JP7390669B2 - 情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、修復対象である1以上の歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情報処理システム、情報処理方法、プログラムに関するものである。
従来、歯科分野において患者に用いられる差し歯やクラウンなどの歯科修復物は、歯科技工士の手作業により、各患者に合わせて作成されている。また、近年では、CAD/CAM技術が歯科分野においても用いられるようになっている。すなわち、CADを用いて歯科技工士がモデリングしたデータを用いて、3Dプリンタやミリングマシンなどにより歯科修復物を生産することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
なお、上述のような歯のスキャンデータとして得られた点群について、歯毎に点群を区画するセグメンテーションを行う技術が公開されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2000-107203号公報
K.Wu,L.Chen,J.Li,and Y.Zhou, "Tooth segmentation on dental meshes using morphologic skeleton," Computers and Graphics,vol.38,no.1,pp.199-211,2014.
ところで、従来のようにして歯科修復物を生産する作業は、難易度が高く、また、手間がかかるという問題がある。すなわち、歯科技工士等の作業者が手作業で生産する場合もCADを用いて行うモデリングを行う場合も、ひとつひとつの歯科修復物の形状を患者に合わせて調整することが必要とされる。そのため、作業者に熟練した技術や知識が必要とされ、また、作業者が行う作業にも手間がかかる。
本第一の発明の情報処理システムは、修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情報処理システムであって、互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報を用いて得られた、2以上の歯のうち一部の歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための学習器が格納される学習器格納部と、注目歯に近接する1以上の近接歯の形状とを含む対象形状情報と、対象形状情報について対象形状情報にその形状が含まれている歯を識別する対象識別情報とを取得する第一取得部と、学習器を用いて、第一取得部が取得した対象識別情報及び対象形状情報から注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得する第二取得部とを備える、情報処理システムである。
かかる構成により、容易に、歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得することができる。
また、本第二の発明の情報処理システムは、第一の発明に対して、注目歯に対応する、予め用意された基準形状を示す基準形状情報が格納される基準形状情報格納部を備え、修復物情報は、基準形状と注目歯に対応する歯科修復物の形状との形状の差分に対応する情報であり、第二取得部は、修復物情報と基準形状情報とを用いて、歯科修復物の形状を表す3Dデータを取得する、情報処理システムである。
かかる構成により、より高精度な、歯科修復物の形状を表す3Dデータを取得することができる。
また、本第三の発明の情報処理システムは、第一又は二の発明に対して、学習器は、2以上の学習対象情報を用いて行われる機械学習により得られた情報であり、学習対象情報は、歯列形状情報と、歯列形状情報に含まれる2以上の歯のそれぞれを識別する歯列識別情報と、2以上の歯のうち一部の歯に適用される歯科修復物の形状を表すための修復物情報とを含む、情報処理システムである。
かかる構成により、機械学習により高精度な修復物情報を取得することができる。
また、本第四の発明の情報処理システムは、第三の発明に対して、学習器格納部には、1以上の注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報と、歯列識別情報と、注目歯に近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報とを含む2以上の学習対象情報を用いた機械学習により得られた学習器が、注目歯毎に格納されており、第二取得部は、第一取得部が取得した対象識別情報に対応する学習器を用いて、第一取得部が取得した対象識別情報及び対象形状情報から機械学習の手法を利用して修復物情報を取得する、情報処理システムである。
かかる構成により、より高精度な修復物情報を取得することができる。
また、本第五の発明の情報処理システムは、第三又は四の発明に対して、第二取得部は、第一取得部が取得した対象識別情報及び対象形状情報に基づいて多次元のベクトルを表す第一ベクトル情報を生成し、生成した第一ベクトル情報に対して次元削減(次元圧縮)を行うことにより第一ベクトル情報により表されるベクトルよりも低次元の特徴ベクトルを表す第二ベクトル情報を生成し、生成した第二ベクトル情報を用いて修復物情報を取得する、情報処理システムである。
かかる構成により、より高速に修復物情報を取得することができる。
また、本第六の発明の情報処理システムは、第三から五のいずれかの発明に対して、 学習部は、歯科修復物と周囲の歯との間の干渉の評価を含む、形状に関する評価に基づいて、ペナルティ項を含むコスト関数のパラメータが調整されたものである。
かかる構成により、歯科修復物と周囲の歯との干渉に関するルールを設定することができる。
また、本第七の発明の情報処理システムは、第六の発明に対して、第二取得部が3Dデータを取得した場合に、学習部は、第一取得部が取得した対象形状情報と、第二取得部が取得した修復物情報又は3Dデータとに基づいて、評価を行い、その評価結果に基づいてペナルティ項のパラメータを変更する。
かかる構成により、歯科修復物と周囲の歯との干渉に関するルールに応じた修復物情報を取得できるようにすることができる。
また、本第八の発明の情報処理システムは、第一から七のいずれかの発明に対して、歯列形状情報は、歯科修復物に対応する歯の形状及びその歯に隣り合う全ての歯の形状を含む、口腔内の少なくとも一部の形状を表す情報であり、対象形状情報は、注目歯の形状及びその注目歯に近接する近接歯の形状を含む、口腔内の少なくとも一部の形状を表す情報である、情報処理システムである。
かかる構成により、より高精度な修復物情報を取得することができる。
また、本第九の発明の情報処理システムは、第一から八のいずれかの発明に対して、対象形状情報は、口腔内の少なくとも一部分の形状を表す点群を示す情報であり、第一取得部は、対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる領域を特定し、歯毎に歯を識別する歯識別子と特定した領域とを対応付けた対象識別情報を取得する、情報処理システムである。
かかる構成により、歯毎の形状を特定する対象識別情報を用いて、より高精度な修復物情報を取得することができる。
また、本第十の発明の情報処理システムは、第九の発明に対して、第一取得部は、対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる領域を、点群に含まれる各点とその周囲の点との関係に基づいて推定し、推定した領域に含まれる点群と領域に含まれない点群とを、互いに異なる表示態様でディスプレイに表示するとともにユーザにより入力される表示態様に関する情報を取得し、ユーザにより入力された情報に基づいて、各歯に対応する点群が含まれる領域を特定する、情報処理システムである。
かかる構成により、ユーザが、容易に、歯毎の形状を特定する操作を行うことができる。
また、本第十一の発明の情報処理システムは、第十の発明に対して、第一取得部は、特定した各領域に含まれる点群をディスプレイに表示するとともに、各領域に含まれる点群についてユーザにより入力されるラベル付け情報を取得し、ユーザにより入力された情報に基づいて対象識別情報を取得する、情報処理システムである。
かかる構成により、ユーザが、容易に、歯毎に当該歯を識別する歯識別子と特定した領域とを対応付ける操作を行うことができる。
また、本第十二の発明の情報処理システムは、修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情報処理システムであって、任意に選択された選択歯に近接する複数の歯のそれぞれの形状を示す情報から得られた複数のベクトル情報と、選択歯の形状を示す情報から得られた出力情報とにより調整された学習器が格納される学習器格納部と、学習器を用いて、注目歯に隣り合う複数の歯のそれぞれの形状を示す情報から得られた複数のベクトル情報に基づいて注目歯に対応する出力情報を取得し、取得した出力情報から注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得する修復物情報取得部と、を備える、情報処理システムである。
かかる構成により、容易に、歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得することができる。
本発明による情報処理システムによれば、容易に、修復物情報を取得することができる。
実施の形態1に係る歯科修復物生産システムの概要を示す図 同情報処理システムの構成を示す図 同情報処理システムの動作の一例を示すフローチャート 同情報処理システムが行う学習器取得蓄積処理の一例を示すフローチャート 同情報処理システムが行う識別情報取得処理の一例を示すフローチャート 同情報処理システムが行う出力情報取得処理の一例を示すフローチャート 同第二取得部により取得される歯科修復物の形状を示す3Dデータの具体例について説明する図 実施の形態2に係る第一取得部が行う動作の一例を示す図 同情報処理システムにおいてユーザが使用することができるアノテーションツールの具体例について説明する図 上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図 同コンピュータシステムのブロック図
以下、情報処理システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
