JP7370795B2 - 歩行特徴量検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人間に携帯されることにより人間の歩行を特徴づける特徴量を検出する歩行特徴量検出装置に関するものである。
従来から、歩数計、活動量計、ランニング計など、人間の歩行を検出するセンサが知られている。近年、被験者に装着された測定装置(加速度センサ)により計測された加速度の時系列データから、人間の歩行を分析する判定装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1では、加速度センサにより計測された加速度の時系列データを一時的に測定装置内のメモリに記憶し、メモリに記憶されている加速度の時系列データを判定装置(マイクロコンピュータ)へ転送し、判定装置が被験者の歩行を分析している。
特開2019-5340号公報
特許文献1に開示されたシステムでは、加速度センサで測定された加速度の時系列データそのものを、メモリへ記憶し、測定装置から判定装置へ転送している。計測時間が長くなれば、加速度の時系列データのデータ量は多くなるため、これらのデータを記憶するメモリの容量、データを転送する時の通信量が増加してしまう。これに伴い、測定装置及び判定装置に要求されるデータの処理能力や送受信速度及び送受信容量も高まり、かつ測定装置及び判定装置の消費電力も増加してしまう。
本発明は、上記のような事情を鑑み、歩行特徴量検出に係るシステム及び通信を簡素化することができる歩行特徴量検出装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の一態様に係る歩行特徴量検出装置は、人間に携帯されることにより人間の歩行を特徴づける特徴量を検出する。歩行特徴量検出装置は、歩行特徴量検出装置に生じる加速度を計測して加速度の時系列データである加速度データを生成する加速度センサと、加速度データから人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する演算部とを備える。
本発明によれば、加速度データの代わりに第1の特徴量を記憶または外部へ送信できるので、歩行特徴量検出に係るシステム及び通信を簡素化することができる。
図1は、複数の実施形態に係る歩行特徴量検出装置の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示した歩行特徴量検出装置を用いた歩行特徴量検出方法の一例を示すフローチャートである。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。説明において、同一のものには同一符号を付して重複説明を省略する。
(歩行特徴量検出装置)
図1を参照して、複数の実施形態に係る歩行特徴量検出装置の構成を説明する。実施形態に係る歩行特徴量検出装置は、人間によって携帯されることにより人間の歩行を特徴づける特徴量を検出する装置であって、加速度センサ12と、演算部11とを備える。加速度センサ12は、歩行特徴量検出装置に生じる加速度を計測して加速度の時系列データである加速度データを生成する。演算部11は、加速度センサ12により生成された加速度データから人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する。
歩行特徴量検出装置は、人間が歩行する時に携帯できる程度の大きさ及び重さを有する。歩行特徴量検出装置には、例えば、人間の身体の一部分(体幹、上肢、下肢)に装着されるように設計されたウェアラブル機器(ウェアラブル端末を含む)、人間の衣服のポケットなどに収納することが可能な携帯電話機、PHS電話機、スマートフォン、携帯情報端末(PERSONAL DIGITAL ASSISTANT)など、人間が携帯するように設計された電子機器全般が含まれる。すなわち、「人間によって携帯される」には、「人間の身体の一部に装着される」こと、及び「人間の被服のポケットなどに収納される」ことが含まれる。
「ウェアラブル機器」とは、ユーザが身に付ける、即ち装着することができる電子機器であり、ウェアラブルコンピュータとも呼ばれる。ウェアラブル機器の形状は問わず、例えば、眼鏡型、靴型、懐中型、身体巻き付け型などの様々な形状が含まれる。身体巻き付け型には、胸部、腹部、上腕部、下肢部、頭部へ巻き付けるタイプが含まれる。
