JP7417780B1 - 情報処理システム、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

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慶臣 石川
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Abstract

【課題】店舗の利益を最大化するために最適な値引率を算出することが可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供する。【解決手段】情報処理システム(1)は、値引き対象の商品を受け付ける受付部(372)と、各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を予測する需要予測モデル(132)と、需要予測モデルにより予測された需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、現在時刻から閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、現在時刻における最適な値引き率を算出する算出部であって、商品の廃棄を避けるための罰則パラメータを用いて値引き率を算出する、算出部(142)と、算出した値引き率を出力する出力部(371)とを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、小売店における商品の情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
食品を扱う小売店においては、賞味期限(又は消費期限)が近い商品の廃棄ロスを抑制するために、商品の販売価格を値引きするオペレーションを実施している。その際、店舗の利益を最大化するために、廃棄ロスを抑制しつつも、できる限り値引き率を小さくすることが望ましい。
例えば特許文献1には、商品の価格を含む商品情報を取得する取得手段と、値引きに関する情報を設定する設定手段と、取得手段で取得した商品の価格を設定手段で設定された値引きに関する情報によって値引き後の価格を演算する演算手段と、設定手段で設定された商品の価格と演算手段で演算された値引き後価格を表示器の同じ画面内に表示する表示手段とを備えたハンディターミナルが開示されている。
また、特許文献2には、商品の価格について値引きのタイミングを判断するための値引き判断自動化システムであって、商品の価格について値引きのタイミングを判断するために必要な、少なくとも時刻を含む値引き判断要素を選択可能とするとともに、この選択した値引き判断要素についてその数値を設定し、これを設定要素データとして記憶可能とし、この設定した設定要素データを、当該値引き判断要素についての実際の数値である実際要素データと比較することにより、値引きのタイミングを判断する値引き判断自動化システムが開示されている。
特開2013-88908号公報 特開2007-199933号公報
値引きオペレーションにおいて、各担当者は、自身の経験に基づいて値引き率を決定する場合がある。この場合、値引き率の決定が各担当者の経験に依存していることから、担当者によっては余分な値引きや廃棄ロスを発生させてしまう恐れがある。
そこで、本発明は、店舗の利益を最大化するために最適な値引き率を算出することが可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理システムは、値引き対象の商品を受け付ける受付部と、各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を予測する需要予測モデルと、需要予測モデルにより予測された需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、現在時刻から閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、現在時刻における最適な値引き率を算出する算出部であって、商品の廃棄を避けるための罰則パラメータを用いて値引き率を算出する、算出部と、算出した値引き率を出力する出力部とを備える。
この態様によれば、情報処理システムは、罰則パラメータを用いて廃棄の許容度を調整した、最適な値引き率を算出することができる。
上記情報処理システムにおいて、算出部は、
以下の式(1)により(t,c,rprev,t’)に対してQを最大にする値引き率r*を選択し、
Qは動的計画法を用いて以下のように計算し、
tは現在時刻であり、t’は次の値引き時刻であり、t’’は次の次の値引き時刻であり、Tは閉店時刻であり、cは在庫数であり、rは時刻tにおける値引き率であり、rprevは現在時刻tまでに設定されていた値引き率であり、Q(t,c,t’,r)は(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt’である時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益であり、p0は元の販売価格であり、Pt,s,r(c)は値引き率rで時刻tから時刻sまで販売した時にc個売れる確率であり、φは罰則パラメータであり、Q0は期間(t,t’)での期待利益であり、Q1は期間(t’,T)での期待利益であり、N(t,c,t’,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt’である時に期間(t,t’)で期待される販売個数であり、V(t’,c’,r)は、時刻t’でそれまでの値引き率がr、在庫数がc’かつ、次の値引き時刻がt’’である時の期待利益を時刻t’’について平均化した値であってもよい。
上記情報処理システムにおいて、算出部は、値引きオペレーションの際の担当者のオペレーションコストを導入するパラメータを用いて値引き率を算出してもよい。この態様によれば、情報処理システムは、値引きオペレーションの際の担当者のオペレーションコストを反映した、実業務により適した値引き率を算出することができる。
