JP7311171B2 - ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディスクセット、設備及び方法 - Google Patents

ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディスクセット、設備及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディスクセット、研削設
備及び研削方法に関し、ベアリング回動体の仕上げ加工の技術分野に属する。
ローラーベアリング(円筒状ローラーベアリング及び円錐形ローラーベアリング)は、さ
まざまな回転機械に幅広く使用されている。ローラーベアリングの重要な部品の1つであ
るベアリングローラー(円筒状ローラー及び円錐形ローラー)の転がり面の形状精度及び
寸法一致性がローラーベアリングの性能に大きな影響を与える。現在、公知のベアリング
ローラーの転がり面の加工プロセスの手順は、ブランク成形(旋削加工、冷間圧造又は圧
延)、粗加工(転がり面の可撓性研磨)、熱処理、半仕上げ加工(転がり面の剛性研磨)
、及び仕上げ加工である。公知のベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工の主なプロ
セスは超仕上げ加工である。
超仕上げ加工とは、細粒度油砥石を研磨材とし、油砥石でワークピースの加工表面に低押
圧力を印加してワークピースの加工表面に沿って高速度・微振幅の往復振動及び低速送り
運動を行うことで、微量の切削を行う仕上げ加工方法である。
現在、円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工には、センターレススルー超仕上げ加工方
法を使用するのが一般的である。その設備の加工部分は、異なる方向へ傾斜して配置され
た一対の超仕上げガイドロールと油砥石を装着した1つ(又は1組)の超仕上げヘッドと
からなり、円筒状ローラーはガイドロールにより支持・駆動され、回転運動をしながら、
円筒状ローラーの転がり面の面分割線に合わせた軌跡に沿って低速送り運動を行い、超仕
上げヘッドが低押圧力で油砥石を円筒状ローラーの転がり面に押し付け、油砥石が円筒状
ローラーの転がり面の面分割線に沿って高速度・微振幅の往復振動を行い、円筒状ローラ
ーの転がり面に対して仕上げ加工を施す。センターレススルー超仕上げ加工では、同一バ
ッチの円筒状ローラーが加工領域を貫通して油砥石で超仕上げ加工を施される。
さらに、センターレス切込み超仕上げ加工方法もあり、この超仕上げ加工方法では、設備
の加工部分は平行に配置された一対の超仕上げガイドロールと油砥石を装着した1つ(又
は1組)の超仕上げヘッドとからなり、円筒状ローラーは、ガイドロールにより支持・駆
動され、回転運動を行い、超仕上げヘッドが低押圧力で油砥石を円筒状ローラーの転がり
面に押し付け、油砥石が円筒状ローラーの転がり面の面分割線に合わせた軌跡に沿って低
速送り運動及び高速度・微振幅の往復振動を行い、円筒状ローラーの転がり面に対して仕
上げ加工を施す。センターレス切込み超仕上げ加工では、同一バッチの円筒状ローラーが
1つずつ加工領域に入って油砥石で超仕上げ加工を施される。
上記の2つの円筒状ローラーの転がり面の超仕上げ加工方法には、下記2つの技術的欠陥
が存在する。1つは、加工における油砥石及びガイドロールの摩損状態の経時的な変化が
円筒状ローラーの転がり面の形状精度及び寸法精度の向上に不利であることであり、もう
1つは、超仕上げ加工設備が同一時刻に1つ(又は少数)の円筒状ローラーだけを加工し
、被加工円筒状ローラーの転がり面の材料の除去量がほぼ同一バッチの円筒状ローラーの
転がり面の直径の差異による影響を受けないため、超仕上げ加工設備で円筒状ローラーの
転がり面を加工すると、被加工円筒状ローラーの転がり面の直径のばらつきを改善するこ
とが困難である。上記の2つの技術的欠陥により、被加工円筒状ローラーの転がり面の形
状精度及び寸法一致性の向上が制限されてしまう。
現在、円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工に係る装置(設備)及び方法は、また、以
下のものがある。
公開番号CN102476350Aの中国特許公報には、円筒状ローラーの外径センター
レス研削加工装置が開示されており、この外径センターレス研削加工装置は、大径と小径
を有する2つの鋳鉄研削ロールを有し、研削ロール間に間隔を有し、間隔の上方には給料
槽が取り付けられ、給料槽の上方には上押圧板が設けられ、上押圧板の上方には圧力ハン
マーが増設され、上押圧板とローラーとの接触面が円弧形である。2つの研削ロールの線
速度が異なることにより、円筒状ローラーと研削ロールが相対摺動する。小研削ロールの
垂直及び水平方向での角度を調整することによって、ローラーが軸線方向に沿って送られ
るように駆動される。研削ロールは、円筒状ローラーを駆動しながら、ローラーの表面を
研削加工する。
公開番号CN204736036Uの中国特許公報には、精密円筒状ローラーの外円面研
削用の加工装置が開示されている。加工装置は、エアシリンダ、支持フレーム、研磨材底
板、研磨材、駆動ロール及びベースを含み、2つの駆動ロールが加工装置の対称中心の平
面と平行であり、一方の駆動ロールの左端が鉛直面内で上方へ反って水平面と1~5°を
なし、他方の駆動ロールの右端が鉛直面内で下方へ反って水平面と1~5°をなし、2つ
の駆動ロールの表面には、摩擦係数を増大するための制振コーティングが塗布されている
。研磨材は研磨材底板に固定され、エアシリンダを介して加工圧力を印加され、エアシリ
ンダは支持フレームに取り付けられ、支持フレーム及び駆動ロールはベースに取り付けら
れる。加工する際に、円筒状ローラーが駆動ロールの一端にセットされ、円筒状ローラー
が2つの駆動ロールによる接線力で中心軸周りに回転し、発生させる軸方向力により円筒
状ローラーが中心軸を貫通して送られ、研磨材がローラーの円柱面を加工することを特徴
とする。
上記の2つの装置のいずれも、2つの駆動ロールで円筒状ローラーを支持して前進駆動し
、円筒状ローラーの前進方向の垂直上方には、円筒状ローラーの円柱面を加工する研磨材
が設けられ、加工する際に、すべての円筒状ローラーが加工領域を順次通過する。このよ
うな装置は、超仕上げ加工設備と同様に、上記の2つの技術的欠陥を抱えている。
公開番号CN104608046Aの中国特許公報には、ベアリングの円筒状ローラーの
円柱面の超仕上げ加工方法であって、円柱部品外円用の二重平面式超仕上げ加工設備を用
いて、加工対象円筒状ローラーを研削し、使用される円柱部品外円用の二重平面式超仕上
げ加工設備は、上研削ディスク、下研削ディスク、アウターリングギヤ、偏心輪及び保持
フレームを含み、上研削ディスク、下研削ディスク、アウターリングギヤ及び偏心輪の回
転軸がすべて同心に配置され、それぞれ独立して駆動され、ディスク形保持フレームの表
面には、放射状に分布している複数のワークピース挟持孔が開けられ、保持フレームの回
転軸と偏心輪の中心が同心に設置されるが、保持フレームの中心と偏心輪の軸心とにはオ
フセットが存在し、保持フレームは、アウターリングギヤのギヤと嵌合し、アウターリン
グギヤ及び偏心輪の両方により駆動されることを特徴とする超仕上げ加工方法が開示され
ている。研削する際に、円筒状ローラーを保持フレームの孔に置き、上研削ディスクに押
し下げ力を印加し、ワークピースは上研削ディスクと下研削ディスクとの間に位置し、上
下研削ディスクと接触し、上研削ディスク、下研削ディスク、アウターリングギヤ及び偏
心輪は回転駆動され、ワークピースは上下研削ディスクの駆動により回動運動を行いなが
ら、保持フレームの駆動により上研削ディスク及び下研削ディスクの周りにサイクロイド
運動を行う。
公開番号CN103522166Aの中国特許公報には、加工装置が上研削ディスク、保
持フレーム及び下研削ディスクを含むことを特徴とする上部ディスクへの偏心加圧に基づ
く円柱形部品外円加工方法が開示されている。上研削ディスクは下研削ディスクの上方に
位置し、保持フレームは上研削ディスクと下研削ディスクとの間に位置し、保持フレーム
の回転軸と下研削ディスクの回転軸が同軸に設置され、上研削ディスクの回転軸と保持フ
レームの回転軸とには所定のオフセットが存在する。加工する際に、負荷装置は上研削デ
ィスクを介して円柱形部品に偏心作用し、上研削ディスクと下研削ディスクとの平面と研
磨剤との組み合わせにより円柱形部品の外円を加工する。
公開番号CN105798765Aの中国特許公報には、円筒状ローラー用の4平面往復
式研削方法及び装置が開示されており、この装置は、フレーム内には動力源により回動駆
動される取り付け枠が設けられ、取り付け枠の周方向の外壁には、円筒状ローラーを取り
付けるための複数の取り付け槽が設けられ、フレームにおいて取り付け枠に対応して円筒
状ローラーと隙間嵌めする研削板が設けられることを特徴とする。使用する際に、円筒状
ローラーを取り付け枠に取り付け、取り付け枠を回動させることで研削板における複数の
円筒状ローラーを同時に研削する。
上記の3つの装置(設備)はすべて複数の円柱形部品を同時に加工することができ、大径
の円柱形部品の場合は、円柱面材料の除去量が大きく、寸法一致性の向上に有利である。
しかし、この加工装置(設備)の密閉特性のため、このような装置(設備)には、量産能
力がない。
公開番号CN104493689A及びCN104493684Aの中国特許公報には、
円柱形部品用の直線状溝付きダブルディスク式研削ディスク、研削設備及び研削方法が開
示されており、前記設備は、ワークピースプッシュ装置、ワークピース搬送装置及び研削
ディスク装置を含む。前記研削ディスク装置は、第1、第2研削ディスクを含み、2つの
研削ディスクが相対回動し、第1研削ディスクの作動面が平面であり、第2研削ディスク
と第1研削ディスクとの対向面には1組の放射状の直線状溝が設けられ、直線状溝の両側
面が第2研削ディスクの作業面となり、第2研削ディスクの作業面の横断面輪郭が円弧形
又はV字形又は円弧付きV字形を呈し、前記加工対象ワークピースと直線状溝の接触点又
は接触円弧の中点での法平面と前記直線状溝の基準面との夾角の値の範囲が30~60°
であり、第2研削ディスクの中心に近い前記直線状溝の一端がプッシュ口となり、前記直
線状溝の他端が排出口となり、前記ワークピースプッシュ装置は第2研削ディスクの中心
貫通孔内に設置され、本体及び本体に取り付けられた複数の材料プッシュ手段及び貯蔵槽
を含む。
該設備を用いて円筒状ローラーの円柱面を研削する際に、一方では、円筒状ローラーが研
削ディスクの内外でサイクルすることができ、このため、量産能力を備え、他方では、研
削加工分野では、該設備は大量の円筒状ローラーを同時に比較して加工することができ、
このように、大径円筒状ローラーの円柱面の材料を大きく除去し、円筒状ローラーの円柱
面の寸法一致性の向上に有利である。
しかし、従来の直線状溝付きダブルディスク式研削ディスクでは、第2研削ディスクの中
心貫通孔の直径による制約のため、第2研削ディスクに設置され得る直線状溝の数が少な
い。改良形態は以下のとおりである。第1研削ディスクの作業面が円錐面とされ、第2研
削ディスクと第1研削ディスク作業面(円錐面)との対向面には1組の放射状の直線状溝
が設けられる。一方では、第2研削ディスクの外径及び直線状溝の長さが一定である条件
では、第1研削ディスク円錐面の円錐頂角を調整することで中心貫通孔の直径を増大する
ことにより、第2研削ディスクでの直線状溝の数を増やす。第2研削ディスクでの直線状
溝の数の増加に伴い、研削加工に付され得る円筒状ローラーの数が増え、このように、円
筒状ローラーの円柱面の研削加工の効率及び寸法一致性の向上に有利である。他方では、
平面研削ディスクに比べて、円錐面研削ディスクは、セルフセンタリングのメリットを有
し、円筒状ローラーの円柱面の寸法一致性の向上に有利となる。
さらに、従来の直線状溝付きダブルディスク式研削ディスクを用いて円筒状ローラーを研
削する際に、ワークピースプッシュ装置は、被加工円筒状ローラーが直線状溝の軸方向に
送られることを維持するために被加工円筒状ローラーに軸方向推力を持続的に印加する必
要があり、ワークピースプッシュ装置の軸方向のプッシュ能力については高く要求される
。改良形態は以下のとおりである。第1研削ディスクの平面型作業面が螺旋溝型作業面に
設置され、ワークピースプッシュ装置は被加工円筒状ローラーを直線状溝と螺旋溝との交
差箇所にプッシュするだけでよく、それ以降の被加工円筒状ローラーの軸方向送りが螺旋
溝作業面による螺旋プッシュにより行われる。
また、実際の研削加工では、「加工対象ワークが研削加工中に自己旋回できる条件、研削
加工の圧力及び研削潤滑条件で、第1研削ディスクの作業面材料と加工対象ワークの材料
との間の摩擦係数が第2研削ディスクの作業面材料と加工対象ワークの材料との間の摩擦
係数よりも大きい」ことの実現は困難であり、このようなシステムの条件を満たすととも
に、良好な研削性能を備えた第1研削ディスクと第2研削ディスクの作業面材料の組み合
わせの選択が困難である。
現在、円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工には、センターレススルー超仕上げ加工方
法が使用されるのが一般的である。その設備の加工部分は、螺旋レース付きの一対の超仕
上げ螺旋ガイドロールと油砥石を装着した1つ(又は1組)の超仕上げヘッドとからなり
、円錐形ローラーはガイドロールにより支持・駆動され、回転運動をしながら、円錐形ロ
ーラーの転がり面の面分割線に合わせた軌跡に沿って低速送り運動を行い、超仕上げヘッ
ドが低押圧力で油砥石を円錐形ローラーの転がり面に押し付け、油砥石が円錐形ローラー
の転がり面の面分割線に沿って高速度・微振幅の往復振動を行い、円錐形ローラーの転が
り面に対して仕上げ加工を施す。センターレススルー超仕上げ加工では、同一バッチの円
錐形ローラーが加工領域を順次通過して油砥石で超仕上げ加工を施される。
さらに、センターレス切込み超仕上げ加工方法もあり、この超仕上げ加工方法では、設備
の加工部分は平行に設置された一対の超仕上げガイドロールと油砥石を装着した1つ(又
は1組)の超仕上げヘッドとからなり、円錐形ローラーは、ガイドロールにより支持・駆
動され、回転運動を行い、超仕上げヘッドが低押圧力で油砥石を円錐形ローラーの転がり
面に押し付け、油砥石が円錐形ローラーの転がり面の面分割線に合わせた軌跡に従って低
速送り運動及び高速度・微振幅の往復振動を行い、円錐形ローラーの転がり面実に対して
仕上げ加工を施す。センターレス切込み超仕上げ加工では、同一バッチの円錐形ローラー
が1つずつ加工領域に入って油砥石で超仕上げ加工を施される。
上記の2つの円錐形ローラーの転がり面の超仕上げ加工方法には、下記2つの技術的缺陷
が存在する。1つは、加工における油砥石及びガイドロールの摩損状態の経時的な変化が
円錐形ローラーの転がり面の形状精度及び寸法精度の向上に不利であることであり、もう
1つは、超仕上げ加工設備が同一時刻に1つ(又は少数)の円錐形ローラーだけを加工し
、被加工円錐形ローラーの転がり面の材料の除去量がほぼ同一バッチの円錐形ローラーの
転がり面の直径の差異による影響を受けないため、超仕上げ加工設備で円錐形ローラーの
転がり面を加工すると、被加工円錐形ローラーの転がり面の直径のばらつきを改善するこ
とが困難である。上記の2つの技術的欠陥により、被加工円錐形ローラーの転がり面の形
状精度及び寸法一致性の向上が制限されてしまう。
公開番号CN1863642Aの中国特許公報には、円錐形ローラーの加工方法が開示さ
れており、前記円錐形ローラーについてバレル研磨又はドラム研磨の方法でローラー表面
が仕上げ加工されることを特徴とする。加工中にローラーの表面材料の除去に不正確性が
あり、該方法はローラーの寸法精度及び直径のばらつきを改善できない。
従来技術に存在する問題に対して、本発明は、ベアリングローラーの転がり面を仕上げ加
工するための研削ディスクセット、研削設備及び研削方法を提供し、本発明の研削ディス
クセットが取り付けられた研削設備は、ベアリングローラー(円筒状ローラー及び円錐形
ローラー)の転がり面を多く加工する仕上げ加工能力を有し、ベアリングローラーの転が
り面の高所では多くの材料を除去し、低所では材料を少量で除去し、また、大径ベアリン
グローラーでは転がり面の材料を多く除去し、小直ベアリングローラーでは転がり面の材
料を少量で除去することができ、それによって、円筒状ローラー及び円錐形ローラーの転
がり面の形状精度及び寸法一致性を向上させ、円筒状ローラー及び円錐形ローラーの転が
り面の加工効率を向上させ、加工コストを削減させることができる。
上記技術的課題を解決するために、本発明に係るベアリングローラーの転がり面の仕上げ
加工用の研削ディスクセットは、同軸となる一対の第1研削ディスクと第2研削ディスク
を含み、第1研削ディスク正面と第2研削ディスク正面が対向配置され、
前記第1研削ディスク正面は、放射状に分布している1組の直線溝と隣り合う直線溝を接
続する過渡面を含み、前記第2研削ディスク正面は1本又は複数本の螺旋溝と隣り合う螺
旋溝を接続する過渡面を含み、
研削加工の際に、前記第2研削ディスクの螺旋溝と前記第1研削ディスクとの直線溝の各
接合部に対応し、前記第1研削ディスクの直線溝において前記直線溝に沿って円筒状ロー
ラー又は円錐形ローラーである被加工ベアリングローラーが分布しており、各接合部に対
応し、前記第1研削ディスクの直線溝作業面と第2研削ディスクの螺旋溝作業面により囲
まれた領域が研削加工領域となり、被加工ベアリングローラーの転がり面が前記直線溝作
業面及び螺旋溝作業面のそれぞれと接触し、前記螺旋溝作業面による摩擦駆動及び押圧の
作用により、被加工ベアリングローラーは自体の軸線周りに回転しながら前記直線溝に沿
って並進運動し、被加工ベアリングローラーの転がり面と前記直線溝作業面が相対摺動し
て、被加工ベアリングローラーの転がり面が研削加工される。
さらに、本発明に係る研削ディスクセットでは、前記直線溝作業面が直線溝走査面に位置
し、前記直線溝走査面が等断面走査面であり、前記直線溝走査面の走査経路が直線であり
、前記直線溝走査面の母線が直線溝軸直角断面内に位置し、前記走査経路が直線溝ベース
ラインであり、すべての前記直線溝ベースラインが同一の直円錐面に分布しており、前記
直円錐面が第1研削ディスク基面であり、前記第1研削ディスク基面の軸線が第1研削デ
ィスク軸線であり、前記第1研削ディスク基面の円錐頂角が2αであり、
円筒状ローラーの場合、前記直線溝軸直角断面において、前記直線溝走査面の軸直角断面
輪郭が前記被加工円筒状ローラーの転がり面の曲率半径に等しい曲率半径を有する円弧で
あり、前記直線溝ベースラインは前記軸直角断面輪郭の曲率中心を通り、第1研削ディス
ク含軸断面内に位置し、前記直線溝ベースラインを含む第1研削ディスク含軸断面が直線
溝作業面の中心平面であり、研削加工の際に、被加工円筒状ローラーの軸線が前記直線溝
作業面の中心平面内に位置し、被加工円筒状ローラーの転がり面が前記直線溝作業面と面
接触し、被加工円筒状ローラーの軸線が前記直線溝ベースラインと重なり、
円錐形ローラーの場合、前記直線溝軸直角断面において、前記直線溝走査面の軸直角断面
輪郭が2本の対称線分であり、前記2本の線分のなす夾角が2θであり、前記直線溝作業
面の中心平面が前記直線溝走査面の軸直角断面輪郭対称線と前記直線溝ベースラインを含
める平面であり、前記直線溝ベースラインが第1研削ディスク含軸断面内に位置し、前記
直線溝作業面の中心平面が前記直線溝ベースラインを含める前記第1研削ディスク含軸断
面と重なり、研削加工の際に、被加工円錐形ローラーの軸線が前記直線溝作業面の中心平
面内に位置し、前記被加工円錐形ローラーの転がり面が前記直線溝作業面の両対称側面の
それぞれと線接触し、前記直線溝ベースラインが被加工円錐形ローラーの転がり面の軸線
上のマッピングの中点を通り、前記被加工円錐形ローラーの半円錐角がφであり、前記被
加工円錐形ローラーの軸線と前記直線溝ベースラインの夾角がγであると、sinφ=s
inγsinθであり、
前記螺旋溝作業面は、第1作業面と第2作業面を含み、
円筒状ローラーの研削加工の際に、前記第1研削ディスクの直線溝作業面による制約で、
被加工円筒状ローラーの転がり面が前記第1作業面と線接触し、被加工円筒状ローラーの
端面フィレットが前記第2作業面と線接触又は点接触し、円錐形ローラーの研削加工の際
に、前記第1研削ディスクの直線溝作業面による制約で、被加工円錐形ローラーの転がり
面が前記第1作業面と線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面又は大径端フ
ィレット又は小径端フィレットが前記第2作業面と線接触し、
前記第1作業面及び第2作業面が、それぞれ第1走査面及び第2走査面に位置し、前記第
1走査面及び第2走査面のいずれも等断面走査面であり、前記第1走査面及び第2走査面
のいずれも前記被加工ベアリングローラーの転がり面のその軸線上のマッピング(CD)
の中点(Q)を通り、直円錐面の直円錐螺線に分布しており、前記直円錐螺線が螺旋溝ベ
ースラインであり、前記直円錐面が第2研削ディスク基面であり、前記第2研削ディスク
基面の軸線が第2研削ディスク軸線であり、
円筒状ローラーの場合、前記螺旋溝ベースラインが直円錐等角螺線又は直円錐非等角螺線
であり、円錐形ローラーの場合、前記螺旋溝ベースラインが直円錐等角螺線であり、
前記第1走査面及び第2走査面の母線のいずれも第2研削ディスク含軸断面内に位置し、
前記第2研削ディスク基面の円錐頂角が2βであり、
前記第1研削ディスク基面の円錐頂角と第2研削ディスク基面の円錐頂角が、関係:2α
+2β=360°を満たし、
2α=2β=180°のとき、前記第1研削ディスク軸線が前記第1研削ディスク基面に
垂直であり、前記第2研削ディスク軸線が前記第2研削ディスク基面に垂直であり、前記
直線溝ベースラインが前記第1研削ディスク含軸断面内に位置することに加えて、前記直
線溝ベースラインが前記第1研削ディスク含軸断面外である場合もあり、前記直線溝ベー
スラインが前記第1研削ディスク含軸断面外である場合、前記直線溝作業面の中心平面が
前記第1研削ディスク軸線に平行である。
本発明に係る研削ディスクセットでは、円錐形ローラーの場合、被加工円錐形ローラーの
転がり面について凸度が設定されている場合、それに合わせた直線溝作業面が所在する直
線溝走査面の軸直角断面輪郭に対して前記転がり面の凸度曲線に応じた修整を行う。
後では説明の便宜上、磁性構造無しの上記研削ディスクセットを非磁性研削ディスクセッ
トと記載する。
さらに、本発明における前記研削ディスクセットは強磁性材質のベアリングローラーの加
工に用いられ、ここで、第2研削ディスク基体が透磁材料で製造されてもよく、前記第2
研削ディスク基体の内部には環状磁性構造が嵌着されており、前記第2研削ディスク正面
には1組のリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料が嵌め込まれており、前記第2
研削ディスク基体の透磁材料と嵌め込まれているリングリボン状又は螺旋リボン状の非透
磁材料が、前記第2研削ディスク正面において緊密に連結され、共同で前記第2研削ディ
スク正面を構成する。
同様に、後では説明の便宜上、内部に環状磁性構造が嵌着された上記研削ディスクセット
を磁性研削ディスクセットと記載する。
本発明は、ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備であって、
