JP7341114B2 - 放射線監視システム、および放射線監視方法 - Google Patents

放射線監視システム、および放射線監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7341114B2
JP7341114B2 JP2020183417A JP2020183417A JP7341114B2 JP 7341114 B2 JP7341114 B2 JP 7341114B2 JP 2020183417 A JP2020183417 A JP 2020183417A JP 2020183417 A JP2020183417 A JP 2020183417A JP 7341114 B2 JP7341114 B2 JP 7341114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monitor
radiation
monitors
signal
cause
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020183417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022073439A (ja
Inventor
萌美 浅村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2020183417A priority Critical patent/JP7341114B2/ja
Publication of JP2022073439A publication Critical patent/JP2022073439A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7341114B2 publication Critical patent/JP7341114B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

本願は、放射線監視システム、および放射線監視方法に関するものである。
原子力発電所等における放射線監視では、単に放射線を測定し、その測定値の異常の有無を判定するだけでなく、それが放射線漏れによるものか、ノイズ又は機器故障によるものか等、その原因を解明することが必要となる。そのため、放射線監視システムには、施設内の主要なエリアの線量当量率を監視するエリアモニタ、プロセスの健全性を監視する運転管理用プロセスモニタ、施設外への放射能の放出を管理する放射線管理用プロセスモニタ等の多数の放射線モニタが設けられている。そして、各放射線モニタからアナログ信号を取り出して異常時の原因究明に必要な計測データを計測し、検出線量の増加を検知すると警報を発する仕組みとなっている。
ところが、実際に放射線漏れが生じていない場合でも、ノイズ、あるいは機器の故障等によって検出線量の増加を検知する場合がある。その場合でも、保守員は、警報が発せられるたびに、計測装置からの計測データ、および警報が発信されたモニタに関連する指示情報を確認し、警報が放射線漏れによるものか、ノイズまたは機器故障によるものかを判定する必要があった。
そこで、あるモニタからの計測値が閾値を超えて変動した場合、隣接する他のモニタとの計測結果の差によって、当該モニタが故障しているかどうかを判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2019-56604号公報(段落0041~0050、図4、図5)
しかしながら、隣接するモニタとの計測結果との差では、モニタの故障を検知することはできるが、一過性のノイズについてもモニタの故障として扱われ、そのたびに保守員がモニタを実際に点検しに行く必要があった。。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、線量の異常上昇を検知した際に、異常の有無と、故障と一過性のノイズとの区別ができる信頼性の高い放射線監視を可能とすることを目的とする。
本願に開示される放射線監視システムは、放射線を検出する検出部と前記検出部から出力された信号を処理する信号処理部とを有し、前記検出部が監視対象の施設内に分散配置された複数の放射線モニタ、前記複数の放射線モニタを、それぞれの検出部の配置の関連性に基づき、関連モニタとしてグループ分けした関連性データを保存する関連性データベース、前記検出部それぞれで検出可能な放射線の放出・停止を自在に切替制御できるチェック用線源、前記複数の放射線モニタのうちの一のモニタから線量の異常上昇を示す警報信号を取得した際、前記一のモニタに対応する関連モニタからの信号を確認する関連モニタ信号確認部、および前記関連モニタでの指示上昇が確認できた場合は、前記一のモニタは正常と判定し、前記関連モニタでの信号上昇が確認できなかった場合は、前記異常上昇の原因がノイズまたはモニタ故障によるモニタ異常であると判定し、かつ前記一のモニタに対応した前記チェック用線源を放出に切り替え、前記一のモニタの線量が上昇しなかった場合は、前記原因はモニタ故障であると区別する警報原因分析部、を備えたことを特徴とする。
本願に開示される放射線監視方法は、放射線を検出する検出部と前記検出部から出力された信号を処理する信号処理部とを有し、前記検出部が監視対象の施設内に分散配置された複数の放射線モニタを用いた放射線監視方法であって、前記複数の放射線モニタを、それぞれの検出部の配置の関連性に基づき、関連モニタとしてグループ分けする関連付けステップ、前記複数の放射線モニタのうちの一のモニタから線量の異常上昇を示す警報信号を取得した際、前記一のモニタに対応する関連モニタからの信号を確認する関連モニタ信号確認ステップ、および前記関連モニタでの指示上昇が確認できた場合は、前記一のモニタは正常と判定し、前記関連モニタでの信号上昇が確認できなかった場合は、前記異常上昇の原因がノイズまたはモニタ故障によるモニタ異常であると判定する一次判定ステップと、前記モニタ異常と判定した際、前記一のモニタに対応したチェック用線源から放射線を放出させ、前記一のモニタの線量が上昇しなかった場合は、前記原因はモニタ故障であると区別する二次判定ステップと、を有する警報原因分析ステップ、を含むことを特徴とする。
本願に開示される放射線監視システム、あるいは放射線監視方法によれば、関連モニタとの通信と、モニタに対応したチェック用線源を用いることで、線量の異常上昇を検知した際に、異常の有無と、故障と一過性のノイズとの区別ができる。
