JP7406456B2 - ハイブリッド車両の暖機制御方法および暖機制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の暖機制御方法および暖機制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、ハイブリッド車両において発電機を駆動する内燃機関の冷機時に最短の暖機運転時間で効率良く暖機運転を行う暖機制御に関する。
ハイブリッド車両において発電機を駆動する内燃機関は、基本的には、電力要求に応じて始動・停止が繰り返される。しかし、内燃機関が暖まっていない冷機状態で始動・停止を行うと、排気微粒子排出量の増加が生じる。そのため、内燃機関の冷機時に、電力要求とは無関係に所定の暖機完了状態(例えば所定の冷却水温に到達)に達するまで暖機運転を行うことが知られている。
特許文献1には、バッテリの充電制御で維持すべき目標SOCを、内燃機関の冷却水温が低いときに高く補正し、現在のSOCと目標SOCとの比較に基づく内燃機関を用いた発電つまり内燃機関の暖機運転が結果的に促されるようにした発明が開示されている。
特開2000-40532号公報
ハイブリッド車両における内燃機関の暖機運転は、冷却水温の速やかな上昇を図るために、一般に、最良燃費点付近の比較的高い負荷で運転することが望ましい、とこれまで考えられてきた。
しかしながら、暖機運転中にバッテリの充電状態(以下、SOC)が所定の上限SOCに達すると、それ以上の充電ができないことから、内燃機関は、暖機運転の途中から無負荷アイドル運転とならざるを得ない。この無負荷アイドル運転では、発熱量が少なくなり、結果的に暖機完了状態に達するまでに長時間を要する。
つまり、比較的高い負荷で暖機運転を行うと、却って暖機完了が遅くなることがある。
なお、特許文献1は、高く補正した目標SOCに実際のSOCが到達したときにまだ暖機が完了していない場合について、何ら開示していない。
この発明は、発電機を駆動する内燃機関を、電力要求に応じて始動・停止する一方、内燃機関の冷機時に、所定の暖機完了状態となるまで暖機運転を実行するハイブリッド車両の暖機制御において、上記暖機運転中の内燃機関の目標負荷を、内燃機関が上記暖機完了状態に達するまでの間にバッテリの充電状態が所定の上限充電状態を越えることがない負荷に設定する。
この発明によれば、暖機運転の途中でバッテリの充電状態が上限充電状態を越えることがないように負荷を設定することで、結果的に最短の暖機運転時間でもって暖機運転を完了することができる。
この発明に係る暖機制御が適用されるシリーズハイブリッド車両の構成説明図。 第1実施例の暖機制御の処理の流れを示すフローチャート。 暖機運転時間とSOCとの関係を示す特性図。 暖機運転時間と発電可能量との関係を示す特性図。 暖機運転時間と発電負荷との関係を示す特性図。 暖機運転時間と熱量との関係を示す特性図。 暖機運転中の出力と無負荷アイドル運転時間との関係を示す特性図。 無負荷アイドル運転時間と暖機時間との関係を示す特性図。 第2実施例の暖機制御の処理の流れを示すフローチャート。 第2実施例が対象とするSOCの変化の例を示すタイムチャート。 第2実施例によるSOCの変化を示すタイムチャート。 第2実施例による発電量の特性を示すタイムチャート。
以下、この発明をハイブリッド車両としてシリーズハイブリッド車両に適用した一実施例について説明する。
図1は、一実施例のシリーズハイブリッド車両の構成を概略的に示している。シリーズハイブリッド車両は、主に発電機として動作する発電用モータジェネレータ1と、この発電用モータジェネレータ1を電力要求に応じて駆動する発電用内燃機関として用いられる内燃機関2と、主にモータとして動作して駆動輪3を駆動する走行用モータジェネレータ4と、発電した電力を一時的に蓄えるバッテリ5と、バッテリ5とモータジェネレータ1,4との間で電力変換を行うインバータ装置6と、を備えて構成されている。内燃機関2が発電用モータジェネレータ1を駆動することによって得られた電力は、インバータ装置6を介してバッテリ5に蓄えられる。走行用モータジェネレータ4は、バッテリ5の電力を用いてインバータ装置6を介して駆動制御される。走行用モータジェネレータ4の回生時の電力は、やはりインバータ装置6を介してバッテリ5に蓄えられる。なお、インバータ装置6は、発電用モータジェネレータ1用のインバータと走行用モータジェネレータ4用のインバータとを含んで構成されている。
