JP7312765B2 - ヘッドセット及びヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Description

ピクセル化されたディスプレイは、典型的には、隣接する画素とサブ画素との間にギャップを有する。場合によっては、これらギャップは、観察者にとって不快であり得るスクリーンドア効果として知られる光学的アーチファクトをもたらす。
本明細書のいくつかの態様では、画像を表示するための、2次元的にピクセル化された隣接する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と、対応する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面に隣接配置された第1の回折要素及び第2の回折要素と、を含むヘッドマウントディスプレイが提供される。第1の回折要素は、異なる第2の波長λ2ではなく、第1の波長λ1を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、第2の回折要素は、第1の波長λ1ではなく、第2の波長λ2を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されている。
本明細書のいくつかの態様では、ピクセル化された第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と、対応する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と実質的に同一の広がりを有する、重なり合わない第1の回折要素及び第2の回折要素と、を含むヘッドマウントディスプレイが提供される。少なくとも1つの波長に対して、第1の回折要素及び第2の回折要素は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。
本明細書のいくつかの態様では、観察者の対応する左目及び右目に画像を表示するためのピクセル化された左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面と、対応する左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面と実質的に同一の広がりを有する左回折格子表面及び右回折格子表面と、を含むヘッドマウントディスプレイが提供される。少なくとも1つの波長に対して、第1の回折格子表面及び第2の回折格子表面は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。
本明細書のいくつかの態様では、画像を表示するための第1のディスプレイ表面と、第1のディスプレイ表面に近接配置された、画像を表示するための第2のディスプレイ表面と、第1のディスプレイ表面に隣接配置された第1の多層光学フィルムと、第2のディスプレイ表面に隣接配置された第2の多層光学フィルムと、を含むヘッドマウントディスプレイが提供される。第1の多層光学フィルムは第1の光学層及び第2の光学層を含み、第1の光学層及び第2の光学層は、それらの間に2次元の第1の回折格子界面を画定している。第1の光学層及び第2の光学層は、対応する異なる第1の屈折率n1及び第2の屈折率n2を有する。第1の回折格子界面は回折格子高さh1を有する。基準波長λにおいて、第1の多層光学フィルムは、μ1である|n1-n2|h1の平均値、及びσ1である|n1-n2|h1の標準偏差を有する。第2の多層光学フィルムは第3の光学層及び第4の光学層を含み、第3の光学層及び第4の光学層は、それらの間に2次元の第2の回折格子界面を画定している。第3の光学層及び第4の光学層は、対応する異なる第3の屈折率n3及び第4の屈折率n4を有する。第2の回折格子界面は回折格子高さh2を有する。基準波長λにおいて、第2の多層光学フィルムは、μ2である|n3-n4|h2の平均値、及びσ2である|n3-n4|h2の標準偏差を有する。|μ1-μ2|>σ1+σ2である。
本明細書のいくつかの態様では、第1の回折要素と、第1の回折要素に近接配置された第2の回折要素と、第1の光学システム及び第2の光学システムと、を含むヘッドセットが提供される。第1の回折要素は、第1の画像を受け取り、第1の画像を第1の光学システムに伝達するように配置され、第1の光学システムは、第1の画像を観察者に伝達するように構成されている。第2の回折要素は、第2の画像を受け取り、第2の画像を第2の光学システムに伝達するように配置され、第2の光学システムは、第2の画像を観察者に伝達するように構成されている。少なくとも1つの波長に対して、第1の回折要素及び第2の回折要素は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。
ヘッドマウントディスプレイの概略上面図である。 ヘッドマウントディスプレイの概略上面図である。 ヘッドセットの概略上面図である。 ヘッドセットの概略上面図である。 図3Bのヘッドセットを含むヘッドマウントディスプレイの概略断面図である。 図3Bのヘッドセットの概略正面図である。 光学層の斜視図である。 図4Aの光学層を含む多層光学フィルムの概略断面図である。 第1及び第2の多層光学フィルムの概略断面図である。 第1及び第2の光学層を有し、その間に第1及び第2の部分を有する界面を有する、多層光学フィルムの概略断面図である。 第1及び第2の1次元回折格子界面を含む多層光学フィルムの斜視図である。 多層光学フィルムの概略断面図である。 多層光学フィルムの概略断面図である。 多層光学フィルムの概略断面図である。 多層光学フィルムの概略断面図である。 回折格子表面を有する第1の光学層の概略上面図である。 マイクロレンズのアレイの表面の斜視図である。 ゼロ次、1次、及びより高い回折次数の強度の概略図である。 ゼロ次、1次、及びより高い回折次数の強度の概略図である。 サブ画素を回折させる回折要素によって生成された回折パターンの概略上面図である。 サブ画素を回折させる回折要素によって生成された回折パターンの概略上面図である。 ピクセル化されたディスプレイ表面の概略上面図である。 ディスプレイ表面によって生成された発光スペクトルの概略図である。 光学イメージングシステムの概略断面図である。 光学イメージングシステムの概略断面図である。 回折格子界面によって生成された様々な回折ピークの相対強度のプロットである。 回折格子界面によって生成された様々な回折ピークの相対強度のプロットである。 回折格子界面によって生成された様々な回折ピークの相対強度のプロットである。 回折格子界面によって生成された様々な回折ピークの相対強度のプロットである。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されないものとする。
ディスプレイは、典型的には、少なくとも1つの2次元的にピクセル化されたディスプレイ表面を含む。場合によっては、画素又はサブ画素間の空隙を観察者が視認でき、これは、特に、観察者が見るように表示される画像を光学システムが拡大するヘッドマウントディスプレイにおいて不快な場合がある。これは、スクリーンドア効果又は固定パターンノイズとして知られている。本明細書のいくつかの実施形態によれば、ディスプレイのスクリーンドア効果を低減させるための回折要素(例えば、光学フィルム内の回折格子、回折格子表面、又は回折格子界面)が提供される。本明細書のいくつかの実施形態によれば、左目及び右目に提供された画像に対する異なる回折要素が、両目に対する共通の回折要素を使用する場合よりも、スクリーンドア効果のより大きな低減をもたらし得ることが見出された。例えば、一方の目に対する回折要素を最適化して、例えば緑色波長に対するスクリーンドア効果を低減させ、他方の目に対する回折要素を最適化して、例えば赤色波長に対するスクリーンドア効果を低減させることにより、両目に対して共通回折格子を使用して得られるものよりも、更に低減された知覚されるスクリーンドア効果を有するヘッドマウントディスプレイがもたらされることが見出された。理論によって制限されることを意図するものではないが、これは、観察者の脳が左画像と右画像とを、知覚された共通画像に統合した結果であると考えられている。
本明細書のいくつかの実施形態によれば、第1及び第2の回折要素は、少なくとも1つの波長に対して、第1及び第2の回折要素が少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有するように構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの回折特性は、ゼロ次及び1次の回折次数の相対強度を含む。例えば、第1の回折要素は、第1の波長を、ほぼ等しい強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されていてもよく、第2の回折要素は、異なる第2の波長を、ほぼ等しい強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されていてもよく、第1の回折要素は、第2の波長を、実質的に異なる強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させてもよく、第2の回折要素は、第1の波長を、実質的に異なる強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させてもよい。回折要素の各々は、回折格子、回折格子表面、又は回折格子界面のうちの少なくとも1つであってもよく、又はそれを含んでもよい。例えば、回折格子は、多層光学フィルムの隣接する光学層間の構造化界面として提供されてもよい。回折要素は、一般に、可視光の少なくとも1つの波長(400nm~700nm)を、少なくともゼロ次及び1次の回折次数に回折させる。有用な回折要素としては、周期的構造(例えば、回折格子表面又は回折格子界面)を有する回折格子が挙げられる。いくつかの実施形態では、回折格子は、周期的構造の変化(例えば、チャープ回折格子)を有する。
図1は、第1のディスプレイ1901及び第2のディスプレイ1902を受け入れるためのフレーム部分1794を有するヘッドセット1792を含むヘッドマウントディスプレイ1790の概略上面図である。第1のディスプレイ1901及び第2のディスプレイ1902の一方又は両方が、フレーム部分1794に恒久的に又は着脱自在に取り付けられてもよい。第1のディスプレイ1901及び第2のディスプレイ1902は、本明細書の他の場所で更に説明するように、典型的には2次元的にピクセル化されたディスプレイ表面である、対応する第1のディスプレイ表面1911及び第2のディスプレイ表面1912を含む。第1のディスプレイ1901及び第2のディスプレイ1902は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ディスプレイ(OLED)であってもよい。第1のディスプレイ1901及び第2のディスプレイ1902は、対応する第1ディスプレイパネル1991及び第2のディスプレイパネル1992を含み、また他の構成要素(例えば、電子機器、並びにLCDの場合はバックライト及び光源)を含んでもよい。第1ディスプレイパネル1991及び第2のディスプレイパネル1992は、互いに左右に配置され、画像198a及び198bを、観察者の対応する左目199a及び右目199bに表示するように構成されている。ヘッドセット1792は、第1の光学システム1751及び第2の光学システム1752を更に含み、これらは各々、典型的には1つ以上の光学レンズを含む。
