JP7355377B2 - 流体供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を供給する装置の流体供給装置に関し、より具体的には、その内部を流れる流体に所定の流動特性を与える流体供給装置に関する。例えば、本発明の流体供給装置は、研削盤、ドリル、切削装置、等の様々な工作機械の切削液供給装置に流体供給管として適用可能である。
従来、研削盤やドリル等の工作機械によって、例えば、金属から成る被加工物を所望の形状に加工する際に、被加工物と刃物との当接する部分とその周囲に加工液(例えば、クーラント)を供給することにより加工中に発生する熱を冷ましたり、被加工物の切りくず(チップとも称する)を加工箇所から除去したりする。被加工物と刃物との当接部で高い圧力と摩擦抵抗によって発生する切削熱は、刃先を摩耗させたり強度を落としたりして、刃物などの工具の寿命を減少させる。また、被加工物の切りくずが十分に除去されなければ、加工中に刃先にへばりついて加工精度を落とすこともある。
切削液とも呼ばれる加工液は、工具と被加工物との間の摩擦抵抗を減少させ、切削熱を除去する同時に、被加工物の表面からの切りくずを除去する洗浄作用を行う。このために、加工液は摩擦係数が小さくて、沸騰点が高くて、刃物と被加工物との当接部によく浸透する特性を持つことが好ましい。
例えば、特開平11-254281号には、作用要素(刃物)と被加工物との接触部に加工液を強制的に侵入させるためにガス(例えば、エア)を噴出するガス噴出手段を加工装置に設ける技術が開示されている。
更には、特開2004-33962号には、螺旋羽根本体とフリップフロップ現象発生用軸体とを位置合わせした上、筒本体に挿入固定する構造を有する流体吐出管が開示されている。
特開平11-254281号 特開2004-33962号
特許文献1に開示されたもののような通常の技術によると、工作機械に加工液を吐き出す手段に加えて、ガスを高速且つ高圧で噴出する手段を追加に設けなければならないので、費用が増加すると共に装置が大型化される問題がある。また、研削盤においては高速で回転する研削用砥石の外周面に沿って連れ回りする空気によって砥石と被加工物との当接部に加工液が十分に達することができない問題がある。従って、研削砥石の回転方向と同じ方向に向かって空気を噴射することだけでは、加工液を十分に浸透させにくいので、加工熱を所望の水準に冷却させにくいという問題が相変らず存在する。
特許文献2の流体吐出管構造においては、螺旋羽根本体とフリップフロップ現象発生用軸体とが別体であることから、両部材を金属製とした場合、その先端が鋭角な刃物となっていて、位置合わせの作業工程に注意が必要であり作業効率が下がる。また、分離されている二つの部材の寸法をマッチングさせるために加工の精度が高くなければならないという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みて開発されたものである。本発明の目的は、その内部を流れる流体に所定の流動特性を与えて、流体の潤滑性、浸透性及び冷却効果を向上させることができ、製造が容易である流体供給装置を提供することにある。
本発明は、上述の課題を解決するために、次のような構成にしてある。即ち、流体供給装置であって、収納体と、収納体に収納される内部構造体と、を有する。内部構造体は、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含み、複数の突起部には、夫々少なくともひとつの段差が形成されている。
また、本発明の一実施形態では、流体供給装置であって、収納体と、収納体に収納される内部構造体と、を有する。収納体は、流入口と流出口とを含み、内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と第2の部分とを含んでいる。 第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第2の部分の複数の突起部は、軸部の円周を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した閉流路とが交差して形成されていて、複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に夫々少なくともひとつの段差が形成されている。
また、本発明の一実施形態の内部構造体は、流体供給装置の収納体に収納される内部構造体であって、内部構造体は、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含み、複数の突起部には、夫々少なくともひとつの段差が形成されている。
更に、本発明の他の一実施形態の内部構造体は、流体供給装置の収納体に収納される内部構造体であって、内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と第2の部分とを含んでいる。第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第2の部分の複数の突起部は、軸部の円周を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した閉流路とが交差して形成されていて、複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に夫々少なくともひとつの段差が形成されている。
更に、本発明の他の一実施形態の流体供給装置は、流体供給装置であって、内部構造体と、 内部構造体を収納するための収納体と、を含む。収納体は、流入口と流出口とを含み、 内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と、第2の部分と、第3の部分と、第4の部分とを含んでいる。第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第3の部分は、第2の部分より下流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、第4の部分は、第3の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第4の部分の複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に夫々少なくともひとつの段差が形成されている。
更に、本発明の一実施形態の流体供給装置では、第1の内部構造体と、第2の内部構造体と、第1の内部構造体と第2の内部構造体とを収納するための収納体と、を含む。収納体は、流入口と流出口とを含む。第1の内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、頭部は、収納体に第1の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでいる。中空軸形態の第2の内部構造体は、中空の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、頭部は、収納体に第2の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでいる。第1の内部構造体の少なくとも一部は、第2の内部構造体の中空部に収納され、第2の内部構造体のボディー部の複数の突起部の夫々は、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されている。
更に、本発明の一実施形態の流体供給装置の内部構造体であって、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と、第2の部分と、第3の部分と、第4の部分とを含んでおり、第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、 第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第3の部分は、第2の部分より下流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、第4の部分は、第3の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第4の部分の複数の突起部の夫々には、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されている。
加えて、本発明の更に他の一実施形態の流体供給装置の第1、第2の内部構造体の組合せにおいては、第1の内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、頭部は、収納体に第1の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、第2の内部構造体は、中空軸形態であって、中空の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、頭部は、収納体に第2の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでいる。第1の内部構造体の少なくとも一部は、第2の内部構造体の中空部に収納され、第2の内部構造体のボディー部の複数の突起部の夫々は、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されている。
本発明の流体供給装置を工作機械等の流体供給部に設ければ、流体供給装置の内部で発生した多数のファインバブル(マイクロメータ―オーダーのマイクロバブルやそれより粒径の小さなウルトラファインバブル(ナノメーターオーダーのいわゆるナノバブル))が工具と被加工物とにぶつかって消滅する過程において発生する振動及び衝撃によって、従来に比べて洗浄効果が向上する。これは研削刃などの工具の寿命を延長させ、工具の取換えのために消耗する費用を節減する。また、本発明の流体供給装置によって与えられる流動特性は、ファインバブルの発生等によって流体の表面張力が下がり、浸透力や潤滑性が高まる。その結果、工具と被加工物とが接触する箇所で生じる熱の冷却効果が大きく上がる。流体の浸透性を向上させて冷却効果を増大させ、潤滑性を向上させると共に、加工精度を向上させることができる。