上記情報処理システムにおいて、算出部は、
以下の式(1)により(t,c,rprev,t’)に対してQを最大にする値引き率r*を選択し、
Qは動的計画法を用いて以下のように計算し、
tは現在時刻であり、t’は次の値引き時刻であり、t’’は次の次の値引き時刻であり、Tは閉店時刻であり、cは在庫数であり、rは時刻tにおける値引き率であり、rprevは現在時刻tまでに設定されていた値引き率であり、Q(t,c,t’,r)は(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt’である時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益であり、p0は元の販売価格であり、Pt,s,r(c)は値引き率rで時刻tから時刻sまで販売した時にc個売れる確率であり、φは罰則パラメータであり、Q0は期間(t,t’)での期待利益であり、Q1は期間(t’,T)での期待利益であり、N(t,c,t’,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt’である時に期間(t,t’)で期待される販売個数であり、V(t’,c’,r)は、時刻t’でそれまでの値引き率がr、在庫数がc’かつ、次の値引き時刻がt’’である時の期待利益を時刻t’’について平均化した値であり、I {条件x} は、条件xがTrueの場合に1、Falseの場合に0をとる関数であり、τは、値引きオペレーションのタイミングで在庫が余っていた場合、商品識別コードの読み取りコストとして1商品あたりにかかるコストであり、ρは、値引きオペレーションのタイミングで在庫が余っていた場合、値引きシールを発行して商品に貼り付けるコストとして1商品あたりにかかるコストであってもよい。
上記情報処理システムにおいて、次の値引き時刻は現在時刻の所定時間後であってもよい。この態様によれば、情報処理システムは、所定時刻ごとに値引きオペレーションを行う商品についても最適な値引き率を算出することができる。
上記情報処理システムにおいて、算出部は、
以下の式(8)により(t,c,rprev,t’)に対してQを最大にする値引き率r*を選択し、
Qは動的計画法を用いて以下のように計算し、
tは現在時刻であり、Tは閉店時刻であり、cは在庫数であり、rは時刻tにおける値引き率であり、Q(t,c,r)は(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がrである時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益であり、p0は元の販売価格であり、Pt,r(c)を、値引き率rで時刻tから所定時間t0後まで販売した時にc個売れる確率であり、φは罰則パラメータであり、Q0は期間(t,t+t0)での期待利益であり、Q1は期間(t+t0,T)での期待利益であり、N(t,c,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がrである時に期間(t,t+t0)で期待される販売個数であり、V(t,c)は、時刻tで、在庫数がcである時において、閉店時の期待利益が最大となるような値引き率rを選択した時の閉店時の期待利益であってもよい。
上記情報処理システムにおいて、罰則パラメータは、複数種類の商品の販売価格並びに値引き価格又は値引き率を含む販売情報を用いて乱数シミュレーションを実施することで決定されてもよい。この態様によれば、情報処理システムは、目的に合わせて適切なパラメータ値を選択することができる。
本発明の他の態様に係る方法は、情報処理システムが、値引き対象の商品を受け付けることと、需要予測モデルを用いて、各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を予測することと、需要予測モデルにより予測された需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、現在時刻から閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、現在時刻における最適な値引き率を算出することであって、商品の廃棄を避けるための罰則パラメータを用いて値引き率を算出する、ことと、算出した値引き率を出力することとを含む。
本発明の他の態様に係るプログラムは、1又は複数のコンピュータに、値引き対象の商品を受け付けることと、需要予測モデルを用いて、各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を予測することと、需要予測モデルにより予測された需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、現在時刻から閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、現在時刻における最適な値引き率を算出することであって、商品の廃棄を避けるための罰則パラメータを用いて値引き率を算出する、ことと、算出した値引き率を出力することとを実行させる。
本発明の他の態様に係るプログラムは、通信ネットワークを介して情報処理装置に接続されるコンピュータに、値引き対象の商品に付与された識別情報を認識し、商品を識別することと、情報処理装置に、各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を予測させ、予測された需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、現在時刻から閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、現在時刻における最適な値引き率を商品の廃棄を避けるための罰則パラメータを用いて算出させることと、算出された値引き率及び/又は算出された値引き率に基づく値引き価格を提示することと、を実行させる。