インバータ装置6は、車両の走行制御を司る車両側コントローラ7によって制御される。つまり、車両側コントローラ7によるインバータ装置6の制御を介してモータジェネレータ1,4の動作が制御される。車両側コントローラ7には、車両のアクセルペダル開度や車速、ブレーキ操作量等の信号が入力され、かつバッテリ5の充電状態(いわゆるSOC)を示す信号が入力されている。なお、充電状態(SOC)は、バッテリ5の端子電圧等に基づいて検出される。
また、内燃機関2は、エンジンコントローラ8によって制御される。このエンジンコントローラ8と車両側コントローラ7とは車両内ネットワーク10を介して接続されており、互いに信号の授受を行っている。発電用モータジェネレータ1を駆動する内燃機関2は、このエンジンコントローラ8を介して、バッテリ5の充電状態(SOC)等を含む車両側からの電力要求に応じて間欠的に運転される。つまり、車両のアクセルペダル開度や車速等に応じて車両側コントローラ7からエンジンコントローラ8が電力要求を受けると、その電力要求に応じて内燃機関2が始動され、発電が行われる。SOCが所定の上限SOCに達すると、内燃機関2は停止する。従って、内燃機関2は、車両の運転中、始動・停止を繰り返す形となる。内燃機関2の運転に際しては、通常は、最良燃費点付近の特定の運転領域内で内燃機関2の運転がなされるように、内燃機関2の負荷および回転速度が制御される。エンジンコントローラ8には、内燃機関2の制御のために一般的に必要な種々のセンサ類が接続されている。内燃機関2の暖機状態を示す指標として、この実施例では最も代表的な冷却水温が用いられる。なお、車両側コントローラ7とエンジンコントローラ8とが一つのコントローラとして統合された構成であってもよい。
また、このハイブリッド車両は、GPSを用いたいわゆるカーナビゲーションシステム9を具備しており、目的地を設定した場合には、その経路に関する情報が車両側コントローラ7やエンジンコントローラ8に与えられる。
図2は、エンジンコントローラ8において実行される第1実施例の暖機制御の処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3~図6を併せて参照しつつ図2に示す第1実施例の暖機制御を説明する。
図2に示す暖機制御(暖機運転モードでの運転)は、内燃機関2の冷機時に電力要求とは無関係に実行されるものであり、例えば、内燃機関2が冷機状態にあって最初に電力要求に基づき内燃機関2が始動されたとき、あるいは内燃機関2が冷機状態にあって車両がキーオンされたとき、などに開始される。つまり、内燃機関2が冷機状態のまま始動・停止が繰り返されることがないように、強制的な暖機を行うものである。
最初のステップ1では、暖機運転を行っている車両走行中に想定される電力収支(換言すれば走行条件)を設定する。ここでは、内燃機関2による発電は考慮せず、走行によるバッテリ電力の消費から回生によるバッテリ電力の増加を差し引いたものとなる。一実施例では、WLTCのような標準的な走行モードを想定し、その平均的な電力収支を求める。また、この電力収支は、暖機運転時間をパラメータとして与えられる。図3の線L1は、横軸の暖機運転時間に対して変化する電力収支を表している。なお、説明の都合上、暖機運転時間として代表点となる時間t1,t2,t3を示しているが、電力収支は、暖機運転時間をパラメータとする多数の値を含むプロファイルとなる。線L1は、直線状に単純化しているが、WLTCのような走行モードをより細かく反映させる場合には、線L1は折れ線状のプロファイルとなる。
次にステップ2において、現時点のSOCの値を求める。ステップ3において、所定の上限SOC(例えば80%程度に設定される)と現時点のSOCとの差分に対応する発電可能量つまりSOC余裕分の発電可能量を算出する。このSOC余裕分の発電可能量は、暖機運転時間に拘わらず一定である。図3のSOC0が現時点のSOCの値を示す。
