JP7352808B2 - パネル材及びパネル材集合体 - Google Patents
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Description
(1)パネル材1aの施工例
図1は、本発明の実施の形態1によるパネル材1aの一施工例を示した図である。この図には、多数のパネル材1aが、建物内の壁面に取付けられた様子が示されている。これらのパネル材1aは、上下方向及び左右方向にそれぞれ整列するように二次元的に配置され、敷き詰められた多数のパネル材1aによって一つの面が形成されている。
図2~図7は、図1のパネル材1aの一構成例を示した図である。図2~図4は、パネル材1aの正面図、右側面図及び背面図であり、図5は、図2のA-A切断線による断面を示した断面図であり、図6及び図7は、図5の領域A1及びA2を拡大して示した拡大図である。なお、図3及び図4には、1つのパネル材1aのみが示されているが、図2及び図5~図7には、2以上のパネル材1aが施工面2に取付けられた状態が示されている。
フロントパネル10は、パネル材1aの前面を形成する平板形状の部材である。例えば、樹脂又は金属を加工した平板基材の前面に、紙、樹脂、布帛、木材、金属、セラミックなどの各種素材からなる化粧材を貼付した厚さ5mm程度の平板がフロントパネル10として用いられる。図示したフロントパネル10は矩形であるが、フロントパネル10の形状は任意であり、正方形、長方形、三角形、五角形のいずれであってもよいし、その他の多角形であってもよい。また、曲線を含む形状であってもよい。
フレーム11は、フロントパネル10の裏面に取り付けられ、フロントパネル10の強度を向上させる支持枠部材である。フレーム11は、フロントパネル10の外形と同一又はそれに近い形状を有し、フロントパネル10の周縁に沿って配置される。また、フレーム11は、フロントパネル10のフレーム内領域31を取り囲む環状の形状からなる。ただし、フレーム11の一部は、フロントパネル10の周縁から後退して配置され、フロントパネル10の周縁との間にフレーム外領域32が形成されている。
エキサイター12は、フロントパネル10を振動させる励振装置であり、フロントパネル10とともに平面スピーカを構成する。エキサイター12は、図示しない磁気回路及びボイスコイルを内蔵し、外部から入力される音声信号に基づいて、磁気回路及びボイスコイルが前後方向に相対的に移動して振動する。
スピーカユニット13は、振動板の並進運動により音を出力する装置であり、周知のスピーカユニットが用いられる。例えば、円錐型の振動板を利用するコーン形スピーカが用いられる。スピーカユニット13は、図示しない振動板、磁気回路及びボイスコイルを内蔵し、外部からの音声信号に基づいて、磁気回路及びボイスコイルが相対的に移動し、振動板を振動させる。このとき、振動板が、剛体として前後方向に並進運動することにより、音を発生させる。
スロート14は、スピーカユニット13の出力音をフロントパネル10の前方へ伝搬させる音波路を形成する手段である。スロート14は、一端に入力開口、他端に出力開口が形成された筒状体であり、スロート14の内部空間を通って、入力開口から出力開口へ音波を伝搬させることができる。スロート14の入力開口は、スピーカユニット13の放音面と対向し、スロート14の出力開口は、フロントパネル10の前面と同一の方向、つまり、前方を向くように配置される。
取付フック15及び支持フック16は、施工面2に対し、パネル材1aを着脱可能に取り付けるための取付手段である。パネル材1aの取付フック15を施工面2の支持フック16と係合させることにより、パネル材1aを施工面2に取り付けることができる。
図8~図11は、スロート14の詳細構成の一例を示した図である。図8~図10は、スロート14の斜視図、正面図及び底面図であり、図11は、図9のB-B切断線によるスロート14の切断面を示した断面図である。
a)平面スピーカの出力音
フロントパネル10の背面にエキサイター12を設け、エキサイター12がフロントパネル10を励振することにより、フロントパネル10を平面スピーカの振動板として機能させることができる。このため、スペース効率を損なわず、美観も損なうことなく、パネル材1aの前方に向けて音を出力することができる。また、パネル材1aの前面を形成し、室内空間に対向するフロントパネル10を励振することにより、大きな音圧を確保することができる。
スピーカユニット13は、フロントパネル10の背面空間に設けられ、スピーカユニット13の音は、フロントパネル10の隙間から前方に向かって出力される。このため、視認できないように配置されたスピーカユニット13の音をパネル材1aの前方に出力することができ、美観を損なうことなく、音を出力することができる。また、振動板が並進運動を行うスピーカユニット13を用いることにより、高音質の音を出力することができる。
パネル材1aは、フロントパネル10を振動板とする平面スピーカと、フロントパネル10の背面空間に配置され、その音がフロントパネル10の周縁を回り込んで前方へ出力されるスピーカユニット13とを備えることにより、音圧と音質を両立させ、あるいは、バランスさせた音を出力することが可能になる。