第1の回折要素1701及び第2の回折要素1702は、対応する第1のディスプレイ表面1911及び第2のディスプレイ表面1912に隣接配置されている。いくつかの実施形態では、第1の回折要素1701及び第2の回折要素1702は、対応する第1のディスプレイ表面1911及び第2のディスプレイ表面1912と実質的に同一の広がりを有する。回折格子表面又は回折格子界面を含む多層光学フィルムなどの回折要素は、回折要素が、ディスプレイ表面の少なくとも80パーセントにわたって延びており、ディスプレイ表面が、回折要素の少なくとも80パーセントにわたって延びている場合、ディスプレイ表面と実質的に同一の広がりを有する。
いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイは、ピクセル化された第1及び第2のディスプレイ表面(例えば、ディスプレイ表面1911及び1912)、並びに、対応する第1及び第2のディスプレイ表面と実質的に同一の広がりを有する重なり合わない第1及び第2の回折要素(例えば、第1の回折要素1701及び第2の回折要素1702)を含み、少なくとも1つの波長に対して、第1及び第2の回折要素は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。対応する回折特性は、例えば、ゼロ次回折次数の強度、1次回折次数の強度(例えば、ある波長における第2の回折要素の1次回折次数の強度は、第1の回折要素の1次回折次数の同じ波長での強度に対応し、これら対応する強度は異なっていてもよい)、又はゼロ次及び1次の回折次数の相対強度、のうちの1つであってもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの回折特性は、ゼロ次及び1次の回折次数の相対強度を含む。例えば、いくつかの実施形態では、第1の回折要素は、異なる第2の波長λ2ではなく、第1の波長λ1を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、第2の回折要素は、第1の波長λ1ではなく、第2の波長λ2を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されている。第2の波長λ2では、第1の回折要素は、典型的には、ゼロ次及び1次の回折次数を生成するが、それらの強度は互いの強度から5%以内にはない。例えば、第1の回折要素は、第2の波長λ2において第1の回折要素によって回折されたゼロ次の強度と1次回折次数のうちの少なくとも1つの強度とが、互いの強度から少なくとも10%だけ異なる(これら強度の最大値からこれら強度の最小値を引いたものが、これら強度の最大値の少なくとも0.1倍である)、又は少なくとも20%だけ異なる、又は少なくとも30%だけ異なるように第2の波長λ2をゼロ次及び1次の回折次数に回折させてもよい。同様に、第2の回折要素は、第1の波長λ1において第2の回折要素によって回折されたゼロ次の強度と1次回折次数のうちの少なくとも1つの強度とが、互いの強度から少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%だけ異なるように第1の波長λ1をゼロ次及び1次の回折次数に回折させてもよい。指定された強度は、別段の指定のない限り、回折要素に垂直入射角にて入射する第1の波長λ1又は第2の波長λ2に対するものである。好ましい実施形態では、第1の波長λ1及び第2の波長λ2の各々は、400nm~700nmの可視域にある。
別の例として、いくつかの実施形態では、第1の回折要素は、異なる第2の波長λ2ではなく、第1の波長λ1を、互いの強度から10%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、第2の回折要素は、第1の波長λ1ではなく、第2の波長λ2を、互いの強度から10%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されている。別の例として、いくつかの実施形態では、第1の回折要素は、第1の波長λ1を互いの強度から10%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、第2の回折要素は、第2の波長λ2を互いの強度から10%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、第1の波長λ1及び第2の波長λ2は、少なくとも50nm、又は少なくとも75nmだけ異なる。
観察者の左目及び右目に画像を表示するための第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面は、代替として左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面と称されてもよく、第1の回折要素及び第2の回折要素(例えば、第1の回折格子表面及び第2の回折格子表面)は、代替として左回折要素及び右回折要素(例えば、左回折格子表面及び右回折格子表面)と称されてもよい。左回折要素が指定された特性を有する波長を、左回折要素の第1の波長と称する場合がある。同様に、右回折要素が指定された特性を有する波長を、右回折要素の第1の波長と称する場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、左回折格子表面及び右回折格子表面の各々は、第1の波長をゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、それら強度は互いの強度から10%以内であり、左回折格子表面に対する第1の波長は、右回折格子表面に対する第1の波長とは少なくとも50nm、又は少なくとも75nmだけ異なる。いくつかの実施形態では、左回折格子表面に対する第1の波長と、右回折格子表面に対する第1の波長との間の差の絶対値が250nm以下である。別の例として、いくつかの実施形態では、左回折格子表面は、右回折格子表面に対する第1の波長ではなく、左回折格子表面に対する第1の波長を、ゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、それら回折次数は互いの強度から5%以内の強度を有するように構成され、右回折格子表面は、左回折格子表面に対する第1の波長ではなく、右回折格子表面に対する第1の波長を、ゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、それら回折次数は互いの強度から5%以内の強度を有するように構成されている。代替の表記では、第1の回折要素及び第2の回折要素が指定された特性を有する波長を、対応する第1の波長λ1及び第2の波長λ2と称する場合がある。
ヘッドセット1792又はヘッドマウントディスプレイ1790は、米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)に更に記載されているカメラ及び/又は視線追跡システムを更に含んでもよい。光学システム1751及び1752は、1つ以上の光学レンズを含んでもよく、及び/又は米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)に記載されているような折り返し光学系(folded optics)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヘッドマウントディスプレイ1790は、仮想現実ディスプレイ、又は拡張現実ディスプレイ、又は複合現実ディスプレイである。
代替の実施形態が図2に図示され、これは、ディスプレイ1900を受け入れるためのフレーム部分2794を有するヘッドセット2792を含むヘッドマウントディスプレイ2790の概略上面図である。ヘッドマウントディスプレイ2790は、第1のディスプレイパネル1991及び第2のディスプレイパネル1992の代わりに単一のディスプレイパネル1990が使用されていることを除いて、ヘッドマウントディスプレイ1790について説明したとおりであり得る。ディスプレイ1900は、フレーム部分2794に恒久的に又は着脱自在に取り付けられていてもよい。ディスプレイ1900は、第1のディスプレイ表面2911及び第2のディスプレイ表面2912を含む。図示した実施形態では、ディスプレイパネル1990の重なり合わない第1の部分及び第2の部分は、対応する第1のディスプレイ表面2911及び第2のディスプレイ表面2912を備える。例えば、第1の部分は、観察者の左目299aに画像298aを提供するディスプレイパネル1990の部分であってもよく、第2の部分は、観察者の右目299bに画像298bを提供するディスプレイパネル1990の部分であってもよい。第1のディスプレイ表面2911及び第2のディスプレイ表面2912は、本明細書の他の場所で更に説明するように、典型的には2次元的にピクセル化されたディスプレイ表面である。ディスプレイ1900は、例えば、LCD又はOLEDディスプレイであってもよい。ヘッドセット2792は、ヘッドマウントディスプレイ1790について説明したとおりであり得る、第1の光学システム2751及び第2の光学システム2752、並びに第1の回折要素2701及び第2の回折要素2702を更に含む。
いくつかの実施形態では、ディスプレイ1900は、第1及び第2のディスプレイパネルを含み、これらは、第1及び第2のディスプレイパネルのうちの一方の光出力が第1及び第2のディスプレイパネルの他方を通過するように配置されている。このような積層型ディスプレイパネルは当該技術分野において既知であり、例えば、米国特許出願公開第2013/0083040号(Prociw)に記載されている。この場合、第1の回折要素1701及び第2の回折要素1702は、第1及び第2のディスプレイ表面上に、又は第1及び第2のディスプレイ表面に隣接して配置されてもよく、第1及び第2のディスプレイ表面は、ディスプレイパネルのうちの1つ(好ましくは、第1の光学システム1751及び第2の光学システム1752に面する1つ)の、重なり合わない第1及び第2の部分であるか、又は第1及び第2のディスプレイ表面は、第1及び第2のディスプレイパネルであるか若しくは第1及び第2のディスプレイパネルの部分である。
図3A~図3Dは、ヘッドセットのフレーム部分にディスプレイデバイスが取り外し可能に取り付けられたヘッドセットを表す。図3A及び図3Bは、開口部3761及び3762上に配置された第1の回折要素3701及び第2の回折要素3702を有しない及び有するヘッドセット3792a及び3792のそれぞれの概略上面図である。いくつかの実施形態では、第1の回折要素3701及び第2の回折要素3702は、開口部3761及び3762を覆ってヘッドセット3792に取り付けられた共通基材上に配置されている。ヘッドセット3792a及び3792は、本明細書の他の場所で説明する光学システムのいずれかであり得る第1の光学システム3751及び第2の光学システム3752を含む。ヘッドセット3792a及び3792は、ディスプレイデバイス3900を受け入れるためのフレーム部分3794を含む。図3Cは、ヘッドセット3792上又はヘッドセット3792内に配置されたディスプレイデバイス3900を含むヘッドマウントディスプレイ3790の概略上面図である。ディスプレイデバイス3900は、例えば、タッチスクリーンデバイス(例えば、IPOD Touch又はスマートフォン)、モバイルデバイス(例えば、携帯電話)、及び/又は電話などの任意の好適なディスプレイデバイスであってもよい。図3Dは、ディスプレイデバイス3900が所定位置にないヘッドセット3792の概略正面図である。
