JP7390069B1 - 薬剤の保持具、溶出試験装置、および薬剤の溶出試験方法 - Google Patents

薬剤の保持具、溶出試験装置、および薬剤の溶出試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】試験液以下の比重、且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験を適切に行うことのできる薬剤の保持具、溶出試験装置、および溶出試験方法を提供する。【解決手段】薬剤の保持具20は、含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験を行うときに使用される。この保持具20は、目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成され、薬剤塗布面20aを有している網状部21を備えている。網状部21は、薬剤塗布面20aの中央部に位置し、薬剤が配置されない中央領域22と、中央領域22の外周に設けられている薬剤塗布領域23とを有している。【選択図】図2

Description

本発明は、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出試験を行うときに使用される薬剤の保持具に関する。また、本発明は、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出試験に用いられる溶出試験装置に関する。さらに、本発明は、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性を評価する溶出試験方法に関する。
日本薬局方、米国薬局方または欧州薬局方の溶出試験法で規定するベッセル及び撹拌翼と回転軸からなるパドルを備えた溶出試験装置において、網を用いて、懸濁剤または固形製剤の溶出試験を行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2020/209249号公報
特許文献1などに記載の溶出試験装置は、懸濁剤または固形製剤を網の上に投入することを特徴としており、パドル位置が、局方が規定する容器底部から25±2mmの位置から外れるという問題点があった。また、該方法は、泡沫状の形態を有する含気泡服薬補助剤による薬剤溶出性影響の評価を目的としていない。含気泡服薬補助剤は、一般に、溶出試験に用いられる試験液以下の比重であるため、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を試験液中に投入すると、試験液中で含気泡服薬補助剤は浮遊してしまうという問題がある。
そのため、上述の「溶出試験を行う方法」に加え、従来の溶出試験方法では、試験液に浮遊する含気泡服薬補助剤の溶出性影響を適切に評価することができなかった。また、水に分散性の含気泡服薬補助剤について、体積・表面積による影響を排除した、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを反映した評価をすることができなかった。
本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、試験液以下の比重、且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験を適切に行うことのできる薬剤の保持具、溶出試験装置、および薬剤の溶出試験方法を提供することにある。
本発明者らは、試験液以下の比重の含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性について、(薬剤を保持するために用いられる)従来のシンカー以上の容量を有する含気泡服薬補助剤で包含したことによる薬剤溶出速度への影響のみを反映する方法について鋭意検討を行った。その結果、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を固定網の下に配置して沈降させることで、一度の試験に供することができる服薬補助剤で包含した薬剤の容量の上限を拡大することができることを確認した。さらに、固定網の中心部に空隙を設けて含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を塗布することで試験液対流を妨害しない条件を求め、試験液の対流を妨害しないメッシュサイズを設定し、本発明に到達した。
また、水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性について、含気泡服薬補助剤の体積・表面積を固定して、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを評価する方法について鋭意検討を行った。その結果、中心部に上面から下面を貫通する空隙を有するドーナツ形状の保持具を用いることで、含気泡服薬補助剤の体積・表面積を固定した条件で、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを反映した評価が可能となることを見出し、本発明に到達した。
なお、「従来のシンカー以上の容量を有する含気泡服薬補助剤で包含したことによる薬剤溶出速度への影響のみを反映する方法」、及び、「含気泡服薬補助剤の体積・表面積を固定して、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを評価すること」は、従来の溶出試験方法で対象外であった含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を対象として、消化管モデルとして実際の使用状況に極力近い状況を再現し、かつ含気泡服薬補助剤の影響により起こる撹拌翼による試験液の対流などの条件を損なうことなく評価が可能となったこと、及び、上記の方法では固定できなかった含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の体積と表面積を固定可能となったことで、体積・表面積といった含気泡服薬補助剤自体の分散速度に影響する他の要因を排除して、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを反映した評価が可能となることを意味する。
本発明の一局面にかかる薬剤の保持具は、日本薬局方の溶出試験法によって、試験液以下の比重、且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験を行うときに使用されるものである。この薬剤の保持具は、目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成され、薬剤塗布面を有している網状部を備えている。前記網状部は、前記薬剤塗布面の中央部に位置し、薬剤が配置されない中央領域と、前記中央領域の外周に設けられている薬剤塗布領域とを有している。
