JP7370293B2 - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
レーザパルスを照射して、ワークに貫通孔を形成する際、レーザ光照射側からガスを供給し、レーザ加工ヘッドへのヒュームの飛び込みを防止するとともに、貫通後の孔から溶融金属を排出させて、孔の内面にドロス(溶融物)が付着することを防止している。
しかし、特に多数の貫通孔を近接してレーザ加工で形成する場合、レーザ光による入熱によってリキャスト(recast、再溶融)が発生し、溶融金属が凝固することにより歪みが生じることがある。そして、この歪みにより、ワークにクラックが発生するおそれがある。入熱を抑えながらレーザ加工することが考えられるが、加工時間が大幅に長くなるという欠点がある。
そこで、特許文献1には、レーザ光出射側からもガスを供給し、入射側よりも出射側のガス圧力を高くすることによって、出射側から入射側へ向かうガス流を形成して、加工の際に生じた溶融金属を入射側へ排出することが開示されている。
特開2002-35973号公報
しかしながら、特許文献1などに記載された従来の技術では、ワークに形成された貫通孔からガスが入射側に漏れ出るので、特に、多数の貫通孔を形成する場合、非常の大量のガスを出射側に供給する必要があるという課題がある。
また、多数の貫通孔を形成する場合、貫通孔内部への入熱がワーク全体の形状を歪ませるおそれがあるという課題がある。この課題は、特にワークが円環状である場合、顕著に生じる。
本発明は、以上の点に鑑み、多数の貫通孔を形成した場合であっても、ワークのレーザ光出射側に供給するガスの容量の低減を図ることが可能であるとともに、ワークに生じる歪みの抑制を図ることが可能なレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
本発明のレーザ加工装置は、縦断面が上に凸のアーチ状であって円環状に延びるワークに上方からレーザを照射して複数の貫通孔を形成するレーザ加工装置であって、前記ワークの下面側を支持し、前記支持したワークとの間に密閉空間を形成するワーク支持部と、前記密閉空間の内部にて上下動が可能であって、前記ワークに前記貫通孔が形成される加工対象領域を分割した複数の領域にそれぞれ対応して、上昇したとき、前記ワークの前記領域を一周にわたって取り囲むように当接する上面を有する複数のパッドと、前記複数のパッドをそれぞれ前記ワークと当接した状態と前記ワークと離間した状態との間を進退させるように駆動する駆動手段と、前記密閉空間内にガスを供給するガス供給手段と、前記ワーク支持部によって支持した前記ワークに対して、内周面又は外周面に1周にわたって上方から当接するクランプとを備えることを特徴とする。
本発明のレーザ加工装置によれば、ワーク支持部がワークの下面との間に形成する密閉空間の内部にガス供給手段によってガスを供給するが、貫通孔が既に形成された領域におけるワークにパッドを当接させることによって、この領域における貫通孔からガスが漏れ出ることを抑制することができる。これにより、密閉空間の内部に供給するガスの容量の低減を図ることが可能となる。
また、ワーク支持部によって支持したワークに対して、内周面又は外周面に1周にわたってクランプが上方から当接している。これにより、特に、貫通孔を隣接する領域に順次形成することにより偏りが順次積み重なってワークに生じる歪みを抑制することができる。
本発明のレーザ加工装置において、前記パッドの前記当接面を含む部分は可撓性を有する封止部材からなることが好ましい。
この場合、可撓性を有する封止部材がワークの下面に当接することにより、ワークに既に形成されている貫通孔を確実に塞ぐことができ、貫通孔からガスが漏れ出ることをさらに抑制することが可能となる。
