JP7351162B2 - 検査用シール - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールに関する。
乳がんの検査方法として、マイクロ波を用いたマンモグラフィーが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。マイクロ波を用いたマンモグラフィーでは、検査対象である***を圧迫する必要がないため、被検者は検査時に痛みを感じることがない。また、マイクロ波を用いたマンモグラフィーではX線を用いないため、被検者が被爆しない。
マイクロ波を用いたマンモグラフィーでは、プローブによって***の全体をスキャンする。この際に、スキャン漏れが生じないように、座標グリッドが印字されたタトゥーシールが、***に貼り付けられる。タトゥーシールは、粘着層と受像層とを備えている(例えば、特許文献2,3を参照)。受像層には、インクジェットプリンターなどを用いて座標グリッドが形成される。
国際公開第2017/057524号 特開2006-130865号公報 特開2000-160111号公報
ところで、タトゥーシールは破れやすいため、タトゥーシールを検査対象に貼り付ける際にタトゥーシールにしわが生じた場合には、しわを取り除くためにタトゥーシールを一旦剥がし、再び貼り付けることが難しい。特に、***の全体にタトゥーシールを貼り付けるためには、タトゥーシールの面積が大きくなるため、タトゥーシールにしわが生じる可能性が高くなる。なお、こうした事項は、検査対象が***である場合に限らず、人体における他の部位である場合にも共通する。
本発明は、検査対象に対する貼り付けを容易とすることを可能とした検査用シールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための検査用シールは、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールである。スキャンの指標を有して検査対象に貼り付けられるベースフィルムを備える。前記ベースフィルムにおいて、引張破断伸度が130%以上であり、100%伸び引張強度が4N/cm以下である。
上記構成によれば、検査用シールは、検査対象に対する貼り付けに適した引張破断伸度と、100%伸び引張強度とを有する。そのため、検査用シールによれば、検査対象に対する貼り付けが容易である。
上記検査用シールにおいて、マイクロ波を水よりも透過する脂肪族炭化水素から構成された流動層であって、前記検査対象に前記ベースフィルムを貼り付けることが可能な粘性を有して前記ベースフィルムに積層された前記流動層をさらに備えてもよい。
上記構成によれば、検査対象にベースフィルムを貼り付けるための薬剤を検査対象に塗る工程を省くことができるため、検査対象に対するベースフィルムの貼り付けがより容易になる。
上記検査用シールにおいて、前記流動層の30℃におけるせん断粘度であって、JIS
Z 8803:2011に規定されるせん断粘度が、1000mPa・s以上200000mPa・s以下であってもよい。
上記構成によれば、せん断粘度が1000mPa・s以上であることによって、流動層が検査対象にベースフィルムを貼り付ける確実性を高めることができる。一方で、せん断粘度が200000mPa・s以下であることによって、塗布によってベースフィルム上に流動層を形成する際に、ベースフィルムにしわやたるみが生じることが抑えられる。
上記検査用シールにおいて、前記流動層は、パラフィン、スクアラン、および、セレシンから構成される群から選択される少なくとも1つから形成されてもよい。上記構成によれば、流動層がマイクロ波を確実に透過し、かつ、被検者の皮膚に対する刺激を小さくすることができる。
上記検査用シールにおいて、前記ベースフィルムに積層された粘着層をさらに備え、前記粘着層の厚さが、5μm以上25μm以下であり、前記検査用シールでは、前記ベースフィルムと前記粘着層との積層体において、JIS Z 0208に規定される透湿度が、40℃かつ相対湿度90%の条件において、750g/m・day以上であってもよい。この構成によれば、検査用シールの透湿度が上記の範囲を満たすことによって、検査用シールが検査対象に貼り付けられた場合に、検査対象における発汗を抑えることができる。
上記課題を解決するための検査用シールは、マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールである。検査対象におけるスキャンの位置を案内するための指標を有するベースフィルムと、前記ベースフィルムに積層された粘着層であって、厚さが5μm以上25μm以下である前記粘着層と、を備える。前記検査用シールでは、前記ベースフィルムと前記粘着層との積層体において、JIS K 7127に規定される引張破断伸度が130%以上であり、100%伸び引張り応力が10MPaである。
上記構成によれば、検査用シールは、検査対象に対する貼り付けに適した引張破断伸度と、100%伸び引張り応力とを有する。そのため、検査用シールによれば、検査対象に対する貼り付けが容易である。
上記検査用シールにおいて、JIS Z 0208に規定される透湿度が、40℃かつ相対湿度90%の条件において、750g/m・day以上であってよい。この構成によれば、検査用シールの透湿度が上記の範囲を満たすことによって、検査用シールが検査対象に貼り付けられた場合に、検査対象における発汗を抑えることができる。
上記検査用シールにおいて、前記ベースフィルムは、互いに対向する一対の面を有し、前記一対の面の一方が、前記指標が印字されたガイド面であり、前記粘着層は、前記ガイド面を覆ってもよい。
上記構成によれば、ベースフィルムと粘着層とによってガイド線が挟まれることによって、ガイド線が、検査用シールの外表面を構成しない。そのため、ガイド線が検査用シールから剥がれにくい。
上記検査用シールにおいて、前記ベースフィルムにおける前記ガイド面とは反対側の面に対して剥離可能に積層されたセパレートフィルムと、前記粘着層における前記ベースフィルムに接する面とは反対側の面に対して剥離可能に積層された保護フィルムと、をさらに備え、前記セパレートフィルム、前記ベースフィルム、および、前記粘着層の積層体における前記指標を除く部分において、JIS K 7361-1に規定される全光線透過率が30%以上であってもよい。
上記構成によれば、セパレートフィルム、ベースフィルム、および、粘着層の積層体におけるガイド線を除く部分において、全光線透過率が30%以上である。そのため、検査用シールを検査対象に貼り付ける場合に、粘着層から保護フィルムを剥がすのみで検査対象に対するガイド線の位置を目視によって確認しながら、検査対象に対する検査用シールの位置を調整することが可能である。
上記検査用シールにおいて、前記指標は、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と交差する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含む座標グリッドであり、前記複数のグリッド線において、第1の色のグリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色のグリッド線とが交互に並んでもよい。
上記構成によれば、検査実施者が、スキャン方向に沿ってプローブをスキャンさせる際に、第1の色を有するグリッド線に沿ったスキャンと、第2の色を有するグリッド線に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線を複数回スキャンしたり、あるグリッド線のスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
上記検査用シールは、前記座標グリッドにおいて所定の座標を示す標識をさらに備えてもよい。上記構成によれば、検査用シールの使用時に、検査対象の特定の位置に所定の座標を重ねることが可能である。
上記検査用シールにおいて、前記ベースフィルムは、ポリウレタン樹脂から形成され、前記ポリウレタン樹脂は、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、および、カーボネート系ポリウレタン樹脂から構成される群から選択される少なくとも1つを含んでよい。上記構成によれば、貼合適性が高いベースフィルムを得ることが可能である。
本発明によれば、検査対象に対する貼り付けを容易とすることができる。
第1実施形態での検査用シールにおける第1例の構造を示す断面図。 第1実施形態での検査用シールにおける第2例の構造を示す断面図。 ベースフィルムの表面と対向する平面視における検査用シールの構造を示す平面図。 第1例の検査用シールが使用されるときの積層体の構造を示す断面図。 第2例の検査用シールが使用されるときの積層体の構造。 検査用シールの使用方法を説明するための模式図。 第1実施形態の実施例および比較例の測定結果および評価結果を示す表。 第2実施形態における検査用シールの構造を示す断面図。 検査用シールが使用されるときの積層体の構造を示す断面図。 検査用シールの使用方法を説明するための模式図。 第2実施形態の実施例および比較例の測定結果および評価結果を示す表。 第2実施形態の実施例および比較例の測定結果および評価結果を示す表。
[第1実施形態]
図1から図7を参照して、検査用シールの第1実施形態を説明する。以下では、検査用シールの構成、検査用シールの使用方法、および、実施例を順に説明する。
[検査用シールの構成]
図1から図3を参照して、検査用シールの構成を説明する。以下では、図1を参照して検査用シールの第1例における構成を説明し、図2を参照して検査用シールの第2例における構成を説明する。その後に、図3を参照して、検査用シールの第1例および検査用シールの第2例に共通する構成を説明する。
図1が示す検査用シール10は、マイクロ波を用いた画像診断の一例であるマンモグラフィーに用いられるシールである。検査用シール10は、マンモグラフィーにおいて、検査対象である***に貼り付けられるシールである。
