JP7366436B2 - 表面処理銅箔、銅張積層板、及びプリント配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板等の製造に好適に使用可能な表面処理銅箔、並びに、該表面処理銅箔を用いた銅張積層板及びプリント配線板に関する。
近年、5G通信に代表されるモバイル通信のトラフィックの更なる増大等に伴い、ネットワークインフラを支える電子機器に搭載されるプリント配線板には、数GHz~100GHz程度の高周波信号が伝送されることが増えている。そのため、プリント配線板の材料として用いられる表面処理銅箔や、表面処理銅箔と貼り合わされる樹脂製基材は、高周波信号の伝送損失を低減するために、種々の改良がなされている。
例えば、表面処理銅箔については、伝送損失を低減するためには、表面を低粗度とすることが好ましい。ただし、表面処理銅箔の表面が低粗度であると、樹脂製基材との密着性が低くなる。また、樹脂製基材については、伝送損失を低減するためには、誘電率及び誘電正接が低い樹脂(以下、「低誘電樹脂」と記すこともある。)で形成された基材を使用することが好ましい。ただし、低誘電樹脂は反応性が乏しいので、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が低くなる。このように、高周波信号の伝送損失を低減するための改良を行うと、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が不十分になるという問題が生じるおそれがあった。
さらに、近年の傾向として、従来よりも過酷な環境下での電子機器の使用に耐えるべく、プリント配線板に求められる信頼性はより厳しくなってきている。求められる信頼性の代表例としては、水分の影響を受けても表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が高い性能(以下、このような性能を「耐湿性」と記すこともある。)が挙げられ、従来よりもさらに優れた耐湿性が求められるようになってきている。
耐湿性を向上させる技術として、種々の提案がなされている。例えば特許文献1には、表面処理銅箔の防錆処理層にヒドロキシ基を導入し銅箔基体とシランカップリング剤の結合を強めることによって、耐湿性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2には、表面処理銅箔の防錆処理層やシランカップリング剤処理を工夫することによって、耐湿性を向上させる技術が開示されている。特許文献3には、表面処理銅箔の防錆層、シランカップリング剤処理、及びその乾燥条件を工夫することによって、耐湿性を向上させる技術が開示されている。
特開平7-331454号公報 特許第3103683号公報 特開2001-214298号公報 特許第5219952号公報 特開平8-51281号公報
しかしながら、これら上記の従来技術においては、樹脂製基材は、低誘電樹脂製の基材ではなく、FR4(Flame Retardant Type 4)材料に代表される一般的なガラスエポキシ基材であるため、優れた耐湿性が得られやすいものであった。高い密着性が得られにくい低粗度の表面処理銅箔や低誘電樹脂製の基材を用いた場合には、上記の従来技術で優れた耐湿性を得ることは困難である。
また、表面処理銅箔に設けたシランカップリング剤層に含有されるシランカップリング剤の量を多くすることは、耐湿性の向上に対して効果的な手段であるが、それだけでは近年の高水準の要求には応えられないだけでなく、他の性能が損なわれるおそれがある。例えば、シランカップリング剤層に含有されるシランカップリング剤の量が多いと、表面処理銅箔を巻いてコイル状態(ロール状態)にして長期間保管した場合に、表面処理銅箔の表面が変色しやすいことが最近明らかになってきた。
これは、近年の米中貿易摩擦の影響や新型コロナウイルス感染症に起因する工場の操業停止の影響などによってサプライチェーンが乱れたことから、これまでとは異なる環境又は状態での在庫滞留や意図的な過剰在庫が生じたために明らかになってきた課題である。なお、表面処理銅箔を巻いてコイル状態にして長期間保管した場合でも、表面処理銅箔の表面が変色しにくい性能を、以下「耐変色性」と記すこともある。
本発明は、優れた耐湿性及び耐変色性を有する表面処理銅箔を提供することを課題とする。また、本発明は、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が優れた銅張積層板及びプリント配線板を提供することを併せて課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、表面処理銅箔の表面に設けられているシランカップリング剤層の状態に注目した。
シランカップリング剤は、一般的には水、アルコール等の溶剤で希釈され、加水分解されてシラノール基が存在する状態で金属の表面に塗工される。金属の表面に存在するヒドロキシ基とシランカップリング剤のシラノール基が脱水縮合してメタロキサン結合が生成したり、シランカップリング剤のシラノール基同士が脱水縮合してシロキサン結合が生成したりすることによって、強固なシランカップリング剤層が形成されることが知られている。
しかしながら、従来の表面処理銅箔の実際の工業的製造方法を鑑みると、表面処理銅箔が完成した段階では全てのシラノール基が脱水縮合しているわけではないことを、本発明者らは見出した。これは、シランカップリング剤層に含有されるシランカップリング剤の量が多いほど顕著な傾向がある。このような従来の表面処理銅箔と樹脂製基材と貼り合わせて加熱プレスすると、特に耐湿性が悪化することを、本発明者らは見出した。
