JP7360991B2 - シール材支持体、このシール材支持体を備えるシール構造、及び、シール方法 - Google Patents

シール材支持体、このシール材支持体を備えるシール構造、及び、シール方法 Download PDF

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Description

本開示は、シール材支持体、このシール材支持体を備えるシール構造、及び、シール方法に関する。
例えば原子力プラントにおいて、躯体に形成された貫通部に機器ハッチを設け、躯体と機器ハッチとの隙間をシール材、例えばコーキングでシール施工することにより、止水処理を行っている。施工対象が全く異なるが特許文献1には、壁部材の端面間に形成される目地部分に、隙間の幅方向に広がることのできる目地部材本体部を挿入し、壁部材の端面と目地部材本体部との間に弾性体を設けることで、当該隙間をシールするシール構造が開示されている。
特開平11-324149号公報
しかしながら、原子力プラントにおいて、躯体の上方に浸水があり、躯体と機器ハッチとの隙間に施工されたコーキングに水圧が加わると、水圧によりコーキングが変形し、やがて破損して、貫通部を通して躯体よりも下方へ水が浸水してしまうおそれがあるといった問題点があった。特許文献1に記載のシール構造でも、弾性体にかかる水圧が大きくなると、弾性体の破損、ひいては壁部材間の水漏れが生じるおそれがある。
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも1つの実施形態は、ハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間のシール強度を向上できるシール材支持体、このシール材支持体を備えるシール構造、及び、シール方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係るシール材支持体は、少なくとも1つのハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間又は複数のハッチのうち隣り合うハッチ間の中間隙間をシールするシール材を支持するためのシール材支持体であって、設置面を含む固定部と、前記シール材を支持する支持面を含む支持部とを備え、前記固定部と前記支持部とは互いに接続され、その接続部において前記設置面と前記支持面とは離れており、前記設置面と前記支持面とが交差するように前記設置面を延長したときに、前記支持面が前記設置面の延長面に面する側で前記支持面と前記延長面とによって形成される角度は鋭角である。
本開示のシール材支持体によれば、ハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間に設けられるシール材をシール材支持体が支持することにより、シール材に圧力がかかってもシール材が破損するおそれを低減できるので、外周隙間のシール強度を向上することができる。
本開示の実施形態1に係るシール構造の平面図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 本開示の実施形態1に係るシール材支持体の長手方向に対して垂直な面で切断したシール材支持体の断面図である。 本開示の実施形態1に係るシール材支持体の変形例の断面図である。 本開示の実施形態1に係るシール材支持体の別の変形例の断面図である。 本開示の実施形態1に係るシール構造の変形例の断面図である。 本開示の実施形態2に係るシール構造の平面図である。 図7のVIII-VIII線に沿った断面図である。 本開示の実施形態3に係るシール構造の平面図である。 図9のX-X線に沿った断面図である。 本開示の実施形態3に係るシール構造の変形例の断面図である。 本開示の実施形態1に係るシール構造の別の変形例の断面図である。
以下、本開示の実施の形態によるシール材支持体、このシール材支持体を備えるシール構造、及び、シール方法について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本開示の一態様を示すものであり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
(実施形態1)
<本開示の実施形態1に係るシール材支持体及びシール構造の構成>