また、本発明の多数の実施形態において、流体供給装置の内部構造体の軸部に設けられた複数の突起部には、夫々少なくともひとつの段差が形成されることにより、流体の流れが複雑になる。つまり、渦などの乱流が生じることになり、流体の拡散、撹拌或いは混合に好適であり、また、断面積の細い流路が形成され流体の速度が速くなり静圧が低くなるため、後述する流体のキャビテーション現象の誘発を促進する。更に、流れる流体の全体の流量が増えることで、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待されるので、流体の粘性が高い場合には、特に有用である。
本発明の流体供給装置は、研削盤、切削機、ドリル、等の様々な工作機械においての冷却剤供給部に適用されることができる。それだけでなく、二つ以上の種類の流体(液体と液体、液体と気体、又は、気体と気体)を混合する装置でも効果的に用いることができる。本発明はそれ以外にも流体を供給する様々なアプリケーションに適用可能である。例えば、シャワーノズルや水耕栽培装置、汚染物質除去装置等の各種用途にも適用可能である。シャワーノズルの場合は、流体供給装置に水や湯を流入し、所定の流動特性を与えて洗浄効果を向上させる。特に、ファインバブルによって、流体の表面張力が低下して、浸透性が高まる。水耕栽培装置の場合は、流体供給装置に水を流入し、溶存酸素を増加させて吐出させることができる。また、汚染物除去装置のために、特定気体、例えば、空気のほか各種の気体(水素、オゾン、酸素その他)を液体(例えば水)に溶解させ、更にはファインバブル化した気体を含む液体(水)として供給する場合にも、適用できる。
以下の詳細な記述が以下の図面と合わせて考慮されると、本願のより深い理解が得られ
る。これらの図面は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明が適用された流体供給部を備える研削装置の一例を示す。 本発明の第1の実施形態に係る流体供給管の側面分解図である。 本発明の第1の実施形態に係る流体供給管の側面透視図である。 本発明の第1の実施形態に係る流体供給管の内部構造体の3次元斜視図である。 本発明の第1の実施形態の内部構造体に形成される突起部の拡大図であり、ひとつの段差が形成されている。 本発明の第1の実施形態管の内部構造体の流動特性提供部を形成する方法の一例を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る流体供給管の内部構造体の変形例の3次元斜視図である。 本発明の第1の実施形態の内部構造体の変形例に形成される突起部の拡大図であり、ふたつの段差が形成されている。 本発明の第1の実施形態管の内部構造体の変形例での流動特性提供部を形成する方法の一例を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る流体供給管の側面分解図である。 本発明の第2の実施形態に係る流体供給管の側面透視図である。 本発明の第3の実施形態に係る流体供給管の側面分解図である。 本発明の第3の実施形態に係る流体供給管の側面透視図である。 本発明の第4の実施形態に係る流体供給管の側面分解図である。 本発明の第4の実施形態に係る流体供給管の側面透視図である。 本発明の第5の実施形態に係る流体供給管の側面分解図である。 本発明の第5の実施形態に係る流体供給管の側面透視図である。
本明細書においては、主に本発明を研削装置などの工作機械に適用した実施形態について説明するが、本発明の適用分野はこれに限定されない。本発明は、流体を供給する様々なアプリケーションに適用可能であり、例えば、シャワーノズルや流体混合装置、更には水耕栽培装置、汚染物除去装置などを含む広範囲な産業分野において実施可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明が適用された流体供給部を備える研削装置の一実施形態を示す。図示されたように、研削装置1は研削刃(砥石)2、被加工物Wを平面の上で移動させるテーブル3、被加工物W又は研削刃2を上下に移動させるコラム(図示を省略)、等を備える研削部4と、流体(即ち、冷却剤)を研削刃2や被加工物Wに供給する流体供給部5とを備える。流体は、例えば、水である。研削刃2は、図示が省略された駆動源により、図1の平面において時計周りに回転駆動され、研削箇所Gでの研削刃2の外周面と被加工物Wとの摩擦によって被加工物Wの表面が研削される。また、図示は省略するが、流体供給部5は流体を貯留するタンクと、上記流体をタンクから流出させるポンプとを備える。
流体供給部5は、研削刃2と被加工物Wとに向けて流体を吐き出す吐出口を有するノズル6と、流体に所定の流動特性を与える内部構造体を備える流体供給管Pと、タンクに貯留された流体がポンプにより流入する配管9とを含む。ジョイント部7は、流体供給管Pの流出口側とノズル6とを連結する。ジョイント部8は、流体供給管Pの流入口側と配管9とを連結する。配管9から流体供給管Pに流入する流体は、流体供給管Pを通過しながらその内部構造体によって所定の流動特性を持つようになり、流体供給管Pの流出口を経てノズル6を通じて研削箇所Gに向かって吐き出される。本発明の複数の実施形態によれば、流体供給管Pを通過した流体はファインバブルを含む。以下、流体供給管Pの様々な実施形態について図面を参照して説明する。なお、流体供給管Pは、以下の実施形態で示す通りの管形状のものに限定されず、任意の外形形状の収納体を用いることは可能である。ただし、収納体の内側面、つまり内部構造体との間で流体と接する面は、管構造とすることが好ましい。
(第1の実施形態)
図2は本発明の第1の実施形態に係る流体供給管100の側面分解図であり、図3は流体供給管100の側面透視図である。図4は流体供給管100の内部構造体140の3次元斜視図である。図2及び図3に示されたように、流体供給管100は管本体110と内部構造体140とを含む。図2及び図3において、流体は流入口111から流出口112側へ流れる。
管本体110は、その内部空間に内部構造体140を収納するための収納体として機能する。管本体110は、流入側部材120と、流出側部材130から構成される。流入側部材120と流出側部材130とは、円筒形の中が空いている管の形態を有する。流入側部材120は、一端部に所定の直径の流入口111を有し、他の端部側には流出側部材130との接続のために内周面をねじ加工することによって形成された雌ねじ126を備える。流入口111の側には連結部122が形成されており、連結部122はジョイント部8(図1参照)と結合される。例えば、連結部122の内周面に形成された雌ねじとジョイント部8の端部の外周面に形成された雄ねじとのねじ結合により、流入側部材120とジョイント部8とが連結される。本実施形態においては、図2に示されたように、流入側部材120は両端部の内径、即ち、流入口111の内径と雌ねじ126との内径とが違い、流入口111の内径が雌ねじ126の内径より小さい。流入口111と雌ねじ126との間にはテーパー部124が形成されている。本発明はこの構成に限定されず、流入側部材120は両端部の内径が同一であってもよい。
流出側部材130は、一端部に所定の直径の流出口112を有し、他の端部側には流入側部材120との接続のために外周面をねじ加工することによって形成された雄ねじ132を備える。流出側部材130の雄ねじ132の外周面の直径は流入側部材120の雌ねじ126の内径と同一である。流出口112の側には連結部138が形成されており、連結部138はジョイント部7(図1参照)と結合される。例えば、連結部138の内周面に形成された雌ねじとジョイント部7の端部の外周面に形成された雄ねじとのねじ結合により、流出側部材130とジョイント部7とが連結される。雄ねじ132と連結部138との間には筒形部134及びテーパー部136が形成される。本実施形態においては、流出側部材130は両端部の内径、即ち、流出口112の内径と雄ねじ132の内径とが違い、流出口112の内径が雄ねじ132の内径より小さい。本発明はこの構成に限定されず、流出側部材130は両端部の内径が同一であってもよい。流入側部材120の一端部の内周面の雌ねじ126と流出側部材130の一端部の外周面の雄ねじ132とのねじ結合によって、流入側部材120と流出側部材130とが連結されることで管本体110が形成される。
管本体110の上記構成は一つの実施形態に過ぎず、本発明は上記構成に限定されない。例えば、流入側部材120と流出側部材130との連結は上記のねじ結合に限定されず、当業者に知られた機械部品の結合方法はどれでも適用可能である。また、流入側部材120と流出側部材130との形態は、図2及び図3の形態に限定されず、設計者が任意に選択したり、流体供給管100の用途によって変更したりすることができる。流入側部材120又は流出側部材130は、例えば、スチールのような金属、又はプラスチックや樹脂等の非金属から成る。図2及び図3を一緒に参照すれば、流体供給管100は、内部構造体140を流出側部材130に収納した後に、流出側部材130の外周面の雄ねじ132と流入側部材120の内周面の雌ねじ126とを結合させることによって構成されることが理解される。
