JP7382940B2 - 蓄電システムおよび充電制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電システムおよび充電制御方法に関し、例えば鉛蓄電池の充電を制御する蓄電システム、および鉛蓄電池の充電を制御する充電制御方法に関する。
鉛蓄電池は、長期間の充放電の繰り返しにより、容量が低下し劣化する。鉛蓄電池を用いた蓄電システムでは、鉛蓄電池の劣化の一因であるサルフェーションを除去するために、鉛蓄電池を満充電状態にする均等充電(回復充電)を定期的に行っている。
近年、鉛蓄電池の大容量化の要求により、単一の鉛蓄電池セル(単電池)または複数の鉛蓄電池セルを直列に接続した蓄電池列(ストリング)を複数並列に接続した多並列蓄電池を備えた蓄電システムが普及しつつある。多並列蓄電池を備えた蓄電システムでは、多並列蓄電池全体で均等充電を管理している(特許文献1参照)。
特許第6247039号公報
一般に、鉛蓄電池の均等充電の方式としては、定電流―定電圧充電(CCCV)方式が知られている。定電流―定電圧充電方式は、初めに一定の電流値による充電(以下、「定電流充電」とも称する。)を行い、蓄電池電圧が所定の閾値に達した後に、一定の電圧による充電(以下、「定電圧充電」とも称する。)を行って鉛蓄電池を満充電状態まで回復させる充電方式である。なお、定電流の代わりに、定電力で充電を行う定電力-定電圧充電方式も知られている。
しかしながら、CCCV方式による均等充電では、以下に示す課題がある。
図15は、従来のCCCV方式による均等充電を説明するための図である。
同図において、縦軸は電圧および電流を表し、横軸は時間を表している。参照符号901は、複数の鉛蓄電池セルが直列に接続された蓄電池列(全体)の電圧を表し、参照符号902は当該蓄電池列の充電電流を表している。
図16は、CCCV方式による均等充電を行ったときの複数の鉛蓄電池セル間のセル電圧のばらつきを説明するための図である。
同図において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。参照符号911は、最も低い充電状態の鉛蓄電池セル(最小鉛蓄電池セル)のセル電圧を表し、参照符号912は、最も高い充電状態の鉛蓄電池セル(最大鉛蓄電池セル)のセル電圧を表している。
図15に示すように、CCCV方式の均等充電では、最初に定電流充電が行われ、充電電圧が所定の閾値に到達した後に定電圧充電が行われる。一つの蓄電池列に対してCCCV充電で均等充電を行った場合、蓄電池列を構成する複数の鉛蓄電池セル間の充電容量や充電受入性のばらつきにより、定電流充電の末期において鉛蓄電池セルの運用上限電圧を超える鉛蓄電池セルが発生するおそれがある。
例えば、図16に示すように、蓄電池列を構成する鉛蓄電池セルのうち、最小鉛蓄電池セルは、定電流充電の末期(時刻te)において鉛蓄電池セルの運用上限電圧Vupに到達していないが、最大鉛蓄電池セルは、定電流充電の末期(時刻te)において鉛蓄電池セルの運用上限電圧Vupを超過している。この場合、最大鉛蓄電池セルは、過電圧による劣化が促進されてしまう。
このように、CCCV方式の均等充電では、各鉛蓄電池セルの容量や充電受入性のばらつきに起因して、定電流充電もしくは定電力充電の末期に、他の鉛蓄電池セルよりも早く満充電に近い充電状態になる鉛蓄電池セルが発生する。このような鉛蓄電池セルが存在する場合に均等充電を継続すると、その鉛蓄電池セルでは、セル電圧が運用上限電圧を超過し、過電圧による劣化が促進されるおそれがある。
このCCCV方式による課題を解決するための方法として、多段定電流充電方式が知られている。
図17は、従来の多段定電流充電方式による蓄電池列の均等充電を説明するための図である。
同図において、縦軸は電圧および電流を表し、横軸は時間を表している。参照符号901は、複数の鉛蓄電池セルが直列に接続された蓄電池列全体の電圧を表し、参照符号902は当該蓄電池列の充電電流を表している。
図17に示すように、多段定電流充電方式は、初めに定電流充電または定電力充電を行い、蓄電池電圧が所定の閾値に達した後に、前回よりも低い電流値または電力量での定電流充電または定電力充電を行うことを複数回繰り返し、最後に、所定の電圧で定電圧充電を行って鉛蓄電池を満充電状態まで回復させる充電方式である。
このような多段定電流充電方式によれば、充電電流を段階的に低下させながら充電を行うことにより、定電圧充電の開始時の各鉛蓄電池セル間のセル電圧のばらつきを抑えることができるので、運用上限電圧を超過する鉛蓄電池セルの発生を抑え、鉛蓄電池セルの劣化を防ぐことが可能となる。一方で、この方式では、以下に示す課題がある。
図18は、多段定電流充電方式による均等充電の充電時間とCCCV方式による均等充電の充電時間の比較結果を示す図である。
同図において、縦軸は電流を表し、横軸は時間を表している。参照符号921は、多段定電流充電方式による均等充電を行ったときの蓄電池列の充電電流を表し、参照符号922は、CCCV方式による均等充電を行ったときの蓄電池列の充電電流を表している。
図17に示したように多段定電流充電方式では充電電流または充電電力を段階的に低くして充電を行うため、図18に示すように、多段定電流充電方式による均等充電の充電時間Taは、CCCV方式による均等充電の充電時間Tbよりも長くなってしまう。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、蓄電池列を備えた蓄電システムにおいて、鉛蓄電池セルの劣化を防ぎつつ、より短時間に均等充電を完了させることにある。
本発明の代表的な実施の形態に係る蓄電システムは、複数の鉛蓄電池セルを含む蓄電池列と、前記蓄電池列の電力の授受を制御する交直変換装置と、前記蓄電池列の状態を監視し、前記交直変換装置を介して前記蓄電池列の充放電を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記蓄電池列の均等充電を行う場合に、前記蓄電池列を定電流または定電力で充電する第1充電制御を行い、前記第1充電制御中に前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧が第1閾値に到達した場合に、前記第1充電制御から、前記蓄電池列の電圧の上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて前記蓄電池列を充電する第2充電制御に切り替え、前記第2充電制御中に前記蓄電池列の電圧が前記第1閾値よりも大きい第2閾値に到達した場合に、前記第2充電制御から、前記蓄電池列を定電圧で充電する第3充電制御に切り替えることを特徴とする。
本発明に係る蓄電システムによれば、鉛蓄電池セルの劣化を防ぎつつ、より短時間に均等充電を完了させることが可能となる。