本明細書の第1及び第2の回折要素を組み込むために、当該技術分野において既知の他のヘッドセット設計を適合させてもよい。このようなヘッドセットとしては、例えば、Oculus Riftヘッドセット、Samsung Gear VRヘッドセット、HTC Viveヘッドセット、Huawei VRヘッドセット、Lenovo Mirage Solo、Google Daydream View、及び米国特許出願公開第2015/0253574号(Thurberら)に記載されているヘッドセットが挙げられる。
図1、図2及び図3B~図3Dに概略的に示す回折要素は、例えば、回折格子表面として、又は多層光学フィルムの光学層間の回折格子界面として提供されてもよい。
図4Aは、第1の方向(x方向)に沿った第1の周期Txと、直交する第2の方向(y方向)に沿った第2の周期Tyとを有する2次元回折格子構造を有する第1の主表面178を有する光学層125を示す。いくつかの実施形態では、Tx及びTyの一方又は両方は、1マイクロメートル、又は5マイクロメートル、又は7.5マイクロメートル、又は8マイクロメートルから、30マイクロメートル、又は20マイクロメートル、又は15マイクロメートル、又は10マイクロメートル、又は9.5マイクロメートルまでの範囲にある。いくつかの実施形態では、Tx及びTyは、互いから10%以内にある。表面178は、回折格子界面を形成するために別の材料でコーティングされてもよい。例えば、回折要素、回折格子界面、及び回折格子表面のうちのいずれか1つの幾何学的形状又は屈折率コントラストについての説明は、回折要素、回折格子界面、及び回折格子表面のうちの他のいずれか1つに適用され得る。
図4Bは、第1の光学層125及び第2の光学層145を含み、それらの間に2次元の回折格子界面182を有する、多層光学フィルム100を示す。第1の光学層125及び第2の光学層145は、それらの間に2次元の回折格子界面を画定している。回折格子界面182は、互いに直交する第1の方向及び第2の方向(x方向及びy方向)に沿って延びている。いくつかの実施形態では、回折格子表面として説明され得る表面178は、第1の多層光学フィルム100の幅及び長さにわたって連続的である。いくつかの実施形態では、2次元の回折格子界面182は、第1の多層光学フィルム100の幅及び長さにわたって連続的である。いくつかの実施形態では、2次元の回折格子界面182は、実質的に正弦波状の回折格子である。正弦波状の回折格子は、中心平面に対し、中心平面(x位置及びy位置)に沿って正弦波状に変化する(z方向への)高さを有する。実質的に正弦波状の回折格子は、入射可視光によって生成される回折パターンが、正弦波状の回折格子によって生成される回折パターンに対して無視できるような差をもたらす回折格子である。実質的に正弦波状の回折格子は名目上は正弦波であるが、例えば通常の製造ばらつきに起因して正弦波とは異なり得る。回折格子界面182は回折格子高さhを有する。図示した実施形態では、第1の光学層125は、例えばポリマーフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))であり得る任意選択の基材133上に配置される。
各々が一般に光学フィルム100に相当する異なる第1の多層光学フィルム及び第2の多層光学フィルムを使用することができ、光学層の屈折率又は回折格子界面の高さのうちの1つ以上が、第1の多層光学フィルムと第2の多層光学フィルムとの間で異なっている。図4Cは、第1の多層光学フィルム100a及び第2の多層光学フィルム100bを表す。第1の多層光学フィルム100aは、第1の光学層125a及び第2の光学層145aを含み、それらの間に2次元の回折格子界面182aを有する。回折格子界面182aは回折格子高さh1を有する。第2の多層光学フィルム100bは、第3の光学層125b及び第4の光学層145bを含み、それらの間に2次元の回折格子界面182bを有する。回折格子界面182bは回折格子高さh2を有する。図示した実施形態では、第1の多層光学フィルム100a及び第2の多層光学フィルム100bは、例えば、ディスプレイ、第1の多層光学フィルム100a及び第2の多層光学フィルム100bをディスプレイに付着させるための接着剤層、ヘッドセットの基材層、又はポリマーフィルム(例えば、PET)であってもよい、任意選択の層333上に配置される。
いくつかの実施形態では、2次元の回折格子界面182、又は回折格子界面182a若しくは182bのいずれかは、Tx及びTyのいずれか又は両方に対応し得る周期Tを、本明細書の別の場所に記載される任意の範囲内に有する。例えば、いくつかの実施形態では、周期Tは、第1の方向及び第2の方向の各々に沿って、1マイクロメートル~30マイクロメートルの範囲、又は5~30マイクロメートルの範囲、又は5~15マイクロメートルの範囲、又は7.5マイクロメートル~10マイクロメートルの範囲にある。いくつかの実施形態では、第1の方向及び第2の方向に沿った周期は、等しいか又はほぼ等しい。他の実施形態では、周期Tは、異なる方向に異なっていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、周期Tは、第1の方向に沿って約8マイクロメートルであり、周期Tは、第2の方向に沿って約9マイクロメートルである。
第1の光学層125は第1の外側主表面181を含み、第2の光学層145は第2の外側主表面191を含む。いくつかの実施形態では、第1の外側主表面181は、実質的に平面の表面である。いくつかの実施形態では、第2の外側主表面191は実質的に平面の表面である。追加の層(例えば、ハードコート層又は剥離ライナー又は基材(例えば、任意選択の基材133))が、第1の外側主表面181及び第2の外側主表面191の一方又は両方の上に配置されてもよい。第1の光学層125又は第2の光学層145として使用するのに好適な材料としては、ポリマー、架橋性樹脂又は架橋樹脂、及び光学的に透明な接着剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、第1の光学層125及び第2の光学層145の少なくとも一方は、架橋樹脂を含む。好適な樹脂については、本明細書の他の場所で更に説明する。いくつかの実施形態では、第1の光学層125及び第2の光学層145の少なくとも一方は、光学的に透明な接着剤を含む。好適な接着剤については、本明細書の他の場所で更に説明する。いくつかの実施形態では、第1の光学層125は架橋樹脂を含み、第2の光学層145は光学的に透明な接着剤を含む。いくつかの実施形態では、第2の光学層145は、第1の光学層125に適用されて平坦化層を形成する光学的に透明な接着剤である。一般的な多層光学フィルム(例えば、光学フィルム100)についての説明が、一般に、第1及び第2の多層光学フィルムの両方(例えば、光学フィルム100a及び100ab)に適用され、第1の多層光学フィルムの第1及び第2の光学層、並びに第2の多層光学フィルムの第3及び第4の光学層が、一般の多層光学フィルムの対応する第1及び第2の多層光学フィルムに相当することが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、多層光学フィルム100は、ディスプレイのスクリーンドア効果を低減させるためのスクリーンドア効果緩和フィルムである。ヘッドマウントディスプレイ用のヘッドセットは、本明細書の他の場所で更に説明するように、所望の解像度の程度を維持しながら、第1及び第2のディスプレイ表面の画素及び/又はサブ画素の間のギャップによって生じるスクリーンドア効果の出現を低減させるために、2次元的にピクセル化された第1のディスプレイ表面に近接する、多層光学フィルム100又は100aに相当する第1の多層光学フィルムと、2次元的にピクセル化された第2のディスプレイ表面に近接する、多層光学フィルム100又は100aに相当する第2の多層光学フィルムと、を含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、指定された第1の波長λ1を、ほぼ等しい強度のゼロ次及び1次の回折次数に回折させるために、第1の多層光学フィルムの第1の回折格子を選択し、指定された異なる第2の波長λ2を、ほぼ等しい強度のゼロ次及び1次の回折次数に回折させるために、第2の多層光学フィルムの第2の回折格子を選択することが特に有利であることが見出されている。いくつかの実施形態では、多層光学フィルム以外の回折要素が使用される。例えば、基材がフィルムでなくてもよい場合(例えば、ガラス層の場合)は、基材中のレリーフパターンを回折要素として使用してもよい。レリーフパターンは、所望の屈折率コントラストをもたらすために材料でバックフィルされてもよく、又は空気にさらされてもよい。多層光学フィルムの屈折率コントラストの範囲及び回折格子高さについての説明が、このようなレリーフパターンに適用され得る。
第1の光学層125aは第1の屈折率n1を有し、第2の光学層145aは第2の屈折率n2を有し、第3の光学層125bは第1の屈折率n3を有し、第4の光学層145bは第4の屈折率n4を有する。屈折率は、共通基準波長λ(例えば、532nm、又は550nm、又は632nm)にて指定されてもよく、又は第1の多層光学フィルムに対する屈折率は波長λ1にて指定されてもよく、第2の多層光学フィルムに対する屈折率は波長λ2にて指定されてもよい。
いくつかの実施形態では、第1の屈折率と第2の屈折率との差の絶対値|n1-n2|は、少なくとも0.05、又は少なくとも0.08、又は少なくとも0.1、又は少なくとも0.12、又は少なくとも0.14である。いくつかの実施形態では、第1の屈折率と第2の屈折率との差の絶対値|n1-n2|は、0.3以下、又は0.26以下、又は0.25以下、0.24以下、又は0.22以下、又は0.2以下、又は0.19以下、0.18以下である。例えば、いくつかの実施形態では、|n1-n2|は、0.08~0.25の範囲、又は0.1~0.25の範囲、又は0.1~0.2の範囲、又は0.14~0.18の範囲にある。同様に、いくつかの実施形態では、第3の屈折率と第4の屈折率との差の絶対値|n3-n4|は、少なくとも0.05、又は少なくとも0.08、又は少なくとも0.1、又は少なくとも0.12、又は少なくとも0.14である。いくつかの実施形態では、第3の屈折率と第4の屈折率との差の絶対値|n3-n4|は、0.3以下、又は0.26以下、又は0.25以下、0.24以下、又は0.22以下、又は0.2以下、又は0.19以下、0.18以下である。例えば、いくつかの実施形態では、|n3-n4|は、0.08~0.25の範囲、又は0.1~0.25の範囲、又は0.1~0.2の範囲、又は0.14~0.18の範囲にある。これら範囲はいずれも、基準波長λにおいて、又は波長λ1において、又は波長λ2において有効であり得る。いくつかの実施形態では、|n1-n2|に対して指定された範囲は、第1の波長λ1におけるものであり、|n3-n4|に対して指定された範囲は、第2の波長λ2におけるものである。
