JP7364498B2 - 2成分現像剤及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、トナー、特に、電子写真方式を利用した複写機、複合機、プリンタ等の画像形成装置に用いられるトナー(電子写真用トナー)及び2成分現像剤並びにトナーの製造方法に関する。
電子写真方式を利用した画像形成装置では、例えば、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電及び定着の各工程を経ることにより画像が形成される。係る画像形成装置では、帯電工程で、回転駆動される感光体(静電潜像担持体)の表面が帯電装置によって均一に帯電され、露光工程で、帯電した感光体表面に露光装置によってレーザ光が照射され、感光体の表面に静電潜像が形成される。次に現像工程で、感光体の表面の静電潜像が現像装置によって現像剤を用いて現像されて感光体の表面にトナー像が形成される。すなわち、感光体の表面における静電潜像には現像領域と非現像領域とが形成され、トナーは現像装置において印加される現像バイアスにより現像領域側に付着することによって感光体表面にトナー像が形成される。次に転写工程で、感光体の表面のトナー像が転写装置によって転写材上に転写され、その後、定着工程で、定着装置で加熱されることによって、トナー像が転写材上に定着される。
電子写真方式において、感光体の表面に形成された静電潜像を現像する現像剤として、トナーとキャリアの2成分現像剤と、キャリアを含まないトナーのみの1成分現像剤とがあるが、何れにしてもトナーは現像工程において現像領域だけでなくどうしても少量ながら非現像領域にも移行してしまう。そうすると、感光体の表面における非現像領域に対応する画像上の非画像領域にトナーが付着する画像不良、いわゆる地肌カブリ(以下、単にカブリという。)が発生してしまう。
従来では、静電気力で制御し難い小粒子のトナーの存在を減らすことなどでカブリの減少に対応してきたが、十分ではないのが実情である。特に、帯電装置として帯電ローラーを用いる場合に生じ易い帯電ムラでは対応が難しい。
この点に関し、特許文献1には、トナーとして、着色樹脂粒子と、着色樹脂粒子とは逆極性に帯電する透明樹脂粒子とを所定の質量比で含有し、着色樹脂粒子と透明樹脂粒子の平均粒径の比を0.8~1.2としたトナーを用い、透明樹脂粒子が非現像領域に移行する分、着色樹脂粒子が非現像領域に移行する移行量を減らすことで、カブリの程度を抑制することが開示されている。
特開2008-83254号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトナーでは、透明樹脂粒子が着色樹脂粒子とは逆極性であるので、透明樹脂粒子と着色樹脂粒子とが帯電により付着し易いことからトナーが凝集し易い。また、逆極性の粒子は選択的に非現像領域に移行するが、通常の原稿では非現像領域が現像される領域より広いことから逆極性の粒子が多量に消費されてしまう。さらには透明樹脂粒子の平均粒径と着色樹脂粒子の平均粒径とが同程度であるので、透明樹脂粒子の個数が多くないことから現像剤中から早く消費され効果を失ってしまう。なお、同極性粒子に関しても非現像領域に移行するが、電界により制御され難い小粒径粒子においてより発生し易い現象となる。
そこで、本発明は、トナーの凝集を抑制することができると共に、従来よりもカブリの程度を抑制することができるトナー及び2成分現像剤並びにトナーの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のトナー及び2成分現像剤並びにトナーの製造方法を提供する。
(1)トナー
本発明に係るトナーは、着色剤及び結着樹脂を含有する複数の着色粒子と、着色剤を含有しない複数の非着色粒子とが混合されるトナーであって、前記着色粒子と前記非着色粒子とは同極性に帯電し、前記非着色粒子の体積平均粒径は前記着色粒子の体積平均粒径より小さいことを特徴とする。
(2)2成分現像剤
本発明に係る2成分現像剤は、前記本発明に係るトナーと、キャリアとを含むことを特徴とする。
(3)トナーの製造方法
本発明に係るトナーの製造方法は、前記本発明に係るトナーを製造するトナーの製造方法であって、透明粒子を調製する透明粒子調製工程と、前記透明粒子調製工程にて調製した透明粒子から非着色粒子を調製する非着色粒子調製工程と、着色樹脂組成物を作製する着色樹脂組成物作製工程と、前記着色樹脂組成物作製工程にて作製した着色樹脂組成物から着色粒子を調製する着色粒子調製工程と、前記非着色粒子調製工程にて調製した前記非着色粒子、及び、前記着色粒子調製工程にて調製した前記着色粒子を混合して混合粒子を作製する混合粒子作製工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によると、トナーの凝集を抑制することができると共に、従来よりもカブリの程度を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るトナーの構成を示す概念図である。 本実施の形態に係るトナーによる画像形成プロセスを説明するための説明図である。 本実施の形態に係るトナーの製造方法を示す工程図である。
図1は、本発明の実施の形態に係るトナーTの構成を示す概念図である。図2は、本実施の形態に係るトナーTによる画像形成プロセスを説明するための説明図である。図3は、本実施の形態に係るトナーTの製造方法を示す工程図である。
[トナー]
図1に示すように、本実施の形態に係るトナーTは、着色剤及び結着樹脂を含有する複数の着色粒子Ta~Taと、着色剤を含有しない複数の非着色粒子Tb~Tb(高輝度粒子)と、複数の外添剤Tc~Tcとで構成されている。
トナーTは、着色粒子Ta~Taと、非着色粒子Tb~Tbと、外添剤Tc~Tcとが混合される。そして、着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとは同極性(正極又は負極)に帯電し、非着色粒子Tb~Tbの体積平均粒径は着色粒子Ta~Taの体積平均粒径より小さい。ここで、非着色粒子Tb~Tbは、定着後に転写材S上で発色しない。
また、外添剤Tc~Tcは、着色粒子Ta~Taの表面Ta1~Ta1及び非着色粒子Tb~Tbの表面Tb1~Tb1に付着している。
1.トナーによる画像形成プロセス
次に、トナーTによる画像形成プロセスについて図2を参照しながら以下に詳述する。
図2は、現像プロセス前の状態、現像プロセスの状態、転写プロセスの状態を示している。
図2に示すように、現像プロセス前では、非着色粒子Tb~Tbは、現像プロセスに先立って、着色粒子Ta~Taが感光体10(感光体ドラム等の静電潜像担持体)の表面10aの非現像領域β2に付着し難いように、着色粒子Ta~Taの帯電極性(この例ではマイナス)と同じ極性(この例ではマイナス)に帯電している。そして、感光体10の表面10a上の一様に帯電した帯電領域αに静電潜像βが形成されると(帯電領域の電荷が部分的に抜かれると)、現像領域β1と非現像領域β2とが形成される。
現像プロセスでは、感光体10の表面10a上に形成された静電潜像βがトナーTによって現像されてトナー像Tiが形成される。
