JP7398713B2 - 熱流体解析方法、熱流体解析装置、変換方法、変換装置およびプログラム - Google Patents

熱流体解析方法、熱流体解析装置、変換方法、変換装置およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、熱流体解析方法、熱流体解析装置、変換方法、変換装置およびプログラムに関する。
製品の周辺等の空間の温度分布または流速分布を最適なものとするための当該製品の熱設計について、設計の効率化または手戻り防止を目的として当該製品の構想段階から三次元モデルまたは二次元モデルによるシミュレーションの導入を図ることが多い。例えば、特許文献1には、三次元モデルによるシミュレーションを用いた製品開発支援方法等が開示されている。
特開2000-348214号公報
しかしながら、製品の熱設計等をするに当たり、製品の熱設計に関連する部分の全てについて上記特許文献1のようにソリッドの三次元モデル等を作成して熱流体解析を行う場合、三次元モデル等の設計に時間を要し、また、三次元モデルを用いた計算にも時間を要することから、熱流体解析を効率的に行うことが難しいという課題がある。
本発明は、熱流体解析を効率的に行うことができる熱流体解析方法等を提供する。
本発明の一態様に係る熱流体解析方法は、複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析する熱流体解析方法であって、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルを用いて前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出し、前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定し、前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、前記複数の吹出穴のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する。
本発明の一態様に係るプログラムは、上記の熱流体解析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明の一態様に係る熱流体解析装置は、複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析する熱流体解析装置であって、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルを用いて前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出する第1算出部と、前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定する第1設定部と、前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当てる割当部と、前記複数の吹出穴のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する第2算出部と、前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する第2設定部と、を備える。
本発明の一態様に係る変換方法は、複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するために、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルの解析パラメータを前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータに変換する変換方法であって、前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、前記物理モデルを用いて算出された前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する。
本発明の一態様に係るプログラムは、上記の変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明の一態様に係る変換装置は、複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するために、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルの解析パラメータを前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータに変換する変換装置であって、前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当てる割当部と、前記物理モデルを用いて算出された前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する算出部と、前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する設定部と、を備える。
本発明の一態様に係る熱流体解析装置は、複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析する熱流体解析装置であって、プロセッサと、メモリと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルを用いて前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出し、前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定し、前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、前記複数の吹出穴のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する。
本発明の一態様に係る変換装置は、複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するために、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルの解析パラメータを前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータに変換する変換装置であって、プロセッサと、メモリと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリを用いて、前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、前記物理モデルを用いて算出された前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する。
本発明の一態様に係る熱流体解析方法等によれば、熱流体解析を効率的に行うことができる。
