JP7320070B2 - 下地基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記配向層がα-Cr2O3、又はα-Cr2O3系固溶体に、Mgを含有する材料で構成される、下地基板が提供される。
前記配向層がα-Cr2O3、又はα-Cr2O3系固溶体に、Si及び/又はCaを含有する材料で構成される、下地基板が提供される。
サファイア基板を準備する工程と、
前記サファイア基板の表面に、α-Cr2O3、又はα-Cr2O3系固溶体に、Mgを含有する材料、あるいは熱処理によって上記組成となる材料を含む配向前駆体層を形成する工程と、
前記サファイア基板と前記配向前駆体層を1000℃以上の温度で熱処理する工程と、を有する、方法が提供される。
サファイア基板を準備する工程と、
前記サファイア基板の表面に、α-Cr2O3、又はα-Cr2O3系固溶体に、Si及び/又はCaを含有する材料、あるいは熱処理によって上記組成となる材料を含む配向前駆体層を形成する工程と、
前記サファイア基板と前記配向前駆体層を1000℃以上の温度で熱処理する工程と、を有する、方法が提供される。
本発明による下地基板は、13族元素の窒化物又は酸化物の結晶成長のために用いられる配向層を備えた下地基板である。すなわち、この下地基板は、配向層上に13族元素の窒化物又は酸化物で構成される半導体層(特にα-Ga2O3、又はα-Ga2O3系固溶体で構成される半導体膜)を結晶成長させるために用いられる。ここで、13族元素はIUPAC(国際純正・応用化学連合)が策定した周期律表による第13族元素のことであり、具体的には、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)及びニホニウム(Nh)のいずれかである。また、13族元素の窒化物や酸化物は、典型的には、窒化ガリウム(GaN)とα-酸化ガリウム(α-Ga2O3)である。
i)配向層中にSiのみが(例えばSIMS分析により)検出される場合、Siの含有量が1×1016~1×1018atoms/cm3、
ii)配向層中にCaのみが(例えばSIMS分析により)検出される場合、Caの含有量が5×1015~5×1017atoms/cm3、又は、
iii)配向層中にSi及びCaが(例えばSIMS分析により)検出される場合、Siの含有量が1×1016~1×1018atoms/cm3、及びCaの含有量が5×1015~5×1017atoms/cm3、
の関係を満たすことが好ましい。
本発明の下地基板は、(a)サファイア基板を準備し、(b)所定の配向前駆体層を作製し、(c)サファイア基板上で配向前駆体層を熱処理してその少なくともサファイア基板近くの部分を配向層に変換し、所望により(d)研削や研磨等の加工を施して配向層の表面を露出させることにより好ましく製造することができる。この配向前駆体層は熱処理により配向層となるものであり、α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有する材料、あるいは後述する熱処理によって、α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有する材料となる材料を含む。また、配向前駆体層はコランダム型結晶構造を有する材料やMgの他に、微量成分を含んでいてもよい。このような製造方法によれば、サファイア基板を種結晶として配向層の成長を促すことができる。すなわち、サファイア基板の単結晶特有の高い結晶性と結晶配向方位が配向層に引き継がれる。
下地基板を作製するには、まず、サファイア基板を準備する。用いるサファイア基板は、いずれの方位面を有するものであってもよい。すなわち、a面、c面、r面、m面を有するものであってもよく、これらの面に対して所定のオフ角を有するものであってもよい。例えばc面サファイアを用いた場合、表面に対してc軸配向しているため、その上に、容易にc軸配向させた配向層をヘテロエピタキシャル成長させることが可能となる。また、電気特性を調整するために、ドーパントを加えたサファイア基板を用いることも可能である。このようなドーパントとしては公知のものが使用可能である。
α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有する材料、あるいは熱処理によって、α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有する材料となる材料を含む配向前駆体層を作製する。配向前駆体層を形成する方法は特に限定されず、公知の手法が採用可能である。配向前駆体層を形成する方法の例としては、AD(エアロゾルデポジション)法、ゾルゲル法、水熱法、スパッタリング法、蒸着法、各種CVD(化学気相成長)法、HVPE法、PLD法、CVT(化学気相輸送)法、昇華法等が挙げられる。CVD法の例としては、熱CVD法、プラズマCVD法、ミストCVD法、MO(有機金属)CVD法等が挙げられる。あるいは、配向前駆体の成形体を予め作製し、この成形体をサファイア基板上に載置する手法であってもよい。このような成形体は、配向前駆体の材料を、テープ成形又はプレス成形等の手法で成形することで作製可能である。また、配向前駆体層として予め各種CVD法や焼結等で作製した多結晶体を使用し、サファイア基板上に載置する方法も用いることができる。
