JP7334826B2 - ネイルプリント装置 - Google Patents
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Description
このような装置では、印刷対象である爪の領域(以下「爪領域」という。)を正確に検出しなければ印刷位置・印刷範囲を特定することができない。
このため、爪領域を検出するために、印刷装置内に指画像を撮影するカメラを備え、このカメラによって撮影された指画像を画像処理することにより爪領域を抽出するものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように爪を含む指の画像を撮影して、この画像から爪領域を抽出することで、印刷すべき領域を正確に特定することができる。
この場合には、爪領域を特定するだけでなく、当該爪が左右どちらの手のどの指の爪であるか、指種を特定する必要があり、従来は、ユーザが操作ボタン等によって指種を指定していた。
この点、爪領域を抽出するために備えているカメラ等で印刷対象の爪やその指を撮影して撮影された画像から指種を判断することも考えられる。
しかし、爪や指の形状はどれも類似していることから、印刷対象である爪やその指だけを見たのではその指種が何であるのかを正確に判定することが難しいという問題がある。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、印刷装置が手の指の爪を印刷対象としてこれに印刷するネイルプリント装置を例に説明するが、本発明における印刷装置の印刷対象は手の指の爪に限るものではなく、例えば足の指の爪等を印刷対象としてもよい。
筐体21の上面(天板)には操作部22が設置されている。
操作部22は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部22には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチボタン、動作を停止させる停止スイッチボタン等、各種の入力を行うための操作ボタンが配置されている。
また、本実施形態では、ユーザが操作部22を操作することで、爪Tに印刷するネイルデザインを選択すること等ができるようになっている。
本実施形態においてユーザが選択可能なネイルデザインとしては、特に指種に関係なく単独のデザインとして用意されているものの他、印刷対象である爪Tが何指の爪であるか、その指種に応じて、予めそれぞれ異なるネイルデザインが割り当てられて片手5本で一組、又は両手10本で一組のシリーズになっているようなものが含まれている。
片手5本で一組のシリーズとなっている場合には、右手でも左手でも同じ種類の指(例えば人差指)であれば同じネイルデザインが用意されている。また、左右の手の別によってそれぞれ異なるネイルデザインが用意されている場合には、左右10指分、10種類のネイルデザインが1セットとして用意されている。
なお、特に指種に関係なく用意されているネイルデザインをユーザが選択する場合には、ユーザは1つのネイルデザインを印刷予定の全ての爪Tに共通のネイルデザインとして選択してもよいし、ユーザが指種ごとに異なるネイルデザインを任意に指定してもよい。
表示部23は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部23には、例えば、各種の指示やメッセージ等が適宜表示される。
なお、表示部23の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、タッチパネルが操作部22として機能する。
指挿入口28の内部は、印刷時に挿入された印刷指U1及び非印刷指U2(図3参照)を受け入れる指受入部60となっている。
ここで印刷指U1とは、印刷部40による印刷対象である爪Tに対応する指である。
また、本実施形態において、印刷指U1以外であってこの印刷指U1と同側の手の指を非印刷指U2とする。例えば、右手の中指の爪に印刷を行う場合には、右手の中指が印刷指U1であり、右手の中指以外の指(すなわち、親指、人差指、薬指、小指)が非印刷指U2となる。
図2に示すように、筐体21の内部には、印刷指U1の爪Tに印刷を施す印刷部40と、爪Tを含む印刷指U1の画像を取得する第1の撮影部50と、基台63と、非印刷指U2の全部又は一部を撮影する第2の撮影部70とが設けられている。
印刷ヘッド41は、例えば、イエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)のインクに対応する図示しないインクカートリッジと各インクカートリッジにおける印刷対象(爪Tの表面)に対向する面(本実施形態では、図1及び図2における下面)に設けられた図示しないインク吐出部とが一体に形成されたインクカートリッジ一体型のヘッドである。インク吐出部は、それぞれの色のインクを噴射する複数のノズルからなるノズルアレイを備えており、印刷ヘッド41は、インクを微滴化し、インク吐出部から印刷対象(爪T)の被印刷面に対して直接にインクを吹き付けて印刷を行う。なお、印刷ヘッド41は、上記3色のインクを吐出させるものに限定されない。その他のインクを貯留するインクカートリッジ及びインク吐出部を備えていてもよい。
