JP7384049B2 - カルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原料化合物を効率的に酸化的カルボニル化反応させてカルボニル化合物を製造する方法に関する。
カルボン酸は、長きにわたり研究されており、石油由来原料だけでなく、糖類からも合成可能である。カルボン酸は、多くの医薬品の中間体として有用であり、農薬としても活用可能である。また、ジカルボン酸のうち、テレフタル酸はPET等プラスチックの原料物質として有用である。特にポリエステルの製造原料モノマーとしてジカルボン酸は有用であり、テレフタル酸に加えて、2,5-フランジカルボン酸(FDCA)はバイオ由来の芳香族ジカルボン酸として使用されている。
有機合成において、カルボン酸の製造方法は実質的に多段階である。具体的には原料化合物をアシル化またはカルボニル化反応させ、その後酸化する2段階法が特に広く用いられる。しかし、この反応は、触媒および酸化剤の使用が必須であり、産業スケールで行うには経済性が低く、環境負荷が高い。
一方で、カルボン酸の効率的な合成法として、一酸化炭素や二酸化炭素を用いて、原料化合物を直接酸化的カルボニル化反応させる方法がある。この方法は、近年、費用対効果が大きいカルボン酸の合成法として注目されており、パラジウム触媒やニッケル触媒を用いる研究が行われている。
原料化合物を直接酸化的カルボニル化反応させる方法に関しては、特許文献1には、塩基と二酸化炭素を用いたカルボニル化合物の製造方法が記載されており、非特許文献1~2にはパラジウム触媒と一酸化炭素を用いたカルボニル化合物の製造方法が記載されている。また、非特許文献3には、ニッケル触媒と二酸化炭素を用いたカルボニル化合物の製造方法が記載されている。
国際公開第2011/076679号
J.Chem.Soc.Chem.Comm.1982,2,132-133 Chem.Eur.J.2014,20,4542-4547 Chem.Eur.J.2014,20,16858-16862
原料化合物を直接酸化的カルボニル化反応させることによる、カルボニル化合物製造の工業化のためには、環境負荷の低減、生成物収率の向上や触媒リサイクルによる低コスト化が求められる。しかしながら、従来のパラジウム触媒は有害性の高いハロゲン化物として用いなければ生成物の収率が低く、環境負荷の面で好ましくない。また、ニッケル触媒を用いる従来法は、必ずしも生成物の収率において十分に満足し得るものではなかった。
このように、従来法では、環境負荷の面での課題、或いは生成するカルボニル化合物の収率が低いという課題があった。
本発明は上記従来技術の課題を解決するものであって、環境負荷の低い方法で原料化合物を直接酸化的カルボニル化反応させて、対応するカルボニル化合物を高収率で得る方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、遷移金属を含む触媒と、一酸化炭素と、添加剤と、溶媒とを含む反応液を用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を達成するに至った。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 遷移元素を含む触媒(a)、一酸化炭素(b)、添加剤(c)および溶媒(e)を含む反応液を用いて、下記式(1A)で表される化合物をカルボニル化反応させて、下記式(1B)で表されるカルボニル化合物を製造する、カルボニル化合物の製造方法。
Figure 0007384049000001
(式(1A)、式(1B)中、Aは炭化水素基を表し、RはHまたはOHを表す。なお、前記炭化水素基は置換基を有していてもよく、炭化水素基中の炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい。)
[2] 前記添加剤(c)が、カルボニル基の炭素源(c-1)および触媒(a)の活性を維持する添加剤(c-2)からなる群から選択される少なくとも1つである、[1]に記載のカルボニル化合物の製造方法。
[3] 前記カルボニル基の炭素源(c-1)および触媒(a)の活性を維持する添加剤(c-2)からなる群が、二酸化炭素および/または炭酸塩を含む、[2]に記載のカルボニル化合物の製造方法。
[4] 前記遷移元素が周期表第10族元素である、[1]~[3]のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造方法。
[5] 前記周期表第10族元素がパラジウムである、[4]に記載のカルボニル化合物の製造方法。
