ108cも、第2の一次ループ108bよりも大きな直径(第1の一次ループ108aと同じ直径で1+2/3ターン(600°))を有する。
遠位一次ループ108aは、その近位端から遠位端までの周囲長(すなわち、遠位一次ループ108aを形成するワイヤ102の長さ)を有する。円形状の遠位一次ループ108aの場合、周囲長は、2πr(Θ/360)に等しい円周または円弧長であり、ここで「r」は円弧の半径であり、「Θ」は円弧の角度である。遠位一次ループ108aの個々のターンは、各ループが実質的に2次元表面に位置するように、第1の平面を含む複数の平行な平面のそれぞれ1つに実質的に位置する。
また、一次部分104は、ワイヤ102のそれぞれの移行セグメント110を含み、この移行セグメントが、隣接する各一次ループ108の間にあり、それらを互いに接続するものとなっている。各移行セグメント110は、1つの一次ループ108の終端から後続の一次ループ108の始端まで延びる。すなわち、移行セグメント110aは、一次ループ108aの近位端(終端)から一次ループ108bの遠位端(始端)まで延び、移行セグメント110bは、一次ループ108bの近位端(終端)から一次ループ108cの遠位端(始端)まで延びている。また、最後の一次ループ108cの巻線の近位端から本体部分106の遠位端までの移行セグメント112と、遠位係留ループ105の近位端から第1の一次ループ108aの遠位端までの遠位係留ループ(「DAL」)移行セグメント111が存在する。
遠位係留ループ105は、血管閉塞デバイス100の最遠位端にあり、血管閉塞デバイスの展開中に体腔(例えば、動脈瘤)内に挿入される血管閉塞デバイス100の最初の要素となる。遠位係留ループ105は、実質的に三角形の形状を有し、第1の(すなわち、遠位の)一次ループ108aよりも実質的にサイズが小さい。遠位係留ループ105は、血管閉塞デバイス100の先端を示す遠位先端107を有する。すなわち、遠位先端107は血管閉塞デバイス100の最遠位端である。遠位係留ループ105の三角形の形状は、図11に示すように、円形および四角形などの他の形状よりも、動脈瘤内でその二次構成をとるときに展開時に変形および/または変位することが困難である。
図12に示すように、遠位係留ループ105の実質的に三角形の形状は、底辺「C」と、底辺「C」に接続された2本の辺「E」および「A」とにより形成されている。辺「E」および「A」の各々は、丸みを帯びた頂点によって底辺に接続され、底辺「C」と辺「E」および「A」の各々との間の角度「Θ」は、15°~75°となっている。代替的には、底辺「C」と辺「E」および「A」の各々との間の角度「Θ」は、25°~50°であってもよい。
遠位係留ループ105は、遠位係留ループ105を形成するワイヤ102の長さとなる全長を有する。図12に示すように、図6に示す遠位係留ループ105の全長は、実質的に三角形の形状の3辺の長さ(A+C+E)と、実質的に三角形の形状のフィレット頂点を形成する円弧の1または複数の長さ(B+D)との合計である。図12に示すように、遠位係留ループ105は、遠位一次ループ108aの周囲長の25%~75%の全長「F」を有することができ、または遠位係留ループ105は、遠位一次ループ108aの周囲長の40%~60%の全長を有することができ、または遠位係留ループ105は、遠位一次ループ108aの周囲長の60%未満の全長を有することができる。
図6に示すように、遠位係留ループ105は、遠位一次ループ108aの投影内に配置される。換言すれば、遠位係留ループ105は、遠位一次ループ108aの外周内(例えば、同一平面内)に配置されるか、または遠位一次ループ108aの外周の垂直投影内に配置されている(例えば、遠位係留ループは、第1の平面に対して平行であり、かつ遠位一次ループ108aの平面の外にあってもよい)。図13の部分側面図は、遠位係留ループ105が、遠位一次ループ108aの平面と平行にかつその平面外に配置されている様子を示している。
図14Aおよび図14Bは、遠位係留ループ105の始点の位置が異なる血管閉塞デバイス100の比較を示している。遠位係留ループ105の始点は、遠位係留ループ105が遠位一次ループ108aにつながる位置である。図14Aの血管閉塞デバイス100は、12時00分の位置にあるワイヤ102の一次構成の長手方向軸120に対して、遠位係留ループ105の始点118が約10時00分の位置と11時00分の位置との間にある。その結果、遠位一次ループ108aがほぼこの同じ位置から始まる。これは、長手方向軸120に対して遠位係留ループ105の始点118が約12時00分の位置にある図14Bの血管閉塞デバイス100aとは対照的である。遠位係留ループ105の異なる始点の結果として、図14Aのデバイス100の遠位一次ループ108aは、図14Bのデバイス100aの遠位一次ループ108aよりも長くなっている。図14Aの血管閉塞デバイスのこの長い遠位一次ループ108aは、図14Bの血管閉塞デバイスの短い遠位一次ループ108aよりも、血管閉塞デバイス100の動脈瘤内への展開中にデバイス100のより良い初期フレーミングを提供する。経験的な試験を通じて、長手方向軸120に対して約10時00分の位置と11時00分の位置との間の遠位係留ループ105の始点118は、12時~3時の位置、3時~6時の位置、および6時~9時の位置などの遠位一次ループ108aの異なる長さを提供する他の位置の始点118よりも、展開中の動脈瘤の初期フレーミングに優れていることが分かっている。
