JP7423305B2 - 制輪子摩耗検知ユニット及び鉄道車両用台車 - Google Patents

制輪子摩耗検知ユニット及び鉄道車両用台車 Download PDF

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Description

本発明は、制輪子の摩耗を検知するユニット及びそれを備えた鉄道車両用台車に関する。
特許文献1には、鉄道車両の制輪子に取り付けられる制輪子摩耗検知ユニットが開示されている。制輪子摩耗検知ユニットは、制輪子の側面に貼り付けられるベースシートと、ベースシート上において制輪子の摩耗限度に対応する位置に設けられるRFIDタグとを備える。制輪子の摩耗が摩耗限度に到達すると、RFIDタグが破壊される。そのため、その破壊されたRFIDタグからの信号をリーダが読み取りできないことで、制輪子の摩耗が摩耗限度に到達したことを把握できる。
特開2019-44782号公報
しかし、制輪子の摩耗が摩耗限界に到達すること以外の特別な異常事象によって、RFIDタグからの信号をリーダが読み取りできない状況が発生する可能性がある。例えば、異物衝突や熱負荷等によってRFIDタグが故障した場合には、制輪子の摩耗が摩耗限界に到達していなくても、リーダは当該RFIDタグからの信号を読み取りできない。よって、リーダがRFIDタグからの信号を読み取りできない場合には、特別な異常事象が発生したのか制輪子の摩耗が摩耗限界を超えたのかを判別すべく、作業員が制輪子を実際に見に行って制輪子の摩耗状態を確認する必要がある。
そこで本発明は、制輪子の摩耗状態の管理を自動化できる構成を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る制輪子摩耗検知ユニットは、制輪子と、前記制輪子に接続されて前記制輪子と連動する可動部材と、前記可動部材の変位に応じて前記可動部材との相対位置関係が変化するベース部材と、を備える台車における前記制輪子の摩耗を検知するユニットであって、前記ベース部材又は前記可動部材のいずれか一方からなる第1部材に固定される取付部材と、前記取付部材に設けられ、前記ベース部材又は前記可動部材のいずれか他方からなる第2部材との相対変位量に応じて電気的状態を変化させるスイッチと、前記取付部材に設けられ、前記スイッチに電気的に接続され、前記スイッチの前記電気的状態の変化に応じて記憶情報が書き換えられるRFIDタグと、を備える。
前記構成によれば、制輪子があまり摩耗していない状態と制輪子が大きく摩耗した状態とでスイッチの電気的状態が変わるように取付部材を第1部材に取り付けることで、制輪子の摩耗状態に応じてRFIDタグの記憶情報が書き換えられる。そのため、リーダによってRFIDタグの記憶情報を読み取ることで、制輪子の摩耗状態を把握することができる。更に、リーダがRFIDタグからの信号の読み取りできないことは、制輪子の摩耗状態の判断に利用されていないため、リーダがRFIDタグからの信号を読み取りできない場合には、RFIDタグが故障又は脱落したと判断できる。
本発明によれば、制輪子の摩耗状態の管理を自動化できる。
図1は、第1実施形態に係る鉄道車両用台車のユニットブレーキの縦断面図である。 図2(A)は、制輪子摩耗検知ユニットの側面図である。図2(B)は、図2(A)に示す制輪子摩耗検知ユニットの水平断面図である。 図3は、図2に示す制輪子摩耗検知ユニットが取り付けられた図1に示すユニットブレーキの側面図である。 図4は、図3に示すユニットブレーキ及び制輪子摩耗検知ユニットの水平断面図である。 図5は、図4に示すユニットブレーキ及び制輪子摩耗検知ユニットにおける制輪子の摩耗が摩耗限界を超えた状態での水平断面図である。 図6は、第2実施形態に係る鉄道車両用台車のキャリパブレーキ及び制輪子摩耗検知ユニットの側面図である。 