JP7352488B2 - 低分子量ポリオレフィン - Google Patents

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Description

本発明は、低分子量ポリオレフィンに関する。
低分子量ポリオレフィンは、樹脂の表面改質剤、顔料分散剤および相溶化剤などとして幅広く用いられており、さらに該低分子量ポリオレフィンを例えば不飽和(ポリ)カルボン酸で変性した変性ポリオレフィンについても樹脂改質剤として幅広く用いられている。
低分子量ポリオレフィンの製造方法としては、例えば、ポリオレフィンを連続的に熱減成する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10-158329号公報
しかしながら、上記技術であっても、変性ポリオレフィン製造時の反応性については、十分に満足できるものではなかった。
本発明の目的は、反応性に優れる低分子量ポリオレフィンを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、エチレン単位とプロピレン単位との重量比[エチレン単位/プロピレン単位]が2/98~50/50であって、下記要件(1)~(3)をいずれも満たす低分子量ポリオレフィン(A)である。
(1)炭素数1000個当たり0.5~20個の二重結合を有する
(2)数平均分子量(Mn)が1,000~50,000
(3)プロピレン部分のアイソタクティシティーが1~50%
本発明の低分子量ポリオレフィン(A)は、以下の効果を奏する。
(1)反応性に優れる。
(2)溶剤溶解性に優れる。
(3)溶剤に溶解したプライマーは、基材との密着性に優れる。
<低分子量ポリオレフィン(A)>
本発明の低分子量ポリオレフィン(A)は、エチレンとプロピレンとを構成単量体として含む。
上記エチレン単位とプロピレン単位との重量比[エチレン単位/プロピレン単位]は、2/98~50/50であり、好ましくは5/95~40/60、さらに好ましくは10/90~30/70である。
重量比[エチレン単位/プロピレン単位]が、2/98未満の場合、基材との密着性に劣り、50/50を超えると反応性に劣る。
上記重量比[エチレン単位/プロピレン単位]は、例えば、H-MNRにより算出できる。
前記(A)には、エチレン、プロピレン以外にその他の単量体を構成単量体としてもよい。その場合、(A)を構成する全単量体の重量に基づいて、その他の単量体の重量は、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、とくに好ましくは1重量%以下である。
上記その他の単量体としては、例えば、1-および2-ブテン、イソブテン、炭素数[Cと略記することがある]5~30のα-オレフィン(1-ヘキセン、1-デセン、1-ドデセン等)、C4~30の不飽和単量体(例えば、酢酸ビニル)が挙げられる。
低分子量ポリオレフィン(A)は、下記要件(1)~(3)をいずれも満たす。
(1)炭素数1000個当たり0.5~20個の二重結合を有する
(2)数平均分子量[Mn、と略記することがある]が1,000~50,000
(3)プロピレン部分のアイソタクティシティーが1~50%
上記要件(1):炭素数1000個当たりの二重結合数[(A)の分子末端及び/又は分子鎖中の炭素-炭素の二重結合数]は、0.5~20個であり、好ましくは1.0~18個、さらに好ましくは1.5~15個である。
該二重結合数が0.5未満では、反応性が不十分やMnが過大になる傾向があり、20個を越えると反応性が過大やMnが過小になる傾向がある。
ここにおいて、該二重結合数は、(A)のH-NMR(核磁気共鳴)分光法のスペクトルから求めることができる。すなわち、該スペクトル中のピークを帰属し、(A)の4.5~6ppmにおける二重結合由来の積分値および(A)由来の積分値から、(A)の二重結合数と(A)の炭素数の相対値を求め、(A)の炭素1,000個当たりの該分子末端および/または分子鎖中の二重結合数を算出する。後述の実施例における二重結合数は該方法に従った。
上記要件(2):数平均分子量(Mn)は、1,000~50,000であり、好ましくは1,500~30,000、さらに好ましくは2,000~15,000ある。
該Mnが1,000未満では、基材密着性に劣り、前記二重結合数が過大になる傾向がある。一方、Mnが50,000を超えると、溶剤溶解性が劣り、前記二重結合数が過小になる傾向がある。
本発明におけるGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)によるMn、重量平均分子量(Mw)の測定条件は以下のとおりである。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフ
[「Alliance GPC V2000」、Waters(株)製]
検出装置 :屈折率検出器
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED-B 2本直列
[ポリマーラボラトリーズ(株)製]
カラム温度 :135℃
上記要件(3):プロピレン部分のアイソタクティシティーは、1~50%であり、好ましくは5~45%であり、さらに好ましくは10~40%である。
該アイソタクティシティーが1%未満では、基材との密着性が劣り、該アイソタクティシティーが50%を超えると溶剤溶解性が劣る。
上記アイソタクティシティーは、例えば、13C-NMR(核磁気共鳴分光法)を用いて算出することができる。一般的に、側鎖メチル基は両隣(三連子、トリアッド)、その三連子の両隣隣(五連子、ペンタッド)、更にその五連子の両隣(七連子、ヘプタッド)程度までのメチル基との立体配置(メソ又はラセモ)の影響を受け、異なる化学シフトにピークが観測されることが知られており、立体規則性の評価はペンタッドについて行うことが一般的であり、本発明におけるアイソタクティシティーも、ペンタッドの評価に基づいて算出することができる。
即ち、13C-NMRで得られるプロピレン中の側鎖メチル基由来の炭素ピークについて、ペンタッド各ピーク(H)、ペンタッドがメソ構造のみで形成されるアイソタクティックのプロピレン中のメチル基由来のピーク(H)とした場合、アイソタクティシティ-は、以下の式で算出される。
アイソタクティシティー(%)=[(H)/Σ(H)]×100 (1)
但し、式中、Hはアイソタクチック(ペンタッドがメソ構造のみで形成される)の信号のピーク高さ、Hはペンタッドの各ピーク高さである。
本発明の低分子量ポリオレフィン(A)の製造方法は、例えば、高分子量(好ましくはMnが60,000~400,000、さらに好ましくはMnが80,000~250,000)ポリオレフィン(A0)を熱減成する方法が挙げられる。
(A0)としては、例えば、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/前記その他の単量体共重合体が挙げられ、好ましいのはエチレン/プロピレン共重合体である。
熱減成法には、前記ポリオレフィン(A0)を(1)有機過酸化物不存在下、例えば300~450℃で0.5~10時間、熱減成する方法、および(2)有機過酸化物[例えば2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]存在下、通常180~300℃で0.5~10時間、熱減成する方法等が含まれる。
これらのうち工業的な観点および改質特性の観点から、分子末端および/または分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすい(1)の方法である。
上記(A)のエチレン単位とプロピレン単位との重量比[エチレン単位/プロピレン単位]は、高分子量ポリオレフィン(A0)の重量比[エチレン単位/プロピレン単位]が、そのまま維持される傾向がある。
また、上記要件(1):熱減成温度が高い、熱減成時間が長いほど、炭素数1000個当たりの二重結合数は、大となる傾向がある。
さらに、上記要件(2):(A0)のMnが小、熱減成温度が高い、熱減成時間が長いほど、(A)のMnは小となる傾向がある。
また、上記要件(3):(A0)のアイソタクティシティーが大であるほど、(A)のアイソタクティシティーが大である傾向がある。
また、熱減成後、好ましくは、200~270℃で、炭素数6~12の炭化水素(B)を留去する工程を有することが、後述の(A)中の炭素数6~12の炭化水素(B)の量を調整しやすいため好ましい。該留去は、前記温度で、例えば不活性ガス(窒素等)を、10分間~1時間通気する方法、または減圧する方法が挙げられる。
上記炭素数6~12の炭化水素(B)は、好ましくは炭素数6~12の脂肪族炭化水素、具体的には、(A)を構成する単量体の2量体、3量体、4量体等が挙げられる。
(A)中の(B)の量は、反応性および密着性の観点から、好ましくは0.005重量%~2.0重量%、さらに好ましくは0.01~1.6重量%、とくに好ましくは0.02~1.2重量%である。
この(B)の重量は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC-MS)により、定量できる。
