JP7331000B2 - 補体c3転換酵素のプロテアーゼ活性を測定するためのスループットの高い方法 - Google Patents

補体c3転換酵素のプロテアーゼ活性を測定するためのスループットの高い方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年3月26日に出願された米国仮特許出願第62/648,122号の優先権の利益を主張するものであり、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
(配列表)
本出願は配列表を含有し、この配列表はASCIIフォーマットで電子的に提出されたものであり、かつその全体が参照により本明細書に組み込まれる。このASCIIコピーは2019年3月11日に作成され、AXJ-243PC_SL.txtという名称であり、サイズは10,115バイトである。
補体系の代替経路は、免疫学的、炎症、凝固、および神経変性のプロセスにおいて役割を果たす。これは、加齢黄斑変性症、敗血症、癌、発作性夜間ヘモグロビン尿症(「PNH」)、および非典型溶血性***症候群(「aHUS」)などのいくつかのヒト疾患に関与する。補体依存性薬物、治療用C5抗体(Soliris(登録商標))は、PNHおよびaHUSに対する最初の承認された治療である。
代替経路は、それぞれC3およびC5転換酵素による補体成分C3の切断産物C3aおよびC3bへの切断、ならびにC5の切断産物C5aおよびC5bへの切断に至る一連の酵素段階に依存する。代替経路の調節因子は、中でも、C3およびC5転換酵素の形成および活性を防止または促進することができる。
インビトロおよびインビボでのその調節および活性を含むC3転換酵素を研究する方法は、しばしばウェスタンブロッティング技術または市販のELISAを使用する基質(C3)または産物(C3a、C3b)の検出を必要とする。しかしながら、これらの方法はスループットが低く、時間と労力を要し、かつしばしば信頼性が低い。
したがって、補体系を研究し、かつ補体調節因子を特定する改善された方法に対するニーズがある。これは次に、新しい薬物の開発を助け、かつ患者集団を階層化するためのバイオマーカーの発見だけでなく、補体媒介性疾患の進行または改善の測定を促進する可能性がある。
本明細書に開示される方法は、インビボおよびインビトロでのC3の消費またはC3aの産生によって示されるような、補体C3転換酵素のプロテアーゼ活性を測定するためのスループットの高い、信頼性の高い手段を提供することにより上述の問題を解決する。
一態様では、方法は、(a)生体試料をヒトC3aに結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、第一の抗体はネオエピトープと結合するが、第二の抗体は結合せず、かつ抗体がFRETペアであることと、(b)FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって生体試料中のC3aを検出することと、によって生体試料中のC3aを検出することを含む。一実施形態では、方法は、時間経過にわたってステップ(a)および(b)を繰り返すことをさらに含む。別の実施形態では、方法は、(c)FRET信号を基準曲線と比較することによって生体試料中のC3aの量を定量化することをさらに含む。さらに別の実施形態では、方法は、時間経過にわたってステップ(a)、(b)、および(c)を繰り返すことをさらに含む。
別の態様では、方法は、(a)生体試料をヒトC3に結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、第一の抗体がC3a上のエピトープと結合し、かつ第二の抗体がC3b上のエピトープと結合し、かつ抗体がFRETペアであることと、(b)FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって生体試料中のC3を検出することと、によって生体試料中のC3を検出することを含む。一実施形態では、方法は、時間経過にわたってステップ(a)および(b)を繰り返すことをさらに含む。別の実施形態では、方法は、(c)FRET信号を基準曲線と比較することによって生体試料中のC3の量を定量化することをさらに含む。さらに別の実施形態では、方法は、時間経過にわたってステップ(a)、(b)、および(c)を繰り返すことをさらに含む。
別の実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を有する抗体によって認識されるエピトープに結合する。
別の実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、それぞれ配列番号1、2、および3で表される重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み、かつそれぞれ配列番号4、5、および6で表される軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含む。
さらに別の実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、配列番号7で表される重鎖可変領域アミノ酸配列および配列番号8で表される軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む。
一実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの一方は供与体発蛍光団で標識され、かつ第一の抗体および第二の抗体のうちのもう一方は受容体発蛍光団で標識される。特定の実施形態では、供与体発蛍光団はテルビウムクリプテート色素である。別の特定の実施形態では、受容体発蛍光団はd2色素である。
一実施形態では、供与体発蛍光団は300~600nmで励起される。別の実施形態では、供与体発蛍光団からの信号は400~700nmで測定される。別の実施形態では、受容体発蛍光団からの信号は400~700nmで測定される。一実施形態では、抗体は相互の10~100Å以内で結合する。別の実施形態では、抗体は相互の50~90Å以内で結合する。
特定の実施形態では、FRETは時間分解蛍光エネルギー移動(TR-FRET)である。
別の実施形態では、方法はステップ(a)の前に生体試料を転換酵素で処理することをさらに含む。別の実施形態では、方法はステップ(a)の前に生体試料をコブラ毒因子、因子B、および因子Dで処理することをさらに含む。
別の実施形態では、生体試料は、ヒト血清、血漿、細胞上清、細胞溶解物、または尿である。別の実施形態では、生体試料は、補体関連疾患を患うヒト患者からのものである。さらに別の実施形態では、生体試料は、ループス腎炎、デンスデポジット病、C3糸球体腎炎、IgA腎症、膜性腎症、COPD、または喘息を患うヒト患者からのものである。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される:
(項目1)
生体試料中のC3aを検出する方法であって、
(a)前記生体試料をヒトC3aに結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体はネオエピトープに結合するが、前記第二の抗体はネオエピトープに結合せず、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