このように、人間が携帯する時の歩行特徴量検出装置の携帯位置は、特に限定はしない。ただし、歩行時の左右の偏差、又は偏差の揺らぎ成分を精度よく測定するためには、左右の下肢の付け根から等距離な位置、例えば、腰のあたりに歩行特徴量検出装置を装着することが望ましい。
さらに、2以上の歩行特徴量検出装置を同時に携帯してもよい。この時、左右対称な位置に歩行特徴量検出装置にそれぞれ配置し、検出された特徴量を組み合わせることにより、歩行時の左右の偏差又はその揺らぎ成分を精度よく検出することができる。
加速度センサ12は、例えば、MEMS技術を用いた静電容量型加速度センサである。本実施形態では、互いに直交する3軸方向の加速度を同時に計測可能な静電容量型3軸加速度センサを例示する。
加速度センサ12のセンサ素子は、例えばシリコン(Si)で作られた固定電極、可動電極、およびスプリングから構成される。加速度が加わっていない状態では、固定電極と可動電極の間の距離は同じである。一方、加速度を印加すると、固定電極に対して可動電極が変位する。これにより固定電極との相対位置に変化が生じ、固定電極と可動電極の間の電気容量が変化する。発生した容量変化は制御回路にて電圧に変換されて加速度が算出される。
もちろん、静電容量型加速度センサのみならず、ピエゾ抵抗型加速度センサ及び熱検知型加速度センサであってもよい。また、3軸に限らず、2軸、1軸であってもよい。加速度センサ12は、人間によって携帯可能な程度に小さくかつ軽量であれば、その材質、製法、動作原理、及び形状などは特に問わない。
歩行特徴量検出装置は、加速度センサ12のほかに、角速度または各加速度を測定するジャイロセンサ(ジャイロスコープ)を更に備えていてもよい。角速度及び各加速度の組み合わせから、歩行を特徴づける第1の特徴量を算出することもできる。
演算部11は、CPU(中央処理装置)、記憶部、及び入出力部を備えるマイクロコンピュータを用いて実現可能である。マイクロコンピュータを演算部11として機能させるためのコンピュータプログラム(歩行特徴量検出プログラム)を、マイクロコンピュータにインストールして実行する。これにより、マイクロコンピュータは、演算部11が備える複数の情報処理部(15、16)として機能する。なお、ここでは、ソフトウェアによって演算部11を実現する例を示すが、もちろん、各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して、演算部11を構成することも可能である。専用のハードウェアには、実施形態に記載された機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や従来型の回路部品のような装置を含む。また、演算部11に含まれる複数の情報処理部(15、16)を個別のハードウェアにより構成してもよい。更に、演算部11は、携帯電話機、PHS電話機、スマートフォン、携帯情報端末、ウェアラブル端末の制御に用いる電子制御ユニットと兼用してもよい。
演算部11は、複数の情報処理部(15、16)として、前処理部16と、特徴量算出部15とを備える。
前処理部16は、加速度センサ12により生成された加速度データを取得し、特徴量を検出するための前処理を行う。具体的に、前処理部16は、加速度データの移動平均を取得するか、あるいは、あらかじめ定めたしきい周波数よりも大きな周波数の振動成分を加速度データから除去するローパスフィルタ処理を行う、などの時系列データの平滑化処理を行う。以後、前処理を施した加速度データを、加速度データと呼ぶ場合がある。
特徴量算出部15は、まず、加速度データから、片側のかかとが接地してから再び同じ側のかかとが接地するまでの歩行周期を特定する。例えば、かかとが接地する踵接地、足底まで接地する足底接地、全体重が支持脚を通して足底にかかる立脚中期、かかとが地面から離れる踵離地、足の指まで地面から離れる足趾離地(爪先離地)のうちの少なくとも1つのタイミングを特定する。これにより、加速度の時系列データである加速度データと歩行周期とを紐づけることができる。