図1は、実施の形態に係るショーケースの模式断面図である。 図2は、実施の形態に係る熱流体解析装置の構成図である。 図3は、実施の形態に係る二次元モデルにより表された冷却空間の一例を示す図である。 図4は、実施の形態に係る熱流体解析装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態に係る熱流体解析装置の動作の詳細を説明するための図である。 図6は、実施の形態に係る熱流体解析装置のGUIの一例を示す図である。 図7は、実施の形態に係る熱流体解析装置のGUIの一例を示す図である。 図8は、実施の形態に係る熱流体解析装置のGUIの一例を示す図である。 図9は、その他の実施の形態に係る熱流体解析システムの構成図である。 図10は、その他の実施の形態に係る熱流体解析システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る熱流体解析装置1が適用される製品について、図1を用いて説明する。
図1は、実施の形態に係るショーケース100の模式断面図である。
熱流体解析装置1は、製品の熱設計のために、特定の空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析する装置である。なお、熱流体解析装置1は、特定の空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を解析する際に、二次元モデルまたは三次元モデルだけでなく物理モデルも用いている点に特徴を有する。本実施の形態では、熱流体解析装置1は、スーパーマーケットまたはコンビニエンスストア等に設置され、食品を冷却等するための食品ショーケース(以下、ショーケース100と呼ぶ)に適用される。熱流体解析装置1は、ショーケース100の熱設計のために、ショーケース100により冷却される空間周辺(冷却空間200と呼ぶ)の温度分布を二次元モデルで解析する。なお、温度分布の解析と同じように流速分布も解析することが可能であるため、以下では流速分布についての説明は省略する。また、ショーケース100について、図1の紙面前方から見た断面であれば、冷却空間200のどこの断面であっても、基本的には温度分布は同じような傾向となり、また、解析結果の取り扱いの利便性(例えば三次元の解析結果のように視点を回転させる手間等がない)等から、以下では二次元モデルに着目して説明し、三次元モデルについての説明は省略する。なお、熱流体解析装置1は、ショーケース100に限らず、ルームエアコン、カーエアコンまたは冷蔵庫等の熱設計のために用いられてもよい。
ショーケース100は、冷却空間200における食品が存在する部分を冷却するために、配管110と熱交換器120とファン130と複数の吹出穴140と複数の棚150と頂部吹出口170と吸込口180とを備える。複数の棚150には、例えば食品が乗せられる。例えば、複数の棚150の間には、図1に示すように、頂部吹出口170および複数の吹出穴140が設けられ、頂部吹出口170および複数の吹出穴140から冷却された空気が吹き出される。ここでは、複数の吹出穴140をそれぞれ黒丸で模式的に示している。吹出穴140は、例えば、4mmの細長い穴である。例えば、頂部吹出口170は、図1の左右方向の大きさが約50mmから約100mmであり、奥行方向の大きさは冷却空間200の奥行方向の大きさとほぼ同じである。ファン130は、吸込口180を介して冷却空間200における空気を吸い込み、配管110へ向けて空気を送風する。熱交換器120は、ファン130によって送風される空気の温度を調節し、当該空気を例えば冷却する。ここでは、熱交換器120は、ファン130が吸い込んだ空気が吐き出される側に設けられており、熱交換器120は、ファン130から送り込まれた空気を冷却する。配管110は、複数の吹出穴140に接続され、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する管である。具体的には、配管110の側面に設けられた穴と吹出穴140とが接続され、配管110を通過する冷却された空気は、吹出穴140から吹き出される。また、配管110の端部にある頂部吹出口170からも冷却された空気が吹き出される。頂部吹出口170から吹き出される風によって、ショーケース100の前面(図1におけるショーケース100の左側)にある例えば買い物客の移動用の通路部分の温度と、ショーケース100内の冷却部分の温度とを異なるものとすることができる。言い換えると、頂部吹出口170から吹き出される風が壁となって冷気が通路部分へ漏れないようにすることができる。なお、以下では、頂部吹出口170を複数の吹出穴140と分けて説明するが、頂部吹出口170を吹出穴140の一種としてもよい。冷却空間200は、頂部吹出口170および複数の吹出穴140から空気が吹き出される空間となる。空気は、ファン130、熱交換器120、配管110、吹出し穴140および頂部吹出口170、冷却空間200、そして、吸込口180から再度ファン130へと循環し、食品が存在する部分において低温度を保つことが可能となっている。なお、配管110は、必ずしも管状になっている必要はなく、周囲が筺体等で囲まれた空間等、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する空間であれば特に限定されない。
冷却空間200のうち、複数の棚150の周辺を一定温度に冷却する必要がある一方で、ショーケース100の前面の例えば買い物客の移動用の通路部分においては冷却されないようにする必要がある。冷気が通路部分に漏れると、ファン130の冷気回収効率が低下し、また、買い物客を不快にさせるおそれがあるためである。そのため、ファン130の能力、熱交換器120の能力、複数の吹出穴140の位置および数、ならびに、複数の棚150の位置等を適切に設計する必要がある。このような適切な設計のために、冷却空間200の温度分布のシミュレーションをすることで、設計の効率化等が可能となる。
また、ショーケース100は、例えば複数の棚150の位置(高さ)を自由に変更できる等、カスタム設計が可能となっている。そのため、用途に応じて現場において設計変更がなされ得るため、現場で設計変更後の冷却空間200の温度分布を短時間で解析できることが望まれる。詳細は後述するが、熱流体解析装置1によれば、このような熱流体解析を効率的に行うことができる。
次に、実施の形態に係る熱流体解析装置1の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、実施の形態に係る熱流体解析装置1の構成図である。熱流体解析装置1は、物理モデル11、第1算出部12、入力部13、二次元モデル21、第1設定部22、解析部23、表示部24、割当部31、第2算出部32および第2設定部33を備える。
熱流体解析装置1は、例えば、プロセッサ、メモリおよびユーザインタフェース等を含むコンピュータである。メモリは、ROM、RAM等であり、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶することができる。なお、熱流体解析装置1は、一つのメモリを有していてもよく、また、複数のメモリを有していてもよく、ここでは一つまたは複数のメモリをまとめてメモリと呼ぶ。物理モデル11および二次元モデル21は、メモリに記憶される。ユーザインタフェースは、キーボード、マウスまたはタッチパネル等の入力装置、および、ディスプレイ等の出力装置を含み、GUI(Graphical User Interface)を実現することができる。GUIについては、後述する図6から図8で説明する。入力部13および表示部24は、ユーザインタフェースの一例である。また、例えばプロセッサがプログラムに従って動作することにより、第1算出部12、第1設定部22、解析部23、割当部31、第2算出部32および第2設定部33を実現することができる。
物理モデル11は、ファン130と、ファン130によって送風される空気の温度を調節する熱交換器120と、複数の吹出穴140に接続され、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する配管110と、に関する設計値を含む。また、物理モデル11は、頂部吹出口170および吸込口180に関する設計値を含む。物理モデル11は、例えば、熱、制御または機構といった物理現象を物理的な式で記述したものである。