[6] 前記反応液が更に再酸化剤(d)を含む、[1]~[5]のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造方法。
[7] 前記式(1A)で表される化合物が下記式(2A)で表される化合物であり、前記式(1B)で表されるカルボニル化合物が下記式(2B)で表されるカルボニル化合物である、[1]~[6]のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造方法。
Figure 0007384049000002
(式(2A)、式(2B)中、Arは芳香環および/または複素芳香環の単環基或いは縮合多環基を表し、RはHまたはOHを表す。なお、前記芳香環および複素芳香環は置換基を有していてもよい。)
[8] 前記式(2A)において、Arが置換基を有していてもよいフラニル基またはチエニル基である、[7]に記載のカルボニル化合物の製造方法。
本発明によれば、環境負荷の低い方法で原料化合物を直接酸化的カルボニル化反応させて、カルボン酸およびその誘導体へ高効率な変換を行うことができ、各種の医薬品や農薬、ポリマーの製造原料モノマーとして有用なカルボニル化合物を工業的に有利に製造することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
本発明のカルボニル化合物の製造方法は、遷移元素を含む触媒(a)、一酸化炭素(b)、添加剤(c)および溶媒(e)を含む反応液を用いて、下記式(1A)で表される化合物(以下、「原料化合物(1A)」と称す場合がある。)をカルボニル化反応させて、下記式(1B)で表されるカルボニル化合物(以下、「カルボニル化合物(1B)」と称す場合がある。)を製造することを特徴とする。
Figure 0007384049000003
(式(1A)、式(1B)中、Aは炭化水素基を表し、RはHまたはOHを表す。なお、前記炭化水素基は置換基を有していてもよく、炭化水素基中の炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい。)
<原料化合物およびカルボニル化合物>
(原料化合物(1A)およびカルボニル化合物(1B))
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、カルボニル化反応に供する原料化合物(1A)は、二重結合を有するものであってもよく、二重結合を2以上有する環状構造であってもよい。
上記式(1A)および(1B)において、Aや、Aが有する置換基、およびAの炭素原子の一部がヘテロ原子とされている場合のヘテロ原子の種類等に、特に制限はない。
原料化合物(1A)の一例としてはオレフィンが挙げられる。ここで、オレフィンとは二重結合を一つ有するものに限らず、二重結合を2つ有する炭化水素化合物をも包含する広義のオレフィンである。
オレフィンとしては、炭素数3以上の末端オレフィン、内部オレフィンおよび環状オレフィンのいずれもであってもよく、例えば、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ヘキセン、2-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、プロピレントリマー、プロピレンテトラマー、ブテンダイマー、ブテントリマー、シクロヘキセン、シクロオクテン、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、デカジエン、リモネン等が挙げられる。またこれらのオレフィンは炭素数1~24のアルキル基、炭素数6~24のアリールオキシ基、ハロゲン基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基、シリル基等の置換基を有していてもよい。なお、炭素数1~24のアルキル基、アミノ基およびシリル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、上述の置換基が挙げられる。
原料化合物(1A)の純度は、通常50~100%であり、80~99.9%が好ましい。原料化合物(1A)の純度が80%以上であることにより、目的物の収率が高く不純物の混入が抑制され、その後のポリマー化の際に分子量が高く、着色の少ないポリマーが得られる。また、原料化合物(1A)の純度が99.9%以下であることにより低コストで精製でき、また貯蔵のハンドリングや貯蔵コストの面で有利である。原料化合物(1A)の純度の下限は90%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましい。