なお、以下において用いる用語は、一般的には次のように定義される。なお、これらの用語の語義は常にここに示されるように解釈されるべきではなく、例えば以下において個別に説明されている場合にはその説明も踏まえて解釈されるべきである。
歯科修復物とは、歯科の治療において口腔内に配置するための補修物や補綴物であり、例えば、クラウン(差し歯を含み、歯科用インプラントに装着される人工歯も含む)、インレー、ブリッジなどである。その他の義歯等の補綴物が含まれると解釈してもよい。
注目歯とは、歯科修復物を用いた治療の対象となる歯である。注目歯は、治療される患者において現存する歯であるかどうかは問わず、歯列中において完全に欠損している歯であってもよい。また、注目歯は、人工的に造形された歯や歯の一部分であってもよい。注目歯は、情報処理システムを用いる目的等に応じて、任意に選択可能であるが、これに限られない。
3Dデータとは、3次元の形状を表す情報であり、例えば、点群(メッシュ化されたものであってもよい)、線、面、ボクセルなどを表す情報で構成されるものである。3Dデータは、特定のCADで用いられる形式の情報であったり、各種CADで利用可能な汎用の中間ファイル形式の情報であったりしてもよい。
ある事項について識別子とは、当該事項を一意に示す文字又は符号等である。符号とは、例えば英数字やその他記号等であるが、これに限られない。識別子は、例えば、それ自体が特定の意味を示すものではない符号列であるが、対応する事項を識別しうる情報であれば種類は問わない。すなわち、識別子は、それが示すものそのものの名前であってもよいし、一意に対応するように符号を組み合わせたものであってもよい。
歯識別子とは、例えば、患者の歯を一意に特定するものである。例えば、いわゆるユニバーサルシステムと呼ばれる歯式表記法により表される番号を歯識別子として用いることができるが、これに限られない。
取得とは、ユーザ等により入力された事項を取得することを含んでいてもよいし、自装置又は他の装置に記憶されている情報(予め記憶されている情報であってもよいし当該装置において情報処理が行われることにより生成された情報であってもよい)を取得することを含んでいてもよい。他の装置に記憶されている情報を取得するとは、他の装置に記憶されている情報をAPI経由などで取得することを含んでいてもよいし、他の装置により提供されている文書ファイルの内容(ウェブページの内容なども含む)を取得することを含んでいてもよい。
情報を出力するとは、ディスプレイへの表示、プロジェクタを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。具体的には、例えば、情報のウェブページへの表示を可能とすることや、電子メール等として送信することや、印刷するための情報を出力することなどを含む。
情報の受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、他の装置等から有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
情報処理システム等に格納されている各種の情報について、更新とは、格納されている情報の変更のほか、格納されている情報に新たな情報が追加されることや、格納されている情報の一部又は全部が消去されることなどを含む概念である。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係る情報処理システムを含む歯科修復物生産システムについて説明する。
図1は、実施の形態1に係る歯科修復物生産システム900の概要を示す図である。
図1に示されるように、歯科修復物生産システム900は、情報処理システム100、歯科用スキャンシステム910、及び造形装置920を備える。歯科修復物生産システム900は、修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するために用いられる。
歯科用スキャンシステム910は、例えば、端末装置と、端末装置に接続された歯科用スキャナ等を含む。歯科用スキャンシステム910は、歯科用スキャナを用いて患者の口腔内の形状を表す3Dデータを生成する。歯科用スキャナは、口腔内スキャナであってもよいし、口腔内から採取された型を読み取るスキャナであってもよい。歯科用スキャンシステム910は、生成した3Dデータを、情報処理システム100に送信する。本実施の形態において、情報処理システム100に送信される3Dデータは、点群を示すデータであるが、これに限られない。
情報処理システム100は、歯科用スキャンシステム910から送信された3Dデータを取得し、後述するような処理を行う。本実施の形態において、情報処理システム100は、歯科修復物の形状を示す3Dデータを生成する。情報処理システム100は、ユーザ(例えば、歯科技工士など、歯科修復物の生産を行う作業者をいう)などの編集操作に基づいて、編集操作の内容を反映させた歯科修復物の形状を示す3Dデータを生成してもよい。情報処理システム100は、歯科修復物の形状を示す3Dデータを、造形装置920に出力する。
造形装置920は、3Dデータを用いて3次元形状を有する歯科補修物を造形する装置である。造形装置920は、例えば、公知の、歯科用3Dプリンタやミリングマシンであるが、これに限られない。情報処理システム100が出力した歯科修復物の形状を示す3Dデータに基づいて、歯科修復物を造形する。これにより、ユーザは、歯科修復物生産システム900を利用して、造形装置920により造形された歯科修復物を得ることができる。
なお、本実施の形態において、歯科修復物生産システム900に含まれる各装置同士は、例えば、インターネットやLANなどのネットワークを介して通信可能であるが、これに限られない。例えば、一の装置に他の装置が有線又は無線の通信経路により直接接続されていてもよい。また、歯科修復物生産システム900には、上述の各装置他の装置も含まれていてもよい。
また、歯科修復物生産システム900において、情報処理システム100により生成された3Dデータの編集操作は、情報処理システム100とは異なる他の端末装置を用いてユーザが行うことができるようにしてもよい。また、編集操作の内容を反映させた歯科修復物の形状を示す3Dデータや、3Dデータの造形装置920への出力は、情報処理システム100とは異なる他の端末装置により行われるようにしてもよい。
なお、歯科用スキャンシステム910や情報処理システム100に用いられる電子計算機としては、パーソナルコンピュータやサーバ装置などのほか、例えば、いわゆるスマートフォンなどの携帯情報端末装置や、タブレット型の情報端末装置など、種々の装置が用いられうる。以下の例においては、情報処理システム100に用いられる電子計算機として、図示しないキーボードやディスプレイ等を有するいわゆるパーソナルコンピュータが用いられることを想定して説明するが、これに限られるものではない。なお、歯科用スキャンシステム910や情報処理システム100は、1つの装置により構成されていてもよいし、互いに連携して動作する複数の装置により構成されていてもよいし、その他の機器に内蔵された電子計算機等であってもよい。なお、サーバは、いわゆるクラウドサーバでも、ASPサーバ等でもよく、その種類は問わない。
図2は、同情報処理システム100の構成を示す図である。
図2に示されるように、情報処理システム100は、格納部110、受信部120、受付部130、処理部140、出力部160、及び送信部170を備える。
格納部110は、学習器格納部111、基準形状情報格納部112、及び学習対象情報格納部113を備える。
格納部110は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部110の各部には、例えば受信部120や処理部140によって取得された情報などがそれぞれ格納されるが、格納部110の各部に情報等が記憶される過程はこれに限られない。例えば、記録媒体を介して情報等が格納部110で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報等が格納部110で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報等が格納部110で記憶されるようになってもよい。
学習器格納部111には、学習器が格納される。本実施の形態において、学習器は、例えば、後述のようにして学習部141の機械学習により得られたものである。本実施の形態において、学習器を、分類器又は学習済モデルと呼んでもよい。学習器は、歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するために用いられる。学習器やその利用の詳細については、後述する。
本実施の形態において、学習器は、1以上の注目歯を識別する歯識別子に対応付けて格納されている。換言すると、学習器は、特定の1以上の注目歯毎に、当該注目歯に対応付けて格納されている。修復対象となる1以上の注目歯についての歯科修復物を生産する際には、歯識別子に基づいて、その注目歯に対応する学習器が用いられる。注目歯毎に学習器が用意されていることにより、注目歯に対応する学習器を用いることによって高精度に歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得することができる。なお、学習器は、歯識別子に対応付けられていなくてもよい。例えば、学習器は、注目歯がどの歯であるかにかかわらずに、2以上の注目歯のいずれかについての修復物情報を取得する際に用いることができるものであってもよい。例えば、学習器は、歯の領域(上顎側、下顎側、左右など)毎に用意された情報であってもよい。
基準形状情報格納部112には、各歯について、予め用意された基準形状を示す基準形状情報が格納される。各歯の基準形状情報は、例えば、対応する歯を識別する歯識別子に対応付けて格納されている。基準形状情報は、例えば、基準形状の3Dデータであるが、所定の処理方法に従って基準形状の3Dデータを生成するために用いられるパラメータなどであってもよい。基準形状は、注目歯を修復する際にテンプレートとして用いることができる形状である。なお、各歯について、患者の性別、年齢、体格を表す指標(例えば、身長や体重など)などに応じて複数の基準形状情報が用意されていてもよい。
