JP7423307B2 - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつに関する。
従来、パンツ型の使い捨ておむつが知られている。一般的なパンツ型使い捨ておむつは、ウェスト開口(胴回り開口)と一対の脚回り開口とを有しており、着用者は、ウェスト開口側から両脚を入れて脚回り開口に脚を通すことにより、おむつを着用する。このようなパンツ型使い捨ておむつにおいて、ウェスト開口の内面に高摩擦性部材を有するウェストフラップを形成し、該ウェストフラップが一定幅外方に折り返されて仮保持状態となることにより、おむつ着用時に着用者の身体に抵抗感が無く、スムーズに着用しやすくする技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2003-305083号公報
特許文献1を含む従来のパンツ型使い捨ておむつでは、着用者がおむつを着用する際に、胴回り開口から脚回り開口に脚を通して胴回り部を引き上げる動作が行われるが、この引き上げ動作時に、胴回り部の上端部が着用者の身体に引っ掛かりやすく、該上端部が着用者の肌側に丸まったり折れ曲がったりしてしまう場合があった。特に胴回り部のうち背側の上端部は、着用者の臀部の凹凸に引っ掛かりやすく、おむつのスムーズな着用が妨げられたり、おむつ着用時におけるフィット性が悪化したりするおそれがあった。一方、このような胴回り部の丸まりや折れ曲がりを抑制するために、胴回り部の剛性を高くすると、胴回り部を掴み難くなり、胴回り部を引き上げる動作を行い難くなるおそれがあった。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、着用動作を行いやすいパンツ型使い捨ておむつを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
液吸収性の吸収性コアを備える吸収性本体と、腹側胴回り部と、背側胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、
前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記腹側胴回り部の上端と、前記吸収性本体の腹側の上端との間に、第1領域及び前記第1領域の上側に隣接する第2領域を有し、
前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記第1領域及び前記第2領域と対応する第3領域を有し、
前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、
前記第3領域において前記背側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は均一であり、且つ前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、
前記第2領域には、前記左右方向に沿った糸ゴムが設けられている
ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、着用動作を行いやすいパンツ型使い捨ておむつを提供することができる。
おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。 展開且つ伸長状態であるおむつ1の平面図である。 図2のA-A線での概略断面図である。 パンツ型状態のおむつ1の概略断面図である。 腹側胴回り部30の上端部を拡大して表した概略断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを備える吸収性本体と、腹側胴回り部と、背側胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記腹側胴回り部の上端と、前記吸収性本体の腹側の上端との間に、第1領域及び前記第1領域の上側に隣接する第2領域を有し、前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記第1領域及び前記第2領域と対応する第3領域を有し、前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は均一であり、且つ前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り部の上端部においてシート部材の合計の坪量を大きくすることで、当該上端部に高剛性領域が形成される。これにより、着用時におむつを引き上げる動作を行う際に、胴回り部の上端部が肌側に丸まったり折れ曲がったりすることが抑制される。また、腹側胴回り部の上端部において、高剛性領域の下側に変形しやすい低剛性領域を設けることにより、使用者が腹側胴回り部を掴んだときに指が低剛性領域に引っ掛かりやすくなり、おむつの引き上げ動作をスムーズに行いやすくなる。これにより、着用動作を行いやすいパンツ型使い捨ておむつを実現することができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記背側胴回り部は、前記上下方向において、前記第3領域の下側に隣接する第4領域を有し、前記第4領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量は、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量と等しく、前記上下方向において、前記4領域と前記吸収性本体の背側の上端部とが重複する部分を有している、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第4領域に設けられたシート部材の剛性は、第3領域に設けられたシート部材の剛性と等しく、且つ第4領域は吸収性本体の上端部と重複する部分を有している。したがって、第4領域全体としての剛性がより高まり、おむつの着用動作時に、背側胴回り部が丸まったり折れ曲がったりすることをより抑制しやすくすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記第4領域において、背側胴回り部の少なくとも一部が前記吸収性本体の肌側に接合されており、前記第4領域の前記上下方向の長さが、前記第3領域の前記上下方向長さよりも長い、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、背側胴回り部において、吸収性本体と重複している領域(第4領域)の面積が、重複していない領域(第3領域)の面積よりも広くなり、背側胴回り部の全体の剛性をより高くすることができる。また、第4領域と吸収性本体とが接合されることにより、当該接合部における背側胴回り部の剛性がより高まる。これにより、引き上げ動作の途中で背側胴回り部が撓んだりたくれたりしてしまうことを抑制しやすくなる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記第1領域の下側に隣接する第5領域を有し、前記第5領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量と等しく、前記上下方向において、前記5領域と前記吸収性本体の背側の上端部とが重複する部分を有している、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第5領域に設けられたシート部材の剛性は、第1領域に設けられたシート部材の剛性と等しく、且つ第5領域は吸収性本体の上端部と重複する部分を有している。したがって、第5領域全体としての剛性がより高まり、おむつの着用動作時に、背側胴回り部が丸まったり折れ曲がったりすることをより抑制しやすくすることができる。また、腹側胴回り部を掴んで引き上げる際に、腹側胴回り部が型崩れし難くなり、スムーズな引き上げ動作を実現しやすくなる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、それぞれ前記上下方向の上端にてシート部材が下側に折り返された折り返し部を有しており、前記第2領域及び前記第3領域には、前記折り返し部が含まれている、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り部を構成するシート部材が上端部にて折り返され、厚さ方向に積層されることにより、胴回り部の上端部における剛性が高くなる。