実施の形態1に係る蓄電システムの構成を示す図である。 実施の形態1に係る制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 実施の形態1に係る蓄電システムによる均等充電に係る処理の流れを示すフロー図である。 実施の形態1に係る蓄電システムによる均等充電時の蓄電池列の電圧および充電電流の変化を示す図である。 第2充電制御を説明するための図である。 実施の形態1に係る蓄電システムによる均等充電時における鉛蓄電池セルのセル電圧の経時変化を示す図である。 実施の形態1に係る蓄電システムによる均等充電の充電時間と従来の多段定電流充電方式による均等充電の充電時間の比較結果を示す図である。 鉛蓄電池セルのセル電圧の経時変化を示す図である。 鉛蓄電池セルのセル電圧の充電状態に対する変化を示す図である。 実施の形態2に係る蓄電システムの構成を示す図である。 実施の形態2に係る蓄電システムにおける制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 温度補正係数の一例を示す図である。 実施の形態3に係る蓄電システムにおける制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 実施の形態3に係る蓄電システムによる均等充電に係る処理の流れを示すフロー図である。 従来のCCCV方式による均等充電を説明するための図である。 CCCV方式による均等充電を行ったときの複数の鉛蓄電池セル間のセル電圧のばらつきを説明するための図である。 従来の多段定電流充電方式による蓄電池列の均等充電を説明するための図である。 多段定電流充電方式による均等充電の充電時間とCCCV方式による均等充電の充電時間の比較結果を示す図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。なお、以下の説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を、括弧を付して記載している。
〔1〕本発明の代表的な実施の形態に係る蓄電システム(100)は、複数の鉛蓄電池セル(200_1~200_n)を含む蓄電池列(20)と、前記蓄電池列の電力の授受を制御する交直変換装置(3)と、前記蓄電池列の状態を監視し、前記交直変換装置を介して前記蓄電池列の充放電を制御する制御装置(1)とを備え、前記制御装置は、前記蓄電池列の均等充電を行う場合に、前記蓄電池列を定電流または定電力で充電する第1充電制御を行い、前記第1充電制御中に前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧が第1閾値(Vt1,Vt1_c)に到達した場合に、前記第1充電制御から、前記蓄電池列の電圧の上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて前記蓄電池列を充電する第2充電制御に切り替え、前記第2充電制御中に前記蓄電池列の電圧が前記第1閾値よりも大きい第2閾値(Vt2)に到達した場合に、前記第2充電制御から、前記蓄電池列を定電圧で充電する第3充電制御に切り替えることを特徴とする。
〔2〕上記蓄電システムにおいて、前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記充電電流を前記蓄電池列の電圧の増加に対して線形的に減少させてもよい。
〔3〕上記蓄電システムにおいて、温度を計測する温度センサ(204_1~204_n)を更に備え、前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記温度センサによる温度の計測結果と前記蓄電池列の電圧とに基づいて、前記充電電流を制御してもよい。
〔4〕上記蓄電システムにおいて、前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記蓄電池列の電圧であってもよい。
〔5〕上記蓄電システムにおいて、前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記鉛蓄電池セルのセル電圧であって、前記制御装置は、前記第1充電制御中に、前記複数の鉛蓄電池セルのセル電圧のうち最も大きいセル電圧(Vcmax)と前記第1閾値(Vt1_c)とを比較し、前記最も大きいセル電圧が前記第1閾値よりも大きい場合に、前記第1充電制御から前記第2充電制御に切り替えてもよい。
〔6〕上記蓄電システムにおいて、前記第1閾値は、前記鉛蓄電池セルの充電時間に対するセル電圧の変化を表す特性線(801)における変曲点(a)に基づく電圧であってもよい。
〔7〕上記蓄電システムにおいて、前記第1閾値は、前記鉛蓄電池セルの充電状態に対するセル電圧の変化を表す特性線(802)における変曲点(b)に基づく電圧であってもよい。
〔8〕本発明の代表的な実施の形態に係る充電制御方法は、複数の鉛蓄電池セル(200_1~200_n)を含む蓄電池列(20)と、前記蓄電池列の電力の授受を制御する交直変換装置(3)と、前記蓄電池列の状態を監視し、前記交直変換装置を介して前記蓄電池列の充放電を制御する制御装置(1)とを備えた蓄電システム(100)における前記蓄電池列の均等充電時の充電制御方法である。上記充電制御方法において、前記制御装置が、前記蓄電池列を定電流または定電力で充電する第1充電制御を行う第1ステップ(S101)と、前記第1充電制御中に前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧が第1閾値(Vt1,Vt1_c)に到達した場合に、前記制御装置が、前記第1充電制御から、前記蓄電池列の電圧の上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて前記蓄電池列を充電する第2充電制御に切り替える第2ステップ(S103~S105)と、前記第2充電制御中に前記蓄電池列の電圧が前記第1閾値よりも大きい第2閾値(Vt2)に到達した場合に、前記制御装置が、前記第2充電制御から、前記蓄電池列を定電圧で充電する第3充電制御に切り替える第3ステップ(S109~S111)と、を含むことを特徴とする。
〔9〕上記充電制御方法において、前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記充電電流を前記充電電圧の増加に対して線形的に減少させてもよい。
〔10〕上記充電制御方法において、前記蓄電システムは、温度を計測する温度センサ(204_1~204_n)を更に備え、前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記温度センサによる温度の計測結果と前記蓄電池列の電圧とに基づいて、前記充電電流を制御してもよい。
〔11〕上記充電制御方法において、前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記蓄電池列の電圧であってもよい。
〔12〕上記充電制御方法において、前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記鉛蓄電池セルのセル電圧であって、前記第2ステップは、前記制御装置が、前記第1充電制御中に、前記複数の鉛蓄電池セルのセル電圧のうち最も大きいセル電圧を選択する第4ステップ(S122)と、前記制御装置が、前記第4ステップで選択した最も大きいセル電圧と前記第1閾値とを比較する第5ステップ(S123)と、前記第4ステップで選択した最も大きいセル電圧が前記第1閾値より大きい場合に、前記制御装置が、前記第1充電制御から前記第2充電制御に切り替える第6ステップ(S123,S104,S105)と、を含んでもよい。
2.実施の形態の具体例
以下、本発明の実施の形態の具体例について図を参照して説明する。なお、以下の説明において、各実施の形態において共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
≪実施の形態1≫
図1は、実施の形態1に係る蓄電システムの構成を示す図である。
同図に示される蓄電システム100は、例えばサイクルユースの鉛蓄電池を備えた蓄電システムである。蓄電システム100は、例えば、通常時に電力供給部8(商用電源)から負荷9に給電し、停電の発生時には、電源バックアップ用の蓄電池モジュール2から負荷9に給電する。
電力供給部8は、蓄電システム100および負荷9に電力を供給する機能部である。電力供給部8は、例えば、商用電源である。なお、電力供給部8は、商用電源に加えて、太陽光発電(PV:Photovoltaics)等の再生可能エネルギーに基づいて電力を発生させる発電設備を有していてもよい。
