JP7314719B2 - 表示装置、表示方法、プログラム - Google Patents

表示装置、表示方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、表示装置、表示方法、及び、プログラムに関する。
ユーザが手書きした手書きデータを表示する表示装置が知られている。表示装置の機能の1つとして、PC(Personal Computer)等の映像出力機器が入力した入力画像を映し出す機能がある。ユーザは映し出された映像の上に手書きすることができる。ユーザが保存ボタンを押下すると、表示装置は入力画像に手書き画像が重なった画像データを保存する。
このような表示装置においてユーザの操作を軽減する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、手書き画像が保存された場合、ディスプレイから手書きデータを消去する表示装置について開示されている。
しかしながら、従来の技術では、ユーザが手書き画像を保存する操作を行わないとディスプレイから手書きデータが消去されないため、操作性が低下するおそれがあるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、手書きデータを消去する手間を軽減できる表示装置等を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、映像出力機器から入力された映像と、画面に対する入力手段の接触位置に基づいて手書きデータとを表示する表示装置であって、前記映像出力機器から時間的に前に入力された映像信号に対し時間的に後に入力された映像信号が変化した場合、前記手書きデータを画面から消去する消去部前記映像信号が変化した変化領域を特定する変化領域特定部と、を有し、前記変化領域特定部は、前記映像が動画でない場合にのみ、前記映像信号が変化した変化領域を特定し、前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている前記手書きデータを画面から消去することを特徴とする。
手書きデータの消去に関する操作性を向上できる表示装置等を提供することができる。
表示装置が表示する入力画像と手書きデータの保存方法を説明する図である。 画像処理システムの全体構成図の一例である。 表示装置のハードウェア構成図の一例である。 表示装置の機能をブロック状に分けて説明する機能ブロック図の一例である。 各画像レイヤの構成図の一例である。 画像データの自動的な保存と手書きデータの消去に関する表示装置の機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である。 表示装置が、入力画像と手書き画像を保存し、手書きデータを消去する流れを説明する図の一例である。 変化領域の検出方法を説明する図の一例である。 変化領域と重なっている手書きデータの特定方法を説明する図の一例である。 表示装置が映像信号の変化に応じて、入力画像と手書き画像を保存し手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。 表示装置が映像信号の変化に応じて、入力画像と手書き画像を保存し、重なりの判断を行わず手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。 表示装置がディスプレイに表示する消去範囲受付画面の一例を示す図である。 表示装置が映像信号の変化に応じて、動画でない場合に、入力画像と手書き画像を保存し、手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。 表示装置が映像信号の変化に応じて、動画でない場合に、入力画像と手書き画像を保存し、重なりの判断を行わず手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。 表示装置による映像の表示方法の一例を示す図である。 手書きデータの画面遷移図の一例である。 ページデータの自動的な保存と手書きデータの消去に関する表示装置の機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である(実施例2)。 グループ化された手書き配列データを示す図の一例である。 表示装置が映像信号の変化に応じて、入力画像と手書き画像を保存し、手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。 グループ化の基準を受け付けるグループ化設定画面の一例を示す図である。 一定時間の経過ごとに手書きデータをグループ化して、表示装置が映像信号の変化に応じて入力画像と手書き画像を保存し、手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。 表示装置の他の構成例を示す図である。 表示装置の他の構成例を示す図である。 表示装置の他の構成例を示す図である。 表示装置の他の構成例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の一例として、表示装置と表示装置が行うデータ保存方法について図面を参照しながら説明する。
<本実施形態の表示装置の動作の概略>
まず、図1を参照して本実施形態の表示装置の動作の概略について説明する。図1は、表示装置2が表示する入力画像(C)と手書きデータの保存方法を説明する図である。図1(a)に示すように、表示装置2にはPCなどの映像出力機器6が有線ケーブル又は無線で接続されており、映像出力機器6が出力する映像信号がリアルタイムに表示装置2に入力されている。表示装置2は映像信号に基づいて入力画像(C)を表示している。
映像出力機器6が表示する映像はどのようなものでもよい。図1(a)ではWebブラウザの画面が表示されているが一例に過ぎない。
ユーザが表示装置2に表示された入力画像(C)に手書きする場合、入力画像(C)に関係がある情報を手書きする場合が多いと考えられる。入力画像(C)が変われば、それまでの手書きデータは不要になる可能性がある。したがって、手書きデータを保存するタイミングの1つとしては、映像が変化したタイミングが好適となる。
また、映像出力機器6が表示する映像が変化する場合には、以下のような例が挙げられる。
(i) 映像が静止画でありユーザが映像出力機器6を操作して映像を切り替える操作を行った場合。
(ii) 映像出力機器6が送信する映像の一部又は全体が動画であり、ユーザが映像出力機器6を操作して動画を断続的に進めた場合。
(iii) 映像出力機器6が送信する映像の一部又は全体が動画であり、入力画像(C)が動画の遷移によって変化する場合。
図1(b)はユーザが手書きした状態の入力画像(C)を示す。なお、図1(b)では(ii)で説明した映像の一部が動画である場合を想定している。図1(b)の手書きデータ8は、映像が変化するまでは、映像に基づいてユーザが議論する可能性が高いため、映像が変化するまでは表示しておくべきである。一方、入力画像(C)が変化した場合、変化するまでに入力画像(C)に対して手書きされた情報は不要になる可能性があると考えられる。
図1(c)は入力画像(C)が変化した場合の入力画像(C)と手書きデータ8の一例を示す。図1(c)に示すように、入力画像(C)が変化すると表示装置2は、変化する直前の手書きデータ8と入力画像(C)を重ねて1枚の画像データ101として保存する。そして、表示装置2は不要になった手書きデータ8をディスプレイ3から消去する。
このように、本実施形態の表示装置2は、入力画像(C)の変化を契機に手書きデータ8と入力画像(C)を保存できるので、ユーザの操作に関する手間を低減できる。従来は、ユーザが保存する操作を入力する必要があった。また、表示装置2は、入力画像(C)の変化を契機に手書きデータ8を消去するので、ユーザの操作に関する手間を低減できる。従来は、ユーザが何らかの消去のための操作を行う必要があった(例えば、画面全体から手書きデータ8を消去する操作、画面の一部の手書きデータ8を消去する操作等)。
<用語について>
手書きデータ8とは、ディスプレイ上でユーザが入力手段を連続的に移動させた座標点列を軌跡として表示したデータである。また、ユーザがディスプレイに入力手段を押しつけてから連続的に移動させた後、ディスプレイから離すという一連の操作をストロークといい、ストロークにより手書きされたデータをストロークデータという場合がある。手書きデータ8は1つ以上のストロークデータを有するが、特に言及しない場合は区別せずに手書きデータ8という。
手書きデータを画面から消去するとは、人間の目に見えない状態にすることをいう。縮小して移動して表示したままにしてもよい。
<システムの概要>
図2は、本実施形態の画像処理システム1の全体構成図である。なお、図2では、説明を簡略化するために、2台の表示装置2a,2b及びこれに付随する電子ペン4a,4b等を示しているだけであって、3台以上の表示装置2や電子ペン等を利用してもよい。