これにより、おむつの着用動作時に上端部が丸まったり折れ曲がったりすることが抑制されやすくなる。また、胴回り部の上端部が折り返されているため、おむつ着用時に、シート部材の上端エッジが着用者の着用者のウェスト部に直接当たってしまうことが抑制される。したがって、着用者のウェスト上端部における肌当たりを向上させることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部の前記折り返し部では2以上のシート部材が厚さ方向に積層されており、前記2以上のシート部材のうち、前記上下方向において前記吸収性本体の上端部と重複する部分を有する前記シート部材と、前記上下方向において前記吸収性本体の上端部と重複していない前記シート部材とがある、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、上下方向において吸収性本体と重複しているシート部材と、重複していないシート部材とを有することにより、腹側胴回り部の上端部に剛性差を有する部分が形成されやすくなる。これにより、おむつの着用動作時に腹側胴回り部を掴んだときに、使用者の指が引っ掛かりやすい部分が確保され、スムーズな引き上げ動作を行いやすくなる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記第1領域の前記上下方向における長さは、前記第2領域の前記上下方向における長さよりも短い、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第1領域と比較して第2領域の面積が大きくなる。これにより、腹側胴回り部の上端部における剛性が全体的に高く保たれやすくなる。また、第1領域の面積が大きすぎないため、おむつの引き上げ動作時に、使用者の指が適度に引っ掛かりやすい部分を形成することができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量と、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量とが等しい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、腹側胴回り部の上端部及び背側胴回り部の上端部の剛性が高くなり、おむつの引き上げ動作時に、腹側及び背側の両側において胴回り部の上端部が丸まったり折れ曲がったりすることを抑制できる。また、背側の高剛性領域が腹側の高剛性領域よりも広く形成されるため、腹側胴回り部を掴んでおむつを引き上げる際に、上方に引っ張られた背側回り部の上端部が、着用者の臀部の凹凸に引っ掛かって丸まったり折れ曲がったりしてしまうことを抑制しやすくなる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の前記左右方向の両端部を互いに係止する一対の係止部を有し、前記腹側胴回り部は、前記左右方向に沿った複数の腹側胴回り弾性部材を有し、前記背側胴回り部は、前記左右方向に沿った複数の背側胴回り弾性部材を有し、前記上下方向において前記係止部の中央よりも上側の領域において、前記腹側胴回り弾性部材の前記上下方向におけるピッチは、前記背側胴回り弾性部材の上下方向におけるピッチよりも広い、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り弾性部材の密度が背側において腹側よりも高くなるため、背側胴回り部の上側領域における剛性が、腹側胴回り部の上側領域における剛性よりも高くなる。また、胴回り弾性部材が発現する収縮力によって胴回り部の上側領域に作用する単位面積当たりの力が背側において腹側よりも大きくなるため、背側胴回り部の上側領域に生じる皺が、腹側よりも細かくなり、背側胴回り部の剛性が高くなる。したがって、腹側胴回り部を掴んでおむつを引き上げる際に、背側胴回り部が撓んだりたくれたりすることをより抑制しやすくすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部は、上端部において前記左右方向に沿った複数の腹側ウェストギャザー弾性部材と、前記上下方向の上側から下側、且つ前記左右方向の内側から外側へ向かって傾斜する傾斜部を備えた腹側湾曲弾性部材と、を有し、前記上下方向において、最も下側に配置された前記腹側ウェストギャザー弾性部材と、最も上側に配置された前記腹側湾曲弾性部材との間に、前記第1領域の少なくとも一部が含まれている、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第1領域の少なくとも一部には、腹側湾曲弾性部材及び腹側ウェストギャザー弾性部材の何れもが設けられないため、第1領域において腹側胴回り部の剛性が低く保たれやすくなる。したがって、腹側弾性部材を掴んでおむつを引き上げる動作において、第1領域に使用者の指が引っ掛かりやすく、おむつをよりスムーズに引き上げやすくすることができる。
また、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを備える吸収性本体と、腹側胴回り部と、背側胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記腹側胴回り部の上端と、前記吸収性本体の腹側の上端との間に、第1領域及び前記第1領域の上側に隣接する第2領域を有し、前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記第1領域及び前記第2領域と対応する第3領域を有し、前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシー枚数よりも多く、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材枚数は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数よりも多い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつが明らかとなる。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り部の上端部においてシート部材の厚さ方向の積層枚数を多くすることで、当該上端部に高剛性領域が形成される。これにより、着用時におむつを引き上げる動作を行う際に、胴回り部の上端部が肌側に丸まったり折れ曲がったりすることが抑制される。また、腹側胴回り部の上端部において、高剛性領域の下側における積層枚数を少なくすることで、変形しやすい低剛性領域を設けることにより、使用者が腹側胴回り部を掴んだときに指が低剛性領域に引っ掛かりやすくなり、おむつの引き上げ動作をスムーズに行いやすくなる。これにより、着用動作を行いやすいパンツ型使い捨ておむつを実現することができる。
===実施形態===
<おむつ1の基本構成>
本実施形態で扱う吸収性物品の一例として、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」とも呼ぶ)の基本的な構成について説明する。図1は、おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。図2は、展開且つ伸長状態であるおむつ1の平面図である。図3は、図2のA-A線での概略断面図である。なお、図1における「伸長状態」とは、製品(おむつ1)を皺なく伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する外装体20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。
このおむつ1は、図1のパンツ型状態において、互いに直交する三方向として上下方向と左右方向と前後方向とを有している。そして、以下では、このパンツ型状態における上下方向の一方側及び他方側のことを、それぞれ「胴回り開口側」及び「股下側」とも言い、また、前後方向の前側及び後側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。
