JP7419755B2 - 駆動回路 - Google Patents

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Description

この発明は、駆動回路に関する。
ステッピングモーターを回転動作させる駆動回路がある。ステッピングモーターは、ステーターに対して所定の向きの電流を生じさせることで磁場を発生させ、ローターの磁場との対応関係に応じてローターを回転動作させる。ステーターには、ローターに対して2箇所以上に設けられているものがある。また、ステーターには、電流の向きを反転させて反対極性の磁場を生じさせることができるものがある。
回転トルクは、磁場の強さと発生時間によることから、これら、特に磁場の強さに応じた電流の強さ(印加電圧)を制御する機構がある。特許文献1では、3相のステッピングモーターの動作電流をそれぞれ監視しながら動作タイミングを調整する技術が示されている。
特開2014-79035号公報
このような駆動回路に対する供給電圧の異常及びこれに応じた過剰な電流は、ヒューズなどの安全機構や各部を即座に損傷せずとも劣化させる要因になり、短期間での駆動回路の交換といった手間や費用の増大につながる。これまで、このような供給電圧に係る小規模かつ短時間の異常を動作状況によらず速やかに検出して制御することができていないという課題がある。
この発明の目的は、動作状況によらずにより速やかかつ容易に供給電圧の異常に応じて動作を制御することのできる駆動回路を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
ステッピングモーターのモーターコイルの第1端及び第2端にそれぞれ接続されて当該モーターコイルの電流経路となる第1配線及び第2配線と、
前記第1端及び前記第2端における電圧を計測する計測部と、
前記第1配線及び前記第2配線における通電の可否を切り替える切替部と、
検出部と、
を備え、
前記切替部は、計測された前記第1端及び前記第2端における各電圧の所定の重み付け平均に基づいて供給電圧を測定することで前記通電を全て禁止するか否かの切り替えを行い、
前記検出部は、
第3端が接地された第1抵抗素子と、
前記第1配線に一端が接続され、前記第1抵抗素子の前記第3端とは反対側の第4端に他端が接続された第2抵抗素子と、
前記第2配線に一端が接続され、前記第4端に他端が接続された第3抵抗素子と、
を有し、
前記計測部は、前記検出部における前記第4端の電圧を計測する
ことを特徴とする駆動回路である。
また、請求項記載の発明は、請求項記載の駆動回路において、
前記切替部は、前記第4端の電圧が所定の第1判定電圧未満の場合に前記通電を禁止することを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項記載の駆動回路において、
前記切替部は、前記通電を全て禁止している間に、前記第4端の電圧が所定の基準期間以上続けて前記第1判定電圧以上となった場合には、前記通電を可能とすることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項記載の駆動回路において、
前記切替部は、前記通電を全て禁止している間に前記第4端の電圧が前記第1判定電圧より高い第2判定電圧以上となった場合には、前記通電を可能とすることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項のいずれか一項に記載の駆動回路において、
所定の設定時間を計数してタイミング信号を生成するタイミング設定部を備え、
前記切替部は、前記タイミング信号に同期して前記通電の可否の切り替えを行い、
前記計測部は、前記タイミング信号に基づいて前記計測の結果を前記切替部に出力する
ことを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項のいずれか一項に記載の駆動回路において、
前記検出部は、前記第1抵抗素子と並列に、前記第4端と接地面とをつなぐキャパシターを備えることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項のいずれか一項に記載の駆動回路において、
前記検出部は、アノードが前記第4端に接続され、カソードが定電圧部に接続されたダイオードを備え、
前記定電圧部の電圧は、前記計測部の動作に係る所定の基準電圧以下である
ことを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載の駆動回路において、
前記計測部の計測結果に基づいて前記切替部の切り替えを制御する制御部を備えることを特徴とする。
本発明に従うと、動作状況によらずにより速やかかつ容易に供給電圧の異常に応じて動作を制御することができるという効果がある。
本実施形態の駆動回路の構成を説明する図である。 切替素子の状態に応じた電流の流れについて説明する図である。 PWM動作時における切替素子の切り替えと、検出部における電流及び電圧の変化状況とを模式的に示す図である。 PWM動作中に供給電圧の供給が遮断された場合の動作を説明する図である。 切替部の処理内容と手順を示す図である。 励磁可否判定部が実行する励磁可否判定処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例の励磁可否判定部を含む切替部の処理を示す図である。 変形例の検出部の構成を示す図である。 監視電圧の変化ついて説明する図である。 励磁可否判定処理の制御手順の変形例を示すフローチャートである。 励磁可否判定処理の制御手順の他の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の駆動回路1の構成を説明する図である。