上記の本発明の一局面にかかる薬剤の保持具において、前記中央領域と前記薬剤塗布領域との境界には、仕切りが設けられており、前記仕切りは、前記薬剤塗布面の中心から2.5mm以上離間していることが好ましい。
上記の本発明の一局面にかかる薬剤の保持具において、前記網状部は、環状形状を有しており、前記中央領域は、直径が5mm以上の空隙となっていることが好ましい。
上記の本発明の一局面にかかる薬剤の保持具において、前記網状部は、内部に空間を有する円環状の外形を有しており、前記内部の空間を形成する前記網状部の少なくとも一面が、前記薬剤塗布面となっていることが好ましい。
本発明のもう一つの局面は、日本薬局方の溶出試験法に用いられる溶出試験装置に関する。この溶出試験装置は、薬剤および液体を入れる容器と、前記容器内の液体を撹拌する撹拌機と、上記の本発明の一局面にかかる薬剤の保持具とを備えている。
上記の本発明のもう一つの局面にかかる溶出試験装置は、前記容器内において、前記保持具は、前記網状部の前記薬剤塗布面が下方側に位置するように配置されることが好ましい。
上記の本発明のもう一つの局面にかかる溶出試験装置では、前記撹拌機の下端と、前記容器の内底との距離が、25±2mmの範囲内であることが好ましい。
上記の本発明のもう一つの局面にかかる溶出試験装置では、前記容器内において、前記保持具は固定配置されることが好ましい。
本発明のさらにもう一つの局面は、薬剤の溶出試験方法に関する。この溶出試験方法は、上記の本発明のもう一つの局面にかかる溶出試験装置を用いて行われる。
また、本発明の別の局面は、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出試験方法に関する。この溶出試験方法は、日本薬局方の溶出試験で規定するベッセルの中に撹拌翼と回転軸からなるパドルを備えた溶出試験装置において、撹拌翼下端から下方に配置された目開きサイズが80メッシュ以下の固定網(保持具)下面に、試験液以下の比重且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を、中心部に水平断面の直径が5mm以上の空隙を設けて塗布して行うことを特徴とする。
また、本発明のさらに別の局面にかかる含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出試験方法は、日本薬局方の溶出試験で規定するベッセルの中に撹拌翼と回転軸からなるパドルを備えた溶出試験装置において、撹拌翼下端から下方に配置された目開きサイズが80メッシュ以下のドーナツ形状の外形を有する保持具に、試験液以下の比重且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を充填して行うことを特徴とする。
本発明の保持具または溶出試験装置を用いて溶出試験を行うことで、水に浮遊し、分散する含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性について、客観的な評価を行うことが可能となる。また、本発明の保持具または溶出試験装置を用いて溶出試験を行うことで、含気泡服薬補助剤の体積・表面積による影響を排除し、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを反映した溶出性の評価を行うことが可能となる。
一実施形態にかかる溶出試験装置の構成を示す断面模式図である。 図1に示す溶出試験装置に備えられている薬剤の保持具を示す斜視図である。 図1に示す溶出試験装置に備えられている薬剤の保持具の他の例を示す斜視図である。 (a)は、一実施形態にかかる薬剤の保持具を示す斜視図である。(b)は、(a)に示す保持具の上面図である。 薬剤の保持具の他の例を示す斜視図である。 固定網のメッシュサイズ違いによる溶出試験結果(1-1.)を示す図である。 固定網のメッシュサイズ違いによる溶出試験結果(1-2.)を示す図である。 含気泡服薬補助剤モデル(スポンジ)による溶出試験のためにセッティングされた装置を示す図である。 含気泡服薬補助剤モデル(スポンジ)による溶出試験結果(2-1.)を示す図である。 含気泡服薬補助剤モデル(スポンジ)による溶出試験結果(2-2.)を示す図である。 含気泡服薬補助剤で包含した薬剤が塗布された固定網の一例を示す図である。 実施例1及び参考例1の溶出試験結果を示す図である。 実施例2及び参考例2の溶出試験結果を示すである。 (a)から(c)は、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤をドーナツ形状の保持具に充填する方法の一例を示す図である。 (a)及び(b)は、実施例3及び実施例4において使用した溶出試験装置を示す図である。 実施例3及び参考例3の溶出試験結果を示す図である。 実施例4及び参考例4の溶出試験結果を示す図である。
以下、本発明を詳しく説明する。
(溶出試験装置について)
先ず、本発明の一実施形態にかかる溶出試験装置について説明する。ここで説明する溶出試験装置は、日本薬局方(以下、「局方」ともいう。)の一般試験法中の溶出試験法に用いられる装置である。この溶出試験装置は、局方の溶出試験法におけるパドル法の装置に該当する。なお、日本薬局方に規定される溶出試験法に用いられる溶出試験装置は、三薬局方(日本薬局方、米国薬局方、欧州薬局方)での調和合意に基づき規定された溶出試験装置であるため、本実施形態にかかる溶出試験装置は、米国薬局方及び欧州薬局方に規定される溶出試験装置にも利用可能である。
また、本実施形態にかかる溶出試験装置は、含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験に用いられる。特に、本溶出試験装置は、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを評価する溶出試験方法に好適に利用される。ここで、含気泡服薬補助剤とは、気泡、泡、泡沫、空気などを含有し、服薬補助に用いられ、さらに、試験液以下の比重且つ水に分散性を有する喫食可能な食品を意味する。
図1には、本実施形態にかかる溶出試験装置1の構成を示す。溶出試験装置1は、主な構成部材として、容器(「ベッセル」ともいう。)11と、蓋13と、容器11内の液体(例えば、試験液30など)を撹拌する撹拌機(「パドル」ともいう。)14と、試験対象となる薬剤を保持するための保持具とを備えている。後述するように、溶出試験装置1に取り付けられる保持具には、種々の形状のものがある。図1では、そのうちの一例の保持具20(または20’)が取り付けられている構成例を示している。図2には、この保持具20の下面(すなわち、薬剤塗布面20a)側の構成を示す。
容器11は、例えば、丸底の円筒形状を有している。一例では、容器11は、ガラス製である。容器11内には、試験液30が投入される。試験液30としては、例えば、水、所定のpHに調製された液体などから、試験対象の薬剤毎に適宜適切なものを選択すればよい。
