JP7325200B2 - 防火用建具 - Google Patents

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Description

本発明は、防火用建具に関する。
従来、防火用建具として網入りガラスを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、網入りガラスを用いると、熱による鉄線の膨張収縮により経年的に網入りガラスにひび割れが生じる虞があった。そのため、近年では、網入りガラスの代わりに耐熱結晶化ガラスを用いた防火用建具の開発が進んでいる。
特開2018-48483号公報
従来の防火用建具では、実際に加熱すると網入りガラスおよび框材がともに熱膨張するため、網入りガラスと框材(上框)との間に隙間が空くことは無かった。ところが、耐熱結晶化ガラスを使用すると、ガラス自体の熱伸びが無くなり、耐熱結晶化ガラスと框材(上框)との間に隙間が形成されてしまう虞があった。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、火災時において、ガラスと框材(上框)との間に隙間が形成されるのを防止できる防火用建具を提供することを目的とする。
本発明に係る防火用建具は、防火用ガラスと、該防火用ガラスの上端を保持する上框と、を備えた防火用建具において、前記防火用ガラスと前記上框との間に、少なくとも加熱発泡材を有する隙間閉塞構造が設けられており、前記隙間閉塞構造は、前記防火用ガラスの上端に配設されたグレージングチャンネルを覆うように取り付けられた第一ガラス保持金具と、前記上框に固定されるとともに、前記第一ガラス保持金具を覆うように取り付けられた第二ガラス保持金具と、を有し、前記加熱発泡材は、前記防火用ガラスの左右方向略全長に亘って配設されており、前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具とが連結されておらず、前記第一ガラス保持金具は、断面略コ字状に形成され、前記防火用ガラスと前記第一ガラス保持金具との間に配設された第一加熱発泡材と、前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具との間に配設された第二加熱発泡材と、を有していることを特徴としている。
この発明によれば、火災時において、防火用ガラスと上框とが異なる変形をすることで、防火用ガラスと上框との間に隙間が形成されたとしても、加熱発泡材を有する隙間閉塞構造により当該隙間を確実に閉塞させることができる。
また、隙間閉塞構造が、第一ガラス保持金具および第二ガラス保持金具で簡易に構成することができる。
この発明によれば、火災時において、防火用ガラスと上框とが異なる変形をすることで、防火用ガラスと上框との間に隙間が形成されたとしても第一加熱発泡材で防火用ガラスと第一ガラス保持金具との隙間を閉塞し、第二加熱発泡材で第一ガラス保持金具と第二ガラス保持金具との隙間を閉塞することができる。結果として、防火用ガラスと上框との間を確実に閉塞することができる。
また、本発明に係る防火用建具は、前記隙間閉塞構造が、前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具とが回動手段で連結され、前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具との間に前記加熱発泡材が配設されていてもよい。
この発明によれば、火災時において、防火用ガラスと上框とが異なる変形をすることで、防火用ガラスと上框との間に隙間が形成されたとしても第一ガラス保持金具が第二ガラス保持金具に対して回動手段を軸中心に回動し、当該隙間を閉塞する。さらに、加熱発泡材により第一ガラス保持金具を防火用ガラス側に確実に回動させることができる。結果として、防火用ガラスと上框との間を確実に閉塞することができる。
さらに、本発明に係る防火用建具は、前記防火用ガラスが耐熱結晶化ガラスであってもよい。
この発明によれば、防火用ガラスとして耐熱結晶化ガラスを採用することにより、網入りガラスのように経年的にひび割れが生じるのを防止できる。また、網が入っていないため、意匠性が向上するとともに、視認性の向上も図ることができる。
そして、本発明に係る防火用建具は、高さが2400mm以上であってもよい。
この発明によれば、階高が大きく、窓面積(高さ)を大きく確保したい建具にも採用することができる。
本発明は、火災時において、ガラスと框材(上框)との間に隙間が形成されるのを防止できる防火用建具を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る引き違いサッシを示す正面図である。 本発明の第一実施形態に係る引き違いサッシの外障子および内障子の縦断面図である。 図1のA-A線に沿う断面図である。 本発明の第一実施形態に係る引き違いサッシの上框部分の拡大断面図である。 図4の上框部分の火災時における状態を示す拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係る引き違いサッシの上框部分の拡大断面図である。 図6の上框部分の火災時における状態を示す拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係る引き違いサッシの上框部分の変形例の拡大断面図である。 