図2に示されているように、画像処理システム1は、複数の表示装置2a,2b、複数の電子ペン4a,4b、USBメモリ5a,5b、映像出力機器6a,6b、テレビ(ビデオ)会議端末7a,7b、及びPC(Personal Computer)8を有する。また、表示装置2a,2b、及びPC8は、通信ネットワークNを介して通信可能に接続されている。更に、複数の表示装置2a,2bには、それぞれディスプレイ3a,3bが設けられている。
また、表示装置2aには、電子ペン4aによって生じたイベント(ディスプレイ3aに電子ペン4aのペン先、又は、電子ペン4aのペン尻のタッチ)による描画された画像を、ディスプレイ3aに表示させることができる。なお、電子ペン4aだけでなく、ユーザの指を含む手Ha等によって生じたイベント(拡大、縮小、ページめくり等のジェスチャ)に基づいて、ディスプレイ3a上に表示されている画像を変更させることもできる。
また、表示装置2aには、USBメモリ5aが接続可能であり、表示装置2aはUSBメモリ5aからPDF等の電子ファイルを読み出したり、表示装置2aはUSBメモリ5aに電子ファイルを記録したりすることができる。また、表示装置2aには、DisplayPort(登録商標)、DVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標。High-Definition Multimedia Interface)及びVGA(Video Graphics Array)等の規格による通信が可能なケーブル10a1を介して、映像出力機器6aが接続されている。ケーブル10a1はネットワークでもよい。
そして、表示装置2aは、ディスプレイ3aに対する接触によってイベントを発生させ、このイベントを示すイベント情報を、マウスやキーボード等の入力装置からのイベントと同様に、映像出力機器6aに送信する。同じく、表示装置2aには、上記規格による通信が可能なケーブル10a2を介して、テレビ(ビデオ)会議端末7aが接続されている。なお、映像出力機器6a、及びテレビ会議端末7aは、Bluetooth(登録商標)等の各種無線通信プロトコルに準拠した無線通信により、表示装置2aと通信してもよい。
一方、表示装置2bが設置されている他の拠点では、上記と同様に、ディスプレイ3bを備えた表示装置2b、電子ペン4b、USBメモリ5b、映像出力機器6b、テレビ会議端末7b、ケーブル10b1、ケーブル10b2が利用される。更に、ユーザの手Hb等によって生じたイベントに基づいて、ディスプレイ3b上に表示されている画像を変更させることもできる。
これにより、一の拠点で表示装置2aのディスプレイ3a上に描画された画像は、他の拠点で表示装置2bのディスプレイ3b上にも表示され、逆に他の拠点で表示装置2bのディスプレイ3b上に描画された画像は、一の拠点で表示装置2aのディスプレイ3a上に表示される。このように、画像処理システム1では、遠隔地において同じ画像を共有する遠隔共有処理を行うことができるため、遠隔地での会議等に用いると、非常に便利である。
なお、以下では、複数の表示装置2のうち任意の表示装置2を示す場合には「表示装置2」と示す。複数のディスプレイ3のうち任意のディスプレイ3を示す場合には「ディスプレイ3」と示す。複数の電子ペンのうち任意の電子ペンを示す場合には「電子ペン4」と示す。複数のUSBメモリのうち任意のUSBメモリを示す場合には「USBメモリ5」と示す。複数の映像出力機器のうち任意の映像出力機器を示す場合には「映像出力機器6」と示す。複数のテレビ会議端末のうち任意のテレビ会議端末を示す場合には「テレビ会議端末7」と示す。また、複数のユーザの手のうち任意の手を示す場合には「手H」と示す。複数のケーブルのうち任意のケーブルを示す場合には「ケーブル10」と示す。
また、本実施形態では、情報処理装置の一例として、表示装置2を説明するが、これに限るものではなく、情報処理装置の他の例として、電子看板(デジタルサイネージ)、スポーツや天気予報等で利用されるテレストレータ、又は、遠隔画像(映像)診断装置等であってもよい。また、映像出力機器6の一例としてノートPCが挙げられるが、映像出力機器6としては、デスクトップ型PCやタブレット型PC、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、ゲーム機等の画像フレームを供給可能な端末であってもよい。なお、これら情報処理装置では表示装置2用の所定のアプリケーション(プログラム)が動作しており、アプリケーションがタッチパネルに対する接触位置に基づいて手書きデータ8を表示する。
更に、通信ネットワークNには、インターネット、LAN(Local Area Network)、携帯電話通信網等が含まれる。また、本実施形態では、記録媒体の一例として、USBメモリを説明するが、これに限るものではなく、記録媒体の他の例として、SDカード(登録商標)等の各種記録メディアであってもよい。
<表示装置のハードウェア構成>
図3は、表示装置2のハードウェア構成図の一例である。図3では表示装置2として電子黒板を想定して説明する。図3に示されているように、表示装置2は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、SSD(Solid State Drive)204、ネットワークI/F205、及び、外部機器接続I/F(Interface)206を備えている。
これらのうち、CPU201は、表示装置2全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201やIPL(Initial Program Loader)等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。SSD204は、電子黒板用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークI/F205は、通信ネットワークNとの通信を制御する。外部機器接続I/F206は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ230、外付け機器(マイク240、スピーカ250、カメラ260)である。
また、表示装置2は、キャプチャデバイス211、GPU212、ディスプレイ3コントローラ213、接触センサ214、センサコントローラ215、電子ペンコントローラ216、近距離通信回路219、及び近距離通信回路219のアンテナ219a、電源スイッチ222、選択スイッチ類223、及び、カメラ224を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス211は、外付けのPC(Personal Computer))270のディスプレイ3に対して映像情報を静止画又は動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)212は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイ3コントローラ213は、GPU212からの出力画像をディスプレイ3等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。接触センサ214は、ディスプレイ3上に電子ペン290やユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ215は、接触センサ214の処理を制御する。接触センサ214は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ3の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ3に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ3の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ214は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ215に出力し、センサコントローラ215が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ216は、電子ペン290と通信することで、ディスプレイ3へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路219は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。電源スイッチ222は、表示装置2の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類223は、例えば、ディスプレイ3の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