撹拌機14は、回転軸15と、撹拌翼16とを有している。回転軸15は、上面視で容器11の中心位置を上下方向に垂直に貫通する中心線41に沿って配置されている。撹拌翼16は、回転軸15の下端部に取り付けられている。回転軸15は、モータ(図示せず)などの駆動部に接続されており、P方向に回転可能となっている。
保持具20は、容器11の底部近くに配置されている。保持具20は、容器11の断面形状に合わせて、例えば、略円形状の平らな外形を有している。
保持具20の本体部分は、網状部21で形成されている。網状部21は、試験対象となる薬剤が塗布される薬剤塗布面20aを有している。保持具20における薬剤塗布面20aの中心位置は、容器11の中心線41と概ね合致する位置に配置される。
網状部21は、容器11の底部の形状、大きさに合わせ、適宜成形することができる。また、市販品の網を用いて網状部21を形成してもよい。市販品としては、例えば、溶出試験装置のアクセサリーであり、溶出試験時のマウント形成を防止するための「IVIVC Enhancer」(日本バリデーション・テクノロジーズ株式会社製)などを利用することができる。
網状部21は、目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成されている。目開きサイズを80メッシュ以下とすることで、溶出試験時に、網状部21を挟んで上部と下部との試験液30の交流、および撹拌翼16の回転により生じた下部から上部に向かう液対流を妨害しないようにすることができる。
網状部21の材質は、溶出試験の対象となる薬剤A(例えば、含気泡服薬補助剤で包含された薬剤)、試験液30、および溶出試験装置1に対して、化学的に不活性であり、溶出試験を妨害しない材質であればよい。網状部21の材質として具体的には、例えば、ステンレス、ガラスなどが挙げられる。
網状部21の大きさは、容器11内かつ撹拌翼16下端の下方に配置できる大きさであればよい。例えば、網状部21の形状が円形の場合、その直径を20~90mmとすると、撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離Qを25±2mmにして実施できる点で好適である。
網状部21の重量は、薬剤Aを塗布後、試験液30を満たした容器11の底部に配置する際に浮上しないことを考慮して設計されていることが、溶出試験時に薬剤Aの位置を固定できる点で好適である。より好ましくは、網状部21の重量は、30g以上に設計することが好適である。なお、網状部21の重量は、保持具20自身を目的の重量に設計する、錘をつけるなどして調整すればよい。
なお、別の例では、保持具20は、その外縁部の少なくとも1か所で、容器11の内壁に固定されていてもよい。これにより、溶出試験時に、容器11内で保持具20が浮き上がらないようにすることができる。
図1に示すように、溶出試験時において、薬剤塗布面20aは下方側に位置している。すなわち、溶出試験時に、薬剤塗布面20aは、容器11の底面側に面するように配置されている。薬剤塗布面20aには、溶出試験の対象となる薬剤A(例えば、含気泡服薬補助剤で包含された薬剤)が塗布される。
網状部21は、薬剤塗布面20aの中央部に位置し、薬剤Aが配置されない中央領域22と、中央領域22の外周に設けられている薬剤塗布領域23とを有している。なお、前記両領域は、含気泡服薬補助剤で包含された薬剤を溶出試験に供するために必要なため、両領域が同じ網状部21であっても、薬剤塗布領域23のみが網状部21であってもよい。
図2に示す保持具20では、網状部21の中央部分は空隙となっている。すなわち、網状部21は、環状形状を有している。そして、その中央領域22の大きさは、直径d≧5mmとなっている。
図3には、保持具の他の例を示す。図3に示す保持具20’においては、網状部21は、略円形の板状となっており、その中央領域22’にも薬剤塗布領域23と同様の網が設けられている。保持具20’には、中央領域22’と薬剤塗布領域23との境界に、仕切り25が設けられている。
仕切り25は、薬剤塗布面20aの中心(すなわち、中心線41との交点)から2.5mm以上離間した位置に設けられている。これにより、薬剤Aが塗布されない中央領域22’の大きさを、直径5mm以上とすることができる。
このような仕切り25が設けられていることで、溶出試験を行う際に、保持具20’の薬剤塗布面20aのどの領域に薬剤Aを塗布すればよいかが分かりやすくなる。なお、環状形状の保持具20にも、保持具20’と同様の仕切り25が設けられていてもよい。
以上のように、本実施形態にかかる溶出試験装置1は、薬剤Aおよび液体(例えば、試験液30など)を入れる容器(ベッセル)11と、容器11内の液体を撹拌する撹拌機(パドル)14と、薬剤Aを保持するための保持具20(または、保持具20’)とを備えている。
保持具20は、目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成された網状部21を有している。網状部21には、薬剤塗布面20aが設けられている。網状部21は、薬剤塗布面20aの中央部に位置し、薬剤が配置されない中央領域22と、中央領域22の外周に設けられている薬剤塗布領域23とを有している。
上記の構成によれば、網状部21における薬剤塗布面20aの中央部に、薬剤が配置されない中央領域22が設けられていることで、保持具20を間に挟んで上方側の試験液30と下方側の試験液30との交流を確保することができる。これにより、撹拌翼16の回転により生じた試験液30の対流妨害を回避することができる。
また、保持具20において、網状部21は環状形状を有している。そして、網状部21の中央領域22は、直径d≧5mmの空隙となっている。これにより、試験液30の交流および対流を充分に担保することができる。
さらに、溶出試験装置1において、撹拌機14の撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離Q(図1参照)が、25±2mmの範囲内(すなわち、23mm以上27mm以下)となるように設計することで、日本薬局方に記載の溶出試験方法に則した条件で溶出試験を実施できる。
以上より、本実施形態にかかる溶出試験装置1を用いて溶出試験を行うことで、水に浮遊し、分散する含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性について、含気泡服薬補助剤による影響のみを反映した客観的な評価を行うことが可能となる。
(保持具について)
続いて、本発明の一実施形態にかかる保持具について説明する。上述したように、保持具は、日本薬局方で規定される溶出試験法に用いられる溶出試験装置において、試験対象となる薬剤を保持するために使用される。一実施形態にかかる保持具としては、上述した保持具20および20’が挙げられる。
