JP7336699B2 - 共用周波数管理装置および共用周波数管理方法 - Google Patents

共用周波数管理装置および共用周波数管理方法 Download PDF

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Description

本開示は、複数の異なる通信事業者のそれぞれの基地局により共用される共用周波数を管理する共用周波数管理装置および共用周波数管理方法に関する。
5G(第5世代移動通信方式)の新無線インターフェース規格の標準化議論が3GPP(3rd Generation Partnership Project)において検討されている。例えば非特許文献1では、同一のキャリア周波数で動的に上下リンク(つまり上りリンク、下りリンク)を切り替える動的時分割複信(Dynamic TDD)方式をサポートしつつ、従来の半固定的なTDD(Time Division Duplex)方式での課題であった低遅延な再送制御の実現に有効な無線フレーム構成が新無線インターフェース規格の一つとして検討されている。具体的には、下りリンクの制御信号をサブフレームの先頭、上りリンクの制御信号をサブフレームの末尾に固定しつつ、中間部分を上下リンクのデータおよび各種参照信号に動的に割り当てる構成が検討されている。
岸山祥久,永田聡,中村武宏,"2020年までの5G導入に向けた標準化動向",NTT技術ジャーナル,vol.29,No.1,2017年
同一の通信事業者が専有するキャリア周波数でのTDD方式無線規格であれば、その通信事業者により置局される複数の基地局のそれぞれ間での干渉を許容値以内に抑圧する工夫を施すことは可能である。例えば、置局間距離を大きく設定する、基地局間が見通し(LOS:Line Of Sight)にならないように置局する、複数の基地局のそれぞれ間で干渉が生じないように統合的に管理(RRM:Radio Resource Management)することが考えられる。このため、非特許文献1のように動的時分割複信(Dynamic TDD)方式を適用することが可能である。
しかし、5G(第5世代移動通信方式)において検討されている共用周波数帯(例えば後述する候補周波数帯)のキャリア周波数を複数の通信事業者のそれぞれにより置局された基地局において共用する場合、上述した動的時分割複信(Dynamic TDD)方式では、基地局間の位置によっては、基地局間において恒常的に発生し得る干渉の問題を根本的に解決することは難しい。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、複数の異なる通信事業者のそれぞれにより置局される基地局で高周波帯のキャリア周波数を共用する際、それぞれの基地局間で恒常的に発生し得る干渉の発生を防ぎ、スループット所要値を満たす無線通信の実現を支援する共用周波数管理装置および共用周波数管理方法を提供することを目的とする。
本開示は、複数の異なる通信事業者の基地局のそれぞれから、共用周波数帯の使用に関する申請情報を受信する通信部と、それぞれの前記基地局からの前記申請情報に基づいて、前記共用周波数帯に含まれる複数のキャリア周波数のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDD(Time Division Duplex)パターンの割当可否を判定する判定部と、それぞれの前記基地局からの前記申請情報と前記異なるTDDパターンの割当可否の判定結果とに基づいて、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンを設定する設定部と、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンの設定結果に基づいて、それぞれの前記基地局からの前記申請情報を満たす、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯の割当内容を決定する決定部と、を備え、前記申請情報は、対応する基地局位置情報を含み、前記判定部は、それぞれの前記基地局位置情報を用いて、基地局間の電波伝搬損失を推定し、干渉が発生する程度に前記基地局間の電波伝搬損失の推定結果が十分大きくない2つの基地局間で、異なるTDDパターンを用いた隣接キャリア周波数の割り当てを禁止する、共用周波数管理装置を提供する。
また、本開示は、共用周波数管理装置により実行される共用周波数管理方法であって、複数の異なる通信事業者の基地局のそれぞれから、共用周波数帯の使用に関する申請情報を受信するステップと、それぞれの前記基地局からの前記申請情報に基づいて、前記共用周波数帯に含まれる複数のキャリア周波数のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDD(Time Division Duplex)パターンの割当可否を判定するステップと、それぞれの前記基地局からの前記申請情報と前記異なるTDDパターンの割当可否の判定結果とに基づいて、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンを設定するステップと、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンの設定結果に基づいて、それぞれの前記基地局からの前記申請情報を満たす、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯の割当内容を決定するステップと、を備え、前記申請情報は、対応する基地局位置情報を含み、前記判定するステップでは、それぞれの前記基地局位置情報を用いて、基地局間の電波伝搬損失を推定し、干渉が発生する程度に前記基地局間の電波伝搬損失の推定結果が十分大きくない2つの基地局間で、異なるTDDパターンを用いた隣接キャリア周波数の割り当てを禁止する、共用周波数管理方法を提供する。
本開示によれば、複数の異なる通信事業者のそれぞれにより置局される基地局で高周波帯のキャリア周波数を共用する際、それぞれの基地局間で恒常的に発生し得る干渉の発生を防ぎ、スループット所要値を満たす無線通信の実現を支援できる。
実施の形態1に係る無線システムのシステム構成例を示すブロック図 実施の形態1に係る共用周波数管理装置の内部構成例を示すブロック図 上りリンクおよび下りリンクにより構成されるTDDパターンの一例を示す図 3通信事業者のそれぞれの基地局間におけるキャリア周波数の使用時のTDDパターンの割当可否例を示すテーブル キャリア周波数の一例を示す図 3通信事業者のそれぞれの基地局から送信された上りリンクおよび下りリンクのそれぞれのスループット所要値の例を示すテーブル TDDパターンの各キャリア周波数への割当に関する設定方式の一例を示すテーブル 図7の設定方式のそれぞれに対応する上りリンクおよび下りリンクのそれぞれのスループット算出値の一例を示すテーブル スループット所要値を最も余裕で満たすスループット算出値の決定例を示す図 実施の形態1に係る無線システムの動作手順例を示すシーケンス図 従来技術において複数の通信事業者のそれぞれにより置局される基地局間において同期が求められる理由の説明図 従来技術において複数の通信事業者のそれぞれにより置局される基地局間において同期が求められる理由の説明図
(本開示に至る経緯)
先ず、5G(第5世代移動通信方式)において検討されている共用周波数帯(例えば26GHz帯)のキャリア周波数を複数の通信事業者のそれぞれにより置局された基地局において共用する場合を想定する。つまり、複数の異なる通信事業者のそれぞれが近傍(例えば干渉波が影響を与える距離以内)で無線通信方式の複信方式がTDDである無線システムの基地局を設置する場合、基地局間でフレームタイミングおよびDL(Downlink:下りリンク)/UL(Uplink:上りリンク)パターンが同一でなければ(つまり同期がとれていなければ)、異なる通信事業者の基地局間において干渉が大きな問題となる(図11および図12参照)。
