JP7342415B2 - 水性樹脂組成物、表面処理剤、及び、物品 - Google Patents

水性樹脂組成物、表面処理剤、及び、物品 Download PDF

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Description

本発明は、水性樹脂組成物、表面処理剤、及び、表面処理剤により形成された層を有する物品に関する。
自動車内装レザー用シートの製造工程においては、その表面に耐薬品性および意匠性付与の観点から、表面処理剤により仕上げがなされている。従来の表面処理剤に用いられる材料は、有機溶剤を含んだ溶剤系樹脂組成物が主流であったが、近年の環境規制の高まりを受け、有機溶剤を実質的に含まない水性表面処理剤の開発が進められている。
前記自動車内装レザー用シートとしては、近年淡色系のシートが好まれる傾向にあり、その需要が増加すると同時に、水性でかつ防汚機能を有する表面処理剤の需要が増加しつつある。しかしながら、従来の水性表面処理剤では、シート表面の艶を消しにくく、かつ高い防汚性、耐摩耗性、及び柔軟性を両立することが困難であった。
これに対し、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、及びシリコーン樹脂を含有する材料により、防汚層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。しかしながら、係る方法ではシート表面の艶を消しにくいとの指摘があった。また、近年、防汚性の要求性能が高水準化しつつあり、更に汚染源も多様化しており、水性表面処理剤に従来から求められる要求特性と各種汚染源に対する防汚性とを両立することは非常に困難であった。
特開2015-214773号公報
本発明が解決しようとする課題は、水を含有する水性樹脂組成物において、防汚性、及び、艶消し効果に優れる皮膜が得られる水性樹脂組成物を提供することである。
本発明は、ウレタン樹脂(A)、フッ素樹脂(B)、シリコーン化合物(C)、フィラー(D)、有機ビーズ(E)、及び、水(F)を含有する水性樹脂組成物であり、前記フィラー(D)の含有量が、水性樹脂組成物の固形分中10質量%以下であることを特徴とする水性樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記水性樹脂組成物を含有することを特徴とする表面処理剤、及び、その表面処理剤により形成された層を有することを特徴とする物品を提供するものである。
本発明の水性樹脂組成物は、防汚性、及び、艶消し効果に優れる皮膜を得ることができる。よって、本発明の水性樹脂組成物は、各種物品の表面処理剤として好適に用いることができる。
本発明の水性樹脂組成物は、ウレタン樹脂(A)、フッ素樹脂(B)、シリコーン化合物(C)、フィラー(D)、有機ビーズ(E)、及び、水(F)を含有するものである。
前記ウレタン樹脂(A)は、柔軟性、基材との密着性などの表面処理剤としての要求特性を担保するうえで必須の成分である。前記ウレタン樹脂(A)は、水(F)に分散し得るものであり、例えば、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基等の親水性基を有するウレタン樹脂;乳化剤で強制的に水(F)中に分散したウレタン樹脂などを用いることができる。これらのウレタン樹脂(A)は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記アニオン性基を有するウレタン樹脂を得る方法としては、例えば、カルボキシル基を有する化合物及びスルホニル基を有する化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物を原料として用いる方法が挙げられる。
前記カルボキシル基を有する化合物としては、例えば、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸、2,2-ジメチロール酪酸、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-吉草酸等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記スルホニル基を有する化合物としては、例えば、3,4-ジアミノブタンスルホン酸、3,6-ジアミノ-2-トルエンスルホン酸、2,6-ジアミノベンゼンスルホン酸、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエチルスルホン酸等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記カルボキシル基及びスルホニル基は、水性樹脂組成物中で、一部又は全部が塩基性化合物に中和されていてもよい。前記塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、ピリジン、モルホリン等の有機アミン;モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のアルカノールアミン;ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム等を含む金属塩基化合物などを用いることができる。
前記カチオン性基を有するウレタン樹脂を得る方法としては、例えば、アミノ基を有する化合物の1種又は2種以上を原料として用いる方法が挙げられる。
前記アミノ基を有する化合物としては、例えば、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン等の1級及び2級アミノ基を有する化合物;N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン等のN-アルキルジアルカノールアミン、N-メチルジアミノエチルアミン、N-エチルジアミノエチルアミン等のN-アルキルジアミノアルキルアミンなどの3級アミノ基を有する化合物などを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ノニオン性基を有するウレタン樹脂を得る方法としては、例えば、オキシエチレン構造を有する化合物の1種又は2種以上を原料として用いる方法が挙げられる。
前記オキシエチレン構造を有する化合物としては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレングリコール等のオキシエチレン構造を有するポリエーテルポリオールを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
