JP7322813B2 - 燃料電池セルの製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示の技術は、燃料電池セルの製造方法に関する。
特許文献1に開示の燃料電池セルは、金属板により構成されたセパレータを有している。電極部材を収容したフレームにセパレータが接着されることで、燃料電池セルが構成されている。
特開2015-173108号公報
セパレータにレーザを照射することで、セパレータの表面を改質する場合がある。例えば、セパレータにレーザを照射することで、セパレータ表面の汚れを除去する場合がある。このようにレーザをセパレータに照射すると、セパレータの表層部が溶融し、その後、凝固する。セパレータの表層部は凝固するときに収縮するため、セパレータに反りが生じる。従来は、レーザの照射によるセパレータの反り量を制御することは困難であり、反り量のばらつきは大きい。すなわち、レーザ照射工程後のセパレータの形状のばらつきが大きい。このため、セパレータを用いて燃料電池セルを製造するときに、不具合が生じる場合があった。本明細書では、レーザ照射工程においてセパレータに生じる反り量のばらつきを抑制することが可能なセパレータの製造方法を提案する。
本明細書が開示する燃料電池セル用のセパレータの製造方法は、長方形の板形状を有する金属板の表面にレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射する工程を有している。前記工程では、前記照射範囲が前記線状に伸びる方向における単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーが高い高エネルギー領域と、前記エネルギーが低い低エネルギー領域とを前記照射範囲が有するようにレーザを照射する。前記高エネルギー領域が、互いから分離された第1領域、第2領域、第3領域、及び、第4領域を有している。前記第1領域と前記第2領域が、前記長方形が有する一対の長辺の一方に並行して伸びている。前記第3領域と前記第4領域が、前記一対の長辺の他方に並行して伸びている。前記一対の長辺に対して直交する方向に伸びる前記表面の中心線が、前記第1領域と前記第2領域の間、及び、前記第3領域と前記第4領域の間に位置している。
この製造方法では、4つの高エネルギー領域(第1領域~第4領域)にて高いエネルギーが付与されるように金属板の表面にレーザを照射する。すると、4つの高エネルギー領域で金属板に大きい反りが生じる。上記のように分散して配置された第1領域~第4領域で大きい反りを生じさせると、金属板全体で生じる反り量が安定し、レーザ照射工程後の金属板(すなわち、セパレータ)の形状が安定する。このように、この製造方法によれば、セパレータの反り量のばらつきを抑制することができる。
燃料電池スタックの斜視図。 燃料電池セルの分解斜視図。 燃料電池セルの断面図(図4、5のIII-III線における断面図)。 セパレータ40の表面40bの平面図。 セパレータ50の表面50aの平面図。 セパレータ40の製造方法の説明図。 セパレータ40の製造方法の説明図。 実施例1のレーザ照射範囲40tを示すセパレータ40の表面40bの平面図。 従来の製造方法で製造されたセパレータ40の反り量を示す断面図。 従来の製造方法で製造されたセパレータ40の反り量を示す断面図。 従来の製造方法で製造されたセパレータ40の反り量を示す断面図。 実施例の製造方法で製造されたセパレータ40の反り量を示す断面図。 セパレータ接着工程の説明図。 レーザのエネルギー線密度の説明図。 実施例2のレーザ照射範囲40tを示すセパレータ40の表面40bの平面図。 従来の製造方法により製造されたセパレータ40の反り量Sのばらつきを示すグラフ。 実施例3の製造方法により製造されたセパレータ40の反り量Sのばらつきを示すグラフ。 反り修正工程の説明図。 反り修正工程におけるレーザ照射範囲40uを示すセパレータ40の表面40aの平面図。 反り修正工程と追加修正工程による反り量Sの低減を示すグラフ。
本明細書が開示する電動車両の技術要素を、以下に列記する。なお、以下の各技術要素は、それぞれ独立して有用なものである。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記高エネルギー領域に、前記低エネルギー領域よりも高いエネルギー密度でレーザを照射してもよい。また、本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記高エネルギー領域の幅が、前記低エネルギー領域の幅よりも広くてもよい。
