JP7402069B2 - トークン生成装置、トークン生成システム、トークンの生成方法及びトークン生成システムの製造方法 - Google Patents

トークン生成装置、トークン生成システム、トークンの生成方法及びトークン生成システムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スポーツの試合での得点シーンや勝敗の決定シーン等のイベントの発生を対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成するためのトークン生成装置、トークン生成システム、トークンの生成方法及びトークン生成システムの製造方法に関するものである。
暗号資産(仮想通貨)の基盤技術として広く知られるようになったブロックチェーンによって、多様な資産をデジタル証券の対象にすることが可能になり(例えば、非特許文献1参照)、不動産や知的財産、社債などの資産をデジタル証券として証券化する検討が進められているが、こうした資産を証券化する際には、「トークン」と呼ばれるデジタル権利証が発行される(例えば、非特許文献2参照)。
このように、多様な資産をデジタル証券として証券化する際には、デジタルデータであるトークン(デジタル権利証)は複製が容易であるため、電子署名などによるその価値を担保・保証するための工夫が必要になる。例えば、写真等のデジタル記念品の価値を保全するために、署名者の電子署名を埋め込み、真正性が検証されたデジタル記念品を生成する方法に関する発明が開示されている(特許文献1参照)。
また、本発明においてトークンを発行する対象となる、スポーツの試合での得点シーン等のイベント発生の検出に関連する技術として、ハードディスクレコーダでドラマやスポーツなどのコンテンツを視聴する際に、特定のタイミングを視聴前に検出して利用者に提示する、イベント抽出装置に関する発明が開示されている(特許文献2参照)。
特開2016-149754号公報 特開2006-12012号公報
日本経済新聞2019年11月7日朝刊、「<きょうのことば>デジタル証券」、日本経済新聞社、第2面 日本経済新聞2019年11月7日朝刊、「不動産・知財・社債など対象 デジタル証券 少額投資」、日本経済新聞社、第1面
ところで、トークン(デジタル権利証)の発行対象として検討されている不動産や知的財産といった資産の他にも、例えば、スポーツの試合での得点シーンや勝敗の決定シーン、コンサート・祭り・パーティー等のクライマックス、個人が旅行先で目的地に到着したタイミング等のイベントが発生した特定の「瞬間」は、そのイベントに関心がある人にとっては、大きな価値を有するものである。こうしたイベントの発生を対象にトークンを発行すれば、その「瞬間」を自分のものとして所有したい、その「瞬間」を手に入れたいという潜在的なニーズに応える、新たな市場を形成できる可能性がある。
このようなイベントの発生を対象にしたトークンを発行するためには、その価値を保全するための仕組みが必要になるが、特許文献1記載の発明は、あらかじめ固定されたデジタル記念品を対象にした価値の保全方法であるため、いつ発生するのかが明確ではないイベントが発生した特定の「瞬間」をトークンとして切り出し、その真正性の保証するための仕組みに適用することはできない。
また、特許文献2記載の発明は、映像から単に得点シーン等を抽出するための仕組みに過ぎないため、その真正性を保証しながらトークンを発行する方法を開示するものではなく、それを示唆するものでもない。
本発明は、このような課題に対応するためになされたものであり、スポーツの試合での得点シーンや勝敗の決定シーン等のイベントの発生を対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成するためのトークン生成装置、トークン生成システム、トークン生成方法及びトークン生成システムの製造方法を提供することを目的とするものである。
本願に係る課題を解決するトークン生成装置に関する発明は、所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成するトークン生成装置であって、トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信部と、前記イベント発生情報受信部が受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者の承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成部と、を備えることを特徴とするトークン生成装置である。
このように、本発明に係るトークン生成装置によると、トークンの発行対象となるイベントが発生すると、発生したイベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を特定して、それらの承認者から取得した電子署名等の承認を証明する情報を含むトークンを生成するので、例えば、スポーツの試合の得点シーンであれば、得点の決定後に試合の主催者や得点したチーム、得点を決めた選手等の承認を得てトークンを生成することによって、関係者による裏付けがあり、その価値が保証されたトークンを生成することが可能になる。
尚、本発明における「イベント」とは、スポーツの試合での得点シーンや勝敗の決定シーン、コンサート・祭り・パーティー等のクライマックス、個人が旅行先で目的地に到着したタイミング等の、発生する時点又は内容が未確定で、それが確定した特定の「瞬間」を対象にするものである。
また、本発明に係るトークン生成装置は、前記トークン生成部は、前記イベント発生情報受信部が受信した一又は二以上のイベント発生情報から、トークン生成条件記憶部に記憶された所定のイベントを対象にしたトークンの生成が可能と判断できるトークン生成条件を満たすと判断された場合に、前記イベント発生情報から内容が確定されるイベントを対象とするトークンを生成することを特徴とすることもできる。
このように構成すると、トークンの対象となるイベントが発生したことについて、一つの情報だけでなく、複数の情報を組み合わせて判断することも可能になるため、イベントの発生をより正確に判断することができる構成となる。例えば、サッカーのゴールシーンであれば、カメラで撮影した試合の映像からゴールの決定が認識された情報の他に、マイクで集音した試合会場の音声、SNSサーバを監視して抽出した投稿等の複数の情報を組み合わせることによって、ゴールの決定をより正確に判断することが可能になる。
また、本発明に係るトークン生成装置は、前記承認者リスト記憶部に含まれる少なくとも一の承認者リストには、あらかじめ特定されている静的承認者と、発生したイベントの内容によって特定される動的承認者が含まれていて、前記トークン生成部は、トークンを生成するイベントに対応する承認者リストに前記動的承認者が含まれている場合は、前記動的承認者に該当する承認者を前記イベント発生情報から特定して、前記承認者からの承認を証明する情報を受信することを特徴とすることもできる。
このように承認者リストに動的承認者を含み、イベント発生時に動的承認者を特定することが可能な構成にすると、イベントの発生に対して承認が必要な承認者がイベントの発生まで確定することができないようなケースであっても、例えばサッカーのゴールシーンであれば、ゴールが決まった際に得点者を承認者として特定することができるので、様々なイベントを対象にしたトークンを生成することが可能になる。
また、本発明に係るトークン生成装置は、前記トークン生成部で生成されたトークンと、前記トークンの発行者、又は前記トークンの発行者と購入者に関する情報を、ブロックチェーンネットワークへの送信、又は所定の記憶装置への保存によって前記トークンに関する発行又は取引情報を記録するトークン発行部を備えることを特徴とすることもできる。
本発明によって発行されたトークンは、その発行や取引に関する情報を改ざんが極めて困難なブロックチェーンに記録することが好ましいが、それらの情報を中央集権型のデータベースに保存して管理することも可能である。