実施の形態1にかかる放射線監視システムの構成を説明するためのブロック図である。 実施の形態1にかかる放射線監視システム内の放射線モニタごとに設けられた信号処理部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法の動作について説明するためのフローチャートである。 実施の形態2にかかる放射線監視システム内の放射線モニタごとに設けられた信号処理部の構成を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法の動作について説明するためのフローチャートである。 実施の形態3にかかる放射線監視システム内の放射線モニタごとに設けられた信号処理部の構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法の動作について説明するためのフローチャートである。 実施の形態3にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法の動作において、スペクトルが正常か否かを判断する詳細工程を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法の動作において、バックグラウンドの算出方法を示す図である。 実施の形態4にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法において構築された、複数の操作端末からの同一モニタへの操作を防止するための指令系統を示す図である。 実施の形態5にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法において構築された、複数の操作端末からの同一モニタへの操作を防止するための指令系統を示す図である。 各実施の形態にかかる放射線監視システムの演算処理を実行する部分のハードウェア構成例を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1~図3は、実施の形態1にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法について説明するためのものであり、図1は放射線監視システムの基本的な構成を説明するためのブロック図、図2は放射線監視システムのうち、放射線モニタごとに設けられた信号処理部の構成を示すブロック図、図3は放射線監視システムの動作、つまり、放射線監視方法について説明するためのフローチャートである。
放射線監視システム1では、図1に示すように、図示しない原子力発電所内の施設各所に放射線モニタ3の検出部31を設置する。各検出部31からの信号は、第1放射線監視盤2A、第2放射線監視盤2Bのいずれかに設置された信号処理部21により処理され、指示値および警報信号等を生成し、第1操作端末22A、第2操作端末22Bに表示する。なお、第1放射線監視盤2A、第2放射線監視盤2Bそれぞれには、図示した2つの放射線モニタ3以外に複数の放射線モニタ3に対応する信号処理部21が設けられているが、簡略化のため描画を省略している。
本願において、放射線モニタ3、および検出部31、信号処理部21を個々に区別する場合、例えば、検出部31_1~検出部31_nのように、符号の末尾にアンダーバーと個別番号を追記して表記する。逆に、第1であるか第2であるかを区別しない場合、単に放射線監視盤2、操作端末22のように、末尾の「A」、「B」を省略して表記する。
放射線モニタ3それぞれの信号処理部21と検出部31の間には、図2に示すように、検出部31から出力されたアナログ電圧パルスPaを増幅し、重畳する高周波ノイズを除去して出力する増幅部32が介在している。そして、信号処理部21には、アナログ電圧パルスPaをデジタルパルスPdに変換する波高分析部211、デジタルパルスPdから計数率Rcを演算する計数率演算部212、計数率Rcの値に応じて警報信号Saを生成する警報診断部213を備えている。さらに、操作端末22との通信を行い、演算した計数率Rc、および生成した警報信号Saを出力する操作端末通信部214を備えている。
各部をさらに詳細に説明すると、波高分析部211は、増幅部112から出力されたアナログ電圧パルスPaの波高分析を行う。そして、アナログ電圧パルスPaのうち、ピーク値が所定エネルギーウィンドウに入るパルス信号をデジタルパルスPdとして出力する。計数率演算部212は、波高分析部211でエネルギーウィンドウに弁別されたデジタルパルスPdを定周期で計数して計数値にし、計数値の標準偏差が一定になるように時定数処理をすることにより計数率Rcを演算し、警報診断部213および操作端末通信部214に出力する。
警報診断部213では、計数率演算部212より出力された計数率Rcを、設定された警報出力レベル値と比較する。設定された警報出力レベル値よりも計数率Rcが高い場合、警報信号Saを生成し、操作端末通信部214へ出力する。操作端末通信部214は、例えば、第1操作端末22Aと通信することにより、入力された計数率Rcと放射線の異常上昇を示す警報信号Saが、第1操作端末22A、または第2操作端末22Bに出力されるように構成している。
操作端末22は、各放射線モニタ3の操作端末通信部214から入力された計数率Rc、および警報信号Saを操作端末22上のディスプレイに表示する表示機能が設けられている。そして、警報出力レベル値、エネルギーパルスウィンド等の各放射線モニタ3からの信号を処理するためのパラメータ設定機能を有し、全放射線モニタ3の信号処理部21_1~21_nそれぞれと個々に通信できるように構成している。
さらに、ある放射線モニタ3から警報信号Saを受けた場合、その原因を分析するため、以下のような主に三つの部位を備えている。第一は各放射線モニタ3間の関連性データを記憶する関連性データベース223(図中、「DB」と略称表示)。第二は関連性データに基づき、警報信号Saを発した放射線モニタ3に関連する放射線モニタ3からの信号(関連モニタ信号)を確認する関連モニタ信号確認部222。そして、第三は関連モニタ信号に基づき、指示上昇が、実際の放射線量の上昇に基づくものか、モニタの不具合に基づくものかを区別するため、警報に達する指示上昇の原因を分析する警報原因分析部221である。
上述した構成を踏まえ、放射線モニタ3_jから警報信号Saが発せられた場合の、放射線監視システム1の動作、つまり、放射線監視方法について図3のフローチャートを参考にして説明する。放射線モニタ3_jからの警報信号Saを受信した場合(ステップS100で「Yes」)、いずれかの操作端末22の関連モニタ信号確認部222は、関連する他の放射線モニタ3で指示上昇が有るか否かを確認するステップS110~S120を実施する。