一方、図2の展開状態においては、おむつ1は、互いに直交する長手方向と幅方向とを有している。そして、以下では、この展開状態における長手方向の一方側及び他方側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。なお、展開状態における上記の幅方向は、パンツ型状態における上記の左右方向と同じ方向である。そのため、以下では、幅方向のことを「左右方向」とも言う。また、展開状態の長手方向は、パンツ型状態の上下方向に沿った方向である。また、図3に示すように、上下方向(長手方向)及び左右方向(幅方向)と直交する方向を「厚さ方向」とし、着用対象者の肌と当接する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
おむつ1は、平面視長方形状である吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に位置する外装体20とを有している。外装体20は、図1及び図2に示されるように、腹側胴回り部30と、背側胴回り部40とを備えている。腹側胴回り部30は、おむつ1の着用時において着用者の腹側に位置する部分であり、図2において、長手方向の中央位置CLよりも腹側(前側)に位置している。背側胴回り部40は、おむつ1の着用時において着用者の背側に位置する部分であり、図2において、長手方向の中央位置CLよりも背側(後側)に位置している。
なお、本実施形態のおむつ1では、図3のように腹側胴回り部30と背側胴回り部40とが一体的に構成されているが、腹側胴回り部30と背側胴回り部40とが別体の部材であっても良い。例えば、長手方向において腹側胴回り部30と背側胴回り部40との間の中央位置CL付近に、着用者の股間部に位置する股下部(不図示)が設けられ、腹側胴回り部30と背側胴回り部40と股下部とによって外装体20が構成されるのであっても良い。
図1に示されるパンツ型形状のおむつ1は以下のようにして形成される。先ず、図2の展開状態から、長手方向(上下方向)における中央位置CLを折り位置として吸収性本体10及び外装体20が二つ折りされる。そして、この二つ折りの状態において互いに対向する腹側胴回り部30及び背側胴回り部40が左右方向の両端部において、溶着等の接合手段を用いて形成される一対の係止部50,50によって接合される。これにより、腹側胴回り部30と背側胴回り部40とが環状に繋がって、図1に示すような胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH,LHが形成されたパンツ型状態のおむつ1となる。
(吸収性本体10)
吸収性本体10は、尿等の***物を吸収する機能を有し、図2に示されるように平面視略長方形をなし、その長手方向をおむつ1の上下方向に沿わせつつ左右方向の中央に配置されている。吸収性本体10は、液体吸収性の吸収性コア11と、同コア11の外周面を被覆するコアラップシート12と、トップシート13と、バックフィルム14とを有する。また、吸収性本体10の左右方向の両側には、不図示の防漏壁が設けられていても良い。
吸収性コア11は、パルプ繊維等の液体吸収性繊維を所定形状に成形したものであり、その内部には高吸収性ポリマー(所謂SAP)等が混入されている。本実施形態において、吸収性コア11は平面視略砂時計形状であり、長手方向の中央部が左右方向の内側に凹んだ凹部11cを有している。すなわち、吸収性コア11は、吸収性コア11の長手方向の両端部よりも左右方向の寸法が小さい凹部11cを、長手方向の両端部の間の位置に有している。コアラップシート12は、吸収性コア11の外周面を被覆する液透過性のシート部材であり、ティッシュペーパーや不織布等を使用可能である。
トップシート13は、吸収性コア11(コアラップシート12)の厚さ方向の肌側面に配置され、おむつ1の着用時に着用者の肌と当接する液透過性のシート部材である。本実施形態のトップシート13は、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等によって形成される。
バックフィルム14は、吸収性コア11(コアラップシート12)の厚さ方向の非肌側面に配置される液不透過性且つ透湿性のシート部材であり、例えば樹脂フィルムによって形成される。バックフィルム14が設けられることによって、吸収性本体10によって吸収された尿等の水分が着用者の衣服側に移動(浸透)することが抑制される。
(外装体20)
外装体20は、おむつ1の外装を構成する部位であり、肌側シート21と、腹側に設けられた非肌側シート22と、背側に設けられた肌非肌側シート23とを有する。肌側シート21及び非肌側シート22,23は、厚さ方向に重ねて接合される柔軟なシート状部材であり、例えばスパンボンド不織布等によって形成される。
また、肌側シート21と非肌側シート22,23との厚さ方向の間には、糸ゴム等の弾性部材が設けられている。本実施形態では、図2及び図3に示されるように、おむつ1の腹側胴回り部30において、複数の腹側胴回り弾性部材35が所定の伸長倍率で左右方向に沿って伸長された状態で肌側シート21と非肌側シート22との間に挟まれて接合されている。また、腹側胴回り弾性部材35のうち、腹側胴回り部30の上端部において上端30euに沿って(左右方向に沿って)配置されている弾性部材を、腹側ウェストギャザー弾性部材35fとする(図2参照)。これらの腹側胴回り弾性部材35によって、おむつ1の腹側胴回り部30に左右方向の伸縮性が付与される。同様に、おむつ1の背側胴回り部40において、複数の背側胴回り弾性部材45が所定の伸長倍率で左右方向に沿って伸長された状態で肌側シート21と非肌側シート23との間に接合されている。また、背側胴回り弾性部材45のうち、背側胴回り部40の上端部において上端40euに沿って(左右方向に沿って)配置されている弾性部材を、背側ウェストギャザー弾性部材45fとする(図2参照)。これらの背側胴回り弾性部材45によって、おむつ1の背側胴回り部40に左右方向の伸縮性が付与される。
なお、弾性部材の「伸長倍率」とは、弾性部材(糸ゴム)の自然長を1としたときの伸び度合いを示したものであり、例えば伸長倍率が1.2の場合、弾性部材は自然長から0.2だけ伸張していることになる。
また、腹側胴回り部30の肌側シート21と非肌側シート22との間には腹側湾曲弾性部材36が設けられている。腹側湾曲弾性部材36は、左右方向の一端側から他端側に連続しつつ、一部が上下方向に湾曲するように配置されている。具体的に、腹側湾曲弾性部材36は、左右方向の中央部において左右方向に沿って配置される中央部361と、左右方向の内側(中央側)から両外側に向かい、且つ上下方向の上側から下側に向かって傾斜する傾斜部362と、傾斜部362の左右方向の外側で左右方向に沿って配置される両側部363とを備えている(図2参照)。
以下では、おむつ1の伸長状態で、腹側湾曲弾性部材36のうち、吸収性本体10の上端10euの左右方向における一端から他端までの領域に配置されている部分を中央部361とする。また、おむつ1の伸長状態で、腹側湾曲弾性部材36のうち、左右方向において係止部50から吸収性本体10の側端までの距離の半分よりも外側に配置されている部分を両側部363とする。そして、腹側湾曲弾性部材36のうち、中央部361と側部363以外の部分を傾斜部362とする。
一方、背側胴回り部40の肌側シート21と非肌側シート23との間には背側湾曲弾性部材46が設けられている。背側湾曲弾性部材46は、左右方向の一端側から他端側に連続しつつ、一部が上下方向に湾曲するように配置されている。具体的に、背側湾曲弾性部材46は、左右方向の中央部において左右方向に沿って配置される中央部461と、左右方向の内側から両外側に向かい、且つ上下方向の下側から上側に向かって傾斜する傾斜部462とを備えている(図2参照)。中央部461は、背側湾曲弾性部材46のうち、吸収性本体10の上端10euの左右方向における一端から他端までの領域に配置されている部分である。また、背側湾曲弾性部材46のうち、中央部461よりも左右方向外側の部分を傾斜部462とする。
腹側湾曲弾性部材36の左右方向における両端部36esと、背側湾曲弾性部材46の左右方向における両端部46esとは、胴回り部30,40の左右方向における両端部において、係止部50によって互いに連結されている。つまり、腹側湾曲弾性部材36と背側湾曲弾性部材46とは、おむつ1の胴回り部30,40を胴回り開口BHに沿ってぐるりと一周するように周状に配置されている。そして、このように湾曲した腹側湾曲弾性部材36と背側湾曲弾性部材46との収縮力が連動して作用することにより、おむつ1の着用時において、腹側胴回り部30及び背側胴回り部40が着用者の胴回りや臀部の凹凸に沿って3次元的にフィットしやすくなる。