駆動回路1は、ここでは、二相ユニポーラーのステッピングモーターMに対する駆動電圧の印加可否を各々定める。すなわち、ステッピングモーターMでは、コイルMA(モーターコイル)とコイルMBとがローターに対して90度異なる向きに位置し、ステッピングモーターM(ステーター)のコイルMAにおけるA相及びAB相の中点と、コイルMBにおけるB相及びBB相の中点とは、いずれもヒューズFを介して供給電圧Vpに接続されている。
駆動回路1は、一端がコイルMAのA相の端(第1端)に接続されて当該A相への駆動電圧供給(印加)有無を切り替える切替素子S1と、一端がAB相の端(第2端)に接続されて当該AB相への駆動電圧供給有無を切り替える切替素子S2と、一端がコイルMBのB相の端に接続されて当該B相への駆動電圧供給有無を切り替える切替素子S3と、一端がBB相の端に接続されて当該BB相への駆動電圧供給有無を切り替える切替素子S4と、増幅部A1、A2と、制御基板10と、検出部20と、計測部30などを備える。
切替素子S1、S2は、上記一端と反対の他端がシャント抵抗RS1を介して接地され、切替素子S3、S4は、上記一端と反対の他端がシャント抵抗RS2を介して接地されている。切替素子S1~S4は、例えば、それぞれFET(パワーMOSFET)であり、切替部11からの駆動信号(ゲート端子への入力)に応じてそれぞれ通電の有無が切り替わる。供給電圧Vpと接地面との間で各相部分を介して電流が流れることでコイルMA、MBに磁場が生じる。通常動作では、切替素子S1、S2が同時にオン(閉止、通電状態)とはならず、また、切替素子S3、S4が同時にオンとはならない。
A相の端から切替素子S1、シャント抵抗RS1を介して接地面につながる電流経路(経路R1(図2参照))が第1配線であり、AB相の端から切替素子S2、シャント抵抗RS1を介して接地面につながる電流経路(経路R2(図2参照))が第2配線である。
切替素子S1、S2とシャント抵抗RS1との間の電圧は、増幅部A1により増幅されたのち、制御基板10に入力される。切替素子S3、S4とシャント抵抗RS2との間の電圧は、増幅部A2により増幅された後、制御基板10に入力される。
検出部20は、コイルMAのA相及びAB相のそれぞれにおける供給電圧Vpとの接続側とは反対側の電圧、すなわち、上記第1端の電圧及び第2端の電圧の間の所定の重み付け平均を検出するための構成である。検出部20の具体的な構成については後述する。
計測部30は、検出部20から出力される監視電圧を計測して、計測結果に応じた信号を制御基板10に出力する。計測部30は、A/D(アナログ/デジタル)変換部を有し、適宜な時間間隔で電圧値をデジタルデータに変換して取得する。
制御基板10は、切替素子S1~S4の駆動信号を出力する。制御基板10は、切替部11と、切替設定部12と、タイミング設定部13と、比較器Cp1、Cp2などを有する。
切替設定部12は、切替部11による切替素子S1~S4の切り替えタイミングに係る設定を行い、また、設定に応じた信号を出力する。切替設定部12には、動作モード信号MOD、回転方向指定信号DIR及び切替部11が低電圧を検出するための判定電圧の設定に係る基準信号REFが入力され、ステッピングモーターMの励磁方式の設定(ここでは、2相方式)や回転方向などの情報が取得される。切替設定部12は、これらの情報に応じて各コイルMA、MBの各相への電圧印加順(電流を流す順)を定め、回転速度に応じたタイミングごとに制御信号を切替部11に出力する。
また、切替設定部12は、ステッピングモーターMの回転動作に必要な磁場(励磁)の大きさに応じた所定の出力電流を得るために、供給電圧の印加有無を細かく切り替えるタイミングに係る設定として、図示略のD/A(デジタル/アナログ)変換器によりアナログ信号に変化された基準電圧を比較器Cp1、Cp2に出力する。比較器Cp1、Cp2では、それぞれコイルMA、MBとつながっているシャント抵抗RS1、RS2の接地側とは反対側の電圧と上記基準電圧とが比較されて、比較結果が切替部11にそれぞれ出力される。
タイミング設定部13は、所定の設定時間を計数してタイミング信号を生成し、切替部11と制御基板10外の計測部30とにタイミング信号を出力する。このタイミング信号に基づいて、計測部30による計測タイミングと切替部11の動作タイミングとが同期される。なお、タイミング信号の周波数は、駆動回路1の動作状況に応じて切り替えられてもよい。例えば、ステッピングモーターMの回転動作が停止して所定時間経過した場合などには、通常よりもタイミング信号の出力周波数が低下してもよい。
切替部11は、例えば、CPU111(制御部、ハードウェアプロセッサー)を備え、切替素子S1~S4への駆動信号を設定して出力し、コイルMA、MBへの通電の可否(有無)を切り替える。切替部11には、上述の計測部30による計測結果、比較器Cp1、Cp2による比較結果、タイミング設定部13によるタイミング信号に加えて、外部から切替許可信号ENAが入力され、これらに基づいて通電の可否が判定される。切替許可信号ENAは、回転動作の待機中や回転動作を中止する必要がある状況(例えば、ステッピングモーターMやその動作対象などを収納する筐体のメンテナンス用扉が動作中に異常開放された場合など)などにおいて、オフ(切替素子S1~S4のオン禁止、励磁禁止)に定められる信号である。切替許可信号ENAがオフの場合には、その他の信号にかかわらず切替素子S1~S4をオンとすることが全て禁止されて、オフ状態が保たれる。切替許可信号ENAがオンの場合には、切替素子S1~S4のオンが許可(励磁許可)される。