図6に示すように、本体部分106は、一次部分104から近位方向に延びるワイヤ102の巻線を含む。本体部分106は、一次部分104の角錐形状の仮想底面から延びることができる。図6に示す例では、本体部分106が、角錐部分102から近位方向に延びる螺旋状コイルである。本体部分106は一定の直径を有することができ、代替的には、本体部分106は、一次部分104から近位方向に延びるに連れて外向きまたは内向きにテーパが付けられた直径を有することができる。本体部分106は、ワイヤ102の少なくとも1の完全なループを備える。本体部分106は、巻線の最大度数を有しておらず、1~20ターンなど、任意の適切なターン数を含むことができる。図6に示す本体部分106は、ワイヤ102の約3~4回の完全なターンを有する。
図15を参照すると、方法300(後述)を使用して血管閉塞デバイス100を製造するための例示的なマンドレル200が示されている。マンドレル200は、ワイヤ102を巻き付けて血管閉塞デバイス100の二次構成を形成するために使用される。マンドレル200は、三角錐形状を有する一次部分104と、遠位係留ループ105と、ベース部分106とを備える血管閉塞デバイス100を形成するように構成されている。
マンドレル200は、中央の球状要素202(「支持部材」ともいう)を有する。この中央の球状要素202からは、複数の一次ループポスト204が外向きに延びている。各一次ループポストは、球状要素202に接続された第1の端部と、球状要素202から離れる方向に延びる第2の端部と、ワイヤをそれぞれの一次ループポスト204上に巻き付けるための外周とを有する。一次ループポスト204は、血管閉塞デバイス100の一次ループ108を形成するように構成されている。このため、一次ループポスト204aは遠位一次ループ108aを形成し、一次ループポスト204bは一次ループ108bを形成し、一次ループポスト204cは一次ループ108cを形成するなど、一次ループポスト204および一次ループ108の数に応じたものとなる。一次ループポスト204は、球状要素202の周りに角度的に間隔を空けて配置されている。図示のマンドレル200では、各一次ループのそれぞれの長手方向軸が球状要素202の周りに角度的に等間隔に配置されるように、一次ループポスト204が等間隔に配置されている。このため、3つの一次ループポスト204の場合、一次ループポスト204が、120°間隔を空けて配置されている。
各一次ループポスト204の外周は、一次ループポスト204の1つの側面図を示す図9に示すように、一次ループポスト204が球状要素202から離れて延びるに連れて外向きに広がる断面直径を有する。一次ループポスト204のテーパの角度114は、本明細書で説明する一次ループ108のテーパと同じである。また、各一次ループポスト204の長手方向軸も遠位方向に傾いており、その結果、それぞれの長手方向軸に垂直なそれぞれの平面が非平行かつ非垂直であり、それら平面が、一次ループポスト204よりも遠位側に頂点を有する角錐形状を形成する交線を有するものとなっている。
また、マンドレル200は、遠位一次ループポスト204aの第2の端部に結合された遠位係留ループサブマンドレル208を有する。遠位係留ループサブマンドレル208は、遠位一次ループポスト204aの第2の端部から外向きに延びることができる。遠位係留ループサブマンドレル208は、ワイヤ102から、遠位係留ループ105をそのほぼ三角形の形状のループに形成するように構成されている。また、遠位係留ループサブマンドレル208は、遠位係留ループ105の始点118を、長手方向軸120に対して約10時00分の位置と11時00分の位置との間に設定するように、方向付けられている。
また、マンドレル200は、球状要素202から延びる本体ポスト206も有する。本体ポスト206は、血管閉塞デバイス100の本体部分106を形成するように構成されている。図15に示す例では、本体ポスト206が、球状要素202から近位方向に、かつ一次部分104の角錐形状の底面に対して垂直に延びる。本体ポスト206は、一定の直径を有する円柱であってもよく、代替的には、本体ポスト206は、球状要素202から延びるに連れて外向きまたは内向きにテーパが付けられていてもよい。
本明細書の助けを借りて、当業者であれば、本明細書に開示の他の角錐形状を有する一次部分104を含む血管閉塞デバイス100を製造するように構成するためにマンドレル200を修正する方法を理解するであろう。例えば、図16は、正四角錐形状を有する一次部分104を含む血管閉塞デバイス100を製造するように構成されたマンドレル210を示している。このマンドレル210は、中央の球状部材202の周りに等角度間隔で配置された4つの一次ループポスト204をマンドレル210が有することを除いて、マンドレル200と同じか実質的に同様である。
図17Aおよび図17Bの図面および図18のフローチャートを参照すると、マンドレル200を使用して血管閉塞デバイス100を製造する例示的な方法300が示されている。一次構成を有するワイヤ102から形成されたコイルが、マンドレル200の周りに巻かれる。本明細書に記載されるように、ワイヤ102は形状記憶材料で形成されるものであってもよく、一次構成は、シースまたは送達カテーテル内などの拘束された状態にあるワイヤ102の構成であってもよい。一次構成は、螺旋状コイルなどの任意の適切な形状を有することができる。