いくつかの実施形態では、基準波長λにおいて、|n3-n4|は、|n1-n2|に等しいか又はほぼ等しく、h1とh2は互いに異なる。いくつかの実施形態では、基準波長λにおいて、|n3-n4|は|n1-n2|と異なり、h1とh2は等しいか又はほぼ等しい。いくつかの実施形態では、基準波長λにおいて、|n3-n4|は|n1-n2|と異なり、h1とh2は互いに異なる。
いくつかの実施形態では、多層光学フィルムの第1の光学層と第2の光学層との間の界面の、重なり合わない第1の部分及び第2の部分が、対応する第1の回折格子及び第2の回折格子を画定する。図4Dは、第1の光学層125d及び第2の光学層145dを有し、その間に界面182dを有する、多層光学フィルム100dの概略断面図である。界面182dは、第1及び第2の回折格子界面である第1の部分182d-1及び第2の部分182d-2を有する。図示した実施形態では、第1の回折格子界面は回折格子高さh1を有し、第2の回折格子界面は異なる回折格子高さh2を有する。光学フィルムは、第1の部分182d-1及び第2の部分182d-2に対応する異なる第1及び第2の領域を有するツールに対して、第1の層125dをキャスティング及び硬化させ、次いで第1の層125dを第2の層145dでバックフィルすることによって作製することができる。他の実施形態では、h1及びh2は同じ又はほぼ同じであり、異なる屈折率を有する異なる樹脂を使用して第1の層の異なる部分をバックフィルし、異なる回折特性を有する、界面の異なる部分がもたらされる。また、追加の層が含まれてもよい。例えば、第1の光学層125dは、任意選択の基材133に相当する基材上に配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の回折要素のうちの少なくとも1つは、第1の方向に延びる第1の1次元回折格子と、異なる第2の方向に延びる第2の1次元回折格子とを含む。第1及び第2の回折格子の各々は、光学フィルム100、100a、又は100bについて記載したような屈折率コントラスト及び回折格子高さを有してもよい。図5は、異なる方向に延びる第1の1次元回折格子界面581及び第2の1次元回折格子界面582を含む多層光学フィルム500の斜視図である。図示した実施形態では、第1の回折格子界面581はx方向に延びており、第2の回折格子界面582はy方向に延びている。第1の回折格子界面581は、第1の光学層525と第2の光学層545との間の界面であり、第2の回折格子界面582は、第2の光学層545と第3の光学層565との間の界面である。1次元回折格子界面は、実質的に正弦波状であってもよく、又は他の回折格子の幾何学的形状を、本明細書の他の場所で更に説明するように使用してもよい。
いくつかの実施形態では、実質的に正弦波状の2次元の回折格子界面が、第1の回折要素及び第2の回折要素の一方若しくは両方に、又は左回折格子表面及び右回折格子表面の一方若しくは両方に使用される。他の実施形態では、他の回折格子パターンが、回折格子界面又は回折格子表面の一方又は両方に使用される。図6A~図6Dは、間に回折格子782a~782dをそれぞれ有する第1の光学層725a~725d及び第2の光学層745a~745dを含む多層光学フィルム700a~700dを概略的に示す。回折格子782a~782dは、1次元(回折格子要素が、実質的に回折格子長さ又は幅に沿って延びているが、両方に沿っては延びていない)、又は2次元(回折格子要素が回折格子長さ及び幅の両方に沿って局所化(localized)されている)であってもよい。回折格子高さhが示されている。回折格子782aは矩形回折格子であり、回折格子782bは矩形回折格子の特殊な場合であると理解できる正方形回折格子であり、回折格子782cは三角形回折格子であり、回折格子782dは鋸歯状回折格子である。第1の多層光学フィルム100a及び第2の多層光学フィルム100bは、同じ又は異なる種類の回折格子パターンを含んでもよい。
これら場合のいずれにおいても、回折格子要素(矩形、正方形、三角形、又は鋸歯状)は、2つの面内方向の各方向に、等しい又はほぼ等しい距離を延びていてもよい。例えば、回折格子要素は、ポスト、又は角錐、又は円錐であってもよい。図7は、複数のポスト882を含む構造化表面を有する第1の光学層825の概略上面図である。第1の光学層825を第2の光学層でコーティングして、ポストパターンを含む回折格子界面を形成することができる。ポストは、例えば、円形、楕円形、正方形、矩形、又は三角形の断面を有し得る。ポストは、均一な断面を有することができ、又はテーパ状であってもよい。ポストは、図示するような正方形格子上に配置することができ、又は例えば三角形格子などの他の格子上に配置することができる。
図8は、回折要素の一方又は両方において回折格子表面又は回折格子界面として使用することができる、マイクロレンズのアレイの表面の斜視図である。図示した実施形態では、マイクロレンズは、ゼロ又はほぼゼロであり得る隣接するマイクロレンズ間のギャップgを有する三角形格子上にある。マイクロレンズは、高さh、隣接するマイクロレンズ間の中心間距離p、及び曲率(例えば、約1/h)を有する。いくつかの実施形態では、第1の回折要素は第1の複数のマイクロレンズを備え、第2の回折要素は第2の複数のマイクロレンズを備え、第1の複数のマイクロレンズ及び第2の複数のマイクロレンズは、マイクロレンズの高さ、マイクロレンズの曲率、隣接するマイクロレンズ間の中心間距離、隣接するマイクロレンズ間のギャップ、又はマイクロレンズの屈折率のうちの少なくとも1つによって互いに異なる。
いくつかの実施形態では、回折格子は、以下の形態の式によって記述される。
Figure 0007312765000001
式中、x及びyは面内座標であり、dは基準平面からのz方向の変位であり、f1(x)及びf2(y)はそれぞれ、-1~1の間で変化するように正規化されたx及びyの周期的関数であり、Aは回折格子のピークから谷までの高さを特徴付けるパラメータである。固定したxに対して、Aは、yが変化する際の回折格子のピークから谷までの高さである。同様に、固定したyに対して、Aは、xが変化する際の回折格子のピークから谷までの高さである。この場合、パラメータAは回折格子の回折格子高さとして記載されてもよく、hとして示されてもよい。いくつかの実施形態では、f1(x)及びf2(y)は正弦関数である。例えば、いくつかの実施形態では、正弦波状の回折格子は以下のように記述される。
Figure 0007312765000002
式中、Tx及びTyは、それぞれx方向及びy方向の周期である。いくつかの実施形態では、回折格子は式1又は式2によって記述され、回折格子の回折格子高さhはパラメータAに等しい。いくつかの実施形態では、回折格子は均一なピーク高さ及び均一な谷高さを有し、回折格子高さhは、ピークから谷までの高さである。いくつかの実施形態では、ピーク高さ及び谷高さは名目上は均一であるが、例えば、通常の製造ばらつきに起因して変動し得る。この場合、回折格子高さhの平均Hは、平均ピーク高さから平均谷高さを引いたものとしてもよい。いくつかの実施形態では、周期的回折格子の回折格子高さhは、中心高さ又は平均高さに対する、単位セルにおける二乗平均平方根平均である高さdの2倍と見なされる。これを、高さの標準偏差の2倍、すなわちh=2<(d-<d>)1/2で表すことができる。式2によって記述される正弦波状の回折格子について、これは、<d>=0、<d>=A/4、及びh=Aを与える。
回折格子にわたる回折格子高さhの平均Hは、指定された範囲内にあり得る。場合によっては、回折格子の領域にわたる回折格子高さhと平均高さHとの間の差は無視できる。例えば、hとHとの差の絶対値が、回折格子の少なくとも90%にわたって2パーセント未満であり得る。いくつかの実施形態では、第1の回折格子界面は平均高さH1を有し、第2の回折格子界面は平均高さH2を有し、|H1-H1|は、第1及び第2の回折格子界面の回折格子高さの標準偏差の合計よりも大きいか、又はその合計と1nmの和、又はその合計と5nmの和、又はその合計と10nmの和よりも大きい。いくつかの実施形態では、第1の光学層125a及び第2の光学層145aは、基準波長λ(例えば、約550nm、及び/又はλ1~λ2にある波長)において、対応する異なる第1の屈折率n1及び第2の屈折率n2を有し、第3及び第4の光学層は、基準波長λにおいて、対応する異なる第3の屈折率n3及び第4の屈折率n4を有し、第1の回折格子界面182aは回折格子高さh1を有し、第1の多層光学フィルム100aは、μ1である|n1-n2|h1の平均値、及びσ1である|n1-n2|h1の標準偏差を有し、第2の回折格子界面182aは回折格子高さh2を有し、第2の多層光学フィルムは、μ2である|n3-n4|h2の平均値、及びσ2である|n3-n4|h2の標準偏差を有する。いくつかの実施形態では、σ1<0.1μ1、及びσ2<0.1μ2である。いくつかの実施形態では、|μ1-μ2|は、σ1+σ2より大きい、又は2(σ1+σ2)より大きい、又は4(σ1+σ2)より大きい、又は8(σ1+σ2)より大きい、又はσ1+σ2+1nmより大きい、又はσ1+σ2+5nmより大きい、又はσ1+σ2+10nmより大きい。いくつかの実施形態では、|μ1-μ2|は、10nmより大きい、又は20nmより大きい。いくつかの実施形態では、200nm>|μ1-μ2|>10nm、又は120nm>|μ1-μ2|>20nm、又は90nm>|μ1-μ2|>25nmである。いくつかの実施形態では、μ1及びμ2はそれぞれ、0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にある。
いくつかの実施形態では、回折格子の平均高さH(例えば、第1及び/又は第2の回折格子に対してH1及び/又はH2)は、少なくとも0.8マイクロメートル、又は少なくとも1マイクロメートル、又は少なくとも1.1マイクロメートル、又は少なくとも1.2マイクロメートル、又は少なくとも1.3マイクロメートル、又は少なくとも1.4マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、H(例えば、H1及び/又はH2)は、6マイクロメートル以下、又は4マイクロメートル以下、又は3マイクロメートル以下、又は2.5マイクロメートル以下、又は2.4マイクロメートル以下、又は2.3マイクロメートル以下、又は2.1マイクロメートル以下、又は1.9マイクロメートル以下である。例えば、いくつかの実施形態では、H1は、1マイクロメートル~4マイクロメートルの範囲、又は1.1マイクロメートル~2.4マイクロメートルの範囲にあり、H2は、1マイクロメートル~4マイクロメートルの範囲、又は1マイクロメートル~2.4マイクロメートルの範囲にある。