上記の駆動回路1の各部の動作は、図示略の制御系電源から入力された動作電圧でなされる。この動作電圧は、例えば、3.3Vなどであり、供給電圧Vp、例えば、24Vや36Vなどよりも低い。
次に、励磁動作及び検出部20について説明する。
ユニポーラー型のステッピングモーターMでは、A相、B相、AB相、BB相の順に電圧を印加して電流を流すことで、ローターを回転させていくことができる。また、コイルMAとコイルMBとには同時に電圧が印加されてよく、例えば、ここではA相+B相、B相+AB相、AB相+BB相、BB相+A相の順で電圧が印加されて(通電のパターンを切り替えて)ローターを回転させる。各相への電圧印加有無は、上述のように切替素子S1~S4により行われる。
図2は、切替素子の状態に応じた電流の流れ及び検出部20について説明する図である。ここでは、コイルMAについて説明する。選択された切替素子S1、S2のうち1つをオンさせる動作を行うと(例えば、切替素子S1)、オンされた切替素子及び対応する相のコイル(A相)を経由して供給電圧Vp(他方のコイルMBへの電力供給路と分岐する点n4)と接地面の間に電流が流れる(経路R1)。オン状態が継続すると、経路R1の電流が漸増していく。この間、A相の供給電圧Vpとの接続側(点n4)とは反対側の点n1の電圧は、ほぼ0Vまで低下する。これに対し、A相と逆結合のAB相は低下分の電圧の上昇が生じて、点n2において電圧が2Vpに上昇する。
経路R1の電流が基準値を超えると、切替許可信号ENAがオンのまま切替素子S1がオフに切り替わる。これにより経路R1の電流が遮断され、AB相側に切替素子S2のボディダイオードS2Dを介して接地面と供給電圧Vp(点n4)とをつなぐ経路R2では、経路R1がオンの間に流れていた電流値と同程度の大きさの回生電流が生じる。これにより、AB相側の点n2の電圧は、0V付近(<0)に低下し、反対にA相側の点n1の電圧が2Vpに上昇する。この回生電流は時間経過とともに漸減する(供給電圧Vpから接地面への向きの電流を正とする符号付き電流値としては漸増)。その後、切替素子S1のオフが解除されてオンに戻される。すなわち、経路R1の電流と経路R2の電流とが合流する点n5の電流は、切替素子S1のオンオフに応じて、切替素子S1をオフに切り替える基準電流値Ith(図3参照)程度の大きさ(絶対値)で交互に正負反転する。なお、切替素子S1をオフした期間にボディダイオードS2Dを介して電流を流す代わりに、切替素子S2をオンして(同期整流)電流を流すこととしてもよい。
切替素子S2の動作時には、上記切替素子S1の動作時と電圧及び電流が反転する。すなわち、コイルMAに所望の磁場(上記切替素子S1の動作時と逆向き)を生じさせる期間のうち一部でのみ切替素子S2がオンされ、当該切替素子S2及びボディダイオードS1Dに電流が流れて、所望の磁場が得られることになる。コイルMBについても同様に、切替素子S3、切替素子S4を動作させことができる。また、切替素子S1、S2のいずれもオフの待機時には、経路R1、R2ともに電流が流れず、点n1、n2はいずれも供給電圧Vpとなる。このように、点n1、n2の電圧の平均値は、常にほぼ供給電圧と等しくなるので(実際には、若干の差があってよい)、この平均電圧を計測することで、動作状況によらず供給電圧を計測することができる。
検出部20は、点n1(第1配線の点、第1端の電圧の計測点)に一端が接続された第2抵抗素子R22と、点n2(第2配線の点、第2端の電圧の計測点)に一端が接続された第3抵抗素子R23とを有し、これらのそれぞれ他端同士が接続されて、当該接続点(後述の第4端)の電圧が監視電圧として計測部30に出力されている。ただし、供給電圧Vpは、制御基板10の動作電圧よりもはるかに高いので、ここでは、一端(第4端)が点n3(第2抵抗素子R22の他端及び第3抵抗素子R23の他端)に接続され、他端(第3端)が接地された第1抵抗素子R21を更に設けることにより第2抵抗素子R22及び第3抵抗素子R23の合成抵抗と、第1抵抗素子R21の抵抗値との比(分圧比)に応じた分圧を計測部30に出力する。合成抵抗を第1抵抗素子R21の抵抗値よりも十分に大きく定めることで、監視電圧は、供給電圧が所定の係数a倍(a<1)されて、制御基板10の動作電圧以下に低減される。また、第2抵抗素子R22及び第3抵抗素子R23の抵抗値がシャント抵抗RS1の抵抗値よりも十分に大きいので、点n1、n2と点n3との間を流れる電流は微小となる。
図3は、PWM動作時における切替素子の切り替えと、検出部20における電流及び電圧の変化状況とを模式的に示す図である。