(b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3aを検出することと、を含む、方法。
(項目2)
生体試料中のC3を検出する方法であって、
(a)前記生体試料をヒトC3に結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体はC3a上のエピトープにも結合し、かつ前記第二の抗体はC3b上のエピトープにも結合し、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
(b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3を検出することと、を含む、方法。
(項目3)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を有する抗体によって認識されるエピトープに結合する、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、それぞれ配列番号1、2、および3で表される前記重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み、かつそれぞれ配列番号4、5、および6で表される前記軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含む、項目1または2に記載の方法。
(項目5)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、配列番号7で表される前記重鎖可変領域アミノ酸配列および配列番号8で表される前記軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む、項目1または2に記載の方法。
(項目6)
時間経過にわたってステップ(a)およびステップ(b)を繰り返すことをさらに含む、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
(c)前記FRET信号を基準曲線と比較することによって、前記生体試料中のC3aまたはC3の量を定量化することをさらに含む、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
時間経過にわたって、ステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)を繰り返すことをさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの一方が供与体発蛍光団で標識され、前記第一の抗体および第二の抗体のうちのもう一方が受容体発蛍光団で標識される、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記供与体発蛍光団がテルビウムクリプテート色素である、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記受容体発蛍光団がd2色素である、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記供与体発蛍光団が300~600nmで励起される、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記供与体発蛍光団からの前記信号が400~700nmで測定される、項目9に記載の方法。
(項目14)
前記受容体発蛍光団からの前記信号が400~700nmで測定される、項目9に記載の方法。
(項目15)
前記抗体が、相互の10~100Å以内で結合する、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記抗体が、相互の50~90Å以内で結合する、項目1~15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記FRETが時間分解蛍光エネルギー移動(TR-FRET)である、項目1~16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記ステップ(a)の前に、前記生体試料が転換酵素で処理される、項目1~17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
ステップ(a)の前に、前記生体試料がコブラ毒因子、因子B、および因子Dで処理される、項目1~18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記生体試料が、ヒト血清、血漿、細胞上清、細胞溶解物、または尿である、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記生体試料がヒト患者からのものである、項目1~20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記生体試料が補体関連疾患を患うヒト患者からのものである、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記生体試料が、ループス腎炎、デンスデポジット病、C3糸球体腎炎、IgA腎症、膜性腎症、COPD、または喘息を患うヒト患者からのものである、項目1~22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
生体試料中のC3aを検出する方法であって、
(a)前記生体試料をヒトC3aに結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体はネオエピトープに結合するが、前記第二の抗体はネオエピトープに結合せず、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
(b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3aを検出することと、
(c)前記FRET信号を基準曲線と比較することによって、前記生体試料中のC3aの量を定量化することと、
(d)時間経過にわたってステップ(a)、(b)、および(c)を繰り返すことと、を含む、方法。
(項目25)
生体試料中のC3を検出する方法であって、
(a)前記生体試料をヒトC3に結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体がC3a上のエピトープに結合し、かつ前記第二の抗体がC3b上のエピトープに結合し、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
(b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3を検出することと、
(c)前記FRET信号を基準曲線と比較することによって、前記生体試料中のC3の量を定量化することと、
(d)時間経過にわたってステップ(a)、(b)、および(c)を繰り返すことと、を含む、方法。
(項目26)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を有する抗体によって認識されるエピトープに結合する、項目24または25に記載の方法。