なお、本発明にかかる薬剤の保持具には、保持具20および20’以外の構成を有する保持具も含まれる。図4および図5には、保持具の他の構成例を示す。
図4には、ドーナツ形状の外形を有する保持具120を示す。図4(a)は、保持具120の斜視図である。図4(b)は、保持具120の上面図である。保持具120の本体部分は、内部に空間を有する円環状の外形を有する網状部21で形成されている。すなわち、保持具120は、目開きのある網で形成され、リングドーナツのように中心部に貫通する空隙が形成された入れ物ということもできる。なお、網状部21の目開きサイズ及び材質は上述の保持具20および20’と同様である。
保持具120の形状は、円柱状、角柱状などの形状が挙げられる。
網状部21の内部の空間には、試験対象となる薬剤Aが充填される。すなわち、網状部21の内部の空間を形成している各面(すなわち、上面127、下面128、側面129)の少なくとも何れかは、薬剤塗布面20aとなっている。
網状部21の中央部分は空隙となっている。この空隙部分は、薬剤Aが配置されない中央領域22となっている。中央領域22は、中心部を上面から下面まで貫通して形成される円柱状の空隙である。そして、中央領域22の外周に位置している網状部21の内部の空間が、薬剤塗布領域23に相当する。なお、中央領域22は薬剤Aが配置されないことから、中央領域22の上面(上面127)側及び中央領域22の下面(下面128)側は、網状部21で形成されていても、網状部21で形成されていなくてもよい。
保持具120の大きさは、容器11内かつ撹拌翼16の下端の下方に配置できる大きさであればよい。例えば、保持具120の形状が円柱状の場合、その直径を20~90mmとし、その高さを24mm以下とすると、撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離を25±2mmにして実施できる点で好適である。
保持具120の重量は、薬剤Aを内部に充填後、試験液30を満たした容器11の底部に配置する際に浮上しないように考慮して設計されていることが、溶出試験時に薬剤Aの位置を固定できる点で好適である。より好ましくは、網状部21の重量は、30g以上に設計することが好適である。なお、網状部21の重量は、保持具120自身を目的の重量に設計する、錘をつけるなどして調整すればよい。
溶出試験を行う際には、保持具120は、容器11内の撹拌機14の下方に配置される。このとき、略円柱形状の保持具120の軸線位置142は、容器11の中心線41と概ね合致する位置に配置される。
また、中央領域22の大きさは、保持具120の上面視で、軸線位置142を中心とする円の直径d(図4(b)参照)が5mm以上となるように設計されていることが好ましい。これにより、保持具120の上面127側と下面128側との間での試験液30の交流、および撹拌翼16の回転により生じた下部から上部に向かう液対流を妨害しないようにすることができる。
なお、網状部21の上面127または下面128を開閉可能な蓋状に形成すると、内部の空間への薬剤Aの充填を容易に行えるという点で好適である。
図5には、さらに別の形状を有する保持具220を示す。保持具220は、主として、2つの網状部21と、これらの網状部21・21を連結する連結部225とで形成されている。保持具220は、保持具120の側面129が設けられていない構成ということもできる。
保持具220を形成している各網状部21は、図2に示す保持具20を形成している網状部21と同様に、環状形状を有している。これら2枚の網状部21・21の間に薬剤Aが充填される。すなわち、上方側の網状部21の下面と、下方側の網状部21の上面が、それぞれ薬剤塗布面20aとなっている。すなわち、2枚の網状部21・21で挟まれた空間の内部が、薬剤塗布領域23に相当する。
連結部225は、略円筒形状を有している。この連結部225は、網状部21と同様の網で形成されていてもよいし、目開きのない板状部材(例えば、金属板など)で形成されていてもよい。連結部225で区画された保持具220の中央部分は空隙となっている。この空隙部分は、薬剤Aが配置されない中央領域22となっている。中央領域22は、中心部を上面から下面まで貫通して形成される円柱状の空隙である。
以上のように、本実施形態にかかる保持具120(または、保持具220)は、ドーナツ形状の外形を有している。保持具120の本体部分は、内部に空間を有する円環状の外形を有する網状部21で形成されている。網状部21の内部の空間には、試験対象となる薬剤Aが充填される。
上記の構成によれば、容量の固定された網状部21の内部の空間に薬剤Aを充填することで、含気泡服薬補助剤の体積・表面積による影響を排除し、含気泡服薬補助剤の物性による薬剤溶出性への影響のみを反映した溶出性の評価を行うことが可能となる。
(溶出試験方法について)
続いて、溶出試験方法について説明する。溶出試験方法は、日本薬局方の一般試験法中の溶出試験法に準拠した条件で実施することができる。
本発明の溶出試験方法は、局方の一般試験法中の6.製剤試験法の、6.10溶出試験法の、1.装置の、1.2.パドル法の装置(装置2)に記載の溶出試験装置を用いて測定する溶出試験方法であり、該装置は容器及び撹拌翼と回転軸からなるパドルを備える。なお、上述した溶出試験装置1もこれに該当する。
また、本発明の溶出試験方法は、含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験に適用される。上述したように、含気泡服薬補助剤とは、気泡、泡、泡沫、空気などを含有し、服薬補助に用いられ、さらに、試験液以下の比重且つ水に分散性を有する喫食可能な食品を意味する。なお、該食品自体が気泡などを含有する場合はその食品自体を指す。さらに、用事調製後に含気泡服薬補助剤となる場合は、用事調製後の食品を指す。含気泡服薬補助剤は、泡沫状食品とも呼ばれる。
前者の食品自体が気泡などを含有する含気泡服薬補助剤としては、空気を含有するアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ソフトクリーム、ホイップクリーム、ムースなどが挙げられる。
後者の用事調製後に含気泡服薬補助剤となる食品としては、用事調製によって気泡を含有させた発泡性食品(以下、「発泡性食品」という。)が挙げられる。気泡を含有させる方法としては、酸成分と炭酸成分との反応を利用する、炭酸ガスを直接封入する、泡立て器やハンドミキサーで泡立てるなどが挙げられる。例えば、酸成分と炭酸成分との反応によって発泡性食品となる市販品として、「ねるねるねるね」、「わくわくねるねる」、「DXねるねる」(全て、クラシエフーズ株式会社製)などを挙げることができる。また、卵白を泡立て途中に砂糖を添加して調製するメレンゲなどを挙げることができる。
また、試験液以下の比重且つ水に分散性を有するとは、水(比重1.00g/cc)を試験液とした場合は、服薬補助剤で包含した薬剤の比重が1.00g/cc未満であり、経時的に服薬補助剤の構成物質が試験液中に分散し、その体積が減少し、最終的には試験液中に均一に拡散するという意味である。