これらのいずれの製造方法でも、高エネルギー領域に対して単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーを、低エネルギー領域に対して単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーよりも高くすることができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記工程では、前記照射範囲が前記表面の外周縁に並行して環状に伸びるようにレーザを照射してもよい。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記工程では、前記表面が凹状となるように前記金属板に反りが生じてもよい。前記製造方法は、前記金属板の前記表面に対する裏面の前記反りの頂部を含む範囲にレーザを照射する工程をさらに有していてもよい。
この製造方法によれば、セパレータに生じる反りを低減することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記裏面にレーザを照射する前記工程では、前記長辺に交差する方向に沿ってレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射してもよい。
この製造方法によれば、セパレータに生じる反りをより効果的に低減することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記金属板の前記裏面が、溝が形成された溝領域と、前記溝領域の周囲に配置された平坦領域を有していてもよい。前記裏面にレーザを照射する前記工程では、前記平坦領域にレーザを照射してもよい。
このように平坦領域にレーザを照射すればレーザが金属板に吸収され易いので、セパレータに生じる反りをより効果的に低減することができる。
図1に示す燃料電池スタック10は、複数の燃料電池セル12の積層体により構成されている。図1を含む各図において、複数の燃料電池セル12が積層された方向がz方向として示され、z方向に直交する一方向がx方向として示され、x方向及びz方向に直交する方向がy方向として示される。燃料電池スタック10には、流路71~76が設けられている。流路71~76のそれぞれは、燃料電池スタック10の端面からz方向に伸びている。流路71は酸化剤ガス供給流路であり、流路76は酸化剤ガス排出流路である。酸化剤ガス供給流路71を介して各燃料電池セル12に酸化剤ガス(本実施形態では酸素(O))が供給される。各燃料電池セル12を通過した酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出流路76を介して燃料電池スタック10の外部に排出される。流路74は燃料ガス供給流路であり、流路73は燃料ガス排出流路である。燃料ガス供給流路74を介して各燃料電池セル12に燃料ガス(本実施形態では水素(H))が供給される。各燃料電池セル12を通過した燃料ガスは、燃料ガス排出流路73を介して燃料電池スタック10の外部に排出される。各燃料電池セルに燃料ガスと酸化剤ガスが供給されることで、各燃料電池セル12で発電が行われる。流路75は冷媒供給流路であり、流路72は冷媒排出流路である。冷媒供給流路75を介して各燃料電池セル12に冷媒が供給される。各燃料電池セル12を通過した冷媒は、冷媒排出流路72を介して燃料電池スタック10の外部に排出される。燃料電池スタック10内を流れる冷媒によって、各燃料電池セル12が冷却される。
図2は、1つの燃料電池セル12の分解斜視図である。図2に示すように、燃料電池セル12は、膜/電極接合体(以下、MEA(membrane electrode assembly)という)20と、樹脂フレーム30と、セパレータ40と、セパレータ50を有している。樹脂フレーム30、セパレータ40及びセパレータ50のそれぞれは、x方向に長い長方形の板形状を有している。樹脂フレーム30、セパレータ40及びセパレータ50は、z方向に積層されている。以下では、樹脂フレーム30のセパレータ40に近い方の表面を表面30aといい、その反対側の樹脂フレーム30の表面を表面30bという。また、以下では、セパレータ40の樹脂フレーム30に近い方の表面を表面40bといい、その反対側のセパレータ40の表面を表面40aという。また、以下では、セパレータ50の樹脂フレーム30に近い方の表面を表面50aといい、その反対側のセパレータ50の表面を表面50bという。樹脂フレーム30の中央には、z方向に樹脂フレーム30を貫通する貫通孔36が設けられている。MEA20は、貫通孔36内に配置されている。セパレータ40の表面40bは、樹脂フレーム30の表面30aに接着されている。セパレータ40によって、貫通孔36が覆われている。セパレータ50の表面50aは、樹脂フレーム30の表面30bに接着されている。セパレータ50によって、貫通孔36が覆われている。このように、樹脂フレーム30は、セパレータ40とセパレータ50の間に挟まれている。