第1の(又は左の)回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値をΔnと表すことができ、第2の(又は右の)回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値をΔnと表すことができる。Δn及びΔnは、|n1-n2|又は|n3-n4|について本明細書の他の場所で説明する範囲のいずれかであってもよい。平均は、回折格子界面にわたる平均を指す。任意の場所における平均間の差、及びその場所における屈折率の差は、無視できる程度であり得る。いくつかの実施形態では、第1の波長λ1において、Δn H1は、少なくとも0.2マイクロメートル、又は少なくとも0.22マイクロメートル、又は少なくとも0.23マイクロメートル、又は少なくとも0.24マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、第1の波長λ1において、Δn H1は、0.35マイクロメートル以下、又は0.32マイクロメートル以下、又は0.3マイクロメートル以下、又は0.29マイクロメートル以下である。例えば、いくつかの実施形態では、第1の波長λ1において、Δn H1は、0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にある。いくつかの実施形態では、第2の波長λ2において、Δn H2は、少なくとも0.2マイクロメートル、又は少なくとも0.22マイクロメートル、又は少なくとも0.23マイクロメートル、又は少なくとも0.24マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、第2の波長λ2において、Δn H2は、0.35マイクロメートル以下、又は0.32マイクロメートル以下、又は0.3マイクロメートル以下、又は0.29マイクロメートル以下である。例えば、いくつかの実施形態では、第2の波長λ2において、Δn H2は、0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にある。いくつかの実施形態では、Δn H2>Δn H1である。いくつかの実施形態では、120nm>Δn H2-Δn H1>10nmである。
本明細書の多層光学フィルムは、様々な方法で作製することができる。いくつかの実施形態では、第1の光学層は、最初に剥離ツールを生産することによって作製される。剥離ツールは、構造化表面を有する層の、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどのフィルム上への(例えば、連続式注型硬化法(continuous cast and cure process)において)キャスティング及び硬化によって作製することができる。連続式注型硬化法では、ダイヤモンド治工具を用いて反転パターンを銅製ロールに刻むことによって、高精細(micro-replication)ロールを作製することができる。そしてこの銅製ロールは、重合性樹脂を利用する連続式注型硬化法によって基材にパターンを作製するために使用できる。好適なダイヤモンド治工具が、当該技術分野で知られており、米国特許第7,140,812号(Bryanら)に記載されたダイヤモンド治工具が含まれる。連続式注型硬化法が、当該技術分野で知られており、以下の特許に記載されている:米国特許第4,374,077号(Kerfeld)、同第4,576,850号(Martens)、同第5,175,030号(Luら)、同第5,271,968号(Coyleら)、同第5,558,740号(Bernardら)、及び同第5,995,690号(Kotzら)。次いで、得られた構造を従来の表面処理技術を用いて処理して、構造化された剥離ツールを作製することができる。例えば、表面処理としては、酸素プラズマ処理と、それに続くテトラメチルシラン(tetramethylsilane、TMS)プラズマ処理が挙げられる。次いで、例えば、架橋性樹脂を剥離ツールの処理表面上にコーティングし、硬化させることができる。次いで、剥離ツールを除去して第1の光学層125を生成することができ、第1の光学層125を第2の光学層145でコーティングして多層光学フィルム100を提供することができる。多層光学フィルム100a及び100bを、同様に提供することができる。多層光学フィルム100又は100a又は100bを作製するのに有用な追加プロセスとしては、米国特許出願公開第2016/0016338号(Radcliffeら)、同第2017/0131559号(Sitterら)、及び同第2017/0115498号(Sitterら)に記載されているようなものが挙げられる。他の実施形態では、第1の光学層125がポリマー基材上でキャスティング及び硬化され、次いで第2の光学層145が第1の光学層125上にコーティングされて、光学フィルム100が提供される。この場合、ポリマー基材は、多層光学フィルム100内の追加の層である。本明細書に記載の他の多層光学フィルムを同様に提供することができる。
他の実施形態では、第1の主表面178は、例えば、構造をフィルムの外側表面に機械加工することによって構造化され、第2の光学層145は、得られる機械加工された表面上にコーティングして多層光学フィルム100をもたらすことによって形成される。本明細書に記載の他の多層光学フィルムを同様に提供することができる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の光学層の両方のうちの1つは、架橋樹脂層である。架橋性又は硬化性樹脂は、液体状態で表面に堆積又はコーティングした後に、例えば、光化学線又は熱を加えることによって、コーティングが架橋樹脂層を形成するように硬化してもよい。硬化性樹脂のコーティングを硬化させるために使用される光化学線は、電子ビーム又は紫外(ultraviolet、UV)線でもよい。このようにして、コーティングされた樹脂を架橋させることで、複屈折性が低いか又は実質的に複屈折のない層を形成することができる。
第1及び第2の光学層のうちの一方若しくは両方、並びに/又は第3及び第4の光学層のうちの一方若しくは両方を形成するために使用することができる好適な硬化性樹脂としては、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate、PMMA)、脂肪族ウレタンジアクリレート(Sartomer Americas(Exton,PA)から入手可能なPhotomer 6210など)、エポキシアクリレート(Sartomer Americasからも入手可能なCN-120など)、及びフェノキシエチルアクリレート(Sigma-Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)から入手可能)などのUV硬化性アクリレートが挙げられる。好適な他の硬化性樹脂としては、MAPEI Americas(Deerfield Beach,FL)から入手可能なPrimer Mなどの湿気硬化樹脂が挙げられる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の光学層の両方のうちの一方、並びに/又は第3及び第4の光学層のうちの一方若しくは両方は、光学的に透明な接着剤層などの接着剤層である。光学的に透明な接着剤は、高い透過率及び低いヘイズを有する。例えば、いくつかの実施形態では、光学的に透明な接着剤層は、少なくとも95%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%の透過率、及び約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満のヘイズを有する。非接着性(例えば、架橋樹脂)層もまた、これらの範囲のいずれかにおける透過率及びヘイズを有して光学的に透明であってもよい。好適な接着剤は、感圧接着剤(pressure-sensitive adhesive、PSA)、ゴム系接着剤(例えば、ゴム、ウレタン)、及びシリコーン系接着剤であってもよい粘弾性又はエラストマ性接着剤を含む。粘弾性又はエラストマ性接着剤としては、室温では非粘着性であるが、温度上昇時に一時的に粘着性となり、基材に固着できる熱活性化接着剤も挙げられる。熱活性化接着剤は、活性化温度で活性化し、この温度を上回ると、PSAと同様の粘弾性特性を有する。粘弾性又はエラストマ性接着剤は、実質的に透明(transparent)で光学的に透明(clear)でもよい。本明細書の粘弾性又はエラストマ性接着剤のいずれかが、粘弾性の光学的に透明な接着剤でもよい。エラストマ性材料は、約20パーセント超、又は約50パーセント超、又は約100パーセント超の破断伸びを有してもよい。粘弾性又はエラストマ性接着剤層は、実質的に100パーセント固形の接着剤として直接適用されてもよく、又は溶剤型接着剤をコーティングし、溶剤を気化させることによって形成してもよい。粘弾性又はエラストマ性接着剤は、溶融し、溶融状態で適用された後に、冷却されて粘弾性又はエラストマ性接着剤層を形成する熱溶融型接着剤でもよい。
好適な接着剤としては、いずれも3M Company(St.Paul,MN)から入手可能な、エラストマ性のポリウレタン又はシリコーン接着剤、及び粘弾性の光学的に透明な接着剤CEF22、817x及び818xが挙げられる。他の有用な粘弾性又はエラストマ性接着剤としては、スチレンブロックコポリマー、(メタ)アクリルブロックコポリマー、ポリビニルエーテル、ポリオレフィン及びポリ(メタ)アクリレート系のPSAが挙げられる。
図9Aは、ゼロ次回折次数(980a)及び1次回折次数(983a)の強度がほぼ等しい第1の波長におけるゼロ次回折次数(980a)及び1次回折次数(983a)の強度を概略的に示す。この文脈において、ほぼ等しいとは、ゼロ次及び1次の回折次数の強度が互いの強度から5%以内にある(これら強度の最大値からこれら強度の最小値を引いたものは、これら強度の最大値の0.05倍以下である)ことを意味する。実質的に低い強度を有する、より高い回折次数987aも図示されている。図9Bは、異なる第2の波長における、対応する(例えば、同じ回折要素で生成された)ゼロ次(980b)及び1次(983b)の回折次数を概略的に表し、ゼロ次(980b)及び1次(983b)の回折次数の強度は大幅に異なっている(例えば、互いの強度から5%以内にない)。より高い回折次数987bも図示されている。図9A及び図9Bに図示する回折パターンは、例えば、1次元回折格子によって生成された回折パターンであってもよく、2次元回折格子によって生成された回折パターンを貫く断面であってもよい。
回折要素は、2次元回折格子を含んでもよい。例えば、多層光学フィルムは、隣接する光学層によって形成された回折格子を含み、光学層の間に2次元の回折格子界面が画定されていてもよい。回折格子界面は、互いに直交する第1の方向及び第2の方向に沿って延びていてもよい。図10は、サブ画素を回折させる回折格子によって生成された回折パターンの概略上面図である。互いに直交する第1の軸又は方向412及び第2の軸又は方向414が図示されている。第1の方向412及び第2の方向414は、例えば、モアレを低減させるために、ピクセル化ディスプレイの主軸に対して斜角をなしてもよい。回折格子は、各画素内の少なくとも1つのサブ画素をゼロ次回折次数480に、そして第1の方向及び第2の方向の各々に沿った複数の1次回折次数483に回折させる。いくつかの実施形態では、指定された波長において、ゼロ次及び1次の回折次数の強度は、互いの強度から5%以内にある。第1の回折格子又は第1の多層光学フィルムについては、指定された波長は波長λ1であり、第2の回折格子又は第2の多層光学フィルムについては、指定された波長は波長λ2である。