図8の上框部分の火災時における状態を示す拡大断面図である。 図2における引き違いサッシの下框部分の拡大断面図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態に係る防火用建具について説明する。本実施形態では、建築物の開口部に設けられる防火用の引き違いサッシについて、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、引き違いサッシAは、建築物の開口部に設けられ、四角形枠状に形成された枠体1と、枠体1に対して左右方向にスライド可能に設けられた一対の障子2,2と、を備えている。ここで、室外側に位置する障子を外障子2Aといい、室内側に位置する障子を内障子2Bという。なお、本実施形態の引き違いサッシAは、高さ2700mmのものを想定している。
以下の説明において、室外側と室内側とを結ぶ方向(壁部に直交する方向、図1では紙面に直交する方向)を室内外方向とし、室内外方向(壁部に対向する方向)から見た際の左側と右側とを結ぶ水平方向を左右方向とする。また、引き違いサッシAを構成する各部材や部品などは、開口部に設けられている姿勢であるものとして、その姿勢における室内外方向および左右方向を用いて説明する。
枠体1は、左右方向に延在する上枠11および下枠12と、上枠11の両端部と下枠12の両端部とをそれぞれ連結し上下方向に延在する一対の縦枠13,13と、を有している。以下の説明では、上枠11、下枠12および一対の縦枠13,13などの長尺の部材に対してそれぞれが延びる方向を長さ方向ということがある。本実施形態では、引き違いサッシAはアルミ樹脂複合サッシを対象としている。
枠体1は、縦枠13に対して上枠11および下枠12の端部を突き当ててビスなどの固定具で固定されている。枠体1は、アルミニウム製の押出成形部材(金属部材)および樹脂部材で構成されている(詳細は後述する)。
一対の障子2A,2Bは、枠体1の室外側および室内側にそれぞれ設けられている。外障子2Aおよび内障子2Bは、それぞれ障子2A,2Bを閉じた状態で、枠体1内を閉塞するように配置されている。各障子2A,2Bは、四方枠状に形成された框体20と、框体20内に納められた複層ガラス30と、を有している。
框体20は、左右方向に延在する上框21および下框22と、上框21の両端部と下框22の両端部とをそれぞれ連結し上下方向に延在する戸先框23および召合せ框24と、を有している。框体20は、アルミニウム製の押出成形部材(金属部材)および樹脂部材で構成されている(詳細は後述する)。上框21および下框22は、戸先框23および召合せ框24に両端部が突き当てられて枠組みされており、ビスなどの固定具で固定されている。下框22には、下枠12に沿って左右方向に走行可能な戸車26(図10参照)が設けられている。なお、上框21、下框22、戸先框23および召合せ框24のそれぞれを単に「框」と称することがある。
図2に示すように、上枠11は、躯体壁(不図示)に取り付けられる室外側上枠41および室内側上枠42を有している。室外側上枠41および室内側上枠42は、金属部材で形成されている。また、室外側上枠41と室内側上枠42とは、例えばゴム製のブリッジ材43を介して室内外方向に連結されている。
室外側上枠41は、室外側端部において下方に延設された室外側突片44と、該室外側突片44から室内側に所定距離離間した位置で下方に延設された室内側突片45と、を有している。室外側突片44は網戸31用のレール部として機能し、室内側突片45は外障子2A用のレール部として機能する。
室内側上枠42は、室内側端部において下方に延設された室内側突片46と、該室内側突片46から室外側に所定距離離間した位置で下方に延設された室外側突片47と、を有している。室外側突片47は内障子2B用のレール部として機能する。
室外側上枠41の室内側突片45と、室内側上枠42の室外側突片47との間には、金属面を覆うように樹脂製の第一上枠樹脂部材48が配設されている。第一上枠樹脂部材48は、断面略コ字状に形成されており、室内側突片45および室外側突片47に係合されている。第一上枠樹脂部材48の内側には、仕上げ材としての第二上枠樹脂部材49が配設されている。第二上枠樹脂部材49は、第一上枠樹脂部材48に係合されている。
室内側上枠42の室内側突片46と室外側突片47との間には、金属面を覆うように樹脂製の第三上枠樹脂部材50が配設されている。第三上枠樹脂部材50は、断面略コ字状に形成されており、室内側上枠42に対してビスなどの固定具を用いて取り付けられている。第三上枠樹脂部材50の室内側下方端部には、室内側へ向かう水平突片51が延設されている。
次に、下枠12は、躯体壁(不図示)に取り付けられる室外側下枠52および室内側下枠53を有している。室外側下枠52および室内側下枠53は、金属部材で形成されている。また、室外側下枠52と室内側下枠53とは、例えばゴム製のブリッジ材54を介して室内外方向に連結されている。
室外側下枠52は、室外側端部において上方に延設された室外側突片55と、該室外側突片55から室内側に所定距離離間した位置で上方に延設された室内側突片56と、を有している。室外側突片55は網戸31用のレール部として機能し、室内側突片56は外障子2A用のレール部として機能する。