また、本発明に係るトークン生成装置は、トークンの購入希望者から購入リクエストを受け付ける購入リクエスト処理部を備えていて、前記トークン発行部は、前記トークン生成部でトークンが生成されると、前記トークンの購入希望者について購入の可否を決定し、購入可と決定された購入希望者については、前記購入希望者を前記トークンの発行者、又は前記トークンの購入者として、前記トークンに関する発行又は取引情報を記録することを特徴とすることもできる。
このように構成すると、例えば、承認者による承認待ちの間にトークンの購入リクエストを受け付けて、購入希望者にトークンを販売することができるので、購入希望者は承認者による承認が完了してトークンが発行されるのを待つことなく、イベント発生時の気持ちが高まったタイミングでトークン購入の申し込みを行うことや、自身を発行者とするトークンを取得することが可能になる。
本発明は、例えば、ブロックチェーンのネットワーク上で提供されるスマートコントラクトの機能を利用した、インターネット等のネットワークを介してデータの送受信が可能な二以上のコンピュータによって構成されるトークン生成システムとして特定することもできる。
本願に係る課題を解決するトークン生成システムに関する発明は、所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成する、ネットワークを介してデータの送受信が可能な二以上のコンピュータによって構成されるトークン生成システムであって、トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信部と、前記イベント発生情報受信部が受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者の承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成部と、を備えることを特徴とするトークン生成システムである。
また、本発明に係るトークン生成システムは、前記トークン生成部は、前記イベント発生情報受信部が受信した一又は二以上のイベント発生情報から、トークン生成条件記憶部に記憶された所定のイベントを対象にしたトークンの生成が可能と判断できるトークン生成条件を満たすと判断された場合に、前記イベント発生情報から内容が確定されるイベントを対象とするトークンを生成することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係るトークン生成システムは、前記トークン生成部によって実行される処理の少なくとも一部は、ブロックチェーンのネットワーク上のスマートコントラクトによって実行されることを特徴とすることもできる。
また、本発明に係るトークン生成システムは、先に説明した本発明に係るトークン生成装置の各々の特徴に対応する構成を備えたトークン生成システムとして特定することもできる。
本発明は、本発明に係るトークン生成装置によって実行される、トークンの生成方法として特定することもできる。
本発明に係るトークンの生成方法は、所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成するトークン生成装置によって実行されるトークンの生成方法であって、前記トークン生成装置が、トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信ステップと、前記トークン生成装置が、前記イベント発生情報受信ステップで受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成ステップと、を有することを特徴とするトークンの生成方法である。
また、本発明に係るトークンの生成方法は、先に説明した各々の特徴に対応する構成を備えた本発明に係るトークン生成装置によって実行される、トークンの生成方法として特定することもできる。
本発明は、本発明に係るトークン生成システムによって実行される、トークンの生成方法として特定することもできる。
本発明に係るトークンの生成方法は、所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成する、ネットワークを介してデータの送受信が可能な二以上のコンピュータによって構成されるトークン生成システムによって実行されるトークンの生成方法であって、前記トークン生成システムが、トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信ステップと、前記トークン生成システムが、前記イベント発生情報受信ステップで受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成ステップと、を有することを特徴とするトークンの生成方法である。
また、本発明に係るトークンの生成方法は、先に説明した各々の特徴に対応する構成を備えた本発明に係るトークン生成システムによって実行される、トークンの生成方法として特定することもできる。
本発明は、本発明に係るトークン生成システムの製造方法として特定することもできる。
本発明に係るトークン生成システムの製造方法は、所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成する、ネットワークを介してデータの送受信が可能な二以上のコンピュータによって構成されるトークン生成システムの製造方法であって、コンピュータが、前記トークン生成システムを構成する少なくとも一のコンピュータにインストールされたトークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信プログラムによって受信されたイベント発生情報から、発生したイベントの内容を確定し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を取得すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成プログラムの全部又は一部を、前記トークン生成プログラムによる前記トークンの生成が可能となるように、前記トークン生成システムを構成する一又は二以上のコンピュータに配信することを特徴とするトークン生成システムの製造方法である。
また、本発明に係るトークン生成システムの製造方法は、先に説明した各々の特徴に対応する構成を備えた本発明に係るトークン生成システムの製造方法として特定することもできる。
本発明よると、スポーツの試合での得点シーンや勝敗の決定シーン、コンサート・祭り・パーティー等のクライマックス、個人が旅行先である目的地に到着したタイミング等の様々なイベントが発生したタイミングで、これらのイベントを対象にしたトークンを発行することができる。本発明は、消費者の多様な嗜好に応じた特定の「瞬間」を所有するという、新たな価値を提供するビジネスの創出に資するものであり、適用範囲も広いため、大きな経済価値を産むことが期待される。