図7は、図6に示すキャリパブレーキ及び制輪子摩耗検知ユニットのVII矢視における正面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る鉄道車両用台車のユニットブレーキ2の縦断面図である。図1に示すように、鉄道車両用台車には、車輪1を制動するためのユニットブレーキ2が設けられている。ユニットブレーキ2は、車輪1の踏面1aに制輪子22を押し付けて制動する踏面ブレーキである。ユニットブレーキ2は、台車枠に支持されたケース10を備える。ケース10には、シリンダ11が設けられている。シリンダ11内のピストン12は、ピン13を介して揺動自在にレバー14の一端部に連結されている。
レバー14の他端部は、ケース10に固定された支軸15に回動自在に支持されている。レバー14の中間部には、球面軸受16を介してスリーブ17が接続されている。スリーブ17内には押棒18が挿通されている。スリーブ17の内周面及び押棒18の外周面にはネジが形成されており、押棒18はスリーブ17に相対回転可能に螺合している。押棒18は、ケース10の開口10aを通ってケース10から車輪1に向けて進退可能に突出している。
押棒18の先端部は、ピン19を介して制輪子頭20に回動自在に連結している。ケース10には、ピン19に向けて下方に延びたハンガー21の上端部が回動自在に連結されており、ピン19はハンガー21の下端部に回動自在に支持されている。制輪子頭20には、制輪子22が固定されている。ピン19及び制輪子頭20が、押棒18を制輪子22に連結する連結機構28を構成している。
球面軸受16を基準として制輪子22側とは反対側(後側)には、球面軸受16に隣接して自動隙間調整器23が設けられている。自動隙間調整器23は、スリーブ17の後端に取り付けられたナット24によってスリーブ17に固定されている。ナット24には、プランジャ25の一端部が噛み合っており、プランジャ25の他端部は、手動で回される調節軸27に連動する歯車対26に連動して回転する。
運転手が制動操作を行うと、シリンダ11に流体圧(例えば、空気圧)が付与されてピストン12が動き、レバー14の揺動によってスリーブ17と共に押棒18が車輪1に向けて進出する。それにより、ピン19及び制輪子頭20が車輪1に向けて移動し、制輪子22の制動面が車輪1の踏面1aに押し付けられ、車輪1が制動される。
図2(A)は、制輪子摩耗検知ユニット3の側面図である。図2(B)は、図2(A)に示す制輪子摩耗検知ユニット3の水平断面図である。図2(A)(B)に示すように、制輪子摩耗検知ユニット3は、ユニットブレーキ2に取り付けられて制輪子22の摩耗を検知するためのものである。制輪子摩耗検知ユニット3は、取付部材30、近接スイッチ31、RFIDタグ32及びリード線33を備える。取付部材30は、ボルト孔Hが形成された固定部30aと、ボルト孔Hの軸線に直交する方向に固定部30aから突出した支持部30bとを有する。支持部30bには、近接スイッチ31、RFIDタグ32及びリード線33が取り付けられる。
具体的には、取付部材30は、金属からなるブラケット40と、絶縁材料(例えば、非導電性樹脂)からなるスペーサ41とを有する。ブラケット40は、ボルト孔Hが形成された第1部分40aと、第1部分40aから突出した第2部分40bとを有する。スペーサ41は、第2部分40bの面に接合されている。即ち、ブラケット40の第1部分40aが、取付部材30の固定部30aであり、ブラケット40の第2部分40b及びスペーサ41が、取付部材30の支持部30bである。
なお、第1部分40aが第2部分40bよりも厚肉であるが、ブラケット40の肉厚が一定であってもよい。スペーサ41をブラケット40に接合する代わりに、ブラケット40が絶縁塗装されてもよい。スペーサ41を用いる代わりに、取付部材30の全体が絶縁材料で形成されてもよい。スペーサ41を用いる代わりに、金属からなる固定部30aと絶縁材料からなる支持部30bとを異材接合によって一体化して取付部材30を形成してもよい。