本発明の低分子量ポリオレフィン(A)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要によりさらに種々の添加剤(G)を含有させて、低分子量ポリオレフィン(組成物)としてもよい。
(G)としては、着色剤(G1)、難燃剤(G2)、充填剤(G3)、滑剤(G4)、帯電防止剤(G5)、(A)以外の分散剤(G6)、酸化防止剤(G7)、離型剤(G8)、抗菌剤(G9)、相溶化剤(G10)および紫外線吸収剤(G11)からなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
着色剤(G1)としては、無機顔料[白色顔料、コバルト化合物、鉄化合物、硫化物等]、有機顔料[アゾ顔料、多環式顔料等]、染料[アゾ系、インジゴイド系、硫化系、アリザリン系、アクリジン系、チアゾール系、ニトロ系、アニリン系等]等;
難燃剤(G2)としては、ハロゲン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、硫黄含有難燃剤、珪素含有難燃剤、リン含有難燃剤等;
充填剤(G3)としては、例えば無機充填剤(炭化カルシウム、タルク、クレイ等)および有機充填剤(尿素、ステアリン酸カルシウム等)等;
滑剤(G4)としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ブチル、オレイン酸アミド)、可塑剤(例えば、フタル酸エステル、脂肪族グリコールポリエステル、リン酸エステル、トルエンスルホンアミド等;
帯電防止性向上剤(G5)としては、下記並びに米国特許第3,929,678及び4,331,447号明細書に記載の、非イオン性、カチオン性、アニオン性又は両性の界面活性剤が挙げられる。
(1)非イオン性界面活性剤
AO付加型ノニオニックス、例えば疎水性基(C8~24又はそれ以上)を有する活性水素原子含有化合物[飽和及び不飽和の、高級アルコール(C8~18)、高級脂肪族アミン(C8~24)及び高級脂肪酸(C8~24)等]の(ポリ)オキシアルキレン誘導体(AO付加物及びポリアルキレングリコールの高級脂肪酸モノ-又はジ-エステル);多価アルコール(C3~60)の高級脂肪酸(C8~24)エステルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体(ツイーン型ノニオニックス等);高級脂肪酸(上記)の(アルカノール)アミドの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;多価アルコール(上記)アルキル(C3~60)エーテルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;及びポリオキシプロピレンポリオール[多価アルコール及びポリアミン(C2~10)のポリオキシプロピレン誘導体(プルロニック型及びテトロニック型ノニオニックス)];多価アルコール(上記)型ノニオニックス(例えば多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコールアルキル(C3~60)エーテル及び脂肪酸アルカノールアミド);並びに、アミンオキシド型ノニオニックス[例えば(ヒドロキシ)アルキル(C10~18)ジ(ヒドロキシ)アルキル(C1~3)アミンオキシド]。
(2)カチオン性界面活性剤
第4級アンモニウム塩型カチオニックス[テトラアルキルアンモニウム塩(C11~100)アルキル(C8~18)トリメチルアンモニウム塩及びジアルキル(C8~18)ジメチルアンモニウム塩等];トリアルキルベンジルアンモニウム塩(C17~80)(ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩等);アルキル(C8~60)ピリジニウム塩(セチルピリジニウム塩等);(ポリ)オキシアルキレン(C2~4)トリアルキルアンモニウム塩(C12~100)(ポリオキシエチレンラウリルジメチルアンモニウム塩等);及びアシル(C8~18)アミノアルキル(C2~4)若しくはアシル(C8~18)オキシアルキル(C2~4)トリ[(ヒドロキシ)アルキル(C1~4)]アンモニウム塩(サパミン型4級アンモニウム塩)[これらの塩としては、例えばハライド(クロライド及びブロマイド等)、アルキルサルフェート(メトサルフェート等)及び有機酸(下記)の塩が挙げられる];並びにアミン塩型カチオニックス:1~3級アミン〔例えば高級脂肪族アミン(C12~60)、脂肪族アミン(メチルアミン及びジエチルアミン等)のポリオキシアルキレン誘導体(EO付加物等)及びアシルアミノアルキル若しくはアシルオキシアルキル(上記)ジ(ヒドロキシ)アルキル(上記)アミン(ステアロイロキシエチルジヒドロキシエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等)〕の、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸及びリン酸等)塩及び有機酸(C2~22)塩。