本発明の実施形態の概要を示す図である。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)の機能的構成を示すブロック図である。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)によるトークン発行の処理フローを示すフローチャートである。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)により発行したトークンの購入希望を受け付ける処理フローを示すフローチャートである。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)の承認者リスト記憶部に記憶される承認者リストの一例を示す図である。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)のトークン生成条件記憶部に記憶されるトークン生成条件の一例を示す図である。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)の購入希望者リスト記憶部に記憶される購入希望者リストの一例を示す図である。 本発明に係るトークン生成装置(トークン生成サーバ)によって発行されたトークンのブロックチェーンへの記録方法の一例を示す図である。 本発明を、ブロックチェーン上のスマートコントラクトを用いて実現するトークン生成システムの実施形態の概要を示す図である。 本発明において、トークンの生成に必要な複数の承認者からの承認を得る第1の方法の流れを示す図である。 本発明において、トークンの生成に必要な複数の承認者からの承認を得る第2の方法の流れを示す図である。 本発明において、トークンの生成に必要な複数の承認者からの承認を得る第1の方法における対象データへの承認者の署名方法を示す図である。 本発明において、トークンの生成に必要な複数の承認者からの承認を得る第2の方法における対象データへの承認者の署名方法を示す図である。 本発明において、複数の承認者によるトークンの対象データへの署名を効率化する第1の方法を示す図である。 本発明において、複数の承認者によるトークンの対象データへの署名を効率化する第2の方法を示す図である。 本発明における複数の承認者によるトークンの対象データへの署名を、ブロックチェーンを利用して実施する方法の流れを示す図である。
本発明を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。尚、以下の説明では、主にサッカーのゴールシーンを対象にトークンを発行する例を用いるが、これは本発明の実施形態の一例を示したものであって、本発明は以下に示した実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明においてトークンを発行する対象となるイベントは、スポーツの試合の得点シーンや勝敗の決定シーン等に限定されるものではなく、コンサート・祭り・パーティー等のクライマックスや、個人が旅行先で目的地に到着したタイミング等の様々なイベントの発生をトークンの対象にすることが可能である。
はじめに、サッカーのゴールシーンを対象にするケースを例に、本発明によって発行されるトークンの意義について説明する。サッカーのゴールシーンは、敵味方の両方のチームやその応援者にとって特に印象的な瞬間であり、素晴らしいゴール、印象的なゴールであるほど、単に記録だけではなく記憶にも残り、その記憶が受け継がれていく性質のものでもある。こうした記憶に残るゴールシーンを映像に残して再現することは可能であるが、それの瞬間自体を個人が自らの資産として所有できる性質のものではない。
例えば、サッカーに限らず人気スポーツでは選手の写真が掲載されたトレーディングカードが発行されており、こうしたトレーディングカードの形式にすれば個人の資産として所有することが可能になるが、対象となるのは選手の写真であり、ある特定の「瞬間」が表現されたものではない
本発明ではサッカーのゴールシーンのように、所定のイベントが発生すると、ある場所における、ある特定の「瞬間」を切り出してデジタル権利証であるトークンとして証券化し、発行されたトークンをユーザ間で取引することが可能なシステムを提供する。その際に、特定のシーンを単に切り出して証券化するだけではなく、ゴールに関係する人(ゴールを決めた選手等)や組織(試合を主催するリーグや試合をしているチーム、試合が行われているスタジアムの管理会社等)から、生成するトークンへの署名を得ることによって、その真正性を担保することとしている。
また、トークンの発行後は、トークンの取引記録にパブリックなブロックチェーン技術を採用することによって、発行されたトークンの複製は事実上不可能となり、その価値が保全された資産であることが保証される。
このように、本発明は、サッカーのゴールシーンのようなイベントを証券化の対象にして、その真正性が担保されたデジタル権利証であるトークンを生成・発行して取引可能とすることによって、消費者の多様な嗜好に応じた特定の「瞬間」を所有するという、新たな価値を提供することを可能にするものである。
図1は、本発明の実施形態の概要を示している。図1では、トークン生成サーバが本発明に係るトークン生成装置に該当する。トークン生成サーバはネットワークに接続され、サーバとして機能するコンピュータで、イベント検出装置や情報提供サーバからイベントの発生に関連するイベント発生情報を受信する。なお、ネットワークとしてインターネットを活用することを想定しているが、これに限定さるものではなく、Bluetooth(登録商標)や近距離無線、赤外線などで構築される独自ネットワークを利用してもよい。
サッカーのゴールシーンや勝敗の決定シーンをトークンの対象とするケースであれば、イベント検出装置には、スタジアムに設置されるカメラやマイク、音量・振動計、主審が持つスイッチ、ゴールポストに設置されるセンサー、ゲームの関係者や観客が所持しているスマートフォン等が該当し、ゴールが決まる、あるいはゲームが終了して勝敗が決定するといったイベントが発生すると、カメラ映像の画像認識やマイクで集音した音の音声認識、センサーの反応、スマートフォンでの所定のアプリの操作等からイベント検出装置がイベントの発生を検出して、イベントが発生したと認識されること、イベントが発生した日時や場所、イベントに関係する人物(例えばゴールを決めた選手、画像認識や音声認識、アプリの操作等によって特定する)等のイベント発生情報を、トークン生成サーバに送信する。
情報提供サーバには、SNSのサービスを提供するサーバや、スタジアムに設置されたイベント検出装置と接続されたサーバ等が該当するが、例えば、スタジアムやテレビ、インターネットでゲームを観戦しているユーザがSNSに投稿した情報を解析することによって、ゴールの決定や勝敗の決定等のイベントの発生を認識して、イベント発生情報をトークン生成サーバに送信する構成とすることができる。あるいは、スタジアムに設置されたカメラやマイク、センサー等のイベント検出装置から検出された情報を情報提供サーバに集約して(情報提供サーバで画像認識や音声認識等の解析を行うこととしてもよい)、情報提供サーバからイベント発生情報をトークン生成サーバに送信する構成とすることもできる。
あるイベントが発生した際には、複数のイベント検出装置や情報提供サーバから、同一のイベントの発生に対して複数のイベント発生情報をトークン生成サーバに送信するケースが生じ得るが、複数のイベント発生情報を受信したトークン生成サーバでは、それらのイベント発生情報がトークンを生成するためのトークン生成条件を満たすか否かから、当該イベントを対象にしたトークンを生成するか否かを判断する。1件のイベント発生情報のみで判断すると、カメラやセンサーの誤作動等によって誤ってイベントの発生を認識してしまうリスクが相対的に高くなるため、このように複数のイベント発生情報からイベントの発生を確認して、トークンを生成する構成とすることが好ましい。
トークン生成条件を満たすと判断されると、イベント発生情報から発生したイベントの内容を確定し、そのイベントを対象に生成されるトークンへの承認が必要な承認者リストを参照して、トークンの生成に必要な承認を要する承認者を特定する。承認者リストに指定されるイベントへの承認を要する承認者は、1名であってもよいし複数名であってもよい。承認者の一部には、例えば、サッカーの試合で「ゴールを決めた選手」のように、ゴールが決まるまでは未確定の状態にある承認者がイベントの発生によって特定されるというケースもあり、こうしたケースでは受信したイベント発生情報から「ゴールを決めた選手」を判断して、動的に承認者を特定する。
承認者が特定されると、特定された承認者のスマートフォン等の端末に、イベントへの承認が要求される。各々の承認者は電子署名(承認者本人の承認を証明できる手段であれば電子署名に限定されない)によって承認を行い、承認者からの承認を受けた情報を受信したトークン生成サーバでは、先に確定したイベントに関する所定の情報と承認者の電子署名を含んでなる、当該イベントを対象にしたトークンを生成する。
発生したイベントを対象にしたトークンの購入を希望する者は、スマートフォン等の端末からトークン生成サーバにトークンの購入を希望することを通知する。トークン生成サーバでトークンが生成されると、これらの購入希望者にトークンを販売するかを決定する。