樹脂フレーム30、セパレータ40及びセパレータ50のそれぞれには、流路71に対応する貫通孔71a、流路72に対応する貫通孔72a、流路73に対応する貫通孔73a、流路74に対応する貫通孔74a、流路75に対応する貫通孔75a、及び、流路76に対応する貫通孔76aが設けられている。z方向に沿って燃料電池セル12を平面視したときに、貫通孔71a、72a、73aと貫通孔74a、75a、76aの間に貫通孔36(すなわち、MEA20)が配置されている。
樹脂フレーム30は、絶縁性の部材である。図3に示すように、樹脂フレーム30は、z方向に積層された樹脂層31、32、33を有している。樹脂層31、32、33は、いずれも、絶縁性の樹脂(例えば、酸変性ポリプロピレン等)により構成されている。樹脂層31は、高い剛性を有する。樹脂層32、33は、熱可塑性を有しており、軟化時に高い粘着性を発揮する。樹脂層31は、樹脂層32と樹脂層33の間に挟まれている。樹脂層32はセパレータ40に接着されており、樹脂層33はセパレータ50に接着されている。
MEA20は、電解質膜21、アノード層22及びカソード層23を有している。電解質膜21は、固体高分子材料により構成されている。アノード層22とカソード層23は、電解質中に白金等の触媒を含む導電性粒子が拡散された材料等により構成されている。アノード層22は、セパレータ40に近い側の電解質膜21の表面を覆っている。カソード層23は、セパレータ50に近い側の電解質膜21の表面を覆っている。
セパレータ40は、導電性の部材である。セパレータ40は、金属板41と、炭素膜42、43を有している。金属板41は、チタン(Ti)またはチタン合金により構成されている。炭素膜42は、樹脂フレーム30及びMEA20に近い側の金属板41の表面を覆っている。炭素膜43は、炭素膜42とは反対側に位置する金属板41の表面を覆っている。
セパレータ40の一部は折れ曲がっており、これによってセパレータ40の表面40bに溝44が設けられている。図4に示すように、溝44は、貫通孔74aから貫通孔73aまで伸びている。図4の範囲60は、セパレータ40がMEA20と対向する範囲(z方向に沿って見たときにセパレータ40がMEA20と重複する範囲)を示している。溝44は、範囲60内を蛇行して伸びている。図3に示すように、セパレータ40の表面40bは、溝44以外の部分で樹脂フレーム30とMEA20に接している。より詳細には、表面40bは、溝44以外の部分で樹脂フレーム30の樹脂層32とMEA20のアノード層22に接している。溝44と樹脂フレーム30とMEA20によって囲まれた空間によって、燃料ガス流路77が構成されている。燃料ガス流路77は、セパレータ40と樹脂フレーム30の界面、及び、セパレータ40とMEA20の界面に沿って伸びている。燃料ガス供給流路74(貫通孔74a)内を流れる燃料ガスは、燃料ガス流路77内に流入する。燃料ガスは、燃料ガス流路77内を上流端から下流端まで流れた後に、燃料ガス排出流路73(貫通孔73a)へ排出される。
図3に示すように、表面40bの一部の範囲40sには、炭素膜43が設けられていない。セパレータ40は、範囲40sにおいて、樹脂フレーム30の樹脂層32に接着されている。すなわち、範囲40s内の金属板41は、樹脂フレーム30の樹脂層32に接着されている。図4に示すように、炭素膜43が設けられていない範囲40sは、表面40bにおいて、貫通孔71a、72a、75a、76aを囲むように設けられている。また、範囲40sは、表面40bにおいて、セパレータ40の外周縁に並行するように設けられている。以下では、範囲40sのうちのセパレータ40の外周縁に並行している部分を、範囲40saという。範囲40saは、セパレータ40の外周縁に並行して環状に伸びている。範囲40saは、溝44及び貫通孔71a~76aが設けられている範囲の全周を囲んでいる。図4に示す範囲40sにおいてセパレータ40は樹脂フレーム30に接着されている。
セパレータ50は、導電性の部材である。図3に示すように、セパレータ50は、金属板51と、炭素膜52、53を有している。金属板51は、チタン(Ti)またはチタン合金により構成されている。炭素膜52は、樹脂フレーム30及びMEA20に近い側の金属板51の表面を覆っている。炭素膜53は、炭素膜52とは反対側に位置する金属板51の表面を覆っている。
