JP7372790B2 - 蛍光性希土類錯体、およびそれを用いたセキュリティ媒体 - Google Patents

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Description

実施形態は、発光強度および耐久性に優れた希土類錯体、その希土類錯体を含む組成物、およびその希土類錯体を担持したセキュリティ媒体に関するものである。
希土類錯体は、吸収波長がUV領域にあり、かつ発光スペクトルがシャープであるという特徴を有する、発光デバイス、センサー、セキュリティなど多くの分野における活用が期待されている。希土類錯体をこのような用途に適用するためには、発光強度、ポリマーや溶媒に対する溶解性、耐久性に優れることが望まれる。そして、これらの特性を同時に満たす蛍光体の探索が現在も進められているが、従来の蛍光体に対して、より高い特性を有する蛍光体が望まれている。
特許第3811142号明細書 特許第5498331号明細書
実施形態は、上記事情の下になされ、特に発光強度、および耐久性に優れた蛍光体を提供することを目的とするものである。
実施形態による希土類錯体は、
希土類イオンと、
ジホスフィンジオキシド配位子と、
βジケトン配位子とを含む希土類錯体であって、
前記ジホスフィンジオキシド配位子に含まれる2つのリン原子のそれぞれに結合する置換基の組み合わせが相互に異なっているものである。
また、実施形態によるセキュリティ媒体形成用組成物は、前記希土類錯体と、ポリマーとを含むものである。
また、実施形態によるセキュリティ媒体は、前記希土類錯体を基体に保持させたものである。
実施例1および比較例1の蛍光スペクトル 実施例2および比較例2の励起スペクトル 実施例3および比較例3の耐久性試験の結果を示すグラフ。 実施例1および比較例4の量子収率を示す図。
以下、実施形態について、詳細に説明する。
<希土類錯体>
実施形態による希土類錯体は、希土類イオンとジホスフィンジオキシド配位子とβジケトン配位子とを含んでなる。この希土類錯体は、紫外線を吸収し発光をする蛍光体である。
実施形態において、希土類イオンは用途に応じた波長の蛍光を発生するように適切に選択することができるが、ランタノイド系イオンであることが好ましい。より具体的には、ユーロピウムまたはテルビウムが好ましく、特に赤色領域のスペクトルが大きく、演色性に優れた蛍光性錯体を実現するためにはユーロピウムが好ましい。
実施形態による希土類錯体に含まれるジホスフィンジオキシド配位子は、構造中にP=O結合を2つ有し、これら結合を介して希土類イオンに配位結合する配位子である。2つのP=O結合を構成する2つのリン原子には、それぞれ各種の置換基が結合可能である。実施形態においては、2つのリン原子のぞれぞれに結合する置換基の組み合わせが相互に異なっている。すなわち、ジホスフィンジオキシド配位子が非対称形状となっている。このようにジホスフィンジオキシド配位子が非対称形状であることによって、配位子場に歪みが生じて量子収率が高くなる。希土類錯体の発光強度は量子収率と吸収係数の積に比例するので、量子収率が高ければ発光強度も高くすることができる。また、ジホスフィンジオキシド配位子が非対称であると、溶媒などへの溶解性も高くなる傾向にある。
これらのリン原子には、それぞれ2つの置換基が結合可能である。実施形態においては、2つのリン原子の一方のリン原子に結合する置換基の組み合わせが、他方のリン原子に結合する置換基の組み合わせが異なる。例えば、
(i)一方のリン原子に脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基、他方に2つの脂肪族炭化水素基が結合したもの、
(ii)一方のリン原子に脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基、他方に2つの芳香族炭化水素基が結合したもの、
(iii)一方のリン原子に2つの脂肪族炭化水素基、他方に2つの芳香族炭化水素基が結合したもの、
などが挙げられる。
ここで、実施形態において、脂肪族炭化水素基とは、炭素と水素とのみからなるもののほか、酸素、窒素、または硫黄などを含む置換基、例えば水酸基やアミノ基を含むものであってもよい。また実施形態において、芳香族炭化水素基とは、芳香環を構成する元素として窒素や硫黄などを含むもの、例えばピリジル基やチエニル基であってもよく、また酸素、窒素、または硫黄などを含む置換基、例えば水酸基やアミノ基を含むものであってもよい。