図3(a)に示すように切替素子S2がオフされ、切替素子S1のオンオフ(開閉)が短い周期で切り替えられている(PWM制御;Pulse Width Modulation)期間では、図3(b)に示すように、点n1、n2の電圧は、交互かつ相反して0V程度と2Vpの間で変化する。これに伴って、図3(c)に示すように、点n3の電圧は、供給電圧Vpに対応する値aVp(係数aは上述の係数)程度の値が保たれる。なお、実際には、点n1と点n2の電圧の若干の差異、第2抵抗素子R22と第3抵抗素子R23の抵抗値のずれ、及び切替素子S1、S2のオフ動作に伴う逆起電力の影響などで、多少の変動が生じる。このときの点n5の電流は、切替素子S1のオンオフが交互に切り替えられる間に、それぞれ電流値±Ithに漸近するように流れる(図3(d))。CPU111による各切替素子S1~S4の動作(通電可否の切り替え)、ここでは、通電をオンする動作は、所定の時間間隔で定期的に行われてよい。ここでは、タイミング設定部13が計数する設定時間を上記所定の時間間隔として、タイミング設定部13から出力されるタイミング信号の取得に同期してオフ状態の切替素子がオンされる。
このようなPWM動作途中で供給電圧Vpの電力供給が停止されたり、再開されたりした場合、コイルMA、MBに印加される電圧は、即座に増減せず、実際には、若干の過渡期間を含んで漸減及び漸増する。印加電圧が小さくなると、これに応じて経路R1、R2を流れる電流も小さくなり、点n1、n2の電圧も低下するので、この電圧が基準値以上小さくなると、PWM動作において切替素子S1(S2)がオフとならずにオン状態が継続されることになる。
図4は、PWM動作中に供給電圧Vpの供給が遮断された場合の動作を説明する図である。
供給電圧Vpの電力供給が停止されたり、駆動回路1の動作が開始されてから供給電圧Vpからの電圧供給が開始されたりすると、供給電圧は、供給電圧の供給装置の特性や、電流回路内の寄生容量などの影響を受けて、過渡期を伴って低下又は上昇する。例えば、切替素子S1がオンされている場合、電力供給の停止後、図4(a)に示す電圧の低下に伴って、図4(b)に示す点n5(すなわち、経路R1及びR2)を流れる電流が漸減する。上記のようにPWM制御を電流値(電流値に対応する点n1、n2、すなわちシャント抵抗RS1の電圧値)により行う場合、制御中に駆動電圧が小さくなっていくと、切替素子S1がオフされる時間が短くなってゆき、タイミングtdにおいて基準電圧Vth以下となると、電流値が切替の基準電流値Ithに到達せずに切替素子S1がオフされず、連続的に電流が流れることになる。
上述のように、供給電圧Vp(点n4)と接地面との間で流れる電流の大きさは、所望の磁場を生成するのに必要な電流値よりも小さくなる。ここでは、ステッピングモーターMの回転動作において、コイルMAに係る一方の切替素子とコイルMBに係る一方の切替素子とを同時に動作させるので、供給電圧Vpから点n4に流れる駆動電流は、この電流値の2倍以下となる。しかしながら、供給電圧が低下すると、上述のように切替素子S1(及びS3又はS4)がオフされる時間が短くなるので、流れる駆動電流が大きくなり、切替素子S1がオフしなくなった段階では、基準電流値Ithの2倍程度の電流が流れる。その後、更に供給電圧が低下すると、駆動電流も併せて減少していく(図4(c))。
このとき、特に、切替素子S1がオフしなくなってからしばらくの期間では、通常想定される電流の上限値Iuよりも大きい電流が長時間(例えば、数msec)継続して流れることになり、ヒューズFが断線したり、断線しないとしても大きな負担がかかって劣化したりする。このような状況を避けるために、本実施形態の駆動回路1では、検出部20の出力する監視電圧に基づく計測部30の計測結果から、基準(第1基準値)以下の低電圧が供給されていると判別された場合には、PWM動作を強制的に停止させて、切替素子S1~S4をオフ(通電、励磁を全て禁止)させる。第1基準値は、基準電圧Vthよりも十分に高い電圧であってもよい。
CPU111は、タイミング信号に基づいてオフ状態の切替素子の通電がオンされるタイミングから若干遅れて(このタイミングに基づいて)、計測部30から出力された計測結果を取得し、判定動作を行う。なお、計測部30が上記若干の遅れ時間よりも十分に短い時間間隔で計測結果を出力可能な場合には、計測部30は、タイミング信号に応じたタイミングで出力をおこなわなくてもよく、計測部30は、出力可能な時間間隔で随時計測結果を出力し、CPU111がタイミング信号に基づくタイミングで判定及び切替素子S1~S4の設定動作を行えばよい。
図5は、切替部11の処理内容と手順を示す図である。
励磁可否判定部101は、切替許可信号ENA及び計測部30から得られた監視電圧に基づいて、切替素子S1~S4をオンさせてよい(励磁してよい)か否かを判定する。切替許可信号ENAがオフの場合には、切替素子S1~S4のオンを禁止する信号が励磁切替駆動部102に出力される。また、上述のように、供給電圧が低く、監視電圧が第1基準値に対応する判定電圧(第1判定電圧)の値よりも低くなった場合にも、切替素子S1~S4のオン(通電)を全て禁止する信号が励磁切替駆動部102に出力される。切替許可信号ENAがオンかつ監視電圧が判定電圧以上である場合には、切替素子S1~S4のオンを許可する信号が励磁切替駆動部102に出力される。判定電圧は、切替設定部12が基準信号REFなどに基づいて定められる。基準信号REFには、直接判定電圧の値に係る情報が含まれていてもよいし、切替設定部12が予め判定電圧の設定データを保持し、基準信号REFと設定データとを参照して適切な判定電圧を設定してもよい。