本発明に係るカルボニル化合物で生成するカルボニル化合物(1B)は、上述の原料化合物(1A)のプロトンがカルボニル基(ホルミル基又はカルボキシル基)で置換された構造である。例えば、原料化合物(1A)としてのブテンに対応するカルボニル化合物(1B)はペンテン酸であり、シクロブテンに対応するカルボニル化合物(1B)はシクロブテンカルボン酸であり、チオフェンに対応するカルボニル化合物(1B)はチオフェンカルボン酸である。
(原料化合物(2A)およびカルボニル化合物(2B))
本発明で用いる触媒(a)による反応活性が高く、また、得られるカルボニル化合物(1B)の工業的有用性が高いことから、原料化合物(1A)は、特に下記式(2A)で表される化合物(以下、「原料化合物(2A)」と称す場合がある。)であることが好ましい。即ち、本発明のカルボニル化合物の製造方法は、特に、原料化合物(2A)のカルボニル化反応により、カルボニル化合物(1B)として下記式(2B)で表されるカルボニル化合物(以下、「カルボニル化合物(2B)」と称す場合がある。)を製造する場合に効果的である。
Figure 0007384049000004
(式(2A)、式(2B)中、Arは芳香環および/または複素芳香環の単環基、或いは芳香環および/または複素芳香環の縮合多環基を表し、RはHまたはOHを表す。なお、前記芳香環および複素芳香環は置換基を有していてもよい。)
原料化合物(2A)およびカルボニル化合物(2B)において、Arが縮合多環基である場合、その縮合多環を構成する環は、芳香環のみであってもよく、複素芳香環のみであってもよく、芳香環および複素芳香環を含むものであってもよい。また、縮合多環を構成する環の数は2以上であり、好ましくは2~4である。またArは、置換基としてこれらの環状基を有することによって、芳香環基および/または複素環芳香環基が2以上連結した基であってもよい。
Arが芳香環基の場合、芳香環基としては炭素数6~16のものが好ましく、炭素数6~14のものが更に好ましい。具体例としてはフェニル基等の単環基、およびナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオレニル基等の縮合多環式芳香環基、ならびにビフェニル基等の芳香環連結基等が挙げられる。
またArが複素芳香環基の場合、複素芳香環基としては、炭素数3~20のものが好ましく、炭素数3~10のものが更に好ましい。また、ヘテロ原子として窒素原子、酸素原子、イオウ原子、ケイ素原子の1種または2種以上を含むものが好ましい。具体例としてはフラニル基、ピリジル基、チエニル基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピラゾイル基、イミダゾイル基、フェニルカルバゾイル基等が挙げられる。
これらの芳香環基、複素芳香環基が置換基を有する場合、その置換基としては、炭素数1~24のアルキル基、炭素数1~24のアルコキシ基、炭素数2~24のアルケニル基、炭素数2~24のアルキニル基、炭素数3~24のアルカジエニル基、炭素数6~24のアリールオキシ基、水酸基、カルボキシル基、ホルミル基、ハロゲン基、ハロゲン化アルキル基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、アミノ基、シリル基等が挙げられる。なお、炭素数1~24のアルキル基、アミノ基およびシリル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、上述の置換基が挙げられる。
特に本発明で用いる触媒(a)による反応活性の向上効果が高く、カルボニル化合物(2B)を高収率で得ることができ、また、カルボニル化合物(2B)の工業的有用性も高いことから、原料化合物(2A)およびカルボニル化合物(2B)において、Arがフェニル基、フラニル基、またはチエニル基であることが好ましく、フラニル基またはチエニル基であることがより好ましい。なおフェニル基、フラニル基およびチエニル基は置換基を有していてもよく、この場合、フェニル基は置換基としてメチル基、ヒドロキシメチル基またはホルミル基を有することが好ましく、フラニル基は置換基としてメチル基、ヒドロキシメチル基、ホルミル基またはアセトキシメチル基を有することが好ましく、チエニル基は置換基としてメチル基、ヒドロキシメチル基またはホルミル基を有することが好ましい。