また、X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部471に固定されている。Y方向移動部471は、Y方向移動モータ48の駆動によりY方向移動ステージ47上を図示しないガイドに沿ってY方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材42に取り付けられている印刷ヘッド41が、Y方向(図2におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
この第1の撮影部50は、後述する指置台65に配置され、窓部65aから露出する印刷指U1の爪Tを照明装置52によって照明する。そして、撮像装置51によってその印刷指U1を撮影して、印刷指U1の爪Tの画像である爪画像(爪画像を含む指の画像)を得るものである。
本実施形態では、印刷ヘッド41を支持するユニット支持部材42に撮影基板53が固定されており、第1の撮影部50を構成する撮像装置51及び照明装置52は、この撮影基板53に搭載されている。第1の撮影部50は、ヘッド移動機構49によってユニット支持部材42が移動することにより、XY方向に移動可能となっている。
なお、撮像装置51及び照明装置52は、指置台65に載置された印刷指U1の爪Tと対向可能な位置に配置されていればよく、ここに示した例に限定されない。
例えば、第1の撮影部50は筐体21の天面内側等に固定配置されていてもよい。
撮像装置51は、爪Tを撮影して爪画像(印刷指U1を含む爪Tの画像)を取得し、この爪画像に基づいて、後述する爪情報検出部814が、爪Tの輪郭(爪Tの形状)や爪Tの湾曲形状(爪Tの曲率)、爪Tの垂直位置等の爪情報を検出する。
照明装置52は、例えば、撮像装置51の手前側と奥側とに撮像装置51を挟むように2つの照明装置52が配置される。照明装置52は、下方に向けて光を照射して、撮像装置51の下方の撮影範囲を照明する。なお、照明装置52を設ける数や、その配置等は特に限定されない。
なお、第1の撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部82に記憶されてもよい。
基台63は、指挿入口28の奥側、指受入部60に配置されており、指受入部60内は、上面板61によって上下に仕切られている。指受入部60内であって上面板61の上側は、印刷指U1が配置される印刷指配置部60aであり、印刷指配置部60a内であってX方向のほぼ中央部には、印刷対象である爪Tに対応する印刷指U1を配置する指置台65が設けられている。指置台65における装置奥側は上側が切り欠かれて窓部65aとなっており、印刷指U1を指置台65に載置した際には爪Tが窓部65aから露出する。
また、指受入部60内であって上面板61の下側は、非印刷指U2が配置される退避位置である退避スペース60bとなっている。
図3では、左手の親指が印刷指U1となり、右手の中指以外の指(すなわち、親指、人差指、薬指、小指)が非印刷指U2となる。左手の親指以外の指(すなわち、人差指、中指、薬指、小指)が非印刷指U2となっている。
第2の撮影部70は、第1の撮影部50と同様、撮像装置71と、照明装置72とを備えている。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、上面板61の裏面側(下側)に撮影基板73が固定されており、第2の撮影部70を構成する撮像装置71及び照明装置72は、この撮影基板73に搭載されている。
本実施形態では、図3に示すように、非印刷指U2は、印刷指U1が配置される位置とは異なる退避位置である退避スペース60bに配置されており、第2の撮影部70は、この退避スペース60bに配置された非印刷指U2を装置の奥側から撮影するようになっている。撮影された画像は記憶部82の非印刷指情報記憶領域822に記憶される。
第2の撮影部70による撮影のタイミングは、印刷指U1が指置台65に載置され、非印刷指U2が退避スペース60b内に配置された状態を撮影できるタイミングであればよく、特に限定されない。非印刷指U2が退避スペース60b内に挿入された瞬間でもよいし、挿入後のいずれかの時点でもよい。なお、撮影タイミングは、各撮影における撮影条件をそろえるためにできるだけ同じタイミングにそろえることが好ましい。
なお、撮像装置71及び照明装置72の具体的な構成は第1の撮影部50を構成する撮像装置51及び照明装置52と同様であるため、その説明を省略する。
図4は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図4に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