ステップ302では、ワイヤ102を遠位係留ループポスト208の周りに巻き付けて、遠位係留ループ105を形成する。ステップ304では、ワイヤ302を、第1の一次ループ108aの遠位端までトラバースして、DAL移行セグメント111を形成する。ステップ306では、ワイヤ102を、第1の方向に第1の一次ループポスト204aの周りに巻き付けて、第1の一次ループポスト204aと球状要素202の交点に向けて内側へと巻き付ける。後続の巻き付けは、ポスト204と球状要素202の交点から始まり、球状要素202から離れるように巻き付ける。本明細書において、巻き付ける「方向」は、中央の球状要素または他の中央構造への巻き付けポストの取付位置に向けて、巻き付け軸に沿って内側に見たときの方向となる。このため、図17および図17Bの例に示す「第1の方向」は、時計回り方向である。ワイヤ102を、本明細書に記載されるように、第1の一次ループポスト204aの周りに巻き付けて、第1の一次ループ108aのための所望の度数の巻線を形成する。
ワイヤ102を第1の一次ループポスト204aの周りに巻き付けた後、ステップ308では、ワイヤ102を、第1の移行セグメント110aを形成するために、球状要素202に沿って、第1の一次ループポスト108aにすぐ隣接する第2の一次ループポスト204bにトラバースする。ステップ310では、ワイヤ102を、第2の一次ループポスト204bと球状要素202との交点から、第1の方向とは反対の第2の方向(図16Aおよび図16Bの例に示すように反時計回り)に第2の一次ループポスト204bの周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ102を、本明細書に記載されるように、第2の一次ループポスト204bの周りに巻き付けて、第2の一次ループ108aのための所望の度数の巻線を形成する。
ワイヤ102を第2の一次ループポスト204bの周りに巻き付けた後、ステップ312では、ワイヤ102を、第2の移行セグメント110aを形成するために、球状要素202に沿って、第2の一次ループポスト204bにすぐ隣接する第3の一次ループポスト204cにトラバースする。ステップ314では、ワイヤ102を、第3の一次ループポスト204cと球状要素202との交点から、第2の方向とは反対の第3の方向(図16Aおよび図16Bの例に示すように時計回り)に第3の一次ループポスト204cの周りに巻き付ける。そして、ワイヤ102を、本明細書に記載されるように、第3の一次ループポスト204cの周りに巻き付けて、第3の一次ループ108cのための所望の度数の巻線を形成する。
回転軸に沿って軸方向に巻かれているポスト204を見ると、他の3つのポスト204の各々は、コイルが巻かれる際に1/3回転を表すことができる。このため、1+2/3ループまたはターン(すなわち、600°)の巻線は、ワイヤ102がポスト204の周りに巻かれるときに、通過する他のポスト204、206の各々が、1/3ループまたはターンの巻線を表すことを意味する。したがって、1+2/3ループの巻線は、3つの他のポスト204、206を1回通過し、その後、3つの他のポスト204、206のうち2つを再通過することにより、合計1+2/3ループになる。約2+2/3(960°)の巻線は、他のポスト204、206の各々を2回通過し、その後、次の2つのポストを再び(3回目)通過する。完全なループ(360°)または複数の完全なループ(360°×整数)+別の2/3のループの巻線は、次の隣接するポスト108で反対方向に巻き付けるようにコイル108の端部を配置する。当業者であれば、4本のポスト108、5本のポスト108など、3本を超えるポスト108を有するマンドレルについて、ループの正確な量を判定する方法を直ちに理解するであろう。
3本を超える一次ループポスト204を有するマンドレル200の場合、ステップ316では、ワイヤ102を、次の移行セグメント110のために、球状要素202に沿って、先行する一次ループポスト204にすぐ隣接する次の一次ループポスト204にトラバースする。ステップ318では、ワイヤを、次の一次ループポスト204の周りに巻いて、次の一次ループ108を形成し、追加の各一次ループポスト204ごとに、ステップ316~318を繰り返す。ワイヤ102を最後の一次ループポスト204の周りに巻いた後、ステップ320では、ワイヤ102を、球状要素202に沿って本体ポスト206に移行させる。ステップ322では、ワイヤ102を、本明細書に記載されているように、本体ポスト206の周りに巻き付けて、本体部分106のための所望の度数の巻線を形成する。
ステップ324では、マンドレル200に巻かれたままワイヤ102を熱処理して、マンドレル200に巻かれているように血管閉塞デバイス100の二次構成を設定する。ステップ326では、ワイヤ102をマンドレル200から取り外す。ワイヤ102は、弛緩した非拘束状態でマンドレルに巻かれているような二次形状を有する二次構成をとることになる。
血管閉塞デバイス100は、マンドレルの周りにワイヤ102を反対方向に巻き付けることによっても形成できることが理解されよう。すなわち、ワイヤ102を、最初に本体ポスト206の周りに巻いて本体部分106を形成する。次に、ワイヤ102を、一次ループポスト204の各々の周りに360°より大きく巻いて、一次ループ108の各々を形成し、得られた複数の一次ループ108を、各一次ループ108が角錐形状の異なる側面に位置するように角錐形状に配置する。次いで、ワイヤ102を、遠位係留ループポスト208のポストの周りに巻いて、遠位係留ループ105を形成する。また、上述した方法300とは逆の順序で、ワイヤ102をトラバースして、移行セグメント110の各々を形成する。実際、方法300のステップの順序は、任意の適切な順序で実行することができ、方法300は、ステップの特定の順序に限定されるものではない。