本発明のレーザ加工方法は、縦断面が上に凸のアーチ状であって円環状に延びるワークの下面側を支持して、前記支持したワークの下面との間に密閉空間を形成する工程と、前記支持したワークに対して、内周面又は外周面に1周にわたってクランプを上方から当接させる工程と、前記ワークに複数の貫通孔が形成される加工対象領域を分割した複数の領域のうち前記貫通孔が形成された領域を一周にわたって取り囲むように上面が当接するように、パッドを上昇させる工程と、前記密閉空間内にガスを供給する工程と、前記ワークに対して上方からレーザを照射して前記ワークに前記貫通孔を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のレーザ加工方法によれば、下面側を支持したワークの下面との間に形成する密閉空間の内部にガスを供給するが、貫通孔が既に形成された領域におけるワークにパッドを当接させることよって、この貫通孔からガスが漏れ出ることを抑制することができる。これにより、密閉空間の内部に供給するガスの容量の低減を図ることが可能となる。
また、下面側を支持したワークに対して、内周面又は外周面に1周にわたってクランプを上方から当接させている。これにより、特に、貫通孔を隣接する領域に順次形成することにより偏りが順次積み重なってワークに生じる歪みを抑制することができる。
本発明のレーザ加工方法において 前記複数の領域のうち、前記貫通孔を所定の方向に向かって傾斜して斜め下方に延びるように形成する領域において前記貫通孔を形成するために前記レーザ光を照射する前に、当該領域の前記所定の方向に隣接して領域において、前記ワークの下面に当接するパッドを非当接位置に退避させる工程を含むことが好ましい。
この場合、レーザ光が照射されることによってパッドが損傷するおそれの解消を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係るレーザ加工装置を模式的に示す上面図。 図1のII-IIにおける断面図。 本発明の実施形態に係るレーザ加工方法を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態に係るレーザ加工装置100について図1及び図2を参照して説明する。レーザ加工装置100は、縦断面が上に凸のアーチ状であって円環状に延びるワーク(被加工物)1に多数の貫通孔Aをレーザ加工によって形成するものである。なお、図1は、後述するワーク支持部20、クランプ30,40,50、パッド60のみを模式的に図示している。
ワーク1は、全体として、上面視が略円環状の上方に凸となる略半円のアーチ状の縦断面となる壁部2を有している。そして、ワーク1には、壁部2の頂部に同径の貫通したポート孔3が上面視で同一円上に均等に間隔をおいて複数個、ここでは8個形成されている。ただし、位相決めのために、特定の1つのポート孔3が他のポート孔3と径又は径の公差が相違していてもよい。ワーク1は、例えば、モリブデンやクロム等を添加したニッケル合金などの耐熱性、耐食性の優れた合金などからなる。
さらに詳細には、ワーク1のポート孔3は、壁部2の略上半分である上壁部2aの頂部に位置する肉厚の肉厚部4に形成されている。ポート孔3は、外方に向かって傾斜して開口するテーパ状のテーパ部3aと、テーパ部3aの下方に連続して形成されて垂直な壁面を有する垂直部3bとから構成されている。
壁部2の略下半分である下壁部2b,2cは、それぞれ上壁部2aの下端部と連続して形成されており、略同じ厚さであって、略垂直に形成されている。そして、内周側の下壁部2bの下端部には内方(ワーク1の上面視で中心に向かう方向)に向かって水平に延びる内延部2dが一体に形成されており、外周側の下壁部2cの下端部には外方に向かって水平に延びる外延部2eが一体に形成されている。
そして、レーザ加工装置100を用いて、ワーク1の上壁部2aに、その略全面にわたって上方から時計の回転方向に同じ角度だけ傾斜した多数の微細な貫通孔Aが形成される。このような貫通孔Aは、孔径が微小であり斜行しているので、アスペクト比が大きく、さらに、互いに近接して密に形成されることになる。なお、貫通孔Aの孔径、傾斜角度は、同じであっても相違していてもよい。
レーザ加工装置100は、レーザ加工ヘッド10、ワーク支持部20、クランプ30,40,50、パッド60、駆動手段70、ガス供給手段80及び制御部90を備えている。
