JP7423360B2 - ボイラ - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラに関する。
従来、工業用や商業用を含め様々な用途にボイラが広く利用されている。ボイラにおいては加熱を行うための発熱手段が設けられるが、この発熱手段の一形態として、容器内部に発熱体を設けたものが挙げられる。
また、このような発熱手段の具体的形態は種々挙げられるが、その一例として、水素吸蔵金属または水素吸蔵合金からなる複数の金属ナノ粒子が表面に形成された発熱体(反応体)を容器内部に設けたものが、発熱システムとして特許文献1に開示されている。特許文献1によれば、この発熱システムにおいて、発熱に寄与する水素系ガスが容器内に供給されることで金属ナノ粒子内に水素原子が吸蔵され、過剰熱を発することが記載されている。
なお特許文献1においても説明されているとおり、パラジウムで作製した発熱体を容器内部に設け、この容器内部に重水素ガスを供給しつつ、容器内部を加熱することによって発熱反応が生じた旨の発表がなされている。また、水素吸蔵金属または水素吸蔵合金を利用して過剰熱(入力エンタルピーより高い出力エンタルピー)を発生させる発熱現象に関し、過剰熱を発するメカニズムの詳細については各国の研究者の間で議論されており、発熱現象が発生したことが報告されている。
特許第6448074号公報 米国特許第9,182,365号明細書
容器内部に発熱体を設けて加熱を行うボイラでは、水素系ガスを利用する形態が採用され得る。例えば上記の反応体を発熱体として用いる場合、反応体に過剰熱を発する反応を生じさせるため、容器内に水素系ガスを充満させることになる。このような容器内部に発熱体を設けるとともに水素系ガスを充満させるボイラにおいては、水素系ガスをできるだけ有効に利用できることが好ましい。
本発明は上記課題に鑑み、容器内部に発熱体を設けるとともに水素系ガスを充満させるものであって、水素系ガスをより有効に利用することが可能となるボイラの提供を目的とする。
本発明に係るボイラは、伝熱管と、発熱体と、内部に前記伝熱管および前記発熱体が設けられた容器と、を備え、水素系ガスが前記容器の内部に充満した状況において、前記発熱体が発する熱を用いて前記伝熱管を加熱するボイラであって、前記発熱体からの熱を得た前記水素系ガスを燃料電池の燃料極に供給する送出部、または、前記燃料電池の燃料極から排出される水素系ガスを前記容器の内部に供給する送入部を備える構成とする。
本構成によれば、容器内部に発熱体を設けるとともに水素系ガスを充満させるものであって、水素系ガスをより有効に利用することが可能となる。なお本願における水素系ガスは、重水素ガス、軽水素ガス、或いはこれらの混合ガスのことである。
また上記構成としてより具体的には、前記送出部または前記送入部に、前記水素系ガスの温度を調整する温度調整手段を備える構成としても良い。また上記構成としてより具体的には、前記水素系ガスが循環する経路として、前記容器内を一部として含む循環経路を備え、前記送出部または前記送入部は前記循環経路に接続されている構成としても良い。
また上記構成としてより具体的には、前記発熱体は、水素吸蔵金属類からなる金属ナノ粒子が表面に設けられており、水素系ガスが供給されることにより、前記金属ナノ粒子内に水素原子が吸蔵され過剰熱を発生させる反応体である構成としても良い。なお本願での「水素吸蔵金属類」は、Pd,Ni,Pt,Ti等の水素吸蔵金属、或いはこれらを1種以上含む水素吸蔵合金を意味する。
また上記構成としてより具体的には、前記送入部を備えるボイラであって、前記燃料極から排出される排ガスに対して水素系ガス以外の異物を除去する処理を行い、当該処理済みの排ガスを前記容器の内部に供給する構成としても良い。本構成によれば、燃料極から排出される水素系ガスを、反応体に過剰熱を発生させる目的で効率良く利用することが可能となる。
本発明に係るボイラによれば、容器内部に発熱体を設けるとともに水素系ガスを充満させるものであって、水素系ガスをより有効に利用することが可能となる。