また、外装体20を構成する肌側シート21及び非肌側シート22は、腹側胴回り部30の上端30euにて、上下方向の上側から下側、且つ、厚さ方向の非肌側から肌側に折り返され、折り返し部30fを形成している。折り返し部30fが設けられていることにより、腹側胴回り部30の上端部では、複数(図3では3~4枚)のシート部材が厚さ方向に積層された状態となっている。また、図3に示されるように、折り返し部30fの下端部は、吸収性本体10の腹側上端部と厚さ方向に重複する部分を有し、重複した部分においてホットメルト接着剤等の接合材(図3では不図示)によって厚さ方向に接合されている。すなわち、上下方向において、折り返し部30fの少なくとも一部が、吸収性本体10と重複する部分を有している。これにより、おむつ1の着用時において、吸収性本体10の上端のエッジが着用者の肌(腹部)と直接接触することが抑制され、吸収性本体10の上端エッジによる硬い感触を着用者に生じさせ難くすることができる。
同様に、外装体20を構成する肌側シート21及び非肌側シート23は、背側胴回り部40の上端40euにて、上下方向の上側から下側、且つ、厚さ方向の非肌側から肌側に折り返され、折り返し部40fを形成している。折り返し部40fが設けられていることにより、背側胴回り部40の上端部では、複数(図3では4枚)のシート部材が厚さ方向に積層された状態となっている。また、折り返し部40fの下端部は、吸収性本体10の背側上端部と厚さ方向に重複する部分を有し、重複した部分においてホットメルト接着剤等の接合材によって厚さ方向に接合されている。すなわち、上下方向において、折り返し部40fの少なくとも一部が、吸収性本体10と重複する部分を有している。これにより、おむつ1の着用時において、吸収性本体10の上端のエッジが着用者の肌(背部)と直接接触することが抑制され、吸収性本体10の上端エッジによる硬い感触を着用者に生じさせ難くすることができる。
<胴回り部30,40の詳細について>
一般に、おむつ1のようなパンツ型使い捨ておむつを着用する(着用させる)際には、胴回り開口BHを広げて、該胴回り開口BHから着用者の脚を入れ、脚回り開口LHから脚を出しつつ、おむつ1の全体を着用者の脚先から腰部に引き上げる動作が行われる。しかし、このようにパンツ型使い捨ておむつを引き上げる動作において、胴回り部の上端が着用者の肌との摩擦によって、厚さ方向の肌側に丸まったり折れ曲がったりしてしまう場合があった。例えば、着用者の臀部には大きな凹凸があるため、おむつの引き上げ時に背側胴回り部の上端部が臀部の出っ張りに引っ掛かりやすく、該上端部が肌側に折れ曲がったり丸まったりしてしまうおそれがある。この場合、おむつの引き上げ動作が阻害されたり、着用者の背側胴回り域において、胴回り部のフィット性が悪化したりするおそれがある。
これに対して、本実施形態のおむつ1では、胴回り部30,40の上端部における剛性を高めることにより、おむつ1の着用動作中に胴回り部30,40が折れ曲がったり丸まったりすることを抑制しやすくしている。図4は、パンツ型状態のおむつ1の概略断面図である。同図4は、図3の展開状態の断面図を、パンツ型状態に変形した図に相当する。
図4に示されるように、おむつ1の腹側胴回り部30は、上下方向において、吸収性本体10の上端10euと腹側胴回り部30(外装体20)の上端30euとの間に、第1領域A1と、第1領域A1の上側に隣接する第2領域A2とを有している。第1領域A1と第2領域A2とでは厚さ方向に積層されているシート部材の積層枚数が異なっている。図4の場合、第1領域A1では、吸収性本体10よりも非肌側において厚さ方向に2枚のシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22)が設けられ、吸収性本体10よりも肌側(すなわち、折り返し部30f)において厚さ方向に1枚のシート部材(非肌側シート22)が設けられている。一方、第2領域A2では、吸収性本体10よりも非肌側において厚さ方向に2枚のシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22)が設けられ、吸収性本体10よりも肌側(折り返し部30f)において厚さ方向に2枚のシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22)が設けられている。つまり、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成するシート部材の枚数は3枚であり、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成するシート部材の枚数は4枚である。
また、おむつ1の背側胴回り部40は、吸収性本体10の上端10euと背側胴回り部40(外装体20)の上端40euとの間、すなわち、上下方向において、第1領域A1及び第2領域A2と対応する領域に、第3領域A3を有している。図4の場合、第3領域A3では、吸収性本体10よりも非肌側において2枚のシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22)が設けられ、吸収性本体10よりも肌側(すなわち、折り返し部40f)において2枚のシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22)が設けられている。つまり、第3領域A3において背側胴回り部40を構成するシート部材の枚数は4枚である。
このように、おむつ1の腹側胴回り部30及び背側胴回り部40の上端部領域には、折り返し部30f、40fが形成され、厚さ方向に複数のシート部材が積層されている。したがって、当該上端部領域において腹側胴回り部30や背側胴回り部40を構成しているシート部材の合計の坪量は、折り返し部30f,40f等が設けられていない場合やシート部材の積層枚数が少ない場合(従来のおむつ)と比較して、大きくなっている。つまり、おむつ1の腹側胴回り部30や背側胴回り部40では、上端部領域に設けられるシート部材の坪量が大きく(積層枚数が多く)、当該上端部領域における剛性が従来のおむつよりも高くなっている。
なお、「坪量」はシート部材の単位面積当たりの重量である。例えば、胴回り部30,40を構成する各シート部材をそれぞれ剥がして、所定の大きさのシート片を複数個所(例えば10か所)切り出し、各々のシート片について電子天秤等を用いて測定した重量を当該シート片の面積で割った値の平均値を坪量とすることができる。そして、各領域(例えば第1領域A1)において、胴回り部30,40を構成する1以上のシート部材のそれぞれについて平均の坪量を測定し、それらを合計したものがシート部材の合計の坪量となる。
したがって、着用時におむつ1を引き上げる動作において、胴回り部30,40の上端部(第1領域A1,第2領域A2及び第3領域A3)が肌側に丸まったり折れ曲がったりしてしまうことが抑制されやすくなる。
ただし、腹側胴回り部30の上端部(第1領域A1及び第2領域A2)の剛性が一様に高いと、当該領域が掴み難くなって、おむつ1を着用し難くなる場合がある。例えば、おむつ1を着用する動作においては、使用者(着用者)がおむつ1の腹側胴回り部30の上端部(つまり、第1領域A1及び第2領域A2)を掴んで、脚先から股下までおむつ1を引き上げる動作が行われる場合が多い。このとき、腹側胴回り部30の上端部の剛性が一様に高く、変形したり撓んだりし難い構成であると、当該上端部に着用者の指が引っ掛かり難く、腹側胴回り部30を掴んで引っ張り上げる動作を行い難くなるおそれがある。
これに対して、本実施形態では、腹側胴回り部30の上端部に、第1領域A1と、該第1領域A1の上側に隣接する第2領域A2とが設けられている。そして、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成するシート部材の厚さ方向の積層枚数(図4では3枚)は、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成するシート部材の厚さ方向の積層枚数(図4では4枚)よりも少ない。すなわち、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成するシート部材の合計の坪量が、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成するシート部材の合計の坪量よりも小さく、腹側胴回り部30では、第1領域A1における剛性が、第2領域A2における剛性よりも低くなっている。