学習対象情報格納部113には、後述の学習部141が行う機械学習に用いられる2以上の学習対象情報が格納される。一の学習対象情報は、例えば、1以上の注目歯に適用される歯科修復物の形状を表すための修復物情報と、互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報と、歯列形状情報に含まれる2以上の歯のそれぞれを識別する歯列識別情報とを含む。
歯列形状情報は、本実施の形態において、歯科修復物に対応する歯の形状及びその歯に近接する全ての歯の形状を含む、口腔内の少なくとも一部の形状を表す情報である。本実施の形態において、歯列形状情報は、例えば、歯科用スキャンシステム910から送信された3Dデータと同内容のデータである。歯列形状情報が歯科用スキャンシステム910から送信された3Dデータそのものであるか否かは問わない。なお、歯列形状情報は、歯科修復物に対応する歯の形状を含まず、歯科修復物に対応する歯に近接する歯の形状を含むものであってもよい。なお、「近接する歯」とは、一の歯に接する任意の歯を意味し、咬合歯及び隣接歯を含むものである。
歯列識別情報は、歯列形状情報について、歯列形状情報にその形状が含まれている歯を識別する情報である。本実施の形態において、歯列識別情報は、例えば、歯列形状情報にその形状が含まれている歯のそれぞれについての、歯列形状情報のうち当該歯に対応する部分を特定する情報(例えば、当該歯の形状を示す範囲を特定する情報)と当該歯を識別する歯識別子とが対応付けられた情報を含む。すなわち、一の学習対象情報において、歯列形状情報と歯列識別情報とに基づいて、歯列形状情報に対応するそれぞれの歯について、歯識別子に対応付けて、当該の歯の形状を示す3Dデータを特定することができるようになっている。
なお、歯列形状情報と歯列識別情報とのそれぞれのデータの形式は問わない。両者が別々の情報であってもよいし、歯列形状情報に含まれる点群の各点について歯識別子が対応付けられていることで、歯毎に、点群のうち当該歯を示す点の範囲を特定することができるように構成されていてもよい。例えば、歯列形状情報は、個々の点を識別可能な状態で各点の座標情報を含む情報であり、歯列識別情報は、個々の点と歯識別子とを対応付けた情報であってもよい。この場合、個々の点の座標と歯識別子とが対となって記録されている情報(例えば、どの歯に対応するかのラベル付けが行われた点群データ)を、歯列形状情報であって歯列識別情報でもある情報として把握することも可能である。ここで点を識別可能な状態とは、例えば、個々の点の情報として当該点を識別する識別子が含まれていることにより点を識別可能な状態であってもよいし、歯列形状情報において個々の点の情報が存在する順番に基づいて点を識別可能な状態であってもよい。また、例えば、歯列形状情報は、複数の点の座標情報を含む情報であり、歯列識別情報は、各歯を示す点群が存在する空間を特定する情報と当該歯を識別する歯識別子とを対応付けた情報などであってもよい。
修復物情報は、歯科修復物の形状を表す情報である。本実施の形態において、修復物情報は、例えば、基準形状と一の歯に対応する歯科修復物の形状との形状の差分に対応する情報である。換言すると、本実施の形態において、修復物情報は、一の歯について、基準形状から歯科修復物の形状までの変形量を示すパラメータ群である。すなわち、修復物情報と、一の歯の基準形状情報とに基づいて、当該歯を注目歯としたときの歯科修復物の形状を示す3Dデータを生成することができる。
なお、修復物情報は、歯科修復物の一部の形状に関係する情報のみを含むものであってもよい。例えば、修復物情報は、修復対象である注目歯のうち、他の歯(例えば上下でかみ合わせの対象となる咬合歯や、隣接する隣接歯)に面する部分の形状に関係する情報のみを含むものであってもよい。その場合、歯科修復物のその他の部分の形状は、例えば、基準形状のうち対応する部分の形状に基づく形状とすることができる。また、修復物情報は、歯科修復物の形状をそのまま示す3Dデータであってもよい。
学習対象情報は、例えば、過去に治療が行われた事例に基づいて予め用意され、学習対象情報格納部113に蓄積される。なお、本実施の形態において、学習対象情報に含まれる修復物情報は、例えば、基準形状情報格納部112に格納されている基準形状情報と、治療に用いられる歯科修復物の造形に用いられた3Dデータとに基づいて得ることができる。
なお、歯科修復物生産システム900において歯科修復物が生産される際に用いられた修復物情報(ユーザによる編集操作の結果が反映された情報であってもよいし、後述する第二取得部152により取得された情報であってもよい)が、その際に入力として用いられた歯列形状情報及び歯列識別情報に関連付けられて、学習対象情報格納部113に蓄積されるようにしてもよい。このような蓄積処理は、例えば、処理部140などにより行われればよい。
受信部120は、他の装置から送信された情報を受信する。受信部120は、受信した情報を、例えば、格納部110に蓄積する。受信部120は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
受付部130は、ユーザにより行われた、情報処理システム100に対する種々の入力操作を受け付ける。受付部130は、例えば、情報処理システム100に接続された図示しない入力手段を用いて入力された情報や、情報処理システム100に接続された図示しない読み取り装置(例えば、コードリーダなど)を用いて行われた入力操作(例えば、装置により読み取られた情報も含む)により入力された情報を受け付ける。受付部130は、ネットワーク等を介して接続された他の装置を介して送信された、入力操作等に関する情報を受け付けるようにしてもよい。受け付けられた情報は、例えば、格納部110に蓄積される。
なお、受付部130により受付可能な情報の入力に用いられうる入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。受付部130は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されうる。
処理部140は、学習部141、第一取得部151、及び第二取得部152を備える。処理部140は、例えば、以下のように処理部140の各部が行う処理など、各種の処理を行う。処理部140は、通常、MPU(CPU及び/又はGPUを含む)やメモリ等から実現されうる。処理部140の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
学習部141は、2以上の学習対象情報を取得し、取得した学習対象情報を用いて、機械学習を行うことにより学習器を生成し、取得する。換言すると、本実施の形態において、学習器は、2以上の学習対象情報を用いて行われる機械学習により得られる。学習器は、歯列形状情報など、互いに近接する2以上の歯の形状を示す情報と、歯列識別情報など、2以上の歯のそれぞれを識別する情報とに基づく入力情報を入力とし、修復物情報に対応する出力情報を出力とする学習器である。すなわち、学習器は、互いに近接する2以上の歯の形状を含む情報を用いて、2以上の歯のうち一部の歯に適用される歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための情報であるということができる。
本実施の形態において、学習部141は、例えば次のようにして、機械学習の手法を利用して学習器を生成する(学習を行う)。すなわち、学習部141は、2以上の学習対象情報のそれぞれについて、歯列形状情報と歯列識別情報とに基づく入力情報を生成する。そして、2以上の学習対象情報のそれぞれから得られた入力情報と出力情報との組み合わせの情報を、機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与えて学習器を生成し、取得する。学習部141は、取得した学習器を学習器格納部111に蓄積する。なお、機械学習の手法は、なんらかの数字データから数字データを出力する回帰問題に適用可能なものを用いることができ、例えば、深層学習(例えばDeep Feed Forward Neural Networksなど)、ランダムフォレスト、多項式回帰、SGD回帰、LASSO回帰、及びRidge回帰などを適用可能である。機械学習には、各種の公知の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
本実施の形態において、機械学習は、次元削減が行われた入力情報と修復物情報に基づく出力情報とを用いて行われる。次元削減には、例えば、公知の主成分分析(PCA)の手法を用いることができるが、これに限られない。本実施の形態において、学習部141は、例えば、各学習対象情報に含まれる歯列識別情報及び歯列形状情報に基づいて、歯列形状情報に含まれる2以上の歯についての特徴を多次元のベクトルとして表す第一ベクトル情報を生成する。そして、生成した第一ベクトル情報に対して次元削減を行うことにより、第一ベクトル情報により表されるベクトルよりも低次元の特徴ベクトルを表す第二ベクトル情報を生成する。また、学習部141は、第二ベクトルを生成したのと同様に、次元削減を行なうことにより、修復物情報から、第三ベクトル情報を生成する。学習部141は、入力情報と出力情報との組み合わせの情報として、第二ベクトル情報と第三ベクトル情報との組み合わせの情報を2以上用いて、学習器を生成する。このように次元削減が行われた情報を用いて学習器が生成されるので、機械学習を行うために必要な計算量を低減することができる。また、学習器を用いて行われる処理に必要な計算量も低減することができる。なお、次元削減を行なう前に、後述するメッシュレジストレーションが行われる。
なお、入力情報と出力情報との組み合わせの情報として、第一ベクトル情報と修復物情報を示す特徴ベクトルを表す情報との組み合わせが用いられるようにしてもよい。
ここで、本実施の形態においては、学習部141は、機械学習において、干渉の評価を含む形状に関する評価が最も高くなるように、ペナルティ項を含むコスト関数のパラメータを調整して最適化を行う。例えば、学習部141は、学習に用いる学習対象情報に基づいて歯科修復物と周囲の歯との干渉に関する評価を行い、その評価結果に基づいてペナルティ項(関数及び/又は値)のパラメータを変更することにより、最適化を行う。評価結果に基づくペナルティ項のパラメータの変更は、歯科修復物と周囲の歯との干渉に関して設定するルールに対応するように設定することができる。なお、周囲の歯との干渉に関するルールとしては、例えば、左右の歯の対称性に関するもの(左右で対称になるようにするなど)や、上下の噛み合わせが合うようにするものなど、種々のものを採用することができる。所定のルールに対応する方法で評価結果に応じてペナルティ項のパラメータを変更することにより、当該所定のルールを反映した修復物情報を得るための学習器を生成することができる。