以上の親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料の使用量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、耐候性、及び、耐加水分解性が得られる点から、ウレタン樹脂(A)の原料中0.1~15質量%の範囲が好ましく、1~10質量%の範囲がより好ましく、1.5~7質量%の範囲が更に好ましい。
前記強制的に水(F)中に分散するウレタン樹脂を得る際に用いることができる乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体等のノニオン性乳化剤;オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルカンスルフォネートナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム塩等のアニオン性乳化剤;アルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等のカチオン性乳化剤などを用いることができる。これらの乳化剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン樹脂(A)としては、具体的には、例えば、前記した親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料、ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(a2)、及び、鎖伸長剤(a3)の反応物を用いることができる。これらの反応は公知のウレタン化反応を用いることができる。
前記ポリイソシアネート(a1)としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド化ジフェニルメタンポリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(a1)としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、脂環式ポリイソシアネートを用いることが好ましく、少なくともイソシアネート基の窒素原子がシクロヘキサン環と直接連結した構造を1つ以上有するポリイソシアネートを用いることがより好ましく、イソホロンジイソシアネート及び/又はジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを用いることが更に好ましい。また、脂環式ポリイソシアネートの使用量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、ポリイソシアネート(a1)中30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
また、本発明の水性樹脂組成物が表面処理剤として使用される際に、より一層の耐光性が求められる場合には、前記ポリイソシアネート(a1)として、前記脂環式ポリイソシアネートと脂肪族ポリイソシアネートとを併用することが好ましく、前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートを用いることが好ましい。この際のポリイソシアネート(a1)中の前記脂環式ポリイソシアネートの含有量としては、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
前記ポリイソシアネート(a1)の使用量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、ウレタン樹脂(A)の原料中5~50質量%の範囲が好ましく、15~40質量%の範囲がより好ましく、20~37質量%の範囲が更に好ましい。
前記ポリオール(a2)としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、ポリカーボネートポリオールを用いることが好ましい。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステル及び/又はホスゲンと、水酸基を2個以上有する化合物との反応物を用いることができる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記水酸基を2個以上有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,8-ノナンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、3-メチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、グリセリン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、3-メチルペンタンジオール、及び、1,10-デカンジオールからなる群から選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましく、1,6-ヘキサンジオールがより好ましい。
前記ポリカーボネートポリオールの使用量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、ポリオール(a2)中85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましい。
前記ポリカーボネートポリオールの数平均分子量としては、より一層優れた耐薬品性、機械的強度、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、100~100,000の範囲が好ましく、150~10,000の範囲より好ましく、200~2,500の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリカーボネートポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・カラムクロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリカーボネートポリオール以外の前記ポリオール(a2)の数平均分子量としては、より一層優れた耐候性が得られる点から、500~100,000の範囲が好ましく、700~50,000の範囲より好ましく、800~10,000の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリオール(a2)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・カラムクロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリオール(a2)の使用量としては、ウレタン樹脂(A)の原料中30~80質量%の範囲が好ましく、40~75質量%の範囲がより好ましく、50~70質量%の範囲が更に好ましい。