上記プログラムは、情報処理装置に、値引きオペレーションの際の担当者のオペレーションコストを導入するパラメータをさらに用いて値引き率を算出させてもよい。
上記プログラムにおいて、次の値引き時刻は現在時刻の所定時間後であってもよい。
本発明によれば、店舗の利益を最大化するために最適な値引率を算出することが可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。 動的計画法により最適な値引き率を算出するイメージ図である。 データベースに格納される情報を例示する模式図である。 本発明の実施形態に係るユーザ端末の概略構成を示すブロック図である。 商品の値引き処理におけるユーザ端末の動作を示すフローチャートである。 商品の値引き処理におけるユーザ端末の画面を例示する模式図である。 商品の値引き処理におけるユーザ端末の画面を例示する模式図である。 値引き時刻及び閉店時刻の設定画面を例示する模式図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、係る実施形態も本発明の範囲に含まれる。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る販売価格設定支援システム(情報処理システム)1は、データベース20を有する販売価格設定支援装置(情報処理装置)10と、この販売価格設定支援装置10と通信ネットワークNを介して接続されたユーザ端末30とを備える。ユーザ端末30には商品の値引きシールを出力するプリンタ(シールプリンタ)40が有線又は無線により接続されている。或いは、プリンタ40は、ユーザ端末30に内蔵されていてもよい。なお、図1には、ユーザ端末30及びプリンタ40を1つずつのみ示しているが、ユーザ端末30及びプリンタ40は複数ずつ設けられていてもよい。
通信ネットワークNは、販売価格設定支援装置10及びユーザ端末30の間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
図2は、本発明の実施形態に係る販売価格設定支援装置10の概略構成を示すブロック図である。なお、図2では、単一の販売価格設定支援装置10を想定し、必要な構成の一例を示しているが、販売価格設定支援装置10を、複数のコンピュータシステムによる多機能の分散システムの一部として構成することもできる。例えば、販売価格設定支援装置10の一部の機能をデータベース20、又はデータベース20と通信可能な他の情報処理装置に含めてもよい。販売価格設定支援装置10は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、所定のプログラムを実行することにより、ユーザ端末30との間で情報を送受信し、各種商品の値引き率を算出してユーザ端末30に送信するといったサーバ機能を実現する。図2に示すように、販売価格設定支援装置10は、通信装置11と、メモリ12と、記憶媒体13と、演算装置14とを備える。
通信装置11は、販売価格設定支援装置10を通信ネットワークNに接続し、通信ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信装置11は、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置を用いて構成される。
メモリ12は、例えば、RAMなどの半導体メモリにより構成されるメインメモリである。
記憶媒体13は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等のコンピュータ読み取り可能な記憶装置である。記憶媒体13は、オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラムを含む各種プログラム131及びこれらのプログラムの実行中に使用される各種データを記憶する。具体的には、記憶媒体13は、プログラム131に加え、販売期限までの各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を商品ごとに予測する需要予測モデル132を記憶する。
演算装置14は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphical processing unit)等のプロセッサからなり、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット及び各種レジスタから構成され、記憶媒体13に格納されている各種プログラムを実行することで販売価格設定支援装置10の各部を中枢的に制御する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。また、演算装置14は、プログラム131を実行することにより、ユーザ端末30と連携して値引き処理などの販売価格設定支援機能を実現する。演算装置14により実現させる機能部には、需要予測モデル構築部141と、値引き率算出部142とが含まれる。
需要予測モデル構築部141は、後述するデータベース20に蓄積された複数種類の商品の元の販売価格並びに値引き価格又は値引き率を含む販売情報を用いて、販売期限までの各時刻において各値引き率に応じた商品の需要量を商品ごとに予測する需要予測モデル132を構築する。需要量の予測とは、販売数や販売金額などの需要数の予測を含む。なお、需要予測モデル132において使用されるアルゴリズムは特に限定されず、任意の需要予測アルゴリズムを用いることができる。
値引き率算出部142は、需要量や在庫数、残りの販売期間に基づいて、各時刻で利益を最大化する値引き率を算出する。詳細には、値引き率算出部142は、需要予測モデル132により予測された需要量に基づき、動的計画法(ダイナミックプライシング)を用いることにより、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される最適な値引き率を算出する。