取付部材30の支持部30bは、第1面S1及び第2面S2を有する。第1面S1は、後述の磁石4に対向する面である。第2面S2は、第1面S1とは反対側の面であり、絶縁材料からなる絶縁領域S2aを含む。本実施形態では、絶縁領域S2aは、スペーサ41の表面である。
近接スイッチ31は、支持部30bの第1面S1に取り付けられている。RFIDタグ32は、支持部30bの第2面S2の絶縁領域S2aに取り付けられている。近接スイッチ31及びRFIDタグ32は、接着剤又は固定具によって、支持部30bに取り付けることができる。
近接スイッチ31は、例えば、リードスイッチである。リードスイッチは、所定の隙間をあけて対向した一対の強磁性リードが管内に封入されてなる。リードスイッチに外部の磁界が作用すると、一対の強磁性リードが互いに接触して導通状態になる。リードスイッチから磁界を除去すると、一対の強磁性リードが弾性によって互いに離反して非導通状態になる(開回路)。即ち、リードスイッチに対して磁石(強磁性体)が近接又は離反することで、その回路が開閉する。
なお、近接スイッチ31は、前記した構成に限られない。近接スイッチ31は、一対の強磁性リードと共に管内に磁石が内蔵された構成でもよい(例えば、JPS50-77872A)。その構成の場合、外部の軟磁性体(例えば、鉄等)が近接スイッチ31に近接又は離反することで、一対の強磁性リードが互いに導通状態又は非導通状態にすることができる。
RFIDタグ32は、ベースシート50、RFIDチップ51、端子52及びアンテナ回路53を備える。ベースシート50は、絶縁材料(例えば、非導電性樹脂)からなる。ベースシート50の裏側面は、取付部材30の第2面S2の絶縁領域S2aに貼り付けられる。RFIDチップ51は、ベースシート50の表側面に搭載されている。RFIDチップ51は、電源が不要なパッシブRFIDタグである。RFIDチップ51は、自己のID情報を記憶している。RFIDチップ51には、一対の端子52が設けられている。
RFIDチップ51は、一対の端子52が互いに導通している状態から一対の端子52が互いに導通していない状態に変化すると、自己の検知情報が書き換えられるように構成されている。例えば、RFIDチップ51は、一対の端子52が互いに導通していない状態では検知情報として「0」を記憶し、一対の端子52が互いに導通している状態では検知情報として「1」を記憶する。
RFIDチップ51の一対の端子52には、一対のリード線33が接続されている。一対のリード線33は、近接スイッチ31の一対の強磁性リードに電気的に接続されている。近接スイッチ31が非導通状態から導通状態に変化すると、RFIDチップ51の検知情報が書き換えられる。言い換えると、RFIDチップ51は、近接スイッチ31の回路が開いているか閉じているかを示す検知情報を記憶する。
RFIDチップ51は、例えば、ワンタイムライト方式ではないリードライト方式のものである。このRFIDチップ51は、近接スイッチ31がONのときに断線情報を記憶し、近接スイッチ31がOFFのときに結線信号を記憶する。即ち、非ワンタイムライト方式のRFIDチップ51を用いたRFIDタグ32は、リーダによる読み出し時点における近接スイッチ31の状態に応じた信号をリーダに返す。
アンテナ回路53は、RFIDチップ51に電気的に接続されている。アンテナ回路53は、ベースシート50の表側面に搭載されている。RFIDチップ51及びアンテナ回路53は、スペーサ41に対応する位置に配置されている。RFIDチップ51は、アンテナ回路53を介して受信した信号に基づいて起電し、アンテナ回路53を介してID情報及び検知情報を外部に無線送信する。なお、本実施形態では、少なくともRFIDチップ51及びアンテナ回路53を覆うようにトップシートがベースシート50に積層されているが、当該トップシートは無くてもよい。
