JP7387010B2 - 空気調和システムおよび空気調和装置の制御方法 - Google Patents

空気調和システムおよび空気調和装置の制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、空調対象空間を空気調和する空気調和システム、および空気調和装置の制御方法に関する。
近年、居住環境の快適性向上のニーズが高まってきている。空気調和装置について、居住する人間の温冷感を快適に保つ役目の重要性が増している。快適性を実現するためにPMV(Predicted Mean Vote)という快適指標が提案されている。空調対象空間に居るユーザのPMVを監視して空気調和機を制御する空調制御システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、室内機が設置されている居室の形状および大きさを認識し、居室内の人の状態に応じた空調を行う空気調和機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に開示された空気調和機は、居室の画像情報を取り込む撮像部と、撮像部によって取り込まれる画像情報に基づいて居室の形状および大きさを検出する画像処理部とを有する。特許文献2には、画像処理部は、撮像部によって取り込まれた画像データに家具または仕切り壁が含まれていても、家具または仕切り壁と天井および壁との間で形成される稜線によって、家具および仕切り壁を判別することが記載されている。
国際公開第2008/087959号 特開2015-161425号公報
特許文献1に開示された空調制御システムは、部屋に居るユーザの快適性が向上するように空気調和を行うが、部屋内の家具の移動などレイアウトが変更された場合、レイアウト変更前と同じ空気調和を行うと、ユーザの快適性が低下してしまうおそれがある。部屋に複数の人がいる場合、複数の人の快適性を向上させることはさらに困難になる。
一方、特許文献2に開示された空気調和機は、部屋のレイアウトが変更された場合、家具および仕切り板など物理的な物を検出することで居室の形状および大きさを認識するが、部屋の空気調和に対する影響を把握できない。そのため、特許文献2に開示された空気調和機は、家具および仕切り板など物理的な物を障害物として認識して空気調和制御の内容を変更してしまうと、部屋に居る人の快適性が損なわれてしまうことがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、空調対象空間のレイアウトが変更されても、空調対象空間に居るユーザの快適性の向上させることができる空気調和システム、および空気調和装置の制御方法を提供するものである。
本開示に係る空気調和システムは、空調対象空間を空気調和する空気調和装置と、前記空調対象空間における熱放射状態および人の状態を検出する検出手段と、前記空調対象空間の異なるレイアウトを表す複数のレイアウトモデルと、前記レイアウトモデル毎の複数の空調制御パターンと、前記空調対象空間に適用されている前記レイアウトモデルである適用モデルと、前記適用モデルについて前記空気調和装置の運転状態と前記運転状態に対応する前記熱放射状態とが組み合わされた複数の学習データとを記憶する記憶装置と、前記空気調和装置から取得する前記運転状態および前記検出手段によって検出される前記熱放射状態の組み合わせデータと前記複数の学習データとを比較することで前記空調対象空間のレイアウトが変更されたか否かを判定し、前記空調対象空間のレイアウトが変更されていると判定した場合、前記組み合わせデータに対応する新規レイアウトモデルを前記複数のレイアウトモデルから選択し、前記新規レイアウトモデルの前記複数の空調制御パターンから、前記検出手段によって検出される前記人の状態に基づいて空調制御パターンを求める制御装置と、を有するものである。
本開示に係る空気調和装置の制御方法は、空調対象空間における熱放射状態および人の状態を検出する検出手段ならびに記憶装置のそれぞれと接続される制御装置による空気調和装置の制御方法であって、前記空調対象空間の異なるレイアウトを表す複数のレイアウトモデルと、前記レイアウトモデル毎の複数の空調制御パターンと、前記空調対象空間に適用されている前記レイアウトモデルである適用モデルと、前記適用モデルについて前記空気調和装置の運転状態と前記運転状態に対応する前記熱放射状態とが組み合わされた複数の学習データとを前記記憶装置に記憶させるステップと、前記空気調和装置から取得する前記運転状態および前記検出手段によって検出される前記熱放射状態の組み合わせデータと前記複数の学習データとを比較することで前記空調対象空間のレイアウトが変更されたか否かを判定するステップと、前記空調対象空間のレイアウトが変更されていると判定すると、前記組み合わせデータに対応する新規レイアウトモデルを前記複数のレイアウトモデルから選択するステップと、前記新規レイアウトモデルの前記複数の空調制御パターンから、前記検出手段によって検出される前記人の状態に基づいて空調制御パターンを求めるステップと、を有するものである。
本開示によれば、空調対象空間のレイアウトが変更されても、複数のレイアウトモデルから空調対象空間のレイアウトに最も適合したレイアウトモデルが選択される。そして、選択されたレイアウトモデルの複数の空調制御パターンから空調対象空間に居る人の状態に対応する空調制御パターンが空気調和装置に適用される。そのため、空調対象空間に居るユーザの快適性が向上する。
実施の形態1に係る空気調和システムの一構成例を示す図である。 図1に示した空気調和装置の一構成例を示す冷媒回路図である。 図2に示した負荷側ユニットの一構成例を示す側面模式図である。 図3に示した第1フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。 図3に示した第2フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。 図2に示した赤外線センサが検出する温度分布の重力方向を基準とした傾斜角度の範囲の一例を示す図である。 図2に示した赤外線センサが検出する温度分布の水平方向の範囲の一例を示す図である。 図2に示した赤外線センサによって検出された温度分布を2次元熱画像に表示した場合の一例を示すイメージ図である。 図2に示した制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 図9に示した制御装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。 図9に示した制御装置の別の構成例を示すハードウェア構成図である。 図1に示した情報処理端末の一構成例を示すブロック図である。 図1に示した情報処理装置の制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 図13に示すレイアウト判定部の一構成例を示す機能ブロック図である。 レイアウトモデルと空調データとの対応付けを説明するための模式図である。 図8に示した熱画像に対する判定手段による解析結果の一例を示すイメージ図である。 図14に示した判定手段がレイアウトモデルの判定に用いる基準熱画像の一例を示すイメージ図である。 図14に示した判定手段が図16に示した熱画像から特徴点を抽出した場合の一例を示すイメージ図である。 図14に示した判定手段によって空調対象空間の形状を検出する場合の一例を説明するための模式図である。 図13に示した制御決定部の一構成例を示す機能ブロック図である。 活動の種類と活動量を代表するエネルギー代謝率とを記述した組み合わせの例を示すテーブルである。 図13に示した演算装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。 図1に示した空気調和装置が空気調和する空調対象空間の一例を示すレイアウト図である。 各ユーザの活動量および位置の一例を示す表である。 実施の形態1に係る情報処理装置の動作手順を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る情報処理装置の動作手順を示すフローチャートである。 図23に示した室内の熱画像の一例を示すイメージ図である。 図27に示した熱画像に対する判定手段による解析結果の一例を示すイメージ図である。 図14に示した判定手段が図28に示した熱画像から特徴点を抽出した場合の一例を示すイメージ図である。 実施の形態1に係る情報処理装置の図26に示すステップS111以降の動作手順を示す模式図である。 快適効率の算出結果の一例を示すテーブルである。 ステップS113で決定された空調制御パターンの場合のIPMV分布の一例を示すイメージ図である。 ステップS113で決定された空調制御パターンの場合のIPMV分布の別の例を示すイメージ図である。 変形例1の空気調和システムの一構成例を示す図である。
本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。本実施の形態で説明する各種の具体的な設定例は一例であり、記載された設定例に限定されない。また、本開示の実施の形態において、通信とは、無線通信および有線通信のいずれか一方または両方を意味する。本実施の形態において、通信は、無線通信と有線通信とが混在した通信方式であってもよい。通信方式は、例えば、ある区間では無線通信が行われ、別の空間では有線通信が行われるものであってもよい。また、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるものであってもよい。
実施の形態1.
