JP7314805B2 - 温度推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電池の温度を推定する温度推定装置に関する。
従来、車両に搭載される蓄電池の温度を推定する温度推定装置として、蓄電池のインピーダンスを算出するものが知られている(例えば、特許文献1)。この温度推定装置では、所定周波数の交流電圧を蓄電池に印加し、その状態で取得された電流値に基づいて蓄電池のインピーダンスを算出する。そして、そのインピーダンスに基づいて蓄電池の温度を推定する。
特開2019-39763号公報
しかしながら、蓄電池において温度変化や経時劣化が生じることを考慮すると、インピーダンス算出のための電圧周波数を多段に用意し、それら各周波数で蓄電池のインピーダンス算出することが望ましい。この場合、蓄電池のインピーダンスを算出するためには、所定の算出期間が必要となり、蓄電池の温度の推定が遅れる。例えば車両の起動時など、蓄電池の通電開始時では、安全を考慮して蓄電池の温度が推定されるまでは、蓄電池の使用が禁止されることがあり、この通電開始時において蓄電池のインピーダンスの算出が完了するまで蓄電池の使用禁止が強いられる、といった不都合が懸念される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄電池の通電開始時において、蓄電池の温度を早期に推定できる温度推定装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、蓄電池を備える電源システムに適用され、複数の周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンス算出するインピーダンス算出処理を実施するとともに、算出したインピーダンスに基づいて前記蓄電池の温度を推定する温度推定装置であって、前記蓄電池の通電を停止した通電停止期間に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記通電停止期間に算出されたインピーダンスに基づいて、その通電停止期間後の通電開始時における前記蓄電池の温度を推定する温度推定部と、を備える。
蓄電池のインピーダンスに基づいて蓄電池の温度を推定する温度推定装置では、蓄電池の温度を推定する前に、複数の周波数の交流電圧を蓄電池に印加し、それら各周波数で蓄電池のインピーダンス算出するインピーダンス算出処理が実施される。この場合、例えば電源システムの起動時など、蓄電池の通電開始時において、インピーダンスの算出完了まで蓄電池の温度が推定できないと、蓄電池の温度の推定が遅れる。
その点、上記構成では、前回の通電停止から通電開始時までの通電停止期間においてインピーダンスの算出を実施する。そのため、通電開始時において、通電停止期間内に算出したインピーダンスを取得することで、通電開始に伴い実施されるインピーダンス算出の完了を待つことなく、蓄電池の温度を推定することができる。これにより、蓄電池の通電開始時において、蓄電池の温度を早期に推定することができる。
第2の手段では、前記蓄電池は、複数の電池セルを有する組電池であり、前記温度推定装置は、前記通電停止期間において前記蓄電池からの電力供給により所定周期で起動して、各電池セルの残存容量を均等化する均等化処理を実施するものであり、前記インピーダンス算出部は、前記均等化処理のための起動期間に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出する。
蓄電池が、複数の電池セルを有する組電池である場合、温度推定装置は、通電停止期間において蓄電池からの電力供給により所定周期で起動して、均等化処理を実施することがある。上記構成では、この均等化処理のための起動期間に蓄電池のインピーダンスを算出する。そのため、通電停止期間において、インピーダンスを算出するために温度推定装置を起動させる必要がなく、通電停止期間における蓄電池の電力消費を抑制することができる。
第3の手段では、前記各電池セルの前記残存容量を取得する容量取得部と、前記容量取得部により取得された前記残存容量に基づいて前記各電池セルの前記残存容量を均等化する均等化部と、を備え、前記インピーダンス算出部は、前記均等化処理のための起動期間において、前記容量取得部により前記残存容量が取得された後であって、かつ前記均等化部により前記各電池セルの前記残存容量が均等化される前に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出する。
蓄電池のインピーダンスを算出する際には、蓄電池に所定周波数の交流電圧を印加する必要があり、蓄電池に電流が流れる。上記構成では、均等化処理のための起動期間において、インピーダンスを算出する前に残存容量を取得する。そのため、インピーダンスを算出する際に蓄電池に流れる電流により、残存容量の取得精度が低下することを抑制できる。
また、残存容量を均等化する際には、電池セルの放電に伴い蓄電池に電流が流れる。上記構成では、均等化処理のための起動期間において、インピーダンスを算出した後に残存容量を均等化する。そのため、残存容量を均等化する際に蓄電池に流れる電流により、インピーダンスの算出精度が低下するといった不都合を抑制できる。
第4の手段では、前記蓄電池の通電停止後において前記蓄電池の温度が所定の安定状態になったことを判定する状態判定部を備え、前記インピーダンス算出部は、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定される以前において、前記起動期間となるごとに前記蓄電池のインピーダンスを算出し、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定された以後において、前記起動期間を間引いて定められた期間で前記蓄電池のインピーダンスを算出する。