ジホスフィンジオキシド配位子を非対称にするためには、例えば炭素数が異なる脂肪族炭化水素基を組み合わせることなども可能であるが、配位子場の歪みを大きくするためには、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基との組み合わせによって非対称を実現することが好ましい。具体的には、前記の2つのリン原子の一方のリン原子に少なくとも1つの脂肪族炭化水素基、他方のリン原子に少なくとも1つの芳香族炭化水素基が結合していることが好ましく、特に一方のリン原子に2つの脂肪族炭化水素基、他方に2つの芳香族炭化水素基が結合していること(上記の(iii)に対応)が特に好ましい。
なお、それぞれのリン原子に結合する2つの置換基は相互に結合して環を形成していてもよい。
実施形態による希土類錯体に含まれるβジケトン配位子は、一般的に知られているものから任意に選択することができる。このβジケトン配位子は、陽イオンである希土類イオンに対するカウンターイオンであるとともに、錯体の配位子場形成にも寄与する。そして、実施形態による希土類錯体は、特定のβジケトン配位子を有することによって高い耐久性を実現している。
実施形態によるβジケトン配位子は、ハロゲン化炭化水素基を有するものであると、より発光強度が高くなるので好ましい。これは、ハロゲン化炭化水素基が電子吸引性でああることによって、βジケトン配位子のC-H結合を活性化させることにより光度が増大するものと考えられる。この連結基はβジケトン配位子骨格の1位および/または3位に結合するのが一般的である。また、βジケトン配位子も非対称形状であると、発光強度が高くなる傾向にある。
実施形態による希土類錯体は、希土類イオンのカウンターイオンとしてβジケトン配位子を含んでいるが、その他のアニオンをカウンターイオンとして含んでいてもよい。そのようなアニオンとしてはハロゲンイオン、ヒドロキシイオン、カルボキシレートイオンなどが挙げられる。
このような希土類錯体のうち、下記式(1):
Figure 0007372790000001
式中、
Arはそれぞれ独立にアリール基であり、
Rはそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状アルキル基であり、
はそれぞれ独立にパーフルオロアルキル基であり、
nは3~5の整数であり、
pは1または2の整数であり、
qは1~3の整数であり、
Xは、qが3のとき存在せず、qが1または2のとき、価数が3-q価の陰イオンである)
で表されるものが好ましい。この錯体は、ユーロピウム(III)イオンに、ジホスフィンジオキシド配位子とβジケトン配位子が結合したものである。
式(1)において、2つのホスフィンオキシド(P=O)のうち、一方には2つのアリール基、他方には2つのアルキル基が結合している。このような非対称構造とすることによって発光強度か改良される。
式(1)において、2つのアリール基Arは、同一であっても異なっていてもよい。アリール基は限定されないが、希土類錯体の溶解性や耐久性の観点から、アリール基の炭素数は、6~20であることが好ましく、6~12であることがより好ましい。アリール基は実施形態の効果を損なわない範囲で、ヒドロキシ基、アルコキシ基などの置換基を含んでいてもよい。より具体的には、アリール基は、フェニル、2-メチルフェニル、1-エトキシフェニル、ナフチルであることが好ましく、フェニルであることがより好ましい。フェニルが置換基を有する場合には、2位に置換基を有すると、より溶解性が高くなる傾向にある。お、2つのArが相互に結合してリン原子を含む環構造を形成してもよい。具体的には、フェニレンが2つの炭化水素鎖を介して1つのリン原子に結合した構造を形成することもできる。
式(1)において、2つのアルキル基Rは、同一であっても異なっていてもよい。アルキル基も限定されないが、、希土類錯体の溶解性や耐久性の観点から、アルキル基の炭素数は、3~10であることが好ましく、4~8であることがより好ましい。基は実施形態の効果を損なわない範囲で、ヒドロキシ基、アルコキシ基などの置換基を含んでいてもよい。より具体的には、アルキル基として、n-ブチル、1-メチルプロピル、t-ブチル、n-ヘキシル、2-エチルブチル、n-オクチルなどが挙げられる。なお、2つのRが相互に結合してリン原子を含む環構造を形成してもよい。具体的には、アルキレン鎖が1つのリン原子に結合した構造を形成することもできる。
式(1)において、2つのリン原子は、炭素数nのアルキレン鎖によって連結されている。nは3~5の整数であり、4であることが好ましい。nがこのような範囲であることにより、高い耐久性を実現できる。nが2以下であると、2つのホスフィンオキシドの位置関係が限定されることによって配位子場の歪みが抑制され、発光強度が低下する。一方、nが6を超えると、ひとつのジホスフィンジオキシド配位子が2つの希土類イオンを連結した2核錯体を形成してしまい、溶解度が低下することがある。