例えば、加速度データのフーリエ変換を行い、人間の歩行に特有な周波数(数Hz)の振動成分を抽出することにより、歩行による加速度の変動(振動)と、歩行以外の要因による加速度の変動(振動)とを判別することができる。あらかじめ、歩行時の加速度の変動波形(振動波形)を「歩行基準波形」として用意し、パターンマッチング手法により、実際に生成された加速度データと歩行基準波形とを比較することにより歩行を検出することもできる。歩行の検出方法は、上記に限定されるものではなく、特徴量算出部15は、その他の既知の方法により歩行を検出することができる。
そして、特徴量算出部15は、加速度の時系列データである加速度データから人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する。第1の特徴を1.~14.に例示する。ただし、第1の特徴量は、1.~14.に限定されるものではない。
1. 歩数、
2. 歩行率、
3. 歩行周期の左足及び右足間の偏差、
4. 運動強度、
5. 運動強度の左足及び右足間の偏差、
6. 体幹の左右方向への傾き量、
7. 前述した傾き量の左足及び右足間の偏差、
8. 体幹の左右方向への平行移動量、
9. 前述した平行移動量の左足及び右足間の偏差、
10. 歩幅(進行方向の加速度)
11. 歩幅の左足及び右足間の偏差、
12. 方向変換の頻度、
13. 進行方向の頻度分布(標準偏差、分散など)
14. 1.~12.の揺らぎ成分
ここで、「歩数」とは、数Hz程度の周期的振動(主に重力方向の成分の振動)を計数した数を示す。「歩行率」は、歩数を所定の単位時間(1秒、1分、1時間など)で除算した数を示す。「歩行周期の左足及び右足間の偏差」とは、右足の歩行周期と左足の歩行周期の間のずれ量を示す。つまり、交互に行われる右足の動きと左足の動きの間での時間的なずれ量を示す。「運動強度」は、振動の大きさ(主に重力方向の振動の大きさ)そのものを示す。
「運動強度の左足及び右足間の偏差」は、振動の大きさについての右足と左足の間のずれ量を示す。「体幹の左右方向への傾き量」は、歩行時に体幹が鉛直方向(重力方向)に対して左右方向へどれだけ傾いたかを示す量(最大角度)である。例えば、鉛直方向(Z方向)の加速度成分と左右方向(Y方向)の加速度成分とを組み合わせることにより、体幹の左右方向への傾き量を求めることができる。なお、体幹の傾き量は、体幹の角速度の積分値として表現できるので、ジャイロセンサを用いても測定することができる。
「前述した傾き量の左足及び右足間の偏差」は、傾き量についての右足と左足の間のずれ量を示す。「歩幅(進行方向の加速度)」は、歩行時の一方の足の着地位置から、進行方向に最も近い他方の足の着地位置までの距離を示す。歩幅は、進行方向(X方向)への加速度の2回積分値から算出することができる。「歩幅の左足及び右足間の偏差」は、歩幅の大きさについての右足と左足の間のずれ量を示す。
「方向変換の頻度」は、出発地又は現在地からあらかじめ定められた目的地まで歩行する間に、方向変換を行う頻度、すなわち、一定時間又は一定距離当たりの回数を示す。例えば、出発地から目的地まで直線状に歩行可能な経路があっても、経路から外れた場合に方向変換を行いながら歩行する場合がある。被験者が、注意力、集中力が持続しない健康状態(例えば、脳機能の障害及び精神疾患を含む)を有している場合、又は被験者が高齢である場合、方向変換の頻度は多くなる。よって、方向変換の頻度は、歩行を特徴づける量となりうる。方向変換は、左右方向(Y方向)の加速度成分の変化から検出することができる。また、方向変換は体幹の角速度として現れるので、ジャイロセンサを用いて測定することもできる。
「進行方向の頻度分布(標準偏差、分散など)」は、出発地からあらかじめ定められた目的地まで歩行する間に歩行した進行方向の確立分布を示す。例えば、出発地から目的地まで直線状に歩行可能なる経路があっても、経路から外れて様々な方向へ歩行した場合には、歩行時の進行方向が一定ではなく、所定の分布(広がり)を持つことになる。被験者が、注意力、集中力が持続しない健康状態(脳機能の障害及び精神疾患を含む)を有している場合、又は被験者が高齢である場合、進行方向は一定ではなく分散してしまう。よって、進行方向の頻度分布から得られる標準偏差及び分散などの統計的な値も、歩行を特徴づける量となりうる。進行方向は、左右方向(Y方向)の加速度成分の積分値から求めることができる。あるいは、ジャイロセンサを用いて角速度の積分値として求めることもできる。