蓄電池の温度は、一般に蓄電池の通電期間において周囲の環境温度よりも高くなっており、通電停止後において、徐々に低下するとともに、その後に環境温度で安定する。この場合、上記のとおり通電停止期間に算出したインピーダンスに基づき通電開始時の蓄電池の温度を推定する構成において、通電停止期間での通電開始タイミングが任意であることを想定すると、通電停止期間で電池温度が安定状態になる前と安定状態になった後とでインピーダンス算出の周期を変更することが望ましい。
上記構成では、通電停止期間において、蓄電池の温度が安定状態になったと判定される以前には、均等化処理が実施される起動期間となるごとに蓄電池のインピーダンスを算出するようにした。また、蓄電池の温度が安定状態になったと判定された以後には、起動期間を間引いて定められた期間で蓄電池のインピーダンスを算出するようにした。これにより、通電停止期間での電池温度の変化の状況を加味しつつ適正な頻度でインピーダンス算出を行うことができ、ひいては、通電開始時において蓄電池の温度推定を好適に実施することができる。また、電池温度が安定状態になった後には、インピーダンス算出の実施回数が減らされるため、通電停止期間における蓄電池の電力消費を抑制することができる。
第5の手段では、前記蓄電池の通電停止後において前記蓄電池の温度が所定の安定状態になったことを判定する状態判定部を備え、前記インピーダンス算出部は、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定された以後において、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定される以前に比べて低い頻度で前記蓄電池のインピーダンスを算出する。
上記構成では、通電停止期間において、蓄電池の温度が安定状態になったと判定された以後において、安定状態になったと判定される以前に比べて低い頻度で蓄電池のインピーダンスを算出するようにした。これにより、通電停止期間での電池温度の変化の状況を加味しつつ適正な頻度でインピーダンス算出を行うことができ、ひいては、通電開始時において蓄電池の温度推定を好適に実施することができる。また、電池温度が安定状態になった後には、インピーダンス算出の実施回数が減らされるため、通電停止期間における蓄電池の電力消費を抑制することができる。
第6の手段では、前記インピーダンス算出部は、前記通電停止期間での前記インピーダンス算出処理において、通電停止前の通電期間での前記インピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用い、それら各周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンスを算出する。
温度推定装置における通電期間と通電停止期間とを比べると、通電期間では、蓄電池の温度を正確に推定するためにインピーダンスを高精度に算出することが優先される一方、通電停止期間では、インピーダンスの算出精度よりも蓄電池の電力消費低減が優先される。
上記構成では、通電停止期間でのインピーダンス算出処理において、通電期間でのインピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用い、それら各周波数の交流電圧を蓄電池に印加しそれら各周波数で蓄電池のインピーダンスを算出するようにした。これにより、通電期間でのインピーダンスの高精度化を図りつつ、通電停止期間での蓄電池の電力消費低減を図ることができる。
第7の手段では、前記温度推定部は、前記蓄電池のインピーダンスと温度との相関関係を示す相関情報を用いて前記蓄電池の温度を推定するものであり、前記蓄電池の環境温度を取得する温度取得部と、前記通電停止期間において前記蓄電池の温度が前記環境温度と等しくなったか否かを判定する温度判定部と、前記温度判定部により前記環境温度と等しくなったと判定された場合に、その判定状態において算出された前記インピーダンスと前記環境温度とに基づいて、前記相関情報を補正する相関情報補正部と、を備える。
蓄電池のインピーダンスと温度との相関関係は、個体差や経時的な要因によりずれを含むことがある。この点、上記構成によれば、蓄電池の温度が環境温度と等しくなった状態でのインピーダンス算出値を用いることで、上記相関関係を適正に補正することができる。
電源システムの全体構成図。 バッテリのインピーダンスの周波数特性を示す図。 第1実施形態における制御処理の手順を示すフローチャート。 制御処理の一例を示すタイムチャート。 第2実施形態における制御処理の手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る温度推定装置を車載の電源システム100に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、電源システム100は、回転電機10及び電気負荷12に電力を供給するシステムである。電源システム100は、バッテリ14と、発信装置16と、電流計18と、温度センサ20と、温度推定装置としての制御装置30と、を備えている。
回転電機10は、力行駆動及び回生駆動の機能を有し、具体的には、MG(Motor Generator)である。回転電機10は、バッテリ14との間で電力の入出力を行うものである。具体的には、回転電機10は、力行駆動時には、バッテリ14から入力される電力により駆動し、車両に推進力を付与し、回生駆動時には、車両の減速エネルギを用いて発電を行い、バッテリ14に電力を出力する。
電気負荷12は、定電圧要求負荷と一般負荷とを含む。ここで定電圧要求負荷は、供給電力の電圧が概ね一定、又は少なくとも所定範囲内で変動するよう安定していることが要求される負荷であり、一般負荷は、定電圧負荷以外の負荷である。
発信装置16は、バッテリ14と、回転電機10及び電気負荷12との間の接続点PAに接続されており、この接続点PAに所定の電圧周波数の交流信号を出力する。交流信号は、例えば正弦波信号や矩形波信号である。
