JP7313294B2 - 意思決定支援システム、意思決定支援方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力、ガス、水道、道路、通信などのネットワーク型インフラ事業者などが保有する設備に関して、設備のリスクと採算性を評価して設備運用戦略の意思決定を支援する、意思決定支援システム、および意思決定支援方法に関する。
電力、ガス、水道、道路、通信などのネットワーク型インフラ事業者は、インフラの維持管理が継続的な課題となる。特許文献1には、評価者の端末に接続されるサーバにより、発電事業を行う事業者の事業性の評価を行う事業性評価方法であって、前記サーバのデータベースから、動産評価、発電リスク評価、災害リスク評価について評価項目とその評価方法とが記述された評価シートを、前記端末に送信するステップと、前記端末から前記評価者による評価が記入された評価シートを評価結果として受信し、各々の評価シートについて、評価点を集計して、予め定めた評価指標に換算するステップと、評価時から所定の年限までの発電量と電力量料金単価とから算出された売電金額から経費の合計金額を差し引いた将来価値価格を算出するステップと、前記各々の評価シートにおいて換算された評価指標のそれぞれに重み付けを行い、合計した小数点以下の係数を、前記将来価値価格に乗算して売却予想価値価格を算出するステップとを備えたことを特徴とする事業性評価方法が開示されている。
特開2018-180953号公報
特許文献1に記載されている発明では、運用の戦略を得ることができない。
本発明の第1の態様による意思決定支援システムは、1または複数の装置を用いて、複数の設備である設備群について運用戦略の意思決定を支援する意思決定支援システムであって、前記設備群の位置情報、前記設備同士の接続情報、前記設備に係る不良データ、前記設備に係るコストデータ、前記設備に係る収入データが格納される記憶装置と、特定の設備群ごとに、前記不良データを用いて前記設備のリスクを算出するリスク評価部と、前記コストデータと前記収入データを用いて採算性を算出する採算性評価部と、算出した前記リスクおよび前記採算性の大きさの程度に応じて、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案し、運用戦略の候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価し提示する立案部と、を備える。
本発明の第2の態様による意思決定支援方法は、1または複数の装置を用いて、複数の設備である設備群について運用戦略の意思決定を支援する意思決定支援方法であって、前記1または複数の装置は、前記設備群の位置情報、前記設備同士の接続情報、前記設備に係る不良データ、前記設備に係るコストデータ、前記設備に係る収入データが格納される記憶装置を備え、前記1または複数の装置が、特定の設備群ごとに、前記不良データを用いて前記設備のリスクを算出するリスク評価処理をすることと、前記コストデータと前記収入データを用いて採算性を算出する採算性評価処理をすることと、算出した前記リスクおよび前記採算性の大きさの程度に応じて、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案し、運用戦略の候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価し提示する立案処理をすることと、を含む。
本発明によれば、リスクと採算性を定量評価して運用の戦略の候補を複数立案し、戦略候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価して提示することができる。
第1の実施の形態における意思決定支援システムの全体構成図 設備データの構成の一例を示す図 コストデータの構成の一例を示す図 履歴データの構成の一例を示す図 顧客データの構成の一例を示す図 エリアデータの構成の一例を示す図 エリア経済性の構成の一例を示す図 戦略オプションデータの構成の一例を示す図 戦略オプションマスタデータの構成の一例を示す図 事業者データの構成の一例を示す図 マッチングデータの構成の一例を示す図 意思決定支援システムの処理の一例を示すフローチャート ステップS700の処理のイメージ図 処理ステップS701の詳細を示すフローチャート ステップS1003における不良確率の統合処理のイメージ図 処理ステップS702の詳細を示すフローチャート リスクと採算性のマトリックスを示す図 処理ステップS706の詳細を示すフローチャート 処理ステップS1408の詳細を示すフローチャート 評価結果確認画面の一例を示す図 戦略立案画面の一例を示す図 代替サービス事業者がマッチング情報を確認する画面の一例を示す図 第2の実施形態の意思決定支援システムのシステム構成図
―第1の実施の形態―
以下、図1~図22を参照して、本発明に係る意思決定支援装置の第1の実施の形態を説明する。意思決定支援装置は、電力、ガス、水道、道路、通信などの様々なネットワーク型インフラ事業者が利用できる。ただし本実施の形態では電力の配電設備を一例として具体的に説明する。意思決定支援装置の処理概要は次のとおりである。すなわち意思決定支援装置は、各インフラ事業者が保有する設備群を対象にリスクと採算性を定量評価し、その大きさに応じて取るべき運用の戦略の候補を複数立案し、戦略の効果を評価して提示する。本実施例による意思決定支援システムでは、配電設備群の採算性とリスクを評価し、その大きさに応じて取るべき運用戦略の候補を複数提示する。
意思決定支援装置が検討する戦略には、サービスレベル維持、保守頻度減・料金設定減、保守頻度増・料金設定増、料金設定増などが含まれる。さら意思決定支援装置は、配電設備によるエネルギー託送サービスを、太陽光発電や蓄電池を提供しているエネルギーサービス事業者に代替するサービス代替オプションも選択肢に含める。意思決定支援装置は、このサービス代替オプションを提供するために、選択エリアと代替サービス提供事業者とのマッチングの支援も行う。
(意思決定支援システムの構成)
図1は、第1の実施の形態における意思決定支援システムの全体構成図である。意思決定支援システムは、意思決定支援装置101と複数台の利用者端末120と複数台の代替事業者端末129がネットワーク119を介して接続されている。利用者端末120は電力、ガス、水道、道路、通信などのインフラ事業者が利用するパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と呼ぶ)などの端末であり、事業者ごとに保有している。代替事業者端末129は配電設備による託送サービスを太陽光発電や蓄電池などによるエネルギーサービスに代替する候補となる代替サービス提供事業者が利用するPCなどの端末であり、事業者ごとに保有している。以下、本システムの構成要素を説明する。なお本実施の形態では、利用者端末120を用いて意思決定支援装置101にアクセスする配電事業者を「解析対象社」や「自社」とも呼ぶ。また、利用者端末120を操作する人間を「ユーザ」と呼ぶ。
意思決定支援装置101は、全体を制御するプロセッサ102、他の機器と接続するための通信部106、処理に必要なデータが保存されているデータベース107、ユーザが入力するためのキーボードやマウス等の入力部105、処理の結果やログ等を表示するための表示部104、不揮発性記憶装置であるメモリ103を含んで構成される。なお図1では記載を省略しているが、符号102~107で示す構成のそれぞれがデータバスと接続されている。メモリ103には意思決定支援装置101の処理を担うそれぞれのプログラムとして、リスク評価部108、採算性評価部109、立案部110、事業者管理部111、マッチング部112が格納されている。これらの処理はプロセッサ102によって実行される。
データベース107は、不揮発性の記憶装置、たとえばハードディスクドライブ(以下、「HDD」)である。データベース107には、エリア経済性データ113、戦略オプションデータ114、戦略オプションマスタデータ133、地図データ116、事業者データ115、マッチングデータ117、エリアデータ118が格納されている。
利用者端末120は、他の機器と接続するための通信部123、業務に関するデータが保存されているデータベース124、ユーザが入力するためのキーボードやマウス等の入力部122、処理の結果を表示するための表示部121を含んで構成される。なお図1では記載を省略しているが、符号121~124で示す構成のそれぞれがデータバスと接続されている。データベース124は、不揮発性の記憶装置、たとえばHDDである。データベース124には、設備データ125、コストデータ126、履歴データ127、顧客データ128のように、業務に関するデータが格納されている。
代替事業者端末129は、他の機器と接続するための通信部132、ユーザが入力するためのキーボードやマウス等の入力部131、処理の結果を表示するための表示部130などを含んで構成される。図1では記載を省略しているが、符号130~132で示す構成のそれぞれがデータバスと接続されている。