第1実施形態に係るボイラ1の概略的な構成図である。 ボイラ1の伝熱管を通る水の進路に関する説明図である。 第2実施形態に係るボイラ2の概略的な構成図である。
本発明の各実施形態に係るボイラについて、各図面を参照しながら以下に説明する。
1.第1実施形態
まず本発明の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係るボイラ1の概略的な構成図である。本図に示すようにボイラ1は、容器11、反応体12、ヒータ13、ガス経路14、ガス受入部15、ガスポンプ16、ガスフィルタ17、燃料電池19、セパレータ21、水経路22、水受入部23、および水ポンプ24を備えている。
なお、図1(後述する図3も同様)における容器11およびその内部の様子は、容器11を概ね二分する平面で切断した場合の概略的な断面図として表されており、上下左右の方向(上下方向は鉛直方向に一致する)は本図に示すとおりである。また、図1(図3も同様)の容器11内に示す点線は伝熱管22aの配置を概略的に示している。
容器11は、全体的に見て上下を軸方向とする上下両端に底を有する円筒状に形成されており、内部に気体を密閉させ得るように形成されている。より具体的に説明すると、容器11は、後述する伝熱管22aにより形成された円筒状の側壁11aを有するとともに、側壁11aの上側は上底部11bにより閉じられており、側壁11aの下側は下底部11cにより閉じられている。なお本実施形態では一例として、容器11の側壁11aを円筒状としているが、その他の筒状に形成されても構わない。また、側壁11aの外周に缶体カバーを設置してもよく、側壁11aと当該缶体カバーの間には断熱材を設けるようにしてもよい。
反応体12は、全体が細かい網目状に形成されている担持体の表面に、多数の金属ナノ粒子を設けて構成されている。この担持体は、素材として水素吸蔵合金類(水素吸蔵金属、或いは水素吸蔵合金)が適用されており、上下を軸方向とする上下両端に底を有する円筒状に形成されている。反応体12の上面はガス経路14に連接しており、反応体12の網目状の隙間を介してその内部に流入したガスを、ガス経路14内に送出することが可能となっている。本実施形態の例では容器11の内部において、3個の反応体12が左右方向へ並ぶように設けられている。
ヒータ13は、有底円筒形状に形成された反応体12の側面に螺旋状に巻かれており、燃料電池19から供給される電力を用いて発熱するように形成されている。ヒータ13としては、例えばセラミックヒータが採用され得る。ヒータ13が発熱することにより反応体12を加熱し、後述する過剰熱を発生させるための反応が生じ易い所定の反応温度まで、反応体12の温度を上昇させることができる。なおヒータ13の温度は、ヒータ13への供給電力を制御することにより調節可能である。
ガス経路14は、容器11の外部に設けられ、容器11の内部を一部として含むガスの循環経路(以下、「循環経路S」と称することがある)を形成するものであり、一方の端部は各反応体12の上面に連接し、他方の端部は容器11の内部に連接している。より詳細に説明すると、各反応体12の上面に連接したガス経路14の部分それぞれは容器11内で合流し、一本の経路となって上底部11bを貫通した上で、ガス受入部15、ガスポンプ16、およびガスフィルタ17を順に介して下底部11cを更に貫通し、容器11の内部に繋がっている。
ガス受入部15は、燃料電池19から水素系ガス(重水素ガス、軽水素ガス、或いはこれらの混合ガス)の供給を受けるようになっており、供給された水素系ガスをガス経路14内へ流入させる。
ガスポンプ16は、例えばインバータ制御により回転数が制御され、この回転数に応じた流量で、ガス経路14内のガスが上流側から下流側へ(すなわち、図1に点線矢印で示す方向へ)流れるようにする。なお、循環経路Sでのガスの循環量は、ガスポンプ16の回転数を制御することにより調節可能である。