次に、薬剤とは、経口摂取により服用する薬剤を指し、該薬剤は日本薬局方の溶出規格に適合している薬剤を指す。薬剤の形態としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤、経口フィルム剤、口腔用錠剤などが挙げられる。例示すると、錠剤としては、プレドニゾロン錠(例えば、「プレドニン(登録商標)錠5mg」など)やメトロニダゾール錠(例えば、「フラジール(登録商標)内服錠250mg」など)等が、顆粒剤としては、アセトアミノフェン細粒(例えば、「カロナール(登録商標)細粒20%」、「カロナール(登録商標)細粒50%」など)、フロセミド細粒(例えば、「フロセミド細粒4%「EMEC」」など)等が挙げられる。
次に、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤とは、薬剤を含気泡服薬補助剤で包み込み、含気泡服薬補助剤の中に薬剤を含んでいる状態を意味する。なお、「包含した状態」とは、薬剤を含気泡服薬補助剤に混合、または薬剤を含気泡服薬補助剤で挟むことで、薬剤の表面露出を減らした状態である。
例えば、食品自体が含気泡服薬補助剤である場合は薬剤を直接包含したものを指す。また、用事調製によって含気泡服薬補助剤となる食品の場合は、溶出試験の際用事調製し、用事調製後のもので薬剤を包含したものを指す。
薬剤の混合量は、局方に規定されるように、最小投与量に相当し、錠剤では1錠、カプセルでは1カプセル、その他の製剤では規定された量である。錠剤を例示すると、例えば、「プレドニン(登録商標)錠5mg」の場合は、1錠質量に相当する約0.05gである(1錠中プレドニゾロンを0.005g含有)。他に「フラジール(登録商標)内服錠250mg」の場合は、1錠質量に相当する約0.6gである(1錠中メトロニダゾールを0.25g含有)。また、その他製剤の規定された量を例示すると、例えば、アセトアミノフェン細粒の場合は、アセトアミノフェン約0.2gに対応する経口製剤量、フロセミド細粒の場合は、フロセミド約0.04gに対応する経口製剤量である。
なお、含気泡服薬補助剤の混合量は、好ましくは、75cc以下とすることが、溶出試験を、撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離を25±2mmの範囲内にして実施できるという点で好適である。
次に、本発明の一実施形態にかかる溶出試験方法を具体的に説明する。なお、この溶出試験方法を実施する場合の装置としては、例えば、上述した溶出試験装置1が挙げられる。
(1)容器(ベッセル)に試験液を注ぐ
37±0.5℃に加温した試験液900mlを脱気した後、溶出試験装置1の容器11に注ぎ、試験実施中、試験液30の温度が37±0.5℃を保つよう調整する。試験液30は、溶出試験第1液(pH1.2)、溶出試験第2液(pH6.8)、その他のpHの試験液、及び水のうち、薬剤毎に適宜適切な試験液を用いる。脱気は、試験液30を減圧する、超音波処理するなどして行う。
(2)含気泡服薬補助剤を準備する
食品自体が含気泡服薬補助剤の場合はそのものを、用事調製が必要なものは、含気泡服薬補助剤を調製して準備する。
(3)試験対象となる含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を準備する
75cc以下の含気泡服薬補助剤に最小投与量の薬剤を包み込み、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤Aを準備する。包含の際、含気泡服薬補助剤中の気泡をできるだけ壊さないように、例えば、ティースプーンなどの小さなスプーンを使用して、同心円状に毎秒2周ほどのゆっくりとした速さで10周程度混合する、或いはサンドイッチの要領で挟み込むようにして、薬剤を包含する。
(4)試験対象の薬剤を保持具に塗布または充填する。
保持具20または20’の場合は、薬剤塗布面20aの薬剤塗布領域23(すなわち、中央領域22以外の領域)に薬剤Aを塗布する。保持具120の場合は、網状部21の内部の空間(すなわち、薬剤塗布領域23)に薬剤Aを充填する。保持具220の場合は、2枚の網状部21・21で挟まれた空間の内部(すなわち、薬剤塗布領域23)に薬剤Aを充填する。
(5)前記(4)の保持具を試験液内に入れる
薬剤Aを含む保持具を、その表面に気泡が付かないように注意しながら静かに容器11の底面に落とす。このとき、保持具20または20’の場合は、薬剤Aが塗布された薬剤塗布面20aが下面側に位置するように保持具を載置する。保持具120の場合は、その軸線位置142が、容器11の中心線41と概ね合致する位置に載置する。保持具220の場合も、保持具120と同様に容器11内に載置する。次に、ガラス棒などを用いて、保持具の上面が、次にセットする撹拌翼16の下端と水平になるように調整する。
(6)容器に撹拌機をセットする
容器11に、撹拌機14をセットする。このとき、撹拌機14の回転軸15が容器11の中心線41からの隔たりが2mm以内になるように、撹拌機14を配置する。好ましくは、容器11の中心線41上において、撹拌機14の撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離Qが25±2mmの範囲内になるようにセットすると、日本薬局方に記載の溶出試験方法に則した条件で実施できる点で好適である。
(7)溶出試験を開始する
容器11に撹拌機14をセット後、直ちに撹拌機14を作動させ、溶出試験を開始する。なお、撹拌機14の回転速度は、各薬剤に対して局方に規定された条件で実施する。例えば、アセトアミノフェン細粒の場合は50rpm、プレドニゾロン錠の場合は100rpmで実施する。
(8)試験液を採取する
局方に規定された時間間隔で、あるいは局方に規定された時間に、試験液30の上面と撹拌機14の撹拌翼16の上面との中間位置、かつ、容器11の側壁から10mm以上離れた位置から、試験液30を採取する。なお、試験液30を採取する毎に37±0.5℃に加温した同量の試験液を補充するか、溶出率の計算時に容量変化を補正する。
(9)採取した試験液より溶出率を算出する
採取した試験液30から、局方が指示する分析法を用いて、薬剤Aから溶出した有効成分量を測定し、溶出率を算出する。また、採取した試験液30は、ろ過が不必要な場合を除いて、採取後直ちにろ過する。その際に用いるろ過フィルターは、有効成分を吸着せず、また、分析を妨害する物質が溶出しないものを使用する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例、比較例、及び参考例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
〔1.メッシュサイズの異なる保持具を用いた溶出試験〕