原料化合物(2A)は、具体的にはメチルフラン(Furan-Me)、アセトキシメチルフラン(Furan-OAc)、フルフラール(Furfural)、アセタールを有するフルフラール(Furfural(acetal))、フルフリルアルコール(Furan-MeOH)またはアセトキシメチルフルフラール(Furan-MeOAc)や、エチルチオフェン、チオフェンが挙げられる。
本発明は特に、前記式(2A)において、Arがメチル基、ヒドロキシメチル基、ホルミル基またはアセトキシメチル基を有するフラニル基である原料化合物(2A)から、カルボニル化合物(2B)として2-フランカルボン酸誘導体や2,5-フランジカルボン酸(FDCA)を製造する方法において有効である。
<反応器>
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、反応器の素材は特に限定されず、ガラス製、ステンレス(SUS)製、鉄製、その他金属製等を用いることができるが、腐食耐性を有し、エネルギー伝達効率が高いガラス製あるいはステンレス(SUS)製のものを用いることが好ましい。また、工業的な製造装置コストという観点からはステンレス(SUS)製のものを用いることが好ましく、反応器の金属成分によって触媒反応に影響が出ないという観点からはガラス製のものを用いることが好ましい。
<反応液>
本発明のカルボニル化合物の製造方法は、遷移元素を含む触媒(a)、一酸化炭素(b)、添加剤(c)および溶媒(e)を含む反応液を用いて行う液相反応である。液相反応は反応速度の面で有利である。
原料化合物(1A)と、触媒(a)および一酸化炭素(b)との接触効率向上の観点から、反応液を攪拌することが好ましい。攪拌はマグネチックスターラー、メカニカルスターラー、攪拌翼を供えた攪拌モーター等、通常の反応に用いられる攪拌装置であれば用いることが可能である。反応液のスケールが大きくなった場合には、動力の観点から攪拌翼を備えた攪拌モーターを使用することが好ましい。攪拌は反応を行う前から開始し、反応中は連続的に攪拌を行い、反応終了後の反応液を冷却している間も攪拌を行うことが好ましい。
(触媒(a))
本発明のカルボニル化合物の製造方法では、遷移元素を含む触媒(a)を用いる。遷移元素は各々の金属単体であってもよく、2種以上の遷移元素を含む合金であってもよく、金属化合物であってもよく、2種以上の遷移元素を含む複合金属化合物であってもよい。具体的な遷移元素としては、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅等の周期表第一遷移元素、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀等の周期表の第二遷移元素、白金、金等の周期表の第三遷移元素が挙げられる。
触媒の反応活性の観点から、遷移元素としては周期表第10族元素であるニッケル、パラジウム、白金が好ましく、パラジウムがより好ましい。また、触媒の回収、再利用の観点から、金属単体または金属化合物を用いることが好ましい。
触媒(a)が金属化合物である場合、遷移元素のハロゲン化物、酸化物、アルコキシ化合物、アルキル化合物、有機酸塩等を用いることができるが、環境負荷の観点から、酸化物、アルコキシ化合物、アルキル化合物、有機酸塩が好ましい。具体的には、パラジウム化合物としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、臭化パラジウム、沃化パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等が挙げられる。これらのうち、酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
触媒(a)は、触媒活性成分である遷移元素を各種担体に担持した形態で用いてもよい。担体としては、活性炭、シリカ、アルミナ、珪藻土、層状ケイ酸塩等の天然鉱物等が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。この中でも活性炭、シリカが触媒調製のしやすさおよび活性の点で好ましい。
担持する遷移元素は、一種の単独でもよく、2種以上を混合してもよい。遷移元素は、担体に対する金属換算の担持量が0.1~20質量%となるように担持することが好ましい。
触媒(a)は、原料化合物(1A)に対する金属換算のmol比として、0.01~2となるように用いることが好ましい。触媒(a)のmol比が0.01以上であることにより、反応に要する時間が短く効率的に反応を行うことができる。また触媒(a)のmol比が2.0以下であることにより、触媒(a)にかかるコストが低く経済的に有利である上に、後処理の負荷が小さく、更には生成物の着色が低減される。触媒(a)のmol比の下限は0.05以上、上限は1.2以下がより好ましい。