図3に示すように、セパレータ50の一部は折れ曲がっており、これによってセパレータ50の表面50aに溝54が設けられている。図5に示すように、溝54は、貫通孔71aから貫通孔76aまで伸びている。図5の範囲62は、セパレータ50がMEA20と対向する範囲(z方向に沿って見たときにセパレータ50がMEA20と重複する範囲)を示している。溝54は、範囲62内を蛇行して伸びている。図3に示すように、セパレータ50の表面50aは、溝54以外の部分で樹脂フレーム30とMEA20に接している。より詳細には、表面50aは、溝54以外の部分で樹脂フレーム30の樹脂層33とMEA20のカソード層23に接している。溝54と樹脂フレーム30とMEA20によって囲まれた空間によって、酸化剤ガス流路78が構成されている。酸化剤ガス流路78はセパレータ50と樹脂フレーム30の界面、及び、セパレータ50とMEA20の界面に沿って伸びている。酸化剤ガス供給流路71(貫通孔71a)内を流れる酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路78内に流入する。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路78内を上流端から下流端まで流れた後に、酸化剤ガス排出流路76(貫通孔76a)へ排出される。
図3に示すように、表面50aの一部の範囲50sには、炭素膜52が設けられていない。セパレータ50は、範囲50sにおいて、樹脂フレーム30の樹脂層33に接着されている。すなわち、範囲50s内の金属板51は、樹脂フレーム30の樹脂層33に接着されている。図5に示すように、炭素膜52が設けられていない範囲50sは、表面50aにおいて、貫通孔72a、73a、74a、75aを囲むように設けられている。また、範囲50sは、表面50aにおいて、セパレータ50の外周縁に並行するように設けられている。以下では、範囲50sのうちのセパレータ50の外周縁に並行している部分を、範囲50saという。範囲50saは、セパレータ50の外周縁に並行して環状に伸びている。範囲50saは、溝54及び貫通孔71a~76aが設けられている範囲の全周を囲んでいる。図5に示す範囲50sにおいてセパレータ50は樹脂フレーム30に接着されている。
燃料電池セル12を動作させるときには、燃料ガス流路77に燃料ガスを流すとともに酸化剤ガス流路78に酸化剤ガスを流す。これによって、MEA20に燃料ガスと酸化剤ガスが供給され、MEA20で発電が行われる。MEA20で発生した電力は、セパレータ40とセパレータ50によって外部に取り出される。すなわち、セパレータ40とセパレータ50は配線として機能する。セパレータ40、50の表面が炭素膜によって覆われているので、セパレータ40、50は高い導電性を有する。したがって、低損失で電力がMEA20から外部に供給される。
(金属板成形工程)
次に、実施例1のセパレータ40の製造方法について説明する。まず、プレス加工等によって、金属板41に貫通孔71a~76a及び溝44を形成する。
(コーティング工程)
次に、図6に示すように、金属板41の表面全体を覆うように炭素膜42、43を形成する。ここでは、10nm~100nmの厚みで炭素膜42、43を形成する。
(レーザ照射工程)
次に、図7に示すように、セパレータ40の表面40b(すなわち、炭素膜43の表面)の一部にレーザL(例えば、YAGレーザ)を照射する。炭素膜43はレーザを吸収し易いので、レーザの照射範囲内でセパレータ40が高温に加熱される。このため、炭素膜43が蒸発して除去される。これによって、炭素膜43が除去された範囲40sを形成する。ここでは、レーザスポットを移動させることによって、図4に示すように、範囲40sを形成する。このように、範囲40sは、レーザの照射範囲と一致する。また、金属板41の表面に汚れ(例えば、潤滑油の残渣)が付着している場合には、炭素膜43とともに汚れが蒸発する。したがって、範囲40s内に汚れがほとんど存在しない状態で金属板41が露出する。
図8の範囲40t(ハッチングされた範囲)は、レーザ照射工程におけるレーザ照射範囲を示している。上述したように、レーザ照射範囲40tは、図4の範囲40sと一致する。以下では、レーザ照射範囲40tのうちの表面40bの外周縁に並行している部分を、レーザ照射範囲40taという。レーザ照射工程では、レーザのエネルギー密度(mJ/mm)を位置によって変更する。図8に示すように、レーザ照射範囲40t内に、4つの高エネルギー領域40t1~40t4を設定する。高エネルギー領域40t1~40t4は、いずれも、レーザ照射範囲40ta(セパレータ40の外周縁に並行している部分)に含まれている。以下では、レーザ照射範囲40tの高エネルギー領域40t1~40t4以外の領域を、低エネルギー領域40t5という。レーザ照射工程では、高エネルギー領域40t1~40t4に対して低エネルギー領域40t5よりも高いエネルギー密度でレーザを照射する。例えば、高エネルギー領域40t1~40t4に対するエネルギー密度を、低エネルギー領域40t5に対するエネルギー密度の1.5倍以上のエネルギー密度とすることができる。例えば、高エネルギー領域40t1~40t4に対して33mJ/mmのエネルギー密度でレーザを照射し、低エネルギー領域40t5に対して19mJ/mmのエネルギー密度でレーザを照射することができる。なお、レーザのエネルギー密度は、レーザの出力(W)を変化させることで調整してもよいし、レーザの発振周波数を変化させることで調整してもよいし、レーザスポット径を変化させることで調整してもよいし、レーザスポットの移動速度を変化させることで調整してもよいし、レーザのパルス幅を変化させることで調整してもよい。