JP7321847B2 - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、リニアアクチュエータに関する。
特許文献1には、永久磁石ユニットを有する可動子と電機子ユニットを有する固定子とを備えた可動磁石型リニアアクチュエータが開示されている。特許文献1においては、電機子ユニットが永久磁石ユニットを挟むように配置されているため、電機子ユニットの励磁コアと永久磁石ユニットの永久磁石との間で作用する吸引力が相殺される。これにより、吸引力による固定子フレームの変形を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1において可動子の高速化、高密度化を行うと、コイルの発熱量は増加し、コイルからの熱はコイルを固定するフレームに伝達する。フレームの熱膨張により、フレームにたわみが生じるため、フレーム上のガイドレールに沿って移動する可動子の停止精度が悪化してしまう。また、フレームの熱膨張により、位置検出器の位置がずれるため、可動子の位置の検出精度も悪化してしまう。
そこで、特許文献2には、コイルユニットの発熱をフレームに伝えないためのリニアアクチュエータの構造が開示されている。特許文献2に開示された構造では、コイルユニットとフレームとの間に断熱部材が設けられ、一端がコイルユニットに連結され、他端が放熱部に連結された伝熱部材が設けられている。
特開平11-113238号公報 特開2018-78668号公報
しかしながら、特許文献2に開示された構造では、コイルユニットとフレームの間に設けられた断熱部材に高い断熱性能が求められると共に、コイルユニットと放熱部との間に設けられた伝熱部材の高い伝熱性能が求められる。そのため、高熱抵抗の断熱部材によりコイル取付部の剛性が低下してしまうと共に、断熱部材の断熱性能を上げるためには広いスペースを要するため、装置が肥大化してしまっていた。
さらには、高い断熱性能の断熱部材及び高い伝熱性能の伝熱部材とするためにはそれぞれ特殊な材料を用いる必要があるため、装置コストが増大してしまっていた。それらにより、たとえ特許文献2の構造をリニアアクチュエータに採用しても、コイルユニットの発熱がフレームに伝わるのを完全に防止するのは困難であり、その結果、フレームが熱膨張してしまっていた。フレームの熱膨張は、可動子の位置決め精度の低下の一因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、可動子の位置決め精度を向上させることができるリニアアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、永久磁石を有する可動子が移動可能なガイドレールと、架台の上に設置され、前記ガイドレールを支持する壁部と、コイルと、前記コイルに連結された伝熱部材と、前記伝熱部材の端部に連結された放熱部材と、前記架台の上に設置され、前記放熱部材に連結された断熱部材と、を有し、前記伝熱部材前記壁部と離間して配置されていることを特徴とするリニアアクチュエータが提供される。
本発明によれば、可動子の位置決め精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態による加工システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態による搬送システムの構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態による搬送システムにおける搬送台車及び搬送モジュールの構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態による搬送システムにおける搬送台車及び搬送モジュールの構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態による搬送モジュールにおける熱の伝達を示す概略図である。 本発明の一実施形態による搬送システムにおける搬送台車及び搬送モジュールの構成の変形例を示す断面図である。
本発明の一実施形態による加工システムについて図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面では、複数の同一構成要素について、区別する場合には同一の数字の符号の末尾にさらに小文字のアルファベットを識別子として付記し、特に区別する必要がない場合には識別子を省略して数字のみの符号を用いる。
まず、本実施形態による加工システムの全体構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による加工システムの全体構成を示す概略図であり、システム全体を上面から見た図を概略的に表したものである。
カメラ、プリンタカートリッジ等の複雑な形状及び構造を有する製品は、生産ラインで流れ作業により組み立てられることが多い。生産ラインにおいて、隣り合う組付装置は、搬送装置を介して接続されている。組付対象物であるワークは、搬送装置により各組付装置に順次移載され、連続的に処理される。数μm~数十μmの高い組付精度が必要とされる場合、搬送装置により搬送されたワークは、位置決め装置により位置決めされる。これにより、組付装置は所望の精度で組付けを行うことができる。
搬送装置の駆動源として、可動子側を磁石、固定子側をコイルとする可動磁石型リニアアクチュエータが知られている。可動磁石型リニアアクチュエータは、可動子の走行軌道に沿って配列された複数のコイルを備えている。可動磁石型リニアモータは、複数のコイルに駆動電流を適宜通電することにより磁気的に可動子を駆動し、長尺の搬送を行うことが可能である。可動子の走行軌道には、例えばボール循環式のスライダとガイドレールとが使用される。可動子は、ガイドレールに沿って高精度に直線移動又は曲線移動を行うことが可能である。