ここで、図11および図12を参照して、従来技術では異なる通信事業者の基地局間において同期が求められる理由について説明する。図11および図12は、従来技術において複数の通信事業者のそれぞれにより置局される基地局間において同期が求められる理由の説明図である。
図11に示すように、基地局Xは、通信事業者XXにより置局され、キャリア周波数f1を用いて、複数(例えば3台)の端末TX1,TX2,TX3を収容して無線通信する。同様に、基地局Yは、通信事業者YYにより置局され、キャリア周波数f2を用いて、複数(例えば2台)の端末TY1,TY2を収容して無線通信する。通信事業者XXと通信事業者YYとは異なる通信事業者である。ここで、図12の説明を分かり易くするために、基地局X,Yの無線通信の各1フレーム期間において、フレームタイミングは同一となっている。
仮にキャリア周波数f1,f2が同一であれば、基地局Xと基地局Yとの間の電波伝搬損失が相当に大きく確保できなければ、基地局間干渉の問題は致命的に解決不可となってしまう。従って、キャリア周波数f1,f2は同一ではなく、異なるように隣接している場合を扱う(図5参照)。なお、キャリア周波数f1,f2が隣接ではなく更に離れている場合には、干渉が生じにくいために基地局Xと基地局Yとの間の所要離隔距離は比較的小さくても構わない。
図12に示すように、通信事業者が異なる基地局X,Yの無線通信の各1フレーム期間(例えば8つのタイムスロットT1,T2,T3,T4,T5,T6,T7,T8により構成)において、DL/ULパターンが同一ではないタイムスロットが存在する場合があり得る。具体的には、タイムスロットT3,T4,T7,T8におけるDL/ULパターンがいずれの1フレーム期間においても異なっている。つまり、タイムスロットT3では基地局XはUL(つまり受信モード)であるが基地局YはDL(つまり送信モード)、タイムスロットT4では基地局XはDL(つまり送信モード)であるが基地局YはUL(つまり受信モード)、タイムスロットT7,T8では基地局XはUL(つまり受信モード)であるが基地局YはDL(つまり送信モード)となっている。このようなDL/ULパターンの不一致は、通信事業者が異なっているために通常に起こり得る。
このため、例えばタイムスロットT3において、基地局Xは、端末TX2からのULデータ(上り回線データ)を受信する受信モードになっているが、基地局YがDL(つまり送信モード)になっているので基地局YからのDLデータ(下り回線データ)の送信波を受信する可能性があり、基地局X-Y間において干渉が発生する可能性が高い。言い換えると、干渉波レベルが一定値を超えると、回線エラー率が増大し、基地局と端末との間の通信が成り立たなくなる。また、例えばタイムスロットT4において、基地局Yは、端末TY2からのULデータ(上り回線データ)を受信する受信モードになっているが、基地局XがDL(つまり送信モード)になっているので基地局XからのDLデータ(下り回線データ)の送信波を受信する可能性があり、基地局X-Y間において干渉が発生する可能性が高い。なお、タイムスロットT7,T8のいずれにおいても同様に基地局X-Y間において干渉が発生する可能性が高い。言い換えると、干渉波レベルが一定値を超えると、回線エラー率が増大し、基地局と端末との間の通信が成り立たなくなる。
基地局X,Yは、柔軟に移動可能な端末TX1,TX2,TX3,TY1,TY2と異なり、それぞれの通信事業者によって一旦置局された後には容易に移動することは想定され難い。このため、複数の異なる通信事業者の基地局間において、DL/ULパターンの不一致が存在すると干渉が恒常的に発生する可能性があった。
しかし、現実的には、複数の異なる通信事業者のそれぞれにおいてはDL/ULパターンが1フレーム期間において完全に一致することはほぼ不可能と考えられる。このため、DL/ULパターンが不一致になり得ることも想定して、複数の異なる通信事業者の基地局間において共用周波数の適切な割当を検討することが求められる。なお、上述した基地局間干渉の発生を低減するために、複数の異なる通信事業者のそれぞれの基地局に割り当てられるキャリア周波数が細かく分割されてしまうと、分割損が発生し、周波数の利用効率が低下するという懸念も考えられる。
そこで、以下の実施の形態では、複数の異なる通信事業者のそれぞれにより置局される基地局で高周波帯のキャリア周波数を共用する際、それぞれの基地局間で恒常的に発生し得る干渉の発生を防ぎ、スループット所要値を満たす無線通信の実現を支援する共用周波数管理装置および共用周波数管理方法を説明する。
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る共用周波数管理装置および共用周波数管理方法を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長化することを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係る無線システム1において、複数の異なる通信事業者のそれぞれにより置局される1以上の基地局(以下「基地局」と略記)の無線通信において周波数の共用がなされる周波数帯(以下「共用周波数帯」)は、例えば5G(第5世代移動通信方式)における候補周波数帯と考えられている4.4~5.0GHz(4.6GHz帯および4.9GHz帯)、24.25~29.5GHz(26GHz帯および28GHz帯)、37~42GHz(38GHz帯)である。それぞれの基地局は、収容されている無線通信先の端末(後述参照)との間で、TDD(Time Division Duplex)方式(つまり、上り回線(UL)と下り回線(DL)のそれぞれに対して時分割に同一のキャリア周波数を割り当てる方式)の無線通信を行う。
図1は、実施の形態1に係る無線システム1のシステム構成例を示すブロック図である。無線システム1は、共用周波数管理装置10と、複数の異なる通信事業者A,B,Cのそれぞれにより置局される基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2とを含む構成である。図1では、実施の形態1の説明を分かり易くするために、通信事業者の数を3、それぞれの通信事業者により置局される基地局数を2としている。
基地局A1,A2のそれぞれは、上述した共用周波数帯のキャリア周波数の使用を申請する通信事業者Aにより置局され、通信事業者AコアネットワークCNWAを介して、共用周波数管理装置10との間で通信可能である。この通信は、光ファイバを用いた有線通信でも無線通信でもよい。基地局A1,A2のそれぞれは、共用周波数帯のキャリア周波数の使用に関する申請情報S1(後述参照)を生成して共用周波数管理装置10に送る。共用周波数管理装置10は、この申請情報S1の応答としての許可情報S2を生成して基地局A1,A2のそれぞれに送る。また、基地局A1,A2のそれぞれは、無線通信可能な1以上の端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer))を収容し、これらの端末との間でTDD方式の無線通信を実行可能である。例えば図1に示されるように、基地局A2は、端末TA1,TA2のそれぞれと無線通信可能である。
基地局B1,B2のそれぞれは、上述した共用周波数帯のキャリア周波数の使用を申請する通信事業者Bにより置局され、通信事業者BコアネットワークCNWBを介して、共用周波数管理装置10との間で通信可能である。この通信は、光ファイバを用いた有線通信でも無線通信でもよい。基地局B1,B2のそれぞれは、共用周波数帯のキャリア周波数の使用に関する申請情報S1(後述参照)を生成して共用周波数管理装置10に送る。共用周波数管理装置10は、この申請情報S1の応答としての許可情報S2を生成して基地局B1,B2のそれぞれに送る。また、基地局B1,B2のそれぞれは、無線通信可能な1以上の端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC)を収容し、これらの端末との間でTDD方式の無線通信を実行可能である。例えば図1に示されるように、基地局B1は、端末TB1,TB2,TB3のそれぞれと無線通信可能である。