生成されたトークンは、トークンの発行者に関する情報を含むトークンの発行情報、あるいは発行者から購入者にトークンを譲渡するトークンのトランザクション情報とともにブロックチェーンネットワークに送信され、これらの情報がブロックチェーンのネットワーク上に記録されることによって、トークンの発行が完了する。トークンの発行が完了すると、トークンの購入者にはトークンが販売された旨の通知が行われる。
発行されたトークンはネットワーク上に公開されて、ブロックチェーンのネットワーク上で取引される暗号資産等の他の資産と同様に、トークンの保有者(発行者又は購入者)から他の購入希望者に譲渡することが可能になる。新たな保有者にトークンが譲渡されたトランザクション情報はブロックチェーンのネットワーク上に記録され、こうした仕組みによって、サッカーのゴールシーンのような特定の「瞬間」をトークンの形態に証券化して取引することが可能になる。尚、こうしたトークンの取引記録は、改ざんが極めて困難なブロックチェーンのネットワーク上に記録することが好ましいが、同等の情報を中央集権型のデータベースに保存して管理することも可能である。
図2は、本発明に係るトークン生成装置の構成の一例を機能ブロックで示した図である。図2において、トークン生成サーバ10が本発明に係るトークン生成装置に対応する。
トークン生成サーバ10は、ネットワークに接続されたサーバとして機能するコンピュータで、CPU、メインメモリ、HDD等の補助記憶装置が備えられている。トークン生成サーバ10では、補助記憶装置に格納されたプログラムがメインメモリに読み出され、CPUで演算処理を実行することによって所定の機能が実現される。
トークン生成サーバ10を構成するコンピュータの物理的な構成は特に限定されるものではなく、本発明におけるトークンの生成・発行やトークンの購入リクエストの受付け等以外の機能が、同一のコンピュータに備えられるものであってもよい。また、本発明に必要な各々の機能は、物理的に一台のコンピュータによって実現されるものであってもよいし、複数のコンピュータが連携して実現されるものであってもよい。
トークン生成サーバ10のイベント発生情報受信部11、トークン生成部12、購入リクエスト処理部13、トークン発行部14は、いずれも機能的に特定されるものであって、HDD等の補助記憶装置に格納された各部の機能に対応するプログラムがメインメモリに読み出され、CPUで演算処理を実行することによって、各々の機能ブロックに対応する機能が実現される。
トークン生成サーバ10の承認者リスト記憶部15、トークン生成条件記憶部16、購入希望者リスト記憶部17には、HDD等の補助記憶装置の所定の記憶領域が割り当てられる。これらの記憶領域は物理的に一台のコンピュータに設けられることを要件とするものではなく、データベースサーバを構成するコンピュータ等の複数のコンピュータに分散して設けられるものであってもよい。
イベント検出装置20、21、22等は、所定のイベントが発生した特定の瞬間の検出に用いられる多様な装置で、例えば、イベントの発生がサッカーのゴールである場合には、ゴールポスト付近を継続して動画撮影しているカメラ、スタジアムの音を継続的に集音しているマイク、スタジアムの音量や振動量を継続的に計測する音量・振動計、ゴールの決定等のイベント発生時に主審が押すためのスイッチ、ゴールポストをサッカーボールが通過したことを認識できるセンサー、試合の関係者や観客が所持してアプリの操作によってゴールの決定をトークン生成サーバ10に通知できるスマートフォン等が該当する。
情報提供サーバ30、31、32等は、SNSのサービスを提供するサーバや、スタジアムに設置されたイベント検出装置20、21、22等と接続されたサーバ等が該当し、その構成は特に限定されるものではないが、例えば、SNSに投稿された情報を解析してイベントの発生をトークン生成サーバ10に通知する機能や、スタジアムに設置されたイベント検出装置20、21、22等で検出されたイベントの発生に関連するイベント発生情報のトークン生成サーバ10への送信を中継する機能、イベント検出装置20、21、22等で検出された情報を解析して生成したイベントの発生に関連するイベント発生情報をトークン生成サーバ10に送信する機能等を備えることができる。
承認者端末40、41、42等は、所定の承認者が発生したイベントを承認する操作を行うことが可能な、ネットワーク(インターネット等)に接続してトークン生成サーバ10とのデータの送受信が可能なネットワーク端末であるが、その構成は特に限定されるものではなく、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、PC(パーソナルコンピュータ)等のネットワーク端末を用いることができる。
購入者端末50、51、52等は、所定のイベントを対象に発行されるトークンを購入するための操作を行うことが可能な、ネットワーク(インターネット等)に接続してトークン生成サーバ10とのデータの送受信が可能なネットワーク端末であるが、その構成は特に限定されるものではなく、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、PC(パーソナルコンピュータ)等のネットワーク端末を用いることができる。
ブロックチェーンネットワーク60は、暗号資産の取引記録等にも用いられている、取引等の記録が可能でかつ改ざんされることがない分散型ネットワークであり、ここでは本発明によって生成されたトークンに関する取引情報の記録に用いられる。
以上の構成を前提にして、図3と図4のフローチャートに沿って、本発明の処理フローを説明する。はじめに、図3のフローチャートを用いて、トークンを発行する処理フローについて説明する。
トークン生成サーバのトークン生成部12では、生成するトークンの種別に応じて、トークンを発行する対象となるイベントの発生を承認して電子署名を得ることが必要な承認者のうち、イベントが発生する前に特定することが可能な静的承認者を特定する(S1000)。図5の例に示したように、承認が必要な承認者は対象となるイベントの種別に応じて承認者リスト記憶部15に記憶された承認者リストに指定されており、このうちイベントの発生前に特定可能な承認者が「静的に特定される承認者」に該当する。例えば図5に示した承認者リストにおいて、ゴールの決定というイベントに関する静的な承認者には、リーグ管理者のAと、対象となる試合で主審を務めるBが該当する。尚、この時点で試合の主審が特定できない場合には、主審を後に説明する動的に特定される承認者として扱うこととしてもよい。
トークン生成サーバ10のイベント発生情報受信部11では、トークンの対象となるイベントの発生を監視するが(S1010)、そのイベントの発生を検出するためのカメラやマイク、センサー等からなるイベント検出装置20等は、サッカーの試合の映像や音声、ゴールポスト付近でのセンシング等によって、ゴールの決定等の所定のイベントの発生を検出するために必要な情報を収集する。映像や音声等からゴールの決定というイベントが発生したと判断するための画像認識や音声認識等の処理は、イベント検出装置20等の本体にこれらを処理する機能を備えることによって本体で実行することとしてもよいし、映像や音声等のデータを情報提供サーバ30等に送信して、情報提供サーバ30等で実行することとしてもよい。
イベント検出装置20等や情報提供サーバ30等で、ゴールの決定というイベントが発生したと判断されると、イベントが発生した日時や場所、ゴールを決めた選手等を含むイベント発生情報を、トークン生成サーバ10に送信する(S2000)。ゴールを決めた選手等のイベントに関係する人物は、例えば、映像から読み取れる背番号等から特定することとしてもよいし、音声に含まれる観客が叫んだ選手名等から特定することとしてもよいが、イベント検出装置20等に試合の関係者や観客が所持するスマートフォンを採用して、スマートフォン上のアプリの操作によってゴールを決めた選手に関する情報をトークン生成サーバ10に送信させることとしてもよい。