本実施の形態では、配電事業者が利用者端末120を用いて意思決定支援装置101にアクセスし、設備群に関する採算性、リスクの評価、および戦略立案などを行いその結果を利用者端末120の表示部121を通じて配電事業者に提示する。意思決定支援装置101は、利用者端末120のデータベース124に格納されているデータを処理対象とし、メモリ103に格納されるプログラムを用いて演算を行う。さらに意思決定支援装置101は、必要に応じて代替サービス事業者とのマッチングを行い、その結果も同様に配電事業者に提示する。
また、代替サービスの提供事業者は、代替事業者端末129を用いて意思決定支援装置101にアクセスし、提供するサービスの情報を入力する。意思決定支援装置101の演算によりマッチングが行われると、その結果が代替事業者端末129の表示部130を通じて代替サービスの提供事業者に提示される。
次に、図1~図5を参照して、図1の利用者端末120におけるデータベース124の構成の一例を説明する。データベース124には、業務に関するデータである、設備データ125、コストデータ126、履歴データ127、顧客データ128が格納されている。
図2は、設備データ125の構成の一例を示す図である。ただし設備データ125は、作図の都合により2段にわたって記載している。設備データ125は、意思決定支援システムSを利用する配電事業者が維持管理する配電設備に関する情報が格納されている。例えば、電柱は、電柱ID201、設置位置202、区間ID203、フィーダID204、経年205、修理年206、製造メーカ207等を含む。変圧器は、機器ID208、変圧器が設置されている電柱ID209、経年210、修理年211、製造メーカ212、容量213等を含む。ただし設備データ125に含まれるデータはこれに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。電柱と電柱の間は配電線によってネットワーク状に接続されている。配電では、配電用変電所を起点として複数のフィーダによって電力を供給しており、フィーダを開閉器間で区切った単位が区間である。
図3は、コストデータ126の構成の一例を示す図である。コストデータ126は、過去にそれぞれの配電設備の維持管理にかかったコスト情報が格納される。コストデータ126は例えば、設備ID214、実施年月215、作業種別216、コスト217等を含む。ただしコストデータ126に含まれるデータはこれに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。例えば1行目では、電柱「P001」に関して、「2018年4月」に修理によって「N1」のコストが生じたことを表している。図3では作業種別216として修理と取替が例として記載されているが、これに限定されず、事故対応コストなど、設備のライフサイクルにかかわるコストを幅広く格納すればよい。
図4は、履歴データ127の構成の一例を示す図である。履歴データ127は、それぞれの設備に対して過去に実施された保全の結果が格納されており、ここでは例として、定期巡視結果が格納されている。例えば、設備ID314、実施年月315、実施種別316、実施結果317、詳細結果318等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。例えば1、2行目を見ると、設備「P001」は2015年12月に実施された定期巡視では結果は良であったが、2年後の2017年12月に実施された巡視では不良となっている。図4では定期巡視のデータを例として挙げたが、事故の履歴など必要に応じて格納してもよい。
図5は、顧客データ128の構成の一例を示す図である。顧客データ128は、それぞれの需要家に設置されている電力メータと使用電力量が格納されている。例えば、メータID310、メータが対応する変圧器の機器ID311、対象期間312、電力量313等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。例えば1行目ででは、変圧器「TR001」から供給されている電力を読み取るメータ「SM001」が2018年4月1日~2018年4月31日の期間で「500kWh」の電力量を利用したことが分かる。電力量に料金単価を乗じることで託送収入を求めることができる。顧客データ128と設備データ125を用いることで、メータと設備の対応付けを行うことができる。
次に、図1および図6~図11を参照して、図1の意思決定支援装置101におけるデータベース107の構成の一例を説明する。データベース107には、エリア経済性データ113、戦略オプションデータ114、戦略オプションマスタデータ133、地図データ116、事業者データ115、マッチングデータ117、エリアデータ118が格納されている。
図6は、エリアデータ118の構成の一例を示す図である。エリアデータ118には、行政区画、管轄する配電事業者、およびその区画に含まれる配電設備の区間の相関を示す情報が格納される。なお行政区画の代わりに集落を用いてもよい。エリアデータ118は例えば、エリアID400、管轄電力会社401、行政区画402、区画403、対象区間404、世帯数405等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。行政区画は、オープンデータによって提供されているので、エリアデータ118はオープンデータを活用して生成される。エリアの単位ごとに、緯度経度の集合体である区画403で表現される。このエリアに属する配電設備の区間が対象区間404に格納されている。
図7は、エリア経済性データ113の構成の一例を示す図である。エリア経済性データ113には、リスク評価部108、採算性評価部109によって算出されるエリアごとのリスクと採算性が格納される。例えば、エリアID406、算出年月407、リスク408、採算性409、エリアの設備の保守方法410、料金単価411等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。例えば、エリア「E001」は、2019年3月にリスク・採算性の評価を実施しており、リスクは「0.004」、採算性は「1.2」であり、当該エリアは「3年」の定期保守を実施しており、料金単価は「N11/kWh」である。リスク評価部108、採算性評価部109の具体的な処理については後述する。
図8は、戦略オプションデータ114の構成の一例を示す図である。戦略オプションデータ114は、立案部110によって立案され、登録されたエリアごとの戦略オプションに関する情報を格納する。戦略オプションデータ114は例えば、エリアID412、登録年月413、戦略オプション414、適用後リスク415、適用後採算性416、保守方法417、料金単価418、代替オプションの場合の低減コスト419等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。
例えば、エリア「E001」に関して、戦略立案が2019年3月に実施され、戦略オプション「OP3」が立案されており、その戦略を選択することによる適用後リスクは「0.0035」、適用後採算性は「1.1」であり、保守方法は「2年」の定期巡視に変更し、料金単価を「N15/kWh」と変更することが推奨されている。エリア「E099」に関しては、戦略オプション414は「OP5」が推奨されており、配電設備によるエネルギー託送を他サービスに代替することによって、「N9/年」のコスト低減となることを意味している。立案部110の具体的な処理については後述する。
図9は、戦略オプションマスタデータ133の構成の一例を示す図である。戦略オプションマスタデータ133は、第1テーブル133a、第2テーブル133b、および第3テーブル133cから構成される。第1テーブル133aは、リスクレベルの定義と該当する戦略オプションを格納するテーブルである。第2テーブル133bは、採算性レベルの定義と該当する戦略オプションを格納するテーブルである。第3テーブル133cは、リスクレベルと採算性レベルの組合せと該当する戦略オプションを格納するテーブルである。
第1テーブル133aは、リスクレベル501、リスクレベルの他社比較範囲502、リスクレベルの自社比較範囲513、該当する戦略オプション503、リスク低下許容範囲504等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。第1テーブル133aでは、リスクレベルの数は3つであるが、2つ以上であればよく上限は内。リスクレベルをいくつに設定するかは設定事項であり、事前にオペレータ等により設定される。リスクレベルの他社比較範囲502は、全事業者のデータを用いて算出される値であり、他社を含めた業界全体での評価のために用いられる。リスクレベルの自社比較範囲513は、自社のデータを用いて算出される値であり、自社内でのエリアごとの相対比較のために用いられる。それぞれの算出方法は後述する。
戦略オプション503は、そのリスクレベルに該当する際にとりうる戦略オプションである。戦略オプションについては後述する。リスク低下許容範囲504は、1年あたりでの変動を許す範囲である。このリスク低下許容範囲504は、急激な変動を防止することを目的として設定される。リスク低下許容範囲504の値は、たとえば事前にオペレータ等により設定される。なおリスクレベルの他社比較範囲502およびリスクレベルの自社比較範囲513には、その名称のとおり数値範囲が記載されているが、これらの数値範囲を特定可能な閾値が第1テーブル133aに格納されてもよい。具体的には、図9に示す例では、リスクレベルの他社比較範囲502の数値範囲の代わりに、「0.002」と「0.003」が格納されてもよい。