入力部13は、上記設計値を入力可能なユーザインタフェースであり、入力部13に入力された上記設計値を用いて物理モデル11が構築される。
第1算出部12は、物理モデル11によるシミュレーションを行うための機能構成要素であり、例えば、1D-CAE(Computer Aided Engineering)と呼ばれる高速な計算能力を有するシミュレーション手法を用いてシミュレーションを行う。1D-CAEは、迅速に解析結果を得ることが要求される製品の構想段階において有用なシミュレーション手法となる。1D-CAEは、例えば物理モデル11を用いたシミュレーション手法である。1D-CAEは、熱、制御または機構といった物理現象を数値化したものを物理的な式に代入するだけで、目的とする物理量を即座に算出することができることから、上述したように、ショーケース100の設計に求められる即時性を満たす。
しかし、ショーケース100の冷却空間200の温度分布のように、熱をもった空気そのものが移動する現象の解析も含めて全てを1D-CAEで行う場合、1D-CAEの必要要素数が膨大となり、かえって即時性を満たすことができない場合がある。
そこで、第1算出部12は、1D-CAEにとって不得手な冷却空間200の温度分布自体のシミュレーションは行わない。一方で、第1算出部12は、物理モデル11を用いて複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出する。また、第1算出部12は、物理モデル11を用いて頂部吹出口170から吹き出される空気の風量および吸込口180に吸い込まれる空気の風量を算出する。第1算出部12の動作の詳細については後述する図4および図5で説明する。
二次元モデル21は、ある二次元空間を複数の有限個の要素(メッシュ)に分割したモデルである。例えば、冷却空間200は、図3に示すように二次元モデル21のメッシュによって表すことができる。
図3は、実施の形態に係る二次元モデル21により表された冷却空間200の一例を示す図である。例えば、メッシュは、16mm角の正方形であり、メッシュの個数は96×96個となっている。なお、メッシュの大きさ、形状および個数はこれらに限らず、対象とする空間等に応じて適宜設定される。
第1設定部22は、冷却空間200の二次元モデル21のメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定するための機能構成要素である。また、第1設定部22は、冷却空間200の二次元モデル21のメッシュに対応した仮想頂部吹出口および仮想吸込口を設定する。なお、仮想頂部吹出口を仮想吹出穴の一種としてもよい。第1設定部22の動作の詳細については後述する図4および図5で説明する。
解析部23は、二次元モデル21によるシミュレーションを行うための機能構成要素であり、例えば、差分法のCAE(2D-CAEと呼ぶ)を用いてシミュレーションを行う。2D-CAEは、ショーケース100の冷却空間200の温度分布のように、熱をもった空気そのものが移動する現象の解析を1D-CAEよりも短時間で行うことができる。熱流体の挙動は、以下の式1で示すナビエ-ストークスの式と、式2で示す連続の式とで表現できることが知られており、2D-CAEでは、これらの式の解を求める。
Figure 0007398713000001
Figure 0007398713000002
ここで、vは速度ベクトルであり、pは圧力であり、ρは空気密度であり、gは重力である。
表示部24は、解析部23の解析結果を表示可能なユーザインタフェースである。また、例えば、GUIのウィンドウ、メニュー、アイコン、チェックボックスまたは数値入力ボックス等が表示部24に表示されてもよい。
割当部31は、第1設定部22によって設定された少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴140が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当てる。また、割当部31は、仮想頂部吹出口に対して頂部吹出口170を割り当て、仮想吸込口に対して吸込口180を割り当てる。
第2算出部32は、複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する。また、第2算出部32は、頂部吹出口170から吹き出される空気の風量に基づいて仮想頂部吹出口から吹き出される空気の等価風量を算出し、吸込口180に吸い込まれる空気の風量に基づいて仮想吸込口に吸い込まれる空気の等価風量を算出する。
第2設定部33は、第2算出部32によって算出されたそれぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21の解析パラメータとして設定する。
割当部31、第2算出部32および第2設定部33は、冷却空間200の温度分布を二次元モデル21で解析するために、物理モデル11の解析パラメータを二次元モデル21の解析パラメータに変換するための機能構成要素である。割当部31、第2算出部32および第2設定部33の動作の詳細については図4および図5を用いて説明する。
次に、熱流体解析装置1の動作について、図4および図5を用いて説明する。
図4は、実施の形態に係る熱流体解析装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
図5は、実施の形態に係る熱流体解析装置1の動作の詳細を説明するための図である。図5の右側に、物理モデル11のイメージ図を示し、左側に二次元モデル21のイメージ図を示す。
まず、第1算出部12は、物理モデル11を用いて複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出する(ステップS11)。複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量は、ファン130の設計値としてファン130の前後の圧力差(P-Q特性)、熱交換器120の設計値として熱交換器120の圧力損失、配管110の設計値として配管110の圧力損失および配管110の形状、ならびに、複数の吹出穴140のサイズ、位置および数量に応じて変化する。言い換えると、複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量という物理現象は、これらの設計値を変数とする物理的な式で記述することができる。物理モデル11は、これらの設計値を含む物理的な式となる。つまり、第1算出部12は、これらの設計値に基づいて、複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量を容易に算出することができる。なお、頂部吹出口170から吹き出される空気の風量及び吸込口180に吸い込まれる空気の風量も同じように容易に算出することができる。
