JP7417639B2 - センサーフィルム、タッチセンサー、画像表示装置 - Google Patents

センサーフィルム、タッチセンサー、画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、センサーフィルム、タッチセンサー、及び、画像表示装置に関する。
パソコン及びテレビ等の大型電子機器、カーナビゲーション、携帯電話、及び、電子辞書等の小型電子機器、並びに、OA(office automation)機器、及び、FA(Factory Automation)機器等の表示機器に、タッチパネルのようなセンサーフィルムが用いられている。
タッチパネルとしては、すでに各種の方式が実用化されており、近年は静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。
例えば、タッチパネル用電極を有する基材上に、特定の要件を満たす感光層を設け、上記感光層の所定部分を硬化させた後に上記所定部分以外を除去し、上記電極の一部又は全部を被覆する上記感光層の上記所定部分の硬化物からなる保護膜を形成する、タッチパネル用電極の保護膜の形成方法、が特許文献1に開示されている。
国際公開第2013/084873号
センサーフィルムには、良好な電気接続性を有することを前提としつつ、耐久性の観点から耐腐食性にも優れることが求められている。
本発明者らは特許文献1に記載の方法について検討したところ、優れた電気接続性と耐腐食性とを両立することは困難であることを知見した。
本発明は、電気接続性及び耐腐食性が優れるセンサーフィルムを提供することを課題とする。また、上記センサーフィルムに関するタッチセンサー、及び、画像表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
〔1〕
基板と、
上記基板上に配置されたセンサー電極と、
上記基板上に配置され、上記センサー電極と導通し、接続端子を有する引き出し配線と、
上記接続端子上に配置された第1保護層と、
上記センサー電極、及び、上記引き出し配線の上記接続端子以外の部分の少なくともいずれかの上に配置された第2保護層と、を有し、
上記第1保護層が下記式(1)に示す関係を満たす、センサーフィルム。
(1) 0V < D×B ≦ 30.0V
D:上記第1保護層の厚み(μm)
B:上記第1保護層の絶縁破壊電圧(V/μm)
〔2〕
上記引き出し配線が、銅及び銀からなる群から選択される金属の1種以上を含む、〔1〕に記載のセンサーフィルム。
〔3〕
上記Dが、0.001μm以上である、〔1〕又は〔2〕に記載のセンサーフィルム。
〔4〕
上記Bが、400V/μm以下である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のセンサーフィルム。
〔5〕
上記第1保護層が下記式(3)に示す関係を満たす、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のセンサーフィルム。
(3) 10.0V < D×B ≦ 20.0V
〔6〕
上記第1保護層が、アゾール化合物を含む、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のセンサーフィルム。
〔7〕
上記アゾール化合物が、トリアゾール類、テトラゾール類、イミダゾール類、及び、チアジアゾール類からなる群から選択される1種以上である、〔6〕に記載のセンサーフィルム。
〔8〕
上記第1保護層が、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を有するバインダーポリマーを含む、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のセンサーフィルム。
〔9〕
上記第1保護層が、トリシクロデカン骨格を有する化合物を含む、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のセンサーフィルム。
〔10〕
〔1〕~〔9〕のいずれかに記載のセンサーフィルムと、上記接続端子に接続したフレキシブル配線基板とを有する、タッチセンサー。
〔11〕
〔10〕に記載のタッチパネルセンサーを含む、画像表示装置。
本発明によれば、電気接続性及び耐腐食性が優れるセンサーフィルムを提供できる。また、上記センサーフィルムに関するタッチセンサー、及び、画像表示装置を提供できる。
本発明のセンサーフィルムの一実施形態を示す模式上面図である。 図1に示されるV-V線に沿った部分断面図である。 転写フィルムの構成の一例を示す概略図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本明細書中の「工程」の用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば本用語に含まれる。
本明細書において、「透明」とは、波長400~700nmの可視光の平均透過率が、80%以上であることを意味し、90%以上であることが好ましい。従って、例えば、「透明樹脂層」とは、波長400~700nmの可視光の平均透過率が80%以上である樹脂層を指す。
また、可視光の平均透過率は、分光光度計を用いて測定される値であり、例えば、日立製作所株式会社製の分光光度計U-3310を用いて測定できる。
本明細書において、特に断わりの無い限り、ポリマーの各構造単位の含有比率はモル比である。
また、本明細書において、特に断りがない限り、屈折率は、波長550nmでエリプソメーターによって測定される値である。
本明細書において、特に断りがない限り、分子量分布がある場合の分子量は重量平均分子量である。本明細書において、樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算で求めた重量平均分子量である。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の両方を包含する概念である。
本明細書において、特に断りのない限り、層の厚み(膜厚)は、0.5μm以上の厚みについては走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定される平均厚みであり、0.5μm未満の厚みにつては透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定される平均厚みである。上記平均厚みは、ウルトラミクロトームを用いて測定対象の切片を形成し、任意の5点の厚みを測定して、それらを算術平均した平均厚みである。
[センサーフィルム]
本発明のセンサーフィルムは、
基板と
基板上に配置されるセンサー電極と、
基板上に配置され、上記センサー電極と導通し、接続端子を有する引き出し配線と、
上記接続端子上に配置された第1保護層と、
上記センサー電極、及び、上記引き出し配線の上記接続端子以外の部分の少なくともいずれかの上に配置された第2保護層と、を有し、
上記第1保護層が下記式(1)に示す関係を満たす、センサーフィルム。
(1) 0V < D×B ≦ 30.0V
D:上記第1保護層の厚み(μm)
B:上記第1保護層の絶縁破壊電圧(V/μm)
本発明者らは、上記第1保護層を有する構成を採用することで、センサーフィルムの電気接続性を阻害することなく、引き出し配線における接続端子部分も含めた良好な耐腐食性を実現できることを見出した。
以下に、本発明のセンサーフィルムの一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のセンサーフィルムの模式的上面図を示す。図2は、図1中のV-V線断面図である。
センサーフィルム100は、基板102と、基板102上に配置されたセンサー電極104と、センサー電極104に導通し、一端が接続端子112である引き出し配線106と、接続端子112を覆うように配置される第1保護層108と、センサー電極104及び第1保護層108で覆われていない引き出し配線106を覆うように配置される第2保護層110とを有する。
センサーフィルム100の接続端子112には、後述するようにフレキシブル配線基板が接続することにより、タッチパネルセンサーとして用いることができる。
図1及び2においては、引き出し配線106における、センサー電極104とは反対側の端部が接続端子112となっているが、本発明ではこの形態に限定されず、引き出し配線のどの位置が接続端子となっていてもよい。
図1及び2においては、第1保護層108は、基板102の一部、及び、引き出し配線106の一端に位置する接続端子112を覆うように配置されているが、本発明ではこの形態に限定されず、接続端子112上に第1保護層108が配置していればよく、接続端子112上にのみ第1保護層108が配置されていてもよい。
図1及び2においては、第2保護層110は、基板102の一部、センサー電極104、及び、引き出し配線106の一部を覆うように配置されているが、本発明ではこの形態に限定されず、センサー電極104上、及び、引き出し配線106の少なくとも一部の上に第2保護層110が配置されていればよい。
以下、各部材について詳述する。
<基板>
本発明のセンサーフィルムは、基板を有する。基板は、センサー電極及び引き出し配線を支持する部材である。
基板としては、絶縁性の基板が好ましい。
基板としては、特に制限されず、例えば、ガラス基板、並びに、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、及び、シクロオレフィンポリマー等のプラスチック製の基板が挙げられる。
また、基板はフィルム状であってもよい。フィルム状の基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム及びシクロオレフィンポリマーフィルムが挙げられる。
基板の厚さは、使用の目的に応じて適宜選択できる。例えば、基板がガラス基板である場合、厚みは0.3~3mmであってもよい。また、基板が樹脂フィルムである場合、厚みは20μm~3mmであってもよい。
基板は、450~650nmの波長域での最小光透過率が80%以上であることも好ましい。基板が、このような条件を満たす場合、センサーフィルムが適用されたタッチパネル等での高輝度化が容易となる。
<センサー電極>
本発明のセンサーフィルムは、センサー電極を有する。
図1においては、センサー電極104は、複数の島状電極が電気的に接続され、一方向に延在する電極であるが、本発明においては、センサー電極の形態はこの態様に限定されない。
例えば、島状電極部の形状は特に制限されず、正方形、長方形、菱形、台形、及び、五角形以上の多角形等のいずれであってもよく、正方形、菱形、又は、六角形は細密充填構造を形成しやすい点で好ましい。
また、図1においては、センサー電極104は一方向に延在し、延在する方向に直交する方向に複数配置されているが、本発明においては、この形態に限定されない。
例えば、センサー電極は、第1方向に配列されたセンサー電極(第1電極パターン)と、上記第1方向に交差するような第2方向に配列されたセンサー電極(第2電極パターン)との組み合わせであってもよい。第1電極パターンと第2電極パターンとは互いに絶縁されていることが好ましい。
センサー電極は、透明な導電層(透明導電層)であることが好ましい。
センサー電極が透明導電層である場合、その屈折率は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、1.70以上が好ましく、1.70~2.30がより好ましく、1.80~2.10が更に好ましい。
センサー電極(好ましくは透明導電層)を構成する材料は、公知の材料を用いることができる。例えば、ITO膜、IZO膜、及び、SiO膜等の透光性の金属酸化膜;Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mo、Ag、及び、Au等の金属膜;銅ニッケル合金等の複数の金属の合金膜から構成できる。