室内側下枠53は、室内側端部において上方に延設された室内側突片57と、該室内側突片57から室外側に所定距離離間した位置で上方に延設された室外側突片58と、を有している。室外側突片58は内障子2B用のレール部として機能する。
室外側下枠52の室内側突片56と、室内側下枠53の室外側突片58との間には、金属面を覆うように樹脂製の第一下枠樹脂部材59が配設されている。第一下枠樹脂部材59は、室内側突片56および室外側突片58に係合されている。
室内側下枠53の室内側突片57と室外側突片58との間には、金属面を覆うように樹脂製の第二下枠樹脂部材60が配設されている。第二下枠樹脂部材60は、室内側突片57および室外側突片58に係合されている。第二下枠樹脂部材60の室内側には、断面略L字状の第三下枠樹脂部材61が配設されている。第三下枠樹脂部材61は、室内側下枠53の室内側突片57に係合されている。室内側突片57は、水平突片51と上下方向に対向する位置に配設されている。
図3に示すように、縦枠13は、各障子2A,2Bが閉塞したときに、外障子2Aが当接する縦枠13Aと、内障子2Bが当接する縦枠13Bと、で若干構造が異なっているため、それぞれの構成について説明する。
縦枠13Aは、躯体壁(不図示)に取り付けられた金属縦枠62と、金属縦枠62の室内側に配設された第一樹脂縦枠63、第二樹脂縦枠66と、を有している。
金属縦枠62は、室外側端部において左右方向の内側方向(開口の内側を向く方向、以下、単に内側方向という)に延設された室外側突片64と、該室外側突片64から室内側に所定距離離間した位置で内側方向に延設された室内側突片65と、を有している。室外側突片64は網戸31用の係合部として機能し、室内側突片65は外障子2Aの戸先框23と嵌合して気密性を確保する気密部として機能する。
外障子2Aが閉塞したときに、該外障子2Aの室内側で、金属縦枠62が露出する面を覆うように樹脂製の第一樹脂縦枠63が配設されている。第一樹脂縦枠63は、金属縦枠62に係合されている。第一樹脂縦枠63の室内側には、仕上げ材としての第二樹脂縦枠66が配設されている。第二樹脂縦枠66は、金属縦枠62に対してビスなどの固定具を用いて取り付けられている。また、第一樹脂縦枠63の室内側は第二樹脂縦枠66に係合されている。
縦枠13Bは、躯体壁(不図示)に取り付けられた金属縦枠67と、金属縦枠67の室内側に配設された第三樹脂縦枠68と、を有している。
金属縦枠67は、室外側端部において内側方向に延設された室外側突片69と、該室外側突片69から室内側に所定距離離間した位置で内側方向に延設された室内側突片70と、を有している。室外側突片69は網戸31用の係合部として機能し、室内側突片70は内障子2Bの戸先框23と嵌合して気密性を確保する気密部として機能する。
内障子2Bが閉塞したときに、該内障子2Bの室内側で、金属縦枠67が露出する面を覆うように樹脂製の第三樹脂縦枠68が配設されている。第三樹脂縦枠68は、金属縦枠67に対してビスなどの固定具を用いて取り付けられている。第三樹脂縦枠68と第二樹脂縦枠66とは、左右方向に対向する位置に配設されている。
図2および図3に示すように、外障子2Aおよび内障子2Bに設けられる複層ガラス30は、室外側に配置される外ガラス32と室内側に配置される内ガラス33とをスペーサ34を介して一体に設けられている。本実施形態では、外ガラス32として耐熱結晶化ガラスを用いており、内ガラス33としてフロートガラスを用いている。つまり、本実施形態の複層ガラス30は、防火性能(耐火性能)を有している。
各框21~24には、それぞれ断面略コ字状のガラス保持溝25が形成されている。複層ガラス30の四辺の端部は、ガラス保持溝25内に嵌め込まれている。
以降、各框21~24について説明するが、外障子2Aと内障子2Bとでは召合せ框24以外は基本的に略同一の構造であるため、外障子2Aについて詳細に説明し、内障子2Bについては外障子2Aと異なる構成のみを説明する。
図2、図4に示すように、外障子2Aの上框21は、室外側上框71および室内側上框72を有している。室外側上框71は金属部材で形成されており、室内側上框72は樹脂部材で形成されている。室内側上框72は、室外側上框71に係合されている。なお、内障子2Bの上框21も外障子2Aと略同一の構造で構成されている。
室外側上框71は、室外側端部において上方に延設された室外側上方突片73と、下方に延設された室外側下方突片74と、を有している。室外側上方突片73と、室外側下方突片74と、の間には、室内側に延びる中空部75が形成されている。中空部75の内部には、金属製の補強芯材76が配設されている。補強芯材76は、上框21の長さ方向略全長に亘って配設されている。
室外側上框71は、室外側上方突片73から室内側に所定距離離間した位置で上方に延設された室内側上方突片77を有している。室外側上方突片73と室内側上方突片77との間には、上側が開放された凹部78が形成されている。凹部78には、室内側突片45が挿入配置され、外障子2Aを左右方向に案内可能に構成されている。室外側上方突片73の凹部78を向いた上端には、ゴムなどで形成されたパッキン79が取り付けられている。パッキン79は、室内側突片45に当接可能な大きさで形成されている。
室内側上框72は、室内側端部において壁状に形成された室内側壁面部80と、該室内側壁面部80から室外側に所定距離離間した位置に壁状に形成された室外側壁面部81と、を有している。室内側壁面部80と室外側壁面部81との間には、複数の中空部82が形成されている。室内側壁面部80において、中空部82の下側には下方に延設された室内側突片83を有している。