ここで、関連する放射線モニタ3とは、原子力発電所内の放射線モニタ3_jと同一系統部に設置されたモニタを指し、以降、関連モニタと称する。例として、加圧型原子力発電所内では、主蒸気管に設置される高感度主蒸気管モニタ、および主蒸気管モニタ等が該当する。この場合、関連性データベース223から関連性データを読み込むことで、簡単に関連モニタを選定できる。関連モニタ信号確認部222は、選定した関連モニタそれぞれからの信号を確認する(ステップS110)。
関連モニタそれぞれで指示上昇を確認できた場合(ステップS120で「Yes」)、警報原因分析部221は、放射線モニタ3_jの検知対象で、実際に放射線量上昇が確認された(モニタ正常)と判定する(ステップS200)。そして、例えば、ディスプレイ上で放射線モニタ3_jの検知対象において「放射線量上昇」があった旨を表示する。
一方、関連モニタに指示上昇が確認されなかった場合(ステップS120で「No」)、ノイズ、あるいは検出部31_jの故障等により、放射線モニタ3_jに異常が生じたと判定する(ステップS700)。そして、例えば、ディスプレイ上に放射線モニタ3_jに異常(「モニタ異常」)があった旨を表示する。
つまり、関連モニタの過去の数値等の情報を保持していなくても、関連モニタからの指示上昇の有無を確認するだけで、少なくとも実際に放射線量の上昇があったか、モニタに何らかの異常かあったかを簡単に区別することはできる。つまり、複雑な演算を伴うことなく、実際に放射線量の上昇があったか、モニタに何らかの異常かあったかを簡単に区別することができる。
なお、関連モニタからの指示上昇の有無の判断については、警報信号Saを出すか否かを判断するための警報出力レベル値と同じ判断基準を用いる必要はない。関連モニタにおける直前の計数率Rcからの増加分、あるいは増加率が別途設定した閾値よりも高いか否かで判断するようにすればよい。
一方、放射線モニタ3のいずれからも警報信号Saが出力されなかった場合(ステップS100で「No」)、操作端末22は各放射線モニタ3の計数率Rcの表示、およびパラメータ設定等の通常の監視制御動作を行うが、ステップS110以降の異常診断処理は行わない。
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、関連モニタの指示上昇の有無により、モニタに異常があったか否かを区別できる構成について説明した。本実施の形態2においては、モニタ異常が、ノイズによるものか検出部自体に異常が発生(故障)したのかを区別するため、チェック用線源を追加した構成について説明する。
図4と図5は、実施の形態2にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法について説明するためのものであり、図4は放射線監視システムのうち、放射線モニタごとに設けられた信号処理部の構成を示すブロック図、図5は放射線監視システムの動作、つまり、放射線監視方法について説明するためのフローチャートである。なお、システム構成については、実施の形態1で説明した図1を援用する。
実施の形態2にかかる放射線監視システム1は、図4に示すように、実施の形態1で説明した放射線監視システム1に対して、チェック用線源41とチェック用線源駆動機構42を追加したものである。但し、平常時は、チェック用線源41はシャッタ等で検出部31からは見えない状態にしている。検出部31の健全性チェックをする際は、チェック用線源駆動機構42を動作させることにより、チェック用線源41を検出部31から見える状態にする。チェック用線源駆動機構42は、操作端末通信部214を介して、操作端末22(あるいは、警報原因分析部221)から動作指示を受けるように構成している。
上述した構成を踏まえ、放射線モニタ3_jから警報信号Saが発せられた場合の、放射線監視システム1の動作、つまり、放射線監視方法について図5のフローチャートを参考にして説明する。実施の形態2においても、放射線モニタ3_jからの警報信号Saを受信してから、関連する他の放射線モニタ3で指示上昇の有無を確認するステップS110~S120までは、実施の形態1の図3で説明したのと同様の動作を実行する。
そして、関連モニタそれぞれで指示上昇を確認できた場合(ステップS120で「Yes」)についても、実施の形態1と同様に、実際に放射線量上昇が確認された(モニタ正常)と判定する(ステップS200)。そして、ディスプレイ上で放射線モニタ3_jの検知対象において「放射線量上昇」があった旨を表示する。
一方、関連モニタに指示上昇が確認されなかった場合(ステップS120で「No」)、さらに、ノイズ、あるいは検出部31_jの故障等の区別を行うため、ステップS400からの工程を実行する。ステップS400では、放射線モニタ3_jの検出線量を増大させるチェック用線源41を駆動させる(ステップS400)。そして、検出部31_jで指示値上昇が生じているか否かを判定する(ステップS410)。
指示値上昇が確認されなかった場合(ステップS410で「No」)、検出部31_jに異常が生じたと判定(ステップS720)し、ディスプレイ上に「検出部異常」を示す旨を表示する等の警報表示を実施する。指示値上昇が確認された場合(ステップS410で「Yes」)は、ノイズにより指示上昇が起きたと判定(ステップS710)し、ディスプレイ上に「ノイズによる指示上昇」を示す旨を表示する。なお、ステップS410における指示上昇の有無の判断については、通常の警報診断部213による計数率Rcが設定された警報出力レベル値よりも高いか否かの判断、あるいはステップS120における指示上昇の有無と判断とは、基本的に異なる基準で判断する。
つまり、実施の形態2にかかる放射線監視システム1、または放射線監視方法では、実際に放射線量の上昇があったか、モニタに異常かあったかを区別するだけでなく、モニタ異常による指示上昇が、ノイズか検出部異常かまで判別できるようになった。そのため、ノイズが原因であった場合には、モニタ異常発令時の検出部の健全性確認を省くことができ、保守業務の省力化が図れる。
なお、ステップS400以降において、関連モニタに対しても同様に、対応するチェック用線源41を動作させ、関連モニタの指示上昇が有るか否かを確認し、検出部31_jの健全性を二重にチェックするようにしてもよい。この場合、チェック用線源駆動機構42の誤動作に伴う誤判定の防止、あるいは動作の健全性を確認する観点から、チェック用線源駆動機構42は、関連モニタに対応するチェック用線源41をまとめて駆動させるように構成してもよい。その際、関連モニタのすべてを動作対象にする必要はなく、動作確認用として同時駆動の対象を別途グループ化するようにしてもよいい。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、ある放射線モニタから警報信号が発せられた場合に、操作端末が関連する放射線モニタの指示上昇の有無により、指示値増大の原因がモニタ異常によるものか、放射線量によるかを判定する例について説明した。さらに、実施の形態2では、チェック用線源を用いて指示上昇の有無を確認し、「検出部の故障」と「ノイズによる指示上昇」とを区別できるように構成した例について説明した。本実施の形態3では、チェック用線源のエネルギーを考慮し、多重波高分析によって、「検出部の故障」と「ノイズによる指示上昇」とをより精密に区別できるように構成した例について説明する。