図1に示されるように、原子力発電所の躯体1に形成された貫通部2内にハッチ3が設置されている。本開示の実施形態1に係るシール構造10は、ハッチ3の外周面3aと躯体1との間に形成された外周隙間4をシールしている。ハッチ3の構成は特に限定するものではなく、本開示では、ハッチ3を原子炉格納容器の機器ハッチ100を一例として説明する。実施形態1では、機器ハッチ100は、コンクリート製のハッチである。機器ハッチ100の上面には、機器ハッチ100を吊り下げるための吊り金具110が設けられている。
図2に示されるように、貫通部2は、躯体1の上面1aに開口する開口部20を含む上方部21と、上方部21の下方に位置するとともに上方部21よりも小さい幅を有する下方部22とを含んでいる。開口部20の周縁に沿うようにL型鋼24が設けられ、L型鋼24は例えばアンカースタット等によって抜け止めされている。L型鋼24は躯体1の上面1aと面一になるように設けられているため、L型鋼24の上面は、躯体1の上面1aの一部を構成している。上方部21と下方部22との境目にL型鋼25が設けられ、L型鋼25は例えばアンカースタット等によって抜け止めされている。L型鋼25は、上方部21と下方部22との境目の段付部23を構成している。上方部21及び下方部22それぞれの内面に沿うように、金属製のプレート26及び27が設けられている。プレート26,27は、L型鋼24,25に対して溶接によって固定することができる。
機器ハッチ100は、上方部21の幅よりもやや小さい幅を有するハッチ上部101と、ハッチ上部101の下方に位置するとともに下方部22の幅よりもやや小さい幅を有するハッチ下部102とを含んでいる。機器ハッチ100は、ハッチ上部101が上方部21内に位置し、ハッチ下部102が下方部22内に位置し、ハッチ上部101の下面103が段付部23に支持されるようにして、貫通部2内に設置されている。
シール構造10は、金属製のシール材支持体30と、シール材5、例えばシリコーン系のコーキングとを備えている。図3に示されるように、シール材支持体30は、互いに接続する固定部31及び支持部32を備えている。固定部31は、設置面31aと、設置面31aに対向する上面31bとを含んでいる。支持部32は、支持面32aを含んでいる。上面31bは、接続部36において、シール材支持体30を貫通せずにその表面上で支持面32aと接続している。すなわち上面31bは、接続部36において支持面32aと連続している。一方、設置面31aは、接続部36においてシール材支持体30の表面上では支持面32aと接続しないで離れており、接続部36においてシール材支持体30を貫通しなければ支持面32aと接続できない構成となっている。すなわち設置面31aは、接続部36において支持面32aと連続していない。
支持面32aと設置面31aと上面31bとはそれぞれ、必ずしも平坦な面でなくてもよいが、実施形態1ではそれらは平坦な面であるとする。設置面31aと支持面32aとが交差するように設置面31aを延長したときに、支持面32aが設置面31aの仮想的な延長面EXに面する側で支持面32aと延長面EXとによって形成される角度θは鋭角であり、好ましくは10°から80°の範囲、さらに好ましくは20°から70°の範囲、さらに好ましくは30°から60°、最も好ましくは45°である。
図2に示されるように、シール材支持体30は、固定部31の設置面31aがL型鋼24の上面に面するように、溶接によってL型鋼24に固定されている。支持部32は外周隙間4内に位置し、支持面32aは、外周隙間4内において支持部32の先端32bに向かうにつれて機器ハッチ100に近づくように、すなわち斜め上方に面するように構成されている。シール材5は、支持面32aによって支持されるようにして外周隙間4に設けられている。
図3に示されるように、シール材支持体30は、平板形状の固定部31及び支持部32を有する構成が好ましい。このような構成であれば、平板を曲げ加工することによってシール材支持体30を形成できるので、シール材支持体30の製造作業を簡素化できるとともに製造コストを低下することができる。
シール材支持体30は、平板形状の固定部31及び支持部32を有する構成であっても、平板を曲げ加工することによって形成されることに限定するものではなく、図4に示されるように、それぞれ別体の平板形状の固定部31及び支持部32を溶接によって連結してシール材支持体30を形成することもできる。この場合、固定部31と支持部32との接続部36には溶接部33が存在する。
図5に示されるように、シール材支持体30は、機械加工によって直方体形状の金属体から部分34,35を取り除いて形成することもできる。この場合、支持部32は必ずしも平板形状を有していなくてもよい。図4及び5いずれの構成のシール材支持体30でも、固定部31と支持部32との接続部36において、上面31bと支持面32aとは連続しているが、設置面31aと支持面32aとは接続しないで離れている、すなわち連続していない。