具体的には、記憶部82のROMには、非印刷指U2を撮影した画像を解析して指種を判定するための指種判定プログラム、爪画像から爪Tの形状や爪Tの輪郭、爪Tの幅、爪Tの面積等の各種の爪情報を検出するための爪情報検出プログラム、印刷用データを生成するための印刷データ生成プログラム、印刷処理を行うための印刷プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
また、本実施形態において記憶部82には、爪Tに印刷されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域821、指種判定部813によって非印刷指U2の画像を解析し印刷指U1の指種を判定するための情報が記憶されている指種情報記憶領域822、及び爪情報検出部814によって検出された爪情報(爪Tの輪郭や爪Tの傾斜角度等)が記憶される爪情報記憶領域823等が設けられている。
なお、記憶部82に記憶される情報はこれらに限定されず、例えば、第1の撮影部50によって取得されたユーザの印刷指U1の爪Tの爪画像等が記憶されるようにしてもよい。
第1の撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82に記憶されてもよい。
第2の撮影部70により取得された非印刷指U2の画像データは、記憶部82の非印刷指情報記憶領域822に記憶される。
本実施形態において、具体的には、以下のように印刷指U1の指種を判定する。
すなわち、指種判定部813は、第2の撮影部70により取得された非印刷指U2の画像から機械学習により特徴量を抽出し、これに基づいて印刷指U1の指種を判定する。
例えば、図5(a)は、指置台65に印刷指U1として右手の人差指を配置した場合の退避スぺース60b内の非印刷指U2を装置の奥側から撮影した画像であり、図6(a)は、指置台65に印刷指U1として左手の中指を配置した場合の退避スぺース60b内の非印刷指U2を装置の奥側から撮影した画像である。また、図3は、左手の親指が印刷指U1として指置台65に配置した場合を表した図である。図5(a)、図6(a)、図3に示すように、印刷指U1の指種によって退避スぺース60b内に挿入された非印刷指U2の形状がそれぞれ異なる。
本実施形態では、左右の手の指10種類のそれぞれについて、各指種の指が印刷指U1として指置台65に配置されたときの退避スぺース60b内の非印刷指U2を撮影した画像からそれがどの指種の指を印刷指U1としたときのものかを識別する識別器が記憶部82の指種情報記憶領域822等に格納されており、指種判定部813は、第2の撮影部70によって撮影された非印刷指U2の画像に識別器を適用することにより、印刷指U1の指種を判定するようになっている。
すなわち、まず、ユーザが用いるネイルプリント装置1と同型の装置等において退避スぺース60b内の非印刷指U2を撮影した画像を予め複数用意し、撮影により取得された画像それぞれに対してHOG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量の抽出を行う。なお、非印刷指U2の画像は、ユーザのネイルプリント装置1とできるだけ同じ条件の下で取得されることが好ましい。
HOGは、局所領域(セル)の画素値(輝度)の勾配方向ヒストグラム化したものであり、HOG特徴量は、このヒストグラムを特徴量としたものである。HOG特徴量は、このように局所領域(セル)の輝度の勾配を特徴量としているため、幾何学的変換に強く、また照明の変動に対してもロバスト性を有する。
HOG特徴量の抽出では、まず図5(a)、図6(a)に示すように、画像を複数のブロックに分割し、各ブロックをセルに分割する。図5(a)、図6(a)では、3×3の9個のセルで1ブロックが構成され、各セルが5×5ピクセルで構成されている例を示している。
次に画像を微分して微分画像を得、この微分画像から勾配強度と勾配方向を求める。さらに勾配方向を9方向(0~180度まで20度ずつ)に量子化し、セル毎に強度で重みを付けて勾配方向ヒストグラムを計算する。そしてこれをブロック毎に正規化し、特徴量を算出する。最後に全てのヒストグラムを結合することで画像全体のHOG特徴量が抽出される。
図5(b)、図6(b)は、それぞれ図5(a)、図6(a)に示す画像について勾配方向と勾配強度を可視化したものであり、縦系のエッジ、横罫のエッジがそれぞれ白い線で表されている。輝度が高いほど強度が高くなり、白い線がはっきりと表れる。
このようにして予め識別器が作成され、この識別器が記憶部82の指種情報記憶領域822等に格納される。
なお、ここでは局所特徴量を抽出するためにHOG特徴量を用いる例を示したが、局所特徴量を抽出する手法はこれに限定されない。例えば、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)等の他の特徴量を用いても構わない。
