JP7381390B2 - 異常診断装置、および、保守管理システム - Google Patents

異常診断装置、および、保守管理システム Download PDF

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Description

本発明は、診断対処設備の異常を診断する異常診断装置、および、それを利用した保守管理システムに関する。
生産設備は、劣化故障を未然に防ぎ生産を継続できるように管理することが重要である。そのため、回転機を備えた生産設備では、回転機と負荷装置からなる回転機システムの異常を未然に検知する手法が開発されている。
例えば、特許文献1の請求項1等に示すように、設備の劣化が進むと特定の周波数領域の信号が増加することに着目して、回転機システムの異常を診断する手法がある。異常診断には、電流、振動、音響、トルクなどの信号源が用いられており(特許文献1の段落0002、0003等を参照)、増加した信号強度の大きさにより異常の有無や劣化の度合いを判定する。
こうした異常診断手法により検知可能な異常としては、軸受の劣化や回転機と負荷装置の接続不良、負荷装置の劣化などが挙げられる。
特許第4782218号公報
上記した、各種信号源を用いて特定の周波数領域の信号の増大を検出する従来の異常診断では、設備の劣化が進んだ際には増加した信号強度も大きくなるため精度よく診断することが可能であった。
しかしながら、劣化が軽度の場合や信号源のノイズが大きい場合、設備劣化に伴い増加した信号強度と、信号源に元来含まれるノイズレベルの区別がつかなくなり、設備の異常を過剰に判定してしまい、診断結果の信頼性が低下する問題があった。
そこで、本発明では、異常診断の確度を判定でき、従来よりも診断の信頼性を上げることができる、回転機システムの異常診断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の異常診断装置は、診断対象設備に取り付けたセンサの出力信号を計測するデータ計測部と、該データ計測部の計測信号を周波数成分に分解する周波数分解部と、該周波数分解部で分解した前記周波数成分のピークを検出するピーク検出部と、該ピーク検出部で検出したピークの強度に基づいて、前記診断対象設備の異常度を診断する異常診断部と、前記ピーク検出部で検出したピークの周波数のバラツキに基づいて、前記異常度の確度を判定する診断確度判定部と、を有するものとした。
また、本発明の他の異常診断装置は、診断対象設備に取り付けたセンサの出力信号を計測するデータ計測部と、該データ計測部の計測信号を基本波形の組み合わせに分解する周波数分解部と、該周波数分解部で分解する前記基本波形の探索幅を指定する周波数探索幅入力部と、前記周波数分解部で分解した前記基本波形のピークの強度に基づいて、前記診断対象設備の異常度を診断する異常診断部と、前記周波数分解部で分解した前記基本波形のピークの周波数のバラツキに基づいて、前記異常度の確度を判定する診断確度判定部と、を有するものとした。
本発明の異常診断装置によれば、異常診断の診断確度を判定でき、従来よりも診断の信頼性を上げることができる。
実施例1に係る異常診断装置の構成例 設備劣化が重度な場合の、周波数分解とピーク検出の一例 設備劣化が軽度な場合の、周波数分解とピーク検出の一例 異常度、診断確度、および、異常リスクの例 実施例2に係る異常診断装置の構成例 実施例3の周波数探索幅の例 実施例4に係る異常診断装置の構成例 実施例5に係る異常診断システムの構成例 実施例5に係る異常診断装置の構成例 実施例5における、劣化毎の異常度および診断確度の算出例 実施例6に係る保守管理システムの記録データの構成例 実施例6に係る保守管理システムの記録データの構成例
以下、本発明の実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施例1に係る異常診断装置1を、図1から図4を用いて説明する。
図1は、本実施例の異常診断システムの概略を示す機能ブロック図である。このシステムは、診断対象設備に取り付けたセンサ2と、センサ2の出力信号を診断する異常診断装置1と、異常診断装置1による診断対象設備の診断結果を表示する表示装置3を備えている。また、異常診断装置1は、データ計測部11、周波数分解部12、ピーク検出部13、異常診断部14、診断確度判定部15、異常リスク演算部16を備えている。