電流計18は、接続点PAと、回転電機10及び電気負荷12との間の接続経路LAに接続されており、発信装置16が交流信号を出力した時に接続経路LAに流れる電流を検出する。温度センサ20は、バッテリ14の周囲の環境温度TBを検出する。電流計18及び温度センサ20の検出値は、制御装置30に入力される。
バッテリ14は、充放電可能な蓄電池であり、複数の電池セルが直列接続された組電池である。バッテリ14は、例えばリチウムイオン蓄電池である。図1には、バッテリ14の電池セルの集合体22とともに、バッテリ14の内部抵抗24の等価回路が示されている。内部抵抗24は、バッテリ14の直流抵抗を表す第1抵抗成分RAと、正極及び負極における反応抵抗成分RB,CAという2組の抵抗成分の直列接続体として構成されている。反応抵抗成分RB,CAは、第2抵抗成分RB及び容量成分CAを有する並列回路として構成されている。つまり、バッテリ14は、内部抵抗24の等価回路の回路成分として、抵抗成分RA,RB及び容量成分CAを有しており、この抵抗成分RA,RB及び容量成分CAによる複素インピーダンス(以下、単にインピーダンス)ZAを有している。
制御装置30は、発信装置16を介して接続点PAに所定の交流信号を出力させ、発信装置16に出力された交流信号と、電流計18から入力される検出値に基づいて、バッテリ14のインピーダンスZAを算出する。また、制御装置30は、IGスイッチ32に接続されている。IGスイッチ32は、車両の起動スイッチである。制御装置30は、IGスイッチ32のオンオフ状態を監視する。
制御装置30は、バッテリ14からの電力供給により作動し、バッテリ14のインピーダンスZAやIGスイッチ32のオンオフ状態に基づいて車両を制御する。制御装置30は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等からなる周知のマイクロコンピュータを備えている。CPUは、ROM内の演算プログラムや制御データを参照して、車両を制御するための種々の機能を実現する。
図2に、バッテリ14のインピーダンスZAの周波数特性を示す。インピーダンスZAは、接続点PAに印加する交流信号の周波数により変化し、インピーダンスZAの実数成分ZRは、印加する周波数が小さくなるほど大きくなる。また、インピーダンスZAの虚数成分ZIは、第1特定周波数HS1、及び第1特定周波数HS1よりも低い第2特定周波数HS2でゼロとなる。虚数成分ZIは、第1特定周波数HS1よりも大きい周波数の範囲において、印加する周波数が大きくなるほど小さくなり、第2特定周波数HS2よりも小さい周波数の範囲において、印加する周波数が小さくなるほど大きくなる。また、虚数成分ZIは、第1特定周波数HS1と第2特定周波数HS2との間の周波数の範囲において、印加する周波数が小さくなるのに伴って、増加した後に減少する。
ところで、第1特定周波数HS1のインピーダンスZAに基づいてバッテリ温度TEが推定可能であることが知られている。ここで、バッテリ温度TEは、バッテリ14の内部温度であり、バッテリ14の周囲の温度である環境温度TBとは必ずしも等しくない。バッテリ温度TEは、例えばバッテリ14の凍結や過充法電などのバッテリ14の状態を表す。そのため、電源システム100に温度センサ20が設けられている場合でも、バッテリ温度TEの推定が実施され、この推定に用いられる第1特定周波数HS1のインピーダンスZAが算出される。
ここで第1特定周波数HS1は、バッテリ14の温度変化や経時劣化により変化する。そのため、第1特定周波数HS1のインピーダンスZAを算出するインピーダンス算出処理では、インピーダンス算出処理に用いられる周波数を多段に用意し、それら各周波数でバッテリ14のインピーダンス算出する必要がある。図2に示す例では、インピーダンス算出処理のために、第1周波数HAから第2周波数HBまでの周波数範囲HXを設定し、第1周波数HAと第2周波数HBとの間の周波数HCを含む複数(多段)の周波数を選出する。そして、選出された複数の周波数の交流電圧をバッテリ14にそれぞれ印加し、各周波数におけるバッテリ14のインピーダンスZAを算出する。
インピーダンス算出処理では、算出した複数のインピーダンスZAのうち、インピーダンスZAの大きさが極小となるインピーダンスZAを特定する。極小となるインピーダンスZAが存在しない場合には、周波数範囲HXを再設定し、再度インピーダンス算出処理を実施する。そして、極小となるインピーダンスZAを第1特定周波数HS1のインピーダンスZAとして特定し、このインピーダンスZAに基づいてバッテリ温度TEを推定する。
つまり、第1特定周波数HS1のインピーダンスZAを算出するためには、複数の周波数でバッテリ14のインピーダンスZAを算出する必要があり、所定の算出期間が必要となる。その結果、バッテリ温度TEの推定が遅れる。例えば車両の起動時など、バッテリ14の通電開始時では、バッテリ14の凍結時や過充法電時にバッテリ14の使用が許可されないようにするために、バッテリ温度TEが推定されるまで、バッテリ14の使用が禁止されることがある。この場合、バッテリ温度TEの推定の遅れにより、通電開始時におけるバッテリ14の使用禁止期間が長期化するといった不具合が懸念される。
本実施形態では、前回の通電停止から通電開始時までの通電停止期間YA(図4参照)において、バッテリ14のインピーダンスZAを算出する制御処理を実施するようにした。この制御処理では、通電開始時において、通電停止期間YA内に算出したインピーダンスZAを取得し、取得されたインピーダンスZAによりバッテリ温度TEを推定するため、通電開始に伴い実施されるインピーダンス算出の完了を待つことなく、バッテリ温度TEを推定することができる。
具体的には、通電停止期間YA内に算出したインピーダンスZAを、制御装置30の記憶部34に記憶するようにする。この記憶部34には、バッテリ14のインピーダンスZAとバッテリ温度TEとの相関関係を示す相関情報が記憶されている。相関情報は、例えばマップ情報や相関式である。制御処理では、通電開始時において、通電停止期間YA内に算出したインピーダンスZA、及び記憶部34に記憶された相関情報に基づいてバッテリ温度TEを推定する。
