JP7316412B2 - Bearing lubrication structure - Google Patents
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Description
本発明は、液中で使用するロール等に用いられる軸受の潤滑構造に関する。 TECHNICAL FIELD The present invention relates to a lubricating structure for bearings used in rolls and the like used in liquid.
従来、プラスチックフィルムや紙や金属箔等のウェブ状の柔軟媒体を搬送する手段としてロールが使用されている。ロールは円筒形状をなして、両端を転がり軸受等で回転可能に支持される構造を有する。 2. Description of the Related Art Conventionally, rolls have been used as means for conveying web-like flexible media such as plastic films, paper, and metal foils. The roll has a cylindrical shape and has a structure in which both ends are rotatably supported by rolling bearings or the like.
前記した柔軟媒体に何らかの処理を施すために、液体中にロールを配置して、当該ロールによって柔軟媒体を液体中で走行させる場合がある。このような場合、一般的な軸受鋼製による転がり軸受や、ステンレス製の転がり軸受では、液体によって腐食を起こす場合があるため、例えば特許文献1では、セラミック製の転がり軸受(セラミックベアリング)を用いている。 In order to apply some treatment to the flexible medium, there is a case where a roll is arranged in the liquid and the flexible medium is caused to run in the liquid by the roll. In such a case, a rolling bearing made of general bearing steel or a stainless steel rolling bearing may be corroded by a liquid. ing.
しかしながら、液体中にゴミがあった場合には、セラミックベアリングの内部にゴミが入って回転抵抗が増大する可能性があった。また、ゴミの影響によってセラミックベアリングが回転不良を起こす可能性があった。 However, if there is dust in the liquid, there is a possibility that the dust will enter the inside of the ceramic bearing and increase the rotational resistance. In addition, there is a possibility that the ceramic bearing may cause rotation failure due to the influence of dust.
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、液中で使用する際に、ゴミ等による軸受の回転不良の発生を防止することができる軸受の潤滑構造を提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a lubricating structure for a bearing that can prevent the occurrence of poor rotation of the bearing due to dust or the like when used in liquid. .
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る軸受の潤滑構造は、貯液槽に貯留した液体の中で使用されるロールの両側の端面から突出する一対の軸部材を軸支する軸受の潤滑構造であって、前記軸部材を回転可能に軸支する軸受と、前記軸受を支持する軸受支持部材と、前記軸受支持部材のうち前記軸部材の端部側に設けられて、前記軸受支持部材を封止する蓋部と、前記軸受支持部材のうち前記ロール側に設けられて、前記軸受支持部材と前記軸部材との間を密閉する密閉部材と、を備え、前記蓋部は、前記軸受支持部材の内部と外部とを連通して、いずれも前記液体の中のゴミを捕獲するフィルタを備えた、第1の孔部と第2の孔部と、を備えることを特徴とする。 In order to solve the above-described problems and achieve the object, a bearing lubrication structure according to the present invention includes a pair of shaft members protruding from both end faces of a roll used in liquid stored in a liquid storage tank. A lubricating structure for a bearing that supports a shaft member, comprising: a bearing that rotatably supports the shaft member; a bearing support member that supports the bearing; a lid portion that seals the bearing support member; and a sealing member that is provided on the roll side of the bearing support member and seals between the bearing support member and the shaft member, The lid portion includes a first hole portion and a second hole portion that communicate between the inside and the outside of the bearing support member, and both are provided with a filter that captures dust in the liquid. characterized by
本発明に係る軸受の潤滑構造は、液中で使用する際に、ゴミ等による軸受の回転不良の発生を防止することができる、という効果を奏する。 ADVANTAGE OF THE INVENTION The lubricating structure of the bearing which concerns on this invention is effective in the ability to prevent generation|occurrence|production of the rotation defect of a bearing by dust etc., when using in liquid.
(参考例)
以下に、本開示に係る軸受の潤滑構造の参考例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この参考例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記参考例における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易に想到できるもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
( Reference example )
A reference example of the lubricating structure for a bearing according to the present disclosure will be described in detail below with reference to the drawings. In addition, this invention is not limited by this reference example . In addition, the components in the following reference examples include those that can be replaced by those skilled in the art and can be easily conceived, or those that are substantially the same.