本実施の形態1の空気調和システム1の構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る空気調和システムの一構成例を示す図である。図1に示すように、空気調和システムは、空調対象空間となる室内の空気を調和する空気調和装置10と、室内の熱放射状態および室内に居る人の状態を検出する検出手段30と、空気調和装置10および検出手段30と通信接続される情報処理装置2とを有する。検出手段30は、室内の人の状態として、室内に居るユーザの活動量および位置とを検出する。図1に示す検出手段30は、室内に居るユーザの位置および活動量と、室内の熱放射状態とを検出する熱検出手段31を有する。
空気調和装置10および検出手段30はネットワーク50を介して情報処理装置2と通信接続される。また、ネットワーク50には、空気調和装置10のユーザの情報処理端末40が接続される。ネットワーク50は、例えば、インターネットである。
図1に示した空気調和装置10の構成を説明する。図2は、図1に示した空気調和装置の一構成例を示す冷媒回路図である。空気調和装置10は、熱源を生成する熱源側ユニット104と、熱源側ユニット104で生成される熱源を用いて室内の空気を調整する負荷側ユニット103とを有する。熱源側ユニット104は、圧縮機119、熱源側熱交換器116、膨張弁117、送風機114および四方弁118を有する。負荷側ユニット103は、負荷側熱交換器115、送風機113、風向調整部105および制御装置130を有する。
風向調整部105は、負荷側ユニット103から吹き出される空気の吹き出し方向を調整する第1フラップ4および第2フラップ5を有する。負荷側ユニット103には、環境検出部120が設けられている。環境検出部120は、室内の空気の温度を検出する室温センサ121と、室内の空気の湿度を検出する湿度センサ122と、負荷側ユニット103から室内に吹き出される空気の温度Tbを検出する温度センサ123とを有する。また、負荷側ユニット103には、室内の空間の温度分布を検出する赤外線センサ140が設けられている。赤外線センサ140は、図1に示した検出手段30として機能する。
圧縮機119、熱源側熱交換器116、膨張弁117および負荷側熱交換器115が冷媒配管110で接続され、冷媒が循環する冷媒回路102が構成される。圧縮機119、膨張弁117、送風機114、四方弁118および風向調整部105は制御装置130と通信接続される。環境検出部120および赤外線センサ140は制御装置130と通信接続される。
圧縮機119は、吸入する冷媒を圧縮して吐出する。圧縮機119は、例えば、容量を変更できるインバータ式圧縮機である。四方弁118は、冷媒回路102を流通する冷媒の流通方向を変更する。膨張弁117は、冷媒を減圧して膨張させる。膨張弁117は、例えば、電子膨張弁である。熱源側熱交換器116は、冷媒と外気とを熱交換させる熱交換器である。負荷側熱交換器115は、冷媒と室内の空気とを熱交換させる熱交換器である。熱源側熱交換器116および負荷側熱交換器115は、例えば、フィンチューブ式熱交換器である。
冷媒が圧縮と膨張とを繰り返しながら冷媒回路102を循環することで、ヒートポンプが形成される。負荷側ユニット103は、冷房、暖房、除湿、加湿、保湿および送風などの運転を行うことで、室内の空気を調整する。図2では、制御装置130が負荷側ユニット103に設けられている場合を示しているが、制御装置130の設置位置は負荷側ユニット103に限定されない。制御装置130は、熱源側ユニット104に設けられていてもよく、負荷側ユニット103および熱源側ユニット104の両方を除く位置に設けられていてもよい。また、凝縮温度および蒸発温度を検出する温度センサ(図示せず)が空気調和装置10に設けられていてもよい。
図3は、図2に示した負荷側ユニットの一構成例を示す側面模式図である。負荷側ユニット103は、天井75に埋め込まれている。送風機113が回転すると、負荷側ユニット103において、破線矢印に示す方向に空気が流通する気流が形成され、吹出口6を介して空気が室内に吹き出される。吹出口6には、第1フラップ4および第2フラップ5が設けられている。第2フラップ5は、前方羽根5aおよび後方羽根5bを有する。
図4は、図3に示した第1フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。図4に示すように、第1フラップ4は羽根4a~4dを有する。図4においては、説明のために、負荷側ユニット103を上から見下ろしたとき、透視される羽根4a~4dを示している。第1フラップ4の羽根4a~4dの角度をθhと表し、負荷側ユニット103の正面方向(X軸矢印の反対方向)を水平基準θh0=0°とする。図4では、水平方向の角度θh1のときの空気の吹き出し方向ad1を破線の矢印で示し、水平方向の角度θh2のときの空気の吹き出し方向ad2を実線の矢印で示している。
図5は、図3に示した第2フラップの角度と空気の吹き出し方向との関係を示す模式図である。図5においては、説明のために、図3に示した第2フラップ5のうち、前方羽根5aを拡大して示し、後方羽根5bを示すことを省略している。負荷側ユニット103の重力方向(Z軸矢印の反対方向)を垂直基準Vaxとして、前方羽根5aの角度をθvと表す。図5は、重力方向に対する角度θv1のときの空気の吹き出し方向ad3を実線の矢印で示し、重力方向の角度θv2のときの空気の吹き出し方向ad4を破線の矢印で示している。
なお、本実施の形態1においては、負荷側ユニット103が天井埋め込みタイプの場合で説明したが、天井埋め込みタイプに限らず、天井の室内側の面に取り付けられるタイプ、または壁に取りつけられるタイプなど、他のタイプであってもよい。また、図3に示した負荷側ユニット103の構成は一例であり、図3に示した構成に限らない。負荷側熱交換器115および送風機113の配置は図3に示した構成に限定されない。
また、負荷側ユニット103から吹き出される空気の吹き出し方向を調整する構成は、図3~図5を参照して説明した風向調整部105に限らない。風向調整部105は水平方向の角度を調整する第1フラップ4および重力方向に対する傾斜角度を調整する第2フラップ5の2種類のベーンを有する構成であるが、水平方向の角度と重力方向に対する傾斜角度とを組み合わせた方向のうち、どの方向にも角度を調整できる1種類のベーンが設けられた構成でもよい。さらに、負荷側ユニット103から吹き出される空気の吹き出し方向を調整する手段として、風向調整部105のような手段に限らず、吹出口自体の方向を変更する手段であってもよい。例えば、吹出口の水平方向の角度と重力方向に対する傾斜角度のそれぞれの角度を変更する手段が考えられる。
図6は、図2に示した赤外線センサが検出する温度分布の重力方向を基準とした傾斜角度の範囲の一例を示す図である。図5と同様に、垂直基準Vaxを基準とした傾斜角度をθvとする。図7は、図2に示した赤外線センサが検出する温度分布の水平方向の範囲の一例を示す図である。図4と同様に、水平基準θh0を基準とした水平方向の角度をθhとする。赤外線センサ140は、図6および図7に示すように、負荷側ユニット103が対向する壁の方向(Y軸矢印の反対方向)に対して、重力方向に対する傾斜角度θvの一定の範囲と、水平方向の角度θhの一定の範囲とにおける室内の温度分布を測定する。
図8は、図2に示した赤外線センサによって検出された温度分布を2次元熱画像に表示した場合の一例を示すイメージ図である。説明のために、図8において、壁、床および天井のそれぞれと他の部分との境を破線で示している。一般的には、壁、床および天井の各材料の熱の伝導率が異なるため、温度分布を示す2次元熱画像において、壁、床および天井の温度が互いに異なり、各境界を検出することができる。
図8に示す熱画像Img1においては、模様の密度が高いほど温度が高いことを示している。暖かい空気は、床面FLよりも天井に近い側に滞留する傾向があるため、床面FLよりも天井側の方が模様の密度が高くなっている。床面FLは温度が低いため、模様が表示されていない。図8に示す熱画像Img1を参照すると、室内に人がいる場合、人体の表面温度が床面FLおよび壁の温度と異なるため、図8が示す熱画像を解析して、人体の位置を検出できることがわかる。また、図8が示す熱画像を解析して、ユーザMAおよびユーザMBの表面温度を比較することで、各ユーザの活動量を推測できる。
また、図8に示す熱画像Img1は、熱放射の相対値から、窓302だけでなく、飾り棚301、ソファ303および304ならびにピアノ305等の家具を検出できることを示す。
図9は、図2に示した制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。制御装置130は、例えば、マイクロコンピュータである。制御装置130は、冷凍サイクル制御手段131と、通信手段132とを有する。制御装置130は、マイクロコンピュータなどの演算装置がソフトウェアを実行することにより各種機能が実現される。また、制御装置130は、各種機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアで構成されてもよい。
冷凍サイクル制御手段131は、負荷側ユニット103の冷房、暖房、除湿、加湿、保湿および送風などの運転に対応して四方弁118を制御する。冷凍サイクル制御手段131は、室温および設定温度と、湿度および設定湿度とに基づいて、冷媒回路102の冷凍サイクルを制御する。例えば、冷凍サイクル制御手段131は、室温が設定温度と一定の範囲で一致し、室内の湿度が設定湿度と一定の範囲で一致するように、圧縮機119の運転周波数と、膨張弁117の開度と、送風機113および114の回転数とを制御する。送風機113によって生成される気流の風速Wは、例えば、大、中および小の3段階で選択できる。設定温度および設定湿度は、図に示さないリモートコントローラを介して制御装置130にユーザによって設定される。
また、冷凍サイクル制御手段131は、室内の熱等の環境を示す情報である環境情報と空気調和装置10の運転状態を示す情報である運転情報とを通信手段132に送信する。環境情報は、室温センサ121によって検出される室温と、湿度センサ122によって検出される湿度と、赤外線センサ140によって検出される室内の温度分布を示す2次元熱画像のデータとを含む。運転情報は、例えば、圧縮機119の周波数と、凝縮温度と、蒸発温度と、膨張弁117の開度との情報を含む。運転情報は、温度センサ123によって検出される温度Tbと、第1フラップ4の水平方向の角度θhと、第2フラップ5の傾斜角度θvと、風速Wとを含む気流情報を含んでいてもよい。運転情報は、空気調和装置10が実行中の運転モードの情報を含んでいてもよい。運転モードの種類は、暖房運転、冷房運転、送風運転および除霜運転である。
さらに、冷凍サイクル制御手段131は、通信手段132から空調制御パターンの情報を受信すると、空調制御パターンにしたがって、風向調整部105および送風機113を制御する。具体的には、冷凍サイクル制御手段131は、空調制御パターンに対応して、吹き出し温度、風速および風向を調整する。