図3は、図2に示す制輪子摩耗検知ユニット3が取り付けられた図1に示すユニットブレーキ2の側面図である。図4は、図3に示すユニットブレーキ2及び制輪子摩耗検知ユニット3の水平断面図である。図3及び4に示すように、制輪子摩耗検知ユニット3は、ユニットブレーキ2に取り付けられる。ユニットブレーキ2の連結機構28は、制輪子22に接続されて制輪子22と連動する可動部材である。ユニットブレーキ2のケース10は、制動動作に伴う連結機構28の変位に応じて、連結機構28との相対位置関係が変化するベース部材である。即ち、制動時には、連結機構28がケース10に対して車輪1に向けて(即ち、車両長手方向に)変位する。
制輪子摩耗検知ユニット3は、ユニットブレーキ2のケース10の側壁に固定される。具体的には、取付部材30のボルト孔Hに挿通したボルトBによって、固定部30aがケース10の側壁に締結される。その際、取付部材30は、支持部30bが連結機構28の側方に位置するように配置される。
連結機構28のうち制輪子摩耗検知ユニット3に対向する側には、磁石4が設けられる。具体的には、磁石4は、連結機構28のピン19の端部に固定される。取付部材30は、第1面S1が磁石4に対向して且つ第2面S2が磁石4側と反対側を向くように配置される。即ち、近接スイッチ31は、取付部材30のうち磁石4に対向する第1面S1に設けられ、RFIDタグ32は、取付部材30のうち磁石4側とは反対側を向く第2面S2に設けられる。磁石4とRFIDタグ32との間には、ブラケット40及びスペーサ41が介在する。
図4では、制輪子22の摩耗量が摩耗限界(所定量)を超えていない状態が示されている(この状態を正常摩耗状態と称する。)。制輪子22が正常摩耗状態の場合には、近接スイッチ31は、制輪子22が車輪1の踏面1aに当接しているときに(制動状態)、磁石4の磁界Mよりも車輪1側に位置するように磁界Mの外側に配置されている(第1状態)。そのため、車両が車庫にいてユニットブレーキ2が制動状態にあるときに、リーダによってRFIDタグ32からの信号を読み取ると、リーダによって読み取られた信号には、近接スイッチ31が非導通状態であることを意味する検知情報(例えば、「0」)が含まれる。
ユニットブレーキ2の押棒18が退避して制輪子22が踏面1aから離れる向きに移動すると、磁石4も制輪子22と同方向に移動するので、近接スイッチ31は磁界Mから更に離れる。そのため、制輪子22が正常摩耗状態であるときには、制輪子22が制動状態であるか非制動状態であるかに関わらず、近接スイッチ31に磁界Mが作用することはない。
図5は、図4に示すユニットブレーキ2及び制輪子摩耗検知ユニット3における制輪子22の摩耗量が摩耗限界を超えた状態での水平断面図である(この状態を過摩耗状態と称する。)。図5に示すように、制輪子22が過摩耗状態の場合には、近接スイッチ31は、制輪子22が車輪1の踏面1aに当接しているときに(制動状態)、磁石4の磁界Mが作用するように磁界Mの内側に配置されている(第2状態)。そのため、車両が車庫にいてユニットブレーキ2が制動状態にあるときに、リーダによってRFIDタグ32からの信号を読み取ると、リーダによって読み取られた信号には、近接スイッチ31が導通状態であることを意味する検知情報(例えば、「1」)が含まれる。
以上に説明した構成によれば、制輪子22の摩耗量が摩耗限界を超えていない状態では、磁石4の磁界Mが近接スイッチ31に作用せず、制輪子22の摩耗量が摩耗限界を超えた状態では、磁石4の磁界Mが近接スイッチ31に作用するので、制輪子22の摩耗状態に応じてRFIDタグ32の記憶情報が書き換えられる。そのため、リーダによってRFIDタグ32の記憶情報を読み取ることで、制輪子22の摩耗状態を把握することができる。更に、リーダがRFIDタグ32からの信号の読み取りできないことは、制輪子22の摩耗状態の判断に利用されていないため、リーダがRFIDタグ32からの信号を読み取りできない場合には、RFIDタグ32が故障又は脱落したと判断できる。よって、制輪子22の摩耗状態の管理を自動化できる。