図3は、動的計画法により、時刻Tからさかのぼって、時間の進行方向とは逆の方向に逐次的に値引き率及び在庫数を探索することで、最終的に得られる価値(利益)Qを最大にする値引き率を算出するイメージ図である。
図4は、データベース20に格納される情報を例示する模式図である。図4に示すようにデータベース20には、商品情報データベース(DB)21と販売情報データベース(DB)22とが格納されている。なお、図1においては、販売価格設定支援装置10にデータベース20を接続しているが、通信ネットワークNを介して両者を接続してもよい。
商品情報データベース21には、商品の情報が格納される。具体的には、商品の識別情報、商品名、販売価格、現在設定されている値引き率等の情報が格納される。なお、前日に設定された値引き率を初期化するために、現在設定されている値引き率は、閉店時刻の後の所定の時刻にゼロが設定されるようにし、開店時刻でゼロとなっていることが望ましい。
販売情報データベース22には、複数種類の商品の各々に関する過去の販売実績に関する情報が格納される。具体的には、元の販売価格、実際の販売価格(値引き価格)又は値引き率、販売数、売上金額、値引きロス金額、廃棄ロス金額等の情報が格納される。このような各商品の販売情報は、店舗の識別情報である店舗IDごとに格納されていてもよいし、値引きオペレーションを行うユーザの識別情報であるユーザIDごとに格納されていてもよい。
ユーザ端末30は、値引きオペレーションを行うユーザが使用する装置であり、スマートフォン、タブレット端末、PDA等の専用または汎用の携帯可能な端末装置(コンピュータ)により構成することができる。図5は、ユーザ端末30の概略構成を示すブロック図である。図5に示すように、ユーザ端末30は、通信装置31と、表示装置32と、入力装置33と、メモリ34と、記憶媒体35と、読取部36と、演算装置37とを備える。
通信装置31は、ユーザ端末30を通信ネットワークNに接続し、通信ネットワークN上の他の端末(例えば、販売価格設定支援装置10やプリンタ40)と通信をするためのハードウェアモジュールであり、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置を用いて構成される。
表示装置32は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いて構成され、ユーザに各種の情報を提示する。
入力装置33は、キーボード、各種操作ボタン、表示装置32に設けられたタッチパネル等の入力デバイスであり、ユーザによってなされた操作を受け付け、該操作に応じた信号を演算装置37に入力する。
メモリ34は、例えばRAMなどの半導体メモリにより構成されるメインメモリである。
記憶媒体35は、例えばROMなどの半導体メモリにより構成されるストレージである。記憶媒体35は、オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラムを含む各種プログラムを記憶する。具体的には、記憶媒体35は、後述する読取部36により値引き対象商品を認識し、販売価格設定支援装置10から当該商品の値引き率を取得し、対象商品の値引き率及び/又は値引き価格を提示する一連の値引き処理をユーザ端末30に実行させるプログラム351を記憶する。
読取部36は、例えばバーコードスキャナ又は光学カメラであり、商品又は値札等に付された商品の識別情報を表すコード情報(商品識別コード)を読み取り、商品識別コードを表す読取信号又は画像信号を演算装置37に入力する。商品識別コードは、例えばバーコード又は二次元コードであってもよいし、それ以外のコード(例えば数字又は符号の配列)であってもよい。商品識別コードがバーコードである場合には、読取部36として、バーコードスキャナ又は光学カメラを用いることができる。また、商品識別コードが二次元コード又はそれ以外のコードである場合、読取部36として光学カメラを用いることができる。なお、読取部36は、ユーザ端末30に内蔵されているものであってもよい。或いは、ユーザ端末30に外付けの機器を接続することにより読取部36を構成してもよい。
演算装置37は、CPUやGPU等のプロセッサからなり、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット及び各種レジスタから構成され、記憶媒体13に格納されている各種プログラムを実行することでユーザ端末30の各部を中枢的に制御する。各種レジスタは、例えば、プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等である。また、演算装置37は、プログラム351を実行することにより、販売価格設定支援装置10と連携して値引き処理などの販売価格設定支援機能を実現する。演算装置37により実現される機能部には、値引き価格提示部371と、商品認識部372とが含まれる。
値引き価格提示部371は、値引き率算出部142により算出された値引き率に基づいて、値引き対象商品の値引き率及び/又は値引き価格を提示する。
商品認識部372は、読取部36から入力された商品識別コードの読取信号又は画像信号に基づいて、当該コードを認識し、対象商品を識別する。
プリンタ40は、ユーザ端末30から受信した制御信号に従って、値引きシールを出力するシールプリンタである。
次に、需要予測モデルと値引き最適化アルゴリズムの詳細な手法について説明する。
<需要予測モデル>
本実施形態では、需要予測は商品ごとに行われる。ここで、最適な値引き率を選択するためには、各商品、各時刻において、各値引き率を選択したときの在庫数の遷移確率が必要になる。そのため、需要予測モデルでは、各商品、各時刻、各値引き率における需要量を予測する。
販売情報に、各商品に対するすべての値引き率におけるデータが存在するとは限らない。限られたデータから各時刻における需要曲線を推定するために、本実施形態では、全商品の需要を1つの需要予測モデルで推定した。また、値引き率の増加に対して需要が単調に増加するよう制約を課した。