ガスフィルタ17は、ガス経路14内のガスに含まれる不純物(特に、反応体12における過剰熱を発生させる反応の阻害要因となるもの)を除去する。セパレータ21は、伝熱管22aを通る際に水が加熱されて生じた蒸気を受け入れ、この蒸気に対して気水分離(当該蒸気に含まれるドレンの分離)がなされるようにする。セパレータ21において気水分離された蒸気は、ボイラ1の外部へ供給することが可能である。
燃料電池19は、例えば固体酸化物形燃料電池(SOFC)であり、燃料極19aに供給された水素系ガスと空気極19bに供給された空気中の酸素とを反応させて発電し、発生させた電力を駆動電力としてヒータ13へ供給する。これによりヒータ13は、燃料電池19から供給された電力により発熱し、発熱体12を加熱することができる。なお燃料極19aには、外部の供給元から水素系ガスが供給される。例えば、水素系ガスを予め貯留したタンクから燃料極19aへ水素系ガスが供給される場合、このタンクが水素系ガスの供給元となる。
そのため本実施形態では、ヒータ13を駆動させるための外部電力は、一部または全部が不要になる。また燃料電池19の発電電力は、ヒータ13以外の負荷にも供給されるようにしても良い。燃料電池の一般的な構成や動作原理等については公知であるため、ここではその詳細な説明を省略する。燃料極19aへの水素系ガスの供給量は、燃料電池19が適切に動作するように制御される。
水経路22は、水受入部23からセパレータ21まで繋がる水の経路である。水経路22の一部は、先述した側壁11aを形成する伝熱管22aとなっている。また水経路22の途中には、水受入部23の下流側直近の位置において水ポンプ24が配置されている。なお水経路22のうち、伝熱管22aよりも上流側の経路では、水受入部23から供給された液体の水が流れ、伝熱管22aよりも下流側の経路(容器11とセパレータ21の間)では、伝熱管22aで加熱されて気化した水(蒸気)が流れることになる。
水受入部23は、外部から蒸気の元となる水の供給を適宜受けるようになっており、供給された水を水経路22内へ流入させる。水ポンプ24は、水経路22内の水を上流側から下流側へ向けて(すなわち、図1に実線矢印で示す方向へ)流すようにする。
伝熱管22aは、容器11の筒状の側壁11aを形成するように、下底部11cから上底部11bに向けて螺旋状に延びている。すなわち伝熱管22aは、上下に隣合う伝熱管22aの部分同士の間に隙間が無いように、筒状の側壁11aの軸方向(上下方向)へ進むように螺旋状に延びている。なお本実施形態の例では、伝熱管22aの内壁の断面形状を四角形としているが、円形或いはその他の形状としても構わない。
次に、ボイラ1の動作について説明する。ボイラ1では、外部の供給元から燃料極19aに水素系ガス供給され、燃料電池19はこの水素系ガスを酸素と反応させて発電することが可能である。この際に燃料電池19は、未反応のままの水素系ガスを含む排ガスGe(オフガス)を燃料極19aから排出する。
更にこの排ガスGeに含まれる水素系ガスがガス受入部15へ供給され、ガス経路14を経由して容器11の内部へ供給されるようになっている。そのため本実施形態では、燃料極19aから排出される未反応の水素系ガスも、反応体12に過剰熱を発生させるために有効利用することが可能である。
また燃料極19aからガス受入部15への排ガスGeの経路には、異物除去装置20が設けられている。異物除去装置20は、燃料極19aからの排ガスGeに対して水素系ガス以外の異物を除去する装置であり、例えば、凝縮器および膜分離器の両方または何れか一方が採用され得る。なお凝縮器は、燃料極19aからの排ガスGeに対して気水分離の処理を行い、異物としての水分を除去することが可能である。また膜分離器は、燃料極19aからの排ガスGeを膜に通すことで、異物を濾し分けることが可能である。