内部構造体140は、例えば、スチールのような金属からなる円柱部材を加工する方法又はプラスチックを成形する方法(射出成型する方法なども含まれる)等によって形成される。図2及び図4に示されたように、本実施形態の内部構造体140は、上流側から下流側に向けて、断面が円形の共通の軸部141の上に一体化して形成されている流体拡散部142と、渦巻発生部143と、流動特性提供部145と、誘導部150とを含む。流体拡散部142、渦巻発生部143、流動特性提供部145及び誘導部150のそれぞれは、例えば、一つの円柱部材の一部を切削、旋削、研削の加工を単独で或いはこれらを組み合わせて行うことにより形成される。或いは、3Dプリンターによって金属または樹脂の材料から3次元プリント形成することもできる。
流体拡散部142は、円錐の形態を有し、例えば、円柱部材の一端部を円錐加工することによって形成される。流体拡散部142は流入口111を経て流入側部材120に流入する流体を管の中心部から外側へ、即ち、半径方向へ拡散させる。流体拡散部142は、内部構造体140が管本体110に収納されたときは、流入側部材120のテーパー部124に対応する位置にある(図3参照)。本実施形態においては流体拡散部142が円錐の形態を有するが、本発明はこの実施形態に限定されない。他の実施形態では、流体拡散部142がドームの形態を有する。流体拡散部142は、その他の形態をとることもでき、先端の一点から徐々に同心円的に拡大する形状であればよい。更に他の実施形態では、内部構造体140が流体拡散部142を備えない。これらの変形は以下に説明する他の実施形態においても同様に適用可能である。
渦巻発生部143は、管本体110に内部構造体140が収納された際に、管本体110の上流側に位置する内部構造体140の頭部の一部あるいは全部であって、図2、図4の実施形態では、流体拡散部142の下流に位置する。図示されたように、渦巻発生部143は、円形の断面を有し、長さ方向に沿って直径が一定した軸部141と、3個の螺旋状に形成された翼143-1、143-2、143-3とを含む。図2に示されたように、流体拡散部142の軸部方向の長手方向(流体が全体として流れる方向)の長さl1は、渦巻発生部143の軸部141の長手方向の長さl2より短く、渦巻発生部143の軸部141の長手方向の長さl2は、流動特性提供部145の軸部141の長手方向の長さl3よりは短い。つまり、夫々の長さl1と、l2と、l3との間には、l1<l2<l3の関係が成立する。なお、l1とl2とは、ほぼ同じ長さとすることもでき、或いはl1がl2よりも長くすることもできるが、いずれの場合もl3はl1、l2よりも長い。流体拡散部142の断面積が最大である部分の直径は、渦巻発生部143の軸部141の直径と同一である。他の実施形態では、流体拡散部142の断面積が最大である部分の直径が渦巻発生部143の軸部141の直径より小さくすることも、大きくすることもできる。いずれの場合にも、流体拡散部142の断面積が最大である部分の半径は渦巻発生部143の半径(渦巻発生部143の軸部141の中心から各翼の先端までの距離)より小さいことが好ましい。これらの変形は後述する他の実施形態にも同様に適用可能である。
渦巻発生部143の翼143-1、143-2、及び143-3の各々は、図4に示される通りその先端が軸部141の円周方向に互いに120°ずつずらされており、軸部141の渦巻発生部143に対応する間の外周面に、所定の間隔をあけて反時計まわりに螺旋状に形成されている。本実施形態では翼の個数を3個にしたが、本発明はこのような実施形態に限定されない。例えば、1つまたは2つ、或いは4つ以上の翼を設けるようにしてもよい。また、渦巻発生部143の翼143-1、143-2、及び143-3の形態は、流体が各翼の間を通過する間に渦巻流を起こすことができる形態であれば特に制限されない。本実施形態では、渦巻発生部143は、内部構造体140を管本体110に収納した時に、管本体110の流出側部材130の筒形部134の内周面に近接する程度の外径を有する。なお、ある実施形態によれば、渦巻発生部143が無くてもよい。その場合は、軸部材141は、流動特性提供部145のみ、或いは流動特性提供部145と誘導部150のみ、あるいは他の機能を有する部分を上流側或いは下流側に備えたものであってもよい。このような様々な変形は後述する他の実施形態にも同様に適用可能である。
流動特性提供部145は、渦巻発生部143より所定の区間144を隔てて下流側に形成され、内部構造体140のボディー部の一部又は全部に対応する。図2及び図4に示されたように、流動特性提供部145は、円形の断面を有し直径が一定した軸部141と、軸部141の外周面から突出した網状に形成された複数の突起部(凸部)145pとを含む。本実施形態において、流動特性提供部145の軸部141の直径は、渦巻発生部143及び所定の区間144の軸部141の直径より大きい。従って、渦巻発生部143に流入する流量が十分に確保され、渦巻発生部143による流体の旋回力が十分に大きくなる。そして、渦巻発生部143から所定の区間144を経由して流動特性提供部145に流れる間、流路の断面積が急激に小さくなって流体の流動特性を変化させる。また、渦巻発生部143と流動特性提供部145との間には、直径の差によって段差が存在する。そこで、流体の流れを良くするために、必要に応じて、区間144を、軸体141の直径が漸次増大するテーパー形状とすること、或いは、流動特性提供部145の複数の突起部145pの間には流体を誘い込むための溝が、後述の螺旋流路の少なくとも流入口に形成されている構成を取る。このような構成とすることは後述の他の実施形態においても同様に適用可能である。
図5は、流動特性提供部145に形成される一つの突起部145pの形状を拡大して示す。突起部145pの夫々は、円柱部材を切削等の加工をして形成した場合は、天面(上面)は元の円柱部材の外周面であって、略ひし形(頂角は略30度)である。底面(下面)が軸部141の外周面であり、略平行四辺形である。本実施形態においては、突起部145pの高さ方向(軸部141の半径方向)の底面から全体の高さの略1/3のところに段差145p-d1が設けられていて、上段と第2段目が構成される。勿論この段差145p-d1の高さは、全体の高さの1/2のところにする、あるいは、2/3のところにするなど適宜変更可能である。この段差145p-d1は、軸部141の円周方向に平行に形成される。或いは、段差145p-d1は、円周方向に平行であって、半径方向には垂直となる。この段差145p-d1を作るのは、エンドミルを用いた切削工程など、切削、旋削、研削の加工を単独で或いはこれらを組み合わせて行うことにより形成される。
図6は本実施形態に係る突起部145pと流路145rの形成方法の一例を示す。図6に示されたように、円柱部材の長さ方向(図面の左右方向)に対して90度の方向に一定の間隔を持つ複数のライン(平行に流れる例えば14本の円環状の閉流路)と、上記長さ方向に対して所定の角度(例えば、60度)に傾いた一定の間隔のライン(複数本、例えば12本の螺旋状に流れる螺旋流路)を交差させ、90度の方向のラインの間を一回ずつ飛ばして切削等加工すると共に、傾いたラインの間を一回ずつ飛ばして切削等加工する。このようにして、軸部141の外周面から突出した複数の突起部145pが上下(円周方向)、左右(軸部141の長さ方向)に一つずつ飛ばして規則的に形成される。このとき、突起部145pには上述したように、段差145p-d1を形成することで、軸部141の半径方向においては、中心に近い方から下面(又は底面)、2段目、上段(天面又は上面)の3層構成となる。それぞれの突起部145pの間に流路145rが形成される。本実施形態において、流動特性提供部145は、内部構造体140を管本体110に収納した時に、管本体110の流出側部材130の筒形部134の内周面に近接する程度の外径を有する。なお、複数の突起部145pの形状は、種々の形状を取り得て、例えば、三角形、多角形、その他の形状と変形することもでき(このとき、夫々の突起部に、少なくとも一つの段差を底面からある高さに設ける)、その配列も図6から適宜(角度、幅など)変更できる。この変更は、以下に説明する他の実施形態においても同様に適用可能である。
本実施形態では、図2に示されたように、流動特性提供部145及び区間144の軸部141の直径は、渦巻発生部143の軸部の直径141より大きいが、同じであってもよい。本実施形態では、流動特性提供部145の下流に、ドーム形状の誘導部150が設けられている。誘導部150によって、中心に向かって誘導された流体は、テーパー部136を過ぎて流出口112を通じて吐き出される。
以下、流体が流体供給管100を通過する間の流動について説明する。インペラ(羽根車)が右折又は左折する電動ポンプによって配管9(図1参照)を経て流入口111を通じて流入された流体は、テーパー部124と流体拡散部142との間を通過しながら管の中心部から外側へ拡散させられる。そして流体は、渦巻発生部143の螺旋状に形成された3個の翼143-1乃至143-3の間を通過して行く。その結果、流体は渦巻発生部143の各翼によって強烈な渦巻流になって、流動特性提供部145に送られる。
そして、流体は流動特性提供部145の複数の菱形突起部145pの間の複数の狭い流路流路145r(具体的には、例えば12本の螺旋流路と14本の円環上の閉流路とからなる交差流路)を通り過ぎる。流体が複数の突起部145pによって形成された複数の狭い流路を通過することで、乱流が生じ多数の微小な渦を発生させる。このような現象によって、流体の混合及び拡散を誘発する。流動特性提供部145の上記構造は、異なる性質を有する二つ以上の流体を混合する場合にも有用である。
また、内部構造体140では、流体が、断面積が大きい上流側(渦巻発生部143)から断面積が小さい下流側(流動特性提供部145の複数の突起部145pの間に形成された流路145r)へ流れるようにする構造を有する。この構造は以下に説明するように流体の静圧力(static pressure)を変化させる。流体に外部エネルギーが加えられない状態での圧力、速度、及び位置エネルギーの関係は次のようなベルヌーイ方程式として表される。

