JP7318517B2 - 負極活物質用複合粒子 - Google Patents

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Description

本開示は、負極活物質用複合粒子に関する。
全固体電池は、正極層および負極層の間に固体電解質層を有する電池であり、可燃性の有機溶媒を含む電解液を有する液系電池に比べて、安全装置の簡素化が図りやすいという利点を有する。また、全固体電池の中でも全固体リチウムイオン電池は、リチウムイオンの移動を伴う電池反応を利用するためエネルギー密度が高いため注目されている。
電池の負極層に用いられる負極活物質として、Siを含有する活物質(Si含有活物質)が知られている。Si含有活物質は、体積当たりの理論容量が大きいという利点を有するが、その反面、充放電による体積変化が大きい。特許文献1では、炭素系負極活物質と、多孔性SiOx粒子(0≦x<2)とを含んでなる負極活物質が開示されており、上記SiOx粒子の表面、または表面及び内部に多数の気孔を含むことにより、体積膨張率を減少させ、電池の寿命を向上させる記載がある。
特開2018-120866号公報
特許文献1の多孔性SiOx粒子を含有する負極活物質は、スラリー製造時に気孔(空隙)にバインダーが侵入し、溶媒乾燥して負極層を得た後にも気孔にバインダーが残存することとなり、充電に伴う体積膨張率の緩和効果が十分でない。
本開示は、上記実情に鑑みてなされものであり、充電に伴う体積膨張が小さい負極活物質を得ることができる負極活物質用の複合粒子を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本開示においては、負極活物質用の複合粒子であって、多孔質Si粒子と、上記多孔質Si粒子の空隙内に充填された昇華性充填剤とを有する、複合粒子を提供する。
本開示によれば、充電に伴う体積膨張が小さい負極活物質を付与可能な複合粒子を提供することができる。
本開示における負極活物質用の複合粒子は、充放電に伴う膨張収縮が小さい負極活物質を得ることができるという効果を奏する。
本開示における複合粒子の一例を示す概略断面図である。 本開示における効果を説明する概略断面図である。 従来の空隙を有する多孔質Si粒子を使用して製造したスラリー、負極合材層の状態を説明する概略断面図である。
以下、本開示における複合粒子について、詳細に説明する。
A.複合粒子
本開示における複合粒子は、負極活物質として使用される。図1(a)は、本開示における複合粒子の一例を示す概略図、図1(b)は、本開示における複合粒子に使用される、多孔質Si粒子単体の概略図である。図1(b)に示すように、多孔質Si粒子1は複数の空隙(気孔)Pを有する。本開示における複合粒子10は、図1(a)に示すように、多孔質Si粒子1と、多孔質Si粒子1の空隙Pに充填された昇華性充填剤2とを有する。
従来、空隙を有する多孔質Si粒子と、溶媒、バインダー等とを混合したスラリーを使用して負極合材層を形成することにより、充電に伴う体積膨張率を緩和する試みがなされていた。図3は、空隙を有する多孔質Si粒子11を活物質として製造したスラリー16、負極合材層17の状態を示す概略図である。従来の空隙を有する多孔質Si粒子11は、溶媒及びバインダー13、固体電解質14、導電材15等と混合してスラリー16を製造した際に、溶媒に溶解したバインダー13が多孔質Si粒子11の空隙に侵入する(図3(a))。スラリーを塗布、溶媒を乾燥して形成した負極合材層17は、多孔質Si粒子11の空隙(特には、孔内表面)にバインダー13’が残存する(図3(b))。そのため、充放電時において空隙がバインダー13’により圧迫されてしまい、多孔質Si粒子の空隙による体積膨張収縮の緩和効果が十分ではない。
また、空隙を有する多孔質Si粒子を活物質としてスラリーを製造した場合、多孔質Si粒子の比表面積が大きく、バインダーを大量に使用する必要がある。更に、空隙に溶媒が侵入するため、中実粒子を使用した場合に比べて溶媒の消費量が多いという問題がある。
これに対し、図1(a)に示すように、本開示における複合粒子10は、多孔質Si粒子1の空隙が昇華性充填剤2により埋められたものであるため、本開示における複合粒子10を溶媒やバインダー3等と混合してスラリー6を製造した際に、溶媒及びバインダー3が多孔質Si粒子の空隙に侵入することを抑制することができる(図2(a))。従って、スラリーを塗布、乾燥して合材層形成層7Aを形成した後(図2(b))、昇華性充填剤2を昇華させることにより、多孔質Si粒子1の空隙Pを維持した合材層7Bを形成することができる(図2(c))。そのため、本開示における複合粒子によれば、充放電時において多孔質Si粒子の空隙がバインダーにより圧迫されることを防ぐことができ、体積膨張収縮が小さい負極活物質を付与することができる。そのため、これを使用した全固体電池はサイクル特性が改善される。なお、図2中、4は固体電解質、5は導電材を示す。