このように、本明細書には、配置中および保持中の脱離の問題を緩和し、動脈瘤の効果的なフレーミングを提供すると同時に、動脈瘤、特に小さいかつ/または広頸の動脈瘤を破裂させない程度に十分に柔らかく柔軟な構造を有する、血管閉鎖デバイス100およびその製造方法300が開示されている。遠位係留ループ105のサイズ、形状および位置は、展開中に血管閉塞デバイス100が動脈瘤から出る脱離を効果的に回避する。図19Aおよび図19Bは、血管閉塞デバイス100が送達カテーテル206から動脈瘤440内に初期展開される様子を示しており、遠位係留ループ105が挿入中の脱離を回避するためにどのように機能するかを示している。血管閉塞デバイス100の最初の展開時に、遠位係留ループ105の遠位先端107が最初に動脈瘤440に入る。図19Aに示すように、遠位係留ループ105が送達カテーテルの外に進められると、血管閉塞デバイス100の二次構成において、その三角形の形状をとるようになる。図19Bに示すように、血管閉塞デバイス100が送達カテーテル206の外に続けて進められると、遠位一次ループ108aが動脈瘤内に入ってその二次構成をとるため、遠位係留ループ105が回転し動き回るが、遠位先端107は動脈瘤440内に十分に留まり、動脈瘤440のネック448に接近することはなく、それにより、血管閉塞デバイス100の遠位端107または他の部分が動脈瘤の外に飛び出すリスクを最小限に抑える。より小さい遠位係留ループ105は、ワイヤ102および補強縫合糸(使用する場合)の剛性のばらつきに殆ど影響を受けない先導構造を提供することによって、過大な遠位一次ループ108aに付随するリスクを軽減する。また、図19Bは、遠位一次ループ108aが動脈瘤440を効果的にフレーミングし、残りの一次ループ108およびベース部分106が比較的容易に展開して動脈瘤内で血管閉塞デバイス100の二次構成をとることができるように十分な安定性を与え、展開中に臨床医が送達カテーテル206を操作する必要性を排除する様子を示している。これにより、展開の成功のために臨床医の技量に依存することもなくなる。
さらに、血管閉塞デバイス100の一次ループ108の角錐形状は、その頂点に加えられる力を効果的に消散させる固有の能力を有し、それによって、小さいかつ/または広頸の動脈瘤を含む動脈瘤を破裂させる可能性のある過剰な力を動脈瘤の壁に加えるリスクを低減する。さらに、一次ループは、内側に向かうようにテーパが付けられており、かつ一次ループは、完全な閉ループと、交差して重なるセグメントとを備え、動脈瘤内に配置されたときに開ループよりもしっかりと折り畳まれるため、配置中および保持中の脱離のリスクを低減することができる。同時に、角錐形状が頂点に加えられる力を消散させる固有の能力により、形状の安定性が損なわれることはない。さらに、図6に示すように、角錐形状の血管閉塞デバイス100は、立方体の6面を形成する8個のコイルを有する立方体形状の血管閉塞デバイスよりもコンパクトである。すなわち、角錐形状の血管閉塞デバイス100の体積は、立方体よりも小さくなる。さらに、血管閉塞デバイス100の一次ループ108は、血管閉塞デバイス100と同じまたはほぼ同じ全高を有する立方体形状の血管閉塞デバイスのコイルよりも小さい直径を有する。これは、一次ループ108の各々の直径が血管閉塞デバイス100の全高よりも小さいためである(例えば、血管閉塞デバイス100の全高は3.2mmであるのに対して、一次ループの直径が2.4mmである)。一方、立方体形状の血管閉塞デバイスのコイルの直径は、血管閉塞デバイス全体の全高に及ぶ(高さは、立方体形状の血管閉塞デバイスの辺のうちの任意の1つの長さである)。
図20Aおよび図20Bを参照すると、血管閉塞デバイス100は、血管閉塞デバイス100を動脈瘤440(図21~図24を参照)などの体腔内に展開するために使用できる血管閉塞システム400の構成要素でもある。血管閉塞システム400は、送達アセンブリ402および血管閉塞アセンブリ404を備える。図21および図22に示すように、送達アセンブリ402は、送達カテーテル406および任意のガイドワイヤ408を含むことができる。血管閉塞アセンブリ404は、血管閉塞デバイス100と、分離デバイスまたは接合部412を介して血管閉塞デバイス100に切り離し可能に結合されたプッシャ部材410とを備える。図20Aは、血管閉塞デバイス100がそのコンパクトな送達構成にあるように送達カテーテル406内にスライド可能に配置された後の血管閉塞アセンブリ404を示している。
送達カテーテル406は、典型的には、細長い可撓性チューブであり、例えば、マイクロカテーテルなどとすることができる。送達カテーテル406は、近位部分416と、遠位部分418と、近位部分416から遠位部分418まで延びるルーメン420とを有する細長いシース本体414を備える。送達カテーテル406の近位部分416は、典型的には、血管閉塞システム400が使用されるときに患者の体外に留まり、臨床医がアクセス可能であるが、遠位部分418は、患者の血管系の遠隔位置に到達するようなサイズおよび寸法とされ、動脈瘤などの体腔に血管閉塞デバイス100を送達するように構成されている。送達カテーテル406は、シース本体414内に流体を導入するために、またはシース本体から流体を除去するために、ルーメン420と流体連通する1または複数のポート422も有することができる。シース本体414は、ポリエチレン、ステンレス鋼、または他の適切な生体適合性材料もしくはその組合せなど、適切なポリマー材料、金属および/または合金から構成することができる。場合によっては、近位部分416は、シース本体414の押し込み易さを高めるために、編組層またはコイル層などの補強層を含むことができる。シース本体414は、近位部分416と遠位部分418との間に移行領域を含むことができる。