ここで、pは流線内の一点での圧力、ρは流体の密度、υはその点での流動の速度、gは重力加速度、hは基準面に対するその点の高さ、kは定数である。上記方程式として表現されるベルヌーイ定理は、エネルギー保存法則を流体に適用したものであり、流れる流体に対して流線上ですべての形態のエネルギーの合計はいつも一定であるということを説明する。ベルヌーイ定理によると、断面積が大きい上流では、流体の速度が遅くて静圧は高い。これに対して、断面積が小さい下流では、流体の速度が速くなり静圧は低くなる。
流体が液体である場合、低くなった静圧が液体の飽和蒸気圧に到達すると液体の気化が始まる。このようにほぼ同一の温度において静圧がきわめて短い時間内に飽和蒸気圧より低くなって(水の場合、3000-4000Pa)液体が急激に気化する現象をキャビテーション(cavitation)と称する。本発明の流体供給管100の内部構造はこのようなキャビテーション現象を誘発する。キャビテーション現象によって液体のうちに存在する100ミクロン以下の微小な気泡核を核として液体が沸騰したり溶存気体の遊離によって小さい気泡が多数生じたりする。すなわち、流体が流動特性提供部145を通じながら多数のファインバブルが発生する。特に、本実施形態において、流動特性提供部145の軸部141の直径が渦巻発生部143の軸部141の直径より大きいので、流体が渦巻発生部143から流動特性提供部145に流れる間に流路が急激に狭くなり、その結果、上述したキャビテーション現象が一層増幅される。更に、流動特性提供部145の複数の突起部145pには、段差145p-d1が設けられていることにより、流路が更に複雑となって、乱流(例えば渦)が発生し、断面積の細い流路が複雑に形成され、細い流路では流体の速度が速くなり静圧が低くなるため、後述する流体のキャビテーション現象の誘発を促進し、効果的にファインバブルを発生することになる。
そして、水の場合、1つの水分子が他の4個の水分子と水素結合を形成でき、この水素結合ネットワークを破壊することは容易ではない。そのために、水は水素結合を形成しない他の液体に比べて沸点や融点が非常に高いし、高い粘度を示す。水の沸点が高い性質は優秀な冷却効果をもたらすので、研削等を行う加工装置の冷却水として頻繁に用いられるが、水分子の大きさが大きくて加工箇所への浸透性や潤滑性は良くないという問題がある。そこで、通常は水でない特殊な潤滑油(即ち、切削油)を単独に、又は、水と混合して用いる場合も多い。ところで、本発明の流体供給管を用いれば、上記したキャビテーション現象によって水の気化が起き、その結果、水の水素結合ネットワークが破壊されて粘度が低くなる。また、気化によって発生するファインバブルは浸透性及び潤滑性を向上させる。浸透性の向上は結果的に冷却効率を増加させる。従って、本発明によると、特殊な潤滑油を使うこと無しに、水だけを用いても加工品質、即ち、工作機械の性能を向上させることができる。
流動特性提供部145を通過した流体は、誘導部150を経由して内部構造体140の端部に向かって流れる。流動特性提供部145の複数の狭い流路から流出側部材130のテーパー部136へ流れると流路が急激に広くなる。流体は流出口112を通じて流出され、ノズル6を通じて研削箇所Gに向かって吐き出される。流体がノズル6を通じて吐き出される時に、流動特性提供部145で発生した多数のファインバブルが大気圧に露出し、研削刃2と被加工物Wにぶつかってバブルがこわれたり爆発したりして消滅する。このようにバブルが消滅する過程で発生する振動及び衝撃は、研削箇所Gで発生するスラッジや切りくずを効果的に除去する。換言すれば、ファインバブルが消滅しながら研削箇所Gの周囲の洗浄効果を向上させる。
本発明の流体供給管100を、研削装置、切削装置、ドリル、等の様々な工作機械における加工液供給部に適用可能である。工作機械等の流体供給部に設けることによって、研削刃と被加工物とで発生する熱を従来に比べてより効果的に冷却させることができ、浸透性及び潤滑性が良くなって加工精度を向上させることができる。また、被加工物の切りくずを加工箇所から効果的に除去することで、切削刃等の工具の寿命を延長させ、工具の取換えのために消耗する費用を節減することができる。更に、突起部145pに段差145p-d1を設けたことによって、突起部145pの側面の一部が切り欠かれ、突起部145p間の流路の断面積が結果として大きくなることで、流動特性提供部145の流路の断面積が大きくなり、流路を流れる流体の流量が増えることで、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待されるので、流体の粘性が高い場合には、特に有用である。
尚、本実施形態において、1つの円柱部材を加工して内部構造体140の流体拡散部142、渦巻発生部143、流動特性提供部145、誘導部150を一体形成するので、内部構造体140が一体化した1つの部品として製造される。従って、内部構造体140を流出側部材130の内部に収納した後に、流出側部材130と流入側部材120とを結合(例えば、流出側部材130の雄ねじ132と流入側部材120の雌ねじ126とのねじ結合による)する簡単な工程だけで、流体供給管100を製造することができる。また、渦巻発生部143と流動特性提供部145との位置合わせや寸法のマッチングに大きく注意しなくても良いので、加工や組み立てに必要な時間及び費用を節減することができる。
本発明の一実施形態の流体供給管は、2つ以上の流体(液体と液体、液体と気体、又は、気体と気体等)を混合する装置にも効果的に利用することができる。特に、流動特性提供部145の突起部145pには、一つの段差145p-d1が設けられていることにより、流体に乱流が生じ、流体の混合効率が良くなる。例えば、この流体供給管を燃焼エンジンに適用すれば、燃料と空気とが十分に混ざり合うことによって燃焼効率が向上する。また、この流体供給管を洗浄装置に適用すれば、通常の洗浄装置に比べて洗浄効果をより向上させることができる。更には、水耕栽培装置にこの流体供給管を用いて、供給水の溶存酸素を増加させて、水中の酸素量(溶存酸素濃度)を維持又は上昇させることにも利用できる。
(第1実施形態の変形例)
次に、第1実施形態の変形例につき、図7乃至図9を参照して説明する。本変形例は、第1の実施形態と異なり、突起部に2つの段差を設けたところに差異がある。その他の点は第1の実施形態と同じであるので、同一箇所には同じ符号を付して、説明を省略する。図7は、内部構造体1140の3次元斜視図であり、流動特性提供部1145の網状に設けられた軸体141上の突起部1145pの拡大図を図8に示す。本変形例では、突起部1145pの高さ方向(軸部141の半径方向)の底面から全体の高さの略1/3のところに段差1145p-d1が、略2/3のところに段差1145p-d2が夫々設けられていて、上段と第2段目と第3段目が構成される。この段差1145p-d1及び1145p-p2は、軸部141の円周方向に平行に形成される。或いは、段差1145p-d1、1145p-d2は、円周方向に平行であって、半径方向には垂直となる。勿論、この段差1145p-d1、1145p-d2の高さは、適宜変更可能である。更には、この段差は3つ以上としてもよい。この段差1145p-d1、1145-d2を作るのは、エンドミルを用いた切削工程など、切削、旋削、研削の加工を単独で或いはこれらを組み合わせて行うことにより形成される。
図9は、本変形例に係る突起部1145pと流路1145rの形成方法の一例を示す。図6にて示した第1の実施形態と同様に、突起部1145p及び流路1145rは形成される。このとき、突起部1145pに段差1145p-d1、1145p-d2を形成することで、軸部141の半径方向においては、中心に近い方から下面(又は底面)、3段目、2段目、上段(天面又は上面)の4層構成となる。それぞれの突起部1145pの間に流路1145rが形成される。この流路1145rも、第1実施形態と同様に、円柱部材の長さ方向(図面の左右方向)に対して90度の方向に一定の間隔を持つ複数のライン(平行に流れる例えば14本の円環状の閉流路)と、上記長さ方向に対して所定の角度(例えば、60度)に傾いた一定の間隔のライン(複数本、例えば12本の螺旋状に流れる螺旋流路)を交差させたものとなる。なお、複数の突起部1145pの形状は、断面が略ひし形ないし平行四辺形(または略四角形)のもののほか、種々の形状を取り得て、例えば、三角形、多角形、その他の形状と変形することもでき(このとき、夫々の突起部に、少なくともふたつの段差を底面から夫々ある高さに設ける)、その配列も図9から適宜(角度、幅など)変更できる。
したがって、流動特性提供部1145の突起部1145pには、少なくとも2つの段差1145p-d1、1145p-d2が形成されることで、流体に乱流がより生じやすくなり、流体の拡散、撹拌或いは混合の効率が上昇する。また、断面積の細い流路にて、流体の速度が速くなり静圧の低下によりキャビテーション現象の発生を促進し、ファインバブルの発生に効果的なものとなる。加えて、段差1145p-d1、1145p-d2によって、突起部1145pの側面の一部が切り欠かれ、突起部1145p間の流路の断面積が結果として大きくなることで、流れる流体の流量が全体的に増え、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待され、流体の粘性が高い場合にはより有用なものとなる。
(第2の実施形態)
図10Aと図10Bは、本発明の第2実施形態に係る流体供給管200の側面分解図と側面透視図を示す。本実施形態においては、本実施形態は、第1の実施形態とは、内部構造体の渦巻発生部と流体特性提供部の間の所定区間にテーパーをつけた点と、流体の流出部に誘導部を設けなくした点とが相違する。その他の点は第1の実施形態と同じであるので、同一箇所には同じ符号を付して、説明を省略する。
本実施形態においては、流体供給管200に内設する内部構造体240の渦巻発生部143と流体特性提供部145との間の所定区間244には、テーパーが設けられている。つまり、渦巻発生部143の部分の軸体の直径は、渦巻発生部145の部分の軸体の直径より小さいので、その大きさの変化をなだらかにするため、漸次直径が増大するテーパー形状となっている。また、内部構造体240は、一つの軸体上に上流から流体拡散部142、渦巻発生部143、所定区間244、流動特性提供部145が一体形成されていて、最下流側には、誘導部を設けない構成としている。