図10に図示する単一のゼロ次回折次数480及び4つの1次回折次数483が存在する。2次回折次数487も図示されている。直交方向に沿って延びる2次元回折格子によって生成される回折ピークを、2つの直交方向の各々における回折を特徴付ける一対の整数(q1,q2)によって表すことができる。この表現において、ゼロ次回折次数は(0,0)によって表すことができ、1次回折次数は、(±1,0)、(0,±1)によって表すことができる。1次回折次数(±1,0)は第1の方向412に沿っており、1次回折次数(0,±1)は第2の方向414に沿っている。
図11は、サブ画素を回折させる三角形格子(例えば、図8を参照)上に配置された要素(例えば、マイクロレンズ)によって生成された回折パターンの概略上面図である。ゼロ次回折次数880及び6つの1次回折次数883が図示されている。1次回折次数883のパターンは格子の対称性を反映している。
図10又は図11に図示されていない、より高い回折次数が存在し得る。ゼロ次及び1次の回折次数の相対強度は、所与の波長に対して、|n1-n2|H1(|n3-n4|H2についても同様に)に応じて変化する。典型的には、対象となる|n1-n2|H1の一部の範囲にわたって、ゼロ次回折次数の強度は、|n1-n2|H1の増加と共に減少し、1次回折次数の強度は、|n1-n2|H1の増加と共に増加し、それにより、所与の波長λに対して、|n1-n2|H1を適切に選択することによって、ゼロ次及び1次の回折次数の強度が互いの強度から5%以内にあるように回折格子を選択することができる。いくつかの実施形態では、ゼロ次及び1次の回折次数が、ある波長において等しい強度を有するように、|n1-n2|H1が選択される場合、強度は異なる波長では整合されないことになる。
図12は、画像を表示するための2次元的にピクセル化されたディスプレイ表面900の概略図である。ディスプレイ表面900は、複数の画素945を含む。画素945の各々は、典型的には、各画素945に所望の色を生成することを可能にする3個以上のサブ画素を含む。例えば、図示のサブ画素945a、945b及び945cは、青色、緑色及び赤色のサブ画素であってよく、出力レベルを調整可能として、所望の色及び所望の強度を提供し得る。いくつかの実施形態では、追加のサブ画素(例えば、黄色)が含まれていてもよい。画素及びサブ画素の構成は、図12に概略的に図示したものと同様であるか、又は異なる場合がある。例えば、当該技術分野で既知のように、三角形パターン、縞模様パターン、斜線パターン、又はペンタイル(PENTILE)マトリックスを使用することができる。例えば、サブ画素の赤色と緑色の対、及びサブ画素の緑色と青色の対を含むペンタイルマトリックスの場合、各画素は、赤色と緑色の対、及び緑色と青色の対を含み、それにより各画素は4つのサブ画素を含むと理解することができる。いくつかの実施形態では、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが使用され、サブ画素945a、945b及び945cは、ディスプレイ用の光源として使用される発光層を含む。いくつかの実施形態では、液晶ディスプレイ(LCD)が使用され、LCDディスプレイのバックライトの中に光入力を供給するために別個の光源が使用され、画素及びサブ画素はLCDパネルによって形成される。
図13は、ディスプレイ表面によって生成された発光スペクトルのプロットである。サブ画素945a、945b及び945cの色に対応する3つのピークが存在する。最短ピーク波長はλaで示され、最長ピーク波長はλcで示され、中間ピーク波長はλbで示される。OLEDディスプレイの場合、波長依存性は、例えば、ピクセル化された発光層によってもたらされ得る。LCDディスプレイの場合、波長依存性は、例えばカラーフィルタによって提供され得る。いくつかの実施形態では、λaは約400nm~約500nmの範囲にあり、λcは約580nm~700nmの範囲にあり、λbは、λaより大きくλcより小さい。いくつかの実施形態では、λaは約440nm~約480nmの範囲にあり、λbは約510nm~約550nmの範囲にあり、λcは約600nm~約640nmの範囲にある。
いくつかの実施形態では、第1の回折要素に対する第1の波長λ1(又は左回折要素に対する第1の波長)は、λcよりもλbに近く、第2の回折要素の第2の波長λ2(又は右回折要素に対する第1の波長)は、λbよりもλcに近い。λ1は、λb未満でも、ほぼλbに等しくても、又はλbよりも大きくてもよい。λ2は、λc未満でも、ほぼλcに等しくても、又はλcよりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、λ1は第1の原色波長(例えば、緑色)であり、λ2は異なる第2の原色波長(例えば、赤色)である。いくつかの実施形態では、λ1は、480nm~580nm、500nm~570nm、又は520nm~550nmの範囲にある。いくつかの実施形態では、λ2は、600nm~700nm、625nm~700nm、又は650nm~700nmの範囲にある。いくつかの実施形態では、25nm≦λ2-λ1≦250nm、又は50nm≦λ2-λ1≦200nmである。
図14Aは、ディスプレイシステム605の概略断面図である。ピクセル化されたディスプレイ表面(pixilated display surface)660を概略的に示す。ピクセル化されたディスプレイ表面は、例えば、ディスプレイ表面900に相当してもよい。ギャップによって分離された3つのサブ画素645a、645b、及び645cを有する画素が図示されている。より一般的には、ピクセル化されたディスプレイ表面660は、ギャップによって離隔された少なくとも2つのサブ画素を備える少なくとも1つの画素を含む。典型的には、ピクセル化された画像を提供するために、複数の画素が含まれる。
回折要素600は、ディスプレイ表面660に近接配置されている。ディスプレイシステム605は、回折要素600に隣接する光学システム430を含む。回折要素は、ディスプレイ表面660の各画素内の少なくとも1つのサブ画素を、ゼロ次回折サブ画素及び複数の1次回折サブ画素に回折させる。ディスプレイシステム605は、ゼロ次回折サブ画素を、対応する画像化されたギャップによって離隔された対応する画像化されたサブ画素として、画像表面662上に画像化させる。サブ画素645a、645b及び645cはそれぞれ、対応する画像化されたサブ画素647a、647b及び647cとして画像化される。サブ画素645aとサブ画素645bとの間のギャップは、画像化されたギャップ648aとして画像化され、サブ画素645bとサブ画素645cとの間のギャップは、画像化されたギャップ648bとして画像化される。
ディスプレイシステム605は、サブ画素及びギャップの、仮想画像又は実画像を提供するように構成されていてもよい。図示した実施形態では、画像化されたサブ画素及び画像化されたギャップは仮想画像である。画像表面662上に仮想画像を形成する光678が図14Aに図示されている。
図14Bは、1次回折光680を表すディスプレイシステム605の概略断面図である。ディスプレイシステム605は、1次回折された各サブ画素を、画像化された複製サブ画素(例えば、画像化された複製サブ画素649a及び649b)として画像表面662上に画像化するように構成されており、それにより、最隣接する画像化されたサブ画素が、画像化されたギャップ(例えば、画像化されたギャップ648a及び648b)によって分離され、少なくとも1つの画像化された複製サブ画素が、画像化されたギャップを少なくとも部分的に充填する(例えば、画像化された複製サブ画素649a及び649bが、それぞれ画像化されたギャップ648a及び648bを少なくとも部分的に充填する)。
画像化されたサブ画素647bと、最隣接する画像化されたサブ画素647aとの間の中心間距離d1を図14Aに示す。画像化されたサブ画素647bと、最隣接する画像化された複製サブ画素649bとの間の中心間距離d2を図14Bに示す。いくつかの実施形態では、画像化された各サブ画素に対して、画像化されたサブ画素と、最隣接する画像化された複製サブ画素との間の中心間距離d2は、画像化されたサブ画素と最隣接する画像化されたサブ画素との間の中心間距離d1の0.1~0.9倍の範囲、又は0.25~0.75倍の範囲にある。
図示した実施形態では、光学システム430は、第1の光学レンズ431及び第2の光学レンズ432を含む。他の実施形態では、光学システム430は、1つだけ光学レンズを含んでもよく、又は3つ以上の光学レンズを含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学システムは、米国特許第9,557,568号(Ouderkirkら)に記載されているように、折り返し光路を提供するように構成された構成要素を含む。
ヘッドマウントディスプレイは、第1の(例えば、左目用の)ディスプレイシステム605、及び第2の(例えば、右目用の)ディスプレイシステム605を含み、例えば、本明細書の他の場所で更に説明するように、少なくとも1つの波長に対して、回折要素が少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有するように、第1及び第2のディスプレイシステムの回折要素600は互いに異なっていてもよい。
「約、ほぼ(about)」などの用語は、それらが本明細書の記載に使用され記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。特徴部の大きさ、量、及び物理的特性を表す量に適用される「約、ほぼ(about)」の使用が、本明細書の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「約、ほぼ」は、指定された値から5パーセント以内にあること意味するものと理解されよう。指定された値の約として与えられる量は、正確に指定された値であり得る。例えば、本明細書に使用及び記載されている文脈において当業者にとって明らかではない場合には、約1の値を有する量とは、その量が0.95~1.05の値を有すること、及び、その値が1である場合もあることを意味する。
以下は、本明細書の例示的な実施形態の列挙である。
実施形態1は、
画像を表示するための、2次元的にピクセル化された隣接する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と、対応する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面に隣接配置された第1の回折要素及び第2の回折要素と、を含むヘッドマウントディスプレイである。第1の回折要素は、異なる第2の波長λ2ではなく、第1の波長λ1を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、第2の回折要素は、第1の波長λ1ではなく、第2の波長λ2を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されている。
