JP7327720B1 - 表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法 - Google Patents

表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法 Download PDF

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Abstract

センサを別途設置することなくベルトの周方向における測定位置を推定し、ベルトの厚さを精度よく測定する表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法が提供される。表面形状測定装置(10)は、プーリーに巻き掛けられて周回するように駆動されるベルトの表面形状を測定する表面形状測定装置であって、ベルトの表面形状及びプーリーの表面形状を測定するベルト表面測定装置(11)と、測定されたベルト及びプーリーの表面形状の測定データに基づいて、ベルトの表面形状を演算する制御装置(15)と、を備え、制御装置は、プーリーの表面形状の測定データからベルトの周方向における測定位置を推定し、ベルトの表面形状の測定データを測定位置に対応付けてベルトの表面形状を演算する。

Description

本開示は、表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法に関する。本開示は、特にプーリーに巻き掛けられたベルトの表面形状を測定する表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法に関する。
例えば原料などの搬送物を搬送する搬送装置として、駆動手段としての一対のプーリーに巻き掛けられたコンベアベルトを備えるベルトコンベアが知られている。ベルトコンベアでは、コンベアベルトが破断しないように、コンベアベルトの厚さを管理する必要がある。
ここで、例えば特許文献1及び特許文献2は、ラインレーザを用いた光切断法によって、コンベアベルトの表面の凹凸を測定する装置及びシステムを開示する。
特開2020-76767号公報 特開2017-32346号公報
ここで、特許文献1及び特許文献2の技術は、コンベアベルトの厚さを測定する際に、反射型変位計によってベルトの接合部を認識したり、移動量センサによってベルトの移動量を検知したりすることによって、コンベアベルトの周方向における測定位置を特定する。そのため、ラインレーザとは別に、反射型変位計、移動量センサ等のセンサを設置する必要があり、設置コスト及び手間がかかる。例えば特許文献1及び特許文献2の技術によって、多数のコンベアベルトの厚さを測定することは難しい。
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、センサを別途設置することなくベルトの周方向における測定位置を推定し、ベルトの厚さを精度よく測定する表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法を提供することにある。
(1)本開示の一実施形態に係る表面形状測定装置は、
プーリーに巻き掛けられて周回するように駆動されるベルトの表面形状を測定する表面形状測定装置であって、
前記ベルトの表面形状及び前記プーリーの表面形状を測定するベルト表面測定装置と、
測定された前記ベルト及び前記プーリーの表面形状の測定データに基づいて、前記ベルトの表面形状を演算する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記プーリーの表面形状の測定データから前記ベルトの周方向における測定位置を推定し、前記ベルトの表面形状の測定データを前記測定位置に対応付けて前記ベルトの表面形状を演算する。
(2)本開示の一実施形態として、(1)において、
前記プーリーには、凹凸部が形成されており、
前記制御装置は、前記凹凸部を用いて前記測定位置を推定する。
(3)本開示の一実施形態として、(2)において、
前記凹凸部は、前記プーリーの幅方向の外側へ突出する突起部である。
(4)本開示の一実施形態として、(3)において、
前記突起部は、前記プーリーの表面の高さと同一又は前記プーリーの表面の高さより高い位置に形成されている。
(5)本開示の一実施形態に係る表面形状測定方法は、