また、ここではSVMにより識別器を学習する例を示したが、識別器を学習する手法はこれに限定されない。例えば、ランダマイズツリーを用いる手法等でもよい。さらに、サンプルとして収集された画像の数が多い場合には、特に特徴抽出を行わずに、画像をそのまま入力して、ディープラーニングによって印刷指U1の指種を識別するという手法をとることも可能である。
ここで、爪情報とは、例えば、爪Tの輪郭(爪形状、爪Tの水平位置のXY座標等)、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置、以下「爪Tの垂直位置」又は単に「爪Tの位置」ともいう。)、爪Tの表面の、XY平面に対する傾斜角度(爪Tの傾斜角度、爪曲率)等である。
爪情報検出部814が画像から爪情報を検出する手法は特に限定されず、各種の手法を用いることができる。
また、指種ごとに異なるデザインが割り当てられているようなネイルデザインが印刷するネイルデザインとして選択されている場合には、印刷データ生成部815は、指種判定
部813によって判定された指種に応じたネイルデザインの画像データに基づいて印刷用のデータを生成する。
具体的には、印刷データ生成部815は、指種判定部813によって判定された指種に応じたネイルデザインの画像データをネイルデザイン記憶領域821から読み出し、爪情報検出部814により検出された爪Tの形状等に基づいて当該ネイルデザインの画像データを拡大、縮小、切出し等することにより爪Tの形状に合わせ込む合せ込み処理を行う。
また、印刷データ生成部815は、爪情報検出部814により検出された爪情報に応じて、画像データに適宜曲面補正等を行う。
これにより、印刷ヘッド41によって印刷されるネイルデザインの印刷用データが生成される。
本実施形態におけるネイルプリント装置1を用いて爪Tにネイルデザインを印刷する場合には、まず爪Tに印刷したいネイルデザインをユーザが操作部22からの入力操作等により選択する。これにより操作信号が制御装置80に送られて所望のネイルデザインが爪Tに印刷するデザインとして選択される(ステップS1)。
以下では、ユーザが、左右10本の指にそれぞれ異なるネイルデザインが印刷されるようにネイルデザインの選択を行った場合(すなわち、例えば、10種類のデザインを個別に指種ごとに選択した場合や予め左右の10本の指の爪Tそれぞれに異なるデザインがセットになって割り当てられたシリーズ物のデザイン等を選択した場合)を例として説明する。
そして、印刷指U1及び非印刷指U2をセットし終わると、第2の撮影部70により非印刷指U2を撮影する(ステップS3)。
そして、指種判定部813は非印刷指情報記憶領域822から指種を判定するための識別器を読み出し、非印刷指U2の画像から抽出されたHOG特徴量に識別器を適用して印刷指U1の指種を判定する(ステップS5)。
爪画像が取得されると、爪情報検出部814は、爪画像に基づいて爪Tの外形形状である輪郭形状を検出する。また、爪情報検出部814は、爪画像に基づいて、爪Tの湾曲形状、その他の爪情報を検出する(ステップS7)。
次いで、印刷データ生成部815は、指種判定部813による判定結果である印刷指U1の指種及び爪情報検出部814により検出された爪情報に基づいて、ユーザによって選択されたネイルデザインをユーザの爪Tに印刷するための印刷用データ(ネイルデザインの印刷データ)を生成する(ステップS8)。
印刷用データが生成されると、印刷制御部816は、印刷部40に印刷用データを出力するとともに、ヘッド移動機構49を動作させて印刷ヘッド41を適宜移動させながら印刷用データに基づく印刷処理を行わせる(ステップS9)。
他方、未だ印刷の終了していない指の爪Tがある場合(ステップS10;NO)には、ユーザが次の指を指置台65に配置し、操作部22を操作し、制御部81はステップS2に戻って処理を繰り返す。
このため、例えば、ステップS1で選択されたネイルデザインが左右10本の指に共通して印刷するものとして設定された場合には、ステップS3からステップS5の処理を省略し、操作ボタン22から印刷開始指示が入力されると、ステップS6以下の処理を行うようにしてもよい。
例えば、印刷指U1としてどの順番で指置台65にセットするかや、次にどの指を印刷指U1として指置台65にセットするかを装置側がユーザに提示(指示)し、ユーザが実際に印刷指U1をセットしたときに印刷指U1の指種判定を行い、指示とは異なる指種の指が指置台65に配置されていると判断される場合に、「異なる指がセットされています。」とのエラーメッセージをユーザに通知したり、例えば右手の中指が指置台65に配置されていると判定された場合に「右手の人差指を挿入してください。」等、正しい指をセットするよう促すメッセージをユーザに通知するようにしてもよい。
このため、ユーザが印刷指U1としてどの指をセットしたのかを自ら入力する必要がなく、ユーザの手間を省くことができるとともに、指種ごとに異なるネイルデザインが設定された場合でも設定通りの所望のネイルデザインを各指の爪Tに印刷することができる。