カメラ224はディスプレイ3の例えばベゼルに内蔵されている撮像装置であり、表示装置2の前方を撮像する。カメラ224があればカメラ260のように外付け型のカメラはなくてもよい。
更に、表示装置2は、バスライン210を備えている。バスライン210は、図3に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、接触センサ214は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ216が、電子ペン290のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン290のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
<表示装置の機能構成>
続いて、図4、図5を用いて、表示装置2の機能構成について説明する。図4は、表示装置2の機能をブロック状に分けて説明する機能ブロック図であり、図5は各画像レイヤの構成図の一例である。
表示装置2は、図3に示されているハードウェア構成及びプログラムによって、図4に示されている各機能構成を有する。表示装置2は、最初に遠隔共有処理を開始する「主催装置」となり得ると共に、既に開始されている遠隔共有処理に後から参加する「参加装置」にもなり得る。また、表示装置2は、大きく分けて、クライアント部20及びサーバ部90の両方によって構成されている。
クライアント部20及びサーバ部90は、表示装置2の1台の筐体内で実現される機能である。そして、表示装置2が主催装置となる場合には、この表示装置2では、クライアント部20とサーバ部90が実現される。また、表示装置2が参加装置となる場合には、この表示装置2では、クライアント部20は実現されるが、サーバ部90は実現されない。即ち、図2において、表示装置2aが主催装置で、表示装置2bが参加装置となる場合、表示装置2aのクライアント部20は、同じ表示装置2a内に実現されたサーバ部90を介して、他の表示装置2bのクライアント部20と通信を行う。一方、表示装置2bのクライアント部20は、他の表示装置2a内に実現されたサーバ部90を介して、他の表示装置2aのクライアント部と通信を行う。
〔クライアント部の機能構成〕
続いて、主に図4、図5を用いて、クライアント部20の機能構成について説明する。クライアント部20は、映像取得部21、座標検知部22、自動調整部23、接触検知部24、イベント振分部25、操作処理部26、ジェスチャ処理部27、映像重畳部28、画像処理部30、及び通信制御部60を有する。
このうち、映像取得部21は、ケーブル10に接続された映像出力機器6が出力する入力画像(すなわち、映像信号)を取得する。映像取得部21は、映像出力機器6から映像を受信すると、この映像を解析して、この映像によって形成される映像出力機器6の表示画像である画像フレームの解像度や、この画像フレームの更新頻度などの画像情報を導出し、画像取得部31に出力する。
座標検知部22は、ディスプレイ3上でユーザが入力手段を接触させた座標位置を検出する。ユーザがディスプレイ3上で入力手段を連続的に移動させた軌跡が手書きデータ8である。また、この手書きデータ8をストロークという場合がある。なお、入力手段は電子ペン4又はユーザの手Hのどちらでもよい。また、座標検知部22は、タッチされた面積も検出する。
自動調整部23は、表示装置2の起動時(再起動時と表現してもよい)に起動され、座標検知部22が適切な値を出力できるように、光センサ方式により座標を検知する座標検知部22がセンサーカメラの画像を処理する際のパラメータを調整する。
接触検知部24は、ユーザによって生じたイベント(ディスプレイ3上に電子ペン4のペン先又は電子ペン4のペン尻が押下(タッチ)された動作等)を検出する。
イベント振分部25は、座標検知部22によって検知されたイベントの座標位置と接触検知部24によって検出された検出結果を、手書きデータ描画、UI操作、及びジェスチャ操作の各イベントに振り分ける。ここで、「手書きデータ描画」は、ディスプレイ3上に図5に示されている後述の手書き画像(B)が表示されている場合に、ユーザがディスプレイ3上で電子ペン4を押下し、この押下した状態で電子ペン4を移動させ、最終的にディスプレイ3上から電子ペン4を離すまでのイベントである。この手書きデータ描画により、例えば、アルファベット「S」や「T」等がディスプレイ3上に描画される。なお、この「手書きデータ描画」には、画像を描画するだけでなく、既に描画された画像を削除したり、描画された画像を編集したりするイベントも含まれる。
「UI操作」は、ディスプレイ3上に図5に示されている後述のUI画像(A)が表示されている場合に、ユーザが電子ペン4又は手Hによって所定の位置を押下したイベントである。このUI操作により、例えば、電子ペン4により描画される線の色や幅等が設定される。
「ジェスチャ操作」は、ディスプレイ3上に図5に示されている後述の手書き画像(B)が表示されている場合に、ユーザが手Hでディスプレイ3上をタッチしたり移動させたりするイベントである。このジェスチャ操作により、例えば、ユーザがディスプレイ3に手Hをタッチさせた状態で手Hを移動させることで、画像の拡大(若しくは縮小)、表示領域の変更、又は、ページ切り換え等を行うことができる。
操作処理部26は、イベント振分部25によってUI操作と判断されたものから、イベントが発生されたUIの要素にしたがって、各種操作を実行する。このUIの要素としては、例えば、ボタン、リスト、チェックボックス、テキストボックスが挙げられる。ジェスチャ処理部27は、イベント振分部25によってジェスチャ操作と判断されたものに対応した操作を実行する。
映像重畳部28は、後述の表示処理部36で重畳された画像を映像として表示部29に対して表示する。表示部29はディスプレイ3により実現される表示機能を示す。また、映像重畳部28は、映像出力機器6等からの映像に対して、テレビ会議端末7等から送られて来た映像をピクチャーインピクチャーする。更に、映像重畳部28は、ピクチャーインピクチャーされて表示部29の一部に表示された映像を、表示部29の全体に表示させるための切り替えを行う。
画像処理部30は、図5に示されているような各画像レイヤの重畳処理等を行う。この画像処理部30は、画像取得部31、手書きデータ処理部32、メニュー画像生成部33、画像生成部34、レイアウト管理部35、表示処理部36、ページ処理部37、ファイル処理部40、ページデータ記憶部300、及び遠隔ライセンス管理テーブル310を有している。
このうち、画像取得部31は、映像取得部21で取得された映像から、各フレームを画像として取得する。画像取得部31は、この画像のデータを、ページ処理部37に出力する。この画像は、図5に示されている映像出力機器6等からの入力画像(C)に相当する。本実施形態では入力画像(C)を映像と称している。
手書きデータ処理部32は、イベント振分部25によって割り振られた手書きデータ描画に係るイベントに基づいて、画像(手書きデータ8)を描画したり、描画された画像を削除したり、描画された画像を編集する。この手書きデータが描画された画像は、図5に示されている手書き画像(B)に相当する。また、この手書きデータに基づいた画像の描画、削除、編集の各結果は、後述の操作データとして、データ管理部80に記憶される。
メニュー画像生成部33は、表示装置2に予め設定されているUI画像(A)(ユーザインターフェース画像)を生成する。このUI画像(A)は、図5に示されているUI画像(A)に相当する。
画像生成部34は、ページ処理部37がページデータ記憶部300(表1~表4参照)から読み出したページデータのうちのメディアデータを、ページ処理部37から受信する。画像生成部34は、この受信したメディアデータを表示処理部36に出力する。また、このメディアデータによる画像は、図5に示されている背景画像(D)に相当する。背景画像(D)のパターンは、無地、グリッド表示等である。
レイアウト管理部35は、表示処理部36に対して、画像取得部31、手書きデータ処理部32、及びメニュー画像生成部33(又は画像生成部34)から出力された各画像のレイアウトを示すレイアウト情報を管理している。これにより、レイアウト管理部35は、表示処理部36に対して、入力画像(C)及び手書き画像(B)を、UI画像(A)及び背景画像(D)中のどの位置に表示させるか又は非表示にさせるかを指示することができる。
表示処理部36は、レイアウト管理部35から出力されたレイアウト情報に基づき、画像取得部31、手書きデータ処理部32、メニュー画像生成部33、及び画像生成部34から出力された各画像のレイアウトを行う。
