JP7323355B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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本発明は、映像を配信する技術に関する。
特許文献1には、競争路の両サイドに多数設置されたネットワークカメラが撮影した動画と、選手が持つ移動端末が測定した位置情報とがクラウドサーバーに伝送され、動画受信端末が、特定の選手が位置しているエリアにあるネットワークカメラが撮影した動画をリアルタイムに切り替えて表示する技術が開示されている。
特開2017-212665号公報
例えばゴルフ及びマラソン等のスポーツでは、選手が競技を行うエリア又はその近辺を選手以外の人が通り掛かることがある。ゴルフであれば、試合中に観客として通り掛かることもあれば、試合とは別の日にプレイヤーとして通り掛かることもある。その際に、自分がいる位置の近くで行われたプレーの映像を観ることができると、目の前の現実の景色と映像とを見比べることができ、臨場感を向上させたり自分のプレーの参考になったりする。
そこで、本発明は、スポーツが行われるエリアにいるユーザに自分のいる位置に関連するプレーの映像を視聴させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、前記表示端末においてユーザが映像の配信を指示すると、蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で前記指示よりも過去に撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との関係が前記条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、当該複数の映像に対して、前記映像の配信の指示があった時点において前記競技における選手の順位が良い順番に優先順位を決定し、当該優先順位に従って前記複数の映像を前記表示端末に表示させる情報処理装置を提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、前記蓄積部は、前記特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手が行っている競技のレベルに対応付けて蓄積し、前記表示制御部は、蓄積された前記映像のうち、取得された前記表示端末の位置において開催されている競技とレベルが共通する競技が行われた位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表示させる情報処理装置を提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、前記蓄積部は、前記特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の競技者としての属性に対応付けて蓄積し、前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との関係が前記条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、当該表示端末に対応付けられたユーザと前記属性が共通する選手の映像を優先して前記表示端末に表示させる情報処理装置を提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、前記スポーツが行われるエリアの各位置を前記ユーザが通過する目標時刻が定められており、前記表示制御部は、前記表示端末の位置の取得時刻が当該位置を通過する前記目標時刻以前である場合に前記映像を前記表示端末に表示させる情報処理装置を提供する。
また、本発明においては、前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との近接
度が所定の基準以上となる位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表
示させてもよい。
また、本発明においては、前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置と競技上
の特徴が共通する位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表示させて
もよい。
また、本発明においては、前記蓄積部は、前記特定の選手を継続的に撮影する映像を撮
影時の気象条件に対応付けて蓄積し、前記表示制御部は、蓄積された前記映像のうち、取
得された前記表示端末の位置と撮影時の気象条件が共通する位置を前記条件が満たされる
位置として、前記選手の映像を表示させてもよい。
また、本発明においては、前記表示端末に対応付けられたユーザの前記スポーツの視聴
履歴に基づき当該ユーザが視聴する可能性が高い映像を判定する判定部を備え、前記表示
制御部は、取得された前記表示端末の位置との関係が前記条件を満たす位置にいる選手の
映像が複数ある場合、判定された前記可能性が高い映像ほど優先して前記表示端末に表示
させてもよい。
また、本発明においては、前記表示端末に表示された選手が次のプレーを行った位置を示す位置情報を前記表示端末に出力する出力部を備えていてもよい。
本発明によれば、スポーツが行われるエリアにいるユーザに自分のいる位置に関連するプレーの映像を視聴させることができる。
実施例に係る映像配信システムの全体構成の一例を表す図 サーバ装置のハードウェア構成の一例を表す図 カメラのハードウェア構成の一例を表す図 表示装置のハードウェア構成の一例を表す図 各装置が実現する機能構成を表す図 アドレス状態の選手の後ろからの映像の一例を表す図 カメラと選手との位置関係の一例を表す図 撮影対象テーブルの一例を表す図 記憶された選手データの一例を表す図 表示された操作子画像の一例を表す図 表示された選手の映像の一例を表す図 配信処理における各装置の動作手順の一例を表す図 特徴位置リストの一例を表す図
[1]実施例
以下、本発明に係る映像配信システムの実施例について図面を参照して説明する。図面に表す同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1は実施例に係る映像配信システム1の全体構成を表す。映像配信システム1は、スポーツの映像を配信するシステムであり、特に、選手が移動しながら競技を行うスポーツの映像を配信する。
上記のスポーツには、例えばマラソンのように複数の選手が一斉にスタートしてゴールを目指して移動するスポーツの他に、ゴルフのように各選手が順番にスタートしてそれぞれ移動しながらプレー(競技)を行うスポーツ等がある。本実施例では、映像配信システム1がゴルフの試合においてプレーする選手の映像を配信する例を説明する。
映像配信システム1は、ネットワーク2と、サーバ装置10と、複数のカメラ20と、ユーザ端末30とを備える。ネットワーク2は、移動体通信網及びインターネット等を含む通信システムであり、自システムにアクセスする装置同士のデータのやり取りを中継する。ネットワーク2には、サーバ装置10が有線通信で(無線通信でもよい)アクセスし、カメラ20及びユーザ端末30が無線通信でアクセスしている。
カメラ20は、カメラマンによって操作され、上記スポーツ(本実施例ではゴルフ)に参加する複数の選手のうちの特定の選手を継続して撮影する。カメラ20は、無線通信で映像データを送信するため、カメラマンと共に選手に付いてゴルフ場内を自由に移動することができる。本実施例では、カメラ20の台数が十分に足りていて、プレー中の各選手にそれぞれ1台のカメラ20が付いて映像を撮影するものとする。
複数のカメラ20は、撮影した映像を示す映像データをサーバ装置10にそれぞれ送信する。サーバ装置10は、送信されてきた複数の映像データが示す複数の選手の映像を蓄積し、蓄積した映像のうちのいずれかの選手の映像をユーザ端末30に配信する処理を行う。サーバ装置10は本発明の「情報処理装置」の一例である。ユーザ端末30は、ユーザによって持ち運ばれる端末であり、例えばスマートフォン又はタブレット端末等である。
ユーザ端末30は、映像を表示する機能を備え、サーバ装置10から配信される選手の映像を表示する。ユーザ端末30は本発明の「表示端末」の一例である。本実施例では、ユーザ端末30が、選手が競技を行っている又は行ったゴルフ場に持ち込まれている場合を説明する。ユーザ端末30は、自端末の位置をサーバ装置10に通知する。サーバ装置10は、蓄積した各選手の映像のうち、通知された位置に関係する選手(詳しくは後述する)の映像をユーザ端末30に配信する。
例えば、本開示の一実例におけるサーバ装置10、複数のカメラ20及びユーザ端末30の各装置は、本開示の情報処理を行うコンピュータとして機能してもよい。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。各装置のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
図2はサーバ装置10のハードウェア構成の一例を表す。サーバ装置10は、物理的には、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信装置14と、バス15などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。プロセッサ11は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ11は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