本実施形態においても、流動特性提供部145の突起部145Pには、第1の実施形態同様に、ひとつの段差145p-d1(図5参照)を設ける。或いは、突起部145pに第1の実施形態の変形例のように2つの段差(図8参照)或いはそれ以上の段差を設けるようにしてもよい。このような段差をひとつ以上突起部に設ける構成によって、流体に乱流がより生じやすくなり、流体の拡散、撹拌或いは混合の効率が上昇する。また、断面積の細い流路により、流体の速度が速くなり静圧の低下によりキャビテーション現象の発生を促進し、ファインバブルの発生に効果的なものとなる。加えて、流れる流体の流量が全体的に増えることで、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待され、流体の粘性が高い場合にはより有用なものとなる。
(第3の実施形態)
図11Aと図11Bは、本発明の第3実施形態に係る流体供給管300の側面分解図と側面透視図を示す。本実施形態においては、本実施形態は、第2の実施形態とは、流体の流出部に円錐形の誘導部を設けた点が相違する。その他の点は第2の実施形態と同じであるので、同一箇所には同じ符号を付して、説明を省略する。
本実施形態においては、内部構造体340は、一つの軸体上に上流から流体拡散部142、渦巻発生部143、所定区間244、流動特性提供部145、誘導部350が一体形成されていて、最下流側の誘導部350は、円錐形状となっている。流体は円錐形状の誘導部350に沿って、一部が回転しながら誘導されて、流体供給管300の流出口112から流出することになる。
本実施形態においても、流動特性提供部145の突起部145Pには、第1の実施形態同様に、ひとつの段差145p-d1(図5参照)を設ける。或いは、突起部145pに第1の実施形態の変形例のように2つの段差(図8参照)或いはそれ以上の段差を設けるようにしてもよい。このような段差をひとつ以上突起部に設ける構成によって、流体に乱流がより生じやすくなり、流体の拡散、撹拌或いは混合の効率が上昇する。また、断面積の細い流路が形成され、流体の速度が速くなり静圧の低下によりキャビテーション現象の発生を促進し、ファインバブルの発生に効果的なものとなる。加えて、流れる流体の流量が全体的に増えることで、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待され、流体の粘性が高い場合にはより有用なものとなる。
(第4の実施形態)
次に、図12A及び図12Bを参照して本発明の第4の実施形態に係る流体供給管400について説明する。第1の実施形態と同一の構成については、同一の図面符号を用いて、その説明を省略し、差のある部分を詳細に説明する。図12Aは第4の実施形態に係る流体供給管400の側面分解図であり、図14Bは流体供給管400の側面透視図である。図14及び図15において、流体は流入口111から流出口112側へ流れる。
流体供給管400は、管本体110に収納される中空軸タイプの第2の内部構造体460と、第2の内部構造体460の中空部に収納される第1の内部構造体440とを含む。流体供給管400は、第2の内部構造体460の中空部に第1の内部構造体440を入れた後、その状態でこれらを流出側部材130に収納し、第2の内部構造体460の先頭に押え板480を置いた状態で、流出側部材130の外周面の雄ねじ132と流入側部材120の内周面の雌ねじ126とを結合させることによって構成されることが理解される。流入口111を通じて流入される流体は、第2の内部構造体460の中空部と、流出側部材130の内部とに分かれて流れる。
第1の内部構造体440は、例えば、スチールのような金属からなった円柱部材を加工する方法又はプラスチックを成形する方法(射出成型する方法なども含まれる)等によって形成される。その他、3Dプリンターによって、金属または樹脂の材料から3次元プリント形成することもできる。第1の内部構造体440は、上流側から下流側に向けて、断面が円形の共通の軸部441の上に一体化して形成されている流体拡散部442と、第1の渦巻発生部443と、テーパー状の所定区間444と、第1の流動特性提供部445と、第1の誘導部450とを含む。第1の渦巻発生部443が、第1の内部構造体440の頭部の一部又は全部に対応し、第1の流動特性提供部445が、第1の内部構造体440のボディー部の一部又は全部に対応する。頭部は管本体110に第1の内部構造体440が収納された際に管本体110の上流側に位置し、ボディー部は頭部の下流側に位置する。円柱部材を加工して第1の内部構造体440を制作する場合、流体拡散部442は上記円柱部材の一端部を円錐の形態に加工することで形成することができる。流体拡散部442は流入口111を経て流入側部材120に流入される流体を管の中心部から外側へ、即ち、半径方向に拡散させる。本実施形態においては、流体拡散部442が円錐の形態を有するが、本発明はこの実施形態に限定されなく、流体拡散部442は他の形態を有することもできる。一実施形態では、流体拡散部442はドームの形態を有する。
第1の内部構造体440の第1の渦巻発生部443は、第1の実施形態の渦巻発生部143と同様の構造を有し、同様の方法で形成することができる。第1の渦巻発生部443は円形の断面を有し、流体が全体的に流れる方向に沿って直径が一定した軸部441と、3個の螺旋状に形成された翼とを含む。本実施形態において、第1の渦巻発生部443の長さl2は流体拡散部442の長さl1よりは長くて、第1の流動特性提供部445の長さl3よりは短い。また、流体拡散部442の断面積が最大である部分の半径は第1の渦巻発生部443の軸部441の半径と同一である。一方、流体拡散部442の断面積が最大である部分の半径は、第1の渦巻発生部443の軸部の中心から翼の先端までの距離より小さいのが好ましい。第1の渦巻発生部443の翼の各々は、その先端が軸部分の円周方向に互いに120°ずつずらされており、対応する軸部の一端から他端まで外周面に所定の間隔をあけて反時計まわりに螺旋状に形成されている。本実施形態では翼の個数を3個にしたが、本発明はこのような実施形態に限定されない。また、第1の渦巻発生部443の翼の形態は、流体拡散部442によって拡散されて第1の渦巻発生部443に進入した流体が、各翼の間を通過する間に渦巻流を起こすことができる形態であれば特に制限されない。一方、本実施形態では、第1の渦巻発生部443は、第1の内部構造体440を第2の内部構造体460の中空部に収納した時に、第2の内部構造体460の内周面に近接する程度の外径を有する。
第1の内部構造体440の第1の流動特性提供部445は、流体拡散部442と第1の渦巻発生部443とより下流側に形成されている。第1の流動特性提供部445は円形の断面を有し長さ方向に沿って直径が一定した軸部441と、軸部の外周面から突出した複数の突起部445pとを含む。それぞれの突起部は略ひし形の断面を有する柱形をしており、複数の突起部445pが網状に形成されている。それぞれの突起部445pは、軸部の表面から半径方向に外側へ向かって突出した形態になるように、例えば、円柱部材(軸部)の外周面を、複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した円環状の閉流路とが交差するように、切削或いは研削加工することによって形成される。このとき、突起部445pには、第1の実施形態やその変形例と同様に、一乃至複数の段差(図5、図8参照)が形成されていて、流路を複雑にしている。第1の流動特性提供部445の軸部の直径は第1の渦巻発生部443の軸部の直径より大きい。そのため、両者間で流体がスムーズに流れるようにテーパー状の所定区間444が設けられている。他の実施形態においては、第1の流動特性提供部445の軸部441の直径は第1の渦巻発生部443の軸部441の直径と同じとする。本実施形態では、第1の流動特性提供部445は、第1の内部構造体440を第2の内部構造体460の中空部に収納した時、第2の内部構造体460の内周面に近接する程度の外径を有する。突起部の断面の形態は略ひし形に限定されず、三角形又は他の多角形であっても良い。
第1の内部構造体440の第1の誘導部450は、例えば、円柱部材の下流側の端部をドーム形に加工して形成する。第1の流動特性提供部445と、第1の誘導部450との間には、第1の流動特性提供部445の軸部441が延びている。本実施形態では、この軸延長部446の長さl4は、第1の内部構造体440が第2の内部構造体460の中空部に収納された時、第1の内部構造体440の第1の誘導部450が第2の内部構造体460外に突出するように決まる。一例では、軸延長部446の長さl4が第2の内部構造体460の第2の誘導部470の長さl5と同一である。本実施形態では、第1の誘導部450がドーム形態を有するが、本発明はこの実施形態に限定されなく、第1の誘導部450は他の形態(例えば、円錐形)を有することも可能である。或いは、第1の内部構造体440は誘導部を含まないことも可能である。
第2の内部構造体460は、中空軸の形態を有し、例えば、スチール等の金属から成った円柱部材を加工する方法、又はプラスチックを成形(例えば射出成型)する方法等によって形成される。その他、3Dプリンターによって、金属または樹脂の材料から3次元プリント形成することもできる。第2の内部構造体460は、上流側から下流側に向けて、共通の中空軸部材461の上に一体化して形成されている第2の渦巻発生部463と、テーパー形状の所定区間464と、第2の流動特性提供部465と、第2の誘導部470とを含む。第2の渦巻発生部463が、第2の内部構造体460の頭部の一部又は全部に対応し、第2の流動特性提供部465が、第2の内部構造体30のボディー部の一部又は全部に対応する。頭部は管本体110に第2の内部構造体460が収納された際に管本体110の上流側に位置し、ボディー部は頭部の下流側に位置する。本実施形態において、第2の内部構造体460の内径(即ち、中空部の直径)は、流入口側が流出口側より大きい。第2の内部構造体460の中空部の流入口471を通じて第1の内部構造体440が挿入され、第2の内部構造体460の中空部の流出口472を通じて第1の内部構造体440の第1の誘導部450が突出する。