<本開示の実施形態1に係るシール構造の施工方法(シール方法)>
図1及び図2を参照して、シール構造10の施工方法、すなわち外周隙間4をシールするシール方法を説明する。その前提として、シール構造10のシール材5を外周隙間4から取り除いた後、機器ハッチ100の吊り金具110に図示しない吊り具を係合して機器ハッチ100を吊り上げることで貫通部2を開放した状態が存在する。また、シール材支持体30は既に躯体1に固定されているものとする。この状態から、機器ハッチ100を貫通部2内に設置する。次に、シール材支持体30の支持面32aに支持されるようにしてシール材5を外周隙間4に設けることで、シール構造10が施工される。
<本開示の実施形態1に係るシール材支持体及びシール構造の作用効果>
原子力発電所において躯体1の上方から浸水が発生した場合、外周隙間4をシール構造10によってシールしていないと、水が外周隙間4を介して貫通部2を通り、躯体1の下方まで漏洩してしまう。しかし、躯体1の上方から浸水が発生しても、シール構造10によって止水されるので、躯体1の下方への浸水を防ぐことができる。
ただし、コーキングのようなシール材5は弾性や延性に富んだ材料であるため、シール材5に加わる水圧が大きすぎると、シール材5が破損して、躯体1の下方へ浸水するおそれがある。しかし、シール構造10では、躯体1に対して固定されたシール材支持体30の支持面32aにシール材5が支持されていることにより、シール材5に水圧が加わってもシール材5の変形が抑制されるので、シール材5が破損するおそれを低減することができる。その結果、外周隙間4のシール強度を向上することができる。
一般的に、定期的(1回/1年)にハッチの取外しをすることから、ハッチの取外し性・シール材の再施工性も優れた構造とする必要があるが、躯体とハッチとの間の隙間は平行な狭隘部で奥行き方向にスペースがあることから、狭隘部へシール材を施工すると、シール材へのアクセス性が悪いため、ハッチの取外し時にシール材の除去が困難になり、再施工性が悪くなる。これに対し、シール構造10では、シール材5が施工される外周隙間4はアクセス可能な構造であり、ハッチ3の取外し時にシール材5の撤去を容易に行うことができる。また、シール材支持体30は躯体1に対し、間口が広く奥行き方向に鋭角になっており、且つ、フレキシビリティを有する構造であることから、ハッチ3の挿入性にも優れた構造である。
<本開示の実施形態1に係るシール構造の変形例の構成>
実施形態1では、貫通部2の上方部21の内面に沿うように設けられたプレート26に代えて、図6に示されるように、開口部20に沿って躯体1の上面1a(L型鋼24の上面も含む)に面するようにプレート28を設けてもよい。図示しないが、プレート28とともに、貫通部2の上方部21の内面に沿うようにプレート26(図2参照)を設けてもよい。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るシール構造について説明する。実施形態2に係るシール構造は、実施形態1に対して、ハッチ3の構成を変更したものである。尚、実施形態2において、実施形態1の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。以下の説明では、特に言及しない限り、実施形態1には、図3に示される形態だけではなく、図4~6に示される実施形態1のいくつかの変形例も含むものとする。
<本開示の実施形態2に係るシール材支持体及びシール構造の構成>
図7に示されるように、貫通部2内に設置されたハッチ3は2つのコンクリート製の機器ハッチ200,300を備えており、本開示の実施形態2に係るシール構造10は、機器ハッチ200,300の互いに面する外周面200b,300b間に形成された中間隙間6と、機器ハッチ200,300それぞれの外周面200b,300b以外の外周面200a及び300aと躯体1との間に形成された外周隙間4とをシールしている。機器ハッチ200,300のそれぞれの上面には、機器ハッチ200,300を吊り下げるための吊り金具210,310が設けられている。