サーバ装置10における各機能は、 プロセッサ11、メモリ12などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ11が演算を行い、通信装置14による通信を制御したり、メモリ12及びストレージ13におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ11は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ11は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、ベースバンド信号処理部、呼処理部などは、プロセッサ11によって実現されてもよい。
また、プロセッサ11は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ13及び通信装置14の少なくとも一方からメモリ12に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施例において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。
例えば、サーバ装置10の各機能は、メモリ12に格納され、プロセッサ11において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ11によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ11により同時又は逐次に実行されてもよい。 プロセッサ11は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ12は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ12は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ12は、本開示の一実施の形態に係る情報処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ13は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ13は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ12及びストレージ13の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置14は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。また、プロセッサ11、メモリ12などの各装置は、情報を通信するためのバス15によって接続される。バス15は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
図3はカメラ20のハードウェア構成の一例を表す。カメラ20は、物理的には、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信装置24と、撮影装置25と、センサ装置26と、入力装置27と、バス28などの部品を含むコンピュータ装置として構成されてもよい。通信装置24は、映像データを無線通信でサーバ装置10に送信するため、十分に高速な無線通信性能を有することが望ましい。撮影装置25は、選手達の映像を撮影するためのハードウェアであり、例えば業務用デジタルビデオカメラと同等の性能を有するビデオカメラである。
センサ装置26は、撮影している選手の競技の状況(本実施例ではプレー状況)に関係する値を測定するセンサ群を有する装置である。センサ装置26は、例えば、カメラ位置(自カメラの位置を表す緯度及び経度)を測定する位置センサと、カメラ方向(自カメラの光軸が向く方位)を測定する方向センサとを備える。センサ装置26の測定値とプレー状況との関係については後述する。入力装置27は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)であり、カメラマンによる入力操作を受け付ける。
図4はユーザ端末30のハードウェア構成の一例を表す。ユーザ端末30は、物理的には、プロセッサ31と、メモリ32と、ストレージ33と、通信装置34と、表示装置35と、入力装置36と、センサ装置37と、バス38などの部品を含むコンピュータ装置として構成されてもよい。表示装置35は、表示面351を有し、サーバ装置10から配信される映像を表示面351に表示するハードウェアである。
入力装置36は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。また、入力装置36は、リモコンの操作による入力も受け付ける。なお、表示装置35及び入力装置36が一体となったタッチスクリーンにより映像の表示及び入力の受け付けが行われてもよい。センサ装置37は、自端末の位置を測定する位置センサを備える。
また、サーバ装置10、複数のカメラ20及びユーザ端末30は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ11等は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
映像配信システム1が備える各装置における各機能は、各々のプロセッサ、メモリなどのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサが演算を行い、各々の通信装置による通信を制御したり、メモリ及びストレージにおけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
図5は各装置が実現する機能構成を表す。サーバ装置10は、映像蓄積部101と、指示受付部102と、映像特定部103と、集計部104と、映像配信部105とを備える。カメラ20は、撮影部201と、測定部202と、入力受付部203と、送信部204とを備える。なお、図1に表す複数のカメラ20は、いずれも図5に表す各部を備える。ユーザ端末30は、操作受付部301と、測定部302と、映像表示部303とを備える。
カメラ20の撮影部201は映像を撮影する機能である。本実施例では、カメラマンは、自分が撮影する対象の選手が決まっていて、撮影対象の選手を少なくとも1番ホールを開始してから18番ホールを終了するまで撮影し続けるよう指示されているものとする(練習場及びホールアウト後のインタビューを含んでもよい)。その結果、撮影部201は、ゴルフをプレー中の複数の選手のうちの特定の選手を継続して撮影することになる。撮影部201は、撮影した映像と撮影時刻とを示す映像データを送信部204に供給する供給処理を、撮影処理と並行して行う。
測定部202は、撮影部201により撮影される選手のプレー状況に関係する値を測定する。測定部202は、具体的には、上述したカメラ位置及びカメラ方向を、一定の時間間隔(例えば1秒毎)で繰り返し測定する。カメラマンは、上述したとおり撮影対象の選手と共に移動しながら撮影を行う。カメラマンは、移動の際には、自分と選手との距離(以下「撮影距離」と言う)が概ね一定となるように指示されているものとする。
撮影距離としては、選手がショットを打つときに邪魔にならず且つなるべく近い距離(5~10m程度)が定められる。撮影距離が一定になることで、カメラ位置及びカメラ方向から、選手のプレー位置(プレーしている位置)が算出可能となっている。また、カメラマンは、選手がボールを打つ際(ショット時)には、ボールを打とうとしている選手の後ろに立って映像を撮影するよう指示されているものとする。
図6はアドレス状態の選手P1の後ろからの映像の一例を表す。選手P1は、右打ちであり、飛球線方向A1に向けてボールを打つためのアドレスをしている。カメラマンは、選手P1の両肩を結んだ線、両足を結んだ線及びクラブフェースの向き等から飛球線方向A1を判断し、選手P1の飛球線方向A1とは反対方向側に立って映像を撮影する。
図7はカメラ20と選手P1との位置関係の一例を表す。図7の例では、ショット時の選手P1から撮影距離L1だけ離れたカメラ20が飛球線方向A1の映像を撮影している。選手P1の後ろからカメラ20を飛球線方向A1に向けることで、選手の打ちたい方向がカメラ方向によって表されることになる。測定部202は、カメラ位置及びカメラ方向の測定結果と測定時刻とを示す測定データを送信部204に供給する供給処理を、測定処理と並行して行う。
また、カメラマンは、カメラ20に対して、選手が特定の状態になったときに特定の操作を行うよう指示されているものとする。特定の状態とは、例えば、ボール位置に到着してボールのライ、打ち出す方向及びクラブの番手等を確認するショットの準備に入った状態(準備状態)、アドレスに入った状態(打球状態)、ショットが完了して歩き始めた状態(移動状態)等である。なお、他の選手のショットを待つ状態は準備状態に含まれるものとする。
入力受付部203は、撮影対象の選手が打球状態等の特定の状態になったことを表す操作を受け付ける。カメラ20の入力装置27は、各状態に対応するボタン(準備ボタン、打球ボタン、移動ボタン)を有している。入力受付部203は、例えば準備ボタンが押されると、撮影対象の選手がショットの準備をする状態になったことと、現在時刻とを示す状態データを送信部204に供給する。以上のとおり、送信部204には、映像データ、測定データ及び状態データが供給されてくる。
送信部204は、各部から供給されたデータに自カメラを識別するカメラID(Identification)を付加して、撮影対象の選手に関する選手データとしてサーバ装置10に送信する。映像配信システム1においては、各選手の選手IDが定められており、選手を撮影するカメラ20のカメラIDと、その選手の選手IDとを対応付けた撮影対象テーブルがサーバ装置10に記憶されている。