検査用シール10の第1例は、ベースフィルム11を備えている。ベースフィルム11は、検査対象におけるスキャンの位置を案内するための座標グリッド12を有して検査対象に貼り付けられるフィルムである。座標グリッド12は、スキャンの指標における一例である。本実施形態のベースフィルム11は、以下の2つの条件を満たす。
(条件1‐1)引張破断伸度が130%以上である。
(条件1‐2)100%伸び引張強度が4N/cm以下である。
検査用シール10は、検査対象に対する貼り付けに適した引張破断伸度と、100%伸び引張強度とを有する。そのため、検査用シール10によれば、検査対象に対する貼り付けが容易である。
引張破断伸度は、JIS K 7161-1:2014(ISO 527‐1)、および、JIS K 7127:1999(ISO 527‐3)に準拠して求めることができる。測定対象物が降伏点を有しない場合には引張破壊ひずみを測定し、降伏点を有する場合には引張破壊時呼びひずみを測定し、これらの測定値を用いて引張破断伸度を求めることができる。
100%伸び引張強度は、JIS K 7161-1:2014(ISO 527‐1)に定義されたひずみが規定の値(100%)に達したときに測定された力の大きさを試験片の幅によって除算した値である。100%伸び引張強度(T)(N/cm)は、以下の式によって求めることができる。
T = F/W
なお、上記式において、Fは測定された力の大きさ(N)であり、Wは試験片の幅(cm)である。
ベースフィルム11は、さらに以下の条件を満たすことが好ましい。
(条件1‐3)周波数が2GHzであるマイクロ波に対して70%以上の透過率を有する。
検査用シール10を用いたマンモグラフィーでは、周波数が2GHzであるマイクロ波を発振するプローブが用いられる。ベースフィルム11が2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有することによって、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることが可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められる。結果として、画像診断の精度が高められる。
ベースフィルム11を形成するためのポリウレタン樹脂は、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、および、カーボネート系ポリウレタン樹脂から構成される群から選択される少なくとも1つを含む。これにより、貼合適性が高いベースフィルム11を得ることが可能である。
エーテル系ポリウレタン樹脂は、エーテル結合(‐O‐)を含むエーテル系ポリオールを用いて生成されたポリウレタン樹脂である。エステル系ポリウレタン樹脂は、エステル結合(‐COO‐)を含むエステル系ポリオールを用いて生成されたポリウレタン樹脂である。カーボネート系ポリウレタン樹脂は、カーボネート結合(‐OC(=O)O‐)を含むポリオールを用いて生成されたポリウレタン樹脂である。ベースフィルム11の厚さは、例えば、5μm以上30μm以下であってよい。
ベースフィルム11は、互いに対向する一対の面を有している。一対の面は、表面11Fと裏面11Rとから構成される。本実施形態では、座標グリッド12は裏面11Rに位置している。ベースフィルム11は、透明または半透明である。ベースフィルム11における座標グリッド12を除く部分において、JIS K 7361-1に規定される全光線透過率は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
検査用シール10は、セパレートフィルム13と保護フィルム14とをさらに備えている。セパレートフィルム13は、ベースフィルム11の表面11Fに対して剥離可能に積層されている。保護フィルム14は、ベースフィルム11の裏面11Rに対して剥離可能に積層されている。検査用シール10の座標グリッド12を除く部分において、JIS K7361-1に規定される全光線透過率が30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
保護フィルム14は、裏面11Rを覆っている。これにより、ベースフィルム11と保護フィルム14とによって座標グリッド12が挟まれることによって、座標グリッド12が、検査用シール10の外表面を構成しない。そのため、座標グリッド12がベースフィルム11から剥がれにくい。ベースフィルム11と保護フィルム14とが重なる方向から見て、保護フィルム14は、ベースフィルム11の全体を覆っている。保護フィルム14において、ベースフィルム11に接する面が表面14Fであり、表面14Fと対向する面が裏面14Rである。保護フィルム14は、座標グリッド12の全体を覆い、かつ、裏面14Rが略平坦面になる程度の厚さを有している。保護フィルム14は、透明または半透明である。保護フィルム14の全光線透過率は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
検査用シール10の座標グリッド12を除く部分において、全光線透過率が30%以上である。そのため、検査用シール10を***に貼り付ける場合に、***に対する座標グリッド12の位置を目視によって確認しやすくなる。そのため、***に対する座標グリッド12の位置を確認しながら、***に対する検査用シール10の位置を調整することが可能である。また、検査用シール10の全光線透過率が30%以上であれば、ベースフィルム11を***に貼り付けた後に、ベースフィルム11を介して***に位置するほくろやしみの位置を、目視やカメラによって特定しやすい。***におけるほくろやしみの位置は変わらないため、***における病巣の位置を特定する上で、***におけるほくろやしみの位置は重要である。
検査用シール10において、ベースフィルム11が被検者に貼り付けられる。検査用シール10は、ベースフィルム11の厚さ方向において、セパレートフィルム13と保護フィルム14とが、ベースフィルム11を挟んでいる。そのため、ベースフィルム11は、ベースフィルム11が被検者に貼り付けられる直前まで、セパレートフィルム13と保護フィルム14とによって、外部から保護される。それゆえに、ベースフィルム11は、被検者に貼り付けられるときまで清潔に保たれる。
セパレートフィルム13、および、保護フィルム14は、透明または半透明な合成樹脂製のフィルムであることが好ましい。各フィルム13,14は、例えば、基材フィルムと、離型層とから構成されている。離型層は、基材フィルム上に積層されている。セパレートフィルム13の離型層が、ベースフィルム11の表面11Fに接している。また、保護フィルム14の離型層が、ベースフィルム11の裏面11Rに接している。基材フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどであってよい。離型層は、例えば、シリコーン樹脂製の層であってよい。なお、各フィルム13,14は、基材フィルムのみから構成され、かつ、基材フィルムのなかで他の層と接する面に、剥離性を高める加工が施されていてもよい。
セパレートフィルム13の一部には、ハーフカット加工が施されてもよい。言い換えれば、セパレートフィルム13は、セパレートフィルム13の厚さ方向において、表面からセパレートフィルム13の途中まで延びる切れ込みを有してもよい。なお、セパレートフィルム13において、ベースフィルム11に接する面とは反対側の面が表面である。
図2が示すように、検査用シール10の第2例は、ベースフィルム11、セパレートフィルム13、および、保護フィルム14に加えて、流動層15をさらに備えている。流動層15は、マイクロ波を水よりも透過する脂肪族炭化水素から構成され、***にベースフィルム11を貼り付けることが可能な粘性を有してベースフィルム11に積層されている。すなわち、流動層15におけるマイクロ波の透過率は、水におけるマイクロ波の透過率よりも高い。これにより、***にベースフィルム11を貼り付けるための薬剤を検査対象に塗る工程を省くことができるため、***に対するベースフィルム11の貼り付けがより容易になる。
検査用シール10の第2例では、ベースフィルム11と流動層15との積層体が、上述した条件1‐3を満たすことがより好ましい。これにより、ベースフィルム11が流動層15を介して検査対象に貼り付けられる場合に、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることが可能である。それゆえに、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められる。結果として、画像診断の精度が高められる。
流動層15は、軟膏状の脂肪族炭化水素によって構成されている。本実施形態では、流動層15は、ベースフィルム11の裏面11Rを覆っている。これにより、ベースフィルム11と流動層15とによって座標グリッド12が挟まれることによって、座標グリッド12が検査用シール10の外表面を構成しない。そのため、座標グリッド12がベースフィルム11から剥がれにくい。
流動層15は、検査用シール10の厚さ方向において、ベースフィルム11と保護フィルム14との間に位置している。流動層15において、ベースフィルム11に接する面が表面15Fであり、表面15Fとは反対側の面が裏面15Rである。流動層15は、座標グリッド12の全体を覆い、かつ、裏面15Rが略平坦面になる程度の厚さを有している。流動層15は、透明または半透明である。
流動層15では、30℃におけるせん断粘度が、1000mPa・s以上200000mPa・s以下であることが好ましい。流動層15では、30℃におけるせん断粘度が、5000mPa・s以上50000mPa・s以下であることがより好ましい。せん断粘度は、JIS Z8803:2011に規定されるせん断粘度である。