図3に、本実施形態の制御処理のフローチャートを示す。制御装置30は、IGスイッチ32がオフ状態に切り替えられた後、バッテリ14の通電を停止した通電停止期間YAにおいて、制御処理を繰り返し実施する。制御装置30は、通電停止期間YAにおいてバッテリ14からの電力供給により所定周期YD(図4参照)で起動して、各電池セルの残存容量SA(例えば、SOC)を均等化する均等化処理を実施する。所定周期YDは、例えば1時間である。制御装置30は、この均等化処理のための起動期間YH、及び通電開始時に、制御処理を実施する。
制御処理を開始すると、まずステップS10において、IGスイッチ32がオン状態に切り替えられたか否かを判定する。IGスイッチ32がオン状態に切り替えられていない通電停止期間YAである場合、ステップS10で否定判定する。この場合、ステップS14において、バッテリ温度TEが所定の安定状態になったか否かを判定する。
ここで安定状態とは、所定時間におけるバッテリ温度TEの変化が温度閾値よりも小さいことを意味する。バッテリ温度TEは、一般にバッテリ14の通電期間YG(図4参照)において環境温度TBよりも高くなっており、通電停止後において、徐々に低下するとともに、所定の低下期間YB(図4参照)後に環境温度TBで安定する。ステップS14では、バッテリ14の通電停止後において低下期間YBが経過したか否かを判定する。ここで低下期間YBは、環境温度TBや通電期間YGの長さに基づいて設定される。なお、本実施形態において、ステップS14の処理が「状態判定部」に相当する。
前回の通電停止から低下期間YBが経過していない場合、バッテリ温度TEが安定状態になっていない、つまり安定状態になったと判定される以前である場合、ステップS14で否定判定する。この場合、ステップS18~S24に進み、均等化処理及びインピーダンス算出処理を実施する。
一方、前回の通電停止から低下期間YBが経過している場合、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定し、ステップS14で肯定判定する。この場合、ステップS16において、現在の起動期間YHが間引き期間YI(図4参照)であるか否かを判定する。ここで間引き期間YIは、インピーダンス算出処理が実施されない起動期間YHである。本実施形態では、バッテリ温度TEが安定状態となった安定期間YC(図4参照)において、インピーダンス算出処理が実施される起動期間YHと、間引き期間YIとが交互に繰り返されるように設定されている。ステップS16で否定判定すると、ステップS18~S24に進み、均等化処理及びインピーダンス算出処理を実施する。一方、ステップS16で肯定判定すると、ステップS32~S36に進み、均等化処理のみを実施する。
つまり、本実施形態の制御処理では、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定される以前において、起動期間YHとなるごとにバッテリ14のインピーダンスZAを算出する。また、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定された以後において、起動期間YHを間引いて定められた期間でバッテリ14のインピーダンスZAを算出する。そのため、本実施形態の制御処理では、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定された以後において、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定される以前に比べて、低い頻度でバッテリ14のインピーダンスZAを算出するということができる。
ステップS18~S24では、均等化処理及びインピーダンス算出処理を、以下の順番で実施する。具体的には、まずステップS18において、各電池セルの残存容量SAを取得する。制御装置30は、図示されない電圧センサを用いて、バッテリ14に電流が流れていない場合の各電池セルの電圧、即ち開放端電圧を検出し、各電池セルの残存容量SAを取得する。なお、本実施形態において、ステップS18の処理が「容量取得部」に相当する。
続くステップS20において、インピーダンス算出処理によりバッテリ14のインピーダンスZAを算出する。続くステップS22において、ステップS18で取得された残存容量SAに基づいて均等化処理を実施するか否かを判定する。ステップS22では、ステップS18で取得された各電池セルの残存容量SAの差分の最大値ΔSAを算出し、この最大値ΔSAが所定の容量閾値Sthよりも大きいか否かを判定する。なお、本実施形態において、ステップS20の処理が「インピーダンス算出部」に相当し、ステップS20,S22の処理が「均等化部」に相当する。
最大値ΔSAが容量閾値Sthよりも小さい場合、均等化処理を実施しないと判定し、ステップS22で否定判定する。この場合、均等化処理を実施することなくステップS26に進む。一方、最大値ΔSAが容量閾値Sthよりも大きい場合、ステップS24において、均等化処理を実施すると判定し、ステップS22で肯定判定する。この場合、ステップS24において、均等化処理により各電池セルの残存容量SAを均等化し、ステップS26に進む。
つまり、ステップS18~S24において均等化処理及びインピーダンス算出処理を実施する場合には、ステップS18において各電池セルの残存容量SAを取得した後であって、かつステップS24において均等化処理により各電池セルの残存容量SAが均等化される前に、インピーダンスZAを算出する。
ステップS26では、温度センサ20を用いて環境温度TBを取得する。続くステップS28において、バッテリ温度TEが環境温度TBと等しくなったか否かを判定する。本実施形態の制御処理では、安定状態になったと判定される以前である場合に、バッテリ温度TEが環境温度TBと等しくなっていないことを判定し、ステップS28で否定判定する。この場合、制御処理を終了する。なお、本実施形態において、ステップS26の処理が「温度取得部」に相当し、ステップS28の処理が「温度判定部」に相当する。