需要予測モデル132では、需要曲線、すなわち、商品や時間で条件づけた時の値引き率の変化に対する需要の変化を正確に推定する必要がある。一方で、販売情報では、時刻と値引き率とが強く相関しているため、この2つの変数を同時に特徴量として使用して需要量を予測するモデルを構築する場合、値引き率の変化が需要量の変化に与える影響を上手く抽出できないことが懸念される。
そこで、本実施形態では、
・商品の値引きは、来店客数ではなく来店客当たりの需要量に影響を与える
・来店客数は時刻に依存する
・来店客当たりの需要量は時刻によって大きく変化しない
上記3つの仮定を置いた上で、来店客数と来店客当たりの需要量をそれぞれ別のモデルを用いて予測し、各々の予測値を掛け合わせることで需要量を予測するモデルを構築した。
<値引き最適化アルゴリズム>
値引き最適化アルゴリズムは、最終的に得られる利益を最大化するために、商品ごとに時刻や在庫数、次に値引きを検討する時刻を入力すると、最適な値引き率を出力することが期待される。
本実施形態では、値引き最適化アルゴリズムの定式化にあたって、次の三点の商習慣を考慮する。一点目は、できる限り商品の廃棄を避けることである。値引きロスが多少増えるとしても、廃棄を避けることが優先される。二点目は、値引きオペレーションの一日当たりの回数は、数回程度が限度であるということである。商品点数が多いことに加え、値引きオペレーションは他の業務と並行して実施される。さらに、商品コードを読み取るオペレーションコストや、値引きシールを発行して商品に貼り付けるオペレーションコストがかかるため、値引きオペレーションの回数は、一日数回程度が限度である。三点目は、値引き率を、前の時刻より小さくしないことである。例えば、ある商品について、在庫が多く残っていたため50%値引きで販売し、想定より早く在庫が減った場合であっても、値引き率を30%等、前の時刻より小さくするような変更は行わない。
<値引き最適化アルゴリズムの定式化>
最終的に得られる利益をQと定義する。tを現在時刻、t’を次の値引き時刻、t’’を次の次の値引き時刻、Tを閉店時刻、cを在庫数、rを時刻tにおける値引き率、rprevを現在時刻tまでに設定されていた値引き率と定義する。Q(t,c,t’,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt’である時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益である。この時、式(1)により、(t,c,rprev,t’)に対してQを最大にする値引き率r*を選択する。
さらに、Qは動的計画法を用いて以下のように計算する。Qについては閉店時刻Tから計算を始め、時間に関して降順に各(t,c,t’,r)におけるQの値を再帰的に求めていく。
この時、p0は元の販売価格である。また、Pt,s,r(c)を、値引き率rで時刻tから時刻sまで販売した時にc個売れる確率と定義する。これは、Poisson分布のλパラメータに需要予測結果を入力した際の関数である。φは、商品の廃棄を避けるという要件を満たすために、商品が閉店時刻まで売れ残った場合に課す罰則の大きさを調整するハイパーパラメータである。本実施形態では、値引き最適化アルゴリズムに廃棄罰則パラメータφを導入することで、廃棄の許容度を調整することができる。
ここで、Q0は期間(t,t’)、Q1は期間(t’,T)での期待利益を表す。また、N(t,c,t’,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt’である時に期間(t,t’)で期待される販売個数である。V(t’,c’,r)は、時刻t’でそれまでの値引き率がr、在庫数がc’かつ、次の値引き時刻がt’’である時の期待利益を時刻t’’について平均化した値である。式(6)において、r’≧rという制約の中でQの最大値を求めることで、値引き率を前の時刻より小さくしない要件に対応している。t’’は、期間(t’,T)で不定、つまり一様分布に従うと仮定している。式(5)のt’=Tの場合については、廃棄が発生した際の罰則の大きさを表しており、廃棄数に比例する関数である。
<廃棄罰則パラメータの決定方法>
廃棄罰則パラメータは、できる限り商品の廃棄を避けるという要件を満たすために導入したパラメータである。ここでは、廃棄罰則パラメータの決定方法について説明する。廃棄に対する罰則は、直感的には商品の仕入れ値でよいと考えられるが、実際には商品を陳列するための人件費など様々な要素が入るため簡単には決め難い。本実施形態では、販売情報を用いて乱数シミュレーションを実施することで、値引き・廃棄ロスを削減し、かつ要件を満たせるパラメータを選択する。シミュレーションは日付、商品、廃棄罰則パラメータごとに乱数シードを変え、それぞれ複数回実施される。詳細な手順を以下に示す。
1.(日付,商品,廃棄罰則パラメータ)を決定する
2.初期時刻tを「開店時刻」に、在庫数cを「初期在庫数」に設定する
3.tが「閉店時刻」の時、シミュレーションを終了する
4.tとcを用いて、値引き最適化アルゴリズムの結果から値引き率rを決定する
5.tと「4.」のrとを用いて、需要予測モデルの結果から需要量nをサンプリングする
6.c:=c-min(c,n)
7.t:=t+1
8.「3.」に戻る
シミュレーション終了後、日付、商品について周辺化することで、廃棄罰則パラメータごとの値引き・廃棄ロスを算出できる。その結果から、値引き・廃棄ロスが最小となる値など、目的に合わせて適切なパラメータ値を選択する。本実施形態では、値引きロス削減の目標値を達成し、かつ廃棄ロスが最小となるパラメータ値を選択するものとする。
<値引き最適化アルゴリズムの定式化の変形例1>
前述したように、値引きオペレーションには、商品コードを読み取るオペレーションコストや、値引きシールを発行して商品に貼り付けるオペレーションコストがかかる。そこで、本実施形態では、これらのオペレーションコストを導入する。