[軸受の概略構成の説明]
図1と図2を用いて、参考例に係る軸受の潤滑構造を使用したロールの使用例を説明する。図1は、参考例に係る軸受の潤滑構造を使用したロールの使用例の一例を示す正面図である。図2は、参考例に係る軸受の潤滑構造を使用したロールの使用例の一例を示す側面図である。
[Description of schematic structure of bearing]
Using FIGS. 1 and 2, an example of use of a roll using a bearing lubrication structure according to a reference example will be described. FIG. 1 is a front view showing an example of use of a roll using a bearing lubrication structure according to a reference example . FIG. 2 is a side view showing an example of use of a roll using a bearing lubrication structure according to a reference example .
図1に示すフィルム処理装置5は、複数の液中ロール18と複数の気中ロール24とに交互に架け渡されたフィルム26を矢印Bの方向、すなわちx軸正方向に搬送する。搬送されたフィルム26は、貯液槽30に貯留した薬液等の液体40に浸漬される。これにより、フィルム26には所定の表面処理がなされる。液中ロール18は、液体40に浸漬された状態で使用されるため、主要な構成要素は、耐腐食性の高い材質、例えばステンレス等で形成される。なお液中ロール18は、本開示におけるロールの一例である。
The
液中ロール18及び気中ロール24は、フリーロールであり、フィルム26の搬送方向の下流側に設置された非図示の巻取軸の回転に応じて搬送されるフィルム26に連れ添って回転する。なお、いずれかの気中ロール24をモータ等で回転駆動することによって、フィルム26を搬送してもよい。
The submerged
気中ロール24は、貯液槽30の上部に設置された軸受支持部材27aに支持された非図示の軸受によって回転可能に軸支されている。詳しくは後述する。
The
図1において、貯液槽30には、配管12から分岐した分岐配管12aによって、液体40が補給される。また、配管12から分岐した分岐配管12bは、バルブ14で流量調整された液体40が、軸受支持部材34aに支持された、液中ロール18を回転可能に軸支する非図示の軸受に給液される。軸受支持部材34aは、貯液槽30の底面に設置された取付部材22aに固定されている。
In FIG. 1, the
軸受支持部材34aの内部の軸受に給液する液体40の流量は、操作者が流量計16を見ながらバルブ14の開度を変更することによって調整する。もちろん、流量計16が検出した流量が所定の範囲になるように、バルブ14の開度をコンピュータ制御によって自動調整してもよい。なお、軸受支持部材34aの内部に給液された液体40が軸受を潤滑するが、その際の液体40の流れについては後述する。
The flow rate of the
貯液槽30内の液体40には、搬送中のフィルム26の表面に付着したゴミが溜まる。そのため、貯液槽30は、溜まったゴミを除去する循環配管を備える。すなわち、液体40はポンプ32で汲み上げられて、フィルタ33によって濾過される。そして、必要に応じて、熱交換器43によって適温になるまで加熱されて、貯液槽30に戻される。また、貯液槽30は、液体40のオーバーフローを防止するため、所定量を超えた液体40を排液する排出口29を備えている。
The
次に、図2を用いて、フィルム処理装置5の構造を側面方向から説明する。図2は、フィルム処理装置5を、図1の切断位置A-Aで切断してx軸正側から見た側面図である。
Next, with reference to FIG. 2, the structure of the
図2に示すように、気中ロール24は、両側の端面24a,24bから突出する一対の軸部材25a,25bを備える。軸部材25a,25bは、それぞれ軸受支持部材27a,27bに内蔵された非図示の軸受によって、回転可能に軸支される。軸受支持部材27a,27bに内蔵された軸受は、例えば、一般的な転がり軸受に用いられるベアリングである。なお、軸受支持部材27a,27bは、貯液槽30の筐体の上端に設置された取付部材31a,31bに固定されている。なお、軸受支持部材27a,27bにはグリース等の潤滑剤が封入されており、軸受は当該潤滑剤によって潤滑される。
As shown in FIG. 2, the