一方、安定状態になったと判定された以後である場合に、バッテリ温度TEが環境温度TBと等しくなったことを判定し、ステップS28で肯定判定する。この場合、ステップS30において、ステップS20で算出されたインピーダンスZAと、ステップS26で取得された環境温度TBとに基づいて、記憶部34に記憶された相関情報を補正する補正処理を実施し、制御処理を終了する。なお、本実施形態の制御処理において、ステップS20で算出されたインピーダンスZAは、ステップS28で肯定判定される前に算出されたものであるが、制御処理における各ステップの処理は短期間で実施される。そのため、ステップS20で算出されたインピーダンスZAは、ステップS28で肯定判定された判定状態において算出されたインピーダンスZAということができる。本実施形態において、ステップS30の処理が「相関情報補正部」に相当する。
また、ステップS32~S36では、均等化処理のみを実施し、制御処理を終了する。ステップS32,S34,S36の各処理は、ステップS18,S22,S24の各処理と同一の処理であるため、重複した説明を省略する。
一方、IGスイッチ32がオン状態に切り替えられた通電開始時である場合、ステップS10で肯定判定する。この場合、ステップS40において、通電停止期間YA内に算出されたインピーダンスZAに基づいて、バッテリ温度TEを推定する温度推定処理を実施し、制御処理を終了する。詳細には、ステップS40では、前回の均等化処理において算出されたインピーダンスZAに基づいてバッテリ温度TEを推定する。これにより、バッテリ14の通電開始時において、バッテリ温度TEを早期に推定することが可能となる。なお、本実施形態において、ステップS40の処理が「温度推定部」に相当する。
続いて、図4に、制御処理の一例を示す。図4は、通電停止期間YAにおける均等化処理及びインピーダンス算出処理の実施の推移を示す。
図4において、(A)は、IGスイッチ32の状態の推移を示し、(B)は、バッテリ温度TEの推移を示す。また、(C)は、均等化処理の実施の推移を示し、(D)は、インピーダンス算出処理の実施の推移を示し、(E)は、補正処理の実施の推移を示す。なお、(C)~(E)において、各処理が実施されている状況が「オン」で示されており、各処理が実施されていない状況が「オフ」で示されている。
図4に示すように、時刻t1までのIGスイッチ32のオン期間、つまりバッテリ14の通電期間YGにおいて、バッテリ温度TEは、所定の通電温度TAに上昇している。通電期間YGでは、所定の規定期間ごとにインピーダンス算出処理及び温度推定処理が実施されている。
時刻t1にIGスイッチ32がオフ状態に切り替えられて通電停止期間YAとなると、バッテリ14の通電停止に伴いバッテリ温度TEが徐々に低下し、時刻t1から低下期間YB経過後の時刻t2に環境温度TBで安定する。そのため、バッテリ温度TEは、この低下期間YBにおいて環境温度TBに収束しておらず、時刻t2からの安定期間YCにおいて環境温度TBに収束し、安定状態となる。通電停止期間YAには、低下期間YBと安定期間YCとがこの順で含まれる。
また、通電停止期間YAでは、制御装置30が停止するため、温度推定処理が実施されない。一方、均等化処理は、所定周期YDで実施される。制御装置30は、通電停止期間YAにおいてバッテリ14からの電力供給により所定周期YDで起動し、その起動期間YHに均等化処理を実施する。
本実施形態では、この起動期間YHにインピーダンス算出処理が実施される。そのため、通電停止期間YAにおいて、インピーダンス算出処理のために制御装置30を起動する必要がなく、通電停止期間YAにおけるバッテリ14の電力消費を抑制することができる。
具体的には、通電停止期間YAの低下期間YBでは、起動期間YHごとにインピーダンス算出処理が実施される。低下期間YBでは、バッテリ温度TEの低下に伴ってバッテリ14のインピーダンスZAが変化する。そのため、この低下期間YBに起動期間YHごとにインピーダンス算出処理が実施されることで、バッテリ14のインピーダンスZAを高頻度で算出することができる。
一方、通電停止期間YAの安定期間YCでは、複数の起動期間YHのうち、起動期間YHを間引いて定められた期間でインピーダンス算出処理が実施される。本実施形態では、所定周期YDごとに繰り返される複数の起動期間YHのうち、1つおきの起動期間YHが、インピーダンス算出処理が実施されない間引き期間YIに設定されている。つまり、インピーダンス算出処理は、所定周期YDの2倍の算出周期YEで実施される。安定期間YCでは、バッテリ温度TEが環境温度TBで安定しているため、バッテリ14のインピーダンスZAを高頻度で算出する必要がない。そのため、この安定期間YCに起動期間YHを間引いて定められた期間でインピーダンス算出処理が実施されることで、通電停止期間YAにおけるバッテリ14の電力消費を好適に抑制することができる。
また、通電停止期間YAでは、起動期間YHに補正処理が実施される。そのため、通電停止期間YAにおいて、補正処理のために制御装置30を起動する必要がなく、通電停止期間YAにおけるバッテリ14の電力消費を抑制することができる。
具体的には、安定期間YCにインピーダンス算出処理が実施されると、そのインピーダンス算出処理が実施された起動期間YHに補正処理が実施される。記憶部34に記憶された相関情報は、バッテリ14の個体差や、バッテリ14のインピーダンスZAの経時的な変化によりずれを含むことがある。安定期間YCでは、バッテリ温度TEが環境温度TBと等しくなっているため、バッテリ14のインピーダンスZAに応じて相関情報を適正に補正することができる。
その後、時刻t3にIGスイッチ32がオン状態に切り替えられて通電期間YGとなると、制御装置30が起動し、温度推定処理が再開される。本実施形態では、通電停止期間YA後の通電開始時において、通電停止期間YAに算出されたインピーダンスZAに基づいてバッテリ温度TEが推定される。通電停止期間YAに算出されたインピーダンスZAを用いることで、通電開始時にバッテリ温度TEが推定されるまでの始動期間を短縮することができ、バッテリ温度TEを早期に推定することができる。
