JP7346849B2 - 打抜きポンチ、これを備える鍛造装置、これを用いる鍛造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば中空シャフトなどの鍛造に用いられる打抜きポンチ、当該打抜きポンチを備える鍛造装置、当該打抜きポンチを用いる鍛造方法に関する。
中空シャフトは、鍛造や鋳造により製造される。鍛造による中空シャフトの製造方法は、例えば、後方押出し工程と、トリミング工程と、を有している。後方押出し工程においては、押出しポンチでワークに後方押出し加工を施し、ワークを後方(軸方向)に伸長させながら、ワークの穴部を成形する。トリミング工程においては、打抜きポンチで穴部の底部を打ち抜くことにより、ワークからバリを除去する。
上述の中空シャフトの製造方法によると、後方押出し工程(穴部の成形)とトリミング工程(バリ抜き)とが各々独立して行われる。このため、合計2回のプレス動作が必要になる。また、各プレス動作ごとに、異なるポンチ(押出しポンチ、打抜きポンチ)が必要になる。
この点、特許文献1には、単一の工程(1回のプレス動作)で鍛造工程(穴部の成形)と穿孔工程(トリミング)とを行う、孔付き鍛造製品の製造方法が開示されている。図4(A)~(D)に、同文献記載の製造方法に用いられる鍛造装置の軸方向断面図(その1~その4)を示す。鍛造装置100は、下型101と上型102とを備えている。下型101には、キャビティ101aとパイプ成形孔101bとが凹設されている。キャビティ101aには、ワーク103が配置されている。パイプ成形孔101bの下側には、支持ポンチ101dが配置されている。上型102には、孔明けポンチ102aが配置されている。まず、図4(A)~(B)に示すように、上型102を下型101に近接させ、孔明けポンチ102aでワーク103の一部をパイプ成形孔101bに押し込むことにより、ワーク103に穴部103cを形成する。この際、穴部103cの底部103dは、孔明けポンチ102aと支持ポンチ101dとにより、挟持される。次に、図4(C)に示すように、孔明けポンチ102aと支持ポンチ101dとを下降させることにより、底部103dつまりバリを打ち抜く。その後、図4(D)に示すように、孔明けポンチ102aと支持ポンチ101dとを上昇させることにより、底部103dつまりバリを穴部103cから排出する。このようにして、ワーク103に穴部103cを穿設する。
特開2017-94344号公報
同文献記載の製造方法によると、単一の工程で穴部の成形とトリミングとを行うことができる。しかしながら、2つのポンチ(孔明けポンチ102a、支持ポンチ101d)が必要になる。そこで、本発明は、単一の工程かつ単一のポンチで穴部の成形とトリミングとを行うことができる打抜きポンチ、これを備える鍛造装置、これを用いる鍛造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の打抜きポンチは、前方に向かって縮径するテーパ部を先端に備え、ワークを前方に押し出しながら前記ワークの穴部を成形する前方押出し加工と、前記穴部の底部を打ち抜くトリミングと、を行うことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明の鍛造装置は、前記打抜きポンチを備えることを特徴とする。また、上記課題を解決するため、本発明の鍛造方法は、前記打抜きポンチでワークの穴部を成形する前方押出し加工ステップと、前記打抜きポンチで前記穴部の底部を打ち抜くトリミングステップと、を連続して行う伸ばし抜き工程を有することを特徴とする。
本発明の打抜きポンチは、ワークの穴部成形用のポンチと、トリミング(バリ抜き)用のポンチと、を兼ねている。このため、本発明の打抜きポンチ、鍛造装置、鍛造方法によると、単一の工程で穴部の成形とトリミングとを行うことができる。また、単一の打抜きポンチで、穴部の成形とトリミングとを行うことができる。
図1(A)~(C)は、本発明の一つの実施形態である鍛造装置の軸方向断面図(その1~その3)である。 図2は、本発明の一つの実施形態である打抜きポンチの下側部分の軸方向断面図である。 図3は、実施例1~3のトリミングステップ後のワークの写真である。 図4(A)~(D)は、従来の鍛造装置の軸方向断面図(その1~その4)である。