式(1)において、βジケトン配位子は、1位および3位に2つのパーフルオロアルキル基Rを有している。βジケトン配位子が、パーフルオロアルキル基を有する事によって、錯体が光を吸収をした場合に、励起された配位子から希土類イオンへのエネルギー効率が高くなるため、高い発光強度が実現できる。パーフルオロアルキル基の炭素数は限定されないが、高い溶解性を実現するためには、炭素数が8以下であることが好ましく、炭素数1~3であることがより好ましい。具体的には、パーフルオロアルキル基は、CF、C、またはCであることが特に好ましい。また、2つのRは同一であっても異なってもよいが、2つのRが異なることによって、βジケトン配位子が非対称になり、配位子場の歪みが大きくなって発光強度が高くなるので好ましい。
なお、一般に希土類錯体において、βジケトン配位子の2つの置換基をパーフルオロアルキル基とすると光に耐光性、量子収率が向上することが知られている。しかしながら、このような構造とすると、ポリマーや溶媒に対する溶解性が低下し、希土類錯体を含む組成物(希土類錯体をポリマーや溶媒に溶解したもの)の透明度が低下してしまうことも知られている。組成物の透明度が低下すると、特にセキュリティ媒体に適用する場合に不利となる。実施形態においては、ジホスフィンジオキシド配位子を特定の構造とすることによって、高い溶解性を維持しながら、組成物の透明性も確保している。
実施形態による希土類錯体において、ジホスフィンジオキシド配位子は非対称であり、またβジケトン配位子も非対称であることが好ましい。この理由について本発明者らは以下の通り考えている。
βジケトンは、活性メチレン部位のプロトンが解離し、アニオン状態になって希土類イオンに配位し、希土類イオンを中和する。従って、βジケトンアニオンにプロトンが戻って電荷中性の状態になると希土類イオンから脱離し、その結果、希土類錯体は発光しなくなる。アニオン状態と電荷中性状態を比較して、中性になることによる安定化エネルギーが大きいほど、βジケトン配位子は希土類イオンからはずれやすいことになる。
Figure 0007372790000002
このようなβジケトンのアニオン化反応の安定化エネルギーが、置換基によってどのように影響を受けるかを検討した。具体的には置換基(上図のRおよびR)を変化させたときの、アニオンにプロトンが結合するときの安定化エネルギーEを密度汎用関数論を用いて計算した。得られた結果は化表の通りであった。
Figure 0007372790000003
表中、Meはメチル、t-Buはt-ブチル、Naphはナフチルである。
この計算より、
(Me,Me)または (t-Bu,t-Bu)の組み合わせの場合に、安定化エネルギーEは最も大きくなり、βジケトン配位子は外れやすいことがわかる。
(C,t-Bu)、(CNaph)または(CF,Naph)の組み合わせで安定化エネルギーはかなり減少する。しかし、これらの組み合わせは、パーフルオロアルキル基ではない置換基を含むため、錯体の光耐久性は不十分である。両者の置換基がパーフルオロアルキル基の場合(CF,CF)、(C,C)、または(C,CF)の組み合わせの場合、安定化エネルギーEは310~314 kcal/molで、もっとも小さく、βジケトン配位子は外れ難いことがわかる。
これらのうち、(CF,CF)の組み合わせの場合、溶媒に対する溶解性が小さくなる傾向にある。(C,C)の組み合わせとすることにより、置換基の立体障害効果で溶質同士の相互作用を低減させ、溶解性を改善できる。また、(C,CF)の組み合わせのように、分子構造を非対称化することによっても溶解性を改善できる。
一方、ホスフィンオキシド配位子と希土類イオンとは、ルイス塩基およびルイス酸として配位結合を形成する。そして、ホスフィンオキシド配位子が2つ配位する場合に比べて、1つのジホスフィンジオキシド配位子が配意する場合、キレート効果が生じて、外れにくくなる。ただし、ジホスフィンジオキシド配位子が対称である場合、量子収率に限界があり希土類錯体の発光強度は不十分となることがある。実施形態による希土類錯体は、「非対称構造ジホスフィンジオキシド」を用いることで、より高い量子収率を実現している。
以上の検討より、実施形態による希土類錯体の最良の形態は、βジケトン配位子の置換基が(C,C)または(C,CF)であり、かつ非対称構造ジホスフィンジオキシド配位子の一方のリン原子に2つの芳香族炭化水素基が接続し、他方のリン原子に2つの脂肪族炭化水素基が結合した形態である。