図3のΔSOC1,ΔSOC2,ΔSOC3は、上述したステップ1の電力収支に相当する暖機運転時間t1,t2,t3の各々に対応するSOC低下量である。基本的に走行中は回生量よりも電力消費の方が大であるので、暖機運転時間が長いほどSOC低下量が大となる。これに対し、ΔSOC4として示すSOC余裕分は、暖機運転時間に拘わらず一定である。暖機運転時間の各時点において、SOC低下量(例えばΔSOC1,ΔSOC2,ΔSOC3)とSOC余裕分(ΔSOC4)との和が上限SOCに至るまでのSOCの大きさを表している。
次に、ステップ4において、ステップ1の電力収支とステップ3のSOC余裕分とに基づき、暖機運転時間をパラメータとして、暖機運転終了時点にバッテリ5が上限SOCに達することとなる発電可能量(発電可能エネルギー量〔kJ〕)を求める。図4は、暖機運転時間を横軸として発電可能量の特性を表している。これは、上述した図3のSOC低下量とSOC余裕分との和に相当する。
ステップ5では、ステップ4で求めた発電可能量に基づき、暖機運転時間をパラメータとして発電負荷を求める。換言すれば、発電可能量〔kJ〕を発電負荷〔kW〕に換算する。この発電負荷は、発電のために内燃機関2に要求される出力ひいては負荷に相当する。図5は、この発電負荷の特性を示す。この図5に示すように、暖機運転終了時点にバッテリ5が上限SOCに達することとなるために必要な負荷は、暖機運転時間が長い場合ほど低くなる。
次に、ステップ6において、ステップ5の発電負荷に基づき、内燃機関2の冷却水に与えられる供給熱量〔kJ〕を求める。図6の線L2は、この供給熱量の特性を示す。つまり、この供給熱量は、暖機運転時間をパラメータとして、暖機運転終了までの間に内燃機関2の冷却水に与えられる熱量の総和である。例えば暖機運転時間t1に対応する供給熱量の値は、暖機運転時間をt1と仮定して、t1後にSOCが上限SOCに達するのに必要な負荷でもって内燃機関2を駆動した場合に、冷却水に与えられる供給熱量を表す。なお、発電負荷と供給熱量との関係は、内燃機関2の冷却系の構成等によって異なる。
以上のステップ2~6と並行してステップ7,8が処理される。ステップ7においては現時点の冷却水温を読み込む。ステップ8においては、この現時点の冷却水温から暖機完了までに必要な熱量を算出する。ここでは、外気温等による補正を加えてもよい。さらに、想定される走行モード(例えばWLTC)に応じた走行風等の影響を考慮するようにしてもよい。なお、本実施例では、冷却水温に基づいて暖機完了が判定される。
次に、ステップ9において、ステップ6における暖機運転時間をパラメータとした供給熱量とステップ8での必要熱量とが一致する点として、要求暖機運転時間を決定する。図6において、線L3は暖機完了までの必要熱量を示しており、線L2と一致する点P1から要求暖機運転時間txが決定される。
次に、ステップ10へ進み、暖機運転に必要な目標負荷を決定する。これは、図5に示した発電負荷と暖機運転時間との相関から逆に求められる。図5に例示した点P1の発電負荷が内燃機関2に必要な目標負荷となる。そして、ステップ11において、ステップ10で決定した目標負荷でもって暖機運転を開始する。
つまり、この点P1における要求暖機運転時間txと目標負荷との組み合わせは、この目標負荷でもって要求暖機運転時間txの間内燃機関2を運転(同時に発電)したときに、バッテリ5のSOCが上限SOCに一致し、かつ冷却水温が所定の暖機完了水温に一致することとなる組み合わせである。そして、このときの要求暖機運転時間txは、暖機完了に至るまでの最短の暖機運転時間である。
例えば点P1の要求暖機運転時間txよりも短い暖機運転時間t1でもって暖機を完了させようとすると、内燃機関2の負荷がより高く要求されることとなるが、SOCが上限SOCを越えないようにする制約から発電負荷つまり内燃機関2の負荷が図5の特性線のように制限され、結果的に図6から明らかなように熱量が不足し、時間t1時点で暖機完了に到達しない。図5の特性線よりも高い発電負荷(内燃機関2の負荷)は、暖機完了前にSOCが上限SOCを超えてしまうことを意味する。