(項目27)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、それぞれ配列番号1、2、および3で表される前記重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み、かつそれぞれ配列番号4、5、および6で表される前記軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含む、項目24または25に記載の方法。
(項目28)
前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、配列番号7で表される前記重鎖可変領域アミノ酸配列および配列番号8で表される前記軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む、項目24または25に記載の方法。
図1Aおよび図1Bは、FRETを使用してそれぞれC3aおよびC3を検出する方法の概略図である。 同上。 図2Aおよび図2Bは、それぞれC3aおよびC3を検出するためのFRETアッセイに対する抗体ペアの選択を示す。 同上。 図3は、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を使用する、無傷のC3およびC3bを含む試料中の精製されたC3aの検出を示す。 図4Aおよび図4Bは、C3a蓄積を検出するための、FRETを使用した時間経過にわたるC3切断を示すグラフである。 図5は、ヒトの尿の滴定における様々な量のC3aの検出を示す。 図6Aは、ヒト血清中のC3の時間依存的切断を示すゲルである。図6Bは、時間経過にわたるヒト血清中のC3aのFRET検出を示す。 図7は、C3aのFRET信号の基準曲線に対する比較によるヒト血清中のC3の定量を示す。
I.定義
本記述がより容易に理解されうるように、最初にある特定の用語を定義する。発明を実施するための形態を通して、追加的な定義が表される。別途定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同一の意味を有し、また従来の免疫学、タンパク質化学、生化学、組み換えDNA技法、および薬理学の方法が採用される。
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、少なくとも1つの抗体由来抗原結合部位(例えば、VH/VL領域もしくはF、またはCDR)を含み、かつ全抗体および任意の抗原結合断片(すなわち、「抗原結合部分」)またはその単鎖を含むポリペプチドを指す。抗体は、公知の抗体型を含む。例えば、抗体は、ヒト抗体、ヒト化抗体、二特異性抗体、またはキメラ抗体とすることができる。「抗体」全体は、ジスルフィド結合によって相互結合した少なくとも2つの重鎖(H)と、2つの軽鎖(L)を含む糖タンパク質を指し、各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではVと略される)と重鎖定常領域から成り、各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVと略される)と軽鎖定常領域から成る。VおよびV領域は、相補性決定領域(CDR)と称される超可変性の領域と、フレームワーク領域(FR)と称されるより保存された組み込まれた領域へとさらに細分することができる。各VおよびVは、以下の順序、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4でアミノ末端からカルボキシ末端まで配設された3つのCDRおよび4つのFRから構成される。重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)および伝統的補体系の第一の成分(Clq)を含む、宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介する場合がある。
CDRの正確な境界は、異なる方法に従い異なる形で定義することができる。一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインまたは重鎖可変ドメイン内のCDRまたはフレームワーク領域の位置は、Kabat et al.[(1991)“Sequences of Proteins of Immunological Interest.”NIH Publication No.91-3242,U.S.Department of Health and Human Services,Bethesda,MD]によって規定されるとおりとすることができる。そのような場合には、CDRは、「Kabat CDR」(例えば、「Kabat LCDR2」または「Kabat HCDR1」)と称することがある。他の実施形態では、軽鎖可変領域または重鎖可変領域のCDRの位置は、Chothia et al.(1989)Nature 342:877-883によって規定されているとおりとすることができる。したがって、これらの領域は、「Chothia CDR」(例えば、「Chothia LCDR2」または「Chothia HCDR3」)と称することがある。他の実施形態では、軽鎖可変領域および重鎖可変領域のCDRの位置は、KabatとChothia(Kabat-Chothia)を組み合わせた定義によって規定されるとおりとすることができる。そのような実施形態では、これらの領域を「Kabat-ChothiaコンビCDR」と称することがある。Thomas et al.[(1996)Mol Immunol 33(17/18):1389-1401]は、KabatおよびChothiaの定義に準拠するCDR境界の特定を例示する。他の実施形態では、軽鎖可変ドメインまたは重鎖可変ドメイン内のCDRまたはフレームワーク領域の位置は、国際ImMunoGeneTics(IMGT)データベース標準によって規定されるとおりである。Marie-Paule Lefranc et al.[(2003)Developmental & Comparative Immunology 27(1):55-77]は、IMGT基準に準拠する特定およびCDR境界を例示する。したがって、これらの領域は、「IMGT CDR」(例えば、「IMGT-LCDR2」または「IMGT-HCDR3」)と称することがある。
抗体は以下のアイソタイプ:IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgAsec、IgD、およびIgEのいずれかとすることもできる。抗体は、天然の抗体であってもよく、またはタンパク質改変技法(例えば、変異、欠失、置換、および/または非抗体部分との複合体化など)によって改変された抗体であってもよい。例えば、抗体は、抗体の特性(例えば、機能的特性)を変化させる1つ以上のバリアントアミノ酸(天然型抗体を比較して)を含んでもよい。例えば、半減期、エフェクター機能、および/または患者内の抗体への免疫反応に影響を与える、多くのそのような改変が当分野で公知である。抗体という用語は、少なくとも1つの抗体由来の抗原結合部位を含む、人工の、または改変されたポリペプチド構築体も含む。
本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」という用語は、フレームワーク領域およびCDR領域の両方が、例えば、Kabatらによって記述されるヒト生殖系列イムノグロブリン配列に由来する可変領域を有する抗体を含むことが意図されている。(Kabat,et al.(1991)Sequences of proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91-3242を参照のこと)。