前記鎖伸長剤(a3)としては、例えば、数平均分子量が50~450の範囲のもの(前記ポリカーボネートポリオールを除く。)であり、具体的には、エチレンジアミン、1,2-プロパンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、1,2-シクロヘキサンジアミン、1,3-シクロヘキサンジアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン、ヒドラジン等のアミノ基を有する鎖伸長剤;エチレングリコール、ジエチレンリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ビスフェノールA、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリメチロールプロパン等の水酸基を有する鎖伸長剤などを用いることができる。これらの鎖伸長剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記鎖伸長剤(a3)としては、前記した中でも、より一層優れた耐薬品性、機械的強度、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、アミノ基を有する鎖伸長剤を用いることが好ましく、ピペラジン及び/又はヒドラジンがより好ましく、ピペラジン及びヒドラジンの合計量としては、前記鎖伸長剤(a3)中30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましく、80質量%以上が特に好ましい。また、前記鎖伸長剤(a3)としては、平均官能基数が3未満であること好ましく、2.5未満がより好ましい。また、
前記鎖伸長剤(a3)の使用量としては、より一層優れた耐薬品性、機械的強度、耐摩耗性、及び、耐候性が得られる点から、ウレタン樹脂(A)の原料中0.5~10質量%の範囲が好ましく、0.7~5質量%の範囲がより好ましく、0.9~2.3の範囲が更に好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(a1)と前記ポリオール(a2)と前記親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料を反応させることによって、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造し、次いで、前記ウレタンプレポリマーと、前記鎖伸長剤(a3)とを反応させることによって製造する方法;前記ポリイソシアネート(a1)、前記ポリオール(a2)、親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料、及び、前記鎖伸長剤(a3)を一括に仕込み反応させる方法等が挙げられる。これらの反応は、例えば50~100℃で3~10時間行うことが挙げられる。
前記親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料が有する水酸基、前記ポリオール(a2)が有する水酸基、及び、前記鎖伸長剤(a3)が有する水酸基及びアミノ基の合計と、前記ポリイソシアネート(a1)が有するイソシアネート基とのモル比[(イソシアネート基)/(水酸基及びアミノ基)]としては、0.8~1.2の範囲が好ましく、0.9~1.1の範囲がより好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)を製造する際には、前記ウレタン樹脂(A)に残存するイソシアネート基を失活させることが好ましい。前記イソシアネート基を失活させる場合には、メタノール等の水酸基を1個有するアルコールを用いることが好ましい。前記アルコールの使用量としては、ウレタン樹脂(A)100質量部に対し、0.001~10質量部の範囲が好ましい。
また、前記ウレタン樹脂(A)を製造する際には、有機溶剤を用いてもよい。前記有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル化合物;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル化合物;アセトニトリル等のニトリル化合物;ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等のアミド化合物などを用いることができる。これらの有機溶媒は単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、前記有機溶剤は、蒸留法等によって最終的には除去されることが好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)のウレタン結合の含有量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、柔軟性、及び、耐候性が得られる点から、980~4,000mmol/kgの範囲が好ましく、1,000~3,500mmol/kgの範囲がより好ましく、1,100~3,000mmol/kgの範囲が更に好ましく、1,150~2,500mmol/kgの範囲が。なお、前記ウレタン樹脂(A)のウレタン結合の含有量は、前記ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(a2)、親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料、および、鎖伸長剤(a3)の仕込み量から算出される値を示す。