この理由の詳細は定かではないが、シランカップリング剤層内に一部のシラノール基が残った状態で表面処理銅箔と樹脂製基材を加熱プレスすると、その際にシラノール基が脱水縮合して水が発生する。そして、発生した水が、樹脂製基材とシランカップリング剤層との結合界面に存在することにより、樹脂製基材とシランカップリング剤層との結合の健全性が損なわれ、耐湿性試験時の上記結合界面への水分の侵入や、表面処理銅箔と樹脂製基材との密着性の低下の起点になるものと考えられる。なお、このシランカップリング剤層内に残ったシラノール基のことを、本明細書では「残存シラノール基」と記す。
また、シランカップリング剤層内に残存シラノール基を多く有する表面処理銅箔を巻いてコイル状態にして長期間保管すると、残存シラノール基の脱水縮合が保管環境で経時的に生じるため、表面処理銅箔のコイル内で水が発生するおそれがある。また、表面処理銅箔のコイル内では表面処理銅箔が重なり合い接触しているため、接触している相手面にシラノール基が付着するおそれもある。コイル状態の表面処理銅箔を保管中に、上記のような水の発生やシラノール基の付着が起こると、表面処理銅箔の表面の変色が生じやすいことを、本発明者らは見出した。
本発明者らは、これらの知見を基に鋭意研究を行った結果、表面処理銅箔の製造時のシランカップリング剤層の形成工程において、シランカップリング剤の溶剤の乾燥のための加熱処理だけではなく、さらに十分な加熱処理を行うことによって、残存シラノール基の量を大きく減少させることができることを見出した。シランカップリング剤層内の残存シラノール基の量が少ない表面処理銅箔は、極めて高い耐湿性と耐変色性を併せ持つ。
なお、本発明者らは、シランカップリング剤層内の残存シラノール基は、単純な水洗によって表面処理銅箔の表面から簡単に除去できることも見出した。また、シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量を水洗前後で比較することによって、シランカップリング剤層内の残存シラノール基の量の大小を評価できることも見出した。
すなわち、本発明の一態様に係る表面処理銅箔は、銅箔基体と、銅箔基体の少なくとも一方の面に設けられ且つシランカップリング剤で形成されたシランカップリング剤層と、を有し、シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量Mと、純水で30秒間水洗した後のシランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量Mとの比M/Mが、0.700以上1.000以下であり、ケイ素原子の量M及びMは、シランカップリング剤層の表面を蛍光X線分析法で分析することによって測定されたものであることを要旨とする。
本発明の別の態様に係る銅張積層板は、上記一態様に係る表面処理銅箔と、該表面処理銅箔に貼り合わされた樹脂製基材と、を備えることを要旨とする。
本発明のさらに別の態様に係るプリント配線板は、上記別の態様に係る表面処理銅箔を備えることを要旨とする。
本発明に係る表面処理銅箔は、優れた耐湿性及び耐変色性を有する。本発明に係る銅張積層板及びプリント配線板は、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が優れている。
本発明の一実施形態に係る表面処理銅箔を説明する断面図である。
本発明の一実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の一例を示したものである。また、本実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
本発明の一実施形態に係る表面処理銅箔は、図1に示すように、銅箔基体1と、銅箔基体1の少なくとも一方の面(図1の例においては片面のみ)に設けられ且つシランカップリング剤で形成されたシランカップリング剤層3と、を有している。そして、シランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量M(すなわち、純水で洗浄していない状態のシランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量M)と、純水で30秒間水洗した後のシランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量Mとの比M/Mが、0.700以上1.000以下である。ケイ素原子の量M及びMは、シランカップリング剤層3の表面を蛍光X線分析法で分析することによって測定されたものである。
シランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量は、水洗によって減少する可能性があるが、本実施形態に係る表面処理銅箔は、水洗によるケイ素原子の量の減少が上記のように少ない。このことはすなわち、本実施形態に係る表面処理銅箔においては、シランカップリング剤のシラノール基は十分に脱水縮合しており(すなわち、銅箔基体1の表面に存在するヒドロキシ基とシランカップリング剤のシラノール基が脱水縮合してメタロキサン結合が生成したり、シランカップリング剤のシラノール基同士が脱水縮合してシロキサン結合が生成したりしており)、シランカップリング剤層3内の残存シラノール基の量が少ないことを意味している。
このような構成から、本実施形態に係る表面処理銅箔は、優れた耐湿性及び耐変色性を有する。そのため、本実施形態に係る表面処理銅箔は、銅箔基体1の表面が低粗度である場合であっても、樹脂製基材との密着性が高い。また、樹脂製基材が、低誘電樹脂で形成された基材である場合であっても、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が高い。そのため、本実施形態に係る表面処理銅箔は、高周波回路用の銅張積層板やプリント配線板の製造に対して好適に使用することができる。また、本実施形態に係る表面処理銅箔は、過酷な環境下で使用される電子機器に搭載される銅張積層板やプリント配線板の製造に対して好適に使用することができる。