次に、第1設定部22は、冷却空間200の二次元モデル21のメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定する(ステップS12)。第1設定部22は、ショーケース100に設けられている複数の吹出穴140のそれぞれの位置に対応する、二次元モデル21上のメッシュを少なくとも一つの仮想吹出穴として設定する。なお、第1設定部22が少なくとも一つの仮想吹出穴を設定するとは、少なくとも一つの仮想吹出穴を示す情報を取得することを意味する。同じように、第1設定部22は、ショーケース100に設けられている頂部吹出口170の位置に対応する二次元モデル21上のメッシュを仮想頂部吹出口として設定し、吸込口180に対応する二次元モデル21上のメッシュを仮想吸込口として設定する。図5に示すように、第1設定部22は、例えば、二次元モデル21の特定のメッシュを複数の仮想吹出穴241、242、243、244および245、仮想頂部吹出口270ならびに、仮想吸込口280として設定する。また、例えば、少なくとも一つの仮想吹出穴は、冷却空間200に設けられた仕切り(複数の棚150)によって区画される領域に対応して設定される。二次元モデル21では、複数の棚150が仮想棚251、252、253および254で表されている。複数の棚150によって区画される領域に対応する二次元モデル21上のメッシュは、仮想棚251と仮想棚252との間のメッシュ、仮想棚252と仮想棚253との間のメッシュ、仮想棚253と仮想棚254との間のメッシュおよび仮想棚254とショーケースの食品陳列部分の底に対応する仮想底との間のメッシュとなる。二次元モデル21のこれらのメッシュが複数の仮想吹出穴241、242、243、244および245として設定される。
次に、割当部31は、少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴140が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当てる(ステップS13)。具体的には、割当部31は、少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの二つ以上の吹出穴140が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当てる。同じように、割当部31は、仮想頂部吹出口270に対して頂部吹出口170を割り当て、仮想吸込口280に対して吸込口180を割り当てる。
図5に示すように、例えば、ショーケース100には、複数の吹出穴140として、吹出穴141a、141b、142a、142b、142c、143a、143b、143c、144a、144b、145aおよび145bが設けられている。吹出穴141aおよび141bは、それぞれ互いに近い位置に(例えば1~2mm間隔で)設けられている。吹出穴142a、142bおよび142c、吹出穴143a、143bおよび143c、吹出穴144aおよび144b、ならびに、吹出穴145aおよび145bについても、それぞれ互いに近い位置に設けられている。割当部31は、一つの仮想吹出穴241に対して複数の吹出穴140のうちの二つの吹出穴141aおよび141bを割り当てる。同じように、割当部31は、一つの仮想吹出穴242に対して三つの吹出穴142a、142bおよび142cを割り当て、一つの仮想吹出穴243に対して三つの吹出穴143a、143bおよび143cを割り当て、一つの仮想吹出穴244に対して二つの吹出穴144aおよび144bを割り当て、一つの仮想吹出穴245に対して二つの吹出穴145aおよび145bを割り当てる。
なお、一つの仮想吹出穴に対して一つの吹出穴140を割り当てることも可能である。しかし、例えば、本実施の形態では、一つの吹出穴140の長さが4mmであるのに対して、メッシュが16mm角の大きさであり、一つの仮想吹出穴に対して一つの吹出穴140を割り当てる場合、二次元モデル21上の複数の吹出穴140に対応する箇所の周辺のメッシュの大きさを例えば4mm角程度に小さくする必要がある。メッシュの設計が複雑になったり、メッシュの大きさが細かくなったりするほど、二次元モデル21の設計に時間を要し、また、二次元モデル21を用いた計算にも時間を要することになる。一方で、例えば、二つまたは三つの互いに近い位置に設けられた吹出穴140は、例えば、メッシュの大きさである16mm角の範囲に収まるようにショーケース100に設けられているため、二つまたは三つの互いに近い位置に設けられた吹出穴140をまとめて二次元モデル21上の一つの仮想吹出穴とみなすことができる。これにより、二次元モデル21の設計に要する時間、および、二次元モデル21を用いた計算に要する時間を抑制できる。なお、吹出穴144a、144b、145aおよび145bについては、これら4つ全てがメッシュの大きさである16mm角の範囲に収まらないため、ここでは、吹出穴144aおよび144bが一つの仮想吹出穴244に割り当てられ、吹出穴145aおよび145bが一つの仮想吹出穴245に割り当てられている。なお、一つの仮想吹出穴に対して一つの吹出穴140が割り当てられてもよい。
次に、第2算出部32は、第1算出部12によって算出された複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴(ここでは仮想吹出穴241~245)から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する(ステップS14)。例えば、仮想吹出穴241に着目して説明すると、第2算出部32は、仮想吹出穴241から吹き出される空気の等価風量を、仮想吹出穴241に割り当てられた吹出穴141aおよび141bのそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて算出する。具体的には、第2算出部32は、吹出穴141aから吹き出される空気の風量と、吹出穴141bから吹き出される空気の風量との和を仮想吹出穴241から吹き出される空気の等価風量と算出する。なお、等価風量の算出方法は、このような単純な和による算出方法でなくてもよく、状況等に応じて適宜選択される。同じように、他の仮想吹出穴242~245から吹き出される空気の等価風量についても、仮想吹出穴242~245にそれぞれ割り当てられた吹出穴140から吹き出される空気の風量に基づいて算出される。また、同じように、仮想頂部吹出口270から吹き出される空気の等価風量についても、頂部吹出口170から吹き出される空気の風量に基づいて算出され、仮想吸込口280に吸い込まれる空気の等価風量についても、吸込口180に吸い込まれる空気の風量に基づいて算出される。
そして、第2設定部33は、第2算出部32によって算出されたそれぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21の解析パラメータとして設定する(ステップS15)。具体的には、第2設定部33は、第2算出部32によって算出されたそれぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21に出力する。これにより、二次元モデル21上に配管110、熱交換器120およびファン130等に対応する仮想的な構成要素を形成することなく、二次元モデル21に配管110、熱交換器120およびファン130等によって複数の吹出穴140から吹き出される空気の風量、頂部吹出口170から吹き出される空気の風量、および、吸込口180に吸い込まれる空気の風量を再現することが可能となる。つまり、製品の熱設計に関連する部分の全てについて二次元モデル21を作成する必要がなく、冷却空間200についての二次元モデル21を作成し、そして、二次元モデル21の仮想吹出穴(メッシュ)等に物理モデル11を用いて算出された等価風量を対応付けるだけでよい。
このように、熱流体解析装置1によれば、物理モデル11の解析パラメータを二次元モデル21の解析パラメータに変換することができ、熱流体解析を効率的に行うことができる。
次に、熱流体解析装置1を用いたシミュレーションを行うためのGUIについて、図6から図8を用いて説明する。
図6から図8は、実施の形態に係る熱流体解析装置1のGUIの一例を示す図である。