励磁切替駆動部102では、励磁可否判定部101から許可信号が入力されている場合に、切替設定部12の切替タイミング信号と、比較器Cp1、Cp2の入力信号に基づいて、切替素子S1~S4のいずれをオンさせるかを判定して、切替素子S1~S4にオン信号又はオフ信号を出力する。切替タイミング信号は、ステッピングモーターMのローターを回転させるために、回転速度に応じて所定の時間間隔で順次オンさせる切替素子S1~S4を切り替えるための信号である。
比較器Cp1、Cp2の信号は、それぞれ、コイルMA、MBに流れる電流が基準電流値Ithを超えているか否かを判別する。上述のように、切替素子S1~S4のうち上記励磁可否判定部101及び切替設定部12の信号に基づいてオンが許可されているものについて、電流が基準電流値Ithを超えた場合(点n1、n2における電圧が基準値を超えた場合)に一時的にオフに切り替え、その後、タイミング設定部13のタイミング信号に応じてオンに戻されるようにPWM制御が行われる。比較器Cp1、Cp2の信号は独立に処理されて、切替素子S1、S2のオンオフ動作と、切替素子S3、S4のオンオフ動作とが各々別個になされる。
励磁可否判定部101の処理及び励磁切替駆動部102の処理は、それぞれ共通のCPU111が実行してもよいし、複数のCPU111により別個に行われてもよい。
図6は、励磁可否判定部101(切替部11)が実行する励磁可否判定処理の制御手順を示すフローチャートである。この処理は、継続的に繰り返し実行される。
励磁可否判定処理が開始されると、CPU111は、計測部30から監視電圧値を取得する(ステップS101)。なお、監視電圧値を取得するタイミングはタイミング設定部13からのタイミング信号に応じて定められてもよいし、前の処理の終了から所定時間経過後などに行われてもよい。タイミングを厳密にそろえる必要がない場合には、ステップS101の処理が開始されてから最初に取得される監視電圧値を取得すればよく、計測部30による監視電圧値の出力頻度は適宜な時間間隔に設定されていてもよい。
CPU111は、監視電圧が判定電圧以上であるか否かを判別する(ステップS102)。監視電圧が判定電圧以上ではない(未満である)と判別された場合には(ステップS102で“NO”)、CPU111は、励磁禁止信号を励磁切替駆動部102に出力する(ステップS111)。それから、CPU111の処理は、ステップS101に戻る。
監視電圧が判定電圧以上であると判別された場合には(ステップS102で“YES”)、CPU111は、切替許可信号ENAがオンであるか否かを判別する(ステップS103)。切替許可信号ENAがオンであると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、CPU111は、励磁切替駆動部102に励磁許可信号を出力する(ステップS104)。それから、CPU111の処理は、ステップS101に戻る。切替許可信号ENAがオフであると判別された場合には(ステップS103で“NO”)、CPU111の処理は、ステップS111に移行する。
図7は、変形例の励磁可否判定部を含む切替部11の処理を示す図である。
図7(a)に示す変形例1の励磁可否判定部101aの処理は、CPU111ではなく、論理回路でなされる。励磁可否判定部101aは、比較器Cp101と、論理積回路Lm101を有する。比較器Cp101は、計測部30の出力と判定電圧とを比較した結果を出力する。論理積回路Lm101は、比較器Cp101の比較結果と、切替許可信号ENAの論理積をとって結果を出力する。判定電圧は、例えば、切替設定部12などが調整、設定してもよい。
図7(b)に示す変形例2の励磁可否判定部101bの処理では、励磁可否判定部101bが連続的に入力される計測部30からの入力値を一時的に固定するサンプルホールド回路Sh101を有する。タイミング設定部13は、計測部30にタイミング信号を出力する代わりに、サンプルホールド回路Sh101に値を固定するタイミングを指定する信号を出力することで、制御基板10の中だけで計測データの取得タイミングと判定のタイミングとを同期することができる。
図8は、変形例の検出部20aの構成を示す図である。図9は、点n3における監視電圧の変化ついて説明する図である。
上述のように、点n1、n2の電圧の変動範囲の違い、第2抵抗素子R22及び第3抵抗素子R23の抵抗値のずれ、及び切替素子S1、S2のオフ時の逆起電力などに応じて、図9(a)に示すように、点n3の監視電圧には若干の変動(リップルやスパイクノイズ)が生じる。これにより、監視電圧が瞬間的に計測部30の計測範囲を超過したり、また、供給電圧が低下した場合にこの変動に応じて監視の結果、すなわち、判定電圧Vjとの上下が変動したりする場合がある。瞬間的な変動は、ヒューズFの劣化などにはほとんど影響せず、一方でステッピングモーターMや計測部30の動作に悪影響を生じ得る。そこで、この変形例の検出部20aは、一端(第3端)が接地されて、他端が接続された点n3(第4端)と接地面との間をつなぐキャパシターC24と、カソードが電圧Vcの電圧源(定電圧部)に接続されてアノードが点n2に接続されたダイオードD25と、を有する。第1抵抗素子R21と並列に位置するキャパシターC24は、電圧変動を抑制するので、図9(b)に示すように、小さい変動が抑制されて、供給電圧Vpに変動がない場合にはほぼ一定の電圧が監視電圧として出力される。キャパシターC24の容量は、このような細かい変動が抑制される程度であればよく、また、リアルタイム計測を妨げない程度とされればよい。また、ダイオードD25は、図9(a)に示すスパイクノイズn3sのように、瞬間的に電圧Vcより大きい電圧が生じた場合に、この影響を吸収する。これにより、計測部30の計測範囲を超過する電圧が当該計測部30に入力されてトラブルを生じるのを抑制することができる。電圧Vcは、計測部30が正常に所望の精度で計測動作を行うことのできる(計測動作に係る)所定の基準電圧に応じて定められてよい。例えば、基準電圧は、計測部30の計測上限電圧(制御基板10の動作電圧など)であってよく、又はこれよりも若干小さくても(例えば、ダイオードD25の降下電圧分を考慮するなど)よい。計測上限電圧が計測部30のA/D変換部における基準電圧と異なる(計測上限電圧よりも基準電圧の方が低い)場合には、このA/D変換部における基準電圧が電圧Vcであってもよい。
