JP7321002B2 - 連結部材および枠連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は2部材を連結するために使用される連結部材に関し、より詳しくは、たとえば枠部材同士を連結する際にネジと共に使用される連結部材に関する。本発明は、さらに、この連結部材を用いて得られる枠連結構造に関する。
一方の枠部材(たとえば縦枠)の上端部の内側面に他方の枠部材(たとえば上枠)の端面に当接させ、これらを直交状態に結合させて枠体(たとえばドアなどの開口枠)を形成する際の一つの好適な手法として、特許文献1に示される枠連結構造が公知である。この枠連結構造においては、縦枠の上端部に縦枠水平穴を貫通形成すると共に、上枠に該縦枠水平穴と整列するように上枠水平穴を形成し、さらに、上枠の上面から上枠水平穴と連通するように円形の上枠垂直穴を形成し、この上枠垂直穴にその雌ネジが上枠水平穴と略同一軸線となるように配置されたナット状結合具(以下、「ナット」)に、縦枠の外側から縦枠水平穴および上枠水平穴に挿入したボルト状結合具(以下、「ネジ」)を螺合させることにより、上枠と縦枠を連結する。
この枠連結構造によれば、上枠垂直穴に挿入したナットの雌ネジ軸線が上枠水平穴の軸線と若干ずれていても、ネジを挿入してその先端がナットの雌ネジに入り込もうとするときに、ナットを該ずれた角度だけ回転させてネジ軸線と一致させる自動調心作用が働くので、ナットを上枠垂直穴に挿入して配置する際に厳密な位置決めを行う必要がなくなり、枠部材同士の結合作業を容易に行うことができるメリットがある(段落0008)。
特開2008-050797号公報
しかしながら、この枠連結構造において枠部材同士を結合させるには、ネジをナットに螺合させるために重い電動ドライバーなどの工具を用いて作業する必要があり、この作業を、三方枠では上枠と左右縦枠との2つの連結部において幅方向各2箇所の計4箇所、四方枠では上下枠と左右縦枠との4つの連結部において幅方向各2箇所の計8箇所で行わなければならず、作業手間と時間を要していた。近年では、大工技能者の減少に伴い、作業に不慣れな若年入職者や女性が作業する機会も増加しており、電動ドライバーなどの工具を用いずに枠連結作業を行うことができるようにすることが望まれている。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、電動ドライバーなどの工具を用いずに枠部材同士などの連結を簡単に行うことができる連結部材を提供すると共に、この連結部材を用いて枠部材同士を連結してなる枠連結構造を提供することである。
この課題を解決するため、本願の請求項1に係る発明は、2部材を連結するためにネジと共に用いられる連結部材であって、ネジを挿通可能な一対のネジ挿通孔が対向位置に形成された側面と、該側面の内部に形成される内部空間においてネジ挿入領域に向けてネジの挿入方向に傾斜するように対向して設けられる少なくとも一対の突片と、内部空間の上端の少なくとも一部を覆う上面と、該上面に設けられるネジ挿入方向を示す矢印状の方向指示部とを有し、該一対の突片の先端同士の間隔は、ネジのネジ山を含めたネジ外径より小さく、少なくとも一対の突片は、それらの先端同士の間にネジを挿入方向に挿入することを許容して任意の位置でネジ溝に係合可能であり、且つ、ネジを反対方向に引き抜くことに対してストッパーとして働くことを特徴とする。
本願の請求項2に係る発明は、請求項1記載の連結部材において、前記側面が略円筒状に形成され、連結すべき一方の部材に形成された丸穴に連結部材が収容された状態で回転可能であることを特徴とする。