上記のように、本実施形態に係る表面処理銅箔は、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が優れている銅張積層板、プリント配線板等を製造可能である。よって、本実施形態に係る表面処理銅箔は、銅張積層板、プリント配線板等の製造に対して好適に使用することができる。
すなわち、本実施形態に係る銅張積層板は、本実施形態に係る表面処理銅箔と、該表面処理銅箔に貼り合わされた樹脂製基材と、を備える。本実施形態に係る表面処理銅箔を用いれば、表面処理銅箔と樹脂製基材との密着性が優れている銅張積層板を製造することができる。
また、本実施形態に係るプリント配線板は、本実施形態に係る銅張積層板を備える。本実施形態に係る表面処理銅箔、銅張積層板を用いれば、表面処理銅箔と樹脂製基材との密着性が優れているプリント配線板を製造することができる。
なお、樹脂製基材を形成する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、フェノール樹脂、ビス(フェノキシフェノキシ)ベンゼン、ポリイミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)が挙げられる。
以下に、本実施形態に係る表面処理銅箔について、さらに詳細に説明する。
(1)銅箔基体について
本実施形態に係る表面処理銅箔の原料である銅箔基体1は、表面を粗化する粗化処理を施す前の時点において、2面の十点平均粗さRzjisがいずれも1.5μm以下であることが好ましい。この十点平均粗さRzjisは、JIS B0601:2001に規定された方法に従って、接触式表面粗さ測定機を用いて測定することができる。表面の十点平均粗さRzjisが1.5μm以下であれば、伝送損失が小さくなりやすい。
(2)防錆処理層について
本実施形態に係る表面処理銅箔を製造する際には、銅箔基体1の表面にシランカップリング剤処理を施してシランカップリング剤層3を設けるが、シランカップリング剤処理を施す前に、銅箔基体1の表面上に防錆処理層2を形成する防錆処理及び銅箔基体1の表面を粗化する粗化処理の一方又は両方を施してもよい。防錆処理及び粗化処理の両方を施す場合には、粗化処理を先に施した後に防錆処理を施す。ここで、防錆処理層2について説明し、粗化処理については後述する。
上記のように、銅箔基体1の表面にシランカップリング剤処理を施す前に防錆処理を施すので、銅箔基体1とシランカップリング剤層3の間に防錆処理層2が設けられる(図1を参照)。この防錆処理層2は、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のうちの少なくとも2種の金属を単体又は合金として含有することが好ましい。
(3)シランカップリング剤層について
本実施形態に係る表面処理銅箔を製造する際には、銅箔基体1の少なくとも一方の面にシランカップリング剤処理を施して、シランカップリング剤で形成されたシランカップリング剤層3を設ける。シランカップリング剤処理の例としては、以下のようなものが挙げられる。
シランカップリング剤を水、アルコール等の溶剤で希釈して処理液を調製し、銅箔基体1を処理液に浸漬する、銅箔基体1の表面に処理液を塗布する、銅箔基体1の表面に処理液を噴霧する等の方法により、銅箔基体1の表面に処理液の膜を形成する。そして、表面に処理液の膜が形成された銅箔基体1を熱処理することにより、処理液の溶剤を揮発させるとともに、銅箔基体1を形成する銅とシランカップリング剤を反応させ、銅箔基体1の表面にシランカップリング剤層3を固定する。
本実施形態に係る表面処理銅箔を製造する際には、処理液の溶剤を揮発させるだけでなく、シランカップリング剤層3内の残存シラノール基の量が少なくなるように、熱処理を施すことが重要である。このような熱処理の一例として、二段階の熱処理が挙げられる。すなわち、第一次熱処理において処理液の溶剤を揮発させ、第二次熱処理においてシランカップリング剤層3内の残存シラノール基の量が少なくなるようにシランカップリング剤のシラノール基を反応(脱水縮合)させるという方法である。以下に、二段階の熱処理の一例を示す。
まず、表面に処理液の膜が形成された銅箔基体1を、ロール・ツー・ロール方式の加熱炉に入れ、第一次熱処理を行う。第一次熱処理の温度条件は、80℃以上120℃以下が好ましい。温度が80℃以上であれば、処理液の溶剤を十分に乾燥させることができる。また、温度が120℃以下であれば、銅箔基体1にシワ等の外観異常が起こりにくい。
第一次熱処理の熱処理時間は、5秒以上30秒以下が好ましい。熱処理時間が5秒以上であれば、極端な高温で熱処理する必要性がないので、銅箔基体1にシワ等の外観異常が起こりにくい。また、熱処理時間が30秒以下であれば、生産性が高く、加熱装置等の生産設備も現実的なものとなりやすい。
次に、第二次熱処理を行う。第一次熱処理によって処理液の溶剤は乾燥するが、シラノール基の脱水縮合は不十分であり、残存シラノール基は多く残っている。第一次熱処理を終えた銅箔基体1を巻き取ってコイル状態にし、コイル状態の銅箔基体1に例えばバッチ炉にて第二次熱処理を施す。第二次熱処理においては、不活性ガス雰囲気下又は還元性雰囲気下で銅箔基体1を加熱することが好ましい。
第二次熱処理の温度条件は、210℃以上300℃以下が好ましい。特に、銅張積層板の製造のために表面処理銅箔と樹脂製基材を重ねて加熱プレスする際の最高温度以上の温度で、第二次熱処理を行うことが重要である。前述の通り、表面処理銅箔と樹脂製基材を重ねて加熱プレスした際に残存シラノール基の脱水縮合が生じることが耐湿性悪化の要因と考えられる。よって、加熱プレスの最高温度以上の温度で第二次熱処理を行うことによって、第二次熱処理において残存シラノール基の量を少なくし、加熱プレス時の残存シラノール基の脱水縮合を抑制することができる。
低誘電樹脂製の基材の加熱プレス温度は、190℃以上250℃以下であることが多い。例えば、パナソニック株式会社製の超低伝送損失・高耐熱多層基板材料MEGTRON7Nの場合は、加熱プレス温度はワーク温度にて195℃以上と指定されている。