なお、暖機完了前にSOCが上限SOCを越えるような場合に、上限SOCに達したときに内燃機関2を無負荷アイドル運転としてSOCの低下を待ち、SOCが低下したら再び高い負荷で運転するという制御も考えられるが、このように高負荷運転と無負荷アイドル運転とを交互に行う態様の暖機制御では、暖機完了までの所要時間はさらに長くなる。図7は、このような暖機制御による内燃機関2の出力と無負荷アイドル運転時間との相関を示しており、上限SOCを超えないことを前提とすると、内燃機関2の出力を大とするほど無負荷アイドル運転の時間が長くなる。また、図8は、無負荷アイドル運転時間の長さと最終的な暖機完了までに要する暖機時間との関係を示しており、無負荷アイドル運転時間が長いほど暖機時間が長くなる。従って、無負荷アイドル運転が生じるほど高い負荷で内燃機関2を駆動することは、暖機時間を最短とする上で好ましくない。
図2の説明に戻り、ステップ11で暖機運転を開始した後は、ステップ12に進み、冷却水温が所定の暖機完了水温に到達したかどうかを判定する。暖機完了水温に到達したら、暖機運転モードを終了する。暖機完了水温に到達していなければ、ステップ12からステップ1へ戻り、上述したルーチンを繰り返す。ルーチンのたびに要求暖機運転時間txと対応する目標負荷とが設定されるので、暖機運転中、内燃機関2の負荷は僅かに変動する。上述したルーチンを繰り返すことで、初回に予測した走行モードでの電力収支と実際の走行での電力収支とのずれなどが補われる。なお、数ミリ秒といった微小な演算サイクルで繰り返しても良く、あるいは、数秒といった比較的長い単位でルーチンを繰り返すようにしてもよい。
なお、最終的にステップ12で暖機完了水温に到達したら暖機運転モードを終了することから明らかなように、要求暖機運転時間txは、最適な目標負荷を決定するために用いられる値であり、実際にこの要求暖機運転時間txの間だけ暖機運転がなされる訳ではない。勿論、通常は大きく乖離せずに、当初の要求暖機運転時間txに近い暖機時間でもって暖機が完了する。
このように上記実施例によれば、無負荷アイドル運転が発生しない最適な負荷でもって内燃機関2の暖機運転が行われることとなり、上限SOCを超えないようにしつつ最短の暖機時間で暖機を完了することができる。
なお、図2に示した実施例ではステップ1~ステップ11を繰り返し実行するようにしているが、制御の単純化のために、繰り返しの演算を行わずに、最初に決定した目標負荷でもって暖機完了まで暖機運転を行うようにしてもよい。
ステップ1における暖機運転中の電力収支の設定については、WLTCのような標準的な走行モードを想定して行うほか、運転者の日常の走行パターンの学習や、カーナビゲーションシステム9の目的地入力およびルート設定を利用したり、特定の目的地への走行ルートの推定、などを利用して行うようにしてもよい。
次に、図9~図12を参照して第2実施例の暖機制御を説明する。前述した第1実施例では、最終的に暖機が完了した時点でバッテリ5のSOCが上限SOCに達することとなるが、暖機運転の途中で例えば長い下り坂などにより多量の回生があると、暖機完了前に過渡的に上限SOCに達してしまうことがあり得る。例えば、図10は、その一例を示しており、線L11は、走行中に発電(換言すれば暖機運転)を行わない状態でのSOCの変化を示し、線L12は、前述した第1実施例の目標負荷でもって暖機運転を行った場合のSOCの変化を示す。時間t11において暖機が完了し、この時点でSOCは上限SOCに達する(点P11で示す)。しかし、時間t11の前に大きな回生が生じているため、点P12として示すように過渡的に上限SOCを超えてしまう。
第2実施例は、このような暖機運転の途中で上限SOCを過渡的に超えることを回避するために、第1実施例のような手法で目標負荷を求めた後に、この目標負荷でもって暖機運転(つまり発電)を行った場合に上限SOCを超えることがないかどうかを確認し、上限SOCを超えるタイミングが発見された場合には、このタイミングを中間の目標として上限SOCを超えないように目標負荷を再設定する。
すなわち、図9に示すフローチャートにおいて、ステップ1~ステップ10は、前述した図2のステップ1~ステップ1と基本的に変わりがない。但し、この第2実施例では、暖機運転中に大きな回生が発生することを予め知りうることが必要であり、例えば、電力収支の設定に際して、カーナビゲーションシステム9によるルート設定と地図情報とが用いられる。