空調制御パターンは、例えば、温度センサ123の検出値である温度Tbと、第1フラップ4の水平方向の角度θhと、第2フラップ5の傾斜角度θvと、負荷側ユニット103から吹き出される空気の風速Wとの4つの制御パラメータの組み合わせである。複数の空調制御パターンは、これら4つの制御パラメータのうち、少なくとも1つの制御パラメータが相互に異なるように組み合わされたパターンである。複数の空調制御パターンの具体例は後で説明する。
通信手段132は、冷凍サイクル制御手段131から受信する環境情報および運転情報を情報処理装置2に送信する。通信手段132は、空調制御パターンの情報を情報処理装置2から受信すると、受信した空調制御パターンの情報を冷凍サイクル制御手段131に送信する。通信手段132は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)にしたがって、情報処理装置2と情報を送受信する。
ここで、図9に示した制御装置130のハードウェアの一例を説明する。図10は、図9に示した制御装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。制御装置130の各種機能がハードウェアで実行される場合、図9に示した制御装置130は、図10に示すように、処理回路80で構成される。図9に示した、冷凍サイクル制御手段131および通信手段132の各機能は、処理回路80により実現される。
各機能がハードウェアで実行される場合、処理回路80は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものに該当する。冷凍サイクル制御手段131および通信手段132の各手段の機能のそれぞれを処理回路80で実現してもよい。また、冷凍サイクル制御手段131および通信手段132の各手段の機能を1つの処理回路80で実現してもよい。
また、図9に示した制御装置130の別のハードウェアの一例を説明する。図11は、図9に示した制御装置の別の構成例を示すハードウェア構成図である。制御装置130の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図9に示した制御装置130は、図11に示すように、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ81およびメモリ82で構成される。冷凍サイクル制御手段131および通信手段132の各機能は、プロセッサ81およびメモリ82により実現される。図11は、プロセッサ81およびメモリ82が互いにバス83を介して通信可能に接続されることを示している。
各機能がソフトウェアで実行される場合、冷凍サイクル制御手段131および通信手段132の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ82に格納される。プロセッサ81は、メモリ82に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各手段の機能を実現する。
メモリ82として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable ROM)およびEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリが用いられる。また、メモリ82として、RAM(Random Access Memory)の揮発性の半導体メモリが用いられてもよい。さらに、メモリ82として、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の着脱可能な記録媒体が用いられてもよい。
次に、空気調和装置10のユーザが使用する情報処理端末40の構成を説明する。図12は、図1に示した情報処理端末の一構成例を示すブロック図である。情報処理端末40は、例えば、スマートフォンおよびPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末である。情報処理端末40は、端末制御部41と、記憶部42と、入力部43と、表示部44と、無線通信部45とを有する。
記憶部42は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。入力部43は、例えば、タッチパネルである。表示部44は、例えば、液晶ディスプレイ装置である。無線通信部45は、無線基地局(図示せず)を介して、ネットワーク50と接続される。端末制御部41は、プログラムを記憶するメモリ412と、プログラムにしたがって処理を実行するCPU411とを有する。
次に、図1に示した情報処理装置2の構成を説明する前に、情報処理装置2が空気調和装置10に実行させる空調制御パターンを決定する際に用いる快適性指標について説明する。はじめに、快適性指標の一種であるPMVについて説明する。
人にとって、作業時における疲労および作業のしやすさの感覚は、人をとりまく温熱環境、視環境および音環境等の物理的な環境要因で構成される。温熱環境は、例えば、温度、湿度、気流および輻射である。視環境は、例えば、照度である。音環境は、例えば、音圧である。これらの環境要因の組み合わせである複合環境は、その環境で働く人の作業の適合感および人の疲労感に影響を与える。
PMVは、温熱環境における人の快適度および温冷感を数値で評価する指標として、デンマーク工科大学ファンガー教授によって提唱された値である。PMVは、1984年にISO-7730として国際規格化された。PMVは、人体の熱負荷と人の温冷感とを結びつけたものである。具体的には、PMVは、空気環境側の要素と人体側の要素とによよって、人体に関する熱平衡式が立てられ、その熱平衡式に人間が快適と感じるときの皮膚温度と発汗による放熱量との式を代入することで算出される。空気環境側の要素は、空気温度だけではなく、放射温度、輻射温度、湿度および気流等の要素である。人体側の要素は、人の活動量、着衣量および平均皮膚温度等の要素である。
活動量は、人の生体情報の一例であり、MET(Metabolic Equivalent)という運動強度を示す単位で表される。種々の運動がMETを用いて数値化されている。例えば、人が安静に座ったままテレビを観賞しているときの運動強度は1METと定義されている。
本実施の形態1においては、快適性指標が個人の快適性指標であるIPMV(Individual PMV)の場合で説明する。IPMV値は、PMVに基づく値であるが、空調対象空間の全体の温冷感の平均値ではなく、人が居る位置を特定し、特定した位置の温冷感である局所温冷感を示す値である。局所温冷感は、局所快適度と称されることもある。
Figure 0007387010000001
式(1)における8つの変数について説明する。Mは代謝量[W/m2]であり、Wは機械的仕事量[W/m2]である。Edは不感蒸泄量[W/m2]であり、Esは皮膚表面よりの汗蒸発熱損失量[W/m2]である。Ereは呼吸による潜熱損失量[W/m2]であり、Creは呼吸による顕熱損失量[W/m2]である。Rは放射熱損失量[W/m2]であり、Cは対流熱損失量[W/m2]である。
式(1)に示すように、IPMVは、温度、湿度および放射温度等によって、人の温冷感が数値で表されたものである。IPMVの範囲は、-3~+3である。IPMV=0のときを中立としている。IPMV=0のとき、快適と定義されている。IPMV=3のとき暑いと定義され、IPMV値=2のとき暖かいと定義され、IPMV=1のとき少し暖かいと定義されている。IPMV=-3のとき寒いと定義され、IPMV=-2のとき涼しいと定義され、IPMV=-1のとき少し涼しいと定義されている。つまり、IPMVが0に近いほど、人の快適性が向上すると定義されている。
次に、図1に示した情報処理装置2の構成を説明する。図13は、図1に示した情報処理装置の制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。情報処理装置2は、例えば、サーバ装置である。情報処理装置2は、IPMVデータベース212を記憶する記憶装置21と、部屋のレイアウトと、室内に居る複数のユーザの活動量、位置および快適性指標とに基づいて最適な空調制御パターンを求めて空気調和装置10に提供する制御装置22とを有する。
記憶装置21は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)である。制御装置22は、例えば、マイクロコンピュータである。制御装置22は、マイクロコンピュータなどの演算回路がソフトウェアを実行することにより各種機能が実現される。このソフトウェアには、後で説明するフローチャート(図25および図26)に示す手順が書き込まれている。
記憶装置21は、室内の複数のレイアウトモデルに関するデータが格納されるレイアウトモデルデータベース211と、IPMVに関するデータが格納されるIPMVデータベース212とを記憶する。レイアウトモデルは、空気調和装置10が行う空気調和に影響を及ぼす部屋の形状および家具の配置等のレイアウトを示す仮想的なモデルである。本実施の形態1においては、空気調和装置10の空調対象空間である部屋の複数種の形状と、部屋内における1つ以上の家具の複数種の配置との組み合わせから、複数のレイアウトモデルが想定されている。レイアウトモデルデータベース211は、レイアウトモデル毎に、レイアウトモデルの特徴点を示す空調データと、レイアウトモデルと空調データとを対応づける関係情報とを記憶する。空調データは、学習データまたは教師データである。学習データおよび教師データのそれぞれは、空気調和装置10の運転状態の情報と部屋の熱放射状態を示す熱画像のデータとの組み合わせデータを有する。
IPMVデータベース212は、レイアウトモデル毎にIPMV(快適性指標)モデルを記憶する。IPMVモデルは、空気調和装置10の複数の空調制御パターンのそれぞれに対応する、室内におけるユーザの快適度を示す快適性指標の分布である快適性指標分布を含むグループが、複数の活動量毎に分類されて格納されたものである。また、記憶装置21は、IPMVデータベース212を生成するための標準的な流体3次元モデル(図示せず)を記憶している。
制御装置22は、データ取得手段11と、レイアウト判定部12と、制御決定部13とを有する。データ取得手段11は、一定の周期で空気調和装置10から受信する環境情報および運転情報を記憶装置21に記憶させる。データ取得手段11は、一定の周期で空気調和装置10から受信する情報を記憶装置21に時系列で記憶させ、空気調和装置10の動作状態を監視する。
図14は、図13に示すレイアウト判定部の一構成例を示す機能ブロック図である。レイアウト判定部12は、判定手段251と、レイアウト選択手段252と、学習手段253とを有する。