配向前駆体層が形成されたサファイア基板を1000℃以上の温度で熱処理する。この熱処理により、配向前駆体層の少なくともサファイア基板近くの部分を緻密な配向層に変換することが可能となる。また、この熱処理により、配向層をヘテロエピタキシャル成長させることが可能となる。すなわち、配向層を、α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有するコランダム材料で構成することで、熱処理時にサファイア基板を種結晶として結晶成長するヘテロエピタキシャル成長が生じる。その際、結晶の再配列が起こり、サファイア基板の結晶面に倣って結晶が配列する。この結果、サファイア基板と配向層の結晶軸を揃えることができる。例えば、c面サファイア基板を用いると、サファイア基板と配向層が下地基板の表面に対していずれもc軸配向した態様とすることが可能となる。その上、この熱処理により、配向層の一部に傾斜組成領域を形成することが可能となる。すなわち、熱処理の際に、サファイア基板と配向前駆体層の界面で反応が生じ、サファイア基板中のAl成分が配向前駆体層中に拡散する及び/又は配向前駆体層中の成分がサファイア基板中に拡散して、α-Al2O3を含む固溶体で構成される傾斜組成領域が形成される。
熱処理によりサファイア基板近くに形成される配向層の上には、配向前駆体層又は配向性に劣る若しくは無配向の表面層が存在又は残留しうる。この場合、配向前駆体層に由来する側の面に研削や研磨等の加工を施して配向層の表面を露出させるのが好ましい。こうすることで配向層の表面に優れた配向性を有する材料が露出することになるため、その上に効果的に半導体層をエピタキシャル成長させることができる。配向前駆体層や表面層を除去する手法は特に限定されるものではないが、例えば、研削及び研磨する手法やイオンビームミリングする手法を挙げることができる。配向層の表面の研磨は、砥粒を用いたラップ加工や化学機械研磨(CMP)により行われるのが好ましい。このようにして、α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有する材料を配向層とした下地基板を作製することができる。なお、下地基板に支持基板を含まないもの、すなわち、α-Cr2O3又はα-Cr2O3系固溶体にMgを含有する材料で構成された配向層の自立基板を作製する場合、サファイア等の支持基板兼種結晶上に厚肉の配向層を形成した後、研削等によって支持基板とすることで自立した配向層を得ることができる。
本発明の下地基板を用いて、13族元素の窒化物又は酸化物からなる半導体層を形成することが可能である。半導体層の形成手法は公知の手法が可能であるが、各種CVD法、HVPE法、昇華法、MBE法、PLD法及びスパッタリング法等の気相成膜法、水熱法、Naフラックス法等の液相成膜法のいずれかが好ましく、ミストCVD法、水熱法、又はHVPE法が特に好ましい。ミストCVD法について以下に説明する。
(1)複合下地基板の作製
(1a)配向前駆体層の作製
原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のMgO粉体をモル比100:5で秤量し、湿式混合した粉末を用いた。種基板としてサファイア(直径50.8mm(2インチ)、厚さ1.0mm、c面、オフ角0.3°)を用いて、図1に示されるエアロゾルデポジション(AD)装置20により種基板(サファイア基板)上にAD膜(配向前駆体層)を形成した。エアロゾルデポジション(AD)装置20の構成については前述したとおりである。
AD膜を形成したサファイア基板をAD装置から取り出し、窒素雰囲気中で1700℃にて4時間アニールした。
得られた基板をセラミックスの定盤に固定し、AD膜に由来する側の面を配向層が露出するまで、#2000までの番手の砥石を用いて研削した後、ダイヤモンド砥粒を用いたラップ加工により、板面をさらに平滑化した。このとき、ダイヤモンド砥粒のサイズを3μmから0.5μmまで段階的に小さくしつつラップ加工を行うことで、板面の平坦性を高めた。その後、コロイダルシリカを用いた化学機械研磨(CMP)により鏡面仕上げを施し、サファイア基板上に配向層を備えた複合下地基板を得た。加工後の配向層表面の算術平均粗さRaは0.1nm、研削及び研磨量は50μmであり、研磨後の複合下地基板の厚さは1.05mmとなった。なお、AD膜を形成した側の面を「表面」と称することとする。
(2a)表面EDS
エネルギー分散型X線分析器(EDS)を用いて複合下地基板表面の組成分析を行った。その結果、Cr及びOのみが検出された。
二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、複合下地基板表面の組成分析を行った。このD-SIMS分析の諸条件は以下のとおりとした。
・注目元素:Ca、Mg
・装置:CAMECA社製 IMS-6f
・一次イオン種:O2 2+
・一次イオン加速エネルギー:8keV
・二次イオン極性:Positive
・質量分解能:High
・電荷補償:Pt coat、E-gun
・注目元素:Si
・装置:CAMECA社製 IMS-7f
・一次イオン種:Cs+
・一次イオン加速エネルギー:14.5keV
・二次イオン極性:Negative
・質量分解能:High
・電荷補償:Pt coat,E-gun
電子線後方散乱回折装置(EBSD)(オックスフォード・インストゥルメンツ社製Nordlys Nano)を取り付けたSEM(日立ハイテクノロジーズ社製、SU-5000)にてCr-Tiの酸化物層で構成される複合下地基板表面の逆極点図方位マッピングを500μm×500μmの視野で行った。このEBSD測定の諸条件は以下のとおりとした。