図6は、吹出穴140の位置および数、棚150の位置および大きさ、ならびに、冷却空間200の温度分布を監視する位置等を入力する画面である。
例えば、当該画面における「棚」と記載された部分のチェックボックスを操作することで、ショーケース100に設けられる棚150の数を所望の数にでき、また、当該部分の高さおよび奥行きと記載された数値入力ボックスに数値を入力することで、ショーケース100に設けられる棚150の位置および大きさを所望のものにできる。つまり、棚150の数、位置および大きさについての条件を様々に変えたときの冷却空間200の温度分布を解析できるようになる。
例えば、当該画面における「スリット」と記載された部分のチェックボックスは、基本的には、「棚」と記載された部分のチェックボックスに対応してチェックされる。ここでは、「スリット」と記載された部分の1段目に着目して説明する。例えば、「棚」と記載された部分のチェックボックスの1段目のチェックボックスは、「スリット」と記載された部分のチェックボックスの1段目のチェックボックスに対応している。当該画面における「スリット」の1段目の数値入力ボックスは、1段目の「棚」に対応する棚150と2段目の「棚」に対応する棚150との間に設けられる吹出穴140の位置および数を入力するためのものである。例えば、1段目の「棚」に対応する棚150および2段目の「棚」に対応する棚150の位置に応じて、「スリット」の1段目の数値入力ボックスに入力できる上限が決定される。
例えば、当該画面における「温度モニタ点」と記載された部分のチェックボックスを操作することで、冷却空間200の温度分布の監視点の数を所望の数にでき、また、当該部分の(y)および(x)と記載された数値入力ボックスに数値を入力することで、冷却空間200のどのあたりを監視するかを設定できる。
当該画面へ各数値等を入力することで、二次元モデル21において仮想的な冷却空間200が例えば自動的に描かれ、図7に示すように表示される。
図7は、二次元モデル21上に作成された仮想的な冷却空間200の画面であり、例えば、図6に示す画面に数値等が入力されることで作成されたものである。
図6において設定した「棚」の1段目から4段目への数値の入力によって、二次元モデル21上に仮想棚251~254が作成される。また、図6において設定した「スリット」の1段目から4段目への数値の入力によって、二次元モデル21上に仮想吹出穴241~245が作成される。例えば、図6において、「スリット」の4段目の「数」の数値入力ボックスに4を入力したことに対して、二次元モデル21上では、二つの仮想吹出穴244および245が作成されている。これは、二次元モデル21のメッシュの予め定められた大きさおよびショーケース100の吹出穴140の予め定められた大きさに基づいて、一つの仮想吹出穴(メッシュ)に対して複数の吹出穴140を割り当てることができる個数が判定されて、一つの仮想吹出穴では4つの吹出穴140を割り当てることができないと判定されたためである。例えば、当該判定は自動で行われる。つまり、図6に示す画面に吹出穴140の所望の数を入力するだけで、例えば二つの仮想吹出穴244および245のように、入力した吹出穴140の数に対応する仮想吹出穴が二次元モデル21上においていくつかに分けて自動的に作成される。また、図6において設定した「頂部吹出」の長さへの数値の入力によって、二次元モデル21上に仮想頂部吹出口270が作成され、図6において設定した「吸込口」の長さへの数値の入力によって、二次元モデル21上に仮想吸込口280が作成される。
図6に示す画面に入力する数値を変更した場合、図7に示す画面の二次元モデル21上での形状は、入力した数値に応じて自動的に変更される。したがって、このようなGUIによって、シミュレーションについての専門知識を有さない設計者であっても、数値を入力するだけで、容易に二次元モデル21の編集が可能となる。
また、当該仮想的な冷却空間200には、図6において設定した温度モニタ点1~5として、点261~265が示されており、当該画面の下側にこれらの点における風速および風量が表示される。
そして、解析が開始されることで、冷却空間200の温度分布が図8に示すように表示される。
図8は、冷却空間200の温度分布を示す画面であり、時間の経過とともに各メッシュの温度が変化していく様子が表示される。
例えば、二次元モデル21は非定常解析モデルであり、解析部23は、解析結果に係る物理量の時間ステップ間の差分を算出し、算出された差分が所定値以下となった場合に解析を終了する。つまり、ある程度時間が経過して、特定のメッシュにおける温度または複数のメッシュにおける温度の平均値等が変化しなくなった場合に、解析が終了する。なお、設計者が図8に示す画面を見ながら、例えば十分な結果が得られた場合等に手動で解析を終了させてもよいし、一定の時間が経過したときに解析を自動で終了させるようにしてもよい。
なお、図6から図8に示す画面が並べられて一つの画面として表示されてもよい。一つの画面として表示されることで、設計者は、入力した数値を確認しながら、当該数値に対応して変化する二次元モデル21上の形状を確認したり、そのときの解析結果を確認したりすることができる。
なお、本発明は、熱流体解析装置1として実現できるだけでなく、熱流体解析装置1を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含む熱流体解析方法として実現できる。
具体的には、熱流体解析方法は、複数の吹出穴140から空気が吹き出される空間(冷却空間200)の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデル21または三次元モデルで解析する熱流体解析方法である。図4に示すように、熱流体解析方法は、ファン130と、ファン130によって送風される空気の温度を調節する熱交換器120と、複数の吹出穴140に接続され、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する配管110と、に関する設計値を含む物理モデル11を用いて複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出し(ステップS11)、冷却空間200の二次元モデル21または三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定し(ステップS12)、少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当て(ステップS13)、複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し(ステップS14)、それぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータとして設定する(ステップS15)。