図6~図9は、実施の形態3にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法について説明するためのものであり、図6は放射線監視システムのうち、放射線モニタごとに設けられた信号処理部の構成を示すブロック図、図7は放射線監視システムの動作、つまり、放射線監視方法について説明するためのフローチャート、図8はスペクトルが正常か否かを判断する詳細工程を説明するためのフローチャート、図9はエネルギースペクトル分析によるバックグラウンドの算出方法を示す図である。なお、本実施の形態3においても、システム構成については、実施の形態1で説明した図1を援用する。
実施の形態3にかかる放射線監視システム1は、図6に示すように、実施の形態2で説明した放射線監視システム1に対して、多重波高分析部215を追加したものである。そして、波高分析部211から出力されたデジタルパルスPdを多重波高分析部215にも入力するようにした。多重波高分析部215では、入力されたデジタルパルスPdのピーク値に対応するチャンネルに対し、1カウントを加算することにより、エネルギースペクトルEsを得ることができる。得られたエネルギースペクトルEsを操作端末通信部214へ入力し、いずれかの操作端末22でエネルギースペクトルEsを分析、表示等を実行できるように構成する。
上述した構成を踏まえ、放射線モニタ3_jから警報信号Saが発せられた場合の、放射線監視システム1の動作、つまり、放射線監視方法について図7のフローチャートを参考にして説明する。実施の形態3においても、放射線モニタ3_jからの警報信号Saを受信してから、関連する他の放射線モニタ3での指示上昇の有無を確認するステップS110~S120までは、実施の形態1の図3で説明したのと同様の動作を実行する。
そして、関連モニタそれぞれで指示上昇を確認できた場合(ステップS120で「Yes」)についても、実施の形態1、2と同様に、実際に放射線量上昇が確認された(モニタ正常)と判定する(ステップS200)。そして、ディスプレイ上で放射線モニタ3_jの検知対象において「放射線量上昇」があった旨を表示する。
さらに、関連モニタに指示上昇が確認されなかった場合(ステップS120で「No」)については、実施の形態2の図5で説明したのと同様に、ステップS400からの工程を実行する。そして、実施の形態2と同様にステップS400では、放射線モニタ3_jの検出線量を増大させるチェック用線源41を駆動させ(ステップS400)、検出部31_jで指示値上昇が生じているか否かを判定する(ステップS410)。
そして、指示値上昇が確認されなかった場合(ステップS410で「No」)、実施の形態2と同様に、検出部31_jに異常(故障)が生じたと判定(ステップS720)し、ディスプレイ上に「検出部異常」を示す旨を表示する等の警報表示を実施する。
一方、指示値上昇が確認された場合(ステップS410で「Yes」)、実施の形態3では、多重波高分析部215からのエネルギースペクトルEsを取得し、エネルギースペクトルEsが正常か否かを判定する(ステップS500)。ステップS500で正常スペクトルが確認されなかった場合(ステップS600で「No」)、検出部に異常が生じたと判定(ステップS720)し、ディスプレイ上に「ノイズによる指示上昇」を示す旨を表示する。
正常スペクトルと判断された場合(ステップS600で「Yes」)、ノイズにより指示上昇が起きたと判定(ステップS720)し、ディスプレイ上に「ノイズによる指示上昇」を示す旨を表示する。
スペクトルが正常かを判定するステップS500の詳細工程について図8のフローチャートを参考に説明する。はじめに、放射線モニタ3_jから出力されたエネルギースペクトルEsからピークエネルギーを算出し(ステップS510)、ピークエネルギーが許容範囲か否かを確認する(ステップS520)。許容範囲は、検出部31の分解能によるエネルギー幅、およびチェック用線源41から放出される放射線のエネルギーを考慮して設定する。
ピークエネルギーが許容範囲外であった場合(ステップS520で「No」)、異常スペクトル(スペクトルが異常)と判定(ステップS560)し、ステップS600へ移行する。ピークエネルギーが許容範囲内であった場合(ステップS520で「Yes」)、エネルギースペクトルEsのピーク領域におけるバックグラウンド収量Qを算出する。
図9に示すように、取得したエネルギースペクトルEs中のピーク領域をP、ピークのチャンネル幅をチャンネル幅pとし、ピーク領域Pの高エネルギー側のチャンネルをB1、低エネルギー側のチャンネルをB2とする。各チャンネルのカウント数をnchとすると、ピーク領域Pにおけるピーク収量Qとバックグラウンド収量Qは、直線で表されるバックグラウンドの差し引きにより、以下の式(1)、式(2)により求められる。
Figure 0007341114000001
式(2)で求められるピーク領域Pにおけるバックグラウンド収量Qを、あらかじめ設定した周辺バックグラウンド値と比較する(ステップS540)。設定されたバックグラウンド値よりもバックグラウンド収量Qが大きい場合(「No」)は、異常スペクトルが観測されたと判定(ステップS560)し、ステップS600に移行する。一方、バックグランド値以下であれば(ステップS540で「Yes」)、エネルギースペクトルEsは正常であると判定(ステップS550)し、ステップS600に移行する。
つまり、チェック用線源41の駆動に応じて放射線モニタ3_jの指示上昇があった場合(ステップS410で「Yes」)でも、エネルギースペクトルEsの分析により、ノイズ判定でよいかを再度確認することができる。以上のように、実施の形態2で説明した構成では、バックグラウンド上昇、あるいは測定エネルギー範囲異常があってもノイズと判定してしまった可能性があるのに対し、実施の形態3で説明した構成では、エネルギースペクトルEsで再度区別するようにした。これにより、より精密な検出部異常発生とノイズによる指示上昇の区別を行うことができる。そのため、更に信頼性の高い異常判定処理ができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1~3では、ある放射線モニタからの警報信号を受信した際に、真に放射線量が増大したのか、あるいはモニタに不具合があったかを区別する構成、あるいは方法について説明した。さらに、実施の形態2、3においては、モニタ不具合の原因がノイズであるのか、点検を要する検出部の異常にあるかを区別するため、チェック用線源を用いる構成について説明した。