本明細書で使用される場合、抗体の「抗原結合部分」(または単に「抗体部分」)という用語は、抗原(例えば、CD200)に特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片、例えば、Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、AFFIBODY抗体模倣体(Affibody AB、スウェーデン、AKTIEBOLAG)、ナノボディ、またはドメイン抗体を指す。抗体の抗原結合機能は、全長抗体の断片によって実施できることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語内に包含される結合断片の例には、(i)VL、VH、CL、およびCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片、(ii)ヒンジ領域におけるジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab’)断片、(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片、と(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片と、(v)VHドメインからなるdAb断片(Ward et al.(1989)Nature 341:544-546)と、(vi)単離された相補性決定領域(CDR)と、が含まれる。さらに、Fv断片、VL、およびVHの2つのドメインは別個の遺伝子によってコードされるが、VL領域とVH領域とのペアが一価分子を形成する単一のタンパク質鎖として作製されることを可能にする合成リンカーによる組み換え方法を使用して、これらを結合することができる(単鎖Fv(scFv)として知られる、例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423-426、およびHuston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879-5883を参照のこと)。抗体の「抗原結合部分」という用語内には、そのような単鎖抗体も包含されることが意図される。ダイアボディなどの単鎖抗体の他の形態も包含される。ダイアボディは、VHドメインとVLドメインがその中で単一のポリペプチド鎖上で発現される、二価の二特異性抗体であるが、同一の鎖上の2つのドメイン間でペアリングできるには短すぎるリンカーを使用し、これによってこのドメインを強制的に別の鎖上の相補的ドメインとペアリングさせ、そして2つの抗原結合部位を作り出す(例えば、Holliger,P.,et al.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448、Poljak,R.J.,et al.(1994)Structure 2:1121-1123を参照のこと)。一実施形態では、組成物は、米国特許第6,090,382号および同第6,258,562号(各々が参照により本明細書に組み込まれる)に記述される抗原結合部分を含有する。
「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、集団を含む個々の抗体は、少量で存在する場合のある天然の突然変異を除いて同一である。モノクローナル抗体は極めて特異的であり、単一の抗原部位に対して向けられる。モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンによって本質的に汚染されていないハイブリドーマ培養によって合成されうるという点で有利である。「モノクローナル」という修飾語は、抗体の実質的に均質な集団の中にあるという抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。本明細書に開示される処方に準拠して使用されるモノクローナル抗体は、最初に記述されたKohler,et al.(1975)Nature 256:495、または当分野で公知の他の方法によるハイブリドーマ方法によって作製されてもよい。「ポリクローナル抗体」は、1つ以上の他の非同一抗体の間で、またはその存在下で産生された抗体である。一般的に、ポリクローナル抗体は、非同一抗体を産生したいくつかの他のB-リンパ球の存在下でBリンパ球から産生される。通常、ポリクローナル抗体は、免疫化した動物から直接的に得られる。
「生体試料」という用語は、ヒト患者から採取された任意の試料を指す。本明細書に記載の方法で使用するための好適な生体試料としては、全血(またはその一部)、血清、血漿、細胞上清、細胞溶解物、または尿が挙げられる。生体試料を、必要に応じて、対象の特定の分析物(例えば、タンパク質)を含有する画分へとさらに分画することができる。例えば、全血試料を血清へと、または特定のタイプのタンパク質を含有する画分へと分画することができる。
本発明の方法を使用して試験される生体試料は、対象から収集された新鮮な試料もしくは凍結試料、または既知の診断、処置、および/もしくは転帰の履歴を有する保存試料を含んでもよい。生体試料を対象から取得することができ、対象は、例えば、補体媒介性障害(例えば、ループス腎炎、デンスデポジット病、C3糸球体腎炎、IgA腎症、膜性腎症、COPD、または喘息)を有することが疑われる、または発症のリスクがある。生体試料を取得するための任意の好適な方法を採用することができる。
「エピトープ」という用語は当分野で公知であり、また抗体によって認識される抗原の特定の部分を指す。「ネオエピトープ」という用語は、改変された転写、翻訳、転写後修飾、翻訳後修飾、タンパク質分解処理、または凝集に起因して形成される新しいエピトープを指す。したがって、C3aに関連して本明細書で使用される場合、「ネオエピトープ」は、C3転換酵素によるC3のタンパク質分解処理によって形成される新しいエピトープを指す。
本明細書で使用される場合、「蛍光共鳴エネルギー移動」という用語は、「フェルスター共鳴エネルギー移動」または「FRET」としても公知であり、2つの蛍光分子の間で生じるエネルギー移動機構を指す。
本明細書で使用される場合、「発蛍光団」という用語は、特定の波長の光への曝露によって励起された時に異なる波長で光を放射する化合物を指す。本明細書で使用される場合、「発蛍光団」という用語は、染料、蛍光タンパク質、および量子ドットを含むFRETに使用することができる当分野で公知の任意の分子を指す。
本明細書で使用される場合、「励起可能な距離」という用語は、供与体分子と受容体分子との間でFRETを生じことができる距離を指し、典型的にはこれらが相互の約10~100Å以内にある時である。
本明細書で使用される場合、「FRETペア」は、励起可能な距離内で結合し、かつ重なった供与体放射および受容体吸収スペクトル、ならびに好適な双極子配向を有する発蛍光団で標識される、2つの抗体を指す。
本明細書で使用される場合、「標識」または「標識された」という用語は、抗体上に検出可能な部分(例えば、発蛍光団)を組み込むことを指す。標識は直接的(すなわち、一次標識)であっても、または間接的(すなわち、二次標識)であってもよく、また検出可能な信号を使用して視覚化および/または測定もしくは別の方法で特定することができる。
本開示の他の特徴および利点は、以下の記述、実施例、および請求項から明らかとなろう。