血管閉塞デバイス100は、本明細書に記載の特徴および態様のうちの任意の1または複数を有する、本明細書に開示の血管閉塞デバイス100のうちのいずれであってよい。
血管閉塞アセンブリ404は、プッシャ部材410も含む。プッシャ部材410は、送達カテーテル406のルーメン420内にスライド可能に受け入れられるように構成されている。プッシャ部材410は、近位部分450であって、典型的には送達カテーテル406の近位部分416よりも近位側に延びる近位部分と、分離デバイス412を介して血管閉塞デバイス100の近位端に切り離し可能に結合された遠位部分452とを有する。プッシャ部材410は、血管閉塞デバイス100を送達カテーテル406の遠位端418を通して動脈瘤嚢440内に押し出すことを可能にするのに十分な柱強度を有する、コイル、ワイヤ、テンドン、従来のガイドワイヤ、トルク伝達型ケーブルチューブ、ハイポチューブなどであってよい(図23および図24を参照)。
分離デバイス412は、プッシャ部材410と血管閉塞デバイス100との間に切り離し可能な接続を提供する。分離デバイス412は、電解分離、機械的コネクタ、熱作動分離、溶解分離、または他の機械的、熱的および流体圧機構を含むことができる。例えば、分離デバイス412は、血管閉塞デバイス100をプッシャ部材410から電解的に切り離すための電解的に分解可能なセグメントであってもよい。
図21および図22に示すように、送達アセンブリ402の任意選択的なガイドワイヤ408は、近位端444および遠位端446を有する。図22に示すように、ガイドワイヤ408が遠位端446を標的挿入部位に位置させた状態で患者の血管系442内に配置された後、送達カテーテル406は、ガイドワイヤ408が送達カテーテル406のルーメン420内に配置された状態でガイドワイヤ408の上を進められる。送達カテーテル406およびガイドワイヤ408の「急速交換」構成では、ガイドワイヤ408が、急速交換ルーメンなどの送達カテーテル406の遠位部分のみを通って延びる。ガイドワイヤ408は、典型的には、最初に患者の血管系を通してガイドワイヤ408を標的挿入部位(例えば、血管閉塞デバイス100によって満たされる動脈瘤のネック448、図21~図24を参照)に進めた後、ガイドワイヤ408の上で送達カテーテル406を標的挿入部位まで進めることによって用いられる。
次に、図21~図25を参照して、血管閉塞システム200を使用して血管閉塞デバイス100を解剖学的体腔内に展開する例示的な方法500を説明する。この方法500は、一例として、血管閉塞デバイス100を動脈瘤嚢440内に展開することに関連して説明される。しかしながら、方法500は、血管閉塞デバイス100を動脈瘤嚢440内に展開することに限定されるものではなく、血管閉塞デバイス100、または本明細書に開示の別の医療デバイスを、患者の血管系を介してアクセスできる任意の適切な解剖学的体腔内に展開するために使用することができる。図25のフローチャートおよび図22に示すように、ステップ502では、ガイドワイヤ408を患者の血管系442内に挿入し、標的挿入部位、すなわち動脈瘤嚢440まで前進させる。本明細書に記載されているように、ガイドワイヤ408の使用は任意であり、血管閉塞システム200を使用して血管閉塞デバイス100を展開する方法500では必須ではない。
ステップ504では、送達アセンブリ402の送達カテーテル406を、図23に示すように、開放された遠位端418が動脈瘤440の動脈瘤ネック448に隣接するかまたはその中に入る位置まで、ガイドワイヤ408の上を前進させる。ステップ506では、送達カテーテル406を定位置に残したまま、ガイドワイヤ408を送達カテーテル406から引き抜く。ステップ508では、血管閉塞アセンブリ404を、送達アセンブリ402の送達カテーテル406内に挿入して、送達カテーテル406内を前進させ、図23に示すように、血管閉塞デバイス100の遠位端を送達カテーテル406の遠位部分418に隣接して配置する。この位置では、プッシャ部材410の近位部分450が、送達カテーテル406の近位部分416よりも近位側にあり、かつ外側に留まる。血管閉塞デバイス100を送達カテーテル406内に挿入する前に、血管閉塞デバイス100がその拘束された送達構成(一次構成)になるように、血管閉塞デバイス100をシース内に予め導入することができる。その後、シースの遠位端を送達カテーテル406の近位端416と当接させて、シースから送達カテーテル406内に血管閉塞デバイス406を押し出すことにより、血管閉塞デバイス100を送達カテーテル406内に挿入し、それにより血管閉塞デバイス100が送達カテーテル206内でその送達構成で留まるようにする。
ステップ510では、プッシャ部材412の近位部分450を押すことによって、血管閉塞デバイス100を、送達カテーテル406のルーメン420を通して、送達カテーテル406から遠位方向に押し出す。ステップ512では、送達カテーテル406の開放された遠位端418から血管閉塞デバイス100を押し出すときに、一次部分104を、動脈瘤ネック448を通して動脈瘤嚢440内に前進させ、送達構成(一次構成)にある血管閉塞デバイス100の遠位部分を二次構成(展開構成)に拡張し、図24に示すように、一次部分104の一次ループ108を動脈瘤嚢440内で形成する。これにより、遠位係留ループ105を、動脈瘤嚢440内で展開して、二次構成における三角形の形状とする。また、ステップ512では、プッシャ部材412を介して送達カテーテル406の外に血管閉塞デバイス100を続けて前進させることにより、送達構成(一次構成)にある血管閉塞デバイス100の一次ループ108を、一次部分104を形成する二次構成(展開構成)に展開する。