第一取得部151は、対象形状情報と、対象形状情報に対応する注目歯及び近接歯(咬合歯及び隣接歯)のそれぞれを識別する対象識別情報とを取得する。
対象形状情報は、歯科用スキャンシステム910から送信された3Dデータであり、注目歯の形状と注目歯に近接する1以上の近接歯の形状とを含む情報である。対象形状情報は、本実施の形態において、患者の口腔内の少なくとも一部分の形状を表す点群を示す情報であり、より詳しくは、注目歯の形状と、その注目歯に近接する全ての近接歯の形状とを含む情報である。なお、対象形状情報が注目歯の形状を含んでいなくてもよい。
対象識別情報は、対象形状情報について、対象形状情報にその形状が含まれている歯を識別する情報である。本実施の形態において、対象識別情報は、例えば、対象形状情報にその形状が含まれている歯のそれぞれについての、対象形状情報のうち当該歯に対応する部分を特定する情報(例えば、当該歯の形状を示す範囲を特定する情報)と当該歯を識別する歯識別子とが対応付けられた情報を含む。すなわち、対象形状情報と対象識別情報とに基づいて、対象形状情報に対応するそれぞれの歯について、歯識別子に対応付けて、当該歯の形状を示す3Dデータを特定することができるようになっている。対象識別情報は、対象形状情報について、どの部分の情報がどの歯に相当するものであるかをラベル付けする情報であるということができる。
対象識別情報と対象形状情報とのそれぞれのデータの形式は問わない。両者が別々の情報であってもよいし、対象識別情報に含まれる点群の各点について歯識別子が対応付けられていることで、歯毎に、点群のうち当該歯を示す点の範囲を特定することができるように構成されていてもよい。すなわち、対象識別情報と対象形状情報との区別は厳密なものではなくてもよく、点群の各点について歯識別子が対応付けられた情報や、歯毎に分割された、歯の形状を示す3Dデータを含む情報(例えば、どの歯に対応するかのラベル付けが行われた点群データ)を、対象識別情報と対象形状情報とが組み合わされた情報として解釈してもよい。例えば、対象形状情報は、個々の点を識別可能な状態で各点の座標情報を含む情報であり、対象識別情報は、個々の点と歯識別子とを対応付けた情報であってもよい。この場合、個々の点の座標と歯識別子とが対となって記録されている情報を、対象形状情報であって対象識別情報でもある情報として把握することも可能である。ここで点を識別可能な状態とは、例えば、個々の点の情報として当該点を識別する識別子が含まれていることにより点を識別可能な状態であってもよいし、対象形状情報において個々の点の情報が存在する順番に基づいて点を識別可能な状態であってもよい。また、例えば、対象形状情報は、複数の点の座標情報を含む情報であり、対象識別情報は、各歯を示す点群が存在する空間を特定する情報と当該歯を識別する歯識別子とを対応付けた情報などであってもよい。なお、本実施の形態において、対象形状情報と、歯列形状情報とは、共に一の歯の形状と当該歯に隣り合う歯の形状とを含むという点で、同様の3Dデータである。また、対象識別情報と、歯列識別情報とは、共に、3Dデータのうち各歯の形状を示す部分(範囲)と当該部分がどの歯を示すものであるかを識別するための情報とを含む点で、同様の情報ということができる。すなわち、歯列形状情報及び歯列識別情報の組み合わせと、対象識別情報及び対象形状情報の組み合わせとは、いずれも、複数の歯のそれぞれについての、歯の形状とその歯がどの歯であるかを識別する情報とを含む情報であるということができる。換言すると、複数の歯のそれぞれについての、歯の形状とその歯がどの歯であるかを識別する情報とを含む情報のうち、学習部141における処理に用いられるものを歯列形状情報や歯列識別情報と呼び、第一取得部151により取得されるものを対象形状情報や対象識別情報と呼ぶ。
本実施の形態において、第一取得部151は、歯科用スキャンシステム910から取得した対象形状情報に基づいて、対象識別情報を生成し、取得する。第一取得部151は、対象形状情報が示す点群のうち、各歯に対応する点群が含まれる領域を特定する。そして、第一取得部151は、歯毎に、特定した領域と歯を識別する歯識別子とを対応付けて、対象識別情報を生成する。
本実施の形態において、第一取得部151による対象識別情報の生成は、例えば、以下のように機械学習の手法を利用して行わればよい。すなわち、予め、対象形状情報を入力とし、当該対象形状情報に対する対象識別情報(ラベル付けが行われた点群を示す情報であってもよい)を出力とする学習器を、機械学習の手法を用いて構成する。具体的には、例えば、対象形状情報と対象識別情報との組(例えば、ラベル付けがされていない点群を示す情報とラベル付けが行われた点群を示す情報との組)を2以上用意し、当該2組以上の情報を機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与えて学習器を構成し、構成した学習器を格納部110に蓄積する。本実施の形態においては、機械学習の手法には、特に、点群のセグメンテーションと各セグメントについての分類とを行うことができるフレームワークを用いるのが好適である。例えば、「PointNet++」(http://stanford.edu/ ̄rqi/pointnet2/)や「PointNet」(http://stanford.edu/ ̄rqi/pointnet/)などの公知のフレームワークを利用することができる。
また、第一取得部151は、Dynamic Graph Convolutional Neural Network(DGCNN)とMask R-CNNとを組み合わせて実現してもよい。DGCNNでは、歯茎と歯列とを分離する。そして、Mask R-CNNで、複数の視点から歯列を投影させた画像を用いて、歯列を構成する各歯を識別する。
なお、第一取得部151は、対象形状情報に対応する予め生成された対象識別情報を、外部の装置などから受信することにより取得するように構成されていてもよい。
第二取得部152は、学習器格納部111に格納されている学習器を用いて、第一取得部151が取得した対象識別情報及び対象形状情報から、注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を生成し、取得する。また、第二取得部152は、修復物情報を用いて歯科修復物の形状を表す3Dデータを生成し、取得する。
本実施の形態において、修復物情報の生成は、例えば以下のようにして行われる。すなわち、第二取得部152は、第一取得部151により取得された情報に基づいて、学習器に入力する入力情報を生成する。入力情報を生成すると、第二取得部152は、学習器格納部111に格納されている学習器に入力情報を入力し、出力情報を生成し、取得する。この場合、第二取得部152は、第一取得部151が取得した対象識別情報に対応する学習器を学習器格納部111から取得し、その学習器を用いて出力情報を生成する。換言すると、第二取得部152は、注目歯となっている歯の歯識別子を用いて学習器格納部111から取得した学習器を用いて出力情報を生成する。そして、第二取得部152は、出力情報に基づいて修復物情報を生成し、取得する。すなわち、第二取得部152は、機械学習の手法を利用することにより、修復物情報を取得する。なお、機械学習の手法は、なんらかの数字データから数字データを出力する回帰問題に適用可能なものを用いることができ、例えば、深層学習(例えばDeep Feed Forward Neural Networksなど)、ランダムフォレスト、多項式回帰、SGD回帰、LASSO回帰、及びRidge回帰などを適用可能である。機械学習には、各種の公知の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
より具体的には、入力情報の生成や出力情報に基づく修復物情報の生成は、学習部141において行われるのと同様の手法を用いて行われる。例えば、第二取得部152は、第一取得部151が取得した対象識別情報及び対象形状情報に基づいて、多次元のベクトルを表す第一ベクトル情報を生成する。そして、生成した第一ベクトル情報に対して次元削減を行うことにより、第一ベクトル情報により表されるベクトルよりも低次元の特徴ベクトルを表す第二ベクトル情報を生成し、入力情報とする。また、例えば、第二取得部152は、学習器を用いて得られた出力情報について、入力情報の生成時に行った次元削減の逆変換を行い、逆変換された情報を修復物情報として生成する。なお、本実施の形態において、2以上の近接歯のそれぞれの形状に基づいて1つの第一ベクトル情報や第二ベクトル情報が生成されるようにしてもよい。また、2以上の近接歯に対応する2以上の第一ベクトル情報や2以上の第二ベクトル情報が生成されるようにしてもよい。
ここで、本実施の形態において、入力情報の生成時において、第一ベクトル情報を生成する場合に、第二取得部152は、メッシュレジストレーション(点群レジストレーションということもある)を行う。メッシュレジストレーションは、例えば以下のようにして行われる。
すなわち、第二取得部152は、点群のうち各歯を示す3Dデータについて、基準形状情報格納部112に格納されている対応する歯の基準形状情報(以下、テンプレートという)を用いて、点群数をテンプレートに対応する所定数に調整する。そして、第二取得部152は、全体の形状がテンプレートに沿うように、点群の各点の位置を調整する。具体的には、各歯の全体形状を維持したまま、点群の各点が近くの点から離れ過ぎないようにするとともに、点群データとテンプレートとのずれが少なくなるようにする。また、点群データとテンプレートのマーカー座標同士のずれが少なくなるようにする。これにより、高精度の修復物情報を取得することができるようになる。なお、メッシュレジストレーションの具体的な手法は、公知のものを用いることができる。