せん断粘度が1000mPa・s以上であることによって、流動層15が***にベースフィルム11を貼り付ける確実性を高めることができる。一方で、せん断粘度が200000mPa・s以下であることによって、塗布によってベースフィルム11上に流動層15を形成する際に、ベースフィルム11にしわやたるみが生じることが抑えられる。加えて、せん断粘度が200000mPa・s以下であることによって、流動層15のべたつきが被検者に不快感を与えることが抑えられ、また、流動層15が拭き取りにくくなることが抑えられる。
流動層15は、パラフィン、スクアラン、および、セレシンから構成される群から選択される少なくとも1つから構成されることが好ましい。これらの材料によれば、流動層15がマイクロ波を確実に透過し、かつ、被検者の皮膚に対する刺激を小さくすることができる。
図3が示すように、座標グリッド12は、複数のグリッド線12Aを含んでいる。各グリッド線12Aは、スキャン方向DSに沿って延び、かつ、複数のグリッド線12Aは、スキャン方向DSと交差する配列方向DAに沿って並んでいる。本実施形態において、紙面の左右方向がスキャン方向DSである。スキャン方向DSは、マンモグラフィーにおいて、医師または検査技師などの検査実施者が、プローブを用いて検査対象をスキャンする方向である。また、本実施形態において、配列方向DAは、紙面の上下方向である。配列方向DAは、スキャン方向DSに直交する方向である。複数のグリッド線12Aにおいて、第1の色の第1グリッド線12A1と、第1の色とは異なる第2の色の第2グリッド線12A2とが交互に並んでいる。
第1グリッド線12A1は、例えば赤色であってよく、第2グリッド線12A2は、例えば青色であってよい。なお、第1グリッド線12A1の色である第1の色と、第2グリッド線12A2の色である第2の色とは、赤色と青色とに限らず、互いに異なる色であれば任意に設定することが可能である。
座標グリッド12は、配列方向DAに沿って延び、かつ、スキャン方向DSに沿って並ぶ複数のグリッド線12Bをさらに含んでいる。検査用シール10が広がる平面と対向する方向から見て、複数のグリッド線12Bは、上述した複数のグリッド線12Aとともに正方格子を形成している。各グリッド線12Bにおいて、第1区分12B1と第2区分12B2とが交互に並んでいる。配列方向DAにおいて、1本の第1グリッド線12A1と1本の第2グリッド線12A2とによって挟まれる区画ごとに、第1区分12B1と第2区分12B2とが区切られている。第1区分12B1は、第1グリッド線12A1と同様、第1の色を有している。第2区分12B2は、第2グリッド線12A2と同様、第2の色を有している。
座標グリッド12は、さらに位置標識12Cを含んでいる。本実施形態において、位置標識12Cは、座標グリッド12上における位置を特定するために用いられる数字である。位置標識12Cは、例えば、スキャン方向DSに沿って並ぶ複数の数字を含んでいる。複数の数字は、配列方向DAにおいて、端に位置する第1グリッド線12A1よりも外側に位置している。各数字は、スキャン方向DSにおいて、2本のグリッド線12Bの間に位置するか、あるいは、端に位置するグリッド線12Bよりも外側に位置している。位置標識12Cは、例えば、配列方向DAに沿って並ぶ複数の数字を含んでいる。複数の数字は、スキャン方向DSにおいて、端に位置するグリッド線12Bよりも外側に位置している。各数字は、配列方向DAにおいて、2本のグリッド線12Aの間に位置している。なお、位置標識12Cは、複数の数字に限らず、例えば、複数の文字を含んでもよい。
座標グリッド12が位置標識12Cを含むため、検査実施者が位置標識12Cを参照することによって、検査の精度がさらに向上する可能性がある。また、***に病巣が発見された場合には、***における病巣の位置を特定するために、位置標識12Cを用いることができる。
座標グリッド12は、インキを用いてベースフィルム11の裏面11Rに印字されている。座標グリッド12を印字するためのインキには、ベースフィルム11に対する印字が可能な任意のインキを用いることが可能である。
検査用シール10は、座標グリッド12における所定の位置を示す標識16をさらに備えている。本実施形態では、所定の位置は、座標グリッド12の中央部である。標識16は、座標グリッド12の中央部に位置する円状の点である。標識16の形状は、円状に限らず、任意に設定することが可能である。また、標識16は、互いに離間した複数の部分によって構成されてもよい。さらには、標識16は、座標グリッド12の中央部を示していれば、座標グリッド12の中央部からずれた位置に配置されてもよい。標識16は、座標グリッド12と同様、インキを用いてベースフィルム11の裏面11Rに印字されてよい。
[検査用シールの使用方法]
図4から図6を参照して、検査用シール10の使用方法を説明する。図4を参照して、検査用シール10の第1例における使用方法を説明し、図5を参照して、検査用シール10の第2例における使用方法を説明する。
図4が示すように、検査用シール10の第1例を使用する際には、まず、使用者が、ベースフィルム11からセパレートフィルム13と、保護フィルム14とを剥がす。検査用シール10の第1例を使用する際には、セパレートフィルム13を保護フィルム14よりも先に剥がしてもよいし、保護フィルム14をセパレートフィルム13よりも先に剥がしてもよい。
なお、検査用シール10の第1例を使用する場合には、流動層15を構成する材料と同等の軟膏状を有した脂肪族炭化水素を被検者の***に塗る。そして、軟膏状の脂肪族炭化水素を介してベースフィルム11が***に貼り付けられる。検査を円滑に行う上では、ベースフィルム11からセパレートフィルム13と保護フィルム14とを剥がす前に、***に軟膏状の脂肪族炭化水素を塗ることが好ましい。検査用シール10の第1例を使用する場合には、***に塗られた脂肪族炭化水素とベースフィルム11との積層体が、上述した条件1‐3を満たすことがより好ましい。
また、図5が示すように、検査用シール10の第2例を使用する際には、使用者が、ベースフィルム11からセパレートフィルム13を剥がし、かつ、流動層15から保護フィルム14を剥がす。なお、検査用シール10の第1例を使用する際と同様、セパレートフィルム13を保護フィルム14よりも先に剥がしてもよいし、保護フィルム14をセパレートフィルム13よりも先に剥がしてもよい。
図6が示すように、検査用シール10の第1例を使用した場合であれ、検査用シール10の第2例を使用した場合であれ、軟膏状の脂肪族炭化水素Hを介して、ベースフィルム11を被検者Sの***Bに貼り付ける。このとき、検査用シール10の標識16が、乳頭部に重なるように検査用シール10を***Bに貼り付ける。本実施形態では、標識16は座標グリッド12の中心部に位置しているため、標識16と乳頭部とを重ねることによって、乳頭部の周方向の全体に座標グリッド12の一部を位置させることができる。これにより、座標グリッド12の案内によって、***Bの全体がスキャンされやすくなる。
ベースフィルム11を***Bに貼り付ける際には、ベースフィルム11の縁を構成する4辺を外側に向けて引っ張った状態で、標識16の位置を乳頭部の位置に合わせる。次いで、ベースフィルム11の上端から下端に向けてベースフィルム11を***Bに対して徐々に貼り付けることによって、ベースフィルム11にしわが生じることが抑えられる。なお、ベースフィルム11のなかで、乳頭部の上方に位置する辺が上端であり、乳頭部の下方に位置する辺が下端である。ベースフィルム11にしわが生じた場合には、ベースフィルム11のなかで、しわが生じた部分を***Bから剥離し、かつ、ベースフィルム11を縁の外側に向けて引っ張る力をベースフィルム11に加えた状態で、ベースフィルム11を***Bに貼り付ける。これにより、ベースフィルム11に生じたしわを除去することが可能である。
なお、ベースフィルム11を***Bに貼り付ける際には、ベースフィルム11をベースフィルム11の縁の外側に向けて引っ張ることが可能な治具を用いてもよい。また、上述したように、セパレートフィルム13にハーフカット加工が施されている場合には、以下の手順で、ベースフィルム11を***Bに貼り付けてもよい。すなわち、保護フィルム14をベースフィルム11または流動層15から剥がした後、セパレートフィルム13とベースフィルム11との積層体を軟膏状の脂肪族炭化水素Hを介して***Bに貼り付ける。そして、セパレートフィルム13をベースフィルム11から剥がす。
上述したように、本実施形態では、スキャン方向DSに沿って延びるグリッド線12Aが、互いに異なる色を有した第1グリッド線12A1と第2グリッド線12A2とを含み、かつ、配列方向DAにおいて、第1グリッド線12A1と第2グリッド線12A2とが交互に並んでいる。そのため、検査実施者が、スキャン方向DSに沿ってプローブをスキャンさせる際に、第1グリッド線12A1に沿ったスキャンと、第2グリッド線12A2に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線12Aを複数回スキャンしたり、あるグリッド線12Aのスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、グリッド線12Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
[実施例]
図7を参照して、検査用シールの実施例および比較例を説明する。
[比較例1‐1]
12μmの厚さを有するPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーS10)(ルミラーは登録商標)を比較例1‐1のベースフィルムとして準備した。
[比較例1‐2]
4.5μmの厚さを有するPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーF48)を比較例1‐2のベースフィルムとして準備した。