レーザ加工ヘッド10は、例えば、YAGレーザ、半導体レーザ、ファイバレーザなどのレーザパルスを発生することが可能なレーザ源11と、レーザ源11に伝送ファイバ12によって接続され、ミラー、レンズなどの光学系を有するレーザ光照射部13とから構成されている。制御部90で設定された条件に従ってレーザ源11が発生したレーザ光は伝送ファイバ12によりレーザ光照射部13に案内される。レーザ光照射部13は、伝送ファイバ12により伝送されたレーザ光を制御部90で設定された箇所に集光する。
ワーク支持部20は、ワーク1を下面(背面)側から支持する。この下面側がレーザの出射側となる。ワーク支持部20が貫通孔Aを加工する前のワーク1を支持することにより、ワーク1の下面とワーク支持部20との間に密閉空間Sが形成される。ワーク支持部20は、ここでは、ワーク1のポート孔3が形成されている部分の周縁部と、内周側の下壁部2bの下端部及び内延部2dの連続した下面と、外周側の下壁部2cの下端部及び外延部2eの連続した下面との3か所でワーク1を載置して支持する。
詳細には、ワーク支持部20は、ワーク支持部20の本体を構成する支持部本体21に固定された円柱状のピン22を有し、このピン22の頂部にピン22より小径の短い円柱状の突起部23が一体的に設けられている。そして、突起部23が、ポート孔3の垂直部3bの内方近傍において、ワーク1のポート孔3内に位置する。この状態で、ピン22の突起部23の外周に存在するピン22の上面に、ワーク1の垂直部3bの下方の下面(肉厚部4の内方側の下面)を載置した状態で支持している。
なお、ピン22の外周面、特にその上端部を含めた部分の外周面を含む部分はテフロンなどのレーザを透過しレーザの出力を減衰する素材から形成されることが好ましい。さらに、ピン22の上端部は、これを接触する肉厚部4の下面の形状に対応してテーパ状に形成されていることが好ましい。
さらに、突起部23の頂部にはボルト穴24が形成されており、このボルト穴24に螺合するボルト25によって、ポートクランプ30が突起部23の上面に固定される。ポートクランプ30は、ボルト25のヘッドが嵌り込むテーパ状で貫通するテーパ孔31を有している。そして、ポートクランプ30は、上面視で円環状であり、その外周側面は、ワーク1のテーパ部3aのテーパと同じ角度に傾斜したテーパ面32となっている。
このような構成において、各ポートクランプ30がボルト25によって突起部23の頂部にそれぞれ固定されることにより、ワーク1のテーパ部3aとポートクランプ30のテーパ面32とが当接して、ワーク1がワーク支持部20の所定の位置に固定される。
さらに、ワーク支持部20の支持部本体21の上面には、支持されるワーク1の内方に位置し、内側クランプ40をボルト41で固定するための複数のボルト穴26が形成されている。内側クランプ40は、全体として上面視で略円環状であり、ボルト穴26に対応して貫通孔42が上面視で同一円上に均等に間隔を隔てて形成されている。内側クランプ40は、ワーク1側、すなわち外側に切り欠き部43を有しており、この切り欠き部43は、その上方側の端部にてワーク1の上壁部2aの下端部付近において縦断面視で点状に当接するように所定の角度で内方に向けて傾斜しており、さらに、ワーク1の内周側の下壁部2bが当たらないように構成されている。
また、ワーク支持部20の支持部本体21の上面には、支持されるワーク1の外方に位置し、外側クランプ50をボルト51で固定するための複数のボルト穴27が形成されている。外側クランプ40は、全体として上面視で略円環状であり、ボルト穴27に対応して貫通孔52が上面視で同一円上に均等に間隔を隔てて形成されている。外側クランプ50は、ワーク1側、すなわち内方側に切り欠き部53を有しており、この切り欠き部53は、その上方側の端部にてワーク1の上壁部2aの下端部付近において縦断面視で点状に当接するように所定の角度で外方に向けて傾斜しており、さらに、ワーク1の内周側の下壁部2bが当たらないように構成されている。
パッド60は、密閉空間Sの内部に位置し、ワーク1の下面に当接する当接面61を上面に有している。そして、パッド60は、ワーク1に微細な貫通孔Aが形成される加工対象領域を分割した複数の領域R1~R8にそれぞれ対応して複数個設けられている。ここでは、ワーク1の加工対象領域は、ワーク1の上壁部2aの略全面であり、この領域が円周方向に複数の領域、ここでは、ポート孔3を中心とした8つの領域R1~R8に分割されている。