図8は撮影対象テーブルの一例を表す。図8に表す撮影対象テーブルでは、「A001」、「A002」及び「A003」という選手IDに、「C001」、「C002」及び「C003」というカメラIDがそれぞれ対応付けられている。なお、各IDはあくまで一例であり、同じ番号のIDを対応付ける必要はない。また、選手IDではなく例えば選手名をそのままカメラIDに対応付けてもよい。
サーバ装置10の映像蓄積部101は、複数のカメラ20からそれぞれ送信されてきた複数の選手データを取得して、取得した各選手データを、各選手データが示すカメラIDに対応する選手IDに対応付けて記憶する。
図9は記憶された選手データの一例を表す。図9の例では、例えば「A001」という選手IDに、「M1001」というデータ名の映像と、「T1001」という撮影時刻と、「P1001」というカメラ位置と、「θ1001」というカメラ方向とが対応付けて記憶されている。
同様に、他の撮影時刻にもカメラ位置及びカメラ方向が対応付けて記憶されており、他の選手IDにも映像、撮影時刻、カメラ位置及びカメラ方向が対応付けて記憶されている。撮影時刻、カメラ位置及びカメラ方向は、各撮影時刻における選手のプレー位置を表している(プレー位置は、カメラ位置及びカメラ方向と、上述した撮影距離によって表される)。
図9に表すように、映像蓄積部101は、選手データを選手IDに対応付けて記憶することで、記憶した選手データが示す映像、すなわち、選手IDにより識別される特定の選手を継続的に撮影する映像を、その選手の位置に対応付けて蓄積する。映像蓄積部101は本発明の「蓄積部」の一例である。映像蓄積部101に蓄積された映像は、ユーザ端末30へのユーザの操作に基づいて配信される。
ユーザ端末30の操作受付部301は、映像の配信に関する操作を受け付ける。操作受付部301は、例えば、映像配信アプリの画面に操作子画像を表示して、操作を受け付ける。
図10は表示された操作子画像の一例を表す。図10の例では、操作受付部301は、「現在位置に関係する映像を配信しますか?」という文字列と、はいボタンB1とを表示面351に表示させている。
操作受付部301は、はいボタンB1への操作を、自端末の位置に関係する選手の映像の配信を指示するための配信指示操作として受け付ける。操作受付部301は、配信指示操作を受け付けると、自端末の位置の測定を測定部302に要求する。測定部302は、操作受付部301からの要求を受け取ると、センサ装置37を動作させて自端末の位置を測定する。
測定部302は、測定した位置を操作受付部301に通知する。操作受付部301は、配信指示操作、自装置の装置ID及び通知された位置を示す操作データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の指示受付部102は、送信されてきた操作データが示す操作に対応する指示を映像の配信に関する指示として受け付ける。その際、指示受付部102は、送信されてきた操作データが示す位置を、配信の指示をしてきたユーザ端末30の位置として取得する。指示受付部102は本発明の「取得部」の一例である。
指示受付部102は、操作データが示す配信指示操作に対応する指示として、取得した位置に関係する選手の映像の配信の開始指示を受け付ける。指示受付部102は、配信の開始指示を受け付けると、操作データが示す装置ID及び取得した位置を映像特定部103に供給する。映像特定部103は、映像蓄積部101に蓄積された選手の映像の中から、配信開始を指示してきたユーザ端末30に配信すべき映像を特定する。
映像特定部103は、蓄積された選手の映像のうち、取得されたユーザ端末30の位置との関係が所定の条件(以下「位置条件」と言う)を満たす位置で撮影された選手の映像を、配信すべき映像として特定する。本実施例では、映像特定部103は、取得されたユーザ端末30の位置との近接度が所定の基準以上となる位置を、位置条件が満たされる位置として、配信すべき映像を特定する。
近接度とは、例えば、単純に2つの位置の直線距離によって表される近接の度合いである。その場合、直線距離が短くなるのに比例して近接度が高くなる。映像特定部103は、例えば取得されたユーザ端末30の位置との直線距離が閾値(例えば5m又は10m程度)未満となる位置を、近接度が所定の基準以上となり位置条件を満たすと判断する。
映像特定部103は、映像蓄積部101に蓄積されているカメラ位置及びカメラ方向から各撮影時刻におけるプレー位置を算出する。映像特定部103は、算出した位置のうち位置条件を満たすと判断した位置に対応する選手ID及び撮影時刻が示す選手の映像、すなわち、位置条件を満たすと判断した位置で撮影された選手の映像を、配信すべき映像として特定する。
具体例を挙げて説明する。例えばユーザがゴルフの試合の観戦中に、大きなバンカーの近くを通り掛かったとする。そのバンカーでこれまでにプレーされた映像を観たい場合、ユーザは、ユーザ端末30に配信指示操作を行う。ユーザ端末30からは配信開始の指示と共に自端末の位置がサーバ装置10に通知される。映像特定部103は、ユーザ端末30の位置との直線距離が閾値未満となる位置、すなわち、バンカー又はバンカーの周辺で行われたプレーの映像を、配信すべき映像として特定する。
ユーザ端末30の位置によっては、複数の映像が位置条件を満たす場合がある。その場合、映像特定部103は、例えば各映像の優先順位を決定し、決定した優先順位が高い映像から順番に配信すべき映像として特定する。映像特定部103は、例えば、映像に映っている選手の順位に応じて優先順位を決定する。ゴルフは、競技中も各選手の順位の途中経過が表されるスポーツであり、各選手のスコア(打数)によって順位が表される。
集計部104は、各選手のスコアを集計する。ゴルフ中継においては、各組の選手に同行して、ショットの度に各選手のスコアを数えて中継本部に連絡するスコアラーと呼ばれるボランティアが活動している。中継本部の担当者は、スコアの連絡を受けると、本部に用意されたスコア入力用の端末に各選手のスコアを入力する。スコア入力用の端末は、入力されたスコア、プレーされたホール及び選手IDを示すスコアデータをサーバ装置10に送信する。
集計部104は、送信されてきたスコアデータが示す各ホールのスコアを各選手について合計し、合計スコア、プレー中のホール、順位及び選手IDを各選手について示す集計データを生成する。映像特定部103は、上記のとおり複数の映像が位置条件を満たした場合、集計部104が生成した集計データを参照し、現時点の順位が良い選手から順番に優先順位を決定し、決定した優先順位が高い映像から順番に配信すべき映像として特定する。
映像特定部103は、特定した配信すべき映像に対応する選手ID及び撮影時刻と、映像の配信開始を指示してきたユーザ端末30の装置IDとを映像配信部105に供給する。映像配信部105は、選手ID、撮影時刻及び装置IDが供給されると、供給された選手ID及び撮影時刻に対応付けられた映像データを映像蓄積部101から読み出し、装置IDと共に映像配信部105に供給する。
映像配信部105は、供給された映像データ、すなわち、配信開始を指示してきたユーザ端末30の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像を、同じく供給された装置IDのユーザ端末30(配信開始を指示してきたユーザ端末30のこと)に送信する。映像配信部105は、以上のとおり映像データを送信することで、映像特定部103が特定した映像をユーザ端末30に対して配信する。
ユーザ端末30の映像表示部303は、サーバ装置10から配信されてきた映像を自装置の表示面351に表示する。
図11は表示された選手の映像の一例を表す。図11の例では、選手F1がバンカーD1からグリーンを狙うショットを打つ映像E1が表示されている。バンカーD1は、観客エリアに位置するユーザ端末30の近くにあるバンカーである。
映像E1は、ユーザが図10で述べた配信指示操作を行ったときに撮影された映像ではなく、それよりも過去に撮影された映像である。つまり、ユーザは、現実に目の前にあるバンカーD1に誰もいなくても、バンカーD1から過去(配信指示操作が行われた日と同じ日の場合もあれば、別の日の場合もある)に選手がショットしたときの映像を観ることができる。
以上のとおり、映像配信部105は、映像蓄積部101に蓄積された映像のうち、指示受付部102により取得されたユーザ端末30の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像を、そのユーザ端末30に表示させる。映像配信部105は本発明の「表示制御部」の一例である。本実施例では、映像配信部105は、取得されたユーザ端末30の位置との近接度が所定の基準以上となる位置を、位置条件が満たされる位置として、選手の映像を表示させる。
映像配信部105は、ユーザが特に何も操作をしなければ、バンカーショットの後も選手F1の映像E1を表示させ続ける。映像表示部303は、映像E1と共に、停止ボタンB2と、切替ボタンB3とを表示する。操作受付部301は、停止ボタンB2への操作を、配信の終了を指示するための終了操作として受け付ける。配信の終了操作が受け付けられると、サーバ装置10の指示受付部102が配信の終了指示を受け付け、映像配信部105が映像E1の配信を終了する。
また、操作受付部301は、切替ボタンB3への操作を、自端末の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された他の映像に切り替える操作(映像の切替操作)として受け付ける。操作受付部301は、受け付けた映像の切替操作を示す操作データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の指示受付部102は、送信されてきた操作データが示す映像の切替操作に対応する指示として、映像の切替指示を受け付ける。