以下、本発明の打抜きポンチ、鍛造装置、鍛造方法の実施の形態について説明する。なお、以降の図においては、下方が本発明の「前方」に、上方が「後方」に、各々対応している。
(打抜きポンチ、鍛造装置)
まず、本実施形態の打抜きポンチ、鍛造装置の構成について説明する。図1(A)~(C)に、本実施形態の鍛造装置の軸方向断面図(その1~その3)を示す。なお、図1(A)は、後述の中空シャフトの製造方法の伸ばし抜き工程の前方押出し加工ステップ前段を示す。図1(B)は、同伸ばし抜き工程の前方押出し加工ステップ後段を示す。図1(C)は、同伸ばし抜き工程のトリミングステップを示す。図2に、本実施形態の打抜きポンチの下側部分の軸方向断面図を示す。
図1(A)~(C)、図2に示すように、鍛造装置1は、上型(可動型)2と、下型(固定型)3と、を備えている。上型2は、下型3に対して、上方から離接可能である。上型2は、上型本体(図略)と、打抜きポンチ20と、を備えている。打抜きポンチ20は、先端面200と、テーパ部201と、小径部202と、大径部203と、頭部204と、を備えている。小径部202は、本発明の「胴部」の概念に含まれる。
先端面200は、下方から見て、円形の平面状を呈している。テーパ部201は、先端面200の外縁に、角部を介して、連なっている。テーパ部201は、下方に向かって縮径する部分円錐状を呈している。先端面200およびテーパ部201は、打抜きポンチ20の下端(先端)に配置されている。小径部202は、テーパ部201の上端に、角部Aを介して、連なっている。角部Aは、角張っている。小径部202は、上下方向に延在する同径円柱状を呈している。大径部203は、小径部の上端に、テーパ状の段差部Bを介して、連なっている。大径部203は、上下方向に延在する同径円柱状を呈している。大径部203は、小径部202よりも大径である。頭部204は、大径部203の上方に連なっている。頭部204は、円板状を呈している。頭部204は、大径部203よりも大径である。
大径部203、頭部204は、上型本体に固定されている。先端面200、テーパ部201、小径部202、大径部203、頭部204は、同じ中心軸C上に配置されている。中心軸Cは、上下方向に延在している。中心軸Cに対するテーパ部201の傾斜角度yは、20°以上30°以下に設定されている。小径部202の直径をD、先端面200の直径をdとして、D、d、yは以下の式(1)を充足するように、設定されている。
y<-166×(d/D)+123×(d/D)+15 ・・・ 式(1)
下型3は、下型本体30と、リング31と、を備えている。下型本体30には、上下方向に延在する成形孔300が穿設されている。リング31は、円環状を呈している。リング31は、成形孔300の下端開口に配置されている。リング31の内径は、成形孔300の下端開口の口径よりも、小径である。リング31の内径は、打抜きポンチ20の小径部202の外径よりも、大径である。リング31の内径と、打抜きポンチ20の小径部202の外径と、の間には剪断用のクリアランスが設定されている。
ワーク4は、鋼製(例えばクロムモリブデン鋼製)であって、有底円筒状を呈している。ワーク4は、上向きに開口する穴部40と、底部41と、を備えている。穴部40の内径は、打抜きポンチ20の小径部202の外径よりも、大径である。
(中空シャフトの製造方法)
次に、上述の打抜きポンチ、鍛造装置を用いる中空シャフトの製造方法について説明する。なお、中空シャフトの製造方法は、本発明の「鍛造方法」の概念に含まれる。中空シャフトの製造方法は、温間鍛造(例えば鍛造温度900℃)であって、伸ばし抜き工程を有している。伸ばし抜き工程は、前方押出し加工ステップと、トリミングステップと、を有している。
図1(A)に示すように、前方押出し加工ステップにおいては、穴付きのワーク4に前方押出し加工を施す。なお、図1(A)に示すように、前方押出し加工ステップの前に、予め、ワーク4には穴部40が凹設されている。並びに、ワーク4は、下型本体30の成形孔300に配置されている。