あるいは、スタジアム等の現場に設置されたイベント検出装置20等を用いることなく、SNSのサービスを提供するサーバやスポーツニュースを配信するサーバを情報提供サーバ30等に採用して、これらのサーバに書き込まれる情報を監視して、ゴールが決まったことを知らせる情報が書き込まれた時に、書き込まれた情報からイベント発生情報を生成して、トークン生成サーバ10に送信することとしてもよい。
このようにしてイベント検出装置20等や情報提供サーバ30等から新たに発生したイベントに関するイベント発生情報が送信されると、トークン生成サーバ10ではイベント発生情報受信部11が起動されて、イベント発生情報を受信する。イベント検出装置20等や情報提供サーバ30等が複数設置されていれば、同じイベントの発生に関して複数のイベント発生情報を受信するケースが多くなると考えられる。
1件又は複数件のイベント発生情報をイベント発生情報受信部11で受信したトークン生成サーバ10では、トークン生成部12において、受信したイベント発生情報がトークンを生成する対象となるイベントに関するものか(ここではゴールの決定に関するものか)をチェックする(S1020)。対象となるイベントには該当しないと判断された場合は、トークンの対象となるイベントの発生の監視(S1010)に戻る。
受信したイベント発生情報がトークンを生成する対象となるイベントに関するものであると判断された場合は、さらにそれらのイベント発生情報がトークンを生成するための条件を満たすかを、トークン生成条件記憶部16に記憶されたトークン生成条件を確認することによって判断する(S1030)。図6は、トークン生成条件記憶部16に記憶されたトークン生成条件の例を示したものであるが、例えば、ゴールの決定というイベントの発生を対象にしたトークンを生成するためには、ゴールに設置されたカメラの映像からゴールシーンが認識されること、かつ、音量・振動計から検出された値がゴールの決定時に相当する一定値以上であること、かつ、SNSに設けられたチームの公式ページにゴールが決まったことを示す投稿が書き込まれること等の条件を満たすことが必要であると定められており、こうしたトークン生成条件がイベントの種別等に応じて定められている。こうしたトークン生成条件を満たさないと判断された場合は、トークンの対象となるイベント発生の監視(S1010)に戻る。
このように複数のイベント発生情報の組合せによってイベントの発生を判断することとすれば、サッカーのゴールであれば、カメラ等が誤作動したケースの他にも、例えば、映像やゴールポストのセンサーからはボールがゴールラインを超えたことが確認されても、その前にファールがあってゴールが認められなかったようなケースでは、他のイベント発生情報(例えば、SNSへの書込みや主審が押すスイッチ等)が得られないことをもって、いくつかのイベント発生情報を受信していてもイベントが発生したと判断すべきでないケースを排除することができるので、より正確なイベント発生の判断が可能になる。尚、トークン生成条件にどのような条件を設定するかは特に限定されるものではなく、受信したイベント発生情報の全てが条件を満たすことまでは求めず、一定比率以上であればトークンを生成すると判断することとしてもよい。
トークン生成条件を満たすことが確認されると、生成するトークンの種別に応じて、トークンを発行する対象となるイベントの発生を承認して電子署名を得ることが必要な承認者のうち、イベント発生情報によって特定することが可能な動的承認者を特定する(S1040)。図5の例では、承認者リスト記憶部15に記憶されたゴールの決定というイベントに関する承認者リストのうち、承認が必要なゴールを決めた選手は「未定」とされており、こうしたイベント発生まで特定できない承認者が「動的に特定される承認者」に該当する。イベント発生情報には、映像から認識した背番号、音声から認識した選手名、SNSに書き込まれた選手名等のゴールを決めた選手を特定する情報が含まれているので、これらの情報から動的な承認者を特定する。動的な承認者の特定は、イベント発生情報の内容を確認してトークンを生成するトークン生成部12で実行することとすればよいが、イベント発生情報を受信したイベント発生情報受信部11で特定され、特定された動的な承認者に関する情報がトークン生成部12に引き渡されるものであってもよい。
尚、発生したイベントの種別に対応する承認者リストに含まれる承認者が静的に特定される承認者のみで、動的に特定される承認者が含まれていない場合は、ここに説明した動的に承認者を特定する処理を経ることなく、次の承認用データを生成するステップに進む。
以上のようにして、発生したイベントの内容を承認することが必要な静的承認者及び動的承認者、すなわち電子署名を要求する全ての承認者が特定されると、これらの承認者が電子署名を行う対象となる、発生したイベントの内容を確認するための承認用データを生成する(S1050)。承認用データには、承認者が発生したイベントの内容を確認するために必要なイベントの種別や対戦相手、イベントが発生した時間、場所等のイベントに関する所定の情報が含まれ、このデータは承認者が電子署名を行う対象として、生成するトークンの一部を構成するものとなる。
生成された承認用データは、承認が必要な全ての承認者(静的承認者及び動的承認者)を対象に、各々の承認者が所持する承認者端末40等に対して、承認用データへの署名を依頼する承認依頼の通知とあわせて送信される(S1060)。
各々の承認者が承認者端末40等で承認依頼の通知と承認用データを受信すると(S3000)、承認用データに示されている発生したイベントの内容に間違いがないかを確認する(S3010)。発生したイベントの内容に間違いがなく、自身がそのイベントに関係する承認者であることを確認した承認者は、承認用データに対して自らの秘密鍵を使って電子署名を実施する(S3020)。電子署名がされた承認用データは、承認者端末40等からトークン生成サーバ10に承認結果として返信される(S3030)。
発生したイベントの内容に間違いがある場合、あるいは自身がそのイベントに関係する承認者に該当しない場合は、承認用データへの電子署名は行われず、承認者端末40等からトークン生成サーバ10にエラーメッセージが承認結果として返信される(S3030)。尚、承認者が複数名となる場合に承認プロセスを効率化するためのいくつかの工夫については、後に詳述する。
トークン生成サーバ10が承認者端末40等から全ての承認者の承認結果を受信すると(S1070)、トークン生成部12において全ての承認者からの承認が得られたか(受信した承認用データに電子署名がされているか)を確認し、全ての承認者からの承認が得られたと判断されると、以上のプロセスを経て生成されたトークン構成情報(承認用データとして用いられたイベントに関する所定の情報と承認者の電子署名の他、トークン毎に付与されたユニークなシリアルナンバー等のIDを含むこともできる)を入力として取引可能なトークンが発行され、取引ネットワークであるブロックチェーンネットワーク60に公開される(S1080)。ここで発行されるトークンは、承認用データの内容である発生したイベントに関する所定の情報と、承認用データを承認した全ての承認者からの承認を証明する電子署名によって構成されるデジタル権利証である。
承認者端末40等から受信した承認結果にエラーメッセージが含まれている場合は、承認用データを送信した承認者が本来は電子署名の対象者ではなかった、あるいは承認用データの内容に誤りがあったと判断されるため、生成したトークンはブロックチェーンネットワーク60には送信されず、生成したトークンのデータを破棄して(一定期間は保存することとしてもよい)、改めてトークンの対象となるイベントの発生の監視(S1010)に戻る。
続いて、図4のフローチャートを用いて、発行されるトークンの購入を受け付ける処理フローについて説明する。尚、この処理フローは、トークンの発行前に購入希望を受け付けて、トークンの発行と同時にトークンを購入者に販売する、あるいは購入者を発行者としてトークンを発行することを前提とするものであるが、トークンを当初はトークン生成サーバの管理者等の発行者の名義で発行し、ブロックチェーンネットワーク60に公開された後にトークンの売買を可能とするケースでは、ここに説明する処理フローは発生しない。