本願の請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の連結部材をネジと共に使用して枠部材同士を直交状態に連結して得られる枠連結構造であって、一方の枠部材の一端にネジ挿通穴が貫通形成されると共に、他方の枠部材の端面には該ネジ挿通穴と整列するようにネジ挿入穴が形成されており、このネジ挿入穴に、連結部材の前記一対のネジ挿通孔が前記ネジ挿通穴およびネジ挿入穴と略同一軸線となる所定の位置および向きに配置され、該一方の枠部材の外側からネジ挿通穴およびネジ挿入穴に順次に挿入されたネジが連結部材の前記少なくとも一対の突片に係止されることにより枠部材同士が連結されることを特徴とする。
本願の請求項1に係る発明によれば、2部材を連結しようとする際に、ネジを一方のネジ挿通孔から他方のネジ挿通孔に向けて挿入していくと、ネジが一対の突片の間で圧接されながら、突片の弾性変形を介して直線的に押し込んで、突片の先端がネジ溝に係合した状態で2部材を連結することができる。したがって、従来のように電動ドライバーなどの工具を用いてネジを回す必要がなく、手やハンマーなどでネジを直線的に押し込むだけで良いので、作業に不慣れな若年入職者や女性でも簡単に連結作業を行うことができる。
しかも、上記のようにして2部材が連結された状態においては、ネジ挿入方向に対して傾斜している突片の先端がネジ溝に係合しているので、ネジを引き抜こうとしてもこの係合によって引き抜くことができない。したがって、強固な連結構造を維持することができる。連結状態から解体するには、従来と同様に、電動ドライバーなどの工具を用いてネジを反時計回りに回転させれば良い。
また、連結部材の上面にネジの挿入方向を示す矢印状の方向指示部が設けられているので、連結部材の一対のネジ挿入孔がネジ挿入方向(ネジ挿通穴およびネジ挿入穴)と同一軸線となる所定の向きに配置する際の作業を容易に行うことができる。
本願の請求項2は、本発明による連結部材としての好適な実施形態を提供する。また、本願の請求項3記載の発明によれば、この連結部材をネジと共に使用して枠部材同士を直交状態に連結して得られる枠連結構造が提供され、枠部材同士の連結の際に、従来のように電動ドライバーなどの工具を用いてネジを回す必要がなく、ネジを直線的に押し込むだけで良いので、作業に不慣れな若年入職者や女性でも簡単に連結作業を行うことができる。さらに、連結部材の上面にネジの挿入方向を示す矢印状の方向指示部が設けられているので、連結部材の一対のネジ挿入孔がネジ挿入方向(ネジ挿通穴およびネジ挿入穴)と同一軸線となる所定の向きに配置する際の作業を容易に行うことができる。
本発明による連結部材をネジと共に用いて上枠と縦枠を縦勝ちに連結しようとするときの連結作業を平面図で示す説明図である。上枠には、本発明の一実施形態による連結部材(図3~図6)があらかじめ所定の位置および所定の向きで収容されている。 この連結作業を示す正面図で示す説明図である。 本発明の一実施形態(実施例1)による連結部材を、ネジが最初に挿通される方のネジ挿通孔を正面にして見た拡大正面図である。 この連結部材の拡大平面図である。 図3におけるA-A断面図である。 この連結部材にネジを係合させて上枠と縦枠を縦勝ちに連結した状態(枠連結構造)を示す、図2に対応した正面図である。 本発明の他実施形態(実施例2)による連結部材を、ネジが最初に挿通される方のネジ挿通孔を正面にして見た拡大正面図である。 この連結部材の拡大平面図である。 図7におけるB-B断面図である。 図9におけるC-C断面図である。 図9におけるD-D断面図である。 本発明の連結部材にネジを係合させて上枠と縦枠を横勝ちに連結した実施形態を示す正面図である。
以下に実施例を挙げて本発明について説明する。
本発明の好適な一実施形態(実施例)について、図1~図6を参照して以下に詳述する。この実施例では、上枠20の上面から下方に垂直に形成した金具挿入穴25,26にそれぞれ連結部材10,10を所定の位置および所定の向きで収容し、各連結部材10にネジ(またはボルト。以下も同じ。)40を係合させることにより、いわゆる縦勝ちに縦枠30と連結して枠連結構造(図6)を得ている。