そして、各パッド60は、ピン22に沿って上下動可能であり、その中心部に形成された貫通孔61がピン22の外周面に対して摺動可能に構成されている。
各パッド60は、ワーク1の上壁部2aの下面に倣うように上面(表面)を当接面61として有している。パッド60の当接面61がワーク1の上壁部2aの所定の領域Rn(nは1~8の何れか)の下面に押し付けられることにより、当該領域Rnを一周にわたって取り囲むように当接する。これにより、上壁部2aに貫通孔Aが形成されていても密閉空間Sの密閉性が保たれる。
なお、パッド60の当接面61は、領域Rnにおけるワーク1の上壁部2aの全ての下面に倣うように形成されていてもよいが、例えば、ポート孔3の付近より下側の上壁部2aの下面にのみ倣うものであってもよい。この場合も、パッド60が上壁部2aの下側の部分に当接することにより、密閉空間Sの密閉性が保たれる。また、領域Rnを線状に取り囲むように当接するものであってもよい。
さらに、パッド60は、その当接面61を含む部分が、シリコンゲルなどの柔軟性を有する素材から形成された封止部材62からなることが好ましい。これにより、パッド60をワーク1に押し当てることにより、封止材62によって貫通孔Aを確実に塞ぐことが可能となる。また、パッド60の側面は銅板などの保護板によって覆われることが好ましい。これにより、レーザ光の照射によるパッド60の損傷を低減することが可能となる。
駆動手段70は、各パッド60に対して独立して設けられている。駆動手段70は、パッド60が独立して進退動(上下動)するように構成されており、例えば油圧シリンダなどの流体圧シリンダから構成されている。そして、この流体圧シリンダのピストンの先端にパッド60が固定されている。なお、駆動手段70は、電動モータ、ギヤ機構などを用いた他の構成であってもよい。
さらに、駆動手段70が、例えば、パッド60に固定された棒材と、この棒材を押し込んだ位置で固定する固定具を備えるものであってもよい。この場合、作業員が棒材を把持してパッド60を上下動させ、パッド60をワーク1の下面に当接した状態を保持するように作業員が固定具を用いて棒材を固定すればよい。
駆動手段70は、パッド60を退避位置に位置させたとき、レーザ加工ヘッド10により照射されたレーザ光によってパッド60が損傷しないように、パッド60がワーク1から十分に離れた位置に退避することが可能な進退ストロークを有するように構成されている。
ガス供給手段80は、密閉空間S内に空気、アルゴン、窒素などのガスを、支持部本体21に形成されたガス供給路81を介して供給して、密閉空間Sのガス圧をその外部、特にワーク1の表面側に位置する空間のガス圧よりも大きくする。具体的には、外部のガス圧に対して、0.1MPa以上、より好ましくは0.5MPa以上のガス圧の差が生じるように、ガス供給手段80によってガスを密閉空間S内に供給する。ガス供給手段80は、ワーク1に当接した当接位置におけるパッド60とワーク1から最も離れた退避位置におけるパッド60との間の密閉空間Sにガスを供給する。
なお、図示しないが、ワーク1の表面側にガスを供給するガス供給手段を設けてもよい。これにより、貫通孔Aを形成する途中において、孔の内部にガス流が流れることによって、ワーク1への入熱を抑制することが可能であるとともに溶融金属を上面側から排出することも可能となる。
制御部90は、レーザ加工ヘッド10、駆動手段70及びガス供給手段80に接続されており、それぞれの作動を制御する。なお、制御部90は、レーザ加工ヘッド10、駆動手段70及びガス供給手段80をそれぞれ制御するように別個に設けてもよく、全体を制御するように統一的に設けてもよい。
以下、上述したレーザ加工装置100を用いた、本発明の実施形態に係るレーザ加工方法について図3も参照して説明する。
まず、ワーク1をワーク支持部20の所定の位置に載置するワーク載置工程(S1)を行う。このとき、予め、クランプ30,40,50をワーク支持部20から外した状態とするとともに、全てのパッド60を退避位置に位置させておく。そして、作業者がワーク1の各ポート孔3が突起部23内に位置するようにしてワーク1をワーク支持部20の所定の位置に載置する。