プーリーに巻き掛けられて周回するように駆動されるベルトの表面形状を測定する表面形状測定方法であって、
前記ベルトの表面形状及び前記プーリーの表面形状を測定することと、
測定された前記ベルト及び前記プーリーの表面形状の測定データに基づいて、前記ベルトの表面形状を演算することと、を含み、
前記ベルトの表面形状を演算することは、前記プーリーの表面形状の測定データから前記ベルトの周方向における測定位置を推定し、前記ベルトの表面形状の測定データを前記測定位置に対応付けて前記ベルトの表面形状を演算すること、を含む。
(6)本開示の一実施形態に係るベルトの管理方法は、
(5)の表面形状測定方法によって演算された前記ベルトの表面形状に基づいて、前記ベルトを管理する。
本開示によれば、センサを別途設置することなくベルトの周方向における測定位置を推定し、ベルトの厚さを精度よく測定する表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法を提供することができる。
図1は、一実施形態に係る表面形状測定装置の構成例を示す図である。 図2は、ベルト表面測定装置によってコンベアベルトの表面形状(表面位置)を測定する様子を例示する図である。 図3Aは、プーリーの傾き及び偏心によるコンベアベルトの表面形状データへの影響を説明するための図である。 図3Bは、プーリーの傾き及び偏心によるコンベアベルトの表面形状データへの影響を説明するための図である。 図4は、一実施形態に係る表面形状測定方法の例を示すフローチャートである。 図5Aは、プーリーの傾きの影響を補正する方法を説明するための図である。 図5Bは、プーリーの傾きの影響を補正する方法を説明するための図である。 図6Aは、プーリーの偏心の影響を補正する方法を説明するための図である。 図6Bは、プーリーの偏心の影響を補正する方法を説明するための図である。 図7Aは、コンベアベルトの周回検知について説明するための図である。 図7Bは、コンベアベルトの周回検知について説明するための図である。 図8は、コンベアベルトの接合部について説明するための図である。
以下、図面を参照して本開示の一実施形態に係る表面形状測定装置、表面形状測定方法及びベルトの管理方法が説明される。各図中、同一又は相当する部分には、同一符号が付されている。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
<表面形状測定装置>
図1は、本実施形態に係る表面形状測定装置10の構成例を示す。図2は、表面形状測定装置10のベルト表面測定装置11によってベルトコンベア1のコンベアベルト30の表面形状を測定する様子を示す。表面形状測定装置10は、図2に示すように、プーリー20に巻き掛けられたコンベアベルト30の表面形状を測定する。ここで、プーリー20は駆動手段の一例である。また、コンベアベルト30はベルトの一例である。表面形状測定装置10は、駆動手段によって進行方向に駆動されるベルトの表面形状を測定する装置である。ベルトはコンベアベルト30に限定されないが、本実施形態において、ベルトがプーリー20によって駆動されるコンベアベルト30であるとして説明する。ここで、進行方向はベルトが駆動手段からの駆動力によって移動する方向である。本実施形態において、進行方向は搬送方向又は周方向とも称される。搬送方向は、稼働しているコンベアベルト30の表面31に積載された搬送物が移動する方向である。一対のプーリー20に巻き掛けられたコンベアベルト30は周回するように駆動されるが、周方向とは、その周回においてコンベアベルト30が移動する方向を意味する。
ベルトコンベア1では、コンベアベルト30が破断しないようにコンベアベルト30の厚さを管理する必要がある。コンベアベルト30の厚さは、表面形状測定装置10によって測定される表面形状からコンベアベルト30の厚さを演算して、管理することが可能である。表面形状を精度よく測定できれば、演算によってコンベアベルト30の厚さを正確に得ることができる。ここで、表面形状とは、コンベアベルト30の表面31の凹凸を含む形状である。例えば、コンベアベルト30の表面31において周囲より凹んだ部分は、コンベアベルト30の厚さが周囲より薄いことを示し得る。