実施形態2は、λ1が480nm~580nmの範囲にあり、λ2が600nm~700nmの範囲にある、実施形態1に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態3は、25nm≦λ2-λ1≦250nm又は50nm≦λ2-λ1≦200nmである、実施形態1に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態4は、第1の回折要素が第1の回折格子界面を含み、第2の回折要素が第2の回折格子界面を含み、第1の回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値がΔnであり、第1の回折格子界面が平均回折格子高さH1を有し、第2の回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値がΔnであり、第2の回折格子界面が平均回折格子高さH2を有し、第1の波長λ1において、Δn H1が0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にあり、第2の波長λ2において、Δn H2が0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にあり、Δn H2>Δn H1である、実施形態1~3のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態5は、120nm>Δn H2-Δn H1>10nmである、実施形態4に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態6は、第1の回折要素が、第2の波長λ2において第1の回折要素によって回折されたゼロ次の強度と1次回折次数のうちの少なくとも1つの強度とが、互いの強度から少なくとも10%だけ異なるように第2の波長λ2をゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、第2の回折要素が、第1の波長λ1において第2の回折要素によって回折されたゼロ次の強度と1次回折次数のうちの少なくとも1つの強度とが、互いの強度から少なくとも10%だけ異なるように第1の波長λ1をゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されている、実施形態1~5のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態7は、第1の回折要素が第1の形状の繰り返しパターンを含み、第2の回折要素が第2の形状の繰り返しパターンを含み、第1の形状及び第2の形状が異なる幾何学的形状を有する、実施形態1~6のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態8は、第1の回折要素が第1の複数のマイクロレンズを含み、第2の回折要素が第2の複数のマイクロレンズを含み、第1の複数のマイクロレンズ及び第2の複数のマイクロレンズが、マイクロレンズの高さ、マイクロレンズの曲率、隣接するマイクロレンズ間の中心間距離、隣接するマイクロレンズ間のギャップ、又はマイクロレンズの屈折率のうちの少なくとも1つによって互いに異なる、実施形態1~6のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態9は、
ピクセル化された第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と、
対応する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と実質的に同一の広がりを有する、重なり合わない第1の回折要素及び第2の回折要素と、を含むヘッドマウントディスプレイである。少なくとも1つの波長に対して、第1の回折要素及び第2の回折要素は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。
実施形態10は、少なくとも1つの回折特性が、ゼロ次及び1次の回折次数の相対強度を含む、実施形態9に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態11は、実施形態1~8のいずれか1つによって更に特徴付けられる、実施形態9に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態12は、
観察者の対応する左目及び右目に画像を表示するためのピクセル化された左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面と、対応する左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面と実質的に同一の広がりを有する左回折格子表面及び右回折格子表面と、を含むヘッドマウントディスプレイである。少なくとも1つの波長に対して、第1の回折格子表面及び第2の回折格子表面は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。
実施形態13は、少なくとも1つの回折特性が、ゼロ次及び1次の回折次数の相対強度を含む、実施形態12に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態14は、各回折格子表面が、第1の波長を互いの強度から10%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、左回折格子表面に対する第1の波長が、右回折格子表面に対する第1の波長とは少なくとも50nmだけ異なる、実施形態12に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態15は、左回折格子表面及び右回折格子表面のうちの一方の第1の波長が480nm~580nmの範囲にあり、左回折格子表面及び右回折格子表面のうちの他方の第1の波長が600nm~700nmの範囲にある、実施形態14に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態16は、左回折格子界面が左回折格子表面を含み、左回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値がΔnであり、左回折格子界面が平均回折格子高さH1を有し、右回折格子界面が右回折格子表面を含み、右回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値がΔnであり、右回折格子界面が平均回折格子高さH2を有し、左回折格子表面に対する第1の波長において、Δn H1が0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にあり、右回折格子表面に対する第1の波長において、Δn H2が0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にある、実施形態14に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態17は、右回折格子表面が、左回折格子表面に対する第1の波長を、互いの強度から少なくとも20%だけ異なる強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させ、左回折格子表面が、右回折格子表面に対する第1の波長を、互いの強度から少なくとも20%だけ異なる強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させる、実施形態14に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態18は、左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面の各々が複数の画素を含み、各画素が複数のサブ画素を含み、左回折格子表面及び右回折格子表面が対応する左ディスプレイ表面及び右ディスプレイ表面の各画素内の少なくとも1つのサブ画素を、ゼロ次回折サブ画素及び複数の1次回折サブ画素に回折させ、ヘッドマウントディスプレイが、各ゼロ次回折サブ画素を、画像化されたサブ画素として画像表面上に画像化し、各1次回折サブ画素を、画像化された複製サブ画素として画像表面上に画像化し、それにより、画像化された各サブ画素に対して、画像化されたサブ画素と、最隣接する画像化された複製サブ画素との間の中心間距離が、画像化されたサブ画素と最隣接する画像化されたサブ画素との間の中心間距離の0.1~0.9倍の範囲にあるように構成されている、実施形態12~17のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態19は、
画像を表示するための第1のディスプレイ表面と、
第1のディスプレイ表面に近接配置された、画像を表示するための第2のディスプレイ表面と、
第1のディスプレイ表面に隣接配置され、第1の光学層及び第2の光学層を含む第1の多層光学フィルムであって、第1の光学層及び第2の光学層は、それらの間に2次元の第1の回折格子界面を画定しており、第1の光学層及び第2の光学層は、対応する異なる第1の屈折率n1及び第2の屈折率n2を有し、第1の回折格子界面は回折格子高さh1を有し、基準波長λにおいて、第1の多層光学フィルムは、μ1である|n1-n2|h1の平均値、及びσ1である|n1-n2|h1の標準偏差を有する、第1の多層光学フィルムと、
第2のディスプレイ表面に隣接配置され、第3の光学層及び第4の光学層を含む第2の多層光学フィルムであって、第3の光学層及び第4の光学層は、それらの間に2次元の第2の回折格子界面を画定しており、第3の光学層及び第4の光学層は、対応する異なる第3の屈折率n3及び第4の屈折率n4を有し、第2の回折格子界面は回折格子高さh2を有し、基準波長λにおいて、第2の多層光学フィルムは、μ2である|n3-n4|h2の平均値、及びσ2である|n3-n4|h2の標準偏差を有する、第2の多層光学フィルムと、を含むヘッドマウントディスプレイである。|μ1-μ2|>σ1+σ2である。
実施形態20は、200nm>|μ1-μ2|>10nm、又は120nm>|μ1-μ2|>20nm、又は90nm>|μ1-μ2|>25nmである、実施形態19に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態21は、σ1<0.1μ1、及びσ2<0.1μ2である、実施形態19に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態22は、|μ1-μ2|>2(σ1+σ2)、又は|μ1-μ2|>4(σ1+σ2)、又は|μ1-μ2|>8(σ1+σ2)である、実施形態19に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態23は、第1の回折格子界面が、異なる第2の波長λ2ではなく、第1の波長λ1を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、第2の回折格子界面が、第1の波長λ1ではなく、第2の波長λ2を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されている、実施形態19に記載のヘッドマウントディスプレイである。