空間(冷却空間200)の温度分布および流速分布の少なくとも一方を解析するに当たり、複数の吹出穴140から冷却空間200へ吹き出される空気の風量の算出が必要になるが、当該風量については、二次元モデル21または三次元モデルが用いられず、物理現象を物理的な式で記述できる物理モデル11が用いられる。物理モデル11による当該風量の算出は、物理的な式への数値の代入等の簡単な計算により行うことができるため、当該風量の算出には時間を要しない。そして、仮想吹出穴に対して一つ以上の吹出穴140が割り当てられ、上記風量から等価風量が算出され、等価風量に係る物理量を二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータとして設定されることで、物理モデル11の解析パラメータを二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータに変換することができる。このため、ファン130、熱交換器120および配管110についての二次元モデル21または三次元モデルを作成して熱流体解析を行う必要がなくなり、二次元モデル21または三次元モデルの設計に要する時間、および、二次元モデル21または三次元モデルを用いた計算に要する時間を抑制できる。例えば、ファン130、熱交換器120および配管110を含めて全て三次元モデルを用いて設計および計算をする場合と比べて、10分の1以下の時間短縮が可能となった(より具体的には、820分要していたものを33分に短縮できた)。このように、熱流体解析を効率的に行うことができ、例えば、試作回数の削減および工数の削減等のコストダウンが可能となる。
また、前記割り当て(ステップS13)では、少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの二つ以上の吹出穴140が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当ててもよい。
例えば、一つ仮想吹出穴に対して一つの吹出穴140が割り当てられる場合、二次元モデル21または三次元モデル上の複数の吹出穴140に対応する箇所の周辺のメッシュの大きさを細かく設定する必要があり、メッシュの設計が複雑になったり、メッシュの大きさが細かくなったりするほど、二次元モデル21または三次元モデルの設計に時間を要し、また、二次元モデル21または三次元モデルを用いた計算にも時間を要することになる。そこで、一つの仮想吹出穴に対して二つ以上の吹出穴140が割り当てられることで、より時間短縮が可能となり、熱流体解析をより効率的に行うことができる。
また、少なくとも一つの仮想吹出穴は、冷却空間200に設けられた仕切り(棚150)によって区画される領域に対応して設定されてもよい。
これによれば、シミュレーションの条件を実際の状態に近づけることができ、温度分布および流速分布の少なくとも一方の解析の精度を高めることができる。
また、二次元モデル21または三次元モデルは非定常解析モデルであり、熱流体解析方法は、解析結果に係る物理量の時間ステップ間の差分を算出し、算出された差分が所定値以下となった場合に解析を終了することをさらに含んでいてもよい。
これによれば、実行中のシミュレーションが定常状態となったタイミングにおいて、自動的に解析を終了させることができ、設計者の利便性を高めることができる。
また、熱流体解析装置1は、複数の吹出穴140から空気が吹き出される空間(冷却空間200)の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデル21または三次元モデルで解析する装置である。熱流体解析装置1は、ファン130と、ファン130によって送風される空気の温度を調節する熱交換器120と、複数の吹出穴140に接続され、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する配管110と、に関する設計値を含む物理モデル11を用いて複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出する第1算出部12と、冷却空間200の二次元モデル21または三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定する第1設定部22と、少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当てる割当部31と、複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する第2算出部32と、それぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータとして設定する第2設定部33と、を備える。
これによれば、熱流体解析を効率的に行うことができる熱流体解析装置1を提供できる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る熱流体解析方法および熱流体解析装置1について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、物理モデル11、第1算出部12、入力部13、二次元モデル21、第1設定部22、解析部23、表示部24、割当部31、第2算出部32および第2設定部33は、一つの熱流体解析装置1に配置されたが、これに限らず、それぞれ別体の複数の装置に分散して配置されていてもよい。これについて、図9および図10を用いて説明する。
図9は、その他の実施の形態に係る熱流体解析システム1aの構成図である。
熱流体解析システム1aは、第1解析装置10、第2解析装置20および変換装置30を備える。熱流体解析システム1aでは、熱流体解析装置1における物理モデル11、第1算出部12および入力部13が第1解析装置10に配置され、二次元モデル21、第1設定部22、解析部23および表示部24が第2解析装置20に配置され、割当部31、第2算出部32および第2設定部33が変換装置30に配置されている。
第1解析装置10は、物理モデル11によるシミュレーションを行うための装置であり、第2解析装置20は、二次元モデル21によるシミュレーションを行うための装置である。変換装置30は、冷却空間200の温度分布を二次元モデル21で解析するために、物理モデル11の解析パラメータを二次元モデル21の解析パラメータに変換するための装置である。このように、熱流体解析装置1における各構成要素が複数の装置に分散して配置されてもよい。
図10は、その他の実施の形態に係る熱流体解析システム1aの動作の一例を示すシーケンス図である。基本的には、熱流体解析装置1の動作と同じであり、熱流体解析装置1の動作の説明と重複する部分はあるが、以下、熱流体解析システム1aの動作について簡単に説明する。
第1解析装置10は、ファン130、熱交換器120および配管110に関する設計値を取得する(ステップS101)。例えば、入力部13に当該設計値が入力されることで、第1解析装置10は、当該設計値を取得する。
第2解析装置20は、冷却空間200の二次元モデル21のメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定する(ステップS102)。
変換装置30は、第2解析装置20において設定された少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴140が割り当てられるように、第1解析装置10において取得された設計値に含まれる複数の吹出穴140のそれぞれを割り当てる(ステップS103)。
第1解析装置10は、取得した設計値を含む物理モデル11を用いて複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出する(ステップS104)。
変換装置30は、第1解析装置10によって算出された複数の吹出穴140のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する(ステップS105)。
変換装置30は、算出したそれぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21の解析パラメータとして設定する(ステップS106)。
第2解析装置20は、変換装置30によって、上記等価風量に係る物理量が解析パラメータとして設定された二次元モデル21を用いて解析を実行する(ステップS107)。