ところで、従来の現像プロセスでは、感光体10の表面10a上において、非現像領域β2にはトナーTを移行させず(現像せず)、現像領域β1のみにトナーTを移行させたいが(現像させたいが)、現像は一様に行われるため、どうしても非現像領域β2にも少量ながらトナーTが移行してしまい、ひいては、転写材S上の画像領域γ1以外の非画像領域γ2にカブリが発生してしまう。例えば、非現像領域β2には、トナーTの粒子のうち静電気力で制御しきれない小粒径の粒子が残りやすい。
この点、本実施の形態では、現像プロセスにおいて、感光体10の表面10a上に形成された現像領域β1に着色粒子Ta~Ta及び非着色粒子Tb~Tbが移行する一方、非現像領域β2に非着色粒子Tb~Tbが移行して着色粒子Ta~Taが移行しないか殆ど移行しない。すなわち、非着色粒子Tb~Tbの体積平均粒径を着色粒子Ta~Taの体積平均粒径よりも小さくすることで、非着色粒子Tb~Tbを積極的に非現像領域β2に移行させることができ、これにより、着色粒子Ta~Taが非現像領域β2に移行する移行量を非着色粒子Tb~Tbが非現像領域β2に移行する移行量よりも従来に比べて小さくすることができる。従って、体積平均粒径が非着色粒子Tb~Tbの体積平均粒径よりも大きい着色粒子Ta~Taの非現像領域β2への移行を効果的に防止することができる。
転写プロセスでは、感光体10の表面10a上に形成されたトナー像Tiが転写電位によって転写紙等の転写材S上に移行する(転写される)。
次に、図示を省略したが、定着プロセスでは、転写材S上に移行したトナーTが転写材Sに定着され広がり画像が転写材Sに固定化される。このとき、非現像領域β2にある非着色粒子Tb~Tbは、定着後に転写材S上で発色しないことから、定着された後は発色に寄与せず、転写材S上の非画像領域γ2におけるカブリは目立たない又は目立ち難い。
本実施の形態によれば、着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとは同極性(正極又は負極)に帯電するので、非着色粒子Tb~Tbと着色粒子Ta~Taとを互いに付着し難くすることができ、これによりトナーTの凝集を抑制することができる。しかも、着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとは同極性に帯電し、非着色粒子Tb~Tbの体積平均粒径は着色粒子Ta~Taの体積平均粒径より小さいので、着色粒子Ta~Taが非現像領域β2に移行する移行量を非着色粒子Tb~Tbが非現像領域β2に移行する移行量よりも従来に比べて小さくすることができ、従って、非着色粒子Tb~Tbが非現像領域β2に移行する分、着色粒子Ta~Taが非現像領域β2に移行する移行量を従来よりも減らすことができる。これにより、従来よりもカブリの程度を抑制することができる。
2.トナーの製造方法
次に、トナーTの製造方法について図3を参照しながら以下に詳述する。
本実施の形態に係るトナーTの製造方法は、透明粒子調製工程P1と、非着色粒子調製工程P2と、着色樹脂組成物作製工程P3と、着色粒子調製工程P4と、混合粒子作製工程P5と、外添工程P6とを含む。
〔1〕透明粒子調製工程P1
透明粒子調製工程P1では、透明粒子を調製する。詳しくは、透明粒子調製工程P1では、透明粒子(透明樹脂微粒子)を調製する。透明粒子は、後の混合粒子作製工程P5において、非着色粒子Tb~Tbを構成する材料として用いられる。透明粒子を着色粒子の表面の被覆材料として用いることもできる。こうすることで、例えば、保存中に着色粒子に含まれる離型剤などの低融点成分の溶融による凝集の発生を防止することができる。
透明粒子は、例えば、透明粒子の原料である樹脂をホモジナイザーなどで乳化分散させて細粒化することによって得ることができる。また、透明粒子の原料である樹脂のモノマー成分の重合によって得ることもできる。
透明粒子の原料として用いられる樹脂としては、例えば、トナーTの材料に用いられる樹脂を用いることができ、ポリエステル、アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン-アクリル共重合体などを挙げることができる。透明粒子としては、前記の例示した樹脂の中でも、アクリル樹脂、スチレン-アクリル共重合体を含むことが好ましい。アクリル樹脂、スチレン-アクリル共重合体は、軽量で高い強度を有し、さらに透明性も高く、安価で、粒径の揃った材料を得やすいなど多くの利点を有する。
透明粒子の原料として用いられる樹脂としては、着色粒子Ta~Taに含まれる結着樹脂と同じ種類の樹脂であってもよく、違う種類の樹脂であってもよいが、トナーTの表面改質を行う点において、違う種類の樹脂が用いられることが好ましい。透明粒子の原料として用いられる樹脂として、違う種類の樹脂が用いられる場合、透明粒子の原料として用いられる樹脂の軟化温度が、着色粒子Ta~Taに含まれる結着樹脂の軟化温度よりも高いことが好ましい。これにより、本実施の形態に係る製造方法で製造されたトナーは、保存中にトナー同士が融着することを効果的に防止することができ、保存安定性を向上させることができる。また、透明粒子の原料として用いられる樹脂の軟化温度は、トナーTが使用される画像形成装置にもよるが、80℃以上140℃以下であることが好ましい。このような温度範囲の樹脂を用いることによって、保存安定性と定着性とを兼ね備えたトナーを得ることができる。
〔2〕非着色粒子調製工程P2
非着色粒子調製工程P2では、透明粒子調製工程P1にて調製した透明粒子から非着色粒子Tb~Tbを調製する。詳しくは、非着色粒子調製工程P2では、透明粒子の原料である樹脂に対する乳化重合により作成された透明粒子のラッテクスを凍結乾燥し、着色剤を含有しない(着色されていない)非着色粒子Tb~Tbを得る。得られた非着色粒子Tb~Tbを分級することで、所定の体積平均粒径以下の非着色粒子Tb~Tbを得る。乾燥方法はどのような方法を用いてもよく、例えば熱風受熱式乾燥、伝導伝熱式乾燥、遠赤外線乾燥、マイクロ波乾燥などの方法を用いて乾燥された透明粒子を得ることができる。
〔3〕着色樹脂組成物作製工程P3
着色樹脂組成物作製工程P3では、着色樹脂組成物を作製する。詳しくは、着色樹脂組成物作製工程P3では、着色粒子Ta~Taの原料(着色樹脂組成物)である結着樹脂及び着色剤並びに離型剤、電荷制御剤などの添加剤を混合する(原料混合工程)。
(a)結着樹脂
結着樹脂としては、特に限定されるものではなく、黒トナー又はカラートナー用の公知の結着樹脂を使用することができる。例えば、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸エステル共重合樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などを挙げることができる。また、原料モノマー混合物に離型剤を混合し、重合反応を行って得られる樹脂を用いてもよい。結着樹脂は、1種を単独で使用することができ又は2種以上を併用することができる。