この始動期間では、バッテリ温度TEが推定されていないため、バッテリ温度TEに基づいて、バッテリ14の凍結や過充法電などのバッテリ14の状態を推定することができない。そのため、始動期間では、バッテリ14の通電が開始されているものの、その通電量が制限されており、回転電機10及び電気負荷12に使用することが禁止されている。本実施形態では、始動期間を短縮できるので、この使用禁止期間を短縮することができる。その後、時刻t4にバッテリ温度TEが上昇を開始する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
・本実施形態では、前回の通電停止から通電開始時までの通電停止期間YAにおいてインピーダンスZAの算出を実施する。そのため、通電開始時において、通電停止期間YA内に算出したインピーダンスZAを取得することで、通電開始に伴い実施されるインピーダンス算出の完了を待つことなく、バッテリ温度TEを推定することができる。これにより、バッテリ14の通電開始時において、バッテリ14の温度を早期に推定することができる。
バッテリ14の温度を早期に推定することができることで、バッテリ14の最適な出力制御が可能となり、車両の燃費の向上が実現されるとともに、回転電機10及び電気負荷12に対する安定給電が可能となる。また、使用禁止期間が短くなることでドライバビリティ(ドラビリ)の向上が実現される。
・本実施形態では、通電停止期間YAにおいてバッテリ14からの電力供給により所定周期YDで起動して、均等化処理を実施しており、この均等化処理のための起動期間YHにバッテリ14のインピーダンスZAを算出する。そのため、通電停止期間YAにおいて、インピーダンスZAを算出するために制御装置30を起動させる必要がなく、通電停止期間YAにおけるバッテリ14の電力消費を抑制することができる。
・バッテリ14のインピーダンスZAを算出する際には、バッテリ14に所定周波数の交流電圧を印加する必要があり、バッテリ14に電流が流れる。本実施形態では、均等化処理のための起動期間YHにおいて、インピーダンスZAを算出する前に残存容量SAを取得する。そのため、インピーダンスZAを算出する際にバッテリ14に流れる電流により、残存容量SAの取得精度が低下することを抑制できる。
・残存容量SAを均等化する際には、電池セルの放電に伴いバッテリ14に電流が流れる。本実施形態では、均等化処理のための起動期間YHにおいて、インピーダンスZAを算出した後に残存容量SAを均等化する。そのため、残存容量SAを均等化する際にバッテリ14に流れる電流により、インピーダンスZAの算出精度が低下するといった不都合を抑制できる。
・本実施形態では、通電停止期間YAにおいて、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定される以前には、均等化処理が実施される起動期間YHとなるごとにバッテリ14のインピーダンスZAを算出するようにした。また、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定された以後には、起動期間YHを間引いて定められた期間でバッテリ14のインピーダンスZAを算出するようにした。つまり、バッテリ温度TEが安定状態になったと判定された以後において、安定状態になったと判定される以前に比べて低い頻度でバッテリ14のインピーダンスZAを算出するようにした。これにより、通電停止期間YAでのバッテリ温度TEの変化の状況を加味しつつ、適正な頻度でインピーダンス算出を行うことができ、ひいては、通電開始時においてバッテリ14の温度推定を好適に実施することができる。また、バッテリ温度TEが安定状態になった後には、インピーダンス算出の実施回数が減らされるため、通電停止期間YAにおけるバッテリ14の電力消費を抑制することができる。
・バッテリ14のインピーダンスZAとバッテリ温度TEとの相関関係は、バッテリ14の個体差や経時的な要因によりずれを含むことがある。この点、本実施形態によれば、バッテリ温度TEが環境温度TBと等しくなった状態でのインピーダンス算出値を用いることで、上記相関関係を適正に補正することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図5を参照しつつ説明する。
本実施形態では、制御処理において、通電停止期間YAと通電期間YGとでインピーダンス算出処理に用いる周波数の段数を切り替える点で、第1実施形態と異なる。図5に、本実施形態の制御処理のフローチャートを示す。図5において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
本実施形態の制御処理では、ステップS10で否定判定すると、ステップS50において、インピーダンス算出処理に用いられる周波数の段数を第1段数に設定し、ステップS14に進む。ここで第1段数は、バッテリ14の通電期間YGにおいて設定される第2段数よりも少ない。つまり、通電停止期間YAでのインピーダンス算出処理では、通電停止前の通電期間YGでのインピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用い、バッテリ14のインピーダンスZAを算出する。
一方、ステップS10で肯定判定すると、ステップS52において、インピーダンス算出処理に用いられる周波数の段数を第2段数に設定し、ステップS40に進む。