前記ウレタン樹脂(A)のウレア結合の含有量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、柔軟性、及び、耐候性が得られる点から、315~850mmol/kgの範囲が好ましく、350~830mmol/kgの範囲がより好ましく、400~800mmol/kgの範囲が更に好ましく、410~770mmol/kgの範囲が更に好ましい。なお、なお、前記ウレタン樹脂(A)のウレア結合の含有量は、前記ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(a2)、親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料、および、鎖伸長剤(a3)の仕込み量から算出される値を示す。
前記ウレタン樹脂(A)の脂環構造の含有量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、柔軟性、及び、耐候性が得られる点から、500~3,000mmol/kgの範囲が好ましく、600~2,900mmol/kgの範囲がより好ましく、700~2,700mmol/kgの範囲が更に好ましい。なお、なお、前記ウレタン樹脂(A)の脂環構造の含有量は、前記ポリイソシアネート(a1)、ポリオール(a2)、親水性基を有するウレタン樹脂を製造するために用いる原料、および、鎖伸長剤(a3)の仕込み量から算出される値を示す。
前記ウレタン樹脂(A)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としてはより一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、柔軟性、及び、耐候性が得られる点から、0.5~40質量%の範囲が好ましく、1~30質量%の範囲がより好ましい。
また、前記ウレタン樹脂(A)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた耐薬品性、耐摩耗性、柔軟性、及び、耐候性が得られる点から、5~35質量%の範囲が好ましく、10~25質量%の範囲がより好ましい。
前記フッ素樹脂(B)は、その撥水性や撥油性に起因し、優れた防汚性を得るうえで必須の成分である。前記フッ素樹脂(B)としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、フッ化塩化エチレン・エチレン共重合樹脂(ECTFE);これらの樹脂と(メタ)アクリル樹脂との共重合体等を用いることができる。これらの樹脂は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた防汚性が得られる点から、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、及び、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)と(メタ)アクリル樹脂との共重合体からなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
前記フッ素樹脂(B)の最低造膜温度としては、より一層優れた防汚性が得られる点から、10~60℃の範囲であることが好ましく、15~40℃の範囲がより好ましい。なお、前記フッ素樹脂(B)の最低造膜温度は、JISK6828-2:2003に準拠し、測定した値を示す。
前記フッ素樹脂(B)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としてはより一層優れた防汚性、耐屈曲性、及び耐モミ性が得られる点から、0.5~40質量%の範囲が好ましく、3~30質量%の範囲がより好ましい。
また、前記フッ素樹脂(B)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた防汚性、耐屈曲性、及び耐モミ性が得られる点から、5~45質量%の範囲が好ましく、10~40質量%の範囲がより好ましく、15質量%以上25質量%未満の範囲が更に好ましい。
前記シリコーン化合物(C)は、滑り性を付与し、優れた防汚性、及び、耐摩耗性を得るうえで必須の成分である。前記シリコーン化合物(C)としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリメチルフェニルハイドロジェンシロキサン;これらの変性物;これらのシリコーン化合物とアクリルとの共重合体などを用いることができる。これらのシリコーン化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた防汚性、及び、耐摩耗性が得られる点から、ポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。
前記シリコーン化合物(C)の数平均分子量としては、より一層優れた防汚性、及び、耐摩耗性が得られる点から、15万~70万の範囲が好ましく、20万~30万の範囲がより好ましく、22万~27万の範囲がより好ましい。なお、前記シリコーン化合物(C)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示し、具体的には実施例にてその測定方法を示す。
前記シリコーン化合物(C)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としてはより一層優れた防汚性、及び、耐摩耗性が得られる点から、0.01~15質量%の範囲が好ましく、0.5~8質量%の範囲がより好ましい。
また、前記シリコーン化合物(C)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた防汚性、及び、耐摩耗性が得られる点から、1~20質量%の範囲が好ましく、3~18質量%の範囲がより好ましい。
前記フィラー(D)は、優れた艶消し効果を得るうえで必須の成分である。しかしながら、前記フィラー(D)を前記成分(A)~(C)に単純に配合するだけでは、艶消し効果は得られるものの、防汚性を阻害することが分かった。また、前記フィラー(D)の使用量を減らすと防汚性の阻害を低減することができたが、所望の艶消し効果を得ることが困難であった。そこで、本発明者等は、前記フィラー(D)に加え、前記成分(A)~(D)以外の成分との組合せについても検討を進めた。その結果、フィラー(D)(固形分)の含有量を水性樹脂組成物の固形分中10質量%以下とし、更に、有機ビーズ(E)と組み合わせ用いることにより、優れた艶消し効果と防汚性とを両立できることを見出した。