リニアアクチュエータは、ボールネジ型の搬送装置と比較してバックラッシュがないことから、高い位置決め精度と高い繰返し再現性を有している。このために、リニアモータは精密機器の製造ライン用の高速搬送装置に用いられるようになっている。
本実施形態による加工システムは、ワークを搬送するための搬送装置の駆動源としてリニアアクチュエータを用いたものである。図1に示すように、本実施形態による加工システム00は、搬送装置往路1と、搬送装置復路2と、台車移載装置3と、台車移載装置4と、ワーク投入装置5と、ワーク排出装置6とを有する。さらに、加工システム00は、加工前検査装置7と、加工後検査装置8と、加工装置9と、搬送台車10とを有している。本実施形態による加工システム00は、加工すべき加工対象であるワークWを搬送するとともに、搬送台車10上でワークWを位置決めする搬送システム01を含んでいる。加工システム00は、ワークWを加工して物品を製造する製造方法を実行することができる。
搬送システム01は、固定子である搬送装置往路1と、搬送装置復路2と、台車移載装置3と、台車移載装置4と、を有している。搬送装置往路1、搬送装置復路2、台車移載装置3及び台車移載装置4は、可動子である搬送台車10の搬送路を構成する。本実施形態において、搬送台車10を可動子、搬送台車10の搬送路を固定子と称する場合がある。
ここで、以下の説明において用いる直交座標系であるXYZ座標系のX軸、Y軸及びZ軸の各座標軸及び方向を定義する。まず、水平に搬送される搬送台車10の搬送方向に沿ってX軸をとる。また、水平に置かれた後述の架台02に対して垂直な軸、すなわち鉛直方向に沿った軸をZ軸とし、X軸及びZ軸と直交する軸をY軸とする。このように座標軸が定義されるXYZ座標系において、X軸に沿った方向をX方向とし、X方向のうち、搬送台車10の搬送方向と同方向を+X方向、+X方向とは逆方向を-X方向とする。また、Y軸に沿った方向をY方向とし、Y方向のうち、+X方向に対して右側から左側に向かう方向を+Y方向とし、+Y方向とは逆方向を-Y方向とする。また、Z軸に沿った方向をZ方向とし、Z方向のうち、搬送路側から搬送台車10側に向かう方向、すなわち鉛直上向き方向を+Z方向とし、搬送台車10側から搬送路側に向かう方向、すなわち鉛直下向き方向を-Z方向とする。
加工システム00においては、それぞれ搬送台車10を搬送する直線状の搬送路を構成する搬送装置往路1及び搬送装置復路2が互いに平行に設置されている。台車である搬送台車10は、搬送装置往路1及び搬送装置復路2に沿って搬送される。搬送装置往路1の最上流には、台車移載装置3が設置されている。また、搬送装置往路1の最下流には、台車移載装置4が設置されている。搬送装置往路1に沿って搬送された搬送台車10は、台車移載装置4により搬送装置復路2に移載される。また、搬送装置復路2に沿って搬送された搬送台車10は、台車移載装置3により搬送装置往路1に移載される。すなわち、搬送台車10は、搬送装置往路1及び搬送装置復路2に沿って循環搬送される。なお、搬送台車10は、1台だけ設置されていてもよいし、複数台設置されていてもよい。
搬送装置往路1及び搬送装置復路2は、モジュール化されて構成されており、複数の搬送モジュール11を有している。
搬送装置往路1の上流には、搬送台車10にワークWを供給して搭載するためのワーク供給装置であるワーク投入装置5が設置されている。搬送装置往路1の下流には、搬送台車10よりワークWを取り出して排出するためのワーク排出装置6が設置されている。
ワーク投入装置5とワーク排出装置6との間には、ワーク投入装置5の側からワーク排出装置6の側に向かって、加工前検査装置7と、加工装置9と、加工後検査装置8が順次設置されている。加工前検査装置7は、加工装置9による加工前に搬送台車10上のワークWの位置を検出するための装置である。加工装置9は、加工前検査装置7にて位置検出した結果に基づいて、塗布やボンディング、組立作業等の加工を行うための装置である。加工後検査装置8は、加工を行った後に、あらかじめ定められた通りの加工が施されたかどうかを検査するための装置である。なお、加工装置9は1台のみ設置されている場合や複数台設置されている場合がある。複数台の加工装置9は、一定の間隔で設置されている場合や、任意の間隔で設置されている場合がある。
加工装置9は、特に限定されるものではなく、ワークWに対して種々の加工作業を施す加工装置を用いることができる。
可動子である搬送台車10は、搬送装置往路1に対して所定の間隔で設置されたワーク投入装置5、加工前検査装置7、加工装置9、加工後検査装置8及びワーク排出装置6の間を順次搬送される台車である。搬送台車10には、ワーク投入装置5にてワークWが供給されて投入される。次いで、搬送台車10上でのワークWの位置決め及び固定を経た後、加工前検査装置7によるワークWの位置検出の結果に基づき、搬送台車10上のワークWに対して、加工装置9により所定の加工作業が施される。加工装置9によるすべての加工作業が完了した後、加工後検査装置8による検査を経て、ワーク排出装置6により、搬送台車10上からワークWが取り出され、ワークWが加工されてなる物品が製造される。
次に、搬送システム01における搬送装置往路1、搬送装置復路2、台車移載装置3、4及び搬送台車10の構成の概略についてさらに図2乃至図4を用いて説明する。
図2は、搬送装置往路1をY方向から見た図である。図3は、搬送台車10及び搬送路の一部である搬送モジュール11をY方向から見た図である。図4は、搬送台車10及び搬送モジュール11の構成を示す断面図であり、搬送台車10及び搬送モジュール11のX方向に垂直な断面を示している。