高エネルギー領域40t1~40t4は、互いから分離されている。高エネルギー領域40t1、40t2は、長方形である表面40bの一対の長辺47a、47bのうちの長辺47aに沿って伸びている。高エネルギー領域40t3、40t4は、長辺47bに沿って伸びている。高エネルギー領域40t1は、高エネルギー領域40t3に対してY方向の位置に配置されている。高エネルギー領域40t2は、高エネルギー領域40t4に対してY方向の位置に配置されている。図8に示す中心線48aは長辺47a、47bに対して直交する方向に伸びる表面40aの中心線であり、中心線48bは長辺47a、47bに対して平行に伸びる表面40aの中心線である。高エネルギー領域40t1、40t2は、中心線48aの両側に配置されている。すなわち、高エネルギー領域40t1と高エネルギー領域40t2の間に中心線48aが位置している。高エネルギー領域40t3、40t4は、中心線48aの両側に配置されている。すなわち、高エネルギー領域40t3と高エネルギー領域40t4の間に中心線48aが位置している。高エネルギー領域40t1、40t3は、中心線48bの両側に配置されている。すなわち、高エネルギー領域40t1と高エネルギー領域40t3の間に中心線48bが位置している。高エネルギー領域40t2、40t4は、中心線48bの両側に配置されている。すなわち、高エネルギー領域40t2と高エネルギー領域40t4の間に中心線48bが位置している。
レーザ照射工程でセパレータ40にレーザを照射すると、レーザ照射範囲40t内で金属板41の表層部が溶融し、その後、凝固する。金属板41の溶融した部分は、凝固するときに収縮する。このため、金属板41のレーザが照射された表面とその裏面との間で応力差が生じ、金属板41(すなわち、セパレータ40)に反りが生じる。より詳細には、レーザが照射された表面40bが凹形状となり、その裏面である表面40aが凸形状となるようにセパレータ40が反る。レーザ照射範囲40t全体に均一なエネルギー密度でレーザを照射する場合には、金属板41全体に生じる応力のバランスによって、製造されるセパレータ40ごとに発生する反り量が変化する。例えば、図9のように反り量Sが大きくなる場合や、図10のように反り量Sが中程度となる場合や、図11のように反り量Sが小さくなる場合がある。なお、反り量Sは、図9~11に示すように、セパレータ40を平面上に載置したときの最上部の高さである。このように、レーザ照射範囲40t全体に均一な密度でレーザを照射する場合には、レーザ照射工程後におけるセパレータ40の形状のばらつきが大きい。これに対し、上記のように4つの高エネルギー領域40t1~40t4に高いエネルギー密度でレーザを照射すると、高エネルギー領域40t1~40t4で金属板41が溶融して凝固する部分の深さ及び幅が大きくなる。その結果、図12に示すように高エネルギー領域40t1~40t4に対応する範囲において主に反りが生じ、セパレータ40全体に生じる反り量が安定する。したがって、レーザ照射工程後のセパレータ40の形状にばらつきが生じ難い。
以上に説明したように、実施例1のセパレータ40の製造方法によれば、セパレータ40の反り量のばらつきを抑制することができる。また、セパレータ50についても、上述したセパレータ40と略同様の製造方法によって製造することで、反り量のばらつきを抑制することができる。次に、セパレータ40、50を使用して燃料電池セル12を製造する方法について説明する。
(セパレータ接着工程)
燃料電池セル12の製造工程では、上記の方法で製造されたセパレータ40、50を樹脂フレーム30に接着する。セパレータ接着工程では、まず、図13に示すように、樹脂フレーム30の貫通孔36内にMEA20を配置した状態で、樹脂フレーム30をセパレータ40とセパレータ50で挟み込む。ここでは、セパレータ40の表面40bを樹脂フレーム30とMEA20に接触させるとともに、セパレータ50の表面50aを樹脂フレーム30とMEA20に接触させる。このように、セパレータ40、50によって樹脂フレーム30の貫通孔36を塞いだ状態で、セパレータ40、50を樹脂フレーム30に接着する。すなわち、まず、図13に示すように、セパレータ40、樹脂フレーム30及びセパレータ50の積層体の一部を、金型90、92によって挟む。ここでは、積層体のうちの範囲40s、50sを含む部分を金型90、92によって挟む。次に、金型90、92によって積層体を加圧しながら、その加圧された部分(すなわち、範囲40s、50sを含む部分)を金型90、92を介して150~180℃に加熱する。すると、金型90、92の近傍において、樹脂層32、33が軟化する。その後、積層体を冷却すると、軟化していた樹脂層32、33が硬化する。