室外側下方突片74と室内側突片83とは略同じ高さに形成されており、室外側下方突片74と室内側突片83との間には下側が開放された凹部84が形成されている。凹部84の内部には複層ガラス30が嵌め込まれている。つまり、凹部84がガラス保持溝25として機能している。
複層ガラス30の保持構造について詳細に説明する。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル85が取り付けられている。グレージングチャンネル85は、室外側下方突片74および室内側突片83のそれぞれの先端部(下端部)と係合されている。
グレージングチャンネル85の上端面85aには、第一加熱発泡材86が配設されている。第一加熱発泡材86は、複層ガラス30の左右方向(幅方向)略全長に亘って配設されている。第一加熱発泡材86は、発泡方向が上下方向になるように配設されている。グレージングチャンネル85および第一加熱発泡材86を外側から覆うように金属製で断面略コ字状の第一ガラス保持金具87が配設されている。
第一ガラス保持金具87は、グレージングチャンネル85に嵌合可能な大きさで形成されており、凹部84内に配設されている。第一ガラス保持金具87の上端面87aには、第二加熱発泡材88が配設されている。第二加熱発泡材88は、複層ガラス30の左右方向(幅方向)略全長に亘って配設されている。第二加熱発泡材88は、発泡方向が上下方向になるように配設されている。
第一ガラス保持金具87および第二加熱発泡材88を外側から覆うように金属製で断面略コ字状の第二ガラス保持金具89が取り付けられている。第二ガラス保持金具89は、ビスなどの固定具90を用いて室外側上框71に支持固定されている。火災時における動き(隙間閉塞構造200)については後述する。
次に、図2、図10に示すように、外障子2Aの下框22は、室外側下框91および室内側下框92を有している。室外側下框91は金属部材で形成されており、室内側下框92は樹脂部材で形成されている。室内側下框92は、室外側下框91に係合されている。なお、内障子2Bの下框22も外障子2Aと略同一の構造で構成されている。
室外側下框91は、室外側端部において下方に延設された室外側下方突片93と、上方に延設された室外側上方突片94と、を有している。室外側下方突片93と、室外側上方突片94と、の間には、室内側に延びる中空部95が形成されている。中空部95の内部には、金属製の補強芯材96が配設されている。補強芯材96は、下框22の長さ方向略全長に亘って配設されている。
室外側下框91は、室外側下方突片93から室内側に所定距離離間した位置で下方に延設された室内側下方突片97を有している。室外側下方突片93と室内側下方突片97との間には、下側が開放された凹部98が形成されている。凹部98には、室内側突片56が挿入配置され、外障子2Aの戸車26と嵌合することで、外障子2Aを左右方向に案内可能に構成されている。室外側下方突片93の凹部98を向いた下端には、ゴムなどで形成されたパッキン99が取り付けられている。パッキン99は、室内側突片56と当接可能な大きさで形成されている。
室内側下框92は、室内側端部において壁状に形成された室内側壁面部100と、該室内側壁面部100から室外側に所定距離離間した位置に壁状に形成された室外側壁面部101と、を有している。室内側壁面部100と室外側壁面部101との間には、中空部102が形成されている。室内側壁面部100において、中空部102の上側には上方に延設された室内側突片103を有している。
室外側上方突片94と室内側突片103とは略同じ高さに形成されており、室外側上方突片94と室内側突片103との間には上側が開放された凹部104が形成されている。凹部104の内部には複層ガラス30が嵌め込まれている。つまり、凹部104がガラス保持溝25として機能している。
複層ガラス30の保持構造について詳細に説明する。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル105が取り付けられている。グレージングチャンネル105は、室外側上方突片94および室内側突片103のそれぞれの先端部(上端部)と係合されている。凹部104内には、グレージングチャンネル105を外側から覆うことができる金属製で断面略コ字状のガラス保持金具106が配設されている。
次に、図3に示すように、外障子2Aの戸先框23は、室外側戸先框111および室内側戸先框112を有している。室外側戸先框111は金属部材で形成されており、室内側戸先框112は樹脂部材で形成されている。室内側戸先框112は、室外側戸先框111に係合されている。なお、内障子2Bの戸先框23も外障子2Aと略同一の構造で構成されている。
以下の説明では、戸先框23において複層ガラス30から離間する方向(左右方向外側方向)を外方といい、複層ガラス30に近接する方向(左右方向内側方向)を内方という。
室外側戸先框111は、室外側端部において外方に延設された室外側外方突片113と、内方に延設された室外側内方突片114と、を有している。室外側外方突片113と、室外側内方突片114と、の間には、室内側に延びる中空部115が形成されている。中空部115の内部には、金属製の補強芯材116が配設されている。補強芯材116は、戸先框23の長さ方向略全長に亘って配設されている。