映像特定部103は、映像の切替指示が受け付けられると、上記のとおり位置条件を満たした複数の映像に対して決定した優先順位が映像E1の次に高い映像を、配信すべき映像として特定する。映像配信部105は、切替ボタンB3への操作が行われる度に、順次特定される映像をユーザ端末30に表示させる。ユーザは、切替ボタンB3への操作を繰り返すことで、ユーザ端末30の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された映像をいくつも観ることができる。
なお、切替ボタンB3への操作を繰り返す間にユーザが移動してユーザ端末30の位置が変化した場合でも、切替ボタンB3への操作が行われている間は、映像特定部103が、優先順位を決定した複数の映像のいずれかを配信すべき映像として特定する。これにより、ユーザは、場所を移動しても同じ位置に関係する映像を切り替えて観ることができる。なお、新たな位置に関係する映像を表示させたい場合は、一度停止ボタンB2への操作を行ってから、図10で述べた配信指示操作を行えばよい。
また、映像配信部105は、停止ボタンB2への操作が行われない場合でも、切りのよいところで映像の配信を停止してもよい。映像配信部105は、例えば、選手データに含まれている状態データが示す準備状態、打球状態及び移動状態のうち、準備状態及び打球状態の映像だけ、又は打球状態の映像だけを表示させて配信を停止してもよい。
また、映像配信部105による映像の配信は、ゴルフの試合が終わった後でも行われる。試合後に同じゴルフ場でユーザがプレーをしていて、例えばティーグラウンドで待ち時間があった場合に、図10で述べた配信指示操作をユーザ端末30に対して行ったとする。すると、映像配信部105は、そのユーザ端末30の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された映像として、例えば試合における各選手の同じティーグラウンドからのティーショットの映像を表示させる。
映像配信システム1が備える各装置は、上記の構成に基づいて、スポーツ選手の映像を配信する配信処理を行う。
図12は配信処理における各装置の動作手順の一例を表す。図12では、カメラ20が1台だけ表されているが、他のカメラ20も同じ動作を行うものとする。図12に表す動作手順は、例えば、スポーツ中継が始まったことを契機に開始される。
まず、カメラ20(撮影部201)は、選手の映像を撮影する(ステップS11)。次に、カメラ20(測定部202)は、カメラ位置等を測定する(ステップS12)。続いて、カメラ20(入力受付部203)は、撮影対象の選手が打球状態等の特定の状態になったことを表す操作を受け付ける(ステップS13)。そして、カメラ20(送信部204)は、ステップS11からS13までの動作で取得されるデータにカメラIDを付加した選手データをサーバ装置10に送信する(ステップS14)。
なお、ステップS11からS13までの動作は順番が異なっていてもよい。また、ステップS11からS14までの動作は、複数のカメラ20によって繰り返し行われる。サーバ装置10(映像蓄積部101)は、複数のカメラ20からそれぞれ送信されてきた選手データが示す映像を、選手の位置に対応付けて蓄積する(ステップS15)。ここで、ユーザがユーザ端末30に対して配信指示操作を行ったものとする。
まず、ユーザ端末30(操作受付部301)は、映像の配信を指示する操作として配信指示操作を受け付ける(ステップS21)。次に、ユーザ端末30(測定部302)は、自端末の位置を測定する(ステップS22)。続いて、ユーザ端末30(操作受付部301)は、配信指示操作及び測定された位置を示す操作データをサーバ装置10に送信する(ステップS23)。
サーバ装置10(指示受付部102)は、送信されてきた操作データが示す位置を取得する(ステップS24)。次に、サーバ装置10(映像特定部103)は、ステップS15で蓄積された選手の映像のうち、取得されたユーザ端末30の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像を、配信すべき映像として特定する(ステップS25)。
なお、図12の例では、位置条件を満たす映像が複数あり、サーバ装置10(映像特定部103)は、最も優先順位が高い映像を特定しているものとする。続いて、サーバ装置10(映像配信部105)は、特定された選手の映像データを、映像配信の指示をしてきたユーザ端末30に送信する(ステップS26)。ユーザ端末30(映像表示部303)は、送信されてきた映像データが示す選手の映像を自装置の表示面351に表示する(ステップS27)。
そして、ユーザ端末30に対して映像の切替操作が行われると、ユーザ端末30(操作受付部301)は、その切替操作を受け付け(ステップS31)、受け付けた切替操作を示す操作データをサーバ装置10に送信する(ステップS32)。サーバ装置10(映像特定部103)は、切替操作を示す操作データが送信されてきた場合、位置条件を満たす複数の映像のうち、ステップS25で特定した映像の次に優先順位が高い映像を、配信すべき映像として特定する(ステップS33)。
次に、サーバ装置10(映像配信部105)は、特定された選手の映像データをユーザ端末30に送信する(ステップS34)。ユーザ端末30(映像表示部303)は、自装置の表示面351に表示している選手の映像を、送信されてきた映像データが示す選手の映像に切り替える(ステップS35)。ステップS31からS35までの動作は、視聴者が切替操作を行う度に行われる。
本実施例では、上記のとおり、ユーザが観客又はプレイヤーとしてゴルフ場にいる場合に、ユーザ端末30に対して配信指示操作を行うと、自分のいる位置の近くで行われたプレーの映像がユーザ端末30に表示される。これにより、ゴルフ場にいるユーザに自分のいる位置に関連するプレー(本実施例では自分のいる位置の近くで行われたプレー)の映像を視聴させることができる。
[2]変形例
上述した実施例は本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、実施例及び各変形例は必要に応じてそれぞれ組み合わせてもよい。その際は、各変形例について優先順位を付けて(各変形例を実施すると競合する事象が生じる場合にどちらを優先するかを決める順位付けをして)実施してもよい。
[2-1]スポーツ
映像配信システム1は、ゴルフ以外にも、例えば、マラソン、駅伝、自転車競技、自動車競技、セーリング等を配信してもよい。マラソン等であれば、例えば沿道から既に通り過ぎた選手が走る映像を配信させたり、過去のレースに使われたコースに行ってそのレースにおける選手の映像を配信させたりすることができる。
[2-2]スポーツエリア
位置条件が満たされる位置は、選手の映像が撮影される位置なので、スポーツにおいて選手がプレーするプレーエリア(ゴルフ場のコース内、マラソンのコース等)内の位置である。一方、ユーザ端末30の位置は、ユーザもスポーツをプレーする際にはプレーエリア内の位置になるが、それに限らない。
例えばユーザがスポーツを観戦する場合は、ゴルフ場の観戦用ロープの外のエリア、観戦スタンド及びマラソンコースの両側にある歩道等の観戦エリア内の位置がユーザ端末30の位置となる。ただし、スポーツにおいては、観戦者も一緒に競技の雰囲気を作るので、プレーエリアと観戦エリアとを合わせたエリアをスポーツが行われるエリア(スポーツエリア)と言うことができる。
[2-3]ユーザ端末の位置
ユーザ端末30の位置はプレーエリア内の位置又は観戦エリア内の位置と述べたが、それら以外の位置で配信指示操作が行われる場合もあり得る。その場合に、映像が配信されないようにしてもよい。本変形例では、サーバ装置10が、スポーツエリアの範囲を示すエリア情報を記憶しておく。
例えば映像特定部103は、取得されたユーザ端末30の位置がエリア情報の示す範囲外である場合は、配信すべき映像を特定せずに、その旨を映像配信部105に通知する。映像配信部105は、映像を配信せず、代わりに、例えばユーザ端末30の位置がスポーツエリア外であることを報知する報知データをユーザ端末30に送信する。このように、映像配信部105は、取得されたユーザ端末30の位置がスポーツエリア内である場合に、そのユーザ端末30に映像を表示させる。
本変形例によれば、スポーツエリア外のユーザに映像が配信されることを防ぎ、ユーザ端末30の位置に関係なく配信が行われる場合に比べて、スポーツエリア内のユーザへの映像配信に遅延が生じにくいようにすることができる。なお、映像配信部105は、取得されたユーザ端末30の位置がプレーエリア内である場合に、又は、観戦エリア内である場合に、そのユーザ端末30に映像を表示させてもよい。これらの場合も、各エリアにいるユーザへの映像配信に遅延が生じにくいようにすることができる。
[2-4]選手の位置
実施例では、カメラ位置及びカメラ方向からプレー位置が算出されたが、ゴルフのように広い競技エリアにおいて短い撮影距離を維持しながら撮影可能なスポーツでは、カメラ位置がそのままプレー位置として用いられてもよい。
また、撮影距離を一定にするのが難しい場合は、選手の映像から撮影距離が算出されてもよい。その場合、例えば、映像特定部103が、各選手の身長データを予め記憶しておき、蓄積された映像からパターン認識技術又は機械学習の技術を用いて選手の姿を認識する。そして、映像特定部103は、認識した選手の画像内の大きさと実際の身長とから選手までの距離、すなわち撮影距離を算出し、算出した撮影距離を用いてプレー位置を算出する。