センサー電極を構成する材料は1種単独でもよく、1種以上であってもよい。
センサー電極(好ましくは透明導電層)の厚みは、10~200nmが好ましい。
センサー電極は、後述の引き出し配線と導通(接続)する。
センサー電極と引き出し配線を導通させるにあたって、センサー電極上に引き出し配線との導通をさせるための接続電極が設けられていてもよいし設けられていなくてもよい。
<引き出し配線>
本発明のセンサーフィルムは、引き出し配線を有する。
引き出し配線は、電気伝導性を有していれば制限はなく、金、銀、銅及び白金等の金属配線、並びに、カーボンナノチューブ等の炭素繊維配線が挙げられ、金属配線であることが好ましい。
なかでも、引き出し配線は、銅及び銀からなる群から選択される金属の1種以上を含むことが好ましい。
引き出し配線は、銅及び銀からなる群から選択される金属の1種以上を含む場合、引き出し配線は、銅及び/又は銀を、含有量50~100質量%で含むことが好ましく、含有量90~100質量%含むことがより好ましく、99~100質量%で含むことが更に好ましい。
また、引き出し配線は、接続端子を有する。引き出し配線は、センサー電極との接続部の反対側が接続端子となっていることが好ましい。センサーフィルムは、接続端子を介して、フレキシブル配線基板及び他の機器と接続可能である。
<第1保護層>
第1保護層は、引き出し配線の一端に位置する接続端子上に配置される層である。
第1保護層は、電気接続性と耐腐食性とを両立する観点から、下記式(1)に示す関係を満たし、下記式(2)に示す関係を満たすことが好ましく、下記式(3)に示す関係を満たすことがより好ましい。
(1) 0V < D×B ≦ 30.0V
(2) 0.1V < D×B ≦ 25.0V
(3) 10.0V < D×B ≦ 20.0V
D×Bの値の好ましい具体例としては、27.0V、25.0V、21.0V、17.5V、12.0V、7.0V、4.0V、及び、0.2Vが挙げられる。
第1保護層の厚みDは接続端子上の第1保護層の厚みであり、上記式(1)の関係を満たしていれば特に制限はないが、耐腐食性がより優れる点から、0.0003μm以上が好ましく、0.001μm以上がより好ましく、0.003μm以上が更に好ましく、0.03μm以上が特に好ましい。上記厚みDの上限は、1μm以下が好ましく、0.12μm以下がより好ましく、0.08μm以下が更に好ましい。
第1保護層の絶縁破壊電圧Bは、1V/μm以上が好ましく、50V/μm以上がより好ましく、100V/μm以上が更に好ましい。上記絶縁破壊電圧Bの上限は、5000V/μm以下が好ましく、1000V/μm以下がより好ましく、400V/μm以下が更に好ましい。
第1保護層に含まれる成分は特に制限されず、通常、樹脂が含まれる。
また、第1保護層は、バインダーポリマー、重合性化合物、及び、重合開始剤を含む組成物の硬化物(架橋体等)を含むことが好ましい。第1保護層がアゾール化合物を含んでいることも好ましい。
第1保護層を形成する成分の詳細については、後述する転写層の説明を通じて明らかにする。
なお、第1保護層を形成するために使用した転写層が、第1保護層を形成する過程で重合(架橋)可能な化合物を含む場合、第1保護層は、上記重合可能な化合物が架橋した架橋体を含んでいてもよい。
第1保護層は単一の層からなっていてもよく、複数の層からなっていてもよい。
<第2保護層>
第2保護層は、センサー電極及び引き出し配線の接続端子以外の部分の少なくともいずれかの上に配置される層である。
第2保護層の厚みは、特に制限はないが、0.1~100μm以上が好ましく、1~50μmがより好ましく、3~20μmが更に好ましい。
第2保護層の絶縁破壊電圧Bは、1V/μm以上が好ましく、50V/μm以上がより好ましく、100V/μm以上が更に好ましい。上記絶縁破壊電圧Bの上限は、5000V/μm以下が好ましく、1000V/μm以下がより好ましく、400V/μm以下が更に好ましい。
第2保護層に含まれる成分は特に制限されず、通常、樹脂が含まれる。
また、第2保護層は、バインダーポリマー、重合性化合物、及び、重合開始剤を含む組成物の硬化物(架橋体等)を含むことが好ましい。第2保護層がアゾール化合物を含んでいることも好ましい。
第2保護層は、実質的に第1保護層と同様の成分からなる層であってもよく、第1保護層とは厚みのみが異なる層であってもよい。
第2保護層を形成する成分の詳細については、後述する転写層の説明を通じて明らかにする。
なお、第2保護層を形成するために使用した転写層が、第2保護層を形成する過程で重合(架橋)可能な化合物を含む場合、第2保護層は、上記重合可能な化合物が架橋した架橋体を含んでいてもよい。
第2保護層は単一の層からなっていてもよく、複数の層からなっていてもよい。
<その他の層>
本発明のセンサーフィルムは、上述した以外の他の部材を有していてもよい。
例えば、センサーフィルムは、基板上に透明層を有していてもよい。透明層は、上記基板上に配置される層である。
透明層は、樹脂を含む透明樹脂層であってもよい。
透明層の屈折率は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、1.60以上が好ましく、1.60~1.90がより好ましく、1.60~1.70が更に好ましく、1.60~1.65が特に好ましい。
透明層の厚みは、200nm以下が好ましく、40~200nmがより好ましく、50~100nmが更に好ましい。
<センサーフィルムの製造方法>
センサーフィルムの製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。
例えば、第1保護層及び/又は第2保護層を形成し得る転写層(感光性樹脂層)を有する転写フィルムを用いる方法が挙げられる。
まず、転写フィルムについて説明し、その後に、転写フィルムを用いたセンサーフィルムの製造方法について説明する。
(転写フィルム)
図3は、転写フィルムの構成の一例を示す概略図である。ただし、本発明の転写フィルムは、図3に示す構成を有するものに制限されない。
図3に示す転写フィルム10では、仮支持体1と、転写層2と、保護フィルム3とがこの順に積層されている。
なお、図3に示す転写フィルム10は、仮支持体1と、転写層2と、保護フィルム3とで構成されるが、これら以外の他の層を有していてもよい。
また、図3に示す転写フィルム10は、仮支持体1と、転写層2と、保護フィルム3とで構成されるが、保護フィルム3が省略されていてもよく、例えば、仮支持体1及び転写層2のみで構成されていてもよい。
以下に、転写フィルムが有する各層について詳細に説明する。
・仮支持体
仮支持体としては、ガラス基板及び樹脂フィルムが挙げられ、樹脂フィルムが好ましく、耐熱性及び耐溶剤性を有する樹脂フィルムがより好ましい。また、仮支持体としては、可撓性を有し、かつ、加圧下、又は加圧及び加熱下において、著しい変形、収縮、又は伸びを生じないフィルムが好ましい。
そのような樹脂フィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET:Polyethylene terephthalate)フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、及び、ポリカーボネートフィルムが挙げられる。なかでも、透明性及び耐熱性がより優れる点で、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
上記樹脂フィルムは、後に感光層からの剥離が容易となるよう、表面が離型処理されたものであってもよい。
仮支持体は、ハンドリング性をより向上させる点で、転写層が形成される側とは反対側の面に、直径5μm以上の粒子が10個/mm以上存在するのが好ましく、10~120個/mm存在するのがより好ましい。なお、上記粒子の直径の上限値としては、例えば、10μm以下である。
仮支持体の厚みは、機械的強度がより優れる点で、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、15μm以上が更に好ましい。厚みが上記数値以上である仮支持体を使用することによって、後述する転写層を形成する工程、露光工程、現像工程、及び、転写後の転写フィルムから仮支持体を剥離する工程における仮支持体の破れが抑制される。
また、仮支持体を介して転写層に活性光線を照射する場合に導電パターンの解像度がより優れる点で、仮支持体の厚みは、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、100μm以下が更に好ましい。
上記の点から、仮支持体の厚みは、5~300μmが好ましく、10~200μmがより好ましく、15~100μmが更に好ましい。
仮支持体のヘイズ値は、転写層の露光感度及び導電パターンの解像度がより優れる点で、0.01~5.0%が好ましく、0.01~3.0%がより好ましく、0.01~2.0%が更に好ましく、0.01~1.5%が特に好ましい。
なお、ヘイズ値は、JIS K 7105(プラスチックの光学特性試験方法)に準拠した方法により、例えば、NDH-1001DP(日本電色工業株式会社製、商品名)等の市販の濁度計を用いて測定できる。
仮支持体は、転写層の露光感度及び導電パターンの解像度がより優れる点で、照射する活性光線の波長(より好ましくは波長365nm)の光の透過率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。
なお、転写フィルムが備える層の透過率とは、層の主面に垂直な方向(厚さ方向)に光を入射させたときの、入射光の強度に対する層を通過して出射した出射光の強度の比率であり、大塚電子(株)製MCPD Seriesを用いて測定される。
また、仮支持体として使用するフィルムには、シワ等の変形、傷等がないことが好ましい。
仮支持体を介するパターン露光時のパターン形成性、及び仮支持体の透明性がより優れる点で、仮支持体に含まれる微粒子や異物や欠陥の数は少ない方が好ましい。仮支持体の転写層を有する側とは反対側の表面において、直径1μm以上の微粒子や異物や欠陥の数は、50個/10mm以下であるのが好ましく、10個/10mm以下であるのがより好ましく、3個/10mm以下であるのが更に好ましい。
・転写層(感光性樹脂層)
転写層は、最終的に第1保護層及び第2保護層になり得る層である。
転写層は、例えば、樹脂を含む層であることが好ましい。上記樹脂は、バインダーポリマーとして機能する樹脂であることが好ましい。
転写層は、少なくとも重合性モノマー及び樹脂を含む層でもよく、光エネルギーの付与により硬化(架橋)する層であることが好ましい。転写層は、更に、重合開始剤、又は、加熱により酸と反応可能な化合物を含むことも好ましい。
転写層は、光硬化性であることが好ましい。転写層が、熱硬化性を有していてもよい。
転写層の厚みは特に制限されず、例えば、第2保護層の厚みと同程度に調整してもよい。
・・転写層A層
また、転写層は、1層単独でもよく、2層以上からなっていてもよい。
転写層は、少なくとも以下に説明する転写層A層を有することが好ましい。言い換えると、第1保護層及び/又は第2保護層は、転写層A層に由来する層を有することが好ましい。
転写層A層は、感光性樹脂層として機能することが好ましい。
・・・バインダーポリマー
転写層A層は、バインダーポリマーを含んでもよい。バインダーポリマーは、バインダーポリマーとして機能することができる樹脂である。バインダーポリマーとしては、アルカリ可溶性を示すアルカリ可溶性樹脂が好ましい。
本開示において、「アルカリ可溶性」とは、以下の方法によって求められる溶解速度が0.01μm/秒以上であることをいう。
対象化合物(例えば、樹脂)の濃度が25質量%であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液をガラス基板上に塗布し、次に、100℃のオーブンで3分間加熱することによって上記対象化合物の塗膜(厚み2.0μm)を形成する。上記塗膜を炭酸ナトリウム1質量%水溶液(液温30℃)に浸漬させることにより、上記塗膜の溶解速度(μm/秒)を求める。