式(6’)は、式(6)の変形例である。ここで、h(r,c’,r’)は以下の式(7)で定義される。
{条件x}は、条件xがTrueの場合に1、Falseの場合に0をとる関数である。τは、商品コードを読み取るオペレーションコストを導入するためのハイパーパラメータであり、値引きオペレーションのタイミングで在庫が余っていた場合、商品コードの読み取りコストとして1商品あたりτ円のコストがかかると仮定する。ρは、値引きシールを発行して商品に貼り付けるオペレーションコストを導入するためのハイパーパラメータであり、値引きオペレーションのタイミングで在庫が余っていた場合、値引きシールの貼り付けコストとして1商品あたりρ円のコストがかかると仮定する。
<値引き最適化アルゴリズムの定式化の変形例2>
これまで説明した値引き最適化アルゴリズムでは、値引き最適化アルゴリズムの定式化にあたって、三点の商習慣を考慮してきた。本実施形態では、二点目の、値引きオペレーションの一日当たりの回数は、数回程度であるという事項を、値引きオペレーションが所定時間ごと、例えば毎時行われるという事項に変更して値引き最適化アルゴリズムの定式化を行う。例えば、総菜や鮮魚など、限られた数の商品の場合には、値引きオペレーションを毎時行うという商習慣が考えられる。
最終的に得られる利益をQと定義する。tを現在時刻、cを在庫数、rを時刻tにおける値引き率と定義する。Q(t,c,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がrである時に得られる期待利益である。この時、式(8)により、(t,c)に対してQを最大にする値引き率r*を選択する。
さらに、Qは動的計画法を用いて以下のように計算する。Qについては閉店時刻Tから計算を始め、時間に関して降順に各(t,c,r)におけるQの値を再帰的に求めていく。
この時、p0は元の販売価格である。また、Pt,r(c)を、値引き率rで時刻tから所定時間t0(本例では1時間)後まで販売した時にc個売れる確率と定義する。これは、Poisson分布のλパラメータに需要予測結果を入力した際の関数である。φは、商品の廃棄を避けるという要件を満たすために、商品が閉店時刻まで売れ残った場合に課す罰則の大きさを調整するハイパーパラメータである。
ここで、Q0は期間(t,t+t0)、Q1は期間(t+t0,T)での期待利益を表す。また、N(t,c,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がrである時に期間(t,t+t0)で期待される販売個数である。V(t,c)は、時刻tで、在庫数がcである時において、閉店時の期待利益が最大となるような値引き率rを選択した時の閉店時の期待利益である。式(13)において、r’≧rという制約の中でQの最大値を求めることで、値引き率を前の時刻より小さくしない要件に対応している。
<実施形態の動作>
以下、販売価格設定支援システム1の動作を説明する。
図6は、商品の値引き処理におけるユーザ端末の動作を示すフローチャートである。図7及び図8は、商品の値引き処理におけるユーザ端末の画面を例示する模式図である。以下においては、商品識別コードがバーコードであり、ユーザ端末30に内蔵されたカメラで撮影された画像からバーコードを読み取るものとする。
ユーザ端末30の読取部36は、対象商品の商品識別コードを読み取る(ステップS101)。本実施形態においては、商品識別コードがバーコードであり、ユーザ端末30に内蔵されたカメラで撮影された画像からバーコードを読み取るものとする。
詳細には、ユーザ端末30は、図7の(b)に示すように、商品識別画面M1に設けられた撮影ボタンm02に対する操作(例えばタップ操作)を検知すると、画面内に設定された読取領域m01内に写ったバーコードを読み取る。この際、ユーザ端末30は、読取領域m01に複数のバーコードの像が含まれる場合には、各バーコードの像の重心位置を算出し、バーコードの像の重心位置と読取領域m01の重心位置との距離が最も小さいバーコードを読み取ることとしてもよい。
ユーザ端末30の商品認識部372は、読み取った商品識別コード(バーコード)に基づいて、対象商品の情報を販売価格設定支援装置10に問い合わせる(ステップS102)。販売価格設定支援装置10は、商品情報データベース21から商品識別コードに対応する商品の商品名及び販売価格を取得する。
ユーザ端末30は、対象商品の商品画面を表示する(ステップS103)。図7の(c)に示す対象商品表示画面M2には、対象商品の商品名の表示欄m03及び元の販売価格の表示欄m04が設けられており、ユーザは、表示欄m03,m04を確認することで、対象商品の商品識別コードの読み取りが成功したことを確認することができる。その後、ユーザは、対象商品の在庫数を確認し、在庫数入力欄m05にカーソルを合わせ、テンキーm06を操作(例えばタップ操作)することで、対象商品の在庫数を入力する。
ユーザ端末30は、在庫数入力欄m05への在庫数の入力を受け付けると(ステップS104)、対象商品の値引き率を販売価格設定支援装置10に問い合わせる(ステップS105)。本実施形態では、ユーザ端末30は、商品の識別情報、在庫数、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻に基づいて、対象商品の値引き率を販売価格設定支援装置10に問い合わせる。これに応じて、販売価格設定支援装置10は、商品の識別情報、在庫数、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻、及び現在設定されている値引き率に基づいて、対象商品の値引き率をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30の値引き価格提示部371は、受信した値引き率に基づいて、値引き率及び/又は値引き価格を表示する(ステップS106)。