なお、異常診断装置1は、具体的には、CPU等の演算装置、半導体メモリ等の主記憶装置、補助記憶装置、および、通信装置などのハードウェアを備えたパソコン等のコンピュータである。そして、補助記憶装置に記録されたデータベースを参照しながら、主記憶装置にロードされたプログラムを演算装置が実行することで、上記の各機能(異常診断部14、診断確度判定部15、等)を実現するが、以下では、このようなコンピュータ分野での周知技術を適宜省略しながら説明する。
この異常診断装置1では、次のように診断対象設備の異常を診断する。まず、データ計測部11は、センサ2の出力信号を計測し、周波数分解部12は、計測信号の周波数成分を求め、複数の基本波形の組み合わせに分解する。ここで利用される周波数分解の手法は、例えば、フーリエ変換である。ピーク検出部13は、周波数成分のピークPを検出し、各々のピークPについて、ピーク強度とピーク周波数のバラツキを出力する。異常診断部14では、特定の周波数領域のピーク強度に基づいて、診断対象設備の異常度を診断する。また、診断確度判定部15では、ピーク周波数のバラツキに基づいて、診断確度を判定する。さらに、異常リスク演算部16では、異常診断部14と診断確度判定部15の出力に基づいて、異常リスクを演算する。この結果、表示装置3には、診断対象設備の異常度、診断確度、異常リスクが表示される。なお、異常リスク演算部16を省略しても良く、その場合は、表示装置3には、診断対象設備の異常度と診断確度が表示される。
<設備劣化が重度な場合>
図2は、診断対象設備の劣化が重度な場合の、周波数分解とピーク検出の一例であり、黒点はピーク検出部13が検出したピークPを示す。この例は、5つの基本波形の組み合わせで表現されたグラフであり、診断対象設備が正常な時にも観測される固有ピークPに加え、診断対象設備が劣化すると特定の周波数領域の範囲内で顕在化する劣化ピークPも観測されている。劣化ピークPの周波数は、劣化要因に対応するため、異常診断部14は、劣化ピークPのピーク強度に基づいて、劣化要因毎に異常の有無を診断することができる。
<設備劣化が軽度な場合>
一方、図3は、診断対象設備の劣化が軽度な場合の、周波数分解とピーク検出の一例である。この場合、設備の劣化程度と無関係に観測される固有ピークPは顕在化しているが、劣化ピークPのピーク強度は、設備の劣化初期段階であるため小さく、ノイズの信号強度にまぎれている。
ここで、センサ2が異なる期間に採取した出力信号(以下、「期間データ」と称する)毎に、ピーク検出部13が固有ピークPと劣化ピークPを検出する状況を考える。この場合、図3に示すように、各期間データから検出した固有ピークPと劣化ピークPが特定領域に集中することになる。
固有ピークPに関しては、比較的狭い周波数領域(バラツキΔf)で、ピーク強度の異なる多数のピークPが検出される。
一方、劣化初期段階の劣化ピークPに関しては、そのピーク強度がノイズの信号強度にまぎれているため、劣化ピークPのピーク強度が略一定であっても、期間データ毎に大きく異なる周波数の劣化ピークPが検出される。そのため、図3の劣化ピークPをそのまま用いても、ピーク強度とノイズ信号強度の区別ができず、異常診断の確度が低下し、異常判定が困難となる。
そこで、本実施例では、診断対象設備の劣化が軽度の場合には、多数の期間データから検出した劣化ピークPの周波数のバラツキΔfが大きく、劣化が進展するとそのバラツキΔfが小さくなることに着目し、そのバラツキΔfに基づいて異常診断の確度を算出することで、軽度劣化時の診断の信頼性を向上させることとした。
この診断確度の算出は、設備正常時のピークPの周波数のバラツキΔfと、現在のピークPの周波数のバラツキΔfの割合などから、例えば次式で求めることができる。
現在の診断確度(%) = (Δf-Δf)/Δf×100 … 式1
ただし、診断確度の最小値は0%、最大値は100%。
図4に、(a)劣化ピークPのピーク強度を用いて異常診断部14で算出した異常度と、(b)劣化ピークPのピーク周波数のバラツキを用いて診断確度判定部15で算出した診断確度と、(c)異常リスク演算部16で演算した異常リスクの例を示す。
図4(a)に示した異常度は、劣化ピークPのピーク強度から演算される値であり、本来劣化初期から劣化の進行に合わせて異常度が増加する傾向を示すはずである。しかしながら、劣化の初期においては劣化ピークPがノイズ信号強度よりも小さく、ピーク検出部13においてノイズ信号を検出してしまうため、本来の異常度(点線)よりも高い異常度を算出してしまう。
一方、図4(b)に示した診断確度は、劣化初期においては劣化ピークPの周波数のバラツキΔfが大きいため診断確度が小さく算出され(上記の式1参照)、劣化ピークPの強度がノイズ信号強度よりも大きくなるとその周波数のバラツキΔfが徐々に小さくなり診断確度が高くなる。そして、劣化ピークPが常に検出されるようになると診断確度が高い値で一定となる。