室外側戸先框111は、室外側外方突片113から室内側に所定距離離間した位置で外方に延設された室内側外方突片117を有している。室外側外方突片113と室内側外方突片117との間には、外方が開放された凹部118が形成されている。凹部118には、室内側突片65が挿入配置される。戸先框23と室内側突片65とが嵌合することで気密性を確保する気密部として機能する。室外側外方突片113の凹部118を向いた先端部(外方端部)には、ゴムなどで形成されたパッキン119が取り付けられている。パッキン119は、室内側突片65に当接可能な大きさで形成されている。
室内側戸先框112は、室内側端部において壁状に形成された室内側壁面部120と、該室内側壁面部120から室外側に所定距離離間した位置に壁状に形成された室外側壁面部121と、を有している。室内側壁面部120は、外障子2Aを開閉する際の手掛け部分になる箇所が室外側へ窪んだ凹状に形成されている。室内側壁面部120と室外側壁面部121との間には、中空部122が形成されている。室内側壁面部120において、中空部122の内側端部から内方に延設された室内側突片123を有している。
室外側内方突片114と室内側突片123とは略同じ高さに形成されており、室外側内方突片114と室内側突片123との間には内方が開放された凹部124が形成されている。凹部124の内部には複層ガラス30が嵌め込まれている。つまり、凹部124がガラス保持溝25として機能している。
複層ガラス30の保持構造について詳細に説明する。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル125が取り付けられている。グレージングチャンネル125は、室外側内方突片114および室内側突片123のそれぞれの先端部(内方端部)と係合されている。凹部124内には、グレージングチャンネル125を外側から覆うことができる金属製で断面略コ字状のガラス保持金具126が配設されている。
次に、図3に示すように、外障子2Aの召合せ框24Aは金属部材で形成されている。召合せ框24Aは、室外側端部において内方に延設された室外側内方突片131と、該室外側内方突片131から室内側に所定距離離間した位置で内方に延設された室内側内方突片132と、を有している。室外側内方突片131および室内側内方突片132の外方には上下方向に延びる中空部133が形成されている。中空部133の内部には、金属製の補強芯材134が配設されている。補強芯材134は、召合せ框24Aの長さ方向略全長に亘って配設されている。室外側内方突片131と室内側内方突片132との間には、内方が開放された凹部135が形成されている。凹部135の内部には複層ガラス30が嵌め込まれている。つまり、凹部135がガラス保持溝25として機能している。
複層ガラス30の保持構造について詳細に説明する。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル136が取り付けられている。グレージングチャンネル136は、室外側内方突片131および室内側内方突片132のそれぞれの先端部(内方端部)に係合されている。凹部135内には、グレージングチャンネル136を外側から覆うことができる金属製で断面略コ字状のガラス保持金具137が配設されている。
次に、図3に示すように、内障子2Bの召合せ框24Bは、室外側召合せ框141および室内側召合せ框142を有している。室外側召合せ框141は金属部材で形成されており、室内側召合せ框142は樹脂部材で形成されている。室内側召合せ框142は、室外側召合せ框141に係合されている。
室外側召合せ框141は、室外側端部において内方に延設された室外側内方突片143と、該室外側内方突片143から室内側に所定距離離間した位置で内方に延設された室内側内方突片144と、を有している。室外側内方突片143および室内側内方突片144の外方には上下方向に延びる中空部145が形成されている。中空部145の内部には、金属製の補強芯材146が配設されている。補強芯材146は、召合せ框24Bの長さ方向略全長に亘って配設されている。室外側内方突片143と室内側内方突片144との間には、内方が開放された凹部147が形成されている。凹部147の内部には複層ガラス30が嵌め込まれている。つまり、凹部147がガラス保持溝25として機能している。
室内側召合せ框142は、室内側において壁状に形成された室内側壁面部148と、室外側召合せ框141の外方を向く面141aを覆う壁状に形成された側方壁面部149と、を有している。室内側壁面部148と側方壁面部149とは、断面略L字状になるように連設されている。室内側壁面部148には、複数の中空部150が形成されている。
複層ガラス30の保持構造について詳細に説明する。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル152が取り付けられている。グレージングチャンネル152は、室外側内方突片143および室内側内方突片144のそれぞれの先端部(内方端部)と係合されている。凹部147内には、グレージングチャンネル152を外側から覆うことができる金属製で断面略コ字状のガラス保持金具153が配設されている。
上記したように構成された引き違いサッシAにおいて、火災時など高温状態に晒された際の引き違いサッシAの状態について説明する。以下の説明では、特に上框21について説明する。