本ステップにおいては、上型2つまり打抜きポンチ20を下降させることにより、ワーク4の底部41を下方に押し出す。すなわち、ワーク4および穴部40を下方に伸長させる。図1(A)~(B)に示すように、打抜きポンチ20の小径部202は、穴部40の内周面に当接しない。先端面200、テーパ部201、角部A、小径部202は、穴部40の下側に伸長部400を凹設する。先端面200は、底部41を下方に押し出す。テーパ部201は、底部41の肉を径方向外側に押し広げる。角部A、小径部202は、伸長部400の内周面を成形する。他方、成形孔300の内周面は、ワーク4の外周面を成形する。ワーク4の下端は、リング31に到達する。このように、リング31(言い換えると、成形孔300の軸方向長さ)は、ワーク4の伸長量を決定している。
図1(C)に示すように、トリミングステップにおいては、ワーク4の底部41を打ち抜く。なお、トリミングステップは、前方押出し加工ステップに連続して、同じプレス動作(打抜きポンチ20の下降動作)で、実行される。
本ステップにおいては、前方押出し加工ステップに引き続き、打抜きポンチ20を下降させる。ワーク4の下端は、打抜きポンチ20の角部Aと、リング31の開口縁と、により上下方向から挟持される。このため、ワーク4の下端には、上下方向から剪断力が加わる。当該剪断力を利用して、打抜きポンチ20は底部41を打ち抜く。すなわち、打抜きポンチ20は穴部40を上下方向に貫通させる。底部41(つまり抜きバリ)は、打抜きポンチ20から剥離し、落下する。その後、上型2つまり打抜きポンチ20を上昇させ、ワーク4を下型3の成形孔300から取り外す。
(作用効果)
次に、本実施形態の打抜きポンチ、鍛造装置、中空シャフトの製造方法の作用効果について説明する。図1(A)~(C)に示すように、打抜きポンチ20は、ワーク4の穴部40成形用のポンチと、トリミング(バリ抜き)用のポンチと、を兼ねている。このため、本実施形態の打抜きポンチ20、鍛造装置1、中空シャフトの製造方法によると、単一の工程(伸ばし抜き工程)で穴部40の成形とトリミングとを行うことができる。したがって、鍛造時間を短縮することができる。また、単一の鍛造装置1つまり単一の打抜きポンチ20で、穴部40の成形とトリミングとを行うことができる。このため、鍛造装置1の設置スペースを狭くすることができる。また、鍛造装置1の構成を簡単にすることができる。
また、図2に示すように、テーパ部201と小径部202との間には角部Aが介在している。角部Aは、切刃として機能する。このため、図1(A)~(C)に示すように、穴部40の成形や底部41の打抜きを、確実に行うことができる。
ここで、仮に、図1(A)~(C)に示す伸ばし抜き工程において、先端面200と小径部202との間にテーパ部201が介在していないポンチ(例えば、従来からあるトリミングポンチ)を用いる場合を想定する。この場合、図1(B)に示す前方押出し加工ステップにおいて、ポンチは、ワーク4の底部41を、下方のみに押し出すことになる。このため、ワーク4の側壁(例えば、伸長部400の径方向外側部分)が過度に下方に引っ張られてしまう。したがって、ワーク4および穴部40の伸長に伴って、ワーク4の側壁が過度に薄肉化しやすい。この点、本実施形態の打抜きポンチ20は、先端面200と小径部202との間にテーパ部201を備えている。テーパ部201は、底部41の肉を径方向外側に押し広げることができる。このため、ワーク4および穴部40の伸長に伴って、ワーク4の側壁が過度に薄肉化するのを抑制することができる。
また、図2に示すように、中心軸Cに対するテーパ部201の傾斜角度yは、20°以上30°以下に設定されている。傾斜角度yを20°以上としたのは、20°未満の場合(つまりテーパ部201が尖っている場合)、図1(C)に示す底部41(つまり抜きバリ)が打抜きポンチ20に抱き付きやすくなるからである。すなわち、底部41が、打抜きポンチ20から剥離しにくくなるからである。他方、傾斜角度yを30°以下としたのは、30°超過の場合、ワーク4の側壁が下方に引っ張られやすくなり、ワーク4の外周面に引け(くびれ)が発生しやすくなるからである。