第2の内部構造体460の第2の渦巻発生部463は、第1の実施形態の渦巻発生部143と同様の構造を有し、同様の方法で形成することができる。第2の渦巻発生部463は円形の断面を有し長さ方向に沿って直径が一定した軸部461と、3個の螺旋状に形成された翼とを含む。円柱部材を加工して第2の内部構造体460を制作する場合、第2の渦巻発生部463は、上記円柱部材の一端部を加工することで形成される。第2の渦巻発生部463の翼の各々は、その先端が軸部の円周方向に互いに120°ずつずらされており、軸部の一端から他端まで外周面に所定の間隔をあけて反時計まわりに螺旋状に形成されている。本実施形態では翼の個数を3個にしたが、本発明はこのような実施形態に限定されない。また、第2の渦巻発生部463の翼の形態は、第1の内部構造体440の流体拡散部442によって拡散されて第2の渦巻発生部463に進入した流体が、各翼の間を通過する間に渦巻流を起こすことができる形態であれば特に制限されない。本実施形態では、第2の渦巻発生部463は、第2の内部構造体460を管本体110に収納した時に、管本体110の流出側部材130の筒形部134の内周面に近接する程度の外径を有する。
第2の内部構造体460の第2の流動特性提供部465は、第1の実施形態の流動特性提供部145と同様の構造を有し、同様の方法で形成することができる。具体的には、第2の流動特性提供部465は、円形の断面を有し軸部461の長さ方向に沿って直径が一定した軸部と、軸部の外周面から突出して形成された複数の突起部465pとを含む。それぞれの突起部465pは略ひし形の断面を有する柱形をしており、複数の突起部465pが網状に形成されている。それぞれの突起部は、軸部461の表面から半径方向に外側へ向かって突出した形態になるように、例えば、円柱部材(軸部)の外周面を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した円環状の閉流路とが交差するように、切削や研削加工等することによって形成される。このとき、突起部465pには、第1の実施形態やその変形例と同様に、一乃至複数の段差(図5、図8参照)が形成されていて、流路を複雑にしている。第2の流動特性提供部465の軸部の直径は第2の渦巻発生部463の軸部の直径より大きく、両者間で流体がスムーズに流れるようにテーパー状の所定区間464が設けられている。本実施形態においては、第2の流動特性提供部465は、第2の内部構造体460を管本体110に収納した時、管本体110の流出側部材130の筒形部134の内周面に近接する程度の外径を有する。
第2の内部構造体460の第2の誘導部470は、例えば、円柱部材の下流側の末端の部分を截頭ドーム(頭部を切りとったドーム)の形に加工することで形成する。図示されるように、第2の流動特性提供部465と第2の誘導部470との間には、第2の流動特性提供部465の軸部461が延びている。この軸延長部466の長さは、例えば、加工の利便性、第1の内部構造体440の寸法に基づいて決まる。なお、第2の誘導部470は截頭ドームの形に限定されなく、他の形態を有することも可能である。他の実施形態においては、第2の誘導部470を截頭円錐形に形成する。
第2の内部構造体460の中空部は、流入口471側の内径が、流出口472側の内径より大きいことが好ましい。本実施形態において、第2の内部構造体460は、流入口471から第2の流動特性提供部465の軸延長部466までは同一の内径を有し、第2の誘導部470ではそれより小さい内径を有する。従って、第2の内部構造体460の中空部において軸延長部466と第2の誘導部470の境界には段差468が存在する。これによって、第2の内部構造体460の流入口471を通じて、第1の内部構造体440を第2の内部構造体460の中空部に収納することができるとともに、第1の内部構造体440が流出口472を通じて外部に離脱することを防ぐことができる。第2の誘導部470の内径の大きさは、第1の内部構造体440の第1の誘導部450の外径よりは大きい。
図12Aに示されたように流体供給管400は押え板480を含んでおり、押え板480は、例えば、スチールのような金属又はプラスチックからなる。本実施形態では、図示されたように、押え板480は、第1の内部構造体440が管本体110の流入口111を通じて離脱することを防ぐ。具体的には、第2の内部構造体460の中空部に、第1の内部構造体440を入れた後、その状態でこれらを流出側部材130に収納し、第1の内部構造体440の流体拡散部442が押え板480を通じて突出するように第2の内部構造体460の先頭に押え板480を置いた状態で、流出側部材130の外周面の雄ねじ132と、流入側部材120の内周面の雌ねじ126とのねじ結合によって、流体供給管400が構成される。上記の組み立て状態で、第1の内部構造体440は、押え板480によって管本体110の流入口111外に離脱できないと同時に、第2の内部構造体460の流出口472の半径が流入口471の半径より小さいことによって第2の内部構造体460の流出口472の外に離脱できない。押え板480は、第1の内部構造体440を第2の内部構造体460の中空部に拘束させる役割を行う。
以下、流体が流体供給管400を通過する間の流動について説明する。流体は、流入側部材120のテーパー部124の空間を過ぎる間、突出した第1の内部構造体440の流体拡散部442にぶつかって、流体供給管400の中心から外側に向かって(即ち、半径方向に)拡散される。そして、流入された流体の一部は、第1の内部構造体440が収納されている第2の内部構造体460の中空部に流れ込み、残りは第2の内部構造体460が収納されている流出側部材130の内部の空間に流れ込む。
第1の内部構造体440が収納されている第2の内部構造体460の中空部を通じて流れる流体は、第1の渦巻発生部443の反時計方向に螺旋状に形成された3個の翼の間を通過して行く。流体拡散部442は、配管9を通じて流入された流体が効果的に第1の渦巻発生部443に進入するように、流体を誘導する作用を行う。流体は第1の渦巻発生部443の各翼によって強烈な渦巻流になって、第1の流動特性提供部445に送られる。
そして、流体は第1の流動特性提供部445の軸部の外周面に規則的に形成されている複数の突起部445pの間を通り過ぎる。これらの複数の突起部は複数の狭い流路445rを形成する。流体が複数の突起部445pによって形成された複数の狭い流路445rを通過することで、多数の微小な渦を発生させるとともにキャビテーション現象が起こり、その結果ファインバブルが発生する。第1の流動特性提供部445の上記構造は、異なる性質を有する二つ以上の流体を混合する場合にも有用である。
つまり、第1の内部構造体440は、断面積が大きい上流(第1の渦巻発生部443)から断面積が小さい下流(第1の流動特性提供部445の複数の突起部445pの間に形成された流路)へ流体を流す構造を有する。本実施形態に係る流体供給管400の第1の内部構造体440は上記のキャビテーション現象を誘発して、流体が第1の流動特性提供部445を過ぎる間多数のファインバブルが発生する。ファインバブルは流体の浸透性及び潤滑性を向上させ、浸透性の向上は結果的に冷却効率を増加させる。
流体は第1の流動特性提供部445を過ぎて第1の内部構造体440の端部に向かって流れる。流体が第1の流動特性提供部445の複数の突起部445pにより形成された複数の狭い流路445rから第1の内部構造体440の端部に形成されている第1の誘導部25に向かって流れると、流路が急激に広くなる。このとき、第1の内部構造体440のドーム形態の第1の誘導部25の曲面によって、流体は第1の誘導部450の表面に沿って流れるように誘導され、ドーム形態の第1の誘導部450によって中心に向かって誘導された流体は流出側部材130のテーパー部136を過ぎて流出口112を通じて流出される。
第2の内部構造体460が収納されている流出側部材130の内部の空間を通じて流れる流体は、第2の渦巻発生部463の反時計方向に螺旋状に形成されている3個の翼の間を通過して行く。流体は第2の渦巻発生部463の各翼によって強烈な渦巻流になって、第2の流動特性提供部465に送られる。そして、流体は第2の流動特性提供部465の軸部の外周面に規則的に形成された複数の突起部465pの間を通り過ぎる。第2の内部構造体460は、第1の内部構造体440と同様に、断面積が大きい上流(第2の渦巻発生部463)から断面積が小さい下流(第2の流動特性提供部465の複数の突起部465pの間に形成された流路465r)へ流体を流す構造を有する。第2の流動特性提供部465の上記構造によって流体に多数の微小な渦が発生するとともに、キャビテーション現象が起こり、その結果流体にファインバブルが発生する。
流体は第2の流動特性提供部465を過ぎて第2の内部構造体460の端部に向かって流れる。流体が第2の流動特性提供部465の複数の突起部により形成された複数の狭い流路から第2の内部構造体460の端部に形成されている第2の誘導部470に向かって流れると、流路が急激に広くなり、流体は第2の誘導部470の表面に沿って流れるように誘導される。截頭ドーム形の第2の誘導部470によって中心に向かって誘導された流体は流出側部材130のテーパー部136を過ぎて流出口112を通じて流出される。
第2の内部構造体460の中空部を通じて流動した流体と、流出側部材130の内部の空間を通じて流動した流体とは、テーパー部136で合流して流出口112を通じて流出される。