前記フィラー(D)としては、例えば、シリカ粒子、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、タルク、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、カオリン、雲母、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム、アルミナシリケイト等を用いることができる。これらのフィラーは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた艶消し効果が得られる点から、シリカ粒子を用いることが好ましい。
前記シリカ粒子としては、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ等を用いることができる。これらの中でも、散乱効果が高く光沢値の調整範囲が広くなることから、乾式シリカが好ましい。これらシリカ粒子の平均粒子径としては、2~14μmの範囲が好ましく、3~12μmの範囲がより好ましい。なお、前記シリカ粒子の平均粒子径は、粒度分布測定結果の積算粒子量曲線において、その積算量が50%を占めるときの粒子径(粒度分布におけるD50での粒子径)を示す。
前記フィラー(D)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としては、より一層優れた艶消し効果と防汚性とのバランスが得られる点から、0.01~10質量%の範囲が好ましく、0.3~5質量%の範囲がより好ましい。
また、前記フィラー(D)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた艶消し効果と防汚性とのバランスが得られる点から、0.1~7質量%の範囲が好ましく、0.5~5質量%の範囲がより好ましい。
前記有機ビーズ(E)としては、例えば、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、アクリルウレタンビーズ、シリコンビーズ、オレフィンビーズ等を用いることができる。これらの有機ビーズは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた艶消し効果、及び、防汚性が得られる点から、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、及び、アクリルウレタンビーズからなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
前記有機ビーズ(E)の平均粒子径としては、より一層優れた艶消し効果、及び、防汚性が得られる点から、1~10μmの範囲が好ましい。なお、前記有機ビーズ(E)の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡にて有機ビーズ(E)を観察し、一定面積内に存在する100個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として求め、更にこれを平均し求める方法により算出したものを示す。
前記有機ビーズ(E)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としては、より一層優れた艶消し効果、及び、防汚性が得られる点から、3~30質量%の範囲が好ましく、5~25質量%の範囲がより好ましい。
また、前記有機ビーズ(E)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた艶消し効果、及び、防汚性が得られる点から、10~60質量%の範囲が好ましく、15~50質量%の範囲がより好ましい。
前記フィラー(D)と、前記有機ビーズ(E)との質量比(固形分比)[(D)/(E)]としては、より一層優れた艶消し効果、及び、防汚性が得られる点から、1/99~50/50の範囲が好ましく、3/97~20/80の範囲がより好ましく、5/95~15/85の範囲が更に好ましい。
前記水(F)としては、例えば、イオン交換水、蒸留水等を用いることができる。前記水(B)の含有量としては、塗工性、作業性および保存安定性の点から、水性樹脂組成物中30~95質量%の範囲が好ましく、40~90質量%の範囲がより好ましい。
本発明の水性樹脂組成物は、前記ウレタン樹脂(A)、前記フッ素樹脂(B)、前記シリコーン化合物(C)、前記フィラー(D)、前記有機ビーズ(E)、及び、前記水(F)を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の添加剤を用いてもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、シランカップリング剤(G)、架橋剤(H)、増粘剤、沈降防止剤、ワックス、乳化剤、消泡剤、レベリング剤、粘弾性調整剤、湿潤剤、分散剤、防腐剤、可塑剤、浸透剤、香料、殺菌剤、殺ダニ剤、防かび剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、染料、顔料(例えば、チタン白、ベンガラ、フタロシアニン、カーボンブラック、パーマネントイエロー等)等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用しても良い。
前記その他の添加剤としては、より一層優れた防汚性、耐もみ性、及び、耐摩耗性が得られる点から、シランカップリング剤(G)を用いることが好ましい。また、前記その他の添加剤としては、より一層優れた塗膜の機械的強度が得られる点から、架橋剤(H)を含有することが好ましい。
前記シランカップリング剤(G)としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するシランカップリング剤;2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤;p-スチリルトリメトキシシラン等のスチリル基を有するシランカップリング剤;3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロイル基を有するシランカップリング剤;3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリロイル基を有するシランカップリング剤;N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノ基を有するシランカップリング剤;3-ウイレドプロピルトリアルコキシシラン等のウイレド基を有するシランカップリング剤;3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有するシランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド基を有するシランカップリング剤;トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート骨格を有するシランカップリング剤;3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基を有するシランカップリング剤などを用いることができる。これらのシランカップリング剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた防汚性、耐もみ性、及び、耐摩耗性が得られる点から、アミノ基を有するシランカップリング剤を用いることが好ましい。