図8に示されるように、一方の機器ハッチ300は、実施形態1と同様に、ハッチ上部301と、ハッチ上部301よりも下方に位置するとともにハッチ上部301の幅よりも小さい幅を有するハッチ下部302とを含んでいる。ハッチ上部301は、ハッチ下部302を挟むように位置する2つの下面303を含んでいる。2つの下面303のうちの一方は段付部23に支持されている。もう一方の機器ハッチ200は、ハッチ上部201と、ハッチ上部201よりも下方に位置するハッチ下部202とを含んでいる。ハッチ下部202は、機器ハッチ200の外周面200bよりも機器ハッチ300側に突出するように構成されている。ハッチ上部201の下面203は段付部23に支持されている。機器ハッチ300のハッチ上部301の2つの下面303のうちの他方は機器ハッチ200のハッチ下部202の上面202aに支持されている。
外周隙間4をシールするシール構造10の構成は実施形態1と同じである。実施形態2では、中間隙間6をシールするシール構造10も設けられている。中間隙間6をシールするシール構造10において、一方の機器ハッチ200のハッチ上部201には、上面201a及び外周面200bと面一となるようにL型鋼205が設けられ、固定部31の設置面31aがL型鋼205の上面に面するように、溶接によってシール材支持体30がL型鋼205に固定されている。支持部32は中間隙間6内に位置し、支持面32aは、中間隙間6内において支持部32の先端32bに向かうにつれて機器ハッチ300に近づくように、すなわち斜め上方に面するように構成されている。シール材5は、支持面32aによって支持されるようにして中間隙間6に設けられている。尚、中間隙間6をシールするシール構造10のシール材支持体30は、もう一方の機器ハッチ300のハッチ上部301に対して上面301a及び外周面300bと面一となるように設けられたL型鋼305に固定されてもよい。
<本開示の実施形態2に係るシール構造の施工方法(シール方法)>
実施形態2におけるシール構造10の施工方法において、外周隙間4をシールするシール構造10の施工方法は実施形態1と同じである。中間隙間6をシールするシール構造10の施工方法は、機器ハッチ200又は300のいずれか一方にシール材支持体30が設けられていれば、貫通部2に機器ハッチ200,300を設置した後、シール材支持体30の支持面32aに支持されるようにしてシール材5を中間隙間6に設けることで、シール構造10が施工される。
<本開示の実施形態2に係るシール材支持体及びシール構造の作用効果>
実施形態2において外周隙間4及び中間隙間6のそれぞれをシールするシール構造10も、実施形態1と同様に、シール材支持体30の支持面32aにシール材5が支持されていることにより、シール材5に水圧が加わってもシール材5の変形が抑制されるので、シール材5が破損するおそれを低減することができる。その結果、外周隙間4及び中間隙間6のシール強度を向上することができる。
(実施形態3)
次に、実施形態3に係るシール構造について説明する。実施形態3に係るシール構造は、実施形態1に対して、ハッチ3の構成を変更したものである。尚、実施形態3において、実施形態1の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
<本開示の実施形態3に係るシール材支持体及びシール構造の構成>
図9に示されるように、貫通部2内に設置されたハッチ3は、互いに連結された2つの金属製の機器ハッチ400,500を備えており、本開示の実施形態3に係るシール構造10は、互いに連結された2つの金属製の機器ハッチ400,500の外周と躯体1との間に形成された外周隙間4をシールしている。機器ハッチ400,500のそれぞれの上面には、機器ハッチ400,500を吊り下げるための吊り金具410,510が設けられている。
図10に示されるように、一方の機器ハッチ400は、平板形状の天板部403と、天板部403の下面に固定された2つのL型鋼401,402とを備えている。一方のL型鋼401は、段付部23に支持されている。もう一方の機器ハッチ500は、平板形状の天板部503と、天板部503の下面に固定されたL型鋼501とを備えている。L型鋼501は、段付部23に支持されている。天板部403と天板部503との間には中間隙間6が形成されており、この中間隙間6を天板部403及び天板部503それぞれの下面側から塞ぐようにして天板部403及び天板部503それぞれの下面にL型鋼600を固定することによって、天板部403と天板部503とが互いに連結されている。L型鋼600に支持されるようにしてシール材5が中間隙間6に設けられている。
中間隙間6を画定する天板部403及び天板部503それぞれの外周縁403b,503b以外の天板部403及び天板部503それぞれの外周縁403a,503aと躯体1との間に外周隙間4が形成されており、外周隙間4は、実施形態1と同じ構成のシール構造10によってシールされている。