そのため、腹側胴回り部30のうち、第1領域A1は第2領域A2よりも変形しやすく、おむつ1の着用時に、着用者が腹側胴回り部30の上端部を掴んだ際に、第1領域A1が厚さ方向に変形して指が入り込みやすくなる。一方、第2領域A2は第1領域Aよりも変形し難いため、変形しやすい第1領域A1と変形し難い第2領域A2との境界に指が引っ掛かりやすく、腹側胴回り部30を上方に引き上げる動作をスムーズに行いやすい。
また、背側胴回り部40の上端部に設けられる第3領域A3では、背側胴回り部40を構成するシート部材の厚さ方向の積層枚数(図4では4枚)が、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成するシート部材の厚さ方向の積層枚数(図4では3枚)よりも多く、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成するシート部材の厚さ方向の積層枚数(図4では4枚)と等しくなっている。すなわち、第3領域A3において背側胴回り部40を構成している4枚シート部材の合計の坪量は第3領域A3全体に亘って一様(坪量が均一)であり、且つ第1領域A1において腹側胴回り部30を構成するシート部材の合計の坪量よりも大きくなる。したがって、背側胴回り部40の上端部(第3領域A3)は、全体的に剛性が高くなり、おむつ1の着用動作時に腹側胴回り部30を掴んで引き上げる際に、背側胴回り部40の上端部が着用者の臀部の出っ張り等に引っ掛かって肌側に丸まったり折れ曲がったりしてしまうことが抑制される。
このように、おむつ1では、着用する際におむつ1を引き上げる動作において、胴回り部30,40の上端部が肌側に丸まったり曲がったりしてしまうことが抑制される。そして、腹側胴回り部30の上端部を掴む際に、指が引っ掛かりやすく、スムーズな引き上げ動作を行うことができる。したがって、着用動作を行いやすいパンツ型使い捨ておむつを実現することができる。
なお、胴回り部30,40の上端部において厚さ方向に積層されるシート部材の枚数は、図4の限りでは無い。例えば、腹側胴回り部30及び背側胴回り部40の厚さ方向に、別体のシート部材がそれぞれ配置される等によって、厚さ方向における積層枚数が図4の場合よりも多くなっていても良いし、逆に、少なくなっていても良い。このような構成であっても、上述のように、第2領域A2及び第3領域A3において胴回り部30,40を構成するシート部材の積層枚数が、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成するシート部材の積層枚数よりも多ければ(合計の坪量が高ければ)、着用動作を行いやすいパンツ型使い捨ておむつを実現することができる。
また、おむつ1では、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成しているシート部材の枚数と、第3領域A3において背側胴回り部40を構成しているシート部材の枚数とが等しくなっている。言い換えると、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成しているシート部材の合計の坪量と、第3領域A3において背側胴回り部40を構成しているシート部材の合計の坪量とが等しくなっている。すなわち、腹側胴回り部30の上端部と、背側胴回り部40の上端部とは共に剛性が高くなっており、おむつ1の引き上げ動作時に、胴回り部30,40の上端部が丸まったり折れ曲がったりすることを抑制しやすくなっている。なお、本実施形態のおむつ1のように、第2領域A2において腹側胴回り部30を構成しているシート部材と、第3領域A3において背側胴回り部40を構成しているシート部材とが同じ構成を有している場合(シート部材の組成及び積層枚数が同じ場合)には、両者の平均坪量を測定した値に誤差程度の差が生じていたとしても、両者の坪量は等しいものとする。
さらに、図4に示されるように、腹側胴回り部30における第1領域A1の上下方向の距離L1と第2領域A2の上下方向の距離L2との合計は、背側胴回り部40における第3領域A3の上下方向の距離L3と等しい(L1+L2=L3)。したがって、背側胴回り部40において剛性の高い第3領域A3の面積は、腹側胴回り部30において剛性の高い第2領域A2の面積よりも大きくなっている。すなわち、背側胴回り部40の上端部は、腹側胴回り部30の上端部よりも広い領域において剛性が高くなっている。つまり、背側胴回り部40の上端部における剛性が、腹側胴回り部30の上端部における剛性よりも高くなっている。これにより、腹側胴回り部30を掴んでおむつ1を引き上げる動作において、腹側胴回り部30によって上方に引っ張られた背側胴回り部40の上端部が、着用者の臀部の凹凸に引っ掛かって丸まったり折れ曲がったりしてしまうことをより抑制しやすくすることができる。
また、腹側胴回り部30は、第1領域A1の上下方向の下側に隣接する第5領域A5を有している。第5領域A5には、図4に示されるように、第1領域A1と同様の3枚のシート部材が設けられている。そして、第5領域A5において腹側胴回り部30を構成しているシート部材の枚数は、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成しているシート部材の枚数と等しくなっている。そのため、第5領域A5において腹側胴回り部30を構成しているシート部材の合計の坪量は、第1領域A1において腹側胴回り部30を構成しているシート部材の合計の坪量と等しくなっている。したがって、腹側胴回り部30のうち、第5領域A5における剛性は、第1領域A1における剛性と同等である。
さらに、第5領域A5は、上下方向において、吸収性本体10の腹側における上端部(上端10euを含む所定の領域)と重複する部分を有している。図4において、第5領域5Aでは、腹側胴回り部30を構成する3枚のシート部材と、吸収性本体10を構成する2枚のシート部材(トップシート13及びバックフィルム14)とが厚さ方向に積層されている。したがって、第5領域A5全体としての剛性(腹側胴回り部30及び吸収性本体10の剛性)は、少なくとも第1領域A1の剛性(腹側胴回り部30の剛性)よりも高くなっている。これにより、おむつ1の着用動作時に、腹側胴回り部30が丸まったり折れ曲がったりし難くなり、おむつ1をより着用しやすくすることができる。また、腹側胴回り部30を掴んで引き上げる際に、腹側胴回り部30が型崩れし難くなり、スムーズな引き上げ動作を実現しやすくなる。
同様に、背側胴回り部40は、第3領域A3の上下方向の下側に隣接する第4領域A4を有している。第4領域A4には、図4に示されるように、第3領域A3と同様の4枚のシート部材が設けられている。そして、第4領域A4において背側胴回り部40を構成しているシート部材の枚数は、第3領域A3において背側胴回り部40を構成しているシート部材の枚数と等しくなっている。そのため、第4領域A4において背側胴回り部40を構成しているシート部材の合計の坪量は、第3領域A3において背側胴回り部40を構成しているシート部材の合計の坪量と等しくなっている。したがって、背側胴回り部40のうち、第4領域A4における剛性は、第3領域A3における剛性と同等である。
さらに、第4領域A4は、上下方向において、吸収性本体10の背側における上端部(上端10euを含む所定の領域)と重複する部分を有している。図4において、第4領域A4では、背側胴回り部40を構成する4枚のシート部材と、吸収性本体10を構成する2枚のシート部材(トップシート13及びバックフィルム14)とが厚さ方向に積層されている。したがって、第4領域A4全体としての剛性(背側胴回り部40及び吸収性本体10の剛性)は、少なくとも第3領域A3の剛性(背側胴回り部40の剛性)よりも高くなっている。これにより、おむつ1の着用動作時に、背側胴回り部40が丸まったり折れ曲がったりし難くなり、おむつ1をより着用しやすくすることができる。