図1に示すように、本実施形態に係る表面形状測定装置10は、ベルト表面測定装置11と、制御装置15と、を備える。制御装置15は、演算装置12と、解析装置14と、を有する。表面形状測定装置10は、ベルト表面測定装置11と、演算装置12と、解析装置14と、が連携して動作して、コンベアベルト30の表面形状を測定する装置である。演算装置12は、必要に応じてコンベアベルト稼働情報13を得る。コンベアベルト稼働情報13は、コンベアベルト30の稼働及び状態についての情報であって、例えばベルトコンベア1の制御装置から得られる。ベルト表面測定装置11と、制御装置15とは、例えばLAN(Local Area Network)などのネットワークで接続されており、測定で得られた情報(測定データ)の送受信が可能であってよい。また、ベルトコンベア1の制御装置が、同じLANなどのネットワークで接続されてよい。表面形状測定装置10の構成要素の詳細については後述する。
図2に示すように、表面形状測定装置10の測定対象であるコンベアベルト30は、プーリー20に巻き掛けられている。プーリー20が回転すると、コンベアベルト30が移動し、コンベアベルト30の表面31に載せられた搬送物を搬送することができる。ここで、コンベアベルト30の表面31は、コンベアベルト30のプーリー20側の面(内側の面)とは反対側の面(外側の面)である。
ここで、本実施形態において、プーリー20には突起部23が形成されている。突起部23は、プーリー20の少なくとも1つの幅方向の端部から、幅方向の外側へ突出する。ここで、プーリー20には他の部分と区別可能な目印となる凹凸を有する凹凸部が形成されていればよい。凹凸部の形状は限定されない。突起部23は凹凸部の一例である。
<ベルト表面測定装置>
図2に示すように、ベルト表面測定装置11は、コンベアベルト30の表面形状に加えてプーリー20の表面形状を測定する。ベルト表面測定装置11は、測定によってコンベアベルト30及びプーリー20の表面位置を特定することができる。つまり、表面形状の局所的な情報が表面位置であると言える。そのため、以下において、ベルト表面測定装置11による測定について「表面位置を測定する」と表記することがある。ベルト表面測定装置11は、コンベアベルト30がプーリー20に接する部分において、コンベアベルト30の表面位置及びプーリー20の表面位置を同時に測定できる。本実施形態において、ベルト表面測定装置11は、コンベアベルト30及びプーリー20に非接触の状態でコンベアベルト30及びプーリー20の表面位置を測定する非接触式測定装置である。ベルト表面測定装置11は、プーリー20及びコンベアベルト30の回転中に測定を行う。ベルト表面測定装置11は、コンベアベルト30の少なくとも搬送方向全長の表面位置を測定することが好ましい。
本実施形態において、ベルト表面測定装置11は、例えば光切断式形状計のようなレーザー光切断方式の装置である。ベルト表面測定装置11は、コンベアベルト30及びプーリー20にライン状のレーザー光を照射することで、コンベアベルト30の幅方向の全長の表面位置を測定できる。ベルト表面測定装置11は、プーリー20について、コンベアベルト30の幅方向端部からそれぞれ露出するプーリー20の幅方向両端の表面位置を測定することが可能である。
ベルト表面測定装置11は、コンベアベルト30がプーリー20に接する部分において、コンベアベルト30及びプーリー20の表面位置を同時に測定することができるように、プーリー20の斜め上方からコンベアベルト30へレーザー光を照射できる位置に設けられている。ベルト表面測定装置11は、地面に設置された保持部材40によってプーリー20の近傍に保持される構成としてよい。このとき、コンベアベルト30の厚さ方向を正確に測定するために、ベルト表面測定装置11はレーザー光の照射方向がプーリー20の中心22を通るように設置される。ベルト表面測定装置11は、プーリー20に接する部分においてコンベアベルト30の表面位置を測定するため、コンベアベルト30が上下に揺れることもなく、安定した姿勢のコンベアベルト30を測定することができる。また、コンベアベルト30の表面位置とプーリー20の表面位置とを同じ位置で同時に測定することができる。そのため、2つの測定装置でコンベアベルト30とプーリー20の表面位置を別々に測定する構成と比較して、測定装置の数を減らすことができ、プーリー20の表面位置に応じてコンベアベルト30の表面位置を精度よく補正することができる。