本体、ローラーサイクルシステム、及び上記の非磁性研削ディスクセットを含み、
前記本体は、ベース、ピラー、ビーム、スライドテーブル、上部トレイ、下部トレイ、軸
方向負荷装置及び主軸装置を含み、
前記ベース、ピラー及びビームは前記本体のフレームを構成し、
前記研削ディスクセットの第1研削ディスクは前記下部トレイに接続され、前記研削ディ
スクセットの第2研削ディスクは前記上部トレイに接続され、前記スライドテーブルは前
記軸方向負荷装置を介して前記ビームに接続され、前記ピラーは案内部材として前記第2
研削ディスク軸線に沿う前記スライドテーブルの直線運動を案内することもでき、前記ス
ライドテーブルは、前記軸方向負荷装置により駆動されて、前記ピラー又は他の案内部材
による制約で、前記第2研削ディスク軸線に沿って直線運動し、
前記主軸装置は、前記第1研削ディスク又は第2研削ディスクをその軸線周りに回転駆動
し、
前記ローラーサイクルシステムは、前記研削ディスクセットの外部に位置し、ローラー収
集装置、ローラー搬送システム、ローラー整理手段、及びローラー搬入手段を含み、
前記ローラー収集装置は前記第1研削ディスクの各直線溝出口に設けられ、前記各直線溝
出口を介して前記直線溝作業面と螺旋溝作業面により囲まれた研削加工領域から取り出さ
れた被加工ベアリングローラーを収集し、
前記ローラー搬送システムは、被加工ベアリングローラーを前記ローラー収集装置から前
記ローラー搬入手段に搬送し、
前記ローラー整理手段は前記ローラー搬入手段の前端に設けられ、
円筒状ローラーの場合、前記ローラー整理手段は、被加工円筒状ローラーの軸線を前記ロ
ーラー搬入手段により要求される方向に調整し、円錐形ローラーの場合、前記ローラー整
理手段は被加工円錐形ローラーの軸線を前記ローラー搬入手段により要求される方向に調
整し、被加工円錐形ローラーの小径端の向きをこの小径端が入るべき第2研削ディスク螺
旋溝の螺旋溝作業面が所在する螺旋溝走査面の含軸断面輪郭に合わせた向きに調整し、
研削加工の際に、前記研削ディスクセットの回転には、前記第1研削ディスクがその軸線
周りに回転し、前記第2研削ディスクが回転しない第1方式と、前記第1研削ディスクが
回転せず、前記第2研削ディスクがその軸線周りに回転する第2方式とが存在し、
前記本体には、前記研削ディスクセットが第1方式で回転するための本体構成1と、前記
研削ディスクセットが第2方式で回転するための本体構成2と、前記研削ディスクセット
が第1方式で回転することにも、前記研削ディスクセットが第2方式で回転することにも
適した本体構成3との3つの構成が存在し、
本体構成1では、
前記主軸装置は前記ベースに取り付けられ、前記主軸装置に接続された前記下部トレイを
介して前記第1研削ディスクをその軸線周りに回転駆動し、前記上部トレイは前記スライ
ドテーブルに接続され、
研削加工の際に、前記第1研削ディスクはその軸線周りに回転し、前記スライドテーブル
は、前記ピラー又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブルに接続された上部
トレイ、及び前記上部トレイに接続された第2研削ディスクとともに前記第2研削ディス
ク軸線に沿って前記第1研削ディスクに接近するとともに、前記第1研削ディスクの各直
線溝に分布している被加工ベアリングローラーへ作業圧力を印加し、
前記ローラー搬入手段はそれぞれ前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口に取り付けられ、
前記第1研削ディスクのいずれかの直線溝入口が前記螺旋溝入口と接合するときに、1つ
の被加工ベアリングローラーを前記直線溝入口に押し込み、
本体構成2では、
前記主軸装置は前記スライドテーブルに取り付けられ、前記主軸装置に接続された前記上
部トレイを介して前記第2研削ディスクをその軸線周りに回転駆動し、前記下部トレイは
前記ベースに取り付けられ、
研削加工の際に、前記第2研削ディスクはその軸線周りに回転し、前記スライドテーブル
は、前記ピラー又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブルにおける主軸装置
、前記主軸装置に連結された上部トレイ、及び前記上部トレイに連結された第2研削ディ
スクとともに前記第2研削ディスク軸線に沿って前記第1研削ディスクに接近するととも
に、前記第1研削ディスクの各直線溝に分布している被加工ベアリングローラーへ作業圧
力を印加し、
前記ローラー搬入手段はそれぞれ前記第1研削ディスクの各直線溝入口に取り付けられ、
前記第2研削ディスクのいずれかの螺旋溝入口が前記直線溝入口と接合するときに、1つ
の被加工ベアリングローラーを前記直線溝入口に押し込み、
本体構成3では、
2つの主軸装置が設けられ、一方の主軸装置は前記ベースに取り付けられ、この主軸装置
に接続された前記下部トレイを介して前記第1研削ディスクをその軸線周りに回転駆動し
、他方の主軸装置は前記スライドテーブルに取り付けられ、この主軸装置に接続された前
記上部トレイを介して前記第2研削ディスクをその軸線周りに回転駆動し、前記2つの主
軸装置ともにロック手段が設けられ、同一時点に前記第1研削ディスク及び第2研削ディ
スクのうちの一方だけの回転が許可され、他方の研削ディスクが周方向ロックの状態にあ
り、
研削設備の研削ディスクセットが第1方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研削
ディスクと第2研削ディスクとの相対運動が前記本体構成1と同じであり、前記ローラー
搬入手段の取り付け位置及び作用が前記本体構成1と同じであり、
研削設備の研削ディスクセットが第2方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研削
ディスクと第2研削ディスクとの相対運動が前記本体構成2と同じであり、前記ローラー
搬入手段の取り付け位置及び作用が前記本体構成2と同じである、ベアリングローラーの
転がり面の仕上げ加工用の研削設備をさらに提案している。
さらに、本発明に係るベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備は、強磁
性材質のベアリングローラーの加工に用いられ、研削ディスクセットは前述の磁性研削デ
ィスクセットを用い、
この研削設備のローラーサイクルシステムは、ローラーサイクルパスの前記ローラー搬送
システム内又はローラー搬送システムの前に設置されて、前記第2研削ディスク基体の内
部の環状磁性構造の磁場で磁化された強磁性材質の被加工ベアリングローラーを消磁する
ためのローラー脱磁装置をさらに含む。
本発明はまた、研削ディスクセットが非磁性研削ディスクセットである本発明に記載の研
削設備を用い、
第2研削ディスクはその軸線に沿って、第1研削ディスクの直線溝作業面と第2研削ディ
スクの螺旋溝作業面により囲まれた各研削加工領域のスペースが1つの被加工ベアリング
ローラーだけを収容するようになるまで、第1研削ディスクに接近するステップ1と、
研削ディスクセットの第1回転方式に対応し、第1研削ディスクがその軸線周りに第2研
削ディスクに対して1~10rpmの低速で回転し、研削ディスクセットの第2回転方式
に対応し、第2研削ディスクがその軸線周りに第1研削ディスクに対して1~10rpm
の低速で回転するステップ2と、
ローラー搬送システム、ローラー整理手段及びローラー搬入手段を起動させ、第1研削デ
ィスクと第2研削ディスクとの相対回転速度とマッチングするようにローラー搬入手段の
搬入速度を調整し、ローラー搬入手段の搬入速度とマッチングするようにローラー搬送シ
ステムの搬送速度とローラー整理手段との整理速度を調整し、それによって、被加工ベア
リングローラーが第1研削ディスクと第2研削ディスクとの間で直線溝ベースラインの直
線に沿って送られること、ローラーサイクルシステムによる収集、搬送、整理、搬入のサ
イクルを確立するステップ3と、
第1研削ディスクと第2研削ディスクとの相対回転速度を5~60rpmの相対作動回転
速度に調整し、第1研削ディスクと第2研削ディスクとの相対作動の回転速度とマッチン
グするようにローラー搬入手段の搬入速度を作動搬入速度に調整し、上記ローラーサイク
ルシステムのローラー収集装置、ローラー搬送システム、ローラー整理手段及びローラー
搬入手段のそれぞれでの被加工ベアリングローラーの残量がマッチングし、サイクルが順
調且つ順序よく行われるようにローラー搬送システムの搬送速度とローラー整理手段の整
理速度を調整するステップ4と、
研削加工領域に研削液を注入するステップ5と、
1)円筒状ローラーの場合、第2研削ディスクは、その軸線に沿って第1研削ディスクに
さらに接近し、研削加工領域内の被加工円筒状ローラーの転がり面がそれぞれ第1研削デ
ィスクの直線溝作業面と面接触し、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面と線接触するよ
うにし、円錐形ローラーの場合、第2研削ディスクは、その軸線に沿って第1研削ディス
クにさらに接近し、研削加工領域内の被加工円錐形ローラーの転がり面がそれぞれ第1研
削ディスクの直線溝作業面の両対称側面及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面と線接
触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面又は大径端フィレット又は小径端フィレ
ットが第2研削ディスク螺旋溝の第2作業面と線接触するようにすることと、
2)平均で0.5~2Nの初期作業圧力を研削加工領域内の各被加工ベアリングローラー
に印加し、被加工ベアリングローラーは第2研削ディスクの螺旋溝作業面による摩擦駆動
を受けて自体の軸線周りに連続して回転運動しながら、螺旋溝作業面による持続的な押圧
作用によって第1研削ディスクの直線溝ベースラインに沿って直線送り運動を行い、被加
工ベアリングローラーの転がり面は第1研削ディスクの直線溝作業面及び第2研削ディス
ク螺旋溝の第1作業面により研削加工され始めることとを含むステップ6と、
研削加工が安定的に行われるにつれて、研削加工領域内の各被加工ベアリングローラーに
対して作業圧力を正常作業圧力である2~50Nに徐々に増加し、被加工ベアリングロー
ラーはステップ6のように第1研削ディスクの直線溝作業面と第2研削ディスクの螺旋溝
作業面との接触関係、自体の軸線周りの連続的な回転運動及び直線溝ベースラインに沿う
直線送り運動を持続し、その転がり面が第1研削ディスクの直線溝作業面及び第2研削デ
ィスク螺旋溝の第1作業面により研削加工され続けるステップ7と、
研削加工を所定時間だけ行った後、被加工ベアリングローラーをサンプリングして検査し
、サンプリングされて検査された被加工ベアリングローラーの転がり面の表面の品質、形
状精度及び寸法一致性が技術要件を満たしていない場合、本ステップの研削加工を持続し
、サンプリングされて検査された被加工ベアリングローラーの転がり面の表面の品質、形
状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場合、ステップ9に入るステップ8と、
ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段、ローラー搬送システム及びローラ
ー整理手段の作動を停止し、第1研削ディスクと第2研削ディスクとの相対回転数をゼロ
に調整し、研削加工領域への研削液注入を停止し、第2研削ディスクがその軸線に沿って
非作業位置に戻るステップ9とを含む、ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の
研削方法を提案している。
さらに、本発明の前記研削方法では、使用される研削設備の研削ディスクセットは上記磁
性研削ディスクセットであり、強磁性材質のベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工
に用いられ、前述研削方法のステップとの相違点として、
ステップ3では、ローラー脱磁装置、ローラー搬送システム、ローラー整理手段及びロー
ラー搬入手段を起動させ、第1研削ディスクと第2研削ディスクとの相対回転速度とマッ
チングするようにローラー搬入手段の搬入速度を調整し、ローラー搬入手段の搬入速度と
マッチングするようにローラー搬送システムの搬送速度とローラー整理手段の整理速度を
調整し、それによって、被加工ベアリングローラーが第1研削ディスクと第2研削ディス
クとの間で直線溝ベースラインの直線に沿って送られること、ローラーサイクルシステム
による収集、搬送、整理、搬入のサイクルを確立し、
ステップ6では、
1)第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造が作業状態に入り、円筒状ローラーの場
合、第2研削ディスクはその軸線に沿って第1研削ディスクにさらに接近し、研削加工領
域内の被加工円筒状ローラーの転がり面がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝作業面と面
接触し、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面と線接触するようにし、円錐形ローラーの
場合、第2研削ディスクはその軸線に沿って第1研削ディスクにさらに接近し、研削加工
領域内の被加工円錐形ローラーの転がり面がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝作業面の
両対称側面及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面と線接触し、被加工円錐形ローラー
の大径端ボール基面又は大径端フィレット又は小径端フィレットが第2研削ディスク螺旋
溝の第2作業面と線接触するようにすることと、
2)平均で0.5~2Nの初期作業圧力を研削加工領域内の各被加工ベアリングローラー
に印加し、環状磁性構造の磁場強度を調整し、被加工ベアリングローラーの自体の軸線周
りの回転に対する、第2研削ディスクの螺旋溝作業面の滑り摩擦駆動トルクが被加工ベア
リングローラーの自体の軸線周りの回転に対する、第1研削ディスクの直線溝作業面の滑
り摩擦抵抗トルクよりも大きいようにし、それによって、被加工ベアリングローラーは、
自体の軸線周りに連続的に回転駆動されながら、螺旋溝作業面の持続的な押圧作用によっ
て第1研削ディスクの直線溝ベースラインに沿って直線送り運動を行い、被加工ベアリン
グローラーの転がり面は第1研削ディスクの直線溝作業面及び第2研削ディスク螺旋溝の
第1作業面により研削加工され始め、
ステップ9では、
ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段、ローラー搬送システム及びローラ
ー整理手段の作動を停止し、第1研削ディスクと第2研削ディスクとの相対回転数をゼロ
まで調整し、環状磁性構造を非作業状態に切り替え、ローラー脱磁装置の作動を停止し、
研削加工領域への研削液注入を停止し、第2研削ディスクはその軸線に沿って非作業位置
に戻る。
本発明の研削方法では、使用される研削設備の研削ディスクセットの第2研削ディスクの
内部での磁性構造の設置には、固着砥粒研削方式で強磁性材質の被加工ベアリングローラ
ーを研削する場合、第2研削ディスクの内部に磁性構造が設置され、前記磁性構造の磁場
強度を調整することによって、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラーの自体の軸線
周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面の滑り摩擦駆動トルクが、前
記強磁性材質の被加工ベアリングローラーの自体の軸線周りの回転に対する前記第1研削
ディスクの直線溝作業面の滑り摩擦抵抗トルクよりも大きいようにし、それによって、前
記強磁性材質の被加工ベアリングローラーが自体の軸線周りに連続的に回転駆動される場
合1と、
遊離砥粒研削方式で強磁性材質の被加工ベアリングローラーを研削する場合、前記第2研
削ディスクの内部に磁性構造が設置され、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラーの
自体の軸線周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面のより生じる滑り
摩擦駆動トルクを増大し、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラーの自体の軸線周り
の連続的な回転が、前記第1研削ディスクの直線溝作業面の材料と前記第2研削ディスク
の螺旋溝作業面の材料とのマッチングによる制約を受けないようにする場合2とを含む。
本発明の研削方法では、前記第1研削ディスク及び第2研削ディスクが初めて使用される
に先立って、幾何学的パラメータの同じ被加工ベアリングローラーを用いて前記第1研削
ディスクの直線溝作業面及び第2研削ディスクの螺旋溝作業面に対して被加工ベアリング
ローラーの研削方法と同じである慣らし運転方法で慣らし運転を行い、
ステップ8では、慣らし運転に関与する被加工ベアリングローラーをサンプリングして検
査し、サンプリングされて検査される被加工ベアリングローラーの転がり面の表面の品質
、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場合、慣らし運転過程はステップ9に入り
、満たさない場合、ステップ8を持続する。
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
研削加工過程において、第1研削ディスクの直線溝作業面と第2研削ディスクの螺旋溝作
業面により囲まれた各研削加工領域内に、被加工ベアリングローラーの転がり面が第1研
削ディスクの直線溝作業面及び第2研削ディスクの螺旋溝作業面のそれぞれと接触し、被
加工ベアリングローラーは第2研削ディスクの螺旋溝作業面による摩擦駆動を受けて自体
の軸線周りに回転し、被加工ベアリングローラーの転がり面が第1研削ディスクの直線溝
作業面と相対摺動し、それによって、被加工ベアリングローラーの転がり面が研削加工さ
れる。
転がり面の材料の除去が転がり面と直線溝作業面との接触応力に直接繋がり、大径の被加
工ベアリングローラーの転がり面又は被加工ベアリングローラーの転がり面の高所が直線
溝作業面と接触する場合、転がり面と直線溝作業面との接触応力が大きく、接触箇所での
転がり面の材料除去量が大きくなり、小径の被加工ベアリングローラーの転がり面又は被
加工ベアリングローラーの転がり面の低所が直線溝作業面と接触する場合、転がり面と直
線溝作業面との接触応力が小さく、接触箇所での転がり面の材料除去量が少なくなる。そ
れによって、ベアリングローラーの転がり面の高所では材料を多く除去し、低所では材料
を少量で除去し、大径のベアリングローラーの転がり面では材料を多く除去し、小径のベ
アリングローラーの転がり面では材料を少量で除去する。
第1研削ディスクの直線溝と第2研削ディスクの螺旋溝が開放的に設計されているので、
研削加工において、被加工ベアリングローラーが第1研削ディスクと第2研削ディスクと
の間で直線溝ベースラインの直線に沿って送られること、及びローラーサイクルシステム
による収集、搬送、整理、搬入のサイクルが存在し、且つローラーサイクルシステムを経
るときに被加工ベアリングローラーの元の順番が崩れる。
一方では、第1研削ディスクの直線溝と第2研削ディスクの螺旋溝の開放性設計は大量の
ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工に極めて適しており、他方では、ローラーサ
イクルシステムを経るときに被加工ベアリングローラーの順番が崩れることにより、加工
バッチ全体に「ベアリングローラーの転がり面の高所では材料を多く除去し、低所では材
料を少量で除去し、大径のベアリングローラーの転がり面では材料を多く除去し、小径の
ベアリングローラーの転がり面では材料を少量で除去する」という前述特徴を備えるよう
にし、それによって、ベアリングローラーバッチ全体の転がり面の形状精度及び寸法一致
性を向上させ、さらに、第1研削ディスクの直線溝と第2研削ディスクの螺旋溝とが数十
個、さらに数百個と多い接合部を有し、つまり、数十個、さらに数百個の被加工ベアリン
グローラーが同時に研削され、このように、ベアリングローラーの転がり面の加工効率が
向上し、加工コストが低下する。
そして、第1研削ディスク基面が円錐面に設計されているので、特に直線溝入口が第1研
削ディスクの外縁に設置される場合、第1研削ディスク正面にはより多くて長い直線溝を
設置することができ、つまり、より多くの被加工ベアリングローラーが同時に研削される
ようになる。
さらに、第2研削ディスクの螺旋溝作業面の設計により、第1研削ディスクの直線溝ベー
スラインに沿う被加工ベアリングローラーの直線送り運動は、螺旋溝作業面の螺旋送りを
通じて実施でき、ローラー搬入手段の軸方向送り能力についての要件が低下する。
そして、第2研削ディスクの内部に磁性構造が設置されているため、強磁性材質の被加工
ベアリングローラーに対する第2研削ディスクの螺旋溝作業面の磁気吸引力を強磁性材質
の被加工ベアリングローラーの力平衡系に導入し、前記磁気吸引力は、研削加工の際に第
1研削ディスクと第2研削ディスクとの相対接近により強磁性材質の被加工ベアリングロ
ーラーに印加される作業圧力から独立しており、それにより、「前記強磁性材質の被加工
ベアリングローラーの自体の軸線周りの回転に対する、第2研削ディスクの螺旋溝作業面
の滑り摩擦駆動トルクが、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラーの自体の軸線周り
の回転に対する、第1研削ディスクの直線溝作業面の滑り摩擦抵抗トルクよりも大きい」
という条件の実現がより容易になる。