II.C3およびC3aに対する抗体
発蛍光団標識抗体は、C3およびC3aのFRET検出のために必要とされる。抗体およびその抗原結合断片は、確立されたハイブリドーマおよび組み換え手順に従って生成されてもよい。抗体(例えば、抗C3、抗C3a、または抗C3b抗体)またはその抗原結合断片を産生するための好適な方法は、以前に開示されたような確立されたハイブリドーマおよび組み換え手順に従って得られる場合がある(例えば、米国特許第7,427,665号、同第7,435,412号、および同第7,408,041号を参照のこと)。例えば、本明細書に開示される抗体の産生のためのプロセスは、宿主(例えば、大腸菌または哺乳類細胞)を培養することを含み、これはハイブリッドベクターで形質転換されている。ベクターは、抗体タンパク質をコードする第二のDNA配列に適切な読み取りフレームで連結されたシグナルペプチドをコードする第一のDNA配列に操作可能に連結されたプロモーターを含有する、1つ以上の発現カセットを含む。次いで、抗体タンパク質を収集し、単離した。随意に、発現カセットは、各々が個別に適切な読み取りフレームでシグナルペプチドに操作可能に連結される抗体タンパク質をコードする、ポリシストロニック(例えば、バイシストロニック)DNA配列に操作可能に連結されたプロモーターを含んでもよい。
ハイブリドーマ細胞または哺乳類宿主細胞のインビトロでの増殖は、慣習的な標準培地(例えば、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)またはRPMI 1640培地など)を含む好適な培地で実施され、随意に哺乳類血清(例えば、ウシ胎児血清)、または微量元素および成長持続サプリメント(例えば、正常なマウス腹膜滲出細胞、脾臓細胞、骨髄マクロファージ、2-アミノエタノール、インスリン、トランスフェリン、低密度リポタンパク質、オレイン酸、またはこれに類するものなどの支持細胞)によって補充された。細菌細胞または酵母細胞である宿主細胞の増殖も同様に、当分野で公知の好適な培地で実施される。例えば、細菌については、好適な培地としては、LE、NZCYM、NZYM、NZM、Terrific Broth、SOB、SOC、2xYT、またはM9最小培地が挙げられる。酵母については、好適な培地としては、培地YPD、YEPD、最小培地、または完全最小ドロップアウト培地が挙げられる。
インビトロ産生は、比較的純粋な抗体調製物を提供し、また大量の所望の抗体を得るためのスケールアップを可能にする。細菌細胞、酵母、植物、または哺乳類細胞培養の技法は当分野で公知であり、均質な懸濁培養(例えば、エアリフトリアクターまたは連続攪拌リアクターにおける)、および固定化細胞培養またはエントラップ細胞培養(例えば、中空繊維、マイクロカプセル、アガロースマイクロビーズ上、またはセラミックカートリッジにおける)が挙げられる。
哺乳類細胞をインビボで増殖することによって、大量の所望の抗体を得ることができる。この目的のために、所望の抗体を産生する細胞が、組織適合性哺乳類の中へと注入され、抗体産生腫瘍の増殖が生じる。随意に、動物は、注入の前に炭化水素、特にプリスタン(テトラメチルペンタデカン)などの鉱油でプライミングされる。1~3週間後、抗体はこれらの哺乳類の体液から単離される。例えば、Balb/cマウスからの抗体を産生する脾臓細胞を用いた好適な骨髄腫細胞の融合によって得られたハイブリドーマ細胞、または所望の抗体を産生するハイブリドーマ細胞株Sp2/0に由来するトランスフェクトした細胞は、随意にプリスティン(pristine)で前処理されたBalb/cマウスの中へと腹腔内に注入される。1週間から2週間後、動物から腹水が取られる。
医薬品グレードへの治療用抗体の精製のための技法は、当分野で周知である。例えば、培養上清中または腹水中のイムノグロブリンは、例えば、硫酸アンモニウムを用いた析出、ポリエチレングリコールなどの吸湿性材料に対する透析、選択的膜を通した濾過、またはこれに類するものによって、濃縮されてもよい。必要な場合、および/または所望の場合、抗体は、慣習的なクロマトグラフィー方法、例えば、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、DEAEセルロース上でのクロマトグラフィー、および/または(免疫)親和性クロマトグラフィー、例えば、本開示によるCLL細胞株に由来する1つ以上の表面ポリペプチドを用いた親和性クロマトグラフィー、またはタンパク質-AまたはGによって精製される。
抗体を生成するためのその他の技法については、例えば、Kohler and Milstein,(1975)Nature 256:495-497、米国特許第4,376,110号、Harlow and Lane,Antibodies:a Laboratory Manual,(1988)Cold Spring Harborに記載されており、その開示は全て参照により本明細書に組み込まれる。組み換え抗体分子の調製のための技法は、上記の参考文献に記載されており、また例えば、国際特許公開公報第97/08320号、米国特許第5,427,908号、同第5,508,717号、Smith(1985)Science,Vol.225:1315-1317、Parmley and Smith(1988)Gene 73:305-318、De La Cruz et al.(1988)J.Biol.Chem.,263:4318-4322、米国特許第5,403,484号、同第5,223,409号、国際特許公開公報第88/06630号、同第92/15679号、米国特許第5,780,279号、同第5,571,698、同第6,040,136号、Davis et al.(1999)Cancer Metastasis Rev.,18(4):421-5、Taylor,et al.(1992)Nucleic Acids Research 20:6287-6295;Tomizuka et al.(2000)Proc.Nat.Academy of Sciences USA 97(2):722-727にも記載されている(各々の内容は参照により本明細書に組み込まれる)。
本発明での使用に好適な抗C3、C3a、およびC3b抗体(またはそれらに由来するVH/VLドメイン)は、上述の方法または当分野で公知の他の方法を使用して生成することができる。別の方法として、当分野が認識した、または市販されている抗体を使用することができる。一実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、それぞれ配列番号1、2、および3で表される重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み、かつそれぞれ配列番号4、5、および6で表される軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含む。別の実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、配列番号7で表される重鎖可変領域アミノ酸配列および配列番号8で表される軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む。さらに別の実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、配列番号9で表される重鎖アミノ酸配列および配列番号10で表される軽鎖アミノ酸配列を含む。別の実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つは、配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を有する抗体によって認識されるエピトープに結合する。C3、C3a、またはC3bへの結合に対する、これらの抗体のいずれかと競合する抗体もまた使用することができる。