このように、ベルト表面測定装置11は測定を行って、コンベアベルト30の表面位置の情報と、プーリー20の表面位置の情報とを得ることができる。また、ベルト表面測定装置11は、プーリー20の端部に設置された突起部23の形状情報を含むプーリー20の表面形状の情報を得ることができる。ただし、得られるコンベアベルト30の表面位置の情報は、プーリー20の偏心及び傾きを含む情報になる。
ここで、別の構成例として、ベルト表面測定装置11は、レーザー光切断方式でない装置を用いることも可能である。ただし、ベルト表面測定装置11は、回転中にコンベアベルト30及びプーリー20の表面位置を測定することが可能となるように、コンベアベルト30及びプーリー20に非接触の状態で測定可能な非接触式測定装置であることが好ましい。
<制御装置>
制御装置15は、演算装置12と解析装置14とを含んで構成される。制御装置15は、ベルト表面測定装置11で測定したプーリー20の表面位置に基づいて、コンベアベルト30の表面位置を補正し、コンベアベルト30の表面形状を演算する。制御装置15は、演算を実行するプロセッサと、演算で使用されるデータ(例えば表面位置の情報)を記憶する記憶部と、を備えて構成されてよい。プロセッサは、例えば汎用のプロセッサ又は特定の処理に特化した専用プロセッサであるが、これらに限られず任意のプロセッサとすることができる。記憶部は、1つ以上のメモリである。メモリは、例えば半導体メモリ、磁気メモリ又は光メモリ等であるが、これらに限られず任意のメモリとすることができる。制御装置15は、例えばコンピュータであってよい。
<演算装置>
演算装置12は、ベルト表面測定装置11からの表面位置の情報である測定データと、必要に応じて取得するコンベアベルト稼働情報13と、に基づいて、コンベアベルト30の搬送方向全長の表面形状を演算する。ここで、コンベアベルト30の搬送方向全長を全周又は周方向全長と称することがある。また、表面形状の演算は、コンベアベルト30の厚さを求めることを含んでよいし、コンベアベルト30の表面31の凹凸を例えば2次元マップに対応付けて求めることを含んでよい。
<解析装置>
解析装置14は、プーリー20の表面形状及びコンベアベルト30の表面形状の情報を用いて、コンベアベルト30の周方向における測定位置を特定(推定)し、コンベアベルト30の周回検知を行うための装置である。周回検知の詳細については後述する。また、解析装置14は、演算装置12で演算されたコンベアベルト30の表面形状の情報から、プーリー20の表面位置(偏心及び傾き)の情報を取り除いて、コンベアベルト30の正確な表面形状を得る。ここで、取り除く対象であるプーリー20の表面位置は、プーリー20の全幅(幅方向全長)の表面位置である。解析装置14は、ベルト表面測定装置11によって測定されたプーリー20の幅方向両端の表面位置から、プーリー20の幅方向全長の表面位置を推定する。解析装置14は、例えば図5Aの破線で示すように、プーリー20の幅方向両端の位置を直線で繋いだ場合の直線部分をプーリー20の表面位置と推定する。
<表面形状測定方法>
図3A及び図3Bはベルト表面測定装置11で得られた測定データについて、コンベアベルト30とプーリー20の表面形状をグレースケールとして表示したものである。本実施形態において、表面位置は、円筒形状のプーリー20の中心22からの半径方向を高さ方向として、高さ方向の位置(以下「高さ」)として得られる。コンベアベルト30の表面位置について、プーリー20の半径方向に向かって中心22から遠い場合を高い、中心22に近い場合を低い、と表現することがある。図3A及び図3Bにおいて、幅方向の中心付近などの黒い部分は、白い部分と比べて表面位置が高いことを示す。図3Aはプーリー20の傾き及び偏心の影響を含むデータである。例えば偏心の影響によって、幅方向全長に黒い線状の部分が見られる。また、幅方向について対称的でない色の分布が見られる。図3Bはプーリー20の傾き及び偏心の影響を取り除いたデータである。図3Bでは、黒い線状の部分及び非対称な色の分布が見られない。以下に説明される補正処理が実行されることで、図3Bのようなコンベアベルト30とプーリー20の表面形状のデータが得られる。
図4は、本実施形態に係る表面形状測定装置10が実行する表面形状測定方法の例を示すフローチャートである。