ポリエステルは透明性に優れ、凝集粒子に良好な粉体流動性、低温定着性及び二次色再現性などを付与できるので、カラートナー用の結着樹脂に好適である。ポリエステルとしては公知のものを使用することができ、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合物などを挙げることができる。多塩基酸としては、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用することができ、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸類、無水マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、アルケニル無水琥珀酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類、これら多塩基酸のメチルエステル化物などを挙げることができる。多塩基酸は1種を単独で使用することができ、又は2種以上を併用することができる。多価アルコールとしても、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用することができ、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式多価アルコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族系ジオール類などを挙げることができる。多価アルコールは1種を単独で使用することができ又は2種以上を併用することができる。多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応は常法に従って実施でき、例えば、有機溶媒の存在下又は非存在下及び重縮合触媒の存在下に、多塩基酸と多価アルコールとを接触させることによって行われ、生成するポリエステルの酸価、軟化点などが所定の値になったところで終了する。これによって、ポリエステルが得られる。多塩基酸の一部に、多塩基酸のメチルエステル化物を用いると、脱メタノール重縮合反応が行われる。この重縮合反応において、多塩基酸と多価アルコールとの配合比、反応率などを適宜変更することによって、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基含有量を調整でき、ひいては得られるポリエステルの特性を変性できる。また多塩基酸として無水トリメリット酸を用いると、ポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を容易に導入することによっても、変性ポリエステルが得られる。なお、ポリエステルの主鎖及び/又は側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基などの親水性基を結合させ、水中での自己分散性ポリエステルも使用することができる。またポリエステルとアクリル樹脂とをグラフト化して用いてもよい。
結着樹脂は、ガラス転移点が50℃以上80℃以下であることが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が50℃未満であると、画像形成装置内部においてトナーTが熱凝集するブロッキングを発生しやすくなり、保存安定性が低下するおそれがある。結着樹脂のガラス転移点が80℃を超えると、記録媒体へのトナーTの定着性が低下し、定着不良が発生するおそれがある。
(b)着色剤
着色剤としては、電子写真分野で常用される有機系染料、有機系顔料、無機系染料、無機系顔料などを使用することができる。
黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト及びマグネタイトなどを挙げることができる。
黄色の着色剤としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などを挙げることができる。
橙色の着色剤としては、例えば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43などを挙げることができる。
赤色の着色剤としては、例えば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメント
レッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などを挙げることができる。
紫色の着色剤としては、例えば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどを挙げることができる。
青色の着色剤としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60などを挙げることができる。
緑色の着色剤としては、例えば、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG、C.I.ピグメントグリーン7などを挙げることができる。
白色の着色剤としては、例えば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などの化合物を挙げることができる。
着色剤は1種を単独で使用することができ、又は2種以上の異なる色のものを併用することができる。また同色であっても、2種以上を併用することができる。着色剤の使用量は特に制限されないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部、さらに好ましくは5重量部~10重量部である。
着色剤は、合成樹脂用添加剤を混練物中に均一に分散させるために、マスターバッチ化して用いてもよい。また合成樹脂用添加剤の2種以上を複合粒子化して用いてもよい。複合粒子は、例えば、合成樹脂用添加剤の2種以上に適量の水、低級アルコールなどを添加し、ハイスピードミルなどの一般的な造粒機で造粒し、乾燥させることによって製造することができる。
(c)電荷制御剤
電荷制御剤としては、電子写真分野で常用される正電荷制御用及び負電荷制御用の制御剤を使用することができる。正電荷制御用の電荷制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料及びその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩などを挙げることができる。負電荷制御用の電荷制御剤としては、例えば、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸及びその誘導体の金属錯体及び金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などを挙げることができる。電荷制御剤は1種を単独で使用することができ又は必要に応じて2種以上を併用することができる。電荷制御剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、好ましくは、結着樹脂100重量部に対して0.5重量部~3重量部である。
透明粒子を着色粒子の表面の被覆材料として用いる場合、電荷制御剤はその全量もしくは一部を透明粒子の被覆層中に含ませても構わない。また、特定の荷電制御剤によっては透明粒子の極性を制御することもでき、着色粒子と極性を合せるために使用することも可能である。
(d)離型剤