蓄電システム100は、蓄電池モジュール2、PCS(Power Conditioning System)3、および制御装置1を備えている。
蓄電池モジュール2は、電力を充放電可能に構成された蓄電池を含む。具体的に、蓄電池モジュール2は、蓄電池列20と、電圧センサ201、202_1~202_nと、電流センサ203とを含む。
蓄電池列20は、n(nは2以上の整数)個の蓄電池セル200_1~200_nが直列に接続された構造を有している。蓄電池セル200_1~200_nは、例えば鉛蓄電池セルである。
以下、蓄電池セル200_1~200_nを「鉛蓄電池セル200_1~200_n」と称する。また、以下の説明において、各鉛蓄電池セル200_1~200_nを区別しない場合には、単に「鉛蓄電池セル200」と表記する場合がある。
電圧センサ201は、蓄電池列20の電圧、すなわち鉛蓄電池セル200_nの負極側と鉛蓄電池セル200_1の正極側との間の電圧Vsを計測するセンサである。蓄電池列の電圧センサ201は、蓄電池列20に並列と接続されている。
電圧センサ202_1~202_nは、鉛蓄電池セル200_1~200_n毎に設けられ、対応する鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧(出力電圧)Vc_1~Vc_nを計測するセンサである。各電圧センサ202_1~202_nは、対応する鉛蓄電池セル200_1~200_nと並列に接続されている。
なお、鉛蓄電池セル200_1~200_nの各セル電圧Vc_1~Vc_nを区別しない場合には、単に、「セル電圧Vc」と表記する場合がある。
電流センサ203は、蓄電池列20の電流(充電電流および放電電流)Iを計測するセンサである。電流センサ203は蓄電池列20と直列に接続されている。
PCS3は、後述する制御装置1によって制御され、電力供給部8、蓄電池モジュール2、および負荷9の間で相互に電力を変換し、電力供給部8、蓄電池モジュール2、および負荷9の間での電力の授受を制御する電力変換部である。
例えば、PCS3は、電力供給部8からの交流電力(AC)を直流電力(DC)に変換して蓄電池モジュール2に供給する。PCS3は、例えば、DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ(AC/DC)、およびスイッチ回路等を含んで構成されている。
制御装置1は、蓄電システム100の各構成要素の統括的な制御を司る装置である。具体的に、制御装置1は、蓄電池列20の状態を監視するとともに、PCS3を駆動することにより、蓄電池列20の充放電制御を行う。
制御装置1は、例えば、BMU(Battery Management Unit)である。BMUは、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203によって計測された物理量を逐次取得し、当該物理量に基づいて蓄電池列20の状態を監視する監視機能と、蓄電池列20の充放電を制御する充放電制御機能とを備えたデータ処理装置である。
制御装置1としてのBMUは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶装置と、インターフェース回路等の種々の周辺回路とをそれぞれ含んで構成されている。
制御装置1は、蓄電池列20の充放電制御機能の一つとして、蓄電池列20の均等充電を行う機能を有している。
図2は、実施の形態1に係る制御装置1の機能ブロック構成を示す図である。
同図に示すように、制御装置1は、蓄電池列20の均等充電を行うための機能ブロックとして、通信部11、計測制御部12、記憶部13、判定部14、および充電制御部15を有している。
これらの機能ブロックは、上述したBMUを構成する各ハードウェア資源がソフトウェアと協働することによって実現される。例えば、BMUの構成要素であるCPU等のプロセッサが、BMUの構成要素である記憶装置に記憶されたプログラムに従って各種演算を実行して、BMUの構成要素である各種周辺回路を制御することにより、実現される。
通信部11は、PCS3との間でデータの送受信を行う機能部である。
計測制御部12は、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203を制御して、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203によって計測された物理量(Vc_1~Vc_n,Vs,I)の計測結果を取得する機能部である。
例えば、計測制御部12は、定期的に、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203から電圧Vc_1~Vc_n,Vsおよび電流Iの計測値を取得する。また、計測制御部12は、判定部14からの指示に応じて、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203から電圧Vc_1~Vc_n,Vsおよび電流Iの計測値を取得する。
計測制御部12によって取得した各種計測結果は、記憶部13に記憶される。例えば、計測制御部12は、電流センサ203から取得した蓄電池列20の電流Iの計測値と、電圧センサ201から取得した蓄電池列20の電圧Vsの計測値と、電圧センサ202_1~202_nから取得した各鉛蓄電池セル200_1~200_nの電圧Vc_1~Vc_nの計測値とを、計測結果131として記憶部13に記憶する。
記憶部13は、蓄電池列20の均等充電を実現するために必要な各種データを記憶する機能部である。例えば、記憶部13は、上述したように、計測制御部12によって取得した計測結果131を記憶する。また、記憶部13は、後述する第1閾値Vt1の情報132、第2閾値Vt2の情報133、および充電制御情報134を記憶する。
判定部14は、蓄電池列20の状態を判定するための機能部である。判定部14は、後述する充電制御部15による蓄電池列20の均等充電時の充電制御を切り替えるための切替条件を蓄電池列20が満たしているか否かを判定する。
具体的に、判定部14は、鉛蓄電池セル200に基づく蓄電電圧と第1閾値Vt1とを比較し、当該蓄電電圧が第1閾値Vt1に到達しているか否かを判定する。
ここで、鉛蓄電池セル200に基づく蓄電電圧とは、蓄電池列20の電圧(電圧センサ201によって計測される電圧)Vsである。
例えば、判定部14は、記憶部13に記憶されている計測結果131および第1閾値Vt1の情報132に基づいて、電圧センサ201によって計測された蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1以上であるか否かを判定する。
また、判定部14は、蓄電池列20の電圧と第2閾値Vt2とを比較し、蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2に到達しているか否かを判定する。例えば、判定部14は、記憶部13に記憶されている計測結果131および第2閾値Vt2の情報133に基づいて、電圧センサ201によって計測された蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2以上であるか否かを判定する。
更に、判定部14は、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203の計測結果131に基づいて、蓄電池列20の均等充電が完了したか否かを判定する。