図1-1は、研削ディスクセットの第1実施例に係る研削ディスクセットの模式図である。 図1-2(a)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る第1研削ディスク直線溝の構造模式図、及び被加工円筒状ローラーの転がり面と直線溝作業面との接触関係の模式図である。 図1-2(b)は、被加工円筒状ローラーの三次元構造模式図である。 図1-2(c)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る第1研削ディスク直線溝の走査面の走査輪郭の模式図である。 図1-3は、研削ディスクセットの第1実施例に係る第1研削ディスク基面の模式図である。 図1-4(a)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る第2研削ディスクの螺旋溝の構造模式図である。 図1-4(b)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る被加工円筒状ローラーと螺旋溝作業面との接触関係の模式図である。 図1-4(c)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る直円錐螺線の特徴模式図である。 図1-5(a)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る研削加工状態で被加工円筒状ローラーと研削ディスクセットとの接触、及び運動自由度が制約された様子の模式図である。 図1-5(b)は、図1-5(a)のE部の拡大図である。 図1-6(a)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る被加工円筒状ローラーと螺旋溝作業面との接触の模式図1である。 図1-6(b)は、研削ディスクセットの第1実施例に係る被加工円筒状ローラーと螺旋溝作業面との接触の模式図2である。 図1-7は、研削ディスクセットの第1実施例に係る研削加工状態での被加工円筒状ローラーの直線溝及び螺旋溝内の分布の模式図である。 図1-8(a)は、研削設備の第1実施例に係る研削設備の本体構成1の構造模式図である。 図1-8(b)は、研削設備の第1実施例に係る研削設備の本体構成2の構造模式図である。 図1-9(a)は、研削設備の第1実施例に係る研削設備の本体構成1の場合の被加工円筒状ローラーのサイクルの模式図である。 図1-9(b)は、研削設備の第1実施例に係る研削設備の本体構成2の場合の被加工円筒状ローラーのサイクルの模式図である。 図1-10(a)は、研削設備の第1実施例に係る本体構成1の場合の被加工円筒状ローラーの研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図1-10(b)は、研削設備の第1実施例に係る本体構成1の場合、被加工円筒状ローラーが螺旋溝入口での螺旋溝作業面による押圧作用により研削加工領域に入る様子の模式図である。 図1-11(a)は、研削設備の第1実施例に係る本体構成2の場合の被加工円筒状ローラーの研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図1-11(b)は、研削設備の第1実施例に係る本体構成2の場合、被加工円筒状ローラーが螺旋溝入口での螺旋溝作業面による押圧作用により研削加工領域に入る様子の模式図である。 図2-1(a)は、研削ディスクセットの第2実施例に係る第2研削ディスクの磁性構造の模式図、及び第2研削ディスク正面付近の磁場分布の模式図である。 図2-1(b)は、図2-1(a)のF部の拡大図であり、第2研削ディスク正面付近の磁力線が優先的に強磁性材質の被加工円筒状ローラーを通過する場合の模式図である。 図2-2(a)は、研削設備の第2実施例に係る研削設備の本体構成1の構造模式図である。 図2-2(b)は、研削設備の第2実施例に係る研削設備の本体構成2の構造模式図である。 図2-3(a)は、研削設備の第2実施例に係る研削設備の本体構成1の場合の被加工円筒状ローラーのサイクルの模式図である。 図2-3(b)は、研削設備の第2実施例に係る研削設備の本体構成2の場合の被加工円筒状ローラーのサイクルの模式図である。 図2-4は、研削設備の第2実施例に係る本体構成1の場合の被加工円筒状ローラーの磁性研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図2-5は、研削設備の第2実施例に係る本体構成2の場合の被加工円筒状ローラーの磁性研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図3-1は、研削ディスクセットの第3実施例に係る研削ディスクセットの模式図である。 図3-2(a)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る第1研削ディスクの直線溝の構造模式図、及び被加工円錐形ローラーの転がり面と直線溝作業面との接触関係の模式図である。 図3-2(b)は、被加工円錐形ローラーの三次元構造の模式図である。 図3-2(c)は、被加工円錐形ローラーの二次元構造の模式図である。 図3-2(d)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る第1研削ディスクの直線溝走査面の直線溝の作業面が所在する走査面の走査輪の郭模式図である。 図3-3は、研削ディスクセットの第3実施例に係る第1研削ディスク基面の模式図である。 図3-4(a)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る第2研削ディスクの螺旋溝の構造模式図である。 図3-4(b)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る被加工円錐形ローラーと螺旋溝作業面との接触関係の模式図である。 図3-4(c)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る直円錐等角螺線の特徴の模式図である。 図3-5(a)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る研削加工状態で被加工円錐形ローラーと研削ディスクセットの研削ディスクとの接触及び運動自由度が制約された様子の模式図である。 図3-5(b)は、図3-5(a)のE部の拡大図である。 図3-6(a)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る被加工円錐形ローラーと螺旋溝作業面との接触の模式図1である。 図3-6(b)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る被加工円錐形ローラーと螺旋溝作業面との接触の模式図2である。 図3-6(c)は、研削ディスクセットの第3実施例に係る被加工円錐形ローラーと螺旋溝作業面との接触の模式図3である。 図3-7は、研削ディスクセットの第3実施例に係る研削加工状態での被加工円錐形ローラーの直線溝及び螺旋溝内の分布の模式図である。 図3-8(a)は、研削設備の第3実施例に係る研削設備の本体構成1の構造模式図である。 図3-8(b)は、研削設備の第3実施例に係る研削設備の本体構成2の構造模式図である。 図3-9(a)は、研削設備の第3実施例に係る研削設備の本体構成1の場合の被加工円錐形ローラーのサイクルの模式図である。 図3-9(b)は、研削設備の第3実施例に係る研削設備の本体構成2の場合の被加工円錐形ローラーのサイクルの模式図である。 図3-10(a)は、研削設備の第3実施例に係る本体構成1の場合の被加工円錐形ローラーの研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図3-10(b)は、研削設備の第3実施例に係る本体構成1の場合、被加工円錐形ローラーが螺旋溝入口での螺旋溝作業面による押圧作用により研削加工領域に入る様子の模式図である。 図3-11(a)は、研削設備の第3実施例に係る本体構成2の場合の被加工円錐形ローラーの研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図3-11(b)は、研削設備の第3実施例に係る本体構成2の場合、被加工円錐形ローラーが螺旋溝入口での螺旋溝作業面による押圧作用により研削加工領域に入る様子の模式図である。 図4-1(a)は、研削ディスクセットの第4実施例に係る第2研削ディスクの磁性構造の模式図、及び第2研削ディスク正面付近の磁場分布の模式図である。 図4-1(b)は、図4-1(a)のF部の拡大図であり、第2研削ディスク正面付近の磁力線が優先的に強磁性材質の被加工円筒状ローラーを通過する場合の模式図である。 図4-2(a)は、研削設備の第4実施例に係る研削設備の本体構成1の構造模式図である。 図4-2(b)は、研削設備の第4実施例に係る研削設備の本体構成2の構造模式図である。 図4-3(a)は、研削設備の第4実施例に係る研削設備の本体構成1の場合の被加工円錐形ローラーのサイクルの模式図である。 図4-3(b)は、研削設備の第4実施例に係る研削設備の本体構成2の場合の被加工円錐形ローラーのサイクルの模式図である。 図4-4は、研削設備の第4実施例に係る本体構成1の場合の被加工円錐形ローラーの磁性研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。 図4-5は、研削設備の第4実施例に係る本体構成2の場合の被加工円錐形ローラーの磁性研削ディスクセット内外でのサイクルの模式図である。
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。図面を参照しなが
ら説明する実施例は例示的なものであり、本発明を解釈することを意図しており、本発明
を制限するものとして理解できない。また、特に断らない限り、本発明の範囲は以下の実
施形態に記載の構成部品の寸法、材質、形状及びその相対配置などに制限されない。
研削ディスクセットの第1実施例:円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディ
スクセット
該研削ディスクセットは、同軸となる一対の第1研削ディスク21と第2研削ディスク2
2を含み、第1研削ディスク正面211と第2研削ディスク正面221が対向配置され、
図1-1に示すように、符号213が第1研削ディスク軸線を示し、符号223が第2研
削ディスク軸線を示す。
第1研削ディスク取付面212と第2研削ディスク取付面222は、それぞれ前記第1研
削ディスク正面211及び第2研削ディスク正面221と反対し、前記第1研削ディスク
21と第2研削ディスク22は、それぞれの取付面を介して研削設備において対応する取
付ベースにそれぞれ接続される。
前記第1研削ディスク正面211は、放射状で分布している1組(3本以上)の直線溝2
111と隣り合う直線溝を接続する過渡面2112を含む。
図1-2(a)に示すように、前記直線溝2111の表面は、研削加工の際に被加工円筒
状ローラー3の転がり面32と接触する直線溝作業面21111と被加工円筒状ローラー
の転がり面32と接触しない非作業面(図示せず)を含む。図1-2(b)は被加工円筒
状ローラー3の三次元構造を示す。
図1-2(a)に示すように、前記直線溝作業面21111は1つの直線溝走査面211
13に位置し、前記直線溝走査面21113は等断面走査面であり、前記直線溝走査面2
1113の走査経路が直線であり、前記直線溝走査面21113の母線(即ち、走査輪郭
)が直線溝軸直角断面21114内に位置する。前記直線溝軸直角断面21114は前記
直線溝21111の走査経路(直線)に垂直な平面である。
図1-2(a)及び図1-2(c)に示すように、前記直線溝軸直角断面21114にお
いて、前記直線溝走査面21113の軸直角断面輪郭211131(即ち、前記直線溝軸
直角断面21114内の走査輪郭)は被加工円筒状ローラーの転がり面32の曲率半径に
等しい曲率半径を有する円弧であり、前記直線溝走査面21113の走査経路は前記軸直
角断面輪郭211131の曲率中心を通り、前記走査経路(直線)が直線溝ベースライン
21116として定義される。
前記直線溝走査面21113は等断面走査面であり、具体的には、前記直線溝ベースライ
ン21116の異なる箇所での直線溝軸直角断面21114において、前記直線溝走査面
21113の軸直角断面輪郭211131が変更しないものとして定義される。
なお、本発明に係る走査面とその上の作業面との関係は、以下の通りである。走査面によ
り作業面の形状、位置及び限界を決め、走査面は連続的表面であり、作業面は、対応する
走査面と同じ形状、位置及び限界を有し、円筒状ローラー3と作業面との接触関係、円筒
状ローラーの転がり面32の研削均一性を影響しない前提で、作業面は、連続的ではない
ものであってもよい。
図1-3に示すように、すべての前記直線溝ベースライン21116は1つの直円錐面に
分布し、前記直円錐面が第1研削ディスク基面214であり、前記第1研削ディスク基面
214の軸線が第1研削ディスク軸線213であると定義される。
定義:前記第1研削ディスク基面214の円錐頂角2αが、第1研削ディスク含軸断面2
15内に第1研削ディスク基面の含軸断面の断面線2141が前記第1研削ディスク21
のエンティティの一側となす夾角を示し、符号αが前記第1研削ディスク基面214の円
錐頂半角を示す。
前記直線溝ベースライン21116は前記第1研削ディスク含軸断面215内に位置し、
前記直線溝ベースライン21116を含む第1研削ディスク含軸断面215は前記直線溝
作業面21111の中心平面21112であると定義される。図1-2(c)に示すよう
に、前記直線溝軸直角断面21114において、前記直線溝作業面21111が所在する
直線溝走査面21113の軸直角断面輪郭211131の前記中心平面21112の両側
での遠端点A及びBの円心角θ≦90°、θ≦90°である。
図1-3に示すように、研削加工の際に、被加工円筒状ローラーの軸線31は前記直線溝
作業面の中心平面21112内に位置し、被加工円筒状ローラーの転がり面32は前記直
線溝作業面21111と面接触し、被加工円筒状ローラー軸線31は前記直線溝ベースラ
イン21116と重なる。
図1-10(a)及び図1-11(a)に示すように、研削加工の際に、被加工円筒状ロ
ーラー3は、前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118から前記直線溝2111に
順次進入し、前記直線溝2111を貫通して、対応する各直線溝出口21119から前記
直線溝2111を離れる。
前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118は、いずれも前記第1研削ディスク21
の外縁に設けられ、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119は、いずれも前記第
1研削ディスク21の内縁に設けられる。或いは、前記第1研削ディスクの各直線溝入口
21118は、いずれも前記第1研削ディスク21の内縁に設けられ、前記第1研削ディ
スクの各直線溝出口21119は、いずれも前記第1研削ディスク21の外縁に設けられ
る。図1-10(a)及び図1-11(a)に示すように、好ましくは、前記第1研削デ
ィスクの各直線溝入口21118は、いずれも前記第1研削ディスク21の外縁に設けら
れ、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119は、いずれも前記第1研削ディスク
21の内縁に設けられる。
好ましくは、すべての前記直線溝2111は前記第1研削ディスク軸線213周りに均等
に分布している。
図1-4(a)に示すように、前記第2研削ディスク正面221は、1本又は複数本の螺
旋溝2211と隣り合う螺旋溝を接続する過渡面2212を含み、図1-9(a)、図1
-9(b)及び図1-10(a)において、いずれも2本の螺旋溝が示される。
図1-4(b)に示すように、前記螺旋溝2211の表面は、研削加工の際に被加工円筒
状ローラー3と接触する螺旋溝作業面22111と被加工円筒状ローラー3と接触しない
非作業面を含む。
前記螺旋溝作業面22111は、研削加工の際に被加工円筒状ローラーの転がり面32と
接触する第1作業面221111と被加工円筒状ローラーの端面フィレット332と接触
する第2作業面221112を含む。
前記第1作業面221111及び第2作業面221112は、それぞれ第1走査面221
121及び第2走査面221122に位置し、前記第1走査面221121及び第2走査
面221122は、共に等断面走査面である。前記第1研削ディスク直線溝作業面211
11による制約で被加工円筒状ローラーの転がり面32の端面フィレット332は、それ
ぞれ前記第1作業面221111及び第2作業面221112に接する。前記第1走査面
221121及び第2走査面221122の走査経路は同じであり、前記第1走査面22
1121及び第2走査面221122の走査経路は、共に前記被加工円筒状ローラーの転
がり面32の、前記被加工円筒状ローラーの軸線31上のマッピングCDの中点Qを通り
、直円錐面に分布している直円錐螺線(直円錐等角螺線221161又は直円錐非等角螺
線221162)である。
図1-4(c)に示すように、前記第1作業面221111及び第2作業面221112
が所在する第1走査面221121及び第2走査面221122の走査経路は第2研削デ
ィスクの螺旋溝ベースライン22116であり、前記直円錐面は第2研削ディスク基面2
24であり、前記第2研削ディスク基面224の軸線は第2研削ディスク軸線223であ
ると定義される。
前記直円錐螺線22116は、図1-4(c)に示すように、前記直円錐面224におけ
る1本の面分割線2242が前記直円錐面224の軸線223周りに回転運動し、移動点
Pが前記面分割線2242に沿って直線運動し、前記移動点Pの軌跡の移動点Pでの接線
22117と前記面分割線2242に垂直な、前記直円錐面224の移動点Pでの接線2
243との夾角がλであり、夾角λが前記直円錐螺線22116のリード角であることを
特徴とする。前記リード角λが固定角であってλ≠0である場合、前記直円錐螺線は直円
錐等角螺線221161であり、前記リード角λが前記移動点Pの位置の変化に応じて変
化する場合、前記直円錐螺線は直円錐非等角螺線221162である。
図1-4(a)に示すように、前記第2研削ディスク基面224の円錐頂角2βは第2研
削ディスク含軸断面225において第2研削ディスク基面の含軸断面の断面線2241が
前記第2研削ディスク22のエンティティの一側となす夾角であると定義され、符号βは
前記第2研削ディスク基面224の円錐頂半角を示す。
前記第1走査面221121と第2走査面221122の母線(即ち、走査輪郭)は、共
に前記第2研削ディスク含軸断面225内に位置している。
前記第1走査面221121及び第2走査面221122がいずれも等断面走査面である
とは、具体的には、前記螺旋溝ベースライン22116の異なる箇所での第2研削ディス
ク含軸断面225において、前記第1走査面221121の第1含軸断面輪郭22113
1及び第2走査面221122の第2含軸断面輪郭221132がともに一定に維持され
ることを意味する。
前記第2研削ディスク基面224の円錐頂角2βと第1研削ディスク基面214の円錐頂
角2αは、2α+2β=360°という関係を満たす。
研削加工の際に、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111による制約で、図1-
5(a)及び図1-5(b)に示すように、図1-5(b)は図1-5(a)のE部を拡
大したものであり、前記被加工円筒状ローラーの転がり面32は前記螺旋溝の第1作業面
221111と線接触し(接する)、前記被加工円筒状ローラーの端面フィレット332
は前記螺旋溝の第2作業面221112と線接触(接する)又は点接触する(接する)。
前記被加工円筒状ローラー3は自体の軸線31周りに回転運動するという自由度しかない
図1-5(b)に示すように、被加工円筒状ローラーの転がり面32と前記螺旋溝の第1
作業面221111との第1接触線322が、前記被加工円筒状ローラーの軸線31の第
2研削ディスク含軸断面225に含まれ、前記第1接触線322、前記螺旋溝の第1作業
面221111が所在する第1走査面221121の第1含軸断面輪郭221131、及
び前記被加工円筒状ローラーの転がり面の含軸断面の断面線323は同一直線に位置する
図1-6(a)に示すように、前記螺旋溝作業面22111が所在する螺旋溝走査面の走
査経路が直円錐等角螺線221161であるとき、前記直円錐等角螺線221161のリ
ード角λが固定角であるので、研削加工の際に、被加工円筒状ローラー3の端面フィレッ
ト332は前記螺旋溝の第2作業面221112と線接触し、符号3312が線接触によ
る第2接触線を示す。
図1-6(b)に示すように、前記螺旋溝作業面22111が所在する螺旋溝走査面の走
査経路が直円錐非等角螺線221162であるとき、前記直円錐非等角螺線221162
のリード角λが固定角ではないので、研削加工の際に、被加工円筒状ローラーの端面フィ
レット332は前記螺旋溝の第2作業面221112と点接触し、接触点Nの位置が被加
工円筒状ローラー3の前記螺旋溝2211における位置の変化に伴って変化する。かつ前
記被加工円筒状ローラーの軸線31を含む第2研削ディスク含軸断面225において、図
1-5(b)に示す前記螺旋溝の第1作業面221111が所在する第1走査面2211
21の第1含軸断面輪郭221131と前記被加工円筒状ローラーの転がり面の含軸断面
の断面線323は、同一直線に位置すると共に、両者間に前記直線に沿った相対変位があ
る。
図1-6(a)及び図1-6(b)に示すように、符号322が前記被加工円筒状ローラ
ーの転がり面32と前記螺旋溝の第1作業面221111の第1接触線を示す。
図1-4(b)に示すように、前記螺旋溝の第2作業面が所在する第2走査面の第2含軸
断面輪郭221132(即ち、前記第2研削ディスク含軸断面225における第2走査面
221122の走査輪郭)の特徴は、前記被加工円筒状ローラーの端面フィレット332
と前記螺旋溝の第2作業面221112ととの接触関係及び前記螺旋溝ベースライン22
116に直接繋がり、被加工円筒状ローラーの端面フィレット332と前記螺旋溝の第2
作業面221112との接触関係及び前記螺旋溝ベースライン22116に従って、解析
法又は三次元設計ソフトウェアによる図示法により決定できる。
所定の被加工円筒状ローラー3に合わせた螺旋溝の第2作業面221112が所在する第
2走査面221122と前記被加工円筒状ローラー3との構造関係は以下のように説明で
きる。すなわち、研削加工の際に前記所定の被加工円筒状ローラー3に対する前記第1研
削ディスクの直線溝作業面21111の制約関係、前記第1研削ディスク21と第2研削
ディスク22との構造関係、及び研削加工の際のこれらの相対位置関係に従って、前記第
2研削ディスク基面224及び螺旋溝ベースライン22116に対する被加工円筒状ロー
ラーの軸線31の位置及び姿態を決定したところ、前記被加工円筒状ローラーの軸線31
は、前記第2研削ディスク基面の含軸断面の断面線2241と重なり、且つ前記被加工円
筒状ローラーの転がり面32の、前記被加工円筒状ローラーの軸線31上のマッピングC
Dの中点Qで螺旋溝ベースライン22116と交差する。前記被加工円筒状ローラー3が
前記第2研削ディスク22に対して前記螺旋溝ベースライン22116に沿って直円錐螺
旋運動を行い、前記第2研削ディスク正面221でのエンティティにおいて前記被加工円
筒状ローラーの端面フィレット332と干渉する材料を除去し、前記第2研削ディスク正
面221でのエンティティに形成された、前記被加工円筒状ローラーの端面フィレット3
31に関する表面は、前記螺旋溝の第2作業面221112が所在する第2走査面221
122となる。
図1-9(a)及び図1-9(b)に示すように、前記第1研削ディスクの各直線溝入口
21118が前記第1研削ディスク21の外縁に設けられ、前記第1研削ディスクの各直
線溝出口21119が前記第1研削ディスク21の内縁に設けられるとき、前記第2研削
ディスクの各螺旋溝入口22118は前記第2研削ディスク22の外縁に設けられ、前記
第2研削ディスクの各螺旋溝出口22119は前記第2研削ディスク22の内縁に設けら
れる。前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118が前記第1研削ディスク21の内
縁に設けられ、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119が前記第1研削ディスク
21の外縁に設けられるとき、前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118は前記第
2研削ディスク22の内縁に設けられ、前記第2研削ディスクの各螺旋溝出口22119
は前記第2研削ディスク22の外縁に設けられる。
好ましくは、すべての前記螺旋溝2211は前記第2研削ディスク軸線223周りに均等
に分布している。