表面形状測定装置10は、コンベアベルト稼働情報13から得られる信号に基づいてコンベアベルト30が稼働中でないと判定する場合に待機する(ステップS1のNo)。表面形状測定装置10は、コンベアベルト30が稼働中であれば(ステップS1のYes)、ベルト表面測定装置11で測定を行う(ステップS2)。
表面形状測定装置10は、コンベアベルト30の稼働中に所定時間分のデータを測定する。所定時間とは、コンベアベルト30の複数周回分に対応する時間であればよく、特定の値に限定されない。所定時間は、例えばコンベアベルト30が1周回転する時間×2回分の時間(2周分の時間)である。
表面形状測定装置10は、所定時間分のデータを測定できていなければ(ステップS3のNo)、測定を継続する。表面形状測定装置10は、所定時間分のデータが測定された場合に(ステップS3のYes)、所定時間分のデータを結合する(ステップS4)。
ここで、ステップS3で得られた表面形状データはプーリー20の表面位置(傾き及び偏心)の影響を含む。そのため、表面形状測定装置10は、コンベアベルト30の正しい表面形状データを解析する(ステップS5)。表面形状測定装置10は、プーリー20の表面位置(傾き及び偏心)に基づいてコンベアベルト30の表面位置を補正し、プーリー20の傾き及び偏心の影響を取り除いたコンベアベルト30の表面形状を算出する。
図5A及び図5Bは、プーリー20の傾きの影響の補正方法を示す図である。ここで、プーリー20と、プーリー20に巻き掛けられたコンベアベルト30とは、コンベアベルト30の両端部(境界)において急激な高さの差(段差)が生じるため、幅方向において判別可能である。図5A及び図5Bのプーリー部は、プーリー20が露出していると判別される部分である。また、図5A及び図5Bのベルト部は、コンベアベルト30が存在すると判別される部分である。図5Aは、制御装置15で演算される傾き補正前のコンベアベルト30の表面位置(表面形状)の一例を示したものである。プーリー20の両端の表面位置(高さ)の違いから、プーリー全体が幅方向に傾いていることが分かる。また、プーリー20の傾きの影響により、コンベアベルト30の表面位置(表面形状)も傾いていることが分かる。制御装置15は、図5Bに示すように、プーリー20の高さが0(基準点)になるように、コンベアベルト30及びプーリー20の表面位置を回転及び平行移動させることで、プーリー20の傾きの影響を補正する。ここで、プーリー20の傾きについては、プーリー20(コンベアベルト30)の停止中であっても測定(推定)することが可能である。
図6A及び図6Bは、プーリー20に偏心がある(中心22がずれている)場合の補正方法を示す図である。プーリー20の偏心により、コンベアベルト30の表面形状は搬送方向(周方向)に凹凸が生じる。図6Aは、制御装置15で演算される偏心補正前のコンベアベルト30の幅方向における中心位置とプーリー20の幅方向の両端位置の表面形状をそれぞれ示す。コンベアベルト30の幅方向中心の表面形状(ベルト部のプロフィール)の移動平均とプーリー20の幅方向の両端位置の表面形状(プーリー部のプロフィール)の移動平均の推移は一致している。つまり、ベルト部の表面形状はプーリー20の偏心によって影響を受けていることがわかる。制御装置15は、図6Bに示すように、ベルト部のプロフィールからプーリー部のプロフィールを引いて差分を取ることによって、プーリー20の偏心の影響を補正する。図6Bの例において、コンベアベルト30の表面形状の変動幅は約2mmである。偏心補正前(図6A)において、コンベアベルト30の表面形状の変動幅が約8mmであったことと比較すると、変動幅がかなり小さくなっており、補正によってコンベアベルト30の表面形状を精度よく測定できることがわかる。そして、制御装置15は、補正によって精度よく得られたコンベアベルト30の表面形状に基づいて、コンベアベルト30の厚さを正確に測定できる。
ここで、図6A及び図6Bの横軸の搬送方向距離は、コンベアベルト30の表面形状(高さ)が測定された搬送方向での位置を、測定時間の順に並べたものである。したがって、周回の区切り(例えば2周目の搬送方向全長の開始点)は不明である。再び図4に戻ると、表面形状測定装置10は、上記のプーリー20の傾き及び偏心補正後の測定データに基づいて、コンベアベルト30の位置特定を行う(ステップS6)。ここで、搬送方向距離は、例えば測定頻度[秒/回]×測定回数[回]×コンベアベルト30の速度[mm/秒]で求められる。