充電制御部15は、蓄電池列20の均等充電を制御するための機能部である。充電制御部15は、判定部14の判定結果に基づいて充電制御方式を決定し、決定した充電制御方式に従って蓄電池列20を充電することにより、均等充電を実現する。具体的に、充電制御部15は、判定部14の判定結果に基づいて、第1充電制御、第2充電制御、および第3充電制御の3通りの充電方式を適宜切り替えて、蓄電池列20の均等充電を行う。
ここで、第1充電制御とは、蓄電池列20を定電流または定電力で充電する制御方式である。第2充電制御とは、蓄電池列20の電圧Vsの上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて蓄電池列20を充電する制御方式である。第3充電制御とは、蓄電池列20を定電圧で充電する制御方式である。
次に、蓄電システム100において、蓄電池列20の均等充電を行う場合の処理の流れについて説明する。
図3は、実施の形態1に係る蓄電システム100による均等充電に係る処理の流れを示すフロー図である。
図4は、実施の形態1に係る蓄電システム100による均等充電時の蓄電池列20の電圧および充電電流の変化を示す図である。図4において、縦軸は、電圧および電流を表し、横軸は時間を表している。また、参照符号401で示される実線は、蓄電池列20の電圧(充電電圧)を表し、参照符号402で示される点線は、蓄電池列20の充電電流を表している。
なお、ここでは、第1充電制御として、定電流で蓄電池列20を充電する制御方式を採用した場合を例にとり、説明する。
蓄電システム100において蓄電池列20の均等充電が開始されたとき、制御装置1は、先ず、第1充電制御によって蓄電池列20の充電を行う(ステップS101)。具体的には、例えば図4の時刻t0において均等充電が開始されたとき、制御装置1の充電制御部15は、通信部11を介してPCS3を制御することにより、蓄電池列20の一定の電流I0で定電流充電を行う。これにより、図4に示すように、蓄電池列20の電圧が直線的に増加する。
次に制御装置1が、蓄電池列20の電圧Vsの計測値を取得する(ステップS102)。例えば、制御装置1の計測制御部12が、判定部14からの指示に応じて、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203による計測結果131を取得し、記憶部13に記憶する。
次に、制御装置1は、ステップS102で計測した蓄電池列20の電圧Vsと第1閾値Vt1とを比較する(ステップS103)。具体的には、制御装置1の判定部14が、記憶部13に記憶された計測結果131と第1閾値Vt1の情報132とを読み出して、蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1以上であるか否かを判定する。
ステップS103において、判定部14によって蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1より小さいと判定された場合、制御装置1は、再びステップS102に戻る。
一方、ステップS103において、判定部14によって蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1以上であると判定された場合、制御装置1は、第1充電制御を停止する(ステップS104)。その後、制御装置1は、第2充電制御により蓄電池列20の充電を行う(ステップS105)。具体的には、図4に示すように、蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1となった時刻t1において、制御装置1の充電制御部15がPCS3を制御することにより、蓄電池列20の充電方式を定電流充電から第2充電制御による充電に切り替える。
図5は、第2充電制御を説明するための図である。
同図において、縦軸は蓄電池列20の電流(充電電流)Iを表し、横軸は蓄電池列20の電圧Vsを表している。
充電制御部15は、第2充電制御として、蓄電池列20の電圧Vsの上昇に応じて充電電流Iが連続的に減少するように蓄電池列20を充電する。具体的に、充電制御部15は、第2充電制御として、蓄電池列20の充電電流Iを電圧Vsの増加に対して線形的に減少させる。例えば、充電制御部15は、蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1に到達してから第2閾値Vt2(>Vt1)に到達するまで、一次関数“Ict=α×Vs+β”で表される数式に従って蓄電池列20に供給すべき電流(以下、「目標電流」とも称する。)Ictを算出し、蓄電池列20の充電電流Iが“Ict”となるように、PCS3を制御する。
ここで、Vsは、蓄電池列20の電圧(出力電圧)であり、例えば電圧センサ201による計測値である。
また、α(<0),βは定数である。例えば、蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1となったときの充電電流I1が、第1充電制御(定電流充電)時の充電電流I0以下となり、且つ蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2となったときの充電電流I2が、蓄電池容量に対する電流値として0.04CAから0.05CA程度となるように、定数α,βの値を設定することが好ましい。
なお、上述した数式“Ict=α×Vs+β”や定数α,βの情報は、充電制御情報134として予め記憶部13に記憶されている。
第2充電制御では、先ず、制御装置1が、蓄電池列20の電圧Vsの計測値を取得する(ステップS106)。例えば、制御装置1の計測制御部12が、判定部14からの指示に応じて、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203による計測結果131を取得し、記憶部13に記憶する。
次に、制御装置1が、目標電流Ictを算出する(ステップS107)。具体的には、充電制御部15が、ステップS106で取得した蓄電池列20の電圧Vsの計測値と記憶部13に記憶されている充電制御情報134としての上記数式“Ict=α×Vs+β”とに基づいて、目標電流Ictを算出する。
次に、充電制御部15が、蓄電池列20の充電電流IがステップS107で算出した目標電流Ictと一致するようにPCS3を制御して、蓄電池列20を充電する(ステップS108)。これにより、図4に示すように、第2充電制御では、蓄電池列20の充電電流IがI0から直線的に減少し、蓄電池列20の電圧Vsの上昇率が第1充電制御時よりも緩やかになる。
次に、制御装置1は、第2充電制御中に、蓄電池列20の電圧Vsと第2閾値Vt2とを比較する(ステップS109)。具体的には、制御装置1の判定部14が、ステップS106で取得した蓄電池列20の電圧Vsの計測値と第2閾値Vt2の情報133とに基づいて、蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2以上であるか否かを判定する。
ステップS109において、判定部14によって蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2より小さいと判定された場合、制御装置1は、ステップS106に戻る。
一方、ステップS109において、判定部14によって蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2以上であると判定された場合、充電制御部15は、第2充電制御を停止する(ステップS110)。その後、制御装置1は、第3充電制御により蓄電池列20の充電を行う(ステップS111)。具体的には、図4に示すように、蓄電池列20の電圧Vsが第2閾値Vt2となった時刻t2において、制御装置1の充電制御部15が、PCS3を制御することにより、蓄電池列20の充電方式を第2充電制御から定電圧充電に切り替える。