トークン生成サーバ10では、例えば、何らかのイベントの発生を対象にした承認用データがトークン生成部12で生成された段階(S1050)で、承認用データから特定されるトークンの内容を潜在的な購入希望者に公開する。この情報を確認して、新たに発行されるトークンを購入したいと考えた購入希望者は、購入者端末50等から自らを識別するIDを指定して購入を希望することを示す購入リクエストを送信する(S4000)。トークン生成サーバ10の購入リクエスト処理部13で購入リクエストを受信すると(S5000)、購入希望者リスト記憶部17に記憶された購入希望者リストに、新たな購入希望者に関する情報を書き込んで更新する(S5010)。図7は購入希望者リストの一例を示したものであり、購入希望者のID等の購入希望者の特定が可能な情報、購入を希望する額(量)等の情報が含まれるが、他の項目は特に限定されるものではない。
先に説明したトークン生成部12におけるトークン生成の処理フローでは、承認者からの承認結果を受信した後には(S1070)、必要な全ての承認者からの承認が得られたと判断されるとトークンが発行されるが(S1080)、購入希望者リスト記憶部17に記憶された購入希望者リストに当該トークンの購入希望者が記録されている場合は、トークンの発行前に購入希望者リストに記録された購入希望者を確認して(S1075)、その中から発行するトークンを販売する購入者を決定して(全ての購入希望者を購入者としてもよいし、購入者を購入希望者の一部に限定することとしてもよく、トークンの発行数を制限するためには各々のトークンを識別可能なシリアルナンバー等のIDを付与して管理することが必要になる)、トークンを発行する(S1080)。
発行したトークンを購入することができた購入希望者の一部又は全部である購入者には、購入リクエスト処理部13によって購入を希望していたトークンの購入情報が送信され(S5020)、購入情報は各々の購入者が所持する購入者端末50等で受信される(S4100)。
S1080で発行されたトークンのブロックチェーンへの記録方法の一例を示したものが図8である。
先に説明したように、デジタル権利証であるトークンには、承認用データとして用いられた対象となるイベントに関する所定の情報と承認者による電子署名を含んでなるトークン構成情報が含まれ、トークンのみを取引対象としてブロックチェーンネットワーク60に送信して公開することとしてもよいが(この場合、ブロックチェーンに記録されるトランザクションは、トークンの取引に関する情報ではなくトークンの発行に関する情報となる)、発行前に購入リクエストを受け付けて購入者が決まっている場合は、発行者(X)から購入者(A)にトークンを譲渡するトランザクション情報を、トークン構成情報と合わせてブロックチェーンネットワーク60に送信することとしてもよい。あるいは、購入者(A)を初めからトークンの発行者と位置付けて、購入者(A)を発行者とするトークンの発行情報をブロックチェーンネットワーク60に送信することとしてもよい。
トークンとトランザクション情報が送信されたブロックチェーンネットワーク60では、例えば、ブロックチェーンネットワーク60のネットワーク上にプログラムを格納できるスマートコントラクトと呼ばれる機能を活用することが可能であり、スマートコントラクトによって取引の対象となるトークンをストレージ領域に格納するとともに、各々のトークンにIDを付与して管理することができる。トークンの取引に関するトランザクション情報にはトークンのIDを記録して、これらをブロック化してブロックチェーンネットワーク60上のコンピュータで分散管理すれば、トランザクションデータにトークンを含めなくても、ブロックチェーンネットワーク60のネットワーク上でトークン本体とその取引記録を管理することが可能になる。
このように、ブロックチェーンネットワーク60のネットワーク上にプログラムを格納できるスマートコントラクトを活用すれば、発行後のトークンの取引を管理するだけでなく、トークン生成部12、購入リクエスト処理部13やトークン発行部14で実行される処理の全部又は一部を、スマートコントラクトとして実装することも可能である。
例えば、トークン生成条件や承認者リストをスマートコントラクトで管理し、イベント発生情報受信部11で受信したイベント発生情報をブロックチェーンネットワーク60に送信すると、トークン生成部12の処理をスマートコントラクトで実行して、トークンを生成することも可能である。スマートコントラクトに移譲する機能の範囲は特に限定されるものではなく、トークン生成部12等の処理の全てであってもよいし、トークン生成条件を満たすかの確認、承認者の特定等の一部の処理や、これらの処理に必要なリスト等を記憶する一部の機能を、スマートコントラクトに移譲することとしてもよい。特に、トークン発行部14の処理をスマートコントラクト上に実装することの効果は大きく、発行されたトークンがこのブロックチェーンネットワーク60上において確実に存在すること、および複製はできず譲渡しかできないことがブロックチェーンの機能により保証される。また、ブロックチェーンの利用者は自身のみが利用できるアドレスを持つ。これを使うことで、購入リクエスト処理部13の処理が容易になると共に、トークン発行後の購入者へのトークン移転を確実に実行することができる。また、承認者リスト記録部15やトークン生成条件記録部16をスマートコントラクト、つまりブロックチェーン上で管理することで、第三者もこれらの内容を確認することができると共に、ある時点でのリストやルールを確認することができるため、記録保持の意味でも活用できる。
図9は、ここまでに説明したトークン生成サーバ10の機能をブロックチェーン上のスマートコントラクトを用いて実現する、本発明をネットワークで接続された2以上のコンピュータからなるトークン生成システムとして実施する形態におけるシステム構成の概要を示している。この実施形態では、ここまでに説明した図2のトークン生成サーバ10における、イベント発生受信部11、トークン生成部12、購入リクエスト処理部13及びトークン発行部14で実行される処理の全部又は一部に対応する処理が、ブロックチェーン上のスマートコントラクトに移譲される。スマートコントラクトは、ブロックチェーン上に配置されたノードにおいて動作するプログラムであるが、イベント発生受信部11、トークン生成部12、購入リクエスト処理部13及びトークン発行部14で実行される処理の全部又は一部に対応する処理を実行するプログラム(トークン生成プログラム他)が、ブロックチェーンネットワーク60を構成するいずれかのノード(全てのノードであってもよいし、一部のノードに限定してもよい)に格納され、これらのノードで実行した処理結果をスマートコントラクトのプログラムが格納されたノード間、または検証専用のノード間で相互に検証して、トークンを生成・発行し、トークンの購入に関する取引を記録する。
こうしたトークン生成プログラム等のスマートコントラクトに対応するプログラムは、本発明によって発行されるトークンを管理する事業者が運用する、トークン生成サーバ10等のネットワークに接続されたコンピュータから、スマートコントラクトに対応するプログラムが格納される各々のノードに配信される。
尚、トークン生成部12、購入リクエスト処理部13及びトークン発行部14で実行される処理の全部又は一部がスマートコントラクトに移譲されると、トークンの承認者や購入者が送信するトランザクション情報等は、トークン生成サーバ10を介さずスマートコントラクトのプログラムが格納されたノードに送信されるケースも生じることになる。
続いて、図3で説明した、S1060の承認者への承認依頼からS1070の承認結果の受信までの間の、承認者が承認用データに電子署名を行うプロセスについて、先に言及した承認者が複数名となる場合に承認プロセスを効率化するためのいくつかの工夫について、以下に説明する。承認プロセスを効率化するための工夫には、手順を工夫する方法と電子署名に用いる鍵を工夫する方法の2種類が想定され、それぞれさらに2通りの方法があると考えられる。