更に、図4(c)は、図4(a)の異常度と、図4(b)の診断確度を乗算して算出した、診断対象設備の異常リスクである。この異常リスクには、異常度と診断確度の双方が反映されているため、異常リスクを監視するだけでも、異常診断装置1による診断の精度を大凡把握することができる。
このように、本実施例の異常診断装置によれば、本来の異常度より大きい異常度が算出される劣化初期段階における、診断確度の低下を検出することができる。また、診断確度の低下が反映された異常リスクを算出することができる。従って、診断確度や異常リスクを参照して、異常度の信頼性が低いと判断できる場合は、異常診断を行わない等の対応が可能となるので、異常診断全体の信頼性を確保することができる。
本発明の実施例2に係る異常診断装置1を、図5を用いて説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
実施例1の周波数分解部12ではフーリエ変換を用いて周波数分解を行ったが、本実施例の周波数分解部12では、フーリエ変換のように信号を連続的な周波数成分に分解する手法ではなく、一般化調和解析や非調和解析などのある特定の周波数範囲におけるピーク強度およびピーク周波数を直接算出する手法を用いる。
この場合、ピークPを探索する周波数範囲を、周波数探索幅入力部17から周波数分解部12と診断確度判定部15に入力し、ピーク検出部13を用いずに周波数分解の結果から直接ピーク強度およびピーク周波数を算出し、異常診断と診断確度判定を行う。
実施例1のように、周波数分解部12にフーリエ変換などを用いた場合、ピーク強度の算出精度が計測信号の時間長さに依存するため、精度の良い診断をするためには長期間の計測信号が必要になる。
一方、本実施例のように、周波数分解部12に一般化調和解析などを用いた場合、ピーク強度の算出精度は計測信号の時間長さに依存しないため、より短期間の計測信号でも精度のよい異常診断が可能となる。
本発明の実施例3に係る異常診断装置1を、図6を用いて説明する。なお、上記実施例との共通点は重複説明を省略する。
実施例2のように、与えられた周波数探索幅のなかから固有ピークPや劣化ピークPを直接算出する場合、劣化ピークPが常に検出されるような劣化状態下でも、検出されたピーク強度が劣化によるものなのかノイズ信号かの区別できず、劣化状態によらず診断確度が低下するために異常診断結果を用いることができない。
そのため、本実施例では、ピーク周波数のバラツキにより診断確度を明らかにすることで、このような周波数分解手法を用いて算出した異常診断結果を用いることができるようにした。
より具体的には、実施例2のように周波数分解部12において一般化調和解析や非調和解析などのある特定の周波数範囲におけるピーク強度およびピーク周波数を直接算出する手法を用いた場合、算出に要する時間が指定する周波数範囲の幅に依存する。そのため、本実施例では、劣化ピークPが検出されると見込まれる周波数領域に探索幅Wを予め限定しておくことで、劣化ピークPの検出時間をより短くする。
この際、図6に示すように、一つの探索周波数領域の探索幅Wから一つのピークを算出するようにすることで、周波数探索時間を最小にすることができる。また、ピーク毎にその周波数の分散が算出できるため、ピーク毎の診断確度が算出することができるようになる。
本実施例の診断確度判定部15では、実施例1の式1に代えて、次式で診断確度を算出することができる。
現在の診断確度(%) = (W-Δf)/W×100 … 式2
ただし、診断確度の最小値は0%、最大値は100%。
本発明の実施例4に係る異常診断装置1を、図7を用いて説明する。なお、上記実施例との共通点は重複説明を省略する。
診断対象設備の劣化初期段階においては、一般的に劣化ピークPのピーク強度は固有ピークPのピーク強度よりも小さい。そのため、実施例2のように、周波数分解部12において一般化調和解析や非調和解析などのある特定の周波数範囲におけるピーク強度およびピーク周波数を直接算出する手法を用いた場合、劣化ピークPの検出が困難になる。
そこで、本実施例では、図7に示すように、計測したデータからまず固有ピーク算出部18において固有ピークPを算出し、算出した固有ピークPに対応する波形を固有ピーク減算部19において計測データから差し引いたあとに、劣化ピークPのみを劣化ピーク算出部20において算出する。こうすることで、固有ピークPの影響を受けずに劣化ピークPを算出できるようになるため、診断対象設備の異常をより高精度に診断することができる。