判定手段251は、記憶装置21が記憶した運転情報から運転状態の情報を取得する。また、判定手段251は、記憶装置21が記憶した環境情報から2次元熱画像のデータを読み出し、熱画像から人の部分を取り除いた熱放射状態を示す室内熱画像を生成する。そして、判定手段251は、運転状態と室内熱画像による熱放射状態との組み合わせデータと、適用モデルの複数の学習データとを比較し、組み合わせデータに一致する学習データがあるか否かを判定する。適用モデルとは、複数のレイアウトモデルのうち、現在の部屋のレイアウトに最も適合するレイアウトモデルとして、適用されているレイアウトモデルである。判定手段251は、組み合わせデータに一致する学習データがある場合、部屋のレイアウトは変更されていないと判定し、組み合わせデータに一致する学習データがない場合、部屋のレイアウトが変更されたと判定する。
例えば、判定手段251は、室内熱画像から特徴点を抽出し、抽出した特徴点と、現在の運転状態に対応する学習データが示す特徴点との一致量が予め決められた閾値以上であるか否かを判定する。判定の結果、一致量が閾値以上である場合、判定手段251は、現在の部屋のレイアウトが適用モデルに適合していると判定する。一方、一致量が閾値より小さい場合、判定手段251は、現在の部屋のレイアウトが適用モデルに適合しておらず、部屋のレイアウトが変更されたと判定する。閾値は記憶装置21に記憶されている。
本実施の形態1においては、判定手段251は、空調対象空間である部屋の形状の変更および家具の配置の変更のうち、少なくとも1つの変更が空気調和に影響を及ぼすほど異なる場合に、レイアウトモデルが変更されたと判定する。例えば、ダイニングテーブルに置かれた複数の椅子のうち、1つの椅子を移動しても、空気調和装置10から吹き出される空気の流れに大きな影響を及ぼさない。そのため、このような家具の移動を、判定手段251は、レイアウトモデルが変更されたものと判定しない。
また、判定手段251は、レイアウトが変更されたか否かをユーザに問い合わせてもよい。具体的には、判定手段251は、組み合わせデータと適用モデルの複数の学習データとを比較し、組み合わせデータに一致する学習データがない場合、情報処理端末40に部屋のレイアウトが変更されたか否かを問い合わせる旨の情報を含む照会メッセージを送信する。そして、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更された旨の情報を含む回答メッセージを情報処理端末40から受信する場合、部屋のレイアウトが変更されたと判定する。一方、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更さていない旨の情報を含む回答メッセージを情報処理端末40から受信する場合、部屋のレイアウトが変更されていないと判定する。
レイアウト選択手段252は、判定手段251によって部屋のレイアウトが変更されと判定された場合、組み合わせデータに対応する新規レイアウトモデルを複数のレイアウトモデルから選択し、新規レイアウトモデルを次の適用モデルに更新する。具体的には、レイアウト選択手段252は、判定手段251によって熱画像から抽出された特徴点と空調データが示す特徴点との一致量が最大になるレイアウトモデルを新規レイアウトモデルとして選択する。また、レイアウト選択手段252は、判定手段251によって部屋のレイアウトが変更されていないと判定された場合、選択するレイアウトモデルを現在の適用モデルに維持する。
学習手段253は、レイアウト選択手段252によって選択された適用モデルの熱放射状態を示す熱画像のデータと空気調和装置10の運転状態の情報を組み合わせて、学習データとして記憶装置21に記憶させる。記憶装置21が学習データとして記憶する熱画像のデータは、判定手段251によって加工された画像のデータであってもよい。この場合の具体例を後で説明する。
図15は、レイアウトモデルと空調データとの対応付けを説明するための模式図である。図15に示すように、関係情報は、レイアウトモデル毎に異なる識別子が割り当てられている。LMD1~LMD3はレイアウトモデル識別子である。関係情報には、レイアウトモデル識別子に対応して、適用モデルであるか否かの情報と、空調データの識別子と、IPMVモデルの識別子とが登録されている。ACD1~ACD3は空調データの識別子である。空調データの識別子に対応づけられて、複数の学習データ、または教師データが図14に示したレイアウトモデルデータベース211に格納されている。適用モデルに採用されていないレイアウトモデルには、教師データが対応づけられている。
図15は、レイアウトモデル識別子LMD1のレイアウトモデルが適用モデルであることを示す。そして、レイアウトモデル識別子LMD1のレイアウトモデルについて、空調データの識別子ACD1で特定される複数の学習データが図14に示したレイアウトモデルデータベース211に蓄積されている。複数の学習データは、例えば、冷房運転時の熱画像データおよび暖房運転時の熱画像データである。各学習データは、熱画像のデータと運転状態の情報とを含む。
識別子ACD2の教師データは、例えば、レイアウトモデル識別子LMD2のレイアウトモデルが家具の置かれていない長方形状の部屋である場合、予め決められた設定温度、風量および風向で暖房運転した場合の熱画像データである。ここでは、適用モデルに採用されていないレイアウトモデルの教師データが1つの場合を示しているが、教師データは複数であってもよい。レイアウトモデル識別子LMD2のレイアウトモデルが適用モデルになった場合、識別子ACD2で特定される空調データとして、学習データが蓄積される。
ここで、判定手段251による熱画像からの特徴点の抽出方法を、図8、図16および図17を参照して具体的に説明する。図16は、図8に示した熱画像に対する判定手段による解析結果の一例を示すイメージ図である。
判定手段251は、図8に示した2次元熱画像のデータを解析することで、室内における熱放射の相対値から人の位置と形状とを特定する。そして、図16に示すように、判定手段251は、図8に示した2次元熱画像から人の部分を取り除いた熱放射状態を示す室内熱画像Img1aを生成する。図16は、図8に示した熱画像Img1からユーザMAおよびMBが取り除かれた状態を示す。
図17は、図14に示した判定手段がレイアウトモデルの判定に用いる基準熱画像の一例を示すイメージ図である。記憶装置21は図17に示す基準熱画像Img0のデータを記憶している。図17に示す基準熱画像Img0は、長方形状の部屋に1つも家具が置かれていないレイアウトモデルの熱画像である。
図18は、図14に示した判定手段が図16に示した熱画像から特徴点を抽出した場合の一例を示すイメージ図である。判定手段251は、図16に示した室内熱画像Img1aと図17に示した基準熱画像Img0とを比較し、図18に示す特徴抽出画像Img1bを生成する。判定手段251は、室内熱画像Img1aから室内における熱放射状態を乱す原因として、窓302および飾り棚301のエッジを検出し、検出したエッジを特徴点として抽出する。窓302は室温よりも外気温度に近いため、窓302のエッジが検出されやすく、また、窓302の周囲の温度が壁よりも低くなっている。飾り棚301は、空気調和装置10から吹き出される空気の流れを妨げるため、飾り棚301の周囲の温度が壁よりも低くなっているため、飾り棚301のエッジも検出されやすい。また、判定手段251は、室内熱画像Img1aから室内に設置されたソファ303および304のエッジと、ピアノ305のエッジとを検出し、検出したエッジを特徴点として抽出する。
窓302および飾り棚301の方がピアノ305、ソファ303および304よりも、空気調和装置10による空気調和に対する影響が大きい。そのため、判定手段251は、窓302および飾り棚301の特徴点の特徴量を、ピアノ305、ソファ303および304の特徴点の特徴量よりも大きくした情報を、特徴抽出画像Img1bに付加する。判定手段251は、特徴抽出画像1mg1bに、熱放射状態の乱れを示す情報を残してもよい。図18は、窓302および飾り棚301によって熱放射状態が乱される情報を残した場合を示す。
学習手段253は、学習データとして、図18に示す特徴抽出画像Img1bを記憶装置21に記憶させるが、図16に示した室内熱画像Img1aを記憶装置21に記憶させてもよい。
また、判定手段251が部屋の形状を特定する場合について、図19を参照して説明する。図19は、図14に示した判定手段によって空調対象空間の形状を検出する場合の一例を説明するための模式図である。判定手段251は、壁WAL4に設置された負荷側ユニット103を基準として、斜め右方向および斜め左方向のそれぞれに同じ風量で温風を送風した場合の熱画像のデータを環境情報として空気調和装置10から取得すると、熱画像を解析する。解析の結果、判定手段251は、壁WAL2の温度が壁WAL1よりも高く、かつ、負荷側ユニット103から壁WAL1までの間に気流を妨げる家具が配置されていないと判定すると、部屋の形状がL字状と判定する。つまり、判定手段251は、空調対象空間の部屋が、検出した壁WAL3を境界として、壁WAL4から壁WAL2までの距離L1が壁WAL4から壁WAL1までの距離L2よりも短い部屋であると判定する。このようにして、判定手段251は、空調対象空間の部屋に設置された家具だけでなく、部屋の形状を判定することができる。
続いて、図13に示した制御決定部13の構成を説明する。図20は、図13に示した制御決定部の一構成例を示す機能ブロック図である。制御決定部13は、モデル生成手段201と、活動量判定手段202と、位置判定手段203と、効率算出手段204と、制御決定手段205とを有する。
モデル生成手段201は、記憶装置21から環境情報および運転情報を読み出し、読み出した情報を標準的な流体3次元モデルに反映させて、IPMVデータベース212を生成する。活動量判定手段202は、記憶装置21に記憶される2次元熱画像を解析することで室内における各ユーザの表面温度から活動量を推測する。そして、活動量判定手段202は、IPMVデータベース212から、レイアウト判定部12によって選択されたIPMVモデルを参照し、各ユーザについて、赤外線センサ140によって検出された活動量に対応するグループを特定する。
位置判定手段203は、記憶装置21に記憶された最新の2次元熱画像を解析することで室内に居る各ユーザの位置を推測する。ユーザの位置は、負荷側ユニット103を基準として、熱画像の水平方向の角度θhおよび重力方向に対する傾斜角度θvによって表される位置である。位置判定手段203は、各ユーザについて、活動量判定手段202によって特定されたグループ内の複数の快適性指標分布から、熱画像から推測される位置に対応する複数の快適性指標を抽出する。効率算出手段204は、各ユーザの位置に対応して抽出された複数の快適性指標を用いて、複数の空調制御パターン毎に複数のユーザの総合的な快適度を示す快適効率ζを算出する。制御決定手段205は、複数の空調制御パターンのうち、算出された快適効率ζが最大となる空調制御パターンを求める。制御決定手段205は、求めた空調制御パターンを空気調和装置10に送信する。