第2テーブル133bは、採算性レベル505、採算性レベルの他社比較範囲506、採算性レベルの自社比較範囲514、該当する戦略オプション507、採算性低下許容範囲508等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。採算性レベルの他社比較範囲506、採算性レベルの自社比較範囲514、採算性低下許容範囲508のそれぞれは、リスクレベルの他社比較範囲502、リスクレベルの自社比較範囲513、およびリスク低下許容範囲504に相当し、評価対象がリスクか採算性であるかが異なる。なお採算性レベルの他社比較範囲506および採算性レベルの自社比較範囲514には、その名称のとおり数値範囲が記載されているが、これらの数値範囲を特定可能な閾値が第2テーブル133bに格納されてもよい。
第3テーブル133cは、リスクレベル510、採算性レベル511、その組合せによる位置509、リスクレベルと採算性レベルの組合せパタンに該当する戦略オプション512等等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。図9では、リスクレベル、採算性レベルを共に高、中、低、の3つのレベルに区切っているので、その組合せによって9パタンの位置が存在する。このそれぞれの位置に対して、とるべき戦略オプションを定義しているのが戦略オプション512である。
戦略オプションはたとえばOP1~OP5の5つのオプションがあり、以下に各オプションを説明する。OP1はサービスレベルの維持である。OP2は、保守頻度減かつ料金設定減である。OP3は、設備交換と料金設定増の組合せ、または保守頻度増である。OP4は、料金設定増である。OP5は、サービス代替である。ただし戦略オプションはこれに限定されず、適宜、追加、削除が可能である。リスクレベルと採算性レベルの範囲と低下許容範囲については後述する。
図10は、事業者データ115の構成の一例を示す図である。事業者データ115は、事業者から提供される情報、すなわち人間により決定される情報である。事業者データ115は、戦略立案によってサービス代替オプションが選択されたエリアの配電設備によるエネルギー託送を他サービスに代替する事業者の候補となる事業者の情報を管理するデータである。事業者データ115は例えば、事業者600、提供サービス601、希望エリア602、希望顧客規模603、初期費用604、サービス料605等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。
なおサービス料605とは、事業者がサービスを運営維持するために要する需要家1件あたりに要するコストである。例えば、「事業者A」は蓄電池や太陽光発電による「電気エネルギー」を提供する事業者であり、希望エリアは、「P1県、Q1県、R1県」、希望顧客規模は「指定なし」、エネルギーサービス導入の初期費用は「N30/世帯」、サービス料は「N31/世帯・年」である。
事業者B及び事業者Cは電気エネルギー以外の事業体であるが、どちらも宅配事業である。例えば、事業者Aが蓄電池に定期的に充電するようなサービスを行う場合、事業者Bや事業者Cなどと提携することで、より効率的にサービスを提供できる可能性があるため、事業者間のマッチングをとることも可能である。
図11は、マッチングデータ117の構成の一例を示す図である。マッチングデータ117は、マッチング部112により作成される。マッチングデータ117は、戦略立案によってサービス代替オプションが選択されたエリアの配電設備によるエネルギー託送を他サービスに代替する場合に、エリアと代替サービス事業者間のマッチングと、前述した事業者間のマッチングを管理するデータである。
マッチングデータ117は例えば、エリアID615、マッチング年月606、世帯数607、エリア608、低減コスト609、エネルギーサービス事業者610、エネルギーサービスコスト611、マッチング手数料612、他サービス事業者613等を含むが、これに限定されず、必要に応じてデータを追加してもよい。
図11では例えば、エリア「E099」は2019年4月に、エネルギーサービスを提供する「事業者A」とマッチングしており、サービス代替による配電事業者側の低減コスト分と代替サービスにかかるコストから、マッチング手数料が「N45」と算出される。マッチング処理は、マッチング部112によって実施されるが、具体的な処理は後述する。
地図データ116には、一般的なGIS(Graphical Information System)データベースと同様に、道路や建物等の位置情報が格納されており、詳細な説明は割愛する。設備の位置情報や、エリアデータ118、設備データ125など位置に関するデータは、地図システム上でその位置を視覚的に表示することができる。以上の構成により、本実施の形態における意思決定支援システムの具体的な処理について説明する。
(意思決定支援システムの動作)
図12は本実施の形態における意思決定支援システムの処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、図12を参照して意思決定支援システムのリスク評価部108、採算性評価部109、および立案部110の処理を説明する。以下、意思決定支援装置101におけるそれぞれの実際の処理はプロセッサ102が実行および制御する。以下に説明する処理のうち、処理ステップS701はリスク評価部108が実行し、処理ステップS702は採算性評価部109が実行し、残りの処理ステップは立案部110が実行する。
配電事業者が利用者端末120を用いて意思決定支援装置101にアクセスすると図12に示す処理が開始される。意思決定支援装置101のプロセッサ102は、利用者端末120のデータベース124に格納されているデータを用いて、設備群に関する採算性、リスクの評価、戦略立案を行い、その結果を利用者端末120の表示部121を通じて確認する。以下、詳細を説明する。
まず、設備のネットワークとエリアの対応付けを行う(S700)。設備に関する情報は、図2に示す設備データ125に格納されている。設備データ125では、それぞれの設備の設置位置202、区間ID203、所属フィーダ204が格納されている。一方、図6に示したエリアデータ118では、行政区画や集落の単位ごとに配電事業者の管轄地域を分けて管理している。行政区画や集落は、オープンデータによって提供されており、オープンデータを活用してデータを生成する。エリアの単位ごとに、緯度経度の集合体である区画403で表現される。このエリアの位置情報と、それぞれの設備の位置情報をもとに、エリアと設備の対応付けを行う。
図13は、ステップS700の処理のイメージ図である。図13では、地図上にに示される配電用変電所903、電柱901、配電線902などの設備ネットワークと、行政区画を示すエリア904が表示されている。設備データ125に格納されている区間ID203の単位で、それぞれの区間に関して、それぞれのエリアへの含有判定を行い、エリアデータ118における対象区間404に格納していく。
図14は処理ステップS701の処理の詳細フローであり、図14を用いて処理の詳細を説明する。図18はある1つのエリアにおける設備のリスク算出を示しており、ステップS701では正確には、図14に示す処理をステップS700において対応付けられたエリアの数だけ繰り返す。リスクの算出は、まず、エリアごとの設備群の不良確率を算出し、それをもとにリスク値を算出する。分析する現時点から、過去の全設備の設備データなどを説明変数とし、履歴データを目的変数として、ロジスティック回帰分析によって回帰モデルを構築する(S1001)。
設備データ125にはそれぞれの設備に関して、例えば経年205、製造メーカ207、容量213など、様々なデータが格納されている。これらの設備の属性データを説明変数として扱い、保全履歴である履歴データ127を目的変数として、つまり不良経験の有無を目的変数として用い、ロジスティック回帰分析によって、過去のデータを学習させる。ロジスティック回帰分析は、結果が0~1の確率値として出力されるように、回帰分析を行う方法である。図4では履歴データとして巡視の履歴を例として記載しているが、事故の履歴など設備の状態を示すものでもよく、その場合は、事故経験の有無を目的変数とした分析となる。
最新のデータを回帰モデルに適用し、設備ごとに、現時点の不良確率を算出する(S1002)。学習によってモデルが構築できたら、そのモデルに最新の設備状態を入力することで、現時点における不良確率を算出する。不良確率の算出は、電柱、変圧器、開閉器など、それぞれの機器について個別に実施する。エリアごとに、個々の設備の不良確率を統合し、エリア単位の不良確率とする(S1003)。個々の機器について不良確率を算出したら、それらを統合し、エリアとしての不良確率を算出する。