<本開示の実施形態3に係るシール構造の施工方法(シール方法)>
実施形態3におけるシール構造10の施工方法も、実施形態1と同様に、シール材支持体30は既に躯体1に固定されているものとすると、貫通部2に機器ハッチ400,500を設置した後、シール材支持体30の支持面32aに支持されるようにしてシール材5を外周隙間4に設けることで、シール構造10が施工される。
<本開示の実施形態3に係るシール材支持体及びシール構造の作用効果>
実施形態3において外周隙間4をシールするシール構造10も、実施形態1と同様に、シール材支持体30の支持面32aにシール材5が支持されていることにより、シール材5に水圧が加わってもシール材5の変形が抑制されるので、シール材5が破損するおそれを低減することができる。その結果、外周隙間4のシール強度を向上することができる。
図11に示されるように、機器ハッチ500(機器ハッチ400も同様)は、天板部503の外周縁503aがL型鋼501よりも突出した構成を有しているが、シール材支持体30の支持部32の先端32bは、外周縁503aに対して機器ハッチ500とは反対側に位置する構成に限定するものではなく、天板部503の外周縁503aよりも下方かつ外周縁503aに対して機器ハッチ500と同じ側に位置してもよい。このような構成によれば、シール材支持体30の支持部32の先端32bとハッチ500のL型鋼501の面501aとの間の隙間をできる限り小さくできるので、シール材支持体30によるシール材5の支持効果が向上し、シール強度をさらに向上することができる。
ハッチ3である機器ハッチ500(機器ハッチ400も同様)において、天板部503の外周縁503aと、支持部32の先端32bが面するL型鋼501の面501aとをハッチ3の外周面3aと考えることができる。そうすると、図11を参照して説明した構成は、金属製の機器ハッチ400,500のみに成立するものではない。図12に示されるように、実施形態1のコンクリート製の機器ハッチ100のハッチ上部101の上面に天板部104が設けられ、天板部104の外周縁104aがハッチ上部101の外周面101aよりも突出した構成であれば、シール材支持体30の支持部32の先端32bは、天板部104の外周縁104aよりも下方かつ外周縁104aに対してハッチ上部101と同じ側に位置してもよい。
実施形態1~3では、外周隙間4をシールするシール構造10のシール材支持体30は、躯体1に固定されていたが、貫通部2に設置されるハッチ3に固定されていてもよい。前者の構成では、躯体1に予めシール材支持体30が固定されているので、ハッチ3を開閉する場合に、シール材支持体30を取付ける作業が不要になり、作業性を向上することができる。一方、後者の構成では、シール材支持体30が固定されていない躯体1にハッチ3を設置する場合でも、外周隙間4のシール強度を向上することができる。
実施形態2では、ハッチ3は、2つのコンクリート製の機器ハッチ200,300を備え、実施形態3では、ハッチ3は、2つの金属製の機器ハッチ400,500を備えていたが、いずれの実施形態においても2つに限定するものではなく、3つ以上の任意の個数の機器ハッチを備えてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
[1]一の態様に係るシール材支持体は、
少なくとも1つのハッチ(3)の外周面(3a)と躯体(1)との間に形成された外周隙間(4)又は複数のハッチ(3)のうち隣り合うハッチ(3,3)間の中間隙間(6)をシールするシール材(5)を支持するためのシール材支持体(30)であって、
設置面(31a)を含む固定部(31)と、
前記シール材(5)を支持する支持面(32a)を含む支持部(32)と
を備え、
前記固定部(31)と前記支持部(32)とは互いに接続され、その接続部(36)において前記設置面(31a)と前記支持面(32a)とは離れており、前記設置面(31a)と前記支持面(32a)とが交差するように前記設置面(31a)を延長したときに、前記支持面(32a)が前記設置面(31a)の仮想的な延長面(EX)に面する側で前記支持面(32a)と前記延長面(EX)とによって形成される角度(θ)は鋭角である。
本開示のシール材支持体によれば、ハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間に設けられるシール材をシール材支持体が支持することにより、シール材に圧力がかかってもシール材が破損するおそれを低減できるので、外周隙間のシール強度を向上することができる。