そして、ワーク支持部20の所定の位置に載置したワーク1をクランプ30,40,50によって固定するワーク固定工程(S2)を行う。具体的には、作業者が、各ポートクランプ30によってワーク1をワーク支持部20に固定する。さらに、内側クランプ40及び外側クランプ50によってもワーク1をワーク支持部20に固定する、
次に、ガス供給手段80によって、密閉空間S内が所定のガス圧となるように密閉空間S内にガスを供給するガス供給工程(S3)を行う。
密閉空間Sの内部のガス圧が所定以上の圧力とした後、レーザ加工ヘッド10によって、ワーク1の第1の領域R1に微細な貫通孔Aを所定の個数だけ形成する孔加工工程(S4)を行う。各貫通孔Aは1個ずつ形成される。このとき、貫通孔Aが形成されると、密閉空間Sから貫通孔Aを通ってワーク1の上面側にガス流が排出されるので、貫通孔Aの近傍に入熱を抑制するともに貫通孔Aの内部に存在するドロスを排出することが可能となる。
なお、貫通孔Aが形成されるとそこからガスが外部に漏れ出るので、孔加工工程(S4)においてガス供給手段80によるガスの供給は連続的又は断続的に行うことが好ましい。
次に、微細な貫通孔Aを形成したワーク1の第1の領域R1の下にパッド60を押し当てるように、第1の領域R1に対応するパッド60を駆動手段70により上昇させてワーク1の下面に押し当てるパッド押当工程(S5)を行う。
次に、レーザ加工ヘッド10によって、ワーク1の第1の領域R1に隣接する第2の領域R2に微細な貫通孔Aを所定の個数だけ形成する孔加工工程(S4)を行う。そして、第2の領域R2の微細な貫通孔Aを全て形成した後、ワーク1の第2の領域R2の下面にパッド60を押し当てるパッド押当工程(S5)を行う。
そして、このような孔加工工程(S4)とパッド押当工程(S5)を第3から第7の領域R3~R7に対して、順次行う。
ワーク1の第7の領域における貫通孔Aの形成が完了した後(S6:YES)、第1の領域R1に対応するパッド60を駆動手段70を制御することにより退避させるパッド下降工程(S7)を行う。これは、第8の領域R8に、特に第1の領域R1に近い領域に微細な貫通孔Aを形成する際、第1の領域R1に対応するパッド60にレーザが照射され、パッド60が損傷するおそれを回避するためである。その後、ワーク1の第8の領域R8に微細な貫通孔Aを所定の個数だけ形成する孔加工工程(S8)を行う。
以上のようにして全ての領域、すなわち第1から第8の領域R1~R8に微細な貫通孔Aを形成したら、作業員が、クランプ30,40,50を解除して、ワーク1を取り出すワーク取出工程(S8)を行う。これにより、全ての工程が終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ワーク支持部20がワーク1の下面との間に形成する密閉空間Sの内部にガス供給手段80によってガスを供給するが、貫通孔Aが既に形成された領域Rnにおけるワーク1の下面にパッド60を当接させることよって、この領域Rnに存在する貫通孔Aからガスが漏れ出ることを抑制することができる。これにより、密閉空間Sの内部に供給するガスの容量の低減を図ることが可能となる。
また、ワーク支持部20によって支持したワーク1に対して、内周面に1周にわたって内側クランプ40が外周面に1周にわたって外方クランプ50がそれぞれ上方から当接することによりワーク1を拘束している。これにより、ワーク1に生じる歪みの抑制を図ることが可能となり、加工完了後のワーク1の歪みを矯正する工程が不要となる。特に、貫通孔Aを領域R1から領域R8にと順次形成することにより、偏りが順次積み重なって生じる歪みを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、ワーク1及びレーザ加工装置100の構成や形態は適宜変更可能である。また、例えば、貫通孔Aを傾斜して形成する場合について説明したが、貫通孔Aを垂直に形成してもよい。
また、貫通孔Aを形成する領域R1~R8を円周方向に分割している場合について説明したが、領域の分割の態様はこれに限定されない。例えば、半径方向などの他の方向にも分割してもよい。また、領域R1~R8を順次隣接する領域の順序で貫通孔Aを形成する場合について説明したが、貫通孔Aを形成する順序はこれに限定されない。