また、図1(C)に示すように、成形孔300の内周面(伸長部400に径方向に対向する部分)には、抜き勾配(下方に向かって縮径するテーパ形状)が設定されている。このため、トリミングステップ後において、成形孔300からワーク4を簡単に取り外すことができる。なお、トリミングステップ後のワーク4の外周面にも、成形孔300の抜き勾配に対応して、下方に向かって縮径するテーパ形状が残っている。このため、ワーク4から得られる製品にもテーパ形状が残っている場合がある。
(その他)
以上、本発明の打抜きポンチ、鍛造装置、鍛造方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、図1(A)に示す穴部40の深さ(軸方向長さ)は特に限定しない。穴部40は、底部41(伸長対象部)付近まで到達していればよい。また、前方押出し加工ステップの前に、穴部40を凹設しておかなくてもよい。前方押出し加工ステップで、ワーク4に穴部40を凹設し、引き続き穴部40を伸長させてもよい。
図2に示す中心軸Cに対するテーパ部201の傾斜角度yは、20°未満や30°超過であってもよい。これらの場合であっても、鍛造時間を短縮することができる。また、単一の鍛造装置1つまり単一の打抜きポンチ20で、穴部40の成形とトリミングとを行うことができる。
鍛造装置1の上型2、下型3の構成は限定しない。上型2、下型3のうち、少なくとも一方が、他方に対して離接可能な可動型であればよい。また、打抜きポンチ20のストローク方向は特に限定しない。垂直方向(上下方向)でも、水平方向でも、これらの方向に対して傾斜する方向でもよい。
本発明の打抜きポンチ、鍛造装置、鍛造方法の製造対象物は特に限定しない。貫通する穴部40を備える物であればよい。例えば、自動車用トランスミッション部品(ドライブピニオンギア、リダクションドライブギア、ロータシャフトなど)などが挙げられる。
図1(C)に示すトリミングステップ後に、ワーク4の穴部40の外周面や内周面などに加工(例えばスプライン加工など)を施してもよい。あるいは、トリミングステップ後のワーク4を、そのまま製品としてもよい。
鍛造温度は特に限定しない。冷間でも温間でも熱間でもよい。冷間の場合、温間や熱間の場合と比較して、鍛造後のワーク4の熱収縮量が小さいため、図1(C)に示すトリミングステップにおいて、底部41が打抜きポンチ20から剥離しやすい。このため、図2に示す中心軸Cに対するテーパ部201の傾斜角度yを小さく(例えば20°未満に)設定しやすい。
図2に示す軸方向断面におけるテーパ部201の形状は特に限定しない。直線状(図2のL1)、曲線状(図2のL2)などであってもよい。曲線状の場合、凹状(径方向内側に凹む形状)であっても凸状(径方向外側に膨らむ形状)であってもよい。また、複数の直線が連続する形状(折れ線状)、複数の曲線が連続する形状(連続曲線状)、直線と曲線とが連続する形状などであってもよい。ワーク4の材質は特に限定しない。例えば、鉄やアルミニウムを含有する金属などであってもよい。
(実験)
以下、図1(A)~(C)に示す鍛造装置を用いて行った実験について説明する。実験においては、実施例1~3の合計3種類の打抜きポンチ20を用いてワーク4を鍛造し、図1(C)に示すトリミングステップ後のワーク4の状態を観察した。
表1に、実施例1~3の寸法を示す(図2参照)。実施例1~3の材質は、いずれもSCM420(クロムモリブデン鋼)である。表1中のYは、以下の式(2)に示すように、前述の式(1)の右辺である。
Y=-166×(d/D)+123×(d/D)+15 ・・・ 式(2)
Figure 0007346849000001
表1に示すように、実施例1~3の全てにおいて、式(1)の関係(y<Y)が成立している。実験条件について、鍛造温度は900℃である。成形荷重は約50tである。使用した鍛造装置(プレス)1は、1200tサーボプレスである。実験前に鍛造装置1を予熱し、鍛造装置1の型面に白色系潤滑剤を塗布した。実施例1~3のサンプル数は、各々5個とした。