最後に、ベース部分106を挿入して、動脈瘤嚢440内でその二次構成とする。血管閉塞デバイス100全体を動脈瘤嚢440内に挿入したら、ステップ514では、分離デバイス412を作動、起動または他の方法で操作することにより、血管閉塞デバイス100をプッシャ部材410から切り離す。ステップ516では、プッシャ部材410を、送達カテーテル406を介して外に引き出すことによって、患者の血管系442から除去する。動脈瘤嚢440を充填して閉塞するのに単一の血管閉塞デバイス100で十分である場合には、方法500はステップ520に進んで、送達カテーテル406を患者の血管系442から取り除く。また、複数の血管閉塞デバイス100を埋め込む場合には、ステップ508~516のプロセスを繰り返すことにより、動脈瘤嚢440を充填して閉塞するのに十分な数の血管閉塞デバイス100を送達する。十分な数の血管閉塞デバイス100を動脈瘤嚢440に埋め込んだら、ステップ520において、送達カテーテル406を除去する。
開示の発明の特定の実施形態を本明細書に示し説明してきたが、それらが本発明を限定することを意図していないことは当業者には理解されるであろう。また、以下の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ規定される開示の発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更および修正(例えば、種々の部品の寸法)を加えることができることが当業者には明らかであろう。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味として見なされるべきである。本明細書に示され説明される開示の発明の様々な実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれ得る、開示の発明の代替物、修正物および均等物を網羅することを意図している。

Claims (36)

  1. 血管閉塞デバイスであって、
    拘束された状態の一次構成を有するワイヤで形成されたコイルを備え、前記一次構成が、近位端および遠位端を有し、
    前記コイルが、弛緩した拘束されていない状態の二次構成をとり、前記二次構成が、
    複数の一次ループを含む一次部分であって、一次ループのうち最も遠位のループである遠位一次ループを含み、前記遠位一次ループが、近位端および遠位端と、近位端から遠位端までの周囲長とを有し、前記遠位一次ループが、第1の平面および前記第1の平面に実質的に平行な平面内に位置するターンを有する、一次部分と、
    前記遠位一次ループの遠位端に接続された遠位係留ループであって、前記遠位係留ループが、実質的に三角形の形状を有し、前記遠位係留ループが、前記遠位一次ループの周囲長の25%~75%の全長を有し、前記遠位係留ループが、前記遠位一次ループの投影内に配置されている、遠位係留ループとを備えることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  2. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次部分が、一次ループから形成された角錐形状部分を含み、前記一次ループの各々が、360°を超える閉ループを形成するワイヤの巻線を含み、前記複数の一次ループは、各一次ループが角錐形状の異なる側面に位置するように、角錐形状に配置されていることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  3. 請求項2に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次ループの各々が、前記角錐形状部分の内部から外側に向けて広がる外周を有し、前記一次ループの各々が、各一次ループと1または複数の隣接する一次ループとの間のワイヤの移行セグメントによって、前記1または複数の隣接する一次ループに接続されていることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  4. 請求項2に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記二次構成が、前記角錐形状部分よりも近位側にある本体部分をさらに備え、前記本体部分が、ワイヤから形成されて、前記角錐形状部分から近位方向に延びるコイルを備えることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  5. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループの実質的に三角形の形状が、底辺と、前記底辺に接続された2本の辺とから形成され、それら辺の各々が、丸みを帯びた頂点によって前記底辺に接続され、前記底辺と他の各辺との間の角度が15°~75°であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  6. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループの実質的に三角形の形状が、底辺と、前記底辺に接続された2本の辺とから形成され、それら辺の各々が、丸みを帯びた頂点によって前記底辺に接続され、前記底辺と他の各辺との間の角度が25°~50°であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  7. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループの全長が、前記遠位一次ループの周囲長の40%~60%であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  8. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループが前記遠位一次ループにつながる前記遠位係留ループの始点が、12時00分の位置にあるワイヤの一次構成の長手方向軸に対して、10時00分の位置と11時00分の位置との間にあることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  9. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループが、移行セグメントを介して前記遠位一次ループに接続され、前記遠位係留ループの始点が、前記遠位係留ループが前記移行セグメントに接続される位置であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  10. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループが、前記遠位一次ループのターンの平面から外れて位置することを特徴とする血管閉塞デバイス。
  11. 請求項1に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記遠位係留ループよりも遠位側にある第2の遠位係留ループをさらに含み、前記第2の遠位係留ループが、前記遠位係留ループと実質的に同じ形状およびサイズを有し、前記遠位係留ループと平行に配置されていることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  12. 請求項3に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記角錐形状が、3つの側面を有する三角錐形状を形成する四面体であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  13. 請求項3に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記角錐形状が、4つの側面を有する四角錐形状を形成する五面体であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  14. 請求項3に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記角錐形状が、n本の辺を有する多角形の底面と、頂点につながるn個の側面とから形成される多面体形状であることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  15. 請求項3に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次ループの各々が、少なくとも1+1/3ターンを含むことを特徴とする血管閉塞デバイス。
  16. 請求項3に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次ループが、1つの一次ループから隣接する一次ループへの移行部において重なり合うことを特徴とする血管閉塞デバイス。
  17. 請求項12~16の何れか一項に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次構成が、細長い螺旋状コイルを含むことを特徴とする血管閉塞デバイス。
  18. 請求項12~17の何れか一項に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記ワイヤが、形状記憶材料から形成され、前記二次構成が、マンドレルにワイヤを巻いて、前記マンドレルに巻かれたワイヤを熱処理することによって設定されることを特徴とする血管閉塞デバイス。
  19. 請求項12~16の何れか一項に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次ループの各々が、当該血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の10~90%の平均外径を有することを特徴とする血管閉塞デバイス。
  20. 請求項12~16の何れか一項に記載の血管閉塞デバイスにおいて、
    前記一次ループの各々が、当該血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の55~85%の平均外径を有することを特徴とする血管閉塞デバイス。
  21. 血管閉塞デバイスを製造する方法であって、
    マンドレルを提供するステップであって、前記マンドレルが、
    支持部材と、
    前記支持部材から延びる複数の一次ループポストであって、各ポストが、前記支持部材の周りに間隔を置いて配置され、前記複数の一次ループポストが、前記支持部材に接続された第1の端部と、前記支持部材から離れて延びる第2の端部とを有する遠位一次ループポストを含み、前記遠位一次ループポストが、前記遠位一次ループポスト上にワイヤを巻くための第1の外周を有する、複数の一次ループポストと、
    前記遠位一次ループポストの第2の端部に結合された遠位係留ループサブマンドレルであって、当該遠位係留ループサブマンドレルに巻かれたワイヤから実質的に三角形の形状のループを形成するように構成された遠位係留ループサブマンドレルとを含む、ステップと、