また、自動車競技及びセーリング等のようにカメラマンを選手に接近させることが難しい競技では、選手をヘリコプター等から遠隔で撮影したり、ドローンを追尾させて撮影したりする場合がある。それらの場合、一定の撮影距離で撮影することが可能であれば、実施例と同様にカメラ位置及びカメラ方向から選手の位置を算出すればよいが、選手が高速で移動する場合は撮影距離を一定にすることが難しい場合もある。
その場合、例えば自転車、自動車及びヨット等の機材を用いる競技であれば、映像蓄積部101が、機材に設けられた測位装置による測定値を状態データの代わりに取得して、選手の位置を取得してもよい。その場合は映像蓄積部101が本発明の「取得部」の一例となる。また、前述したように、映像特定部103が、機材の画像内の大きさと実際の大きさとに基づいて撮影距離を算出し、選手の位置を算出してもよい。映像蓄積部101は、取得した位置の測位時刻と撮影時刻とを同期させることで、特定の選手を継続的に撮影する映像をその選手の位置に対応付けて蓄積する。
[2-5]特定の状態の選手
実施例では、カメラ20に対して特定の操作が行われたときに選手が特定の状態(準備状態、打球状態及び移動状態)になったことが表されたが、代わりに、選手の映像から特定の状態になったことが判断されてもよい。例えば、映像特定部103が、特定の状態における人の動きを示すデータを予め記憶しておく。
そして、映像特定部103は、蓄積された映像からパターン認識技術等を用いて選手の姿を認識し、認識した姿が示す動きと特定の状態における人の動きとの類似度が閾値以上になった場合に、その選手が特定の状態であると判断する。なお、人の動きを示すデータがなくとも、映像特定部103は、機械学習の技術を用いて、特定の状態における選手の映像の特徴を学習することで、特定の状態にある選手を判断してもよい。
[2-6]近接度
実施例では、2つの位置の直線距離によって近接度が表されたが、これに限らない。ゴルフであれば、例えユーザ端末30からの直線距離が短くても、隣のホールの映像が表示されることは望ましくない。そこで、映像特定部103は、直線距離が閾値未満となり、且つ、ユーザ端末30の位置するホールと同じホール内の位置を、近接度が所定の基準以上の位置として判断してもよい。
また、例えばフェアウェイの反対側にいる選手の位置が位置条件を満たすようにする場合、直線距離だけだとかなり閾値を大きくする必要がある(20m~60m程度)が、閾値が大きくするほど位置条件を満たす映像も多くなり、観たい映像を表示させるための手間が大きくなって望ましくない。そこで、映像特定部103は、各ホールの進行方向に対する位置のずれが閾値未満である位置を、近接度が所定の基準以上の位置と判断してもよい。
進行方向に対する位置のずれとは、例えばティーグラウンドからの距離の差で表される。例えばユーザ端末30の位置がティーグラウンドから200ヤードの地点である場合、ティーグラウンドから190ヤードの位置及び210ヤードの位置は、位置のずれが10ヤードとなる。
進行方向に対する位置のずれを用いると、直線距離を用いる場合に比べて、フェアウェイにおいてユーザ端末30の位置とは反対側の位置で行われたプレーの映像を表示させる際の手間を少なくすることができる。なお、マラソン等のスポーツであっても、同様に、スポーツが行われるエリア(マラソンコース等)においてユーザ端末30の位置とは反対側の位置で行われたプレーの映像を表示させる際の手間を少なくすることができる。
[2-7]競技上の特徴
実施例と異なる位置条件が用いられてもよい。本変形例では、映像配信部105が、取得されたユーザ端末30の位置と競技上の特徴が共通する位置(以下「特徴共通位置」と言う)を、位置条件が満たされる位置として、選手の映像を表示させる。特徴共通位置とは、ゴルフであれば、例えばティーグラウンド内の位置、バンカー内の位置、池越えの位置、スタイミーになる(グリーンが見えない)位置及びグリーンへのアプローチショットを打つ位置等である。
上記の特徴共通位置は、それぞれ、ティーショット、バンカーショット、池越えのショット、フックショットかスライスショットか刻みショット及びアプローチショットが行われるという競技上の特徴を有する。また、ホールの規定打数(規定打数が異なるホールでは攻め方も異なるので、競技上の特徴が異なると言える)、ドッグレッグの方向、打ち上げ及び打ち下ろし等の位置が特徴共通位置として用いられてもよい。
特徴共通位置は、映像が撮影されたゴルフ場内の位置に限らず、他のゴルフ場内の位置も含まれる。サーバ装置10は、国内及び海外に存在する各ゴルフ場における特徴共通位置を表す特徴位置リストを記憶する。
図13は特徴位置リストの一例を表す。図13の例では、「ティーグラウンド」という特徴共通位置に、「G001」及び「G002」等のゴルフ場IDと、範囲情報とが対応付けられている。
範囲情報とは、ティーグラウンドの範囲を示す情報であり、例えば範囲内の緯度及び経度の集合を表す情報である。特徴位置リストは、図13に表すように、1つのゴルフ場だけでなく、複数のゴルフ場の特徴共通位置の範囲を表している。また、図13ではティーグラウンドのみが表されているが、他にも、バンカー、池の手前、スタイミー、アプローチエリア、規定打数、ドッグレッグの向き、打ち上げ及び打ち下ろし等の特徴共通位置が表されているものとする。
映像特定部103は、取得されたユーザ端末30の位置が供給されると、まず、特徴位置リストに含まれる範囲情報の中から供給された位置を含むものを抽出し、抽出した範囲情報に対応付けられた特徴共通位置を特定する。通常は、「規定打席」とショットの状況を表す2以上の特徴共通位置が特定される。映像特定部103は、特定した2以上の特徴共通位置のうちより多くの特徴共通位置に対応付けられた範囲情報を抽出する。
例えば「ミドルホール」、「ティーグラウンド」、「右ドッグレッグ」、「打ち下ろし」が特徴共通位置として特定された場合、映像特定部103は、それら4つの特徴共通位置のいずれにも対応付けられた範囲情報があればそれを抽出し、なければ3つ(それもなければ2つ)の特徴共通位置に対応付けられた範囲情報を抽出する。そして、映像特定部103は、抽出した範囲情報が示す範囲で撮影された映像を、配信すべき映像として特定する。
上記の例で4つの特徴共通位置のいずれにも対応付けられた範囲情報がある場合は、右ドッグレッグのミドルホールの打ち下ろしのティーグラウンドにおいてプレーされた映像が表示されることになる。このように、本変形例によれば、ユーザは、自分のいる位置で行われるプレーと似た状況のプレーが求められる位置で行われたプレー(ティーショット及びバンカーショット等)の映像を観ることができる。
なお、特徴共通位置は、例えば20ヤード以内のアプローチ、50ヤード以内のアプローチ及び100ヤード以内のアプローチというようにさらに詳細に分けられていてもよい。また、特徴共通位置は、映像が撮影されたゴルフ場以外のゴルフ場内の位置であってもよい。それにより、ユーザは、試合で使われない普通のゴルフ場にいるときでも、試合において自分と似た状況で行われたプレーの映像を観ることができる。
また、特徴共通位置は、ゴルフ場内の位置に限らず、練習場内の位置であってもよい。例えば練習場にはグリーンが設けられている場合に、打席からグリーンまでの距離をアプローチする映像が特定されてもよい。また、マラソン及び自転車ロードレース等であれば、レースで用いられたコースに限らず、似たレイアウトのコースにおける位置が特徴共通位置であってもよい。
似たレイアウトとは、例えばレースに登場するものと斜度及び距離が類似する登り坂と下り坂、コーナーの半径、曲がる向き及び次のコーナーまでの距離が類似するコース等である。いずれの場合も、サーバ装置10が、該当するスポーツが行われるエリアにおける特徴共通位置を示す特徴位置リストを予め記憶しておくことで、映像配信部105が、ユーザ端末30の位置についての特徴共通位置を、位置条件が満たされる位置として、選手の映像を表示させる。
[2-8]気象条件
本変形例では、映像配信部105が、取得されたユーザ端末30の位置と撮影時の気象条件が共通する位置(以下「気象共通位置」と言う)を、位置条件が満たされる位置として、選手の映像を表示させる。気象条件とは、風速、風向き、降雨量、気温及び湿度等の条件である。
気象共通位置の判断を可能にするため、本変形例では、映像蓄積部101が、特定の選手を継続的に撮影する映像を撮影時の気象条件に対応付けて蓄積する。例えばゴルフ中継であれば、コース内の各ホールの気象条件を中継で伝えるために、各ホールに風速等の測定器が設置され、測定結果が中継本部の情報収集用の端末に送信されてくる。映像蓄積部101は、情報収集用の端末から、各ホールの気象条件を示す測定結果を取得し、該当するホールをプレー中の選手の映像に対応付けて蓄積する。
また、映像特定部103も、情報収集用の端末から、各ホールのリアルタイムの気象条件を示す測定結果を取得する。そして、映像特定部103は、ユーザ端末30の位置が取得されると、取得された位置におけるリアルタイムの気象条件と共通の気象条件に対応付けて蓄積された映像を、配信すべき映像として特定する。映像配信部105は、特定された映像、すなわち、気象共通位置において撮影された映像を配信する。
上記の映像が配信されることで、例えば向かい風のホールを観戦しているユーザが配信指示操作を行った場合、向かい風でプレーした選手の映像がユーザ端末30に表示される。なお、試合とは別の日又は別の場所でゴルフをプレーするユーザがいた場合、測定器による風速等の測定結果は提供されない。その場合、ユーザ端末30が気象条件を示す情報をサーバ装置10に通知してもよい。
ユーザ端末30は、配信指示操作が行われると、自端末のセンサ(気温センサ等)の測定結果又は気象情報サービスから提供される現在位置の風速等の情報を気象情報として取得して、サーバ装置10に通知する。映像特定部103は、通知された気象情報が示す気象条件に基づき上記と同様に配信すべき映像を特定する。いずれの場合も、ユーザは、自分のいる位置と似た気象条件で行われたプレー(向かい風でのプレー又は雨の中でのプレー等)の映像を観ることができる。