ページ処理部37は、手書き画像(B)のデータと入力画像(C)のデータを、1つのページデータにまとめてページデータ記憶部300に記憶する。手書き画像(B)のデータは、手書き配列データ(各手書きデータ8)としてページデータの一部を成す。入力画像(C)のデータは、メディアデータとしてページデータの一部を成す。そして、このメディアデータは、ページデータ記憶部300から読み出されると、背景画像(D)のデータとして取り扱われる。
また、ページ処理部37は、一旦記憶されたページデータのうちのメディアデータを、画像生成部34を介して表示処理部36に送信することで、映像重畳部28が背景画像(D)をディスプレイ3に再表示させることができる。また、ページ処理部37は、ページデータのうちの手書き配列データ(各手書きデータ8)を、手書きデータ処理部32に戻すことで、手書きデータ8の再編集ができる状態にすることができる。更に、ページ処理部37は、ページデータを削除したり複製したりすることもできる。
即ち、ページ処理部37がページデータ記憶部300にページデータを記憶する時点でディスプレイ3上に表示されている入力画像(C)のデータは、一旦、ページデータ記憶部300に記憶され、その後にページデータ記憶部300から読み出される際には、背景画像(D)を示すメディアデータとして読みされる。そして、ページ処理部37は、ページデータ記憶部300から読み出したページデータのうち、手書き画像(B)を示す手書き配列データを、手書きデータ処理部32に出力する。また、ページ処理部37は、ページデータ記憶部300から読み出したページデータのうち、背景画像(D)を示すメディアデータを、画像生成部34に出力する。
表示処理部36は、画像取得部31からの入力画像(C)、手書きデータ処理部32からの手書き画像(B)、メニュー画像生成部33からのUI画像(A)、及び、画像生成部34からの背景画像(D)を、レイアウト管理部35によって指定されたレイアウトにしたがって重畳する。これにより、図5に示されているように、各画像が重なってもユーザが見える順に、UI画像(A)、手書き画像(B)、入力画像(C)、及び背景画像(D)の各レイアの構成となっている。
また、表示処理部36は、図5に示されている入力画像(C)と背景画像(D)を切り替えて、UI画像(A)及び手書き画像(B)に対して排他的に重畳することも可能である。例えば、当初、UI画像(A)、手書き画像(B)及び入力画像(C)が表示されている状態で、表示装置2と映像出力機器6等との間のケーブル10が抜かれた場合には、レイアウト管理部35の指定によって、入力画像(C)を重畳対象から外し、背景画像(D)を表示させることができる。この場合に、また、表示処理部36は、表示の拡大、表示の縮小、表示領域の移動処理も行う。
ファイル処理部40は、ファイルの入力と出力に関する処理を行う。ファイル処理部40は、USBメモリ5等の記憶装置から画像データを読み込み、各ページをページデータとしてページデータ記憶部300に記憶する。また、ファイル処理部40は、ページデータ記憶部300に記憶されているページデータを、PDF形式のファイルに変換して、USBメモリ5等の記憶装置に記憶させる。この他、PDFファイルを電子メールに添付して送信する。
〔サーバ部の機能構成〕
サーバ部90は、各表示装置2に設けられており、いずれの表示装置2であっても、サーバ部としての役割を果たすことができる。そのため、サーバ部90は、通信制御部70、及びデータ管理部80を有している。
通信制御部70は、同じ表示装置2内のクライアント部20における通信制御部70、及び通信ネットワークNを介して他の表示装置2内のクライアント部20における通信制御部70との通信を制御する。データ管理部80は、操作データや画像データ等を管理する。
Figure 0007314719000001
ページデータ記憶部300は、表1に示されているようなページデータを記憶する。表1は、ページデータを概念的に示す。ページデータは、ディスプレイ3に表示される1ページ分のデータ(手書き配列データ(各手書きデータ8)及びメディアデータ)である。なお、ページデータに含まれるパラメータの種類が多いため、ここでは、表1~表4に分けて、ページデータの内容を説明する。
ページデータは、表1に示されているように、任意の1ページを識別するためのページデータID、このページの表示を開始した時刻を示す開示時刻、手書きやジェスチャ等によるページの内容の書き換えが行われなくなった時刻を示す終了時刻、電子ペン4やユーザの手Hによる手書きによって生じた手書き配列データを識別するための手書き配列データID、及びメディアデータを識別するためのメディアデータIDが関連付けて記憶されている。手書き配列データは、図5に示されている手書き画像(B)がディスプレイ3上に表示されるためのデータである。メディアデータは、背景画像(D)がディスプレイ3上に表示されるためのデータである。
このようなページデータにより、例えば、ユーザが電子ペン4によってアルファベット「S」を描く場合は一筆書きとなるため、手書きデータIDが1つで一文字のアルファベット[S]が示される。ところが、ユーザが電子ペン4によってアルファベット「T」を描く場合、二筆書きとなるため、手書きデータIDが2つで一文字のアルファベット「T」が示されることになる。
Figure 0007314719000002
また、手書き配列データは、表2に示されているように詳細な情報を示している。表2は、手書き配列データを概念的に示す。表2に示されているように、1つの手書き配列データは、複数の手書きデータ8によって表される。そして、1つの手書きデータ8は、この手書きデータ8を識別するための手書きデータID、1つの手書きデータ8の書き始めの時刻を示す開始時刻、1つの手書きデータ8の書き終わりの時刻を示す終了時刻、手書きデータ8の色、手書きデータ8の幅、及び、手書きデータ8の通過点の配列を識別するための座標配列データIDを示している。
Figure 0007314719000003
更に、この座標配列データは、表3に示されているように詳細な情報を示している。表3は、座標配列データを概念的に示す。表3に示されているように、座標配列データは、ディスプレイ3上の1点(X座標値、Y座標値)、この1点を通過したときの手書きの開示時刻からの差分の時刻(ms)、及び、この1点における電子ペン4の筆圧の各情報を示している。即ち、表3に示されている1点の集まりが、表2に示されている1つの座標配列データで示されている。例えば、ユーザが電子ペン4によってアルファベット「S」を描く場合、一筆書きとなるが、「S」を描き終えるまでに、複数の通過点を通過するため、座標配列データは、これら複数の通過点の情報を示している。
Figure 0007314719000004
また、表1に示されているページデータのうちのメディアデータは、表4に示されているように詳細な情報を示している。表4は、メディアデータを概念的に示す。表4に示されているように、メディアデータは、表1に示されているページデータにおけるメディアデータID、メディアデータのデータ種類、ページ処理部37からページデータ記憶部300にページデータが記憶された記録時刻、ページデータによってディスプレイ3上に表示される画像の位置(X座標値、Y座標値)及び画像のサイズ(幅、高さ)、並びにメディアデータの内容を示すデータが関連付けられて示されている。このうち、ページデータによってディスプレイ3上に表示される画像の位置は、ディスプレイ3の左上端の座標を(X座標値,Y座標値)=(0,0)とした場合に、ページデータによって表示される画像の左上端の位置を示している。
<画像データの自動的な保存と手書きデータの消去に関する表示装置の機能>
続いて、図6を参照して、画像データの自動的な保存と手書きデータの消去に関する表示装置2の機能について説明する。図6は、画像データの自動的な保存と手書きデータ8の消去に関する表示装置2の機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である。図6では、図4に示した機能からページデータの自動的な保存と手書きデータ8の消去に関する一部の機能を抽出して示す。
画像取得部31は変化領域特定部41を有している。変化領域特定部41は入力画像(C)又は映像信号の変化を検出すると共に、変化領域を特定する。入力画像(C)は映像信号を画像に変換したものであり、両者は実施的に同じものであるため、変化領域特定部41はどちらに基づいて変化を検出してもよい。以下では、映像信号に基づいて変化を検出するものとして説明する。また、映像信号の変化はディスプレイ3への表示前に検出されても表示後に検出されてもよい。変化領域特定部41は映像信号の変化を検出した旨と変化領域を画像保存部38に通知する。
これにより、画像保存部38は現在のページの手書きデータ8と入力画像(C)をページ処理部37から取得して、1つの画像データ101として画像データ記憶部44に保存する。画像データ101のフォーマットは例えばPDFであるが、JPEG、BMP、TIFF,GIFなどでもよい。保存された画像データ101はディスプレイ3に例えばサムネイル表示される。表5に画像データ記憶部44に保存されている画像データを模式的に示す。