このようにボイラ1においては、異物除去装置20における異物除去の処理を経て純度が高められた水素系ガスが、ガス受入部15へ供給され、容器11の内部を含む循環経路Sに水素系ガスが充満される。充満された水素系ガスはガスポンプ16の作用により、循環経路Sにおいて図1に点線矢印で示す方向へ循環する。そのため、燃料極19aから排出される未反応の水素系ガスを、反応体12に過剰熱を発生させる目的で効率良く利用することが可能となっている。なお、異物除去装置20はガス経路14に設けるようにしても良く、この場合はガス受入部15よりも後段側に設けることが好ましい。
また図1に示す例では、燃料極19aから未反応のまま排出される水素系ガスのみがガス受入部15へ供給されるようになっているが、発熱体に必要な水素系ガスの量を確保するため等の理由で別の供給元からも、ガス受入部15へ水素系ガスが供給されるようにしても良い。この場合は水素系ガスの管理等の観点から、燃料極19aとガス受入部15の両方へ同じ供給元から水素系ガスを供給することが好ましい。
水素系ガスが循環経路Sにおいて循環する際、容器11の内部においては、水素系ガスが反応体12の網目状の隙間を介してその内部に流入した後、反応体12の上部に連接しているガス経路14内に送出される。またこれと同時に、上記の供給元から燃料電池19にも水素系ガスが供給され、燃料電池19は発生させた電力を駆動電力としてヒータ13へ供給する。これによりヒータ13が発熱し、反応体12が加熱されるようになっている。
このように、水素系ガスを容器11の内部に供給された状態でヒータ13により反応体12を加熱すると、反応体12に設けた金属ナノ粒子に水素原子が吸蔵され、反応体12はヒータ13による加熱温度以上の過剰熱を発生させる。このように反応体12は、過剰熱を発生させる反応が行われることにより、発熱体として機能する。この過剰熱を発生させる反応の原理は、例えば特許文献1に開示された過剰熱を発生させる反応の原理と同様である。
循環経路S内の水素系ガスは、ガスフィルタ17を通る際に不純物が除去される。そのため、不純物が除去された純度の高い水素系ガスが、容器11内部へ継続的に供給される。これにより、純度の高い水素系ガスを反応体12へ安定的に与え、過剰熱の出力を誘発し易い状態を維持して、反応体12を効果的に発熱させることが可能となっている。
また、上記の反応体12を発熱させる動作と並行して、外部から水受入部23へ水が供給される。この供給された水は、水ポンプ24の作用により、水経路22内を図1に実線矢印で示す方向へ流される。
水経路22内を流れる水は、容器11の側壁11aを形成する伝熱管22aを通る際に、反応体12が発する熱によって加熱される。すなわち反応体12の発する熱は、容器11内の水素系ガスによる対流(熱伝達)、熱伝導および輻射によって伝熱管22aへ伝わり、これにより高温となった伝熱管22aによってその内部を流れる水が加熱される。
図2は、伝熱管22aを通る水の進路を実線矢印で概略的に示している。本図に示すように、伝熱管22aの入口α(伝熱管22aの最下部)から伝熱管22a内に進入した水は、螺旋状に延びた伝熱管22a内の通路に沿って進み、伝熱管22aの出口β(伝熱管22aの最上部)から蒸気としてセパレータ21に向けて排出される。この際に伝熱管22aを通る水は、反応体12の発する熱により加熱された伝熱管22a(容器の側壁11a)からの熱が伝わり、温度が上昇する。
このようにして、水経路22を流れる水は伝熱管22aを通る際に加熱されて温度が上昇し、最終的には蒸気となる。この蒸気はセパレータ21に送り込まれ、気水分離により乾き度が高められた後、ボイラ1の外部へ供給されることになる。
セパレータ21から外部へ供給する蒸気の量は、外部からの蒸気の要求量(蒸気負荷)等に応じて調整可能としても良い。このような調整は、外部へ供給する蒸気の量が適正量より少ないときは、反応体12の発熱量を増大させて蒸気の発生量を増やし、適正量より多いときは、反応体12の発熱量を減少させて蒸気の発生量を減らすことで実現可能である。