また、図4に示されるように、背側胴回り部40のうち、第4領域A4の上下方向における長さL4は、第3領域A3の上下方向における長さL3よりも長いことがのぞましい(L4>L3)。この場合、背側胴回り部40において、吸収性本体10と重複している領域(第4領域A4)の面積が、重複していない領域(第3領域A3)の面積よりも広くなり、背側胴回り部40の全体の剛性がより高くなる。そして、この第4領域A4は、吸収性本体10よりも肌側において、折り返し部40fの下端部と吸収性本体10の上端部とが厚さ方向に積層された状態で互いに接合された部分を有している。すなわち、第4領域A4において、背側胴回り部40(折り返し部40f)の少なくとも一部が吸収性本体10の肌側面に接合されている。これにより、第4領域A4の少なくとも一部における剛性がより高まる。上述したように、腹側胴回り部30を掴んでおむつ1を引き上げる動作においては、背側胴回り部40が着用者の臀部の出っ張りに引っ掛かりやすい。これに対して、背側胴回り部40の剛性を全体的に高めることで、丸まりや折れ曲がり等を生じ難くすると共に、引き上げ動作の途中で背側胴回り部40が撓んだりたくれたりしてしまうことが抑制されやすくなる
また、おむつ1では、胴回り部30,40の上端部領域において、該胴回り部30,40を構成するシート部材の合計の坪量が大きく、剛性が高くなった領域(第2領域A2及び第3領域A3)を有することを説明したが、このような高剛性領域は、折り返し部30f,40fによって実現されている。すなわち、胴回り部30,40は、その上端部に折り返し部30f,40fを有しており、第2領域A2及び第3領域A3には当該折り返し部30f,40fが含まれている。このように胴回り部30,40を構成するシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22,23)が折り返されて厚さ方向に積層されることにより、胴回り部30,40の上端部における剛性が高まり、おむつ1の着用動作時に該上端部が丸まったり、折れ曲がったりすることを抑制することができる。
また、肌側シート21及び非肌側シート22,23が上側から下側に折り返されているため、胴回り部30,40の上端部において、シート部材の上端エッジが露出することが抑制される。例えば、胴回り部30,40の上端部領域において、別体のシート部材を積層させるような構造とした場合、当該シート部材の上端エッジが切りっぱなしの状態で配置されるため、おむつ1の着用時に着用者の肌(ウエスト部)に当該シート部材の上端エッジが押し付けられて、着用者の肌を傷付けてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態の様に折り返し部30f,40fが形成されていれば、シート部材の上端エッジが露出しないため、おむつ1の着用時に着用者の肌が傷つけられ難く、肌当たりを向上させることができる。
また、腹側胴回り部30では、折り返し部30fを構成する2枚のシート部材(肌側シート21及び非肌側シート22)のうち、非肌側シート22のみが吸収性本体10と重複し、肌側シート21は吸収性本体10と重複していない(図3参照)。すなわち、折り返し部30fを構成する2以上のシート部材のうち、上下方向において吸収性本体10の上端部と重複するシート部材と、重複しないシート部材とがある。このような構成により、腹側胴回り部30において、剛性が高い第2領域A2と、第2領域A2よりも剛性の低い第1領域A1とを形成することができる。
仮に、肌側シート21及び非肌側シート22の両方が吸収性本体10と重複する場合、吸収性本体10の上端10euと腹側胴回り部30の上端30euとの間で、シート部材の合計の坪量が均一になり、腹側胴回り部30の上端部における剛性も均一になる。これに対して、本実施形態では、肌側シート21と吸収性本体10とが上下方向において重複していないため、腹側胴回り部30の上端部に剛性差のある2つの領域(第1領域A1及び第2領域A2)が形成される。これにより、着用時におむつ1を引き上げる動作において、腹側胴回り部30を掴んだときに、着用者の指が引っ掛かりやすい部分(第1領域A1)が確保され、スムーズな引き上げ動作を行いやすくなる。
また、おむつ1の上下方向において、第1領域A1の長さL1よりも、第2領域A2の長さL2の方が長いことが望ましい(L2>L1)。おむつ1では、腹側胴回り部30の上端部に第2領域A2よりも剛性の低い第1領域A1を設けることにより、部分的に着用者の指が引っ掛かりやすくなるようにしている。一方で、第1領域A1の面積が大きすぎると、腹側胴回り部30の全体としての剛性を十分に高くすることができず、使用者(着用者)が腹側胴回り部30を掴んでおむつ1を引っ張り上げる際に、腹側胴回り部30が撓んだりたくれやすくなったりしてしまうおそれがある。そこで、おむつ1では、第1領域A1の長さL1よりも第2領域A2の長さL2を長くして、第2領域A2の面積がなるべく大きく確保されるようにしている。これにより、腹側胴回り部30の剛性が高く保たれやすく、また、第1領域A1の面積が広すぎないため、使用者の指が適度に引っ掛かりやすい領域を形成することができる。
また、腹側胴回り部30の上下方向において係止部50の中央位置C50fよりも上側の領域に配置されている複数の腹側胴回り弾性部材35の上下方向における間隔よりも、背側胴回り部40の上下方向において係止部50の中央位置C50bよりも上側の領域に配置されている複数の背側胴回り弾性部材45の上下方向における間隔の方が狭くなっていることが望ましい。おむつ1では、図2に示されるように、腹側胴回り部30の上下方向における央位置C50fよりも上側の領域に配置されている腹側胴回り弾性部材35の上下方向におけるピッチP35よりも、背側胴回り部40の上下方向における央位置C50bよりも上側の領域に配置されている背側胴回り弾性部材45の上下方向におけるピッチP45の方が狭くなっている。
この場合、胴回り部30,40の上側の領域に配置された胴回り弾性部材35,45の密度は、背側の方が腹側よりも高くなる。したがって、背側胴回り部40の上側領域における剛性が、背側胴回り部40の上側領域における剛性よりも高くなる。また、背側胴回り弾性部材45が発現する収縮力によって背側胴回り部40の上側領域に作用する単位面積当たりの力が、腹側胴回り弾性部材35が発現する収縮力によって腹側胴回り部30の上側領域に作用する単位面積当たりの力よりも大きくなる。したがって、背側胴回り部40の上側領域に生じる皺(上下方向に沿った皺)が、腹側胴回り部30の上側領域に生じる皺(上下方向に沿った皺)よりも細かくなり、背側胴回り部40の剛性が高くなる。これらにより、おむつ1の着用動作において、腹側胴回り部30を掴んで上方に引き上げる際に、背側胴回り部40が撓んだりたくれたりすることをより抑制しやすくすることができる。
図5は、腹側胴回り部30の上端部を拡大して表した概略断面図である。同図5に示されるように、上下方向において、複数の腹側ウェストギャザー弾性部材35fのうち最も下側に配置されている腹側ウェストギャザー弾性部材35fdと、複数の腹側湾曲弾性部材36(361)のうち最も上側に配置されている腹側湾曲弾性部材36tとの間には所定の間隔が空いている。そして、この間隔は第1領域A1と重複する部分を有している。言い換えると、上下方向において、腹側ウェストギャザー弾性部材35fdと腹側湾曲弾性部材36tとの間の領域に、第1領域A1の少なくとも一部が含まれている。腹側ウェストギャザー弾性部材35fdと腹側湾曲弾性部材36tとの間の領域には、弾性部材35,36が何れも配置されていないため、腹側胴回り部30の剛性が当該弾性部材35,36によって高められることはない。すなわち、第1領域A1の少なくとも一部には、弾性部材35,36が設けられていない部分があり、剛性が低く保たれやすくなる。したがって、腹側胴回り部30を掴んでおむつ1を引き上げる動作において、第1領域A1に使用者(着用者)の指が引っ掛かりやすく、おむつ1をよりスムーズに引き上げやすくすることができる。
<おむつ1のその他の態様について>
上述したように、おむつ1は以下の態様を有している。
(態様1)
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
液吸収性の吸収性コアを備える吸収性本体と、腹側胴回り部と、背側胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、
前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記腹側胴回り部の上端と、前記吸収性本体の腹側の上端との間に、第1領域及び前記第1領域の上側に隣接する第2領域を有し、