通常の状態において、引き違いサッシAの上框21と複層ガラス30とは、図4に示すように、複層ガラス30が上框21のガラス保持溝25内に嵌め込まれた状態で保持されている。図4の状態において、火災が発生し、引き違いサッシAが高温環境に晒されると、上框21が経時的に熱変形する。一方、複層ガラス30の外ガラス32には耐熱結晶化ガラスが用いられており熱変形を起こさない。換言すると、上框21と外ガラス32との熱による変形挙動が異なっている。その結果、図5に示すように、複層ガラス30と上框21との間に隙間Sが生じる。
本実施形態では、ガラス保持金具として第一ガラス保持金具87および第二ガラス保持金具89の二つのガラス保持金具を用いている。また、第一ガラス保持金具87は、複層ガラス30および上框21に固定されていないため、上框21が熱変形した際に、隙間Sを閉塞する位置に移動することができる。さらに、複層ガラス30と第一ガラス保持金具87との間に第一加熱発泡材86を配設し、第一ガラス保持金具87と第二ガラス保持金具89との間に第二加熱発泡材88を配設しているため、より確実に隙間Sを閉塞することができる。これらの構成が隙間閉塞構造200として機能することにより、防火ガラスとして耐熱結晶化ガラスを用いた場合であっても防火性能(耐火性能)を確保することができる。
本実施形態によれば、耐熱結晶化ガラスを外ガラス32に用いた複層ガラス30と、該複層ガラス30の上端を保持する上框21と、を備えた引き違いサッシAにおいて、複層ガラス30と上框21との間に、加熱発泡材86,88を有する隙間閉塞構造200が設けられている。この構成によれば、火災時において、複層ガラス30と上框21とが異なる変形をすることで、複層ガラス30と上框21との間に隙間Sが形成されたとしても、加熱発泡材86,88を有する隙間閉塞構造200により当該隙間Sを確実に閉塞させることができる。
また、本実施形態の隙間閉塞構造200は、複層ガラス30の上端に配設されたグレージングチャンネル85を覆うように取り付けられた第一ガラス保持金具87と、上框21に固定されるとともに、第一ガラス保持金具87を覆うように取り付けられた第二ガラス保持金具89と、を有している。この構成によれば、隙間閉塞構造200が、第一ガラス保持金具87および第二ガラス保持金具89を設けるだけで簡易に構成することができる。
また、本実施形態の隙間閉塞構造200は、第一ガラス保持金具87と第二ガラス保持金具89とが連結されておらず、第一ガラス保持金具87はいずれの部材にも連結されてない。この構成によれば、火災時において、複層ガラス30と上框21とが異なる変形をすることで、複層ガラス30と上框21との間に隙間Sが形成されたとしても第一加熱発泡材86で複層ガラス30と第一ガラス保持金具87との隙間を閉塞し、第二加熱発泡材88で第一ガラス保持金具87と第二ガラス保持金具89との隙間を閉塞することができる。結果として、複層ガラス30と上框21との隙間Sを確実に閉塞することができる。
さらに、本実施形態では防火用ガラス(外ガラス32)が耐熱結晶化ガラスで構成されているため、網入りガラスのように経年的にひび割れが生じるのを防止できる。また、網が入っていないため、意匠性が向上するとともに、視認性の向上も図ることができる。
そして、本実施形態の引き違いサッシAは高さが2700mmのものを採用しており、階高が大きく、窓面積(高さ)を大きく確保したい場合にも好適に採用することができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係る防火用建具について説明する。本実施形態では、建築物の開口部に設けられる防火用の引き違いサッシについて、図面に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第一実施形態と隙間閉塞構造(上框周辺の構造)が異なるのみであるから、当該箇所のみ説明をし、他の構成については説明を省略する。また、第一実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図6に示すように、外障子2Aの上框21は、室外側上框71および室内側上框72を有している。室外側上框71は金属部材で形成されており、室内側上框72は樹脂部材で形成されている。室内側上框72は、室外側上框71に係合されている。なお、内障子2Bの上框21も外障子2Aと略同一の構造で構成されている。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル85が取り付けられている。グレージングチャンネル85は、室外側下方突片74および室内側突片83のそれぞれの先端部と係合されている。グレージングチャンネル85を外側から覆うように金属製で断面略コ字状の第一ガラス保持金具161が取り付けられている。
第一ガラス保持金具161は、グレージングチャンネル85に嵌合するように取り付けられている。また、第一ガラス保持金具161を外側から覆うように金属製で断面略コ字状の第二ガラス保持金具162が取り付けられている。第二ガラス保持金具162は、ビスなどの固定具90を用いて室外側上框71に連結されている。