抗体は、公知の技法および試薬を使用して(例えば、発蛍光団で)標識付けすることができる。例えば、抗体標識付けキットは、ThermoFisher Scientific(米国マサチューセッツ州Waltham)、Cisbio(米国マサチューセッツ州Bedford)、PerkinElmer,Inc.(米国マサチューセッツ州Waltham)、およびAbcam(英国Cambridge)から入手可能である。一般的に、標識付けは、標識(例えば、発蛍光団)を抗体へと共有結合することを含む。FRETに対する発蛍光団標識の選択は、以下でさらに考察する。
III.蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
C3およびC3aに結合した標識付けした抗体を検出するために、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)が使用される。FRETは、FRETペアの間で生じるエネルギーの移動に基づく。FRETペアとは、重なった供与体放射および受容体吸収スペクトルと、好適な双極子配向とを有する励起可能な距離内に位置する蛍光供与体分子および蛍光受容体分子である。供与体はその特異的な蛍光励起波長で励起され、蛍光エネルギーを受容体分子に伝達する。次いで、供与体は基底状態に戻る。
あらゆるFRETの変化は、本明細書に記載の方法で使用することができる。例えば、時間分解FRET(TR-FRET)を使用することができる。TR-FRETは一般的に、長寿命供与体種(例えば、テルビウムキレート、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、およびジスプロシウム)および好適な受容体種(例えば、フルオレセイン、アロフィコシアニン、およびd2色素)を採用し、TR-FRET値は、供与体によって生成されるFRET特異的な信号に対する受容体によって生成されるFRET特異的な信号の比として決定される。一実施形態では、FRETは時間分解蛍光エネルギー移動(TR-FRET)である。
FRETペアは、標識された一次抗体または標識された二次抗体を含んでもよい。一実施形態では、第一の抗体および第二の抗体のうちの一方は供与体発蛍光団で標識され、かつ第一の抗体および第二の抗体のうちのもう一方は受容体発蛍光団で標識される。FRET現象の研究に使用可能な供与体受容体ペアは当分野で公知である(例えば、Lakowicz,Principles of fluorescence spectroscopy,2nd edition,(1999)Springerを参照のこと)。好適な供与体発蛍光団は、テルビウムクリプテート色素を含む。好適な受容体発蛍光団はd2色素を含む。一実施形態では、供与体発蛍光団は300~600nmで励起される。別の実施形態では、供与体発蛍光団からの信号は400~700nmで測定される。別の実施形態では、受容体発蛍光団からの信号は400~700nmで測定される。一実施形態では、抗体は相互の10~100Å以内で結合する。別の実施形態では、抗体は相互の50~90Å以内で結合する。
生体試料からのFRET信号を、既知の濃度のタンパク質からのFRET信号を使用して生成された基準曲線と比較することによって、生体試料(例えば、C3)中のタンパク質を検出または定量化するために、FRET信号を使用することができる。時間経過にわたるFRET信号の変化は、経時的なヒト患者内のC3またはC3aの量の変化を監視するために使用することができる。
実施例
以下の実施例は、単に例示的なものであり、何ら本開示の範囲を制限するものとして解釈されるべきではないが、これは、数多くの変化形及び等価物が、本開示を読むことにより当業者に明らかになるからである。
実施例1:FRETを使用したC3およびC3bを含む試料中のC3aの検出
それぞれ図1Aおよび図1Bに概略的に示されるように、試料中のFRET信号の利得または損失を測定することによって、C3aまたはC3を検出するだけでなく、C3の消費を測定するためにも、FRETアッセイを使用することができる。しかしながら、C3、C3a、およびC3bタンパク質の過渡集団の間で区別することができる抗体を選択されなければならない。抗体ペアが生成され、かつ市販され、励起可能な距離内のエピトープに結合するペアを見つけるために試験されたが、相互に相互作用しなかった。図2Aは、C3a検出およびFRET信号アッセイの利得について試験された抗体ペアを示す。ペアはまた、図2Bに示すように、C3検出およびFRET信号損失アッセイについても特定される。
抗体は、Cisbioからのd2標識付けキットおよびテルビウムクリプテート標識キット(Cat.#62D2DPEAおよび62TBSPEA)を使用して標識された。C3aネオエピトープ(HM2074)に特異的であった抗体は、Hycultから購入された(Cat.#HM2074-IA-アルブミンを含まない)。もう一方のC3a抗体(YHP133)を標準的な手順に従って合成および精製した。C3a検出抗体は、Cisbioのプロトコルに従って標識された。簡潔に述べると、抗体はZebaスピン脱塩カラム(Pierce Thermo Cat.#28382)を使用して緩衝液交換された。HM2074抗体は、50mMのリン酸緩衝液(pH8.0)へと緩衝液交換され、テルビウムクリプテート色素で標識された。YHP133抗体は、50mMの炭酸緩衝液(pH9.0)へと緩衝液交換され、d2色素で標識された。抗体濃度を決定し、Cisbioのプロトコルに従って適切に調節し、適切な染料とともにCisbioバイアルに添加した。バイアルをボルテックスし、かつインキュベートした。インキュベーション中に、提供されたCisbioカラムを10mlの提供された溶出緩衝液で平衡化した。インキュベーションの後、抗体をそれぞれのカラムに添加し、非標識染料分子から分離した。標識された染料を含有する区分は、プロトコルに従って収集された。Nano 1000液滴方法を使用して抗体濃度を決定し、抗体当たりの染料分子の比率を決定した。Tween-20およびウシ血清アルブミン(BSA)を、各々0.1%の最終濃度で加えた。抗体を等分し、-20℃で保存した。
次いで、標識された抗体を使用して、無傷のC3断片およびC3b断片も含有する試料中のC3aを検出した。図3は、C3試薬の滴定に対するFRET検出を示す。検出アッセイについては、補体C3ならびに断片C3aおよびC3bをComplement Technologiesから購入した(それぞれcat#A113c、A118、およびA114)。これらを等分し、-80℃で保存した。各補体タンパク質は、個別に、またはアッセイ緩衝液(10mMのHEPES pH7.4、0.1%BSA)中の混合物として、66.6nMの連続希釈された最終濃度で滴定された。検出抗体をアッセイ緩衝液中で組み合わせて、アッセイ中で各50nMの最終濃度でC3a検出混合物を作製した。次いで、15μlの適切なC3試薬を、白色の384ウェルOptiplate(Perkin Elmer Cat.#600-7290)の適切なウェルに加えた。次いで各ウェルに、15μlの抗体検出混合物を添加した。プレートを4000RPMで20秒間遠心分離し、Cisbio htrfカートリッジを使用してParadigm Spectramax測定器上で読み取った(340nmで励起し、615nmおよび665nmで放射する)。プレートを定期的に読み取り、665信号を615信号で割り、10000を掛けることによって信号を計算した。