前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記第1領域及び前記第2領域と対応する第3領域を有し、
前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシー枚数よりも多く、
前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材枚数は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数よりも多い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
また、上述の態様以外にも、以下のような態様としても良い。
(態様2)
前記背側胴回り部は、前記上下方向において、前記第3領域の下側に隣接する第4領域を有し、
前記第4領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の枚数は、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材枚数と等しく、
前記上下方向において、前記4領域と前記吸収性本体の背側の上端部とが重複する部分を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第4領域に設けられたシート部材の枚数が、第3領域に設けられたシート部材の枚数と等しく、且つ第4領域は吸収性本体の上端部と重複する部分を有している。すなわち、第4領域における背側胴回り部の剛性は、少なくとも第3領域における背側胴回り部の剛性と同等であり、さらに、第4領域では背側胴回り部と吸収性本体とが重複する部分を有していることにより、第4領域の全体としての剛性(背側胴回り部及び吸収性本体の剛性)は、第3領域の剛性(背側胴回り部の剛性)よりも高くなる。したがって、第4領域全体としての剛性がより高まり、おむつの着用動作時に、背側胴回り部が丸まったり折れ曲がったりすることをより抑制しやすくすることができる。
(態様3)
前記第4領域において、背側胴回り部の少なくとも一部が前記吸収性本体の肌側に接合されており、
前記第4領域の前記上下方向の長さが、前記第3領域の前記上下方向長さよりも長い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、背側胴回り部において、吸収性本体と重複している領域(第4領域)の面積が、重複していない領域(第3領域)の面積よりも広くなり、背側胴回り部の全体の剛性をより高くすることができる。また、第4領域と吸収性本体とが接合されることにより、当該接合部における背側胴回り部の剛性がより高まる。これにより、引き上げ動作の途中で背側胴回り部が撓んだりたくれたりしてしまうことを抑制しやすくなる。
(態様4)
前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記第1領域の下側に隣接する第5領域を有し、
前記第5領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数と等しく、
前記上下方向において、前記5領域と前記吸収性本体の背側の上端部とが重複する部分を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第5領域に設けられたシート部材の枚数が、第1領域に設けられたシート部材の枚数と等しく、且つ第5領域は吸収性本体の上端部と重複する部分を有している。すなわち、第5領域における腹側胴回り部の剛性は、少なくとも第1領域における腹側胴回り部の剛性と同等であり、さらに、第5領域では腹側胴回り部と吸収性本体とが重複する部分を有していることにより、第5領域の全体としての剛性(腹側胴回り部及び吸収性本体の剛性)は、第1領域の剛性(腹側胴回り部の剛性)よりも高くなる。したがって、第5領域全体としての剛性がより高まり、おむつの着用動作時に、腹側胴回り部が丸まったり折れ曲がったりすることをより抑制しやすくすることができる。
(態様5)
前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、それぞれ前記上下方向の上端にてシート部材が下側に折り返された折り返し部を有しており、
前記第2領域及び前記第3領域には、前記折り返し部が含まれている、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り部を構成するシート部材が上端部にて折り返され、厚さ方向に積層されることにより、胴回り部の上端部における剛性が高くなる。これにより、おむつの着用動作時に上端部が丸まったり折れ曲がったりすることが抑制されやすくなる。また、胴回り部の上端部が折り返されているため、おむつ着用時に、シート部材の上端エッジが着用者の着用者のウェスト部に直接当たってしまうことが抑制される。したがって、着用者のウェスト上端部における肌当たりを向上させることができる。
(態様6)
前記腹側胴回り部の前記折り返し部では2以上のシート部材が厚さ方向に積層されており、
前記2以上のシート部材のうち、前記上下方向において前記吸収性本体の上端部と重複する部分を有する前記シート部材と、前記上下方向において前記吸収性本体の上端部と重複していない前記シート部材とがある、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、上下方向において吸収性本体と重複しているシート部材と、重複していないシート部材とを有することにより、腹側胴回り部の上端部に剛性差を有する部分が形成されやすくなる。これにより、おむつの着用動作時に腹側胴回り部を掴んだときに、使用者の指が引っ掛かりやすい部分が確保され、スムーズな引き上げ動作を行いやすくなる。
(態様7)
前記第1領域の前記上下方向における長さは、前記第2領域の前記上下方向における長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、第1領域と比較して第2領域の面積が大きくなる。これにより、腹側胴回り部の上端部における剛性が全体的に高く保たれやすくなる。また、第1領域の面積が大きすぎないため、おむつの引き上げ動作時に、使用者の指が適度に引っ掛かりやすい部分を形成することができる。
(態様8)
前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の枚数と、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の枚数とが等しい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、腹側胴回り部の上端部及び背側胴回り部の上端部の剛性が高くなり、おむつの引き上げ動作時に、腹側及び背側の両側において胴回り部の上端部が丸まったり折れ曲がったりすることを抑制できる。また、背側の高剛性領域が腹側の高剛性領域よりも広く形成されるため、腹側胴回り部を掴んでおむつを引き上げる際に、上方に引っ張られた背側回り部の上端部が、着用者の臀部の凹凸に引っ掛かって丸まったり折れ曲がったりしてしまうことを抑制しやすくなる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、胴回り弾性部材35,45として、糸ゴムを用いる例について説明されていたが、これらの弾性部材は所謂糸ゴム等の線状弾性部材に限られるものではない。例えば、所定の幅を有する平面状(帯状の)弾性部材が用いられても良い。また、防漏壁やバックシートを構成するシート部材を、伸縮性を有するシート部材(例えば伸縮性不織布)とすることで、糸ゴム等の弾性部材を別途設ける必要のない構成としても良い。
上述の実施形態では、胴回り弾性部材35,45が左右方向の一方側の端から他方側の端まで連続して設けられているが、これらの弾性部材は少なくとも一部の領域において非連続であっても良い。例えば、図2の腹側胴回り部30のうち左右方向の中央部(すなわち、吸収性コア11と重複する部分)において、腹側胴回り弾性部材35の一部が切断され、伸縮性が発現しないようにしても良い。吸収性コア11の左右方向の中央部において、胴回り弾性部材35による収縮力が作用しないため、吸収性コア11及び腹側胴回り部30が左右方向に収縮し難くなり、***物の横漏れを抑制しやすくすることができる。