パネル材1aが音声出力機能を有することにより、別途、室内空間に音声出力装置を設置する必要がなく、室内空間の利用効率を向上させることができる。また、フロントパネル10の背面にエキサイター12を設けるとともに、フロントパネル10の背面空間にスピーカユニット13及びスロート14を配置することにより、美観を損ねることもない。
実施の形態1では、スロート14を用いて、スピーカユニット13の音を前方に出力するパネル材1aの例について説明した。これに対し、本実施の形態では、施工面2による反射を利用して、スピーカユニット13の音を前方に出力するパネル材1bについて説明する。
実施の形態2では、スピーカユニット13の音を施工面2で反射させて前方に出力する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、スピーカユニット13の音を反射面で反射させて前方に出力する場合について説明する。
2 施工面
10 フロントパネル
11 フレーム
11a~11d フレーム材
12 エキサイター
13 スピーカユニット
131 放音面
14 スロート
141 入力開口
142 出力開口
143 中空部
144 直線部
145 屈曲部
146 位置決め当接部
15 取付フック
16 支持フック
17 スピーカ支持部
18 反射部材
181 反射面
31 フレーム内領域
32 フレーム外領域
Claims (11)
- 施工面に対し着脱可能に取付けられ、隣接するパネル材との間に隙間が形成されるように前記施工面上に配置され、建物の内装面又は外装面を形成するためのパネル材において、
前記施工面に沿って配置され、前記施工面との間に背面空間を形成するフロントパネルと、
前記フロントパネルの背面に取付けられ、前記フロントパネルを振動させて前方に向けて放音するためのエキサイターと、
前記背面空間内に設けられ、前記隙間を介して放音するためのスピーカユニットと、を備えたことを特徴とするパネル材。 - 前記エキサイターには、低音域用の音声信号が入力され、前記スピーカユニットには、高音域用の音声信号が入力されることを特徴とする請求項1に記載のパネル材。
- 前記スピーカユニットは、前記エキサイターよりも前記フロントパネルの周縁に近い位置に配置され、その放音面が前記フロントパネルの周縁側に向けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパネル材。
- 前記フロントパネルの背面に取り付けられ、前記エキサイターを取り囲むフレームを備え、
前記スピーカユニットは、前記フレームに支持されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のパネル材。 - 前記スピーカユニットから前記フロントパネルの周縁に向かって延びる音波路を形成するスロートを備えたことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のパネル材。
- 前記スロートは、前記スピーカユニットの放音面と対向し、前記スピーカユニットからの音が入力される入力開口と、前記フロントパネルの前面と同じ方向に向けられ、前記音を出力するための出力開口と、を備えたことを特徴とする請求項5に記載のパネル材。
- 前記スロートは、前記入力開口から前記フロントパネルに沿って延びる直線部と、前記フロントパネルの縁部を回り込むように屈曲し、前記出力開口に至る屈曲部とを有することを特徴とする請求項6に記載のパネル材。
- 前記スピーカユニットの放音面及び前記スロートの入力開口は、前記フロントパネルと略直交するように配置されることを特徴とする請求項6又は7に記載のパネル材。
- 前記スピーカユニットは、放音面を前記フロントパネルの周縁側かつ施工面側に向けて斜めに配置され、
前記スピーカユニットの出力音が前記施工面で反射され、前記隙間を介して前記フロントパネルよりも前方へ出力されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のパネル材。 - 前記施工面に対し角度をなす反射面を備え、
前記スピーカユニットの出力音が、前記反射面によって反射され、前記隙間を介して出力されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のパネル材。 - 施工面に対し着脱可能に取付けられ、隣接するパネル材との間に隙間が形成されるように前記施工面上に二次元的に配置された複数の前記パネル材からなり、建物の内装面又は外装面を形成するパネル材集合体において、
前記パネル材は、
前記施工面に沿って配置され、前記施工面との間に背面空間を形成するフロントパネルと、
前記フロントパネルの背面に取付けられ、前記フロントパネルを振動させて前方に向けて放音するためのエキサイターと、
前記背面空間内に設けられ、前記隙間を介して放音するためのスピーカユニットと、を備えたことを特徴とするパネル材集合体。
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大日本印刷とTOA 音と空間デザインをパッケージにしたサービスを共同で開始,大日本印刷株式会社ウェブサイト,2019年03月04日,[2023年2月20日検索], <URL: https://www.dnp.co.jp/news/detail/1191076_1587.html> |
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