    一次構成を有するワイヤで形成されたコイルを提供するステップと、
    前記一次ループポストの各々の周りにワイヤを巻いて、複数の一次ループを含む前記血管閉塞デバイスの一次部分を形成するステップであって、前記複数の一次ループが、前記遠位一次ループポストの周りにワイヤを巻くことによって形成される遠位一次ループを含み、前記遠位一次ループが、一次ループのうち最も遠位の一次ループであり、近位端、遠位端、および近位端から遠位端までの周囲長を有し、前記遠位一次ループが、第1の平面および前記第1の平面に対して実質的に平行な平面内に位置するターンを有する、ステップと、
    前記遠位係留ループサブマンドレルの周りにワイヤを巻いて、前記遠位一次ループの遠位端に接続された遠位係留ループを形成するステップであって、前記遠位係留ループが、実質的に三角形の形状を有し、前記遠位係留ループが、前記遠位一次ループの周囲長の25%~75%の全長を有し、前記遠位係留ループが、前記遠位一次ループの投影内に配置される、ステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  22. 請求項21に記載の方法において、
    前記マンドレルが、前記支持部材から延びる本体ポストをさらに備え、当該方法が、
    前記本体ポストにワイヤを巻き付け、前記一次部分の近位側に前記血管閉塞デバイスの本体部分を形成するステップをさらに含み、前記本体部分が、前記一次部分から近位方向に延びる螺旋状コイルを含むことを特徴とする方法。
  23. 請求項21に記載の方法において、
    前記一次部分が、前記一次ループから形成された角錐形状部分を含み、前記一次ループの各々が、360°より大きい閉ループを形成するワイヤの巻線を含み、前記複数の一次ループは、各一次ループが角錐形状の異なる側面に位置するように、角錐形状に配置されていることを特徴とする方法。
  24. 請求項23に記載の方法において、
    前記角錐形状が、n本の辺を有する多角形の底面と、頂点につながるn個の側面とから形成される多面体形状であることを特徴とする方法。
  25. 請求項21に記載の方法において、
    前記支持部材が中央の球状要素であり、隣接する一次ループ間の移行セグメントが、前記球状要素に沿ってワイヤをトラバースすることによって形成され、前記一次ループの各々が、前記一次部分の内部から外側に向けて広がる外周を有することを特徴とする方法。
  26. 請求項2125の何れか一項に記載の方法において、
    前記遠位係留ループの実質的に三角形の形状が、底辺と、前記底辺に接続された2本の辺とにより形成され、それら辺の各々が、丸みを帯びた頂点によって底辺に接続され、前記底辺と他の各辺との間の角度が15°~75°であることを特徴とする方法。
  27. 請求項2125の何れか一項に記載の方法において、
    前記遠位係留ループの実質的に三角形の形状が、底辺と、前記底辺に接続された2本の辺とにより形成され、それら辺の各々が、丸みを帯びた頂点によって底辺に接続され、前記底辺と他の各辺との間の角度が25°~50°であることを特徴とする方法。
  28. 請求項2127の何れか一項に記載の方法において、
    前記遠位係留ループの全長が、前記遠位一次ループの周囲長の40%~60%であることを特徴とする方法。
  29. 請求項2128の何れか一項に記載の方法において、
    前記遠位係留ループが前記遠位一次ループにつながる前記遠位係留ループの始点が、12時00分の位置にあるワイヤの一次構成の長手方向軸に対して、10時00分の位置と11時00分の位置との間にあることを特徴とする方法。
  30. 請求項2129の何れか一項に記載の方法において、
    前記遠位係留ループが、移行セグメントを介して前記遠位一次ループに接続され、前記遠位係留ループの始点が、前記遠位係留ループが前記移行セグメントに接続される位置であることを特徴とする方法。
  31. 請求項2130の何れか一項に記載の方法において、
    前記遠位係留ループが、前記遠位一次ループのターンの平面から外れて位置することを特徴とする方法。
  32. 請求項2131の何れか一項に記載の方法において、
    前記一次構成が、拘束された状態のワイヤの構成であり、細長い螺旋状コイルを含むことを特徴とする方法。
  33. 請求項2132の何れか一項に記載の方法において、
    前記ワイヤが形状記憶材料から形成されており、当該方法が、
    マンドレルの周囲に巻かれたワイヤを熱処理して、前記血管閉塞デバイスの二次構成を設定するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
  34. 請求項33に記載の方法において、
    前記二次構成が、前記ワイヤの弛緩した拘束されていない構成であることを特徴とする方法。
  35. 請求項2125の何れか一項に記載の方法において、
    前記一次ループの各々が、前記血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の10~90%の平均外径を有することを特徴とする方法。
  36. 請求項2125の何れか一項に記載の方法において、
    前記一次ループの各々が、前記血管閉塞デバイスが治療するように設計された動脈瘤の直径の55~85%の平均外径を有することを特徴とする方法。
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