更に、本開示における複合粒子は、多孔質Si粒子の空隙が充填されているため、中実粒子を使用した場合とほぼ同量の溶媒でスラリー化することができ、また、中実粒子を使用した場合とほぼ同量のバインダーで結着力の向上を図ることができる。そのため、溶媒やバインダーの使用量を低減することができる。
1.多孔質Si粒子
多孔質Si粒子は、一次粒子であり、少なくとも表面、通常は、表面及び内部に複数の空隙を有し、活物質としての機能を有する。本開示における複合粒子を用いれば、空隙が維持された多孔質Si粒子を含む負極合材層を形成することができるため、充電に伴う体積膨張が小さい負極活物質を付与することができる。その結果、電池のサイクル特性の向上を図ることができる。
多孔質Si粒子は、空隙率が、例えば3%以上であり、5%以上であってもよく、10%以上であってもよく、20%以上であってもよい。一方で空隙の割合は、例えば60%以下であり、50%以下であってもよく、40%以下であってもよく、30%以下であってもよい。多孔質Si粒子中の空隙率の算出方法は、特に限定されないが、例えば、多孔質Si粒子の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を観測し、空隙率(%)=100×(空隙部面積)/(粒子面積)により算出することができる。多孔質Si粒子の平均一次粒子径は、例えば50nm以上であり、100nm以上であってもよく、150nm以上であってもよい。一方、多孔質Si粒子の平均一次粒子径は、例えば3000nm以下であり、1500nm以下であってもよく、1000nm以下であってもよい。平均一次粒子径は、例えばSEMによる観察によって求めることができる。
多孔質Si粒子の比表面積は、特に限定されないが、20m/g以上100m/g以下であってもよい。多孔質Si粒子の比表面積は、例えば、窒素ガスを用いた定容量式吸着法により測定した表面積をBET法で解析したBET比表面積とすることができる。
多孔質Si粒子は、例えば、Si元素およびLi元素を含有する前駆体を準備する準備工程と、上記前駆体からLi元素を抽出して上述した多孔質Si粒子を得るLi抽出工程と、を有する方法により得ることができる。
2.昇華性充填剤
本開示における昇華性充填剤は、多孔質Si粒子の空隙に充填されている。昇華性充填剤としては、例えば、減圧乾燥(真空乾燥)により昇華可能なものが挙げられる。
また、昇華性充填剤は、溶媒と反応しないことが好ましい。さらに、多孔質Si粒子の空隙に容易に充填可能なものであることが好ましい。これらの条件を満たすものとして、昇華性充填剤としては、硫黄が好ましい。
硫黄は、加熱することにより溶融し、蒸気圧以上に減圧することにより、容易に多孔質Si粒子の空隙内に充填可能である。なお、硫黄の融点は119.5℃、蒸気圧は10Pa(135℃)である。
3.複合粒子
本開示における複合粒子は、多孔質Si粒子の空隙内に昇華性充填剤が充填されたものである。以下、複合粒子の製造方法について説明する。まず、多孔質Si粒子と昇華性充填剤を混合し、昇華性充填剤の融点以上に加熱して昇華性充填剤を融解させる。次に、混合物を撹拌しながら、減圧して、多孔質Si粒子の空隙内に昇華性充填剤を充填する。次いで、減圧状態のまま混合物を室温まで冷却し、多孔質Si粒子の空隙内で充填剤を凝固させることにより、複合粒子を得ることができる。減圧による充填条件は、昇華性充填剤を融解させつつ、蒸発あるいは昇華させないため、融点以上、蒸気圧以上とすることができる。
多孔質Si粒子と昇華性充填剤との混合比は、多孔質Si粒子における空隙:昇華性充填剤の体積比が、例えば、100:80~100:120、特には、100:100程度となるような混合比とすることができる。
複合粒子の比表面積は、特に限定されないが、多孔質Si粒子の比表面積よりも小さくすることができ、例えば、10m/g以上80m/g以下であってもよい。
B.負極用スラリー
本開示においては、上述した複合粒子を有する負極用スラリーを提供することもできる。負極用スラリーは、本開示における複合粒子と、溶媒と、バインダー、必要に応じ更に、固体電解質、導電材等を含む。複合粒子については、上述した通りである。
溶媒としては、例えば、酪酸ブチル、ジブチルエーテル、酢酸エチル等のエステル、ジイソブチルケトン(DIBK)、メチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン、キシレン、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘプタン、ジメチルブタン、メチルヘキサン等のアルカン、トリブチルアミン、アリルアミン等のアミンが挙げられる。