制御決定部13は、ユーザが居る位置のIPMVが中立に近づくように、風向および風量等を変更する空調制御パターンを空気調和装置10に送信する。制御決定部13は、室内の全領域におけるPMVを中立にしようとするのではなく、ユーザが居る位置のIPMVを中立に近づくように空調制御パターンを決定し、ユーザが居ない位置のIPMVを空調制御パターンの決定要素に含めない。図20に示した制御決定部13の各手段のうち、モデル生成手段201および効率算出手段204の構成を詳しく説明する。
図20に示したモデル生成手段201の構成について説明する。式(1)における8つの変数の値は、室温、風速、輻射温度および湿度と、ユーザの着衣量および活動量との6つの値から導き出せる。IPMVにおいては、室温、風速、輻射温度はユーザの位置に対応する値である。そのため、ここでは、室温を局所温度とし、風速を局所風速とし、輻射温度を局所輻射温度とする。以下に、モデル生成手段201が、これら6つの値を求める方法を説明する。
局所温度として、モデル生成手段201は、数値流体解析の一例であるCFD(Computational Fluid Dynamics)を用いて、空調制御パターンに対応して空調対象空間の温度分布をシミュレーションし、温度分布から特定の位置の温度を推定する。湿度は、湿度センサ122によって検出される。モデル生成手段201は、記憶装置21に記憶された運転情報から湿度の情報を取得する。局所風速として、モデル生成手段201は、CFDによる解析結果において、空調対象空間の全体の空気の風速から、特定の位置の風速を推定する。局所輻射温度は、室温と同等であることが想定される。そのため、モデル生成手段201は、記憶装置21に記憶された運転情報から、室温センサ121の検出値を取得する。
着衣量として、モデル生成手段201は、空気調和装置10から受信した2次元熱画像のデータを用いて、衣類の熱抵抗を表すclo値を推定する。具体的には、モデル生成手段201は、2次元熱画像のデータから、検出されたユーザ毎に、皮膚温度と、肌の露出量と、着衣の表面温度とを推定する。そして、モデル生成手段201は、皮膚温度、肌の露出量および着衣の表面温度と、clo値とを対応付けたクロー値テーブルを参照し、各ユーザのclo値を取得する。記憶装置21はクロー値テーブルを記憶している。活動量として、モデル生成手段201は、空気調和装置10から受信した2次元熱画像のデータから各ユーザのMETを推定する。例えば、2次元熱画像のデータの赤外線検出値とMETとが対応付けられたMETテーブルを予め記憶装置21が記憶している。モデル生成手段201は、METテーブルを参照し、各ユーザの赤外線検出値に対応するMETを読み出す。
モデル生成手段201は、数値流体解析としてCFDを用いて、複数の空調制御パターンに対応して、空調対象空間に対して、人の位置によらない活動量ごとのIPMVモデルをレイアウトモデル毎に生成したIPMVデータベース212を記憶装置21に記憶させる。学習データのないレイアウトモデルについては、モデル生成手段201は、教師データにCFDを適用し、空調制御パターンに対応して空調対象空間の温度分布をシミュレーションしてIPMVモデルを生成する。学習データのないレイアウトモデルが適用モデルになった場合、モデル生成手段201は、レイアウトモデルデータベース211に蓄積される学習データを用いてIPMVモデルを更新する。
図21は、活動の種類と活動量を代表するエネルギー代謝率とを記述した組み合わせの例を示すテーブルである。エネルギー代謝率は、式(2)により算出される。図21を参照すると、例えば、寝ている人の活動量は0.7METであり、安静にして座っている人の活動量は1METである。
Figure 0007387010000002
モデル生成手段201によるCFDの計算処理の一例を説明する。まず、モデル生成手段201は、シミュレーションの対象となる空調対象空間を、標準的な流体3次元モデルを用いて3次元モデル化する。続いて、モデル生成手段201は、モデル化した空調対象空間を、例えば、格子状に区切る。そして、モデル生成手段201は、格子間の各矩形領域に対して、流体の圧力、温度、速度、空間に存在する発熱体、および壁からの侵入熱に対応した熱計算の結果に、境界条件として必要初期条件を与える。さらに、モデル生成手段201は、決められた乱流モデルおよび差分スキームを用いて、壁からの侵入熱および内部発熱などの境界条件に基づいて、各矩形領域における圧力、風量および温度などを解析する。
本実施の形態1においては、IPMVは、複数の空調制御パターンの各空調制御パターンに対応して算出される。複数の空調制御パターンは、例えば、第1フラップ4の角度θhに関する3つのパターンと、第2フラップ5の角度θvに関する3つのパターンと、風速Wに関する3つのパターンと、温度Tbに関する3つのパターンとの組み合わせによる81通りである。つまり、本実施の形態1は、空調制御パターンが、3×3×3×3=81通りの場合である。
第1フラップ4の水平方向の角度θhは、左向き(図4のX軸矢印方向)30°、0°、および右向き(図4のX軸矢印の反対方向)30°の3つのパターンである。第2フラップ5の傾斜角度θvは、θv=20°、45°および60°の3つのパターンである。風速Wは、大、中および小の3つのパターンである。負荷側ユニット103から吹き出される空気の温度Tbは、高、中および低の3つのパターンである。
モデル生成手段201は、空調対象空間の位置によらず、空調対象空間全体に対して、1METおよび2MET等の活動量毎に81通りの空調制御パターンについてCFD解析を行って、空調対象空間におけるIPMVの分布であるIPMV分布を生成する。IPMV分布は、CFD解析によって空調対象空間が複数の矩形領域に分割され、各矩形領域に対応してIPMVが記憶装置21に記憶されるものである。例えば、モデル生成手段201は、1METの活動量について81通りのIPMV分布を生成して1つのグループとし、2METの活動量について81通りのIPMV分布を生成して別のグループとする。このようにして、モデル生成手段201は、複数の活動量のそれぞれに対応するグループを生成し、複数のグループをIPMVデータベースとして記憶装置21に記憶させる。本実施の形態1においては、活動量を1MET、2MET等の間隔で変化させる場合で説明するが、活動量の間隔は1.0の場合に限らない。活動量の間隔は、0.1または0.5であってもよい。
効率算出手段204は、室内に居るユーザの位置および活動量の情報を用いて、複数の空調制御パターンのそれぞれの快適効率ζを、式(3)を用いて算出する。
Figure 0007387010000003
式(3)において、kはユーザ毎に異なる識別番号であり、Kは室内に居るユーザの人数である。本実施の形態1においては、K≧2である。目標値は個人の快適性指標IPMVが±0.5以内とすることで、|IPMVk|>0.5のとき、|IPMVk|は0.5とする。
快適効率ζは、複数のユーザの温冷感が中立(個人IPMV=0)とどのくらい近いかを評価する値である。快適効率ζは、室内に居る複数のユーザの総合的な快適度を示す値である。快適効率ζが高いほど(最大100%)、室内に居る複数のユーザの快適性が満足できると考える。すなわち、快適効率ζ=100%は複数のユーザが快適であることを意味し、快適効率ζ=0%は複数のユーザが不快でることを意味する。制御決定手段205は、81通りの空調制御パターンに対応する快適効率ζのうち、快適効率ζが最大となる空調制御パターンを求める。
図13に示した制御装置22のハードウェアの一例を説明する。図22は、図13に示した演算装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。制御装置22の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図13に示した制御装置22は、図22に示すように、CPU等のプロセッサ91と、メモリ92とで構成される。データ取得手段11、レイアウト判定部12および制御決定部13の各機能は、プロセッサ91およびメモリ92により実現される。図22は、プロセッサ91およびメモリ92が、バス93を介して互いに通信可能に接続されることを示している。プロセッサ91およびメモリ92は、バス93を介して、図13に示した記憶装置21と接続される。メモリ92は一次記憶装置の役目を果たし、記憶装置21は二次記憶装置の役目を果たす。
各機能がソフトウェアで実行される場合、データ取得手段11、レイアウト判定部12および制御決定部13の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ92に格納される。プロセッサ91は、メモリ92に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各手段の機能を実現する。メモリ92は、例えば、メモリ82と同様な構成であり、その詳細な説明を省略する。
なお、モデル生成手段201は、ニューラルネットワークによりIPMVの計算方法を予め学習し、建物負荷、地域およびユーザの好みなど入力条件から、空調対象空間のIPMVを推定してもよい。
また、負荷側ユニット103から吹き出される空気の温度Tbは、建物の負荷および圧縮機119の運転周波数に応じて、リニアに変化する。そのため、モデル生成手段201は、建物負荷、地域およびユーザの好みなど入力条件から、負荷側ユニット103から吹き出される空気の温度Tbと、角度θhおよびθvと、風速Wとの最適な組み合わせを学習し、ニューラルネットワークにより選択対象の空調制御パターンの数を絞ってもよい。この場合、制御決定手段205は、絞られた数の空調制御パターンから最適な空調制御パターンを選択するので、空調制御パターンの決定処理がスムーズに行われる。ユーザの好みは、例えば、ユーザの温冷感の傾向である。
具体的には、記憶装置21は、空気調和装置10が設置された建物の熱負荷を含む入力条件と、快適効率ζが最大となる空調制御パターンとの組み合わせである負荷データを時系列で記憶する。そして、制御決定手段205は、時系列で記憶された複数の負荷データに基づいて、複数の空調制御パターンのうち、選択する空調制御パターンの数を絞る。この場合、入力条件は、建物の熱負荷の他に、空気調和装置10が設置された地域および地域の気象データと、建物の日射量と、複数のユーザの温冷感の傾向を示す情報とを含んでいてもよい。
また、モデル生成手段201は、次のようにして、IPMVデータベースのIPMV分布を更新してもよい。モデル生成手段201は、圧縮機119の周波数、凝縮温度、蒸発温度および膨張弁117の開度を含む運転情報から空気調和装置10の冷凍能力を推定する。そして、モデル生成手段201は、推定した冷凍能力と、温度Tb、水平方向の角度θh、傾斜角度θvおよび風速Wから推定される気流状態とを、複数の活動量毎に記憶される複数のグループの各IPMV分布に反映させる。この場合、空気調和装置10の運転状態の変化に応じて、IPMVデータベースが最新の状態に更新される。