しかし、チェック用線源の駆動は実際に放射線量を変化させる操作である。そのため、ある操作端末からチェック用線源照射等のモニタ操作を行う過程では、他の操作端末による放射線モニタ操作中に、異常診断のためのチェック用線源の駆動操作を実行してしまい、放射線漏れを誤認してしまう可能性がある。そこで、本実施の形態4、および後述する実施の形態5では、複数操作端末からの同一モニタ操作を防止する構成について説明する。
図10は、実施の形態4にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法について説明するためのものであり、複数の操作端末からの同一モニタへの操作を防止するための指令系統を示す図である。なお、システム構成については、実施の形態1で説明した図1を援用し、信号処理部の詳細構成、操作端末の動作については、実施の形態2、3で説明した図4~9を援用する。
実施の形態4にかかる放射線監視システムでは、実施の形態2または3で説明したのと同様のハードウェア構成により構築されているものとする。そして、複数操作端末からの同一モニタ操作を防止する機能を操作端末および信号処理部に追加することで、図10に示すような指示系統を実現することができるように構成している。
具体的には、第1操作端末22Aが異常判定の過程で、放射線モニタ3_1のチェック用線源41を駆動する操作を開始(シーケンスSk1:操作指示送信)したとする。すると、放射線モニタ3_1の操作端末通信部214は、第1操作端末22Aによって操作中であることを記憶し、自モニタ(放射線モニタ3_1)は第1操作端末22Aによる占有状態と設定する(シーケンスSk2)。この占有状態が設定されている間に、例えば、他操作端末(第2操作端末22B)から、操作指示が送信(シーケンスSk3)された場合。操作端末通信部214から、操作指示拒否信号が送信(シーケンスSk4)され、第2操作端末22Bは放射線モニタ3_1の操作が不可能な状態になる。
なお、占有状態の設定対象としては、診断対象の放射線モニタ3_1に限らず、チェック用線源41の影響を受ける他のモニタ(例えば、同時にチェック用線源41を駆動させた関連モニタ)があれば、それらも設定対象にすることが望ましい。対象となるモニタについても、関連モニタとは別に、関連性データベース223に保存しておくようにすればよい。
実施の形態2または3にかかる放射線監視システム1では、ある操作端末22による、ある放射線モニタ3の放射線量を変化させる異常診断の最中に、他の操作端末22による操作を行われて計測値の信頼性が損なわれる可能性があった。しかし、本実施の形態4にかかる放射線監視システム1あるいは放射線監視方法では、上述したように操作端末22と信号処理部21に機能を追加することで、複数操作端末からの同一放射線モニタへの操作を防止できる。そのため、更に信頼性の高い放射線監視が可能となる。
実施の形態5.
実施の形態4では複数操作端末からの同一モニタ操作の防止として、操作端末および各信号処理部にその機能を追加した例について説明した。本実施の形態5では、操作端末間で操作状況の情報をやり取りすることにより、複数操作端末による同一放射線モニタ操作を防止する構成について説明する。
図11は、実施の形態5にかかる放射線監視システム、あるいは放射線監視方法について説明するためのものであり、複数の操作端末からの同一モニタへの操作を防止するための指令系統を示す図である。なお、システム構成については、実施の形態4と同様に、実施の形態1で説明した図1を援用し、信号処理部の詳細構成、操作端末の動作についても、実施の形態2、3で説明した図4~9を援用する。
実施の形態5にかかる放射線監視システムでも、実施の形態2または3で説明したのと同様のハードウェア構成により構築されているものとする。そして、複数操作端末からの同一モニタ操作を防止する機能を操作端末に追加することで、図11に示すような指示系統を実現することができるように構成している。
具体的には、第1操作端末22Aが異常判定の過程で、放射線モニタ3_1のチェック用線源41を駆動する操作を開始(シーケンスSk11:操作指示送信)したとする。このとき、第1操作端末22Aは、シーケンスSk11と同時、あるいはシーケンス上、同時とみなせる程度のタイミング(次の動作が開始される前)で、他の操作端末22(ここでは、第2操作端末22B)に、放射線モニタ3_1への異常診断のための操作状態であることを通知する(シーケンスSk12)。
第2操作端末22Bは、シーケンスSk12による操作通知を受けると、他の操作端末22(ここでは、第1操作端末22A)が放射線モニタ3_1を操作中であることを認識し、放射線モニタ3_1へのアクセスを実施しないように自ら設定する(シーケンスSk13)。なお、この場合も、実施の形態4と同様に、アクセス不実施対象としては、診断対象の放射線モニタ3_1に限らず、同時に駆動させるチェック用線源41があれば、それらに対応するモニタも不実施対称にすることが望ましい。
実施の形態4にかかる放射線監視システム1では、操作端末22と信号処理部21ごとの操作端末通信部214がやり取りを行うことにより、複数の操作端末22による同一放射線モニタ3の操作を防止していた。それに対し、実施の形態5にかかる放射線監視システム1では、上述したように操作端末22同士で通信を行うことにより、複数の操作端末22からの同一放射線モニタ3への操作を防止できる。これにより、操作端末通信部214の通信負荷を減らし、放射線モニタ操作性を向上させることができる。
上記各実施の形態にかかる放射線監視システム1において、演算を実行する部分を、図12に示すように、プロセッサ201と記憶装置202を備えたひとつのハードウェア20によって構成することも考えられる。記憶装置202は、図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ201は、記憶装置202から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ201にプログラムが入力される。また、プロセッサ201は、演算結果等のデータを記憶装置202の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