図7の(d)に示す対象商品表示画面M3には、対象商品の値引き価格表示欄m07及び値引き率表示欄m08が設けられている。これらの表示欄には、販売価格設定支援装置10により算出された推奨される値引き価格及び値引き率がそれぞれ表示されている。ユーザ端末30は、これらの表示欄に対する値引き価格又は値引き率の手動入力を検知すると(ステップS107:Yes)、手動入力された値引き価格又は値引き率を対象商品表示画面M3に表示する(ステップS108)。これにより、ユーザは、提示された値引き価格又は値引き率を手動で変更することができる。
一方、ユーザ端末30が、値引き価格又は値引き率の手動入力を検知しない場合(ステップS107:No)、処理はステップS109に移行する。
ユーザ端末30は、図8の(a)に示すように、対象商品表示画面M3に設けられた印刷ボタンm20への操作を検知すると(ステップS109:Yes)、プリンタ40に対して値引きシールの印刷を指示する(ステップS110)。これにより、プリンタ40が、値引き価格表示欄m07に表示された値引き価格又は値引き率表示欄m08に表示された値引き率が印字された値引きシールを、在庫数入力欄m05に表示された数だけ出力する。また、ユーザ端末30は、新たに設定された値引き率を販売価格設定支援装置10に送信する。これに応じて、販売価格設定支援装置10は、商品情報データベース21の対象商品の現在設定されている値引き率を更新する。なお、ユーザ端末30が印刷ボタンm20への操作を検知しない場合(ステップS109:No)、処理はステップS107に戻る。
その後、ユーザ端末30は、別の商品の商品識別コードを読み取る(ステップS101)。それにより、ユーザは、別の商品に対する値引きオペレーションを行うことができる。
なお、本実施形態では、販売価格設定支援装置10がユーザ端末30から在庫数を取得する例について説明したが、別の実施形態では、販売価格設定支援装置10は、データベース20から在庫数を取得してもよい。
以下、本実施形態に係る販売価格設定支援システム1における追加の機能について説明する。
<値引き時刻・閉店時刻の設定>
本実施形態では、ユーザ端末30において値引き時刻及び閉店時刻を設定することができる。図9は、値引き時刻及び閉店時刻の設定画面を例示する模式図である。例えば図9の値引き時刻設定画面M5には、1回目から3回目の値引き時刻と閉店時刻とが設けられている。
ユーザ端末30は、追加ボタンm30への操作を検知すると、値引き回数を増やした値引き時刻設定画面M5を表示する。ユーザが事前に値引き時刻及び閉店時刻を設定することで、ユーザ端末30は、販売価格設定支援装置10への問い合わせに利用することができる。なお、本実施形態では、ユーザ端末30が値引き時刻及び閉店時刻を保持する例について説明したが、別の実施形態では、データベース20が値引き時刻及び閉店時刻を保持してもよい。
1…販売価格設定支援システム(情報処理システム)、10…販売価格設定支援装置(情報処理装置)、11・31…通信装置、12・34…メモリ、13・35…記憶媒体、14・37…演算装置、20…データベース、21…商品情報データベース(DB)、22…販売情報データベース(DB)、30…ユーザ端末、32…表示装置、33…入力装置、36…読取部、40…プリンタ、131・351…プログラム、132…需要予測モデル、141…需要予測モデル構築部、142…値引き率算出部(算出部)、371…値引き価格提示部(出力部)、372…商品認識部(受付部)

Claims (12)

  1. 値引き対象の商品を受け付ける受付部と、
    各時刻において各値引き率に応じた前記商品の需要量を予測する需要予測モデルと、
    前記需要予測モデルにより予測された前記需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、前記現在時刻から前記閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、前記現在時刻における最適な値引き率を算出する算出部であって、前記期待利益が商品の廃棄による損失分を含むように計算する、算出部と、
    前記算出した値引き率を出力する出力部と
    を備える情報処理システム。
  2. 前記算出部は、
    以下の式(1)により(t,c,rprev,t')に対してQを最大にする値引き率r*を選択し、
    Qは動的計画法を用いて以下のように計算し、
    tは現在時刻であり、t'は次の値引き時刻であり、t''は次の次の値引き時刻であり、Tは閉店時刻であり、cは在庫数であり、rは時刻tにおける値引き率であり、rprevは現在時刻tまでに設定されていた値引き率であり、Q(t,c,t',r)は(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt'である時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益であり、p0は元の販売価格であり、Pt,s,r(c)は値引き率rで時刻tから時刻sまで販売した時にc個売れる確率であり、φは罰則パラメータであり、Q0は期間(t,t')での期待利益であり、Q1は期間(t',T)での期待利益であり、N(t,c,t',r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt'である時に期間(t,t')で期待される販売個数であり、V(t',c',r)は、時刻t'でそれまでの値引き率がr、在庫数がc'かつ、次の値引き時刻がt''である時の期待利益を時刻t''について平均化した値である、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記算出部は、前記期待利益が値引きオペレーションの際の担当者のオペレーションコストによる損失分を含むように計算する、請求項1に記載の情報処理システム。
  4. 前記算出部は、
    以下の式(1)により(t,c,rprev,t')に対してQを最大にする値引き率r*を選択し、