・加速電圧:15kV
・スポット強度:70
・ワーキングディスタンス:22.5mm
・ステップサイズ:0.5μm
・試料傾斜角:70°
・測定プログラム:Aztec(version 3.3)
多機能高分解能X線回折装置(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、D8 DISCOVER)を用いて配向層の結晶成長に用いられる側の表面の(104)面のXRC測定を行った。このXRC測定の諸条件は以下のとおりとした。
・管電圧:40kV
・管電流:40mA
・検出器:Tripple Ge(220) Analyzer
・Ge(022)非対称反射モノクロメーターにて平行単色光化(半値幅28秒)したCuKα線
・ステップ幅:0.001°
・スキャンスピード:0.5秒/ステップ
(3a)ミストCVD装置
図2に示されるミストCVD装置1を用いて以下のようにしてα-Ga2O3膜を形成した。
ガリウムアセチルアセトナート濃度が0.07mol/Lの水溶液を調製した。この際、36%塩酸を体積比で1.5%を含有させ、原料溶液4aとした。
次に、得られた原料溶液4aをミスト発生源4内に収容した。上記(1)で作製した複合下地基板を基板9としてサセプタ10上に設置させ、ヒーター8を作動させて石英管7内の温度を480℃にまで昇温させた。次に、流量調節弁3a及び3bを開いて希釈ガス源2a及びキャリアガス源2bから希釈ガス及びキャリアガスを石英管7内に供給し、石英管7の雰囲気を希釈ガス及びキャリアガスで十分に置換した後、希釈ガスの流量を0.7L/min、キャリアガスの流量を1L/minにそれぞれ調節した。希釈ガス及びキャリアガスとしては、窒素ガスを用いた。
次に、超音波振動子6を2.4MHzで振動させ、その振動を、水5aを通じて原料溶液4aに伝播させることによって、原料溶液4aをミスト化させて、ミスト4bを生成した。このミスト4bが、希釈ガス及びキャリアガスによって成膜室である石英管7内に導入され、石英管7内で反応して、基板9の表面でのCVD反応によって基板9上に膜を形成させた。こうして、結晶性半導体膜(半導体層)を得た。成膜時間は300分とした。
(4a)表面EDS
得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
電子線後方散乱回折装置(EBSD)(オックスフォード・インストゥルメンツ社製Nordlys Nano)を取り付けたSEM(日立ハイテクノロジーズ社製、SU-5000)にてGa酸化物で構成される成膜側の膜表面の逆極点図方位マッピングを500μm×500μmの視野で行った。このEBSD測定の諸条件は以下のとおりとした。
・加速電圧:15kV
・スポット強度:70
・ワーキングディスタンス:22.5mm
・ステップサイズ:0.5μm
・試料傾斜角:70°
・測定プログラム:Aztec(version 3.3)
α-Ga2O3膜の結晶欠陥密度を評価するため、平面TEM観察(プランビュー)を行った。成膜側の表面が含まれるように切り出し、測定視野周辺の試料厚さ(T)が150nmとなるようにイオンミリングによって加工した。得られた切片に対し、透過型電子顕微鏡(日立製H-90001UHR-I)を使用して加速電圧300kVでTEM観察を行い、結晶欠陥密度を評価した。実際には測定視野4.1μm×3.1μmのTEM像を8視野観察し、その中で認められた欠陥の数を算出した。その結果、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡(ニコン製、ECLIPSE LV150N)を用いて、接眼レンズを10倍、対物レンズを5倍とし、偏光・微分干渉モードにて膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のMgO粉体をモル比100:0.02で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Mgが検出され、Si及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のSiO2紛体をモル比100:2で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr、Oのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Siが検出され、Mg及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のSiO2紛体をモル比100:0.03で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Siが検出され、Mg及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のCaCO3紛体をモル比100:2で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Caが検出され、Mg及びSiは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のCaCO3紛体をモル比100:0.03で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Caが検出され、Mg及びSiは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のMgO紛体と市販のSiO2紛体と市販のCaCO3粉体をモル比100:0.5:0.3:0.2で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Mg、Si及びCaが検出された。