これによれば、図4に示すように、第3充電制御では、蓄電池列20の充電電圧が一定となり、蓄電池列20の充電電流が第2充電制御時よりも急速に減少する。
その後、制御装置1は、蓄電池列20が満充電状態であるか否かを判定する(ステップS112)。具体的には、第3充電制御中に、計測制御部12が、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203による計測結果131を取得し、判定部14がその計測結果131に基づいて、蓄電池列20が満充電状態であるか否かを判定する。例えば、判定部14は、第3充電制御(定電圧充電)期間において、電流センサ203によって計測された蓄電池列20の充電電流Iが所定の閾値以下となったときに、蓄電池列20が満充電状態であると判定する。
ステップS112において、判定部14によって蓄電池列20が満充電状態でないと判定された場合には、充電制御部15は、ステップS111に戻り、第3充電制御(定電圧制御)による蓄電池列20の充電を継続する。
一方、ステップS112において、判定部14によって蓄電池列20が満充電状態であると判定された場合には、充電制御部15は、第3充電制御による蓄電池列20の充電を停止し、均等充電を終了する。
以上、実施の形態1に係る蓄電システム100では、蓄電池列20の均等充電を行う場合に、先ず、制御装置1が蓄電池列20を定電流または定電力で充電する第1充電制御を行う。次に、第1充電制御中に鉛蓄電池セル200に基づく蓄電電圧(蓄電池列20の電圧Vs)が第1閾値Vt1に到達した場合に、制御装置1が、第1充電制御から、蓄電電圧の上昇に応じて蓄電電流を連続的に減少させて蓄電池列20を充電する第2充電制御に切り替える。その後、第2充電制御中に蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1よりも大きい第2閾値Vt2に到達した場合に、制御装置1が、第2充電制御から蓄電池列20を定電圧で充電する第3充電制御に切り替える。
これによれば、均等充電における第1充電制御(定電流または定電力充電)と第3充電制御(定電圧充電)との間に、充電電圧の上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて蓄電池列を充電する第2充電制御を行うことにより、蓄電池列20を構成する各鉛蓄電池セルのセル電圧が運用上限電圧Vupを超えないようにすることが可能となる。
図6は、実施の形態1に係る蓄電システム100による均等充電時における鉛蓄電池セル200のセル電圧Vcの経時変化を示す図である。
同図において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。参照符号611は、最も低い充電状態の鉛蓄電池セル(最小鉛蓄電池セル)のセル電圧Vcのシミュレーション結果を表し、参照符号612は、最も高い充電状態の鉛蓄電池セル(最大鉛蓄電池セル)のセル電圧Vcのシミュレーション結果を表している。図6において、時刻t0,t1,t2は、図4における時刻t0,t1,t2にそれぞれ対応している。
図6に示すように、時刻t1において第1充電制御(定電流充電)から第2充電制御に切り替えることにより、第2充電制御が行われている期間の蓄電池列20の充電電流Iは、第1充電制御が行われている期間の蓄電池列20の充電電流Iよりも小さくなる。これにより、第2充電制御期間では各鉛蓄電池セル200_1~200_nの充電電圧の上昇が緩やかとなり、第3充電制御(定電圧充電)が開始される前に運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルが発生することを防止できる。
また、実施の形態1に係る充電制御方法によれば、第2充電制御において、充電電流Iを離散的(段階的)ではなく、連続的に減少させて蓄電池列を充電するので、従来の多段定電流充電方式よりも短時間に均等充電を完了することが可能となる。
図7は、実施の形態1に係る蓄電システム100による充電時間と従来の多段定電流充電方式による充電時間の比較結果を示す図である。
同図には、定格電圧2Vの鉛蓄電池セルを168個直列に接続した蓄電池列20に対して、本実施の形態に係る蓄電システム100によって第1充電制御および第2充電制御を行った場合の充電電流Iの経時変化と、従来の多段定電流充電および定電流充電を行った場合の充電電流Iの経時変化とが示されている。
同図において、縦軸は充電電流を表し、横軸は時間を表している。参照符号701は、本実施の形態に係る充電制御方法で均等充電を行った場合の蓄電池列20の充電電流Iのシミュレーション結果を表し、参照符号702は、従来の多段定電流充電方式で均等充電を行った場合の蓄電池列20の充電電流Iのシミュレーション結果を表している。
同図に示すように、実施の形態1に係る充電制御方法によれば、第1充電制御(定電流充電)の後に連続的に充電電流を減らしながら充電を行うので、従来の多段定電流充電方式による定電流充電が完了する時刻te2よりも早い時刻te1に、第2充電制御を完了することができる。例えば、図5の場合、従来の多段定電流充電方式に比べてTs=35分の時間短縮が可能となる。
このように、実施の形態1に係る蓄電システム100によれば、蓄電池列20を構成する各鉛蓄電池セル200の劣化を防ぎつつ、より短時間に均等充電を完了させることが可能となる。
また、実施の形態1に係る充電制御方法によれば、第2充電制御において、蓄電池列20の充電電流を電圧Vsの増加に対して線形的に減少するように制御することにより、複雑な演算を行うことなく簡単に実現することが可能となる。例えば、上述したように、充電制御情報134として予め記憶部13に記憶しておいた上記数式“Ict=α×Vs+β”を用いて目標電流Ictを算出することにより、CPUの処理負荷を抑えた第2充電制御を実現することが可能となる。
また、第2充電制御において、充電電流を電圧Vsの増加に対して線形的に減少させることにより、非線形的(例えば指数関数的)に充電電流を変化させる場合に比べて、運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルの発生防止と均等充電の時間短縮化を両立させることが容易となる。
実施の形態1に係る蓄電システム100において、第1閾値Vt1は、蓄電池列20を構成する鉛蓄電池セル200の特性に基づいて設定することが好ましい。例えば、第1閾値Vt1は、鉛蓄電池セル200の充電時間に対するセル電圧の変化を表す特性線に基づいて設定してもよい。以下詳細に説明する。
図8は、鉛蓄電池セルのセル電圧の経時変化を示す図である。同図には、鉛蓄電池セルを定電流で充電したときの当該鉛蓄電池セルのセル電圧の時間的な変化が示されている。
図8に示すように、鉛蓄電池セルを定電流または定電力で充電した場合、鉛蓄電池セルのセル電圧は、充電時間に対して直線的に増加し、ある点aを境に急激に上昇する傾向がある。そのため、セル電圧が点aを超えた場合、運用上限電圧Vupに到達するまでの時間が非常に短くなる。
そこで、第1充電制御から第2充電制御に切り替える条件としての第1閾値Vt1を、図8に示すような、鉛蓄電池セル200の充電時間に対するセル電圧の変化を表す特性線801における変曲点aに基づいて決定する。ここで、変曲点aは、図8に示す特性線801の一次関数で近似することができる範囲の最終点である。換言すれば、変曲点aは、セル電圧が充電時間との比例関係から逸脱する点である。
第1閾値Vt1は、変曲点aとしての時刻taにおける鉛蓄電池セル200のセル電圧Vaに基づいて設定する。例えば、第1閾値Vt1を、セル電圧Vaに蓄電池列20を構成する鉛蓄電池セル200の個数nを乗算した値(Va×n)とする。