図3に、実施例1~3のトリミングステップ後のワークの写真を示す。なお、左側から順に実施例1、実施例2、実施例3である。図3に示すように、実施例1、実施例2の外周面は滑らかで綺麗だった。他方、実施例3の外周面には、楕円枠で囲むように、引け(くびれ)が発生した。実験から、傾斜角度yが35°以上だと、ワーク4の外周面に引けが発生しやすいことが判った。傾斜角度yが35°未満だと、ワーク4の外周面に引けが発生しにくいことが判った。傾斜角度yが30°以下だと、ワーク4の外周面にほとんど引けが発生しないことが判った。
(CAE)
以下、上記実験と同様の条件で行ったCAE(Computer Aided Experiment)について説明する。CAEにおいては、実施例4~5の合計2種類の打抜きポンチ20を用いてワーク4を鍛造し、図1(C)に示すトリミングステップ後のワーク4の状態を解析した。表2に、実施例4~5の寸法を示す(図2参照)。
Figure 0007346849000002
表1、表2に示すように、実施例4は実施例1と寸法が同一である。表2に示すように、実施例5は実施例4と直径D、傾斜角度yが同一である。実施例4においては、式(1)の関係(y<Y)が成立している。他方、実施例5においては、式(1)の関係(y<Y)が成立していない。
トリミングステップ後のワーク4の状態を解析すると、実施例4の場合、ワーク4の外周面に発生した引けの量(図1(C)に示す下型3の成形孔300の内周面の半径-トリミングステップ後のワーク4の外周面の半径)は、0.3mm以下だった。つまり、D/2を100%として、引け量は2.7%以下だった。他方、実施例5の場合、ワーク4の外周面に発生した引けの量は、0.3mmを超えていた。つまり、D/2を100%として、引け量は2.7%を超えていた。CAEから、y<Yの場合、ワーク4の外周面に引けが発生しにくいことが判った。y>Yの場合、ワーク4の外周面に引けが発生しやすいことが判った。
1:鍛造装置、2:上型、3:下型、4:ワーク、20:打抜きポンチ、30:下型本体、31:リング、40:穴部、41:底部、200:先端面、201:テーパ部、202:小径部(胴部)、203:大径部、204:頭部、300:成形孔、400:伸長部、A:角部、B:段差部、C:中心軸、D:直径、d:直径、y:傾斜角度

Claims (5)

  1. 前方に向かって縮径するテーパ部を先端に備え、
    ワークを前方に押し出しながら前記ワークの穴部を成形する前方押出し加工と、前記穴部の底部を打ち抜くトリミングと、を行う打抜きポンチであって、
    さらに、前記テーパ部の後端に角部を介して連なる胴部を備え、
    前記胴部の軸方向に対する前記テーパ部の傾斜角度は、20°以上30°以下であり、
    前記打抜きポンチの軸方向断面における前記テーパ部の形状は、直線状である打抜きポンチ。
  2. さらに、前記テーパ部の前端に連なる先端面を備え、
    前記胴部の直径D、前記先端面の直径d、前記胴部の軸方向に対する前記テーパ部の傾斜角度yが、以下の式(1)を満たす請求項1に記載の打抜きポンチ。
    y<-166×(d/D)+123×(d/D)+15 ・・・ 式(1)
  3. 前方に向かって縮径するテーパ部を先端に備え、
    ワークを前方に押し出しながら前記ワークの穴部を成形する前方押出し加工と、前記穴部の底部を打ち抜くトリミングと、を行う打抜きポンチであって、
    さらに、前記テーパ部の後端に角部を介して連なる胴部と、前記テーパ部の前端に連なる先端面と、を備え、
    前記胴部の直径D、前記先端面の直径d、前記胴部の軸方向に対する前記テーパ部の傾斜角度yが、以下の式(1)を満たす打抜きポンチ。
    y<-166×(d/D)+123×(d/D)+15 ・・・ 式(1)
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の打抜きポンチを備える鍛造装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の打抜きポンチでワークの穴部を成形する前方押出し加工ステップと、
    前記打抜きポンチで前記穴部の底部を打ち抜くトリミングステップと、
    を連続して行う伸ばし抜き工程を有する鍛造方法。
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