[2]別の態様に係るシール材支持体は、[1]のシール材支持体であって、
前記固定部(31)及び前記支持部(32)は平板形状を有する。
このような構成によれば、平板を曲げ加工することによってシール材支持体を形成できるので、シール材支持体の製造作業を簡素化できるとともに製造コストを低下することができる。
[3]さらに別の態様に係るシール材支持体は、[1]または[2]のシール材支持体であって、
前記角度(θ)は10°から80°の範囲である。
このような構成によれば、シール材支持体によるシール材の支持効果が向上するので、シール強度をさらに向上することができる。
[4]一の態様に係るシール構造は、
少なくとも1つのハッチ(3)の外周面(3a)と躯体(1)との間に形成された外周隙間(4)をシールするシール構造(10)であって、
前記少なくとも1つのハッチ(3)又は前記躯体(1)の一方に前記設置面(31a)が面するように固定される[1]~[3]のいずれかのシール材支持体(30)と、
前記外周隙間(4)に設けられるシール材(5)と
を含み、
前記支持面(32a)は、前記外周隙間(4)内において前記支持部(32)の先端(32b)に向かうにつれて前記少なくとも1つのハッチ(3)又は前記躯体(1)の他方に近づくように構成され、
前記シール材(5)は前記シール材支持体(30)によって支持されている。
本開示のシール構造によれば、ハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間に設けるシール材をシール材支持体が支持することにより、シール材に圧力がかかってもシール材が破損するおそれを低減できるので、外周隙間のシール強度を向上することができる。
[5]別の態様に係るシール構造は、[4]のシール構造であって、
前記シール材支持体(30)は前記躯体(1)に固定されている。
このような構成によれば、躯体に予めシール材支持体が固定されているので、ハッチを開閉する場合に、シール材支持体を取付ける作業が不要になり、作業性を向上することができる。
[6]さらに別の態様に係るシール構造は、[5]のシール構造であって、
前記少なくとも1つのハッチ(3)は、前記外周面(3a)よりも突出した外周縁(104a/503a)を含む天板部(104/503)を備え、
前記支持部(32)の先端(32b)は、前記天板部(104/503)の外周縁(104a/503a)よりも下方かつ前記外周面(3a)側に位置する。
このような構成によれば、天板部を備えるハッチであっても、シール材支持体の支持部の先端とハッチの外周面との間の隙間をできる限り小さくできるので、シール材支持体によるシール材の支持効果が向上し、シール強度をさらに向上することができる。
[7]さらに別の態様に係るシール構造は、[4]のシール構造であって、
前記シール材支持体(30)は前記少なくとも1つのハッチ(3)に固定されている。
このような構成によれば、シール材支持体が固定されていない躯体にハッチを設置する場合でも、外周隙間のシール強度を向上することができる。
[8]さらに別の態様に係るシール構造は、[4]~[7]のいずれかのシール構造であって、
前記少なくとも1つのハッチ(3)は少なくとも2つのハッチ(200,300)を含み、隣り合うハッチ(200,300)間に中間隙間(6)が形成され、
前記隣り合うハッチの一方(200)にさらに、前記シール材支持体(30)が固定され、
前記隣り合うハッチの一方(200)に固定された前記シール材支持体(30)の前記支持面(32a)は前記中間隙間(6)内に位置し、前記シール材(5)が前記支持面(32a)に支持されるように前記中間隙間(6)に設けられている。
このような構成によれば、複数のハッチを設置する場合に、隣り合うハッチ間に形成される中間隙間のシール強度も向上することができる。
[9]さらに別の態様に係るシール構造は、[4]~[8]のいずれかのシール構造であって、
前記少なくとも1つのハッチ(3)はコンクリート製又は金属製のハッチである。
このような構成によれば、各種ハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間のシール強度を向上することができる。
[10]一の態様に係るシール方法は、
少なくとも1つのハッチ(3)の外周面(3a)と躯体(1)との間に形成された外周隙間(4)をシールするシール方法であって、