2α=2β=180°のとき、2α≠2βのときの相違点は、以下の通りである。前記第
1研削ディスク基面214と第2研削ディスク基面224とは、ともに平面であり、前記
第1研削ディスク軸線213は前記第1研削ディスク基面214に垂直であり、前記第2
研削ディスク軸線223は前記第2研削ディスク基面224に垂直であり、かつ前記直線
溝ベースライン21116が前記第1研削ディスク含軸断面215内に位置することに加
えて、前記直線溝ベースライン21116が前記第1研削ディスク含軸断面215内に位
置しない場合もある。前記直線溝ベースライン21116が前記第1研削ディスク含軸断
面215内に位置しないとき、前記直線溝作業面の中心平面21112は、前記直線溝ベ
ースライン21116を含み、かつ前記第1研削ディスク軸線213に平行する平面であ
り、かつ研削加工の際に、被加工円筒状ローラーの軸線31は、前記第1研削ディスク含
軸断面215及び第2研削ディスク含軸断面225内に位置していない。
研削加工の際に、前記第1研削ディスク基面214と前記第2研削ディスク基面224と
は重なり、前記第1研削ディスク正面211において隣り合う直線溝を接続する過渡面2
112と前記第2研削ディスク正面221において隣り合う螺旋溝を接続する過渡面22
12との間に隙間がある。
図1-7に示すように、研削加工の際に、前記第2研削ディスクの螺旋溝2211と前記
第1研削ディスクの直線溝2111の各接合部Gに対応し、前記第1研削ディスクの直線
溝2111において、被加工円筒状ローラー3は前記直線溝ベースライン21116に沿
って分布している。前記各接合部Gに対応し、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21
111と前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111により囲まれた領域は研削加工
領域であると定義される。
研削ディスクセットの第2実施例:強磁性材質(たとえば、GCr15、G20CrNi
MoA、CrMoVなど)の円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディ
スクセット
該研削ディスクセットは、同軸となる一対の第1研削ディスク21と第2研削ディスク2
2を含み、研削ディスクセットの第1実施例に係る研削ディスクセットとの相違点は以下
の通りである。
図2-1(a)及び図2-1(b)に示すように、図2-1(b)は図2-1(a)のF
部を拡大したものであり、第2研削ディスク基体220は透磁材料で製造され、前記第2
研削ディスク正面221付近で前記第2研削ディスク基面の面分割線2242の方向に沿
って磁場227を形成するように、前記第2研削ディスク基体220の内部には、環状磁
性構造226が嵌着されている。前記第2研削ディスク基面の面分割線2242の方向に
おける前記第2研削ディスク正面221の磁気抵抗を増大するように、前記第2研削ディ
スク正面221には、1組のリングリボン状(又は螺旋リボン状)の非透磁材料228が
嵌め込まれている。前記第2研削ディスク基体220の透磁材料及び嵌め込まれているリ
ングリボン状(又は螺旋リボン状)の非透磁材料228は、前記第2研削ディスク正面2
21において緊密に連結されて、共同で前記第2研削ディスク正面221を構成する。前
記リングリボン状(又は螺旋リボン状)の非透磁材料228の厚さt、嵌め込み深さd及
び間隔(又はピッチ)sは、一方では、構造強度及び剛度に対する前記第2研削ディスク
正面221の要件を満たし、他方では、研削加工の際に前記第2研削ディスクの螺旋溝作
業面22111付近の磁場227が前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111と接
触する強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を優先的に通過することを確保する。
前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226は電磁構造又は電子制御式永久磁
石構造であり得る。
前記透磁材料は、透磁率の高い軟磁性材料、たとえば、軟鉄、低炭素鋼や軟磁性合金等を
用い、前記非透磁材料228は、非強磁性材料、たとえば、非鉄金属、オーステナイトス
テンレス鋼等を用いる。
研削ディスクセットの第3実施例:円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディ
スクセット
該研削ディスクセットは、同軸となる一対の第1研削ディスク21と第2研削ディスク2
2を含み、第1研削ディスク正面211と第2研削ディスク正面221が対向配置され、
図3-1に示すように、符号213が第1研削ディスク軸線を示し、符号223が第2研
削ディスク軸線を示す。
第1研削ディスク取付面212と第2研削ディスク取付面222は、それぞれ前記第1研
削ディスク正面211及び第2研削ディスク正面221と反対し、前記第1研削ディスク
21と第2研削ディスク22は、それぞれの取付面を介して研削設備において対応する取
付ベースに接続される。
前記第1研削ディスク正面211は、放射状で分布している1組(3本以上)の直線溝2
111と隣り合う直線溝を接続する過渡面2112を含む。
図3-2(a)に示すように、前記直線溝2111の表面は、研削加工の際に被加工円錐
形ローラー3の転がり面32と接触する直線溝作業面21111と被加工円錐形ローラー
の転がり面32と接触しない非作業面を含む。図3-2(b)及び図3-2(c)は、そ
れぞれ被加工円錐形ローラー3の三次元構造及び二次元構造を示す。
図3-2(a)に示すように、前記直線溝作業面21111の両側対称となる直線溝走査
面21113において、前記直線溝走査面21113は等断面走査面であり、前記直線溝
走査面21113の走査経路が直線であり、前記直線溝走査面21113の母線(即ち、
走査輪郭)が直線溝軸直角断面21114内に位置する。前記直線溝軸直角断面2111
4は前記直線溝21111の走査経路(直線)に垂直な平面である。
図3-2(a)及び図3-2(d)に示すように、前記直線溝軸直角断面21114にお
いて、前記直線溝走査面21113の軸直角断面輪郭211131(即ち、前記直線溝軸
直角断面21114内の走査輪郭)は、対称の2本の線分であり、前記のいずれかの線分
の中点Mと前記の2本の線分延長線の交差点との距離がlであり、前記のいずれかの線
分の長さがlであり、前記の2本の線分の間の夾角が2θである。
図3-2(a)に示すように、前記の2本の線分の延長線の交差点を通り、前記直線溝走
査面21113の走査経路に平行する直線は直線溝底線21117であると定義される。
前記直線溝作業面21111の中心平面21112は、前記直線溝走査面21113の軸
直角断面輪郭対称線211132と前記直線溝走査面21113の走査経路を含む平面で
ある。研削加工の際に、被加工円錐形ローラーの軸線31は、前記直線溝作業面2111
1の中心平面21112内に位置し、前記被加工円錐形ローラーの転がり面32は前記直
線溝作業面21111の2つの対称側面のそれぞれと線接触し(接する)、符号321は
線接触による接触線を示し、前記被加工円錐形ローラーは、小径端が大径端34よりも前
記直線溝底線21117に近接する。前記直線溝走査面21113の走査経路は、被加工
円錐形ローラーの転がり面32の、被加工円錐形ローラーの軸線31上のマッピングCD
の中点Qを通り、前記走査経路(直線)が直線溝ベースライン21116であり、前記直
線溝ベースライン21116が前記直線溝底線21117に平行すると定義される。
前記直線溝走査面21113が等断面走査面であり、具体的には、前記直線溝ベースライ
ン21116の異なる箇所での直線溝軸直角断面21114において、前記直線溝走査面
21113の軸直角断面輪郭211131は変化しないと定義される。
なお、本発明に係る走査面とその上の作業面との関係は、以下の通りである。走査面によ
り作業面の形状、位置及び限界を決め、走査面は連続的表面であり、作業面は、対応する
走査面と同じ形状、位置及び限界を有し、円錐形ローラー3と作業面との接触関係、円錐
形ローラーの転がり面32の研削均一性を影響しない前提で、作業面は、連続的ではない
ものであってもよい。
図3-3に示すように、すべての前記直線溝ベースライン21116は1つの直円錐面に
分布し、前記直円錐面は第1研削ディスク基面214であり、前記第1研削ディスク基面
214の軸線が第1研削ディスク軸線213であると定義される。
定義:前記第1研削ディスク基面214の円錐頂角2αが、第1研削ディスク含軸断面2
15内に第1研削ディスク基面の含軸断面の断面線2141が前記第1研削ディスク21
のエンティティの一側となす夾角を示し、符号αが前記第1研削ディスク基面214の円
錐頂半角を示す。
前記直線溝ベースライン21116は前記第1研削ディスク含軸断面215内に位置し、
前記直線溝作業面21111の中心平面21112は前記直線溝ベースライン21116
を含む前記第1研削ディスク含軸断面215と重なる。
図3-2(a)及び図3-2(c)に示すように、前記被加工円錐形ローラー3の半円錐
角はφであり、大径端半径R、転がり面の軸方向長さL及び円錐角φが所定の被加工円錐
形ローラー3に対して、それに合わせた直線溝ベースライン21116と直線溝底線21
117との距離がhであり、前記被加工円錐形ローラーの軸線31は、前記被加工円錐形
ローラーの転がり面32の、前記被加工円錐形ローラーの軸線31上のマッピングCDの
中点Qで前記直線溝ベースライン21116と交差し、前記被加工円錐形ローラー3の軸
線31と前記直線溝ベースライン21116との夾角がγであり、且つsinφ=sin
γsinθ。
前記所定の被加工円錐形ローラー3に合わせ、直線溝作業面21111が所在する直線溝
走査面21113の軸直角断面輪郭211131を構成する2本の対称線分のうちいずれ
の線分の中点Mと前記2本の線分延長線の交差点との距離がlであり、前記のいずれか
の線分の長さがlであり、前記直線溝ベースライン21116と直線溝底線21117
との距離がhであり、研削加工の際に被加工円錐形ローラーの転がり面32と前記直線溝
作業面21111との線接触(接する)関係に従って、解析法又は三次元設計ソフトウェ
アによる図示法により決定できる。
前記所定の被加工円錐形ローラー3に合わせた直線溝作業面21111が所在する直線溝
走査面21113と前記被加工円錐形ローラー3との構造関係は以下のように説明できる
。すなわち、研削加工の際に前記所定の被加工円錐形ローラー3に対する前記第1研削デ
ィスクの直線溝作業面21111の制約関係に従って、前記直線溝作業面21111の中
心平面21112において、前記第1研削ディスクの直線溝ベースライン21116に対
する前記被加工円錐形ローラーの軸線31の相対位置及び姿態を決定したところ、前記被
加工円錐形ローラー3の軸線31は、前記被加工円錐形ローラーの転がり面32の、前記
被加工円錐形ローラーの軸線31上のマッピングCDの中点Qで前記直線溝ベースライン
21116と交差し、且つ前記直線溝ベースライン21116との夾角がγである。前記
被加工円錐形ローラー3が前記第1研削ディスク21に対して前記直線溝ベースライン2
1116に沿って直線運動を行い、前記第1研削ディスク正面211でのエンティティに
おいて前記被加工円錐形ローラーの転がり面32と干渉する材料を除去し、前記第1研削
ディスク正面211でのエンティティに形成された、前記被加工円錐形ローラーの転がり
面32に関する2つの対称表面は、前記直線溝作業面21111が所在する直線溝走査面
21113となる。
所定の被加工円錐形ローラーの大径端半径R、転がり面の軸方向長さLと円錐角2φ、及
び研削加工の際に被加工円錐形ローラーの転がり面32と直線溝作業面21111との線
接触(接する)関係を満たす前記直線溝作業面21111が所在する直線溝走査面211
13の軸直角断面輪郭211131、前記直線溝ベースライン21116と直線溝底線2
1117の距離h、及び被加工円錐形ローラーの軸線31と前記直線溝ベースライン21
116との夾角γの組み合わせは一意なものではない。
転がり面32について凸度が設定された被加工円錐形ローラー3の場合、それに合わせた
直線溝作業面21111が所在する直線溝走査面21113の軸直角断面輪郭21113
1に対して、前記転がり面32の凸度曲線に応じた修整する必要がある。修整した軸直角
断面輪郭211131は、対称的となり、且つ第1研削ディスク21のエンティティ内へ
僅かに窪んだ2本の曲線の線分となる。前記2本の曲線の線分のそれぞれの中点での接線
間の夾角が2θであり、前記2本の曲線の線分のそれぞれの中点での接線の交差点を通り
且つ前記直線溝走査面21113の走査経路に平行する直線が、前記直線溝底線2111
7となる。
図3-10(a)及び図3-11(a)に示すように、研削加工の際に、被加工円錐形ロ
ーラー3は、前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118から前記直線溝2111に
順次入り、前記直線溝2111を貫通して対応する各直線溝出口21119から前記直線
溝2111を離れる。
図3-10(a)及び図3-11(a)に示すように、前記第1研削ディスクの各直線溝
入口21118は、いずれも前記第1研削ディスク21の外縁に設けられ、前記第1研削
ディスクの各直線溝出口21119は、いずれも前記第1研削ディスク21の内縁に設け
られる。或いは、前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118は、いずれも前記第1
研削ディスク21の内縁に設けられ、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119は
、いずれも前記第1研削ディスク21の外縁に設けられる。好ましくは、前記第1研削デ
ィスクの各直線溝入口221118は、いずれも前記第1研削ディスク21の外縁に設け
られ、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119は、いずれも前記第1研削ディス
ク21の内縁に設けられる。
好ましくは、前記直線溝2111は前記第1研削ディスク軸線213周りに均等に分布し
ている。
図3-4(a)に示すように、前記第2研削ディスク正面221は、1本又は複数本の螺
旋溝2211と隣り合う螺旋溝を接続する過渡面2212を含み、図3-9(a)、図3
-9(b)及び図3-10(a)において、いずれも2本の螺旋溝を示す。
図3-4(b)に示すように、前記螺旋溝2211の表面は、研削加工の際に被加工円錐
形ローラー3と接触する螺旋溝作業面22111と被加工円錐形ローラー3と接触しない
非作業面を含む。
前記螺旋溝作業面22111は、研削加工の際に被加工円錐形ローラーの転がり面32と
接触する第1作業面221111と被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面342(又
は大径端フィレット341又は小径端フィレット331)と接触する第2作業面2211
12を含む。
前記第1作業面221111及び第2作業面221112は、それぞれ第1走査面221
121及び第2走査面221122に位置し、前記第1走査面221121及び第2走査
面221122は、共に等断面走査面である。前記第1研削ディスク直線溝作業面211
11による制約で被加工円錐形ローラーの転がり面32及び大径端ボール基面342(又
は大径端フィレット341又は小径端フィレット331)は、それぞれ前記第1作業面2
21111及び第2作業面221112に接する。前記第1走査面221121と第2走
査面221122の走査経路は、同じであり、いずれも前記被加工円錐形ローラーの転が
り面32の、被加工円錐形ローラーの軸線31上のッピングCDの中点Qを通り、かつ1
つの直円錐面に分布している直円錐等角螺線である。
前記直円錐等角螺線は、図3-4(c)に示すように、前記直円錐面224における1本
の面分割線2242が前記直円錐面224の軸線223周りに回転運動し、移動点Pが前
記面分割線2242に沿って直線運動し、前記移動点Pの軌跡の移動点Pでの接線221
17と前記面分割線2242に垂直な、前記直円錐面224の移動点Pでの接線2243
との夾角λが固定角であって且つλ≠0である。前記移動点Pの軌跡が前記直円錐等角螺
線であり、前記夾角λが前記直円錐等角螺線のリード角であることを特徴とする。
前記第1作業面221111及び第2作業面221112が所在する第1走査面2211
21及び第2走査面221122の走査経路は第2研削ディスクの螺旋溝ベースライン2
2116であり、前記直円錐面は第2研削ディスク基面224であり、前記第2研削ディ
スク基面224の軸線は第2研削ディスク軸線223であると定義される。
図3-4(a)に示すように、前記第2研削ディスク基面224の円錐頂角2βは第2研
削ディスク含軸断面225において第2研削ディスク基面の含軸断面の断面線2241が
前記第2研削ディスク22のエンティティの一側となす夾角であると定義され、符号βは
前記第2研削ディスク基面224の円錐頂半角を示す。
前記第1走査面221121と第2走査面221122の母線(即ち、走査輪郭)は、共
に前記第2研削ディスク含軸断面225内に位置している。
前記第1走査面221121及び第2走査面221122がいずれも等断面走査面である
とは、具体的には、前記螺旋溝ベースライン22116の異なる箇所での第2研削ディス
ク含軸断面225において、前記第1走査面221121の第1含軸断面輪郭22113
1及び第2走査面221122の第2含軸断面輪郭221132がともに一定に維持され
ることを意味する。
前記第2研削ディスク基面224の円錐頂角2βと第1研削ディスク基面214の円錐頂
角2αは、2α+2β=360°という関係を満たす。
研削加工の際に、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111による制約で、図3-
5(a)及び図3-5(b)に示すように、図3-5(b)は図3-5(a)のE部を拡
大したものであり、前記被加工円錐形ローラーの転がり面32は前記螺旋溝の第1作業面
221111と線接触し(接する)、前記被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面34
2(又は大径端フィレット341又は小径端フィレット331)は前記螺旋溝の第2作業
面221112と線接触する(接する)。前記被加工円錐形ローラー3は自体の軸線31
周りに回転運動するという自由度しかない。
研削加工の際に、前記第1研削ディスクの異なる直線溝2111内の被加工円錐形ローラ
ー3が前記第2研削ディスクの同一螺旋溝2211に分布している場合、前記第1研削デ
ィスクの異なる直線溝2111内の小径端の向きが同じである。前記小径端の向きは、前
記被加工円錐形ローラー3が位置する螺旋溝作業面22111が所在する螺旋溝走査面の
含軸断面輪郭により決まるか、又はともに前記第1研削ディスクの直線溝出口21119
か、前記第1研削ディスクの直線溝入口21118に向けられている。前記第1研削ディ
スクの同一直線溝2111内の被加工円錐形ローラーが前記第2研削ディスクの異なる螺
旋溝2211に分布している場合、前記第1研削ディスクの同一直線溝2111内の小径
端の向きが異なってもよい。
図3-6(a)に示すように、前記第1研削ディスクの直線溝2111内の被加工円錐形
ローラー3の小径端が前記直線溝出口21119に向けられている場合、前記被加工円錐
形ローラーの大径端ボール基面342は前記螺旋溝の第2作業面221112と線接触し
、符号3422が線接触による第4接触線を示す。
図3-6(b)に示すように、前記第1研削ディスクの直線溝2111内の被加工円錐形
ローラー3の小径端が前記直線溝出口21119に向けられており、且つ前記螺旋溝ベー
スライン22116のリード角λが一定値よりも大きく、又は前記被加工円錐形ローラー
の大径端ボール基面342の半径SRが一定値よりも大きい場合、前記被加工円錐形ロー
ラーの大径端フィレット341は前記螺旋溝の第2作業面221112と線接触し、符号
3412が線接触による第3接触線を示す。
図3-6(c)に示すように、前記第1研削ディスクの直線溝2111内の被加工円錐形
ローラー3の小径端が前記直線溝入口21118に向けられている場合、前記被加工円錐
形ローラーの小径端フィレット331は前記螺旋溝の第2作業面221112と線接触し
、符号3312が、線接触による第2接触線を示す。
図3-6(a)、図3-6(b)及び図3-6(c)に示すように、符号322が、前記
被加工円錐形ローラーの転がり面32と前記螺旋溝の第1作業面221111との第1接
触線を示す。
図3-4(b)に示すように、前記螺旋溝の第1作業面221111が所在する第1走査
面221121の第1含軸断面輪郭221131(前記第2研削ディスク含軸断面225
内の第1走査面221121の走査輪郭)の特徴は、前記被加工円錐形ローラーの転がり
面32と前記螺旋溝の第1作業面221111との線接触関係、及び前記螺旋溝ベースラ
イン22116に直接繋がる。
前記螺旋溝の第2作業面221112が所在する第2走査面221122の第2含軸断面
輪郭221132(前記第2研削ディスク含軸断面225内の第2走査面221122の
走査輪郭)の特徴は、前記被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面342(又は大径端
フィレット341又は小径端フィレット331)と前記螺旋溝の第2作業面221112
との線接触関係、及び前記螺旋溝ベースライン22116に直接繋がる。
前記螺旋溝の第1作業面221111が所在する第1走査面221121の第1含軸断面
輪郭221131及び第2作業面221112が所在する第2走査面221122の第2
含軸断面輪郭221132は、それぞれ被加工円錐形ローラーの転がり面32と前記螺旋
溝の第1作業面221111との線接触関係、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面
342(又は大径端フィレット341又は小径端フィレット331)と前記螺旋溝の第2
作業面221112との線接触関係、及び前記螺旋溝ベースライン22116に従って、
解析法又は三次元設計ソフトウェアによる図示法により決定できる。
前記所定の被加工円錐形ローラー3に合わせた螺旋溝作業面22111が所在する螺旋溝
走査面と前記被加工円錐形ローラー3との構造関係は以下のように説明できる。すなわち
、研削加工の際に前記所定の被加工円錐形ローラー3に対する前記第1研削ディスクの直
線溝作業面21111の制約関係、前記第1研削ディスク21と第2研削ディスク22と
の構造関係及び研削加工の際にこれらの相対位置関係に従って、前記第2研削ディスク基
面224及び螺旋溝ベースライン22116に対する被加工円錐形ローラーの軸線31の
位置及び姿態を決定したところ、前記被加工円錐形ローラーの軸線31は、前記第2研削
ディスク含軸断面225内に位置しており、前記被加工円錐形ローラーの転がり面32の
、前記被加工円錐形ローラーの軸線31上のマッピングCDの中点Qで第2研削ディスク
基面の含軸断面の断面線2241と交差し、且つ前記第2研削ディスク基面の含軸断面の
断面線2241との夾角がγであり、且つ前記被加工円錐形ローラーの転がり面32の、