まず、保持具のメッシュサイズの違いによる溶出試験を実施した。この試験では、薬剤の保持具として平板状の固定網を使用した。この試験は、メッシュサイズによる試験液の対流妨害の有無を確認することを目的としている。メッシュが細かい程、開口率が小さくなり、撹拌翼によって生じた液の対流が遮断されてしまう。この試験液の対流への妨害の程度を、各メッシュサイズの条件と、メッシュのない条件との薬剤溶出性の比較により評価することを意図している。
1-1.プレドニゾロン
日本薬局方の溶出試験法のパドル法に定める装置とメッシュサイズの異なる固定網(直径80mmの円形で、全領域が同じメッシュサイズの網状)を用いて、以下のようにしてプレドニゾロンの溶出試験を実施した。使用薬剤には、錠剤の「プレドニン(登録商標)錠5mg」(原薬はプレドニゾロン、シオノギファーマ株式会社製)を選択した。
(1)37℃に加温した試験液900mlを脱気した後、容器にガラス棒をつたわせて静かに注いだ。
(2)「プレドニン(登録商標)錠5mg」1錠を容器に投入した。
(3)固定網を静かに試験液に落とし、水平になるようガラス棒で調整し、固定網を配置した。
(4)撹拌翼下端と容器の内底との距離が25±2mmの位置に撹拌翼をセットし、100rpmにて撹拌を開始した(試験開始)。
(5)試験開始0分、5分、10分、15分、20分に試験液を回収し、溶出規格に準拠した分析方法でプレドニゾロンの溶出率を測定した。
表1には、メッシュサイズの異なる各固定網を使用したときの試験条件および試験結果を示す。また、図6には、試験結果を示す。判定基準には日本薬局方の溶出規格を採用し、規定時間において溶出規格を満たした条件を影響なし(○)とし、溶出規格を満たさなかった条件を影響あり(×)と判定した。この判定結果を表1に示す。
Figure 0007390069000002
上記試験結果(表1及び図6)より、80M以下のメッシュサイズ(目開きサイズ)のとき、試験液対流の影響を受けることなく、薬剤の溶出性を評価することができることが示された。
1-2.アセトアミノフェン
日本薬局方の溶出試験法のパドル法に定める装置とメッシュサイズの異なる固定網を用いて、以下のようにしてアセトアミノフェンの溶出試験を実施した。使用薬剤には、顆粒剤の「カロナール(登録商標)細粒20%」(原薬はアセトアミノフェン、あゆみ製薬株式会社製)を選択した。
(2)、(4)、(5)を下記のようにして実施する以外は、1-1.プレドニゾロンと同様の方法で行った。
(2)「カロナール(登録商標)細粒20%」1gをベッセルに投入した。
(4)撹拌翼下端と容器の内底との距離が25±2mmの位置に撹拌翼をセットし、50rpmにて撹拌を開始した(試験開始)。
(5)試験開始0分、5分、10分、15分、30分に試験液を回収し、溶出規格に準拠した分析方法でアセトアミノフェンの溶出率を測定した。
表2には、メッシュサイズの異なる各固定網を使用したときの試験条件および試験結果を示す。また、図7には、試験結果を示す。判定基準には日本薬局方の溶出規格を採用し、規定時間において溶出規格を満たした条件を影響なし(○)とし、溶出規格を満たさなかった条件を影響あり(×)と判定した。この判定結果を表2に示す。
Figure 0007390069000003
上記試験結果(表2及び図7)より、80M以下のメッシュサイズ(目開きサイズ)のとき、試験液対流の影響を受けることなく、薬剤の溶出性を評価することができることが示された。
以上の結果より、目開きサイズが80M以下の固定網(すなわち、目開きサイズが80M以下の網で形成された保持具)を使用することによって、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性を、試験液対流を妨害することなく、含気泡服薬補助剤による影響のみを反映した評価が可能となることが確認された。
〔2.含気泡服薬補助剤モデル(スポンジ)による溶出試験〕
次に、スポンジモデル実験を実施した。これは、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤自体による、試験液の対流妨害の有無を確認することを目的としている。含気泡服薬補助剤で包含した薬剤は、それ自体が試験において障害物となり得る。そのため、撹拌翼によって生じた試験液の対流を妨害することのない条件下に含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を設置する必要がある。本実験では、この試験液対流への影響のない設置条件を定めるために、条件の制御が容易で、経時的な形態変動が生じない含気泡服薬補助剤モデルとしてスポンジを使用し、各条件とスポンジのない条件との溶出性の比較を行った。
2-1.プレドニゾロン
日本薬局方の溶出試験法のパドル法に定める装置、固定網(保持具に相当)、およびスポンジを用いて、以下のようにしてプレドニゾロンの溶出試験を実施した。使用薬剤には、錠剤の「プレドニン(登録商標)錠5mg」(原薬はプレドニゾロン、シオノギファーマ株式会社製)を選択した。また、本試験には、目開きサイズが20Mの固定網(直径80mmの円形で、全領域が網状部21)と、天然ゴム製のスポンジ(直径70mmの円形、厚さ3mm)を用いた。
(3)を下記のようにして実施する以外は、1-1.プレドニゾロンと同様の方法で溶出試験を実施した。
(3)表3に示す各スポンジ(穴なし、穴φ5mm中心、穴φ10mm端)を下面にセットした固定網を静かに試験液に落とし、水平になるようガラス棒で調整し、図8に示すように固定網を配置した。図8は、容器11内に固定網20が配置されており、該固定網20の下にスポンジ51がセッティングされている。なお、穴を有するスポンジ51の場合は、スポンジの中央部または端部に穴Cが設けられている。図8には、スポンジ51の中央部に穴Cを有するスポンジをセットした固定網20を示している。さらに、容器11の内底には使用薬剤Bのプレドニン(登録商標)錠5mg錠が載置されている。
Figure 0007390069000004
表3には、各スポンジをセットした固定網を使用したときの試験条件および試験結果を示す。また、図9には、試験結果を示す。判定基準には日本薬局方の溶出規格を採用し、規定時間において溶出規格を満たした条件を影響なし(○)とし、溶出規格を満たさなかった条件を影響あり(×)と判定した。この判定結果を表3に示す。
上記試験結果(表3及び図9)より、スポンジ中の穴Cが中心部に位置し、かつ穴Cの水平断面の大きさが直径5mm以上の略円形状の場合に、スポンジがない条件と同等の溶出性を有することが確認された。
2.含気泡服薬補助剤モデル(スポンジ)による溶出試験
2-2.アセトアミノフェン
日本薬局方の溶出試験法のパドル法に定める装置、固定網(保持具に相当)、およびスポンジを用いて、以下のようにしてアセトアミノフェンの溶出試験を実施した。使用薬剤には、顆粒剤の「カロナール(登録商標)細粒20%」(原薬はアセトアミノフェン、あゆみ製薬株式会社製)を選択した。また、本試験には、目開きサイズが20Mの固定網(直径80mmの円形で、全領域が網状部21)と、天然ゴム製のスポンジ(直径70mmの円形、厚さ3mm)を用いた。