基地局C1,C2のそれぞれは、上述した共用周波数帯のキャリア周波数の使用を申請する通信事業者Cにより置局され、通信事業者CコアネットワークCNWCを介して、共用周波数管理装置10との間で通信可能である。この通信は、光ファイバを用いた有線通信でも無線通信でもよい。基地局C1,C2のそれぞれは、共用周波数帯のキャリア周波数の使用に関する申請情報S1(後述参照)を生成して共用周波数管理装置10に送る。共用周波数管理装置10は、この申請情報S1の応答としての許可情報S2を生成して基地局C1,C2のそれぞれに送る。また、基地局C1,C2のそれぞれは、無線通信可能な1以上の端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC)を収容し、これらの端末との間でTDD方式の無線通信を実行可能である。例えば図1に示されるように、基地局C1は、端末TC1と無線通信可能である。
以下、図1に示される所定距離範囲RNG1内に存在する、複数の異なる通信事業者A,B,Cのそれぞれにより置局された基地局A2,B1,C1における基地局間干渉が発生しないように、共用周波数管理装置10が基地局A2,B1,C1のそれぞれに共用周波数帯のキャリア周波数の使用を割り当てる例を説明する。ここで、基地局A2と基地局B1との距離は近く、基地局B2と基地局C1との距離は近く、基地局A2と基地局C1との距離は遠いとする。なお、図1に示されるように、通信事業者A,B,Cのそれぞれにより置局される基地局の数は2に限定されず、1でもよいし3以上でもよい。
図2は、実施の形態1に係る共用周波数管理装置10の内部構成例を示すブロック図である。共用周波数管理装置10は、メモリ11と、ストレージ12と、通信部13と、プロセッサPRC1とを含む構成であり、例えばサーバ等のコンピュータ装置により構成される。
共用周波数管理装置10は、複数の異なる通信事業者A,B,Cのそれぞれにより置局された基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1を受信する。申請情報S1は、例えば基地局位置情報と、下り回線(以下「DL」)スループット所要値と、上り回線(以下「UL」)スループット所要値と、送信電力とを含む。また、申請情報S1は、DLおよびUL(以下「DL/UL」)のトラフィック比(UL:DL)を示す情報を更に含んでもよい。例えば、監視カメラが多数設置されている無線通信システム(基地局、基地局に収容される端末。以下同様。)の構成にはUL:DL=4:1が適し、コンテンツデータのダウンロードが多い無線通信システムの構成にはUL:DL=1:8が適し、双方向映像伝送が多い無線通信システムの構成にはUL:DL=1:1が適する。
共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2から送られた申請情報S1に基づいて、それぞれの基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2に共用周波数帯のキャリア周波数の使用の割当内容(図8参照)を決定して許可情報S2を基地局ごとに生成する。共用周波数管理装置10は、生成された基地局ごとの許可情報S2を対応する基地局に送る。
メモリ11は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)を用いて構成され、共用周波数管理装置10の動作の実行に必要なプログラム、更には、動作中に生成されたデータあるいは情報を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサPRC1の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサPRC1を制御するためのプログラムを予め記憶する。メモリ11は、例えば共用周波数管理装置10が割当可能と判定できる共用周波数帯のキャリア周波数f1,f2,f3,f4(図5参照)に関する情報を保存している。メモリ11は、例えばそれぞれの基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2から送られた申請情報S1を一時的に保存したり、それぞれの基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2に送られるべき許可情報S2を一時的に保存したりする。
ストレージ12は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)を用いて構成され、プロセッサPRC1により生成された情報もしくはデータを保存したり、それぞれの基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2から送られた申請情報S1を保存したり、それぞれの基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2に送られるべき許可情報S2を保存したりする。
通信部13は、共用周波数管理装置10と接続される通信事業者AコアネットワークCNWA,通信事業者BコアネットワークCNWB,通信事業者CコアネットワークCNWCとの間で情報もしくはデータの送受信を行うための通信回路を用いて構成される。通信部13は、通信事業者AコアネットワークCNWA,通信事業者BコアネットワークCNWB,通信事業者CコアネットワークCNWCのそれぞれを介して、基地局A1,A2,基地局B1,B2,基地局C1,C2のそれぞれとの間で情報もしくはデータの送受信を行う。例えば、通信部13は、基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1を受信し、基地局ごとの許可情報S2を対応する基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれに送る。
プロセッサPRC1は、例えばCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)あるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成される。プロセッサPRC1は、共用周波数管理装置10の動作を司るコントローラとして機能し、共用周波数管理装置10の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、共用周波数管理装置10の各部との間のデータの入出力処理、データの演算(計算)処理およびデータの記憶処理を行う。プロセッサPRC1は、メモリ11に記憶されたプログラムに従って動作する。プロセッサPRC1は、動作時にメモリ11を使用し、プロセッサPRC1により生成されたデータをメモリ11に格納する。プロセッサPRC1は、メモリ11に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、共用周波数許可情報導出部14を機能的に構成する。
共用周波数許可情報導出部14は、基地局間電波伝搬損失推定部15と、隣接キャリア周波数割当可否判定部16と、キャリア周波数別TDDパターン設定部17と、基地局別共用周波数割当内容決定部18とを含む構成である。基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1は、基地局間電波伝搬損失推定部15と、隣接キャリア周波数割当可否判定部16と、キャリア周波数別TDDパターン設定部17と、基地局別共用周波数割当内容決定部18にそれぞれ入力されてよい。
判定部の一例としての基地局間電波伝搬損失推定部15は、基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1に含まれる基地局位置情報に基づいて、基地局間の電波伝搬損失量を推定する。例えば、基地局間電波伝搬損失推定部15は、基地局A2-B1間,基地局A2-C1間,基地局B1-C1間のそれぞれの電波伝搬損失量を推定する。基地局間電波伝搬損失推定部15は、基地局A2-B1間,基地局A2-C1間,基地局B1-C1間のそれぞれの電波伝搬損失量の推定結果(言い換えると、基地局干渉レベル情報)を隣接キャリア周波数割当可否判定部16に送る。