離型剤としては電子写真分野で常用されるものを使用することができ、例えば、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体などの石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど)及びその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックス及びその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)及びその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、カルナバワックス及びその誘導体、ライスワックス及びその誘導体、キャンデリラワックス及びその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸及びその誘導体、長鎖アルコール及びその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などを挙げることができる。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物などが含まれる。ワックスの使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.2重量部~20重量部、さらに好ましくは0.5重量部~10重量部、特に好ましくは1.0重量部~8.0重量部である。
着色樹脂組成物作製工程P3では、結着樹脂、着色剤及びその他の添加剤を含む着色粒子Ta~Taの原料を、混合機で乾式混合する。混合機としては公知のものを使用することができ、例えば、ヘンシェルミキサ(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などを挙げることができる。着色樹脂組成物作製工程P3において着色粒子Ta~Taの原料が混合されると、着色粒子調製工程P4に移る。
〔4〕着色粒子調製工程P4
着色粒子調製工程P4では、着色樹脂組成物作製工程P3にて作製した着色樹脂組成物から着色粒子Ta~Taを調製する。詳しくは、着色粒子調製工程P4は、溶融混練工程P41と、粉砕工程P42と、分級工程P43とを含んでいる。
〔4-1〕溶融混練工程P41
溶融混練工程P41では、着色樹脂組成物作製工程P3にて得られた着色粒子Ta~Taの原料を混合した混合物を溶融混練し、結着樹脂中に着色剤及び他の添加剤を分散させる。
混練機としても公知のものを使用することができ、例えば、二軸押出し機、三本ロール、ラボブラストミルなどの一般的な混練機を使用することができる。さらに具体的には、例えば、TEM-100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM-65/87、PCM-30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)などの1軸又は2軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機を挙げることができる。これらの中でも、オープンロール方式の混練機が好ましい。溶融混練工程P41にて溶融混練が行われ、結着樹脂中に着色剤などの成分が十分に分散して溶融混練物を得ると、粉砕工程P42に移る。
〔4-2〕粉砕工程P42
粉砕工程P42では、溶融混練工程P41にて得られた溶融混練物を冷却して固化させ、粉砕する。粉砕に用いられる粉砕機としては、公知のものを用いることができ、例えば超音速ジェット気流を利用して粉砕するジェット式粉砕機、高速で回転する回転子(ロータ)と固定子(ライナー)との間に形成される空間に粗粉砕物を導入して粉砕する衝撃式粉砕機などを用いることができる。粉砕工程にて、溶融混練物が粉砕されると、分級工程に移る。
〔4-3〕分級工程P43
分級工程P43では、粉砕工程P42で得られた粉砕物中の微粉を除去し、着色粒子Ta~Taを得る。分級には、遠心力による分級、又は風力による分級によって微粉を除去する公知の分級機を用いることができる。
以上のような溶融混練工程P41、粉砕工程P42及び分級工程P43を経て得られる着色粒子Ta~Taは、体積平均粒径が4μm以上8μm以下であることが好ましい。
着色粒子Ta~Taの体積平均粒径が4μm以上8μm以下であると、高精細な画像を長期にわたって安定して形成することができる。また、この範囲まで小粒径化することによって、少ない付着量でも高い画像濃度が得られ、トナーTの消費量を削減できる効果も生じる。着色粒子Ta~Taの体積平均粒径が4μm未満であると、着色粒子Ta~Taの粒径が小さくなり過ぎ、高帯電化及び低流動化が起こるおそれがある。この高帯電化及び低流動化が発生すると、感光体10にトナーTを安定して供給することができなくなり、カブリ及び画像濃度の低下などが発生するおそれがある。着色粒子Ta~Taの体積平均粒径が8μmを超えると、着色粒子Ta~Taの粒径が大きく、形成画像の層厚が高くなり著しく粒状性を感じる画像となり、高精細な画像を得ることができないので望ましくない。また、着色粒子Ta~Taの粒径が大きくなることによって比表面積が減少し、トナーTの帯電量が小さくなる。トナーTの帯電量が小さくなると、トナーTが感光体10に安定して供給されず、トナー飛散による機内汚染が発生するおそれがある。
〔5〕混合粒子作製工程P5
〔5-1〕混合工程P51
混合粒子作製工程P5は、混合工程P51を含んでいる。混合工程P51では、非着色粒子調製工程P2にて調製した非着色粒子Tb~Tb、及び、着色粒子調製工程P4にて調製した着色粒子Ta~Taを従来公知の混合機を用いて混合して混合粒子(Ta~Ta),(Tb~Tb)を作製する。
〔5-2〕カプセル化工程P52
混合粒子作製工程P5は、カプセル化工程P52(膜化処理工程)をさらに含んでいてもよい。カプセル化工程P52では、流動装置によって、着色粒子Ta~Taの表面Ta1~Ta1の全部及び一部を非着色粒子Tb~Tbの一部で被覆するために、着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとを混合する混合処理を行い、着色粒子Ta~Ta及び非着色粒子Tb~Tbを膨潤、軟化させて非着色粒子の一部により着色粒子Ta~Taの表面Ta1~Ta1の全部及び一部に被覆層を形成する。
流動装置の典型的な構成は、着色粒子Ta~Ta及び非着色粒子Tb~Tbを流動させる粉体流路と、着色粒子Ta~Taの表面Ta1~Ta1に非着色粒子Tb~Tbが付着した状態で衝撃力を付与するための回転撹拌手段と、流動装置内の温度を調整するための温度調整用ジャケットと、粉体投入部と、粉体回収部とを含んで構成される。
本実施の形態に係る製造方法では、まず、回転撹拌手段を回転させながら、粉体流路内及び回転撹拌手段の温度をこれらの外側に配設した温度調整用ジャケットに媒体を通じて所定の温度に調整する。これにより、粉体流路内の着色粒子Ta~Taが凝集しない温度範囲に制御でき、微小な透明微粒子を衝撃力により着色粒子に被覆することができる。