(3)を下記のようにする以外は、1-2.アセトアミノフェンと同様に溶出試験を実施した。
(3)表4に示す各スポンジ(穴なし、穴φ5mm中心、穴φ10mm端)を下面にセットした固定網を静かに試験液に落とし、水平になるようガラス棒で調整し、スポンジを下面にセットした固定網を配置した。
Figure 0007390069000005
表4には、各スポンジをセットした固定網を使用したときの試験条件および試験結果を示す。また、図10には、試験結果を示す。判定基準には日本薬局方の溶出規格を採用し、規定時間において溶出規格を満たした条件を影響なし(○)とし、溶出規格を満たさなかった条件を影響あり(×)と判定した。この判定結果を表4に示す。
上記試験結果(表4及び図10)より、スポンジ中の穴Cが中心部に位置し、かつ穴Cの水平断面の大きさが直径5mm以上の略円形状の場合に、スポンジがない条件と同等の溶出性を有することが確認された。
したがって、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の中心部に、直径5mm以上の略円形状の空隙(薬剤を塗布しない領域)を設けることで、試験液の対流を妨害することなく、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性を評価可能であることが示された。
以上より、水に浮遊し、水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性を、試験液対流を妨害することなく、含気泡服薬補助剤による影響のみを反映した評価が可能となった。その条件は、浮上抑止のためのメッシュは80M以下のものを使用し、試験液対流の妨害回避のために含気泡服薬補助剤で包含した薬剤に直径5mmの略円形以上の水平断面積の空隙を中心部に設けるというものである。
以上の結果より、薬剤塗布面20aの中央部に薬剤が配置されない中央領域22を有する網状部21を有する保持具(例えば、保持具20など)を溶出試験に使用することで、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性を、試験液対流を妨害することなく、含気泡服薬補助剤による影響のみを反映した評価が可能となることがわかった。そして、その際の試験条件は、薬剤の浮上抑止のための網状部は目開きサイズが80M以下のものを使用すること、および、薬剤塗布面20aの中央部に薬剤が配置されない中央領域22を直径5mm以上の大きさで設けることであることが確認された。
<実施例1、2>
日本薬局方の溶出試験法のパドル法に定める装置と、平板状の固定網(保持具)20を用いて、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出試験を以下の方法で実施した。固定網は、直径80mmの平面視で略円形であり、目開きサイズが80Mで全領域が網状部21であるものを使用した。なお、含気泡服薬補助剤には、砂糖を主原料とし炭酸ガスを含有する泡沫状食品(6.8g、比重0.48g/cc)を使用し、薬剤には、「プレドニン(登録商標)錠5mg」又は「カロナール(登録商標)細粒20%」を使用した。
(1)37℃に加温した試験液900ml(水、比重1.00g/cc)を脱気した後、容器にガラス棒をつたわせて静かに注いだ。
(2)含気泡含気泡服薬補助剤を調製(準備)した。
(3)0.48g/ccの含気泡服薬補助剤14.2ccに、プレドニン(登録商標)錠5mgを1錠、又はカロナール(登録商標)細粒20%を1g包み込み、ティースプーンで同心円状に毎秒2周の速さで10周混合して、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を準備した。
(4)図11に示すように、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤Aを、中心部に直径5mm以上の空隙Dを設けて固定網20の片側に塗布した。
(5)塗布した薬剤Aが固定網20の下面に側に位置するようにして、表面に気泡が付かないように注意しながら静かに容器の底面に落とし、水平になるようガラス棒で調整し、固定網を配置した。
(6)図1に示すように、撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離Qが25±2mmの範囲内の位置に撹拌機14をセットした。
(7)容器11に撹拌機14をセットした後、直ちに撹拌機14を作動させ、溶出試験を開始した。なお、回転速度は、プレドニン(登録商標)錠5mgの場合は100rpm、カロナール(登録商標)細粒20%の場合は50rpmにて行った。
(8)表5又は表6に記載の時間にサンプリングした試験液を、溶出規格に準拠した分析方法で分析し、溶出率を算出した。表5および表6には、各実施例の試験条件を示す。
<参考例1、2>
含気泡服薬補助剤及び固定網を使用せず、局方に則した方法で、「プレドニン(登録商標)錠5mg」又は「カロナール(登録商標)細粒20%」の溶出試験を実施した。表5および表6には、各参考例の試験条件を示す。
Figure 0007390069000006

Figure 0007390069000007
表5および表6、ならびに図12および図13に、試験結果を示す。図12に示すように、実施例1の溶出率は参考例1の溶出率と比較して大きな差はないことが確認された。また、図13に示すように、実施例2の溶出率は参考例2の溶出率と比較して大きな差はないことが確認された。これらの結果より、実施例1および2に用いた含気泡服薬補助剤が薬剤の溶出性に影響しないことが確認された。
<実施例3、4>
日本薬局方の溶出試験法のパドル法に定める装置と、ドーナツ形状の保持具120を用いて、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出試験を以下の方法で実施した。保持具は、直径が80mm、中央領域22の直径が15mm、かつ、目開きサイズが20Mのものを使用した。なお、含気泡服薬補助剤には、砂糖を主原料とし炭酸ガスを含有する泡沫状食品(12.7g、比重0.48g/cc)を、薬剤には、「プレドニン(登録商標)錠5mg」又は「カロナール(登録商標)細粒20%」を用いた。
(1)37℃に加温した試験液900ml(水、比重1.00g/cc)を脱気した後、容器にガラス棒をつたわせて静かに注いだ。
(2)含気泡含気泡服薬補助剤を調製(準備)した。
(3)0.48g/ccの含気泡服薬補助剤26.5ccに、プレドニン(登録商標)錠5mgを1錠、又はカロナール(登録商標)細粒20%を1g包み込み、ティースプーンで同心円状に毎秒2周の速さで10周混合して、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤を準備した。