図1および図2を参照して、上枠20には、端面21で開口してその長手方向(水平方向)に所要長さ延長する一対の上枠ネジ挿入穴22,23が、上枠20の幅方向に所定間隔をおいてあらかじめ形成されている。すなわち、上枠ネジ挿入穴22,23は水平な軸心を有して平行に延長している。また、上枠ネジ挿入穴22,23の内径は、ネジ40のネジ山を含めた外径より若干大きく形成される。
さらに、上枠20の上面24で開口する金具挿入穴25,26が、上枠ネジ挿入穴22,23が形成されている長さ範囲内においてそれらの直上位置に各々形成され、上枠ネジ挿入穴22,23に連通して、さらにその下方まで若干深く延長している。これら金具挿入穴25,26は垂直な軸心を有する。したがって、上枠20の厚み内において、上枠ネジ挿入穴22は金具挿入穴25と直交状に交差し、上枠ネジ挿入穴23は金具挿入穴26と直交状に交差している。
図示省略されているが、上枠20にはその幅方向両端に上枠ネジ挿入穴22,23および金具挿入穴25,26が同様に形成されており、後述する連結部材10により上枠20と左右縦枠30,30とを直交状に連結して枠体が形成される。
縦枠30には、その上端近くを厚み方向(水平方向)に貫通する縦枠ネジ挿通穴31,32が幅方向に所定間隔(上枠ネジ挿入穴22,23と同間隔)をおいてあらかじめ形成されている。縦枠ネジ挿通穴31,32の内径は、ネジ40のネジ山を含めた外径より若干大きく形成され、たとえば上枠ネジ挿入穴22,23と同径であって良い。縦枠ネジ挿通穴31,32の幅方向における形成位置は、上枠20と縦枠30を縦勝ちに連結したときに、上枠ネジ挿入穴22,23と整列する位置関係となるように設計されている。縦枠ネジ挿通穴31,32の縦枠外面36側の開口部33,34は、ネジ40の頭部41を受容するため、頭部41の径に応じて拡径されている。符号35は、上枠20の端面21と接合される縦枠30の内面を示す。符号37は、縦枠30の上端面を示す。
図6に示す枠連結構造を得るためにネジ40と共に用いられる連結部材10は、一例として、図3~図5に示す形状を有する。この連結部材10は、略円板状の上面11と下面12、およびこれら上面11と下面12との間に形成される側面13とを有して概して円柱状に形成されている。連結部材10の外径は、上枠20の金具挿入穴25,26の内径と略同一または若干小さく形成される。側面13の下端には面取り14が施され、金具挿入穴25,26への挿入を容易にしている。側面13には、その軸方向と直交する方向(上枠20に配置された状態において略水平方向)に延長して側面13を対向位置で貫通する一対のネジ挿通孔15a,15bが形成される。ネジ挿通孔15a,15bの内径はネジ40のネジ山を含めた外径より若干大きく形成される。
上面11と下面12との間において側面13に囲まれた内部空間16において、ネジ挿入領域(ネジ挿通孔15aからネジ挿入孔15bに向けてネジ40が通る空間領域)に向けて、ネジ挿入方向に傾斜するように、少なくとも一対の突片17a,17bが設けられる。この実施例では、ネジ挿入方向において若干の間隔をおいて2対の突片17a,17bが設けられている(図5)。突片17aは上面11から下方に向けてネジ挿入方向前方に傾斜して設けられ、突片17bは下面12から上方に向けてネジ挿入方向前方に傾斜して設けられている。突片17a,17bの先端同士の間隔sは、ネジ40のネジ山を含めた外径よりわずかに小さく、且つ、ネジ40のネジ山を含まない軸径より大きく形成される。