ただし、公知のメッシュレジストレーションでは、テンプレートの各頂点を、各歯に対応する点群データ(3Dデータ)の各頂点のうち最も近い頂点に対応付けてから移動させる。これにより、各歯に対応する点群データをテンプレートの点群数で表現できるようになる。しかしながら、各歯の3Dデータがテンプレートで表現されることで、各歯の3Dデータで表現されていた凹凸が埋められることがある。そこで、各歯に対応する点群データの頂点のうち、曲率が閾値以下(凸方向を正、凹方向を負とする)の頂点に関しては、点群データの頂点からテンプレートの頂点に対応付け、それ以外のデータに関しては、テンプレートの頂点から点群データの頂点に対応付けるようにして、メッシュレジストレーションを行つてもよい。これにより、噛み合わせのよい修復物情報を生成することができる。
なお、学習部141も、機械学習を行う際に行う入力情報の生成時において、第一ベクトル情報を生成する場合に、歯列識別情報及び歯列形状情報について、同様にメッシュレジストレーションを行うようにすればよい。
また、修復物情報を用いた歯科修復物の形状を表す3Dデータの取得は、例えば以下のようにして行われる。すなわち、第二取得部152は、注目歯に対応する修復物情報を取得すると、当該注目歯の基準形状情報を、基準形状情報格納部112から取得する。そして、第二取得部152は、取得した基準形状情報と、修復物情報とを用いて、歯科修復物の形状を示す3Dデータを生成する。
なお、本実施の形態においては、第二取得部152が3Dデータを取得した場合に、学習部141は、当該3Dデータを用いて学習器を生成する。この場合において、学習部141は、第一取得部151が取得した対象形状情報と、第二取得部が取得した修復物情報又は3Dデータとに基づいて、歯科修復物と周囲の歯との干渉に関する評価を行う。そして、学習部141は、その評価結果に基づいてコスト関数のペナルティ項のパラメータを変更する。これにより、さらに、その後において学習器を用いて生成される修復物情報が、所定のルールを反映したものになる。
出力部160は、送信部170等を用いて他の装置に情報を送信することにより情報を出力したり、例えば情報処理システム100に設けられたディスプレイデバイスに情報を表示することなどにより情報を出力したりする。なお、出力部160は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部160は、出力デバイスのドライバーソフト又は、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されうる。
本実施の形態において、出力部160は、第二取得部152が取得した3Dデータを出力する。
送信部170は、情報を、ネットワークを介して歯科修復物生産システム900を構成する他の装置に送信する。送信部170は、例えば、出力部160により出力される情報の送信を行う。送信部170は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
図3は、同情報処理システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
情報処理システム100は、例えば以下のようにして、歯科修復物の3Dデータの出力に関する動作を行う。
(ステップS101)学習部141は、後述する「学習器取得蓄積処理」により、学習器を取得し、学習器格納部111に蓄積する。なお、ステップS101による処理は、学習器格納部111に学習器が予め蓄積されている場合には省力することが可能である。
(ステップS102)第一取得部151は、注目歯の形状を含む対象形状情報を取得する。
(ステップS103)第一取得部151は、後述する「識別情報取得処理」により、各歯の情報を抽出する処理を行い、対象形状情報に基づいて、対象識別情報を取得する。
(ステップS104)第二取得部152は、出力情報を取得する(出力情報取得処理)。
(ステップS105)第二取得部152は、出力情報である次元削減された情報について逆変換を行うことで、修復物情報を取得する。
(ステップS106)第二取得部152は、注目歯の基準形状情報を、基準形状情報格納部112から取得する。
(ステップS107)第二取得部152は、取得した修復物情報と基準形状情報とに基づいて、注目歯についての歯科修復物の形状を示す3Dデータを取得する。
(ステップS108)出力部160は、取得した3Dデータを、CADにより取り扱うことができるように出力する。これにより、ユーザは、CAD/CAMシステムを利用して、データの編集をCAD上で行ったり、造形装置920により歯科修復物を造形したりすることができる。
図4は、同情報処理システム100が行う学習器取得蓄積処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS121)学習部141は、同一の注目歯に関する修復物情報を含む2以上の学習対象情報を、学習対象情報格納部113から取得する。
(ステップS122)学習部141は、各学習対象情報の歯列識別情報及び歯列形状情報に基づいて、メッシュレジストレーションを実行する。また、学習部141は、メッシュレジストレーションにより生成した情報に基づいて、第一ベクトル情報を生成する。
(ステップS123)学習部141は、第一ベクトル情報について次元削減を行い、第二ベクトル情報を生成する。第二ベクトル情報は、学習器への入力情報となる。
(ステップS124)学習部141は、各学習対象情報の修復物情報を示すベクトルについて次元削減を行い、第三ベクトル情報を生成する。第三ベクトル情報は、学習器の出力情報となる。
(ステップS125)学習部141は、各学習対象情報についての第二ベクトル情報と第三ベクトル情報との組合せを用いて機械学習を行う。学習部141は、機械学習を行うことにより、学習器を取得する。
(ステップS126)学習部141は、取得した学習器を、注目歯の歯識別子に対応付けて学習器格納部111に蓄積する。図3に示す処理に戻る。
図5は、同情報処理システム100が行う識別情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS141)第一取得部151は、点群データを入力としラベル付けが行われた点群データを出力とする学習データを用いた機械学習により構成された学習器を格納部110から取得する。
(ステップS142)第一取得部151は、取得した学習器に、取得した対象形状情報を入力する。
(ステップS143)第一取得部151は、学習器の出力である対象識別情報を取得する。これにより、第一取得部151は、例えば、点群にラベル付けが行われた対象形状情報(対象識別情報)を取得することができる。図3に示す処理に戻る。
図6は、同情報処理システム100が行う出力情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS161)第二取得部152は、対象識別情報に対応する各歯について、基準形状情報格納部112から基準形状情報を取得する。
(ステップS162)第二取得部152は、対象識別情報に対応する各歯について、取得した基準形状情報を用いてメッシュレジストレーションを行う。
(ステップS163)第二取得部152は、メッシュレジストレーションにより生成した情報を用いて、第一ベクトル情報を生成する。
(ステップS164)第二取得部152は、第一ベクトル情報について次元削減を行い、第二ベクトル情報を生成する。第二ベクトル情報は、学習器への入力情報となる。
(ステップS165)第二取得部152は、注目歯に対応する学習器である学習器を学習器格納部111から取得する。
(ステップS166)第二取得部152は、取得した学習器に入力情報を入力して、出力情報を取得する。図3に示す処理に戻る。
図7は、同第二取得部152により取得される歯科修復物の形状を示す3Dデータの具体例について説明する図である。
図7においては、1つの注目歯Eと、その近接歯A,B,C,Dとが、模式的に示されている。注目歯Eは、例えば下側の歯の1つであり、近接歯A,Dは、その注目歯Eの両隣に、注目歯Eに隣り合うように位置している歯である。近接歯B,Cは、上側に位置する歯であり、上下方向において注目歯Eに隣り合う歯であるといえ、注目歯Eとのかみ合わせの対象になる。
このような注目歯Eに対して用いる歯科修復物としては、左右に隣り合う近接歯A,Dに少しだけ干渉し、また、上下に隣り合う近接歯B,Cに対してかみ合わせの妨げにならない形状を有することが求められる。本実施の形態においては、注目歯Eに対応する学習器により、注目歯Eについての適切な形状を有する歯科修復物の3Dデータを得ることができる。
すなわち、学習器は、近接歯A,B,C,Dに対応する歯列形状情報と注目歯Eに対応する修復物情報とを含む学習対象情報により生成される。そして、近接歯A,B,C,Dに対応する対象形状情報を用いて、第一取得部151が次元削減などの処理を行うことにより得た第二ベクトル情報(図において、近接歯A,B,C,Dのそれぞれについて示されるλ_1,λ_2,…,λ_n(アンダーバーはそれに続く文字が下付き文字であることを示す))を入力情報として、学習器により、注目歯Eについての特徴を示すベクトルである出力情報(λbar_1,λbar_2,…,λbar_n(barは図7においてλの上部の横線を意味する))が得られる。出力情報について次元削減の逆変換などの処理を行うことにより、歯科修復物の形状に対応する修復物情報を生成することができる。なお、一の注目歯について出力情報を得るとき、学習器を得る際に用いられた近接歯に対応する歯列形状情報の組合せと、入力情報を得る際の近接歯に対応する対象形状情報の組合せとは、一致している必要がある。すなわち、一の注目歯について、用いられた歯列形状情報の組合せが互いに異なる複数種類の学習器が存在する場合においては、利用される対象形状情報の組合せに対応する歯列形状情報の組合せを用いて生成された学習器を用いるようにすればよい。また、図に示される例においては、近接歯A,B,C,Dのそれぞれについての第二ベクトル情報が示されているが、このように2以上の第二ベクトル情報が入力情報として用いられるようにしてもよいし、近接歯A,B,C,Dの形状に基づいて1つの第二ベクトル情報が構成され、それが入力情報として用いられるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態においては、任意に選択された選択歯に近接する複数の歯の歯列形状情報から得られた複数の第二ベクトル情報と、当該選択歯の歯列形状情報から得られた出力情報とにより調整された学習器に、注目歯に近接する複数の近接歯の対象形状情報から得られた1又は2以上の第二ベクトル情報を入力して、注目歯に対応する出力情報が生成される。そして、生成された出力情報から注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報が生成される。選択歯の歯列形状情報からの出力情報の生成は、例えばPCAにより行われ、出力情報からの修復物情報の生成は、例えば、PCAの逆変換より行われる。本実施の形態によれば、容易に、歯科修復物の形状を表す3Dデータを出力することができる。すなわち、従来相当な工数がかかっていた作業者による歯科修復物のモデリング作業を不要とすることができたり、モデリングに必要な工数を大幅に削減できたりし、かつ、機械学習による高精度な歯科修復物の形状を表す3Dデータを得ることができる。また、従来の方法では、作業者によりスキルが異なるため、また、歯科修復物を生産する作業者によって、歯科修復物の出来上がり具合に差が生じやすい(歯科修復物の品質が属人的である)という問題がある。これに対して、本実施の形態によれば、情報処理システム100により学習器に基づいて各患者のスキャンデータ等に応じた歯科修復物の形状を表す3Dデータを出力させることができるので、歯科修復物の生産工程における属人的な部分を削減することができる。