なお、対象化合物がプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解しない場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート以外の沸点200℃未満の有機溶剤(例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、又は、エタノール)に対象化合物を溶解させる。
アルカリ可溶性樹脂は、分子中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有する重合体の中から適宜選択できる。また、アルカリ可溶性樹脂は、線状有機高分子重合体であることも好ましい。アルカリ可溶性を促進する基(酸基)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、及び、スルホン酸基が挙げられ、カルボキシル基が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、現像性の点から、酸価が60mgKOH/g以上の樹脂が好ましい。上記酸価は、60~200mgKOH/gが好ましく、60~150mgKOH/gがより好ましい。
本明細書において、樹脂の酸価は、JIS K0070(1992)に規定される滴定方法で測定される値である。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、5,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましい。アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量の上限値は、特に制限はなく、100,000としてよい。
また、架橋成分と反応して熱架橋し、強固な膜を形成し易い点から、アルカリ可溶性樹脂はカルボキシル基を有する樹脂が好ましい。
バインダーポリマーは、アルカリ可溶性樹脂として使用しやすい点で、(メタ)アクリル樹脂であることが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂とは、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも一種に由来する構成単位を有する樹脂であることが好ましい。(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも一種に由来する構成単位の含有量は、バインダーポリマーの全構成単位に対して、20~100モル%が好ましく、40~100モル%がより好ましい。
中でも、バインダーポリマーは、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を有することが好ましい。(メタ)アクリル酸に由来する構成単位の含有量は、バインダーポリマーの全構成単に対して、5~50モル%が好ましく、10~35モル%がより好ましい。
また、バインダーポリマーは、重合性基((メタ)アクリロイル基及び/又はアリル基のようなエチレン性不飽和基等)を有する構成単位を有することも好ましい。重合性基を有する構成単位の含有量は、バインダーポリマーの全構成単位に対して、5~90モル%が好ましく、10~85モル%がより好ましい。
バインダーポリマーは、単環又は多環の脂環構造、直鎖又は分岐の鎖状構造、及び芳香族構造の少なくとも一つを有することが好ましい。
脂環構造としては、トリシクロデカン環、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、ノルボルナン環、及び、イソボロン環が挙げられる。
脂環構造を有する構成単位を形成するためのモノマーとしては、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及び、イソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
中でも、バインダーポリマーは、トリシクロデカン骨格(好ましくはトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン骨格)を有する構造単位を有することも好ましい。上記構造単位としては、例えば、側鎖にトリシクロデカニル基(好ましくはトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンイル基)を有する(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等)に基づく構造単位が挙げられる。上記構成単位としては、酸基及び/又は重合性基を有さないことも好ましい。
脂環構造を有する構成単位の含有量は、バインダーポリマーの全構成単位に対して、1~40モル%が好ましく、5~25モル%がより好ましい。
鎖状構造を有する構成単位を形成するためのモノマーとしては、 (メタ)アクリル酸アルキルエステルを挙げることができ、アルキル基としては、炭素数1~12のアルキル基が挙げられる。
具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、及び、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、炭素数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)アクリル酸エチルがより好ましい。
バインダーポリマーが鎖状構造を有する構成単位を有する場合、鎖状構造を有する構成単位の含有量は、本発明の効果がより優れる点から、バインダーポリマーの全構成単位に対して、1~90質量%が好ましく、10~70質量%より好ましく、20~60質量%が更に好ましい。
バインダーポリマーは、本発明の効果がより優れる点から、芳香環構造を有することが
好ましく、芳香環構造を有する構成単位を有することがより好ましい。
芳香環構造を有する構成単位を形成するモノマーとしては、アラルキル基を有するモノマー、スチレン、及び重合可能なスチレン誘導体(例えば、メチルスチレン、ビニルトルエン、tert-ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、4-ビニル安息香酸、スチレンダイマー、及びスチレントリマー等)が挙げられる。なかでも、アラルキル基を有するモノマー、又はスチレンが好ましい。
アラルキル基としては、置換又は非置換のフェニルアルキル基(ベンジル基を除く)、及び置換又は非置換のベンジル基等が挙げられ、置換又は非置換のベンジル基が好ましい。
フェニルアルキル基を有する単量体としては、フェニルエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ベンジル基を有する単量体としては、ベンジル基を有する(メタ)アクリレート、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、及びクロロベンジル(メタ)アクリレート等;ベンジル基を有するビニルモノマー、例えば、ビニルベンジルクロライド、及びビニルベンジルアルコール等が挙げられる。なかでも、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、バインダーポリマーは、本発明の効果がより優れる点から、下記式(S)で表される構成単位(スチレンに由来する構成単位)を有することがより好ましい。
バインダーポリマーが芳香環構造を有する構成単位を有する場合、芳香環構造を有する構成単位の含有量は、本発明の効果がより優れる点から、バインダーポリマーの全構成単位に対して、5~90質量%が好ましく、10~70質量%より好ましく、20~60質量%が更に好ましい。
また、バインダーポリマーにおける芳香環構造を有する構成単位の含有量は、本発明の効果がより優れる点から、バインダーポリマーの全構成単位に対して、5~70モル%が好ましく、10~60モル%がより好ましく、20~60モル%が更に好ましい。
バインダーポリマーは、上記構成単位のいずれにも該当しない構成単位(例えば、酸基、重合性基、トリシクロデカン骨格のいずれも有さない構造単位)を有することも好ましい。このような構成単位の含有量は、バインダーポリマーの全構成単位に対して、10~85モル%が好ましく、30~70モル%がより好ましい。
バインダーポリマーとしては、本発明の効果がより優れる点から、以下に示すポリマーが好ましい。なお、以下に示す各構成単位の含有比率(a~d)及び重量平均分子量Mw等は目的に応じて適宜変更できる。
上式において、a:20~60質量%、b:10~50質量%、c:5.0~25質量%、d:10~50質量%が好ましい。
上式において、a:20~60質量%、b:10~50質量%、c:5.0~25質量%、d:10~50質量%が好ましい。
上式において、a:30~65質量%、b:1.0~20質量%、c:5.0~25質量%、d:10~50質量%が好ましい。
上式において、a:1.0~20質量%、b:20~60質量%、c:5.0~25質量%、d:10~50質量%が好ましい。
バインダーポリマー(好ましくはアルカリ可溶性樹脂)の含有量は特に制限されないが、転写層A層全質量に対して、1~80質量%が好ましく、5~60質量%がより好ましい。
樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、バインダーポリマーが重合性基を有する構成単位を有する場合、転写層から第1保護層及び/又は第2保護層が形成された時点で、バインダーポリマーは架橋体となっていてもよい。第1保護層及び/又は第2保護層の転写層A層に由来する層における、バインダーポリマー、及び、その架橋体を構成するバインダーポリマーに由来する部位の合計含有量の好適な範囲は、転写層A層全質量中でのバインダーポリマーの好適含有量と同様である。
・・・重合性化合物
転写層A層は、重合性化合物を含んでもよい。
重合性化合物は、上述のバインダーポリマーとは異なる成分であることが好ましく、例えば、分子量(分子量分布を有する場合は重量平均分子量)が5000未満の化合物であることが好ましく、重合性モノマーであることも好ましい。
重合性化合物としては、エチレン性不飽和基を有する重合性化合物が好ましく、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物がより好ましい。重合性化合物は、光重合性基として少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有していることが好ましい。重合性化合物としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましい。
重合性化合物としては、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する多官能重合性化合物が好ましい。多官能重合性化合物としては、2つのエチレン性不飽和基を有する化合物、又は、少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましく、2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物、又は、少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物がより好ましい。
また、重合性化合物の少なくとも1種がカルボキシル基を含むことも、上記の樹脂におけるカルボキシル基と、重合性化合物のカルボキシル基と、がカルボン酸無水物を形成して、湿熱耐性を高められる点から好ましい。