次に、回転撹拌手段の回転軸部材が回転する状態で、粉体投入部から着色粒子Ta~Ta及び非着色粒子Tb~Tbを粉体流路に供給する。粉体流路に供給された着色粒子Ta~Ta及び非着色粒子Tb~Tbは、回転撹拌手段によって撹拌され、粉体流路内を一定方向に流動する。所定時間流動することにより、非着色粒子Tb~Tbが着色粒子Ta~Taの表面Ta1~Ta1に付着する。
ここで、流動させる時間が短いと、着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとが被覆しないので、最終的に得られるトナーにおいて、所望の被覆率となる被覆層を形成することができない。また、流動させる時間が長いと、流動中に非着色粒子Tb~Tbが加熱されて、非着色粒子Tb~Tb同士の凝集や、表面Ta1~Ta1に非着色粒子Tb~Tbが付着した着色粒子Ta~Ta同士の凝集が生じてしまう。
従来では、流動時間としては、予め着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとの被覆状態と流動時間との関係について実験的に取得しておき、取得しておいた関係に基づいて、所望の被覆状態を得るための流動時間を決定する。流動を開始すると、決定した流動時間だけ流動させ混合処理を終了させる。混合処理中は、被覆状態を確認しないか、確認するとしても、決定した時間が経過した時点で確認するだけである。
〔6〕外添工程P6
外添工程P6では、混合粒子作製工程P5にて混合した混合粒子(Ta~Ta),(Tb~Tb)に外添剤Tc~Tcを外添する。
着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbとが混合されたトナーTには、さらに外添剤Tc~Tcを添加してもよい。外添剤Tc~Tcとしては、例えば、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウムなどの無機微粉体、またポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン-アクリル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロース、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、メラミン樹脂、ナイロン、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂微粉体が挙げられる。無機微粉体は、シリコーンオイル、シランカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)などの疎水化処理剤で表面処理されてもよい。このような外添剤Tc~Tcを用いることによって、流動性向上、摩擦帯電性向上、耐熱性、長期保存性改善、クリーニング特性改善、感光体10の表面磨耗特性制御などの効果を得ることができる。
外添剤Tc~Tcの粒径としては、1次粒子の個数平均粒径が5nm以上40nm未満であることが好ましい。このような粒径の外添剤Tc~Tcを用いることによって、外添剤Tc~TcのトナーTからの脱離を防止することができる。また外添剤Tc~Tcは、トナー100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下添加されることが好ましい。外添剤Tc~Tcは、従来公知の混合機を用いてトナーTに添加される。
かくして、着色粒子Ta~Taと非着色粒子Tb~Tbと外添剤Tc~Tcで構成されたトナーTを得ることができる。
[2成分現像剤]
本実施の形態に係る2成分現像剤において、本実施の形態に係るトナーTと、キャリア(図示せず)とを含む。2成分現像剤は、公知の混合機を用いて、トナーTとキャリアとを混合することによって製造できる。トナーTとキャリアの重量比は、特に限定されないが、例えば3:97~12:88を挙げることができる。
[キャリア]
キャリアは、現像槽内でトナーTと撹拌及び混合され、トナーTに所望の電荷を与える。また、キャリアは、現像装置と感光体10との間で電極として働き、電荷を帯びたトナーTを感光体10上の静電潜像に運び、トナー像を形成させる役割を果たす。キャリアは、磁気力により現像装置の現像ローラー上に保持され、現像に作用した後、再び現像槽に戻り、新たなトナーTと再び撹拌及び混合されて寿命まで繰り返し使用される。
キャリアは、キャリア芯材と、キャリア芯材を被覆する樹脂層とを有している。キャリア芯材としては、電子写真分野で用いられるものであれば特に限定されない。キャリア芯材の材料の具体例として、鉄、銅、ニッケル、コバルトなどの磁性金属、フェライト及びマグネタイトなどの磁性金属酸化物などを挙げることができる。キャリア芯材の体積平均粒径は、特に限定されないが、例えば、30μm~100μmを挙げることができる。樹脂層は、シリコーン樹脂又はアクリル樹脂を含むことが好ましい。シリコーン樹脂は、キャリアコート層の汚染の進行を遅らせることができ、ロングライフでの使用に適している。樹脂層は、フッ素樹脂を含んでも構わない。特に正帯電トナーに用いる際は好適に利用できる。フッ素樹脂の具体例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)及びエチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)を挙げることができる。
次に実施例を比較例と共に具体的に説明するが、これらに特に限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において、非着色微粒子の体積平均粒径、着色粒子及び非着色粒子の体積平均粒径並びに着色粒子微粉率及びトナー中の微粉率は、次のように測定した。
[非着色微粒子の体積平均粒径(1次粒子の個数平均粒径)]
レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3000、日機装株式会社製)を用いて測定を行った。測定用試料の凝集を防ぐため、ファミリーフレッシュ(花王株式会社製)の水溶液中に測定用試料が分散した分散液を投入・攪拌後、装置に注入し、2回測定を行い、平均を求めた。測定条件は、測定時間:30秒、粒子屈折率:1.4、粒子形状:非球形、溶媒:水、溶媒屈折率:1.33とした。測定用試料の体積粒度分布を測定し、測定結果から累積体積分布における小粒径側からの累積体積が50%になる粒径を粒子(非着色粒子)の体積平均粒径(μm)として算出した。
[着色粒子及び非着色粒子の体積平均粒径]
後述するフロー式粒子像分析装置(FPIA)により測定を行った。
[着色粒子微粉率及びトナー中の微粉率]
後述するフロー式粒子像分析装置(FPIA)により測定を行った。
〔1〕透明粒子調製工程P1
表1は、透明粒子調製工程P1にて調製した透明粒子の性状、粒径及び帯電極性を示す図表である。表1における粒径は、後述する表2における「粒径D50」と同義であり、体積平均粒径(メジアン粒径)を示している。なお、体積平均粒径(メジアン粒径)であることは、表2及び後述する表3におけるFPIA粒度Dv50、後述する表6におけるトナー中の高輝度粒子粒度Dv50についても同様である。
Figure 0007364498000001