加工システム00は、複数の搬送モジュール11、台車移載装置3及び台車移載装置4にそれぞれ通信可能に接続された複数の下位コントローラ43を有している。下位コントローラ43は、接続先の搬送モジュール11又は台車移載装置3、4を制御する。
なお、図2では、説明を簡単にするため、5つの搬送モジュール11を示し、それぞれに接続された下位コントローラ43として、5つの下位コントローラ43a、43b、43c、43d、43eを示している。また、台車移載装置3に接続された下位コントローラ43として、下位コントローラ43f、43gを示している。また、台車移載装置4に接続された下位コントローラ43として、下位コントローラ43h、43iを示している。説明では、特に区別する必要がないかぎり、下位コントローラを単に「下位コントローラ43」と表記する。複数の下位コントローラ43は、下位コントローラネットワーク42に接続されている。
加工システム00は、さらに、中位コントローラ41と、上位コントローラ40とを有している。複数の下位コントローラ43には、下位コントローラネットワーク42を介して、中位コントローラ41が通信可能に接続されている。中位コントローラ41は、複数の下位コントローラ43を制御する。さらに、中位コントローラ41には、中位コントローラ41に動作指令を送る上位コントローラ40が接続されている。
図2に示すように、搬送モジュール11は、架台02の水平な設置面上に設置されている。搬送モジュール11は、搬送モジュール筐体15と、エンコーダ12a、12b、12cと、台車を駆動するためのコイル群(複数の台車駆動コイル)13と、ガイドレール14とを有している。また、下位コントローラ43には、図示しない電源が接続されている。コイル群13は、X方向に沿って搬送モジュール筐体15における台車駆動コイルブラケット19(図3及び図4参照)取り付けられている。ガイドレール14は、X方向に沿って搬送モジュール筐体15の上に取り付けられており、搬送台車10が移動可能になっている。搬送モジュール筐体15は、ガイドレール14に沿って延在してガイドレール14を支持している。
搬送台車10は、後述するように、搬送台車ベース30と、スケール32と、ガイドブロック35(図3及び図4参照)とを有している。
下位コントローラ43は、接続されたエンコーダ12の出力及びそのエンコーダ12が設置された位置に基づき、搬送モジュール11上における搬送台車10の位置を算出することができる。下位コントローラ43は、算出した搬送台車10の位置等に応じて、台車駆動コイル13に印加される電流量を制御することができる。これにより、下位コントローラ43は、搬送台車10を所定の位置まで所定の速度で搬送して停止させることができる。
また、下位コントローラ43は、隣接する搬送モジュール11から接続先の搬送モジュール11に搬送台車10が進入することをエンコーダ12により検知することができる。下位コントローラ43は、接続先の搬送モジュール11に進入した搬送台車10を所定の位置まで所定の速度で搬送し、停止させるため、接続先の搬送モジュール11内における搬送台車10の制御を行う。
下位コントローラ43は、中位コントローラ41と情報をやり取りするための通信機能を有している。下位コントローラ43は、その下位コントローラ43が保有するエンコーダ12により検出される搬送台車10の位置情報等に関する通信を中位コントローラ41と行う。
中位コントローラ41は、搬送台車10を動作させるための指令を下位コントローラ43のそれぞれに送信することができる。これにより、中位コントローラ41は、複数台の搬送台車10の制御を行うことができる。
なお、搬送装置復路2も、搬送台車10の搬送方向が、搬送装置往路1における搬送方向とは逆方向となるように構成されている点を除き、上述した搬送装置往路1と同様の構成を有している。
続いて、台車移載装置3及び台車移載装置4の構成について説明する。台車移載装置3及び台車移載装置4は、図2に示すように、それぞれ、Y方向に動作可能な台車移載アクチュエータ50と、台車移載アクチュエータ50上に搭載され、搬送モジュール11と同様の構成のモジュールとを有している。
本実施形態では、台車移載装置3及び台車移載装置4の構成として搬送モジュール11と同様の構成を用いて説明するが、これに限定されるものではない。搬送台車10は、搬送装置往路1及び搬送装置復路2の間で他の構成により移載することも可能である。
台車移載装置3に接続された下位コントローラ43fは、台車移載装置3の台車移載アクチュエータ50を制御する。台車移載装置3に接続された下位コントローラ43gは、下位コントローラ43a、43b、43c、43d、43eと同様に、台車移載装置3の搬送モジュール11と同様の構成のモジュールを制御する。また、台車移載装置4に接続された下位コントローラ43hは、台車移載装置4の台車移載アクチュエータ50を制御する。台車移載装置4に接続された下位コントローラ43iは、下位コントローラ43a、43b、43c、43d、43eと同様に、台車移載装置4の搬送モジュール11と同様の構成のモジュールを制御する。
台車移載装置3及び台車移載装置4は、それぞれ、搬送装置往路1と搬送装置復路2との間を動作することにより、搬送台車10の移載を行う。台車移載装置4は、搬送装置往路1に沿って搬送された搬送台車10を、搬送装置往路1から搬送装置復路2に移載する。台車移載装置3は、搬送装置復路2に沿って搬送された搬送台車10を、搬送装置復路2から搬送装置往路1に移載する。
上位コントローラ40は、加工システム00全体を制御し、中位コントローラ41の他に、ワーク投入装置5、ワーク排出装置6、加工前検査装置7、加工後検査装置8、加工装置9を制御する図示しない各装置用のコントローラ等が通信可能に接続されている。上位コントローラ40は、加工システム00における各装置の動作及び動作順を制御する。