連結部材10の上面11には、一対の係止片18a,18bが形成されている。一対の係止片18a,18bは、側面13の対向位置において側面13から一体に上方に突出するように形成されているが、側面13から外方に向けて傾斜状に突出しており、外圧を受けたときには側面13の外径と略同一外径となるように弾性変形可能である。図においては誇張的に示されているが、係止片18a,18bの外方傾斜角度は実際には3~5度程度で十分であり、これより傾斜角度が大きくなると、連結部材10を金具挿入穴25,26に挿入しにくくなる。
連結部材10の上面には、さらに、係止片18a,18bの間の中央にこれらと平行に矢印状の方向指示部19が突設されている。方向指示部19は、上方から見たときにネジ挿入方向を示す矢印のような形状を有している。この方向指示部19は、後述するようにして連結部材10を上枠20の金具挿入穴25,26に挿入したときにネジ挿通孔15a,15bがネジ挿入方向と一致する所定の向きとなるように適宜回転させる際の目印として働くと共に、枠連結構造を得た後に破損などにより交換が必要となったときに該破損した連結部材10を金具挿入穴25,26から引き抜く際にラジオペンチなどで方向指示部19を摘んで引き抜きを容易に行えるようにしている。
連結部材10は、後に詳述するような突片17a,17bや係止片18a,18bの弾性変形を許容すると共に、元の形状に復帰しようとする形状復元力を保持することができる材料で形成され、たとえば、硬質PVC、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの合成樹脂材料から一体成型することができる。あるいは、突片17a,17bを除いて連結部材10をこれらの合成樹脂材料から一体成型し、突片17a,17bを設けた金属板を側面13の内側に金属板を添着しても良い(後述の実施例2参照)。
係止片18a,18bおよび方向指示部19を含めた連結部材10の軸方向長さは、連結部材10を上枠20の金具挿入穴25,26に挿入してネジ挿通孔15a,15bを上枠ネジ挿入穴22,23の軸心に一致する所定の位置および向きに配置したときに、上枠20の上面24から係止片18a,18bおよび方向指示部19が突出せず、好ましくは係止片18a,18bの上面が上枠上面24略面一となるような寸法に形成される(図2および図6参照)。特に、連結部材10の軸方向の全長を金具挿入穴25,26の深さと略同一とし、連結部材10を金具挿入穴25,26の奥底まで挿入したときに、その軸心が自動的に上枠ネジ挿入穴22,23の軸心と一致するように、各部の寸法を設定することが好ましい。これにより、連結部材10を金具挿入穴25,26に所定の位置および向きで配置したときに、ネジ挿通孔15a,15bの軸心は、上枠ネジ挿入穴22,23(および縦枠ネジ挿通穴31,32)の軸心と一致している。
この連結部材10をネジ40と共に用いて図6の枠連結構造を得るには、上枠20と縦枠30とを、上枠20の上面24が縦枠30の上端面37と面一になるように縦勝ちにした位置関係とし、この位置関係において水平方向に整列状態となっている縦枠ネジ挿通穴31,32と上枠ネジ挿入孔22,23に対して各々ネジ40を挿入する(図1および図2参照)。
連結部材10はあらかじめ上枠20の金具挿入穴25,26と上枠ネジ挿入穴22,23との交点位置に上記の所定の向きでセットされる。この所定の向きを得るには、連結部材10の上面に形成された方向指示部19の矢印を、上枠上面24に開口する金具挿入穴25,26の開口から目視しながら、ラジオペンチなどで方向指示部19を摘んでその向きが枠体幅方向と略平行になるように適宜回転させて行うことができ、これにより、ネジ挿通孔15a,15bの軸心が上枠ネジ挿入穴22,23(および縦枠ネジ挿通穴31,32)の軸心と一致する所定の向きが得られる。連結部材10の上端には一対の弾性変形可能な係止片18a,18bが形成されているので、金具挿入穴25,26に挿入していくときに係止片18a,18bがその材質の弾性により金具挿入穴25,26の内径と略同一外径に自動的に収縮する。