本実施形態においては、1つの部材を加工して第1の内部構造体440の流体拡散部442と、第1の渦巻発生部443と、第1の流動特性提供部445と、第1の誘導部450とを形成するので、第1の内部構造体440が一体化した1つの部品として製造される。また、1つの部材を加工して第2の内部構造体460の第2の渦巻発生部463と、第2の流動特性提供部465と、第2の誘導部470とを形成するので、第2の内部構造体460が一体化した1つの部品として製造される。上記の構造及び寸法関係によって、第1の内部構造体440と、第2の内部構造体460と、押え板480とのセルフアライメントが可能である。従って、第1の内部構造体440を第2の内部構造体460の中空部に入れた状態で、第2の内部構造体460を流出側部材130の内部に入れ、押え板480を第1の内部構造体440の先頭に置いた後、流出側部材130の雄ねじ132と流入側部材120の雌ねじ126とを結合する簡単な工程だけで、流体供給管400を製造することができる。即ち、流体供給管400の部品の組み立てが容易であり、流体供給管400の製造にかかる時間が短縮される。
第4の実施形態においては2個の内部構造体が管本体に収納されるが、3個以上の内部構造体を含む多層の流体供給管を提供する実施形態も可能である。それぞれの内部構造体は流動特性提供部を含むことで、流体供給管に流入する流体に多い量のファインバブルを発生させる。複数の内部構造体の中で少なくとも一つの内部構造体の流体特性提供部の突起部には、一乃至複数の段差を設ける構成によって、流体に乱流がより生じやすくなり、流体の拡散、撹拌或いは混合の効率が上昇する。また、断面積の細い流路が形成され、流体の速度が速くなり静圧の低下によりキャビテーション現象の発生を促進し、ファインバブルの発生に効果的なものとなる。加えて、流れる流体の流量が全体的に増えることで、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待され、流体の粘性が高い場合にはより有用なものとなる。
(第5の実施形態)
次に、図13A及び図13Bを参照して本発明の第5の実施形態に係る流体供給管500について説明する。第1の実施形態と同一の構成については説明を省略し、差のある部分を詳細に説明する。第1の実施形態の構成要素と同一の構成要素に対しては同一の図面符号を使う。図13Aは第5の実施形態に係る流体供給管500の側面分解図であり、図13Bは流体供給管500の側面透視図である。
図示されたように、流体供給管500は管本体110と内部構造体540とを含む。内部構造体540は、上流側から下流側に向かって、断面が円形の共通の軸部541の上に一体化して形成されている流体拡散部542と、第1の渦巻発生部543と、第1の流動特性提供部545と、第2の渦巻発生部547と、第2の流動特性提供部549と、ドーム形状の誘導部550とを含む。内部構造体540は、例えば、スチールのような金属からなる円柱部材を加工する方法又はプラスチックを成形する方法(射出成型する方法なども含まれる)等によって形成される。その他、3Dプリンターによって、金属または樹脂の材料から3次元プリント形成することもできる。
流体拡散部542は第1の実施形態の流体拡散部142と同様の構造を有し、同様の方法で形成することができる。第1の渦巻発生部543は、管本体110に内部構造体540が収納された際に管本体110の上流側に位置する内部構造体340の頭部の一部又は全部に対応する。第1の渦巻発生部543及び第2の渦巻発生部547のそれぞれは第1の実施形態の渦巻発生部143と同様の構造を有し、同様の方法で形成することができる。第1の流動特性提供部545及び第2の流動特性提供部549のそれぞれは第1の実施形態の流動特性提供部145と同様の構造を有し、同様の方法で形成することができる。
誘導部550は、例えば、円柱部材の下流側の端部をドーム形に加工して形成される。誘導部550は、流体供給管500の内部を流れる流体を管の中心に向かって誘導することで、流体が円滑に流出口112を通じて吐き出されるようにする。
そして、第1、第2の流動特性提供部545、549の網状に配列して形成された複数の突起部545p、549pの少なくとも一方においては、第1実施形態或いはその変形例同様に、段差が一乃至複数形成される。従って、流体に乱流がより生じやすくなり、流体の拡散、撹拌或いは混合の効率が上昇する。また、断面積の細い流路が形成され、流体の速度が速くなり静圧の低下によりキャビテーション現象の発生を促進し、ファインバブルの発生に効果的なものとなる。加えて、流れる流体の流量が全体的に増えることで、流体供給装置の圧力損失を低減することが期待され、流体の粘性が高い場合にはより有用なものとなる。
なお、本実施形態では、内部構造体540の誘導部550は、円柱部材の下流側の端部をドーム形に加工して形成されていたが、円錐形その他の形状としてもよい。あるいは、第2の実施形態のように、誘導部を省略するようにしてもよい。更に、内部構造体540の軸体541の断面円形の直径の大きさは、図13A、図13Bでは各部分が同じ大きさとしたが、第1の渦巻発生部543の軸体の直径大きさが、第1の流動特性提供部545の軸体の直径の大きさより小さくすることや、第2の渦巻発生部547の軸体の直径大きさが第2の流動特性提供部549の軸体の直径の大きさより小さくすることも可能である。また、第1の流動特性提供部545における螺旋流路の本数や円環状の閉流路の本数を、第2の流動特性提供部549における螺旋流路の本数や円環状の閉流路の本数に比べて少なくすること(その結果として、第1の流動特性提供部545の突起545pの大きさが、第2の流動特性提供部549の突起549pの大きさよりも大きくなったり、第1の流動特性提供部545の流路545rの断面積の大きさが第2の流動特性提供部549の流路549rの断面積の大きさよりも大きくなったりする)などに変形することも可能である。
以上の各実施形態の説明では、主に本発明の流体供給装置を工作機械に適用して冷却剤を吐き出す例について説明したが、本発明は流体を供給する様々なアプリケーションに適用可能である。例えば、シャワーノズルに適用可能である。この場合、流体供給装置に所定の温度の水や湯を流入すれば、内部構造体によって水に上述した流動特性が付与されて吐き出されることで、洗浄効果を向上させることができる。或いは、本発明は流体混合装置にも適用可能である。この場合、流体供給装置に異なる特性を有する複数の種類の流体を流入すれば、内部構造体によって複数の種類の流体に上述した流動特性が付与されて流体が混合されて吐き出される。更には、水耕栽培装置に本発明を用いて、供給水の溶存酸素を増加させて、水中の酸素量(溶存酸素濃度)を維持又は上昇させることにも利用できる。加えて、汚染物除去装置のために、特定気体、例えば、空気のほか各種の気体(水素、オゾン、酸素その他)を液体(例えば水)に溶解させ、更にはファインバブル化した気体を含む液体(水)として供給する場合にも、適用できる。
以上、本発明を、複数の実施形態を利用して説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されることではない。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、上記説明及び関連図面から本発明の多くの変形及び他の実施形態を導出することができる。本明細書では、複数の特定用語が使われているが、これらは一般的な意味として単に説明の目的のために使われただけであり、発明を制限する目的で使われたものではない。添付の特許請求の範囲及びその均等物により定義される一般的な発明の概念及び思想を抜け出さない範囲で多様な変形が可能である。
1 研削装置
2 研削刃(砥石)
4 研削部
W 被加工物
G 研削箇所
5 流体供給部
6 ノズル
7、8 ジョイント部
9 配管
P、100、200、300、400,500 流体供給管
110 管本体
120 流入側部材
130 流出側部材
140、1140、240、340、540 内部構造体
141、441、461、541 軸部
145p、1145p、445p、465p、545p、549p 突起部
145r、1145r、445r、465r、545r、549r 流路
145p-d1、1145-d1、1145-d2 段差
440 第1の内部構造体
460 第2の内部構造体
142、442、542 流体拡散部
143、443、463、543、547 渦巻発生部
145、1145、445、465、545、549 流動特性提供部
150、350、450、470、550 誘導部

Claims (22)

  1. 流体供給装置であって、
    収納体と、
    収納体に収納される内部構造体と、
    を有し、
    内部構造体は、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含み、
    複数の突起部には、夫々少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    流体供給装置。
  2. 内部構造体の軸部は、断面が円形であり、
    複数の突起部は、軸部の円周を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した閉流路とが交差して形成されていて、夫々の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体供給装置。
  3. 複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に、夫々ふたつ以上の段差が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の流体供給装置。
  4. 流体供給装置であって、
    収納体と、
    収納体に収納される内部構造体と、
    を有し、
    収納体は、流入口と流出口とを含み、