なお、本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
例えば、操作端末22として第1操作端末22Aと第2操作端末22Bの2台を有する例を示したがこれに限ることはなく、それ以上の台数があってもよい。一方、他の操作端末22による操作を考慮する必要のない実施の形態1~3においては、1台(単数)で構成してもよい。
また、操作端末22からアクセスできるのであれば、警報原因分析部221、関連モニタ信号確認部222、関連性データベース223等は、操作端末22、あるいは放射線監視盤2ごとに設置する必要もない。また、各操作端末22はすべて同位のものを並列配置したものでなくてもよく、下位、中位、上位のように階層配置したものであってもよい。とくに階層配置した場合には、実施の形態5で説明した内容をより効率的に実行することが可能となる。
また、放射線モニタ3は複数あることが前提であるが、その設置数についても描画した台数に限ることはない。また、信号処理部21を各放射線監視盤2に配置する形態を描画しているが、これに限ることはなく、検出部31が設置された部分に分散配置されているものがあってもよい。
以上のように、各実施の形態にかかる放射線監視システム1によれば、放射線を検出する検出部31と検出部31から出力された信号を処理する信号処理部21とを有し、検出部31が監視対象の施設内に分散配置された複数の放射線モニタ3、複数の放射線モニタ3を、それぞれの検出部31の配置の関連性に基づき、関連モニタとしてグループ分けした関連性データを保存する関連性データベース223、検出部31それぞれで検出可能な放射線の放出・停止を自在に切替制御できるチェック用線源41、複数の放射線モニタ3のうちの一のモニタ(放射線モニタ3_j)から線量の異常上昇を示す警報信号Saを取得した際、一のモニタ(放射線モニタ3_j)に対応する関連モニタからの信号を確認する関連モニタ信号確認部222、および関連モニタでの指示上昇が確認できた場合は、一のモニタ(放射線モニタ3_j)は正常と判定し、関連モニタでの信号上昇が確認できなかった場合は、異常上昇の原因がノイズまたはモニタ故障によるモニタ異常であると判定し、かつ一のモニタ(放射線モニタ3_j)に対応したチェック用線源41を放出に切り替えた際に、一のモニタ(放射線モニタ3_j)の線量が上昇しなかった場合は、原因はモニタ故障であると区別する警報原因分析部221、を備えるように構成した。そのため、線量の異常上昇を検知した際に、異常の有無と、故障と一過性のノイズとの区別ができる。
とくに、複数の放射線モニタ3それぞれの信号処理部21には、検出部31から出力された信号を多重波高分析してエネルギースペクトルEsを出力する多重波高分析部215が設けられ、警報原因分析部221は、モニタ異常であると判定してチェック用線源41を放出に切り替えた際に、一のモニタ(放射線モニタ3_j)の線量が上昇した場合に、さらに、そのときに出力されたエネルギースペクトルEsのピークエネルギーを算出し、算出したピークエネルギーが許容範囲に入っていなかった場合には、原因はモニタ故障であると区別するように構成すれば、ノイズと機器故障をより精密に区別できる。
警報原因分析部221は、ピークエネルギーが許容範囲に入っていた場合に、さらに、エネルギースペクトルEsのバックグラウンド収量Qを算出し、バックグラウンド収量Qが設定値を超えた場合には、原因はモニタ故障であると区別する、ようにすれば、ノイズと機器故障を、さらに、より精密に区別することができる。
警報原因分析部221は、複数の放射線モニタ3からの信号に基づき、対象設備の放射線の状態を監視するための情報を提示する複数の操作端末22それぞれに設けられ、複数の操作端末22のうち、ある操作端末(例えば、第1操作端末22A)が放出への切り替え操作を実行している際、切り替え操作の実行対象のチェック用線源41に対応する放射線モニタ3の信号処理部21は、他の操作端末(例えば、第2操作端末22B)からの操作を拒否するように設定される、ように構成すれば、複数操作端末22からの同一放射線モニタ3への操作を防止できる。そのため、更に信頼性の高い放射線監視が可能となる。
あるいは、警報原因分析部221は、複数の放射線モニタ3からの信号に基づき、対象設備の放射線の状態を監視するための情報を提示する複数の操作端末22それぞれに設けられ、複数の操作端末22のうち、ある操作端末(例えば、第1操作端末22A)が放出への切り替え操作を実行している際、切り替え操作の実行対象のチェック用線源41に対応する放射線モニタ3に対して原因分析操作を実行している情報を他の操作端末(例えば、第2操作端末22B)に対して発信し、他の操作端末それぞれは、情報が解除されるまでの間、対応する放射線モニタ3への操作が実施できなくなるように構成しても、複数の操作端末22からの同一放射線モニタ3への操作を防止できる。そして、操作端末通信部214の通信負荷を減らし、放射線モニタ操作性を向上させることができる。
また、各実施の形態にかかる放射線監視方法によれば、放射線を検出する検出部31と検出部31から出力された信号を処理する信号処理部21とを有し、検出部31が監視対象の施設内に分散配置された複数の放射線モニタ3、および複数の放射線モニタ3からの信号に基づき、対象設備の放射線の状態を監視するための情報を提示する操作端末22を用いた放射線監視方法であって、複数の放射線モニタ3を、それぞれの検出部31の配置の関連性に基づき、関連モニタとしてグループ分けする関連付けステップ、複数の放射線モニタ3のうちの一のモニタ(放射線モニタ3_j)から線量の異常上昇を示す警報信号Saを取得した際、一のモニタ(放射線モニタ3_j)に対応する関連モニタからの信号を確認する関連モニタ信号確認ステップ(ステップS100~S110)、および関連モニタでの指示上昇が確認できた場合は、一のモニタ(放射線モニタ3_j)は正常と判定し、関連モニタでの信号上昇が確認できなかった場合は、異常上昇の原因がノイズまたはモニタ故障によるモニタ異常であると判定する一次判定ステップ(ステップS120)と、モニタ異常と判定した際、一のモニタ(放射線モニタ3_j)に対応したチェック用線源41から放射線を放出させ、一のモニタの線量(放射線モニタ3_j)が上昇しなかった場合は、原因はモニタ故障であると区別する二次判定ステップ(ステップS400~S410)と、を有する警報原因分析ステップ、を含むように構成した。そのため、線量の異常上昇を検知した際に、異常の有無と、故障と一過性のノイズとの区別ができる。