図15は、ステップS1003における不良確率の統合処理のイメージ図である。配電では、配電用変電所を起点として複数のフィーダ1105によって電力を供給しており、フィーダ1105を開閉器1102で区切った単位が区間1104である。それぞれの区間1104には、複数の電柱1101と柱上に設置されている機器がある。図15では、電柱p_i1101、変圧器tr_i1103、開閉器sw_i1102、区間1104、フィーダ1105で配電ネットワーク構成を表現している。電柱p_iには開閉器sw_i1102、配電線dl_i、変圧器tr_i、避雷器ar_iなどが設置されており、符号1106で示す電柱1セットの不良確率d_Piは数式1で表現できる。
d_swiは開閉器1102の不良確率、d_dliは配電線の不良確率、d_piは電柱1101の不良確率、d_triは変圧器1103の不良確率、d_ariは避雷器の不良確率を示す。電柱1セットの不良確率は、これら設置されているそれぞれの機器の不良確率の総和となる。これは、システム(ここでは電柱1セット1106)の構成要素のいずれかひとつでも故障したらシステム全体がダウンするという仮定を置いている。
同様に、区間DM_jの不良確率d_DMjは数式2で表され、あるエリアeの不良確率d_eは数式3で表される。なお参考までに記載すると、フィーダf_nの不良確率d_fnは数式4で表される。
区間DM_jの不良確率は、その区間に属している電柱の不良確率d_Piの総和であり、エリアeの不良確率は、そのエリアに属している区間の不良確率d_DMjの総和である。たとえば図6に示すエリアデータ118の例によればエリア「E001」には区間「DM001」と「DM002」が含まれるので、エリア「E001」の不良確率は区間「DM001」の不良確率と区間「DM002」の不良確率との和である。フィーダf_nの不良確率は、そのフィーダに属している区間の不良確率d_DMjの総和である。ここでも、配電系統をひとつのシステムとし、その構成要素が直列で接続されているとすると、構成要素のいずれかひとつでも故障したらシステムがダウンするという仮定を置いている。図14に戻って説明を続ける。
ステップS1003によってエリアの不良確率d_eが算出されたので、その不良確率、そのエリアの顧客数、および自社の全顧客数を用いて、エリアのリスク、すなわち影響度を算出する(S1004)。エリアの顧客数は図6に示す例では世帯数405として記載されており、自社の全顧客数は、自社が「AA社」の場合には図6に示す例において管轄電力会社401が「AA社」であるすべてのレコードにおける世帯数405の総和である。エリアごとのリスクr_eは、数式5によって算出される。
数式5に示すように、エリアeのリスクr_eは、エリアeの不良確率に、エリアeの顧客数、すなわち停電顧客数を乗じて、解析対象社である電力会社の全顧客数で割ったものとなる。リスクr_eは、対象エリアeの電力会社全体に対する影響度合いを表した指標である。以上が図14、すなわち処理ステップS701の詳細な処理である。図12に戻って説明を続ける。
次に、それぞれのエリアについて、含まれる設備の採算性を算出する(S702)。図16は処理ステップS702の処理の詳細フローであり、図16を用いて処理の詳細を説明する。
まず、エリアごとに、コストデータ126におけるの修理や取替コストの総和cr_eを算出する(S1201)。エリアごとにコストの総和を算出するために、コストデータ126、設備データ125、エリアデータ118を用いる。コストデータ126には、それぞれの設備に要したコストが管理されている。採算性算出の対象年度が例えば2018年度であるならば、プロセッサ102は、まず2018/4/1~2019/3/31に該当するデータを抽出する。そしてプロセッサ102は、設備データ125の区間ID203とエリアデータ118の区間403を参照して、それぞれのエリアにコストを対応づけ、エリアごとに対象年度のコストの総和を算出する。なお対象年度はあらかじめ利用者端末120から設定され、たとえば年度内の全データがそろっている最新の年度が選択される。
次に、コストに関して、定期巡視の頻度から、エリアごとに、1年あたりの定期巡視に要する人件費を算出する(S1202)。エリア経済性データ113には、それぞれのエリアの保守方法410が格納されており、保守方法410を参照すると、定期巡視の頻度が分かる。処理ステップS1201で算出したコストは主に修繕、取替、事故対応などに関するものであるが、処理ステップS1202では、定期巡視にかかるコストを算出する。巡視の頻度に応じて、要するコスト(人件費)が変わる。例えば、2年で定期巡視するのと、4年で定期巡視するのでは、工数が2倍異なる。この頻度の情報から、エリアごとに、1年あたりにかかっている巡視コストを数式6によって算出する。
算出方法としては、例えば、電柱1基あたりの巡視に要する工数を定めておき、エリア内の設備数で工数を集計する。2年の定期巡視であれば、エリア内の設備を2年かけて1回巡視することとなるため、エリア内の巡視工数を2で割ったものが1年あたりの巡視工数となる。エリアeにかかる1年あたりのコストc_eは、数式7に示すように、cr_eとci_eの和により得られる。
電力メータを設備、エリアに対応付け、エリアごとの電力利用料と料金単価から、年間の託送収入の総和を算出する(S1203)。顧客データ128には、電力メータ310とその電力量313が管理されており、メータの供給元設備312との対応付けも管理されている。顧客データ128、設備データ125、エリアデータ118を用いることで、エリアごとに対象年度の電力利用総量を算出することができる。その電力利用総量と、エリア経済性データ113に含まれるエリアごとの料金単価411を乗じることで、エリアの対象年度の託送収入の総和s_eを数式8によって算出する。
エリアごとに、コストと収入の比から、採算性を算出する(S1204)。処理ステップS1201、S1202、S1203によって、エリアeにかかる1年あたりのコストc_e、エリアeの対象年度の託送収入の総和S_eが算出されている。処理ステップS1204では、コストと収入から数式9によって採算性pr_eを算出する。
以上が処理ステップS702の詳細を示す図16の詳細である。図12に戻って説明を続ける。処理ステップS700~S702によってエリアごとにリスクと採算性が算出されるが、処理結果が利用者によって確定すると、エリア経済性データ113に新たな結果を追加する。リスクレベルと採算性レベルについて、他社比較用の第1閾値を、全利用事業者の管理エリアの値の平均と分散に基づいて決定する(S703)。さらに、リスクレベルと採算性レベルについて、自社内比較用の第2閾値を、該当事業者の全管理エリアの値の平均と分散に基づいて決定する(S704)。
前述のとおり、戦略オプションマスタデータ133における第1テーブル133a、すなわちリスクレベルの定義と該当する戦略オプションを格納するテーブルにはリスクレベルの他社比較範囲502、リスクレベルの自社比較範囲513が格納されておいる。また、同じく第2テーブル133b、すなわち採算性レベルの定義と該当する戦略オプションを格納するテーブルには、採算性レベルの他社比較範囲506、採算性レベルの自社比較範囲514が格納されている。処理ステップS703と処理ステップS704は、このれらの範囲を決定する閾値を算出する処理ステップである。
処理ステップS703では、リスクレベルと採算性レベルの他社比較範囲を算出する。複数の配電事業者がそれぞれの利用者端末120を用いて意思決定支援装置101にアクセスし利用する。つまり、それぞれの配電事業者がそれぞれ、管轄エリアの採算性とリスクを評価することとなる。処理ステップS703では、全利用事業者のエリアの採算性、リスクそれぞれの平均と分散を求め、その値から、リスクレベルの他社比較範囲と採算性レベルの他社比較範囲を算出する。この他社比較範囲は、他の配電事業者とリスク、採算性の程度を比較するための閾値となる。
たとえば、平均と分散から標準偏差を求め、1σを最初の閾値、1.5σを2つ目の閾値に設定する。これによりたとえば、ゼロから1σまでがリスクレベル「低」の範囲となり、1σから1.5σまでがリスクレベル「中」の範囲となり、1.5σ以上がリスクレベル「高」の範囲となる。
処理ステップS704では、リスクレベルと採算性レベルの自社比較範囲を算出する。処理ステップS704では、解析対象社のエリアの採算性、リスクそれぞれの平均と分散を求め、その値から、リスクレベルの自社比較範囲と採算性レベルの自社比較範囲を算出する。この自社比較範囲は、意思決定支援システムを利用する自社内のエリア同士で採算性の程度を比較するための閾値となる。これらの他社比較範囲、自社比較範囲のデータは、算出されると戦略オプションマスタデータ133に格納される。
続く処理ステップS705では、利用者による閾値の選択、すなわち第1閾値と第2閾値の選択の意思決定支援装置101への入力が行われる。意思決定支援装置101を利用する配電事業者の利用者が、自社内でのエリアの相対評価によって戦略を立案したい場合は第2閾値を選択し、他社を含めた相対評価によって戦略を立案したい場合は第1閾値を選択する。
続く処理ステップS706では、それぞれのエリアについてリスクと採算性の度合いから、戦略オプションを立案、評価し、提示する。図18は処理ステップS706の処理の詳細フローであり、図17は横軸にリスク、縦軸に採算性をとり、それぞれ高、中、低の組合せの3×3のマトリックスを示している。図17及び図18を用いて処理ステップS706の詳細を説明する。