次に、搬送台車10及び搬送モジュール11の構成について図3及び図4を用いて説明する。
図3及び図4に示すように、固定子である搬送路の一部である搬送モジュール11は、搬送モジュール筐体15と、エンコーダ12a、12b、12cと、台車駆動コイル13と、ガイドレール14と、エンコーダブラケット18とを有している。さらに、搬送モジュール11は、放熱部17と、台車駆動コイルブラケット19と、断熱部材20と、伝熱コイルブラケット22とを有している。
可動子である搬送台車10は、搬送台車ベース30と、スケールブラケット31と、スケール32と、永久磁石33と、永久磁石ブラケット34と、ガイドブロック35とを有している。
搬送モジュール11は、架台02と2枚の板状の搬送モジュール筐体15とにより構成された上部解放の凹型構造を有している。2枚の板状の搬送モジュール筐体15は、架台02上において、Y方向に互いに内壁が対向するように設置された壁部になっている。
2枚の搬送モジュール筐体15の内壁の間には、Y方向に互いに内壁が対向するように2枚の板状の台車駆動コイルブラケット19が配置されている。2枚の台車駆動コイルブラケット19の内壁には、互いに対向するように対の台車駆動コイル13が設置されている。対の台車駆動コイル13は、それらの間を搬送台車10に設置された永久磁石33及び永久磁石ブラケット34が通過するように構成されている。
搬送台車10において、搬送台車ベース30の上面は、ワークWが搭載される面になっている。搬送台車ベース30の上面には、ワークWの位置決め、固定等を行う機構が設置されていてもよい。一方、搬送台車ベース30の下面には、ガイドブロック35及び永久磁石ブラケット34が設置されている。ガイドブロック35は、搬送台車ベース30の下面のX方向に沿った両端部に設置されている。永久磁石ブラケット34は、搬送台車ベース30の下面の中央にX方向に沿って設置されている。搬送台車ベース30及び永久磁石ブラケット34を有する搬送台車10は、X方向から見てT型の断面構造を有している。永久磁石ブラケット34には、複数の永久磁石33が埋めこまれるように設置されている。複数の永久磁石33は、X方向に並ぶように永久磁石ブラケット34に設置されている。なお、本明細書において、永久磁石ブラケット34と永久磁石33とをあわせて永久磁石と称する場合がある。
搬送モジュール11における台車駆動コイル13には、下位コントローラ43による制御に従って電流が印加される。これにより、搬送台車ベース30に取り付けられた複数の永久磁石33と、台車駆動コイルブラケット19に取り付けられた台車駆動コイル13との間には、搬送台車10を駆動する電磁力が発生する。搬送台車10は、複数の永久磁石33と台車駆動コイル13との間に発生する電磁力により駆動され、搬送モジュール11上をX方向に沿って搬送される。すなわち、搬送台車10は、搬送装置往路1上を+X方向に沿って搬送され、搬送装置復路2上を-X方向に沿って搬送される。このように、本実施形態では、台車駆動コイル13は動かず、永久磁石33が移動する、ムービングマグネット(MM)型リニアアクチュエータによる搬送システム01が構成されている。
搬送台車10において、スケール32は、スケールブラケット31を介して、搬送台車ベース30のX方向に沿った側面にエンコーダ12による位置検出可能な位置に取り付けられている。すなわち、スケール32は、エンコーダ12と対向するように取り付けられている。スケール32は、搬送台車10の位置検出に用いられるパターンを有している。なお、スケール32は、スケールブラケット31を介さず搬送台車ベース30の側面に直接取り付けられていてもよい。本明細書においては、スケールブラケット31とスケール32とをあわせてスケールと称する場合がある。
一方、搬送モジュール11において、搬送モジュール筐体15の外側の一方の側面に、エンコーダブラケット(センサ取り付け部材)18を介してエンコーダ12が設置されている。エンコーダ12は、エンコーダブラケット18によってエンコーダ12のスケール読み取り部である検出部をスケール32と対向して配置されるように調整されている。なお、本実施形態ではエンコーダ12が3個設置されている例を示したが、これに限るものではない。搬送モジュール11は、少なくとも1つ以上のエンコーダ12を有していればよい。エンコーダ12の数は、例えば、搬送台車10、搬送モジュール11等のサイズに応じて設定することができる。また、エンコーダ12は、エンコーダブラケット18を介さず搬送モジュール筐体15の側面に直接取り付けられていてもよい。本明細書においては、エンコーダブラケット18とエンコーダ12とをあわせてエンコーダと称する場合がある。また、本実施形態では、位置検出部としてエンコーダ及びスケールを用いて可動子の位置を検出する形態について述べるがこれに限ることない。固定子に対する可動子の位置を検出できる公知のセンサを位置検出部として用いることができる。本明細書においては、可動子に取り付けられる部材をスケール、固定子に取り付けられる部材をエンコーダ又はセンサと称する。
エンコーダ12aとエンコーダ12bの間隔及びエンコーダ12bとエンコーダ12cの間隔は、それぞれ搬送台車10に取り付けられたスケール32の長さよりも短いことが好ましい。そうすることによって搬送モジュール11上のどの位置においても搬送台車10の位置をエンコーダ12a、12b、12cのいずれかにより検出することができる。
搬送モジュール11のエンコーダ12は、搬送台車10に取り付けられたスケール32とのギャップが一定となるように搬送モジュール筐体15に取り付けられている。エンコーダ12は、スケール32のパターンを読み取ることにより、搬送台車10のX方向における位置を、エンコーダ12からの相対位置として検出することができる。