第一ガラス保持金具161と第二ガラス保持金具162とは蝶番163を介して連結されている。つまり、第一ガラス保持金具161は、蝶番163を軸中心として第二ガラス保持金具162に対して回動可能に構成されている。本実施形態では、蝶番163は、第一ガラス保持金具161および第二ガラス保持金具162における室内側の下方端部に設けられている。なお、蝶番163の代わりに、第一ガラス保持金具161と第二ガラス保持金具162とを蝶番163と略同じ位置でアルミテープにより連結する構成を採用してもよい。要は、第二ガラス保持金具162に対して第一ガラス保持金具161が回動して下方に移動できる構成であればよい。
第一ガラス保持金具161と第二ガラス保持金具162との間には、加熱発泡材164が配設されている。加熱発泡材164は、複層ガラス30の左右方向(幅方向)略全長に亘って配設されている。加熱発泡材164は、発泡方向が上下方向になるように配設されている。本実施形態では、加熱発泡材164は、第二ガラス保持金具162の下面に貼着されている。上記構成が、隙間閉塞構造300として構成されている。
上記のように構成された引き違いサッシAにおいて、火災時など高温状態に晒された際の引き違いサッシAの状態について説明する。以下の説明では、特に上框21について説明する。
通常の状態において、引き違いサッシAの上框21と複層ガラス30とは、図6に示す状態で保持されている。図6の状態において、火災が発生し、引き違いサッシAが高温環境に晒されると、上框21が経時的に熱変形する。一方、複層ガラス30の外ガラス32には耐熱結晶化ガラスが用いられており熱変形を起こさない。その結果、図7に示すように、複層ガラス30と上框21との間に隙間Sが生じる。
本実施形態では、ガラス保持金具として第一ガラス保持金具161および第二ガラス保持金具162の二つのガラス保持金具を用いている。また、第一ガラス保持金具161は、複層ガラス30に固定されておらず、第二ガラス保持金具162と蝶番163を介して連結されているため、上框21が熱変形した際に、隙間Sを閉塞する位置に移動することができる。つまり、第一ガラス保持金具161が蝶番163を介して回動することにより、複層ガラス30の上端面に当接する位置に移動して隙間Sを塞ぐ。さらに、第一ガラス保持金具161と第二ガラス保持金具162との間に加熱発泡材164を配設しているため、より確実に隙間Sを閉塞することができる。これらの構成が隙間閉塞構造300として機能することにより、防火ガラスとして耐熱結晶化ガラスを用いた場合であっても防火性能(耐火性能)を確保することができる。
(変形例)
以下、本発明の第二実施形態の変形例に係る防火用建具について説明する。なお、本変形例は、第二実施形態と隙間閉塞構造(上框周辺の構造)が異なるのみであるから、当該箇所のみ説明をし、他の構成については説明を省略する。
図8に示すように、外障子2Aの上框21は、室外側上框71および室内側上框72を有している。室外側上框71は金属部材で形成されており、室内側上框72は樹脂部材で形成されている。室内側上框72は、室外側上框71に係合されている。なお、内障子2Bの上框21も外障子2Aと略同一の構造で構成されている。
複層ガラス30の周縁部には、ゴムなどで形成された断面略コ字状のグレージングチャンネル85が取り付けられている。グレージングチャンネル85は、室外側下方突片74および室内側突片83のそれぞれの先端部と係合されている。グレージングチャンネル85の一部を外側から覆うように金属製で断面略L字状の第一ガラス保持金具171が取り付けられている。
第一ガラス保持金具171は、グレージングチャンネル85の上方に配設されている。また、第一ガラス保持金具171を外側から覆うように金属製で断面略L字状の第二ガラス保持金具172が取り付けられている。第二ガラス保持金具172は、ビスなどの固定具90を用いて室外側上框71に連結されている。
第一ガラス保持金具171と第二ガラス保持金具172とは蝶番173を介して連結されている。つまり、第一ガラス保持金具171は、蝶番173を軸中心として第二ガラス保持金具172に対して回動可能に構成されている。本実施形態では、蝶番173は、第一ガラス保持金具171および第二ガラス保持金具172における室内側の端部に設けられている。なお、蝶番173の代わりに、第一ガラス保持金具171と第二ガラス保持金具172とを蝶番173と略同じ位置でアルミテープにより連結する構成を採用してもよい。要は、第二ガラス保持金具172に対して第一ガラス保持金具171が回動して下方に移動できる構成であればよい。
第一ガラス保持金具171と第二ガラス保持金具172との間には、加熱発泡材174が配設されている。加熱発泡材174は、複層ガラス30の左右方向(幅方向)略全長に亘って配設されている。加熱発泡材174は、発泡方向が上下方向になるように配設されている。本実施形態では、加熱発泡材174は、第二ガラス保持金具172に貼着されている。上記構成が、隙間閉塞構造400として構成されている。
上記のように構成された引き違いサッシAにおいて、火災時など高温状態に晒された際の引き違いサッシAの状態について説明する。以下の説明では、特に上框21について説明する。
通常の状態において、引き違いサッシAの上框21と複層ガラス30とは、図8に示す状態で保持されている。図8の状態において、火災が発生し、引き違いサッシAが高温環境に晒されると、上框21が経時的に熱変形する。一方、複層ガラス30の外ガラス32には耐熱結晶化ガラスが用いられており熱変形を起こさない。その結果、図9に示すように、複層ガラス30と上框21との間に隙間Sが生じる。