一方、液中ロール18は、両側の端面18a,18bからそれぞれ突出する一対の軸部材19a,19bを備える。軸部材19a,19bは、それぞれ軸受支持部材34a,34bに内蔵された非図示の軸受によって、回転可能に軸支される。軸受支持部材34a,34bは、貯液槽30の底面に設置された取付部材22a,22bに固定されている。軸受支持部材34a,34bに内蔵された軸受の構造は後述する。
On the other hand, the submerged
軸受支持部材34a,34bには、それぞれ、前記した分岐配管12bが接続される。そして、当該分岐配管12bを介して、軸受支持部材34a,34bに液体40が給液される。
The
なお、図1,図2の例では、配管12から分岐した分岐配管12aによって、軸受支持部材34a,34bに液体40を給液しているが、給液方法はこの限りではない。すなわち、前記した循環配管を熱交換器43の下流側で分岐して、軸受支持部材34a,34bに給液してもよい。
1 and 2, the liquid 40 is supplied to the
[軸受の潤滑構造の説明]
次に、図3,図4を用いて、液中ロール18の軸受の潤滑構造を説明する。図3は、参考例に係る軸受の潤滑構造の一例を示す断面図である。図4は、参考例に係る軸受の潤滑構造の一例を示す正面図である。
[Description of bearing lubrication structure]
Next, the lubricating structure of the bearings of the submerged
図3は、図2の軸受支持部材34bの周辺のyz断面図である。軸受支持部材34bは、外側ハウジングを形成する蓋部37bと、ベアリングケース35bと、内側ハウジング28bとを備える。ベアリングケース35bは円環状の形状をなして、内側に、軸部材19bを回転可能に軸支するセラミックベアリング36b(本開示における軸受の一例)を支持する。セラミックベアリング36bは、例えばジルコニア(窒化ケイ素)で形成されており、耐腐食性が高く、液中で使用可能である。
FIG. 3 is a yz sectional view around the
蓋部37bは、図4に示すように、4本のボルト41によって、ベアリングケース35b、及び図3に示す内側ハウジング28bに締結される。
The
また、図3に示すように、液中ロール18の端面18bから突出する軸部材19bは、セラミックベアリング36bに挿通される。そして、軸部材19bの端部19cは、C字形状の軸止め輪38によって抜け止めされる。
Further, as shown in FIG. 3, the
軸受支持部材34bは、セラミックベアリング36b(軸受)を支持するとともに、軸部材19bの外周及び端部19cとの間の間隙部44と、当該間隙部44と連通して貯液槽30に貯留された液体40と面する開口部42と、を形成する。
The
蓋部37bの中心、すなわち、セラミックベアリング36bによって軸支される軸部材19bの軸心位置付近には、分岐配管12bが接続される孔部39が形成される。分岐配管12bを通して孔部39から流入した液体40は、セラミックベアリング36b(軸受)を通過して、軸受支持部材34bの液中ロール18側において、軸受支持部材34bと軸部材19bとの間に形成された開口部42から貯液槽30に排出される。なお、分岐配管12bは、本開示における給液部の一例である。
A
分岐配管12bから給液された液体40の流れを、より具体的に説明する。孔部39から給液された液体40(図3の矢印F1)は、軸部材19bの端部19cに突き当たった後で、端部19cの半径方向に沿って放射状に拡散する(図3の矢印F2)。その後、給液された液体40は、軸部材19bの外周に沿って開口部42に至る(図3の矢印F3)。
The flow of the liquid 40 supplied from the
フィルム26の搬送に伴って液中ロール18が回転すると、液中ロール18の回転に伴って貯液槽30に貯留された液体40が撹拌される。そして、攪拌された液体40は、渦を形成して、開口部42から間隙部44の内部に浸入しようとする。このとき、孔部39から給液される液体40は、貯液槽30内の液体40が開口部42から間隙部44に流入するのを阻止する勢い、すなわち、給液された液体40が開口部42から排出される圧力(液圧)で給液される。
When the submerged
液中ロール18の回転速度が定まれば、開口部42から間隙部44に浸入する液体40の圧力Pa(液圧)はある程度予測することができる。したがって、開口部42から間隙部44への液体40の浸入を阻止するためには、孔部39から給液する液体40の圧力Pb(液圧)を、Pb>Paになるように設定すればよい。液中ロール18の回転速度は、フィルム26の搬送速度から一意に求めることができるため、フィルム26の搬送速度に応じて、孔部39から給液すべき液体40の圧力Pbの最小値を定めることができる。すなわち、予めフィルム26の搬送速度と圧力Paとの関係、及び流量計16が計測する液体40の流量と圧力Pbとの関係を測定しておくことによって、フィルム26の搬送速度と、Pb>Paになるための液体40の流量との対応表を作成することができる。フィルム処理装置5の操作者は、当該対応表を参照して、フィルム26の搬送速度に応じた流量の液体40を給液するように、流量計16を見ながらバルブ14の開度を変更する。そして、孔部39から圧力Pbで液体40を給液するように設定する。