また触媒(a)は、使用済みのものを繰り返し用いて反応を実施することができる。触媒(a)を繰り返し用いる回数に特段の制限はなく、使用済み触媒を用いて、2回以上繰り返し反応を実施することは、反応1回当たりの触媒コストが低くなるという観点から、経済的に有利である。触媒(a)を繰り返し用いる場合は、触媒の回収と再利用のしやすさという観点から、溶媒(e)に不溶な錯体触媒や金属化合物や金属担持体を用いることが好ましい。
(一酸化炭素(b))
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、一酸化炭素(b)は、反応液を入れた反応器の気相に供給する、または反応液に直接供給することにより、反応液に溶解させる。原料化合物(1A)と、触媒(a)および一酸化炭素(b)との接触効率向上の観点から、一酸化炭素(b)を反応液にバブリングして供給する方法が好ましい。供給する一酸化炭素圧は、一般に0.1~100atmであり、反応活性の観点から0.5~80atmが好ましい。また、供給する一酸化炭素圧の下限は1atm以上、上限は60atm以下がより好ましい。他のガスが共存する場合、一酸化炭素分圧が低くなるため、より加圧して供給することが好ましい。
(添加剤(c))
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、添加剤(c)を含む反応液を用いることで、有害性の高いハロゲン化物触媒を用いなくてもカルボニル化合物を高収率で得ることができる。
添加剤(c)は、一酸化炭素(b)に対するmol比として、0.005~1となるように用いることが、反応活性の観点から好ましい。添加剤(c)のmol比の上限は0.5以下がより好ましく、0.25以下が更に好ましい。
添加剤(c)は、カルボニル基の炭素源(c-1)および触媒(a)の活性を維持する添加剤(c-2)からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
カルボニル基の炭素源(c-1)としては、炭素を含む化合物であれば、化合物の種類等は特に制限はない。反応活性の高さという観点から、カルボニル基の炭素源(c-1)は、二酸化炭素(固体炭酸であるドライアイスを含む。)および炭酸塩からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
触媒(a)の活性を維持する添加剤(c-2)としては、原料化合物(1A)のプロトン脱離能を有するもの、または触媒(a)の活性点を保持する配位子を有するものであれば、種類等は特に制限はない。プロトン脱離能を有する添加剤としては、原料のプロトン脱離能が高い、塩および電離イオンからなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましく、塩基性の塩および塩基性イオンからなる群から選択される少なくとも1つを含むことがより好ましい。触媒(a)を活性化させる配位子を有する添加剤としては、触媒(a)の活性化および失活抑制の観点から、ジベンジリデンアセトン、二酸化炭素および炭酸塩からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
反応活性の観点から、カルボニル基の炭素源(c-1)および触媒活性を維持する添加剤(c-2)からなる群は、ジベンジリデンアセトン、二酸化炭素および炭酸塩からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましく、二酸化炭素および/または炭酸塩を含むことがより好ましい。二酸化炭素を用いる場合は、反応活性の観点から、反応液にバブリングして供給し、反応液に溶解させることが好ましい。
(再酸化剤(d))
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、反応液が更に再酸化剤(d)を含むことが好ましい。再酸化剤(d)は、カルボニル化反応により還元された触媒(a)を酸化して、遷移元素の価数をカルボニル化反応前の価数(1~6価)に再酸化することができるものであれば、特段の制限はない。再酸化剤(d)は、酸の供給源になる物質であり、一般的には酸素元素を含む。具体的な再酸化剤(d)としては、酸素、オゾン、次亜塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、クロム酸塩、過マンガン酸塩、マンガン酸塩、ベンゾキノン、有機ヒドロペルオキシド等が挙げられる。原料化合物(1A)へ与える影響が小さいという観点から、再酸化剤(d)は、ベンゾキノンおよび有機ヒドロペルオキシドからなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