[2-9]競技レベル
本変形例では、映像配信部105が、取得されたユーザ端末30の位置において開催されている競技とレベルが共通する競技が行われた位置(以下「レベル共通位置」と言う)を、位置条件が満たされる位置として、選手の映像を表示させる。競技のレベルとは、例えばゴルフの試合であれば、メジャー大会、レギュラー大会及びチャレンジトーナメント等のレベル分けがされている。
また、マラソンであれば、ゴールドラベル、シルバーラベル及びブロンズラベル等のレベル分けがされている。レベル共通位置の判断を可能にするため、本変形例では、映像蓄積部101が、特定の選手を継続的に撮影する映像を、その選手が行っている競技のレベルに対応付けて蓄積する。サーバ装置10は、例えば年間の試合のスケジュール、開催場所及びレベルを示すスケジュール情報を記憶しておく。
レベル共通位置
映像蓄積部101は、カメラ20から送信されてくる選手データが示すカメラ位置で行われている試合のレベルをスケジュール情報から特定し、特定したレベルを選手データが示す映像に対応付けて蓄積する。映像特定部103は、ユーザ端末30の位置が取得されると、取得された位置で行われている試合のレベルをスケジュール情報から特定し、特定したレベルに対応付けて蓄積された映像を、配信すべき映像として特定する。
映像配信部105は、特定された映像、すなわち、レベル共通位置において撮影された映像を配信する。以上の映像が配信されることで、例えばメジャー大会を観戦しているユーザのユーザ端末30にはメジャー大会の映像が表示され、チャレンジトーナメントを観戦しているユーザのユーザ端末30にはチャレンジトーナメントの映像が表示される。これにより、ユーザは、自分が観戦している競技と共通のレベルの競技で行われたプレーの映像を観ることができる。
[2-10]位置条件の組合せ
映像特定部103は、上述した近接度、競技上の特徴、気象条件及び競技レベルを組み合わせて位置条件が満たされる位置を判断してもよい。映像特定部103は、例えば、近接度が所定の基準以上の位置、特徴共通位置、気象共通位置及びレベル共通位置にそれぞれポイントを付与し、付与されたポイントの合計値が大きい位置を、位置条件が満たされる位置として判断する。
なお、映像特定部103は、各位置のポイントに重みを付けて合計してもよい。重み付けは、システムの提供者側で予め定めておいてもよいし、ユーザが設定できるようにしてもよい。本変形例によれば、ユーザは、例えば、現在位置と似た状況のプレーが求められる位置において現在位置と似た気象状況で行われたプレーの映像を観るというように、2以上の状況が似たプレーの映像を観ることができる。
[2-11]競技者属性
複数の映像が位置条件を満たす場合に、実施例とは異なる方法で優先順位が決められてもよい。本変形例では、映像に映る選手の競技者としての属性に基づいて優先順位が決められる。競技者としての属性は、ゴルフ競技であれば、例えば飛ばし屋、ショットメーカー、パット巧者、フェードヒッター及びドローヒッターのように、得意なショットの種類によって表される。
また、日本人選手、外国人選手、大学出身選手、メジャーチャンピオン、ベテラン選手、若手選手及びアマチュア選手のように選手の出身又は経験によって表される属性が用いられてもよい。また、クラブのセッティング及びメーカーのように使用している道具によって表される属性が用いられてもよい。本変形例では、映像蓄積部101が、特定の選手を継続的に撮影する映像を、その選手の競技者としての属性に対応付けて蓄積する。
そして、映像特定部103は、取得されたユーザ端末30の位置との関係が位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、そのユーザ端末30に対応付けられたユーザと競技者としての属性が共通する選手の映像を優先して配信すべき映像を特定する。サーバ装置10には、各選手及びユーザの競技者としての属性がゴルフ中継の担当者及びユーザ等によって予め登録されており、各選手及び各ユーザの属性を示す属性情報が記憶されているものとする。
映像蓄積部101は、記憶されている属性情報を参照して各選手の属性を蓄積する。また、映像特定部103は、ユーザ端末30及びユーザを対応付けるユーザリストを記憶しておき、ユーザ端末30の位置が取得されると、そのユーザ端末30に対応付けられたユーザの属性を読み出す。映像特定部103は、位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、読み出した属性と共通する属性を有する選手を、共通する属性を有しない選手よりも優先順位を高くする。
また、映像特定部103は、ユーザと属性が共通する選手が複数いる場合は、共通する属性が多い選手ほど優先順位を高くする。映像特定部103は、決定した優先順位が高い方の選手の映像から順番に(上述した映像の切替操作が行われる度に優先順位を1つずつ下げて)、配信すべき映像として特定する。
以上のとおり配信すべき映像が特定されることで、映像配信部105は、位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、ユーザ端末30に対応付けられたユーザと競技者としての属性が共通する選手の映像を優先してユーザ端末30に表示させる。ユーザは、自分と競技者としての属性が共通する選手の映像ほど関心を持ちやすいので、本変形例によれば、ユーザがいる位置に関連するプレーの中でもさらにそのユーザが関心を持ちやすい映像を視聴させることができる。
[2-12]視聴履歴
複数の映像が位置条件を満たす場合に、本変形例では、ユーザの選手又はプレー等の好みに基づいて優先順位が決められる。ユーザが好む選手又はプレーの映像は、そのユーザによって視聴される可能性が高い。そこで、映像特定部103は、ユーザ端末30に対応付けられたユーザのスポーツの視聴履歴に基づきそのユーザが視聴する可能性が高い映像を判定する。映像特定部103は本発明の「判定部」の一例である。
本変形例では、例えば映像配信部105が、各ユーザ端末30への映像の配信履歴を記憶しておく。映像特定部103は、ユーザ端末30から映像配信が指示されると、そのユーザ端末30への配信履歴、すなわち、そのユーザ端末30に対応付けられたユーザのスポーツの視聴履歴を読み出す。映像特定部103は、例えば、読み出した視聴履歴において視聴回数又は視聴時間が多い選手の映像から順に高い優先順位を決定する。
そして、映像特定部103は、決定した優先順位が高い方の選手の映像から順番に配信すべき映像として特定する。映像配信部105は、位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、判定された視聴の可能性が高い映像ほど優先してユーザ端末30に表示させる。これにより、ユーザが視聴する可能性が高い選手の映像、すなわち、ユーザが好む選手の映像をより多く観せることができる。
なお、映像の優先順位の決定方法は上記方法に限らない。映像特定部103は、例えば、映像内の選手の状況に応じて優先順位を決定してもよい。ここでいう選手の状況とは、例えば、特定のプレーを行う状況である。映像特定部103は、例えば、ティーショット、グリーンを狙うショット、アプローチショット、バンカーショット、池越えのショット、インテンショナルスライスショット、インテンショナルフックショット及びロングパット等を行う選手を、特定のプレーを行う状況にある選手として特定する。
映像特定部103は、例えば、準備状態及び打球状態の選手のうち、ティーグラウンドからの距離が閾値以内の選手を、ティーショットを行う選手として特定する。また、映像特定部103は、準備状態又は打球状態の選手のうち、バンカー内の位置にいる選手を、バンカーショットを行う選手として特定する。また、映像特定部103は、準備状態及び打球状態の選手のうち、グリーンからの距離が所定の範囲(例えば50ヤードから250ヤード)内の選手を、グリーンを狙うショットを行う選手として特定する。
また、映像特定部103は、打球状態の選手のうち(準備状態では選手がホールの近くにいることも多く、ロングパットか否かの判断が難しいため)、グリーン上の位置で且つホールまでの距離が閾値以上(例えば10m以上)である選手を、ロングパットを行う選手として特定する。また、映像特定部103は、準備状態及び打球状態の選手のうち、池の手前の所定のエリアにいる選手を、池越えのショットを行う選手として特定する。
また、映像特定部103は、準備状態及び打球状態の選手のうち、ホール内の木の手前の所定のエリアにいる選手を、インテンショナルスライスショット(フェアウェイより右側の場合)又はインテンショナルフックショット(フェアウェイより左側の場合)を行う選手として特定する。映像特定部103は、上記のとおりユーザのスポーツの視聴履歴を読み出すと、読み出した視聴履歴が示す映像で行われているプレーの種類を特定する。
そして、映像特定部103は、各プレーが行われている映像のうち視聴回数又は視聴時間が多いプレーの映像から順に高い優先順位を決定する。この場合も、映像配信部105は、位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数あるときに、判定された視聴の可能性が高い映像ほど優先してユーザ端末30に表示させることになる。これにより、ユーザが視聴する可能性が高いプレーの映像、すなわち、ユーザが好むプレーの映像をより多く観せることができる。