透明粒子調製工程P1では、乳化重合法により非着色であるスチレン-ブチルアクリレート共重合体(StAc共重合樹脂)の微粒子分散液(固形分約10重量%)を作成した。メラミン及び/又はベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの水親和性初期縮合物を、界面活性剤を含む水性液中で、炭素数12のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸の存在下に縮合硬化して非着色の硬化樹脂の微粒子分散液(固形分約10%)を作成した。またアルキルベンゼンスルホン酸の量を減らすことで粒子径の異なる微粒子分散液(固形分約10%)を作成した。
〔2〕非着色粒子調製工程P2
表2は、非着色粒子調製工程P2にて調製した非着色粒子の粒径及び帯電極性を示す図表となる粒径であり、ヒストグラムの中間が補正して計算されない場合は、小粒子から累積して累積分布が50%下回る最大粒径であり、体積単位のメジアン粒径とも呼ばれる。
Figure 0007364498000002
非着色粒子調製工程P2では、乳化重合により作成された透明微粒子であるStAc共重合体(透明粒子TF1)の微粒子分散液(固形分約10重量%)を凍結乾燥し、エルボージェット分級機EJ-LABO(日鉄鉱業社製)を用いて分級し、回収された微粉側を再度分級することで着色されていない非着色粒子WF1~WF5(非着色粒子)を得た。また、同様にしてメラミン系の非着色微粒子を凍結乾燥した後に分級することにより非着色粒子WF6,WF7(非着色粒子)を得た。ここで、「非着色微粒子」は、トナー作成時の微粒子分散液中の粒子であり、「非着色粒子」は、非着色微粒子を乾燥で作成した凝集体であって、混合に用いる粒子である。
また、非着色粒子WF1~WF7は、メラミン系の非着色粒子WF6,WF7を含め撮像式測定装置により体積平均粒径(メジアン粒径)を求めた。粉体粒子の体積平均粒径は、例えば、フロー式粒子像分析装置(FPIA)を用いて測定できるが、測定原理が同じであれば特に限定はしない。ここでは、非着色粒子WF1~WF7は、フロー式粒子像分析装置「FPIA-3000」(マルバーン社製)を用いて測定した。
〔3〕着色樹脂組成物作製工程P3
ポリエステル(結着樹脂)、着色剤、離型剤、電荷制御剤を混錬により混合して着色樹脂組成物を作製した。トナー母粒子原料及びその添加量を以下とした。
ポリエステル樹脂(商品名:ダイヤクロン、三菱レイヨン株式会社製、ガラス転移温度52℃、軟化温度112℃) 89.0%(部)
・C.I.Pigment Blue 15:3 6.0%(部)
・離型剤(カルナウバワックス、融点82℃) 4.0%(部)
・帯電制御剤(商品名:ボントロンE84、オリエント化学工業株式会社)
1.0%(部)
〔4〕着色粒子調製工程P4
表3は、着色粒子調製工程P4にて調製した着色粒子の粒度及び帯電極性を示す図表である。表3及び後述する表4において、「着色粒子微粉率Fc」は、着色粒子の個数基準の頻度分布に対する粒径2μm以下の比率(pop↓2μm)である。
Figure 0007364498000003
着色粒子調製工程P4では、以上の各構成成分を、ヘンシェルミキサ(商品名:FM20C、三井鉱山株式会社製)にて前混合した後、二軸押出混練機(商品名:PCM65、株式会社池貝製)にて溶融混練した。この溶融混練物をカッティングミル(商品名:VM-16、オリエント株式会社製)で粗粉砕した。
ジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製)にて微粉砕し、着力粒子CPを得た。
さらに風力分級機(ホソカワミクロン株式会社製)で分級することで着色粒子CP1~CP3を作製した。
〔5〕混合粒子作製工程P5
表4から表7は、混合粒子作製工程P5にて混合した混合粒子(トナー)の粉体混合、膜化処理、分級処理の各種の混合処理における各種の測定値を画像の評価結果と共に示す図表である。
Figure 0007364498000004
Figure 0007364498000005
Figure 0007364498000006
Figure 0007364498000007
ヘンシェルミキサ(商品名:FM20C、三井鉱山株式会社製)に着色粒子を1kg投入し、条件に合わせ非着色粒子も投入後、回転軸部材の周速度を10m/secとして0.5分間の撹拌混合を行った後、排出したものを繰り返し回収した。その混合粒子について各種の測定値を求めた。
表6において、「トナー中の高輝度粒子比率Wt(平均輝度↑90)」は、次のようにして求めることができる(日本画像学会誌 第46巻 第6号:465-471(2007)「粒子形状測定技術」参照)。
すなわち、測定装置においてはCCD等の撮像素子で得られた画像を解像度に応じ適切な画素サイズに標本化し、画素ごとに濃度を256諧調に量子化し、次にグレイスケールの輝度へと変換を行う。この際、カラー画像の場合は適切な方法により輝度が揃うよう各色の変換を行う。ここで示す輝度は低い方が暗く、高い方が明るいものとし、背景が明るくなるような方法により粒子が撮像されたものとする。
このグレイスケール画像を用いて撮像された全体画像から粒子画像を取り出していく。この際に各種画像処理(平滑化、鮮鋭化)などにより粒子を認識し易くすることもできる。
その後、二値化を行い粒子画像と背景画像との分離を行う。この際グレイスケールの輝度に対して適切な輝度レベル(150~180程度)の閾値で二値化を行えるよう、先ほどのパラメータ及び画像処理などのレベルを調整する必要がある。特に微粒子及び透過性の高い透明粒子(非着色粒子)においても背景ときちんと区別されるよう適切に各種処理をおこなう。二値化閾値以下の輝度を粒子、二値化閾値を超える輝度を背景として判断する。
こうして分離した二値化画像を元に粒子(非ゼロ点)を背景(ゼロ点)から切り出すが、適切に膨張・収縮処理を行うことで粒子内の孤立点の除去や、輪郭凹凸の平滑も可能である。その後、輪郭を追跡し粒子の輪郭を決定することも可能である。この二値化画像又は輪郭画像を用いて、先ほどの二値化する直前のグレイスケール画像から粒子画像を切り出して粒子画像とし、その粒子内画素のグレイスケール画像の輝度の平均を算出して粒子の平均輝度として求める。
そして、トナー中の非着色粒子は、FPIA等の測定機で高輝度となる(粒子の平均輝度90以上となる)粒子とする。
また、表6における「トナー中の高輝度粒子粒度粒度Dv50[μm]平均輝度↑90」は、輝度90以上となる非着色粒子の粒度Dv50[μm]である。また、表5における「着色比率(Fc/Fm)」は、「非着色粒子混合品微粉率Fm(pop↓2μm)」に対する「着色粒子微粉率Fc」の比率である。
また、表4において、記号T15S1,T15S2(実施例12,13)の混合粒子は、記号T15(実施例9)の2重量部の非着色粒子を膜化処理して調製したものである。膜化処理において、カプセル化工程P52(膜化処理工程)で用いた流動装置における回転撹拌手段の最外周における周速度を記号T15S1の混合粒子では80m/secとし,記号T15S2の混合粒子では100m/secとし、流動時間を記号T15S1の混合粒子では300秒とし,記号T15S2の混合粒子では300秒とした。流動装置内の温度は成行きで60℃以上となった。