(3)アニオン性界面活性剤
高級脂肪酸(上記)塩(ラウリル酸ナトリウム等)、エーテルカルボン酸[EO(1~10モル)付加物のカルボキシメチル化物等]及びそれらの塩;硫酸エステル塩(アルキル及びアルキルエーテルサルフェート等)、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル及び硫酸化オレフィン;スルホン酸塩[アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、α-オレフィン(C12~18)スルホン酸塩、N-アシル-N-メチルタウリン(イゲポンT型等)等];並びにリン酸エステル塩等(アルキル、アルキルエーテル及びアルキルフェニルエーテルホスフェート等)。
(4)両性界面活性剤:
カルボン酸(塩)型アンフォテリックス[アミノ酸型アンフォテリックス(ラウリルアミノプロピオン酸(塩)等)及びベタイン型アンフォテリックス(アルキルジメチルベタイン及びアルキルジヒドロキシエチルベタイン等)等];硫酸エステル(塩)型アンフォテリックス[ラウリルアミンの硫酸エステル(塩)、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル(塩)等];スルホン酸(塩)型アンフォテリックス[ペンタデシルスルホタウリン及びイミダゾリンスルホン酸(塩)等];並びにリン酸エステル(塩)型アンフォテリックス等[グリセリンラウリル酸エステルのリン酸エステル(塩)等]。
上記のアニオン性及び両性界面活性剤における塩としては、金属塩、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム及びマグネシウム等)及びIIB族金属(亜鉛等)の塩;アンモニウム塩;並びにアミン塩及び4級アンモニウム塩が挙げられる。
分散剤(G6)としては、Mn1,000~20,000のポリマー、例えばビニル樹脂であり、上記低分子量ポリオレフィン以外のビニル樹脂〔ポリハロゲン化ビニル[ポリ塩化ビニル及びポリ臭化ビニル等]、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメチルビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル[ポリ(メタ)アクリル酸メチル等]及びスチレン樹脂[ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン(AS)樹脂等〕等〕;ポリエステル樹脂[ポリエチレンテレフタレート等]、ポリアミド樹脂[6,6-ナイロン及び12-ナイロン等]、ポリエーテル樹脂[ポリエーテルサルフォン等]、ポリカーボネート樹脂[ビスフェノールAとホスゲンの重縮合物等]及びそれらのブロック共重合体等が挙げられる。
酸化防止剤(G7)としては、フェノール化合物〔単環フェノール(2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール等)、ビスフェノール[2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)等]、多環フェノール[1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン等]等〕、硫黄化合物(ジラウリル3,3’-チオジプロピオネート等)、リン化合物(トリフェニルホスファイト等)、アミン化合物(オクチル化ジフェニルアミン等)等;
離型剤(G8)としては、脂肪酸(C8~24)の低級(C1~4)アルコールエステル(ステアリン酸ブチル等)、脂肪酸(C2~24)の多価(2価~4価またはそれ以上)アルコールエステル(硬化ヒマシ油等)、脂肪酸(C2~24)のグリコール(C2~8)エステル(エチレングリコールモノステアレート等)、流動パラフィン等;
抗菌剤(G9)としては、安息香酸、ソルビン酸、ハロゲン化フェノール、有機ヨウ素、ニトリル(2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル等)、チオシアノ(メチレンビスチアノシアネート)、N-ハロアルキルチオイミド、銅剤(8-オキシキノリン銅等)、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、トリハロアリル、トリアゾール、有機窒素硫黄化合物(スラオフ39等)、4級アンモニウム化合物、ピリジン系化合物等;