判定部の一例としての隣接キャリア周波数割当可否判定部16は、メモリ11に保存されているキャリア周波数f1~f4に関する情報と基地局間の電波伝搬損失量の推定結果とに基づいて、複数のキャリア周波数f1~f4(図5参照)のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターン(図3参照)の割当可否を判定する(図4参照)。
ここで、TDDパターンとは、TDD方式の無線通信におけるキャリア周波数ごとの上り下りパターン(DL/ULパターン)を示す(図3参照)。図3は、上りリンクおよび下りリンクにより構成されるTDDパターンの一例を示す図である。図3に示されるTDDパターンP1,P2,P3は、予めメモリ11に保存されていてもよいし、キャリア周波数別TDDパターン設定部17により都度生成されてもよい。
TDDパターンP1は、例えば1フレームが14個のタイムスロットにより構成される場合に、それぞれのタイムスロットが「D,D,D,D,D,D,U,D,D,D,D,D,D,U」(D:DL,U:UL)を有することを示す。つまり、TDDパターンP1では、DL:UL=12:2となり、コンテンツデータ等のダウンロードが多い無線通信システム(上述参照)の構成に適したパターンとなっている。
TDDパターンP2は、例えば1フレームが14個のタイムスロットにより構成される場合に、それぞれのタイムスロットが「D,D,D,D,U,U,U,D,D,D,U,U,U,U」を有することを示す。つまり、TDDパターンP2では、DL:UL=7:7となり、双方向映像伝送が多い無線通信システム(上述参照)の構成に適したパターンとなっている。
TDDパターンP3は、例えば1フレームが14個のタイムスロットにより構成される場合に、それぞれのタイムスロットが「D,D,U,U,U,U,U,D,D,U,U,U,U,U」を有することを示す。つまり、TDDパターンP2では、DL:UL=4:10となり、監視カメラが多数設置されている無線通信システム(上述参照)の構成に適したパターンとなっている。
図5は、キャリア周波数の一例を示す図である。共用周波数管理装置10が割当可能と判定できるキャリア周波数f1~f4において、キャリア周波数f1,f2は隣接し、キャリア周波数f2,f3は隣接し、キャリア周波数f3,f4は隣接している。なお、図5では、説明を分かり易くするためにキャリア周波数の本数は4本と例示しているが限定されるものではなく、共用周波数帯に応じて定められる本数であってよい。
図4は、3通信事業者のそれぞれの基地局間におけるキャリア周波数の使用時のTDDパターンの割当可否例を示すテーブルである。図4に示されるテーブルでは、基地局間(例えば、基地局A2-B1間,基地局A2-C1間,基地局B1-C1間)ごとに、同一のキャリア周波数を使用する際に、同一のあるいは異なるTDDパターンが割当可能か否かを示す。図4中の「○」は割当可能であることを示し、図4中の「×」は割当不可であることを示す。
具体的には、基地局間干渉を発生させないために、それぞれの基地局において同一のキャリア周波数(例えばキャリア周波数f1)が使用される際には、基地局間の距離が相当に大きく基地局間の電波伝搬損失が相当に大きく確保できる場合を除いては、同一のTDDパターンが使用されることが求められる。従って、隣接キャリア周波数割当可否判定部16は、所定距離範囲RNG1内に存在する基地局A2,B1,C1のそれぞれに対し、基地局A2-B1間,基地局A2-C1間,基地局B1-C1間のいずれにおいても、同一のキャリア周波数の使用においては同一のTDDパターンを割り当てると判定する。
また、それぞれの基地局において隣接するキャリア周波数(例えばキャリア周波数f1,f2)が使用される際には、基地局間の距離によっては電波伝搬損失の影響を受ける可能性がある。例えば、基地局A2-B1間の距離,基地局B1-C1間の距離は近いので、電波伝搬損失が十分に大きくない可能性が高く、干渉が生じる可能性が否めない。従って、隣接キャリア周波数割当可否判定部16は、基地局A2-B1間,基地局B1-C1間においては、隣接するキャリア周波数が使用される際には、異なるTDDパターンの使用を許可しないと判定する。一方で、基地局A2-C1間の距離は遠いので、電波伝搬損失が十分に大きい可能性があり、干渉が生じる可能性は低い。従って、隣接キャリア周波数割当可否判定部16は、基地局A2-C1間においては、隣接するキャリア周波数が使用される際には、異なるTDDパターンの使用を許可すると判定する。
また、それぞれの基地局において非隣接のキャリア周波数(例えばキャリア周波数f1,f3)が使用される際には、それぞれの基地局間の距離に関係なく基地局間において干渉が発生しにくいと考えられる。このため、隣接キャリア周波数割当可否判定部16は、基地局A2-B1間,基地局A2-C1間,基地局B1-C1間のいずれにおいても、異なるTDDパターンの使用を許可すると判定する。
設定部の一例としてのキャリア周波数別TDDパターン設定部17は、基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1に含まれる下り回線スループット所要値および上り回線スループット所要値(図6参照)と、基地局間の電波伝搬損失量の推定結果と隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)とに基づいて、キャリア周波数別のTDDパターンを設定する(図7参照)。キャリア周波数別のTDDパターンの設定例の詳細については後述する。
決定部の一例としての基地局別共用周波数割当内容決定部18は、基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1に含まれる下り回線スループット所要値および上り回線スループット所要値(図6参照)と、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)と、キャリア周波数別のTDDパターンの設定結果(図7参照)とを入力する。基地局別共用周波数割当内容決定部18は、これらの入力情報に基づいて、それぞれの基地局からの申請情報S1を満たす(言い換えると、使用が許可された)、それぞれの基地局への共用周波数帯の割当内容(図8参照)を決定する。なお、基地局別共用周波数割当内容決定部18は、使用が許可されたキャリア周波数が複数ある場合、基地局間においてキャリア周波数の使用優先順位がばらけるような優先順位を付与することが好ましい。基地局別共用周波数割当内容決定部18は、決定された共用周波数帯の割当内容を含む許可情報S2を生成して通信部13に送る。許可情報S2は、例えば使用が許可された共用周波数帯の少なくとも1つのキャリア周波数に関する情報と、そのキャリア周波数の使用に関する優先順位と、送信電力の上限値とを含む。
次に、所定距離範囲RNG1内に存在する基地局A2,B1,C1のそれぞれへのキャリア周波数の使用の割り当てを想定した際の、キャリア周波数別のTDDパターンの設定例、ならびにそれぞれの基地局への共用周波数帯の割当内容(図8参照)の決定例について、図6~図8を参照して説明する。図6は、3通信事業者のそれぞれの基地局から送信された上りリンクおよび下りリンクのそれぞれのスループット所要値の例を示すテーブルである。図7は、TDDパターンの各キャリア周波数への割当に関する設定方式の一例を示すテーブルである。図8は、図7の設定方式のそれぞれに対応する上りリンクおよび下りリンクのそれぞれのスループット算出値の一例を示すテーブルである。
図6に示されるように、基地局A2からの申請情報S1には、DLスループット所要値として5[Gbps]、ULスループット所要値として1[Gbps]が含まれている。また、基地局B1からの申請情報S1には、DLスループット所要値として10[Gbps]、ULスループット所要値として1[Gbps]が含まれている。また、基地局C1からの申請情報S1には、DLスループット所要値として5[Gbps]、ULスループット所要値として8[Gbps]が含まれている。これらの申請情報S1は、例えばメモリ11に一時的に保存される。