[比較例1‐3]
セパレートフィルムとして、離型層を有し、75μmの厚さを有したPETフィルム(東レ(株)製、セラピールBX-9)(セラピールは登録商標)を準備した。そして、セパレートフィルムを支持体として、EVA樹脂(エチレン‐酢酸ビニル共重合樹脂)(日本ポリエチレン(株)、ノバテックLV440)(ノバテックは登録商標)の押出しラミネート成形を行うことによって、30μmの厚さを有したEVAフィルムをベースフィルムとして形成した。その後、セパレートフィルムを剥がすことによって、比較例1‐3のベースフィルムを得た。
[実施例1‐1]
比較例1‐3において、ベースフィルムの厚さを15μmに変更した以外は、比較例1‐3と同様の方法によって、実施例1‐1のベースフィルムを得た。
[実施例1‐2]
比較例1‐3において、ベースフィルムの厚さを5μmに変更した以外は、比較例1‐3と同様の方法によって、実施例1‐2のベースフィルムを得た。
[実施例1‐3]
30μmの厚さを有し、エーテル系ポリウレタン樹脂から形成されたPUフィルム(日本マタイ(株)製、エスマーURS)(エスマーは登録商標)を実施例1‐3のベースフィルムとして準備した。
[実施例1‐4]
15μmの厚さを有し、エーテル系ポリウレタン樹脂から形成されたPUフィルム(大倉工業(株)製、シルクロンHVL85)(シルクロンは登録商標)を実施例1‐4のベースフィルムとして準備した。
[実施例1‐5]
5μmの厚さを有するPUフィルム(中島工業(株)製、薄膜ウレタンフィルム)を実施例1‐5のベースフィルムとして準備した。
[実施例1‐6]
水転写式のタトゥーシール(スリーエム ジャパン(株)製、エーワン 転写シール 品番:52103)を準備した。そして、5μmの厚さを有した受像層であるPVA層を実施例1‐6のベースフィルムとして準備した。
[評価方法]
[引張破断伸度]
各検査用シールをJIS K 7127:1999の「プラスチック‐引張特定の試験方法‐第3部:フィルム及びシートの試験条件」に準拠する方法によって、検査用シールをダンベル形状(試験片タイプ5)に裁断して、各試験片について、JIS K7161-1:2014に準拠する方法によって、引張破断伸度を測定した。詳細には、万能試験機((株)島津製作所製、オートグラフAGS‐X ロードセル1kN)を用いて、引張破断伸度を測定した。万能試験機の固定つかみ器具によって試験片を二箇所で固定し、この際の固定つかみ器具の先端部間の距離を80mmに設定した。そして、引張速度を300mm/minに設定して、試験片の固定箇所間において試験片を引っ張り、試験片の破断伸度を求めた。
[100%伸び引張強度]
各検査用シールをJIS K 7127:1999の「プラスチック‐引張特定の試験方法‐第3部:フィルム及びシートの試験条件」に準拠する方法によって、検査用シールをダンベル形状(試験片タイプ5)に裁断して、各試験片について、JIS K 7161-1:2014に準拠する方法によって、100%伸び引張強度を算出した。詳細には、万能試験機(同上)を用いて、100%伸び引張強度を算出した。万能試験機の固定つかみ器具によって試験片を二箇所で固定し、この際の固定つかみ器具の先端部間の距離を80mmに設定した。そして、引張速度を300mm/minに設定して、試験片の固定箇所間において試験片を引っ張り、測定された力の大きさを試験片の幅によって除算することによって、100%伸び引張強度を算出した。
[貼合適性]
乳癌触診訓練用モデル((株)タナック製)を用いて、検査用シールの貼合適性を評価した。ベースフィルムを、パラフィンによって形成され、かつ、30℃におけるせん断粘度が10000mPa・sである軟膏状の脂肪族炭化水素を用いてモデルの***に貼り付け、以下の項目を評価した。なお、脂肪族炭化水素の粘度を以下の方法で測定した。測定すべき脂肪族炭化水素を、JIS Z 8803:2011における「単一円筒形回転粘度計による粘度測定方法」に従い、B型粘度計(東機産業(株)製、TVB-25L TMローター2を装着)を使用して、30℃に保持した状態で測定した。なお、脂肪族炭化水素として、1分間攪拌後の脂肪族炭化水素を用いた。
(項目1)検査用シールのしわ
項目1では、ベースフィルムを***に貼り付けたときに、ベースフィルムにしわが生じるか否かを以下の3段階で評価した。なお、以下の3段階のうち、評価が「○」または「△」であるベースフィルムが貼合適性を有する検査用シールである。
○ しわが生じない
△ 微細なしわが生じるが、検査には支障がない
× 検査に支障が生じる程度に大きいしわが生じる
[評価結果]
図7を参照して、各評価による結果を説明する。
図7が示すように、EVA樹脂製のベースフィルムであれば、厚さを15μm以下にすることによって、貼合適性を有したベースフィルムが得られることが認められた。また、ポリウレタン樹脂製のベースフィルムであれば、ベースフィルムの厚さが30μmであっても、貼合適性を有したベースフィルムが得られることが認められた。ただし、ベースフィルムの厚さが30μmである場合には、検査に支障がない程度ではあるがベースフィルムにしわが生じるため、ポリウレタン樹脂製のベースフィルムの厚さは、30μm以下であることが好ましい。また、PVA樹脂製のベースフィルムを用いた場合であっても、しわが生じないことが認められた。
これに対して、PET樹脂製のベースフィルムは、貼合適性が低いことが認められた。こうした結果は、PET樹脂製のベースフィルムにおいて引張強度が低く、ベースフィルムを検査対象に貼り付ける際に、ベースフィルムが伸びないために得られたと言える。
このように、引張破断伸度が130%以上であり、かつ、100%伸び引張強度が4N/cm以下であるベースフィルムによれば、貼合適性を高めることが可能である。
以上説明したように、検査用シールの第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1‐1)検査用シール10は、***Bに対する貼り付けに適した引張破断伸度と、100%伸び引張強度とを有する。そのため、検査用シール10によれば、***Bに対する貼り付けが容易である。
(1‐2)ベースフィルム11が、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、および、カーボネート系ポリウレタン樹脂の少なくとも1つから形成されるため、貼合適性が高いベースフィルム11を得ることが可能である。
(1‐3)検査用シール10が流動層15を備える場合には、***Bにベースフィルム11を貼り付けるための薬剤を***Bに塗る工程を省くことができ、***Bに対するベースフィルム11の貼り付けがより容易である。
(1‐4)流動層15のせん断粘度が1000mPa・s以上であることによって、流動層15が***Bにベースフィルム11を貼り付ける確実性を高めることができる。
(1‐5)流動層15のせん断粘度が200000mPa・s以下であることによって、塗布によってベースフィルム11上に流動層15を形成する際に、ベースフィルム11にしわやたるみが生じることが抑えられる。
(1‐6)流動層15がパラフィン、スクアラン、および、セレシンの少なくとも1つから形成されることによって、流動層15がマイクロ波を確実に透過し、かつ、被検者の皮膚に対する刺激を小さくすることができる。
[第1実施形態の変更例]
なお、上述した第1実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
[座標グリッド]
・座標グリッド12は、グリッド線12Bを有しなくてもよい。座標グリッド12は、少なくともグリッド線12Aを有していれば、検査実施者によるスキャンの誤りを抑えることは可能である。すなわち、ベースフィルム11は、座標グリッド12に限らず、1つの方向に沿って延びる形状などの他の形状を有するスキャンの指標を有してもよい。スキャンの指標は、例えば、プローブによってスキャンすべき位置を案内したり、スキャンの方向を案内したりするものであればよい。
・座標グリッド12は、位置標識12Cを有しなくてもよい。座標グリッド12は、少なくともグリッド線12Aを有していれば、検査実施者によるスキャンの誤りを抑えることは可能である。
・全てのグリッド線12Aが、同一の色を有してもよい。この場合であっても、グリッド線12Aは、プローブによるスキャンの方向を案内することは可能である。
・ベースフィルム11の表面11Fと対向する平面視において、座標グリッド12は正方格子以外の形状を有してもよい。例えば、座標グリッド12は、互いに異なる直径を有した複数の同心円から構成されてもよい。すなわち、座標グリッド12は、極座標に対応するグリッドであってもよい。要は、座標グリッド12は、***Bに貼り付けられた状態で、プローブのスキャンを行う方向や位置を案内することが可能な形状を有していればよい。
・座標グリッド12は印刷によって形成されなくてもよい。例えば、座標グリッド12は、ベースフィルム11が有する凹部や凸部によって形成されてもよい。
[標識]
・標識16は省略されてもよい。この場合であっても、検査用シール10が座標グリッド12を有していれば、***Bに対する座標グリッド12の位置を調整することによって、乳頭部の周方向における全体がスキャンされるように、***Bに対してベースフィルム11を貼り付けることは可能である。
・標識16は印刷によって形成されなくてもよい。例えば、標識16は、ベースフィルム11が有する凹部や凸部によって形成されてもよい。
[ベースフィルム]
・検査用シール10が含むベースフィルム11が上述した条件1‐1および条件1‐2を満たしていれば、ベースフィルム11を形成するための合成樹脂は、ポリウレタン樹脂以外の樹脂であってもよい。例えば、試験例のベースフィルムから明らかなように、ベースフィルム11を形成するための合成樹脂は、EVA樹脂またはPVA樹脂などでもよい。
[流動層]