まず、手順の工夫については、電子署名が必要な承認者全員が個別に電子署名を行う方法と、ある順序に従って電子署名を行う方法がある。それぞれの電子署名の流れを示しているのが、図10と図11である。なお、これらの図は承認プロセスの骨格が明示されるように、一部の処理を省略している。
図10は、承認者が個別に電子署名を行う場合の処理の流れである。トークン生成サーバ10は各々の承認者の承認者端末40等に承認依頼を通知する。それぞれの承認者は受け取った承認用データの内容を確認し、内容に間違いがないと確認すると、各々が保有する秘密鍵を使って電子署名を行う。電子署名が完了すると、各署名者が承認者端末40等から署名済の承認用データをトークン生成サーバ10に返信する。以降、トークン生成サーバ10は受け取った署名済の承認用データを用いてトークンの生成処理を進める。
図11は承認用データに各々の承認者が順番に電子署名を行っていく場合の処理の流れである。トークン生成サーバ10より承認用データへの電子承認の依頼の通知を受けた承認者Aは、自身が電子署名を付与した上で、承認用データへの電子署名を次の承認者に依頼する。最後の承認者は自身が電子署名を行った後に、トークン生成サーバ10に処理結果として電子署名が行われた承認用データを送信する。なお、図10では、次の承認者に順に電子署名を依頼するフローになっているが、電子署名の処理を分岐させる、何らかの不具合が発生した場合は次の承認者ではなくトークン生成サーバ10に戻すなど、実際の運用にあわせて承認者間を伝達する順序を変更することとしてもよい。
図10、図11の各々のフローによって生成される電子署名が付された承認用データのイメージを示したものが、それぞれ図12、図13である。最終的に生成されるデータ構造は同じように見えるが、電子署名の対象が異なるためデータの中身は異なったものになる。
続いて、電子署名に用いる鍵を工夫する方法について説明する。以下に説明する2つの方法のいずれによっても、最小で電子署名の回数を1回に制限することができて、複数人の電子署名を1つで済ませることができ、電子署名のプロセスで送受信されるデータ量を抑えることが可能になる。
1つ目の方法では、PKI(Public Key Infrastructure)と同様の仕組みを活用する。サッカーのゴールシーンを対象にする例であれば、一人目の承認者であるリーグ管理者がルート証明局となり、各チームが署名に使う鍵ペアのうち、公開鍵に対してリーグ管理者の電子署名を付してもらう。また、ゴールを決めた選手が電子署名に使う鍵はチームに電子署名を付してもらう。これによって、電子署名をしなければならない承認者の数を減らすことが可能になる。この鍵の階層関係のイメージを示したものが図14である。このように電子署名に利用する鍵に関係性を付与することによって、電子署名によって発生するデータ量を抑制することができる。
2つ目は、トークンへの電子署名に用いるための専用鍵を生成する方法で、そのイメージを示したのが図15である。各々の承認者は電子署名に用いる鍵ペアを保有している。複数の承認者の署名用鍵から新規にトークンへの電子署名に用いるための専用鍵を生成し、その鍵で電子署名を行うのがこの方法である。このような鍵を生成できれば、電子署名の処理自体は1回で足り、電子署名が付されたデータも1件に限定されるとともに、承認者全員が電子署名したことを保証することもできる。また、この電子署名の内容を検証するために必要な公開鍵は、承認者各々が保有する公開鍵から導出できるような関係性を保持できれば、生成した専用鍵の鍵ペア自体を保有する必要もなくなる。承認者の鍵情報を安全に保管するようなサービスが存在していれば、承認者の秘密鍵を収集することもそれほど困難でなく、専用鍵の生成処理も外部に秘密鍵情報を漏洩させることなく安全に鍵生成・廃棄が可能である。
以上に説明した方法が、承認者が承認用データに電子署名を行うプロセスの基本的なパターンである。実際の運用に応じてこれらの方法を個別に利用する、あるいは組み合わせて使うといったことが考えられるが、どのような署名方法を採用するかは、システムの設定値として保持してもよいし、トークン生成部12やトークン生成条件記憶部16に設定することとしてもよい。
さらに、承認者が承認用データに電子署名を行うプロセスにも、ブロックチェーンネットワーク60上に配置されたスマートコントラクトや、ブロックチェーンネットワーク60の取引記録の機能を用いることが可能である。図16は、その方法の一例を示したものであり、この例ではスマートコントラクトによってトークンを発行するものとする。なお、ブロックチェーンネットワーク60に対して処理依頼(トランザクション送信)を行う場合、処理依頼者がトランザクションに対して署名をする。この署名をトークンに対するものとして扱い、図11(図13)のように、承認者が順に署名する場合について説明する。
トークン生成サーバ10でトークン構成情報が生成されると、トークンの発行者であるトークン生成サーバ10の管理者等がトークン構成情報を含むトークン発行トランザクションに電子署名を行って、その情報をブロックチェーンネットワーク60に送信する。ブロックチェーンネットワーク60では、スマートコントラクトによってトークン構成情報が所定のストレージ領域に格納され、トークンを一意に区別できるユニークなID(トークンID)が付与されて(同一のイベントについて複数のトークンを発行する場合は、トークン毎にユニークなトークンIDが発行される)、トークンが発行される。この時点でのトークン所有者は、トークン生成サーバ10の管理者等のトークン発行者である。このようにしてトークンが発行されると、付与されたトークンIDを含むトークン発行完了通知がトークン生成サーバ10に送信される。
トークンIDを含むトークン発行通知を受信したトークン生成サーバ10では、トークンIDと、送信先に一人目の承認者であるリーグの管理者を指定したトランザクション情報に、トークンの発行者であるトークン生成サーバ10の管理者等が電子署名を行って、その情報をブロックチェーンネットワーク60に送信する。ブロックチェーンネットワーク60では、トランザクション情報が取引記録としてブロックに書き込まれ、分散管理される。この結果、トークンIDによって識別されるトークンが、トークン発行者からリーグ管理者に譲渡される(トークンの所有権がトークン発行者からリーグ管理者に移転する)。取引の記録が完了すると、その旨の通知が送信先に指定されたリーグ管理者の承認者端末40等に送信される。
取引の記録が完了した通知を受信したリーグ管理者の承認者端末40等では、トークンIDと、送信先に二人目の承認者であるゴールを決めた選手を指定したトランザクション情報に、一人目の承認者であるリーグの管理者が電子署名を行って、その情報をブロックチェーンネットワーク60に送信する。ブロックチェーンネットワーク60では、トランザクション情報が取引記録としてブロックに書き込まれ、分散管理される。この結果、トークンIDによって識別されるトークンが、リーグ管理者からゴールを決めた選手に譲渡される(トークンの所有権がリーグ管理者からゴールを決めた選手に移転する)。取引の記録が完了すると、その旨の通知が送信先に指定されたゴールを決めた選手の承認者端末40等に送信される。
取引の記録が完了した通知を受信したゴールを決めた選手の承認者端末40等では、トークンIDと、送信先にトークンの購入者を指定したトランザクション情報に、二人目の承認者であるゴールを決めた選手が電子署名を行って、その情報をブロックチェーンネットワーク60に送信する。ブロックチェーンネットワーク60では、トランザクション情報が取引記録としてブロックに書き込まれ、分散管理される。取引の記録が完了すると、その旨の通知が送信先に指定された購入者の購入者端末50等に送信される。こうして、トークンの購入を希望していた購入者が、新たに発行されたトークンIDによって識別されるトークンの所有者となる。