以下の図7および図8の説明の前提として、説明を分かり易くするために、次の条件を仮定して説明する。
(条件1)共用周波数帯のキャリア周波数の使用の申請は、複数の異なる通信事業者A,B,Cのそれぞれにより置局された基地局A2,B1,C1の計3局によりなされる。
(条件2)キャリア周波数は4本(図5参照)とし、キャリア周波数あたりに14[Gbps]程度のスループットが見込める。
(条件3)TDDパターンは3つ(図3参照)とする。
(条件4)複数のキャリア周波数f1~f4(図5参照)のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターン(図3参照)の割当可否の判定例は、図4に示される判定結果を用いる。
キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、基地局A1,A2,B1,B2,C1,C2のそれぞれから送られた申請情報S1に含まれる下り回線スループット所要値および上り回線スループット所要値(図6参照)を用いて、数式(1),(2)により、TDL(Total of Downlink),TUL(Total of Uplink)をそれぞれ算出する。なお、数式(1),(2)において、DL(k)は通信事業者kの基地局からの申請情報S1に含まれるDLスループット所要値を示し、UL(k)は通信事業者kの基地局からの申請情報S1に含まれるULスループット所要値を示す。
Figure 0007336699000001
Figure 0007336699000002
キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、TDDパターンP1,P2,P3のそれぞれを使用するキャリア周波数の本数をn1,n2,n3とすると、下り回線(DL)と上り回線(UL)との無線資源の比がTDL/TULとほぼ等しくなるように(数式(3)参照)、n1,n2,n3をそれぞれ決定する。ここで、便宜的にn=(n1+n2+n3)とする。
Figure 0007336699000003
ここで、キャリア周波数の本数を示すパラメータn1,n2,n3の簡単な2つの導出例を説明する。なお、ここではキャリア周波数別TDDパターン設定部17の動作説明として、上述した(条件2)の仮定とは異なる数値例での説明をしている。
(導出例1)例えばTDL=4[Gbps]、TUL=1[Gbps]とし、n(=n1+n2+n3)=10とする場合、数式(3)は、4/1=(12n1+7n2+4n3)/(2n1+7n2+10n3)となる。
キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、具体的数値が入力された数式(3)を満たすために、例えば設定方式#1として(n1,n2,n3)=(9,0,1)を例示することで、r(数式(3)参照)=4.0を得ることができる。また、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、同様に例えば設定方式#2として(n1,n2,n3)=(8,2,0)とすることで、r(数式(3)参照)≒3.7を得ることができる。また、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、同様に例えば設定方式#3として(n1,n2,n3)=(8,1,1)とすることで、r(数式(3)参照)≒3.2を得ることができる。
(導出例2)例えばTDL=1[Gbps]、TUL=2[Gbps]とし、n(=n1+n2+n3)=8とする場合、数式(3)は、1/2(=0.50)=(12n1+7n2+4n3)/(2n1+7n2+10n3)となる。
キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、具体的数値が入力された数式(3)を満たすために、例えば設定方式#1として(n1,n2,n3)=(0,2,6)を例示することで、r(数式(3)参照)≒0.51を得ることができる。また、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、同様に例えば設定方式#2として(n1,n2,n3)=(0,3,5)とすることで、r(数式(3)参照)≒0.58を得ることができる。
キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、上述した導出例1,2に倣い、図6よりTDL=20(=5+10+5),TUL=10(=1+8+1)であり、上述した仮定より(n1+n2+n3)=4であるため、数式(3)に具体的数値を入力することで、20/10(=2)=(12n1+7n2+4n3)/(2n1+7n2+10n3)を満たすTDDパターンの設定方式#1,#2,#3を導出する。
例えば、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、TDDパターンの設定方式#1として、(n1,n2,n3)=(2,2,0)およびr=38/18≒2.1を導出する。また、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、TDDパターンの設定方式#2として、(n1,n2,n3)=(3,0,1)およびr=40/16=2.5を導出する。また、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、TDDパターンの設定方式#3として、(n1,n2,n3)=(2,1,1)およびr=35/21≒1.7を導出する。
キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、これらTDDパターンの設定方式#1,#2,#3の導出例(つまり、(n1,n2,n3)の組み合わせ)と隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図5参照)に基づいて、図7に示すキャリア周波数別のTDDパターンの設定方式#1,#2,#3を設定する。なお、上述したように、TDDパターンP1,P2,P3のそれぞれを使用するキャリア周波数の本数をn1,n2,n3と定義している。
従って、TDDパターンの設定方式#1では(n1,n2,n3)=(2,2,0)となっており、キャリア周波数(f1,f2,f3,f4)を使用する時、キャリア周波数f1にはTDDパターンP1,キャリア周波数f2にはTDDパターンP1,キャリア周波数f3にはTDDパターンP2,キャリア周波数f4にはTDDパターンP2となる(つまり、(f1,f2,f3,f4)=(P1,P1,P2,P2))。これは、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、TDDパターン設定方式#1を設定する際に、異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4)を参照し、隣接するキャリア周波数の使用時に異なるTDDパターンを割り当てる際の禁止事項(具体的には、図4の「×」印参照)に従って、隣接するキャリア周波数の使用時に異なるTDDパターンの割り当てをできるだけ少なくするためである。従って、キャリア周波数別TDDパターン設定部17は、(f1,f2,f3,f4)=(P1,P2,P2,P1)ではなく、(f1,f2,f3,f4)=(P1,P1,P2,P2)と設定する。なお、設定方式#2,#3の設定時においても同様である。
また、TDDパターンの設定方式#2では(n1,n2,n3)=(3,0,1)となっており、キャリア周波数(f1,f2,f3,f4)を使用する時、キャリア周波数f1にはTDDパターンP1,キャリア周波数f2にはTDDパターンP1,キャリア周波数f3にはTDDパターンP1,キャリア周波数f4にはTDDパターンP3となる。