なお、優先順位の決定に用いられる選手の状況は、スポーツによって異なる。例えば、マラソン等の競技では、トップ争いをしている状況、独走している状況、前の選手を追い抜く状況及びラップタイムが上がった状況等が用いられる。また、ラリー等の競技では、最高速度で走行している状況又は走行が難しい区間を走行している状況等が用いられる。それらの場合、映像特定部103は、例えば、各選手の位置及び単位時間毎の位置の変化量(つまり速度)に基づいて、特定の状況にある選手を特定する。
映像特定部103は、カメラ20のセンサの測定値、選手に付帯するセンサの測定値及びカメラマンの操作等に基づいて特定可能な選手の状況であって、視聴者の観戦の要望が想定される状況を選手の状況として特定すればよい。いずれの場合も、ユーザが視聴する可能性が高い状況にある選手の映像、すなわち、ユーザが好む状況にある選手の映像をより多く観せることができる。
[2-13]優先順位での組合せ
映像配信部105は、上述した競技者属性及び視聴履歴を組み合わせて優先順位を決定してもよい。映像配信部105は、例えば、共通する競技者属性1つにつきポイントを付与し、また、視聴履歴が示す視聴の可能性が高い映像ほど高いポイントを付与し、付与されたポイントの合計値が大きい映像を優先してユーザ端末30に表示させる。
なお、映像配信部105は、付与するポイントに重みを付けて合計してもよい。重み付けは、システムの提供者側で予め定めておいてもよいし、ユーザが設定できるようにしてもよい。本変形例によれば、視聴履歴が少ないユーザでも競技者属性に基づいてユーザが関心を持ちやすい映像を視聴させることができるし、視聴履歴が多くなってきたユーザには視聴履歴が示す好みの選手の映像を視聴させることができる。
[2-14]表示端末
実施例では、スマートフォン又はタブレット端末等が映像の表示端末として用いられたが、これに限らない。例えばゴルフ場であれば、カートに備え付けられているモニターが表示端末として用いられてもよい。その場合も、ショット前に同じ位置で行われた選手のショットの映像を観て、自分のショットの参考にすることができる。
[2-15]表示可否の判断
例えばゴルフ場でのプレー中に映像を観る場合、プレーの遅延に繋がることは望ましくない。そこで、映像配信部105は、時間に余裕がある場合に映像を表示させるようにしてもよい。本変形例では、スポーツが行われるエリア(例えばゴルフ場)の各位置をユーザが通過する目標時刻が定められているものとする。
目標時刻は、例えばスタート時刻とハーフラウンドのプレー目標時間(2時間15分程度)に基づいて算出される各ホールの各位置(ティーグラウンド、2打目地点及びグリーン等)を通過すべき時刻であり、ゴルフ場毎に予め算出して定められ、サーバ装置10に記憶される。本変形例では、ユーザは、ラウンドをスタートする際にユーザ端末30に対してスタート操作を行い、ユーザ端末30が、装置ID、自機の位置及びスタート操作を示す操作データをサーバ装置10に送信する。
映像特定部103は、送信されてきた操作データが示す位置から、ユーザがプレーを開始したゴルフ場及びホールを特定し、対応する目標時刻を読み出しておく。その後、ユーザ端末30からの配信の開始指示が受け付けられると、映像特定部103は、現在時刻が、取得されたユーザ端末30の位置を通過する目標時刻以前であるか否かを判断する。
映像特定部103は、現在時刻が目標時刻以前である場合には、位置条件を満たす位置で撮影された選手の映像を特定し、現在時刻が目標時刻よりも後である場合には、選手の映像を特定しない。その結果、映像配信部105は、ユーザ端末30の位置の取得時刻がその位置を通過する目標時刻以前である場合に特定された選手の映像をそのユーザ端末30に表示させる。
なお、目標時刻の定め方は上記方法に限らない。例えばカートに設けられた測位装置により前のカートとの距離を示す距離データが取得可能な場合、映像配信部105は、取得された距離データが示す距離が閾値未満である場合に、ユーザ端末30の位置の取得時刻がその位置を通過する目標時刻以前であると判断してもよい。いずれの場合も、本変形例では、プレーが速く時間に余裕がある場合には映像を表示させてユーザのプレーの参考にしてもらう一方、プレーが遅く時間に余裕がない場合には映像を表示させないようにして、プレーの遅れを助長することを防止することができる。
[2-16]次のプレー位置
ユーザは、配信された映像で選手のプレーを観た際に、その選手の次のプレーを観て観たくなる場合がある。例えばパー5のホールで2オンに成功したショットを見た場合、次のパットでイーグルをとったか否かを確認したくなる場合である。この場合、例えば実施例のように直線距離で近接度が表されるときには、次のパットを行った位置が正確に分かっていれば、その位置の近くに行けるのでパットを表示させやすくなる。
そこで、本変形例では、映像配信部105が、ユーザ端末30に表示された選手が次のプレーを行った位置を示す位置情報をそのユーザ端末30に出力する。この場合の映像配信部105は本発明の「出力部」の一例である。映像配信部105は、映像を配信した選手の状態データ及び測定データを参照し、配信中の状態の次に打球状態になる位置を特定する。
本変形例では、サーバ装置10が、例えばホールレイアウトの画像とホール内の各位置の緯度及び経度とを示すホール情報を記憶しておく。映像配信部105は、特定した位置を含むホールのホールレイアウト上に打球状態になる位置を示した位置情報を生成し、生成した位置情報をユーザ端末30に出力する。なお、出力される位置情報はこれに限らない。
映像配信部105は、ユーザ端末30が撮影機能を有している場合に、撮影機能により表示されている実在する背景に打球状態になる位置までの距離及び方向を重ねて示す情報(いわゆるAR(Augmented Reality:拡張現実)画像)を位置情報として出力してもよい。いずれの場合も、ユーザは、表示された選手の次のプレー映像を観るためにどこに行けばよいかを把握することができる。
[2-17]カメラの台数
実施例ではプレー中の各選手にそれぞれ1台のカメラ20が付いて映像を撮影したが、選手の数の方が多ければ、例えば人気のある選手、順位が上位の選手又はランダムな選手を選んで撮影するようにしてもよい。また、カメラ20の台数が選手の数よりも多ければ、1人の選手に対して2台以上のカメラ20を付けて映像を撮影してもよい。その場合、1人の選手の2以上の映像のうちどちらが配信されてもよい。
[2-18]カメラと選手の対応付け
実施例では、図8に表す撮影対象テーブルに表すように1台のカメラ20と1人の選手を対応付けたが、1人の選手に2台以上のカメラ20を対応付けてもよい。具体的には、1台は選手の姿を映し、もう1台は選手が打ったボールを映すようにしてもよい。また、カメラ20の台数がプレー中の選手の人数よりも少ない場合に、1台のカメラ20に2人以上の選手を対応付けて、例えば同組の選手を順番に撮影させてもよい。
また、選手に対応付けるカメラ20をラウンドの途中で変更してもよいし、選手に対応付けるカメラ20の数をラウンドの途中で変更してもよい。具体的には、例えば、前半9ホールは2人に1台のカメラ20で撮影し、後半9ホールは1人に1台のカメラ20で撮影してもよい。いずれの場合も、各選手とプレーするホールとカメラ20との対応付けが撮影対象テーブル等によって行われていればよい。
[2-19]各機能を実現する装置
図5に表す各機能を実現する装置は、上述した装置に限らない。例えば、サーバ装置10が実現する機能の一部(映像特定部103及び集計部104等)を外部装置が実現してもよい。なお、サーバ装置10及び外部装置は、いずれも、クラウドサービスにより提供されるコンピュータ資源であってもよい。
また、例えば実施例では、指示受付部102が配信に関する指示の受け付けとユーザ端末30の位置の取得の両方の動作を行っていたが、各動作を別々の機能が行ってもよい。また、映像特定部103による映像の特定と映像配信部105による映像の配信等を1つの機能が行ってもよい。要するに、映像配信システム1全体として図5に表された機能が実現され、選手の映像が配信されるようになっていれば、装置毎の機能分担及び各機能が行う動作の範囲は自由に定められてよい。
[2-20]発明のカテゴリ
本発明は、上述したサーバ装置10及びユーザ端末30という情報処理装置の他、それらの情報処理装置及びカメラ20のような撮影手段を備える情報処理システム(映像配信システム1はその一例)としても捉えられる。また、本発明は、それらの情報処理装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、それらの情報処理装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
[2-21]機能ブロック
なお、上記実施例の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。
すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
[2-22]入出力の方向
情報等(※「情報、信号」の項目参照)は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
[2-23]入出力された情報等の扱い
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
[2-24]判定方法
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
[2-25]適用システム
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
[2-26]処理手順等
本開示において説明した各態様/実施例の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
[2-27]入出力された情報等の扱い