特徴量算出部15は、特定した歩行周期に基づいて、加速度データから上記した1.~14.のうちの少なくとも1つの特徴量を、第1の特徴量として算出する。もちろん、特徴量算出部15は、第1の特徴量のみならず、第1の特徴量とは異なる一又は二以上の他の特徴量を算出してもよい。特徴量算出部15は、第1の特徴量とは異なる一又は二以上の他の特徴量として、1.~14.の中から選ぶことができる。あるいは、ユーザが他の特徴量を選ぶこともできる。
実施形態に係る歩行特徴量検出装置は、第1の特徴量を記憶するメモリ14を更に備えていてもよい。演算部11が第1の特徴量、及び、第1の特徴量とは異なる一または二以上の他の特徴量を算出した場合、メモリ14は、算出される第1の特徴量及び他の特徴量のすべてを記憶することができる。あるいは、メモリ14は、第1の特徴量及び他の特徴量の中から選ばれた第1の特徴量を少なくとも記憶してもよい。これにより、第1の特徴量及び他の特徴量のすべてを記憶する場合に比べて、メモリ14の記憶容量を小さく抑えることができる。
メモリ14に記憶される第1の特徴量の選択は、例えば、歩行特徴量検出装置のユーザが行うことができる。もちろん、歩行特徴量検出装置が行ってもよい。歩行特徴量検出装置は、メモリ14の空き容量の大きさに応じて、第1の特徴量を選択してもよい。歩行特徴量検出装置は、例えば、メモリ14の空き容量が大きければ、第1の特徴量のみならず、他の特徴量とも記憶させ、メモリ14の空き容量が小さければ、第1の特徴量及び一または二以上の他の特徴量の中から、第1の特徴量を選択してメモリ14に記憶させてもよい。
実施形態に係る歩行特徴量検出装置は、第1の特徴量を無線または有線にて外部へ送信する送信部13を更に備えていてもよい。送信部13は、携帯電話、PHS電話、スマートフォンが備える移動体通信により、第1の特徴量を無線にて外部へ送信することができる。または、無線LAN、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)の少なくとも1つの近距離無線通信規格に基づく無線通信を行ってもよい。あるいは、送信部13は、ケーブル(例えば、USBケーブル)で接続して外部と通信を行っても構わない。
歩行特徴量検出装置が、携帯電話機、PHS電話機、スマートフォン、携帯情報端末である場合、送信先は、例えば、クラウド上に配置されたコンピュータである。歩行特徴量検出装置が、ウェアラブル機器である場合、送信先は、ユーザが携帯する携帯電話機、PHS電話機、スマートフォン、携帯情報端末であってもよい。
(歩行特徴量検出方法)
次に、図2を参照して、図1に示した歩行特徴量検出装置を用いた歩行特徴量検出方法の一例を説明する。ステップS01において、加速度センサ12は、歩行特徴量検出装置に生じる加速度を計測して加速度の時系列データである加速度データを生成する。
ステップS02へ進み、演算部11は、加速度センサ12により生成された加速度データから人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する。具体的には、前処理部14は、加速度センサ12により生成された加速度データを取得し、特徴量を検出するための前処理を行う。特徴量算出部15は、前処理後の加速度データから、片側のかかとが接地してから再び同じ側のかかとが接地するまでの歩行周期を特定する。そして、特徴量算出部15は、加速度データから、1.~14.に示す候補の中から選ばれる、人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する。
ステップS02において、特徴量算出部15は、加速度データから、第1の特徴量とは異なる一または二以上の他の特徴量を算出してもよい。
ステップS03に進み、歩行特徴量検出装置は、メモリ14に第1の特徴量を記憶させる。ステップS03において、歩行特徴量検出装置は、メモリ14の空き容量の大きさに応じて、第1の特徴量とは異なる一または二以上の他の特徴量をメモリ14に記憶させるか否かを判断してもよい。メモリ14の空き容量が大きければ、第1の特徴量のみならず、他の特徴量とも記憶させ、メモリ14の空き容量が小さければ、第1の特徴量及び一または二以上の他の特徴量の中から、第1の特徴量を選択してメモリ14に記憶させる。
ステップS04へ進み、歩行特徴量検出装置は、送信部13を用いて、第1の特徴量を無線または有線にて外部へ送信する。歩行特徴量検出装置は、クラウド上に配置されたコンピュータへ送信する。歩行特徴量検出装置が、ウェアラブル機器である場合、ユーザが保持する携帯電話機、PHS電話機、スマートフォン、携帯情報端末に送信しても構わない。