図20は、配電事業者が利用者端末120を用いて意思決定支援装置101にアクセスし、採算性・リスクの評価を実施し、その結果を確認する画面、すなわち評価結果確認画面の一例を示す図である。この画面は、利用者端末120の表示部121に表示され、入力部122を用いて画面を操作する。リスク・採算性評価画面1600は、エリア情報表示部1601、マトリックス表示部1602、閾値選択部1622、および地図表示部1623から構成される。
エリア情報表示部1601には、エリアデータ118、エリア経済性データ113に格納されている情報がリストとして表示される。マトリックス表示部1602は、リスクを横軸、採算性を縦軸としたマトリックスによって、それぞれのエリアの状況を確認できる。リスク、採算性の高、中、低の境界となる閾値として前述の第1と第2閾値のいずれかを、利用者が閾値選択部1622によって選択できる。なおユーザによるこの選択は、図12における処理ステップS705に相当する。
地図表示部1623では、地図上で、設備の位置やエリアを確認でき、例えば、エリアの色がマトリックスの各象限の色とリンクしている。特定のエリアを選択すると、例えば吹き出しによってそのエリアの詳細情報を確認できる。再評価ボタン1605を押下すると、採算性・リスクの再評価を行い、表示を更新する。戦略選択ボタン1606、および一括選択ボタン1607のそれぞれは、選択したエリア、および全エリアに関する戦略立案の実行を意思決定支援装置101に指示するボタンである。これは次に説明する処理ステップS1401の処理とリンクしている。
エリアごとに、採算性とリスクの値から、戦略オプションマスタデータ133をもとに、該当する戦略オプションを選択する(S1401)。処理ステップS1401では、それぞれのエリアについて、算出されたリスク・採算性の値が該当する範囲を調査し、リスクレベル、採算性レベルが高、中、低のどれに該当するかを調べる。そして、リスクレベルと採算性レベルの組合せによって、9パタンの位置509に分類しており、該当する位置を調べる。該当する位置によって509、戦略オプション512が決まる。戦略オプションはたとえばOP1~OP5の5つが定義される。
例えば図9に示す戦略オプションマスタデータ133を用いる場合には、リスクレベルが低で、採算性レベルが低であれば、位置は(1)となり、戦略オプションはOP2となる。またリスクレベルが低で、採算性レベルが中であれば、位置は(2)となり、戦略オプションはOP1およびOP4となる。この場合には2つの戦略オプションのそれぞれで算出を行い、両方の結果を提示する。
処理ステップS1401によって抽出された戦略オプションの種類に応じて処理が分かれる(S1402)。なお前述のとおり、1つのエリアに複数の戦略オプションの候補が存在する場合があり、その場合はその全てについて処理を行う。すなわち処理ステップS1402以後の処理は処理ステップS1403~S1406の択一選択ではなく、該当する全ての処理を行う。
処理ステップS1403以降での処理の基本方針は、図17のマトリックスにおいて、採算性がより高く、リスクがより低くなるように運用方法を見直していくことである。戦略オプションOP1の場合は、現状の運用を維持するため、特にアクションは起こさない(S1403)。図17のマトリックスでは、位置が(2)(3)(5)(6)の場合に戦略オプションOP1が含まれる。採算性が高く、リスクが低い領域であるため、現状を維持すればよい。
戦略オプションOP2の場合はプロセッサ102は、リスク低下許容範囲となる保守頻度を後述するように算出し、コスト低減分を反映させた料金単価を算出する(S1404)。図17において、位置が(1)(4)の場合に、戦略オプションOP2が含まれる。位置(1)(4)は、リスクがある程度低く、かつ採算性が低い状態であることを意味する。この場合はプロセッサ102は、多少リスクが上がっても、コスト低減によって採算性を向上させる。そのためプロセッサ102は、保守頻度を現状より減らすことでコストを低減し、採算性の改善を阻害しない範囲で料金単価を下げる。エリアごとのリスクは前述の数式5によって算出されるが、保守頻度を減らすことで、不良を発見できる確率が変化するはずである。例えば、定期巡視を2年から4年に変更すると、不良を発見できる確率が約1/2となる。
戦略オプションマスタデータ133には、リスクレベルに応じたリスク低下許容範囲504、および採算性レベルに応じた採算性低下許容範囲508が設定されている。これらの範囲は、1年あたりにリスク、採算性の値を変動してもよい許容値である。リスクに関してはプロセッサ102は、リスク低下許容範囲504を下回らない保守頻度を前述のリスクの考え方をもとに算出する。そしてプロセッサ102は、コスト低減分を反映させ、料金単価を安くする必要があるので、採算性低下許容範囲508を下回らないように料金設定値を算出する。典型的な処理ではプロセッサ102は、リスクの変化幅がリスク低下許容範囲504に記載された値となり、採算性の変化幅が採算性低下許容範囲508に記載された値となるように、保守頻度および料金設定値を設定する。
戦略オプションOP4の場合はプロセッサ102は、採算性低下許容範囲分の増加となる料金設定を算出する(S1406)。図17において位置が(2)(4)(5)の場合に、戦略オプションOP4が含まれる。位置(2)(4)(5)は、採算性、リスクのどちらか、もしくはどちらもが中程度である状態であり、リスクを維持したまま採算性を改善したいと考える。その場合のひとつの戦略として、料金設定を上げることで、収入を増加させる。そのため、採算性レベルに応じて設定されている採算性低下許容範囲508を参照し、その許容範囲となる料金設定値を算出する。
戦略オプションOP3の場合はプロセッサ102は、リスク低減許容かつ、採算性低下許容範囲となるように、保守頻度と料金設定を算出する(S1405)。図17において位置が(7)(8)(9)の場合に、戦略オプションOP3が含まれる。位置(7)(8)(9)は、リスクが高い状態であり、採算性をなるべく悪化させないように、リスクを低減していく。そのためプロセッサ102は、保守頻度を現状より増やし、特に不良確率の高い設備を取り替えるなどでリスク低下許容範囲504分だけリスクを減少させる。これによりコストが増加するが、プロセッサ102は、採算性低下許容範囲508に収まるように、コスト増大分を料金設定値の増加によって相殺する。
例えばプロセッサ102は、リスクが高く、採算性が低い象限では、なるべく採算性が改善するように許容値を設定するが、リスクが高く、採算性も高い象限では、採算性をある程度減少させてもよいように許容値を設定する(図17)。ただし、運用を続けていくにつれて、位置が(7)、つまり採算性が低く、リスクが高い状態であり、許容値までリスクが下がらず、かつ料金設定値が一定の閾値を超えるエリアが発生する可能性がある。つまり、このようなエリアは、現状の運用が難しいことを意味する。この条件を満たすエリアの発生を判断し(S1407)、もし該当するエリアがあれば、戦略オプションOP5を候補に加える(S1408)。戦略オプションOP5では、該当エリアにおいて、配電設備によるエネルギー託送サービスを、太陽光発電や蓄電池を提供しているエネルギーサービス事業者に代替することを選択するものである。
処理ステップS1403~S1408によって、それぞれの戦略オプションの立案が行われ、これらの結果をもとに、該当する戦略オプションを選択した場合のリスク、採算性、保守方法、料金単価を提示する(S1409)。なお戦略オプションOP5については後述するフローチャートを参照して処理を説明する。すなわち、処理ステップS1402において戦略オプションOP5であった場合と、処理ステップS1408が実行された場合の処理は後述する。
図21は、図20のリスク・採算性評価画面1600におけるいずれかの戦略選択ボタン1606、および一括選択ボタン1607のいずれかを押下した場合に遷移する、戦略立案画面の一例を示す図である。戦略立案画面1608は、リスト1611によって立案したエリアごとの戦略オプションを利用者に提示する。プルダウン1609と表示ボタン1610によって、例えば、特定の位置に絞って表示するなど表示対象を絞り込むことができる。リスト1611では、エリア1612、戦略オプション1613、リスクの変化1614、採算性の変化1615、推奨保守方法1616、推奨料金単価1617、戦略オプションOP5を採用する場合のサービス代替による低減コスト1618、地図上での確認ボタン1619、マトリックス上での確認ボタン1620、チェックボタン1621などで構成される。
プロセッサ102は、戦略立案画面においてそれぞれのエリアに対して戦略オプションを提示し、ユーザはその戦略オプションの採用を決定した場合のそれぞれのパラメータの変化を確認できる。チェックボタン1621は、利用者が採用する戦略オプションを選択するために用いられる。いずれかのチェックボタン1621を選択した状態でユーザが決定ボタン1632を押下すると、エリアに対する戦略オプションが決定される。決定された戦略オプションは立案部110によって、戦略オプションデータ114に書き込まれる。また、キャンセルボタン1629によって、戦略立案をキャンセルすることもできる。