前記被加工円錐形ローラーの軸線31上のマッピングCDの中点Qで前記第2研削ディス
クの螺旋溝ベースライン22116と交差する。前記第1研削ディスクの直線溝2111
内での被加工円錐形ローラー3の小径端の向きと組み合わせて、前記被加工円錐形ローラ
ー3が前記第2研削ディスク22に対して前記螺旋溝ベースライン22116に沿って直
円錐等角螺旋運動を行う。前記第1研削ディスクの直線溝2111内の被加工円錐形ロー
ラー3の小径端が前記直線溝出口21119に向けられている場合、前記第2研削ディス
ク正面221でのエンティティにおいて前記被加工円錐形ローラーの転がり面32及び大
径端ボール基面342(又は大径端フィレット341)と干渉する材料をそれぞれ除去し
、前記第2研削ディスク正面221でのエンティティにそれぞれ形成された、前記被加工
円錐形ローラーの転がり面32及び大径端ボール基面342(又は大径端フィレット34
1)に関連する表面は、前記の螺旋溝の第1作業面221111及び第2作業面2211
12が所在する第1走査面221121及び第2走査面221122となり、前記螺旋溝
作業面22111が所在する螺旋溝走査面の含軸断面輪郭は、小径端が前記直線溝出口2
1119に向けられている被加工円錐形ローラー3に合わせる。前記第1研削ディスクの
直線溝2111内の被加工円錐形ローラー3の小径端が前記直線溝入口21118に向け
られている場合、前記第2研削ディスク正面221でのエンティティにおいて前記被加工
円錐形ローラーの転がり面32及び小径端フィレット331と干渉する材料をそれぞれ除
去し、前記第2研削ディスク正面221でのエンティティにそれぞれ形成された、前記被
加工円錐形ローラーの転がり面32及び小径端フィレット331に関連する表面は、前記
の螺旋溝の第1作業面221111及び第2作業面221112が所在する第1走査面2
21121及び第2走査面221122となり、前記螺旋溝作業面22111が所在する
螺旋溝走査面の含軸断面輪郭は、小径端が前記直線溝入口21118に向けられている被
加工円錐形ローラー3に合わせる。
図3-9(a)及び図3-9(b)に示すように、前記第1研削ディスクの各直線溝入口
21118が前記第1研削ディスク21の外縁に設けられ、前記第1研削ディスクの各直
線溝出口21119が前記第1研削ディスク21の内縁に設けられるとき、前記第2研削
ディスクの各螺旋溝入口22118は、前記第2研削ディスク22の外縁に設けられ、前
記第2研削ディスクの各螺旋溝出口22119は前記第2研削ディスク22の内縁に設け
られる。前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118が前記第1研削ディスク21の
内縁に設けられ、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119が前記第1研削ディス
ク21の外縁に設けられるとき、前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118は前記
第2研削ディスク22の内縁に設けられ、前記第2研削ディスクの各螺旋溝出口2211
9は前記第2研削ディスク22の外縁に設けられる。
好ましくは、すべての前記螺旋溝2211は、前記第2研削ディスク軸線223周りに均
等に分布している。
2α=2β=180°のとき、前記第1研削ディスク基面214と第2研削ディスク基面
224とは、平面である。前記第1研削ディスク軸線213は、前記第1研削ディスク基
面214に垂直であり、前記第2研削ディスク軸線223は、前記第2研削ディスク基面
224に垂直であり、かつ前記直線溝ベースライン21116が前記第1研削ディスク含
軸断面215内に位置することに加えて、前記直線溝ベースライン21116は前記第1
研削ディスクの含軸断面215内に位置していない場合もある。前記直線溝ベースライン
21116が前記第1研削ディスク含軸断面215内に位置しないとき、前記直線溝作業
面21111の中心平面21112は前記第1研削ディスクの軸線213に平行し、かつ
研削加工の際に、被加工円錐形ローラーの軸線31は、前記第1研削ディスク含軸断面2
15及び第2研削ディスク含軸断面225内に位置していない。
研削加工の際に、前記第1研削ディスク基面214と前記第2研削ディスク基面224と
は重なり、前記第1研削ディスク正面211において隣り合う直線溝を接続する過渡面2
112と前記第2研削ディスク正面221において隣り合う螺旋溝の過渡面2212との
間に隙間がある。
図3-7に示すように、研削加工の際に、前記第2研削ディスクの螺旋溝2211と前記
第1研削ディスクの直線溝2111の各接合部Gに対応し、前記第1研削ディスクの直線
溝2111において、小径端の向きが前記接合部Gを通過する螺旋溝作業面22111が
所在する螺旋溝走査面の含軸断面輪郭に合わせた被加工円錐形ローラー3は前記直線溝ベ
ースライン21116に沿って分布している。前記各接合部Gに対応し、前記第1研削デ
ィスクの直線溝作業面21111と前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111によ
り囲まれた領域は研削加工領域であると定義される。
研削ディスクセットの第4実施例:強磁性材質(例えば、GCr15、G20CrNi
MoA、Cr4MoVなど)の円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディス
クセット
該研削ディスクセットは、同軸となる一対の第1研削ディスク21と第2研削ディスク2
2を含み、研削ディスクセットの第3実施例に係る研削ディスクセットとの相違点は以下
の通りである。
図4-1(a)及び図4-1(b)に示すように、図4-1(b)は図4-1(a)のF
部を拡大したものであり、第2研削ディスク基体220は透磁材料で製造され、前記第2
研削ディスク正面221付近で第2研削ディスク基面の面分割線2242の方向に沿って
磁場227を形成するように、前記第2研削ディスク基体220の内部には環状磁性構造
226が嵌着されている。前記第2研削ディスク基面の面分割線2242の方向における
前記第2研削ディスク正面221の磁気抵抗を増大するように、前記第2研削ディスク正
面221には、1組のリングリボン状(又は螺旋リボン状)の非透磁材料228が嵌め込
まれている。前記第2研削ディスク基体220の透磁材料及び嵌め込まれているリングリ
ボン状(又は螺旋リボン状)の非透磁材料228は、前記第2研削ディスク正面221に
おいて緊密に連結されて、共同で前記第2研削ディスク正面221を構成する。前記リン
グリボン状(又は螺旋リボン状)の非透磁材料228の厚さt、嵌め込み深さd及び間隔
(又はピッチ)sは、一方では、構造強度及び剛度に対する前記第2研削ディスク正面2
21の要件を満たし、他方では、研削加工の際に前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面2
2111付近の磁場227が前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111と接触する
強磁性材質の被加工円錐形ローラー3を優先的に通過することを確保する。
前記第2研削ディスク基体内部の環状磁性構造226は、電磁構造又は電子制御式永久磁
石構造であってもよい。
前記透磁材料は、透磁率の高い軟磁性材料、たとえば、軟鉄、低炭素鋼及び軟磁性合金等
を用い、前記非透磁材料228は、非強磁性材料、たとえば、非鉄金属、オーステナイト
ステンレス鋼等を用いる。
研削設備の第1実施例:円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備
図1-8(a)及び図1-8(b)に示すように、該研削設備は、本体、ローラーサイク
ルシステム4、及び研削ディスクセットの第1実施例に係る研削ディスクセットを含む。
前記本体は、ベース11、ピラー12、ビーム13、スライドテーブル14、上部トレイ
15、下部トレイ16、軸方向負荷装置17、及び主軸装置18を含む。
前記ベース11、ピラー12、及びビーム13は、前記本体のフレームを構成する。
前記研削ディスクセット2の第1研削ディスク21は、前記下部トレイ16に接続され、
前記研削ディスクセット2の第2研削ディスク22は、前記上部トレイ15に接続される
前記スライドテーブル14は、前記軸方向負荷装置17を介して前記ビーム13に接続さ
れ、前記ピラー12は、案内部材として、前記スライドテーブル14が前記第2研削ディ
スク軸線223に沿って直線運動するように案内することもできる。前記スライドテーブ
ル14は、前記軸方向負荷装置17により駆動されて、前記ピラー12又は他の案内部材
による制約で、前記第2研削ディスク軸線223に沿って直線運動する。
前記主軸装置18は、前記第1研削ディスク21又は第2研削ディスク22をその軸線周
りに回転駆動する。
図1-9(a)及び図1-9(b)に示すように、前記ローラーサイクルシステム4は前
記研削ディスクセットの外部に位置し、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム4
3、ローラー整理手段44、及びローラー搬入手段45を含む。
前記ローラー収集装置41は、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119に設けら
れ、前記各直線溝出口21119から研削加工領域を離れた被加工円筒状ローラー3を収
集する。
前記ローラー搬送システム43は、被加工円筒状ローラー3を前記ローラー収集装置41
から前記ローラー搬入手段45に搬送する。
前記ローラー整理手段44は、前記ローラー搬入手段45の前端に設けられ、被加工円筒
状ローラーの軸線31を前記ローラー搬入手段45により要求される方向に調整する。
研削加工の際に、前記研削ディスクセット2の回転には、前記第1研削ディスク21がそ
の軸線周りに回転し、前記第2研削ディスク22が回転しない第1方式と、前記第1研削
ディスク21が回転せず、前記第2研削ディスク22がその軸線周りに回転する第2方式
という2種の回転方式が存在する。
前記本体には、以下の3つの構成が存在し、前記研削ディスクセット2が第1方式で回転
するための本体構成1と、前記研削ディスクセット2が第2方式で回転するための本体構
成2と、前記研削ディスクセット2が第1方式で回転することにも、前記研削ディスクセ
ット2が第2方式で回転することにも適した本体構成3との3つの構成が存在する。
本体構成1では、図1-8(a)に示すように、前記主軸装置18は、前記ベース11に
取り付けられ、前記主軸装置18に接続された前記下部トレイ16を介して前記第1研削
ディスク21をその軸線周りに回転駆動し、前記上部トレイ15は前記スライドテーブル
14に接続され、前記第2研削ディスク22及び上部トレイ15は回転しない。
研削加工の際に、前記第1研削ディスク21は、その軸線周りに前記第2研削ディスク2
2に対して回転する。前記第1研削ディスク21の回転方向は、前記第2研削ディスクの
螺旋溝2211の螺旋方向及び螺旋溝入口22118、螺旋溝出口22119の位置に応
じて決める必要があり、それにより、被加工円筒状ローラー3は前記第1研削ディスクの
各直線溝入口21118から前記直線溝2111に入り、対応する各直線溝出口2111
9から前記直線溝2111を離れることができる。前記スライドテーブル14は、前記ピ
ラー12又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブル14に接続された上部ト
レイ15、及び前記上部トレイに接続された第2研削ディスク22と共に、前記第2研削
ディスク軸線223に沿って前記第1研削ディスク21に接近するとともに、前記第1研
削ディスク21の各直線溝2111内に分布している被加工円筒状ローラー3へ作業圧力
を印加する。
図1-10(a)及び図1-10(b)に示すように、前記第2研削ディスクの各螺旋溝
2211には、それぞれ前記ローラー搬入手段45が設けられ、前記ローラー搬入手段4
5は、それぞれ前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118に取り付けられ、前記第
1研削ディスクのいずれかの直線溝入口21118が前記螺旋溝入口22118に接合す
るときに、1つの被加工円筒状ローラー3を前記直線溝入口21118に押し込む。
前記ローラー搬入手段45内には、ローラー搬入通路451及び突き合せ螺旋溝が設けら
れ、突き合せ螺旋溝作業面は前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の前記ロー
ラー搬入手段45内での延在部であり、前記突き合せ螺旋溝作業面は、被加工円筒状ロー
ラー3の搬入過程において被加工円筒状ローラーの転がり面32及び端面フィレット33
2のそれぞれと接触する突き合せ螺旋溝の第1作業面45211及び突き合せ螺旋溝の第
2作業面45212を含み、前記対突き合せ螺旋溝の第1作業面45211及び突き合せ
螺旋溝の第2作業面45212は、それぞれ是前記第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面
221111及び第2作業面221112の延在部であり、前記ローラー搬入通路451
は前記突き合せ螺旋溝と交差する。被加工円筒状ローラー3が前記直線溝入口21118
に入る過程において、前記ローラー搬入通路451による制約で、被加工円筒状ローラー
3の軸線31は、被加工円筒状ローラー3が前記入口21118での直線溝2111に入
るときの軸線31と平行し、又は略平行から平行に過渡する。
研削加工の際に、前記第1研削ディスク21の回転過程において、前記第2研削ディスク
の各螺旋溝入口22118でのローラー搬入手段45内の突き合せ螺旋溝は、それぞれ前
記第1研削ディスクの各直線溝入口21118と順次接合する。いずれかの前記螺旋溝入
口22118では、前記螺旋溝入口22118でのローラー搬入手段45内の突き合せ螺
旋溝が、前記第1研削ディスクのいずれかの直線溝入口21118と接合するときに、重
力又は前記ローラー搬入手段45によるプッシュ作用により、1つの被加工円筒状ローラ
ー3は自体の径方向に沿って、その転がり面32が前記直線溝作業面21111に接近す
るように、前記直線溝入口21118に入る。前記直線溝入口21118に入った被加工
円筒状ローラー3は、次に、前記第1研削ディスク21に連動して前記第2研削ディスク
22に対して回転し、その後、前記螺旋溝入口22118でのローラー搬入手段45内の
突き合せ螺旋溝作業面による押圧作用により、前記研削加工領域に入る。
一方、被加工円筒状ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑
り摩擦駆動トルクにより、自体の軸線31周りに連続的に回転駆動され、他方、図1-9
(a)、図1-10(a)及び図1-10(b)に示すように、前記研削加工領域に入っ
た被加工円筒状ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111による持
続的な押圧作用により、前記第1研削ディスクの直線溝ベースライン21116に沿って
直線送り運動を行い、前記直線溝2111を貫通し、前記第2研削ディスクの各螺旋溝出
口22119と前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119との出口接合部から前記
研削加工領域を離れ、このように、一回の研削加工は完了する。前記研削加工領域を離れ
た被加工円筒状ローラー3は、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム43、及び
ローラー整理手段44を経て、元の順番が崩れて、さらに前記ローラー搬入手段45の作
用により前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118と前記第1研削ディスクの各直
線溝入口21118との入口接合部から前記研削加工領域に順次入る。研削過程全体が持
続的に繰り返され、被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面の品質、形状精度及び寸
法一致性が技術要件を満たすと、仕上げ加工工程は終了する。
本体構成2では、図1-8(b)に示すように、前記主軸装置18は前記スライドテーブ
ル14に取り付けられ、前記主軸装置18に接続された前記上部トレイ15を介して前記
第2研削ディスク22をその軸線周りに回転駆動し、前記下部トレイ16は前記ベース1
1に取り付けられ、前記第1研削ディスク21及び下部トレイ16は回転しない。
研削加工の際に、前記第2研削ディスク22は、その軸線周りに前記第2研削ディスク2
1に対して回転する。前記第2研削ディスク22の回転方向は、据前記第2研削ディスク
の螺旋溝2211の螺旋方向及び螺旋溝入口22118、螺旋溝出口22119の位置に
応じて決める必要があり、それにより、被加工円筒状ローラー3は前記第1研削ディスク
の各直線溝入口21118から前記直線溝2111に入り、対応する各直線溝出口211
19から前記直線溝2111を離れることができる。前記スライドテーブル14は、前記
ピラー12又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブル14における主軸装置
18、前記主軸装置18に連結された上部トレイ15、及び前記上部トレイ15に連結さ
れた第2研削ディスク22とともに、前記第2研削ディスク軸線223に沿って前記第1
研削ディスク21に接近するとともに、前記第1研削ディスク21の各直線溝2111内
に分布している被加工円筒状ローラー3へ作業圧力を印加する。
図1-11(a)及び図1-11(b)に示すように、前記第1研削ディスクの各直線溝
2111には、それぞれ前記ローラー搬入手段45が設けられ、前記ローラー搬入手段4
5は、それぞれ前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118に取り付けられ、前記第
2研削ディスクのいずれかの螺旋溝入口22118が前記直線溝入口21118に接合す
るときに、1つの被加工円筒状ローラー3を前記直線溝入口21118に押し込む。
前記ローラー搬入手段45内には、ローラー搬入通路451が設けられ、前記のいずれか
の直線溝入口21118では、ローラー搬入通路位置決め面4511は前記直線溝作業面
21111の前記ローラー搬入手段45内での延在部である。被加工円筒状ローラー3が
前記直線溝入口21118に入る過程において、前記ローラー搬入通路位置決め面451
1により位置決め・支持されて、被加工円筒状ローラー3の軸線31は前記直線溝211
1の中心平面21112内に位置しており、前記直線溝ベースライン21116と重なる
研削加工の際に、前記第2研削ディスク22の回転過程において、前記第2研削ディスク
の各螺旋溝入口22118は、それぞれ前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118
と順次接合する。いずれかの前記直線溝入口21118では、前記直線溝入口21118
が、前記第2研削ディスクのいずれかの螺旋溝入口22118と接合するときに、前記ロ
ーラー搬入手段45によるプッシュ作用により、1つの被加工円筒状ローラー3は、その
転がり面32が前記直線溝作業面21111においてスライドするように、前記直線溝ベ
ースライン21116に沿って前記直線溝入口21118に入る。前記直線溝入口211
18に入った被加工円筒状ローラー3は、次に、回転して通過した前記螺旋溝入口221
18での螺旋溝作業面22111による押圧作用により、前記研削加工領域に入る。
一方、被加工円筒状ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑
り摩擦駆動トルクにより、自体の軸線31周りに連続的に回転駆動され、他方、図1-9
(b)、図1-11(a)及び図1-11(b)に示すように、前記研削加工領域に入っ
た被加工円筒状ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111による持
続的な押圧作用により、前記第1研削ディスクの直線溝ベースライン21116に沿って
直線送り運動を行い、前記直線溝2111を貫通し、前記第2研削ディスクの各螺旋溝出
口22119と前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119との出口接合部から前記
研削加工領域を離れ、このように、一回の研削加工は完了する。前記研削加工領域を離れ
た被加工円筒状ローラー3は、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム43及びロ
ーラー整理手段44を経て、元の順番が崩れて、さらに前記ローラー搬入手段45の作用
により前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118と前記第1研削ディスクの各直線
溝入口21118との入口接合部から前記研削加工領域に順次入る。研削過程全体が持続
的に繰り返され、被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面の品質、形状精度及び寸法
一致性が技術要件を満たすと、仕上げ加工工程は終了する。
本体構成3では、2つの主軸装置18が設けられ、一方の主軸装置18は前記ベース11
に取り付けられ、この主軸装置18に接続された前記下部トレイ16を介して前記第1研
削ディスク21をその軸線周りに回転駆動し、他方の主軸装置18は前記スライドテーブ
ル14に取り付けられ、この主軸装置18に接続された前記上部トレイ15を介して前記
第2研削ディスク22をその軸線周りに回転駆動し、前記2つの主軸装置18ともにロッ
ク手段が設けられ、同一時点に前記第1研削ディスク21及び第2研削ディスク22のう
ちの一方だけの回転が許可され、他方の研削ディスクが周方向ロックの状態にある。
研削設備の研削ディスクセット2が第1方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研
削ディスク21と第2研削ディスク22との相対運動が前記本体構成1と同じであり、前
記ローラー搬入手段45の構造、取り付け位置及び作用が前記本体構成1と同じであり、
被加工円筒状ローラー3のサイクルパス及び研削過程が前記本体構成1と同じである。
研削設備の研削ディスクセット2が第2方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研
削ディスク21と第2研削ディスク22との相対運動が前記本体構成2と同じであり、前
記ローラー搬入手段45の構造、取り付け位置及び作用が前記本体構成2と同じであり、
被加工円筒状ローラー3のサイクルパス及び研削過程が前記本体構成2と同じである。
図1-10(a)及び図1-11(a)に示すように、研削加工の際に、被加工円筒状ロ
ーラー3は前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118から研削加工領域に入り、前
記第1研削ディスクの各直線溝出口21119から研削加工領域を離れ、次に前記第1研
削ディスクの各直線溝出口21119から、前記ローラー収集装置41、ローラー搬送シ
ステム43、ローラー整理手段44及びローラー搬入手段45を順次経て、前記第1研削
ディスクの各直線溝入口21118に入り、このように、被加工円筒状ローラー3が前記