第二次熱処理の温度が210℃以上であれば、残存シラノール基の脱水縮合が十分に生じるため、優れた耐湿性が得られやすい。また、第二次熱処理の温度が300℃以下であれば、シランカップリング剤の分解が生じにくい。
第二次熱処理の熱処理時間は、60分以上180分以下が好ましい。熱処理時間が60分以上であれば、残存シラノール基の脱水縮合が十分に生じやすい。また、熱処理時間が180分以下であれば、生産性が高い。
このような二段階の熱処理以外の方法で、残存シラノール基の脱水縮合を十分に生じさせることも可能である。例えば、高温長時間の加熱処理を一段階で行う方法、三段階以上の熱処理を行う方法、より低温短時間でシラノール基の脱水縮合が進行するシランカップリング剤を使用する方法などである。加熱処理を一段階で行う方法において、温度が低すぎると、残存シラノール基の脱水縮合が不十分となる。一方、温度が高すぎると、溶剤の揮発と残存シラノール基の脱水縮合が同時に進行するためシランカップリング剤がポーラスになりやすく、その結果、残存シラノール基が多く残りやすくなるとともに、シランカップリング剤層に水分が侵入しやすくなる。
いずれの方法を用いる場合でも重要なことは、銅張積層板の製造のために表面処理銅箔と樹脂製基材を重ねて加熱プレスする前の時点で、シランカップリング剤層3内の残存シラノール基の量を、所定量以下に少なくすることである。この残存シラノール基の量について説明する。
シランカップリング剤層3内の残存シラノール基の量は、シランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量を水洗前後で測定することによって評価する。すなわち、純水で洗浄していない状態のシランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量Mと、純水で30秒間水洗し乾燥した後のシランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量Mとの比M/Mによって、残存シラノール基の量を評価する。
比M/Mの数値が大きいほど残存シラノール基の量は少なく、シランカップリング剤のシラノール基は脱水縮合してメタロキサン結合及びシロキサン結合が多く生成していることを意味する。そして、比M/Mは、0.700以上1.000以下とする必要があり、0.750以上1.000以下とすることが好ましい。
比M/Mが0.700以上であれば、シランカップリング剤層3内の残存シラノール基の量が十分に少なく、表面処理銅箔は優れた耐湿性及び耐変色性を有する。定義上、比M/Mは1.000よりも大きい値にはなりえないが、1.000に近いほど表面処理銅箔の耐湿性及び耐変色性が優れている。
シランカップリング剤層3を水洗する方法としては、表面処理銅箔を純水に30秒間浸漬する方法を用いる。このときの純水の温度は、25℃である。
なお、シランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量M及びMは、シランカップリング剤層3の表面を蛍光X線分析法で分析することによって測定されたものである。また、ケイ素原子の量M、Mの単位は、「mg/dm2」である。
純水で洗浄していない状態のシランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量Mは、0.0020mg/dm2以上0.0276mg/dm2以下であることが好ましい。シランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量Mが0.0020mg/dm2以上であれば、シランカップリング剤による密着性の向上効果が得られやすい。一方、シランカップリング剤層3に含有されるケイ素原子の量Mが0.0276mg/dm2以下であれば、表面処理銅箔にムラなどの外観異常が起こりにくい。
シランカップリング剤層3の形成に用いられるシランカップリング剤としては、グリシドキシ基(C352-)、メルカプト基、アミノ基、アゾール基、アクリロイル基、ビニル基、及びエポキシ基(C23O-)のうち少なくとも1種の官能基を有するシランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の具体例としては、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-ビニルベンジル-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(p-ビニルベンジル)-N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビス〔3-(トリエトキシシリル)プロピル〕ジスルフィド、ビス〔3-(トリエトキシシリル)プロピル〕テトラスルフィド、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリクロルシラン、アリルトリメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、及び3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
シランカップリング剤層3は、前述の通り、シランカップリング剤を溶剤で希釈した処理液を用いて形成することができるが、処理液中のシランカップリング剤の濃度は、1mg/L以上30mg/L以下であることが好ましい。処理液中のシランカップリング剤の濃度が1mg/L以上であれば、銅箔基体1の表面に十分な量のシランカップリング剤を付着させることができるため、表面処理銅箔と樹脂製基材の密着性が高くなりやすい。一方、処理液中のシランカップリング剤の濃度が30mg/L以下であれば、処理液を銅箔基体1の表面に塗工する際にムラなどの外観異常が起こりにくい。
(4)粗化処理について