負極用スラリーにおける溶媒の割合は、負極用スラリーの固形成分を100重量部とした場合に、例えば60重量部以上であり、70重量部以上であってもよい。一方、スラリーにおける溶媒の割合は、スラリーの固形成分を100重量部とした場合に、例えば120重量部以下であり、110重量部以下であってもよい。
バインダーとしては、例えば、ゴム系バインダー、フッ化物系バインダーが挙げられる。バインダーの含有量は、負極用スラリーに含まれる全固形分100質量%中、1質量%以上、5質量%以下であることが好ましい。
負極用スラリーは、必要に応じて、固体電解質を含有していてもよい。上記固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、窒化物固体電解質、ハロゲン化物固体電解質等の無機固体電解質が挙げられ、中でも、硫化物固体電解質が好ましい。硫化物固体電解質としては、例えば、Li元素、X元素(Xは、P、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、Inの少なくとも一種である)、および、S元素を含有する固体電解質が挙げられる。また、硫化物固体電解質は、O元素およびハロゲン元素の少なくとも一方をさらに含有していてもよい。
負極用スラリーは、必要に応じて、電子伝導性を向上するために導電材を含有していてもよい。導電材としては、例えば、VGCF(気相法炭素繊維)等のカーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバー等の炭素材料等が挙げられる。
C.負極合材層の製造方法
本開示においては、上述した負極スラリーを用いた負極合材層の製造方法を提供することができる。具体的には、上記負極用スラリーを塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、上記塗布膜から上記溶媒を除去する乾燥工程と、上記複合粒子から上記昇華性充填剤を除去する充填剤除去工程と、を有する負極合材層の製造方法を提供することができる。
塗布工程においては、上記負極用スラリーを、例えば、負極集電体の表面に、アプリケータ等を用いて塗工することで塗布膜を形成することができる。また、乾燥工程においては、上記塗布膜から、上記溶媒を乾燥することで、合材層形成層を形成する。乾燥工程は、溶媒の種類によって決定されるが、例えば、温風乾燥で行うことができる。また、充填剤除去工程においては、合材層形成層中の複合粒子から昇華性充填剤を昇華して除去することで、負極合材層を形成する。
D.全固体電池
本開示においては、上述した負極合材層の製造方法により得られた負極合材層を有する全固体電池を提供することもできる。全固体電池は、通常、正極合材層と、負極合材層と、正極合材層および負極合材層の間に形成された固体電解質層とを有する。さらに、全固体電池は、正極合材層の集電を行う正極集電体と、負極合材層の集電を行う負極集電体とを有する。
全固体電池は、全固体リチウム電池であることが好ましい。また、本開示における全固体電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
(実施例)
[複合粒子の製造]
ポーラスSi(空隙率50%、28m/g)と硫黄を重量比53:47で混合し、125℃に加熱して硫黄を融解させた。次に、混合物を撹拌しながら0.05MPaで10分間減圧してSi空隙内に硫黄を充填した。最後に、減圧状態のまま混合物を室温まで冷却し、充填状態で硫黄を凝固させ目的の硫黄充填ポーラスSi(複合粒子)を得た。なお、硫黄量は、Si空隙に対し体積比1:1となるようにした。減圧による充填条件は、硫黄を融解させつつ、蒸発あるいは昇華させないため、融点(119.5℃)以上、蒸気圧(135℃において10Pa)以上となるようにした。
[正極構造体の作製]
活物質(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)及び硫化物固体電解質(LiI-LiO-LiS-P)の重量比率が活物質:硫化物固体電解質=70:30となるように混合し、これを正極合材層100重量部に対して97.0重量部となるように秤量した。次に、正極合材層100重量部に対してPVDFバインダーが1重量部、導電助剤(気相成長炭素繊維、昭和電工株式会社製)が2重量部となるように秤量した。さらに、溶媒として固形分率が65wt%となるように酪酸ブチルを添加し、超音波ホモジナイザー(株式会社SMT製 UH-50)を用いて1分間に亘って混練することにより正極用スラリーを作製した。その後、アルミニウム箔の表面に、アプリケータを用いて、正極用スラリーを塗工し、110℃で60分間に亘って温風乾燥させる過程を経て正極合材層を形成し、正極集電体及び正極合材層を有する正極構造体を作製した。
[負極構造体の作製]