Figure 0007314719000005
表5に示すように、画像データ記憶部44には、保存日時に対応づけて画像データのリストが記憶される。
手書きデータ処理部32は領域判断部42と消去部43を有している。変化領域特定部41は領域判断部42に映像信号の変化を検出した旨と変化領域を通知する。領域判断部42は、変化領域に手書きデータ8が含まれるか否かを判断する。変化領域の手書きデータ8のみを消去できるようにするためであるが、手書きデータ8の全体を消去してもよい。この場合、領域判断部42はなくてもよい。
消去部43は、領域判断部42が変化領域と重なっている手書きデータ8を手書き画像(B)から消去する。つまり、手書き画像(B)に変化領域と重なっていない手書きデータ8がある場合、変化領域と重なっている手書きデータ8のみを消去する。あるいは、手書き画像(B)から全ての手書きデータ8を消去してもよい。
<入力画像と手書き画像の保存の流れ>
図7は、表示装置2が、入力画像(C)と手書き画像(B)を保存し、手書きデータを消去する流れを説明する図である。
・図7(a)は表示装置2が手書きデータ8を表示していない状態を示す。入力画像(C)が明記されていないが、すでに入力画像(C)が表示装置2に入力されディスプレイ3の全体に表示されている。
・図7(b)はユーザが手書きしたため、2つの手書きデータ8a、8bが表示された手書き画像(B)を示す。上記のように、ページデータ記憶部300には手書きデータ8の座標点、開始時刻、終了時刻等が記憶される。
・図7(c)は映像出力機器6が図7(a)とは異なる映像信号を表示装置2に入力した状態を示す。例えば、映像の一部(動画を断続的に進めた)が変化した。図7(c)では矩形の変化領域110が示されている。変化領域110の検出方法については図8にて説明する。消去部43は変化領域110と重なっている手書きデータ8のみを消去する。
・図7(d)は変化領域110と重なっている手書きデータ8が消去された状態を示す。図7(d)では2つの手書きデータ8a、8bのうち変化領域110と重なっている手書きデータ8aのみが消去されている。
なお、画像保存部38は図7(b)の状態の手書きデータ8と入力画像(C)を重ねて1つの画像データ101として保存する。すなわち、映像が変化する直前の手書き画像(B)と入力画像(C)を保存する。消去される手書きデータ8のみを保存しないのは、消去される手書きデータ8のみを保存すると手書きデータ8の全体が分かりにくくなるためである。ただし、消去される手書きデータ8のみと入力画像(C)とを保存してもよい。
<変化領域の検出>
図8は、変化領域110の検出方法を説明する図である。図8(a)と図8(b)は時間的に異なる映像信号の一部を示している。映像信号は、主にアナログ信号とデジタル信号に分けられる。アナログ信号にはRGB、コンポーネント、D(D1~D5)などがある。RGBの場合、R/G/B/HD(水平同期信号)/VD(垂直同期信号)が同軸ケーブルで送信される。コンポーネントでは、Y(輝度/同期信号)/Pb(青の色差信号)/Pr(赤の色差信号)が3本のケーブルで送信できる。Dはコンポーネントの3本のケーブルを、1つのコネクタにまとめたものをいう。この他、アナログ信号には、セパレート、コンポジット、及び、DVI-Aがある。
デジタル信号には、DVI-D、HDMI(登録商標)、Display Port(登録商標)などがある。HDMI(登録商標)は、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)、DDC(Display Data Channel)、CEC(Consumer Electronics Control)、HEC(HDMI Ethernet Channel)、ARC(Audio Return Channel)の5つの信号を送信する。DVI-Dはアナログ信号をサポートする点でHDMI(登録商標)と異なる。Display Portは、RGBの映像信号とクロック信号を別々に送るHDMI(登録商標)とは異なり、映像/音声すべてを「Transfer Unit」というマイクロパケットに分割して宛先デバイスへシリアル転送する。
映像出力機器6は映像信号の変化の有無に関係なく、所定の更新頻度で映像信号を表示装置2に送り続けている。この更新頻度をリフレッシュレートという場合がある。更新頻度は有線か無線かの違い、解像度、ケーブルの種類(HDMI(登録商標)、Display Port(登録商標)、DVI-D)の違い等により様々であるが、例えば数10Hzから数100Hzである。したがって、変化領域特定部41は更新頻度に応じて切り替わる映像信号を次々に比較する。ただし、更新頻度と同じタイミングで比較するのでなく、映像信号が更新されたN回に1回、比較してもよい。
変化領域特定部41は、時間的に前の映像信号と後の映像信号を同じ位置の画素ごとに比較する。すなわち、最後の映像信号を保存しておき、保存した映像信号と次の映像信号を比較する。入力画像で比較する場合は、映像信号を入力画像に変換して、最後の入力画像を保存しておき、保存した入力画像と次の入力画像を比較する。
図8では格子点が画素位置とすると、同じ座標の画素値の差を画素ごとに算出し、差の絶対値(又は二乗)がゼロでない画素位置を決定する。図8の例では、(X1,Y1)~(X2,Y2)の画素位置で画素値の差がゼロでないことが検出される。この場合、変化領域特定部41は(X1,Y1)~(X2,Y2)を変化領域110に特定する。このように、画素値が異なる最大座標と最小座標を含む矩形を変化領域110に決定できる。
映像信号を格子状に分割してもよい。この場合、図8の格子の1マスをいくつかの画素が含まれる大きさとして、変化領域特定部41は時間的に前の映像信号と後の映像信号の画素値の差を算出する。差の絶対値(又は二乗)がゼロでない画素が所属するマスにフラグを立てるなどすれば、フラグが立っているマスの集合が変化領域110である。
<変化領域と重なっている手書きデータの特定>
次に、図9を用いて、変化領域110と重なっている手書きデータ8の特定方法を説明する。図9は、変化領域110と重なっている手書きデータ8の特定方法を説明する図の一例である。図9(a)では変化領域110に一筆書きの手書きデータ8aが重なっている。この場合、手書きデータ8aは1本のストロークなので、手書きデータ8aの一部でも変化領域110に重なっている場合には、手書きデータ8aと変化領域110が重なっていると判断できる。具体的には領域判断部42は以下のような判断を行っている。
変化領域110の左上コーナーのX座標をXs、Y座標をYs、変化領域110の右下コーナーのX座標をXe、Y座標をYeとする。手書きデータ8を構成する座標点をX,Yで表す。
Xs≦ X ≦ Xe かつ Ys≦ X ≦ Ye
を満たす座標が手書きデータ8に1つでもあれば、領域判断部42はこの手書きデータ8(1本のストロークのこと)が変化領域110と重なっていると判断する。なお、変化領域110の座標(Xs、Ys)(Xe、Ye)にはマージンを設けて、実際の変化領域よりも広い面積を変化領域と見なしてもよい。ユーザは変化領域110が重なるように手書きしないで、周囲に手書きする場合があるためである。
一方、図9(b)に示すように、手書きデータ8が複数のストロークを有し、その一部が変化領域110と重なっている場合がある。図9(b)ではユーザが「ABC」という文字を手書きしたが、「A」のみが変化領域110と重なっている。「ABC」の全体が表示されることに意味がある場合、変化領域110と重なっている「A」のみを消去することは妥当でない。
そこで、領域判断部42は、空間的な距離又は時間的な距離に近い複数の手書きデータ8については、一部の手書きデータ8のみが変化領域110と重なっていても、空間的又は時間的に近い複数の手書きデータ8の全てが変化領域110と重なっているとみなす。空間的又は時間的に近い複数の手書きデータ8を「関連がある手書きデータ」と称する。
時間的に近いか否かを判断する場合、領域判断部42は、各ストロークの終了時刻と次のストロークの開始時刻の差が閾値未満又は閾値以下の場合、関連がある手書きデータであると判断する。例えば、「A」の最後のストロークの終了時刻を時刻tA、「B」の最初のストロークの開始時刻を時刻tBとする。
領域判断部42は
tB-tA < 閾値ΔT
tB-tA ≦ 閾値ΔT
の少なくともどちらかの場合、「A」と「B」が、関連がある手書きデータであると判断する。「B」と「C」についても同様であり、この判断を繰り返すことで関連がある手書きデータを特定できる。
空間的な距離が近いか否かを判断する場合、領域判断部42は、各ストロークの座標と別のストロークの座標の最接近距離が閾値未満又は閾値以下の場合、関連がある手書きデータであると判断する。例えば、全ストロークから1対のストロークの組み合わせを全て抽出して最接近距離を算出する。