カルボキシ基を有する重合性化合物としては、例えば、アロニックス(登録商標)TO-2349(東亞合成(株)製)、アロニックス(登録商標)M-520(東亞合成(株)製)、及び、アロニックス(登録商標)M-510(東亞合成(株)製)が挙げられる。
また、重合性化合物の少なくとも1種がトリシクロデカン骨格(好ましくはトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン骨格)を有する重合性化合物であることも好ましい。
このような重合性化合物としては、例えば、下記一般式(TD)で表される化合物が挙げられる。
X[-(CH-(OR)-O-Q] (TD)
一般式(TD)中、Xは、トリシクロデカン環基(好ましくはトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環基)を表す。
sは、0~2の整数を表し、0が好ましい。
tは、0~10の整数を表し、1が好ましい。
uは、1~6の整数を表し、2が好ましい。
Rは、炭素数1~5のアルキレン基を表す。上記アルキレン基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。
Qは、(メタ)アクリロイル基を表す。
一般式(TD)中に、同一符号で表される基又は整数が複数存在する場合、同一符号で表される基又は整数はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
一般式(TD)で表される化合物の市販品としては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(商品名:NKエステル A-DCP、新中村化学工業(株)製)、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(商品名:NKエステル DCP、新中村化学工業(株)製)が挙げられる。
重合性化合物の少なくとも1種が、ウレタン(メタ)アクリレート化合物(好ましくは3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物)であることも好ましい。
3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、8UX-015A(大成ファインケミカル(株)製)、NKエステル UA-32P(新中村化学工業(株)製)、及び、NKエステル UA-1100H(新中村化学工業(株)製)が挙げられる。
重合性化合物の分子量は、200~3000が好ましく、250~2600がより好ましく、280~2200が更に好ましい。
重合性化合物の含有量は特に制限されないが、転写層A層全質量に対して、1~50質量%が好ましく、2~40質量%がより好ましい。
多官能重合性化合物を用いる場合、転写層A層に含まれる全ての重合性化合物全質量に対する多官能重合性化合物の含有量は、10~90質量%が好ましく、20~85質量%がより好ましい。
重合性化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
重合性化合物として、一般式(TD)で表される化合物、及び、少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含むことが湿熱耐性を高められる点から好ましい。
なお、転写層から第1保護層及び/又は第2保護層が形成された時点で、重合性化合物は架橋体となっていてもよい。第1保護層及び/又は第2保護層の転写層A層に由来する層における、重合性化合物、及び、その架橋体を構成する重合性化合物に由来する部位の合計含有量の好適な範囲は、転写層A層全質量中での重合性化合物の好適含有量と同様である。
・・・トリシクロデカン骨格を有する化合物
転写層A層は、トリシクロデカン骨格を有する化合物を含んでもよい。
トリシクロデカン骨格を有する化合物は、上述のバインダーポリマーの一形態であってもよく、重合性化合物の一形態であってもよく、これらのいずれにも該当しない化合物であってもよい。
バインダーポリマーの一形態としてのトリシクロデカン骨格を有する化合物としては、例えば、上述のトリシクロデカン骨格を有する構造単位を有するバインダーポリマーが挙げられる。
重合性化合物の一形態としてのトリシクロデカン骨格を有する化合物としては、例えば、上述のトリシクロデカン骨格を有する重合性化合物が挙げられる。
トリシクロデカン骨格を有する化合物の合計含有量は、転写層A層全質量に対して、1~80質量%が好ましく、5~60質量%がより好ましい。
トリシクロデカン骨格を有する化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、トリシクロデカン骨格を有する化合物が重合性基を有する場合、転写層から第1保護層及び/又は第2保護層が形成された時点で、トリシクロデカン骨格を有する化合物は架橋体となっていてもよい。第1保護層及び/又は第2保護層の転写層A層に由来する層における、トリシクロデカン骨格を有する化合物、及び、その架橋体を構成するトリシクロデカン骨格を有する化合物に由来する部位の合計含有量の好適な範囲は、転写層A層全質量中でのトリシクロデカン骨格を有する化合物の好適含有量と同様である。
・・・重合開始剤
転写層A層は、重合開始剤を含んでもよい。
重合開始剤としては、少なくとも光重合開始剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤は、オキシム系光重合開始剤、アルキルフェノン系光重合開始剤、チオキサンテン系光重合開始剤、及び、N-フェニルグリシン系光重合開始剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
転写層A層が重合開始剤を含む場合の、転写層A層全質量に対する重合開始剤の含有量は、0.01~10質量%が好ましく、0.05~5質量%がより好ましい。
重合開始剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤は、オキシム系光重合開始剤及びアルキルフェノン系光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤は、アルキルフェノン系光重合開始剤及びチオキサンテン系光重合開始剤を含むことも好ましい。
また、光重合開始剤としては、例えば、特開2011-95716号公報の段落0031~0042、及び、特開2015-014783号公報の段落0064~0081に記載された重合開始剤も挙げられる。
光重合開始剤の市販品としては、例えば、1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-1,2-オクタンジオン-2-(O-ベンゾイルオキシム)〔商品名:IRGACURE(登録商標) OXE-01、BASF社製〕、1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]エタノン-1-(O-アセチルオキシム)〔商品名:IRGACURE(登録商標) OXE-02、BASF社製〕、[8-[5-(2,4,6-トリメチルフェニル)-11-(2-エチルヘキシル)-11H-ベンゾ[a]カルバゾイル][2-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)フェニル]メタノン-(O-アセチルオキシム)〔商品名:IRGACURE(登録商標) OXE-03、BASF社製〕、1-[4-[4-(2-ベンゾフラニルカルボニル)フェニル]チオ]フェニル]-4-メチルペンタノン-1-(O-アセチルオキシム)〔商品名:IRGACURE(登録商標) OXE-04、BASF社製〕、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン〔商品名:IRGACURE(登録商標) 379EG、BASF社製〕、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン〔商品名:IRGACURE(登録商標) 907、BASF社製〕、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}-2-メチルプロパン-1-オン〔商品名:IRGACURE(登録商標) 127、BASF社製〕、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタノン-1〔商品名:IRGACURE(登録商標) 369、BASF社製〕、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン〔商品名:IRGACURE(登録商標) 1173、BASF社製〕、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン〔商品名:IRGACURE(登録商標) 184、BASF社製〕、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン〔商品名:IRGACURE 651、BASF社製〕等、オキシムエステル系〔商品名:Lunar(登録商標) 6、DKSHジャパン(株)製〕、1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-3-シクロペンチルプロパン-1,2-ジオン-2-(O-ベンゾイルオキシム)(商品名:TR-PBG-305、常州強力電子新材料社製)、1,2-プロパンジオン,3-シクロヘキシル-1-[9-エチル-6-(2-フラニルカルボニル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,2-(O-アセチルオキシム)(商品名:TR-PBG-326、常州強力電子新材料社製)、3-シクロヘキシル-1-(6-(2-(ベンゾイルオキシイミノ)ヘキサノイル)-9-エチル-9H-カルバゾール-3-イル)-プロパン-1,2-ジオン-2-(O-ベンゾイルオキシム)(商品名:TR-PBG-391、常州強力電子新材料社製)、APi-307(1-(ビフェニル-4-イル)-2-メチル-2-モルホリノプロパン-1-オン、Shenzhen UV-ChemTech Ltd.製)等が挙げられる。
なお、転写層から第1保護層及び/又は第2保護層が形成された時点で、重合開始剤は受光及び/又は加熱等によって化学変化していてもよい。
・・・加熱により酸と反応可能な化合物
転写層A層は、加熱により酸と反応可能な化合物を含んでもよい。
加熱により酸と反応可能な化合物としては、例えば、カルボン酸化合物、アルコール化合物、アミン化合物、ブロックイソシアネート化合物、エポキシ化合物が挙げられ、ブロックイソシアネート化合物が好ましい。
また、加熱により酸と反応可能な化合物が有する加熱により酸と反応可能な基の数は、1~10が好ましく、1~6以がより好ましく、1~4が更に好ましい。
ブロックイソシアネート化合物とは、「イソシアネートのイソシアネート基をブロック剤で保護(マスク)した構造を有する化合物」のことをいう。
ブロックイソシアネート化合物の初期Tg(glass transition temperature、ガラス転移温度)は、-40~10℃が好ましく、-30~0℃がより好ましい。
ブロックイソシアネート化合物の解離温度は、100~160℃が好ましく、130~150℃がより好ましい。
本明細書中におけるブロックイソシアネートの解離温度とは、「示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ(株)製、DSC6200)によりDSC(Differential scanning calorimetry)分析にて測定した場合に、ブロックイソシアネートの脱保護反応に伴う吸熱ピークの温度」のことをいう。