このようにして金具挿入穴25,26に挿入されれば、その内壁に係止片18a,18bの外面が圧接するので、容易には移動も回転もしないように維持される。したがって、金具挿入穴25,26内において所定の位置および向きに配置された連結部材10は、ラジオペンチなどで方向指示部19を摘んで引き抜いたり回転させたりしない限り、その所定の位置および向きが不慮に変わることはない。よって、この作業をあらかじめ工場などで行っておけば、現場作業において軸心合わせの作業を行う必要がなくなる。
なお、ネジ挿通孔15a(この実施例ではネジ挿通孔15bも)は外側の開口部において拡径している(図3および図5参照)ので、金具挿入穴25,26と上枠ネジ挿入孔22,23との交点位置にセットされたときに、ネジ挿通孔15a,15bの軸心が上枠ネジ挿入孔22,23の軸心と厳密に一致していない場合であっても、ネジ40の先端がネジ挿通孔15aに入り込むときに連結部材10を回転させて自動的に軸心合わせを行うことができる(自動調心作用)。
この状態で、ネジ40を縦枠30の外側から縦枠ネジ挿通穴31,32に挿通し、縦枠ネジ挿通穴31,32と整列している上枠ネジ挿入穴22,23に挿入し、これらと軸心が一致する位置に配置されている連結金具10のネジ挿通孔15aから内部空間16を通って反対側のネジ挿通孔15bをネジ40の先端が挿通するに至るまで、ネジ40を押し込む。この際の作業は手またはハンマーなどでネジ40を真直ぐに押し込むだけであり、ネジ40を回転させる必要はないので、電動ドライバーなどは不要である。
このようにしてネジ40が連結部材10のネジ挿通孔15aからネジ挿通孔15bに向けて挿入されていくと、ネジ40が一対の突片17a,17bの間で圧接されながら、突片17a,17bの弾性変形を介して前進していき、ネジ頭部41が縦枠30のネジ挿通穴31,32の拡径開口部33,34に収まるまで押し込まれたときに、連結作業が終了する。このとき、突片17a,17bの先端がネジ溝に係合しており、且つ、突片17a,17bはネジ挿入方向に傾斜していることからネジ40が引き抜かれる方向に対してストッパーとして働くので、強固な連結構造が維持される。この連結状態を解除するときは、従来と同様に、電動ドライバーなどの工具を用いてネジ40を反時計回りに回転させれば良い。
図1および図2に示すようにして図6の連結構造を得るために使用される連結部材についての他の実施形態が図7~図11に示されている。この実施形態(実施例2)による連結部材50は、略円板状の上面51と下面52、およびこれら上面51と下面52との間に形成される側面53とを有して概して円柱状に形成されている。連結部材50の外径は、上枠20の金具挿入穴25,26の内径と略同一または若干小さく形成される。側面53の下端には面取り54が施され、金具挿入穴25,26への挿入を容易にしている。側面53には、その軸方向と直交する方向(上枠20に配置された状態において略水平方向)に延長して側面53を対向位置で貫通する一対のネジ挿通孔55a,55bが形成される。ネジ挿通孔55a,55bの内径はネジ40のネジ山を含めた外径より若干大きく形成される。すなわち、連結部材50は、実施例1の連結部材10と略同様の基本形状を有している。