実施形態による希土類錯体は、p個のジホスフィンジオキシド配位子と、q個のβジケトン配位子とを有する。ここで、は1または2の整数であり、qは1~3の整数である。最も典型的には、1個のジホスフィンジオキシド配位子(p=1)と3個のβジケトン配位子(q=3)を有し、錯体は8配位構造を形成する。この場合、3個のβジケトン配位子によって希土類イオンの電荷が相殺されるので、カウンターイオンであるXは存在しない。
βジケトン配位子が2個以下であることも可能である。この場合、一般的には2つのジホスフィンジオキシド配位子が配位することができるが、錯体全体の電荷を相殺するために、カウンターイオンXが必要となる。ここの場合のカウンターイオンは、1つの2価陰イオンであっても、2つの1価陰イオンであってもよい。
なお、実施形態による希土類錯体は、実施形態の効果を損なわない範囲で、ジホスフィンジオキシド配位子またはβジケトン配位子以外の配位子を含んでいてもよい。
実施形態による希土類錯体の具体例としては、例えば以下の(1-1)~(1-35)を挙げることができる。これらのうち、特に(1-1)~(1~12)が好ましい。
Figure 0007372790000004
Figure 0007372790000005
Figure 0007372790000006
Figure 0007372790000007
<セキュリティ媒体形成用組成物>
実施形態による希土類錯体は、媒体、例えば溶媒やポリマー等に対する飽和溶解度が大きいという特徴を有する。このため、希土類錯体を、例えばポリマーなどに溶解して組成物を調製し、適切な基体に塗布することによって、室内光下では無色透明で、紫外光、近紫外光下では強発光する装飾品やセキュリティ媒体を実現することができる。より具体的には、実施形態による希土類錯体をポリマー等に溶解した組成物をセキュリティカードなどの基体に塗布してバーコードなどを作成することで、可視光下では完全に無色であるが、紫外線によって強発光するセキュリティ媒体とすることができる。このようなセキュリティ媒体によれば、可視光下ではバーコードの存在すら知ることが困難であるため、より高いセキュリティを実現できる。
セキュリティ媒体を形成するための組成物は、実施形態による希土類錯体を適切な溶媒やポリマーに溶解することにより調製することができる。実施形態による希土類錯体は、耐久性または安定性が非常に高いため、溶媒やポリマーに溶解した場合にも安定性が高く、例えば強酸性や強塩基性の溶媒等に溶解しても、分解等することが少ない。溶媒としては、一般的に知られている有機溶媒などから適切なものを選択して用いることができる。具体的には、酢酸エチルなどのエステル、パーフルオロペンタンなどのフッ化脂肪族炭化水素、トルエンまたはキシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコールなどを挙げることができる。
実施形態による希土類錯体をポリマーに溶解させる場合には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル- 酢酸ビニル共重合樹脂などの透明な樹脂を用いることが望ましい。また、前記した通り、実施形態による希土類錯体は強酸性の条件下でも安定であるため、酸性の樹脂中に分散または溶解しても、かつ高い耐久性を保持できることが本発明の利点である。
このような酸性樹脂とは、例えばカルボキシル基を有する樹脂で、その例としては、あまに油変性マレイン酸アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂等のアルキド樹脂、ポリアクリル酸樹脂がある。また、スルホン酸を有する樹脂として、ポリスチレンスルホン酸を有する樹脂がある。多くの酸性陽イオン交換樹脂も該当する。
組成物は、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、pH調整剤などの添加剤を含んでいてもよい。また、実施形態による組成物はセキュリティ媒体とする場合、可視光の下では視認性が低いことが好ましいため、一般的に無色透明であることが好ましい。しかしながら、必要に応じて染料や顔料を組み合わせることもできる。また、希土類錯体を安定に保つために、希土類錯体をマイクロカプセルなどに封入して配合することもできる。
<セキュリティ媒体>
実施形態によるセキュリティ媒体は、上記した希土類錯体を基体に保持させたものである。このような媒体は、上記の組成物を基体に塗布などすることによって製造することができる。基体としては、紙、プラスチック、布、不織布、セラミックスなど任意のものを選択することができる。また、塗布方法は特に限定されないが、一般的には印刷などによって一定の形状を基体に描画または転写することによって、識別性のある表示を形成させる。