また、一時的な電圧低下の場合や、電圧の上下速度が遅い場合などに、監視電圧の細かい変動に応じて頻繁に切替素子S1~S4をオンする動作を禁止するか否かが切り替わるのを抑制する(特に、瞬間的な上昇でオンされるのを抑制する)ように処理を制御することもできる。切替素子S1~S4のオンを禁止する判定電圧VjL(第1判定電圧)よりも、切替素子S1~S4のオンを許可する判定電圧VjH(第2判定電圧)を高く設定することで、図9(c)に示すように、監視電圧が判定電圧VjLを切ったタイミングtp以降に監視電圧がこの判定電圧VjL以上に戻っても、判定電圧VjH以上となるタイミングteまでは、切替素子S1~S4のオンを許可しないこととしてもよい。
あるいは、図9(d)に示すように、タイミングtpで監視電圧が判定電圧Vjを下回ると、その後、監視電圧が所定時間(基準時間)連続して判定電圧Vj以上となるタイミングteまでは切替素子S1~S4のオンを許可しないこととしてもよい。ここでは、監視電圧が一時的に低下して判定電圧Vjとなったタイミングtp以降、判定電圧Vjを挟んで上下する期間があるが、このような場合でも、続けて切替素子S1~S4をオフの状態に維持することができる。最後に判定電圧Vj未満を計測した後、判定電圧Vj以上に切り替わったタイミングtfから所定時間が経過後のタイミングteに、切替素子S1~S4のオンが許可される。
図10は、励磁可否判定処理の制御手順の変形例を示すフローチャートである。この変形例は、上記の図9(c)に示した複数の判定電圧VjL、VjHに対応する処理である。この処理には、上記の励磁可否判定処理に対してステップS121~S123の処理が追加されている。その他の同一の処理内容には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
ステップS101の処理で監視電圧値を取得すると、CPU111は、現在、励磁許可信号を出力している励磁許可状態であるか否かを判別する(ステップS121)。励磁許可状態であると判別された場合には(ステップS121で“YES”)、CPU111は、判定電圧として、低い方の判定電圧VjLを選択する(ステップS122)。それから、CPU111の処理は、ステップS102に移行する。励磁許可状態ではないと判別された場合には(ステップS121で“NO”)、CPU111は、判定電圧として、高い方の判定電圧VjHを選択する(ステップS123)。それから、CPU111の処理は、ステップS102に移行する。
図7(a)のような論理回路で判定を行う場合には、2種類の判定電圧VjL、VjHを選択的に切り替えて比較器に入力してもよいし、判定電圧VjLが入力される比較器と判定電圧VjHが入力される比較器とが各々用意されて、励磁許可状態か否かに応じてどちらかが利用されるように切り替えてもよい。あるいは、比較対象とされる判定電圧を切り替える代わりに、例えば、第1抵抗素子R21に対して並列に抵抗素子を設け、当該抵抗素子の接地有無を切り替えることにより、検出部20が出力する監視電圧を判定電圧VjL、VjHの差に応じて引き下げてもよい。
図11は、励磁可否判定処理の制御手順の他の変形例を示すフローチャートである。この変形例は、上記図9(d)に示した判定基準に対応する処理である。この処理には、上記実施形態の励磁可否判定処理に対してステップS112の処理が追加されている。その他の同一の処理内容には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
CPU111は、ステップS111で励磁禁止信号を出力した後、所定時間ステップS101の処理に戻さずに待機する(ステップS112)。それから、CPU111の処理は、ステップS101に戻る。
図7(a)のような論理回路で判定を行う場合には、例えば、比較器Cp101からハイレベル信号(異常なし)が出力される連続回数を計数するカウンター回路を有し、連続回数が基準回数となるまで段階で論理積回路Lm101の出力を全てロー(通電禁止)に切り替える構成が含まれていてもよい。
以上のように、本実施形態の駆動回路1は、ステッピングモーターMのコイルMAの第1端及び第2端にそれぞれ接続されて当該コイルMAの電流経路となる第1配線及び第2配線と、第1端及び前記第2端における電圧を計測する計測部30と、第1配線及び第2配線における通電の可否を切り替える切替部11と、を備える。切替部11は、計測された第1端及び第2端における各電圧の所定の重み付け平均に基づいて通電を全て禁止するか否かの切り替えを行う。すなわち、供給電圧を直接計測しなくても、第1端及び第2端の電圧に基づいて適切に供給電圧を特定できるので、駆動回路1内で、計測及び動作を完結することができる。また、短い周期で交互に高低が反転する第1端と第2端の電圧の重み付け平均(理想的には単純平均)を出力するので、動作状況によらず供給電圧を安定して計測し、より容易かつ速やかに異常の判定を行うことができる。これにより、特に、電圧低下時にPWM動作を停止させて、第1配線及び第2配線の両方の通電をまとめて禁止することができ、PWM動作が正常になされないことによる過剰な電流の発生を抑制して、ヒューズFの劣化などを抑制することができる。