本実施形態では、ガラス保持金具として第一ガラス保持金具171および第二ガラス保持金具172の二つのガラス保持金具を用いている。また、第一ガラス保持金具171は、複層ガラス30に固定されておらず、第二ガラス保持金具172と蝶番173を介して連結されているため、上框21が熱変形した際に、隙間Sを閉塞する位置に移動することができる。つまり、第一ガラス保持金具171が蝶番173を介して回動することにより、複層ガラス30の上端面に当接する位置に移動して隙間Sを塞ぐ。さらに、第一ガラス保持金具171と第二ガラス保持金具172との間に加熱発泡材174を配設しているため、より確実に隙間Sを閉塞することができる。これらの構成が隙間閉塞構造400として機能することにより、防火ガラスとして耐熱結晶化ガラスを用いた場合であっても防火性能(耐火性能)を確保することができる。
本実施形態においても、第一実施形態と略同様の作用効果を得ることができる。また、隙間閉塞構造300,400では、第一ガラス保持金具161,171が蝶番163,173を中心に回動し、常に複層ガラス30の上面に当接するように移動させることができる。また、上記変形例においては、複層ガラス30と干渉しづらい位置に蝶番173を配設することができるため、納まりがよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述の実施形態及び各変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、上述の実施形態では、引き違いサッシの高さとして2700mmを想定した場合の説明をしたが、建具の大きさに制約は無く、どのようなサイズの建具にも採用することができる。
また、上記実施形態では、アルミ樹脂複合サッシを用いて説明したが建具の種類はこれ以外であってもよい。
また、上記実施形態では、外ガラスに耐熱結晶化ガラスを用いたが、従来から用いられている網入りガラスを用いてもよい。
また、上記実施形態では、第一ガラス保持金具と第二ガラス保持金具の2つのガラス保持金具(二段重ね)を用いた場合の説明をしたが、3つ以上のガラス保持金具を重ねるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、上框の隙間閉塞構造に加熱発泡材を配置した説明をしたが、それ以外の箇所にも適宜加熱発泡材を配設してもよい。
そして、上記第二実施形態では、室内側に蝶番を設けた場合の説明をしたが、蝶番は室外側に設けてもよい。
21 上框
32 外ガラス(防火用ガラス)
85 グレージングチャンネル
86 第一加熱発泡材(加熱発泡材)
87 第一ガラス保持金具
88 第二加熱発泡材(加熱発泡材)
89 第二ガラス保持金具
161 第一ガラス保持金具
162 第二ガラス保持金具
163 蝶番(回動手段)
164 加熱発泡材
171 第一ガラス保持金具
172 第二ガラス保持金具
173 蝶番(回動手段)
174 加熱発泡材
200,300,400 隙間閉塞構造
A 引き違いサッシ(防火用建具)

Claims (4)

  1. 防火用ガラスと、
    該防火用ガラスの上端を保持する上框と、を備えた防火用建具において、
    前記防火用ガラスと前記上框との間に、少なくとも加熱発泡材を有する隙間閉塞構造が設けられており、
    前記隙間閉塞構造は、
    前記防火用ガラスの上端に配設されたグレージングチャンネルを覆うように取り付けられた第一ガラス保持金具と、
    前記上框に固定されるとともに、前記第一ガラス保持金具を覆うように取り付けられた第二ガラス保持金具と、を有し、
    前記加熱発泡材は、前記防火用ガラスの左右方向略全長に亘って配設されており、
    前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具とが連結されておらず、
    前記第一ガラス保持金具は、断面略コ字状に形成され、
    前記防火用ガラスと前記第一ガラス保持金具との間に配設された第一加熱発泡材と、
    前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具との間に配設された第二加熱発泡材と、を有していることを特徴とする防火用建具。
  2. 前記防火用ガラスが耐熱結晶化ガラスである請求項1に記載の防火用建具。
  3. 高さが2400mm以上である請求項1または請求項に記載の防火用建具。
  4. 防火用ガラスと、
    該防火用ガラスの上端を保持する上框と、を備えた防火用建具において、
    前記防火用ガラスと前記上框との間に、少なくとも加熱発泡材を有する隙間閉塞構造が
    設けられており、
    前記隙間閉塞構造は、
    前記防火用ガラスの上端に配設されたグレージングチャンネルを覆うように取り付けられた第一ガラス保持金具と、
    前記上框に固定されるとともに、前記第一ガラス保持金具を覆うように取り付けられた第二ガラス保持金具と、を有し、
    前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具とが回動手段で連結され、
    前記第一ガラス保持金具と前記第二ガラス保持金具との間に前記加熱発泡材が配設されている防火用建具。
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