If the rotation speed of the submerged
なお、液中ロール18のもう一方の軸部材19a(図2参照)を軸支する軸受支持部材34aも、前記した軸受支持部材34bと同じ構造を有するため、説明は省略する。すなわち、軸受支持部材34aは、いずれも非図示の蓋部37aと、ベアリングケース35aと、内側ハウジング28aとを備えて、内部にセラミックベアリング36aを支持する。
Note that the
[給液部の別の構造の説明]
図5は、給液部の他の構造の一例を示す正面図である。図5に示す蓋部37bは、3箇所の孔部39を備える。孔部39には、それぞれ分岐配管12b,12c,12dを通して、ほぼ同量の液体40が、ほぼ同等の圧力で給液される。
[Description of another structure of the liquid supply part]
FIG. 5 is a front view showing an example of another structure of the liquid supply section. The
図5において、2本の分岐配管12c,12dは、分岐配管12bが接続された蓋部37bの中心位置に関して対称な位置に接続される。これによって、間隙部44には液体40が均一に給液されるため、開口部42に向かう均一な液体40の流れが形成される。
In FIG. 5, the two
[参考例の変形例]
次に、図6を用いて、参考例の変形例を説明する。図6は、孔部から給液した液体の流束を均一にする構造の一例を示す断面図である。
[Modified example of reference example ]
Next, a modification of the reference example will be described with reference to FIG. FIG. 6 is a cross-sectional view showing an example of a structure for uniformizing the flux of liquid supplied from a hole.
図6(a)は、蓋部37bの内面37cを、孔部39の出口から蓋部37bの周縁に向かって、円錐状に削り取って成形した例である。したがって、蓋部37bの内面37cは、孔部39の出口から蓋部37bの周縁に向かって、徐々に厚みが増している。図6(a)において、孔部39から給液された液体40(図6(a)の矢印F1)は、軸部材19bの端部19cに突き当たった後、内面37cに沿って放射状に均一に流れる(図6(a)の矢印F2)。したがって、液体40は、軸部材19bの外周に沿って、開口部42まで偏りなく導かれる。すなわち、内面37cは、給液された液体40の流れを均一にする流束均一化部を形成する。
FIG. 6A shows an example in which the
図6(b)は、軸部材19bの端部19dを、凹状に切り欠いた例である。図6(b)において、孔部39から流入した液体40(図6(b)の矢印F1)は、軸部材19bの端部19dに突き当たった後、端部19dの半径方向に向きを変えて放射状に均一に流れる(図6(b)の矢印F2)。したがって、液体40は、軸部材19bの外周に沿って、開口部42まで偏りなく導かれる。すなわち、軸部材19bの端部19dは、給液された液体40の流れを均一にする流束均一化部を形成する。
FIG. 6B shows an example in which the
図6(c)は、軸部材19bの端部19eを、凸状に成形した例である。図6(c)において、孔部39から流入した液体40(図6(c)の矢印F1)は、軸部材19bの端部19eに突き当たった後、端部19eの半径方向に向きを変えて放射状に均一に流れる(図6(c)の矢印F2)。したがって、液体40は、軸部材19bの外周に沿って、開口部42まで偏りなく導かれる。すなわち、軸部材19bの端部19eは、給液された液体40の流れをできるだけ均一にする流束均一化部を形成する。
FIG. 6(c) shows an example in which the
なお、図6(a)の構成と図6(b)の構成とを併用してもよい。また、図6(a)の構成と図6(c)の構成とを併用してもよい。 In addition, you may combine the structure of Fig.6 (a) and the structure of FIG.6(b). Also, the configuration of FIG. 6(a) and the configuration of FIG. 6(c) may be used together.