ステップS04において、歩行特徴量検出装置は、通信トラフィックの状態に応じて、第1の特徴量とは異なる一または二以上の他の特徴量を外部に送信するか否かを判断してもよい。
(実施形態による作用効果)
近年、加速度センサの小型化及び省電力化が進み、携帯電話、スマートフォンなど、人間が携帯することができる様々な電子機器に、小型且つ高精度の加速度センサが搭載されている。加速度センサは、サンプリング周期が短くなり、且つ測定可能な方向軸の数も増えている。よって、1つの加速度センサから単位時間当たり生成されるデータ量も増加している。
一方、被験者などの身体の動きに由来する信号に基づいて、被験者の身体活動量を推定する技術が開発されている。しかし、身体活動量は、被験者の身長、体重、体格、身体の動かし方などの個人差によって大きく変化するため、絶対的な判断基準を設けることが難しいため、各被験者の過去の測定データの統計値から、被験者毎に異なる判断基準を算出している。よって、過去の測定データが多いほど、精度の高い判断基準が得られるため、被験者などの身体の動きに由来する信号のデータ量は増大している。
特に、人間の歩行という身体の動きから、被験者の健康状態又は年齢を推定することができる。人間の歩行とは、骨格、筋肉などの身体の運動機能と、人間の意志などの脳・神経系に係る判断機能及び指令機能とが組み合わせされて実現される動作であり、人間の歩行を分析することにより、骨格、筋肉などの身体の運動機能に係る被験者の健康状態のみならず、脳・神経系の判断/指令機能に係る被験者の健康状態をも推定・判断することができることが、最近の研究からも明らかである。
人間の歩行から人間の運動機能及び判断/指令機能を分析するために有用な人間の歩行に係る特徴量は、万人に共通するものではなく、被験者の身長、体重、体格、身体の動かし方などに応じて変化する。また、人間のある特定の機能を分析するために必要な特徴量も未だ特定されていないのが現状である。
そのため、従来は、加速度センサで測定された加速度の時系列データそのものを、メモリへ記憶し、測定装置から判定装置へ転送していた。よって、精度の高い判断基準を得るために計測時間を長くすれば、加速度の時系列データのデータ量は大きくなる。このため、これらのデータを記憶するメモリの容量、データを転送する時の通信容量が増加してしまう。これに伴い、測定装置及び判定装置に要求されるデータ処理能力も高まり、かつ消費電力も増加してしまう。
そこで、加速度センサで測定された加速度の時系列データを記憶又は転送せずに演算して、目的とする分析のために必要な第1の特徴量を算出する。第1の特徴量をメモリへの記憶対象、又は外部への転送対象とする。これにより、データを記憶するメモリの容量、データを転送する時の通信容量の増加を抑制し、演算処理装置に必要なデータ処理能力及び消費電力を低く抑えることができる。
歩行特徴量検出装置は、歩行特徴量検出装置に生じる加速度を計測して加速度の時系列データである加速度データを生成する加速度センサ12と、加速度データから人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する演算部11とを備える。第1の特徴量をメモリへの記憶対象、又は外部への転送対象とすることができるので、歩行特徴量検出に係るシステム及び通信を簡素化することができる。
歩行特徴量検出装置は、第1の特徴量を記憶するメモリ14を更に備える。メモリ14の記憶容量の増加を抑制することができる。
演算部11は、加速度データから人間の歩行を特徴づける、第1の特徴量とは異なる一または二以上の他の特徴量を算出する。メモリ14は、第1の特徴量及び他の特徴量の中から選ばれた第1の特徴量を少なくとも記憶する。複数の特徴量の中から第1の特徴量を選んで記憶することにより、メモリ14の記憶容量の増加を更に抑制することができる。
歩行特徴量検出装置は、第1の特徴量を無線または有線にて外部へ送信する送信部13を更に備える。送信部13が送信するデータ量の増加を抑制することができる。
演算部11は、加速度データから人間の歩行を特徴づける、第1の特徴量とは異なる一または二以上の他の特徴量を算出する。送信部13は、第1の特徴量及び他の特徴量の中から選ばれた第1の特徴量を少なくとも送信する。複数の特徴量の中から第1の特徴量を選んで送信することにより、送信部13が送信するデータ量の増加を更に抑制することができる。