つまり、本実施形態の制御処理では、通電停止期間YAでのインピーダンス算出処理において、通電期間YGでのインピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用い、それら各周波数の交流電圧を蓄電池に印加し、それら各周波数でバッテリ14のインピーダンスZAを算出するようにした。インピーダンス算出処理に用いられる周波数の段数が少ないと、インピーダンス算出処理において算出されるインピーダンスZAの数が少なくなり、周波数の段数が多いと、インピーダンス算出処理において算出されるインピーダンスZAの数が多くなる。ここで、周波数の段数を少なくする場合には、周波数範囲HXを狭くすることで周波数の段数を少なくしてもよければ、選出する周波数同士の周波数間隔を広げることで周波数の段数を少なくしてもよい。周波数の段数を多くする場合についても同様である。
そのため、本実施形態では、通電期間YGでのインピーダンスZAの高精度化を図りつつ、通電停止期間YAでのバッテリ14の電力消費低減を図ることができる。具体的には、通電停止期間YAに周波数の段数が少ない段数に設定されることで、通電停止期間YAにおけるバッテリ14の電力消費を抑制することができる。また、通電期間YGに周波数の段数が多い段数に設定されることで、算出されたインピーダンスZAを用いて第1特定周波数HS1のインピーダンスZA、つまりバッテリ温度TEを高精度に推定することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。
・蓄電池は、リチウムイオン蓄電池に限られず、鉛蓄電池やニッケル水素蓄電池であってもよい。また、蓄電池の数は1に限られず、2以上であってもよい。蓄電池が複数存在する場合において、各蓄電池の均等化処理のための起動期間YHは、同一でもよければ異なっていてもよい。
・蓄電池の温度の推定に用いられる蓄電池のインピーダンスは、第1特定周波数HS1のインピーダンスZAに限られず、例えば第2特定周波数HS2や、第1特定周波数HS1と第2特定周波数HS2との間の周波数のインピーダンスZAを用いてもよい。ただし、第1特定周波数HS1のインピーダンスZAを用いることで、蓄電池に流れる電流の影響を受けることなく蓄電池の温度を高精度に推定できる。
・上記実施形態において、蓄電池の温度が安定状態になったと判定された以後において、起動期間を間引くことで、安定状態になったと判定される以前に比べて低い頻度でインピーダンスZAを算出するようにしたが、これに限られない。例えば蓄電池の温度が安定状態になったと判定される以前において、インピーダンスZAを算出する回数を増やすようにしてもよい。具体的には、安定状態になったと判定される以前において、起動期間YHに加え、連続する起動期間YHの間に設定された追加期間においてインピーダンス算出処理のために制御装置30を起動させて、インピーダンスZAを算出するようにしてもよい。
・蓄電池の温度が安定状態になったと判定された以後において、起動期間を間引く方法は上記実施形態に限られない。例えば、所定周期YDごとに繰り返される複数の起動期間YHのうち、N(Nは3以上の自然数)個おきの起動期間YHでインピーダンス算出処理が実施されるようにしてもよい。この場合に、Nは一定である必要がなく、例えば通電停止からの経過時間が長くなるに従って大きくなるように、Nを変化させてもよい。
・通電停止期間でのインピーダンス算出処理において、通電期間でのインピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用いる場合に、通電停止期間と通電期間とにおいてインピーダンス算出処理に用いられる周波数の段数の差は、一定である必要はない。例えば通電停止からの経過時間が長くなるに従って大きくなるように、通電停止期間においてインピーダンス算出処理に用いられる周波数の段数を減少させてもよい。
・本開示に記載の制御装置及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御装置及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御装置及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
14…バッテリ、30…制御装置、100…電源システム、TE…バッテリ温度、YA…通電停止期間、ZA…インピーダンス。

Claims (9)

  1. 蓄電池(14)を備え、前記蓄電池は、複数の電池セルを有する組電池である電源システム(100)に適用され、複数の周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンス算出するインピーダンス算出処理を実施するとともに、算出したインピーダンス(ZA)に基づいて前記蓄電池の温度(TE)を推定する一方、前記蓄電池の通電を停止した通電停止期間(YA)において前記蓄電池からの電力供給により所定周期(YD)で起動して、各電池セルの残存容量(SA)を均等化する均等化処理を実施する温度推定装置(30)であって、
    記通電停止期間に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記通電停止期間に算出されたインピーダンスに基づいて、その通電停止期間後の通電開始時における前記蓄電池の温度を推定する温度推定部と、を備え
    前記インピーダンス算出部は、前記均等化処理のための起動期間(YH)に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出する温度推定装置。
  2. 前記各電池セルの前記残存容量を取得する容量取得部と、
    前記容量取得部により取得された前記残存容量に基づいて前記各電池セルの前記残存容量を均等化する均等化部と、を備え、
    前記インピーダンス算出部は、前記均等化処理のための起動期間において、前記容量取得部により前記残存容量が取得された後であって、かつ前記均等化部により前記各電池セルの前記残存容量が均等化される前に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出する請求項に記載の温度推定装置。
  3. 前記蓄電池の通電停止後において前記蓄電池の温度が所定の安定状態になったことを判定する状態判定部を備え、