実施形態24は、
第1の回折要素と、
第1の光学システムであって、第1の回折要素は、第1の画像を受け取り、第1の画像を第1の光学システムに伝達するように配置され、第1の光学システムは、第1の画像を観察者に伝達するように構成されている、第1の光学システムと、
第1の回折要素に近接配置された第2の回折要素と、
第2の光学システムであって、第2の回折要素は、第2の画像を受け取り、第2の画像を第2の光学システムに伝達するように配置され、第2の光学システムは、第2の画像を観察者に伝達するように構成されている、第2の光学システムと、を含むヘッドセットである。少なくとも1つの波長に対して、第1の回折要素及び第2の回折要素は、少なくとも1つの異なる対応する回折特性を有する。
実施例1
2つの多層光学フィルムを以下のように調製した。ベースフィルムを、以下のように高精細(microreplication)によって作製した。24マイクロメートルのピッチ及び2.4マイクロメートルの回折格子高さを有する2次元正弦波を、例えば、国際出願公開第00/48037号(Campbellら)、並びに米国特許第7,350,442号(Ehnesら)及び同第7,328,638号(Gardinerら)に記載されているようなダイヤモンド旋削を使用して銅ツールに切削した。ツールを使用して、例えば米国特許第5,75,030号(Luら)及び同第5,183,597号(Lu)に記載されているような注型硬化法を使用して、3milのプライマー処理された(primed)ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上の紫外線硬化アクリレート層上に正弦波状の回折格子を高精細化(microreplicate)した。UV硬化アクリレート層は、532nmの波長において1.57の屈折率を有した。
3M Optically Clear Adhesive 8146(3M Company(St.Paul,MN)から入手可能)を、ベースフィルムのうちの1つの微細構造上に25マイクロメートルの厚さでコーティングし、次いで硬化させることにより、第1の多層光学フィルムを作製した。硬化された光学的に透明な接着剤の屈折率は、532nmの波長において1.47であった。
異なる光学的に透明な接着剤を、ベースフィルムのうちの別の1つの微細構造上に25マイクロメートルの厚さでコーティングし、次いで硬化させることにより、第2の多層光学フィルムを作製した。硬化された光学的に透明な接着剤の屈折率は、532nmの波長において1.45であった。
第1及び第2のフィルムを、Samsung Galaxy S(登録商標)6スマートフォンのカバーガラスに、各フィルムが電話機(phone)のディスプレイの約半分を覆うようにラミネート(laminate)した。次いで、この電話機を、Samsung Gear VRヘッドセット内に配置した。Samsung Gear VRを介して一度に1つの目で見た場合、第1の多層光学フィルムは、赤色サブ画素についてよりも緑色サブ画素について、ゼロ次及び1次の回折次数に対する強度がより良好に一致することが見出され、第2の多層光学フィルムは、緑色サブ画素についてよりも赤色サブ画素について、ゼロ次及び1次の回折次数に対する強度がより良好に一致することが見出された。比較のために、第1のフィルムのサンプルを、Samsung Galaxy S(登録商標)6スマートフォンのカバーガラスにラミネートして実質的に電話機のディスプレイの実質的に全てを覆い、第2のフィルムのサンプルを、Samsung Galaxy S(登録商標)6スマートフォンのカバーガラスにラミネートして実質的に電話機のディスプレイの実質的に全てを覆った。Samsung Gear VRヘッドセットを通して見た時、第1のフィルムを有する電話機は、赤色に対するスクリーンドア効果を実質的に低減させることなく赤色サブ画素に対して輝点を示した。Samsung Gear VRヘッドセットを通して見た時、第2のフィルムを有する電話機は、緑色のサブ画素に対してゼロ次回折次数の強度の低下を呈し、これにより緑色に対して不快な不均一性がもたらされ、青色のサブ画素に対して非常に低いゼロ次回折次数の強度を呈し、これにより青色に対して不均一性がもたらされ、青色のサブ画素に対して2次回折次数の増加を呈し、これにより青色に対する解像度の低下がもたらされた。第1及び第2のフィルムの両方を含む電話機を、Samsung Gear VRヘッドセットを通して見た時、知覚される解像度の損失なしに、赤色、緑色、及び青色のスクリーンドア効果の顕著な低減が知覚された。
実施例2
1次元回折格子界面をモデル化した。第1の回折格子界面は、0.1の屈折率コントラスト(|n1-n2|)、2.4マイクロメートルの回折格子高さ、及び24マイクロメートルのピッチを有した。第2の回折格子界面は、0.126の屈折率コントラスト(|n3-n4|)、2.4マイクロメートルの回折格子高さ、及び24マイクロメートルのピッチを有した。屈折率コントラストは、波長とは無関係であるとしてモデル化された。
535nm及び675nmの波長において第1の回折格子界面によって生成された様々な回折次数の相対強度を、それぞれ図15A及び図15Bに示す。535nmでは、(0度の回折角における)ゼロ次回折次数、及び(約±2.5度の回折角における)1次回折次数は、ほぼ等しい強度を有した一方で、より高い回折次数は、はるかに低い強度を有する。675nmでは、ゼロ次回折次数は、1次回折次数の約2倍の強度を有した。
535nm及び675nmの波長において第2の回折格子界面によって生成された様々な回折次数の相対強度を、それぞれ図16A及び図16Bに示す。675nmでは、(0度の回折角における)ゼロ次回折次数、及び(約±3度の回折角における)1次回折次数は、ほぼ等しい強度を有した一方で、より高い回折次数は、はるかに低い強度を有した。535nmでは、ゼロ次回折次数は、1次回折次数の約3分の1の強度を有した。
実施例3
図6に示すように、三角形格子上に配置されたマイクロレンズを含む2次元回折格子表面をモデル化した。回折パターンは、概して、高次回折ピークが相対的に低い強度を有して、図11に示すように見えた。ゼロ次及び1次の回折次数が、600nmの波長において、ほぼ等しいゼロ次及び第1の強度を有するように、回折格子の幾何学的形状及び屈折率コントラストを選択した。600nmでは、ゼロ次回折次数の回折効率(指定された回折次数に回折された入射エネルギーのパーセント)は7.6%であり、6つの1次回折次数の各々に対する回折効率は7.7%であった。6つの2次回折次数のピークは、それぞれ3.8%の回折効率を有し、より低い回折効率を有する、より高い回折次数も生成された。588nmでは、ゼロ次回折次数の回折効率は6.6%であり、6つの1次回折次数の各々に対する回折効率は7.5%であった。612nmでは、ゼロ次回折次数の回折効率は8.7%であり、6つの1次回折次数の各々に対する回折効率は7.8%であった。
前述の参照文献、特許、又は特許出願はいずれも一貫した方法でそれらの全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されよう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。

Claims (6)

  1. 画像を表示するための、2次元的にピクセル化された隣接する第1のディスプレイ表面及び第2のディスプレイ表面と、
    対応する前記第1のディスプレイ表面及び前記第2のディスプレイ表面に隣接配置された第1の回折要素及び第2の回折要素と、を備えるヘッドマウントディスプレイであって、
    前記第1の回折要素は、異なる第2の波長λ2ではなく、第1の波長λ1を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、前記第2の回折要素は、前記第1の波長λ1ではなく、前記第2の波長λ2を、互いの強度から5%以内の強度を有するゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており
    前記第1の回折要素は、前記第2の波長λ2において前記第1の回折要素によって回折された前記ゼロ次の強度と前記1次回折次数のうちの少なくとも1つの強度とが、互いの強度から少なくとも10%だけ異なるように前記第2の波長λ2をゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成されており、前記第2の回折要素は、前記第1の波長λ1において前記第2の回折要素によって回折された前記ゼロ次の強度と前記1次回折次数のうちの少なくとも1つの強度とが、互いの強度から少なくとも10%だけ異なるように前記第1の波長λ1をゼロ次及び1次の回折次数に回折させるように構成され、
    前記第1の波長λ1及び第2の波長λ2は、少なくとも50nmだけ異なる、
    ヘッドマウントディスプレイ。
  2. λ1は480nm~580nmの範囲にあり、λ2は600nm~700nmの範囲にある、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記第1の回折要素は第1の回折格子界面を備え、前記第2の回折要素は第2の回折格子界面を備え、前記第1の回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値がΔnであり、前記第1の回折格子界面は平均回折格子高さH1を有し、前記第2の回折格子界面にわたる平均屈折率の差の絶対値がΔnであり、前記第2の回折格子界面は平均回折格子高さH2を有し、前記第1の波長λ1において、Δn H1は0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にあり、前記第2の波長λ2において、Δn H2は0.2マイクロメートル~0.35マイクロメートルの範囲にあり、Δn H2>Δn H1である、請求項1又は2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 120nm>Δn H2-Δn H1>10nmである、請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 前記第1の回折要素は第1の形状の繰り返しパターンを備え、前記第2の回折要素は第2の形状の繰り返しパターンを備え、前記第1の形状及び前記第2の形状は異なる幾何学的形状を有する、請求項1~のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  6. 前記第1の回折要素は第1の複数のマイクロレンズを備え、前記第2の回折要素は第2の複数のマイクロレンズを備え、前記第1の複数のマイクロレンズ及び前記第2の複数のマイクロレンズは、前記マイクロレンズの高さ、前記マイクロレンズの曲率、隣接するマイクロレンズ間の中心間距離、隣接するマイクロレンズ間のギャップ、又は前記マイクロレンズの屈折率のうちの少なくとも1つによって互いに異なる、請求項1~のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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