第1の特徴量は、人間の歩行周期よりも長い周期を有する変動である揺らぎ成分である。揺らぎ成分は、人間の意思の持続力に係る成分であるといえる。つまり、注意力、集中力が持続しない健康状態(脳機能の障害及び精神疾患を含む)を有している場合、又は被験者が高齢である場合、揺らぎ成分が大きくなることが予想される。よって、これらの揺らぎ成分は、被験者の健康状態、特に精神的な健康状態又は被験者の年齢を推定するという分析の目的に対する有用な特徴量となりうる。よって、歩行特徴量検出装置は被験者の健康状態又は年齢を推定するための特徴量を出力することができる。
第1の特徴量は、身体の左右方向への傾き量の揺らぎ成分である。身体の左右方向への傾き量の揺らぎ成分から、被験者の精神的な健康状態又は年齢を推定することができる。
第1の特徴量は、身体の左右方向への平行移動量(ブレ量)の揺らぎ成分である。身体の左右方向への平行移動量(ブレ量)の揺らぎ成分から、被験者の精神的な健康状態又は年齢を推定することができる。
第1の特徴量は、歩行する方向が変化する頻度、歩行する方向の度数分布、または歩行する方向の偏差である。歩行する方向が変化する頻度、歩行する方向の度数分布、または歩行する方向の偏差は、揺らぎ成分と同様に、人間の意思の持続力に係る成分であるといえる。よって、歩行特徴量検出装置は被験者の健康状態又は年齢を推定するための有用な特徴量を出力することができる。
第1の特徴量は、1.~14.に例示したものに限定されるものではなく、上記した分析の目的に対する特徴量であればよい。具体的に、第1の特徴量は、人間の年齢と一定の相関関係を有する特徴量であってもよい。歩行特徴量検出装置は被験者の年齢を推定するための有用な特徴量を出力することができる。例えば、上記した2.、4.、6.、10.、12.、13.及び14.に示した特徴量は、人間の年齢と一定の相関関係を有する特徴量といえる。
第1の特徴量は、骨格又は筋肉に係る人間の身体機能と一定の相関関係を有する特徴量であってもよい。歩行特徴量検出装置は被験者の身体機能を評価するための有用な特徴量を出力することができる。例えば、上記した3.、5.、7.、9.及び11.に示した偏差は、左右の身体機能のバランスと一定の相関関係を有する特徴量といえる。
第1の特徴量は、人間の脳神経の機能と一定の相関関係を有する特徴量であってもよい。歩行特徴量検出装置は被験者の脳神経の機能を評価するための有用な特徴量を出力することができる。12.、13.及び14.に示した特徴量は、人間の脳神経の機能と一定の相関関係を有する特徴量といえる。
なお、上述の実施形態は、本発明を実施する形態の例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、これ以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは言うまでもない。
11…演算部、12…加速度センサ、13…送信部、14…メモリ、15…特徴量算出部、16…前処理部

Claims (2)

  1. 人間に携帯されることにより前記人間の歩行を特徴づける特徴量を検出する歩行特徴量検出装置であって、
    前記歩行特徴量検出装置に生じる加速度を計測して前記加速度の時系列データである加速度データを生成する加速度センサと、
    前記加速度データから前記人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する演算部とを備え、
    前記第1の特徴量は、前記人間の身体の左右方向への傾き量の揺らぎ成分であることを特徴とする歩行特徴量検出装置。
  2. 人間に携帯されることにより前記人間の歩行を特徴づける特徴量を検出する歩行特徴量検出装置であって、
    前記歩行特徴量検出装置に生じる加速度を計測して前記加速度の時系列データである加速度データを生成する加速度センサと、
    前記加速度データから前記人間の歩行を特徴づける第1の特徴量を算出する演算部とを備え、
    前記第1の特徴量は、前記人間の身体の左右方向への平行移動量の揺らぎ成分であることを特徴とする歩行特徴量検出装置。
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