第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との間で前記直線溝ベースライン2111
6の直線に沿って送られること、及び前記ローラーサイクルシステム4による収集、搬送
、整理、搬入のサイクルが形成される。前記サイクルでは、前記研削ディスクセット2外
のパスとしては、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119から、前記ローラー収
集装置41、ローラー搬送システム43、ローラー整理手段44及びローラー搬入手段4
5を順次経て、前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118に入り、前記パスは、ロ
ーラーサイクルパスとして定義され、該パスは、前記研削ディスクセットの外部に位置す
る。
遊離砥粒研削方式を用いる場合、研削加工の作業条件では、被加工円筒状ローラー3の自
体の軸線31周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材
料と被加工円筒状ローラー3の材料とからなる摩擦対偶の滑り摩擦駆動トルクが、被加工
円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、前記第1研削ディスクの直線溝
作業面21111の材料と被加工円筒状ローラー3の材料とからなる摩擦対偶の滑り摩擦
抵抗トルクよりも大きくなるように、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111の
材料及び前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材料をそれぞれ選択し、それ
によって、被加工円筒状ローラー3が自体の軸線31周りに連続的に回転駆動される。
前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111の材料をポリテトラフルオロエチレンと
し、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材料をポリメチルメタクリレート
とする場合、GCr15、G20CrNiMoA、CrMoVなどの材質の被加工
円筒状ローラー3は自体の軸線31周りに連続的に回転可能となる。
研削設備の第2実施例:強磁性材質(たとえば、GCr15、G20CrNiMoA、
CrMoV等)の円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備
該研削設備は、本体、研削ディスクセット、及びローラーサイクルシステム4を含み、研
削設備の第1実施例に係る研削設備との相違点は以下の通りである。研削ディスクセット
は研削ディスクセットの第2実施例に係る研削ディスクセットを用いる。そして、前記ロ
ーラーサイクルシステム4はローラー脱磁装置42をさらに含む。
図2-3(a)及び図2-3(b)に示すように、前記ローラーサイクルシステム4は前
記研削ディスクセットの外部に位置し、ローラー収集装置41、ローラー脱磁装置42、
ローラー搬送システム43、ローラー整理手段44、及びローラー搬入手段45を含む。
図2-3(a)、図2-3(b)、図2-4及び図2-5に示すように、前記ローラー脱
磁装置42は前記ローラーサイクルディスクの外部パスの前記ローラー搬送システム43
又はローラー搬送システム43の前に設置されて、前記第2研削ディスク基体の内部の環
状磁性構造226の磁場で磁化された強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を消磁するこ
とで、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3がローラー搬送システム43又はローラ
ー整理手段44を通過するときに集まることを回避する。
図2-1(a)、図2-1(b)、図2-2(a)及び図2-2(b)に示すように、研
削加工の際に、前記環状磁性構造226の磁場強度を調整することによって、前記第2研
削ディスク正面221付近で十分に強い磁場227を形成し、前記第2研削ディスクの螺
旋溝作業面22111が前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3に対して十分な磁気吸
引力を発生させるようにし、それにより、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自
体の軸線31周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑
り摩擦駆動トルクが、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの
回転に対する、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り摩擦抵抗トルクよ
りも大きいようにしそれによって、前記被加工円筒状ローラー3が自体の軸線31周りに
連続的に回転駆動される。
前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226が非作業状態である場合、前記第
2研削ディスク正面221付近での磁場227は解消又は低減し、前記強磁性材質の被加
工円筒状ローラー3に対する前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の磁気吸引
力は解消又は低減する。
前記本体には3つの構成が存在し、本体構成2では、図2-2(b)に示すように、前記
主軸装置18は前記スライドテーブル14に取り付けられ、前記主軸装置18に接続され
た前記上部トレイ15を介して前記第2研削ディスク22をその軸線周りに回転駆動し、
前記下部トレイ16は前記ベース11に取り付けられ、前記第1研削ディスク21及び下
部トレイ16は回転しない。前記第2研削ディスク22を回転駆動するための主軸装置1
8の主軸には、回転状態にある前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226に
電力を供給するための導電性スリップリングが取り付けられる。
本実施例では、遊離砥粒研削方式又は固着砥粒研削方式が利用可能である。
固着砥粒研削を用いた場合、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111は固着砥粒
材料で製造される。
固着砥粒研削方式で強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を研削する場合、前記環状磁性
構造226の磁場強度を調整することによって、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面2
2111は前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3に対して十分な磁気吸引力を発生さ
せ、それにより、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転
に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑り摩擦駆動トルクが、前
記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、前記第1
研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り摩擦抵抗トルクよりも大きいようにし、そ
れによって、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3が自体の軸線31周りに連続的に
回転駆動される。
遊離砥粒研削方式で強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を研削する場合、前記環状磁性
構造226の磁場強度を調整することによって、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー
3の自体の軸線31周りの回転に対する前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111
の滑り摩擦駆動トルクを増大する。このとき、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3
の自体の軸線31周りの連続的な回転が、前記第1研削ディスクの直線溝作業面2111
1の材料と前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材料とのマッチングによる
制約を受けない。
研削設備の第3実施例:円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備
該研削設備は、図3-8(a)及び図3-8(b)に示すように、本体、ローラーサイク
ルパス4、及び研削ディスクセットの第3実施例に係る研削ディスクセットを含む。
前記本体は、ベース11、ピラー12、ビーム13、スライドテーブル14、上部トレイ
15、下部トレイ16、軸方向負荷装置17、及び主軸装置18を含む。
前記ベース11、ピラー12、及びビーム13は前記本体のフレームを構成する。
前記研削ディスクセット2の第1研削ディスク21は、前記下部トレイ16に接続され、
前記研削ディスクセット2の第2研削ディスク22は前記上部トレイ15に接続される。
前記スライドテーブル14は、前記軸方向負荷装置17を介して前記ビーム13に接続さ
れ、前記ピラー12は、案内部材として、前記スライドテーブル14が前記第2研削ディ
スク軸線223に沿って直線運動するように案内することもできる。前記スライドテーブ
ル14は、前記軸方向負荷装置17により駆動されて、前記ピラー12又は他の案内部材
による制約で、前記第2研削ディスク軸線223に沿って直線運動する。
前記主軸装置18は、前記第1研削ディスク21又は第2研削ディスク22をその軸線周
りに回転駆動する。
図3-9(a)及び図3-9(b)に示すように、前記ローラーサイクルシステム4は前
記研削ディスクセットの外部に位置し、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム4
3、ローラー整理手段44、及びローラー搬入手段45を含む。
前記ローラー収集装置41は、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119に設けら
れ、前記各直線溝出口21119から研削加工領域を離れた被加工円錐形ローラー3を収
集する。
前記ローラー搬送システム43は、被加工円錐形ローラー3を前記ローラー収集装置41
から前記ローラー搬入手段45に搬送する。
前記ローラー整理手段44は、前記ローラー搬入手段45の前端に設けられ、被加工円錐
形ローラーの軸線31を前記ローラー搬入手段45により要求される方向に調整し、被加
工円錐形ローラー3の小径端の向きをこの小径端が入るべき第2研削ディスク螺旋溝の螺
旋溝作業面22111が所在する螺旋溝走査面22112の含軸断面輪郭に合わせた向き
に調整する。
研削加工の際に、前記研削ディスクセット2の回転には、前記第1研削ディスク21がそ
の軸線周りに回転し、前記第2研削ディスク22が回転しない第1方式と、前記第1研削
ディスク21が回転せず、前記第2研削ディスク22がその軸線周りに回転する第2方式
とが存在する。
前記本体には、前記研削ディスクセット2が第1方式で回転するための本体構成1と、前
記研削ディスクセット2が第2方式で回転するための本体構成2と、前記研削ディスクセ
ット2が第1方式で回転することにも、前記研削ディスクセット2が第2方式で回転する
ことにも適した本体構成3との3つの構成が存在する。
本体構成1では、図3-8(a)に示すように、前記主軸装置18は前記ベース11に取
り付けられ、前記主軸装置18に接続された前記下部トレイ16を介して前記第1研削デ
ィスク21をその軸線周りに回転駆動し、前記上部トレイ15は前記スライドテーブル1
4に接続され、前記第2研削ディスク22及び上部トレイ15は回転しない。
研削加工の際に、前記第1研削ディスク21はその軸線周りに前記第2研削ディスク22
に対して回転する。前記第1研削ディスク21の回転方向は、前記第2研削ディスクの螺
旋溝2211の螺旋方向及び螺旋溝入口22118、螺旋溝出口22119の位置に応じ
て決める必要があり、それにより、被加工円錐形ローラー3は前記第1研削ディスクの各
直線溝入口21118から前記直線溝2111に入り、対応する各直線溝出口21119
から前記直線溝2111を離れることができる。前記スライドテーブル14は、前記ピラ
ー12又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブル14に接続された上部トレ
イ15、及び前記上部トレイに接続された第2研削ディスク22とともに、前記第2研削
ディスク軸線223に沿って前記第1研削ディスク21に接近するとともに、前記第1研
削ディスク21の各直線溝2111内に分布している被加工円錐形ローラー3へ作業圧力
を印加する。
図3-10(a)及び図3-10(b)に示すように、前記第2研削ディスクの各螺旋溝
2211には、それぞれ前記ローラー搬入手段45が設けられ、前記ローラー搬入手段4
5は、それぞれ前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118に取り付けられ、前記第
1研削ディスクのいずれかの直線溝入口21118が前記螺旋溝入口22118に接合す
るときに、1つの被加工円錐形ローラー3を前記直線溝入口21118に押し込む。
前記ローラー搬入手段45内には、ローラー搬入通路451及び突き合せ螺旋溝が設けら
れ、突き合せ螺旋溝作業面は第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の前記ローラー
搬入手段45内での延在部であり、前記突き合せ螺旋溝作業面は、被加工円錐形ローラー
3の搬入過程において被加工円錐形ローラーの転がり面32及び大径端ボール基面342
(又は大径端フィレット341又は小径端フィレット331)のそれぞれと接触する突き
合せ螺旋溝の第1作業面45211及び突き合せ螺旋溝の第2作業面45212を含み、
前記突き合せ螺旋溝の第1作業面45211及び突き合せ螺旋溝の第2作業面45212
は、それぞれ第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面221111及び第2作業面2211
12の延在部であり、前記ローラー搬入通路451は前記突き合せ螺旋溝と交差する。被
加工円錐形ローラー3が前記直線溝入口21118に入る過程において、前記ローラー搬
入通路451による制約で、被加工円錐形ローラー3の軸線31は、被加工円錐形ローラ
ー3が前記入口21118での直線溝2111に入るときの軸線31と平行し、又は略平
行から平行に過渡する。
研削加工の際に、前記第1研削ディスク21の回転過程において、前記第2研削ディスク
の各螺旋溝入口22118でのローラー搬入手段45内の突き合せ螺旋溝は、それぞれ前
記第1研削ディスクの各直線溝入口21118と順次接合する。いずれかの前記螺旋溝入
口22118では、前記螺旋溝入口22118でのローラー搬入手段45内の突き合せ螺
旋溝が、前記第1研削ディスクのいずれかの直線溝入口21118と接合するときに、重
力又は前記ローラー搬入手段45によるプッシュ作用により、小径端の向きが前記螺旋溝
作業面22111が所在する螺旋溝走査面の含軸断面輪郭に合わせた1つの被加工円錐形
ローラー3は自体の径方向に沿って、その転がり面32が前記第1研削ディスクの直線溝
作業面21111に接近するように、前記直線溝入口21118に入る。前記直線溝入口
21118に入った被加工円錐形ローラー3は、次に、前記第1研削ディスク21に連動
して前記第2研削ディスク22に対して回転し、その後、前記第2研削ディスクの螺旋溝
入口22118でのローラー搬入手段45内の突き合せ螺旋溝作業面による押圧作用によ
り、前記研削加工領域に入る。
一方、被加工円錐形ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑
り摩擦駆動トルクにより、自体の軸線31周りに連続的に回転駆動され、他方、図3-9
(a)、図3-10(a)及び図3-10(b)に示すように、前記研削加工領域に入っ
た被加工円錐形ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111による持
続的な押圧作用により、前記第1研削ディスクの直線溝ベースライン21116に沿って
直線送り運動を行い、前記直線溝2111を貫通し、前記第2研削ディスクの各螺旋溝出
口22119と前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119との出口接合部から前記
研削加工領域を離れ、このように、一回の研削加工は完了する。前記研削加工領域を離れ
た被加工円錐形ローラー3は、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム43、及び
ローラー整理手段44を経て、元の順番が崩れて、さらに前記ローラー搬入手段45の作
用により前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118と前記第1研削ディスクの各直
線溝入口21118との入口接合部から前記研削加工領域に順次入る。研削過程全体が持
続的に繰り返され、被加工円錐形ローラーの転がり面32の表面の品質、形状精度及び寸
法一致性が技術要件を満たすと、仕上げ加工工程は終了する。
本体構成2では、図3-8(b)に示すように、前記主軸装置18は前記スライドテーブ
ル14に取り付けられ、前記主軸装置18に接続された前記上部トレイ15を介して前記
第2研削ディスク22をその軸線周りに回転駆動し、前記下部トレイ16は前記ベース1
1に取り付けられ、前記第1研削ディスク21及び下部トレイ16は回転しない。
研削加工の際に、前記第2研削ディスク22は、その軸線周りに前記第2研削ディスク2
1に対して回転する。前記第2研削ディスク22の回転方向は、前記第2研削ディスクの
螺旋溝2211の螺旋方向及び螺旋溝入口22118、螺旋溝出口22119の位置に応
じて決める必要があり、それにより、被加工円錐形ローラー3は前記第1研削ディスクの
各直線溝入口21118から前記直線溝2111に入り、対応する各直線溝出口2111
9から前記直線溝2111を離れることができる。前記スライドテーブル14は、前記ピ
ラー12又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブル14における主軸装置1
8、前記主軸装置18に連結された上部トレイ15、及び前記上部トレイ15に連結され
た第2研削ディスク22とともに、前記第2研削ディスク軸線223に沿って前記第1研
削ディスク21に接近するとともに、前記第1研削ディスク21の各直線溝2111内に
分布している被加工円錐形ローラー3へ作業圧力を印加する。
図3-11(a)及び図3-11(b)に示すように、前記第1研削ディスクの各直線溝
2111には、それぞれ前記ローラー搬入手段45が設けられ、、前記ローラー搬入手段
45は、それぞれ前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118に取り付けられ、前記
第2研削ディスクのいずれかの螺旋溝入口22118が前記直線溝入口21118に接合
するときに、1つの被加工円筒状ローラー3を前記直線溝入口21118に押し込む。
前記ローラー搬入手段45内には、ローラー搬入通路451が設けられ、前記のいずれか
の直線溝入口21118では、ローラー搬入通路位置決め面4511は前記直線溝作業面
21111の前記ローラー搬入手段45内での延在部である。被加工円筒状ローラー3が
前記直線溝入口21118に入る過程において、前記ローラー搬入通路位置決め面451
1により位置決め・支持されて、被加工円筒状ローラー3の軸線31は前記直線溝211
1の中心平面21112内に位置しており、前記被加工円錐形ローラーの転がり面32の
、前記被加工円錐形ローラーの軸線31上のマッピングCDの中点Qで、夾角γをなすよ
うに前記直線溝ベースライン21116と交差する。
研削加工の際に、前記第2研削ディスク22の回転過程において、前記第2研削ディスク
の各螺旋溝入口22118は、それぞれ前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118
と順次接合する。いずれかの前記直線溝入口21118では、前記直線溝入口21118
が、前記第2研削ディスクのいずれかの螺旋溝入口22118と接合するときに、前記ロ
ーラー搬入手段45によるプッシュ作用により、小径端の向きが入口接合部で前記直線溝
入口21118と接合する螺旋溝作業面22111が所在する螺旋溝走査面の含軸断面輪
郭に合わせた1つの被加工円錐形ローラー3は、その転がり面32が前記直線溝作業面2
1111においてスライドするように、前記直線溝ベースライン21116に沿って前記
直線溝入口21118に入る。前記直線溝入口21118に入った被加工円錐形ローラー
3は、次に、回転して通過した前記第2研削ディスクの螺旋溝入口22118での螺旋溝
作業面22111による押圧作用により、前記研削加工領域に入る。
一方、被加工円錐形ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面の滑り摩擦駆動
トルクにより、自体の軸線31周りに連続的に回転駆動され、他方、図3-9(b)、図
3-11(a)及び図3-11(b)に示すように、前記研削加工領域に入った被加工円
錐形ローラー3は、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111による持続的な押圧
作用により、前記第1研削ディスクの直線溝ベースライン21116に沿って直線送り運
動を行い、前記直線溝2111を貫通し、前記第2研削ディスクの各螺旋溝出口2211
9と前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119との出口接合部から前記研削加工領
域を離れ、このように、一回の研削加工は完了する。前記研削加工領域を離れた被加工円
錐形ローラー3は、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム43、及びローラー整
理手段44を経て、元の順番が崩れて、さらに前記ローラー搬入手段45の作用により前
記第2研削ディスクの各螺旋溝入口22118と前記第1研削ディスクの各直線溝入口2
1118との入口接合部から前記研削加工領域に順次入る。研削過程全体が持続的に繰り
返され、被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面の品質、形状精度及び寸法一致性が
技術要件を満たすと、仕上げ加工工程は終了する。
本体構成3では、2つの主軸装置18が設けられ、一方の主軸装置18は前記ベース11
に取り付けられ、この主軸装置18に接続された前記下部トレイ16を介して前記第1研
削ディスク21をその軸線周りに回転駆動し、他方の主軸装置18は前記スライドテーブ