取付部材30の支持部30bの第1面S1に近接スイッチ31が設けられるので、近接スイッチ31の動作安定性が高められると共に、外部の異物(例えば、飛石等)から近接スイッチ31を取付部材30により保護することができる。また、取付部材30の支持部30bの第2面S2にRFIDタグ32が設けられるので、RFIDタグ32が磁石4から電磁的影響を受けることを抑制できる。
金属製のブラケット40がボルトBによってケース10に固定されることで、取付部材30が安定的に固定されると共に、絶縁材料からなるスペーサ41によって、RFIDタグ32が磁石4から電磁的影響を受けることを安定的に防止できる。
ユニットブレーキ2のケース10の側壁に取付部材30が固定され、ユニットブレーキ2の連結機構28(のピン19)に磁石4が固定されるので、摩耗検知のための占有空間が大きくなることを防ぎながら、制輪子摩耗検知ユニット3をユニットブレーキ2に簡易に適用できる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る鉄道車両用台車のキャリパブレーキ102及び制輪子摩耗検知ユニット3の側面図である。図7は、図6に示すキャリパブレーキ102及び制輪子摩耗検知ユニット3のVII矢視における正面図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図6及び7に示すように、鉄道車両用台車には、車輪を制動するためのキャリパブレーキ102が設けられている。キャリパブレーキ102は、車輪と共回転するブレーキディスク101を挟んで制動するディスクブレーキである。
キャリパブレーキ102は、台車枠F(又は台車枠に固定されたフレーム)に支持されたキャリパサポート110を備える。キャリパサポート110は、鉛直方向に延びた一対の支軸111を支持している。一対の支軸111には、一対のブレーキ梃子112がそれぞれ揺動自在に接続されている。支軸111は、ブレーキ梃子112の中間部に設けられている。一対のブレーキ梃子112の第1端部112aの間には、シリンダ113が介在している。
シリンダ113は、シリンダ本体113aとピストン113bとを有する。一対のブレーキ梃子112の第1端部112aのうち一方に、シリンダ本体113aが固定され、一対のブレーキ梃子112の第1端部112aのうち他方に、ピストン113bが固定されている。一対のブレーキ梃子112の第2端部112bには、ブレーキディスク101に対向するよう制輪子114が設けられている。
運転手が制動操作を行うと、シリンダ113に流体圧(例えば、空気圧)が付与されてシリンダ本体113aに対してピストン113bが動き、シリンダ113が伸長する。それにより、一対のブレーキ梃子112の第1端部112a同士が離反する向きに動いて、ブレーキ梃子112が支軸111周りに揺動することで、一対のブレーキ梃子112の第2端部112b同士が近接する向きに動き、制輪子114がブレーキディスク101に押し付けられ、ブレーキディスク101と共に車輪が制動される。
制輪子摩耗検知ユニット3は、ブレーキ梃子112に対して支軸111の軸線方向に対向する部材Faに取り付けられる。例えば、部材Faは、台車枠Fに固定されたブラケットである。ブレーキ梃子112は、制輪子114に接続されて制輪子114と連動する可動部材である。部材Faは、制動動作に伴うブレーキ梃子112の変位に応じて、ブレーキ梃子112との相対位置関係が変化するベース部材である。即ち、制動時には、ブレーキ梃子112が部材Faに対して車幅方向に変位する。