台車駆動コイルブラケット19は、台車駆動コイルブラケット19の下側に配置された伝熱コイルブラケット22に設置されて伝熱コイルブラケット22に連結されている。伝熱コイルブラケット22は、搬送モジュール11上の搬送台車10における永久磁石ブラケット34よりも低い位置、すなわち永久磁石ブラケット34が接触しない位置に設けられている。伝熱コイルブラケット22上には、互いに対向する2枚の搬送モジュール筐体15の内側において、2枚の台車駆動コイルブラケット19が互いに対向するように設置されている。2枚の台車駆動コイルブラケット19の互いに対向する面には、それぞれ台車駆動コイル13が間隙を空けて設置されている。台車駆動コイル13の間の間隙は、永久磁石33が設置された永久磁石ブラケット34が通過可能な幅になっている。
台車駆動コイル13が直接設置された台車駆動コイルブラケット19、及び台車駆動コイルブラケット19に連結された伝熱コイルブラケット22は、それぞれ台車駆動コイル13の発熱により発生した熱が伝熱される伝熱部材として機能する。
伝熱コイルブラケット22の2枚の搬送モジュール筐体15の側の両端部は、2枚の搬送モジュール筐体15のそれぞれに設けられた貫通穴21を貫通して、2枚の搬送モジュール筐体15の外側の搬送モジュール筐体15の外壁側部に張り出している。伝熱コイルブラケット22の張り出した両端部には、後述するように断熱部材20を介して架台02上に支持された放熱部材17が設置されて連結されている。
このように、本実施形態では、伝熱コイルブラケット22を介して、搬送モジュール筐体15に対して台車駆動コイル13とは反対側の搬送モジュール筐体15の外壁側部に、台車駆動コイル13で発生した熱を放熱する放熱部材17が連結されている。このような構成により、台車駆動コイル13が設置された搬送モジュール筐体15の内壁部分の狭小なスペースに代えて外壁側部の広大なスペースを活用して、放熱部材17に必要なスペースを確保することが可能となる。同様のスペースを搬送モジュール筐体15の内壁部分に設けようとすると、装置が大型する問題や、搬送モジュール筐体15の剛性が低下する問題が発生する。本実施形態では、これらの問題を回避して、台車駆動コイル13の発熱により発生した熱を放熱するための放熱部材17を設置することができる。
台車駆動コイルブラケット19及び伝熱コイルブラケット22と搬送モジュール筐体15との間には、断熱層23aが設けられている。これにより、台車駆動コイルブラケット19及び伝熱コイルブラケット22と搬送モジュール筐体15とは、互いに接触することがないように設置されている。
また、伝熱コイルブラケット22と貫通穴21の内壁との間には、同様に断熱層23bが設けられている。これにより、伝熱コイルブラケット22は、貫通穴21の内壁に接触することがないように設置されている。すなわち、伝熱コイルブラケット22は、貫通穴21内において搬送モジュール筐体15に接触することがないように設置されている。
断熱層23a、23bは、それぞれ、熱伝導率の低い層、例えば空気層である。断熱層23a、23bは、伝熱部材である台車駆動コイルブラケット19及び伝熱コイルブラケット22の熱抵抗よりも大きい熱抵抗を有している。これにより、断熱層23a、23bは、台車駆動コイルブラケット19及び伝熱コイルブラケット22から搬送モジュール筐体15への伝熱を防止又は抑制する。
ガイドレール14は、搬送モジュール筐体15の上面にX方向に沿って並列に2本設置されている。ガイドレール14には、搬送台車10のガイドブロック35が案内されている。これにより、搬送台車10は、X方向に沿って移動可能に搬送モジュール11上に配置されている。
上述のように、エンコーダ12及びガイドレール14は、それぞれ搬送モジュール筐体15に設置されている。ここで、エンコーダ12及びガイドレール14は、どちらもリニアアクチュエータの位置決め精度に影響する部品である。さらに、エンコーダ12は、リニアアクチュエータの停止精度に影響する。ガイドレール14は、リニアアクチュエータの走行精度に影響する。
このようなエンコーダ12及びガイドレール14が設置された搬送モジュール筐体15は、断熱層23a、23bにより、台車駆動コイル13で発熱した熱が伝熱される伝熱コイルブラケット22に接触せずに伝熱コイルブラケット22から断熱されている。このため、搬送モジュール筐体15は、台車駆動コイル13の熱による熱膨張等の影響に起因する経時変化が低減された構成になっている。さらに、搬送モジュール筐体15を高剛性の部材により構成することにより、搬送モジュール筐体15の経時変化をさらに低減することができる。このように、本実施形態では、精度に影響するエンコーダ12及びガイドレール14が設置された搬送モジュール筐体15の経時変化が低減されている。このため、本実施形態によれば、可動子である搬送台車10の位置決め精度を向上することができ、リニアアクチュエータの性能が向上することができる。
また、本実施形態によれば、搬送台車10の位置決め精度を向上することができるともに、より小さいスペースにて台車駆動コイル13の冷却を行うことができるため、リニアアクチュエータのサイズを小型化することができる。
また、搬送台車10上のワークWに対しては、加工装置9等に設けられた図示しない加工ツール等により、加工時に外力が負荷する。この外力がワークWを介して搬送台車10に伝わる。さらに、搬送台車10に伝わった外力は、ガイドブロック35及びガイドレール14に伝わる。搬送モジュール筐体15は、ガイドレール14に伝わった外力を受ける。このため、搬送モジュール筐体15は、加工ツール等から受ける外力に耐えられるだけの剛性を有することが必要となる。