また、表4において、記号T22C1,T22C2(実施例14、比較例4)の混合粒子は、記号T22(実施例1)の2重量部の非着色粒子を分級装置により分級処理して調製したものである。分級装置は、風力分級機(ホソカワミクロン株式会社製)を用いた。
〔6〕外添工程P6
外添工程P6では、作製した混合粒子100重量部に、外添剤として疎水性シリカ粒子(株式会社アエロジル社製、1次粒径12nm、HMDS処理)2部を投入し、前述の攪拌羽根の周速度30m/秒で1分間混合し、その後、目開き45μmのメッシュを通過させたものを回収し、評価用のトナーとした。
このトナーにおいてトナー中の高輝度粒子比率Wt及びトナー中の微粉率Ftをそれぞれ求め、高輝度粒子比率(Ft/Wt)を得た。
[画像評価]
以上説明したトナーと、体積平均粒径40μmのフェライトコアキャリアとを、トナー濃度が8%になるように混合し、二成分現像剤を作製した。
初期評価においては前記記載の二成分現像剤により初期において「白点」の程度、及び、「黒点」の程度の「画像評価」を実施した。
また「安定性評価」においては、前記二成分現像剤を作成するのに使用したトナーと同じトナーが補給されるようカートリッジへ充填を行った。
市販複写機(商品名:MX-4500、シャープ株式会社製)を改造したものを用い、
実施例及び比較例の確認を実施した。記録媒体である記録用紙(商品名:PPC用紙SF-4AM3、シャープ株式会社製)により評価を行った。初期の画像濃度測色色差計(商品名:X-Rite938、X-Rite社製)を用いて測定した。
「初期評価」では、初期において「白点」の程度、及び、「黒点」の程度の「画像評価」を行った。「安定性評価」では、トナー消費量が低い「低印刷」でのカブリ(耐刷カブリ)の程度、及び、トナー消費量が高い「高印刷」でのカブリ(ライフカブリ)の程度を評価した。
「初期評価」
初期評価における画質評価は、「白点(画像抜け)の評価」、「黒点(凝集物)の評価」を行った。始めにベタ部におけるID(画像濃度)≒1.3となる画像濃度に現像電位を調整した。その上で、いずれの実施例・比較例においても初期の印刷では大きなカブリが発生しないよう電位及びクリーニングフィールドを調整している(カブリ「○」の範囲以上)。なお、ここで使用しているのはグリッド電極を用いたコロナ帯電方式により感光体を帯電させ、ほぼ均一な表面電位となる。後述する「安定性評価」に関してはこの条件からの推移を確認した。
「白点(画像抜け)評価」は、直径10mmのパッチの印刷画像中心を倍率200倍のルーペにより目視で観察し、パッチ内に未着色部分の個数を判定した。「白点」の個数が、0個を「◎」、1個を「○」、2個~3個を「△」、4個以上を「×」とした。
また、「黒点(凝集物)評価」は、A4サイズの用紙全体に対する画像部(印刷部)の比率が100%で黒ベタ画像を印刷し、ベタ画像中の目視で確認できる大きい凝集物の個数をカウントした。「黒点」の個数が、0個を「◎」、1個を「○」、2個~3個を「△」、4個以上を「×」とした。
「安定性評価(カブリ)」
(耐刷カブリ)
「低印刷」(比率1%)は、A4紙中の印刷面積(画像面積)1%(非画像面積99%)で印刷する耐刷試験とした。高湿環境(室温25℃、湿度80%)で「低印刷」を2千枚行い、一晩放置し、翌日カブリ試験を実施した。
なお、「低印刷」での耐刷試験では、非画像領域が広いことから感光体ドラムとの接触により微粒子が消費される。特に、非現像領域には逆帯電のトナーが現像されるため、微粒子の消費が多くなる。さらにはトナーがあまり補給されないことから、現像剤への非着色粒子の補給が進まずより厳しい条件となる。
(ライフカブリ)
「高印刷」(比率20%)は、A4紙中の印刷面積(画像面積)20%(非画像面積80%)で2万枚印刷し、トナーを消費する耐刷試験とした。高湿環境(室温25℃、湿度80%)で「高印刷」を2万枚行い、一晩放置し、翌日にグリッド電極による帯電方式でカブリ試験を実施した。
なお、「高印刷」での耐刷試験では、トナーが多く補給されることにより、キャリアに対して負荷がかかり、結果としてキャリアの帯電能力が低下しカブリが発生し易くなる。
(カブリ評価)
「カブリ評価」は、白度計(製品名:日本電色工業株式会社製)を用いて印刷前の用紙の特定位置の白色度を予め測定しておき、同位置における印刷後(非画像領域又は画像面積0%)の白色度と印刷後(非画像領域)の白色度との差分を測定することにより評価した。白色度の差分が0.3以下である場合には「◎」、0.4を超え0.8以下である場合には「○」、0.8を超え1.2以下では「△」、1.2を超える場合には「×」とした。
(総合評価)
「総合評価」は、「初期画質」、「安定性評価(カブリ)」の評価の中で、全て「○」の場合は「○」、「×」がなく「△」が含まれている場合は「△」、1つでも「×」がある場合には「×」とした。
「黒点(凝集物)の評価」から、非着色粒子の体積平均粒径が5.4μmを超えると、画像抜けが発生し易い。従って、表6に示す実施例1~14のように、トナーは、非着色粒子の体積平均粒径が5.4μm以下であることが好ましい。こうすることで、画像抜けの発生を抑制することができる。
また、トナーは、非着色粒子の体積平均粒径が5.4μm以下であっても、比較例2,3のように、非着色粒子として正帯電の非着色粒子WF6~WF7(表4、表2参照)のものを用いると、着色粒子とは帯電性が異なるため、凝集体が発生し、黒点(凝集物)を生成してしまう。
また、表4に示す実施例1~14のように、トナー中の非着色粒子の添加量が、着色粒子100重量部に対して1重量部~7重量部の範囲で混合していることが好ましい。こうすることで、カブリの程度を抑制しつつ着色粒子と非着色粒子とを適切に混合することができる。
また、表6に示す実施例1~14のように、トナー中の非着色粒子の比率であるトナー中の高輝度粒子比率Wt(平均輝度↑90)が、4%を超え37%以下の範囲、好ましくは10%~28%の範囲、さらに好ましくは14%~23%の範囲であることが好ましい。トナー中の高輝度粒子比率Wt(平均輝度↑90)が37%以下で非着色粒子の添加量を増やすことにより、耐刷時のカブリ、特に、低印刷での「耐刷カブリ」を改善することができる。また、非着色粒子の添加量を減らした場合でも、トナー中の高輝度粒子比率Wt(平均輝度↑90)が4%を超えることが好ましい。非着色粒子の比率が減少すると、カブリの抑制効果が減少する。例えば、比較例4のように、4%まで減少すると、カブリの抑制効果が減少する。
また、表6に示す実施例1~14のように、トナー中の個数基準の頻度分布に対する粒径2μm以下の比率であるトナー中の微粉率(pop↓2μm)をFtとし、トナー中の非着色粒子の比率であるトナー中の高輝度粒子比率(平均輝度↑90)をWtとすると、トナー中の微粉率Ftのトナー中の高輝度粒子比率Wtに対する高輝度粒子比率(Ft/Wt)は、0.79≦(Ft/Wt)≦1.43の関係を満たすことが好ましい。かかる低印刷におけるカブリ防止効果は、非着色粒子が着色粒子と同極性に帯電することにより発揮されるものである。さらには非着色粒子が多いだけでは効果は限定的となり、その高輝度粒子の粒径が小さいことにより発揮される。