これによれば、蓄電池列20の均等充電において、各鉛蓄電池セル200_1~200_nが運用上限電圧Vupを超える直前まで第1充電制御(定電流または定電力充電)で鉛蓄電池セル200を充電することが可能となるので、運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルの発生を防止しつつ、均等充電が完了するまでの時間を更に短縮することが可能となる。
また、第1閾値Vt1は、鉛蓄電池セル200の充電状態に対するセル電圧の変化を表す特性線に基づいて設定してもよい。以下詳細に説明する。
図9は、鉛蓄電池セルのセル電圧の充電状態(SOC:State of Charge)に対する変化を示す図である。同図には、鉛蓄電池セルを定電流で充電したときの当該鉛蓄電池セルのSOCの変化に対するセル電圧の変化が示されている。
図9に示すように、鉛蓄電池セル200を定電流または定電力で充電した場合、鉛蓄電池セルのセル電圧は当該鉛蓄電池セルのSOCに対して直線的に増加し、ある点aを境に急激に上昇する傾向がある。そのため、セル電圧が点bを超えた場合、図8と同様に、運用上限電圧Vupに到達するまでの時間が非常に短くなる。
そこで、第1充電制御から第2充電制御に切り替える条件としての第1閾値Vt1を、図9に示すような、鉛蓄電池セル200のSOCに対するセル電圧の変化を表す特性線802における変曲点bに基づいて決定する。ここで、変曲点bは、図9に示す特性線802の一次関数で近似することができる範囲の最終点である。換言すれば、変曲点bは、セル電圧がSOCとの比例関係から逸脱する点である。
なお、変曲点bとしてのSOC(=Sb%)の値は、充電電力や充電電流にも依るが、Sb=90~99%の範囲内の点であることが好ましい。
第1閾値Vt1は、変曲点bとしてのSOC:Sb%における鉛蓄電池セル200のセル電圧Vbに基づいて設定する。例えば、第1閾値Vt1を、セル電圧Vbに蓄電池列20を構成する鉛蓄電池セル200の個数nを乗算した値(Vb×n)とする。
これによれば、上述したセル電圧Vaに基づいて第1閾値Vt1を設定する場合と同様に、蓄電池列20の均等充電において、運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルの発生を防止ししつつ、均等充電が完了するまでの時間を更に短縮することが可能となる。
≪実施の形態2≫
図10は、実施の形態2に係る蓄電システムの構成を示す図である。
同図に示される実施の形態2に係る蓄電システム100Aは、第2充電制御における充電電流を温度に基づいて補正する点において、実施の形態1に係る蓄電システム100と相違し、その他の点においては実施の形態1に係る蓄電システム100と同様である。
図10に示すように、蓄電システム100Aにおいて、蓄電池モジュール2Aは温度センサ204_1~204_nを更に有している。温度センサ204_1~204_nは、鉛蓄電池セル200_1~200_n毎に設けられ、対応する鉛蓄電池セル200_1~200_nの温度を計測する。なお、各温度センサ204_1~204_nを区別しない場合には、「温度センサ204」と表記する場合がある。
図11は、実施の形態2に係る蓄電システム100Aにおける制御装置1Aの機能ブロック構成を示す図である。
同図に示すように、制御装置1Aは、蓄電池列20の均等充電を行うための機能ブロックとして、通信部11、計測制御部12A、記憶部13A、判定部14、および充電制御部15Aを有している。
これらの機能ブロックは、上述した実施の形態1に係る制御装置1と同様に、BMUの構成要素であるCPU等のプロセッサが、記憶装置に記憶されたプログラムに従って各種演算を実行して各種周辺回路を制御することにより、実現される。
計測制御部12Aは、電圧センサ201,202_1~202_nおよび電流センサ203から電流および電圧の計測値を取得するとともに、各温度センサ204_1~204_nから温度の計測値Tc_1~Tc_nを取得し、それらの計測値を計測結果131Aとして記憶部13Aに記憶する。
なお、各温度センサ204_1~204_nによる温度の計測結果Tc_1~Tc_nを区別しない場合には、「温度の計測結果Tc」と表記する場合がある。
充電制御部15Aは、実施の形態1に係る充電制御部15と同様に、第1充電制御中に、判定部14によって蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1以上であると判定された場合に、蓄電池列20に対する充電の制御方式を、第1充電制御から第2充電制御に切り替える。
充電制御部15Aは、第2充電制御において、温度センサ204による温度の計測結果Tcと蓄電池列20の電圧Vsの計測結果とに基づいて、充電電流Iを制御する。例えば、充電制御部15Aは、第2充電制御において、蓄電池列20の温度の上昇に応じて電圧Vsが大きくなるように、電圧Vsを補正する。具体的には、充電制御部15Aは、蓄電池列20の電圧Vsが第1閾値Vt1に到達してから第2閾値Vt2(>Vt1)に到達するまでの間、一次関数“Ict=α×Vc×k+β”で表される数式に従って蓄電池列20に供給すべき目標電流Ictを算出し、蓄電池列20の充電電流Iが“Ict”と一致するようにPCS3を制御する。ここで、kは温度補正係数である。
図12は、温度補正係数kの一例を示す図である。
同図に示されるように、温度補正係数kは、温度の上昇に応じて値が大きくなるパラメータである。
温度補正係数kの算出方法として、例えば以下の2つの方法を例示することができる。
第1の例としては、予め図12に示すような、温度または温度範囲と温度補正係数kとの対応関係を示す情報(例えばテーブル)を温度補正情報135として記憶部13Aに記憶しておく。そして、第2充電制御において、目標電流Ictを算出するときに、記憶部13に記憶された温度補正情報135を参照し、蓄電池列20の温度の計測値Taに対応する温度補正係数kを取得する。
ここで、蓄電池列20の温度の計測値Taは、例えば、温度センサ204_1~204_nの計測値Tc_1~Tc_nの平均値(例えば相加平均値や相乗平均値等)であってもよいし、温度センサ204_1~204_nのうちの特定の温度センサ204による温度の計測値Tcであってもよい。
例えば、計測された蓄電池列20の温度が30℃であった場合、充電制御部15Aは、温度補正情報135としての図12に示すテーブルから、温度30℃に対応する温度補正係数kを読み出す。例えば、図12のテーブルの場合、k=1.04を読み出す。
また、第2の例としては、予め図12に示すような、温度と温度補正係数kとの対応関係を示す情報を温度補正情報135として記憶部13Aに記憶しておく。そして、第2充電制御において目標電流Ictを算出するときに、記憶部13に記憶された温度補正情報135を参照し、蓄電池列20の温度の計測結果により近い値の温度に対応する温度補正係数kを取得する。例えば、計測された蓄電池列20の温度が25℃であった場合、温度補正情報135としての図12に示すテーブルから、温度が20℃であるときの温度補正係数k=1と、温度が30℃であるときの温度補正係数k=1.04を読み出す。そして、読み出した二つの温度における温度補正係数kに基づいて、温度が25℃であるときの温度補正係数kを算出する。
例えば、温度と温度補正係数kとの関係を一次関数(y=ax+b)で表し、温度補正情報135から読み出した二つの温度T1,T2における温度補正係数k1,k2に基づいて、傾きaと切片bを算出する。