これによって、樹脂層32が範囲40s内でセパレータ40(すなわち、金属板41)に接着され、樹脂層33が範囲50s内でセパレータ50(すなわち、金属板51)に接着される。レーザの照射によって範囲40s内の金属板41の表面から汚れが除去されているので、樹脂層32は金属板41に高い接着力で接着される。レーザの照射によって範囲50s内の金属板51の表面から汚れが除去されているので、樹脂層33は金属板51に高い接着力で接着される。以上の工程を実施することで、図3に示す燃料電池セル12が完成する。セパレータ40、50の反り量のばらつきが少ないので、セパレータ接着工程を適切に実施することができる。また、セパレータ40、50の反り量のばらつきが少ないので、セパレータ40、50の搬送等でも不具合が生じ難い。したがって、高い良品率で燃料電池セル12を製造することができる。
なお、高エネルギー領域と低エネルギー領域は、レーザのエネルギー線密度(mJ/mm)により規定することができる。すなわち、レーザ照射範囲の中で、レーザのエネルギー線密度が高い領域が高エネルギー領域であり、レーザのエネルギー線密度が低い領域が低エネルギー領域である。レーザのエネルギー線密度は、レーザ照射範囲が線状に伸びている場合に、その伸びている方向の単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーを意味する。例えば、図14に示すようにレーザ照射範囲40tがx方向に長く線状に伸びているとともにy方向に幅W(mm)を有している箇所では、エネルギー線密度はx方向において単位距離(1mm)の範囲内でレーザ照射範囲40t内に付与されるエネルギーを意味する。言い換えると、レーザのエネルギー線密度は、レーザのエネルギー密度(mJ/mm)を幅方向(図14ではy方向)に積分した値である。例えば、図14において、レーザ照射範囲40t内に一様なエネルギー密度E(mJ/mm)でレーザが照射された場合には、レーザのエネルギー線密度はE・W(mJ/mm)である。実施例1では、レーザのエネルギー密度(mJ/mm)を高エネルギー領域で低エネルギー領域よりも高くすることで、レーザのエネルギー線密度(mJ/mm)を高エネルギー領域で低エネルギー領域よりも高くしている。レーザのエネルギー線密度(mJ/mm)は、レーザ照射範囲の幅によって調整することも可能である。
実施例2では、高エネルギー領域の幅が、低エネルギー領域の幅よりも広い。また、実施例2では、高エネルギー領域と低エネルギー領域に同じエネルギー密度でレーザを照射する。その他については、実施例2は実施例1と等しい。
図15に示すように、実施例2では、レーザ照射範囲40tにおいて、高エネルギー領域40t1~40t4の幅WHが、低エネルギー領域40t5の幅WLよりも広い。例えば、幅WHを幅WLの1.5倍以上の幅とすることができる。例えば、幅WHを4.65mmとし、幅WLを2.65mmとすることができる。レーザ照射工程では、レーザ照射範囲40tが図15に示す分布となるようにレーザを照射する。また、実施例2では、高エネルギー領域40t1~40t4と低エネルギー領域40t5に同じエネルギー密度Eでレーザを照射する。したがって、高エネルギー領域40t1~40t4におけるエネルギー線密度は、E・WH(mJ/mm)となり、低エネルギー領域40t5におけるエネルギー線密度は、E・WL(mJ/mm)となる。すなわち、高エネルギー領域40t1~40t4には、低エネルギー領域40t5よりも高いエネルギー線密度でレーザが照射される。実施例2でも、実施例1と同様に、レーザ照射範囲40t内で炭素膜43が除去されるとともに、レーザ照射範囲40t内で金属板41の表層部が溶融して凝固する。高エネルギー領域40t1~40t4では低エネルギー領域40t5よりも幅が広い範囲で金属板41の表層部が溶融して凝固する。このため、図12に示すように高エネルギー領域40t1~40t4に対応する範囲において表面40bが凹となるように大きい反りが生じる。このように、セパレータ40が反ると、セパレータ40全体に生じる反り量が安定し、レーザ照射工程後のセパレータ40の形状にばらつきが生じ難い。
実施例3は、実施例1、2を組み合わせた製造方法である。実施例3では、高エネルギー領域40t1~40t4の幅を低エネルギー領域40t5の幅よりも広くし、かつ、レーザのエネルギー密度(mJ/mm)を高エネルギー領域で低エネルギー領域よりも高くする。この製造方法でも、図12に示すように反りが生じ、セパレータ40で生じる反り量が安定する。したがって、レーザ照射工程後のセパレータ40の形状のばらつきを抑制することができる。
図16、17は、従来の製造方法(すなわち、レーザ照射範囲40t全体の幅を一定とし、レーザ照射範囲40t全体に均一なエネルギー密度でレーザを照射する製造方法)によりセパレータ40を製造した場合と、実施例3の製造方法によりセパレータ40を製造した場合とのそれぞれについて、セパレータ40に生じる反り量Sのばらつきを示している。図16、17から明らかなように、実施例3の製造方法によれば、反り量Sのばらつきを低減することができる。