また、本実施の形態によれば、機械学習のコスト関数のペナルティ項を利用することにより、歯科修復物と周囲の歯との干渉に関するルールに応じた3Dデータを得られるようにすることができる。学習器を歯毎に用意しておき、注目歯に対応する学習器を用いて修復物情報を生成することができる。したがって、より高精度な歯科修復物の形状を表す3Dデータを出力することができる。
なお、本実施の形態において、学習器の生成や、第二取得部による修復物情報の生成に際しては、患者の属性などの属性情報も用いて生成された入力情報が用いられてもよい。例えば、各患者の、性別や、年齢や、自然人類学的な分類に関する分類情報や、生活習慣に関する情報などが用いられてもよい。この場合、基準形状情報格納部112に格納されている基準形状情報のうち、属性情報に対応する基準形状情報が修復物情報の生成に用いられるようにしてもよい。
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。
なお、本実施の形態における、情報処理システム100を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力するためのプログラムであって、互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報を用いて得られた、2以上の歯のうち一部の歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための学習器が格納される学習器格納部を備える情報処理システムが有するコンピュータを、注目歯の形状と注目歯に隣り合う1以上の近接歯の形状とを含む対象形状情報と、注目歯及び近接歯のそれぞれに対応する対象形状情報を識別する対象識別情報とを取得する第一取得部と、学習器を用いて、第一取得部が取得した対象識別情報及び対象形状情報から注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得する第二取得部として機能させるための、プログラムである。
(実施の形態2)
実施の形態2の概要を、上述の実施の形態1とは異なる部分について説明する。実施の形態2では、基本的には実施の形態1と同様の構成を有する情報処理システムが用いられるが、対象識別情報を取得する際の動作の一部が、実施の形態1とは異なっている。
すなわち、実施の形態2においては、ユーザは、第一取得部151の動作により実現されるソフトウェアであるアノテーションツールを用いることができる。第一取得部151は、アノテーションツールを用いたユーザの入力操作と対象形状情報とに基づいて、対象識別情報を取得することができる。
すなわち、実施の形態2において、第一取得部151は、取得した対象形状情報について、点群に含まれる各点とその周囲の点との関係を確認する。そして、所定の関係を有する点群の部分を特定し、点群の区分け(セグメンテーション)を行うことにより、対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる領域を推定する。
実施の形態2においては、第一取得部151は、点群を用いて構成されるメッシュの各頂点における曲率(例えば最小曲率)を算出し、算出した曲率に基づいて、点群の区分けを行う。具体的には、第一取得部151は、曲率が所定の第一閾値よりも大きい部分(曲率半径が所定の第二閾値よりも小さい部分)を特定する。そして、特定した部分を3次元空間において単線化する処理を行い、区分けを行う境界を確定する。単線化を行う処理には、例えば、「Skeletonize」(https://scikit-image.org/docs/dev/auto_examples/edges/plot_skeleton.html)などのライブラリを用いることが好適であるが、これに限られない。このような曲率に基づいて区分けを行う境界を推定する処理を行うことにより、個々の歯同士の境界や、歯と歯茎との境界を精度良く推定することができる。
なお、上述の場合において、アノテーションツールで第一の閾値や第二の閾値を変更する調整操作をユーザにより受け付けて、受け付けた調整操作に応じて点群の区分けを行うようにしてもよい。この場合、アノテーションツールのユーザーインターフェースにおいて、ユーザがポインティングデバイス等を用いてスライドさせることができるスライダを有するスライダバーを設け、スライダバー中のスライダの位置に応じて閾値が設定されるようにしてもよい。また、出力部160により対象形状情報により示される形状と区分け予定の領域を示す情報とをディスプレイデバイスに出力しながら調整操作を受け付けて、調整操作が行われる度に即時的にディスプレイデバイス上の表示態様を調整操作に応じて変更するようにしてもよい。
点群の区分けが行われ、各歯に対応する点群が含まれる領域が推定されると、ユーザによる、各領域についてどの歯を示す領域であるかを対応付けるためのラベル付け操作が、アノテーションツールを用いて行われる。ラベル付け操作の結果に基づいて、各領域の点群と、歯識別子とが対応付けられる。
具体的には、例えば、第一取得部151は、出力部160によって、推定した領域に含まれる点群と領域に含まれない点群とを互いに異なる表示態様でディスプレイに表示するとともに、ユーザにより入力されるアノテーション情報を取得する。互いに異なる表示態様で表示されるとは、例えば、表示色が異なる、点の大きさが異なる、背景色や背景模様が異なる、などであるが、これらに限られない。アノテーション情報は、各領域が示す歯を特定する情報である。第一取得部151は、ユーザにより入力されたアノテーション情報に基づいて、各歯に対応する点群が含まれる領域を特定することができる。第一取得部151は、アノテーション情報に基づいて、各領域に含まれる点群と当該領域に対応する歯識別子とを対応付ける。
このように、実施の形態2においては、アノテーションツールを用いることで、対象形状情報に対応する対象識別情報を取得することができる。
なお、実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、第一取得部151は、対象形状情報に関して、メッシュレジストレーションを行うが、これに限られない。
図8は、実施の形態2にかかる第一取得部151が行う動作の一例を示す図である。
図8においては、第一取得部151が行う動作のうち、アノテーションツールを用いた対象識別情報の取得に関する動作が示されている。図8に示される処理は、実施の形態2において実行される図3に示される処理において、対象識別情報を取得する処理(ステップS103として行われる。
(ステップS241)第一取得部151は、取得した対象形状情報を読み込む。
(ステップS242)第一取得部151は、読み込んだ対象形状情報について、各頂点における曲率を算出する。
(ステップS243)第一取得部151は、設定されている曲率の閾値を取得する。
(ステップS244)第一取得部151は、取得した閾値に基づいて、点群の領域を分割する分割線を算出する。また、第一取得部151は、分割線に関するユーザからの調整操作を受け付け、調整操作に基づいて分割線を算出し直す。
(ステップS245)第一取得部151は、算出された分割線に基づいて、領域分割を行う。これにより、各歯に属する領域や、歯茎等に属する領域が区画される。
(ステップS246)第一取得部151は、ユーザによる領域の統合操作を受け付け、点群の区画に反映させる。
(ステップS247)第一取得部151は、ユーザによるラベル付け操作を受け付ける。これにより、各領域がどの歯に属するかが対応付けられる。
(ステップS248)第一取得部151は、ラベル付け操作の受け付け結果に基づいて、対象識別情報を取得する。これにより、ラベル付け内容と、対象形状情報とが、対応付けて取得される。
図9は、同情報処理システム100においてユーザが使用することができるアノテーションツールの具体例について説明する図である。
図9においては、例えば、情報処理システム100のディスプレイデバイスに表示されたアノテーションツールの操作画面の一例が示されている。操作画面においては、読み込まれている対象形状情報を3D空間上に示した表示データG1と、データを操作するための種々のコマンドとそれぞれ対応付けられた2以上のボタンを含む操作カラムG2とが含まれる。本実施の形態においては、操作カラムG2のボタンを操作したり、表示データG1において各データを部分的に選択する操作を行ったりすることにより、対象形状情報に含まれるデータを操作したり、分割線の調整操作を行ったりすることができる。なお、ユーザが行った操作や、対象形状情報に対して加えられた操作などに応じて、表示データG1の表示態様が適宜変更される。これにより、表示態様の変更があった部分にユーザの注意を集めることができ、ユーザに操作が反映されたことを覚知させることができる。したがって、ユーザは、直感的な操作を行うことができる。
本具体例において、操作カラムG2には、曲率に関する閾値を変更するためのスライダバーG3が含まれる。ユーザは、スライダバーG3においてスライダの位置を調整することにより、直感的に、閾値を調整する操作を行うことができる。