二次判定ステップには、一のモニタ(放射線モニタ3_j)の検出部31から出力された信号を多重波高分析してエネルギースペクトルEsを出力する多重波高分析ステップ(ステップS510)と、モニタ異常であると判定してチェック用線源41を放出に切り替えた際に、一のモニタの線量が上昇した場合に、さらに、そのときに出力されたエネルギースペクトルEsのピークエネルギーを算出し、算出したピークエネルギーが許容範囲に入っていなかった場合には、原因はモニタ故障であると区別する再分析ステップ(ステップS520~)と、をさらに含むように構成すれば、ノイズと機器故障をより精密に区別できる。
再分析ステップには、ピークエネルギーが許容範囲に入っている場合に、エネルギースペクトルEsのバックグラウンド収量Qを算出し、バックグラウンド収量Qが設定値を超えた場合には、前記原因はモニタ故障であると区別するステップ(ステップS540~)、を含むようにすれば、ノイズと機器故障を、さらに、より精密に区別することができる。
1:放射線監視システム、 2:放射線監視盤、 21:信号処理部、 211:波高分析部、 212:計数率演算部、 213:警報診断部、 214:操作端末通信部、 215:多重波高分析部、 22:操作端末、 221:警報原因分析部、222:関連モニタ信号確認部、 223:関連性データベース、 3:放射線モニタ、 31:検出部、 32:増幅部、 41:チェック用線源、 42:チェック用線源駆動機構、 Es:エネルギースペクトル、 P:ピーク領域、 p:チャンネル幅、 Q:バックグラウンド収量、 Q:ピーク収量。

Claims (8)

  1. 放射線を検出する検出部と前記検出部から出力された信号を処理する信号処理部とを有し、前記検出部が監視対象の施設内に分散配置された複数の放射線モニタ、
    前記複数の放射線モニタを、それぞれの検出部の配置の関連性に基づき、関連モニタとしてグループ分けした関連性データを保存する関連性データベース、
    前記検出部それぞれで検出可能な放射線の放出・停止を自在に切替制御できるチェック用線源、
    前記複数の放射線モニタのうちの一のモニタから線量の異常上昇を示す警報信号を取得した際、前記一のモニタに対応する関連モニタからの信号を確認する関連モニタ信号確認部、および
    前記関連モニタでの指示上昇が確認できた場合は、前記一のモニタは正常と判定し、
    前記関連モニタでの信号上昇が確認できなかった場合は、前記異常上昇の原因がノイズまたはモニタ故障によるモニタ異常であると判定し、かつ前記一のモニタに対応した前記チェック用線源を放出に切り替え、前記一のモニタの線量が上昇しなかった場合は、前記原因はモニタ故障であると区別する警報原因分析部、
    を備えたことを特徴とする放射線監視システム。
  2. 前記複数の放射線モニタそれぞれの信号処理部には、前記検出部から出力された信号を多重波高分析してエネルギースペクトルを出力する多重波高分析部が設けられ、
    前記警報原因分析部は、前記モニタ異常であると判定して前記チェック用線源を放出に切り替えた際に、前記一のモニタの線量が上昇した場合に、さらに、そのときに出力された前記エネルギースペクトルのピークエネルギーを算出し、算出したピークエネルギーが許容範囲に入っていなかった場合には、前記原因はモニタ故障であると区別する、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線監視システム。
  3. 前記警報原因分析部は、前記ピークエネルギーが許容範囲に入っていた場合に、さらに、前記エネルギースペクトルのバックグラウンド収量を算出し、前記バックグラウンド収量が設定値を超えた場合には、前記原因はモニタ故障であると区別する、ことを特徴とする請求項2に記載の放射線監視システム。
  4. 前記警報原因分析部は、前記複数の放射線モニタからの信号に基づき、対象設備の放射線の状態を監視するための情報を提示する複数の操作端末それぞれに設けられ、
    前記複数の操作端末のうち、ある操作端末が前記放出への切り替え操作を実行している際、前記切り替え操作の実行対象のチェック用線源に対応する放射線モニタの前記信号処理部は、他の操作端末からの操作を拒否するように設定される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の放射線監視システム。
  5. 前記警報原因分析部は、前記複数の放射線モニタからの信号に基づき、対象設備の放射線の状態を監視するための情報を提示する複数の操作端末それぞれに設けられ、
    前記複数の操作端末のうち、ある操作端末が前記放出への切り替え操作を実行している際、前記切り替え操作の実行対象のチェック用線源に対応する放射線モニタに対して原因分析操作を実行している情報を他の操作端末に対して発信し、
    前記他の操作端末それぞれは、前記情報が解除されるまでの間、前記対応する放射線モニタへの操作が実施できなくなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の放射線監視システム。
  6. 放射線を検出する検出部と前記検出部から出力された信号を処理する信号処理部とを有し、前記検出部が監視対象の施設内に分散配置された複数の放射線モニタを用いた放射線監視方法であって、
    前記複数の放射線モニタを、それぞれの検出部の配置の関連性に基づき、関連モニタとしてグループ分けする関連付けステップ、
    前記複数の放射線モニタのうちの一のモニタから線量の異常上昇を示す警報信号を取得した際、前記一のモニタに対応する関連モニタからの信号を確認する関連モニタ信号確認ステップ、および
    前記関連モニタでの指示上昇が確認できた場合は、前記一のモニタは正常と判定し、前記関連モニタでの信号上昇が確認できなかった場合は、前記異常上昇の原因がノイズまたはモニタ故障によるモニタ異常であると判定する一次判定ステップと、前記モニタ異常と判定した際、前記一のモニタに対応したチェック用線源から放射線を放出させ、前記一のモニタの線量が上昇しなかった場合は、前記原因はモニタ故障であると区別する二次判定ステップと、を有する警報原因分析ステップ、
    を含むことを特徴とする放射線監視方法。
  7. 前記二次判定ステップには、
    前記一のモニタの前記検出部から出力された信号を多重波高分析してエネルギースペクトルを出力する多重波高分析ステップと、
    前記モニタ異常であると判定して前記チェック用線源を放出に切り替えた際に、前記一のモニタの線量が上昇した場合に、さらに、そのときに出力された前記エネルギースペクトルのピークエネルギーを算出し、算出したピークエネルギーが許容範囲に入っていなかった場合には、前記原因はモニタ故障であると区別する再分析ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の放射線監視方法。