次に、本実施の形態1の情報処理装置2による空気調和装置10の制御方法を説明する。図23は、図1に示した空気調和装置が空気調和する空調対象空間の一例を示すレイアウト図である。図23は、室内に置かれた家具の位置と、室内に居る2人のユーザの位置とを示す。図23は、図8の熱画像が示すレイアウトから部屋のレイアウトが変更された場合を示す。具体的には、図23に示す部屋のレイアウトは、図8に示した飾り棚が室内から取り除かれ、ソファが飾り棚の位置に移動した場合を示す。
ここでは、図23に示すように、ユーザMAおよびユーザMBの2人が室内に居る場合で説明する。図23の縦軸はY軸座標であり、横軸はX軸座標である。図24は、各ユーザの活動量および位置の一例を示す表である。ユーザMAの活動量が1METであり、ユーザMBの活動量が2METである。図25および図26は、実施の形態1に係る情報処理装置の動作手順を示すフローチャートである。図27は、図23に示した室内の熱画像の一例を示すイメージ図である。
図25に示すステップS101において、データ取得手段11は、空気調和装置10から環境情報を取得する。データ取得手段11は、取得した環境情報を記憶装置21に記憶させる。ステップS101において、データ取得手段11は、熱放射状態および人の状態を示す情報として、赤外線センサ140によって検出された2次元熱画像のデータを空気調和装置10から取得して記憶装置21に記憶させる。
ステップS102において、データ取得手段11は、空気調和装置10から運転情報を取得する。データ取得手段11は、取得した運転情報を記憶装置21に記憶させる。運転情報は、運転状態を示す情報であり、例えば、圧縮機119の周波数と、凝縮温度と、蒸発温度と、膨張弁117の開度との情報を含む。また、運転情報は、温度センサ123によって検出される温度Tbと、第1フラップ4の水平方向の角度θhと、第2フラップ5の傾斜角度θvと、風速Wとを含む気流情報を有する。
ステップS103において、活動量判定手段202は、図27に示す熱画像Img2のデータを参照して、各ユーザの活動量の情報を取得する。ここでは、活動量判定手段202は、ユーザMAの活動量を1METと推定し、ユーザMBの活動量を2METと推定する。
ステップS104において、位置判定手段203は、図27に示す熱画像Img2のデータを参照して、各ユーザの位置の情報を取得する。ここでは、位置判定手段203は、ユーザMAの位置を座標(2,7)と判定し、ユーザMBの位置を座標(7,9)と判定する。
ステップS105において、判定手段251は、現在の部屋のレイアウトが適用モデルに適合するか否かを判定する。ここでは、適用モデルは、図8に示した熱画像Img1が示すレイアウトモデルである。図28は、図27に示した熱画像に対する判定手段による解析結果の一例を示すイメージ図である。
判定手段251は、図27に示した熱画像Img2のデータを解析することで、室内における熱放射の相対値から人の位置と形状とを特定する。そして、図28に示すように、判定手段251は、熱画像Img2からユーザMAおよびMBの部分を取り除いた熱放射状態を示す室内熱画像Img2aを生成する。判定手段251は、室内熱画像Img2aから部屋のレイアウトの特徴点を抽出する。
図29は、図14に示した判定手段が図28に示した熱画像から特徴点を抽出した場合の一例を示すイメージ図である。判定手段251は、図28に示した室内熱画像Img2aから室内における熱放射状態を乱す原因として、窓302のエッジを特徴点として検出する。また、判定手段251は、図28に示した室内熱画像Img2aから、ソファ303および304のエッジと、ピアノ305のエッジとを特徴点として検出する。そして、判定手段251は、図29に示す特徴抽出画像Img2bを生成する。
ステップS105において、具体的には、判定手段251は、レイアウトモデルデータベース211において現在の適用モデルの複数の学習データを参照し、空気調和装置10の現在の運転状態に対応する学習データを読み出す。そして、判定手段251は、特徴抽出画像Img2bに抽出した特徴点と、読み出した学習データが示す特徴点との一致量が閾値以上か否かを判定する。判定の結果、一致量が閾値以上である場合、判定手段251は、現在の部屋のレイアウトは適用モデルに適合していると判定する。そして、判定手段251は、部屋のレイアウトは変更されていない旨の情報をレイアウト選択手段252に送信する。一方、一致量が閾値より小さい場合、判定手段251は、現在の部屋のレイアウトは適用モデルに適合していないと判定し、ステップS106に進む。
ステップS106において、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更されたか否かをユーザに照会する。具体的には、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更されたか否かを問い合わせる旨の情報を含む照会メッセージを、ネットワーク50を介して情報処理端末40に送信する。情報処理端末40の端末制御部41は、情報処理装置2から照会メッセージを受信すると、照会メッセージを表示部44に表示させる。ユーザが表示部44に表示された照会メッセージに対して、入力部43を介して回答を入力すると、端末制御部41は、無線通信部45およびネットワーク50を介して、回答メッセージを情報処理装置2に送信する。
判定手段251は、情報処理端末40から回答メッセージを受信すると、回答メッセージの内容を確認する。回答メッセージが、部屋のレイアウトが変更された旨の情報である場合、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更された旨の情報をレイアウト選択手段252に送信する。これにより、レイアウト選択手段252はステップS108に進む。一方、回答メッセージが、部屋のレイアウトが変更されていない旨の情報である場合、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更されていない旨の情報をレイアウト選択手段252に送信する。これにより、レイアウト選択手段252は、ステップS107に進む。
なお、図25においては、判定手段251は、ステップS105の判定の結果、部屋のレイアウトが変更されていないと判定した場合、ユーザに照会する場合を示しているが、ステップS106を行わなくてもよい。つまり、図25に示すフローは、ステップS105の判定の結果、Noの場合にはステップS108に進み、Yesの場合にはステップS107に進む。
レイアウト選択手段252は、部屋のレイアウトが変更されていない旨の情報を判定手段251から受信すると、現在の適用モデルを維持する(ステップS107)。一方、レイアウト選択手段252は、部屋のレイアウトが変更されている旨の情報を判定手段251から受信すると、現在の部屋のレイアウトに適合する新規レイアウトモデルを複数のレイアウトモデルから選択する(ステップS108)。具体的には、レイアウト選択手段252は、レイアウトモデルデータベース211を参照し、空気調和装置10の現在の運転状態に対応する空調データを読み出し、読み出した空調データの特徴点と、判定手段251によって室内熱画像から抽出された特徴点とを比較する。この場合の空調データは、1つであってもよく、複数であってもよい。また、空調データは、学習データであってもよく、教師データであってもよい。そして、レイアウト選択手段252は、室内熱画像から抽出された特徴点と、読み出した空調データが示す特徴点との一致量が最大になるレイアウトモデルを、複数のレイアウトモデルから新規レイアウトモデルとして選択する。レイアウト選択手段252は、適用モデルを、選択した新規レイアウトモデルに更新する(ステップS109)。
図29に示す特徴抽出画像Img2bと図18に示す特徴抽出画像Img1bとを比較すると、ソファ303およびピアノ305に比べて特徴量の大きい飾り棚301は、図29に示す特徴抽出画像Img2bでは検出されていない。そのため、この場合、判定手段251は、部屋のレイアウトが変更されと判定する。
ステップS110において、レイアウト選択手段252は、ステップS107で維持された適用モデル、またはステップS109において更新された適用モデルに対応するIPMVモデルを選択する。そして、レイアウト選択手段252は、選択した適用モデルの情報を制御決定部13に送信する。例えば、レイアウト選択手段252は、図15に示した関係情報から、IPMVモデルの識別子を読み出し、読み出した識別子の情報を制御決定部13に送信する。
図30は、実施の形態1に係る情報処理装置の図26に示すステップS111以降の動作手順を示す模式図である。nMETのnは2以上の正の整数である。ここでは、モデル生成手段201が、記憶装置21が記憶する情報を用いて、予めIPMVデータベース212を生成している場合で説明する。モデル生成手段201は、生成したIPMVデータベース212を記憶装置21に記憶させる。図30には、活動量毎に81通りのIPMV分布が設けられたIPMVモデルを示す。IPMVデータベース212には、ステップS107で維持された適用モデル、またはステップS109において更新された適用モデルに対応して、図30に示すIPMVモデルが格納されている。
ステップS111において、効率算出手段204は、ステップS103における活動量判定手段202の推定結果から、1METのグループと、2METのグループとを、ステップS110で選択されたIPMVモデルから読み出す。続いて、効率算出手段204は、ステップS104における位置判定手段203の判定結果から、1METのグループの座標(2,7)に位置する81個のIPMVを読み出す。また、効率算出手段204は、位置判定手段203の判定結果から、2METのグループの座標(7,9)に位置する81個のIPMVを読み出す。その際、効率算出手段204は、各IPMV分布において、空調対象空間の予め決められた高さ(例えば、床上1.3m)におけるIPMVを読み出す。そして、効率算出手段204は、ユーザMAの81個のIPMVとユーザMBの81個のIPMVとを式(3)に代入して、81通りの快適効率ζを算出する(ステップS112)。
ステップS113において、制御決定手段205は、81通りの空調制御パターンのうち、快適効率ζが最も大きい空調制御パターンを決定する。その際、空調制御パターンの選択条件として、快適効率ζが最大という条件だけでなく、各ユーザのIPMVが±0.5以内である条件を含んでいてもよい。