銅箔基体1には、防錆処理やシランカップリング剤処理を施す前に、粗化処理を施してもよい。粗化処理の代表例としては、銅粗化めっきが挙げられる。銅粗化めっきの粗化めっき液としては、硫酸銅めっき液を用いることができる。
硫酸銅めっき液の硫酸濃度は、50g/L以上250g/L以下とすることが好ましく、70g/L以上200g/L以下とすることがより好ましい。硫酸銅めっき液の硫酸濃度が50g/L以上であれば、導電率が高くなるので銅箔基体1への粗化粒子の電着性が良好となる。また、硫酸銅めっき液の硫酸濃度が250g/L以下であれば、硫酸によるめっき設備の腐食が起こりにくい。
硫酸銅めっき液の銅濃度は、6g/L以上100g/L以下とすることが好ましく、10g/L以上50g/L以下とすることがより好ましい。硫酸銅めっき液の銅濃度が6g/L以上であれば、銅箔基体1への粗化粒子の電着性が良好となる。また、硫酸銅めっき液の銅濃度が100g/L以下であれば、大電流を用いなくても銅粗化めっきの実施が可能となる。
粗化めっき液には、有機添加剤又は無機添加剤を添加してもよい。例えば、粗化めっき液に高分子多糖類を添加すると、拡散限界電流密度を小さくし、より低い電流密度でも粗化粒子が発生しやすくなる。また、硫酸銅よりも難水溶性の塩や貴金属イオンを添加すると、銅の粗化粒子の発生個数を増やすことができる。
粗化めっきにおける電流密度は、5A/dm2以上120A/dm2以下とすることが好ましく、30A/dm2以上100A/dm2以下とすることがより好ましい。電流密度が5A/dm2以上であれば、銅粗化めっきに長時間を要することがなく生産性が高い。また、電流密度が120A/dm2以下であれば、銅箔基体1への粗化粒子の電着性が良好となる。
粗化処理をした後には、粗化粒子を覆って粗化粒子と銅箔基体1の密着性を高める被せめっき処理を行ってもよい。被せめっき処理を行う場合も、硫酸銅めっき液が用いられる。また、粗化めっき及び被せめっき処理を複数回重ねて行うことにより、粗化粒子の均一電着性を高めてもよい。
さらに、粗化めっき以外の手法により粗化処理を行ってもよい。この例としては、銅箔基体1を形成する銅とは異なる種類の金属のめっき又は合金めっきによる粗化処理、エッチング処理による粗化処理、酸化剤又は雰囲気によって銅箔基体1の表面を酸化させることによる粗化処理、銅箔基体1の表面を酸化させた後に還元することによる粗化処理が挙げられる。これらの粗化処理は、1種を単独で行ってもよいし、2種以上を組み合わせて行ってもよい。
粗化処理は、銅箔基体1の2面のうち片面のみに施してもよいし、両面に施してもよい。後にシランカップリング剤処理を施す面には、粗化処理を施して粗化処理面とする。すなわち、本実施形態に係る表面処理銅箔において、銅箔基体1の2面のうちシランカップリング剤層3が設けられる面は、粗化処理が施された粗化処理面としてもよい。そして、粗化処理面の体積パラメーターVvcは、0.10mL/m2以上0.50mL/m2以下としてもよい。
また、本実施形態に係る表面処理銅箔において、銅箔基体の2面のうち一方の面は、粗化処理が施された粗化処理面とし、且つ、シランカップリング剤処理を施してシランカップリング剤層3を設け、他方の面は、粗化処理は施さず、且つ、シランカップリング剤層3は設けないという構成にしてもよい。そして、上記一方の面である粗化処理面の体積パラメーターVvcは0.10mL/m2以上0.50mL/m2以下とし、上記他方の面である粗化処理を施していない面(以下、「非粗化処理面」と記すこともある。)の体積パラメーターVmcは0.12mL/m2以上0.35mL/m2以下としてもよい。
さらに、本実施形態に係る表面処理銅箔においては、粗化処理面の算術平均高さSaは、0.05μm以上0.35μm以下としてもよい。
(5)粗化処理面の体積パラメーターVvcについて
粗化処理面については、ISO25178に規定された体積パラメーターVvcが0.10mL/m2以上0.50mL/m2以下であることが好ましい。体積パラメーターVvcとは、ISO25178に従って測定して得た負荷曲線における負荷面積率10%の位置と90%の位置との間の部分であるコア部の空間の容積である。
粗化処理面における粗化粒子の高さが一定である場合、隙間の空間が占める容積が大きいほど体積パラメーターVvcの値は大きくなる。コイル状態の表面処理銅箔は、一方の面と他方の面が互いに重なり合う状態になっている。したがって、体積パラメーターVvcは、コイル状態の表面処理銅箔と表面処理銅箔の間に保持できる空気の量の大きさを反映すると理解できる。
本発明者らは、体積パラメーターVvcを上記範囲に制御することにより、コイル状態の銅箔基体1に第二次熱処理を施した際に残存シラノール基の脱水縮合と水分のコイル外への排出が効果的に行われ、耐湿性が更に向上することを見出した。また、体積パラメーターVvcを上記範囲に制御することにより、表面処理銅箔をコイル状態で保管した際に表面処理銅箔と表面処理銅箔の間に乾燥空気を多く含むことができることから、局所電池の形成を防ぎ、変色を効果的に抑制できることを見出した。
体積パラメーターVvcが0.10mL/m2以上であれば、表面処理銅箔と表面処理銅箔の間の空間が十分に大きくなるため、コイル状態の銅箔基体1に第二次熱処理を施した際に、残存シラノール基の脱水縮合により生じた水分のコイル外への排出が効果的に行われやすく、保管時に変色が生じにくい。一方、体積パラメーターVvcが0.50mL/m2以下であれば、粗化粒子の脱落やコイルの巻きずれなどの異常が起こりにくい。
(6)非粗化処理面の体積パラメーターVmcについて
非粗化処理面については、ISO25178に規定された体積パラメーターVmcが0.12mL/m2以上0.35mL/m2以下であることが好ましい。体積パラメーターVmcとは、ISO25178に従って測定して得た負荷曲線における負荷面積率10%の位置と90%の位置との間の部分であるコア部の体積である。非粗化処理面の凹凸高さが一定である場合、非粗化処理面の凹凸が占める体積が大きいほど、体積パラメーターVmcの値は大きくなる。