領域判断部42はストローク間の最近接距離が
最近接距離 < 閾値ΔL
最近接距離 ≦ 閾値ΔL
の少なくともどちらかの場合、1対のストロークが、関連がある手書きデータを構成していると判断する。この判断を全ての1対のストローク間で繰り返すことで関連がある手書きデータを特定できる。
あるいは、重なっているストロークは、これらのストロークが、関連がある手書きデータを構成していると判断して、最近接距離の算出を省略すれば、処理負荷を低減できる。重なっている2つ以上のストロークを1つのグループと見なし、グループに属するストロークの最左、最右、最上及び最下の座標を有するストロークについてのみ、他のグループのストロークと距離を算出する。図9(b)では「A」「B」をグループと見なして、「A」を構成するストロークの座標(XA,YA)と「B」を構成するストロークの座標(XB,YB)の距離を算出して、最接近距離を算出する。これにより、「A」の最後のストロークと「B」の最初のストロークが関連していることが分かる。なお、文字認識を行って各文字の重心の距離を比較してもよい。
<動作手順>
・まず、「(i) 映像が静止画でありユーザが映像出力機器6を操作して映像を切り替える操作を行った場合。」又は「(ii) 映像出力機器6が送信する映像の一部又は全体が動画であり、ユーザが映像出力機器6を操作して動画を断続的に進めた場合。」について説明する。
図10は、表示装置2が映像信号の変化に応じて、入力画像(C)と手書き画像(B)を保存する手順を示すフローチャート図の一例である。図10は映像信号の入力中、繰り返し実行される。
変化領域特定部41は、映像信号に変化があるか否かを判断する(S1)。映像信号の変化は映像全体の一部にでも変化があれば変化ありと判断される。ただし、メニュー用の領域など、映像信号のうち変化を検出しない領域が決まっていてもよい。これにより処理負荷を低減できる。
映像信号に変化があった場合(S1のYes)、画像保存部38は入力画像(C)と手書き画像(B)を1つの画像データ101として保存する(S2)。すなわち、映像信号に変化があったので変化前の入力画像(C)と手書き画像(B)を保存しておく。保存するのは映像信号の変化直前の入力画像(C)であるが、変化するまでは映像信号が変化していないので、入力画像(C)に関しては前回の変化から今回の変化の間のいずれかのタイミングで取得された入力画像(C)を保存すればよい。手書き画像(B)については映像信号の変化の直前のものが好ましい。
次に、領域判断部42は変化領域110を特定する(S3)。また、領域判断部42は変化領域110と重なっている手書きデータ8を特定する(S4)。
領域判断部42はステップS4の結果に応じて、変化領域110と手書きデータ8が重なっているか否かを判断する(S5)。
変化領域110と手書きデータ8が重なっていない場合(S5のNo)、手書きデータ8は消去されない。
変化領域110と手書きデータ8が重なっている場合(S5のYes)、消去部43は、変化領域110と重なっている手書きデータ8を消去する(S6)。
こうすることで、映像信号に変化がある場合には、手書きデータ8と入力画像(C)を保存できるので、ユーザの操作に関する手間を低減できる。また、表示装置2は、入力画像(C)の変化を契機に手書きデータ8を消去するので、ユーザの操作に関する手間を低減できる。また、変化領域110と重なっている手書きデータ8だけを消去できるので、映像信号と関係の薄い手書きデータ8が残り、引き続きユーザは変化領域110と重なっていない手書きデータ8を見ながら議論できる。
なお、図10では、映像信号に変化があった場合、画像データ101は保存されるが、手書きデータは消去されない場合が生じ得る。これを避けるために、映像信号に変化があった場合に画像データ101を保存するのでなく、変化領域110と手書きデータ8が重なっている場合に画像データ101を保存してもよい。
また、図10では映像信号と重なっている手書きデータ8のみを消去したが、図11に示すように手書き画像(B)の全体を消去してもよい。図11は、表示装置が映像信号の変化に応じて、入力画像と手書き画像を保存し、重なりの判断を行わず手書きデータを消去する手順を示すフローチャート図の一例である。
図11では変化領域110の特定、及び、変化領域110と手書きデータ8の重なりの判断を行わずに、消去部43が手書き画像(B)を消去している(S7)。
こうすることで、手書き画像(B)の全体が消去されるので、映像信号の変化に応じてユーザが手書き画像(B)の全体を消去したい場合に、ユーザの操作に関する手間を低減できる。
あるいは、消去の前に表示装置2が、変化領域110と重なっている手書きデータ8を消去するのか、手書き画像(B)の全体を消去するのかをユーザに問い合わせてもよい。
図12は、表示装置2がディスプレイ3に表示する消去範囲受付画面120の一例である。消去範囲受付画面120は手書きデータを消去する消去範囲を受け付ける。消去範囲受付画面120はユーザがこの画面の表示をONに設定している場合に表示される。映像信号に変化が検出されるとメニュー画像生成部33は消去範囲受付画面120をディスプレイ3に表示する。消去範囲受付画面120は、「変化領域と重なっている手書きデータ」121、「全体」122、「消去しない」123のそれぞれの選択肢に対応するラジオボタン124を有している。ユーザは、消去したい範囲を考慮して適切なラジオボタン124を選択できる。
・次に「(iii) 映像出力機器6が送信する映像の一部又は全体が動画であり、入力画像が動画の遷移によって変化する場合。」について説明する。
動画のように連続的に変化する映像信号が入力された場合、図10,図11のステップS1の判断は常にYesとなる。しかし、動画の場合、動画の各フレーム(動画を構成する各画像)を保存すると保存容量を圧迫するおそれがある。そこで、表示装置2が映像信号に基づいて動画であるか否かを判断するとよい。動画であるかどうかは、連続したフレームの映像がほぼ常に変化するかどうかにより判断できる。すなわち、映像信号に変化があり、変化がある映像信号が一定数以上連続している場合に、変化領域特定部41が動画であると判断できる。
図13,図14は、表示装置2が映像信号の変化に応じて、動画でない場合に、入力画像(C)と手書き画像(B)を保存する手順を示すフローチャート図の一例である。図13、図14の説明においては、図10,図11との相違を主に説明する。
図13,図14では、ステップS1-2において、変化領域特定部41が動画であるか否かを判断している。したがって、動画でない場合にのみ、入力画像(C)と手書き画像(B)を画像データ101にして保存し、変化領域110と重なっている手書きデータ8又は手書き画像(B)の全体を消去できる。
<ディスプレイの一部のみに映像が表示される場合>
図15に示すように、ディスプレイ3の一部にだけ表示装置2が映像を表示する場合がある。図15は、表示装置2による映像の表示方法の一例を示す。図15の表示装置2は、左側が映像領域131で、右側が手書き領域132である。左右は逆でもよい。ユーザはディスプレイ3の全体に入力画像(C)を表示するか、一部にだけ表示するかを設定で変更できる。ディスプレイ3の一部にだけ表示装置2が入力画像(C)を表示する場合も同様に本実施例を適用できる。
表示装置2は、映像領域131の映像信号の変化を検出する。しかし、変化領域110と手書きデータ8は重なっていないので、表示装置2は手書きデータ8の全体を消去する。
<まとめ>
以上説明したように、本実施形態の表示装置2は、入力画像(C)の変化を契機に手書きデータ8と入力画像(C)を保存できるので、ユーザの操作に関する手間を低減できる。また、表示装置2は、入力画像(C)の変化を契機に手書きデータ8を消去するので、ユーザの操作に関する手間を低減できる。
なお、本実施例では映像出力機器6が1台の場合を説明したが、映像出力機器6は2台以上でもよい。この場合、ディスプレイ3が分割された複数の領域を有し、各領域に映像が表示される。表示装置2は、例えば領域ごとに映像信号の変化を検出して、実施例1と同様に処理する。
本実施例では、手書きデータ8をグループ化してグループ単位で消去する表示装置2について説明する。
<入力画像と手書き画像の保存の流れ>
まず、図16を用いて、本実施例の表示装置2が手書きデータ8を削除する概略を説明する。図16は、手書きデータ8の画面遷移図の一例である。
・図16(a)は表示装置2が手書きデータ8を表示していない状態を示す。入力画像(C)が明記されていないが、すでに入力画像(C)が入力されディスプレイ3の全体に表示されている。
・図16(b)はユーザが手書きしたため、2つの手書きデータ8a、8bが表示された手書き画像(B)を示す。上記のように、ページデータ記憶部300には手書きデータ8a、8bの座標点、開始時刻、終了時刻等が記憶される。