また、TDDパターンの設定方式#3では(n1,n2,n3)=(2,1,1)となっており、キャリア周波数(f1,f2,f3,f4)を使用する時、キャリア周波数f1にはTDDパターンP2,キャリア周波数f2にはTDDパターンP1,キャリア周波数f3にはTDDパターンP1,キャリア周波数f4にはTDDパターンP3となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、キャリア周波数別のTDDパターンの設定結果(つまり、図7に示されるTDDパターンの設定方式#1,#2,#3参照)を用いて、基地局A2,B1,C1ごとに、対応するキャリア周波数を使用する時のDLスループットおよびULスループットを算出する。なお、DLスループットおよびULスループットの算出時に、異なる基地局(例えば基地局A2,B1)において隣接するキャリア周波数の使用時に異なるTDDパターンの割当は許可されないため、例えば基地局B1にはキャリア周波数f2,f3の使用は割り当てされない。
(TDDパターンの設定方式#1に対応するDLスループットおよびULスループットの算出例)
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局A2にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P1,P1,P2,P2)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「12×(5/20)」+「12×(5/10)」+「7×(5/10)」+「7×(5/20)」=14.25となる。ULスループット算出値=「2×(1/10)」+「2×(1/9)」+「7×(1/9)」+「7×(1/10)」=1.90となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局B1にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P1,P1,P2,P2)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「12×(10/20)」+「0」+「0」+「7×(10/20)」=9.50となる。ULスループット算出値=「2×(1/10)」+「0」+「0」+「7×(1/10)」=0.90となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局C1にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P1,P1,P2,P2)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「12×(5/20)」+「12×(5/10)」+「7×(5/10)」+「7×(5/20)」=14.25となる。ULスループット算出値=「2×(8/10)」+「2×(8/9)」+「7×(8/9)」+「7×(8/10)」=15.20となる。
(TDDパターンの設定方式#2に対応するDLスループットおよびULスループットの算出例)
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局A2にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P1,P1,P1,P3)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「12×(5/20)」+「12×(5/20)」+「12×(5/10)」+「4×(5/10)」=14.00となる。ULスループット算出値=「2×(1/10)」+「2×(1/10)」+「2×(1/9)」+「10×(1/9)」=1.73となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局B1にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P1,P1,P1,P3)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「12×(10/20)」+「12×(10/20)」+「0」+「0」=12.00となる。ULスループット算出値=「2×(1/10)」+「2×(1/10)」+「0」+「0」=0.40となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局C1にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P1,P1,P1,P3)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「12×(5/20)」+「12×(5/20)」+「12×(5/10)」+「4×(5/10)」=14.00となる。ULスループット算出値=「2×(8/10)」+「2×(8/10)」+「2×(8/9)」+「10×(8/9)」=13.87となる。
(TDDパターンの設定方式#3に対応するDLスループットおよびULスループットの算出例)
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局A2にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P2,P1,P1,P3)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「7×(5/10)」+「12×(5/10)」+「0」+「0」=9.50となる。ULスループット算出値=「7×(1/9)」+「2×(1/9)」+「0」+「0」=1.00となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局B1にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P2,P1,P1,P3)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「0」+「0」+「12×(10/10)」+「4×(10/10)」=16.00となる。ULスループット算出値=「0」+「0」+「2×(1/1)」+「10×(1/1)」=12.00となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否の判定結果(図4参照)に基づき、基地局C1にキャリア周波数(f1,f2,f3,f4)にTDDパターン(P2,P1,P1,P3)を割り当てた場合のDLスループットおよびULスループットを、次のように算出する。具体的には、DLスループット算出値=「7×(5/10)」+「12×(5/10)」+「0」+「0」=9.50となる。ULスループット算出値=「7×(8/9)」+「2×(8/9)」+「0」+「0」=8.00となる。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、図8を参照して算出したDLスループット算出値およびULスループット算出値と、基地局A2,B1,C1のそれぞれからの申請情報S1に含まれるDLスループット所要値およびULスループット所要値(図6参照)とを比較することで(図9参照)、それぞれの基地局からの申請情報S1を満たす(言い換えると、スループット所要値の要望に最大限に応えた)、それぞれの基地局への共用周波数帯の割当内容(図8参照)を決定する。図9は、スループット所要値を最も余裕で満たすスループット算出値の決定例を示す図である。
図9において、テーブルTBL1は、基地局A2,B1,C1ごとのDLスループット所要値およびULスループット所要値を示す。テーブルTBL2は、TDDパターンの設定方式#1に対応して算出された、基地局A2,B1,C1ごとのDLスループット算出値およびULスループット算出値(図8参照)を示す。テーブルTBL3は、TDDパターンの設定方式#2に対応して算出された、基地局A2,B1,C1ごとのDLスループット算出値およびULスループット算出値(図8参照)を示す。テーブルTBL4は、TDDパターンの設定方式#3に対応して算出された、基地局A2,B1,C1ごとのDLスループット算出値およびULスループット算出値(図8参照)を示す。