本発明の実施例5に係る異常診断システムを、図8から図10を用いて説明する。なお、上記実施例との共通点は重複説明を省略する。
上記実施例では、異常診断装置1の診断対象設備を特定しなかったが、本実施例では、診断対象設備を回転機システム4とした。図8に示すように、回転機システム4は、モータM、伝達装置41、負荷装置42、電源線43、交流電源44を備えたものであり、モータMは、交流電源44から電源線43を介して供給される三相交流電力により駆動される回転機であり、シャフトやベルトなどの伝達装置41を介して、負荷装置42を駆動する。
電源線43にはセンサ2が取り付けられており、ここで計測されたモータMの駆動中の電流波形を、実施例1から実施例4の何れかの異常診断装置1に入力する。これにより、異常診断装置1は、回転機システム4の異常度、診断確度、異常リスクを算出し、に表示する。回転機システム4の運用者は、異常診断装置1による診断結果を、表示装置3を介して知ることができる。なお、この例では、電流波形から回転機システム4の異常を診断したが、モータMの駆動中に検出した振動や音などに基づいて、回転機システム4の異常を診断しても良い。言うまでもないが、これらの場合、センサ2には、振動センサやマイクを使用する。
センサ2で電流波形を計測する場合、固有ピークPは、交流電源44の交流波やその高調波などである。また、軸受けの劣化、負荷装置42の劣化、伝達装置41の劣化などの劣化の態様により、異なる周波数領域において劣化ピークPが観測される。
このとき、固有ピークPのなかでもっともピーク強度が大きいのが交流電源44の交流波となる。そこで、本実施例の異常診断装置1では、図9に示すように、劣化ピーク算出部20の前に、交流波の影響を除去する交流波減算部21を設けることで、劣化ピーク強度の算出精度を上げることができる。交流波減算部21としては、例えば、ノッチフィルタ、包絡線処理、複数の電源波形から直流電流波形を算出する手法などを用いることができる。
また、図10(a)に示すように、劣化の個所や仕方が異なる劣化Dと劣化Dに関して劣化ピークPの周波数が異なる場合、図10(b)に示すようそれぞれの劣化に関連する劣化ピークPの強度と周波数のバラツキよりそれぞれの異常度と診断確度を求めることができる。
本発明の実施例6に係る保守管理システムを、図11と図12を用いて説明する。なお、上記実施例との共通点は重複説明を省略する。
本実施例の保守管理システムは、実施例5の異常診断システムで求めた、回転機システム4のモータMとその劣化の仕方毎に異常度、確度、異常リスク等を記録しておき、表示装置3に表示することで、回転機システム4の保守管理を補助するものである。
例えば、図11は、本実施例の保守管理システムが、2つのモータM、Mの夫々について、2種類の劣化D、Dの異常度と確度を、現在(今日)から過去にさかのぼって3日分記録したデータの一例である。なお、モータM、Mは、同種の劣化が観測される任意のモータであり、同じ回転機システム4に搭載されたモータの組み合わせであっても良いし、異なる回転機システム4に搭載されたモータの組み合わせであっても良い。
このデータからは、モータMの劣化Dに関しては、3日前から徐々に異常度が増加し、診断確度も現在では100%となっているため高い確度でモータMに劣化が起きていることが分かる。一方、モータMの劣化Dに関しては、現在の異常度はモータMと同等であるが確度が60%と低いため、モータMと比べると実際に劣化が起きている可能性が低いことが分かる。また、モータMの劣化Dに関しては、異常度が劣化Dに比べると小さいもののその確度が95%と高いため、軽度な劣化Dが起きていることが分かる
一方、図12は、本実施例の保守管理システムが、2つのモータM、Mと、2種類の劣化D、D毎に、二日前から二日後までの異常リスクと保守作業計画を記録したデータの一例である。なお、異常リスクが10を超えた場合に、臨時保守を実施するという保守規則が定められているものとする。
このデータからは、劣化Dに関しては、モータMは1日後に、モータMは2日後に定期保守が計画されており、また、劣化Dに関しては、何れのモータも定期保守が計画されていないことが分かる。
また、モータMの劣化Dに関しては、今日の異常リスクが10を超えているため、定期保守の予定日前であるが、臨時保守を今日実施せよとの指示または推奨が表示されている。また、モータMの劣化Dに関しては、1日前に異常リスクが10を超えたため、1日前に臨時保守を実施したこと、および、その臨時保守の結果、今日の異常リスクが1日前より低下したことが確認できる。このように異常リスクに応じて定期保守をまたずに臨時保守を行うことで、劣化による設備故障、停止をより効果的に防ぐことができる。