次に、戦略立案によって、戦略オプションOP5が候補に含まれる場合、および戦略オプションOP5が決定された場合の処理フローを図19を用いて説明する。図19では、まず、処理ステップS1502と処理ステップS1503とが並列に実行される。ただしこの両者が並列に実行されることは必須ではなく、一方を先に実行してそれが完了してから次の処理を開始してもよい。処理ステップS1502ではプロセッサ102は、戦略オプションOP5が候補に含まれるエリアに関する情報をマッチングデータ117に登録する。具体的には、マッチングデータ117のエリア605、世帯数607、エリア608、サービス代替による配電事業者の低減コスト609など、配電事業者側の情報だけが登録される。
処理ステップS1503ではプロセッサ102は、代替サービス提供事業者からサービス代替の希望情報を受け付けてマッチングデータ117に登録する。代替サービス事業者は代替事業者端末129の入力部131を用いて、当該事業者の提供サービス内容、希望エリア、顧客規模、初期費用、サービス料など基本的な事業者情報を登録する。これらの情報は事業者データ115に格納される。なお代替サービス提供事業者が事前に情報を入力していた場合には処理ステップS1503は省略してもよい。
処理ステップS1502およびS1503の両方が完了すると、プロセッサ102は、希望情報と募集情報のマッチングを行い、最もマッチするエリアの情報と代替による収益性を評価し、候補を提示する(S1504)。マッチングは様々な手法を採用できるのでここでは一例を説明する。マッチングの必須条件は、エリアとサービス内容の一致、および代替の経済性である。具体的には、利用者端末120を操作しているユーザが需要家に提供しているサービスが、代替事業者の提供する提供サービス601に含まれている必要があり、かつマッチングが行われるエリアが代替事業者の希望エリア602に含まれている必要があり、かつ代替サービスを採用することによりコストが低減できることである。
なお本実施の形態ではこれまで特に説明していなかったが、解析対象社の提供サービスの種別、たとえば電気エネルギー、熱エネルギー、ガス、水道、通信などはデータベース124にあらかじめ格納されている。処理ステップS1504ではプロセッサ102がこの情報が参照して処理を行う。
コストの低減とは、利用者端末120を操作しているユーザの事業者による、あるエリアへのサービス提供に要するコストよりも、代替事業者がそのエリアにサービスを提供するコストが低いことを意味する。代替事業者があるエリアにサービスを提供するコストは、そのエリアの世帯数607と、その代替事業者のサービス料605との積として算出できる。
処理ステップS1504ではプロセッサ102はさらに、配電事業者が登録した代替候補エリアの情報と、代替サービス事業者が登録した事業者情報、特に希望エリアへの該当、希望世帯数との乖離を調べ、代替した場合のエネルギーサービスの収益性を評価する。プロセッサ102は、まず希望エリアにマッチする代替候補エリアを抽出し、その中で希望顧客規模603との乖離が小さい順番に候補エリアを並べ換え、上位の候補をいくつか抽出する。そしてプロセッサ102は、抽出された候補エリアそれぞれに対して、例えば15年など一定期間の収益性を評価し、損益分岐点、累積利益、NPV(正味現在価値)などの指標を算出し、その大きさで並べ替えて代替サービス事業者に提示する。
サービス代替による配電事業者の低減コスト609は、サービスの代替によって配電設備の維持管理、運用に必要な1年あたりのコストが不要となることを意味する。一方、代替サービス事業者にとっては、例えば、蓄電池や太陽光発電などを各需要家に初期導入し、運用していくコストが発生する。そのため、例えば、配電事業者から、低減コスト609分をサービス代替後の一定の期間だけ徴収し、代替サービス事業者の導入、運用コストを補助することも可能である。代替サービス事業者の導入、運用コストは、初期費用604、エリアの世帯数607およびサービス料605から算出できる。
処理ステップ1505ではプロセッサ102は、ユーザがいずれかのエリアで戦略オプションOP5を選択したか否かを判断する。プロセッサ102は、ユーザがいずれかのエリアで戦略オプションOP5を選択したと判断する場合は処理ステップS1506に進み、ユーザがどのエリアでも戦略オプションOP5を選択しなかったと判断する場合は図19に示す処理を終了する。処理ステップ1506ではプロセッサ102は、代替サービス提供事業者にユーザの選択を通知する。たとえばプロセッサ102は、ユーザの選択に応じて次に説明するマッチング情報を提示する。そしてプロセッサ102は、代替サービス提供事業者によるサービス提供先を受け付ける(S1507)。
図22は、代替サービス事業者がマッチング情報を確認する画面の一例を示す図である。マッチング情報提示画面1700は、代替事業者端末129の表示部130に表示される。マッチング情報提示画面1700は、マッチング結果のリスト表示部1701と選択された候補エリアの収益性評価結果表示部1712から構成される。マッチング結果のリスト表示部1701は、処理ステップS1504で算出されたマッチング候補エリアを推奨の順番に表示しており、推奨順位1702、エリア1703、世帯数1704、エリア住所1705、マッチング手数料1706、連携可能事業者1707、地図表示ボタン1708等を含む。
プルダウン1716と並び替えボタン1717によって、推奨候補の並べ替え方法として、損益分岐点、累積利益、NPV(正味現在価値)などを選択できる。特定の候補エリアが選択されると、選択された候補エリアの収益性評価結果表示部1712に、その一定期間における収益性評価結果が棒グラフで表示される。図22に示す例では、売上1713、コスト1714、導入補助1715、損益1718を年度ごとに表示している。
代替サービス事業者は、これらの情報をもとに代替エリア、すなわち自らが代替エネルギーを供給するエリアを選択し、決定ボタン1710によって決定する。この決定の受付が前述の処理ステップS1507である。連携可能事業者1707は、エネルギーサービス以外の事業者との提携を推奨するものである。例えば、事業者データ115において、事業者B及び事業者Cはエネルギーサービス以外の事業体であるが、どちらも宅配事業である。例えば、事業者Aが蓄電池に定期的に充電するようなサービスを行う場合、事業者Bや事業者Cなどと提携することで、より効率的にサービスを提供できる可能性があるため、対象エリアや顧客規模などの条件をもとに、事業者間のマッチングをとることも可能である。図19に戻って説明を続ける。
処理ステップS1508ではプロセッサ102は、代替サービス事業者が選択したエリアをユーザに通知し、ユーザからの確認を受け付ける。本ステップにおけるユーザの確認は、代替サービス提供事業者との契約締結の意味を持つ。そしてプロセッサ102は、マッチング手数料を算出してユーザに課金する(S1509)。マッチング手数料の算出方法は様々な手法を採用でき、たとえばあらかじめ定めた一律の料金とする方法、代替サービスを導入することによる低減コストに所定の倍率を掛ける方法、代替による低減コストの大きさを手数料の増額材料としサービス導入・運用コストの大きさを手数料の減額材料として算出する方法などが採用できる。さらにマッチング手数料は、配電事業者から低減コスト609分をサービス代替後の一定の期間だけ徴収し、代替サービス事業者の導入、運用コストを補助するが、配電事業者の低減コストと代替サービスのコストの差分の一部をマッチング手数料としてもよい。
以上のように、本実施例による意思決定支援システムでは、配電設備群の採算性とリスクを評価し、その大きさに応じて取るべき運用戦略の候補を複数提示する。とるべき戦略としては、サービスレベル維持、保守頻度減・料金設定減、保守頻度増・料金設定増、料金設定増などが候補である。さらに、配電設備によるエネルギー託送サービスを、太陽光発電や蓄電池を提供しているエネルギーサービス事業者に代替するサービス代替オプションも選択できるものとし、選択エリアと代替サービス提供事業者とのマッチングも行う。本実施の形態では、電力における配電を対象として説明したが、これに限定されず、電力の送電、ガス、水道、道路、通信などのネットワーク型インフラ事業者などが保有する設備群にも幅広く適用できる。
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)意思決定支援システムは、意思決定支援装置101、利用者端末120、および代替事業者端末129を用いて、複数の設備である設備群について運用戦略の意思決定を支援する。意思決定支援システムは、設備群の位置情報、設備同士の接続情報、設備に係る不良データ、設備に係るコストデータ、設備に係る収入データが格納されるデータベース107およびデータベース124と、特定の設備群ごとに、不良データを用いて設備のリスクを算出するリスク評価部108と、コストデータと収入データを用いて採算性を算出する採算性評価部109と、算出したリスクおよび採算性の大きさの程度に応じて、特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案し、運用戦略の候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価し提示する立案部110と、を備える。そのため、リスクと採算性を定量評価して運用の戦略の候補を複数立案し、戦略候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価して提示することができる。