(4)図14(a)~図14(c)に示すように、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤Aを保持具120に充填した。すなわち、図14(a)に示すような中央領域22を有する保持具120に、図14(b)に示すように含気泡服薬補助剤で包含した薬剤Aを、中央領域22を除く部分(すなわち、薬剤塗布領域23)に充填し、図14(c)に示すように保持具120の上面127にて蓋をした。
(5)図15(a)に示すように、保持具120の上面127が上になるようにして、表面に気泡が付かないように注意しながら静かに容器11の底面に落とし、水平になるようガラス棒で調整し、保持具120を配置した。
(6)図15(b)に示すように、撹拌翼16の下端と容器11の内底との距離が25±2mmの位置に撹拌機14をセットした。
(7)容器11に撹拌機14をセットした後、直ちに撹拌機14を作動させ、溶出試験を開始した。なお、回転速度は、プレドニン(登録商標)錠5mgの場合は100rpm、カロナール(登録商標)細粒20%の場合は50rpmにて行った。
(8)表7又は表8に記載の時間にサンプリングした試験液を、溶出規格に準拠した分析方法で分析し、溶出率を算出した。表7および表8には、各実施例の試験条件を示す。
<参考例3、4>
含気泡服薬補助剤及び保持具120を使用せず、局方に則した方法で、「プレドニン(登録商標)錠5mg」又は「カロナール(登録商標)細粒20%」の溶出試験を実施した。表7および表8には、各参考例の試験条件を示す。
Figure 0007390069000008

Figure 0007390069000009
表7および表8、ならびに図16および図17に、試験結果を示す。図16に示すように、実施例3の溶出率は参考例3の溶出率と比較して大きな差はないことが確認された。また、図17に示すように、実施例4の溶出率は参考例4の溶出率と比較して大きな差はないことが確認された。これらの結果より、実施例3および4に用いた含気泡服薬補助剤が薬剤の溶出性に影響しないことが確認された。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した各実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
本発明にかかる溶出試験装置を用いて溶出試験を行うことで、試験液に浮遊し、試験液に分散する含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性について、客観的な評価が可能となる。本発明にかかる溶出試験装置および溶出試験方法は、含気泡服薬補助剤で包含した薬剤の溶出性の評価に好適に利用される。
1 :溶出試験装置
11 :容器(ベッセル)
13 :蓋
14 :撹拌機(パドル)
15 :撹拌機の回転軸
16 :撹拌機の撹拌翼
20 :保持具(固定網)
20’ :保持具
20a :薬剤塗布面
21 :網状部
22 :中央領域
23 :薬剤塗布領域
25 :仕切り
30 :試験液
41 :容器の中心線
51 :スポンジ
120 :保持具
127 :保持具の上面
128 :保持具の下面
129 :保持具の側面
220 :保持具
225 :連結部
A :含気泡服薬補助剤で包含された薬剤
B :使用薬剤
C :スポンジの穴
D :空隙

Claims (10)

  1. 日本薬局方の溶出試験法によって、試験液以下の比重、且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験を行うときに使用される薬剤の保持具であって、
    目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成され、薬剤塗布面を有している網状部を備え、
    前記網状部は、
    前記薬剤塗布面の中央部に位置し、薬剤が配置されない中央領域と、
    前記中央領域の外周に設けられている薬剤塗布領域と
    を有しており、
    前記中央領域と前記薬剤塗布領域との境界には、仕切りが設けられており、
    前記仕切りは、前記薬剤塗布面の中心から2.5mm以上離間している、
    薬剤の保持具。
  2. 前記網状部は、環状形状を有しており、
    前記中央領域は、直径が5mm以上の空隙となっている、
    請求項1に記載の薬剤の保持具。
  3. 前記網状部は、内部に空間を有する円環状の外形を有しており、
    前記内部の空間を形成する前記網状部の少なくとも一面が、前記薬剤塗布面となっている、請求項1に記載の薬剤の保持具。
  4. 日本薬局方の溶出試験法に用いられる溶出試験装置であって、
    薬剤および液体を入れる容器と、
    前記容器内の液体を撹拌する撹拌機と、
    請求項1から3の何れか1項に記載の薬剤の保持具と
    を備えている溶出試験装置。
  5. 前記容器内において、前記保持具は、前記網状部の前記薬剤塗布面が下方側に位置するように配置される、請求項4に記載の溶出試験装置。
  6. 前記撹拌機の下端と、前記容器の内底との距離が、25±2mmの範囲内である、請求項4に記載の溶出試験装置。
  7. 前記容器内において、前記保持具は固定配置される、請求項4に記載の溶出試験装置。
  8. 請求項4に記載の溶出試験装置を用いて行う薬剤の溶出試験方法。
  9. 試験液以下の比重、且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験方法であって、
    日本薬局方の溶出試験法に用いられる溶出試験装置を使用し、
    前記溶出試験装置は、
    薬剤および液体を入れる容器と、
    前記容器内の液体を撹拌する撹拌機と、
    目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成され、薬剤塗布面を有している網状部を有する薬剤の保持具と
    を備えており、
    前記保持具の前記薬剤塗布面に前記薬剤を塗布する際に、前記薬剤塗布面の中央部に薬剤が配置されない中央領域を設け、前記中央領域の中心から2.5mm以上の外周に前記薬剤を塗布して行う、薬剤の溶出試験方法。
  10. 日本薬局方の溶出試験法によって、試験液以下の比重、且つ水に分散性の含気泡服薬補助剤で包含された薬剤の溶出試験を行うときに使用される薬剤の保持具の使用方法であって、
    目開きサイズが80メッシュ以下の網で形成され、薬剤塗布面を有している網状部を有する薬剤の保持具に前記薬剤を塗布する際に、
    前記薬剤塗布面の中央部に薬剤が配置されない中央領域を設け、
    前記中央領域の外周に薬剤を塗布する、薬剤の保持具の使用方法。
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