本発明者らは、非粗化処理面の体積パラメーターVmcを上記範囲に制御することにより、コイル状態の銅箔基体1に第二次熱処理を施した際に残存シラノール基の脱水縮合と水分のコイル外への排出が効果的に行われ、耐湿性が更に向上することを見出した。そして、非粗化処理面の体積パラメーターVmcを上記範囲に制御することと、粗化処理面の体積パラメーターVvcを上記範囲に制御することを組み合わせることにより、耐湿性を更に向上させる効果があることを見出した。
体積パラメーターVmcが0.12mL/m2以上であれば、表面処理銅箔の通搬時にスリップやスクラッチ傷が発生しにくい。一方、体積パラメーターVmcが0.35mL/m2以下であれば、表面処理銅箔をコイル状態で保管した際に、非粗化処理面と粗化処理面との接触が少なくなり、粗化粒子の変形や脱落が起こりにくい。
(7)粗化処理面の算術平均高さSaについて
粗化処理面の算術平均高さSaは、0.05μm以上0.35μm以下であることが好ましい。算術平均高さSaは、ISO25178に規定されているものである。粗化処理面の算術平均高さSaが0.05μm以上であれば、表面処理銅箔と樹脂製基材との密着性が優れている。また、粗化処理面の算術平均高さSaが0.35μm以下であれば、伝送損失が小さくなりやすい。よって、本実施形態に係る表面処理銅箔を用いてプリント配線板を製造すれば、得られたプリント配線板の回路に高周波信号を伝送した場合でも、伝送損失は小さい。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
(A)銅箔基体
実施例1~18及び比較例1~6の表面処理銅箔を製造するための原料である銅箔基体として、厚さ18μmの電解銅箔(両面光沢箔)を用意した。この電解銅箔の電解析出終了面(マット面)のRzjisは1.0μmであり、電解析出開始面(シャイニー面)のRzjisは0.8μmである。
(B)粗化処理
実施例1~17及び比較例1~6については電解銅箔の電解析出終了面に、実施例18については電解銅箔の電解析出開始面に、銅粗化めっきにより粗化処理を施し、その後に被せめっき処理を行うことにより、粗化処理銅箔を作製した。銅粗化めっきの条件と被せめっき処理の条件は、以下のとおりである。
<銅粗化めっきの条件>
めっき浴中の硫酸銅五水和物の濃度:銅(原子)換算で35g/L
めっき浴中の硫酸の濃度:140g/L
めっき浴の温度:27℃
電流密度:55A/dm2
処理時間:4秒
<被せめっき処理の条件>
めっき浴中の硫酸銅五水和物の濃度:銅(原子)換算で120g/L
めっき浴中の硫酸の濃度:90g/L
電流密度:10A/dm2
処理時間:6秒
(C)防錆処理層の形成
続いて、粗化処理面に対して、ニッケルめっき、アルカリ亜鉛めっき、酸性クロメート処理、Cu-Ni-Coめっき、Cu-Moめっき、及びCu-Wめっきのうち1種以上の処理を施すことにより、粗化処理面上に防錆処理層を形成した。防錆処理層の構成は、表1、2を参照。
<ニッケルめっきの条件>
めっき浴中のニッケルの濃度:40g/L
めっき浴中のホウ酸(H3BO3)の濃度:5g/L
めっき浴の温度:20℃
めっき浴のpH:3.5
電流密度:0.2A/dm2
処理時間:10秒
<アルカリ亜鉛めっきの条件>
めっき浴中の亜鉛の濃度:5g/L
めっき浴中の水酸化ナトリウムの濃度:30g/L
めっき浴の温度:25℃
電流密度:0.8A/dm2
処理時間:7秒
<酸性クロメート処理の条件>
めっき浴中のクロムの濃度:5g/L
めっき浴の温度:40℃
めっき浴のpH:3.2
電流密度:5A/dm2
処理時間:4秒
<Cu-Ni-Coめっきの条件>
めっき浴中の銅の濃度:15g/L
めっき浴中のニッケルの濃度:13g/L
めっき浴中のコバルトの濃度:10g/L
めっき浴中の硫酸の濃度:20g/L
めっき浴の温度:25℃
電流密度:10A/dm2
処理時間:2秒
<Cu-Moめっきの条件>
めっき浴中の銅の濃度:45g/L
めっき浴中のモリブデンの濃度:0.5g/L
めっき浴中の硫酸の濃度:100g/L
めっき浴の温度:27℃
電流密度:10A/dm2
処理時間:4秒
<Cu-Wめっきの条件>
めっき浴中の銅の濃度:45g/L
めっき浴中のタングステンの濃度:0.5g/L
めっき浴中の硫酸の濃度:100g/L
めっき浴の温度:27℃
電流密度:7A/dm2
処理時間:4秒
(D)シランカップリング剤処理
最後に、シランカップリング剤処理を行い、防錆処理層の上にシランカップリング剤層を積層して、表面処理銅箔を得た。詳述すると、シランカップリング剤を溶剤で希釈して得た処理液に、防錆処理層を設けた電解銅箔を浸漬した後に、熱処理を施すことにより、防錆処理層の上にシランカップリング剤層を積層した。シランカップリング剤の種類と、処理液におけるシランカップリング剤の濃度は、表1、2に示すとおりである。
なお、表1、2において「グリシドキシ」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-403(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)である。また、表1において「アミノA」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-903(3-アミノプロピルトリメトキシシラン)である。また、表1、2において「アクリロイル」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-5103(3-アクリロキシプロピルメトキシシラン)である。