・流動層15を形成するための材料は、マイクロ波を水よりも透過し、かつ、***Bにベースフィルム11を貼り付けることが可能であれば、パラフィン、スクアラン、および、セレシン以外の軟膏状を有した脂肪族炭化水素であってもよい。
・流動層15の粘度は、流動層15によってベースフィルム11を***Bに貼り付けることが可能であれば、1000mPa・sよりも低くてもよいし、200000mPa・sよりも高くてもよい。
[セパレートフィルム]
・セパレートフィルム13は省略されてもよい。この場合であっても、検査用シール10が上述した条件1‐1および条件1‐2を満たすベースフィルム11を備えていれば、上述した(1‐1)に準じた効果を得ることはできる。
[保護フィルム]
・保護フィルム14は省略されてもよい。この場合であっても、検査用シール10が上述した条件1‐1および条件1‐2を満たすベースフィルム11を備えていれば、上述した(1‐1)に準じた効果を得ることはできる。
[検査用シール]
・検査用シール10では、少なくともベースフィルム11における座標グリッド12以外の部分において、全光線透過率が30%以上であればよい。この場合には、ベースフィルム11の表面11Fからセパレートフィルム13を剥がし、かつ、裏面11Rから保護フィルム14を剥がすことによって、ベースフィルム11が有する座標グリッド12を視認することが可能である。
なお、検査用シール10では、セパレートフィルム13およびベースフィルム11の積層体における座標グリッド12以外の部分において、全光線透過率が30%以上であってもよい。これにより、検査用シール10を検査対象に貼り付ける際に、セパレートフィルム13がベースフィルム11から剥がされた状態であれ、剥がされない状態であれ、ベースフィルム11が有する座標グリッド12を視認することが可能である。
[検査対象]
・検査対象は、***に限らず人体における他の部位でもよい。すなわち、検査用シール10は、マンモグラフィーに限らず他の画像診断に用いられてもよい。
[第2実施形態]
図8から図12を参照して、検査用シールの第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態と共通する構成に第1実施形態において用いた符号と同一の符号を付している。以下では、検査用シールの構成、検査用シールの使用方法、および、実施例を順に説明する。
[検査用シールの構成]
図8を参照して、検査用シールの構成を説明する。
検査用シール10は、第1実施形態の検査用シール10と同様、マイクロ波を用いた画像診断の一例であるマンモグラフィーに用いられるシールである。検査用シール10は、マンモグラフィーにおいて、検査対象である***に貼り付けられるシールである。
図8が示すように、検査用シール10は、ベースフィルム11と、粘着層17とを備えている。ベースフィルム11は、検査対象におけるスキャンの位置を案内するための座標グリッド12を有している。座標グリッド12は、スキャンの指標における一例である。ベースフィルム11は、ポリウレタン樹脂から形成されている。粘着層17は、ウレタン系粘着剤から形成されている。粘着層17は、ベースフィルム11に積層されている。粘着層17の厚さは、5μm以上25μm以下である。
本実施形態の検査用シール10では、ベースフィルム11と粘着層17との積層体において、以下の3つの条件が満たされる。
(条件2‐1)JIS K 7127に規定される引張破断伸度が130%以上である。
(条件2‐2)100%伸び引張り応力が10MPa以下である。
(条件2‐3)JIS Z 0208に規定される透湿度が、40℃かつ相対湿度90%の条件において、750g/m・day以上である。
検査用シール10は、検査対象に対する貼り付けに適した引張破断伸度と、100%伸び引張り応力とを有する。そのため、検査用シール10によれば、検査対象に対する貼り付けと、検査対象からの剥離とが容易である。また、検査用シール10の透湿度が上記の範囲を満たすことによって、検査用シール10が検査対象に貼り付けられた場合に、検査対象における発汗を抑えることができる。
検査用シール10では、ベースフィルム11と粘着層17との積層体において、さらに以下の条件が満たされることが好ましい。
(条件2‐4)周波数が2GHzであるマイクロ波に対して70%以上の透過率を有する。
検査用シール10を用いたマンモグラフィーでは、周波数が2GHzであるマイクロ波を発振するプローブが用いられる。ベースフィルム11が2GHzのマイクロ波に対して70%以上の透過率を有することによって、プローブから発振されたマイクロ波の減衰を抑えることが可能である。これにより、スキャンの結果として得られる画像の精度が高められる。結果として、画像診断の精度が高められる。
ベースフィルム11を形成するためのポリウレタン樹脂は、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、および、カーボネート系ポリウレタン樹脂から構成される群から選択されるいずれかを含む。これにより、貼合適性が高く、かつ、透湿度が高いベースフィルム11を得ることが可能である。
ベースフィルム11がエーテル系ポリウレタン樹脂から形成される場合には、ベースフィルム11の厚さは、30μm以下であることが好ましい。ベースフィルム11の厚さは、例えば、5μm以上30μm以下であってもよい。ベースフィルム11がエステル系ポリウレタン樹脂から形成される場合には、ベースフィルム11の厚さは、例えば、5μm以上15μm以下であってよい。ベースフィルム11がカーボネート系ポリウレタン樹脂から形成される場合には、ベースフィルムの厚さは、例えば、5μm以上15μm以下であってよい。
ベースフィルム11は、互いに対向する一対の面を有している。一対の面は、表面11Fと裏面11Rとから構成される。一対の面の一方が、座標グリッド12が印字されたガイド面である。本実施形態では、座標グリッド12は裏面11Rに位置している。すなわち、裏面11Rが、ガイド面の一例である。ベースフィルム11は、透明または半透明である。ベースフィルム11において、JIS K 7361-1に規定される全光線透過率は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
粘着層17は、裏面11Rを覆っている。これにより、ベースフィルム11と粘着層17とによって座標グリッド12が挟まれることによって、座標グリッド12が、検査用シール10の外表面を構成しない。そのため、座標グリッド12が検査用シール10から剥がれにくい。ベースフィルム11と粘着層17とが重なる方向から見て、粘着層17は、ベースフィルム11の全体を覆っている。粘着層17において、ベースフィルム11に接する面が表面17Fであり、表面17Fと対向する面が裏面17Rである。粘着層17は、座標グリッド12の全体を覆い、かつ、裏面17Rが略平坦面になる程度の厚さを有している。粘着層17は、透明または半透明である。粘着層17の全光線透過率は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
検査用シール10は、セパレートフィルム13と保護フィルム14とをさらに備えている。セパレートフィルム13は、ベースフィルム11の表面11Fに対して剥離可能に積層されている。保護フィルム14は、粘着層17の裏面17Rに対して剥離可能に積層されている。検査用シール10の座標グリッド12を除く部分において、JIS K 7361-1に規定される全光線透過率が30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
検査用シール10において、ベースフィルム11と粘着層17との積層体が被検者に貼り付けられる。検査用シール10は、ベースフィルム11の厚さ方向において、セパレートフィルム13と保護フィルム14とが、ベースフィルム11と粘着層17との積層体を挟んでいる。そのため、ベースフィルム11と粘着層17との積層体は、これらが被検者に貼り付けられる直前まで、セパレートフィルム13と保護フィルム14とによって、外部から保護される。そのため、ベースフィルム11と粘着層17とが、被検者に貼り付けられるときまで清潔に保たれる。
[検査用シールの使用方法]
図9および図10を参照して、検査用シール10の使用方法を説明する。
図9が示すように、検査用シール10を使用する際には、まず、使用者が、ベースフィルム11からセパレートフィルム13を剥がし、かつ、粘着層17から保護フィルム14を剥がす。なお、検査用シール10を使用する際には、セパレートフィルム13を保護フィルム14よりも先に剥がしてもよいし、保護フィルム14をセパレートフィルム13よりも先に剥がしてもよい。
図10が示すように、粘着層17を被検者Sの***Bに貼り付ける。このとき、検査用シール10の標識16が、乳頭部に重なるように検査用シール10を***Bに貼り付ける。本実施形態では、標識16は座標グリッド12の中心部に位置しているため、標識16と乳頭部とを重ねることによって、乳頭部の周方向の全体に座標グリッド12の一部を位置させることができる。これにより、座標グリッド12の案内によって、***Bの全体がスキャンされやすくなる。
ベースフィルム11と粘着層17との積層体を***Bに貼り付ける際には、積層体の縁を構成する4辺を外側に向けて引っ張った状態で、標識16の位置を乳頭部の位置に合わせる。次いで、積層体の上端から下端に向けて積層体を***Bに対して徐々に貼り付けることによって、積層体にしわが生じることが抑えられる。なお、積層体のなかで、乳頭部の上方に位置する辺が上端であり、乳頭部の下方に位置する辺が下端である。積層体にしわが生じた場合には、積層体のなかで、しわが生じた部分を***Bから剥離し、かつ、積層体を縁の外側に向けて引っ張る力を積層体に加えた状態で、積層体を***Bに貼り付ける。これにより、積層体に生じたしわを除去することが可能である。