以上に説明したフローによって、ブロックチェーンネットワーク60のスマートコントラクトの機能を活用して、発行するトークンに対して承認者からの承認を得るとともに、その流れで発行されたトークンを購入者に譲渡することも可能である。承認者にはイベント情報等のトークン構成情報を送信する必要がなくなるので、電子署名のプロセスで送受信されるデータ量の抑制に好適である。同様に、トークン構成情報に含める署名情報をブロックチェーンに送信するトランザクションに付与する署名で代替できるため、管理するデータ量を抑制できる。
尚、上記の承認処理等を実行するためのプログラムは、スマートコントラクトに対応するプログラムが格納されたブロックチェーン60上のノードにおいて動作するが、リーグ管理者の承認者端末40等やゴールを決めた選手の承認者端末40等、購入者の購入者端末50等とのトランザクション情報の送受信等の通信は、トークン生成サーバ10を介さずに、スマートコントラクトに対応するプログラムが格納されたノード、あるいはそのノードと接続されたコンピュータを介して行うことが可能である。
本発明によって発行されたトークンは、ブロックチェーンネットワーク60に公開されて取引が可能となるため、ユーザがサッカーのゴールシーンのような特定の「瞬間」を所有し、取引の対象とすることが可能になる。トークンの所有者に対しては、例えば、トークンの対象となるイベントに関連する何らかのサービスを提供すること(例えば、そのイベントに関連する動画の閲覧を可能にする、イベントに関連する選手のサインをもらえる、イベントに関連するチームの試合の観戦料が割引になる、イベントに関連する将来のコンテンツを閲覧する予約権を付与する等)によって、さらにトークンの価値を高めることも想定できる。
10 トークン生成サーバ
11 イベント発生情報受信部
12 トークン生成部
13 購入リクエスト処理部
14 トークン発行部
15 承認者リスト記憶部
16 トークン生成条件記憶部
17 購入希望者リスト記憶部
20 イベント検出装置
21 イベント検出装置
22 イベント検出装置
30 情報提供サーバ
31 情報提供サーバ
32 情報提供サーバ
40 承認者端末
41 承認者端末
42 承認者端末
50 購入者端末
51 購入者端末
52 購入者端末
60 ブロックチェーンネットワーク

Claims (10)

  1. 所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成するトークン生成装置であって、
    トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信部と、
    前記イベント発生情報受信部が受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者の承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成部と、
    を備えることを特徴とするトークン生成装置。
  2. 前記トークン生成部は、前記イベント発生情報受信部が受信した一又は二以上のイベント発生情報から、トークン生成条件記憶部に記憶された所定のイベントを対象にしたトークンの生成が可能と判断できるトークン生成条件を満たすと判断された場合に、前記イベント発生情報から内容が確定されるイベントを対象とするトークンを生成すること
    を特徴とする請求項1記載のトークン生成装置。
  3. 前記承認者リスト記憶部に含まれる少なくとも一の承認者リストには、あらかじめ特定されている静的承認者と、発生したイベントの内容によって特定される動的承認者が含まれていて、
    前記トークン生成部は、トークンを生成するイベントに対応する承認者リストに前記動的承認者が含まれている場合は、前記動的承認者に該当する承認者を前記イベント発生情報から特定して、前記承認者からの承認を証明する情報を受信すること
    を特徴とする請求項1又は2記載のトークン生成装置。
  4. 前記トークン生成部で生成されたトークンと、前記トークンの発行者、又は前記トークンの発行者と購入者に関する情報を、ブロックチェーンネットワークへの送信、又は所定の記憶装置への保存によって前記トークンに関する発行又は取引情報を記録するトークン発行部を備えること
    を特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のトークン生成装置。
  5. トークンの購入希望者から購入リクエストを受け付ける購入リクエスト処理部を備えていて、
    前記トークン発行部は、前記トークン生成部でトークンが生成されると、前記トークンの購入希望者について購入の可否を決定し、購入可と決定された購入希望者については、前記購入希望者を前記トークンの発行者、又は前記トークンの購入者として、前記トークンに関する発行又は取引情報を記録すること
    を特徴とする請求項4記載のトークン生成装置。
  6. 所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成する、ネットワークを介してデータの送受信が可能な二以上のコンピュータによって構成されるトークン生成システムであって、
    トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信部と、
    前記イベント発生情報受信部が受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者の承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成部と、
    を備えることを特徴とするトークン生成システム。
  7. 前記トークン生成部は、前記イベント発生情報受信部が受信した一又は二以上のイベント発生情報から、トークン生成条件記憶部に記憶された所定のイベントを対象にしたトークンの生成が可能と判断できるトークン生成条件を満たすと判断された場合に、前記イベント発生情報から内容が確定されるイベントを対象とするトークンを生成すること
    を特徴とする請求項6記載のトークン生成システム。
  8. 前記トークン生成部によって実行される処理の少なくとも一部は、ブロックチェーンネットワーク上のスマートコントラクトによって実行されること
    を特徴とする請求項6又は7記載のトークン生成システム。
  9. 所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成するトークン生成装置によって実行されるトークンの生成方法であって、
    前記トークン生成装置が、トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信ステップと、
    前記トークン生成装置が、前記イベント発生情報受信ステップで受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成ステップと、
    を有することを特徴とするトークンの生成方法。
  10. 所定のイベントを対象にしたデジタル権利証であるトークンを生成する、ネットワークを介してデータの送受信が可能な二以上のコンピュータによって構成されるトークン生成システムによって実行されるトークンの生成方法であって、
    前記トークン生成システムが、トークンの発行対象となるイベントの発生に関するイベント発生情報を受信するイベント発生情報受信ステップと、
    前記トークン生成システムが、前記イベント発生情報受信ステップで受信したイベント発生情報から発生したイベントの内容を確定して、前記イベントに関する所定の情報を生成し、承認者リスト記憶部に記憶された前記イベントを対象にしたトークンの生成に承認が必要な承認者を定めた承認者リストから、前記イベントへの承認を要する一又は二以上の承認者を特定して、前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を受信すると、前記イベントに関する所定の情報と前記一又は二以上の承認者からの承認を証明する情報を含んでなる前記イベントを対象にしたトークンを生成するトークン生成ステップと、
    を有することを特徴とするトークンの生成方法。
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