なお、搬送モジュール筐体15に設けられた貫通穴21の形状は、伝熱コイルブラケット22が貫通穴21を貫通して搬送モジュール筐体15の外側にその端部が張り出すことができるものであれば特に限定されるものではなく、種々の形状であってよい。ただし、貫通穴21の開口部の大きさは、搬送モジュール筐体15の剛性がほとんど変化しない範囲に設定することが好ましい。
貫通穴21を通じて2枚の搬送モジュール筐体15の外壁側部に張り出した伝熱コイルブラケット22の両端部には、それぞれ放熱部材17が設置されている。放熱部材17は、台車駆動コイル13の発熱により発生して台車駆動コイルブラケット19及び伝熱コイルブラケット22に伝熱された熱を放熱する。また、放熱部材17は、エンコーダ12及びスケール32を保護する目的をも兼ねて設置されている。
各放熱部材17は、搬送モジュール筐体15の外壁側部に張り出した伝熱コイルブラケット22の端部に接続された接続部17aと、接続部17aに支持された板状部17bとを有している。板状部17bは、架台02上の搬送モジュール11及び搬送台車10の側部を覆うXZ平面に沿った板状の形状を有している。板状部17bは、搬送モジュール筐体15に設けられたエンコーダ12及びスケール32を保護するように外側から覆っている。放熱部材17は、板状部17bを有することにより、高い放熱効果を確保するとともに、エンコーダ12及びスケール32を保護する保護部としても機能することができる。
放熱部材17の板状部17bは、図3及び図4に示すように板状の部品でもよいし、放熱性能を向上するためにフィン形状をしたものでもよい。また、放熱部材17は、放熱性能を向上するために中空構造とし、中空部に冷却媒体を流入して強制的に冷却するように構成してもよい。
各放熱部材17の接続部17aの下部には、接続部17aを支持する断熱部材20が設置されて連結されている。断熱部材20は、架台02上に設置されており、接続部17aと架台02との間を断熱する。放熱部材17及び放熱部材17に接続された伝熱コイルブラケット22は、断熱部材20を介して架台02に設置されている。
ここで、本実施形態による搬送モジュール11における熱の伝達について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態による搬送モジュール11における熱の伝達を示す概略図である。図5では、熱の流れを矢印で示している。
台車駆動コイル13の発熱により生じた熱は、台車駆動コイルブラケット19に伝熱され、伝熱コイルブラケット22に伝熱される。伝熱コイルブラケット22は、熱伝導率の高いアルミニウム等の材質を使用するのが望ましいが、必ずしも熱伝導率が高い材質を選定する必要はない。この理由は後述する。
伝熱コイルブラケット22に伝熱された熱は、放熱部材17に伝熱され、大気へと放熱される。ここで、台車駆動コイル13と台車駆動コイルブラケット19との境界部の温度をT1[℃]、台車駆動コイルブラケット19と伝熱コイルブラケット22の境界部の温度をT2[℃]とする。また、伝熱コイルブラケット22と放熱部材17との境界部の温度をT3[℃]、放熱部材17と断熱部材20との境界部の温度をT4[℃]とする。また、架台02の温度をT5[℃]、搬送モジュール11の周囲の環境温度をT[℃]とする。台車駆動コイルブラケット19の熱抵抗をR12[℃/W]、伝熱コイルブラケット22の熱抵抗をR23[℃/W]、断熱部材20の熱抵抗をR45[℃/W]とする。また、台車駆動コイル13の発熱量をW[W]とする。
装置稼働によって、台車駆動コイル13が発熱して発熱量Wの全量が台車駆動コイル13から台車駆動コイルブラケット19を介して伝熱コイルブラケット22に伝わったとする。この場合、T1とT2との温度間には、次式(1)で示される関係が成り立つ。
T2=T1-R12×W ・・・(1)
すなわち、台車駆動コイルブラケット19の熱抵抗R12と伝熱量W(=台車駆動コイル13の発熱量W)を乗じた分の温度低下が生じる。同様にT2とT3との温度間には、次式(2)で示される関係が成り立つ。
T3=T2-R23×W ・・・(2)
式(1)、(2)よりT1とT3との温度間には次式(3)で示される関係が成り立つ。
T3=T1-(R12+R23)×W ・・・(3)
すなわち、台車駆動コイルブラケット19の熱抵抗R12と伝熱コイルブラケット22の熱抵抗R23を足した熱抵抗(R12+R23)に伝熱量W(=台車駆動コイル13の発熱量W)を乗じた分の温度低下が生じる。
また、放熱部材17の平均温度を(T3+T4)/2とし、放熱部材17の大気等の冷却媒体に対しての放熱面積をA[m]とし、単位面積あたりの放熱係数をH[W/m・℃]とする。すると、放熱部材17の放熱量W[W]は、次式(4)で求めることができる。
=H×A×({(T3+T4)/2}-T) ・・・(4)
ここで、台車駆動コイル13の発熱量Wの全量を放熱部材17にて放熱するためには、次式(5)が成り立つようにすればよい。
W=W=H×A×[{(T3+T4)/2}-T] ・・・(5)
すなわち、発熱量Wの全量を放熱部材17にて放熱するためには、単位面積あたりの放熱係数Hを大きくするか、放熱面積Aを大きくするか、放熱部材17の平均温度(T3+T4)/2と環境温度Tとの差を大きくすればよい。
放熱係数Hは、一般的に、エアによる自然対流、エアによる強制対流及び冷却水の各場合では、冷却水の場合に最も大きく、エアによる強制対流の場合に次いで大きく、エアによる自然対流の場合に最も小さくなる。放熱係数Hを大きくするためには、より放熱係数Hが大きくなる冷却方式を選択すればよい。ただし、冷却にかかるコストは、通常、エアによる自然対流の場合に最も低く、エアによる強制対流の場合に次いで低く、冷却水の場合に最も高くなる。