そして、第2解析装置20は、例えば、解析結果に係る物理量の時間ステップ間の差分を算出し、算出された差分が所定値以下となった場合に解析を終了する(ステップS108)。
変換装置30は、物理モデル11の解析パラメータの、二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータへの変換に関する特徴的な構成要素を備えているため、本発明は、熱流体解析装置1として実現できるだけでなく、変換装置30、さらには、変換装置30を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含む変換方法として実現できる。
具体的には、変換方法は、複数の吹出穴140から空気が吹き出される空間(冷却空間200)の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデル21または三次元モデルで解析するために、ファン130と、ファン130によって送風される空気の温度を調節する熱交換器120と、複数の吹出穴140に接続され、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する配管110と、に関する設計値を含む物理モデル11の解析パラメータを二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータに変換する変換方法である。図4に示すように、変換方法は、冷却空間200の二次元モデル21または三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当て(ステップS13)、物理モデル11を用いて算出された複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し(ステップS14)、それぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータとして設定する(ステップS15)。
これによれば、熱流体解析を効率的に行うことができる変換方法を提供できる。
また、変換装置30は、複数の吹出穴140から空気が吹き出される空間(冷却空間200)の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデル21または三次元モデルで解析するために、ファン130と、ファン130によって送風される空気の温度を調節する熱交換器120と、複数の吹出穴140に接続され、熱交換器120によって温度を調節された空気が通過する配管110と、に関する設計値を含む物理モデル11の解析パラメータを二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータに変換する装置である。変換装置30は、冷却空間200の二次元モデル21または三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して複数の吹出穴140のうちの一つ以上の吹出穴140が割り当てられるように、複数の吹出穴140のそれぞれを割り当てる割当部31と、物理モデル11を用いて算出された複数の吹出穴140から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する算出部(第2算出部32)と、それぞれの等価風量に係る物理量を二次元モデル21または三次元モデルの解析パラメータとして設定する設定部(第2設定部33)と、を備える。
これによれば、熱流体解析を効率的に行うことができる変換装置30を提供できる。
例えば、熱流体解析方法および変換方法におけるステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本発明は、それらの方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本発明は、そのプログラムを記録したCD-ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。なお、記録媒体は、非一時的なものでなくてもよい。
例えば、本発明が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリ及び入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリ又は入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリ又は入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
また、上記実施の形態の熱流体解析装置1および変換装置30に含まれる各構成要素は、専用又は汎用の回路として実現されてもよい。
また、上記実施の形態の熱流体解析装置1および変換装置30に含まれる各構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路又は汎用プロセッサで実現されてもよい。プログラム可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、LSI内部の回路セルの接続及び設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、熱流体解析装置1および変換装置30に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 熱流体解析装置
1a 熱流体解析システム
10 第1解析装置
11 物理モデル
12 第1算出部
13 入力部
20 第2解析装置
21 二次元モデル
22 第1設定部
23 解析部
24 表示部
30 変換装置
31 割当部
32 第2算出部(算出部)
33 第2設定部(設定部)
100 ショーケース
110 配管
120 熱交換器
130 ファン
140、141a、141b、142a、142b、142c、143a、143b、143c、144a、144b、145a、145b 吹出穴
150 棚
170 頂部吹出口
180 吸込口
200 冷却空間(空間)
241、242、243、244、245 仮想吹出穴
251、252、253、254 仮想棚
261、262、263、264、265 点
270 仮想頂部吹出口
280 仮想吸込口

Claims (11)

  1. 複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するコンピュータにより実行される熱流体解析方法であって、
    ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルを用いて前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出し、
    前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定し、
    前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、
    前記複数の吹出穴のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、
    前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定
    前記等価風量は、前記一つの仮想吹出穴に対して割り当てられた前記一つ以上の吹出穴から吹き出される空気の風量と等価な風量である、
    熱流体解析方法。