前記シランカップリング剤(G)を用いる場合における前記シランカップリング剤(G)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としては、より一層優れた防汚性、耐もみ性、及び、耐摩耗性が得られる点から、0.1~10質量%の範囲が好ましく、0.3~5質量%の範囲がより好ましい。
また、前記シランカップリング剤(G)を用いる場合における前記シランカップリング剤(G)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた防汚性、耐もみ性、及び、耐摩耗性が得られる点から、0.5~20質量%の範囲が好ましく、1~15質量%の範囲がより好ましい。
前記架橋剤(E)としては、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、カルボジイミド架橋剤、オキサゾリジン架橋剤、オキサゾリン架橋剤、メラミン架橋剤等を用いることができる。これらの架橋剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塗膜の機械的強度をより向上し、より一層優れた防汚性が得られる点から、カルボジイミド架橋剤を用いることが好ましい。
前記架橋剤(E)を用いる場合における前記架橋剤(E)(固形分)の水性樹脂組成物中の含有量としては、より一層優れた防汚性、耐もみ性、及び、耐摩耗性が得られる点から、0.1~10質量%の範囲が好ましく、0.3~5質量%の範囲がより好ましい。
また、前記架橋剤(E)を用いる場合における前記架橋剤(E)(固形分)の水性樹脂組成物の固形分中の含有量としては、より一層優れた防汚性、耐もみ性、及び、耐摩耗性が得られる点から、0.5~20質量%が好ましく、1~15質量%の範囲がより好ましい。
以上、本発明の水性樹脂組成物は、防汚性、及び、艶消し効果に優れる皮膜を得ることができる。よって、本発明の水性樹脂組成物は、合成皮革、ポリ塩化ビニル(PVC)レザー、熱可塑性オレフィン樹脂(TPO)レザー、ダッシュボード、インスツルメントパネル等の各種物品の表面処理剤として好適に用いることができる。
本発明の物品は、前記表面処理剤により形成された層を有する。
前記物品の具体的としては、例えば、合成皮革、人工皮革、天然皮革、ポリ塩化ビニル(PVC)レザーを用いた自動車内装シート、スポーツ靴、衣料、家具、熱可塑性オレフィン(TPO)レザー、ダッシュボード、インスツルメントパネル等が挙げられる。
前記表面処理剤による層の厚さとしては、例えば、0.1~100μmの範囲である。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタン樹脂(A-1)水分散体の調製
攪拌機、温度計、および窒素還流管を備えた四つ口フラスコに、メチルエチルケトン250質量部、及びオクチル酸第一錫0.001質量部を入れ、次いで、ポリカーボネートポリオール-1(1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールを原料とするもの、数平均分子量:1,000)200質量部、2,2-ジメチロールプロピオン酸15質量部、イソホロンジイソシアネート49質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート34質量部を入れ、70℃で1時間反応させ、ウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。
次いで、このウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液に、ヒドラジン6.8質量部、トリエチルアミン15質量部を混合させた後に、イオン交換水820質量部を加えてウレタン樹脂(A-1)が水に分散した乳化液を得た。
次いで、前記乳化液からメチルエチルケトンを留去し、更にイオン交換水を加えることで、固形分32質量%のウレタン樹脂(A-1)水分散体を得た。
得られたウレタン樹脂(A-1)のウレタン結合の含有量は2,052mmol/kg、ウレア結合の含有量は698mmol/kg、脂環構造の含有量は715mmol/kgであった。
[合成例2]ウレタン樹脂(A-2)水分散体の調製
攪拌機、温度計、および窒素還流管を備えた四つ口フラスコに、メチルエチルケトン250質量部、及びオクチル酸第一錫0.001質量部を入れ、次いで、ポリカーボネートポリオール-3(1,6-ヘキサンジオールを原料とするもの、数平均分子量:2,000)を220質量部、2,2-ジメチロールプロピオン酸12質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート70質量部を入れ、70℃で1時間反応させ、ウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。
次いで、このウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液に、ピペラジン4.5質量部、トリエチルアミン9質量部を混合させた後に、イオン交換水880質量部を加えてウレタン樹脂(A-2)が水に分散した乳化液を得た。
次いで、前記乳化液からメチルエチルケトンを留去し、更にイオン交換水を加えることで、固形分32質量%のウレタン樹脂(A-2)水分散体を得た。
得られたウレタン樹脂(A-2)のウレタン結合の含有量は1,278mmol/kg、ウレア結合の含有量は435mmol/kg、脂環構造の含有量は1,713mmol/kgであった。
[合成例3]ウレタン樹脂(A-3)水分散体の調製