さらに、表1、2において「メルカプト」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-803(3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)である。さらに、表1、2において「ビニル」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-1003(ビニルトリメトキシシラン)である。さらに、表1、2において「エポキシ」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-303(2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)である。さらに、表2において「アミノB」と記載されたシランカップリング剤は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤KBM-603(N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン)である。
シランカップリング剤処理における熱処理の内容は、以下のとおりである。まず、表面に処理液の膜が形成された電解銅箔を、ロール・ツー・ロール方式の加熱炉に入れ、第一次熱処理を行い、溶剤の乾燥を行った。第一次熱処理の条件(温度及び時間)は、表1、2に示すとおりである。
次に、第一次熱処理を終えた電解銅箔を巻き取ってコイル状態にし、コイル状態の電解銅箔にバッチ炉にて第二次熱処理を施した。第二次熱処理は、還元性雰囲気下にて行った。第二次熱処理の条件(温度及び時間)は、表1、2に示すとおりである。
Figure 0007366436000001
Figure 0007366436000002
(E)シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量の測定
表面処理銅箔のシランカップリング剤層の表面を蛍光X線分析法で分析することにより、シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量を測定した。この測定には、株式会社リガク製の走査型蛍光X線分析装置ZSX Primus IVを用い、ケイ素原子の量が既知の標準試料を用いて得た検量線を使って、ケイ素原子の量を定量した。
また、この測定は、水洗前後について行った。詳述すると、まず、純水で洗浄していない状態の表面処理銅箔について分析を行い、シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量Mを得た。次に、ケイ素原子の量Mの測定を終えた表面処理銅箔を純水で30秒間水洗し乾燥した後に分析を行い、純水で30秒間水洗した後の表面処理銅箔のシランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量Mを得た。そして、比M/Mを算出した。結果を表1、2に示す。
(F)体積パラメーターVvc、Vmc及び算術平均高さSaの測定
表面処理銅箔の粗化処理面の体積パラメーターVvc及び算術平均高さSaと、非粗化処理面の体積パラメーターVmcを、株式会社キーエンス製の共焦点レーザー顕微鏡VK-X1050及びVK-X1000を用いて、ISO25178に従って測定した。結果を表1、2に示す。表1、2に示した数値は、Vvc、Vmc、Saいずれについても、任意の3点の測定値の平均値である。
なお、共焦点レーザー顕微鏡の対物レンズ倍率は100倍、スキャンモードはレーザーコンフォーカル、測定サイズは2048×1536、測定品質はHigh Precision、ピッチは0.08μmである。
また、Vvc、Vmc、Saの演算は、以下に示すフィルター処理及び演算条件で行った。
画像処理:平滑化処理、3×3、メディアン
Sフィルター:無し
F-operation:平面傾き補正
Lフィルター:0.025μm
演算対象面積:100μm×100μm
負荷曲線における負荷面積率:10%及び90%
(G)耐湿性の評価
実施例1~18及び比較例1~6の表面処理銅箔のシランカップリング剤層の上に、樹脂製基材を載せ、最高温度210℃の温度条件で加熱プレスして銅張積層板を作製した。用いた樹脂製基材は、パナソニック株式会社製の超低伝送損失・高耐熱多層基板材料MEGTRON7Nである。得られた銅張積層板に対して塩化銅エッチングを行い、幅1mmの回路配線を有するプリント配線板を作製した。
得られたプリント配線板を沸騰水中で5時間加熱し、水分を拭き取ってから2時間以内にピール試験を行った。このピール試験は、JIS C6481:1996に規定された方法に基づいて行った。すなわち、株式会社東洋精機製作所製のテンシロンテスターを用いて、室温環境下にて、プリント配線板の回路配線部分(銅箔部分)を90度方向に50mm/分の速度で引っ張って樹脂製基材から剥離した。そして、得られたピール強度によって、耐湿性を評価した。
結果を表1、2に示す。なお、耐湿性の評価基準は、下記のとおりである。
AA(合格):ピール強度が0.60N/mm以上
A(合格):ピール強度が0.55N/mm以上0.60N/mm未満
B(合格):ピール強度が0.50N/mm以上0.55N/mm未満
C(不合格):ピール強度が0.50N/mm未満
(H)耐変色性の評価
実施例1~18及び比較例1~6の表面処理銅箔(幅600mm、長さ2000m)を巻いてコイル状態とし、温度70℃、相対湿度80%RHの恒温恒湿環境下に置いて長期保管の加速試験を行った。24時間毎にコイル外周から長さ3m分について目視確認を行い、明らかな変色が認められるまでの時間の長さを測定した。
結果を表1、2に示す。なお、耐変色性の評価基準は、下記のとおりである。
AA(合格):360時間経過時点で明らかな変色が認められない。
A(合格):240時間以上360時間未満で明らかな変色が認められた。
B(合格):168時間以上240時間未満で明らかな変色が認められた。
C(不合格):168時間未満で明らかな変色が認められた。
表1、2から分かるように、各実施例の表面処理銅箔は、比M/Mが0.700以上1.000以下の範囲内であるため、優れた耐湿性と優れた耐変色性を兼ね備えていた。