また、ユーザの入力ミス等により本来印刷されるはずったものとは異なるネイルデザインが誤って爪Tに印刷されてしまうおそれを回避することができる。
さらに、本実施形態の指種判定部813は、印刷指U1自体ではなく、その左右に配置される非印刷指U2に基づいて印刷指U1の指種を判定する。人の指や爪はどれもよく似た形状をしており、それのみから指種を判定するためには高精度の検出手段と判定技術が必要となる。この点、本実施形態のように、複数の非印刷指U2の画像に基づいて印刷指U1の指種を判定することで印刷指U1の指種を正確に判定することが可能となる。
これにより、印刷指U1とは明確に区別された非印刷指U2のみの画像を取得して、これに基づき、印刷指U1の正確な指種判定を行うことができる。
このため、指種ごとに異なるネイルデザインを印刷する場合でも、印刷指U1自体について高精度の指種認識を行う構成を備える必要がなく、退避スペース60bにカメラ(撮像装置71)等を備えるだけで印刷指U1の指種を正確に判定することが可能となる。
これにより、装置コストを低く抑えることができる。
このように機械学習の手法を用いることで、印刷指U1についてより高精度の指種判定を行うことができる。
これにより、印刷指U1がセットされたときの位置や姿勢を一定に保ちやすく、第2の撮影部70による非印刷指U2の撮影を同じ条件で行うことができ、画像解析を行う場合の精度を向上させることができる。
例えば、印刷指U1と同一平面上(すなわち、指置台65が配置されている上面板61上)に非印刷指U2を配置してもよい。
図8及び図9に示すように、印刷指U1とともに非印刷指U2を上面板61上に配置した状態では、どの指が印刷指U1となるかによって非印刷指U2の配置パターン(すなわち、指置台65の左右にそれぞれ何本の非印刷指U2が配置されるかのパターン)が異なる。また、各非印刷指U2の長さや太さのばらつきにより、印刷指U1及び非印刷指U2が配置された状態の上面板61を上方から見た場合の全体形状が異なっている。
この場合、上面板61の上方位置から印刷指U1とともに非印刷指U2を撮影することで、印刷指U1の指種を判定するための画像を取得してもよい。
この場合にも、予め印刷指U1と非印刷指U2とが撮影された画像を左右の手の全10指についてそれぞれ複数集めて機械学習により識別器を作成し、これを指種情報記憶領域822等に記憶させておく。そして指種判定部813が印刷指U1の指種を判定する際には、この識別器を読み出して機械学習により印刷指U1の指種を判定する。
このように非印刷指U2を配置する場合、撮影は印刷指U1の爪情報を取得するための
画像撮影と同様の位置から行えばよいため、非印刷指U2の全部又は一部(図8及び図9では一部の非印刷指U2である親指を除く他の4指)を撮影する撮影部(第2の撮影部)を、印刷指U1を撮影する撮影部(第1の撮影部50)が兼ねることができる。
このため、撮影部を2つ設ける必要がなく、装置構成を単純にし、装置コストも抑えることができる。
例えばネイルプリント装置1が、1人のユーザが用いる専用機として使用される場合には、装置出荷段階では不特定多数の者の非印刷指U2の画像に基づいて作成されている識別器が、ユーザが使い続けることでよりユーザ特有の非印刷指U2の形状や配置に対応したものに更新されていくことが好ましい。これにより、ユーザの印刷指U1の判定精度をより向上させることが期待できる。
例えば、ユーザが左右の各指種の指を印刷指U1として配置したときの非印刷指U2の画像を予めユーザの非印刷指U2の情報(基準画像)として取得し、指種情報記憶領域822等に記憶させておく。そして、印刷時に印刷指U1及び非印刷指U2がセットされると、非印刷指U2の画像を取得して、指種判定部813が、予め記憶されているこの基準画像とのパターンマッチングを行うことにより当該画像がいずれの指が印刷指U1として配置されたときの画像と合致するかを判定してもよい。
この場合、大量の画像データを収集して識別器を作成する必要がなく、簡易にネイルプリント装置1を構成することができる。
例えばネイルプリント装置1を個人ユーザが自分専用機として用いる場合等は、このような手法によっても十分な指種の判定精度を期待することができる。
例えば、印刷指U1を配置する指置台65が装置本体から着脱自在となっている場合には、指置台65を装置外に取り出して、印刷指U1を指置台65に配置し、その状態で第2の撮影部による非印刷指U2の撮影を行う。
装置外で撮影を行う場合、ユーザは姿勢等に制約のない状態で撮影を行うことができ、負担を軽減することができる。
なお、この場合、撮影条件をできるだけ揃えるために、印刷指U1が配置された指置台65の位置や向きを所定の位置や向きにそろえた上で撮影を行うことが好ましい。
この場合には、印刷指U1の指種が特定されると、同時にユーザの爪Tの曲率等も特定され、2回目以降の印刷においては爪Tの曲率等を取得する処理を省略することも可能となる。
例えば、ネットワーク回線等を介して接続可能なサーバ装置等にネイルデザインの画像データを記憶させておき、サーバ装置等にアクセスしてネイルデザインの画像データを参照可能に構成してもよい。