また操作カラムG2には、領域の結合を行うためのマージボタンG4が含まれる。ユーザは、例えば、表示データG1に含まれる2以上の領域を選択する操作を行った上で、マージボタンG4を操作することにより、選択した2以上の領域を1つの領域に結合させることができる。なお、結合された領域を分解できるようにしてもよい。
本具体例において、操作画面には、ラベル選択トレイG11と、ラベル付与ボタンG12とが含まれる。ラベル選択トレイG11は、例えば、ユーザによるラベル付けに用いられうる各歯識別子に対応する2以上のラベル選択ボタンが含まれる。ユーザは、例えば、表示データG1に含まれる領域を選択する操作を行った上で、ラベル選択トレイG11の一のラベル選択ボタンを選択する操作を行う。そして、その状態でラベル付与ボタンG12を操作することにより、選択した領域について、選択したラベル選択ボタンに対応する歯識別子を付与すること(ラベル付けをすること)ができる。
なお、アノテーションツールの操作画面はこれに限られず、適宜設定することができる。
実施の形態2においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。実施の形態2においては、上述のようにアノテーションツールを用いてユーザによる点群の区分けやラベル付けに関する操作を受け付けることができる。したがって、従来ではユーザが加工を行う際に時間がかかっていた、複数の連結した歯を含む対象形状情報の処理を行う場合でも、容易に、歯毎の形状を特定する操作を行うことができる。また、ユーザが、容易に、歯毎に当該歯を識別する歯識別子と特定した領域とを対応付ける操作を行うことができる。このようにGUIを利用してユーザの操作を受け付けることにより、より直感的にユーザが操作を行うことができる。
なお、実施の形態2における、アノテーションツールを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、口腔内の少なくとも一部分の形状を表す点群を示す対象形状情報を処理するためのプログラムであって、情報処理システム100が有するコンピュータに、対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる領域を、点群に含まれる各点とその周囲の点との関係に基づいて推定させ、推定させ領域に含まれる点群と領域に含まれない点群とを、互いに異なる表示態様でディスプレイに表示させるものである。また、このプログラムは、上記コンピュータに、ユーザにより入力される情報(選択されたラベル等)を取得させ、ユーザにより入力された情報に基づいて、各歯に対応する点群が含まれる領域を特定させ、歯毎に歯を識別する歯識別子と特定した領域とを対応付けた対象識別情報を取得させるものである。
なお、アノテーションツールにおいて、領域の統合操作を受け付けることができるようにしてもよい。
実施の形態2に係るアノテーションツールは、学習器を用いて修復物情報を生成する機能を有する情報処理システム100に限られず、点群(メッシュ化されたデータを含む)等の3Dデータに関する処理を行う種々の装置において実行可能であってもよい。この場合、各領域に含まれる点群とその領域に対応付けた識別子との対応関係を出力し、他の装置において利用することが可能となる。
(その他)
図10は、上記実施の形態におけるコンピュータシステム800の概観図である。図11は、同コンピュータシステム800のブロック図である。
これらの図においては、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の情報処理システム等を実現するコンピュータの構成が示されている。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現されうる。
コンピュータシステム800は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ801と、キーボード802と、マウス803と、モニタ804とを含む。
コンピュータ801は、CD-ROMドライブ8012に加えて、MPU8013と、CD-ROMドライブ8012等に接続されたバス8014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM8015と、MPU8013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM8016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク8017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ801は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでもよい。
コンピュータシステム800に、上述した実施の形態の情報処理システム等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM8101に記憶されて、CD-ROMドライブ8012に挿入され、さらにハードディスク8017に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ801に送信され、ハードディスク8017に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM8016にロードされる。プログラムは、CD-ROM8101又はネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ801に、上述した実施の形態の情報処理システム等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、又はサードパーティープログラム等を、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム800がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の構成要素は、物理的に一の媒体で実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。複数の装置による分散処理が行われる場合、分散処理を行う複数の装置により構成されるシステム全体を1つの「装置」として把握することも可能である。上述の実施の形態において、情報処理システムは、取得した修復物情報を用いて、歯科修復物の形状を表す3Dデータを取得するが、これに限られない。情報処理システムは、歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するが、当該修復物情報やそれに基づいて生成した情報を、歯科修復物を生産するための情報として外部装置などに出力するようにしてもよい。外部装置では、例えば、歯科用CAD/CAMシステムなどを利用して、修復物情報やそれに基づいて生成された情報に基づいて、歯科修復物の形状を表す3Dデータを取得したり歯科修復物を造形するための3Dデータを取得したりしてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、又は、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、又は長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、又は、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、又は、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、又は、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。
上述の複数の実施の形態を適宜組み合わせた実施の形態を構成してもよい。例えば、上述のいずれかの実施の形態のそれぞれの構成要素について、適宜、他の実施の形態の構成要素と置換したり組み合わせたりしてもよい。また、上述の実施の形態のうち、一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。
なお、上述の実施の形態において、学習器は、機械学習により得られた学習器であるが、これに限られない。
学習器は、例えば、入力された、注目歯を含む2以上の歯の形状を示す情報等に基づく入力ベクトルと、注目歯に適用される修復物情報との対応関係を示すテーブルであってもよい。この場合、第二取得部は、対象形状情報に基づく特徴ベクトルに対応する修復物情報をテーブル中から取得するようにしてもよい。また、第二取得部は、テーブル中の2以上の入力ベクトルと各入力ベクトルの重み付けなどを行うパラメータとを用いて対象形状情報に基づく特徴ベクトルに近似するベクトルを生成し、生成に用いた各入力ベクトルに対応する修復物情報とパラメータとを用いて、注目歯に適用される修復物情報を取得するようにしてもよい。
また、学習器は、例えば、入力された、注目歯を含む2以上の歯の形状を示す情報等に基づく入力ベクトルと、注目歯に適用される修復物情報を生成するための情報との関係を表す関数などであってもよい。この場合、第二取得部は、例えば、対象形状情報に基づく特徴ベクトルに対応する情報を関数により求めて、求めた情報を用いて修復物情報を取得するなどしてもよい。
以上のように、本発明にかかる情報処理システムは、容易に、歯科修復物の形状を表す3Dデータを出力することができるという効果を有し、情報処理システム等として有用である。
100 情報処理システム
110 格納部
111 学習器格納部
112 基準形状情報格納部
120 受信部
130 受付部
140 処理部
141 学習部
151 第一取得部
152 第二取得部(修復物情報取得部の一例)
160 出力部
170 送信部
900 歯科修復物生産システム
910 歯科用スキャンシステム
920 造形装置

Claims (14)

  1. 修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情 報処理システムであって、
    任意に選択された選択歯に近接する複数の歯のそれぞれの形状を示す情報から得られた 複数のベクトル情報と、前記選択歯の形状を示す情報から得られた出力情報とにより調整 された学習器が格納される学習器格納部と、