以上、実施例1~3で説明したように、レーザのエネルギー線密度(mJ/mm)を高エネルギー領域で低エネルギー領域よりも高くすることで、レーザ照射工程後のセパレータ40の反り量のばらつきを抑制することができる。
実施例4の製造方法は、セパレータ40のうち反り量が大きいものの形状を修正する反り修正工程を有している。反り修正工程は、実施例1~3のいずれかのレーザ照射工程を実行した後に実行される。レーザ照射工程を経たセパレータ40の中で反り量が大きいセパレータ40に対してのみ反り修正工程が実行される。反り修正工程では、図18に示すように、セパレータ40の表面40a(すなわち、表面40bに対する裏面)の一部にレーザLを照射する。ここでは、セパレータ40に生じている反りの頂部P(図12、18に示すように、表面40aにおいて最も突出している部分)を含む範囲にレーザLを照射する。図19は、反り修正工程においてレーザを照射するレーザ照射範囲40uを示している。図19に示すように、セパレータ40の表面40aには、流路77(図3、4参照)に対応する溝79が存在する。また、溝79が設けられた領域の周囲には、溝が存在しない平坦な領域80が存在する。レーザ照射範囲40uは、平坦な領域80内に配置されている。上述したように、レーザ照射工程では、図12に示すようにx-z断面においてセパレータ40が反るので、反りの頂部Pの稜線は表面40aにおいてy方向に直線状に伸びる。反り修正工程では、頂部Pの稜線に沿って、レーザ照射範囲40uが図19に示すようにy方向に線状に長く伸びるようにレーザを照射する。すなわち、ここでは、長辺47a、47bに直交する方向に沿ってレーザ照射範囲40uが線状に伸びるようにレーザを照射する。表面40aにレーザLを照射すると、レーザ照射範囲40u内で炭素膜42が除去される。また、レーザ照射範囲40u内で金属板41の表層部が溶融して凝固する。このとき、金属板41の表面40a側の表層部が収縮する。このため、頂部Pにおけるセパレータ40の反り量が小さくなる。このように、反り修正工程によれば、セパレータ40の反り量を少なくすることができる。反り量が大きいセパレータ40に対して反り修正工程を行うことで、セパレータ40の反り量のばらつきをさらに小さくすることができる。
なお、反り修正工程の後に頂部Pの周辺範囲40v(図18参照)にレーザを照射する追加修正工程を実行してもよい。これによって、セパレータ40の反り量をさらに低減することができる。図20は、金属板成形工程後、レーザ照射工程後、反り修正工程後、及び、追加修正工程後のそれぞれのセパレータ40の反り量を示している。図20から明らかなように、反り修正工程によってセパレータ40の反りが低減され、追加修正工程によってセパレータ40の反りがさらに低減される。
なお、上述した実施例4では、反り量が大きいセパレータ40に対してのみ反り修正工程を実施した。しかしながら、製造される全てのセパレータ40に対して反り修正工程を実施してもよい。この構成によれば、各セパレータ40の反り量を低減することができる。
なお、上述した実施例1~4では、金属板41、51の表面が炭素膜に覆われていたが、金属板41、51の表面が炭素膜に覆われていなくてもよい。すなわち、セパレータ40、50の表面全体に金属板41、51が露出していてもよい。このようなセパレータ40、50の製造工程でも、金属板41、51の表面の汚れを除去する目的で、金属板41、51に対してレーザが照射される場合がある。この場合に、上述した実施例1~4の技術を用いることで、セパレータ40、50の反り量のばらつきを抑制することができる。また、この場合、レーザによって汚れが除去された表面を樹脂フレームに高い接着力で接着することができる。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
10:燃料電池スタック
12:燃料電池セル
20:MEA
30:樹脂フレーム
40:セパレータ
40t:レーザ照射範囲
40t1~40t4:高エネルギー領域
40t5:低エネルギー領域
41:金属板
42、43:炭素膜
47a、47b:長辺
50:セパレータ

Claims (6)

  1. 燃料電池セル用のセパレータの製造方法であって、
    長方形の板形状を有する金属板の表面にレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射する工程を有しており、
    前記工程では、前記照射範囲が前記線状に伸びる方向における単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーが高い高エネルギー領域と、前記エネルギーが低い低エネルギー領域とを前記照射範囲が有するようにレーザを照射し、