以上説明したように、参考例に係る軸受の潤滑構造において、軸受支持部材34a,34bは、液中ロール18(ロール)の両側の端面18a,18bから突出する一対の軸部材19a,19bを回転可能に軸支するセラミックベアリング36a,36b(軸受)を支持する。そして、軸受支持部材34a,34bのうち軸部材19a,19bの端部側には、軸受支持部材34a,34bの内部に連通する孔部39を有する蓋部37a,37bが設けられる。孔部39からは分岐配管12b(給液部)によって液体40が給液される。孔部39から流入した液体40は、セラミックベアリング36a,36bを通過して、軸受支持部材34a,34bの液中ロール18側から貯液槽30に排出される。したがって、セラミックベアリング36a,36b(軸受)には、液体40の中のゴミが浸入しないため、軸受の回転不良の発生を防止することができる。これにより、セラミックベアリング36a,36bの交換のための機械停止時間が削減できる。また、液中ロール18の回転抵抗が小さくなるため、液中ロール18とフィルム26との滑りを防止することができ、これによってフィルム26に傷がつかないため、フィルム26の品質を向上させることができる。さらに、セラミックベアリング36a,36bは、グリース等の潤滑剤を使用しないため、貯液槽30に貯留した液体40の汚染を防止することができ、これによってフィルム26の品質の低下を防止することができる。
As described above, in the bearing lubrication structure according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、分岐配管12b(給液部)から給液された液体40は、液中ロール18(ロール)の両側の端面18a,18bとそれぞれ対向する位置に設けられた開口部42から貯液槽30に排出される。したがって、液中ロール18の回転に伴って渦を形成した貯液槽30内の液体40が、開口部42から間隙部44(軸受支持部材34a,34bの内部)へ流入するのを、確実に阻止することができる。
Further, in the lubricating structure of the bearing according to the reference example , the liquid 40 supplied from the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、分岐配管12b(給液部)は、孔部39に、液中ロール18が回転している状態において、給液された液体40が、貯液槽30に排出される圧力で給液する。したがって、貯液槽30に貯留した液体40が間隙部44に流入しないため、液体40の中のゴミが、軸受支持部材34a,34bの内部へ浸入するのを阻止することができ、セラミックベアリング36a,36bの回転抵抗の増大と、回転不良とを防止することができる。
Further, in the lubricating structure of the bearing according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、分岐配管12b(給液部)は、孔部39を通して、軸部材19a,19bの端部19c側から、少なくとも軸部材19a,19bの軸心位置に液体40を給液する。したがって、給液された液体40は、軸部材19a,19bの軸心位置に突き当たった後で、軸部材19a,19bの端部19c及び外周部に沿って均一に進行するため、孔部39から開口部42に至る液体40の均一な流れを作り出すことができ、これによって、貯液槽30に貯留した液体40が、開口部42から流入するのを阻止することができる。
In the bearing lubrication structure according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、分岐配管12c,12d(給液部)は、軸部材19a,19bの軸心位置に関して対称な位置にそれぞれ設置される。したがって、孔部39から開口部42に至る液体40の均一な流れを作り出すことができ、これによって、開口部42からの液体40の流入を阻止することができる。
In the bearing lubrication structure according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、軸部材19bの端部19d,19eは、分岐配管12b(給液部)から給液された液体40を、貯液槽30まで偏りなく導く流束均一化部を形成する。したがって、貯液槽30から軸受支持部材34a,34bの内部への液体40の流入を確実に阻止することができる。
In the lubricating structure of the bearing according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、軸部材19bの端部19dは、凹状に切り欠かれることによって流束均一化部を形成する。したがって、分岐配管12b(給液部)から給液された液体40を、軸部材19bの外周に沿って、開口部42まで偏りなく導くことができる。
Further, in the lubricating structure of the bearing according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、軸部材19bの端部19eは、凸状に成形されることによって流束均一化部を形成する。したがって、分岐配管12b(給液部)から給液された液体40を、軸部材19bの外周に沿って、開口部42まで偏りなく導くことができる。