相溶化剤(G10)としては、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基およびポリオキシアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基(極性基)を有する変性ビニル重合体等:例えば、特開平3-258850号公報に記載の重合体、また、特開平6-345927号公報に記載のスルホン酸基を有する変性ビニル重合体、ポリオレフィン部分と芳香族ビニル重合体部分とを有するブロック重合体等;
紫外線吸収剤(G11)としては、ベンゾトリアゾール[2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、ベンゾフェノン[2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン等]、サリチレート[フェニルサリチレート等]、アクリレート[2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3’1-ジフェニルアクリレート等]等が挙げられる。
低分子量ポリオレフィン中の(G)全体の含有量は、該組成物の全重量に基づいて、例えば20重量%以下、各(G)の機能発現および工業上の観点から好ましくは0.05~10重量%、さらに好ましくは0.1~5重量%である。
該低分子量ポリオレフィンの全重量に基づく各添加剤の使用量は、(G1)は、例えば5重量%以下、好ましくは0.1~3重量%;(G2)は、例えば8%重量以下、好ましくは1~3重量%;(G3)は、例えば5重量%以下、好ましくは0.1~1重量%;(G4)は、例えば8重量%以下、好ましくは1~5重量%;(G5)は、例えば8重量%以下、好ましくは1~3%;(G6)は、例えば1%重量以下、好ましくは0.1~0.5重量%;(G7)は、例えば2重量%以下、好ましくは0.05~0.5重量%;(G8)は、例えば5重量%以下、好ましくは0.01~3%;(G9)は、例えば25重量%以下、好ましくは0.5~20%;(G10)は、例えば15重量%以下、好ましくは0.5~10%;(G11)は、例えば2重量%以下、好ましくは0.05~0.5重量%である。
上記(G1)~(G11)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれの添加剤が該当する添加効果を奏する量をそのまま使用するのではなく、他の添加剤としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
<プラスチック成形品用プライマー>
本発明のプラスチック成形品用プライマー[以下、プライマーと略記することがある]は、前記低分子量ポリオレフィン(A)を含有してなる。プラスチック成形品用プライマーは、好ましくは上記(A)と溶剤(S)とを含有してなる。溶剤(S)としては、公知の溶剤が挙げられるが、好ましいのは芳香族炭化水素(トルエン、キシレン等)である。
その場合、該(A)と該(S)との重量比[(A)/(S)]は、好ましくは10/90~50/50、さらに好ましくは20/80~40/60である。
本発明の低分子量ポリオレフィン(A)は、種々の用途、好ましくは樹脂用改質剤、(酸)変性ポリオレフィン用原料、塩素化ポリプロピレン用原料、ポリウレタン用原料、硬化樹脂原料、接着剤原料、エマルション原料、プライマー用途に好適に使用できる。
以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の部は重量部、モル%以外の%は重量%を表す。
<実施例1>
反応容器に、ポリオレフィン(A0-1)[商品名「Vistamaxx6202」、Exxonmobil社製、以下同じ。]1000gを仕込み、液相に窒素通気しながら、マントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら380℃で40分間の条件で、熱減成を行った。
次に、250℃で20分間、液相に窒素を60mL/分の条件で、通気を行い、ポリオレフィン(A-1)を得た。
ポリオレフィン(A-1)のMnは5,800、炭素1,000個当たりの分子末端および/または分子鎖中の二重結合数は5.3個、アイソタクティシティーは18%であった。
<実施例2~8、比較例1~2>
実施例1において、表1にしたがった以外は、実施例1と同様に行い、各ポリオレフィン(A)を得た。得られた各ポリオレフィン(A)について、下記の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