また、放熱面積Aを大きくするためには、できるだけ大きな放熱部材17を設置することが好ましい。ただし、スペース等の問題を考慮すると、ヒートシンク等のように放熱部材17の形状をフィン形状等とし、できるだけ小さなスペースに大きな放熱面積Aを確保すればよい。これにより、省スペース化を実現することができる。
また、放熱部材17の平均温度(T3+T4)/2と環境温度Tとの差を大きくするためには、式(3)より、台車駆動コイルブラケット19の熱抵抗R12と伝熱コイルブラケット22の熱抵抗R23とを足した熱抵抗(R12+R23)を小さくすればよい。つまり、できるだけ安価で放熱係数Hの低い冷却方式や、できるだけ小型で放熱面積Aの小さい放熱部材17を採用する場合には、台車駆動コイルブラケット19の熱抵抗R12と伝熱コイルブラケット22の熱抵抗R23を小さくすればよい。
一方、台車駆動コイル13の発熱量Wと放熱部材17の放熱量Wとが等しい場合には、放熱部材17にて台車駆動コイル13の発熱量Wの全量を放熱し、T4=Tとなる。しかしながら、放熱部材17にて台車駆動コイル13の発熱量Wの全量を放熱しきれない場合には、次式(6)で示される関係が成り立つ。
T5=T4-R45×(W-W) ・・・(6)
通常、断熱部材20の熱抵抗R45がより大きいほど、断熱部材20の断熱性能はより高くなる。一方、放熱部材17にて台車駆動コイル13の発熱量Wの大半を放熱可能に設定することで、断熱部材20に伝達する熱量は限りなく小さくなる。すなわち、断熱部材20の材質として熱伝導率の低い高価な材質を選定する必要もない上に、もし、断熱部材20の材質として熱伝導率の低い材質を選定した場合には、断熱部材20によるさらなる断熱効果を期待することができる。
さらに、架台02は、搬送モジュール11を構成する各部品と比べて、極めて大きな熱容量を持つ。したがって、断熱部材20を通過する熱量にて架台02の温度T5が大きく上昇することはないため、T5≒Tとなる。このように架台02の温度T5が上昇しなければ、搬送モジュール筐体15へ台車駆動コイル13の熱が伝わることがないため、台車駆動コイル13の温度に関係なく、搬送モジュール筐体15の温度を一定に保つことができる。これにより、台車駆動コイル13の発熱による搬送モジュール筐体15の熱膨張を防止又は低減することができる。
上記のように、本実施形態による搬送モジュール11においては、台車駆動コイル13の発熱量Wの伝達経路中に放熱部材17を備えられている。このため、伝熱部材や断熱部材の熱抵抗値の大小によって、搬送モジュール筐体15に台車駆動コイル13の熱が伝わることがない。したがって、本実施形態によれば、搬送モジュール11を構成する部材の材料として高価な断熱材料及び伝熱材料を選択する必要がなくなる上に、伝熱部材及び断熱部材を小型化することも可能となる。
なお、搬送モジュール11の放熱性能を向上するため、以下のような構成を採用することができる。
例えば、放熱部材17を上述のようにフィン形状の部品にすることや、中空構造を有するものとすることができる。さらに、中空構造を有する放熱部材17の場合、その内部に冷却用の媒体を流すことができる。冷却用の媒体は、伝熱部材を冷却する冷却水等の冷却流体である。こうして、放熱部材17の放熱性能を向上することができる。
また、台車駆動コイルブラケット19、伝熱コイルブラケット22等の伝熱部材をフィン形状の部品にすることや、中空構造を有するものとすることができる。さらに、中空構造を有する台車駆動コイルブラケット19、伝熱コイルブラケット22等の伝熱部材の場合、その内部に冷却用の媒体を流すことができる。冷却用の媒体は、伝熱部材を冷却する冷却水等の冷却流体である。こうして、台車駆動コイルブラケット19、伝熱コイルブラケット22等の伝熱部材を、熱を放熱するための放熱部材として機能させることもできる。
さらに、例えば、断熱部材20をフィン形状の部品にすることや、中空構造を有するものとすることができる。さらに、中空構造を有する断熱部材20の場合、その内部に冷却用の媒体を流すことができる。冷却用の媒体は、例えば断熱部材20を冷却する冷却水等の冷却流体である。こうして、断熱部材20を、熱を放熱するための放熱部材17として機能させることもできる。
図6は、中空構造を有する断熱部材20、放熱部材17及び伝熱部材である伝熱コイルブラケット22に冷却流体を流す構成の一例を示している。図示するように、搬送モジュール11に対して、断熱部材20、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22の内部に冷却流体を供給して流す流体供給装置36が設置されている。
流体供給装置36は、例えばチラー等により構成されている。流体供給装置36は、図6中の矢印を含む線で示すように、冷却流体を、架台02の側から断熱部材20の内部に流入させ、断熱部材20、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22の各内部に冷却流体を順次流す。さらに、流体供給装置36は、伝熱コイルブラケット22の側から冷却流体を流出させる。こうして、流体供給装置36は、断熱部材20、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22の各内部において冷却流体を順次循環させることにより、断熱部材20、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22を冷却する。
なお、流体供給装置36は、断熱部材20、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22の各内部の全部に冷却流体を流すのみならず、これらのうちの一部の内部に冷却流体を流すこともできる。例えば、流体供給装置36は、伝熱コイルブラケット22の内部には冷却流体を流さず、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22の各内部に冷却流体を流すこともできる。また、例えば、流体供給装置36は、放熱部材17及び伝熱コイルブラケット22の各内部には冷却流体を流さず、伝熱コイルブラケット22の内部に冷却流体を流すこともできる。