さらに、パッド60を各領域Rnに対応してそれぞれ設ける場合について説明したが、パッド60と領域Rnとの関係はこれに限定されない。例えば、第1の領域R1に対応するパッド60を複数に分割して設け、第8の領域R8において貫通孔Aを形成する際に、前記複数のパッドのうち、レーザ光が照射されるおそれがあるパッドのみを退避させてもよい。
また、ワーク1の内周側を1周にわたって上方から当接する内側クランプ40と、ワーク1の外周側を1周にわたって当接する外側クランプ50との両方を用いる場合について説明したが、これらクランプ40,50のうち一方のみを用いてもよい。また、これらクランプ40,50のうち一方を、1周にわたってではなく、断続的にワーク1と当接するものとしてもよい。
1…ワーク、 2…壁部、 2a…上壁部、 2b…内周側の下壁部、 2c…外周側の下壁部、 2d…内延部、 2e…外延部、 3…ポート孔、 3a…テーパ部、 3b…垂直部、 4…肉厚部、 10…レーザ加工ヘッド、 11…レーザ源、 12…伝送ファイバ、 13…レーザ光照射部、 20…ワーク支持部、 21…支持部本体、 22…ピン、 23…突起部、 24…ボルト穴、 25…ボルト、 26,27…ボルト穴、 30…ポートクランプ、 31…テーパ孔、 32…テーパ面、 40…内側クランプ、 41…ボルト、 42…貫通孔、 43…切り欠き部、 50…外側クランプ、 51…ボルト、 52…貫通孔、 53…切り欠き部、 60…パッド、 61…上面、当接面、 70…駆動手段、 80…ガス供給手段、 81…ガス供給路、 90…制御部、 100…レーザ加工装置、 A…貫通孔、 S…密閉空間、 R1~R8…領域。

Claims (4)

  1. 縦断面が上に凸のアーチ状であって円環状に延びるワークに上方からレーザを照射して複数の貫通孔を形成するレーザ加工装置であって、
    前記ワークの下面側を支持し、前記支持したワークとの間に密閉空間を形成するワーク支持部と、
    前記密閉空間の内部にて上下動が可能であって、前記ワークに前記貫通孔が形成される加工対象領域を分割した複数の領域にそれぞれ対応して、上昇したとき、前記ワークの前記領域を一周にわたって取り囲むように当接する上面を有する複数のパッドと、
    前記複数のパッドをそれぞれ前記ワークと当接した状態と前記ワークと離間した状態との間を進退させるように駆動する駆動手段と、
    前記密閉空間内にガスを供給するガス供給手段と、
    前記ワーク支持部によって支持した前記ワークに対して、内周面又は外周面に1周にわたって上方から当接するクランプとを備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記パッドの前記当接面を含む部分は可撓性を有する封止部材からなることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 縦断面が上に凸のアーチ状であって円環状に延びるワークの下面側を支持して、前記支持したワークの下面との間に密閉空間を形成する工程と、
    前記支持したワークに対して、内周面又は外周面に1周にわたってクランプを上方から当接させる工程と、
    前記ワークに複数の貫通孔が形成される加工対象領域を分割した複数の領域のうち前記貫通孔が形成された領域を一周にわたって取り囲むように上面が当接するように、パッドを上昇させる工程と、
    前記密閉空間内にガスを供給する工程と、
    前記ワークに対して上方からレーザを照射して前記ワークに前記貫通孔を形成する工程とを含むことを特徴とするレーザ加工方法。
  4. 前記複数の領域のうち、前記貫通孔を所定の方向に向かって傾斜して斜め下方に延びるように形成する領域において前記貫通孔を形成するために前記レーザを照射する前に、当該領域の前記所定の方向に隣接している領域において、前記ワークに前記上面が当接するパッドを非当接位置に退避させる工程を含むことを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工方法。
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