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のMgO粉体をモル比100:6で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Mgが検出され、Si及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、わずかにピットが観察された。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のMgO粉体をモル比100:0.01で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Mgが検出され、Si及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と比較して基板外周部の剥離箇所が多かったものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のSiO2紛体をモル比100:3で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Siが検出され、Mg及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、わずかにピットが観察された。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のSiO2紛体をモル比100:0.01で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Siが検出され、Mg及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と比較して基板外周部の剥離箇所が多かったものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のCaCO3紛体をモル比100:3で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Caが検出され、Mg及びSiは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、わずかにピットが観察された。
上記(1)にて、原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のCaCO3紛体をモル比100:0.01で秤量し、湿式混合した粉末を用いたこと以外は例1と同様にして複合下地基板の作製、複合下地基板の各種評価、α-Ga2O3膜の形成及び半導体膜の各種評価を行った。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Caが検出され、Mg、Siは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と比較して基板外周部の剥離箇所が多かったものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
(1)複合下地基板の作製
(1a)配向前駆体層の作製
原料粉体として市販のCr2O3粉体と市販のMgO紛体をモル比100:0.5で秤量し、湿式混合した混合粉末を用いた。種基板としてサファイア(直径50.8mm(2インチ)、厚さ1.0mm、c面、オフ角0.5°)を用いて、図1に示されるエアロゾルデポジション(AD)装置20により種基板(サファイア基板)上にAD膜(配向前駆体層)を形成した。エアロゾルデポジション(AD)装置20の構成については前述したとおりである。
AD膜を形成したサファイア基板をAD装置から取り出し、窒素雰囲気中で1680℃にて4時間アニールした。
得られた基板をセラミックスの定盤に固定し、AD膜に由来する側の面を配向層が露出するまで、#2000までの番手の砥石を用いて研削した後、ダイヤモンド砥粒を用いたラップ加工により、板面をさらに平滑化した。このとき、ダイヤモンド砥粒のサイズを3μmから0.5μmまで段階的に小さくしつつラップ加工を行うことで、板面の平坦性を高めた。その後、コロイダルシリカを用いた化学機械研磨(CMP)により鏡面仕上げを施し、サファイア基板上に配向層を備えた複合下地基板を得た。加工後の配向層表面の算術平均粗さRaは0.1nm、研削及び研磨量は50μmであった。
(2a)表面EDS
複合下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
複合下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Mgが検出され、Si及びCaは検出限界以下であった。検出された元素の検出値を表1に示す。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×105/cm2未満であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、例1と同様に基板外周部にわずかに剥離が見られたものの、全体的な剥離は認められなかった。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