    Qは動的計画法を用いて以下のように計算し、
    tは現在時刻であり、t'は次の値引き時刻であり、t''は次の次の値引き時刻であり、Tは閉店時刻であり、cは在庫数であり、rは時刻tにおける値引き率であり、rprevは現在時刻tまでに設定されていた値引き率であり、Q(t,c,t',r)は(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt'である時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益であり、p0は元の販売価格であり、Pt,s,r(c)は値引き率rで時刻tから時刻sまで販売した時にc個売れる確率であり、φは罰則パラメータであり、Q0は期間(t,t')での期待利益であり、Q1は期間(t',T)での期待利益であり、N(t,c,t',r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がr、かつ次の値引き時刻がt'である時に期間(t,t')で期待される販売個数であり、V(t',c',r)は、時刻t'でそれまでの値引き率がr、在庫数がc'かつ、次の値引き時刻がt''である時の期待利益を時刻t''について平均化した値であり、I {条件x} は、条件xがTrueの場合に1、Falseの場合に0をとる関数であり、τは、値引きオペレーションのタイミングで在庫が余っていた場合、商品識別コードの読み取りコストとして1商品あたりにかかるコストであり、ρは、値引きオペレーションのタイミングで在庫が余っていた場合、値引きシールを発行して商品に貼り付けるコストとして1商品あたりにかかるコストである、
    請求項3に記載の情報処理システム。
  5. 前記次の値引き時刻は現在時刻の所定時間後である、請求項1に記載の情報処理システム。
  6. 前記算出部は、
    以下の式(8)により(t,c,rprev,t')に対してQを最大にする値引き率r*を選択し、
    Qは動的計画法を用いて以下のように計算し、
    tは現在時刻であり、Tは閉店時刻であり、cは在庫数であり、rは時刻tにおける値引き率であり、Q(t,c,r)は(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がrである時に、時刻tから時刻Tまでの期間(t,T)で得られる期待利益であり、p0は元の販売価格であり、Pt,r(c)を、値引き率rで時刻tから所定時間t0後まで販売した時にc個売れる確率であり、φは罰則パラメータであり、Q0は期間(t,t+t0)での期待利益であり、Q1は期間(t+t0,T)での期待利益であり、N(t,c,r)は、(時刻,在庫数)=(t,c)で値引き率がrである時に期間(t,t+t0)で期待される販売個数であり、V(t,c)は、時刻tで、在庫数がcである時において、閉店時の期待利益が最大となるような値引き率rを選択した時の閉店時の期待利益である、
    請求項5に記載の情報処理システム。
  7. 前記罰則パラメータは、複数種類の商品の販売価格並びに値引き価格又は値引き率を含む販売情報を用いて乱数シミュレーションを実施することで決定される、
    請求項2、4又は6のいずれか1項に記載の情報処理システム。
  8. 情報処理システムが、
    値引き対象の商品を受け付けることと、
    需要予測モデルを用いて、各時刻において各値引き率に応じた前記商品の需要量を予測することと、
    前記需要予測モデルにより予測された前記需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、前記現在時刻から前記閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、前記現在時刻における最適な値引き率を算出することであって、前記期待利益が商品の廃棄による損失分を含むように計算する、ことと、
    前記算出した値引き率を出力することと
    を含む方法。
  9. 1又は複数のコンピュータに、
    値引き対象の商品を受け付けることと、
    需要予測モデルを用いて、各時刻において各値引き率に応じた前記商品の需要量を予測することと、
    前記需要予測モデルにより予測された前記需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、前記現在時刻から前記閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、前記現在時刻における最適な値引き率を算出することであって、前記期待利益が商品の廃棄による損失分を含むように計算する、ことと、
    前記算出した値引き率を出力することと
    を実行させるプログラム。
  10. 通信ネットワークを介して情報処理装置に接続されるコンピュータに、
    値引き対象の商品に付与された識別情報を認識し、前記商品を識別することと、
    前記情報処理装置に、各時刻において各値引き率に応じた前記商品の需要量を予測させ、前記予測された需要量に基づき、現在時刻、次の値引き時刻、閉店時刻及び在庫数に応じて予測される、前記現在時刻から前記閉店時刻までにおける期待利益を最大にする、前記現在時刻における最適な値引き率を算出させることであって、前記期待利益が商品の廃棄による損失分を含むように計算させる、と、
    前記算出された値引き率及び/又は前記算出された値引き率に基づく値引き価格を提示することと、
    を実行させるプログラム。
  11. 前記情報処理装置に、前記期待利益が値引きオペレーションの際の担当者のオペレーションコストによる損失分をさらに含むように計算させる、請求項10に記載のプログラム。
  12. 前記次の値引き時刻は現在時刻の所定時間後である、請求項10に記載のプログラム。
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