図7A及び図7Bは、コンベアベルト30の周回検知について説明するための図である。本実施形態において、制御装置15は、プーリー20の幅方向の一端部に設置された突起部23の形状情報を含んだ時系列データを利用して位置特定を行うことができる。図7Aに示すように、ベルト表面測定装置11によってプーリー20の表面形状を測定した場合に、プーリー20の幅方向外側に一定の間隔で(本例では3768[mm](3.768[m])毎に1回)、凸部(本例では突起部23)の信号が検出される。凸部の信号は、通常よりも幅方向の外側で検知されるプーリー20の表面を示す信号である。
図7Bは、横軸を搬送方向距離として、縦軸にプーリー20の回転数を示す。コンベアベルト30のコンベアベルト速度、プーリー20の径は既知であることから、突起部23を検出して、プーリー20の回転数をカウントすることによりコンベアベルト30の測定位置及び搬送方向距離を特定することが可能である。制御装置15は、これらの情報と、既知であるコンベアベルト30の長さとに基づいて、コンベアベルト30の1周分の測定データを特定して抽出することが可能である。
図7Bの例では、プーリー20の径が1200[mm]であって、コンベアベルト30の搬送方向全長は1568000[mm](1568[m])である。よって、プーリー20の1回転の周長は約3768[mm]であり、プーリー回転数が416回転分で1周検知となる。
ここで、例えば幅が1200[mm]以上の幅広のコンベアベルト30などでは、2台のラインレーザでコンベアベルト30の表面形状が測定されることがあるため、プーリー20の幅方向の両端に突起部23が設置されることが好ましい。突起部23のサイズは、レーザー光の測定頻度とコンベアベルト30の速度の関係から決定されてよい。図7Bの例において、速度が200[mm/秒]で測定頻度が1000回/秒であることから、100回分の検出が可能となるように、周長(プーリー20の周方向における長さ)が20[mm]の突起部23がプーリー20の周方向に対して1か所設置された。また、突起部23がプーリー20の表面より下方に設置されると、プーリー20の影となって突起部23にラインレーザが照射されない可能性があるため、突起部23はプーリー20の表面と同一の高さ又はプーリー20の表面の高さより高い位置に形成されることが好ましい。また、突起部23のプーリー20からの突出長さ(幅方向長さ)はラインレーザの幅方向の測定分解能である0.5[mm]に対して約200倍の50[mm]以上に設定された。
上記の突起部23のサイズ、設置場所、周方向の設置個数などは一例であって、ラインレーザで検出が可能であれば例示したものに限定されない。本実施形態において、凹凸部は、プーリー20の幅方向に突出する突起部23であるように形成されたが、プーリー20端部から高さ方向に突出する構成であってよい。また、凹凸部は、プーリー20の幅方向端部に突起でなく凹部(溝)として形成されて、ラインレーザで検知されてよい。
制御装置15は、このように周回検知を実行して、コンベアベルト30上の特徴的なパターンを示す位置を基準位置(搬送方向距離が0の位置)として、コンベアベルト30における測定位置を定めてよい。
図8は、コンベアベルト30の接合部について説明するための図である。コンベアベルト30の接合部は、他の部分に比べて厚みがある部分である。したがって、コンベアベルト30の接合部は、測定データにおいて特徴的なパターンを示す。ここで、図8に示すように、接合部は、ベルト幅方向に対して斜めであるという特徴を有する。したがって、幅方向について測定データが得られる場合に、特徴的なパターンが斜めに生じていることを検出して、さらに接合部を正確に検出することが可能である。
制御装置15は、例えばコンベアベルト30の接合部を基準位置として、上記のプーリー回転数に基づく周回の関係性に基づいて、コンベアベルト30の周方向における測定位置を算出することができる。
<ベルトの管理方法>
上記の表面形状測定方法を用いて、演算したコンベアベルト30の表面形状に基づいてコンベアベルト30を管理(監視)することができる。表面形状測定装置10は、例えば演算したコンベアベルト30の表面形状に基づいて、コンベアベルト30の厚さが十分か否かを判定する。表面形状測定装置10は、厚さが十分ではないと判定する場合に、作業者に対してコンベアベルト30の異常を報知したり、コンベアベルト30を停止させたりすることができる。このように、演算したコンベアベルト30の表面形状に基づいてコンベアベルト30を管理することで、コンベアベルト30の異常を精度よく検知することが可能となり、異常に対して早期に対応することが可能になる。