これに対して、比較例1の表面処理銅箔は、第二次熱処理を施さない点を除いては実施例2と同様であるが、比M/Mが0.700未満であった。そのため、残存シラノール基を多く有するので耐湿性に劣り、従来の一般的な高周波回路向けの銅箔と言える。
比較例2の表面処理銅箔は、第二次熱処理を施さない点を除いては実施例3と同様であるが、比M/Mが0.700未満であった。そのため、残存シラノール基を多く有するので、耐変色性に劣っていた。
比較例3の表面処理銅箔は、第二次熱処理の温度が低く且つ時間が短いため、比M/Mが0.700未満であった。そのため、残存シラノール基を多く有するので、耐湿性及び耐変色性に劣っていた。
比較例4の表面処理銅箔は、上記粗化処理銅箔に対して、特許文献4の実施例2-8に記載のシランカップリング剤処理及び熱処理を行ったものである。特許文献4に記載の銅箔は、リチウムイオン電池集電体用の銅箔であるが、シランカップリング剤処理した銅箔の洗浄操作前後における有機被膜厚みを測定している点が、上記の本実施形態に係る表面処理銅箔に類似している。特許文献4に開示の内容と既存のプリント配線板用銅箔とを単純に組み合わせたものが、比較例4、5である。
比較例4の表面処理銅箔は、比M/Mが0.700未満であった。そのため、残存シラノール基を多く有するので、耐湿性及び耐変色性に劣っていた。これは、熱処理の加熱条件が不十分であったことに起因して、残存シラノール基を多く有することとなったためであると推測される。特許文献4に記載のX線光電子分光法による有機被膜厚みの測定は、ケイ素原子だけでなく炭素原子との関係から有機被膜厚みを算出するものであるので、本発明の蛍光X線分析法による比M/Mの測定とは、定量的な比較はできない。
比較例5の表面処理銅箔は、防錆処理としてニッケルめっき、アルカリ亜鉛めっき、及び酸性クロメート処理を行った点を除いては比較例4と同様であるが、比M/Mが0.700未満であった。そのため、残存シラノール基を多く有するので、耐湿性及び耐変色性に劣っていた。
比較例6の表面処理銅箔は、上記粗化処理銅箔に対して、特許文献5の実施例1に記載の防錆処理、シランカップリング剤処理、及び熱処理を行ったものであるが、比M/Mが0.700未満であった。そのため、残存シラノール基を多く有するので、耐湿性及び耐変色性に劣っていた。
特許文献5には耐湿性が良好である旨の記載が有るが、使用される樹脂製基材は一般的なガラスエポキシ基材であり、高周波回路用途ではないため、粗化処理も従来の粗大な粗化処理を施しているものと推測される。また、耐湿性を評価する際の沸騰水中での加熱時間も、上記実施例及び比較例に比べて短い。したがって、比較例6の表面処理銅箔では、本発明が解決しようとする課題を解決することはできない。
1・・・銅箔基体
2・・・防錆処理層
3・・・シランカップリング剤層

Claims (9)

  1. 銅箔基体と、前記銅箔基体の少なくとも一方の面に設けられ且つシランカップリング剤で形成されたシランカップリング剤層と、を有し、
    前記シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量Mと、純水で30秒間水洗した後の前記シランカップリング剤層に含有されるケイ素原子の量Mとの比M/Mが、0.700以上1.000以下であり、
    前記ケイ素原子の量M及びMは、前記シランカップリング剤層の表面を蛍光X線分析法で分析することによって測定されたものであり、
    前記銅箔基体の2面のうち前記シランカップリング剤層が設けられた面は、粗化処理が施された粗化処理面であり、前記粗化処理面の体積パラメーターVvcは0.10mL/m 2 以上0.50mL/m 2 以下であり、前記体積パラメーターVvcは、ISO25178に従って測定して得た負荷曲線における負荷面積率10%の位置と90%の位置との間の部分であるコア部の空間の容積である表面処理銅箔。
  2. 前記銅箔基体と前記シランカップリング剤層の間に防錆処理層を有し、前記防錆処理層は、ニッケル、亜鉛、コバルト、クロム、モリブデン、及びタングステンのうちの少なくとも2種の金属を単体又は合金として含有する請求項1に記載の表面処理銅箔。
  3. 前記ケイ素原子の量Mが0.0020mg/dm2以上0.0276mg/dm2以下である請求項1又は請求項2に記載の表面処理銅箔。
  4. 前記銅箔基体の2面のうち一方の面は、粗化処理が施された粗化処理面であり、且つ、前記シランカップリング剤層が設けられており、前記粗化処理面の体積パラメーターVvcは0.10mL/m2以上0.50mL/m2以下であり、他方の面は、粗化処理は施されておらず、且つ、前記シランカップリング剤層は設けられておらず、体積パラメーターVmcは0.12mL/m2以上0.35mL/m2以下である請求項1~3のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  5. 前記粗化処理面の算術平均高さSaが0.05μm以上0.35μm以下である請求項1~4のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  6. 前記比M/Mが0.750以上1.000以下である請求項1~5のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  7. 前記シランカップリング剤が、グリシドキシ基、メルカプト基、アミノ基、アゾール基、アクリロイル基、ビニル基、及びエポキシ基のうち少なくとも1種の官能基を有するシランカップリング剤である請求項1~6のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の表面処理銅箔と、前記表面処理銅箔に貼り合わされた樹脂製基材と、を備える銅張積層板。
  9. 請求項8に記載の銅張積層板を備えるプリント配線板。
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