  2. 前記割り当てでは、前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの二つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当てる、
    請求項1に記載の熱流体解析方法。
  3. 前記少なくとも一つの仮想吹出穴は、前記空間に設けられた仕切りによって区画される領域に対応して設定される、
    請求項1または2に記載の熱流体解析方法。
  4. 前記二次元モデルまたは前記三次元モデルは非定常解析モデルであり、
    前記熱流体解析方法は、
    解析結果に係る物理量の時間ステップ間の差分を算出し、
    前記算出された差分が所定値以下となった場合に解析を終了する、
    ことをさらに含む、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の熱流体解析方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の熱流体解析方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析する熱流体解析装置であって、
    ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルを用いて前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出する第1算出部と、
    前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定する第1設定部と、
    前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当てる割当部と、
    前記複数の吹出穴のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する第2算出部と、
    前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する第2設定部と、を備え、
    前記等価風量は、前記一つの仮想吹出穴に対して割り当てられた前記一つ以上の吹出穴から吹き出される空気の風量と等価な風量である、
    熱流体解析装置。
  7. 複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するために、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルの解析パラメータを前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータに変換するコンピュータにより実行される変換方法であって、
    前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、
    前記物理モデルを用いて算出された前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、
    前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定
    前記等価風量は、前記一つの仮想吹出穴に対して割り当てられた前記一つ以上の吹出穴から吹き出される空気の風量と等価な風量である、
    変換方法。
  8. 請求項7に記載の変換方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するために、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルの解析パラメータを前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータに変換する変換装置であって、
    前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当てる割当部と、
    前記物理モデルを用いて算出された前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出する算出部と、
    前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定する設定部と、を備え、
    前記等価風量は、前記一つの仮想吹出穴に対して割り当てられた前記一つ以上の吹出穴から吹き出される空気の風量と等価な風量である、
    変換装置。
  10. 複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析する熱流体解析装置であって、
    プロセッサと、
    メモリと、を備え、
    前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
    ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルを用いて前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量を算出し、
    前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴を設定し、
    前記少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、
    前記複数の吹出穴のそれぞれから吹き出される空気の風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、
    前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定
    前記等価風量は、前記一つの仮想吹出穴に対して割り当てられた前記一つ以上の吹出穴から吹き出される空気の風量と等価な風量である、
    熱流体解析装置。
  11. 複数の吹出穴から空気が吹き出される空間の温度分布および流速分布の少なくとも一方を二次元モデルまたは三次元モデルで解析するために、ファンと、前記ファンによって送風される空気の温度を調節する熱交換器と、前記複数の吹出穴に接続され、前記熱交換器によって温度を調節された空気が通過する配管と、に関する設計値を含む物理モデルの解析パラメータを前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータに変換する変換装置であって、
    プロセッサと、
    メモリと、を備え、
    前記プロセッサは、前記メモリを用いて、
    前記空間の前記二次元モデルまたは前記三次元モデルのメッシュに対応した少なくとも一つの仮想吹出穴のそれぞれについて、一つの仮想吹出穴に対して前記複数の吹出穴のうちの一つ以上の吹出穴が割り当てられるように、前記複数の吹出穴のそれぞれを割り当て、
    前記物理モデルを用いて算出された前記複数の吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの風量に基づいて、前記少なくとも一つの仮想吹出穴から吹き出される空気のそれぞれの等価風量を算出し、
    前記それぞれの等価風量に係る物理量を前記二次元モデルまたは前記三次元モデルの解析パラメータとして設定
    前記等価風量は、前記一つの仮想吹出穴に対して割り当てられた前記一つ以上の吹出穴から吹き出される空気の風量と等価な風量である、
    変換装置。
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