なお、図12では、異常リスクの大きさに応じて臨時保守の要否を判定したが、図11のような、異常度や診断確度の大きさに応じて臨時保守の要否を判定しても良い。例えば、異常度が小~中程度であっても診断確度が非常に高い場合や、診断確度が小~中程度であっても異常度が非常に高い場合は、異常度または診断確度だけに基づいて、臨時保守を実施すると判定しても良い。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
1 異常診断装置
11 データ計測部
12 周波数分解部
13 ピーク検出部
14 異常診断部
15 診断確度判定部
16 異常リスク演算部
17 周波数探索幅入力部
18 固有ピーク算出部
19 固有ピーク減算部
20 劣化ピーク算出部
21 交流波減算部
2 センサ
3 表示装置
4 回転機システム
M モータ
41 伝達装置
42 負荷装置
43 電源線
44 交流電源
固有ピーク
劣化ピーク
Δf、Δf、Δf バラツキ
W 周波数探索幅

Claims (9)

  1. 診断対象設備に取り付けたセンサの出力信号を計測するデータ計測部と、
    該データ計測部の計測信号を周波数成分に分解する周波数分解部と、
    該周波数分解部で分解した前記周波数成分のピークを検出するピーク検出部と、
    該ピーク検出部で検出したピークの強度に基づいて、前記診断対象設備の異常度を診断する異常診断部と、
    前記ピーク検出部で検出したピークの周波数のバラツキに基づいて、前記異常度の確度を判定する診断確度判定部と、
    を有することを特徴とした異常診断装置。
  2. 診断対象設備に取り付けたセンサの出力信号を計測するデータ計測部と、
    該データ計測部の計測信号を基本波形の組み合わせに分解する周波数分解部と、
    該周波数分解部で分解する前記基本波形の探索範囲を指定する周波数探索幅入力部と、
    前記周波数分解部で分解した前記基本波形のピークの強度に基づいて、前記診断対象設備の異常度を診断する異常診断部と、
    前記周波数分解部で分解した前記基本波形のピークの周波数のバラツキに基づいて、前記異常度の確度を判定する診断確度判定部と、
    を有することを特徴とした異常診断装置。
  3. 請求項2に記載の異常診断装置において、
    前記周波数探索幅入力部は、複数の探索範囲を指定し、
    前記周波数分解部は、指定された探索範囲毎に一つの基本波形を探索することを特徴とする異常診断装置。
  4. 請求項2に記載の異常診断装置において、さらに、
    前記診断対象設備が正常な場合に観測される固有ピークを算出する固有ピーク算出部と、
    該固有ピーク算出部で算出した固有ピークを前記計測信号から減算する固有ピーク減算部と、
    固有ピークを減算した前記計測信号から前記診断対象設備が劣化した際の劣化ピークを検出する劣化ピーク検出部と、
    を備えたことを特徴とする異常診断装置。
  5. 請求項2に記載の異常診断装置において、
    前記診断確度判定部は、前記探索範囲の幅と前記ピークの周波数のバラツキを比較することで前記確度を判定することを特徴とする異常診断装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の異常診断装置において、さらに、
    前記異常度と前記確度に基づいて、異常リスクを演算する異常リスク演算部を備えたことを特徴とする異常診断装置。
  7. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の異常診断装置において、
    前記診断対象設備は、モータと交流電源を備えた回転機システムであり、
    前記センサは、前記交流電源から前記モータに供給される電流波形を計測することを特徴とする異常診断装置。
  8. 請求項7に記載の異常診断装置において、
    前記交流電源の交流周波数の影響を除去する交流波減算部を備えたことを特徴とする異常診断装置。
  9. 請求項6に記載の異常診断装置が生成した、異常度、診断確度、異常リスクの何れかが所定の閾値を超えたときに、臨時の保守作業を指示することを特徴とする保守管理システム。
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