Further, in the lubricating structure of the bearing according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、蓋部37bの、軸部材19bの端部19cと対向する内面37cは、分岐配管12b(給液部)から給液された液体40を、貯液槽30まで偏りなく導く流束均一化部を形成する。したがって、貯液槽30から軸受支持部材34a,34bの内部への液体40の流入を確実に阻止することができる。
In the bearing lubrication structure according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、軸部材19bの端部19cと対向する蓋部37bの内面37cは、孔部39の出口から蓋部37bの周縁に向かって、厚みが増すように円錐状に成形されることによって流束均一化部を形成する。したがって、分岐配管12b(給液部)から給液された液体40を、軸部材19bの外周に沿って、開口部42まで偏りなく導くことができる。
In the lubricating structure of the bearing according to the reference example , the
また、参考例に係る軸受の潤滑構造において、軸受にはセラミックベアリング36a,36bが使用される。したがって、液中で使用する際に、高い耐久性を発揮させることができる。
In the bearing lubrication structure according to the reference example ,
(第1の実施形態)
以下に、本開示に係る軸受の潤滑構造の第1の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。第1の実施形態は、参考例で説明した分岐配管12b(給液部)を備えない軸受の潤滑構造の例である。
( First embodiment)
A first embodiment of a bearing lubrication structure according to the present disclosure will be described in detail below with reference to the drawings. The first embodiment is an example of a bearing lubrication structure that does not include the
図7は、第1の実施形態に係る軸受の潤滑構造の一例を示す断面図と正面図である。すなわち、図7(a)は、軸受支持部材45bのyz断面図である。図7(b)は、軸受支持部材45bをy軸負側から見た正面図である。軸受支持部材45bは、外側ハウジングを形成する蓋部50bと、ベアリングケース35bと、内側ハウジング28bとを備える。ベアリングケース35bは円環状の形状をなして、内側に、軸部材19bを回転可能に軸支するセラミックベアリング36b(本開示における軸受の一例)を支持する。セラミックベアリング36bは、例えばジルコニア(窒化ケイ素)で形成されており、耐腐食性が高く、液中で使用可能である。
7A and 7B are a cross-sectional view and a front view showing an example of the lubricating structure of the bearing according to the first embodiment. That is, FIG. 7A is a yz sectional view of the bearing support member 45b. FIG. 7(b) is a front view of the bearing support member 45b viewed from the y-axis negative side. The bearing support member 45b includes a
蓋部50bは、図7(b)に示すように、4本のボルト41によって、ベアリングケース35b及び内側ハウジング28bに締結される。
The
液中ロール18の端面18bから突出する軸部材19bは、セラミックベアリング36bに挿通される。そして、軸部材19bの端部19cは、C字形状の軸止め輪38によって抜け止めされる。
A
内側ハウジング28bと軸部材19bとの間隙には、オイルシール60(密閉部材の一例)が装着される。オイルシール60は、内側ハウジング28bと軸部材19bとの間隙、すなわち、参考例における開口部42(図3参照)を密閉する。なお、オイルシール60は、貯液槽30の液体40が、オイルシール60を押圧する方向の力を作用させた際に、オイルシール60自身が撓むことによって、軸部材19bに押し付けられる方向の力を発生させる向きに装着される。これによって、オイルシール60は、内側ハウジング28bと軸部材19bとの間隙を確実に密閉する。
An oil seal 60 (an example of a sealing member) is mounted in the gap between the
すなわち、軸受支持部材45bの内部には、蓋部50bと、ベアリングケース35bと、内側ハウジング28bと、オイルシール60と、によって密閉された空間、すなわち間隙部44が形成される。