(2)データベース124の設備データ125には、行政区画を示す位置データ、すなわち設置位置202の情報が格納される。リスク評価部108および採算性評価部109は、特定の設備群を、行政区画を示す位置データに、設備群の位置情報が含まれるか否かにより判断する(図12の処理ステップS701、S702)。そのため、エリアと設備の対応付けをすることができる。
(3)データベース107の戦略オプションマスタデータ133には、リスクと採算性のレベル分けの閾値、すなわちリスクレベルの他社比較範囲502、リスクレベルの自社比較範囲513、採算性レベルの他社比較範囲506、および採算性レベルの自社比較範囲514が含まれる。立案部110は、リスクと採算性のレベル分けの閾値をもとに、特定の設備群のリスクと採算性のレベル分けを行い、リスクと採算性のレベルの組合せパタンに応じて、特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案する(図9、図12のステップS706、図18)。
(4)データベース107のエリア経済性データ113には、ネットワーク状に接続された設備群を用いてユーザにサービス提供している一つ以上の事業体の特定の設備群に関するリスクと採算性の値が格納される。立案部110はさらに、リスクと採算性のレベル分けの閾値を、自社のみまたは全利用事業者の特定の設備群に関するリスクと採算性の値の平均値と分散値を用いて算出して記憶装置に格納する(図12のステップS703、S704)。そのため、閾値を算出して自社内での比較や他社を含めた業界全体との比較を行うことができる。
(5)データベース107の戦略オプションマスタデータ133には、特定の設備群に対する運用戦略の候補として、保全頻度の変更、および料金設定の変更、のパタンが格納される。立案部110は、保全頻度の変更、料金設定の変更の戦略パタンが選択された場合に、リスクと採算性のレベルの組合せパタンに応じて設定される変化許容範囲に収まるように、保全の頻度、および料金設定値を算定する(図18のステップS1404、S1406)。
(6)データベース107の戦略オプションマスタデータ133には、特定の設備群に対する運用戦略の候補として、設備を用いない代替サービスを用いるサービス代替、のパタンが格納される。立案部110は、リスクが所定の第1閾値を上回り、かつ採算性が所定の第2閾値を下回り、かつ料金設定が特定の第3閾値を上回る場合に、サービス代替の戦略パタンを選択する(図18のステップS1407:YES、S1408)。立案部110によりサービス代替の戦略パタンが選択された場合に、特定の設備群に関する情報、および代替サービスの情報を取得し、特定の設備群と代替サービスとの適切な組合せを求めるマッチング部112を備える。そのため、経済性と安全性はトレードオフの関係にあるので、どちらの調整も困難な場合に、第3の選択肢としてサービス代替を提案することができる。
(7)マッチング部112は、特定の設備群の所在地と代替サービスのサービス提供地域が重複し、かつ特定の設備群により提供されるサービスと代替サービスのサービス内容が重複し、かつ特定の設備群の維持コストよりも代替サービスの提供コストが安価である代替サービスを選択する(図19のステップS1504)。
(8)マッチング部112は、代替サービスが提供される特定の設備群の維持コストに基づきマッチング手数料を算出する(図19のステップS1509)。たとえばマッチング部112は代替サービスが提供されるエリアの1年分の維持コストに所定の倍率をかけた額をマッチング手数料としてもよいし、代替による低減コストの大きさを手数料の増額材料としサービス導入・運用コストの大きさを手数料の減額材料として算出してもよい。
(変形例1)
第1の実施の形態では、リスク評価部108、採算性評価部109、立案部110、事業者管理部111、およびマッチング部112のそれぞれをプログラムとして説明した。しかしこれらのうち少なくとも1つは、プログラム以外により実現されてもよい。具体的には、書き換え可能な論理回路であるFPGA(Field Programmable Gate Array)や特定用途向け集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)により実現されてもよい。
(変形例2)
第1の実施の形態における意思決定支援システムは、ネットワーク119を介して接続された複数の装置から構成された。しかし複数の装置はネットワーク119を介することなく直接に接続されてもよいし、1台の装置により実現されてもよい。
―第2の実施の形態―
図23を参照して、意思決定支援システムの第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、演算が利用者端末において実行される点で、第1の実施の形態と異なる。
図23は、第2の実施形態の意思決定支援システムのシステム構成図である。第2の実施形態における意思決定支援システムでは、複数の利用者端末1801と、複数の代替事業者端末1831と、事業者マッチング装置1821とがネットワーク1820で接続されている。この構成を大まかに説明すると、第1の実施の形態における意思決定支援装置101におおよそ相当する機能をそれぞれの配電事業者が個別に利用し、マッチング機能のみを事業者マッチング装置1821により実現するものである。システム全体としての動作は第1の実施の形態と略同一である。
利用者端末1801は、利用者端末1801の全体を制御するプロセッサ1802、他の機器と接続するための通信部1806、処理に必要なデータが保存されているデータベース1807、ユーザが入力するためのキーボードやマウス等の入力部105、処理の結果やログ等を表示するための表示部1804、不揮発性記憶装置であるメモリ1803などから構成される。なおここでは記載を省略しているが、1802~1807がそれぞれデータバスと接続されている。
メモリ1803には利用者端末1801の処理を担うそれぞれのプログラムとして、リスク評価部1808、採算性評価部1809、立案部1810が格納されており、これらの処理はプロセッサ1802によって実行される。データベース1807には、エリア経済性1811、戦略オプションデータ1812、戦略オプションマスタデータ1813、地図データ1814、エリアデータ1815、顧客データ1816、設備データ1817、履歴データ1818、コストデータ1819が格納されている。
事業者マッチング装置1821は、他の機器と接続するための通信部1824、データベース1826、不揮発性記憶装置であるメモリ1825、全体を制御するプロセッサ1830、ユーザが入力するためのキーボードやマウス等の入力部1823、処理の結果を表示するための表示部1822などを備える。ここでは記載を省略しているが、1822~124がそれぞれデータバスと接続されている。メモリ1825には、事業者マッチング装置1821の処理を担うそれぞれのプログラムとして、事業者管理部1835、マッチング部1836が格納されており、これらの処理はプロセッサ1830によって実行される。データベース1826には、エリアデータ1827、事業者データ1828、マッチングデータ1829が格納されている。
代替事業者端末1831は、他の機器と接続するための通信部1834、ユーザが入力するためのキーボードやマウス等の入力部1833、処理の結果を表示するための表示部1832などから構成され、ここでは記載を省略しているが、1832~1834がそれぞれデータバスと接続されている。
第2の実施の形態において、それぞれのデータに格納される情報は、第1の実施の形態における同盟のデータに格納される情報と同一である。たとえば設備データ1817は、第1の実施の形態における設備データ125と同一である。また、プログラムの動作は次の点を除いて第1の実施の形態と同様である。すなわちリスク評価部1808および採算性評価部1809は、第1の実施の形態における処理に加えて、算出した自社の平均値および分散を事業者マッチング装置1821に送信する。そして立案部1810は、事業者マッチング装置1821から他社の平均値および分散を取得することで、図12の処理ステップS703の処理を実行する。
以上の構成によって、第2の実施形態における意思決定支援システムでは、複数の利用者端末1801と、複数の代替事業者端末1831、事業者マッチング装置1821がネットワーク1820で接続されている。それぞれの配電事業者が個別に意思決定支援装置を利用し、事業者マッチング装置を共通で利用する。本実施の形態では、それぞれの事業者が自社のデータベース1807の情報を外部に送信する必要がないので、情報拡散防止の観点から優れている。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
上述した各実施の形態および変形例において、機能ブロックの構成は一例に過ぎない。別々の機能ブロックとして示したいくつかの機能構成を一体に構成してもよいし、1つの機能ブロック図で表した構成を2以上の機能に分割してもよい。また各機能ブロックが有する機能の一部を他の機能ブロックが備える構成としてもよい。
上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
101 意思決定支援装置