作製した硫黄充填ポーラスSi、及び、硫化物固体電解質(LiI-LiO-LiS-P)の重量比率が硫黄充填ポーラスSi:硫化物固体電解質=60:40となるように混合し、負極合材層形成層100重量部に対して94.0重量部となるように秤量した。次に、負極合材層形成層100重量部に対してPVDFバインダーが2重量部、導電助剤(気相成長炭素繊維、昭和電工株式会社製)が4重量部となるように秤量した。さらに、溶媒として固形分率が45wt%となるように酪酸ブチルを添加し、超音波ホモジナイザー(株式会社SMT製 UH-50)を用いて1分間に亘って混練することにより負極用スラリーを作製した。その後、負極集電体であるSUS箔の表面に、アプリケータを用いて、負極用スラリーを塗工し、110℃で60分間に亘って温風乾燥させる過程を経て溶媒を除去して負極合材層形成層を形成した。さらに140℃で12時間に亘って真空乾燥させる過程を経て硫黄を除去することで負極合材層を形成し、負極集電体及び負極合材層を有する負極構造体を作製した。
[固体電解質層の作製]
硫化物固体電解質97重量部、PVDFバインダー溶液を固形分で3重量部となるように添加した。さらに、溶媒である酪酸ブチルを添加し、固形分が50wt%となるように加えたものを超音波ホモジナイザー(株式会社SMT製 UH-50)を用いて混練することにより、固体電解質層用スラリーを得た。アルミニウム箔にアプリケータを用いて固体電解質層用スラリーを塗工し、110℃で60分間に亘って温風乾燥させることにより固体電解質層を得た。
[電池の作製]
不活性ガス中で、アルミニウム箔をはがした固体電解質層を挟んで正極合材層および負極合材層が対向するように重ねた後、4.3tでプレスすることにより、電池を得た。
(比較例1)
負極活物質をポーラスSi(硫黄未充填)へ変更し、負極合材層100重量部に対して活物質と硫化物固体電解質の混合物が91.0重量部、PVDFバインダーが5重量部となるように秤量し、固形分率が30wt%となるように酪酸ブチルを添加して負極用スラリーを作製した以外は、実施例と同様にして電池を得た。
※固形分率を実施例と同じ45wt%とした場合、スラリーに流動性が無く塗工できなかったため30wt%とした。バインダー量もまた、実施例と同じ2wt%では塗工後の乾燥工程で合材が剥離してしまったため5wt%に変更した。
(比較例2)
負極活物質を中実Si粒子(ポーラス化ベース材、粒径1μm、11m/g)へ変更して負極用スラリーを作製した以外は、実施例と同様にして電池を得た。
(評価方法)
実施例、比較例において評価に用いた評価方法に関して以下に示す。結果を表1に示す。
1.剥離強度
得られた負極構造体に粘着テープを張り付け、90°剥離試験により剥離強度を測定した。結果は比較例1を100としたときの比で示した。
2.セル抵抗
各試験セルは、25℃環境下で0.1Cの電流値で4.2Vまで20時間定電流定電圧充電を行い、0.2Cの電流値で3.0Vまで10時間定電圧放電を行った。この充放電サイクルを3回繰り返したのち、0.2Cで4.0まで充電した。これによりセル測定で使用するリチウムイオン二次電池を作製した。抵抗測定は、作製した電池を3Cで10秒間放電し、電圧変化を電流値で割ることで求められた(初期抵抗)。結果は比較例1を100としたときの比で示した。
3.サイクル試験
各試験セルは、60℃環境下で2Cの電流値で4.2Vまで1時間定電流定電圧充電を行い、2Cの電流値で3.0Vまで2時間定電圧放電を行った。この充放電サイクルを300回繰り返した。その後、評価方法2の方法でセル抵抗を測定し(サイクル後抵抗)、サイクル前後の抵抗増加率を計算した。
実施例の硫黄充填ポーラスSiは、比較例2の中実Siに近い比表面積が得られ、同じ条件で電極化できたことから、ポーラスSiの空隙に硫黄が充填され、バインダーや溶媒が空隙に侵入しなかったと考えられる。実施例はスラリー固形分率が高いため、スラリー乾燥工程での粒子沈降が抑制され、均一な合材層が形成されたため剥離強度が中実Siを使用した場合(比較例2)と同等まで向上した。また、比較例1、2よりも実施例において抵抗率増加が抑制されたのは、空隙がバインダーに圧迫されないためサイクル時の体積膨張を緩和する効果がより顕著になったためと考えられる。
1 …多孔質Si粒子
2 …昇華性充填剤
3 …溶媒およびバインダー
4 …固体電解質
5 …導電材
6 …スラリー
7A …負極合層形成層
7B …負極合材層
10 …複合粒子

Claims (1)

  1. 全固体リチウム二次電池の負極合材層に含有される負極活物質用の複合粒子であって、
    多孔質Si粒子と、前記多孔質Si粒子の空隙内に充填された昇華性充填剤とを有し、
    前記昇華性充填剤が硫黄であり、
    前記複合粒子において、前記多孔質Si粒子の空隙を100体積部とした場合に、前記昇華性充填剤が80体積部以上120体積部以下である、複合粒子。
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