再酸化剤(d)の使用量は特に限定されるものではないが、触媒(a)を再酸化し、活性を維持できるという観点から、触媒(a)に対するmol比として0.1~40となるように用いることが好ましい。触媒(a)に対する再酸化剤(d)のmol比が0.1以上であることにより、触媒(a)の再酸化を効率的に実施できる。また、触媒(a)に対する再酸化剤(d)のmol比が40以下であることにより、製造コストの面で有利である。触媒(a)に対する再酸化剤(d)のmol比の下限は0.5以上、上限は30以下がより好ましい。
(溶媒(e))
反応液に用いる溶媒(e)としては、原料化合物(1A)を溶解させることができるものであればよく、特に制限はない。具体的には、水、アセトン、メタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、乳酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられ、好ましくは、アセトン、メタノール、アセトニトリルまたは酢酸である。これらの溶媒は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒(e)は、反応液中の原料化合物(1A)の濃度が1~40質量%となるように用いることが好ましい。反応液中の原料化合物(1A)の濃度を1質量%以上とすることにより、過大な反応器を用いる必要がなくなり、高い生産効率で反応を行うことができる。また、反応液中の原料化合物(1A)の濃度を40質量%以下とすることにより、反応速度が高く短時間で反応を行うことができる。反応液中の原料化合物(1A)の濃度の下限は5%以上、上限は25%以下がより好ましい。
<反応温度および反応時間>
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、カルボニル化反応の反応温度は10~150℃が好ましい。反応温度が10℃以上であることにより、短い反応時間で目的物を製造できる。また反応温度が150℃以下であることにより、副生物量を低減して収率を向上させ、更に着色を抑制することができる。反応温度の下限は30℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。また反応温度の上限は130℃以下がより好ましく、110℃以下が更に好ましい。
またカルボニル化反応の反応時間は、触媒(a)の使用量や反応温度、一酸化炭素(b)の供給条件等によっても異なるが、通常10分~40時間であることが好ましい。反応時間が10分以上であることにより、十分な収率でカルボニル化合物(1B)を得ることができる。また反応時間が40時間以下であることにより、製造コストの面で有利である。反応時間の下限は30分以上がより好ましく、4時間以上が更に好ましい。また反応時間の上限は30時間以下がより好ましく、25時間以下が更に好ましい。
<生成物の回収>
本発明のカルボニル化合物の製造方法において、生成物であるカルボニル化合物(1B)を反応液から回収するには、まず、所定時間の反応終了後、反応液の温度を20~30℃程度に下げる。その後、反応器内に存在する一酸化炭素(b)やその他のガスを抜き出し、続いて反応液から触媒(a)を濾過等により分離除去する。触媒(a)を分離除去した後の均一な反応液中には、未反応の原料化合物(1A)が不純物として少量含まれ、大部分は生成したカルボニル化合物(1B)が溶解している。この反応液から溶媒(e)を減圧留去することにより、比較的高純度のカルボニル化合物(1B)を得ることができる。不純物の除去は、一般的な精製方法で実施可能であり、特に制限はないが、例えばカラムクロマトグラフィー精製や再結晶精製等が挙げられる。
カラムクロマトグラフィーにより精製する場合は、カルボニル化合物(1B)が溶解しやすい溶媒を選択し、極性が大きい溶媒と極性が小さい溶媒を任意の割合で混合し、シリカゲルが充填されたカラムに通して実施する。得られる溶液には高純度のカルボニル化合物(1B)が溶解しており、この溶液から溶媒を減圧留去することで、カルボニル化合物(1B)を得ることができる。
再結晶により精製する場合は、カルボニル化合物(1B)が溶解しやすい溶媒を選択し、ごく少量の溶媒を添加し、加熱しながら溶解させ、冷却して固体を析出させる。得られた固体を濾過等により分離取得することで、カルボニル化合物(1B)を得ることができる。