解離温度が100~160℃であるブロック剤としては、例えば、ピラゾール化合物(3,5-ジメチルピラゾール、3-メチルピラゾール、4-ブロモ-3,5-ジメチルピラゾール、4-ニトロ-3,5-ジメチルピラゾールなど)、活性メチレン化合物(マロン酸ジエステル(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn-ブチル、マロン酸ジ2-エチルヘキシル)など)、トリアゾール化合物(1,2,4-トリアゾールなど)、オキシム化合物(ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどの分子内に-C(=N-OH)-で表される構造を有する化合物)が挙げられる。
また、ブロックイソシアネート化合物がイソシアヌレート構造を有することが膜の脆性改良、被転写体との密着力向上等の観点から好ましい。
ブロックイソシアネート化合物の市販品としては、例えば、カレンズAOI-BM、カレンズMOI-BM、カレンズ、カレンズMOI-BP(いずれも昭和電工(株)製)、デュラネートWT32-B75P、デュラネートTPA-B80E(いずれも旭化成(株)製)を挙げられる。
加熱により酸と反応可能な化合物(好ましくはブロックイソシアネート化合物)の分子量は、分子量が200~3000が好ましく、250~2600がより好ましく、280~2200が更に好ましい。
加熱により酸と反応可能な化合物(好ましくはブロックイソシアネート化合物)の含有量は特に制限されないが、転写層A層全質量に対して、1~30質量%が好ましく、5~20質量%がより好ましい。
加熱により酸と反応可能な化合物(好ましくはブロックイソシアネート化合物)は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、転写層から第1保護層及び/又は第2保護層が形成された時点で、加熱により酸と反応可能な化合物は化学変化していてもよく、他の化合物と架橋体を形成していてもよい。第1保護層及び/又は第2保護層の転写層A層に由来する層における、加熱により酸と反応可能な化合物、上記化合物が化学変化してなる化合物、及び、上記化合物を構成要素とする架橋体中における上記化合物に由来する部位の合計含有量の好適な範囲は、転写層A層全質量中での加熱により酸と反応可能な化合物の好適含有量と同様である。
・・・アゾール化合物
転写層A層は、アゾール化合物を含んでもよい。
本明細書において、「アゾール化合物」は、アゾール構造(1つ以上の窒素原子を環員原子として含む芳香族性を示す五員環構造)を有する、分子量が1000以下の化合物を意味する。
アゾール化合物は、防錆剤として作用し得る。
アゾール化合物としては、トリアゾール類、テトラゾール類、イミダゾール類、及び、チアジアゾール類からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
上記トリアゾール類としては、例えば、ベンゾトリアゾール、1H-ベンゾトリアゾール-1-アセトニトリル、ベンゾトリアゾール-5-カルボン酸、1H-ベンゾトリアゾール-1-メタノール、カルボキシベンゾトリアゾール、及び、3-メルカプトトリアゾール等のメルカプト基を含むトリアゾール類、並びに、3-アミノ-5-メルカプトトリアゾール等のアミノ基を含むトリアゾール類が挙げられる。
上記テトラゾール類としては、下記一般式(D-1)で表わされる化合物が挙げられる。
上記一般式(D-1)中のR11及びR12は、各々独立に、水素、炭素数1~20のアルキル基、アミノ基、メルカプト基、又はカルボキシメチル基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
上記一般式(D-1)で表されるテトラゾール類の具体例としては、例えば、1H-テトラゾール、5-アミノ-1H-テトラゾール、5-メチル-1H-テトラゾール、1-メチル-5-エチル-テトラゾール、1-メチル-5-メルカプト-テトラゾール、1-カルボキシメチル-5-メルカプト-テトラゾール等が挙げられる。
テトラゾール類は、上記一般式(D-1)で表されるテトラゾール類の水溶性塩であってもよい。具体例としては、1-カルボキシメチル-5-メルカプト-テトラゾールのナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩などが挙げられる。
上記イミダゾール類としては、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-ホルミルイミダゾール、4-ホルミルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、イミダゾール-4,5-ジカルボン酸、ベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール等が挙げられる。
上記チアジアゾール類としては、2-アミノ-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾール、2,1,3-ベンゾチアジアゾール等が挙げられる。
アゾール化合物の含有量は特に制限されないが、転写層A層全質量に対して、1~80質量%が好ましく、5~60質量%がより好ましい。
アゾール化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
第1保護層及び/又は第2保護層の転写層A層に由来する層における、アゾール化合物の含有量の好適な範囲は、転写層A層全質量中でアゾール化合物の好適含有量と同様である。
・・・界面活性剤
転写層A層は、界面活性剤を含んでもよい。
界面活性剤としては、例えば、特許第4502784号公報の段落[0017]、及び、特開2009-237362号公報の段落[0060]~[0071]に記載の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤又はシリコーン系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、メガファック F-171、F-172、F-173、F-176、F-177、F-141、F-142、F-143、F-144、F-437、F-475、F-477、F-479、F-482、F-551-A、F-552、F-554、F-555-A、F-556、F-557、F-558、F-559、F-560、F-561、F-565、F-563、F-568、F-575、F-780、EXP、MFS-330、MFS-578、MFS-579、MFS-586、MFS-587、R-41、R-41-LM、R-01、R-
40、R-40-LM、RS-43、TF-1956、RS-90、R-94、RS-72-K、DS-21(以上、DIC株式会社製)、フロラード FC430、FC431、FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS-382、SC-101、SC-103、SC-104、SC-105、SC-1068、SC-381、SC-383、S-393、KH-40(以上、AGC(株)製)、PolyFox PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(以上、OMNOVA社製)、フタージェント 710FL、710FM、610FM、601AD、601ADH2、602A、215M、245F、251、212M、250、209F、222F、208G、710LA、710FS、730LM、650AC、681、683(以上、(株)NEOS製)等が挙げられる。
また、フッ素系界面活性剤としては、フッ素原子を含有する官能基を持つ分子構造を有し、熱を加えるとフッ素原子を含有する官能基の部分が切断されてフッ素原子が揮発するアクリル系化合物も好適に使用できる。このようなフッ素系界面活性剤としては、DIC(株)製のメガファック DSシリーズ(化学工業日報(2016年2月22日)、日経産業新聞(2016年2月23日))、例えばメガファック DS-21が挙げられる。 また、フッ素系界面活性剤としては、フッ素化アルキル基またはフッ素化アルキレンエーテル基を有するフッ素原子含有ビニルエーテル化合物と、親水性のビニルエーテル化合物との重合体を用いることも好ましい。
また、フッ素系界面活性剤としては、ブロックポリマーも使用できる。
また、フッ素系界面活性剤としては、フッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物に由来する構成単位と、アルキレンオキシ基(好ましくはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基)を2以上(好ましくは5以上)有する(メタ)アクリレート化合物に由来する構成単位と、を含む含フッ素高分子化合物も好ましく使用できる。
また、フッ素系界面活性剤としては、エチレン性不飽和結合含有基を側鎖に有する含フッ素重合体も使用できる。メガファック RS-101、RS-102、RS-718K、RS-72-K(以上、DIC株式会社製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、環境適性向上の観点から、パーフルオロオクタン酸(PFOA)及びパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)等の炭素数が7以上の直鎖状パーフルオロアルキル基を有する化合物の代替材料に由来する界面活性剤であることが好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセロールエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル、プルロニック(登録商標) L10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2(以上、BASF社製)、テトロニック 304、701、704、901、904、150R1(以上、BASF社製)、ソルスパース 20000(以上、日本ルーブリゾール(株)製)、NCW-101、NCW-1001、NCW-1002(以上、富士フイルム和光純薬(株)製)、パイオニン D-6112、D-6112-W、D-6315(以上、竹本油脂(株)製)、オルフィンE1010、サーフィノール104、400、440(以上、日信化学工業(株)製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマー、及び、側鎖や末端に有機基を導入した変性シロキサンポリマーが挙げられる。
界面活性剤の具体例としては、DOWSIL 8032 ADDITIVE、トーレシリコーンDC3PA、トーレシリコーンSH7PA、トーレシリコーンDC11PA、トーレシリコーンSH21PA、トーレシリコーンSH28PA、トーレシリコーンSH29PA、トーレシリコーンSH30PA、トーレシリコーンSH8400(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)並びに、X-22-4952、X-22-4272、X-22-6266、KF-351A、K354L、KF-355A、KF-945、KF-640、KF-642、KF-643、X-22-6191、X-22-4515、KF-6004、KP-341、KF-6001、KF-6002(以上、信越シリコーン株式会社製)、F-4440、TSF-4300、TSF-4445、TSF-4460、TSF-4452(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、BYK307、BYK323、BYK330(以上、ビックケミー社製)等が挙げられる。 界面活性剤の含有量は特に制限されないが、転写層A層全質量に対して、0.01~10質量%が好ましく、0.05~5質量%がより好ましい。
界面活性剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
第1保護層及び/又は第2保護層の転写層A層に由来する層における、界面活性剤の含有量の好適な範囲は、転写層A層全質量中で界面活性剤の好適含有量と同様である。