なお反応体12の発熱量は、ヒータ13の温度または先述したガスの循環量の調節により制御可能であり、ヒータ13の温度を上げるほど、或いは当該循環量を増やすほど、反応体12の発熱量を増大させることができる。またボイラ1においては、外部へ蒸気を供給した分だけ、つまり水が減少した分だけ水受入部23へ逐次水が供給されるようになっており、継続的に蒸気を発生させて外部へ供給することが可能である。
以上に説明したとおりボイラ1は、水素系ガスが供給されることにより過剰熱を発生させる反応体12と、燃料極19aに供給された水素系ガスを酸素と反応させて発電する燃料電池19と、燃料電池19が発生させる電力を用いて反応体12を加熱するヒータ13と、を備えており、反応体12が発する熱を用いて供給される水を加熱する。そのためボイラ1によれば、発熱手段として過剰熱を発する反応体12が採用されながらも、システム効率を極力落とさずに、反応体12を加熱するヒータ13への供給電力の自給が可能となっている。
すなわち、仮にヒータ13への電力供給が外部電力(例えば商用電源)に依存していると、ボイラの運転コストの増大や自立運転が難しくなる等の問題が生じ得る。この点、本実施形態のボイラ1は燃料電池を備えており、ヒータ13への供給電力の自給が可能であるため、このような問題は解消される。但し、燃料電池19の発電量が不足する等の事態に備え、燃料電池19以外の電源(例えば商用電源)からも、ヒータ13への電力供給を可能としても良い。
また、当該電力を自給可能する場合であっても、仮に水素系ガス(反応体12に過剰熱を発生させるために必要なガス)とは別の燃料等を要することになれば、燃料管理の負担増大や燃料供給のコスト増大等の要因となり、ボイラのシステム効率の劣化が問題となり得る。この点、本実施形態では水素系ガス以外の燃料等は要しないため、このような問題も解消される。
2.第2実施形態
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお以下の説明では、第1実施形態と異なる事項の説明に重点をおき、第1実施形態と共通する事項については説明を省略することがある。
図3は、第2実施形態におけるボイラ2の概略的な構成図である。本図に示すように第2実施形態では、ガス経路14におけるガス受入部15の上流側に、ガス経路調節装置30が設けられている。ガス経路調節装置30は燃料電池19に接続されており、図3に示すように、ガス経路14内(循環経路S内)の全部又は一部の水素系ガスGcを燃料極19aへ送出するとともに、燃料極19aから排出される全部又は一部の排ガスGe(未反応の水素系ガスを含む)をガス経路14へ送出することが可能である。
以上の構成により本実施形態では、ガス経路14を流れる水素系ガスを燃料極19aへ供給することが可能であり、循環経路S内を循環させている水素系ガスを利用して燃料電池19を発電させることができる。また更に、燃料極19aからの排ガスをガス経路14へ供給することが可能であり、当該排ガスに含まれる未反応の水素系ガスを、反応体12に過剰熱を発生させるために有効利用することが可能である。
ガス経路14から燃料極19aへ送出される水素系ガスGcの量は、燃料電池19における水素系ガスの消費量に応じて、ガス経路調節装置30によって調節されるようにすれば良い。またガス経路調節装置30は、燃料極19aからガス経路14へ送出される排ガスGeに対して、水素系ガス以外の異物を除去するように構成されることが好ましい。
具体的には、第2実施形態の異物除去装置20(例えば、凝縮器および膜分離器の両方または何れか一方)と同等の装置を、ガス経路調節装置30に設けるようにすれば良い。なお、燃料極19aからの排ガスを利用しない場合は、当該排ガスをガス経路14へ送出せずに、ボイラ2の外部へ排出されるようにしても良い。