また、上述のように中空構造を採用する場合、放熱部材17、台車駆動コイルブラケット19、伝熱コイルブラケット22及び断熱部材20の少なくとも一部について中空構造を有するものとすることができる。
00 加工システム
01 搬送システム
02 架台
1 搬送装置往路
2 搬送装置復路
9 加工装置
10 搬送台車
11 搬送モジュール
12 エンコーダ
13 台車駆動コイル
14 ガイドレール
15 搬送モジュール筐体
17 放熱部材
19 台車駆動コイルブラケット
20 断熱部材
21 貫通穴
22 伝熱コイルブラケット
23a、23b 断熱層
32 スケール
33 永久磁石

Claims (16)

  1. 永久磁石を有する可動子が移動可能なガイドレールと、
    架台の上に設置され、前記ガイドレールを支持する壁部と、
    コイルと、
    前記コイルに連結された伝熱部材と、
    前記伝熱部材の端部に連結された放熱部材と、
    前記架台の上に設置され、前記放熱部材に連結された断熱部材と、を有し、
    前記伝熱部材前記壁部と離間して配置されていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記壁部には、貫通穴が設けられ、
    前記伝熱部材は、前記貫通穴を貫通して端部が前記壁部の外側に張り出した第1の伝熱部材を含み、
    前記伝熱部材と前記壁部との間に設けられた断熱層を有し、
    前記断熱層は、前記貫通穴の内壁と前記第1の伝熱部材との間に設けられた第1の断熱層を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  3. 前記放熱部材は、前記第1の伝熱部材の前記端部に連結されている
    ことを特徴とする請求項2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記伝熱部材は、前記コイルが設置された第2の伝熱部材を含み、
    前記断熱層は、前記第2の伝熱部材と前記壁部との間に設けられた第2の断熱層を含む
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のリニアアクチュエータ。
  5. 前記放熱部材は、板状部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータ。
  6. 前記壁部に設けられ、前記可動子の位置を検出する位置検出部を有し、
    前記板状部は、前記位置検出部を覆っている
    ことを特徴とする請求項5記載のリニアアクチュエータ。
  7. 互いに対向する2つの前記壁部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータ。
  8. 前記放熱部材、前記断熱部材及び前記伝熱部材のうちの少なくともいずれかは、中空構造を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータ。
  9. 前記放熱部材及び前記断熱部材は、前記中空構造を有し、
    前記放熱部材及び前記断熱部材に冷却流体を流す流体供給装置を有する
    ことを特徴とする請求項8記載のリニアアクチュエータ。
  10. 前記流体供給装置は、前記放熱部材及び前記断熱部材に前記架台の側から前記冷却流体を流入させ、前記伝熱部材の側から流出させる
    ことを特徴とする請求項9記載のリニアアクチュエータ。
  11. 前記伝熱部材は、前記中空構造を有し、
    前記伝熱部材に冷却流体を流す流体供給装置を有する
    ことを特徴とする請求項8記載のリニアアクチュエータ。
  12. 前記断熱層は、空気層である
    ことを特徴とする請求項2乃至のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータ。
  13. 前記放熱部材と前記断熱部材が一体に形成されている請求項1乃至12のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータ。
  14. 永久磁石を有する可動子が移動可能なガイドレールと、
    前記ガイドレールを支持する壁部と、
    前記壁部が設置された架台と、
    前記架台の上に設置された断熱部材と、
    前記断熱部材が連結された放熱部材と、
    前記放熱部材と端部で連結された伝熱部材と、
    前記伝熱部材に連結されたコイルと、を有し、
    前記コイルと前記ガイドレールの最短の熱伝導路が、前記伝熱部材、前記放熱部材、前記断熱部材、前記架台および前記壁部を介して形成されていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータと、
    前記可動子により搬送されるワークを加工する加工装置と
    を有することを特徴とする加工システム。
  16. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載のリニアアクチュエータを用いて物品を製造する物品の製造方法であって、
    前記可動子によりワークを搬送し、
    前記ワークを加工することにより物品を製造する
    ことを特徴とする物品の製造方法。
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