転写層A層は、上述した成分以外の他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、例えば、増感剤、重合禁止剤、及び、粒子が挙げられる。
転写層A層の厚みは、特に制限はないが、0.1~100μm以上が好ましく、1~50μmがより好ましく、3~20μmが更に好ましい。
好ましい厚みの例として、8.0μm、5.8μm、4.2μm、3.0μmを挙げることが出来る。
・・転写層B層
転写層は、転写層A層に加えて、転写層B層を有することも好ましい。
転写層A層及び転写層B層の相互の位置関係に制限はない。中でも、転写後に、転写層A層が、表面側(基板の反対側)に位置するように配置されていることが好ましい。
転写層B層そのものは感光性樹脂層として機能する層でなくてもよく、転写層A層に感光性樹脂層としての機能を持たせることで、転写層全体として感光性樹脂層としての性質を持たせてもよい。
転写層B層が含有し得る成分としては、例えば、転写層A層が含有し得る成分が同様に挙げられる。
中でも転写層B層は、バインダーポリマーを含むことが好ましい。また、転写層B層は、屈折率及び光透過性を調節する点から、粒子を含むことも好ましい。
粒子としては、金属酸化物粒子が好ましい。
金属酸化物粒子の種類は特に制限されず、公知の金属酸化物粒子を用いることができる。透明性、及び、屈折率を制御しやすい点から、酸化ジルコニウム粒子(ZrO粒子)、Nb粒子、酸化チタン粒子(TiO粒子)、及び、二酸化珪素粒子(SiO粒子)のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。なかでも、酸化ジルコニウム粒子又は酸化チタン粒子がより好ましく、酸化ジルコニウム粒子が更に好ましい。
粒子の平均一次粒子径は、ヘイズ等の光学性能の点から、100nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましく、20nm以下が更に好ましい。下限としては、例えば、0.5nm以上である。
粒子の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡による観測で任意の100個の粒子の直径を測定し、100個の直径の算術平均により求められる値である。金属酸化物粒子が真円状でない場合は、長径を直径とする。
転写層B層における粒子の含有量は特に制限されないが、転写層B層全質量に対して、1~95質量%が好ましく、20~90質量%がより好ましい。
金属酸化物粒子は1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
転写層B層の屈折率は、1.55以上が好ましく、1.60以上がより好ましく、1.65以上が更に好ましい。上限は特に制限されないが、1.90以下が好ましく、1.85がより好ましく、1.80以下が更に好ましい。
転写層B層の厚みは、0.3μm以下が好ましく、0.02~0.2μmがより好ましく、0.04~0.2μmが更に好ましく、0.05~0.1μmが特に好ましい。
転写層(転写層A層及び/又は転写層B層)は、上述した各種成分を溶媒に溶解させた溶液を仮支持体上に塗布して、乾燥させることにより、形成できる。
また、転写層B層(又は転写層A層)は、事前に形成した転写層A層(又は転写層B層)の上に、上述した各種成分を溶媒に溶解させた溶液を塗布して、乾燥させることにより、形成してもよい。
転写層全体としての厚みは、特に制限はないが、0.1~100μm以上が好ましく、1~50μmがより好ましく、3~20μmが更に好ましい。
・保護フィルム
転写フィルムは、仮支持体に対向していない面に接する保護フィルムを有することが好ましい。
保護フィルムとしては、耐熱性及び耐溶剤性を有する樹脂フィルムを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、及びポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。また、保護フィルムとして上述の支持体フィルムと同じ材料で構成された樹脂フィルムを用いてもよい。
なかでも、ポリオレフィンフィルムが好ましく、ポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムがより好ましく、ポリエチレンフィルムが更に好ましい。
保護フィルムの厚みは、1~100μmが好ましく、5~50μmがより好ましく、5~40μmが更に好ましく、15~30μmが特に好ましい。保護フィルムの厚みが1μm以上であることが機械的強度が優れる点で好ましく、100μm以下であることがコストの点から好ましい。
保護フィルムと転写層との間の接着力は、保護フィルムを転写層から剥離し易くするため、仮支持体と転写層との間の接着力よりも小さいことが好ましい。
また、保護フィルムは、保護フィルム中に含まれる直径80μm以上のフィッシュアイ数が5個/m以下であることが好ましい。なお、「フィッシュアイ」とは、材料を熱溶融し、混練、押し出し、2軸延伸及びキャスティング法等の方法によりフィルムを製造する際に、材料の異物、未溶解物、酸化劣化物等がフィルム中に取り込まれたものである。
保護フィルムに含まれる直径3μm以上の粒子の数は、30個/mm以下であるのが好ましく、10個/mm以下であるのがより好ましく、5個/mm以下であるのが更に好ましい。これにより、保護フィルムに含まれる粒子に起因する凹凸が転写層に転写されることにより生じる欠陥を抑制することができる。
保護フィルムは、巻き取り性を付与する観点から、転写層と接する面とは反対側の表面の算術平均粗さRaが、0.01μm以上であるのが好ましく、0.02μm以上であるのがより好ましく、0.03μm以上であるのが更に好ましい。一方で、上限値としては、0.50μm未満であるのが好ましく、0.40μm以下であるのがより好ましく、0.30μm以下であるのが更に好ましい。
保護フィルムは、転写時の欠陥抑制の観点から、転写層と接する面の算術平均粗さRaが、0.01μm以上であるのが好ましく、0.02μm以上であるのがより好ましく、0.03μm以上であるのが更に好ましい。一方で、上限値としては、0.50μm未満であるのが好ましく、0.40μm以下であるのがより好ましく、0.30μm以下であるのが更に好ましい。
転写フィルムは、保護フィルムの表面に、接着層及びガスバリア層からなる群より選択される少なくとも1種の層を更に有していてもよい。
(転写フィルムを用いたセンサーフィルムの製造方法)
上述の転写フィルムを用いて、例えば、以下の工程A~工程Dを有するセンサーフィルムの製造方法を実施できる。
工程A:基板上に、上記センサー電極と、上記引き出し配線と、を形成する工程。
工程B:転写後に第1保護層及び第2保護層となる転写層(感光性樹脂層)を仮支持体上に有する転写フィルムを用いて、上記基板上に転写層(感光性樹脂層)を転写して、感光性樹脂層を形成する工程(転写工程)。
工程C:上記転写層における第2保護層を形成すべき個所に、露光(パターン露光)する工程(露光工程)工程D:上記転写層を現像し、上記転写層における露光した部分(露光部)を第2保護層とし、上記転写層における露光を行わなかった部分(未露光部)を部分的に除去して第1保護層とする工程(現像工程)。
このような方法によれば、第1保護層と第2保護層とを個別に形成することなく、一段階的に形成でき、省力的である。
・工程A
工程Aは、公知の方法で実施できる。
例えば、基板上に、センサー電極の前駆体層及び引き出し配線の前駆体層を、スパッタ法等で形成し、これらの前駆体層を化学エッチング法等で所望の形態にパターニングして、センサー電極と引き出し配線を形成する方法が挙げられる。センサー電極と引き出し配線とを接するようにパターニングして、その接点で導通させてもよいし、パターニング後に、センサー電極に更に接続電極を形成してセンサー電極と引き出し配線とを導通させてもよい。
・工程B(転写工程)
工程Bは、転写後に第1保護層及び第2保護層となる転写層(感光性樹脂層)を仮支持体上に有する転写フィルムを用いて、上記基板上に転写層を転写して、感光性樹脂層を形成する工程(転写工程)である。
転写工程では、転写フィルムと基板とが貼り合わされ、積層体が作製される。このとき、転写フィルムの仮支持体とは反対側の面(つまり転写層)と基板とが接触する。
なお、転写フィルムの転写層の上(転写層における仮支持体とは反対側の面)に、保護フィルムが設けられている場合は、保護フィルムを除去した後、転写層を基板に転写する。
転写フィルムについては上述の通りである。
工程B(転写工程)においては、転写層及び/又は基板を加熱しながら転写フィルムの転写層側を基板に圧着することが好ましい。
このときの加熱温度及び圧着圧力はいずれも特に制限されないが、加熱温度は70~130℃が好ましく、圧着圧力は0.1~1.0MPa程度(1~10kgf/cm程度)が好ましい。
また、ローラー(ゴムローラー等)を用いて圧着する場合、ローラー温度は70~130℃が好ましく、圧着圧力は0.5~5.0N/cm程度が好ましい。
圧着は、密着性及び追従性がより優れる点で、減圧下で行うことも好ましい。
また、転写工程における転写層及び/又は基板の加熱処理に代えて、密着性をより向上するために、転写工程の前に基板の予熱処理を行ってもよい。
・工程C(露光工程)
露光工程では、上記の転写工程の後、転写層における第2保護層を形成すべき個所に露光(パターン露光)する。
露光工程では、マスクパターンを通して活性光線を画像状に照射することにより、転写層の一部が露光される。
転写層のうち、活性光線で照射された領域(露光部)では、転写層が硬化する。このように転写層の硬化した部分が、工程D(現像工程)をへて第2保護層となる。一方、活性光線で照射されなかった領域(未露光部)では、転写層が硬化しない。
露光工程での活性光線の光源としては、公知の光源が挙げられる。
光源としては、転写層を露光可能な波長の光(例えば、365nm又は405nm)を有効に照射する光源が好ましく、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、及び、キセノンランプが挙げられる。
また、光源としては、Arイオンレーザ及び半導体レーザを使用してもよく、写真用フラッド電球又は太陽ランプを使用してもよい。
更に、レーザ露光法等を用いた直接描画法により、マスクパターンを使用せずに活性光線を画像状に照射する方法を採用してもよい。
露光工程での露光量は、使用する装置や転写層の組成によって異なるが、5~1000mJ/cmが好ましく、10~700mJ/cmがより好ましい。光硬化性に優れる点では、5mJ/cm以上が好ましく、解像性の点では1000mJ/cm以下が好ましい。
露光工程における露光の雰囲気は特に制限されず、空気中、窒素中、又は真空中で行うことができる。
・工程Ca(引き置き工程)
工程Bから工程Cの間、及び/又は、工程Cから工程Dの間に、引き置き工程を実施することも好ましい。
引き置き工程は、工程Bの後、及び/又は、工程Cの後に、次工程を実施する前に、転写層を静置する(引き置き)する工程である。
このような工程を実施することで、転写層における未露光部の現像耐性が向上し、工程Dを実施した際に、未露光部の転写層が完全に除去されきることなく、第1保護層として残存させやすい。
引き置き時間は、第1保護層を所望の厚みにできるように適宜調整すればよく、例えば、12~96時間が好ましい。
引き置きは、室温(例えば20~28℃)で実施してもよく、それよりも低温下又は高温下で実施してもよい。
引き置き時の湿度は、例えば、10~80%RHでもよい。
・工程Cb(剥離工程)
工程Bから工程Cの間、又は、工程Cから工程Dの間に、剥離工程を実施することも好ましい。
剥離工程は、転写フィルムと基板とが貼り合わされてなる積層体から、転写フィルムにおける仮支持体を剥離する工程である。
・工程D(現像工程)