<カルボニル化合物の用途>
本発明のカルボニル化合物の製造方法で得られるカルボニル化合物(1B)として、例えば2-フランカルボン酸または2,5-フランジカルボン酸(FDCA)等が挙げられる。これらカルボニル化合物(1B)、およびカルボニル化合物(1B)を更にアルキルエステル化反応する等して得られるカルボニル化合物(1B)の誘導体は、ポリエステル、ポリアミド等のポリマー原料や、各種工業薬品原料、各種化成品原料、食品原料、香料原料、化粧品原料、医薬品原料等に利用される。
以下に、実施例により本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例におけるカルボニル化合物(1B)の収率の測定方法は次の通りである。
[カルボニル化合物(1B)の収率の測定方法]
カルボニル化合物(1B)の収率は、核磁気共鳴(NMR)装置により、反応生成物について以下の条件で測定して求めた。具体的には、反応生成物に内部標準物質トリオキサンを添加し、トリオキサンの6Hに相当するシグナルとカルボン酸類に相当するシグナルを比較することで、収率を算出した。
分析機器:核磁気共鳴JOEL-JNM-ECX400(JOEL日本電子社製)
測定周波数:400MHz
測定溶媒:重ジメチルスルホキシド
<実施例1>
Figure 0007384049000005
反応器として50mLのステンレス製オートクレーブを用い、原料化合物(1A)として2-アセトキシメチルフラン(1.4g,10.00mmol)を供給した。反応液には、触媒(a)として酢酸パラジウムPd(OAc)2(223.5mg,1.00mmol)、再酸化剤(d)としてベンゾキノン(540.8mg,5.0mmol)、溶媒(e)としてアセトニトリル(3.0mL)を用い、一酸化炭素(b)(20.0atm)、および添加剤(c)として二酸化炭素(1.0atm)を供給し、100℃で20時間攪拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、反応器の脱圧を実施した。続いて、濾過によって触媒(a)を分離し、得られた濾液から溶媒(e)を減圧留去し、カルボニル化合物(1B)としてアセトキシメチルフランカルボン酸を収率20%で得た。
<実施例2~10、比較例1~3>
原料化合物(1A)の種類、一酸化炭素(b)および添加剤(c)の圧力、再酸化剤(d)の使用量、溶媒(e)の種類を表1に示す通り変更したこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。各例における目的物であるカルボニル化合物(1B)の収率を表1に示す。
Figure 0007384049000006
表1の結果から明らかなように、実施例1~10では、触媒(a)として酢酸パラジウム、添加剤(c)として二酸化炭素を用いた場合、目的とするカルボニル化合物(1B)を収率20~90%で得ることができた。
一方、比較例1~3では添加剤(c)を用いずにカルボニル化反応を実施した結果、カルボニル化合物(1B)を得ることはできなかった。
これらの結果から、添加剤(c)を用いてカルボニル化反応を実施した場合、触媒(a)および溶媒(e)として環境負荷の低いものを用いても、目的とするカルボニル化合物(1B)を高収率で得られることが確認された。

Claims (2)

  1. 遷移元素を含む触媒(a)、一酸化炭素(b)、添加剤(c)、再酸化剤(d)および溶媒(e)を含む反応液を用いて、下記式(2A)で表される化合物をカルボニル化反応させて、下記式(2B)で表されるカルボニル化合物を製造するカルボニル化合物の製造方法であって、
    前記遷移元素が周期表第10族元素であり、
    前記添加剤(c)が、二酸化炭素を含み、
    前記再酸化剤(d)が酸素、オゾン、次亜塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、クロム酸塩、過マンガン酸塩、マンガン酸塩、ベンゾキノン、および有機ヒドロペルオキシドから選択される、カルボニル化合物の製造方法。
    Figure 0007384049000007
    (式(2A)、式(2B)中、Arは、置換基を有していてもよいフラニル基またはチエニル基を表し、RはOHを表す。)
  2. 前記周期表第10族元素がパラジウムである、請求項1に記載のカルボニル化合物の製造方法。
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