ステップS114において、制御決定手段205は、ステップS113で決定された空調制御パターンの情報を空気調和装置10に送信する。空気調和装置10の制御装置130は、空調制御パターンの情報を情報処理装置2から受信すると、空調制御パターンにしたがって、圧縮機119、送風機113および風向調整部105のうち、少なくともいずれかを制御する。例えば、負荷側ユニット103からの空気の吹き出し温度を変更する場合、冷凍サイクル制御手段131は圧縮機119の運転周波数を変更する。風速Wを変更する場合、冷凍サイクル制御手段131は送風機113の回転数を変更する。角度θhを変更する場合、冷凍サイクル制御手段131は第1フラップ4の角度θhを変更する。角度θvを変更する場合、冷凍サイクル制御手段131は第2フラップ5の角度θvを変更する。
ステップS115において、データ取得手段11は、一定時間が経過したか否かを判定する。一定時間が経過しない場合、制御装置22は待機状態となる。ステップS115の判定の結果、一定時間が経過した場合、制御装置22は、ステップS101の処理に戻る。
図31は、快適効率の算出結果の一例を示すテーブルである。図31は、各空調制御パターンに対応して、活動量が1METの場合のIPMVと、活動量が2METの場合のIPMVと、快適効率ζとを表している。図31に示すテーブルの左欄の番号は空調制御パターンの識別番号である。図31に示すテーブルを参照すると、快適効率ζが最大となる空調制御パターンは、16番の空調制御パターンであることがわかる。
図32は、ステップS113で決定された空調制御パターンの場合のIPMV分布の一例を示すイメージ図である。図32は、16番の空調制御パターンにおいて、活動量が1METの場合のIPMV分布である。図33は、ステップS113で決定された空調制御パターンの場合のIPMV分布の別の例を示すイメージ図である。図33は、16番の空調制御パターンにおいて、活動量が2METの場合のIPMV分布である。
図32および図33に示すように、番号16の空調制御パターンにおいて、活動量が1METのユーザMAのIPMVと、活動量が2METのユーザMBのIPMVとが可視化される。図32および図33は、模様の密度が高いほど、IPMVが中立よりもマイナス側の値であり、模様の密度が小さいほど、IPMVが中立よりもマイナス側の値であることを示す。図32においては、ユーザMAの位置のIPMVが0に近い値になっている。図33においては、室内の広い範囲でIPMVが0よりも大きい値になっているが、ユーザMBの位置に近い座標(7,7)を中心にした周囲のIPMVが0に近い値になっていることがわかる。これは、負荷側ユニット103から座標(7,7)の方向に空気が吹き出される制御が行われ、IPMVの値が下がるためである。このようにして、ユーザMAおよびユーザMBの複数のユーザのIPMVが中立に近くなるように、IPMVを速やかに快適領域に到達させて安定させることができる。
なお、図25および図26に示すフローチャートにおいて、ステップS103およびS104の処理は、ステップS111よりも前に実行されていればよく、図25に示すステップの位置に限らない。
また、図26に示すステップS115において一定時間の経過後、ステップS101に戻る場合を説明したが、ステップS103に戻ってもよい。この場合、ステップS103において、データ取得手段11は、熱放射状態および人の状態を示す情報として、赤外線センサ140によって検出された2次元熱画像のデータを空気調和装置10から取得する。記憶装置21に構築されたIPMVデータベース212が、空気調和装置10および空調対象空間の適用モデルに適合したものであれば、頻繁に更新する必要はない。この場合、モデル生成手段201の演算処理の負荷が軽減する。
また、図26に示すステップS115において、活動量判定手段202および位置判定手段203が、空気調和装置10から受信する2次元熱画像のデータを監視してもよい。一定時間内に、活動量判定手段202がユーザの活動量が一定でないと判定した場合、および位置判定手段203が室内におけるユーザの有無を判定できない場合のうち、一方または両方の場合、負荷側ユニット103から吹き出される空気の風向を変えてもよい。具体的には、制御決定手段205は、第1フラップ4の水平方向の角度および第2フラップ5の傾斜角度のうち、一方または両方の角度を一定の周期で変化させるスイング動作をさせる制御情報を空気調和装置10に送信する。例えば、第1フラップ4のスイング動作は、第1フラップ4が水平基準θh0を基準として左右に20秒周期でスイングする動作である。この場合、情報処理装置2が空気調和装置10から受信する環境情報および運転情報が変化し、制御装置22は、ユーザの活動量および位置を認識しやすくなる。
さらに、本実施の形態1においては、図26に示すステップS113において制御決定手段205が空調制御パターンを決定する際、効率算出手段204は、式(3)を用いて各空調制御パターンの快適効率ζを算出したが、この評価方法に限らない。効率算出手段204は、TOPSIS(Technique for Order of Preference by Similarity to Ideal Solution)を用いて、複数のユーザの総合的な快適度が最大となる空調制御パターンを求めてもよい。本実施の形態1においては、式(3)を用いた評価方法の方がTOPSISに比べて計算量が少ないため、制御装置22の演算処理の負荷が軽減する。
本実施の形態1の空気調和システム1は、空気調和装置10と、空調対象空間における熱放射状態および人の状態を検出する検出手段30と、記憶装置21と、制御装置22とを有する。記憶装置21は、空調対象空間の異なるレイアウトを表す複数のレイアウトモデルと、レイアウトモデル毎の複数の空調制御パターンと、空調対象空間に適用されているレイアウトモデルである適用モデルと、適用モデルについて空気調和装置の運転状態と運転状態に対応する熱放射状態とが組み合わされた複数の学習データとを記憶する。制御装置22は、判定手段251と、レイアウト選択手段252と、制御決定部13とを有する。判定手段251は、空気調和装置10から取得する運転状態および検出手段30によって検出される熱放射状態の組み合わせデータと複数の学習データとを比較することで空調対象空間のレイアウトが変更されたか否かを判定する。レイアウト選択手段252は、判定手段251によって空調対象空間のレイアウトが変更されていると判定された場合、組み合わせデータに対応する新規レイアウトモデルを複数のレイアウトモデルから選択する。制御決定部13は、新規レイアウトモデルの複数の空調制御パターンから、検出手段30によって検出される人の状態に基づいて空調制御パターンを求める。
本実施の形態1によれば、空調対象空間のレイアウトが変更されても、複数のレイアウトモデルから空調対象空間のレイアウトに最も適合したレイアウトモデルが選択される。そして、選択されたレイアウトモデルの複数の空調制御パターンから空調対象空間に居る人の状態に対応する空調制御パターンが空気調和装置に適用される。そのため、空調対象空間に居るユーザの快適性が向上する。
具体的には、判定手段251が空調対象空間の形状および設置された家具等のレイアウトの特徴点を検出し、レイアウト選択手段252が現在の空調対象空間のレイアウトに最も適合したレイアウトモデルを選択する。そして、制御決定部13が、選択されたレイアウトモデルの複数の空調制御パターンから、空調対象空間に居るユーザの状態、例えば、ユーザの位置および活動量に対応して、ユーザの快適効率が最大となる空調制御パターンを求める。求められた空調制御パターンにしたがって空気調和装置10が空気調和を行うことで、空調対象空間のユーザに対して快適性の向上を図ることができる。
また、本実施の形態1において、検出手段30は、人の状態として、空調対象空間に居る複数のユーザについて、各ユーザの活動量および空調対象空間における各ユーザの位置を検出してもよい。記憶装置21は、レイアウトモデル毎に、空気調和装置10の複数の空調制御パターンのそれぞれに対応する空調対象空間における快適性指標分布を含むグループが、複数の活動量毎に分類されたIPMVモデルを記憶する。制御決定部13は、活動量判定手段202、位置判定手段203、効率算出手段204および制御決定手段205を有する。活動量判定手段202は、各ユーザについて、検出手段30によって検出された活動量に対応するグループを特定する。位置判定手段203は、特定されたグループ内の複数の快適性指標分布から、検出手段30によって検出される位置に対応する複数の快適性指標を抽出する。効率算出手段204は、各ユーザの位置に対応して抽出された複数の快適性指標を用いて、複数の空調制御パターン毎に複数のユーザの総合的な快適度を示す快適効率ζを算出する。制御決定手段205は、複数の空調制御パターンのうち、算出された快適効率ζが最大となる空調制御パターンを求める。
本実施の形態1によれば、適用モデルに適合されるレイアウトの空調対象空間に居る各ユーザの活動量に対応して、複数の空調制御パターンのそれぞれに対応する空調対象空間における快適性指標分布を含むグループが求まる。また、空調対象空間に居る各ユーザの位置に対応して、グループ内の複数の快適性指標分布から複数の快適性指標が抽出される。そして、各ユーザの複数の快適性指標に基づいて、複数のユーザの快適効率が最大となる空調制御パターンが、複数の空調制御パターンから求まる。部屋のレイアウトが変更されても、複数のユーザの快適効率が最大となる空調制御パターンにしたがって空気調和装置10が空気調和を行うことで、複数のユーザに対して快適性の向上を図れる。
また、本実施の形態1では、学習手段253がレイアウトモデル毎に、熱放射状態を示す熱画像のデータを学習データとして記憶装置21に蓄積する。そのため、レイアウトモデルの特徴点を示す学習データが多く蓄積され、空調対象空間の実際のレイアウトとレイアウトモデルとの判定手段251による判定の精度が向上する。
なお、上述の実施の形態1においては、赤外線センサ140が、ユーザの活動量を検出する手段として機能する場合で説明したが、ユーザの活動量を検出する手段は赤外線センサ140に限らない。例えば、活動量を検出する手段がウェアラブルセンサであってもよい。以下に、活動量を検出する手段がウェアラブルセンサの場合を説明する。
(変形例1)
図34は、変形例1の空気調和システムの一構成例を示す図である。図34に示す構成においては、図1を参照して説明した構成と同一の構成について同一の符号を付し、本変形例1においては、その詳細な説明を省略する。
空気調和システム1aは、熱検出手段31を有する空気調和装置10と、情報処理装置2と、アクセスポイント(AP)60と、ユーザ毎に設けられたウェアラブル端末70とを有する。AP60は、空気調和装置10の空調対象空間である室内に設けられている。AP60は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信手段(図示せず)と、ネットワーク50の通信プロトコルに対応するネットワーク通信手段(図示せず)とを有する。通信プロトロルは、例えば、TCP/IPである。熱検出手段31は、例えば、図2に示した赤外線センサ140である。