そのほか、希土類錯体をポリマー等に溶解した後、そのポリマーを硬化させて基体とすることで、基体そのものが紫外光によって発光するセキュリティ媒体とすることもできる。
以下、実施形態の実施例を記述するが、実施形態はこれによって制約を受けるものではない。
<実施例1>
式(1-1)のEu(III)錯体を酢酸エチルに溶解し(2×10-4mol/L)、発光スペクトルを測定した。得られた発光スペクトルは図1に示すとおりであった。 式(1-1)の錯体のこの溶液中における絶対量子効率の極大値は0.47であった。
Figure 0007372790000008
<比較例1>
式(R-1)に示すEu(III)錯体の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。式(R-1)の錯体のこの溶液中における絶対量子収率の極大値は0.40であった。式(R-1)の錯体の発光強度は式(1-1)の錯体よりも小さいことが分かった。
Figure 0007372790000009
<実施例2>
実施例1で調製した溶液の励起スペクトルを測定した。得られた励起スペクトルは図2に示す通りであった。
<比較例2>
比較例1で調製した溶液の励起スペクトルを測定したところ、得られた励起スペクトルは図2に示す通りであった。式(R-1)の錯体の励起強度は式(1-1)の錯体に比べて小さいことが分かった。
<実施例3>
実施例1で調製した溶液を紙に塗布、乾燥し、JISB7754「キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機」に基づく耐光性評価を行った。図3に示すように、式(1-1)の錯体の24h経過後の輝度残存率は72%と良好であった。
<比較例3>
比較例1で調製した溶液を紙に塗布、乾燥し、実施例3と同様にして耐光性評価を行った。図3に示すように、式(R-1)の錯体の24h経過後の輝度残存率は17%であり、式(1-1)の錯体と比較して大幅に劣っていることが分かった。
<実施例4>
実施例1に対して、蛍光体として式(1-8)の錯体を用いて、溶液中における絶対量子収率および耐光性の評価を行った。式(1-8)の錯体は、式(1-1)の錯体よりも、絶対量子収率が約1.2倍であり、また耐光性は同等以上であった。
Figure 0007372790000010
<比較例4>
蛍光体として、式(1-1)の錯体および式(R-2)の錯体を用いて、量子収率および耐光性の評価を行った。まず、式(1-1)の錯体と、式(R-2)の錯体とについて、波長ごとの固体結晶状態の絶対量子収率を測定した。得られた結果は、図4に示す通りであり、式(R-2)の錯体は、式(1-1)の錯体よりも、固体状態における絶対量子収率が約0.7倍であった。また、式(R-2)の錯体の蛍光は光照射24h経過後ほぼ消失した。
Figure 0007372790000011
以上の通り、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (6)

  1. 下記式(1):

    式中、
    Arはそれぞれ独立にアリール基であり、
    Rはそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状アルキル基であり、
    はそれぞれ独立にパーフルオロアルキル基であって、2つのRの鎖長が異なり、
    nはであり、
    pは1または2の整数であり、
    qは1~3の整数であり、
    Xは、qが3のとき存在せず、qが1または2のとき、価数が3-q価の陰イオンである)
    で表される、希土類錯体。
  2. p=1かつq=3である、請求項に記載の希土類錯体。
  3. 2つのArがいずれも置換または非置換フェニル基である、請求項1または2に記載の希土類錯体。
  4. 2つのRがいずれも炭素数3~10のアルキル基である、請求項に記載の希土類錯体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の希土類錯体と、ポリマーとを含む、セキュリティ媒体形成用組成物。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載の希土類錯体を基体に保持させた、セキュリティ媒体。
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