制輪子摩耗検知ユニット3は、部材FaにボルトBで固定される。磁石4は、ブレーキ梃子112の第1端部112aの下端部に固定される。近接スイッチ31は、取付部材30のうち磁石4に対向する第1面S1に設けられ、RFIDタグ32は、取付部材30のうち磁石4側とは反対側を向く第2面S2に設けられる。磁石4とRFIDタグ32との間には、ブラケット40及びスペーサ41が介在する。
制輪子114が正常摩耗状態の場合には、近接スイッチ31は、制輪子114がブレーキディスク101に当接しているときに(制動状態)、磁石4の磁界Mよりも車幅方向外方に位置するように磁界Mの外側に配置されている(第1状態)。そのため、車両が車庫にいてキャリパブレーキ102が制動状態にあるときに、リーダによってRFIDタグ32からの信号を読み取ると、リーダによって読み取られた信号には、近接スイッチ31が非導通状態であることを意味する検知情報(例えば、「0」)が含まれる。
キャリパブレーキ102のシリンダ113が収縮して制輪子114がブレーキディスク101から離れる向きに移動すると、磁石4が車幅方向内方に移動するので、近接スイッチ31は磁界Mから更に離れる。そのため、制輪子114が正常摩耗状態であるときには、制輪子22が制動状態であるか非制動状態であるかに関わらず、近接スイッチ31に磁界Mが作用することはない。
制輪子114が過摩耗状態の場合には、近接スイッチ31は、制輪子114がブレーキディスク101に当接しているときに(制動状態)、磁石4の磁界Mが作用するように磁界Mの内側に配置されている(第2状態)。そのため、車両が車庫にいてキャリパブレーキ102が制動状態にあるときに、リーダによってRFIDタグ32からの信号を読み取ると、リーダによって読み取られた信号には、近接スイッチ31が導通状態であることを意味する検知情報(例えば、「1」)が含まれる。
このようにして、キャリパブレーキ102が用いられた台車においても、制輪子114の摩耗状態の管理を自動化できる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。例えば、1つの実施形態中の一部の構成は、その実施形態中の他の構成から分離して任意に抽出可能であり、1つの実施形態中の一部の構成を他の実施形態に適用してもよい。
制輪子22,114の摩耗量が摩耗限界未満の所定量(プレ摩耗限界)を超えたときに近接スイッチ31のON/OFFが切り替わるように近接スイッチ31を配置する構成としてもよい。また、制輪子22,114が過摩耗状態のときに近接スイッチ31がOFFとなって、制輪子22,114が正常摩耗状態のときに近接スイッチ31がONとなるように、近接スイッチ31を配置してもよい。即ち、近接スイッチ31のON/OFFと制輪子摩耗量との間の関係が逆転してもよい。
前述したRFIDチップ51は、ワンタイムライト方式のものであってもよい。ワンタイムライト方式のRFIDチップは、近接スイッチ31が一旦ONになると断線情報を記憶し、その後に近接スイッチ31がOFFに戻っても断線情報を記憶したままになる。即ち、ワンタイムライト方式のRFIDチップが用いられた場合は、近接スイッチ31が一度ONからOFFに切り替わると、その後は、リーダ読み取り時点が制動状態であるか非制動状態であるかに関わらず、RFIDタグが常に断線信号をリーダに返すことになる。
近接スイッチ31の代わりに、物理的な接触によってON/OFFが切り替わるリミットスイッチが用いられてもよい。即ち、制輪子22,114の摩耗量が摩耗限界に到達した状態で制輪子22,114が制動状態になると、制輪子31,114と共に移動する連動部材がリミットスイッチに当たってリミットスイッチがONになるようにしてもよい。
2 ユニットブレーキ
3 制輪子摩耗検知ユニット
4 磁石(磁性体)
10 ケース(ベース部材)
18 押棒
22,114 制輪子
28 連結機構
30 取付部材
30a 固定部
30b 支持部
31 近接スイッチ
32 RFIDタグ
40 ブラケット
40a 第1部分
40b 第2部分
41 スペーサ