基地局別共用周波数割当内容決定部18は、テーブルTBL1の内容を最も余裕で満たすテーブルがTBL2,TBL3,TBL4のいずれであるかを探索する。ここで、「最も余裕で満たす」とは、スループット所要値どおりのスループット算出値が得られた時には100%の余裕度が得られたことを意味した場合に、80%あるいは150%に相当するスループット算出値よりも大きい(最大の)スループット算出値(例えば200%のスループット算出値)が得られたことを示す。
具体的には、基地局別共用周波数割当内容決定部18は、例えば基地局A2,B1,C1ごとのDLスループット所要値およびULスループット所要値のそれぞれを下回るDLスループット算出値あるいはULスループット算出値が最も少ないTDDパターンの設定方式を選択する。図9の例では、基地局別共用周波数割当内容決定部18は、TDDパターンの設定方式#1あるいはTDDパターンの設定方式#3に対応するキャリア周波数の割当内容を選択する。これは、基地局A2,B1,C1ごとのDLスループット所要値およびULスループット所要値(テーブルTBL0参照)と比べると、テーブルTBL2のDLスループット算出値およびULスループット算出値は大きく未達(つまり、基地局B1のULスループット所要値である1[Gbps]に比べてULスループット算出値が0.40[Gbps])となったためである。
従って、基地局別共用周波数割当内容決定部18は、基地局A2,B1,C1への共用周波数帯のキャリア周波数として、割当内容#1(つまり、基地局A2に対し、(f1,f2,f3,f4)に(P1,P1,P2,P2)をそれぞれ割り当て、基地局B1に対し、(f1,f4)に(P1,P2)をそれぞれ割り当て、基地局C1に対し、(f1,f2,f3,f4)に(P1,P1,P2,P2)をそれぞれ割り当てるという内容)を決定し、許可情報S2に含めて生成する。あるいは、基地局別共用周波数割当内容決定部18は、基地局A2,B1,C1への共用周波数帯のキャリア周波数として、割当内容#3(つまり、基地局A2に対し、(f1,f2)に(P2,P1)をそれぞれ割り当て、基地局B1に対し、(f3,f4)に(P1,P3)をそれぞれ割り当て、基地局C1に対し、(f1,f2)に(P2,P1)をそれぞれ割り当てるという内容)を決定し、許可情報S2に含めて生成する。
次に、実施の形態1に係る無線システム1の動作手順例について、図10を参照して説明する。図10は、実施の形態1に係る無線システム1の動作手順例を示すシーケンス図である。図10に示す通信事業者A,B,Cの基地局は、図1に示す基地局A2,B1,C1を例示して説明する。
図10において、基地局A2,B1,C1のそれぞれは、申請情報S1を生成して共用周波数管理装置10に送信する(St1)。共用周波数管理装置10は、基地局A2,B1,C1のそれぞれから送られた申請情報S1に含まれる基地局位置情報に基づいて、基地局間の電波伝搬損失量を推定する(St2)。なお、ステップSt2では、基地局A2,B1,C1間において予め電波伝搬損失量の測定結果がメモリ11に保存されている場合には、その測定結果(実測値)が使用されてもよい。
共用周波数管理装置10は、メモリ11に保存されているキャリア周波数f1~f4に関する情報と基地局間の電波伝搬損失量の推定結果とに基づいて、複数のキャリア周波数f1~f4(図5参照)のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターン(図3参照)の割当可否(条件1)を判定する(St3)。共用周波数管理装置10は、基地局A2,B1,C1のそれぞれから送られた申請情報S1より、下り回線スループット所要値および上り回線スループット所要値(条件2)を取得する(St4)。
共用周波数管理装置10は、DLスループット所要値およびULスループット所要値の比率r(数式(3)参照)を考慮した上で、キャリア周波数別のTDDパターンの設定方式#1,#2,#3を設定する(St5)。共用周波数管理装置10は、ステップSt3の条件1を満たすキャリア周波数の基地局A2,B1,C1のそれぞれへの割当内容のうち、ステップSt4の条件2のスループット所要値を最も余裕で満たせる割当内容を、TDDパターンの設定方式#1~#3の中から探索する(St6)。共用周波数管理装置10は、ステップSt6の探索結果として、スループット所要値を最も余裕で満たせる割当内容を決定する(St7)。ステップSt6,St7の処理例については、図6~図8を参照して説明したので、詳細な説明は省略する。
また、共用周波数管理装置10は、近傍の(つまり、干渉を及ぼし合う程度に近い位置に置局された)基地局間(例えば基地局A2-B1間)においては、割り当てられる共用周波数の使用優先順位がばらけるような使用優先順位を付与する(St8)。これは、基地局と端末との間の干渉が小さく抑圧されるようなキャリア周波数の棲み分けが自律分散的に行われ易くするためである。共用周波数管理装置10は、使用優先順位を付与した後、基地局A2,B1,C1のそれぞれへの共用周波数帯のキャリア周波数の割当内容を許可情報S2に含め、対応する基地局A2,B1,C1ごとに生成する(St8)。共用周波数管理装置10は、対応する基地局A2,B1,C1のそれぞれに送信する(St9)。
基地局A2,B1,C1のそれぞれは、共用周波数管理装置10から送られた許可情報S2に含まれるキャリア周波数を使用優先順位の高いものから順に使用し、収容している1台以上の端末との無線通信のトライ(試行)を実行する(St10)。
以上により、実施の形態1に係る無線システム1では、共用周波数管理装置10は、
複数の異なる通信事業者の基地局A2,B1,C1のそれぞれから、共用周波数帯の使用に関する申請情報S1を通信部13において受信する。共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A2,B1,C1からの申請情報S1に基づいて、共用周波数帯に含まれる複数のキャリア周波数f1~f4のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDDパターンの割当可否をプロセッサPRC1において判定する。共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A2,B1,C1からの申請情報S1と異なるTDDパターンの割当可否の判定結果とに基づいて、キャリア周波数ごとのTDDパターンをプロセッサPRC1において設定する。共用周波数管理装置10は、キャリア周波数ごとのTDDパターンの設定結果に基づいて、それぞれの基地局A2,B1,C1からの申請情報S1を満たす、それぞれの基地局A2,B1,C1への共用周波数帯の割当内容をプロセッサPRC1において決定する。
これにより、共用周波数管理装置10は、複数の異なる通信事業者A,B,Cのそれぞれにより置局される基地局A2,B1,C1で高周波帯のキャリア周波数を共用する際、それぞれの基地局間で恒常的に発生し得る干渉の発生を防ぐことができる。従って、共用周波数管理装置10は、基地局A2,B1,C1からの申請情報S1に含まれるスループット所要値を満たす無線通信の実現を支援できる。
また、共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A2,B1,C1への共用周波数帯の割当内容の決定結果を、対応する基地局A2,B1,C1に通知する。これにより、基地局A2,B1,C1は、自局に許可された共用周波数帯のキャリア周波数に関する情報を取得できるので、自局により収容されている1台以上の端末との間での無線通信を開始できる。