前記少なくとも1つのハッチ(3)又は前記躯体(1)の一方に固定される[1]~[3]のシール材支持体(30)に支持されるようにしてシール材(5)を前記外周隙間(4)に設けるステップを含む。
本開示のシール方法によれば、ハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間に設けるシール材をシール材支持体が支持することにより、シール材に圧力がかかってもシール材が破損するおそれを低減できるので、外周隙間のシール強度を向上することができる。また、シール材が施工される外周隙間はアクセス可能な構造であり、ハッチの取外し時にシール材の撤去を容易に行うことができる。さらに、シール材支持体は躯体に対し、間口が広く奥行き方向に鋭角になっており、且つ、フレキシビリティを有する構造であることから、ハッチの挿入性にも優れた構造である。
1 躯体
3 ハッチ
3a (ハッチの)外周面
4 外周隙間
5 シール材
6 中間隙間
10 シール構造
20 開口部
30 シール材支持体
31 固定部
31a 設置面
32 支持部
32a 支持面
32b (支持部の)先端
36 接続部
100 機器ハッチ
104 天板部
104a (天板部の)外周縁
200 機器ハッチ
300 機器ハッチ
400 機器ハッチ
500 機器ハッチ
503 天板部
503a (天板部の)外周縁
EX (設置面の)延長面
θ 角度

Claims (10)

  1. 少なくとも1つのハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間又は複数のハッチのうち隣り合うハッチ間の中間隙間をシールするシール材を支持するためのシール材支持体であって、
    設置面を含む固定部と、
    前記シール材を支持する支持面を含む支持部と
    を備え、
    前記固定部と前記支持部とは互いに接続され、その接続部において前記設置面と前記支持面とは離れており、前記設置面と前記支持面とが交差するように前記設置面を延長したときに、前記支持面が前記設置面の仮想的な延長面に面する側で前記支持面と前記延長面とによって形成される角度は鋭角であるシール材支持体。
  2. 前記固定部及び前記支持部は平板形状を有する、請求項1に記載のシール材支持体。
  3. 前記角度は10°から80°の範囲である、請求項1または2に記載のシール材支持体。
  4. 少なくとも1つのハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間をシールするシール構造であって、
    前記少なくとも1つのハッチ又は前記躯体の一方に前記設置面が面するように固定される請求項1~3のいずれか一項に記載のシール材支持体と、
    前記外周隙間に設けられるシール材と
    を含み、
    前記支持面は、前記外周隙間内において前記支持部の先端に向かうにつれて前記少なくとも1つのハッチ又は前記躯体の他方に近づくように構成され、
    前記シール材は前記シール材支持体によって支持されているシール構造。
  5. 前記シール材支持体は前記躯体に固定されている、請求項4に記載のシール構造。
  6. 前記少なくとも1つのハッチは、前記外周面よりも突出した外周縁を含む天板部を備え、
    前記支持部の先端は、前記天板部の外周縁よりも下方かつ前記外周面側に位置する、請求項5に記載のシール構造。
  7. 前記シール材支持体は前記少なくとも1つのハッチに固定されている、請求項4に記載のシール構造。
  8. 前記少なくとも1つのハッチは少なくとも2つのハッチを含み、隣り合うハッチ間に中間隙間が形成され、
    前記隣り合うハッチの一方にさらに、前記シール材支持体が固定され、
    前記隣り合うハッチの一方に固定された前記シール材支持体の前記支持面は前記中間隙間内に位置し、前記シール材が前記支持面に支持されるように前記中間隙間に設けられている、請求項4~7のいずれか一項に記載のシール構造。
  9. 前記少なくとも1つのハッチはコンクリート製又は金属製のハッチである、請求項4~8のいずれか一項に記載のシール構造。
  10. 少なくとも1つのハッチの外周面と躯体との間に形成された外周隙間をシールするシール方法であって、
    前記少なくとも1つのハッチ又は前記躯体の一方に固定される請求項1~3のいずれか一項に記載のシール材支持体に支持されるようにしてシール材を前記外周隙間に設けるステップを含むシール方法。
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