上面51と下面52との間において側面53に囲まれた内部空間56において、ネジ挿入領域(ネジ挿通孔55aからネジ挿入孔55bに向けてネジ40が通る空間領域)に向けて、ネジ挿入方向に傾斜するように、少なくとも一対の突片57a,57bが設けられる。この実施例では、内部空間56が断面矩形状に形成され、その内面に、一対の突片57a,57bを有する金属板(図示実施例では断面コ字状)が添着されている(図9)。より詳しくは、金属板は、ネジ40が最初に挿入されるネジ挿通孔55aと一致するネジ挿通孔(図示せず)を有して内部空間56の前面に添着される前板部57cと、その両端から後方に折り曲げられて内部空間56の側面に添着される一対の側板部57d,57eとからなり、ネジ40の先端部が挿入されるネジ挿通孔55b側が開口する断面コ字状に形成され、突片57aは側板部57dから内方に向けてネジ挿入方向前方に傾斜して設けられ、突片57bは側板部57eから内方に向けてネジ挿入方向前方に傾斜して設けられている。突片57a,57bの先端同士の間隔sは、ネジ40のネジ山を含めた外径よりわずかに小さく、且つ、ネジ40のネジ山を含まない軸径より大きく形成される。
なお、実施例1の連結部材10においては突片17a,17bの先端が直線状に形成されている(図3参照)が、この実施例の連結部材50においては突片57a,57bの先端が幅方向両端の円弧状部の間に凹部を有する曲線状に形成されている(図7,図10,図11)。これにより、用いられるネジ40の軸径が若干異なっていても、突片57a,57bの先端を確実にネジ溝に係止させることができる。
連結部材50の上面51には、一対の係止片58a,58bおよび方向指示部59が形成されている。これらの形状および作用は、実施例1の連結部材10における一対の係止片18a,18bおよび方向指示部19と同様であるので、説明を省略する。また、連結部材50の各部の寸法と上枠20の金具挿入穴25,26の深さなどとの関係についても、実施例1と同様に設定することができるので、説明を省略する。
連結部材50は、係止片18a,18bの弾性変形を許容するために、突片57a,57bを有する金属板を除いて、元の形状に復帰しようとする形状復元力を保持することができる材料で形成され、たとえば、硬質PVC、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの合成樹脂材料から一体成型することができる。
この連結部材50をネジ40と共に用いて図6の枠連結構造を得るには、実施例1と同様に、上枠20と縦枠30とを、上枠20の上面24が縦枠30の上端面37と面一になるように縦勝ちにした位置関係とし、この位置関係において水平方向に整列状態となっている縦枠ネジ挿通穴31,32と上枠ネジ挿入穴22,23に対して各々ネジ40を挿入する(図1および図2参照)。上枠20の金具挿入穴25,26には、あらかじめ工場において、または現場作業により、それぞれ連結部材50が所定の位置および向きで配置されているので、ネジ40を挿入していくと、その先端がネジ挿通孔55aを通過し、内部空間56に入り込み、突片57a,57bの先端に当たってこれらを弾性変形させながら前進し、ネジ頭部41が縦枠30のネジ挿通穴31,32の拡径開口部33,34に収まるまで押し込まれたときに、連結作業が終了する。このとき、突片57a,57bの先端がネジ溝に係合しており、且つ、突片57a,57bはネジ挿入方向に傾斜していることからネジ40が引き抜かれる方向に対してストッパーとして働くので、強固な連結構造が維持される。この連結状態を解除するときは、従来と同様に、電動ドライバーなどの工具を用いてネジ40を反時計回りに回転させれば良い。
以上においては、上枠20と縦枠30をいわゆる縦勝ちに連結して枠連結構造(図6)を得る際に連結金具10を用いるものとして説明したが、図12に示すように、上枠20と縦枠30をいわゆる横勝ちに連結して枠連結構造を得る際に連結金具10を用いても良い。この場合は、上枠20の左右木口端近くに上枠ネジ挿通穴27を垂直方向に貫通形成すると共に、これと整列するように縦枠30の上端木口から垂直方向に所定深さまで縦枠ネジ挿入穴38を形成し、縦枠30の外面から内方に向けて水平に形成した金具挿入穴39に、そのネジ挿通孔15a,15b(実施例1)/55a,55b(実施例2)が上枠ネジ挿通穴27および縦枠ネジ挿入穴38と整列する所定の位置および所定の向きで配置すれば良い。