    前記学習器を用いて、注目歯に隣り合う複数の歯のそれぞれの形状を示す情報から得ら れた複数のベクトル情報に基づいて前記注目歯に対応する出力情報を取得し、取得した前 記出力情報から前記注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得する修復物情報取得部と、
    を備える、情報処理システム。
  2. 修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情 報処理システムであって、
    互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報を用いて得られた、前記2以上の 歯のうち一部の歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための 学習器が格納される学習器格納部と、
    前記注目歯に近接する1以上の近接歯の形状を含む対象形状情報と、前記対象形状情報にその形状が含まれている歯を識別する対象識別情報とを取得する第一取得部と、
    前記学習器を用いて、前記第一取得部が取得した前記対象識別情報及び前記対象形状情 報から前記注目歯に対応する修復物情報を取得する第二取得部と、
    を備え、
    前記学習器は、2以上の学習対象情報を用いて行われる学習部の機械学習により得られた情報であり、
    前記学習対象情報は、
    前記歯列形状情報と、
    前記歯列形状情報に含まれる2以上の歯のそれぞれを識別する歯列識別情報と、
    前記2以上の歯のうち一部の歯に適用される歯科修復物の形状を表すための修復物情報 とを含む、
    情報処理システム。
  3. 前記学習器格納部には、1以上の注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復 物情報と、前記歯列識別情報と、前記注目歯に近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状 情報とを含む2以上の学習対象情報を用いた機械学習により得られた学習器が、注目歯毎 に格納されており、
    前記第二取得部は、前記第一取得部が取得した対象識別情報に対応する学習器を用いて 、前記第一取得部が取得した前記対象識別情報及び前記対象形状情報から前記修復物情報 を取得する、
    請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記第二取得部は、前記第一取得部が取得した前記対象識別情報及び前記対象形状情報に基づいて多次元のベクトルを表す第一ベクトル情報を生成し、生成した第一ベクトル情報に対して次元削減を行うことにより第二ベクトル情報を生成し、生成した第二ベクトル情報を用いて前記修復物情報を取得する、
    請求項2に記載の情報処理システム。
  5. 前記学習部は、前記歯科修復物と周囲の歯との間の干渉の評価を含む、形状に関する評価に基づいて、ペナルティ項を含むコスト関数のパラメータが調整されたものである、
    請求項2のいずれかに記載の情報処理システム。
  6. 前記第二取得部が3Dデータを取得した場合に、前記学習部は、前記第一取得部が取得した前記対象形状情報と、前記第二取得部が取得した前記修復物情報又は前記3Dデータとに基づいて、前記評価を行い、その評価結果に基づいて前記ペナルティ項のパラメータを変更する、
    請求項5に記載の情報処理システム。
  7. 修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情 報処理システムであって、
    互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報を用いて得られた、前記2以上の 歯のうち一部の歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための 学習器が格納される学習器格納部と、
    前記注目歯に近接する1以上の近接歯の形状を含む対象形状情報と、前記対象形状情報 にその形状が含まれている歯を識別する対象識別情報とを取得する第一取得部と、
    前記学習器を用いて、前記第一取得部が取得した前記対象識別情報及び前記対象形状情 報から前記注目歯に対応する修復物情報を取得する第二取得部と、
    を備え、
    前記対象形状情報は、口腔内の少なくとも一部分の形状を表す点群を示す情報であり、
    前記第一取得部は、前記対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる 領域を特定し、歯毎に当該歯を識別する歯識別子と特定した領域とを対応付けた前記対象 識別情報を取得する、
    情報処理システム。
  8. 前記第一取得部は、
    前記対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる領域を、当該点群に 含まれる各点とその周囲の点との関係に基づいて推定し、
    推定した領域に含まれる点群と当該領域に含まれない点群とを、互いに異なる表示態様 でディスプレイに表示するとともにユーザにより入力される前記表示態様に関する情報を 取得し、
    ユーザにより入力された情報に基づいて、各歯に対応する点群が含まれる領域を特定する、
    請求項7に記載の情報処理システム。
  9. 前記第一取得部は、特定した各領域に含まれる点群をディスプレイに表示するとともに 、各領域に含まれる点群についてユーザにより入力されるラベル付け情報を取得し、ユー ザにより入力された情報に基づいて前記対象識別情報を取得する、
    請求項8に記載の情報処理システム。
  10. 前記注目歯に対応する、予め用意された基準形状を示す基準形状情報が格納される基準 形状情報格納部を備え、
    前記修復物情報は、前記基準形状と前記注目歯に対応する歯科修復物の形状との差分に 対応する情報であり、
    前記第二取得部は、前記修復物情報と前記基準形状情報とを用いて、前記歯科修復物の 形状を表す3Dデータを取得する、
    請求項2から9のいずれかに記載の情報処理システム。
  11. 前記歯列形状情報は、歯科修復物に対応する歯の形状及びその歯に隣り合う全ての歯の 形状を含む、口腔内の少なくとも一部の形状を表す情報であり、
    前記対象形状情報は、注目歯の形状及びその注目歯に近接する近接歯の形状を含む、口 腔内の少なくとも一部の形状を表す情報である、
    請求項2から10のいずれかに記載の情報処理システム。
  12. 修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力する情報処理システムが有するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    任意に選択された選択歯に近接する複数の歯のそれぞれの形状を示す情報から得られた 複数のベクトル情報と、前記選択歯の形状を示す情報から得られた出力情報とにより調整 された学習器が格納される学習器格納部、
    前記学習器を用いて、注目歯に隣り合う複数の歯のそれぞれの形状を示す情報から得ら れた複数のベクトル情報に基づいて前記注目歯に対応する出力情報を取得し、取得した前 記出力情報から前記注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得す る修復物情報取得部、
    として機能させる、プログラム。
  13. 互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報を用いて得られた、前記2以上の 歯のうち一部の歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための 学習器が格納される学習器格納部を備える情報処理システムが有する第一取得部及び第二 取得部により実現される、修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産する ための情報を出力する情報処理システムに用いられるコンピュータが実行する情報処理方 法であって、
    前記第一取得部が、前記注目歯に隣り合う1以上の近接歯の形状を含む対象形状情報と、前記対象形状情報について前記対象形状情報にその形状が含まれている歯を識別する対 象識別情報とを取得する第一取得ステップと、
    前記第二取得部が、前記学習器を用いて、前記第一取得部が取得した前記対象識別情報 及び前記対象形状情報から前記注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情 報を取得する第二取得ステップとを含むものであり、
    前記学習器は、2以上の学習対象情報を用いて行われる機械学習により得られた情報で あり、
    前記学習対象情報は、
    前記歯列形状情報と、
    前記歯列形状情報に含まれる2以上の歯のそれぞれを識別する歯列識別情報と、
    前記2以上の歯のうち一部の歯に適用される歯科修復物の形状を表すための修復物情報 とを含む、
    情報処理方法。
  14. 修復対象である1以上の注目歯に用いる歯科修復物を生産するための情報を出力するためのプログラムであって、
    互いに近接する2以上の歯の形状を含む歯列形状情報を用いて得られた、前記2以上の 歯のうち一部の歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得するための 学習器が格納される学習器格納部を備える情報処理システムが有するコンピュータを、
    前記注目歯に隣り合う1以上の近接歯の形状とを含む対象形状情報と、前記対象形状情 報について前記対象形状情報にその形状が含まれている歯を識別する対象識別情報とを取 得する第一取得部と、
    前記学習器を用いて、前記第一取得部が取得した前記対象識別情報及び前記対象形状情 報から前記注目歯に対応する歯科修復物の形状を表すための修復物情報を取得する第二取 得部として機能させ、
    前記対象形状情報は、口腔内の少なくとも一部分の形状を表す点群を示す情報であり、
    前記第一取得部は、前記対象形状情報が示す点群のうち各歯に対応する点群が含まれる 領域を特定し、歯毎に当該歯を識別する歯識別子と特定した領域とを対応付けた前記対象 識別情報を取得する、
    プログラム。
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