ウェアラブル端末70は、ユーザ毎に設けられる。ウェアラブル端末70は、例えば、腕時計またはブレスレットの形態である。ウェアラブル端末70は、一定の周期でユーザの活動量として脈拍を検出する活動量検出手段32を有する。活動量はユーザの肌温度であってもよい。また、ウェアラブル端末70は、端末毎に異なる識別子である端末識別子およびプログラムを記憶するメモリ(図示せず)と、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(図示せず)とを有する。熱検出手段31および活動量検出手段32によって検出手段30aが構成される。
活動量検出手段32がユーザの活動量を検出すると、ウェアラブル端末70のCPU(図示せず)は、活動量の情報および端末識別子を含むユーザ情報をAP60およびネットワーク50を介して情報処理装置2に送信する。ウェアラブル端末70のメモリ(図示せず)は、AP60の設置位置の座標を記憶していてもよい。ウェアラブル端末70のCPU(図示せず)は、AP60との無線電波の強度を参照し、AP60の設置位置からの距離を推定する。そして、ウェアラブル端末70のCPU(図示せず)は、推定した位置の情報をユーザの位置の情報としてユーザ情報に含める。例えば、複数のAP60が室内に設置されている場合、ウェアラブル端末70のCPU(図示せず)は、複数のAP60の無線電波の強度を比較することで、室内におけるユーザの位置をより精度よく推定することができる。情報処理装置2は、ウェアラブル端末70から受信するユーザ情報と熱検出手段31が検出するユーザの位置とを対応づける。
本変形例1においても、情報処理装置2は、図25および図26に示した手順にしたがって、適用モデルに対応して、複数の空調制御パターンから最適な空調制御パターンを決定することができる。本変形例1の場合、ユーザ毎に装着されたウェアラブル端末70がユーザの活動量を検出するので、より精度よく活動量が検出される。その結果、複数のユーザのそれぞれの活動量により適合した空調を行うことができる。
なお、上述した実施の形態1においては、空調対象空間に居る人が複数の場合で説明したが、空調対象空間に居る人が1人であってもよい。
1、1a 空気調和システム、2 情報処理装置、4 第1フラップ、4a~4d 羽根、5 第2フラップ、5a 前方羽根、5b 後方羽根、6 吹出口、10 空気調和装置、11 データ取得手段、12 レイアウト判定部、13 制御決定部、21 記憶装置、22 制御装置、30、30a 検出手段、31 熱検出手段、32 活動量検出手段、40 情報処理端末、41 端末制御部、42 記憶部、43 入力部、44 表示部、45 無線通信部、50 ネットワーク、60 アクセスポイント、70 ウェアラブル端末、75 天井、80 処理回路、81 プロセッサ、82 メモリ、83 バス、91 プロセッサ、92 メモリ、93 バス、102 冷媒回路、103 負荷側ユニット、104 熱源側ユニット、105 風向調整部、110 冷媒配管、113、114 送風機、115 負荷側熱交換器、116 熱源側熱交換器、117 膨張弁、118 四方弁、119 圧縮機、120 環境検出部、121 室温センサ、122 湿度センサ、123 温度センサ、130 制御装置、131 冷凍サイクル制御手段、132 通信手段、140 赤外線センサ、201 モデル生成手段、202 活動量判定手段、203 位置判定手段、204 効率算出手段、205 制御決定手段、211 レイアウトモデルデータベース、212 IPMVデータベース、251 判定手段、252 レイアウト選択手段、253 学習手段、301 飾り棚、302 窓、303、304 ソファ、305 ピアノ、411 CPU、412 メモリ、FL 床面、WAL1~WAL4 壁、ad1~ad4 吹き出し方向。

Claims (10)

  1. 空調対象空間を空気調和する空気調和装置と、
    前記空調対象空間における熱放射状態および人の状態を検出する検出手段と、
    前記空調対象空間の異なるレイアウトを表す複数のレイアウトモデルと、前記レイアウトモデル毎の複数の空調制御パターンと、前記空調対象空間に適用されている前記レイアウトモデルである適用モデルと、前記適用モデルについて前記空気調和装置の運転状態と前記運転状態に対応する前記熱放射状態とが組み合わされた複数の学習データとを記憶する記憶装置と、
    前記空気調和装置から取得する前記運転状態および前記検出手段によって検出される前記熱放射状態の組み合わせデータと前記複数の学習データとを比較することで前記空調対象空間のレイアウトが変更されたか否かを判定し、前記空調対象空間のレイアウトが変更されていると判定した場合、前記組み合わせデータに対応する新規レイアウトモデルを前記複数のレイアウトモデルから選択し、前記新規レイアウトモデルの前記複数の空調制御パターンから、前記検出手段によって検出される前記人の状態に基づいて空調制御パターンを求める制御装置と、
    を有する空気調和システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記組み合わせデータと前記複数の学習データとを比較し、前記組み合わせデータに一致する学習データがない場合、前記空気調和装置のユーザの情報処理端末に前記空調対象空間のレイアウトが変更されたか否かを問い合わせる旨の情報を含む照会メッセージを送信し、前記空調対象空間のレイアウトが変更された旨の情報を含む回答メッセージを受信すると、前記空調対象空間のレイアウトが変更されたと判定する、
    請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記記憶装置は、
    前記レイアウトモデル毎に、前記レイアウトモデルの特徴点を示す空調データとして前記学習データまたは教師データと、前記レイアウトモデルと前記空調データとを対応づける関係情報とを含むレイアウトモデルデータベースを記憶し、
    前記制御装置は、
    前記検出手段によって検出される前記熱放射状態の情報から前記空調対象空間のレイアウトの特徴点を抽出し、抽出した特徴点と前記適用モデルの前記空調データが示す特徴点との一致量が予め決められた閾値より小さい場合、前記空調対象空間のレイアウトが変更されたと判定する、
    請求項1に記載の空気調和システム。
  4. 前記記憶装置は、
    前記レイアウトモデル毎に、前記レイアウトモデルの特徴点を示す空調データとして前記学習データまたは教師データと、前記レイアウトモデルと前記空調データとを対応づける関係情報とを含むレイアウトモデルデータベースを記憶し、
    前記制御装置は、
    前記空調対象空間のレイアウトが変更されたと判定された場合、前記検出手段によって検出される前記熱放射状態の情報から前記空調対象空間のレイアウトの特徴点を抽出し、抽出した特徴点と前記空調データが示す特徴点との一致量が最大になるレイアウトモデルを前記新規レイアウトモデルとして選択する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  5. 前記検出手段は、
    前記人の状態として、前記空調対象空間に居る複数のユーザについて、各ユーザの活動量および前記空調対象空間における各ユーザの位置を検出し、
    前記記憶装置は、
    前記レイアウトモデル毎に、前記空気調和装置の複数の空調制御パターンのそれぞれに対応する前記空調対象空間におけるユーザの快適度を示す快適性指標の分布である快適性指標分布を含むグループが、複数の活動量毎に分類された快適性指標モデルを記憶し、
    前記制御装置は、
    前記新規レイアウトモデルに対応する前記快適性指標モデルを参照し、前記各ユーザについて、前記検出手段によって検出された活動量に対応する前記グループを特定し、特定したグループ内の複数の前記快適性指標分布から、前記検出手段によって検出される位置に対応する複数の前記快適性指標を抽出し、前記各ユーザの位置に対応して抽出された前記複数の快適性指標を用いて、前記複数の空調制御パターン毎に前記複数のユーザの総合的な快適度を示す快適効率を算出し、前記複数の空調制御パターンのうち、算出された前記快適効率が最大となる空調制御パターンを求める、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  6. 前記制御装置は、
    前記空気調和装置が設置された建物の熱負荷を含む入力条件と、前記複数のユーザの快適効率が最大となる前記空調制御パターンとの組み合わせである負荷データを時系列で記憶し、前記時系列で記憶した複数の前記負荷データに基づいて、前記複数の空調制御パターンのうち、選択する空調制御パターンの数を絞る、
    請求項5に記載の空気調和システム。
  7. 前記複数のユーザ毎に異なる識別番号をkとし、識別番号kのユーザの前記快適性指標をIPMVkとし、Kを2以上の整数とし、前記快適効率をζとすると、前記複数の空調制御パターン毎の前記快適効率ζは、
    ζ=(1-2|IPMV1|)×(1-2|IPMV2|)×・・・×(1-2|IPMV|)×・・・(1-2|IPMV|)×100%
    の式で算出される、
    請求項5または6に記載の空気調和システム。
  8. 前記検出手段は、赤外線センサである、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  9. 前記検出手段は、
    前記各ユーザに設けられ、前記各ユーザの活動量を検出するウェアラブル端末と、
    前記空調対象空間における各ユーザの位置および前記熱放射状態を検出する赤外線センサと、を有する、
    請求項~7のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  10. 空調対象空間における熱放射状態および人の状態を検出する検出手段ならびに記憶装置のそれぞれと接続される制御装置による空気調和装置の制御方法であって、
    前記空調対象空間の異なるレイアウトを表す複数のレイアウトモデルと、前記レイアウトモデル毎の複数の空調制御パターンと、前記空調対象空間に適用されている前記レイアウトモデルである適用モデルと、前記適用モデルについて前記空気調和装置の運転状態と前記運転状態に対応する前記熱放射状態とが組み合わされた複数の学習データとを前記記憶装置に記憶させるステップと、
    前記空気調和装置から取得する前記運転状態および前記検出手段によって検出される前記熱放射状態の組み合わせデータと前記複数の学習データとを比較することで前記空調対象空間のレイアウトが変更されたか否かを判定するステップと、
    前記空調対象空間のレイアウトが変更されていると判定すると、前記組み合わせデータに対応する新規レイアウトモデルを前記複数のレイアウトモデルから選択するステップと、
    前記新規レイアウトモデルの前記複数の空調制御パターンから、前記検出手段によって検出される前記人の状態に基づいて空調制御パターンを求めるステップと、
    を有する空気調和装置の制御方法。
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