図3に示すように、C3aは、C3a単独で含有する試料中、または無傷のC3およびC3b断片との組み合わせで含有する試料中で、同様のレベルで検出された。FRETアッセイはC3またはC3bを検出せず、したがって、混合試料中のC3、C3a、およびC3bを確実に区別するために使用することができる。
実施例2:リアルタイムC3a産生のFRET検出
FRETアッセイに対する主な利点は、タンパク質検出の他の方法とは異なり、C3の消費およびC3aの産生を追跡するために経時的に使用できることである。リアルタイムC3a産生を、図4Aおよび図4Bに示す。
C3a産生を追跡するために、図4Aに示すとおり、コブラ毒因子(CVF)、因子B(fB)、および因子D(fD)からなる転換酵素混合物をアッセイ緩衝液中での反応においてそれぞれ500nM、500nM、および50nMの最終濃度に達するように作成した。CVF、fBおよびfDは、Complement Technologiesから購入した(それぞれCat.#A150、A135、およびA136)。fBがCVFに結合した後、これはfDによって切断され、これにより次いでC3を切断し、C3aを産生することができる。
HM2074およびYHP133抗体からなるC3a検出抗体混合物を、反応においてそれぞれ50nMの最終濃度に達するようにアッセイ緩衝液中で作製した。補体C3基質をアッセイ緩衝液中で滴定し、反応において連続希釈された100nMの最終濃度を達成した。次に、10μlのアッセイ緩衝液を、白色の384ウェルOptiplateの各ウェルに加えた。その後、各ウェルに対して10μlの転換酵素混合物、10μlの塩化マグネシウムを最終濃度30mMで、および10μlの抗体検出混合物を添加した。最後に、10μlの滴定されたC3基質を添加し、反応を開始させた。プレートを4000RPMで20秒間遠心分離し、340nm励起および615/665nmの放射で、Spectramax Flexstation 3測定器上で10分ごとに読み取った。665信号を615信号で割り、10000を掛けることによって信号を計算した。
図4Aのデータは、FRET信号の増加によって検出されるように、時間の増加に伴いC3aが増加することを示す。形成されたC3aの信号は、添加されたC3の量で滴定された。さらに、図4Bに示すように、形成されたC3aの信号は、125/125/12.5nMのCVF/fB/fD混合物とともに添加された転換酵素の量に依存し、500/500/50nMと同様のC3a信号を提供する。これは、C3切断によるC3aおよびC3b産生の結果として生じた。したがって、アッセイは、C3aの産生をリアルタイムで正確に測定することができた。
実施例3:FRETを使用したヒト血清および尿中のC3aの検出
FRETアッセイは、血清または尿などのヒト生体試料中のC3aレベルを検出する方法を提供する。これは、例えば、診断目的のために、患者の経時的な状態もしくは治療に対する応答を追跡するため、または臨床試験で患者集団を階層化するために使用することができる。
尿試料中のC3a検出の範囲を決定するために、C3aを含む尿とC3aを含まない尿とを滴定しながら、FRET信号を測定した(図5)。ヒトの尿を滴定し(総体積の0.52%~83.3%)、50μl+/-滴定されたC3a(0.125~20Nm)を白色の384ウェルOptiplateに添加した。各ウェルに、それぞれ0.5nMおよび7.5nMの供与体抗体および受容体抗体を含む10μlの抗体混合物を添加した。プレートを4000RPMで20秒間遠心分離し、Cisbio htrfカートリッジを使用してParadigm Spectramax測定器上で読み取った(340nmで励起し、615nmおよび665nmで放射する)。プレートを定期的に読み取り、665信号を615信号で割り、10000を掛けることによって信号を計算した。図5のグラフは、様々なC3aの濃度において強力なFRET信号を示す。
ヒト血清中の検出については、それぞれ図6Aおよび図6Bに示すように、免疫固定電気泳動およびFRETアッセイを使用して時間経過にわたってC3a産生が追跡された。内因性のC3を切断し、C3bおよびC3aを形成するために、コブラ毒因子(CVF-Cat.#A150)を37℃にて正常なヒト血清(NHS Cat.#HMSRM-Comp-Bioreclamation LLC.)に添加した。次いで、20μlの試料を適切な時点で除去し、20μlのGVBS、(ゼラチンベローナル緩衝生理食塩水)10mMのMgCl2、10mMのEDTA中で反応を停止し、氷上に置いた。サンプルを、0.85%の生理食塩水で12倍にさらに希釈し、3μlを免疫固定電気泳動(IFE-Helena Laboratories)中で実施した。ゲルを、C3に対してポリクローナル抗体でブロットし(C3およびC3bを検出する-MP bio)、アシッドブルーで染色した(図6A)。標準的なC3(Cat.#A113c)およびC3b(Cat.#A114)をComplement Technologiesから購入し、対照としてゲルに含んだ。
上記の実験で生成された試料を希釈し、滴定し、30μlを384ウェルの白色のOptiplateに添加した。別の方法として、Complement TechnologiesからのC3a(Cat.#A118)を、基準曲線のために別個のウェルで滴定した。次に、30μlのC3a検出抗体(HM2074およびYHP133)を、それぞれ0.5nMおよび0.64nMで添加した。プレートを4000RPMで20秒間遠心分離し、Cisbio htrfカートリッジを使用してParadigm Spectramax測定器上で読み取った(340nmで励起し、615nmおよび665nmで放射する)。プレートを定期的に読み取り、665信号を615信号で割り、10000を掛けることによって信号を計算した(図6B)。次いで、FRET信号を使用して、図7に示すように試料中のC3aの量を計算した。
図6AのゲルはC3の時間依存的消費を示し、C3のバンドの強度が減少するのに伴い、C3bのバンドの強度は経時的に増加する。図6BにおけるC3a産生に対するFRETデータは、低スループットのゲルデータと一致する。データの両方のセットは、C3消費が経時的に増加し、C3aおよびC3bを産生することを示す。これは、高スループットアッセイに対するC3a産生を正確かつ効率的に測定するために、FRETアッセイを使用できることを実証した。
配列表
Figure 0007331000000001

Claims (26)

  1. 生体試料中のC3aを検出する方法であって、
    (a)前記生体試料をヒトC3aに結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体はC3切断により形成されるC3aネオエピトープに結合するが、前記第二の抗体はC3切断により形成されるC3aネオエピトープに結合せず、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