・図16(c)は映像出力機器6が図16(a)とは異なる映像信号を表示装置2に入力した状態を示す。例えば、映像の一部(動画を断続的に進めた)が変化した。図16(c)では矩形の変化領域110が示されている。実施例1と同様に、消去部43は変化領域110と重なっている手書きデータ8のみを消去するが、図16(c)では変化領域110と重なっている手書きデータ8がないため、手書きデータ8は消去されない。表示装置2は実施例1と同様に、手書き画像(B)と手書きデータ8を画像データ101として保存する。
また、本実施例では、映像信号の変化を検出した場合、表示装置2が手書きデータ8をグループ化する。図16(c)では、映像信号が変化するまでの2つの手書きデータ8a、8bがグループ1にグループ化されている。
・図16(d)ではユーザが別の手書きデータ8cを手書きした状態を示す。図16(d)では映像信号に変化がない。
・図16(e)は映像出力機器6が図16(c)とは異なる映像信号を表示装置2に入力した状態を示す。図16(e)では矩形の変化領域110が示されている。図16(e)では変化領域110と重なっている手書きデータ8aがあるため、表示装置2はこの手書きデータ8aと同じグループ1の手書きデータ8を消去する。表示装置2は実施例1と同様に、手書き画像(B)と手書きデータ8を画像データ101として保存する。
また、映像信号の変化を検出したので、表示装置2が手書きデータ8をグループ化する。図16(e)では、最後に映像信号が変化してから次に映像信号が変化するまでに手書きされた手書きデータ8cがグループ2にグループ化されている。
・図16(f)は、グループ1の手書きデータ8が削除された状態を示す。図16(f)では3つの手書きデータ8のうち変化領域110と重なっている手書きデータ8aだけでなく、手書きデータ8aと同じグループ1の手書きデータ8bが消去されている。
このように、本実施例の表示装置2は、実施例1の効果に加え、映像信号の変化から次の変化までに手書きされた手書きデータ8をグループ化し、同じグループの手書きデータ8を削除するので、映像信号に対し手書きされた手書きデータ8をまとめて消去できる。つまり、手書きデータ8が入力画像(C)に対して行われる場合、映像信号が変化すれば変化までの手書きデータ8が不要になると考えられるが、映像信号の変化から次の変化までに手書きされた手書きデータ8をグループ化して消去することで、映像信号に関連がある手書きデータ8をユーザの手間を削減してまとめて消去できる。
<機能について>
図17は、ページデータの自動的な保存と手書きデータ8の消去に関する表示装置2の機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である。図17の説明において、図6において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
本実施例の表示装置2はグループ化部45を有している。グループ化部45は映像信号が最後に変化してから次に変化するまでの手書きデータ8をグループ化する。グループ化とは、手書きデータ8に識別情報を付与して他と区分することをいう。
図18は、グループ化された手書き配列データを示す図の一例である。図18ではst001とst002がグループ1に分類され、st003がグループ2に分類されている。グループ化部45は、映像信号の変化のたびに、まだグループ化されていないストロークデータを同じグループにグループ化すればよい。
<動作手順>
図19は、表示装置2が映像信号の変化に応じて、入力画像(C)と手書き画像(B)を保存する手順を示すフローチャート図の一例である。図19の説明に関しては図10との相違を主に説明する。図19では、ステップS2-2が追加されている。
映像信号が変化した場合、グループ化部45は変化までの手書きデータ8をグループ化する(S2-2)。ステップS3~S5の処理は図10と同様でよい。
ステップS6では、消去部43は、変化領域110と重なっている手書きデータ8と同じグループの手書きでデータを消去する(S6)。
このように、表示装置2は映像信号に関係がある手書きデータ8をグループ化して、まとめて消去することができる。
<一定時間ごとのグループ化>
映像信号の変化に基づくグループ化の他に、一定時間ごとにグループ化してもよい。また、複数の基準でグループ化が可能な場合、ユーザがどの基準でグループ化するかを選択できるとよい。
図20は、グループ化の基準を受け付けるグループ化設定画面150の一例である。グループ化設定画面150は、「映像信号の変化」151、「一定時間」152、「グループ化しない」153の各基準に対応づけてラジオボタン154を有している。ユーザは、自分がグループ化したい基準を選んでラジオボタン154を押下できる。
図21は、一定時間の経過ごとに手書きデータ8をグループ化して、表示装置2が映像信号の変化に応じて入力画像(C)と手書き画像(B)を保存する手順を示すフローチャート図の一例である。図21の説明に関しては図19との相違を主に説明する。図21では、ステップS101、S102が追加されている。
グループ化部45は一定時間が経過したか否かを判断する(S101)。一定時間は例えば数十秒から数分などでよい。この時間もユーザが設定できるとよい。
一定時間が経過すると、グループ化部45は一定時間の間に手書きされた手書きデータ8をグループ化する(S102)。ステップS1~S6の処理は図19と同様でよい。
このように、表示装置2は一定時間ごとに手書きデータ8をグループ化して、まとめて消去することができる。
<まとめ>
以上説明したように、本実施例の表示装置2は、実施例1の効果に加え、映像信号の変化から次の変化までに手書きされた手書きデータ8をグループ化し、同じグループの手書きデータ8を削除するので、映像信号に関連して手書きされた手書きデータ8をまとめて消去できる。
本実施例では画像を投影することで表示する表示装置2について説明する。
<<表示装置2の構成の別の例1>>
本実施形態の表示装置2は大型のタッチパネルを有するものとして説明されているが、表示装置2はタッチパネルを有するものに限られない。
図22は、表示装置2の他の構成例を示す図である。図22では、通常のホワイトボード413の上辺にプロジェクター411が設置されている。このプロジェクター411が表示装置2に相当する。通常のホワイトボード413とは、タッチパネルと一体のフラットパネルディスプレイではなく、ユーザがマーカーで直接、手書きするホワイトボードである。なお、ホワイトボードは黒板でもよく、映像を投影するだけの広さの平面であればよい。
プロジェクター411は超短焦点の光学系を有しており、10cm程度から歪みの少ない映像をホワイトボード413に投影できる。この映像は、無線又は有線で接続されたPC400ー1から送信されてもよいし、プロジェクター411が記憶していてもよい。
ユーザは専用の電子ペン2501を使ってホワイトボード413に手書きする。電子ペン2501は、ユーザが手書きのためにホワイトボード413に押しつけるとスイッチがONになり発光する発光部を例えば先端部に有している。光の波長は近赤外や赤外なのでユーザの目には見えない。プロジェクター411はカメラを有しており、発光部を撮像して画像を解析し電子ペン2501の方向を特定する。また、電子ペン2501は発光と共に音波を発信しており、プロジェクター411は音波の到達時間により距離を算出する。方向と距離により電子ペン2501の位置を特定できる。電子ペン2501の位置には手書きデータ8が描画(投影)される。
プロジェクター411はメニュー430を投影するので、ユーザが電子ペン2501でボタンを押下すると、プロジェクター411が電子ペン2501の位置とスイッチのON信号により押下されたボタンを特定する。例えば、保存ボタン431が押下されると、ユーザが手書きしたデータ(座標の集合)がプロジェクター411で保存される。プロジェクター411は、予め定められたサーバ412又はUSBメモリ5等に手書き情報を保存する。手書き情報はページごとに保存されている。画像データではなく座標のまま保存されるので、ユーザが再編集することができる。ただし、本実施形態では操作コマンドを手書きで呼び出せるのでメニュー430は表示されなくてもよい。
<<表示装置2の構成の別の例2>>
図23は、表示装置2の他の構成例を示す図である。図23の例では、表示装置2として、端末装置600、画像投影装置700A、及び、ペン動作検出装置810を有する。
端末装置600は、画像投影装置700A及びペン動作検出装置810と有線で接続されている。画像投影装置700Aは、端末装置600により入力された画像データをスクリーン800に投影させる。
ペン動作検出装置810は、電子ペン820と通信を行っており、スクリーン800の近傍における電子ペン820の動作を検出する。具体的には、電子ペン820は、スクリーン800上において、電子ペン820が示している点を示す座標情報を検出し、端末装置600へ送信する。