このようにすることで、より多くのネイルデザインの中から印刷するデザインを選択することが可能となる。
例えば、爪Tの表面にペン先を付けて印刷を行う印刷用のペンを保持するペンホルダを備え、ペンを用いて印刷を行うようにしてもよい。また、本実施形態のようなインクジェット方式の印刷ヘッドと印刷用のペンを保持するペンホルダとを両方備えて、複数の印刷手段を用いて印刷を行う構成としてもよい。
例えば、爪Tに貼り付けて用いられる爪チップ等、爪様の形状のものであっても、ネイルプリント装置1において印刷可能な「爪」とすることができる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
爪の表面に印刷を行う印刷部と、
少なくとも印刷対象である爪に対応する印刷指以外であって前記印刷指と同側の手の指である非印刷指の全部又は一部を撮影する撮影部と、
前記撮影部によって撮影された画像に基づいて前記印刷指の指種を判定する指種判定部と、
を備えているネイルプリント装置。
<請求項2>
前記非印刷指は、前記印刷指が配置される位置とは異なる退避位置に配置され、
前記撮影部は、前記退避位置に配置された前記非印刷指のみを撮影する請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
前記非印刷指は、前記印刷指と同一平面上に配置され、
前記撮影部は、前記印刷指とともに前記非印刷指を撮影する請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
前記指種判定部は、前記撮影部によって撮影された画像から機械学習により特徴量を抽出し、これに基づいて前記印刷指の指種を判定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項5>
前記印刷部による印刷の際に前記印刷指が配置される指置台を有し、
前記撮影部は、前記印刷指が前記指置台に配置された状態で撮影を行う請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項6>
各指種の指について前記指置台に配置された状態の基準画像を予め記憶する記憶部を有し、
前記指種判定部は、前記撮影部によって撮影された画像と予め記憶されている前記基準画像とのパターンマッチングを行うことによって前記印刷指の指種を判定する請求項5に記載のネイルプリント装置。
<請求項7>
ネイルプリント装置における印刷指の指種判定方法であって、
少なくとも印刷対象である爪に対応する前記印刷指以外であって前記印刷指と同側の手の指である非印刷指の全部又は一部を撮影し、
前記撮影された画像に基づいて前記印刷指の指種を判定する、
ことを特徴とする指種判定方法。
<請求項8>
撮影部を備えたネイルプリント装置のコンピュータに、
前記撮影部によって少なくとも印刷対象である爪に対応する前記印刷指以外であって前記印刷指と同側の手の指である非印刷指の全部又は一部を撮影させ、
前記撮影された画像に基づいて前記印刷指の指種を判定させる、
処理を実行することを特徴とするプログラム。
40 印刷部
50 第1の撮影部
61 上面板
65 指置台
66 指配置部
70 第2の撮影部
81 制御部
82 記憶部
813 指種判定部
822 指種情報記憶領域
T 爪
U1 印刷指
U2 非印刷指
Claims (4)
- 爪に印刷される印刷指の指種を判定するための画像を、印刷指を載置する載置台の所定の位置に前記印刷指が載置された状態のときに撮影により取得する撮影部を備え、
前記撮影部は、前記印刷指における指先の延長線方向における前記載置台の下面側に、奥側から手前側を撮影する向きで配置されている、
ことを特徴とするネイルプリント装置。 - 前記撮影部は、前記所定の位置よりも奥側に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。 - 前記撮影部は、前記印刷指が載置された状態のときに前記印刷指に対応する方の手における他の指を退避させる退避スペースに配置されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネイルプリント装置。 - 前記載置台は、前記載置台の所定の位置に親指が載置された場合に、前記親指の腹と人差指における前記親指側の側面とで前記載置台をつまむことが可能な厚さに形成されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022084206A JP7334826B2 (ja) | 2018-04-04 | 2022-05-24 | ネイルプリント装置 |
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
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