また、表5に示す実施例1~14のように、着色粒子と非着色粒子とを混合した際の混合粒子において、着色粒子の個数基準の頻度分布に対する粒径2μm以下の比率である着色粒子微粉率(pop↓2μm)をFcとし(表4参照)、着色粒子と非着色粒子との混合粉体中の粒径2μm以下の比率である非着色粒子混合品微粉率(pop↓2μm)をFmとすると、着色粒子の着色粒子微粉率Fc(pop↓2μm)の非着色粒子混合品微粉率Fm(pop↓2μm)に対する着色比率(Fc/Fm)は、0.13≦(Fc/Fm)≦0.65の関係を満たすことが好ましい。こうすることで、着色粒子の比率を、非着色粒子に対して抑えることができ、これにより、カブリの程度をさらに抑制することができる。かかる低印刷におけるカブリ防止効果は、非着色粒子が着色粒子と同極性に帯電することにより発揮されるものである。さらには非着色粒子が多いだけでは効果は限定的となり、その高輝度粒子の粒径が小さいことにより発揮される。これらの効果は着色粒子を混合した後に操作を加えることによりトナー中の高輝度粒子比率Wtが減少した際にも発揮されるが、高輝度粒子比率Wtが9.3%を下回った際には効果は限定的なものとなる。
また、実施例1~14のように、着色粒子と非着色粒子とを混合した複数の混合粒子を撮像して得られた画像データに基づいて、複数の混合粒子にそれぞれ対応する複数の画素の輝度値の平均値を平均輝度として算出し、撮像した複数の混合粒子に対する平均輝度の個数基準の頻度分布を求め、求めた頻度分布から平均輝度が所定の輝度以上となる粒子を非着色粒子とすることが好ましい。こうすることで、非着色粒子を確実に判定することができる。
また、実施例1~14のように、トナー中の非着色粒子の比率であるトナー中の高輝度粒子比率(平均輝度↑90)を、着色粒子と非着色粒子とを混合した後のトナーで調整することが好ましい。こうすることで、着色粒子と非着色粒子とを混合した後の所望のトナー中の高輝度粒子比率(平均輝度↑90)を得ることができる。
また、実施例12,13のように、カプセル化による膜化処理により非着色粒子(高輝度粒子)を含む微粒子を着色粒子に固着することが好ましい。こうすることで、微粉量を調節することができ、従って、「耐刷カブリ」、「ライフカブリ」でのカブリの抑制効果の安定性を向上させることができる。
なお、本実施の形態に係るトナーは、2成分現像剤に適用したが、キャリアを含まないトナーのみの1成分現像剤に適用してもよい。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、係る実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
10 感光体
10a 表面
P1 透明粒子調製工程
P2 非着色粒子調製工程
P3 着色樹脂組成物作製工程
P4 着色粒子調製工程
P41 溶融混練工程
P42 粉砕工程
P43 分級工程
P5 混合粒子作製工程
P51 混合工程
P52 カプセル化工程
P6 外添工程
S 転写材
T トナー
Ta 着色粒子
Ta1 表面
Tb 非着色粒子
Tb1 表面
Tc 外添剤
Ti トナー像
α 帯電領域
β 静電潜像
β1 現像領域
β2 非現像領域
γ1 画像領域
γ2 非画像領域

Claims (5)

  1. トナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーと、キャリアとを含む2成分現像剤であって、
    前記トナー粒子は、着色剤及びポリエステル樹脂を含有する着色粒子と、着色剤を含有せずスチレン-アクリル共重合体を含有する非着色粒子とを含み、
    前記着色粒子と前記非着色粒子とは同極性に帯電し、
    前記非着色粒子の体積平均粒径は前記着色粒子の体積平均粒径より小さく、
    フロー式粒子像分析装置により測定される、平均輝度が90以上である粒子を高輝度粒子としたときの、前記トナー中の高輝度粒子比率が、4.2%以上37%以下の範囲であり、
    前記着色粒子の個数基準の頻度分布に対する粒径2μm以下の比率である着色粒子微粉率をFcとし、前記着色粒子と前記非着色粒子との混合粉体中の粒径2μm以下の比率である非着色粒子混合品微粉率をFmとすると、前記着色粒子微粉率Fcの前記非着色粒子混合品微粉率Fmに対する着色比率(Fc/Fm)は、0.13≦(Fc/Fm)≦0.41の関係を満たすことを特徴とする2成分現像剤
  2. 請求項1に記載の2成分現像剤であって、
    前記非着色粒子の体積平均粒径が、5.4μm以下であることを特徴とする2成分現像剤
  3. 請求項1又は請求項2に記載の2成分現像剤であって、
    前記トナー中の前記非着色粒子の添加量が、前記着色粒子100重量部に対して1重量部~7重量部の範囲で混合していることを特徴とする2成分現像剤
  4. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載の2成分現像剤であって、
    前記トナー中の個数基準の頻度分布に対する粒径2μm以下の比率であるトナー中の微粉率をFtとし、前記トナー中の高輝度粒子比率をWtとすると、前記トナー中の微粉率Ftの前記トナー中の高輝度粒子比率Wtに対する高輝度粒子比率(Ft/Wt)は、0.79≦(Ft/Wt)≦1.43の関係を満たすことを特徴とする2成分現像剤
  5. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載の2成分現像剤の製造方法であって、
    スチレン-アクリル共重合体の微粒子である透明粒子の分散液を調製する透明粒子調製工程と、
    前記透明粒子調製工程にて調製した透明粒子の分散液を乾燥させた後に分級することで、所定の体積平均粒径以下の非着色粒子を得る非着色粒子調製工程と、
    ポリエステル樹脂と着色剤とを含む原料を混合することで、着色樹脂組成物を作製する着色樹脂組成物作製工程と、
    前記着色樹脂組成物作製工程にて作製した着色樹脂組成物を溶融混練する溶融混練工程、前記溶融混練工程で得た溶融混練物を粉砕する粉砕工程、及び前記粉砕工程で得た粉砕物中の微粉を除去して着色粒子を得る分級工程を含む着色粒子調製工程と、
    前記非着色粒子調製工程にて調製した前記非着色粒子、及び、前記着色粒子調製工程にて調製した前記着色粒子を混合して混合粒子を作製する混合粒子作製工程と、
    前記混合粒子作製工程にて作製した混合粒子と外添剤とを混合することで、前記混合粒子の表面に前記外添剤が付着したトナーを作製する外添工程と、
    前記外添工程にて作製したトナーと、キャリアとを混合して2成分現像剤を作製する現像剤作製工程と、
    を含み、
    前記混合粒子作製工程において、前記着色粒子と前記非着色粒子とを混合した複数の混合粒子を撮像して得られた画像データに基づいて、前記複数の混合粒子にそれぞれ対応する複数の画素の輝度値の平均値を平均輝度として算出し、撮像した前記複数の混合粒子に対する平均輝度の個数基準の頻度分布を求め、
    次いで、求めた頻度分布から算出した、前記混合粒子中に占める平均輝度が所定の輝度以上となる粒子の割合である高輝度粒子比率に基づいて、前記混合粒子の高輝度粒子比率が所定の範囲内となるように調整することを特徴とする2成分現像剤の製造方法。
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