入出力された情報等は特定の場所(例えばメモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
[2-28]ソフトウェア
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
[2-29]システム等
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
[2-30]パラメータ等
本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
[2-31]サーバ/クライアント
サーバ及びクライアントの少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、サーバ及びクライアントの少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。
なお、サーバ及びクライアントの少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。また、本開示におけるサーバは、クライアント端末で読み替えてもよい。
例えば、サーバ及びクライアント端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述のサーバ装置10が有する機能をユーザ端末30が有する構成としてもよい。同様に、本開示におけるクライアント端末は、サーバで読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末30が有する機能をサーバ装置10が有する構成としてもよい。
[2-32]情報、信号
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
[2-33]「判断」、「決定」
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。
また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
[2-34]「に基づいて」の意味
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
[2-35]「第1の」、「第2の」
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
[2-36]「手段」
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
[2-37]「含む」等
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
[2-38]冠詞
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
[2-39]「異なる」
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
[2-40]「及び」、「又は」
本開示において、「A及びB」でも「A又はB」でも実施可能な構成については、一方の表現で記載された構成を、他方の表現で記載された構成として用いてもよい。例えば「A及びB」と記載されている場合、他の記載との不整合が生じず実施可能であれば、「A又はB」として用いてもよい。
[2-41]態様のバリエーション等
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
1…映像配信システム、10…サーバ装置、20…カメラ、30…ユーザ端末、101…映像蓄積部、102…指示受付部、103…映像特定部、104…集計部、105…映像配信部、201…撮影部、202…測定部、203…入力受付部、204…送信部、301…操作受付部、302…測定部、303…映像表示部。

Claims (9)

  1. 選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像
    を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、
    ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、
    前記表示端末においてユーザが映像の配信を指示すると、蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で前記指示よりも過去に撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部と
    を備え
    前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との関係が前記条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、当該複数の映像に対して、前記映像の配信の指示があった時点において前記競技における選手の順位が良い順番に優先順位を決定し、当該優先順位に従って前記複数の映像を前記表示端末に表示させる
    情報処理装置。
  2. 選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、
    ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、
    蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、
    前記蓄積部は、前記特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手が行っている競技のレベルに対応付けて蓄積し、
    前記表示制御部は、蓄積された前記映像のうち、取得された前記表示端末の位置において開催されている競技とレベルが共通する競技が行われた位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表示させる情報処理装置。
  3. 選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、
    ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、
    蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、
    前記蓄積部は、前記特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の競技者としての属性に対応付けて蓄積し、
    前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との関係が前記条件を満たす位置で撮影された選手の映像が複数ある場合、当該表示端末に対応付けられたユーザと前記属性が共通する選手の映像を優先して前記表示端末に表示させる情報処理装置。
  4. 選手が移動しながら競技を行うスポーツにおいて、特定の選手を継続的に撮影する映像を当該選手の位置に対応付けて蓄積する蓄積部と、
    ユーザが持ち運ぶ表示端末の位置を取得する取得部と、
    蓄積された前記映像のうち、取得された前記位置との関係が所定の条件を満たす位置で撮影された選手の映像を前記表示端末に表示させる表示制御部とを備え、
    前記スポーツが行われるエリアの各位置を前記ユーザが通過する目標時刻が定められており、
    前記表示制御部は、前記表示端末の位置の取得時刻が当該位置を通過する前記目標時刻以前である場合に前記映像を前記表示端末に表示させる情報処理装置。
  5. 記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との近接度が所定の基準以上となる位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表示させる
    請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置と競技上の特徴が共通する位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表示させる
    請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 記蓄積部は、前記特定の選手を継続的に撮影する映像を撮影時の気象条件に対応付けて蓄積し、
    前記表示制御部は、蓄積された前記映像のうち、取得された前記表示端末の位置と撮影時の気象条件が共通する位置を前記条件が満たされる位置として、前記選手の映像を表示させる
    請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 記表示端末に対応付けられたユーザの前記スポーツの視聴履歴に基づき当該ユーザが視聴する可能性が高い映像を判定する判定部を備え、
    前記表示制御部は、取得された前記表示端末の位置との関係が前記条件を満たす位置にいる選手の映像が複数ある場合、判定された前記可能性が高い映像ほど優先して前記表示端末に表示させる
    請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 記表示端末に表示された選手が次のプレーを行った位置を示す位置情報を前記表示端末に出力する出力部を備える
    請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
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