以上に本発明について実施例を挙げて詳述したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において多種多様に変形ないし変更して実施可能である。たとえば、実施例1の連結部材10にはネジ挿入方向に若干の間隔をおいて2対の突片17a,17bが設けられ、実施例2の連結部材50には一対の突片57a,57bが設けられているが、2部材の連結に要求される連結力(結合強度)に応じて、突片の対の数を適宜増減して設けることができる。
また、突片を形成する材質についても、2部材の連結に要求される連結力(結合強度)に応じて合成樹脂材料や金属片などから適宜に選択することができ、一般に、要求される連結力が比較的小さい用途には合成樹脂材料を選択し、要求される連結力が比較的大きい用途には金属板を選択することが好ましいと言える。
また、本発明の連結部材の好適な一用途として、上枠と縦枠とを直交状態に連結して枠連結構造を得ることについて実施例を挙げて説明したが、本発明の連結部材はこの用途に限定されず、広く2部材を連結ないし締結するために用いることができる。
10 連結部材
11 上面
12 下面
13 側面
14 面取り
15a,15b ネジ挿通孔
16 内部空間
17a,17b 突片
18a,18b 係止片
19 方向指示部
20 上枠
21 上枠の端面
22,23 上枠ネジ挿入穴(他方の枠部材のネジ挿入穴)
24 上枠の上面
25,26 金具挿入穴
27 上枠ネジ挿通穴(一方の枠部材のネジ挿通穴)
30 縦枠
31,32 縦枠ネジ挿通穴(一方の枠部材のネジ挿通穴)
33,34 拡径開口部
35 縦枠の内面
36 縦枠の外面
37 縦枠の上端面
38 縦枠ネジ挿入穴(他方の枠部材のネジ挿入穴)
39 金具挿入穴
40 ネジ
41 ネジの頭部
50 連結部材
51 上面
52 下面
53 側面
54 面取り
55a,55b ネジ挿通孔
56 内部空間
57a,57b 突片
57c~57e 金属板
58a,58b 係止片
59 方向指示部

Claims (3)

  1. 2部材を連結するためにネジと共に用いられる連結部材であって、ネジを挿通可能な一対のネジ挿通孔が対向位置に形成された側面と、該側面の内部に形成される内部空間においてネジ挿入領域に向けてネジの挿入方向に傾斜するように対向して設けられる少なくとも一対の突片と、内部空間の上端の少なくとも一部を覆う上面と、該上面に設けられるネジ挿入方向を示す矢印状の方向指示部とを有し、該一対の突片の先端同士の間隔は、ネジのネジ山を含めたネジ外径より小さく、少なくとも一対の突片は、それらの先端同士の間にネジを挿入方向に挿入することを許容して任意の位置でネジ溝に係合可能であり、且つ、ネジを反対方向に引き抜くことに対してストッパーとして働くことを特徴とする連結部材。
  2. 前記側面が略円筒状に形成され、連結すべき一方の部材に形成された丸穴に連結部材が収容された状態で回転可能であることを特徴とする、請求項1記載の連結部材。
  3. 請求項1または2記載の連結部材をネジと共に使用して枠部材同士を直交状態に連結して得られる枠連結構造であって、一方の枠部材の一端にネジ挿通穴が貫通形成されると共に、他方の枠部材の端面には該ネジ挿通穴と整列するようにネジ挿入穴が形成されており、このネジ挿入穴に、連結部材の前記一対のネジ挿通孔が前記ネジ挿通穴およびネジ挿入穴と略同一軸線となる所定の位置および向きに配置され、該一方の枠部材の外側からネジ挿通穴およびネジ挿入穴に順次に挿入されたネジが連結部材の前記少なくとも一対の突片に係止されることにより枠部材同士が連結されることを特徴とする枠連結構造。
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