    内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と第2の部分とを含んでおり、
    第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第2の部分の複数の突起部は、軸部の円周を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した閉流路とが交差して形成されていて、複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に夫々少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    流体供給装置。
  5. 内部構造体は、第1の部分よりも上流側に位置し、収納体の流入口を通じて流入される流体を中心から半径方向へ拡散させて、第1の部分に与える流体拡散部を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の流体供給装置。
  6. 内部構造体の第2の部分の複数の突起部は網状に形成されており、各々の突起部は略ひし形の断面を有した柱形であって、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の流体供給装置。
  7. 内部構造体は下流側の端部に流体を中心に向かって誘導する誘導部を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の流体供装置。
  8. 流体供給装置の収納体に収納される内部構造体であって、
    内部構造体は、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含み、
    複数の突起部には、夫々少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    内部構造体。
  9. 内部構造体の軸部は、断面が円形であり、
    複数の突起部は、軸部の円周を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した閉流路とが交差して形成されていて、夫々の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の内部構造体。
  10. 複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に、夫々ふたつ以上の段差が形成されていることを特徴とする、請求項9に記載の内部構造体。
  11. 流体供給装置の収納体に収納される内部構造体であって、
    内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と第2の部分とを含んでおり、
    第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第2の部分の複数の突起部は、軸部の円周を複数に分割した螺旋状につながる螺旋流路と、軸部の長手方向に複数に分割した閉流路とが交差して形成されていて、複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に夫々少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    内部構造体。
  12. 流体供給装置であって、
    内部構造体と、
    内部構造体を収納するための収納体と、
    を含み、
    収納体は、流入口と流出口とを含み、
    内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と、第2の部分と、第3の部分と、第4の部分とを含んでおり、
    第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第3の部分は、第2の部分より下流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    第4の部分は、第3の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第4の部分の複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に夫々少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    流体供給装置。
  13. 第2の部分の複数の突起部には、軸部の円周方向に対して平行に、夫々少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする請求項12に記載の流体供給装置。
  14. 流体供給装置であって、
    第1の内部構造体と、
    第2の内部構造体と、
    第1の内部構造体と第2の内部構造体とを収納するための収納体と、
    を含み、
    収納体は、流入口と流出口とを含み、
    第1の内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、
    頭部は、収納体に第1の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    中空軸形態の第2の内部構造体は、中空の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、
    頭部は、収納体に第2の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第1の内部構造体の少なくとも一部は、第2の内部構造体の中空部に収納され、
    第2の内部構造体のボディー部の複数の突起部の夫々は、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    流体供給装置。
  15. 第1の内部構造体のボディー部の複数の突起部の夫々は、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする請求項14に記載の流体供給装置。
  16. 流体供給装置の内部構造体であって、
    断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている第1の部分と、第2の部分と
    、第3の部分と、第4の部分とを含んでおり、
    第1の部分は、収納体に内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸
    部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    第2の部分は、第1の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出し
    た複数の突起部とを含んでおり、
    第3の部分は、第2の部分より下流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させ
    るように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    第4の部分は、第3の部分より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出し
    た複数の突起部とを含んでおり、
    第4の部分の複数の突起部の夫々には、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    内部構造体。
  17. 流体供給装置の第1、第2の内部構造体の組合せであって、
    第1の内部構造体は、断面が円形の共通の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、
    頭部は、収納体に第1の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第2の内部構造体は、中空軸形態であって、中空の軸部上に一体化して形成されている頭部と、ボディー部とを含んでおり、
    頭部は、収納体に第2の内部構造体が収納された際、収納体の上流側に位置し、軸部と、流体に渦巻流を発生させるように螺旋状に形成された翼とを含んでおり、
    ボディー部は、頭部より下流側に位置し、軸部と、軸部の外周面から突出した複数の突起部とを含んでおり、
    第1の内部構造体の少なくとも一部は、第2の内部構造体の中空部に収納され、
    第2の内部構造体のボディー部の複数の突起部の夫々は、軸部の円周方向に対して平行に少なくともひとつの段差が形成されていることを特徴とする、
    第1、第2の内部構造体の組合せ。
  18. 請求項1から17のいずれかの内部構造体を含む流体供給装置に、冷却液を流入し、所定の流動特性を与えてから工具や被加工物に吐出させて、冷却するようにした工作機械。
  19. 請求項1から17のいずれかの内部構造体を含む流体供給装置に、水や湯を流入し、所定の流動特性を与えてから吐出させるようにして洗浄効果を高めるようにしたシャワーノズル。
  20. 請求項1から17のいずれかの内部構造体を含む流体供給装置に、複数の異なる特性の流体を流入し、所定の流動特性を与えて、この複数の流体を混合したのち吐出させるようにした流体混合装置。
  21. 請求項1から17のいずれかの内部構造体を含む流体供給装置に、水を流入し、溶存酸素を増加させてから吐出させる水耕栽培装置。
  22. 請求項1から17のいずれかの内部構造体を含む流体供給装置に、特定気体を溶解した水を流入し、ファインバブル化した特定気体を吐出させる汚染物除去装置。
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