    前記高エネルギー領域が、互いから分離された第1領域、第2領域、第3領域、及び、第4領域を有しており、
    前記第1領域と前記第2領域が、前記長方形が有する一対の長辺の一方に並行して伸びており、
    前記第3領域と前記第4領域が、前記一対の長辺の他方に並行して伸びており、
    前記一対の長辺に対して直交する方向に伸びる前記表面の中心線が、前記第1領域と前記第2領域の間、及び、前記第3領域と前記第4領域の間に位置しており、
    前記高エネルギー領域に、前記低エネルギー領域よりも高いエネルギー密度でレーザを照射する、製造方法。
  2. 燃料電池セル用のセパレータの製造方法であって、
    長方形の板形状を有する金属板の表面にレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射する工程を有しており、
    前記工程では、前記照射範囲が前記線状に伸びる方向における単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーが高い高エネルギー領域と、前記エネルギーが低い低エネルギー領域とを前記照射範囲が有するようにレーザを照射し、
    前記高エネルギー領域が、互いから分離された第1領域、第2領域、第3領域、及び、第4領域を有しており、
    前記第1領域と前記第2領域が、前記長方形が有する一対の長辺の一方に並行して伸びており、
    前記第3領域と前記第4領域が、前記一対の長辺の他方に並行して伸びており、
    前記一対の長辺に対して直交する方向に伸びる前記表面の中心線が、前記第1領域と前記第2領域の間、及び、前記第3領域と前記第4領域の間に位置しており、
    前記高エネルギー領域の幅が、前記低エネルギー領域の幅よりも広い、製造方法。
  3. 燃料電池セル用のセパレータの製造方法であって、
    長方形の板形状を有する金属板の表面にレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射する工程を有しており、
    前記工程では、前記照射範囲が前記線状に伸びる方向における単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーが高い高エネルギー領域と、前記エネルギーが低い低エネルギー領域とを前記照射範囲が有するようにレーザを照射し、
    前記高エネルギー領域が、互いから分離された第1領域、第2領域、第3領域、及び、第4領域を有しており、
    前記第1領域と前記第2領域が、前記長方形が有する一対の長辺の一方に並行して伸びており、
    前記第3領域と前記第4領域が、前記一対の長辺の他方に並行して伸びており、
    前記一対の長辺に対して直交する方向に伸びる前記表面の中心線が、前記第1領域と前記第2領域の間、及び、前記第3領域と前記第4領域の間に位置しており、
    前記工程では、前記照射範囲が前記表面の外周縁に並行して環状に伸びるようにレーザを照射する、製造方法。
  4. 燃料電池セル用のセパレータの製造方法であって、
    長方形の板形状を有する金属板の表面にレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射する工程を有しており、
    前記工程では、前記照射範囲が前記線状に伸びる方向における単位距離あたりにレーザによって付与されるエネルギーが高い高エネルギー領域と、前記エネルギーが低い低エネルギー領域とを前記照射範囲が有するようにレーザを照射し、
    前記高エネルギー領域が、互いから分離された第1領域、第2領域、第3領域、及び、第4領域を有しており、
    前記第1領域と前記第2領域が、前記長方形が有する一対の長辺の一方に並行して伸びており、
    前記第3領域と前記第4領域が、前記一対の長辺の他方に並行して伸びており、
    前記一対の長辺に対して直交する方向に伸びる前記表面の中心線が、前記第1領域と前記第2領域の間、及び、前記第3領域と前記第4領域の間に位置しており、
    前記工程では、前記表面が凹状となるように前記金属板に反りが生じ、
    前記金属板の前記表面に対する裏面の前記反りの頂部を含む範囲にレーザを照射する工程をさらに有する、製造方法。
  5. 前記裏面にレーザを照射する前記工程では、前記長辺に交差する方向に沿ってレーザの照射範囲が線状に伸びるようにレーザを照射する、請求項4の製造方法。
  6. 前記金属板の前記裏面が、溝が形成された溝領域と、前記溝領域の周囲に配置された平坦領域を有し、
    前記裏面にレーザを照射する前記工程では、前記平坦領域にレーザを照射する、
    請求項4または5の製造方法。
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