なお、積層体を***Bに貼り付ける際には、積層体を積層体の縁の外側に向けて引っ張ることが可能な治具を用いてもよい。また、上述したように、セパレートフィルム13にハーフカット加工が施されている場合には、保護フィルム14を粘着層17から剥がした後、セパレートフィルム13、ベースフィルム11、および、粘着層17から構成される積層体を***Bに貼り付けた後に、セパレートフィルム13をベースフィルム11から剥がしてもよい。
[実施例]
図11および図12を参照して、検査用シールの実施例および比較例を説明する。
[比較例2‐1]
12μmの厚さを有するPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーS10)(ルミラーは登録商標)をベースフィルムとして準備した。また、38μmの厚さを有し、PETフィルムと離型層とから構成される保護フィルム(東レフィルム加工(株)製、セラピールWZ)(セラピールは登録商標)を準備した。保護フィルムに対して、アクリル系粘着剤(コスメディー製薬(株)製、HiPAS10)(HiPASは登録商標)をグラビア塗工によって塗布し、アクリル系粘着剤を乾燥させた。これにより、厚さが20μmである粘着層を得た。次いで、ベースフィルムと粘着層とを貼り合わせることによって、積層体を得た。積層体を40℃の環境においてエージングさせることによって、比較例2‐1の検査用シールを得た。
[比較例2‐2]
比較例2‐1において、ベースフィルムを4.5μmの厚さを有するPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーF48)に変更した以外は、比較例2‐1と同様の方法によって、比較例2‐2の検査用シールを得た。
[比較例2‐3]
セパレートフィルムとして、離型層を有し、75μmの厚さを有したPETフィルム(東レ(株)製、セラピールBX-9)を準備した。そして、セパレートフィルムを支持体として、EVA樹脂(日本ポリエチレン(株)、ノバテックLV440)(ノバテックは登録商標)の押出しラミネート成形を行うことによって、30μmの厚さを有したEVAフィルムをベースフィルムとして形成した。それ以外は、比較例2‐1と同様の方法によって、比較例2‐3の検査用シールを得た。なお、保護フィルムに塗工した粘着層とベースフィルムとを貼り付ける際には、セパレートフィルムとベースフィルムとの積層体を粘着層に貼り付けた。そして、セパレートフィルム、ベースフィルム、粘着層、および、保護フィルムから構成される積層体をエージングした後に、セパレートフィルムを剥がすことによって、比較例2‐3の検査用シールとして用いた。
[比較例2‐4]
比較例2‐3において、ベースフィルムの厚さを15μmに変更した以外は、比較例2‐3と同様の方法によって、比較例2‐4の検査用シールを得た。
[実施例2‐1]
比較例2‐3において、ベースフィルムの厚さを5μmに変更した以外は、比較例2‐3と同様の方法によって、実施例2‐1の検査用シールを得た。
[実施例2‐2]
実施例2‐1において、ウレタン系粘着剤(トーヨーケム(株)製、SP-205)を用いて粘着層を形成した以外は、実施例2‐1と同様の方法によって、実施例2‐2の検査用シールを得た。なお、粘着層を形成する際には、ウレタン系粘着剤に対して硬化剤(トーヨーケム(株)製、T-501B)を1%添加した後、ウレタン系粘着剤を攪拌することによって、粘着層を形成するための塗液を得た。
[実施例2‐3]
比較例2‐1において、ベースフィルムを30μmの厚さを有するPUフィルム(日本マタイ(株)製、エスマーURS)(エスマーは登録商標)に変更した以外は、比較例2‐1と同様の方法によって、実施例2‐3の検査用シールを得た。
[実施例2‐4]
実施例2‐3において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐3と同様の方法によって、実施例2‐4の検査用シールを得た。
[実施例2‐5]
実施例2‐3において、粘着層の厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐3と同様の方法によって、実施例2‐5の検査用シールを得た。
[実施例2‐6]
実施例2‐3において、粘着層の厚さを30μmに変更した以外は、実施例2‐3と同様の方法によって、実施例2‐6の検査用シールを得た。
[実施例2‐7]
30μmの厚さを有し、エーテル系ポリウレタン樹脂から形成されたPUフィルム(日本マタイ(株)製、エスマーURS)をベースフィルムとして準備した。また、30μmの厚さを有し、PETフィルムと離型層とから構成される保護フィルム(東レフィルム加工(株)製、セラピールWZ)を準備した。ウレタン系粘着剤(トーヨーケム(株)製、SP-205)に1%の硬化剤(トーヨーケム(株)製、T-501B)を添加し、これらを攪拌して塗液を作成した。次いで、保護フィルムに対して塗液をグラビア塗工によって塗布し、ウレタン系粘着剤を乾燥させた。これにより、厚さが20μmである粘着層を得た。そして、ベースフィルムと粘着層とを貼り合わせることによって、積層体を得た。積層体を40℃の環境においてエージングさせることによって、実施例2‐7の検査用シールを得た。
[実施例2‐8]
実施例2‐7において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐7と同様の方法によって、実施例2‐8の検査用シールを得た。
[実施例2‐9]
実施例2‐7において、粘着層の厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐7と同様の方法によって、実施例2‐9の検査用シールを得た。
[実施例2‐10]
実施例2‐7において、粘着層の厚さを30μmに変更した以外は、実施例2‐7と同様の方法によって、実施例2‐10の検査用シールを得た。
[実施例2‐11]
比較例2‐1において、ベースフィルムを、15μmの厚さを有し、エーテル系ポリウレタン樹脂から形成されたPUフィルム(大倉工業(株)製、シルクロンHVL85)(シルクロンは登録商標)に変更した以外は、比較例2‐1と同様の方法によって、実施例2‐11の検査用シールを得た。
[実施例2‐12]
実施例2‐7において、ベースフィルムを、15μmの厚さを有し、エーテル系ポリウレタン樹脂から形成されたPUフィルム(大倉工業(株)製、シルクロンHVL85)に変更した以外は、実施例2‐7と同様の方法によって、実施例2‐12の検査用シールを得た。
[実施例2‐13]
比較例2‐1において、ベースフィルムを、5μmの厚さを有するPUフィルム(中島工業(株)製、薄膜ウレタンフィルム)に変更した以外は、比較例2‐1と同様の方法によって、実施例2‐13の検査用シールを得た。
[実施例2‐14]
実施例2‐13において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐13と同様の方法によって、実施例2‐14の検査用シールを得た。
[実施例2‐15]
実施例2‐13において、粘着層の厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐13と同様の方法によって、実施例2‐15の検査用シールを得た。
[実施例2‐16]
実施例2‐13において、粘着層の厚さを30μmに変更した以外は、実施例2‐13と同様の方法によって、実施例2‐16の検査用シールを得た。
[実施例2‐17]
実施例2‐7において、ベースフィルムを、5μmの厚さを有するPUフィルム(中島工業(株)製、薄膜ウレタンフィルム)に変更した以外は、実施例2‐7と同様の方法によって、実施例2‐17の検査用シールを得た。
[実施例2‐18]
実施例2‐17において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐17と同様の方法によって、実施例2‐18の検査用シールを得た。
[実施例2‐19]
実施例2‐17において、粘着層の厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐17と同様の方法によって、実施例2‐19の検査用シールを得た。
[実施例2‐20]
実施例2‐17において、粘着層の厚さを30μmに変更した以外は、実施例2‐17と同様の方法によって、実施例2‐20の検査用シールを得た。
[実施例2‐21]
水転写式のタトゥーシール(スリーエム ジャパン(株)製、エーワン 転写シール 品番:52103)を準備した。そして、ベースフィルムに代えて、受像層であるPVA層に対して同封の粘着層を貼り合わせて、実施例2‐21の検査用シールを得た。なお、PVA層は、離型紙に塗布されているため、PVA層を粘着層と貼り合わせた後に、水で濡らしたティッシュを用いて離型紙を湿らせ、PVA層を粘着層に転写した。これによって、PVA層を離型紙から剥離した。そして、PVA層および粘着層を含む積層体を40℃の環境下に2時間放置することによって、PVA層の表面を十分に乾燥させた後に、実施例2‐21の検査用シールの評価を行った。また、実施例2‐21の検査用シールを貼り付ける際には、離型紙とPVA層との積層体を、セパレートフィルムに積層された粘着層に貼り付け、次いで、粘着層のセパレートフィルムを剥がした。その後、粘着層を対象物に貼り付け、次いで、離型紙を湿らせることによって、離型紙をPVA層から剥がした。この状態で、実施例2‐21の検査用シールにおける貼合適性を評価した。
[実施例2‐22]
セパレートフィルムとして、離型層を有し、75μmの厚さを有したPETフィルム(東レ(株)製、セラピールBX-9)を準備した。そして、エステル系ポリオールを含む水性ポリウレタン(三井化学(株)製、タケラックWS-5984)(タケラックは登録商標)を塗工した後、乾燥させた。次いで、乾燥後の層を常温において2日間エージングさせることによって、15μmの厚さを有するベースフィルムを得た。ベースフィルムに対して、実施例2‐2と同様の方法によって粘着層を形成することにより、実施例2‐22の検査用シールを得た。
[実施例2‐23]