なお、ガス経路調節装置30よりも上流側でのガス経路14、および、ガス経路調節装置30から燃料極19aへ水素系ガスが流れる経路は、反応体12(発熱体)からの熱を得た水素系ガスを燃料極19aに供給する送出部として機能する。一方、燃料極19aからガス経路調節装置30へ水素系ガスが流れる経路、および、ガス経路調節装置30よりも下流側でのガス経路14は、燃料極19aから排出される水素系ガスを容器11の内部に供給する送入部として機能する。
送出部を設けたことにより、反応体12からの熱により温度上昇した水素系ガスを燃料極19aへ供給し、当該水素系ガスを燃料電池19での発電に利用するとともに、燃料電池19の予熱にも利用することが可能である。また、送入部を設けたことにより、燃料極19aから排出される水素系ガスを容器11の内部に供給し、燃料極19aで未反応のまま排出される水素系ガスを反応体12での反応に有効利用することが可能である。このように本実施形態では、送出部と送入部を設けたことにより、水素系ガスを有効に利用することが可能となっている。
また上記の送出部または送入部には、水素系ガスの温度を調整する温度調整手段を備えるようにしても良い。一例としては、図3に点線枠で示す位置γにおいて、送出部の所定位置(図3に白丸で示す位置)と送入部の所定位置(図3に黒丸で示す位置)の間で熱交換させる熱交換器を備えるようにしても良い。この例では、熱交換器は、送出部側(白丸の位置)におけるガスの温度が燃料電池29側の適正温度の下限よりも低い状況となったときに、送入部側(黒丸の位置)から送出部側へ熱を移動させ、逆に送出部側におけるガスの温度が燃料電池29側の適正温度の上限よりも高い状況となったときに、送出部側から送入部側へ熱を移動させるようにすれば良い。
なお、本実施形態では送出部と送入部の両方が設けられているが、何れか一方のみを設けるようにしても良い。この場合であっても、設けた方についての利点を享受することが可能となる。
3.その他
以上に説明した各実施形態のボイラ1,2は、燃料極19aに供給された水素系ガスを酸素と反応させて発電する燃料電池19と、燃料電池19が発生させる電力を用いて反応体12を加熱するヒータ13を備え、反応体12が発する熱を用いて供給される水(流体の一例)を加熱する。そのため、発熱手段として過剰熱を発する反応体12が採用されながらも、反応体を加熱するヒータ13への供給電力の自給が可能となっている。なお、燃料電池19を含む各実施形態のボイラ1,2は、熱電装置であるとも言える。
更に各実施形態のボイラ1,2では、過剰熱を発生させるために水素系ガスが用いられることから、ヒータ13へ電力を供給する手段として、同じ水素系ガスを燃料とする燃料電池19を採用している。そのため水素系ガスとは別の燃料を要することはなく、燃料管理の負担増大や燃料調達のコスト増大等は極力抑えられるようになっており、ボイラのシステム効率を極力落とさずにヒータ13への供給電力の自給が可能となっている。なお燃料電池19により得られた電力は、ヒータ13への供給電力に限られず、様々な用途に利用可能である。
また各実施形態のボイラ1,2よれば、容器11内部に発熱体(反応体12)を設けた発熱手段により水を加熱して蒸気を発生させるものでありながら、当該発熱体が発する熱を効率良く当該水に伝えることが可能である。その結果、発熱体が発する熱を蒸気の元となる水へ効率良く伝えることが可能である。
更に、容器11の内部に空気より比熱の高い水素系ガスが充満されるため、一般的な空気が充満される場合と比較して熱伝達が良好になされ、発熱体が発する熱を蒸気の元となる水へ効率良く伝えることができる。また、比熱が高いためガスの温度が変動し難く、当該水へより安定的に熱を伝えることが可能である。なお例えば200℃で1atmの条件下において、空気の比熱が約1,026J/Kg℃であるのに対し、水素の比熱は約14,528J/Kg℃となっており、空気の比熱よりも非常に高くなっている。