前述したように、ステップ1~ステップ10の処理により、要求暖機運転時間txと、暖機完了時点でSOCが上限SOCとなるであろう目標負荷と、が算出される(ステップ9,10)。なお、ステップ1では前述したように平均的な電力収支が用いられる。ステップ10に続くステップ21においては、算出された目標負荷の下で暖機完了までの間に上限SOCを超えることとなるタイミングが存在しないかどうかを判定する。例えば、カーナビゲーションシステム9により設定されたルートに沿って電力収支を比較的細かい時間単位で求め、SOC予測値を積算していくことによって、図10に線L12で示すようなSOCの変化を予測することができ、これに基づいて上限SOCを超えるタイミング(例えば図10の点P12のタイミング)が存在するかどうか判定できる。
算出された目標負荷で上限SOCを超えることがなければ、ステップ21からステップ22へ進み、算出された目標負荷を最終的な目標負荷として決定する。そして、この目標負荷でもって暖機運転を開始する(ステップ11)。前述したように、ステップ12で冷却水温が暖機完了水温に達したか判定し、暖機完了水温に達するまでステップ1以降のルーチンを繰り返す。つまりこの場合は、第1実施例の作用と変わりがない。
一方、ステップ21で暖機完了前に上限SOCを超えるタイミングが存在すると判定した場合には、ステップ21からステップ23へ進み、このタイミングを中間要求暖機運転時間として設定する。そして、ステップ24において、中間要求暖機運転時間の終了時点にバッテリ5が上限SOCに達することとなる内燃機関2の負荷(換言すれば発電負荷)を再計算し、これを中間目標負荷として決定する。次にステップ11へ進み、決定した中間目標負荷でもって暖機運転を開始する。中間目標負荷は、ステップ10の目標負荷よりも小さな負荷として与えられる。
冷却水温が暖機完了水温に達するまでステップ12からステップ1へとルーチンが繰り返されるので、例えば図10の点P12を過ぎると、それ以降はステップ21からステップ23へ分岐することがなく、中間目標負荷は用いられない。そのため、以降は、ステップ10で算出した目標負荷でもって暖機運転が継続される。なお、このときは点P12時点での水温や電力収支の予測に基づいて要求暖機運転時間txおよび目標負荷が再計算されるので、ステップ10で算出された目標負荷は、通常は、初回にステップ10で求めた目標負荷よりも大となる。
従って、図12に暖機運転の経過時間と発電量〔kJ〕との関係を示すように、点P12に相当するタイミングまでは線L21で示すように発電量の勾配が比較的緩やかであり、その後線L22で示しように発電量の勾配が急となる。なお、線L23は、当初の目標負荷での暖機運転を継続した場合の特性である。
また、このような制御の結果、SOCの変化は、図11に示すように、点P12のタイミングまでは線L15のような特性となり、点P12から点P11のタイミングまでは線L16のような特性となる。つまり、暖機運転の途中で大きな回生があっても上限SOCを超えることがない。
なお、上限SOCを超え得るタイミングが複数存在する場合でも同様に中間目標負荷が順次設定されることとなり、実際に上限SOCを超えることはない。
以上、この発明をシリーズハイブリッド車両に適用した一実施例を説明したが、この発明は、実施例のようなシリーズハイブリッド車両にのみ限定されるものではなく、例えば発電機を駆動する内燃機関の出力が特定の運転条件でのみ一時的に車両駆動に利用されるような形式のものであってもよい。少なくとも暖機運転中の内燃機関の負荷と発電量とが一定の相関を有するものであれば本発明の適用が可能である。
また、内燃機関が火花点火式機関である場合には、暖機促進のための公知の点火時期リタードと組み合わせることも勿論可能である。
1…発電用モータジェネレータ
2…内燃機関
4…走行用モータジェネレータ
5…バッテリ
6…インバータ装置
7…車両側コントローラ
8…エンジンコントローラ
9…カーナビゲーションシステム

Claims (6)