    (b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3aを検出することと、を含む、方法。
  2. 生体試料中のC3を検出する方法であって、
    (a)前記生体試料をヒトC3に結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体はC3a上のエピトープにも結合し、かつ前記第二の抗体はC3b上のエピトープにも結合し、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
    (b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3を検出することと、を含む、方法。
  3. 前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、それぞれ配列番号1、2、および3で表される重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み、かつそれぞれ配列番号4、5、および6で表される軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、配列番号7で表される重鎖可変領域アミノ酸配列および配列番号8で表される軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. 時間経過にわたってステップ(a)およびステップ(b)を繰り返すことをさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  6. (c)前記FRET信号を基準曲線と比較することによって、前記生体試料中のC3aまたはC3の量を定量化することをさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  7. 時間経過にわたって、ステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)を繰り返すことをさらに含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記第一の抗体および第二の抗体のうちの一方が供与体発蛍光団で標識され、前記第一の抗体および第二の抗体のうちのもう一方が受容体発蛍光団で標識される、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記供与体発蛍光団がテルビウムクリプテート色素である、請求項に記載の方法。
  10. 前記受容体発蛍光団がd2色素である、請求項に記載の方法。
  11. 前記供与体発蛍光団が300~600nmの波長で励起される、請求項に記載の方法。
  12. 前記供与体発蛍光団からの前記信号が400~700nmの波長で測定される、請求項に記載の方法。
  13. 前記受容体発蛍光団からの前記信号が400~700nmの波長で測定される、請求項に記載の方法。
  14. 前記抗体が、相互の10~100Å以内で結合する、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記抗体が、相互の50~90Å以内で結合する、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記FRETが時間分解蛍光エネルギー移動(TR-FRET)である、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記ステップ(a)の前に、前記生体試料がC3転換酵素で処理される、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
  18. ステップ(a)の前に、前記生体試料がコブラ毒因子、因子B、および因子Dで処理される、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記生体試料が、ヒト血清、血漿、細胞上清、細胞溶解物、または尿である、請求項1~1のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記生体試料がヒト患者からのものである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記生体試料が補体関連疾患を患うヒト患者からのものである、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記生体試料が、ループス腎炎、デンスデポジット病、C3糸球体腎炎、IgA腎症、膜性腎症、COPD、または喘息を患うヒト患者からのものである、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
  23. 生体試料中のC3aを検出する方法であって、
    (a)前記生体試料をヒトC3aに結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体はC3切断により形成されるC3aネオエピトープに結合するが、前記第二の抗体はC3切断により形成されるC3aネオエピトープに結合せず、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
    (b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3aを検出することと、
    (c)前記FRET信号を基準曲線と比較することによって、前記生体試料中のC3aの量を定量化することと、
    (d)時間経過にわたってステップ(a)、(b)、および(c)を繰り返すことと、を含む、方法。
  24. 生体試料中のC3を検出する方法であって、
    (a)前記生体試料をヒトC3に結合する第一の抗体および第二の抗体とともにインキュベートすることであって、前記第一の抗体がC3a上のエピトープに結合し、かつ前記第二の抗体がC3b上のエピトープに結合し、かつ前記抗体がFRETペアであることと、
    (b)前記FRET信号を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を実施し、これによって前記生体試料中のC3を検出することと、
    (c)前記FRET信号を基準曲線と比較することによって、前記生体試料中のC3の量を定量化することと、
    (d)時間経過にわたってステップ(a)、(b)、および(c)を繰り返すことと、を含む、方法。
  25. 前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、それぞれ配列番号1、2、および3で表される重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み、かつそれぞれ配列番号4、5、および6で表される軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含む、請求項2または2に記載の方法。
  26. 前記第一の抗体および第二の抗体のうちの少なくとも1つが、配列番号7で表される重鎖可変領域アミノ酸配列および配列番号8で表される軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む、請求項2または2に記載の方法。
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