また伝熱管22aは、筒状に形成された側壁11aの全周を形成しているため、発熱体が発する熱を蒸気の元となる水へ効率良く伝えることが可能である。特に本実施形態での伝熱管22aは、発熱体を囲んで配置されていることから、側壁11aの全周のほぼ全ての領域を網羅し、発熱体が発する熱を極力無駄なく蒸気の元となる水へ伝えることが可能である。なお上記の各実施形態では、伝熱管は螺旋状に伸びて発熱体を囲んで配置されているが、発熱体を囲む形態はこれに限られず、例えば、鉛直方向に伸びる複数本の伝熱管が発熱体を囲んで配置する形態等が採用されても良い。
また上記の各実施形態では、容器11内にガスを密閉するための側壁11aが伝熱管22aにより形成されているが、その代わりに側壁11aを伝熱管22aとは別に設けておき、側壁11aの内側に(すなわち、容器11の内部に)伝熱管22aを設けるようにしても良い。またこの場合には、伝熱管22aは側壁11aとしての役割を果たす必要は無いが、上下に隣合う伝熱管22aの部分同士の間に隙間があると発熱体からの熱を更に受けやすく好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の構成は上記実施形態に限られず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。例えば、本発明に係るボイラは、上記実施形態のような蒸気を発生させるボイラの他、温水ボイラや、伝熱管に熱媒体を流通させる熱媒ボイラ等にも適用可能である。本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、各種用途の蒸気を発生させるボイラに利用可能である。
1、2 ボイラ
11 容器
11a 側壁
11b 上底部
11c 下底部
12 反応体
12a 発熱素子
13 ヒータ
14 ガス経路
15 ガス受入部
16 ガスポンプ
17 ガスフィルタ
19 燃料電池
19a 燃料極
19b 空気極
20 異物除去装置
21 セパレータ
22 水経路
22a 伝熱管
22b1 下部ヘッダ
22b2 上部ヘッダ
23 水受入部
24 水ポンプ
30 ガス経路調節装置
40 熱媒経路

Claims (5)

  1. 伝熱管と、
    発熱体と、
    内部に前記伝熱管および前記発熱体が設けられた容器と、を備え、
    水素系ガスが前記容器の内部に充満した状況において、前記発熱体が発する熱を用いて前記伝熱管を加熱するボイラであって、
    前記水素系ガスが循環する経路として、前記容器内を一部として含む循環経路を備えるとともに、
    前記発熱体からの熱を得た前記水素系ガスを燃料電池の燃料極に供給する送出部、および、前記燃料電池の燃料極から排出される水素系ガスを前記容器の内部に供給する送入部を備え、
    前記送出部は、前記循環経路内の全部または一部の前記水素系ガスを分岐させて前記燃料極へ送出する第1経路を有し、前記送入部は、前記燃料極から前記循環経路へ前記水素系ガスが流れる第2経路を有することを特徴とするボイラ。
  2. 前記送出部または前記送入部に、前記水素系ガスの温度を調整する温度調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記燃料電池における前記水素系ガスの消費量に応じて、前記第1経路を流れる前記水素系ガスの量が調節されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラ。
  4. 前記発熱体は、
    水素吸蔵金属類からなる金属ナノ粒子が表面に設けられており、水素系ガスが供給されることにより、前記金属ナノ粒子内に水素原子が吸蔵され過剰熱を発生させる反応体であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のボイラ。
  5. 前記送入部を備える請求項1から請求項4の何れかに記載のボイラであって、
    前記燃料極から排出される排ガスに対して水素系ガス以外の異物を除去する処理を行い、当該処理済みの排ガスを前記容器の内部に供給することを特徴とするボイラ。
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