また、駆動回路1は、第3端が接地された第1抵抗素子R21と、第1配線に一端が接続され、第1抵抗素子R21の接地側の一端とは反対側の第4端(点n3)に他端が接続された第2抵抗素子R22と、第2配線に一端が接続され、第4端(点n3)に他端が接続された第3抵抗素子R23と、を有する検出部20を備える。計測部30は、検出部20における第4端(点n3)の電圧を計測する。
これにより、簡易な構成で容易かつ確実に供給電圧を計測することができ、計測値に基づいて速やかに切替素子S1~S4の動作制御、特に、低電圧時の動作を中止させることができる。
また、切替部11は、点n3の電圧が所定の判定電圧Vj未満の場合に通電を禁止する。これにより、低電圧でPWM動作が正常に行われない場合に通電状態が続くことによる(特に、複数のコイルMA、MBの両方について)過電流の発生を抑制することができる。したがって、ヒューズFなどの各部の負荷の上昇及び劣化を低減させることができる。
また、切替部11は、通電を全て禁止している間に、点n3の電圧が所定の基準期間以上続けて判定電圧Vj以上となった場合には、通電(励磁)を可能とする。これにより、供給電圧が判定電圧Vj付近にある場合にその細かい変動に伴って通電禁止要否(励磁可否)が細かく変更されない。特に、実質上禁止すべき状況の時に不必要に通電を可能としないので、より動作を安定させることができる。
また、切替部11は、通電を全て禁止している間に点n3の電圧が第1判定電圧VjLより高い第2判定電圧VjH以上となった場合には、通電(励磁)を可能とする。このように判定電圧を2種類設定し、低い側の第1判定電圧VjLで通電を禁止した場合に、これより高い第2判定電圧VjHに戻るまで通電を可能に戻さないことで、細かい電圧変動などにより不必要に通電の要否を切り替えないようにすることができる。
また、駆動回路1(検出部20)は、所定の設定時間(ここでは、オン信号を出力する時間間隔)を計数してタイミング信号を出力するタイミング設定部13を備え、切替部11は、タイミング信号に同期して第1配線及び前記第2配線の通電をオフに切り替える動作を行い、計測部30は、タイミング信号に基づいて計測を行って結果を切替部11に出力する。
このように、通電の切り替え(オン)に係る動作と計測結果の取得とのタイミングを適切に調整することで、通電オン時のスパイクノイズなどの影響を回避しつつ速やかに低電圧などの電圧供給異常に乗じた異常を特定し、対応してPWM動作などの停止を可能とすることができる。
また、駆動回路1(検出部20)は、第1抵抗素子R21と並列に、前記第4端と接地面とをつなぐキャパシターC24を備える。第2抵抗素子R22と第3抵抗素子R23との実際の値の差は、駆動回路1の回路特性などに応じて監視電圧には微小な変動が生じやすいので、キャパシターC24によって変動のうち高周波数成分をカットすることで、必要な周波数での変動に応じてより適切な切り替え動作を行うことができる。
また、駆動回路1(検出部20)は、アノードが点n3に接続され、カソードが電圧Vcの定電圧部に接続されたダイオードD25を備える。定電圧部の電圧Vcは、計測部30の動作に係る所定の基準電圧以下である。
すなわち、計測部30の計測可能外の電圧をダイオードD25と定電圧部とで吸収することができるので、計測部30に計測範囲外の電圧が入力するのを避けることができるので、計測部30の誤計測、劣化や損傷などを防ぐことができる。
また、駆動回路1は、計測部30の計測結果に基づいて切替部11の切り替えを制御するCPU111を備える。すなわち、駆動回路1内で異常な供給電圧の検出、判定を行ってその判定結果に基づいて通電の禁止要否(励磁の可否)を切り替えることができるので、処理を駆動回路1内で完結することができる。これにより、駆動回路1内外で整合をとって構成や制御内容を調整する必要がなく、手間が軽減される。また、計測結果の伝送経路などが長くならないので、処理の確実性も向上する。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、計測部30の計測結果を切替部11が取得し、励磁可否判定部101が励磁可否(通電禁止の要否)の判定を行って制御信号を励磁切替駆動部102に出力したが、切替部11が励磁可否判定部101を有さなくてもよい。この場合、駆動回路1から計測部30の結果が駆動回路1の外部に出力されて、外部で当該結果を切替許可信号ENAに反映させる処理が行われ、計測部30の結果に基づく励磁可否が設定された切替許可信号ENAが駆動回路1の切替部11(励磁切替駆動部102)に入力される。切替部11(励磁切替駆動部102)は、この切替許可信号ENAにより、供給電圧の間接的な計測値に基づいてPWM動作の可否(禁止要否)を定めることができる。
また、上記実施の形態では、制御部としてCPU111が制御動作を行ったが、CPU111に限らず、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用の制御動作を行う構成を有していてもよい。