また、それぞれの基地局A2,B1,C1からの申請情報S1は、対応する基地局A2,B1,C1の位置情報を含む。共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A2,B1,C1の位置情報に基づいて、それぞれの基地局A2,B1,C1に対する異なるTDDパターンの割当可否を判定する。これにより、共用周波数管理装置10は、基地局位置情報を加味して、干渉が起き易い隣接するキャリア周波数の使用時に異なるTDDパターンの使用を割り当ててよいか否かを基地局ごとに適切に判別できる。
また、それぞれの基地局A2,B1,C1からの申請情報S1は、対応する基地局A2,B1,C1の位置情報を含む。共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A2,B1,C1の位置情報を用いて、基地局間の電波伝搬損失を推定し、基地局間の電波伝搬損失の推定結果に基づいて、それぞれの基地局に対する異なるTDDパターンの割当可否を判定する。これにより、共用周波数管理装置10は、基地局位置情報に基づく基地局間の電波伝搬損失量を加味して、干渉が起き易い隣接するキャリア周波数の使用時に異なるTDDパターンの使用を割り当ててよいか否かを基地局ごとに適切に判別できる。
また、それぞれの基地局A2,B1,C1からの申請情報S1は、対応する基地局の無線通信時の上り回線スループット所要値および下り回線スループット所要値を含む。共用周波数管理装置10は、上り回線スループット所要値と下り回線スループット所要値との比率と隣接するキャリア周波数の割当可否の判定結果とに基づいて、キャリア周波数ごとのTDDパターンを設定する。これにより、共用周波数管理装置10は、基地局A2,B1,C1のそれぞれからのDLスループット所要値およびULスループット所要値を満たしながら、キャリア周波数別に異なるTDDパターンの割り当てを少なくできるようにTDDパターンの設定組み合わせを生成できる。
また、共用周波数管理装置10は、キャリア周波数ごとのTDDパターンの設定結果を用いて、それぞれの基地局A2,B1,C1への共用周波数帯のキャリア周波数の使用の割り当てに基づく上り回線スループットおよび下り回線スループットを算出する。共用周波数管理装置10は、上り回線スループット算出値および下り回線スループット算出値と上り回線スループット所要値および下り回線スループット所要値との比較に応じて、それぞれの基地局A2,B1,C1への共用周波数帯の割当内容を決定する。これにより、共用周波数管理装置10は、それぞれの基地局A2,B1,C1からの上り回線スループット所要値および下り回線スループット所要値を下回らない程度の上り回線スループット算出値および下り回線スループット算出値が得られたTDDパターンの割当内容を導出できる。
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本開示は、複数の異なる通信事業者のそれぞれにより置局される基地局で高周波帯のキャリア周波数を共用する際、それぞれの基地局間で恒常的に発生し得る干渉の発生を防ぎ、スループット所要値を満たす無線通信の実現を支援する共用周波数管理装置および共用周波数管理方法として有用である。
1 無線システム
10 共用周波数管理装置
11 メモリ
12 ストレージ
13 通信部
14 共用周波数許可情報導出部
15 基地局間電波伝搬損失推定部
16 隣接キャリア周波数割当可否判定部
17 キャリア周波数別TDDパターン設定部
18 基地局別共用周波数割当内容決定部
A1、A2、B1、B2、C1、C2 基地局
CNWA 通信事業者Aコアネットワーク
CNWB 通信事業者Bコアネットワーク
CNWC 通信事業者Cコアネットワーク

Claims (5)

  1. 複数の異なる通信事業者の基地局のそれぞれから、共用周波数帯の使用に関する申請情報を受信する通信部と、
    それぞれの前記基地局からの前記申請情報に基づいて、前記共用周波数帯に含まれる複数のキャリア周波数のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDD(Time Division Duplex)パターンの割当可否を判定する判定部と、
    それぞれの前記基地局からの前記申請情報と前記異なるTDDパターンの割当可否の判定結果とに基づいて、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンを設定する設定部と、
    前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンの設定結果に基づいて、それぞれの前記基地局からの前記申請情報を満たす、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯の割当内容を決定する決定部と、を備え
    前記申請情報は、対応する基地局位置情報を含み、
    前記判定部は、それぞれの前記基地局位置情報を用いて、基地局間の電波伝搬損失を推定し、干渉が発生する程度に前記基地局間の電波伝搬損失の推定結果が十分大きくない2つの基地局間で、異なるTDDパターンを用いた隣接キャリア周波数の割り当てを禁止する、
    共用周波数管理装置。
  2. 前記通信部は、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯の割当内容の決定結果を対応する前記基地局に通知する、
    請求項1に記載の共用周波数管理装置。
  3. 前記申請情報は、対応する前記基地局の無線通信時の上り回線スループット所要値および下り回線スループット所要値を含み、
    前記設定部は、前記上り回線スループット所要値と前記下り回線スループット所要値との比率と前記異なるTDDパターンの割当可否の判定結果とに基づいて、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンを設定する、
    請求項1に記載の共用周波数管理装置。
  4. 前記決定部は、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンの設定結果を用いて、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯のキャリア周波数の使用の割り当てに基づく上り回線スループットおよび下り回線スループットを算出し、前記上り回線スループットおよび下り回線スループットの算出値と前記上り回線スループット所要値および下り回線スループット所要値との比較に応じて、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯の割当内容を決定する、
    請求項に記載の共用周波数管理装置。
  5. 共用周波数管理装置により実行される共用周波数管理方法であって、
    複数の異なる通信事業者の基地局のそれぞれから、共用周波数帯の使用に関する申請情報を受信するステップと、
    それぞれの前記基地局からの前記申請情報に基づいて、前記共用周波数帯に含まれる複数のキャリア周波数のうち隣接するキャリア周波数の使用時の異なるTDD(Time Division Duplex)パターンの割当可否を判定するステップと、
    それぞれの前記基地局からの前記申請情報と前記異なるTDDパターンの割当可否の判定結果とに基づいて、前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンを設定するステップと、
    前記キャリア周波数ごとの前記TDDパターンの設定結果に基づいて、それぞれの前記基地局からの前記申請情報を満たす、それぞれの前記基地局への前記共用周波数帯の割当内容を決定するステップと、を備え
    前記申請情報は、対応する基地局位置情報を含み、
    前記判定するステップでは、それぞれの前記基地局位置情報を用いて、基地局間の電波伝搬損失を推定し、干渉が発生する程度に前記基地局間の電波伝搬損失の推定結果が十分大きくない2つの基地局間で、異なるTDDパターンを用いた隣接キャリア周波数の割り当てを禁止する、
    共用周波数管理方法。
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