ル14に取り付けられ、この主軸装置18に接続された前記上部トレイ15を介して前記
第2研削ディスク22をその軸線周りに回転駆動し、前記2つの主軸装置18ともにロッ
ク手段が設けられ、同一時点に前記第1研削ディスク21及び第2研削ディスク22のう
ちの一方だけの回転が許可され、他方の研削ディスクが周方向ロックの状態にある。
研削設備の研削ディスクセット2が第1方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研
削ディスク21と第2研削ディスク22との相対運動が前記本体構成1と同じであり、前
記ローラー搬入手段45の構造、取り付け位置及び作用が前記本体構成1と同じであり、
被加工円筒状ローラー3のサイクルパス及び研削過程が前記本体構成1と同じである。
研削設備の研削ディスクセット2が第2方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研
削ディスク21と第2研削ディスク22との相対運動が前記本体構成2と同じであり、前
記ローラー搬入手段45の構造、取り付け位置及び作用が前記本体構成2と同じであり、
被加工円筒状ローラー3のサイクルパス及び研削過程が前記本体構成2と同じである。
図3-10(a)及び図3-11(a)に示すように、研削加工の際に、被加工円筒状ロ
ーラー3は前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118から研削加工領域に入り、前
記第1研削ディスクの各直線溝出口21119から研削加工領域を離れ、次に前記第1研
削ディスクの各直線溝出口21119から、前記ローラー収集装置41、ローラー搬送シ
ステム43、ローラー整理手段44及びローラー搬入手段45を順次経て、前記第1研削
ディスクの各直線溝入口21118に入り、このように、被加工円筒状ローラー3が前記
第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との間で前記直線溝ベースライン2111
6の直線に沿って送られること、及び前記ローラーサイクルシステム4による収集、搬送
、整理、搬入のサイクルが形成される。前記サイクルでは、前記研削ディスクセット2外
のパスとしては、前記第1研削ディスクの各直線溝出口21119から、前記ローラー収
集装置41、ローラー搬送システム43、ローラー整理手段44及びローラー搬入手段4
5を順次経て、前記第1研削ディスクの各直線溝入口21118に入り、前記パスは、ロ
ーラーサイクルパスとして定義され、該パスは、前記研削ディスクセットの外部に位置す
る。
遊離砥粒研削方式を用いる場合、研削加工の作業条件では、被加工円筒状ローラー3の自
体の軸線31周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材
料と被加工円筒状ローラー3の材料とからなる摩擦対偶の滑り摩擦駆動トルクが、被加工
円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、前記第1研削ディスクの直線溝
作業面21111の材料と被加工円筒状ローラー3の材料とからなる摩擦対偶の滑り摩擦
抵抗トルクよりも大きくなるように、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111の
材料及び前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材料をそれぞれ選択し、それ
によって、被加工円筒状ローラー3が自体の軸線31周りに連続的に回転駆動される。
前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111の材料をポリテトラフルオロエチレンと
し、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材料をポリメチルメタクリレート
とする場合、GCr15、G20CrNiMoA、CrMoVなどの材質の被加工
円筒状ローラー3は自体の軸線31周りに連続的に回転可能となる。
研削設備の第4実施例:強磁性材質(たとえば、GCr15、G20CrNiMoA、
CrMoV等)の円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備
該研削設備は、本体、研削ディスクセット、及びローラーサイクルシステム4を含み、研
削設備の第3実施例に係る研削設備との相違点は以下の通りである。研削ディスクセット
は研削ディスクセットの第4実施例に係る研削ディスクセットを用い、そして、前記のロ
ーラーサイクルシステム4はローラー脱磁装置42をさらに含む。
図4-3(a)及び図4-3(b)に示すように、前記ローラーサイクルシステム4は、
ローラー収集装置41、ローラー脱磁装置42、ローラー搬送システム43、ローラー整
理手段44、及びローラー搬入手段45を含む。
図4-3(a)、図4-3(b)、図4-4及び図4-5に示すように、前記ローラー脱
磁装置42は前記ローラーサイクルパスの前記ローラー搬送システム43又はローラー搬
送システム43の前に設置されて、前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造22
6の磁場で磁化された強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を消磁することで、前記強磁
性材質の被加工円筒状ローラー3がローラー搬送システム43又はローラー整理手段44
を通過するときに集まることを回避する。
図4-1(a)、図4-1(b)、図4-2(a)及び図4-2(b)に示すように、研
削加工の際に、前記環状磁性構造226の磁場強度を調整することによって、前記第2研
削ディスク正面221付近で十分に強い磁場227を形成し、前記第2研削ディスクの螺
旋溝作業面22111が前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3に対して十分な磁気吸
引力を発生させるようにし、それにより、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自
体の軸線31周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑
り摩擦駆動トルクが、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの
回転に対する、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り摩擦抵抗トルクよ
りも大きいようにし、それによって、前記被加工円筒状ローラー3が自体の軸線31周り
に連続的に回転駆動される。
前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226が非作業状態である場合、前記第
2研削ディスク正面221付近での磁場227は解消又は低減し、前記強磁性材質の被加
工円筒状ローラー3に対する前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の磁気吸引
力は解消又は低減する。
前記本体には3つの構成が存在し、本体構成2では、図4-2(b)に示すように、前記
主軸装置18は前記スライドテーブル14に取り付けられ、前記主軸装置18に接続され
た前記上部トレイ15を介して前記第2研削ディスク22をその軸線周りに回転駆動し、
前記下部トレイ16は前記ベース11に取り付けられ、前記第1研削ディスク21及び下
部トレイ16は回転しない。前記第2研削ディスク22を回転駆動するための主軸装置1
8の主軸には、回転状態にある前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226に
電力を供給するための導電性スリップリングが取り付けられる。
本実施例では、遊離砥粒研削方式又は固着砥粒研削方式が利用可能である。
固着砥粒研削を用いた場合、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111は固着砥粒
材料で製造される。
固着砥粒研削方式で強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を研削する場合、前記環状磁性
構造226の磁場強度を調整することによって、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面2
2111は前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3に対して十分な磁気吸引力を発生さ
せ、それにより、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転
に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑り摩擦駆動トルクが、前
記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、前記第1
研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り摩擦抵抗トルクよりも大きいようにし、そ
れによって、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3が自体の軸線31周りに連続的に
回転駆動される。
遊離砥粒研削方式で強磁性材質の被加工円筒状ローラー3を研削する場合、前記環状磁性
構造226の磁場強度を調整することによって、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー
3の自体の軸線31周りの回転に対する前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111
の滑り摩擦駆動トルクを増大する。このとき、前記強磁性材質の被加工円筒状ローラー3
の自体の軸線31周りの連続的な回転が、前記第1研削ディスクの直線溝作業面2111
1の材料と前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111の材料とのマッチングによる
制約を受けない。
研削方法の第1実施例:円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削方法
該研削方法は、研削設備の第1実施例に係る研削設備を用い、以下、図1-1~図1-1
1(b)を参照しながら本実施例の研削方法を詳細に説明し、該研削方法は、以下のステ
ップを含む。
ステップ1、第2研削ディスク22は、第1研削ディスク正面211において隣り合う直
線溝を接続する過渡面2112と第2研削ディスク正面221において隣り合う螺旋溝を
接続する過渡面2212とができるだけ接近するが、研削加工領域内の被加工円筒状ロー
ラーの転がり面32が第1研削ディスクの直線溝作業面21111と面接触するとともに
、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面221111と線接触しておらず、つまり、第1
研削ディスクの直線溝作業面21111と第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111に
より囲まれた各研削加工領域のスペースが1つの被加工円筒状ローラー3だけを収容でき
るようになるまで、その軸線に沿って第1研削ディスク21に接近する。
ステップ2、研削ディスクセット2の第1回転方式に対応し、第1研削ディスク21がそ
の軸線周りに第2研削ディスク22に対して低速で回転駆動され、研削ディスクセット2
の第2回転方式に対応し、第2研削ディスク22がその軸線周りに第1研削ディスク21
に対して低速で回転駆動される。第1研削ディスク21及び第2研削ディスク22の外径
寸法に応じて回転速度は1~10rpmとされ、第1研削ディスク21及び第2研削ディ
スク22の回転方向は、第2研削ディスクの螺旋溝2211の螺旋方向及び螺旋溝入口2
2118、螺旋溝出口22119の位置に応じて決める必要があり、それにより、被加工
円筒状ローラー3は第1研削ディスクの各直線溝入口21118から直線溝2111に入
り、対応する各直線溝出口21119から直線溝2111を離れることができる。
ステップ3、ローラー搬送システム43、ローラー整理手段44、及びローラー搬入手段
45を起動させ、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との相対回転速度がマッ
チングするようにローラー搬入手段45の搬入速度を調整し、それによって、第2研削デ
ィスクの各螺旋溝入口22118が第1研削ディスクの各直線溝入口21118と接合す
るときに、ローラー搬入手段45の作用により、1つの被加工円筒状ローラー3が螺旋溝
入口22118と直線溝入口21118との各入口接合部のそれぞれに入るようにし、ロ
ーラー搬入手段45の搬入速度とマッチングするようにローラー搬送システム43の搬送
速度及びローラー整理手段44の整理速度を調整し、それによって、被加工円筒状ローラ
ー3は、ローラー搬送システム43及びローラー整理手段44を介して、ローラー搬入手
段45の作用により、各入口接合部に適時に入り、入口接合部に入った被加工円筒状ロー
ラー3は、次に、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との相対回転によって、
第2研削ディスクの螺旋溝入口22118での螺旋溝作業面22111による押圧作用に
より、研削加工領域に入り、研削加工領域に入った被加工円筒状ローラー3は、第2研削
ディスクの螺旋溝作業面22111による持続的な押圧作用により、第1研削ディスクの
直線溝ベースライン21116に沿って直線送り運動を行い、直線溝2111を貫通し、
第2研削ディスクの各螺旋溝出口22119と第1研削ディスクの各直線溝出口2111
9との出口接合部から研削加工領域を離れ、研削加工領域を離れた被加工円筒状ローラー
3は、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム43、及びローラー整理手段44を
経て、元の順番が崩れて、さらにローラー搬入手段45の作用により入口接合部に順次入
り、それによって、被加工円筒状ローラー3が第1研削ディスク21と第2研削ディスク
22との間で直線溝ベースライン21116の直線に沿って送られること、及びローラー
サイクルシステム4による収集、搬送、整理、搬入のサイクルは確立される。
ステップ4、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との相対回転速度を相対作動
回転速度に調整し、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22の外径寸法に応じて相
対作動回転速度を5~60rpmとし、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22と
の相対作動回転速度とマッチングするようにローラー搬入手段45の搬入速度を作動搬入
速度に調整し、上記ローラーサイクルシステム4のローラー収集装置41、ローラー搬送
システム43、ローラー整理手段44及びローラー搬入手段45のそれぞれでの被加工円
筒状ローラー3の残量がマッチングし、サイクルが順調且つ順序よく行われるようにロー
ラー搬送システム43の搬送速度及びローラー整理手段44の整理速度を調整する。
ステップ5、研削加工領域に研削液を注入する。
ステップ6、第2研削ディスク22は、その軸線に沿って第1研削ディスク21にさらに
接近し、研削加工領域内の被加工円筒状ローラーの転がり面32がそれぞれ第1研削ディ
スクの直線溝作業面21111と面接触し、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面221
111と線接触するようにし、研削加工領域内の各被加工円筒状ローラー3へ初期作業圧
力を印加し、被加工円筒状ローラー3の直径寸法に応じて初期作業圧力は平均で0.5~
2Nとされる。被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、第2研削
ディスクの螺旋溝作業面22111の滑り摩擦駆動トルクが、被加工円筒状ローラー3の
自体の軸線31周りの回転に対する、第1研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り
摩擦抵抗トルクよりも大きく、被加工円筒状ローラー3は自体の軸線31周りに連続的に
回転運動し、それと同時に、被加工円筒状ローラー3は、第2研削ディスクの螺旋溝作業
面22111による持続的な押圧作用により、第1研削ディスクの直線溝ベースライン2
1116に沿って直線送り運動を行う。被加工円筒状ローラーの転がり面32は、第1研
削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面2211
11により研削加工され始める。
ステップ7、研削加工が安定的に行われるにつれて、研削加工領域内の各被加工円筒状ロ
ーラー3に対して作業圧力を正常作業圧力に徐々に増加し、被加工円筒状ローラー3の直
径寸法に応じて正常作業圧力は平均で2~50Nとされる。被加工円筒状ローラー3は、
ステップ6のように第1研削ディスクの直線溝作業面21111と第2研削ディスクの螺
旋溝作業面22111との接触関係、自体の軸線31周りの連続的な回転運動及び第1研
削ディスクの直線溝ベースライン21116に沿う直線送り運動を持続し、その転がり面
32が第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作
業面221111により研削加工され続ける。
ステップ8、研削加工を所定時間だけ行った後、被加工円筒状ローラー3をサンプリング
して検査し、サンプリングされて検査された被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面
の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たしていない場合、本ステップの研削加
工を持続し、サンプリングされて検査された被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面
の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場合、ステップ9に入る。
ステップ9、ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段45、ローラー搬送シ
ステム43及びローラー整理手段44の作動を停止し、第1研削ディスク21と第2研削
ディスク22との相対回転数をゼロに調整し、研削加工領域への研削液注入を停止し、第
2研削ディスク22がその軸線に沿って非作業位置に戻るように駆動する。サイクルの各
箇所での被加工円筒状ローラー3を収集し、ここまで、研削加工は終了する。
なお、上記のステップ及び順番は、実施例に記載の組み合わせに加えて、本発明の範囲を
逸脱することなく別の組み合わせてで使用してもよい。
特定の被加工円筒状ローラー3のパラメータに応じて設計加工された前記第1研削ディス
クの直線溝作業面21111及び第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111には、製造
誤差が不可避的なものであり、そして、前記第1研削ディスク21及び第2研削ディスク
22を研削設備に取り付けるときにも取り付け誤差が存在する。研削加工の際に被加工円
筒状ローラー3と前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク
の螺旋溝作業面22111との接触状態は、これらの製造誤差や取り付け誤差により、好
ましい状況とは差別が存在する。
このような差別を低減させるために、前記第1研削ディスク21及び第2研削ディスク2
2が初めて使用されるに先立って、好ましくは、幾何学的パラメータの同じ被加工円筒状
ローラー3を用いて、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディ
スクの螺旋溝作業面22111について慣らし運転を行う。慣らし運転方法は、被加工円
筒状ローラー3の研削方法と同じである。ステップ8では、慣らし運転に関与する被加工
円筒状ローラー3をサンプリングして検査し、サンプリングされて検査された被加工円筒
状ローラーの転がり面32の表面の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場
合、慣らし運転過程はステップ9に入り、満たさない場合、ステップ8を持続する。
本実施例の研削方法は、円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工に限らず、ニードルなど
、円筒状ローラーの直面分割線の特徴を有する円柱形部品の外径表面の仕上げ加工にも適
用でき、これは、本発明の範囲を逸脱しない。
研削方法の第2実施例:強磁性材質(たとえば、GCr15、G20CrNiMoA、
CrMoV等)の円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削方法
該研削方法は、研削設備の第2実施例に係る研削設備を用い、該研削設備の研削ディスク
セットの第2研削ディスク22の内部には、環状磁性構造226が設けられ、該研削設備
のローラーサイクルシステム4は、ローラー脱磁装置42をさらに含み、ローラー脱磁装
置42は、ローラーディスク外サイクルパスのローラー搬送システム43内又はローラー
搬送システム43の前に設置されて、第2研削ディスクに内蔵された環状磁性構造226
の磁場で磁化された強磁性材質の被加工円筒状ローラーを消磁することで、強磁性材質の
被加工円筒状ローラーがローラー搬送システム43又はローラー整理手段44を通過する
ときに集まることを回避し、研削方法の第1実施例に係る研削過程との相違点は以下の通
りである。
ステップ3では、ローラー脱磁装置42も起動させる。
ステップ6では、第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226は作業状態に入り、
第2研削ディスク22は、その軸線に沿って第1研削ディスク21にさらに接近し、研削
加工領域内の被加工円筒状ローラーの転がり面32がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝
作業面21111と面接触し、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面221111と線接
触するようにし、研削加工領域内の各被加工円筒状ローラー3へ初期作業圧力を印加し、
被加工円筒状ローラー3の直径寸法に応じて初期作業圧力は平均で0.5~2Nとされる
。環状磁性構造226の磁場強度を調整することによって、強磁性材質の被加工円筒状ロ
ーラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、第2研削ディスクの螺旋溝作業面221
11の滑り摩擦駆動トルクが、強磁性材質の被加工円筒状ローラー3の自体の軸線31周
りの回転に対する第1研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り摩擦抵抗トルクより