実施例2‐22において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐22と同様の方法によって、実施例2‐23の検査用シールを得た。
[実施例2‐24]
実施例2‐22において、ベースフィルムの厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐22と同様の方法によって、実施例2‐24の検査用シールを得た。
[実施例2‐25]
実施例2‐24において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐24と同様の方法によって、実施例2‐25の検査用シールを得た。
[実施例2‐26]
実施例2‐22において、エステル系ポリオールを含む水性ポリウレタンを、エーテル系ポリオールを含む水性ポリウレタン(三井化学(株)製、タケラックWS-6021)に変更した以外は、実施例2‐22と同様の方法によって、実施例2‐26の検査用シールを得た。
[実施例2‐27]
実施例2‐26において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐26と同様の方法によって、実施例2‐27の検査用シールを得た。
[実施例2‐28]
実施例2‐26において、ベースフィルムの厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐26と同様の方法によって、実施例2‐28の検査用シールを得た。
[実施例2‐29]
実施例2‐28において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐28と同様の方法によって、実施例2‐29の検査用シールを得た。
[実施例2‐30]
実施例2‐22において、エステル系ポリオールを含む水性ポリウレタンを、カーボネート系ポリオールを含む水性ポリウレタン(三井化学(株)製、タケラックW-6110)に変更した以外は、実施例2‐22と同様の方法によって、実施例2‐30の検査用シールを得た。
[実施例2‐31]
実施例2‐30において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐30と同様の方法によって、実施例2‐31の検査用シールを得た。
[実施例2‐32]
実施例2‐30において、ベースフィルムの厚さを5μmに変更した以外は、実施例2‐30と同様の方法によって、実施例2‐32の検査用シールを得た。
[実施例2‐33]
実施例2‐32において、粘着層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例2‐32と同様の方法によって、実施例2‐33の検査用シールを得た。
[評価方法]
[引張破断伸度]
JIS K 7127の「プラスチック‐引張特定の試験方法‐第3部:フィルム及びシートの試験条件」に準拠する方法によって、引張破断伸度を測定した。引張破断伸度の測定に際して、検査用シールをダンベル形状(試験片タイプ5)に型抜きし、引張試験機を用いて引張破断測定を実施した。試験速度を300mm/minに設定し、標線間距離Lを25mmに設定した。破断時の伸び量を測定し、破断点伸度を算出した。なお、引張破断測定の際には、ベースフィルムと粘着層とのみから構成される積層体に対して、引張破断測定を実施した。
[100%伸び引張り応力]
引張破断測定において、標線間距離Lが100%の伸びに達したときの応力を、検査用シールの伸びが100%であるときの引張力を検査用シールの断面積における初期値で除算することによって算出した。
[貼合適性]
乳癌触診訓練用モデル((株)タナック製)を用いて、検査用シールの貼合適性を評価した。モデルの***に検査用シールを貼り付け、以下の3項目を評価した。
(項目1)検査用シールのしわ
(項目2)検査用シールの浮き
(項目3)検査用シールの貼り付けと剥離との繰り返し(リワーク性)
項目1では、検査用シールを***に貼り付けたときに、検査用シールにしわが生じるか否かを以下の3段階で評価した。なお、以下の3段階のうち、評価が「○」または「△」である検査用シールが貼合適性を有する検査用シールである。
○ しわが生じない
△ 微細なしわが生じるが、検査には支障がない
× 検査に支障が生じる程度に大きいしわが生じる
項目2では、検査用シールを***に貼り付けたときに、検査用シールの一部が***から浮いているか否かを以下の3段階で評価した。なお、以下の3段階のうち、評価が「○」または「△」である検査用シールが貼合適性を有する検査用シールである。
○ 浮きが生じない
△ 乳頭部の凹凸に起因した浮きが生じるが、検査には支障がない
× 検査用シールが***から大きく浮いているために、検査に支障が生じる
項目3では、検査用シールを***に貼り付けた後に、検査用シールを一旦***から剥がし、再度検査用シールを***に貼り付ける操作において、以下の3つの段階を評価した。
○ 検査用シールを貼り付けた後に剥がし、かつ、再度貼り付けることが可能
△ 検査用シールを剥がす際に検査用シールが変形するが、再度貼り付けて使用することが可能
× 検査用シールを剥がす際に検査用シールが破れる、または、検査用シールを再度貼り付けることができない
[透湿度]
JIS Z 0208の「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準拠する方法によって、検査用シールの透湿度を測定した。透湿度の測定時には、吸湿剤として塩化カルシウム(無水)を測り取った。次いで、電子天秤によって吸湿剤を含む透湿カップの初期重量を測定した。そして、検査用シールを40℃かつ相対湿度90%の環境下に2時間放置した後に、透湿カップの重量を測定した。その後、透湿カップの重量における増加分を水蒸気の透過量として算出した。
[発汗調査]
検査用シールから5cm角の試験片を切り出した。そして、3人の健康な被検者の腕に試験片を貼り付け、40℃かつ相対湿度20%の試験室内に、各被検者を安静な状態で5分間滞在させた。そして、各被検者から試験片を剥がし、被検者の腕のなかで、試験片を剥がした部分に発汗が生じているか否かを確認した。
○ 全ての被検者において発汗が認められなかった
× 1人以上の被検者において発汗が認められた
[評価結果]
図11および図12を参照して、各評価による結果を説明する。
図11が示すように、ポリウレタン樹脂製のベースフィルムを用いることによって、検査用シールにしわが生じることが抑えられ、また、検査用シールのリワーク性が高められることが認められた。なお、ベースフィルムの厚さが30μmである場合には、検査に支障がない程度ではあるが検査用シールにしわが生じるため、ポリウレタン樹脂製のベースフィルムの厚さは、30μm以下であることが好ましい。また、ベースフィルムの厚さが5μmである場合には、検査に支障がない程度ではあるが、リワーク性の試験において検査用シールの変形が認められたため、ベースフィルムの厚さは5μm以上であることが好ましい。
また、貼合適性が高いベースフィルムを用いることによって、検査用シールの引張破断伸度が420%以上であり、また、100%伸び引張り応力が10MPa以下であることを満たすことが可能であることが認められた。これにより、検査用シールの貼合適性を高めることが可能であることが認められた。そして、透湿度が高いベースフィルムを用いることによって、検査用シールの透湿度を783g/m・day以上とし、発汗を抑えることが可能であることが認められた。
これに対して、PET樹脂製のベースフィルムは、貼合適性が低いことが認められた。こうした結果は、PET樹脂製のベースフィルムにおいて引張伸度が低く、検査用シールを検査対象に貼り付ける際に、ベースフィルムが伸びないために得られたと言える。また、EVA樹脂製のベースフィルムは、厚さを5μmまで小さくすることによって貼合適性を高めることは可能ではある。しかしながら、透湿度が低く、これによって検査に支障が出る程度に検査用シールが貼り付けられた部分において発汗が生じるおそれがある。また、PVA樹脂製のベースフィルムによれば、ベースフィルムが破れてしまうために、検査用シールにおけるリワーク性が低いことが認められた。一方で、PVA樹脂製のベースフィルムを用いた場合であっても、しわや浮きは生じないことから、貼合適性を高める上で、引張破断伸度は、130%以上であればよい。
粘着層を形成するための粘着剤として、ウレタン系粘着剤は、アクリル系粘着剤に比べて、透湿度が高いことが認められた。また、ウレタン系粘着剤を用いて粘着層を形成することによって、検査用シールの透湿度を750g/m・day以上とすることができ、これによって、発汗を抑えることができることが認められた。なお、粘着層の厚さを薄くすることによって、検査用シールの透湿度を高めることができ、発汗を抑えられる一方で、乳頭部の凹凸に起因して検査用シールに浮きが生じる。また、ウレタン系粘着剤によって粘着層を形成した場合であっても、粘着層の厚さが30μmである場合には、透湿度が低いために、被検者での発汗が抑えられ難い。また、粘着層の厚さが厚すぎると、粘着層の粘着力が強すぎるために、検査用シールを剥がす際に、被検者に負担を生じさせたり、ベースフィルムとの組み合わせによっては、検査用シールに破れが生じたりする。この点で、粘着層の厚さは、5μm以上25μm以下であることが好ましい。
図12が示すように、ポリウレタン樹脂を構成するポリオールに応じて、引張破断伸度が異なり、これによって、貼合適性の試験結果が異なることが認められた。エステル系ポリウレタン樹脂製、または、エーテル系ポリウレタン樹脂製のベースフィルムは、カーボネート系ポリウレタン樹脂製のベースフィルムに比べて引張破断伸度が高いため、しわが生じにくいことが認められた。また、カーボネート系ポリウレタン樹脂製のベースフィルムは、エステル系ポリウレタン樹脂製、または、エーテル系ポリウレタン樹脂製のベースフィルムに比べて、ベースフィルムの厚さが薄くともリワーク性の試験において変形しにくいことが認められた。また、エーテル系ポリウレタン樹脂製のベースフィルムは、エステル系ポリウレタン樹脂製、または、カーボネート系ポリウレタン樹脂製のベースフィルムに比べて、透湿度が高く、これによって、ベースフィルムの厚さが厚くとも被検者での発汗が抑えられることが認められた。