また、上記実施の形態では、タイミング設定部13がタイミング信号を出力することで、通電の切替動作と計測とのタイミング調整を行ったが、タイミング信号は、各タイミングのみを指定する信号ではなく、例えば、所定周波数のクロック信号などであって、各々所定回数のクロック信号を計数するごとに動作が行われることで動作のタイミング調整がなされてもよい。
また、上記実施の形態では、2相ユニポーラー型のステッピングモーターMのコイルMAにおいて相補的に電圧が印加されるA相及びAB相の各配線に検出部20を取り付けて通電(励磁)動作の禁止要否の判定を行ったが、コイルMAに代えて又は加えてコイルMBに検出部20が取り付けられていてもよい。また、2相ユニポーラー型のものに限られず、例えば、3相以上のステッピングモーターのいずれかのコイルであってもよい。また、他励方式ではなく、自励方式のステッピングモーターであってもよい。
また、A相及びAB相(又は対応する2点)の電圧の重み付け平均がリアルタイムで検出可能であれば、検出部20の回路構成は実施形態及び各変形例で示したものに限られない。また、第2抵抗素子R22及び第3抵抗素子R23の抵抗値が異なる場合、図9(a)に示した監視電圧の変動が大きくなるので、例えば、第1判定電圧VjLと第2判定電圧VjHとの差を大きく定めてもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、信号経路、処理内容及び処理手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
1 駆動回路
10 制御基板
11 切替部
12 切替設定部
13 タイミング設定部
20、20a 検出部
30 計測部
101、101a、101b 励磁可否判定部
102 励磁切替駆動部
111 CPU
A1、A2 増幅部
C24 キャパシター
Cp1、Cp2、Cp101 比較器
D25 ダイオード
F ヒューズ
Ith 基準電流値
Iu 上限値
Lm101 論理積回路
M ステッピングモーター
MA、MB コイル
R21 第1抵抗素子
R22 第2抵抗素子
R23 第3抵抗素子
RS1、RS2 シャント抵抗
S1~S4 切替素子
S1D、S2D ボディダイオード
Sh101 サンプルホールド回路
Vc 電圧
Vj、VjH、VjL 判定電圧
Vp 供給電圧
Vth 基準電圧

Claims (8)

  1. ステッピングモーターのモーターコイルの第1端及び第2端にそれぞれ接続されて当該モーターコイルの電流経路となる第1配線及び第2配線と、
    前記第1端及び前記第2端における電圧を計測する計測部と、
    前記第1配線及び前記第2配線における通電の可否を切り替える切替部と、
    検出部と、
    を備え、
    前記切替部は、計測された前記第1端及び前記第2端における各電圧の所定の重み付け平均に基づいて供給電圧を測定することで前記通電を全て禁止するか否かの切り替えを行い、
    前記検出部は、
    第3端が接地された第1抵抗素子と、
    前記第1配線に一端が接続され、前記第1抵抗素子の前記第3端とは反対側の第4端に他端が接続された第2抵抗素子と、
    前記第2配線に一端が接続され、前記第4端に他端が接続された第3抵抗素子と、
    を有し、
    前記計測部は、前記検出部における前記第4端の電圧を計測する
    ことを特徴とする駆動回路。
  2. 前記切替部は、前記第4端の電圧が所定の第1判定電圧未満の場合に前記通電を禁止することを特徴とする請求項記載の駆動回路。
  3. 前記切替部は、前記通電を全て禁止している間に、前記第4端の電圧が所定の基準期間以上続けて前記第1判定電圧以上となった場合には、前記通電を可能とすることを特徴とする請求項記載の駆動回路。
  4. 前記切替部は、前記通電を全て禁止している間に前記第4端の電圧が前記第1判定電圧より高い第2判定電圧以上となった場合には、前記通電を可能とすることを特徴とする請求項記載の駆動回路。
  5. 所定の設定時間を計数してタイミング信号を生成するタイミング設定部を備え、
    前記切替部は、前記タイミング信号に同期して前記通電の可否の切り替えを行い、
    前記計測部は、前記タイミング信号に基づいて前記計測の結果を前記切替部に出力する
    ことを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の駆動回路。
  6. 前記検出部は、前記第1抵抗素子と並列に、前記第4端と接地面とをつなぐキャパシターを備えることを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の駆動回路。
  7. 前記検出部は、アノードが前記第4端に接続され、カソードが定電圧部に接続されたダイオードを備え、
    前記定電圧部の電圧は、前記計測部の動作に係る所定の基準電圧以下である
    ことを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の駆動回路。
  8. 前記計測部の計測結果に基づいて前記切替部の切り替えを制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の駆動回路。
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