工程Dは、転写層を現像し、上記転写層における露光した部分(露光部)を第2保護層とし、上記転写層における露光を行わなかった部分(未露光部)を部分的に除去して第1保護層とする工程である。
具体的には、仮支持体の剥離により露出した転写層に現像液を接触させることにより、転写層の硬化していない個所(未露光部)を部分的に除去する。これにより、転写層の未露光部は主に表面近傍から除去され、除去されきらなかった転写層が、未露光部に第1保護層を形成する。
転写層の露光部は、現像液によって除去されず、露光部に第2保護層を形成する。
現像液としては、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液及び有機溶剤系現像液が挙げられる。現像工程での現像処理は、例えば、これらの現像液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、及び、スクラッピング等の公知の方法により行われる。
現像液としては、安全かつ安定であり、操作性が良好なため、アルカリ性水溶液が好ましい。アルカリ性水溶液としては、0.1~5質量%炭酸ナトリウム水溶液、0.1~5質量%炭酸カリウム水溶液、0.1~5質量%水酸化ナトリウム水溶液、又は、0.1~5質量%四ホウ酸ナトリウム水溶液が好ましい。
現像液として用いるアルカリ性水溶液のpHは、9~11の範囲が好ましい。現像液の温度は、転写層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液は、界面活性剤、消泡剤、及び現像を促進させるための少量の有機溶剤等を含んでいてもよい。
また、現像液として、水又はアルカリ水溶液と1種以上の有機溶剤とからなる水系現像液を用いてもよい。ここで、アルカリ水溶液に含まれる塩基としては、上述した炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、及び、四ホウ酸ナトリウムに加えて、例えば、ホウ砂、メタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1、3-プロパンジオール、1,3-ジアミノプロパノール-2、及び、モルホリンが挙げられる。
有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、炭素数1~4のアルコキシ基を有するアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及び、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
水系現像液における有機溶剤の含有量は、水系現像液の全質量に対して2~90質量%が好ましい。水系現像液のpHは、転写層の現像が可能であれば特に制限されないが、8~12が好ましく、9~10がより好ましい。
また、水系現像液は、界面活性剤及び消泡剤等の添加剤を少量含有していてもよい。
有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1-トリクロロエタン、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、及びγ-ブチロラクトンが挙げられる。有機溶剤系現像液は、引火防止のため、1~20質量%の範囲で水を含有することが好ましい。
上述した現像液は、必要に応じて、2種以上を併用してもよい。
現像液の使用温度は、第1保護層を厚みとすること等を考慮して適宜調整すればよく、例えば、15~60℃である。
現像処理の時間は、第1保護層を厚みとすること等を考慮して適宜調整すればよく、例えば、20~300秒である。
現像処理の後、余分な現像液を除去するための、リンス工程を実施してもよい。リンス工程は、例えば、現状処理が行われた積層体を水及び/又は有機溶剤等で洗浄する処理である。
現像処理後の積層体に対して、60~250℃の加熱、及び/又は、露光量200~10000mJ/cmの露光を行うことも好ましい。
このような処理を行うことで、第1保護層を硬化させて強固な層としたり、第2保護層をより完全な硬化を図ったりできる。
<用途>
本発明のセンサーフィルムは、種々の用途に適用できる。例えば、タッチセンサー(好ましくは、静電容量式のタッチセンサー)、及び、電磁波シールドが挙げられる。特に、センサーフィルムと、センサーフィルム中の接続端子に接続されたフレキシブル配線基板とを有するタッチセンサーに好適に適用でき、静電容量式のタッチセンサーとしてより好適に適用できる。
本発明は、センサーフィルムを含む画像表示装置にも関する。
上記画像表示装置は、液晶表示素子及び有機エレクトロルミネッセンス表示素子などの画像表示素子と、上述したタッチセンサーとして用いられるセンサーフィルムとを含む。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本開示の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更できる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
なお、以下の実施例において、樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算で求めた重量平均分子量である。
ポリマー組成比は特に断りがない限り、mol比である。
[実施例1~4、比較例1~2]
〔試験体の作製〕
<感光性樹脂層形成用塗布液の調製>
以下の表1に示す組成となるように感光性樹脂層形成用塗布液である材料A-1~A-11を調製した。
化合物P-1における各構成造単位に併記された数値は、当該構成造単位の含有比率(モル比)である。
(アルカリ可溶性樹脂P-2の固形分36.3質量%溶液の準備)
プロピレングリコールモノメチルエーテル82.4gをフラスコに仕込み窒素気流下90℃に加熱した。この液にスチレン38.4g、ジシクロペンタニルメタクリレート30.1g、メタクリル酸34.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテル20gに溶解させた溶液、及び、重合開始剤V-601(富士フイルム和光純薬社製)5.4gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43.6gに溶解させた溶液を同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間おきに3回V-601を0.75g添加した。その後更に3時間反応させた。その後プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート58.4g、プロピレングリコールモノメチルエーテル11.7gで希釈した。空気気流下、反応液を100℃に昇温し、テトラエチルアンモニウムブロミド0.53g、p-メトキシフェノール0.26gを添加した。これにグリシジルメタクリレート(日油社製ブレンマーGH)25.5gを20分かけて滴下した。これを100℃で7時間反応させ、重合体P-1の溶液を得た。得られた溶液の固形分濃度は36.5%であった。GPCにおける標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は17000、分散度は2.4、ポリマーの酸価は94.5mgKOH/gであった。ガスクロマトグラフィーを用いて測定した残存モノマー量はいずれのモノマーにおいてもポリマー固形分に対し0.1質量%未満であった。
(アルカリ可溶性樹脂P-3の固形分36.2質量%溶液の準備)
プロピレングリコールモノメチルエーテル113.5gをフラスコに仕込み窒素気流下90℃に加熱した。この液にスチレン172g、メタクリル酸メチル4.7g、メタクリル酸112.1gをプロピレングリコールモノメチルエーテル30gに溶解させた溶液、及び、重合開始剤V-601(富士フイルム和光純薬社製)27.6gをプロピレングリコールモノメチルエーテル57.7gに溶解させた溶液を同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間おきに3回V-601を2.5g添加した。その後更に3時間反応させた。その後プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート160.7g、プロピレングリコールモノメチルエーテル233.3gで希釈した。空気気流下、反応液を100℃に昇温し、テトラエチルアンモニウムブロミド1.8g、p-メトキシフェノール0.86gを添加した。これにグリシジルメタクリレート(日油社製ブレンマーG)71.9gを20分かけて滴下した。これを100℃で7時間反応させ、樹脂P-3の溶液を得た。得られた溶液の固形分濃度は36.2%であった。GPCにおける標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は18000、分散度は2.3、ポリマーの酸価は124mgKOH/gであった。ガスクロマトグラフィーを用いて測定した残存モノマー量はいずれのモノマーにおいてもポリマー固形分に対し0.1質量%未満であった。
P-3(以下、式中の繰り返し単位のモル比は、左側の繰り返し単位から順に、55.1:26.5:1.6:16.9であった。)
P-3の合成において、モノマーの種類と量を変更することにより、P-4の固形分36.2質量%溶液(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を準備した。得られた重合体P-6の重量平均分子量は18000、分散度は2.3、酸価は114mgKOH/gであった。
P-4(以下、式中の繰り返し単位のモル比は、左側の繰り返し単位から順に、55.1:24.6:1.6:17.0:1.7であった。)
<転写フィルムの作製>
16μm厚みのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー16KS40(東レ株式会社製))の仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、塗布量を、乾燥後の膜厚が表3に記載の第2保護層の厚みになる塗布量に調製し、感光性樹脂層形成用塗布液である材料A-1又はA-11を塗布した。
100℃の乾燥ゾーンで、塗布された材料A-1~A-11中の溶剤を揮発させた後、上記フィルム上に得られた感光性樹脂層上に保護フィルム(ルミラー16KS40(東レ株式会社製))を圧着し、後述する実施例1~18、及び、比較例1~3で使用する転写フィルムを作製した。
<積層体作製に用いる透明電極パターンフィルムの作製>
(透明膜の形成)
膜厚38μm、屈折率1.53のシクロオレフィン樹脂フィルムを、高周波発振機を用いて、出力電圧100%、出力250Wで、直径1.2mmのワイヤー電極で、電極長240mm、ワーク電極間1.5mmの条件で3秒間コロナ放電処理を行い、表面改質を行った。得られたフィルムを透明フィルム基板とした。
次に、下記表中に示す材料-Cの材料を、スリット状ノズルを用いて、透明フィルム基板上に塗工した後、紫外線照射(積算光量300mJ/cm)し、約110℃で乾燥することにより、屈折率1.60、膜厚80nmの透明膜を上記透明フィルム基板上に製膜した。
(透明電極パターンの形成)
上記にて得られた透明膜が積層された透明フィルム基板に対し、公知のスパッタ法により厚さ、30nm、屈折率1.82のITO薄膜を形成し、その上に厚さ200nmの銅薄膜を形成した。
その後、公知の化学エッチング法により、ITO薄膜、銅薄膜をそれぞれパターニングし、ITO透明電極パターン(センサー電極)、銅の引き出し配線を形成し、透明電極パターンを有する透明フィルム基板を得た。銅の引き出し配線の、透明電極パターン(センサー電極)とは反対側の端部が外部回路との接続部(接続端子)である。
<透明積層体の作製>
(実施例1の透明積層体の作製)