上述の例の場合、(T1,k1)=(20,1.0)、(T2,k2)=(30,1.04)であるので、傾きaは0.004、切片b=0.92となる。したがって、温度が25℃であるときの温度補正係数k3は、1.02(=0.004×25+0.92)となる。
充電制御部15Aは、上述の第1の例や第2の例等によって算出した温度補正係数kと、上述した数式“Ict=α×Vc×k+β”とを用いて目標電流Ictを算出し、PCS3を制御する。これにより、第2充電制御において、蓄電池列20の充電電流を温度によって補正することができる。
以上、実施の形態2に係る蓄電システム100Aでは、制御装置1Aが、第2充電制御において、温度センサ204による温度の計測結果Tcと蓄電池列20の電圧Vsとに基づいて充電電流Iを制御するので、各鉛蓄電池セル200をより適切な充電電流Iで充電することができる。これにより、蓄電池列20の均等充電において、蓄電池列20の温度が変動する場合であっても、運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルの発生を防止しつつ、均等充電が完了するまでの時間を短縮することが可能となる。
≪実施の形態3≫
図13は、実施の形態3に係る蓄電システム100Bにおける制御装置1Bの機能ブロック構成を示す図である。
実施の形態3に係る蓄電システム100Bにおける制御装置1Bは、第1充電制御から第2充電制御への切り替えを鉛蓄電池セルのセル電圧に基づいて行う点において、実施の形態1に係る蓄電システム100と相違し、その他の点においては、実施の形態1に係る蓄電システム100と同様である。
図13に示すように、制御装置1Bは、蓄電池列20の均等充電を行うための機能ブロックとして、通信部11、計測制御部12、記憶部13B、判定部14B、および充電制御部15を有している。
これらの機能ブロックは、上述した実施の形態1に係る制御装置1と同様に、BMUの構成要素であるCPU等のプロセッサが、記憶装置に記憶されたプログラムに従って各種演算を実行して各種周辺回路を制御することにより、実現される。
実施の形態3に係る蓄電システム100Bにおいて、判定部14Bは、鉛蓄電池セル200に基づく蓄電電圧と第1閾値Vt1_cとを比較し、当該蓄電電圧が第1閾値Vt1_cに到達しているか否かを判定する。
ここで、鉛蓄電池セル200に基づく蓄電電圧とは、蓄電池列20を構成する鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧Vc_1~Vc_nである。
具体的に、判定部14Bは、第1充電制御中に、電圧センサ202_1~202_nによってそれぞれ計測された各鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧Vc_1~Vc_nの計測値を、計測制御部12を介して取得する。判定部14Bは、取得した各鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧Vc_1~Vc_nのうち、最も大きいセル電圧(以下、「最大セル電圧」と称する。)Vcmaxを選択する。そして、判定部14Bは、選択した最大セル電圧Vcmaxと第1閾値Vt1_cとを比較する。
例えば、判定部14Bは、記憶部13Bに記憶されている計測結果131および第1閾値Vt1_cの情報132Bに基づいて、最大セル電圧Vcmaxが第1閾値Vt1以上であるか否かを判定する。
充電制御部15は、判定部14Bによって最大セル電圧Vcmaxが第1閾値Vt1_cよりも大きいと判定された場合に、第1充電制御から第2充電制御に切り替える。
上述したように、記憶部13Bは、第1閾値Vt1_cの情報132Bを記憶する。第1閾値Vt1_cは、実施の形態1に係る第1閾値Vt1と同様に、均等充電時の第1充電制御から第2充電制御への切り替えの条件となる情報である。
ここで、第1閾値Vt1_cは、蓄電池列20を構成する鉛蓄電池セル200_1~200_nの個数nによって第2閾値Vt2を除した値よりも低い値に設定する必要がある(Vt1_c<Vt2/n)。
したがって、第1閾値Vt1_cは、例えば、上述の図8および図9に示した特性線、すなわち、鉛蓄電池セル200の充電時間に対するセル電圧の変化を表す特性線801や鉛蓄電池セル200の充電状態に対するセル電圧の変化を表す特性線802に基づいて、設定することが好ましい。例えば、第1閾値Vt1_cを、特性線801における電圧Vaまたは特性線802における電圧Vbに設定することが好ましい。
図14は、実施の形態3に係る蓄電システム100Bによる均等充電に係る処理の流れを示すフロー図である。
図14に示すように、蓄電池列20の均等充電が開始されると、先ず、制御装置1Bが、実施の形態1に係る制御装置1と同様に、第1充電制御(定電流充電または定電力充電)により蓄電池列20の充電を行う(ステップS101)。
制御装置1Bは、第1充電制御中に、各鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧Vc_1~Vc_nの計測結果を取得する(ステップS121)。
次に、制御装置1Bの判定部14Bが、ステップS121で取得した各鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧Vc_1~Vc_nの計測値を参照し、最も大きいセル電圧Vcmaxを選択する(ステップS122)。
例えば、鉛蓄電池セル200_1~200_nのうち鉛蓄電池セル200_2のセル電圧Vc_2が最も大きい場合、判定部14Bは、鉛蓄電池セル200_2のセル電圧Vc_2を最大セル電圧Vcmaxとして選択する。
次に、判定部14Bが、ステップS122で選択した最大セル電圧Vcmaxと第1閾値Vt1_cとを比較する(ステップS123)。具体的には、判定部14Bが、ステップS122で選択した最大セル電圧Vcmaxと記憶部13Bに記憶された第1閾値Vt1_cの情報132とに基づいて、最大セル電圧Vcmaxが第1閾値Vt1_c以上であるか否かを判定する。
ステップS123において、判定部14によってセル電圧Vcmaxが第1閾値Vt1_cより小さいと判定された場合、制御装置1BはステップS121に戻る。
一方、ステップS123において、判定部14によってセル電圧Vcmaxが第1閾値Vt1_c以上であると判定された場合、充電制御部15が、第1充電制御を停止し(ステップS104)、第2充電制御による蓄電池列20の充電を開始する(ステップS105)。その後の処理フローは、図3に示した実施の形態1に係る処理フローと同様である。
以上、実施の形態3に係る蓄電システム100Bでは、制御装置1Bが、第1充電制御中に各鉛蓄電池セル200_1~200_nのセル電圧のうち最も大きいセル電圧(最大セル電圧Vcmax)と第1閾値Vt1_cとを比較し、最大セル電圧Vcmaxが第1閾値Vt1_cよりも大きい場合に、第1充電制御から第2充電制御に切り替える。
これによれば、蓄電池列20を構成する複数の鉛蓄電池セル200_1~200_nのうち、最初に運用上限電圧Vupを超える可能性が高い鉛蓄電池セル200のセル電圧Vcを、第1充電制御から第2充電制御への切り替えの判定条件に用いているので、運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルの発生をより確実に防止し、鉛蓄電池セルの劣化を防ぐことが可能となる。
≪実施の形態の拡張≫
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施の形態では、第1充電制御として定電流充電を行う場合を例示したが、第1充電制御として定電力充電を行う場合であっても同様に、運用上限電圧Vupを超える鉛蓄電池セルの発生を防止しつつ、均等充電が完了するまでの時間を短縮することが可能となる。