    前記インピーダンス算出部は、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定される以前において、前記起動期間となるごとに前記蓄電池のインピーダンスを算出し、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定された以後において、前記起動期間を間引いて定められた期間で前記蓄電池のインピーダンスを算出する請求項1または2に記載の温度推定装置。
  4. 前記蓄電池の通電停止後において前記蓄電池の温度が所定の安定状態になったことを判定する状態判定部を備え、
    前記インピーダンス算出部は、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定された以後において、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定される以前に比べて低い頻度で前記蓄電池のインピーダンスを算出する請求項1または2に記載の温度推定装置。
  5. 蓄電池(14)を備える電源システム(100)に適用され、複数の周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンス算出するインピーダンス算出処理を実施するとともに、算出したインピーダンス(ZA)に基づいて前記蓄電池の温度(TE)を推定する温度推定装置(30)であって、
    前記蓄電池の通電を停止した通電停止期間(YA)に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記通電停止期間に算出されたインピーダンスに基づいて、その通電停止期間後の通電開始時における前記蓄電池の温度を推定する温度推定部と、
    前記蓄電池の通電停止後において前記蓄電池の温度が所定の安定状態になったことを判定する状態判定部と、を備え、
    前記インピーダンス算出部は、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定された以後において、前記状態判定部により前記安定状態になったと判定される以前に比べて低い頻度で前記蓄電池のインピーダンスを算出する温度推定装置。
  6. 前記インピーダンス算出部は、前記通電停止期間での前記インピーダンス算出処理において、通電停止前の通電期間での前記インピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用い、それら各周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンスを算出する請求項1から5までのいずれか一項に記載の温度推定装置。
  7. 蓄電池(14)を備える電源システム(100)に適用され、複数の周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンス算出するインピーダンス算出処理を実施するとともに、算出したインピーダンス(ZA)に基づいて前記蓄電池の温度(TE)を推定する温度推定装置(30)であって、
    前記蓄電池の通電を停止した通電停止期間(YA)に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記通電停止期間に算出されたインピーダンスに基づいて、その通電停止期間後の通電開始時における前記蓄電池の温度を推定する温度推定部と、を備え
    前記インピーダンス算出部は、前記通電停止期間での前記インピーダンス算出処理において、通電停止前の通電期間での前記インピーダンス算出処理よりも少ない段数の周波数を用い、それら各周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンスを算出する温度推定装置。
  8. 前記温度推定部は、前記蓄電池のインピーダンスと温度との相関関係を示す相関情報を用いて前記蓄電池の温度を推定するものであり、
    前記蓄電池の環境温度(TB)を取得する温度取得部と、
    前記通電停止期間において前記蓄電池の温度が前記環境温度と等しくなったか否かを判定する温度判定部と、
    前記温度判定部により前記環境温度と等しくなったと判定された場合に、その判定状態において算出された前記インピーダンスと前記環境温度とに基づいて、前記相関情報を補正する相関情報補正部と、を備える請求項1からまでのいずれか一項に記載の温度推定装置。
  9. 蓄電池(14)を備える電源システム(100)に適用され、複数の周波数の交流電圧を前記蓄電池に印加しそれら各周波数で前記蓄電池のインピーダンス算出するインピーダンス算出処理を実施するとともに、算出したインピーダンス(ZA)に基づいて前記蓄電池の温度(TE)を推定する温度推定装置(30)であって、
    前記蓄電池の通電を停止した通電停止期間(YA)に、前記インピーダンス算出処理により前記蓄電池のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記通電停止期間に算出されたインピーダンスに基づいて、その通電停止期間後の通電開始時における前記蓄電池の温度を推定する温度推定部と、を備え
    前記温度推定部は、前記蓄電池のインピーダンスと温度との相関関係を示す相関情報を用いて前記蓄電池の温度を推定するものであり、
    さらに、
    前記蓄電池の環境温度(TB)を取得する温度取得部と、
    前記通電停止期間において前記蓄電池の温度が前記環境温度と等しくなったか否かを判定する温度判定部と、
    前記温度判定部により前記環境温度と等しくなったと判定された場合に、その判定状態において算出された前記インピーダンスと前記環境温度とに基づいて、前記相関情報を補正する相関情報補正部と、を備える温度推定装置。
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