102 キャリパブレーキ
111 支軸
112 ブレーキ梃子
112a 第1端部
112b 第2端部
113 シリンダ
113b ピストン
113a シリンダ本体
Fa 部材
M 磁界
S1 第1面
S2 第2面
S2a 絶縁領域

Claims (5)

  1. 制輪子と、前記制輪子に接続されて前記制輪子と連動する可動部材と、前記可動部材の変位に応じて前記可動部材との相対位置関係が変化するベース部材と、を備える台車における前記制輪子の摩耗を検知するユニットであって、
    前記ベース部材又は前記可動部材のいずれか一方からなる第1部材に固定される取付部材と、
    前記取付部材に設けられ、前記ベース部材又は前記可動部材のいずれか他方からなる第2部材に設けられた磁性体が近づくことで電気的状態を変化させる近接スイッチと、
    前記取付部材に設けられ、前記近接スイッチに電気的に接続され、前記近接スイッチの前記電気的状態の変化に応じて記憶情報が書き換えられるRFIDタグと、を備え
    前記取付部材は、前記第1部材に固定される固定部と、前記近接スイッチ及び前記RFIDタグが設けられる支持部と、を有し、
    前記支持部は、前記磁性体に対向する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を含み、
    前記取付部材のうち少なくとも前記第2面は、絶縁材料からなる絶縁領域を含み、
    前記近接スイッチは、前記第1面に設けられ、かつ、前記RFIDタグは、前記第2面の前記絶縁領域に設けられている、制輪子摩耗検知ユニット。
  2. 前記取付部材は、金属からなるブラケットと、絶縁材料からなるスペーサと、を有し、
    前記固定部は、前記ブラケットの第1部分によって構成されており、
    前記支持部は、前記ブラケットの第2部分と、前記第2部分に接合された前記スペーサとによって構成されており、
    前記第1面は、前記ブラケットの前記第2部分の面であり、
    前記第2面の前記絶縁領域は、前記スペーサの面である、請求項に記載の制輪子摩耗検知ユニット。
  3. 制輪子と、前記制輪子に接続されて前記制輪子と連動する可動部材と、前記可動部材の変位に応じて前記可動部材との相対位置関係が変化するベース部材と、を備えた台車であって、
    前記ベース部材又は前記可動部材のいずれか一方からなる第1部材に固定された、請求項1又は2に記載の制輪子摩耗検知ユニットと、
    前記ベース部材又は前記可動部材のいずれか他方からなる第2部材に設けられた磁性体と、を備え、
    前記制輪子摩耗検知ユニットの前記スイッチは、前記制輪子の摩耗量が所定量よりも少ない状態で前記制輪子が制動状態にあるときに第1状態になり、かつ、前記制輪子の摩耗量が所定量よりも多い状態で前記制輪子が制動状態にあるときに第2状態になるように配置されている、鉄道車両用台車。
  4. 前記制輪子、前記可動部材及び前記ベース部材は、踏面ブレーキとして機能するユニットブレーキを構成し、
    前記ユニットブレーキは、台車枠に支持されたケースと、前記ケースから進退可能に突出した押棒と、前記押棒を前記制輪子に連結する連結機構と、を備え、
    前記可動部材は、前記連結機構であり、
    前記ベース部材は、前記ケースである、請求項に記載の鉄道車両用台車。
  5. 前記制輪子及び前記可動部材は、ディスクブレーキとして機能するキャリパブレーキを構成し、
    前記キャリパブレーキは、支軸と、前記支軸周りに揺動し且つ前記制輪子を支持するブレーキ梃子と、を備え、
    前記可動部材は、前記ブレーキ梃子であり、
    前記ベース部材は、前記ブレーキ梃子に対して前記支軸の軸線方向に対向する部材である、請求項に記載の鉄道車両用台車。
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