このように、貼合適性が高いポリウレタン樹脂製のベースフィルムを用いることによって、検査用シールの引張破断伸度が310%以上であり、また、100%伸び引張り応力が10MPa以下であることを満たすことが可能であることが認められた。これにより、検査用シールの貼合適性を高めることが可能であることが認められた。そして、透湿度が高いポリウレタン樹脂製のベースフィルムを用いることによって、検査用シールの透湿度を752g/m・day以上とし、発汗を抑えることが可能であることが認められた。
以上説明したように、検査用シールの第2実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(2‐1)検査用シール10は、***Bに対する貼り付けに適した引張破断伸度と、100%伸び引張り応力とを有する。そのため、検査用シール10によれば、***Bに対する貼り付けが容易である。
(2‐2)また、検査用シール10の透湿度が上記の範囲を満たすことによって、検査用シール10が***Bに貼り付けられた場合に、***Bにおける発汗を抑えることができる。
(2‐3)ベースフィルム11と粘着層17とによって座標グリッド12が挟まれることによって、座標グリッド12が、検査用シール10の外表面を構成しない。そのため、座標グリッド12が検査用シール10から剥がれにくい。
(2‐4)検査用シール10の座標グリッド12を除く部分において、全光線透過率が30%以上である。そのため、検査用シール10を***Bに貼り付ける場合に、***Bに対する座標グリッド12の位置を目視によって確認しながら、***Bに対する検査用シール10の位置を調整することが可能である。
(2‐5)検査実施者が、スキャン方向DSに沿ってプローブをスキャンさせる際に、第1グリッド線12A1に沿ったスキャンと、第2グリッド線12A2に沿ったスキャンとを交互に行うことができる。これにより、検査実施者が、同じグリッド線12Aを複数回スキャンしたり、あるグリッド線12Aのスキャンを漏らしたりすることが抑えられる。すなわち、グリッド線12Aによれば、検査実施者によるスキャンの誤りを減らすことができる。
(2‐6)検査用シール10の使用時に、被検者Sの乳頭部に座標グリッド12の中心部を重ねることが可能である。そのため、乳頭部の周方向の全体に座標グリッド12の一部を位置させることができる。これにより、座標グリッド12の案内によって***Bの全体がスキャンされやすくなる。
[第2実施形態の変更例]
なお、上述した第2実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
[ベースフィルム]
・検査用シール10が含むベースフィルム11と粘着層17との積層体が上述した条件2‐1および条件2‐2を満たしていれば、ベースフィルム11を形成するための合成樹脂は、ポリウレタン樹脂以外の樹脂であってもよい。
[粘着層]
・検査用シール10が含むベースフィルム11と粘着層17との積層体が上述した条件2‐1および条件2‐2を満たしていれば、粘着層17を形成するための粘着剤は、ウレタン系粘着剤以外の粘着剤でもよい。
[セパレートフィルム]
・セパレートフィルム13は省略されてもよい。この場合であっても、検査用シール10がベースフィルム11と粘着層17とを備えていれば、上述した(2‐1)に準じた効果を得ることはできる。
[保護フィルム]
・保護フィルム14は省略されてもよい。この場合であっても、検査用シール10がベースフィルム11と粘着層17とを備えていれば、上述した(2‐1)に準じた効果を得ることはできる。
[検査用シール]
・検査用シール10では、少なくともベースフィルム11と粘着層17との積層体における座標グリッド12以外の部分において、全光線透過率が30%以上であればよい。この場合には、ベースフィルム11からセパレートフィルム13を剥がし、かつ、粘着層17から保護フィルム14を剥がすことによって、ベースフィルム11が有する座標グリッド12を視認することが可能である。
なお、検査用シール10では、セパレートフィルム13、ベースフィルム11、および粘着層17の積層体における座標グリッド12以外の部分において、全光線透過率が30%以上であってもよい。これにより、検査用シール10を検査対象に貼り付ける際に、セパレートフィルム13がベースフィルム11から剥がされた状態であれ、剥がされない状態であれ、ベースフィルム11が有するが座標グリッド12を視認することが可能である。
・ベースフィルム11と粘着層17との積層体において、透湿度が750g/m・day未満であってもよい。この場合であっても、ベースフィルム11と粘着層17との積層体が、上述した条件2‐1および条件2‐2を満たす以上は、上述した(2‐1)に準じた効果を得ることはできる。
[その他の変更例]
・第2実施形態の検査用シール10、および、当該検査用シール10の変更例は、第1実施形態の検査用シール10における構成、および、第1実施形態の変更例における構成と矛盾しない範囲で、これら構成と互いに組み合わせて実施することが可能である。
10…検査用シール、11…ベースフィルム、11F,14F,15F,17F…表面、11R,14R,15R,17R…裏面、12…座標グリッド、12A,12B…グリッド線、12A1…第1グリッド線、12A2…第2グリッド線、12B1…第1区分、12B2…第2区分、12C…位置標識、13…セパレートフィルム、14…保護フィルム、15…流動層、16…標識、17…粘着層。

Claims (12)

  1. マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールであって、
    スキャンの指標を有して検査対象に貼り付けられるベースフィルムを備え、
    前記ベースフィルムにおいて、引張破断伸度が130%以上であり、100%伸び引張強度が4N/cm以下である
    検査用シール。
  2. マイクロ波を水よりも透過する脂肪族炭化水素から構成された流動層であって、前記検査対象に前記ベースフィルムを貼り付けることが可能な粘性を有して前記ベースフィルムに積層された前記流動層をさらに備える
    請求項1に記載の検査用シール。
  3. 前記流動層の30℃におけるせん断粘度であって、JIS Z 8803:2011に規定されるせん断粘度が、1000mPa・s以上200000mPa・s以下である
    請求項2に記載の検査用シール。
  4. 前記流動層は、パラフィン、スクアラン、および、セレシンから構成される群から選択される少なくとも1つから形成される
    請求項2または3に記載の検査用シール。
  5. 前記ベースフィルムに積層された粘着層をさらに備え、
    前記粘着層の厚さが、5μm以上25μm以下であり、
    前記検査用シールでは、前記ベースフィルムと前記粘着層との積層体において、
    JIS Z 0208に規定される透湿度が、40℃かつ相対湿度90%の条件において、750g/m・day以上である
    請求項1に記載の検査用シール。
  6. マイクロ波を用いた画像診断に用いられる検査用シールであって、
    検査対象におけるスキャンの位置を案内するための指標を有するベースフィルムと、
    前記ベースフィルムに積層された粘着層であって、厚さが5μm以上25μm以下である前記粘着層と、を備え、
    前記検査用シールでは、前記ベースフィルムと前記粘着層との積層体において、JIS K 7127に規定される引張破断伸度が130%以上であり、100%伸び引張り応力が10MPa以下である
    検査用シール。
  7. 前記ベースフィルムと前記粘着層との積層体において、JIS Z 0208に規定される透湿度が、40℃かつ相対湿度90%の条件において、750g/m・day以上である
    請求項6に記載の検査用シール。
  8. 前記ベースフィルムは、互いに対向する一対の面を有し、前記一対の面の一方が、前記指標が印字されたガイド面であり、
    前記粘着層は、前記ガイド面を覆う
    請求項6または7に記載の検査用シール。
  9. 前記ベースフィルムにおける前記ガイド面とは反対側の面に対して剥離可能に積層されたセパレートフィルムと、
    前記粘着層における前記ベースフィルムに接する面とは反対側の面に対して剥離可能に積層された保護フィルムと、をさらに備え、
    前記セパレートフィルム、前記ベースフィルム、および、前記粘着層の積層体における前記指標を除く部分において、JIS K 7361-1に規定される全光線透過率が30%以上である
    請求項8に記載の検査用シール。
  10. 前記指標は、スキャン方向に沿って延び、かつ、前記スキャン方向と交差する方向に沿って並ぶ複数のグリッド線を含む座標グリッドであり、前記複数のグリッド線において、第1の色のグリッド線と、前記第1の色とは異なる第2の色のグリッド線とが交互に並ぶ
    請求項1から9のいずれか一項に記載の検査用シール。
  11. 前記検査用シールは、前記座標グリッドにおいて所定の座標を示す標識をさらに備える
    請求項10に記載の検査用シール。
  12. 前記ベースフィルムは、ポリウレタン樹脂から形成され、
    前記ポリウレタン樹脂は、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、および、カーボネート系ポリウレタン樹脂から構成される群から選択される少なくとも1つを含む
    請求項1から11のいずれか一項に記載の検査用シール。
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