また、上記実施の形態では、蓄電池モジュール2が一つの蓄電池列20を有している場合を例示したが、これに限られない。蓄電池モジュール2は、並列に接続された複数の蓄電池列20(多並列蓄電池)を有していてもよい。この場合、制御装置1~1Bは、蓄電池列20毎に、上述した充電制御を行う。
また、上記実施の形態では、制御装置1が、監視機能と充放電制御機能とを備えたBMUによって構成される場合を例示したが、これに限られない。例えば、上記監視機能を有するBMUと、BMUからの指示に応じてPSCを駆動して蓄電池列20の充放電を制御するEMS(Energy Management System)とを含んで構成されていてもよい。この場合、例えば、判定部14はBMUによって実現され、充電制御部15はEMSによって実現される。
1,1A,1B…制御装置、2,2A…蓄電池モジュール、3…交直変換装置(PCS)、8…電力供給部、9…負荷、11…通信部、12,12A…計測制御部、13,13A,13B…記憶部、14,14B…判定部、15,15A…充電制御部、20…蓄電池列、100,100A,100B…蓄電システム、131,131A…計測結果、132,132B…第1閾値の情報、133…第2閾値の情報、134…充電制御情報、135…温度補正情報、200,200_1~200_n…鉛蓄電池セル、201,202_1~202_n…電圧センサ、203…電流センサ、204,204_1~204_n…温度センサ、801,802…特性線、a,b…変曲点、Vs…蓄電池列20の電圧、Vc,Vc_1~Vc_n…蓄電池セル200のセル電圧、Vt1,Vt1_c…第1閾値、Vt2…第2閾値、Tc,Tc_1~Tc_n。

Claims (12)

  1. 複数の鉛蓄電池セルを含む蓄電池列と、
    前記蓄電池列の電力の授受を制御する交直変換装置と、
    前記蓄電池列の状態を監視し、前記交直変換装置を介して前記蓄電池列の充放電を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記蓄電池列の均等充電を行う場合に、前記蓄電池列を定電流または定電力で充電する第1充電制御を行い、前記第1充電制御中に前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧が第1閾値に到達した場合に、前記第1充電制御から、前記蓄電池列の電圧の上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて前記蓄電池列を充電する第2充電制御に切り替え、前記第2充電制御中に前記蓄電池列の電圧が前記第1閾値よりも大きい第2閾値に到達した場合に、前記第2充電制御から、前記蓄電池列を定電圧で充電する第3充電制御に切り替える
    蓄電システム。
  2. 請求項1に記載の蓄電システムにおいて、
    前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記充電電流を前記蓄電池列の電圧の増加に対して線形的に減少させる
    ことを特徴とする蓄電システム。
  3. 請求項1または2に記載の蓄電システムにおいて、
    温度を計測する温度センサを更に備え、
    前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記温度センサによる温度の計測結果と前記蓄電池列の電圧とに基づいて、前記充電電流を制御する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記蓄電池列の電圧である
    ことを特徴とする蓄電システム。
  5. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記鉛蓄電池セルのセル電圧であって、
    前記制御装置は、前記第1充電制御中に、前記複数の鉛蓄電池セルのセル電圧のうち最も大きいセル電圧と前記第1閾値とを比較し、前記最も大きいセル電圧が前記第1閾値よりも大きい場合に、前記第1充電制御から前記第2充電制御に切り替える
    ことを特徴とする蓄電システム。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記第1閾値は、前記鉛蓄電池セルの充電時間に対するセル電圧の変化を表す特性線における変曲点に基づく電圧である
    ことを特徴とする蓄電システム。
  7. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の蓄電システムにおいて、
    前記第1閾値は、前記鉛蓄電池セルの充電状態に対するセル電圧の変化を表す特性線における変曲点に基づく電圧である
    ことを特徴とする蓄電システム。
  8. 複数の鉛蓄電池セルを含む蓄電池列と、前記蓄電池列の電力の授受を制御する交直変換装置と、前記蓄電池列の状態を監視し、前記交直変換装置を介して前記蓄電池列の充放電を制御する制御装置とを備えた蓄電システムにおける前記蓄電池列の均等充電時の充電制御方法であって、
    前記制御装置が、前記蓄電池列を定電流または定電力で充電する第1充電制御を行う第1ステップと、
    前記第1充電制御中に前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧が第1閾値に到達した場合に、前記制御装置が、前記第1充電制御から、前記蓄電池列の電圧の上昇に応じて充電電流を連続的に減少させて前記蓄電池列を充電する第2充電制御に切り替える第2ステップと、
    前記第2充電制御中に前記蓄電池列の電圧が前記第1閾値よりも大きい第2閾値に到達した場合に、前記制御装置が、前記第2充電制御から、前記蓄電池列を定電圧で充電する第3充電制御に切り替える第3ステップと、
    を含む
    充電制御方法。
  9. 請求項8に記載の充電制御方法において、
    前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記充電電流を前記蓄電池列の電圧の増加に対して線形的に減少させる
    ことを特徴とする充電制御方法。
  10. 請求項8または9に記載の充電制御方法において、
    前記蓄電システムは、温度を計測する温度センサを更に備え、
    前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記温度センサによる温度の計測結果と前記蓄電池列の電圧とに基づいて、前記充電電流を制御する
    ことを特徴とする充電制御方法。
  11. 請求項8乃至10の何れか一項に記載の充電制御方法において、
    前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記蓄電池列の電圧である
    ことを特徴とする充電制御方法。
  12. 請求項8乃至11の何れか一項に記載の充電制御方法において、
    前記鉛蓄電池セルに基づく蓄電電圧は、前記鉛蓄電池セルのセル電圧であって、
    前記第2ステップは、
    前記制御装置が、前記第1充電制御中に、前記複数の鉛蓄電池セルのセル電圧のうち最も大きいセル電圧を選択する第4ステップと、
    前記制御装置が、前記第4ステップで選択した最も大きいセル電圧と前記第1閾値とを比較する第5ステップと、
    前記第4ステップで選択した最も大きいセル電圧が前記第1閾値より大きい場合に、前記制御装置が、前記第1充電制御から前記第2充電制御に切り替える第6ステップと、を含む
    ことを特徴とする充電制御方法。
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