That is, a space sealed by the
なお、蓋部50bにおいて、軸部材19bの軸心位置よりも下方(Z軸負側)、すなわち、軸受支持部材45a,45bを貯液槽30に浸漬した際に、液体40の液面から遠い位置には、図7(b)に示すように、導入口54(本開示における第1の孔部の一例)が形成される。導入口54は、軸受支持部材45bの内部と外部、すなわち、間隙部44と貯液槽30とを連通させる。導入口54は、貯液槽30から間隙部44に液体40を導入する。なお、導入口54には、例えばステンレス等の多孔質金属の粉体を焼結したフィルタ53を内蔵したフィルタケース51が装着される。フィルタ53は、液体40とともに間隙部44に導入される、例えば10μm以上のゴミを捕獲する。
In addition, in the
また、蓋部50bにおいて、軸部材19bの軸心位置よりも上方(Z軸正側)、すなわち、軸受支持部材45a,45bを貯液槽30に浸漬した際に、液体40の液面から近い位置には、図7(b)に示すように、排出口56(本開示における第2の孔部の一例)が形成される。排出口56は、軸受支持部材45bの内部と外部、すなわち、間隙部44と貯液槽30とを連通させる。排出口56は、間隙部44から貯液槽30に空気を排出する。なお、排出口56には、例えばステンレス等の多孔質金属の粉体を焼結したフィルタ53を内蔵したフィルタケース52が装着される。フィルタ53は、間隙部44から貯液槽30に排出される、例えば10μm以上のゴミを捕獲する。
Moreover, in the
導入口54と排出口56との作用によって、液中ロール18を貯液槽30に浸漬した際に、軸受支持部材45bの間隙部44は液体40で満たされる。そして、セラミックベアリング36bは、液体40によって潤滑される。
When the submerged
このとき、間隙部44に10μm以上のゴミは流入しないため、セラミックベアリング36bが回転不良を起こすことがない。さらに、蓋部50bの内側にグリース等の潤滑油は封入されないため、液体40を汚染することもない。
At this time, dust of 10 μm or more does not flow into the
なお、導入口54及び排出口56の設置箇所は、それぞれ1箇所に限定されるものではない。すなわち、複数の導入口54及び複数の排出口56を設置してもよい。
It should be noted that the locations where the
液中ロール18のもう一方の軸部材19a(図2参照)を軸支する軸受支持部材45aも、前記した軸受支持部材45bと同じ構造を有するため、説明は省略する。すなわち、軸受支持部材45aは、いずれも非図示の蓋部50aと、ベアリングケース35aと、内側ハウジング28aと、オイルシール60とを備えて、内部にセラミックベアリング36aを支持する。そして、蓋部50aは、蓋部50bと同様に、導入口54と排出口56を備える。
The bearing support member 45a that supports the
以上説明したように、第1の実施形態に係る軸受の潤滑構造において、軸受支持部材45a,45bは、液中ロール18(ロール)の両側の端面18a,18bから突出する一対の軸部材19a,19bを回転可能に軸支するセラミックベアリング36a,36b(軸受)を支持する。そして、軸受支持部材45a,45bのうち、軸部材19a,19bの端部側は蓋部50a,50bで封止されるとともに、液中ロール18側は、軸受支持部材45a,45bと軸部材19a,19bとの間がオイルシール60(密閉部材)で密閉される。そして、蓋部50a,50bは、軸受支持部材45a,45bの内部と外部とを連通する導入口54(第1の孔部)と排出口56(第2の孔部)とを備える。これによって、軸受支持部材45a,45bを貯液槽30に浸漬した際に、貯液槽30に貯留した液体40が導入口54から軸受支持部材45a,45bの内部に導入されて、軸受支持部材45a,45bの内部に溜まった空気が排出口56から排出される。そのため、軸受支持部材45a,45bの内部は、導入口54から導入された液体40で満たされて、セラミックベアリング36a,36b(軸受)は液体40によって潤滑される。したがって、セラミックベアリング36a,36b(軸受)の回転不良の発生を防止することができる。これにより、セラミックベアリング36a,36bの交換のための機械停止時間が削減できる。また、液中ロール18の回転抵抗が小さくなるため、液中ロール18とフィルム26との滑りを防止することができ、これによってフィルム26に傷がつかないため、フィルム26の品質を向上させることができる。さらに、セラミックベアリング36a,36bは、グリース等の潤滑剤を使用しないため、液体40の汚染を防止することができ、これによってフィルム26の品質の低下を防止することができる。
As described above, in the lubricating structure of the bearing according to the first embodiment, the bearing support members 45a and 45b include a pair of
また、第1の実施形態に係る軸受の潤滑構造において、導入口54(第1の孔部)は、蓋部50bにおいて、軸部材19bの軸心位置よりも下方に形成されて、排出口56(第2の孔部)は、蓋部50bにおいて、軸部材19bの軸心位置よりも上方に形成される。これによって、軸受支持部材45a,45bを液体40の中に浸漬した際に、間隙部44には導入口54から液体40が導入されて、排出口56からは間隙部44の内部の空気が排出されるため、間隙部44の内部を液体40で確実に満たすことができる。