以上のように、本実施形態に係る表面形状測定装置10及び表面形状測定方法は、上記の構成及び工程によって、測定データからプーリー20に形成された凹凸部を特定して、センサを別途設置することなくベルトの周方向における測定位置を推定し、コンベアベルト30の厚さを精度よく測定することができる。また、本実施形態に係るベルトの管理方法は、コンベアベルト30の厚さを正確に求めることが可能になり、破断などが生じないようにコンベアベルト30を管理することができる。
本開示の実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ(工程)などに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行されるプログラム又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
上記の実施形態では、測定対象がコンベアベルト30であったが、コンベアベルト30に限定されない。測定対象であるベルトは、少なくともプーリー20に巻き掛けられたベルトであればよい。
上記の実施形態において、コンベアベルト30の接合部が特定(推定)されて、接合部が基準位置とされたが、基準位置は接合部に限らない。例えばコンベアベルト30の表面31に存在する疵(凹部)等が基準位置とされてよい。
上記の実施形態では、プーリー20の傾き及び偏心の影響を除去する補正後の測定データを用いて、周回検知(測定位置の推定)が行われた。ただし、プーリー20の傾き及び偏心の影響を除去する必要はなく、補正前の測定データの波形に基づいて周回検知が行われてよい。
1 ベルトコンベア
10 表面形状測定装置
11 ベルト表面測定装置
12 演算装置
13 コンベアベルト稼働情報
14 解析装置
15 制御装置
20 プーリー
22 中心
23 突起部
30 コンベアベルト
31 コンベアベルトの表面
40 保持部材

Claims (6)

  1. プーリーに巻き掛けられて周回するように駆動されるベルトの表面形状を測定する表面形状測定装置であって、
    前記ベルトの表面形状及び前記プーリーの表面形状を測定するベルト表面測定装置と、
    測定された前記ベルト及び前記プーリーの表面形状の測定データに基づいて、前記ベルトの表面形状を演算する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記プーリーの表面形状の測定データから前記ベルトの周方向における測定位置を推定し、前記ベルトの表面形状の測定データを前記測定位置に対応付けて前記ベルトの表面形状を演算する、表面形状測定装置。
  2. 前記プーリーには、凹凸部が形成されており、
    前記制御装置は、前記凹凸部を用いて前記測定位置を推定する、請求項1に記載の表面形状測定装置。
  3. 前記凹凸部は、前記プーリーの幅方向の外側へ突出する突起部である、請求項2に記載の表面形状測定装置。
  4. 前記突起部は、前記プーリーの表面の高さと同一又は前記プーリーの表面の高さより高い位置に形成されている、請求項3に記載の表面形状測定装置。
  5. プーリーに巻き掛けられて周回するように駆動されるベルトの表面形状を測定する表面形状測定方法であって、
    前記ベルトの表面形状及び前記プーリーの表面形状を測定することと、
    測定された前記ベルト及び前記プーリーの表面形状の測定データに基づいて、前記ベルトの表面形状を演算することと、を含み、
    前記ベルトの表面形状を演算することは、前記プーリーの表面形状の測定データから前記ベルトの周方向における測定位置を推定し、前記ベルトの表面形状の測定データを前記測定位置に対応付けて前記ベルトの表面形状を演算すること、を含む、表面形状測定方法。
  6. 請求項5に記載の表面形状測定方法によって演算された前記ベルトの表面形状に基づいて、前記ベルトを管理する、ベルトの管理方法。
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