108 リスク評価部
109 採算性評価部
110 立案部
111 事業者管理部
112 マッチング部
113 エリア経済性
114 戦略オプションデータ
115 事業者データ
116 地図データ
117 マッチングデータ
118 エリアデータ
119 ネットワーク
120 利用者端末
125 設備データ
126 コストデータ
127 履歴データ
128 顧客データ
129 代替事業者端末
133 戦略オプションマスタデータ

Claims (15)

  1. 1または複数の装置を用いて、複数の設備である設備群について運用戦略の意思決定を支援する意思決定支援システムであって、
    前記設備群の位置情報、前記設備同士の接続情報、前記設備に係る不良データ、前記設備に係るコストデータ、前記設備に係る収入データが格納される記憶装置と、
    特定の設備群ごとに、前記不良データを用いて前記設備のリスクを算出するリスク評価部と、
    前記コストデータと前記収入データを用いて採算性を算出する採算性評価部と、
    算出した前記リスクおよび前記採算性の大きさの程度に応じて、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案し、運用戦略の候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価し提示する立案部と、を備える意思決定支援システム。
  2. 請求項1に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記記憶装置にはさらに、行政区画を示す位置データが格納され、
    前記リスク評価部および前記採算性評価部は、前記特定の設備群を、前記行政区画を示す位置データに、前記設備群の位置情報が含まれるか否かにより判断する意思決定支援システム。
  3. 請求項1に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記記憶装置にはさらに、前記リスクと前記採算性のレベル分けの閾値が格納され、
    前記立案部はさらに、前記リスクと前記採算性のレベル分けの閾値をもとに、前記特定の設備群のリスクと採算性のレベル分けを行い、リスクと採算性のレベルの組合せパタンに応じて、特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案する意思決定支援システム。
  4. 請求項3に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記記憶装置にはさらに、ネットワーク状に接続された設備群を用いてユーザにサービス提供している一つ以上の事業体の特定の設備群に関するリスクと採算性の値が格納され、
    前記立案部はさらに、前記リスクと前記採算性のレベル分けの閾値を、前記一つ以上の事業体の特定の設備群に関するリスクと採算性の値の平均値と分散値を用いて算出して前記記憶装置に格納する意思決定支援システム。
  5. 請求項3に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記記憶装置にはさらに、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補として、保全頻度の変更、および料金設定の変更、のパタンが格納され、
    前記立案部はさらに、保全頻度の変更、料金設定の変更の戦略パタンが選択された場合に、前記リスクと採算性のレベルの組合せパタンに応じて設定される変化許容範囲に収まるように、保全の頻度、および料金設定値を算定する意思決定支援システム。
  6. 請求項5に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記記憶装置にはさらに、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補として、前記設備を用いない代替サービスを用いるサービス代替、のパタンが格納され、
    前記立案部はさらに、リスクが所定の第1閾値を上回り、かつ採算性が所定の第2閾値を下回り、かつ料金設定が特定の第3閾値を上回る場合に、前記サービス代替の戦略パタンを選択し、
    前記立案部により前記サービス代替の戦略パタンが選択された場合に、前記特定の設備群に関する情報、および前記代替サービスの情報を取得し、前記特定の設備群と前記代替サービスとの適切な組合せを求めるマッチング部をさらに備える意思決定支援システム。
  7. 請求項6に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記マッチング部は、前記特定の設備群の所在地と前記代替サービスのサービス提供地域が重複し、かつ前記特定の設備群により提供されるサービスと前記代替サービスのサービス内容が重複し、かつ前記特定の設備群の維持コストよりも前記代替サービスの提供コストが安価である前記代替サービスを選択する意思決定支援システム。
  8. 請求項6に記載の意思決定支援システムにおいて、
    前記マッチング部は、前記特定の設備群の維持コストに基づきマッチング手数料を算出する意思決定支援システム。
  9. 1または複数の装置を用いて、複数の設備である設備群について運用戦略の意思決定を支援する意思決定支援方法であって、
    前記1または複数の装置は、前記設備群の位置情報、前記設備同士の接続情報、前記設備に係る不良データ、前記設備に係るコストデータ、前記設備に係る収入データが格納される記憶装置を備え、
    前記1または複数の装置が、
    特定の設備群ごとに、前記不良データを用いて前記設備のリスクを算出するリスク評価処理をすることと、
    前記コストデータと前記収入データを用いて採算性を算出する採算性評価処理をすることと、
    算出した前記リスクおよび前記採算性の大きさの程度に応じて、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案し、運用戦略の候補を選択した場合のリスクと採算性への効果を評価し提示する立案処理をすることと、を含む意思決定支援方法。
  10. 請求項9に記載の意思決定支援方法において、
    前記記憶装置にはさらに、行政区画を示す位置データが格納され、
    前記リスク評価処理および前記採算性評価処理は、前記特定の設備群を、前記行政区画を示す位置データに、前記設備群の位置情報が含まれるか否かにより判断する意思決定支援方法。
  11. 請求項9に記載の意思決定支援方法において、
    前記記憶装置にはさらに、前記リスクと前記採算性のレベル分けの閾値が格納され、
    前記立案処理ではさらに、前記リスクと前記採算性のレベル分けの閾値をもとに、前記特定の設備群のリスクと採算性のレベル分けを行い、リスクと採算性のレベルの組合せパタンに応じて、特定の設備群に対する運用戦略の候補を立案する意思決定支援方法。
  12. 請求項11に記載の意思決定支援方法において、
    前記記憶装置はさらに、ネットワーク状に接続された設備群を用いてユーザにサービス提供している一つ以上の事業体の特定の設備群に関するリスクと採算性の値が格納され、
    前記立案処理ではさらに、前記リスクと前記採算性のレベル分けの閾値を、前記一つ以上の事業体の特定の設備群に関するリスクと採算性の値の平均値と分散値を用いて算出して前記記憶装置に格納する意思決定支援方法。
  13. 請求項11に記載の意思決定支援方法において、
    前記記憶装置にはさらに、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補として、保全頻度の変更、および料金設定の変更、のパタンが格納され、
    前記立案処理はさらに、保全頻度の変更、料金設定の変更の戦略パタンが選択された場合に、前記リスクと採算性のレベルの組合せパタンに応じて設定される変化許容範囲に収まるように、保全の頻度、および料金設定値を算定する意思決定支援方法。
  14. 請求項13に記載の意思決定支援方法において、
    前記記憶装置にはさらに、前記特定の設備群に対する運用戦略の候補として、前記設備を用いない代替サービスを用いるサービス代替、のパタンが格納され、
    前記立案処理はさらに、リスクが所定の第1閾値を上回り、かつ採算性が所定の第2閾値を下回り、かつ料金設定が特定の第3閾値を上回る場合に、前記サービス代替の戦略パタンを選択し、
    前記1または複数の装置はさらに、前記立案処理により前記サービス代替の戦略パタンが選択された場合に、前記特定の設備群に関する情報、および前記代替サービスの情報を取得し、前記特定の設備群と前記代替サービスとの適切な組合せを求めるマッチング処理を行う、意思決定支援方法。
  15. 請求項14に記載の意思決定支援方法において、
    前記マッチング処理は、前記特定の設備群の所在地と前記代替サービスのサービス提供地域が重複し、かつ前記特定の設備群により提供されるサービスと前記代替サービスのサービス内容が重複し、かつ前記特定の設備群の維持コストよりも前記代替サービスの提供コストが安価である前記代替サービスを選択する、意思決定支援方法。
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