なお、表1において、熱減成後の通気が「-」の実施例は、熱減成後の通気を行わなかった。
<1>溶剤溶解性
得られた各ポリオレフィン(A)30gと、キシレン70gとを容器に入れ、40℃で3時間、撹拌した後、常温(25℃)で3時間、静置して、ポリオレフィン溶液(固形分濃度30%)を作成した。
作成したポリオレフィン溶液を25℃、1日経過させた溶液の性状を観察した。該ポリオレフィン溶液について以下の<評価基準>にて溶剤溶解性を評価した。
<評価基準>
◎:溶液が透明であり、流動性がある。
○:溶液がわずかにかすみ、流動性がある。
△:溶液のかすみがあり、流動性がない。
×:ほとんど溶解しない。
<2>基材密着性
上記<1>の評価後の各ポリオレフィン溶液を、プライマー溶液として使用して、スプレー機[商品名「EBG-115EXB」、アネスト岩田(株)製]を用いて、ポリオレフィン樹脂基材[商品名「PP1300」、ポリプロピレン、タキン(株)製]表面にスプレー塗布し、80℃にて10分間乾燥(乾燥後膜厚80μm)した。
次に、ポリウレタン塗料[商品名「ユーコートUX‐150」三洋化成工業(株)製]を同様のスプレー機を用いてスプレー塗布し、80℃にて10分間乾燥後(乾燥ウレタン塗料膜厚100μm)の塗装面について、JIS K5400に準拠した碁盤目テープ法による付着性試験(碁盤目試験)を行い、以下の評価基準で、密着性を評価した。
碁盤目100のうち、塗膜が剥離しなかった部分の数を0~100で表し、数値が大きいほど基材と塗膜との密着性が良好であることが示される。
なお、上記<1>において、△、×のものは、スプレーできないため、評価を行わなかった。
<評価基準>
◎:99~100
〇:95~98
△:90~94
×:90未満
<3>反応性
反応容器に、各ポリオレフィン(A)100g、(A)の有する二重結合数に対して、1.5当量の市販の2-メルカプトエタノール「ナカライテスク(株)製」(b-1)、キシレン(c-1)100gを仕込み、窒素通気下で80℃まで加熱昇温して均一溶解させた。 これに、(A)の有する二重結合数に対して、0.5当量の市販の2,2’-アゾイソブチロニトリル「和光純薬(株)製」(D-1)をキシレン(C-2)10gに溶解させた溶液を10分間かけて滴下し、80℃で8時間撹拌を続けた。
その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)でキシレンおよび未反応の2-メルカプトエタノールを留去して、ポリオレフィン(A)の不飽和炭素-炭素二重結合と2-メルカプトエタノールとの反応性を評価した。
反応率(%)=100-100×[(反応後の不飽和炭素-炭素二重結合量)/(反応前の不飽和炭素-炭素二重結合量)]

反応率の数値が大であるほど、反応性が良好であることを示す。
例えば、(A-1)については、(b-1)、(D-1)の仕込み量は、以下のように決めた。
炭素数1000当たりの(A-1):14×1000=14000
(b-1)の仕込み量:78.1×1.5(当量)×5.3(個)/140=4.4g
(D-1)の仕込み量:164×0.5(当量)×5.3(個)/140=3.1g
Figure 0007352488000001
表1の結果から、本発明の低分子量ポリオレフィン(A)は、比較のものと比べて、反応性、溶剤溶解性に優れ、溶剤に溶解したプライマーは、基材との密着性に優れることが分かる。
本発明の低分子量ポリオレフィン(A)は、種々の用途、好ましくは樹脂用改質剤、(酸)変性ポリオレフィン用原料、塩素化ポリプロピレン用原料、ポリウレタン用原料、硬化樹脂原料、接着剤原料、粘着剤原料、エマルション原料、プライマー用途、粘着剤用途に好適に使用できるため、きわめて有用できる。

Claims (3)

  1. エチレン単位とプロピレン単位との重量比[エチレン単位/プロピレン単位]が2/98~50/50であって、下記要件(1)~(3)をいずれも満たす低分子量ポリオレフィン(A)。
    (1)炭素数1000個当たり0.5~20個の二重結合を有する
    (2)数平均分子量(Mn)が1,000~50,000
    (3)プロピレン部分のアイソタクティシティーが1~50%
  2. 前記低分子量ポリオレフィン(A)中に含まれる炭素数6~12の炭化水素(B)の重量が、0.005~2.0重量%である請求項1記載の低分子量ポリオレフィン。
  3. 請求項1または2記載の低分子量ポリオレフィン(A)を含有してなるプラスチック成形品用プライマー。
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