なお、腹側胴回り弾性部材35の一部が切断されるのではなく、吸収性コア11と重複する領域において、腹側胴回り弾性部材35の伸長倍率が他の領域よりも低くなっているのであっても良い。このような場合も、吸収性コア11及び腹側胴回り部30の左右方向への収縮を抑制することができる。
1 おむつ(パンツ型使い捨ておむつ)、
10 吸収性本体、10eu 上端、
11 吸収性コア、11c 凹部、
12 コアラップシート、13 トップシート、14 バックフィルム、
20 外装体、
21 肌側シート、22 非肌側シート(腹側)、23 非肌側シート(背側)、
30 腹側胴回り部、
30eu 上端、30f 折り返し部、
35 腹側胴回り弾性部材、35f 腹側ウェストギャザー弾性部材、
36 腹側湾曲弾性部材、36es 端部、
361 中央部、362 傾斜部、363 両側部、
40 背側胴回り部、
40eu 上端、40f 折り返し部、40H 収縮抑制部、
45 背側胴回り弾性部材、45f 背側ウェストギャザー弾性部材、
46 背側湾曲弾性部材、46es 端部、
461 中央部、462 傾斜部、
50 係止部、
A1 第1領域、A2 第2領域、A3 第3領域、
A4 第4領域、A5 第5領域、
BH 胴回り開口、LH 脚回り開口、
CL10 中央位置

Claims (10)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    液吸収性の吸収性コアを備える吸収性本体と、腹側胴回り部と、背側胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記腹側胴回り部の上端と、前記吸収性本体の腹側の上端との間に、第1領域及び前記第1領域の上側に隣接する第2領域を有し、
    前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記第1領域及び前記第2領域と対応する第3領域を有し、
    前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、
    前記第3領域において前記背側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は均一であり、且つ前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、
    前記第2領域には、前記左右方向に沿った糸ゴムが設けられている
    ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記背側胴回り部は、前記上下方向において、前記第3領域の下側に隣接する第4領域を有し、
    前記第4領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量は、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量と等しく、
    前記上下方向において、前記第4領域と前記吸収性本体の背側の上端部とが重複する部分を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 請求項2に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記第4領域において、背側胴回り部の少なくとも一部が前記吸収性本体の肌側に接合されており、
    前記第4領域の前記上下方向の長さが、前記第3領域の前記上下方向の長さよりも長い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記第1領域の下側に隣接する第5領域を有し、
    前記第5領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量と等しく、
    前記上下方向において、前記第5領域と前記吸収性本体の背側の上端部とが重複する部分を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、それぞれ前記上下方向の上端にてシート部材が下側に折り返された折り返し部を有しており、
    前記第2領域及び前記第3領域には、前記折り返し部が含まれている、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 請求項5に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部の前記折り返し部では2以上のシート部材が厚さ方向に積層されており、
    前記2以上のシート部材のうち、前記上下方向において前記吸収性本体の上端部と重複する部分を有する前記シート部材と、前記上下方向において前記吸収性本体の上端部と重複していない前記シート部材とがある、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記第1領域の前記上下方向における長さは、前記第2領域の前記上下方向における長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量と、前記第3領域において前記背側胴回り部を構成しているシート部材の合計の坪量とが等しい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の前記左右方向の両端部を互いに係止する一対の係止部を有し、
    前記腹側胴回り部は、前記左右方向に沿った複数の腹側胴回り糸ゴムを有し、
    前記背側胴回り部は、前記左右方向に沿った複数の背側胴回り糸ゴムを有し、
    前記上下方向において前記係止部の中央よりも上側の領域において、前記腹側胴回り糸ゴムの前記上下方向におけるピッチは、前記背側胴回り糸ゴムの上下方向におけるピッチよりも広い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  10. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    液吸収性の吸収性コアを備える吸収性本体と、腹側胴回り部と、背側胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記腹側胴回り部の上端と、前記吸収性本体の腹側の上端との間に、第1領域及び前記第1領域の上側に隣接する第2領域を有し、
    前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記第1領域及び前記第2領域と対応する第3領域を有し、
    前記第2領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は、前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、
    前記第3領域において前記背側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量は均一であり、且つ前記第1領域において前記腹側胴回り部を構成している1以上のシート部材の合計の坪量よりも大きく、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の前記左右方向の両端部を互いに係止する一対の係止部を有し、
    前記腹側胴回り部は、前記左右方向に沿った複数の腹側胴回り弾性部材を有し、
    前記背側胴回り部は、前記左右方向に沿った複数の背側胴回り弾性部材を有し、
    前記上下方向において前記係止部の中央よりも上側の領域において、前記腹側胴回り弾性部材の前記上下方向におけるピッチは、前記背側胴回り弾性部材の上下方向におけるピッチよりも広く、
    前記腹側胴回り部は、上端部において前記左右方向に沿った複数の腹側ウェストギャザー弾性部材と、前記上下方向の上側から下側、且つ前記左右方向の内側から外側へ向かって傾斜する傾斜部を備えた腹側湾曲弾性部材と、を有し、
    前記上下方向において、最も下側に配置された前記腹側ウェストギャザー弾性部材と、最も上側に配置された前記腹側湾曲弾性部材との間に、前記第1領域の少なくとも一部が含まれている、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
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