各実施例及び比較例の転写フィルムの保護フィルムを剥離し、剥離した側を、透明フィルム基板上の、ITO透明電極パターン及び銅の引き出し配線を形成した側にラミネートして、転写フィルムがラミネートされた透明フィルム基板を得た。
この際、フィルムの透明膜、透明電極パターン、及び、銅の引き出し配線を覆うようにラミネートした。ラミネートは、MCK社製真空ラミネーターを用いて、透明フィルム基板の温度:40℃、ゴムローラー温度100℃、線圧3N/cm、搬送速度2m/分の条件で行った。
その後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用いて、露光マスク面と仮支持体とを密着させ、仮支持体を介して透明フィルム基板に露光量120mJ/cm(i線)でパターン露光した。露光マスクは、オーバーコート形成用パターンを有する石英露光マスクであり、外部回路との接続部は遮光されていた。
つまり、パターン露光においては、引き出し配線における外部回路との接続部(接続端子)以外の部分について全面露光し、上記接続部(接続端子)にだけは光を照射しなかった。
パターン露光後、透明フィルム基板を25℃50%RHの雰囲気下で48hr静置した。
透明フィルム基板から仮支持体を剥離後、炭酸ソーダ1%水溶液32℃で60秒間現像処理した。その後、現像処理後の透明フィルム基板に超高圧洗浄ノズルから超純水を噴射した。引き続き、エアを吹きかけて透明フィルム基板上の水分を除去し、高圧水銀灯を有するポスト露光機(ウシオ電機製)を用いて露光量400mJ/cm(i線)で露光した(ポスト露光)。その後、145℃30分間のポストベーク処理を行って、透明フィルム基板上に透明膜、透明電極パターン、銅の引き出し配線、感光性樹脂層形成用塗布液の硬化膜(第1保護層及び第2保護層)をこの順に有する透明積層体(センサーフィルム)を形成した。
以上により、露光部(引き出し配線における外部回路との接続部(接続端子)以外の部分)には8μm厚みの第2保護層が、未露光部(引き出し配線における外部回路との接続部(接続端子))には0.020μmの厚みの第1保護層が、それぞれ形成された。
(実施例2~18、及び、比較例1~3の透明積層体の作製)
パターン露光後から現像処理までの時間(引き置き時間)を変えることにより第1保護層の厚みを変えることができ、時間が長いほど第1保護層の厚みが厚くなる。保護層材料(感光性樹脂層形成用塗布液の種類)、及び/又は、引き置き時間を変更して、第1保護層の厚みが、表3に示す厚みになるように調整した以外は、実施例1と同様にして、実施例2~18、及び、比較例1~3の透明積層体(センサーフィルム)をそれぞれ作製した。
〔透明積層体の評価〕
<絶縁破壊電圧>
上記の透明電極パターンフィルムの代わりに、500μm厚みの銅板上に各実施例及び比較例で使用したのと同様の転写フィルムを転写し、ラミネート銅板を得た。ラミネート銅板に、仮支持体を介して露光量120mJ/cm(i線)で全面露光し、仮支持体を剥離した。
更に、ラミネート銅板に、高圧水銀灯を有するポスト露光機(ウシオ電機製)を用いて露光量400mJ/cm(i線)で全面露光した。その後、ラミネート銅板に145℃30分間のポストベーク処理を行って、銅板上に、上述の第1保護層及び第2保護層と実質的に同様の材料からなる樹脂層を有する、材料絶縁破壊電圧測定用サンプルを得た。
このサンプルを25℃50%RHの雰囲気下で24hr静置した後、温度25度、25℃50%RHの雰囲気下で以下の測定を行った。
作製した絶縁破壊電圧測定用サンプルに対し、耐電圧試験器TOS5101(菊水電子工業製)を用いて試験し、樹脂層の絶縁破壊電圧を測定した。試験電圧レンジは5kV、上限基準値を10mA、試験時間を1秒に設定した。結果を表4に示す。
<湿熱試験による銅変色の評価>
各実施例及び比較例の透明積層体を85℃85%RHの湿熱環境下にて50時間静置した後、外部回路との接続部(接続端子)における銅の色を観察し、下記A~Cに銅の色の変化を区分した。
A、Bが実用レベルであり、Aであることが好ましい。
A:湿熱試験前後で銅の色に変化がない
B:湿熱試験後に銅が赤味を帯びている
C:湿熱試験後に銅が青く変色している。
<駆動性評価>
各実施例及び比較例の透明積層体を用いて、公知の方法により静電容量型タッチパネル部材(入力装置)を製造した。
製造したタッチパネル部材を、特開2009-047936号公報の段落0097~0119に記載の方法で製造した液晶表示素子に貼り合わせることにより、入力装置としてタッチパネル部材、表示装置として液晶表示装置を備えたタッチパネル付き液晶表示装置を製造した。製造したタッチパネル付き液晶表示装置を85℃85%RHの湿熱環境下にて50時間静置した。
製造したタッチパネル付き液晶表示装置の駆動性を、下記A~Cに区分して評価した。
A評価であれば、外部回路との接続部(接続端子)における電気接続性が良好であると判断できる。
A:正常に駆動できる
B:駆動するが誤作動する場合がある。
C:駆動するが誤作動する場合がBより多い。
D:駆動しない
下記表に試験の結果を示す。
表中、「絶縁破壊電圧」欄は、各実施例で使用した感光性樹脂層形成用塗布液を用いて作製した樹脂層の絶縁破壊電圧を示す。上記樹脂層と第1保護層とは、実質的に同様の材料から形成されており、絶縁破壊電圧(V/μm)も同様である。
なお、比較例1、外部回路との接続部(接続端子)上には、第1保護層の存在が確認できなかった。
Figure 0007417639000016
上記表に示す通り、本発明のセンサーフィルムを用いれば、本発明の課題を解決できることが確認された。
中でも、D×B(D:第一保護層の厚み(μm)、B:第1保護層の絶縁破壊電圧(V/μm))で表される値が、10.0V超20.0V以下である場合、本発明の効果がより優れることが確認された(実施例4の結果を参照)。
一方で、比較例のセンサーフィルムを用いた場合、本発明の課題を解決できなかった。
比較例1では、センサーフィルムが第1保護層を有さないため、接続端子を十分に腐食防止できなかったためと考えられる。
比較例2では、D×Bが大きすぎて、電気接続性に悪影響が生じたためと考えられる。
[実施例19~22]
実施例1~4で用いた転写フィルム作製において、感光性樹脂層形成用塗布液を塗布し、100℃の乾燥ゾーンで溶剤を揮発させた後、形成された感光性樹脂層上に、スリット状ノズルを用いて、下記表に示す配合の透明樹脂層形成用塗布液である材料B-1を、乾燥後の膜厚が70nmの膜厚になる塗布量で塗布した。塗布された材料B-1の塗膜を、80℃の乾燥温度で乾燥させ、感光性樹脂層上に、第2の透明層を形成した。なお、第2の透明層の屈折率は1.68だった。第2の透明層の上に保護フィルム(ルミラー16KS40(東レ株式会社製))を圧着して転写フィルムを作製した。
このような第2の透明層を有する転写フィルムを用いた以外は、それぞれ実施例1~4と同様にして透明積層体(センサーフィルム)を作製した。得られた透明積層体(センサーフィルム)における第1保護層(感光性樹脂層形成用塗布液、及び、透明樹脂層形成用塗布液に由来する層の全体)は、いずれも全体として式(1)に示す関係(0V < D×B ≦ 30.0V)を満たしていた。また、いずれの透明積層体も、上述の<湿熱試験による銅変色の評価>に基づく評価結果はB評価以上であり、<駆動性評価>に基づく評価結果はA評価であった。
[実施例23~25]
実施例9で用いた転写フィルム作製において、感光性樹脂層形成用塗布液を塗布し、100℃の乾燥ゾーンで溶剤を揮発させた後、形成された感光性樹脂層上に、スリット状ノズルを用いて、表4に示す配合の透明樹脂層形成用塗布液である材料B-2~B-4を、乾燥後の膜厚が70nmの膜厚になる塗布量で塗布した。塗布された材料B-2~B-4の塗膜を、80℃の乾燥温度で乾燥させ、感光性樹脂層上に、第2の透明層を形成した。なお、第2の透明層の屈折率は1.68だった。第2の透明層の上に保護フィルム(ルミラー16KS40(東レ株式会社製))を圧着して転写フィルムを作製した。
このような第2の透明層を有する転写フィルムを用いた以外は、それぞれ実施例9と同様にして透明積層体(センサーフィルム)を作製した。得られた透明積層体(センサーフィルム)における第1保護層(感光性樹脂層形成用塗布液、及び、透明樹脂層形成用塗布液に由来する層の全体)は、いずれも全体として式(1)に示す関係(0V < D×B ≦ 30.0V)を満たしていた。また、いずれの透明積層体も、上述の<湿熱試験による銅変色の評価>に基づく評価結果はB評価以上であり、<駆動性評価>に基づく評価結果はA評価であった。
1 仮支持体
2 転写層
3 保護フィルム
10 転写フィルム
100 センサーフィルム
102 基板
104 センサー電極
106 引き出し配線
108 第1保護層
110 第2保護層
112 接続端子

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置されたセンサー電極と、
    前記基板上に配置され、前記センサー電極と導通し、フレキシブル配線基板及び他の機器と接続可能な接続端子を有する引き出し配線と、
    前記接続端子の全面を覆うように配置された第1保護層と、
    前記センサー電極、及び、前記引き出し配線の前記接続端子以外の部分の少なくともいずれかの上に配置された第2保護層と、を有し、
    前記第1保護層が下記式(1)に示す関係を満たし、
    前記第1保護層の厚みが0.12μm以下であり、
    前記第2保護層の厚みが1μm以上である、センサーフィルム。
    (1) 0V < D×B ≦ 30.0V
    D:前記第1保護層の厚み(μm)
    B:前記第1保護層の絶縁破壊電圧(V/μm)
  2. 前記引き出し配線が、銅及び銀からなる群から選択される金属の1種以上を含む、請求項1に記載のセンサーフィルム。
  3. 前記Dが、0.001μm以上である、請求項1又は2に記載のセンサーフィルム。
  4. 前記Bが、400V/μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
  5. 前記第1保護層が下記式(3)に示す関係を満たす、請求項1~4のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
    (3) 10.0V < D×B ≦ 20.0V
  6. 前記第1保護層が、アゾール化合物を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
  7. 前記アゾール化合物が、トリアゾール類、テトラゾール類、イミダゾール類、及び、チアジアゾール類からなる群から選択される1種以上である、請求項6に記載のセンサーフィルム。
  8. 前記第1保護層が、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を有するバインダーポリマーを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
  9. 前記第1保護層が、トリシクロデカン骨格を有する化合物を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
  10. 前記第1保護層の厚みが0.08μm以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
  11. 前記第2保護層の厚みが20μm以下である、請求項1~10のいずれか1項に記載のセンサーフィルム。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載のセンサーフィルムと、前記接続端子に接続したフレキシブル配線基板とを有する、タッチセンサー。
  13. 請求項12に記載のタッチパネルセンサーを含む、画像表示装置。
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