  1. 発電機を駆動する内燃機関を、電力要求に応じて始動・停止する一方、内燃機関の冷機時に、所定の暖機完了状態となるまで暖機運転を実行し、この暖機運転中の内燃機関の目標負荷を、内燃機関が上記暖機完了状態に達するまでの間にバッテリの充電状態が所定の上限充電状態を越えることがない負荷に設定する、ハイブリッド車両の暖機制御方法であって、
    現在のバッテリの充電状態と車両走行中の電力収支とに基づき、暖機運転時間をパラメータとして、暖機運転終了時点にバッテリが上記上限充電状態に達することとなる発電可能量を求め、
    この発電可能量に基づき、暖機運転時間をパラメータとして、暖機運転終了までの間に内燃機関の冷却水に与えられる供給熱量を求め、
    内燃機関の現在の冷却水温に基づき暖機完了状態となるまでに必要な熱量を求め、
    この必要な熱量に上記供給熱量が一致することとなる暖機運転時間を要求暖機運転時間として決定し、
    この要求暖機運転時間に基づき、暖機運転終了時点にバッテリが上記上限充電状態に達することとなる内燃機関の負荷を上記目標負荷として決定する、
    ハイブリッド車両の暖機制御方法。
  2. 内燃機関の動力が全て発電に用いられるシリーズハイブリッド車両である、請求項1に記載のハイブリッド車両の暖機制御方法。
  3. 内燃機関が上記暖機完了状態に達するまでの間、内燃機関の運転を無負荷アイドル運転とせずに継続する、請求項1または2に記載のハイブリッド車両の暖機制御方法。
  4. 上記要求暖機運転時間および上記目標負荷を仮に設定し、
    上記要求暖機運転時間の間の回生を含む電力収支の変化を予測し、
    この予測により、上記の仮に設定した要求暖機運転時間および目標負荷の下で暖機完了状態となる前にバッテリの充電状態が上記上限充電状態を越えるかどうかを判定し、
    上記上限充電状態を越える場合には、そのタイミングを中間要求暖機運転時間として決定し、かつ、この中間要求暖機運転時間の終了時点にバッテリが上記上限充電状態に達することとなる内燃機関の負荷を中間目標負荷として、暖機運転を開始する、
    請求項1~3のいずれかに記載のハイブリッド車両の暖機制御方法。
  5. 発電機を駆動する内燃機関と、バッテリと、上記内燃機関を電力要求に応じて始動・停止するとともに、内燃機関の冷機時に、所定の暖機完了状態となるまで暖機運転を実行し、この暖機運転中の内燃機関の目標負荷を、内燃機関が上記暖機完了状態に達するまでの間にバッテリの充電状態が所定の上限充電状態を越えることがない負荷に設定するコントローラと、を備えてなるハイブリッド車両の暖機制御装置であって、
    上記コントローラは、
    現在のバッテリの充電状態と車両走行中の電力収支とに基づき、暖機運転時間をパラメータとして、暖機運転終了時点にバッテリが上記上限充電状態に達することとなる発電可能量を求め、
    この発電可能量に基づき、暖機運転時間をパラメータとして、暖機運転終了までの間に内燃機関の冷却水に与えられる供給熱量を求め、
    内燃機関の現在の冷却水温に基づき暖機完了状態となるまでに必要な熱量を求め、
    この必要な熱量に上記供給熱量が一致することとなる暖機運転時間を要求暖機運転時間として決定し、
    この要求暖機運転時間に基づき、暖機運転終了時点にバッテリが上記上限充電状態に達することとなる内燃機関の負荷を上記目標負荷として決定する、
    ハイブリッド車両の暖機制御装置。
  6. 上記コントローラは、
    上記要求暖機運転時間および上記目標負荷を仮に設定し、
    上記要求暖機運転時間の間の回生を含む電力収支の変化を予測し、
    この予測により、上記の仮に設定した要求暖機運転時間および目標負荷の下で暖機完了状態となる前にバッテリの充電状態が上記上限充電状態を越えるかどうかを判定し、
    上記上限充電状態を越える場合には、そのタイミングを中間要求暖機運転時間として決定し、かつ、この中間要求暖機運転時間の終了時点にバッテリが上記上限充電状態に達することとなる内燃機関の負荷を中間目標負荷として、暖機運転を開始する、
    請求項5に記載のハイブリッド車両の暖機制御装置。
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