  8. 前記再分析ステップには、
    前記ピークエネルギーが前記許容範囲に入っている場合に、前記エネルギースペクトルのバックグラウンド収量を算出し、前記バックグラウンド収量が設定値を超えた場合には、前記原因はモニタ故障であると区別するステップ、を含むことを特徴とする請求項7に記載の放射線監視方法。
JP2020183417A 2020-11-02 2020-11-02 放射線監視システム、および放射線監視方法 Active JP7341114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020183417A JP7341114B2 (ja) 2020-11-02 2020-11-02 放射線監視システム、および放射線監視方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020183417A JP7341114B2 (ja) 2020-11-02 2020-11-02 放射線監視システム、および放射線監視方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022073439A JP2022073439A (ja) 2022-05-17
JP7341114B2 true JP7341114B2 (ja) 2023-09-08

Family

ID=81605311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020183417A Active JP7341114B2 (ja) 2020-11-02 2020-11-02 放射線監視システム、および放射線監視方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7341114B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057354A (ja) 2001-08-13 2003-02-26 Mitsubishi Electric Corp 放射線モニタ
JP2006084345A (ja) 2004-09-16 2006-03-30 Mitsubishi Electric Corp 放射線モニタ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5432184U (ja) * 1977-08-05 1979-03-02
JPH0217488A (ja) * 1988-07-06 1990-01-22 Hitachi Ltd 放射線測定装置
JPH04208895A (ja) * 1990-11-30 1992-07-30 Toshiba Corp 臨界警報装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057354A (ja) 2001-08-13 2003-02-26 Mitsubishi Electric Corp 放射線モニタ
JP2006084345A (ja) 2004-09-16 2006-03-30 Mitsubishi Electric Corp 放射線モニタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022073439A (ja) 2022-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0378377A2 (en) Expert system for surveillance, diagnosis and prognosis of plant operation
JP6072977B2 (ja) 放射線モニタ
JP7341114B2 (ja) 放射線監視システム、および放射線監視方法
JP6066835B2 (ja) 放射線測定装置
KR20110107575A (ko) 산업설비 관리시스템 및 이의 운영방법
KR20060047258A (ko) 방사선량 검출기 및 방사선량계
KR101140698B1 (ko) 잠재적 발전정지유발기기의 관리시스템 및 그 방법
JP4828962B2 (ja) 放射能検査方法および装置
KR20180075889A (ko) 원자력발전소의 빅데이터를 이용한 경보 발생 방법
JP6875199B2 (ja) 機器診断システム
JP2878930B2 (ja) 放射線監視装置
JP2008014705A (ja) 原子炉モニタ装置
KR101089835B1 (ko) 디지털 원자로 보호 계통의 자가 논리 시험 장치 및 방법
KR102276952B1 (ko) 원자력발전소 내부 침수사건의 확률론적 안전성평가를 위한 인간신뢰도분석 개선 방법
KR101553891B1 (ko) 원자력발전소 내의 디지털 안전계통의 사이버보안 모니터링 방법 및 그의 시스템
KR102359985B1 (ko) 데이터 수집 시스템 및 방법
JP7499734B2 (ja) 放射線モニタ
CN114297561B (zh) 一种简化β因子计算的方法与装置
KR101178707B1 (ko) 누적 편차합 관리도를 이용한 붕소희석 사고 경보 시스템 및 그 방법
JP5336836B2 (ja) 放射線モニタ
JP2019128720A (ja) 火災検知器および火災検知システム
KR101657642B1 (ko) 중대사고 시 원자로건물의 건전성 예측시스템 및 예측방법
JP2021056006A (ja) 原子炉計測システム、原子炉計測システムの健全性確認方法
Smith et al. How explicit are the barriers to failure in safety arguments?
Chester et al. Development and implementation of the Short Term Activity Tracker and Mine Control Trigger Response System

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230829

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7341114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151