(1)複合下地基板の作製
図2に示すミストCVD装置1を用いて、サファイア基板(直径50.8mm(2インチ)、厚さ0.43mm、c面、オフ角0.3°)表面に以下のようにしてα-Cr2O3膜を形成した。
二クロム酸アンモニウム濃度が0.1mol/Lの水溶液を調製し、原料溶液4aとした。
得られた原料溶液4aをミスト発生源4内に収容した。サファイア基板を基板9としてサセプタ10上に設置させ、ヒーター8を作動させて石英管7内の温度を410℃にまで昇温させた。次に、流量調節弁3a及び3bを開いて希釈ガス源2a及びキャリアガス源2bから希釈ガス及びキャリアガスをそれぞれ石英管7内に供給し、石英管7の雰囲気を希釈ガス及びキャリアガスで十分に置換した後、希釈ガスの流量を2.2L/min、キャリアガスの流量を4.8L/minにそれぞれ調節した。希釈ガス及びキャリアガスとしては、窒素ガスを用いた。
超音波振動子6を2.4MHzで振動させ、その振動を、水5aを通じて原料溶液4aに伝播させることによって、原料溶液4aをミスト化させて、ミスト4bを生成した。このミスト4bが、希釈ガス及びキャリアガスによって成膜室である石英管7内に導入され、石英管7内で反応して、基板9の表面でのCVD反応によって基板9上に膜を30分間形成し、酸化物堆積層を得た。
(2a)表面EDS
下地基板の表面EDSの結果、Cr及びOのみが検出された。
下地基板表面のD-SIMS測定の結果、Mg、Si及びCaは検出限界以下であった。
得られた逆極点図方位マッピングから、複合下地基板表面は基板法線方向にc軸配向すると共に、面内方向にも配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有する配向層であることが分かった。また、この配向層は種基板として用いたサファイア基板と同じc軸配向をしていることから、サファイア基板からのヘテロエピタキシャル成長層であることが分かった。
複合下地基板のXRC測定を行い、得られた半値幅の結果を表1に示す。
(4a)表面EDS
ミストCVD法にて得られた膜の成膜側の膜表面のEDS測定を行った結果、Ga及びOのみが検出され、得られた膜はGa酸化物であることが分かった。
膜表面のEBSD測定で得られた逆極点図方位マッピングから、Ga酸化物膜は基板法線方向にc軸配向、面内も配向した二軸配向のコランダム型結晶構造を有することが分かった。これらより、α-Ga2O3で構成される配向膜が形成されていることが示された。
α-Ga2O3膜の平面TEM観察より、得られたTEM像内には結晶欠陥が多数観察され、結晶欠陥密度は少なくとも1.1×1011/cm2以上であることが分かった。
目視にてα-Ga2O3膜の剥離有無を確認したところ、α-Ga2O3膜は部分的に割れて剥離している箇所が認められた。
工業用顕微鏡で膜表面全体を観察したところ、ピットは観察されなかった。
Claims (10)
- α-Ga2O3、又はα-Ga2O3系固溶体で構成される半導体膜の結晶成長のために用いられる配向層を備えた下地基板であって、
前記配向層がα-Cr2O3、又はα-Cr2O3系固溶体に、Mgを含有する材料で構成されており、
前記配向層中のMgの含有量が5×1015~5×1019atoms/cm3である、下地基板。 - α-Ga2O3、又はα-Ga2O3系固溶体で構成される半導体膜の結晶成長のために用いられる配向層を備えた下地基板であって、
前記配向層がα-Cr2O3、又はα-Cr2O3系固溶体に、Si及び/又はCaを含有する材料で構成されており、
前記配向層が、
i)Siの含有量が1×1016~1×1018atoms/cm3、
ii)Caの含有量が5×1015~5×1017atoms/cm3、又は、
iii)Siの含有量が1×1016~1×1018atoms/cm3、及びCaの含有量が5×1015~5×1017atoms/cm3、
の関係を満たす、下地基板。 - 前記材料中に、Si及び/又はCaを含有する、請求項1に記載の下地基板。
- 前記配向層中のSiの含有量及びCaの含有量の各々が、Mgの含有量よりも少ない、請求項3に記載の下地基板。
- 前記配向層の結晶成長に用いられる側の表面におけるコランダム型結晶構造の(104)面のX線ロッキングカーブ半値幅が500arcsec.以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の下地基板。
- 前記配向層の結晶成長に用いられる側の表面におけるコランダム型結晶構造の(006)面のX線ロッキングカーブ半値幅が50arcsec.以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の下地基板。
- 前記配向層の結晶成長に用いられる側の表面の結晶欠陥密度が1×106/cm2以下である請求項1~6のいずれか一項に記載の下地基板。
- 前記配向層の結晶成長に用いられる側の表面と反対側に支持基板をさらに備えた、請求項1~7のいずれか一項に記載の下地基板。
- 前記支持基板がサファイア基板である、請求項8に記載の下地基板。
- 前記配向層がサファイア基板のヘテロエピタキシャル成長層である、請求項1~9のいずれか一項に記載の下地基板。
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