攪拌機、温度計、および窒素還流管を備えた四つ口フラスコに、メチルエチルケトン250質量部、及びオクチル酸第一錫0.001質量部を入れ、次いで、ポリカーボネートポリオール-4(1,6-ヘキサンジオールを原料とするもの、数平均分子量:2,000)を138質量部、ポリカーボネートポリオール-5(1,6-ヘキサンジオールを原料とするもの、数平均分子量:500)を55質量部、2,2-ジメチロールプロピオン酸13質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート100質量部を入れ、70℃で1時間反応させ、ウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。
次いで、このウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液に、ピペラジン5.6質量部、トリエチルアミン10質量部を混合させた後に、イオン交換水880質量部を加えてウレタン樹脂(A-3)が水に分散した乳化液を得た。
次いで、前記乳化液からメチルエチルケトンを留去し、更にイオン交換水を加えることで、固形分32質量%のウレタン樹脂(A-3)水分散体を得た。
得られたウレタン樹脂(A-3)のウレタン結合の含有量は1,747mmol/kg、ウレア結合の含有量は576mmol/kg、脂環構造の含有量は2,341mmol/kgであった。
[実施例1]
合成例1で得られたウレタン樹脂(A-1)水分散体20質量部、フッ化ビニリデン樹脂の水分散体(最低造膜温度;31℃、固形分:40質量%、以下、「PVDF」と略記する。)20質量部、ポリジメチルシロキサンの水分散体(ポリジメチルシロキサンの含有率;65質量%、数平均分子量;25.5万、以下「PSMSi」と略記する。)4質量部、フィラー(エボニックデグサ社製「ACEMATT TS 100」、乾式法で製造されたシリカ粒子、平均粒子径:10μm、以下「シリカ」と略記する。)1質量部、有機ビーズ(軟質アクリルウレタンビーズ、平均粒子径:4μm、以下「AUビーズ」と略記する。)10質量部、水30質量部、カルボジイミド架橋剤(日清紡ケミカル株式会社製「カルボジライトV-02-L2」、固形分:40質量%、以下「NCN」と略記する。)3質量部、水分散ポリエチレンワックス(固形分:35質量%、以下「PEワックス」と略記する。)6質量部、増粘剤(株式会社ADEKA製「アデカノールUH-420」、固形分:30質量%、以下「増粘剤」と略記する。)6質量部を混合することで、水性樹脂組成物を得た。
[実施例2]
実施例1において、ウレタン樹脂(A-1)水分散体に代えて、合成例2で得られたウレタン樹脂(A-2)水分散体に変更した以外は、実施例1と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[実施例3]
実施例1において、ウレタン樹脂(A-1)水分散体に代えて、合成例3で得られたウレタン樹脂(A-3)水分散体に変更した以外は、実施例1と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[実施例4]
合成例1で得られたウレタン樹脂(A-1)水分散体24質量部、PVDF20質量部、PSMSi4質量部、シリカ1.7質量部、AUビーズ7質量部、水28.3質量部、NCN3質量部、PEワックス6質量部、増粘剤6質量部を混合することで、水性樹脂組成物を得た。
[実施例5]
合成例1で得られたウレタン樹脂(A-1)水分散体15質量部、PVDF20質量部、PSMSi4質量部、シリカ0.6質量部、AUビーズ20質量部、水28.4質量部、NCN3質量部、PEワックス6質量部、増粘剤3質量部を混合することで、水性樹脂組成物を得た。
[実施例6]
実施例1において、AUビーズに代えて、有機ビーズ(ウレタンビーズ、平均粒子径:6μm、以下「Puビーズ」と略記する。)に変更した以外は、実施例1と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[実施例7]
実施例1において、更にアミノ基を有するシランカップリング剤(N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、以下「シラン(1)」と略記する。)1質量部を配合することで、水性樹脂組成物を得た。
[実施例8]
実施例1において、シラン(1)3質量部を配合することで、水性樹脂組成物を得た。
[実施例9]
実施例8において、シラン(1)を、アミノ基を有するシランカップリング剤(3-アミノプロピルトリメトキシシラン、以下「シラン(2)」と略記する。)に変更した以外は、実施例8と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[比較例1]
実施例1において、シリカの使用量を1質量部から4質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[比較例2]
実施例1において、AUビーズの使用量を10質量部から0質量部に、シリカの使用量を1質量部から3質量部に、水の使用量を30質量から38質量部に変更した以外は実施例1と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[比較例3]
実施例1において、ウレタン樹脂(A-1)水分散体の使用量を20質量部から40質量部に、PVDFの使用量を20質量部から0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして水性樹脂組成物を得た。
[数平均分子量の測定方法(1)]
合成例で用いたポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・カラムクロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定し得られた値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC-8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-550」
[数平均分子量の測定方法(2)]
シリコーン化合物(C)の数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)法により、下記の条件で測定し得られた値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC-8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel GMHXL」(7.8mmI.D.×30cm)×4本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL
濃度:分析試料:4mg/mLのテトラヒドロフラン溶液
標準物質:1mg/mLのテトラヒドロフラン溶液
標準物質:下記のポリエチレンオキシド/ポリエチレングリコールを用いて検量線を作成した。
標準物質
〈ポリエチレンオキシド〉
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリエチレンオキシド SE-70」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリエチレンオキシド SE-30」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリエチレンオキシド SE-15」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリエチレンオキシド SE-8」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリエチレンオキシド SE-5」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリエチレンオキシド SE-2」
〈ポリエチレングリコール〉
ポリエチレングリコール6,000
ポリエチレングリコール3,000
ポリエチレングリコール1,000
ポリエチレングリコール600
[評価用サンプルの作製方法]
淡色合成皮革レザーの表面上に、30μmバーコーターを使用して、実施例及び比較例で得られた水性樹脂組成物を塗工し、120℃で2分間ギアオーブンにて乾燥させ、評価用サンプルを得た。
[防汚性(1):耐デニム汚れの評価方法]
大栄科学精機製作所製学振摩耗試験機「RT-200」のヘッドに、カットして濡らした青デニム片(Testfabrics社製「2550Y」)を取り付け、評価用サンプルを1kgの荷重で200往復摩耗した。その後、湿らせたウエスで汚れが取れなくなるまで評価用サンプルを拭き取り、拭き取り前後の色差(ΔE)を確認し、以下のように評価した。
「A」:1未満
「B」:1以上2.5未満
「C」:2.5以上4未満
「D」:4以上
[防汚性(2):耐黒染み汚れの評価方法]
大栄科学精機製作所製学振摩耗試験機「RT-200」のヘッドに、カットしたカーボンブラック片(Testfabrics社製「EMPA104」)を取り付け、評価用サンプルを1kgの荷重で100往復摩耗した。その後、湿らせたウエスで汚れが取れなくなるまで評価用サンプルを拭き取り、拭き取り前後の色差(ΔE)を確認し、以下のように評価した。
「A」:1未満
「B」:1以上2未満
「C」:2以上4未満
「D」:4以上
[艶消し効果の評価方法]
隠蔽紙(黒画用紙)の表面上に、30μmバーコーターを使用して、実施例及び比較例で得られた水性樹脂組成物を塗工し、120℃で2分間ギアオーブンにて乾燥させ、艶消し評価用サンプルを得た。これをビックケミー・ジャパン株式会社製「micro-tri-gorss S」を使用して60°グロス値(60°角反射率)を測定し、以下のように艶消し性の評価を行った。
「T」;60°グロス値が3以下である。
「F」;60°グロス値が3を超える。
[耐屈曲性の評価方法]
評価用サンプルを、株式会社安田精機製作所製フレキシオメーターに取り付け、室温で10万回の試験を行い、試験後の評価用サンプルの外観変化を目視で確認し、以下のように評価した。
「T」:外観変化なし。
「F」:亀裂・破れ・剥がれの少なくとも1つが確認される。
[耐モミ性の評価方法]
評価用サンプルを、スコット揉み試験機(インテック社製「IT-SCA-W」)を使用して1kg荷重、1,000回の条件で試験を行い、試験後の評価サンプルの外観変化の有無を目視で確認し、以下のように評価した。
「T」:外観変化なし。
「F」:亀裂・破れ・剥がれの少なくとも1つが確認される。
Figure 0007342415000001
Figure 0007342415000002
Figure 0007342415000003
本発明の水性樹脂組成物は、優れた防汚性、及び、艶消し効果を有することがわかった。
一方、比較例1は、フィラー(D)の含有量が、本発明で規定する範囲を超える態様であるが、防汚性が不良であった。
比較例2は、有機ビーズ(E)を用いない態様であるが、防汚性が不良であった。
比較例3は、フッ素樹脂(B)を用いない態様であるが、防汚性が不良であった。

Claims (7)

  1. ウレタン樹脂(A)、フッ素樹脂(B)、シリコーン化合物(C)、フィラー(D)、有機ビーズ(E)、及び、水(F)を含有する水性樹脂組成物であり、
    前記フィラー(D)が、シリカ粒子、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、タルク、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、カオリン、雲母、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム、アルミナシリケイトから選択される1種又は複数種であり、
    前記有機ビーズ(E)が、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、アクリルウレタンビーズ、シリコンビーズ、オレフィンビーズから選択される1種又は複数種であり、
    前記フィラー(D)の含有量が、水性樹脂組成物の固形分中10質量%以下であることを特徴とする水性樹脂組成物。
  2. 前記フィラー(D)が、シリカ粒子である請求項1記載の水性樹脂組成物。
  3. 前記有機ビーズ(E)の含有量が、水性樹脂組成物の固形分中10~60質量%の範囲である請求項1又は2記載の水性樹脂組成物。
  4. 更に、シランカップリング剤(G)を含有する請求項1~3のいずれか1項記載の水性樹脂組成物。
  5. 前記シランカップリング剤(G)が、アミノ基を有するものである請求項4記載の水性樹脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項記載の水性樹脂組成物を含有することを特徴とする表面処理剤。
  7. 請求項6記載の表面処理剤により形成された層を有することを特徴とする物品。
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