In the lubricating structure of the bearing according to the first embodiment, the introduction port 54 (first hole) is formed below the axial center position of the
また、第1の実施形態に係る軸受の潤滑構造において、導入口54及び排出口56は、液体40の中のゴミを捕獲するフィルタ53を備える。したがって、間隙部44にゴミが浸入しないため、セラミックベアリング36a,36b(軸受)の回転不良の発生を防止することができる。
Further, in the lubricating structure of the bearing according to the first embodiment, the
また、第1の実施形態に係る軸受の潤滑構造において、軸受にはセラミックベアリング36a,36bが使用される。したがって、液中で使用する際に、高い耐久性を発揮させることができる。
In the bearing lubrication structure according to the first embodiment,
5…フィルム処理装置、12b,12c,12d…分岐配管(給液部)、18…液中ロール(ロール)、19a,19b,25a,25b…軸部材、19c…端部、19d,19e…端部(流束均一化部)、24…気中ロール、26…フィルム、27a,27b,34a,34b,45a,45b…軸受支持部材、28a,28b…内側ハウジング、36a,36b…セラミックベアリング(軸受)、37a,37b,50a,50b…蓋部、37c…内面(流束均一化部)、39…孔部、40…液体、42…開口部、44…間隙部、51,52…フィルタケース、53…フィルタ、54…導入口(第1の孔部)、56…排出口(第2の孔部)、60…オイルシール(密閉部材)
5
Claims (3)
前記軸部材を回転可能に軸支する軸受と、
前記軸受を支持する軸受支持部材と、
前記軸受支持部材のうち前記軸部材の端部側に設けられて、前記軸受支持部材を封止する蓋部と、
前記軸受支持部材のうち前記ロール側に設けられて、前記軸受支持部材と前記軸部材との間を密閉する密閉部材と、を備え、
前記蓋部は、前記軸受支持部材の内部と外部とを連通して、いずれも前記液体の中のゴミを捕獲するフィルタを備えた、第1の孔部と第2の孔部と、
を備える軸受の潤滑構造。 A lubricating structure for a bearing that supports a pair of shaft members protruding from both end surfaces of a roll used in a liquid stored in a liquid storage tank,
a bearing that rotatably supports the shaft member;
a bearing support member that supports the bearing;
a cover portion provided on the end portion side of the shaft member of the bearing support member and sealing the bearing support member;
a sealing member provided on the roll side of the bearing support member and sealing between the bearing support member and the shaft member;
The lid portion has a first hole portion and a second hole portion which communicate between the inside and the outside of the bearing support member and both are provided with a filter for trapping dust in the liquid ;
Lubricating structure for bearings with
前記第2の孔部は、前記蓋部において、前記軸心位置よりも上方に形成される、
請求項1に記載の軸受の潤滑構造。 The first hole is formed below the axial center position of the shaft member in the lid,
The second hole is formed above the axial position in the lid,
The lubricating structure for a bearing according to claim 1.
請求項1または請求項2に記載の軸受の潤滑構造。 The bearing is a ceramic bearing,
The lubricating structure for a bearing according to claim 1 or 2 .
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