端末装置600は、ペン動作検出装置810から受信した座標情報に基づき、電子ペン820によって入力される手書き画像(B)の画像データを生成し、画像投影装置700Aによって手書き画像(B)をスクリーン800に描画させる。
また、端末装置600は、画像投影装置700Aに投影させている背景画像(D)と、電子ペン820によって入力された手書き画像(B)とを合成した重畳画像を示す重畳画像データを生成する。
<<表示装置2の構成の別の例3>>
図24は、表示装置2の構成例を示す図である。図24の例では、表示装置2として、端末装置600とディスプレイ800Aと、ペン動作検出装置810とを有する。
ペン動作検出装置810は、ディスプレイ800Aの近傍に配置され、ディスプレイ800A上に、電子ペン820Aが示している点を示す座標情報を検出し、端末装置600へ送信する。なお、図24の例では、電子ペン820Aは、端末装置600によってUSBコネクタを介して充電されても良い。
端末装置600は、ペン動作検出装置810から受信した座標情報に基づき、電子ペン820Aによって入力される手書き画像(B)の画像データを生成し、ディスプレイ800Aに表示させる。
<<表示装置2の構成の別の例4>>
図25は、表示装置2の構成例を示す図である。図25の例では、表示装置2として、端末装置600と、画像投影装置700Aとを有する。
端末装置600は、電子ペン820Bと無線通信(Bluetooth(登録商標)等)を行って、スクリーン800上において電子ペン820Bが示す点の座標情報を受信する。そして、端末装置600は、受信した座標情報に基づき、電子ペン820Bにより入力される手書き画像(B)の画像データを生成し、画像投影装置700Aに手書き画像(B)を投影させる。
また、端末装置600は、画像投影装置700Aに投影させている背景画像(D)と、電子ペン820によって入力された手書き画像(B)とを合成した重畳画像を示す重畳画像データを生成する。
以上のように、上記した各実施形態は、様々なシステム構成において適用することができる。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態では、電子黒板として使用できる表示装置2を説明したが、表示装置2は画像を表示できればよく、例えばデジタルサイネージなどでもよい。
また、表示する画像は動画でも静止画でもよい。
また、本実施形態では電子黒板を一例として説明したが、タッチパネルを有する情報処理装置であれば好適に適用できる。タッチパネルを搭載した情報処理装置としては、例えば、PJ(Projector:プロジェクター)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC又はデスクトップPC等であってもよい。
また、本実施形態ではペン先の座標をタッチパネルで検知する方法でペンの座標を検出したが、ペン先の座標を超音波により検出してもよい。ペンは発光と共に超音波を発信しており、表示装置2は超音波の到達時間により距離を算出する。方向と距離によりペンの位置を特定できる。ペンの軌跡を手書きデータ8としてプロジェクターが描画(投影)する。
また、図6などの構成例は、表示装置2による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。表示装置2の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
1 画像処理システム
2 表示装置
3 ディスプレイ
特開2014‐194743号公報

Claims (10)

  1. 映像出力機器から入力された映像と、画面に対する入力手段の接触位置に基づいて手書きデータとを表示する表示装置であって、
    前記映像出力機器から時間的に前に入力された映像信号に対し時間的に後に入力された映像信号が変化した場合、前記手書きデータを画面から消去する消去部
    前記映像信号が変化した変化領域を特定する変化領域特定部と、を有し、
    前記変化領域特定部は、前記映像が動画でない場合にのみ、前記映像信号が変化した変化領域を特定し、
    前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている前記手書きデータを画面から消去することを特徴とする表示装置。
  2. 記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータを消去し、前記変化領域と全く重なっていない手書きデータを消去しないことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータに加え、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータとの時間的又は空間的な距離が閾値未満又は閾値以下の手書きデータを消去することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記消去部が手書きデータを消去する消去範囲を受け付ける消去範囲受付画面を表示し、
    前記消去範囲受付画面で前記変化領域と重なっている手書きデータの選択を受け付けた場合、前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータを消去し、
    前記消去範囲受付画面で画面の全体の選択を受け付けた場合、前記消去部は、画面に表示されている手書きデータの全体を消去することを特徴とする請求項2又は3に記載の表示装置。
  5. 複数の手書きデータをグループ化するグループ化部を有し、
    前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータと同じグループの手書きデータをまとめて消去することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記グループ化部は最後に前記映像信号が変化してから次に前記映像信号が変化するまでに手書きされた手書きデータを同じグループにグループ化し、
    前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータと同じグループの手書きデータをまとめて消去することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記グループ化部は一定時間が経過するまでに手書きされた手書きデータを同じグループにグループ化し、
    前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている手書きデータと同じグループの手書きデータをまとめて消去することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  8. グループ化する基準として前記映像信号の変化又は一定時間を受け付けるグループ化設定画面を表示し、
    前記グループ化設定画面で前記映像信号の変化を基準とする設定を受け付けた場合、前記グループ化部は、最後に前記映像信号が変化してから次に前記映像信号が変化するまでに手書きされた手書きデータを同じグループにグループ化し、
    前記グループ化設定画面で一定時間を基準とする設定を受け付けた場合、一定時間が経過するまでに手書きされた手書きデータを同じグループにグループ化することを特徴とする請求項5~7のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 映像出力機器から入力された映像と、画面に対する入力手段の接触位置に基づいて手書きデータを表示する表示装置が行う表示方法であって、
    前記映像出力機器から時間的に前に入力された映像信号に対し時間的に後に入力された映像信号が変化した場合、消去部が、前記手書きデータを画面から消去する処理と、
    変化領域特定部が、前記映像が動画でない場合にのみ、前記映像信号が変化した変化領域を特定する処理と、を有し、
    前記消去する処理において、前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている前記手書きデータを画面から消去することを特徴とする表示方法。
  10. 映像出力機器から入力された映像と、画面に対する入力手段の接触位置に基づいて手書きデータを表示する表示装置を、
    前記映像出力機器から時間的に前に入力された映像信号に対し時間的に後に入力された映像信号が変化した場合、前記手書きデータを画面から消去する消去部
    前記映像信号が変化した変化領域を特定する変化領域特定部、として機能させ、
    前記変化領域特定部は、前記映像が動画でない場合にのみ、前記映像信号が変化した変化領域を特定し、
    前記消去部は、前記変化領域と一部でも重なっている前記手書きデータを画面から消去するためのプログラム。
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