も大きいようにし、それによって、強磁性材質の被加工円筒状ローラー3は自体の軸線3
1周りに連続的に回転運動駆動され、それと同時に、被加工円筒状ローラー3は、第2研
削ディスクの螺旋溝作業面22111による持続的な押圧作用により、第1研削ディスク
の直線溝ベースライン21116に沿って直線送り運動を行う。被加工円筒状ローラーの
転がり面32は、第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク螺旋
溝の第1作業面221111により研削加工され始める。
ステップ9では、ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段45、ローラー搬
送システム43及びローラー整理手段44の作動を停止し、第1研削ディスク21と第2
研削ディスク22との相対回転数をゼロに調整し、環状磁性構造226を非作業状態に切
り替え、ローラー脱磁装置42の作動を停止し、研削加工領域への研削液注入を停止し、
第2研削ディスク22がその軸線に沿って非作業位置に戻るように駆動する。サイクルの
各箇所での被加工円筒状ローラー3を収集し、ここでは、研削加工過程は終了する。
本実施例の研削方法は、強磁性材質の円筒状ローラーの転がり面の仕上げ加工に限らず、
ニードルなど、円筒状ローラーの直面分割線の特徴を有する強磁性材質の円柱形部品の外
径表面の仕上げ加工にも適用でき、これは、本発明の範囲を逸脱しない。
研削方法の第3実施例:円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削方法
該研削方法は、研削設備の第3実施例に係る研削設備を用い、以下、図3-1~図3-1
1(b)を参照しながら本実施例の研削方法を詳細に説明し、該研削方法は、以下のステ
ップを含む。
ステップ1、第2研削ディスク22は、第1研削ディスク正面211において隣り合う直
線溝を接続する過渡面2112と第2研削ディスク正面221において隣り合う螺旋溝を
接続する過渡面2212とができるだけ接近するが、研削加工領域内の被加工円錐形ロー
ラー3が第1研削ディスクの直線溝作業面21111の両対称側面、第2研削ディスク螺
旋溝の第1作業面221111及び第2作業面221112と線接触しておらず、つまり
、第1研削ディスクの直線溝作業面21111と第2研削ディスクの螺旋溝作業面221
11により囲まれた各研削加工領域のスペースが1つの被加工円錐形ローラー3だけを収
容できるようになるまで、その軸線に沿って第1研削ディスク21に接近する。
ステップ2、研削ディスクセット2の第1回転方式に対応し、第1研削ディスク21がそ
の軸線周りに第2研削ディスク22に対して低速で回転駆動され、研削ディスクセット2
の第2回転方式に対応し、第2研削ディスク22がその軸線周りに第1研削ディスク21
に対して低速で回転駆動される。第1研削ディスク21及び第2研削ディスク22の外径
寸法に応じて回転速度は1~10rpmとされ、第1研削ディスク21及び第2研削ディ
スク22の回転方向は、第2研削ディスクの螺旋溝2211の螺旋方向及び螺旋溝入口2
2118、螺旋溝出口22119の位置に応じて決める必要があり、それにより、被加工
円錐形ローラー3は第1研削ディスクの各直線溝入口21118から直線溝2111に入
り、対応する各直線溝出口21119から直線溝2111を離れることができる。
ステップ3、ローラー搬送システム43、ローラー整理手段44、及びローラー搬入手段
45を起動させ、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との相対回転速度がマッ
チングするようにローラー搬入手段45の搬入速度を調整し、それによって、第2研削デ
ィスクの各螺旋溝入口22118が第1研削ディスクの各直線溝入口21118と接合す
るときに、ローラー搬入手段45の作用により、1つの被加工円錐形ローラー3が螺旋溝
入口22118と直線溝入口21118との各入口接合部のそれぞれに入るようにし、ロ
ーラー搬入手段45の搬入速度とマッチングするようにローラー搬送システム43の搬送
速度及びローラー整理手段44の整理速度を調整し、それによって、被加工円錐形ローラ
ー3は、ローラー搬送システム43及びローラー整理手段44、を介して、ローラー搬入
手段45の作用により、各入口接合部に適時に入り、入口接合部に入った被加工円錐形ロ
ーラー3は、次に、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との相対回転によって
、第2研削ディスクの螺旋溝入口22118での螺旋溝作業面22111による押圧作用
により、研削加工領域に入り、研削加工領域に入った被加工円錐形ローラー3は、第2研
削ディスクの螺旋溝作業面22111による持続的な押圧作用により、第1研削ディスク
の直線溝ベースライン21116に沿って直線送り運動を行い、直線溝2111を貫通し
、第2研削ディスクの各螺旋溝出口22119と第1研削ディスクの各直線溝出口211
19との出口接合部から研削加工領域を離れ、研削加工領域を離れた被加工円錐形ローラ
ー3は、ローラー収集装置41、ローラー搬送システム43、及びローラー整理手段44
を経て、元の順番が崩れて、さらにローラー搬入手段45の作用により入口接合部に順次
入り、それによって、被加工円錐形ローラー3が第1研削ディスク21と第2研削ディス
ク22との間で直線溝ベースライン21116の直線に沿って送られること、及びローラ
ーサイクルシステム4による収集、搬送、整理、搬入のサイクルは確立される。
ステップ4、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22との相対回転速度を相対作動
回転速度に調整し、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22の外径寸法に応じて相
対作動回転速度を5~60rpmとし、第1研削ディスク21と第2研削ディスク22と
の相対作動回転速度とマッチングするようにローラー搬入手段45の搬入速度を作動搬入
速度に調整し、上記ローラーサイクルシステム4のローラー収集装置41、ローラー搬送
システム43、ローラー整理手段44及びローラー搬入手段45のそれぞれでの被加工円
筒状ローラー3の残量がマッチングし、サイクルが順調且つ順序よく行われるようにロー
ラー搬送システム43の搬送速度及びローラー整理手段44の整理速度を調整する。
ステップ5、研削加工領域に研削液を注入する。
ステップ6、第2研削ディスク22は、その軸線に沿って第1研削ディスク21にさらに
接近し、研削加工領域内の被加工円錐形ローラーの転がり面32がそれぞれ第1研削ディ
スクの直線溝作業面21111の両対称側面及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面2
21111と線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面342(又は大径端フ
ィレット341又は小径端フィレット331)が第2研削ディスク螺旋溝の第2作業面2
21112と線接触するようにし、研削加工領域内の各被加工円錐形ローラー3へ初期作
業圧力を印加し、被加工円錐形ローラー3の直径寸法に応じて初期作業圧力は平均で0.
5~2Nとされる。被加工円錐形ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、第2
研削ディスクの螺旋溝作業面22111の滑り摩擦駆動トルクが、被加工円錐形ローラー
3の自体の軸線31周りの回転に対する、第1研削ディスクの直線溝作業面21111の
滑り摩擦抵抗トルクよりも大きく、被加工円錐形ローラー3は自体の軸線31周りに連続
的に回転運動し、それと同時に、被加工円錐形ローラー3は、第2研削ディスクの螺旋溝
作業面22111による持続的な押圧作用により、第1研削ディスクの直線溝ベースライ
ン21116に沿って直線送り運動を行う。被加工円錐形ローラーの転がり面32は、第
1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面22
1111により研削加工され始める。
ステップ7、研削加工が安定的に行われるにつれて、研削加工領域内の各被加工円筒状ロ
ーラー3に対して作業圧力を正常作業圧力に徐々に増加し、被加工円筒状ローラー3の直
径寸法に応じて正常作業圧力は平均で2~50Nとされる。被加工円筒状ローラー3は、
ステップ6のように第1研削ディスクの直線溝作業面21111と第2研削ディスクの螺
旋溝作業面22111との接触関係、自体の軸線31周りの連続的な回転運動及び第1研
削ディスクの直線溝ベースライン21116に沿う直線送り運動を持続し、その転がり面
32が第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作
業面221111により研削加工され続ける。
ステップ8、研削加工を所定時間だけ行った後、被加工円筒状ローラー3をサンプリング
して検査し、サンプリングされて検査された被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面
の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たしていない場合、本ステップの研削加
工を持続し、サンプリングされて検査された被加工円筒状ローラーの転がり面32の表面
の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場合、ステップ9に入る。
ステップ9、ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段45、ローラー搬送シ
ステム43及びローラー整理手段44の作動を停止し、第1研削ディスク21と第2研削
ディスク22との相対回転数をゼロに調整し、研削加工領域への研削液注入を停止し、第
2研削ディスク22がその軸線に沿って非作業位置に戻るように駆動する。サイクルの各
箇所での被加工円筒状ローラー3を収集し、ここまで、研削加工は終了する。
なお、上記のステップ及び順番は、実施例に記載の組み合わせに加えて、本発明の範囲を
逸脱することなく別の組み合わせてで使用してもよい。
特定の被加工円筒状ローラー3のパラメータに応じて設計加工された前記第1研削ディス
クの直線溝作業面21111及び第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111には、製造
誤差が不可避的なものであり、そして、前記第1研削ディスク21及び第2研削ディスク
22を研削設備に取り付けるときにも取り付け誤差が存在する。研削加工の際に被加工円
筒状ローラー3と前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディスク
の螺旋溝作業面22111との接触状態は、これらの製造誤差や取り付け誤差により、好
ましい状況とは差別が存在する。
このような差別を低減させるために、前記第1研削ディスク21及び第2研削ディスク2
2が初めて使用されるに先立って、好ましくは、幾何学的パラメータの同じ被加工円筒状
ローラー3を用いて、前記第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディ
スクの螺旋溝作業面22111について慣らし運転を行う。慣らし運転方法は、被加工円
筒状ローラー3の研削方法と同じである。ステップ8では、慣らし運転に関与する被加工
円筒状ローラー3をサンプリングして検査し、サンプリングされて検査された被加工円筒
状ローラーの転がり面32の表面の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場
合、慣らし運転過程はステップ9に入り、満たさない場合、ステップ8を持続する。
研削方法の第4実施例:強磁性材質(たとえば、GCr15、G20CrNiMoA、
CrMoV等)の円錐形ローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削方法
該研削方法は、研削設備の第4実施例に係る研削設備を用い、該研削設備の研削ディスク
セットの第2研削ディスク22の内部には、環状磁性構造226が設けられ、該研削設備
のローラーサイクルシステム4は、ローラー脱磁装置42をさらに含み、ローラー脱磁装
置42は、ローラーディスク外サイクルパスのローラー搬送システム43内又はローラー
搬送システム43の前に設置されて、第2研削ディスクに内蔵された環状磁性構造226
の磁場で磁化された強磁性材質の被加工円筒状ローラーを消磁することで、強磁性材質の
被加工円筒状ローラーがローラー搬送システム43又はローラー整理手段44を通過する
ときに集まることを回避し、研削方法の第3実施例に係る研削過程との相違点は以下の通
りである。
ステップ3、ローラー脱磁装置42も起動させる。
ステップ6では、第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造226は作業状態に入り、
第2研削ディスク22は、その軸線に沿って第1研削ディスク21にさらに接近し、研削
加工領域内の被加工円筒状ローラーの転がり面32がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝
作業面21111の両対称側面及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面221111と
線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面342(又は大径端フィレット34
1又は小径端フィレット331)が第2研削ディスク螺旋溝の第2作業面221112と
線接触するようにし、研削加工領域内の各被加工円錐形ローラー3へ初期作業圧力を印加
し、被加工円錐形ローラー3の直径寸法に応じて初期作業圧力は平均で0.5~2Nとさ
れる。環状磁性構造226の磁場強度を調整することによって、強磁性材質の被加工円錐
形ローラー3の自体の軸線31周りの回転に対する、第2研削ディスクの螺旋溝作業面2
2111の滑り摩擦駆動トルクが、強磁性材質の被加工円錐形ローラー3の自体の軸線3
1周りの回転に対する、第1研削ディスクの直線溝作業面21111の滑り摩擦抵抗トル
クよりも大きいようにし、それによって、強磁性材質の被加工円錐形ローラー3は自体の
軸線31周りに連続的に回転運動駆動され、それと同時に、被加工円筒状ローラー3は、
第2研削ディスクの螺旋溝作業面22111による持続的な押圧作用により、第1研削デ
ィスクの直線溝ベースライン21116に沿って直線送り運動を行う。被加工円筒状ロー
ラーの転がり面32は、第1研削ディスクの直線溝作業面21111及び第2研削ディス
ク螺旋溝の第1作業面221111により研削加工され始める。
ステップ9では、ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段45、ローラー搬
送システム43及びローラー整理手段44の作動を停止し、第1研削ディスク21と第2
研削ディスク22との相対回転数をゼロに調整し、環状磁性構造226を非作業状態に切
り替え、ローラー脱磁装置42の作動を停止し、研削加工領域への研削液注入を停止し、
第2研削ディスク22がその軸線に沿って非作業位置に戻るように駆動する。サイクルの
各箇所での被加工円筒状ローラー3を収集し、ここでは、研削加工過程は終了する。
11-ベース
12-ピラー
13-ビーム
14-スライドテーブル
15-上部トレイ
16-下部トレイ
17-軸方向負荷装置
18-主軸装置
2-研削ディスクセット
21-第1研削ディスク
211-第1研削ディスク正面
2111-直線溝
21111-直線溝作業面
21112-中心平面
21113-直線溝走査面
211131-軸直角断面輪郭
211132-軸直角断面輪郭対称線
21114-直線溝軸直角断面
21116-直線溝ベースライン(直線溝走査面の走査経路、直線)
21117-直線溝底線
21118-直線溝入口
21119-直線溝出口
2112-隣り合う直線溝を接続する過渡面
212-第1研削ディスク取付面
213-第1研削ディスク軸線
214-第1研削ディスク基面
2141-第1研削ディスク基面の含軸断面の断面線
215-第1研削ディスク含軸断面
22-第2研削ディスク
220-第2研削ディスク基体
221-第2研削ディスク正面
2211-螺旋溝
22111-螺旋溝作業面
221111-第1作業面
221112-第2作業面
221121-第1走査面
221122-第2走査面
221131-第1含軸断面輪郭
221132-第2含軸断面輪郭
22116-螺旋溝ベースライン(螺旋溝作業面が所在する走査面の走査経路、直円錐螺
線)
221161-直円錐等角螺線
221162-直円錐非等角螺線
22117-直円錐螺線の接線
22118-螺旋溝入口
22119-螺旋溝出口
2212-隣り合う螺旋溝を接続する過渡面
222-第2研削ディスク取付面
223-第2研削ディスク軸線
224-第2研削ディスク基面
2241-第2研削ディスク基面の含軸断面の断面線
2242-第2研削ディスク基面の面分割線
2243-第2研削ディスク基面接線
225-第2研削ディスク含軸断面
226-環状磁性構造
227-磁場(磁力線)
228-非透磁材料
3-被加工ベアリングローラー(円筒状ローラー又は円錐形ローラー)
31-軸線
32-転がり面
321-接触線
322-第1接触線
323-転がり面の含軸断面の断面線
331-小径端フィレット
3312-第2接触線
332-端面フィレット
34-大径端
341-大径端フィレット
3412-第3接触線
342-大径端ボール基面
3422-第4接触線
4-ローラーサイクルシステム
41-ローラー収集装置
42-ローラー脱磁装置
43-ローラー搬送システム
44-ローラー整理手段
45-ローラー搬入手段
451-ローラー搬入通路
4511-ローラー搬入通路位置決め面
45211-突き合せ螺旋溝の第1作業面
45212-突き合せ螺旋溝の第2作業面
A、B-直線溝走査面の軸直角断面輪郭の中心平面の両側での遠端点
C、D-被加工ベアリングローラーの転がり面がその軸線上にマッピングした両端点
G-研削加工の際に、第1研削ディスクの直線溝と第2研削ディスクの螺旋溝との接合部
M-直線溝走査面の軸直角断面輪郭を構成するいずれかの線分の中点
N-被加工円筒状ローラーの端面フィレットと第2研削ディスク螺旋溝の第2作業面との
接触点
P-第2研削ディスク基面の面分割線上の移動点
Q-被加工円筒状ローラーの転がり面の、被加工円筒状ローラーの軸線上のマッピングの
中点
α-第1研削ディスク基面の円錐頂半角
β-第2研削ディスク基面の円錐頂半角
γ-被加工円錐形ローラーの軸線と直線溝ベースラインとの夾角
θ、θ-直線溝走査面の軸直角断面輪郭の中心平面の両側での遠端点の円心角
2θ-直線溝走査面の軸直角断面輪郭を構成する2本の線分の夾角
2φ-被加工円錐形ローラーの円錐角
λ-リード角
h-直線溝ベースラインと直線溝底線との距離
-直線溝走査面の軸直角断面輪郭を構成するいずれかの線分の中点から2本の線分延
長線の交差点までの距離
-直線溝走査面の軸直角断面輪郭を構成するいずれかの線分の長さ
L-被加工円錐形ローラーの転がり面の軸方向長さ
R-被加工円錐形ローラーの大径端半径
SR-被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面の半径
d-非透磁材料の嵌め込み深さ
s-非透磁材料の嵌め込み間隔又はピッチ
t-非透磁材料の厚さ。

Claims (10)

  1. ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディスクセットであって、
    同軸となる一対の第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)を含み、第1研削ディスク正面(211)と第2研削ディスク正面(221)が対向配置され、
    前記第1研削ディスク正面(211)は、放射状に分布している1組の直線溝(2111)と隣り合う直線溝を接続する過渡面(2112)を含み、前記第2研削ディスク正面(221)は1本又は複数本の螺旋溝(2211)と隣り合う螺旋溝を接続する過渡面(2212)を含み、
    研削加工の際に、前記第2研削ディスクの螺旋溝(2211)と前記第1研削ディスクの直線溝(2111)との各接合部に対応し、前記第1研削ディスクの直線溝(2111)において前記直線溝に沿って円筒状ローラー又は円錐形ローラーである被加工ベアリングローラー(3)が分布しており、各接合部に対応し、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)と第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)により囲まれた領域が研削加工領域となり、被加工ベアリングローラー(3)の転がり面(32)が前記直線溝作業面(21111)及び螺旋溝作業面(22111)のそれぞれと接触し、前記螺旋溝作業面(22111)による摩擦駆動及び押圧の作用により、被加工ベアリングローラー(3)は自体の軸線(31)周りに回転しながら前記直線溝(2111)に沿って並進運動し、被加工ベアリングローラーの転がり面(32)と前記直線溝作業面(21111)が相対摺動して、被加工ベアリングローラーの転がり面(32)が研削加工される、ことを特徴とするベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削ディスクセット。
  2. 前記第1研削ディスク(21)は、第1研削ディスク基面(214)を有し、前記第2研削ディスク(22)は、第2研削ディスク基面(224)を有し、前記第1研削ディスク基面(214)と前記第2研削ディスク基面(224)は、直円錐面又は平面であり、
    前記第1研削ディスク基面(214)と前記第2研削ディスク基面(224)が直円錐面である場合、
    前記直線溝作業面(21111)が直線溝走査面(21113)に位置し、前記直線溝走査面(21113)が等断面走査面であり、前記直線溝走査面(21113)の走査経路が直線であり、前記直線溝走査面(21113)の母線が直線溝軸直角断面(21114)内に位置し、前記走査経路が直線溝ベースライン(21116)であり、すべての前記直線溝ベースライン(21116)が同一の直円錐面に分布しており、前記直円錐面が前記第1研削ディスク基面(214)であり、前記第1研削ディスク基面(214)の軸線が第1研削ディスク軸線(213)であり、前記第1研削ディスク基面(214)の円錐頂角が2αであり、前記第1研削ディスク基面(214)の円錐頂角は、第1研削ディスク含軸断面(215)内に第1研削ディスク基面(214)の含軸断面の断面線(2141)が前記第1研削ディスク(21)のエンティティの一側となす夾角であり、且つ2α≠180°であり、
    前記ベアリングローラーが円筒状ローラーである場合、前記直線溝軸直角断面(21114)において、前記直線溝走査面(21113)の軸直角断面輪郭(211131)が前記被加工円筒状ローラーの転がり面(32)の曲率半径に等しい曲率半径を有する円弧であり、前記直線溝ベースライン(21116)は前記軸直角断面輪郭(211131)の曲率中心を通り、第1研削ディスク含軸断面(215)内に位置し、前記直線溝ベースライン(21116)を含む第1研削ディスク含軸断面(215)が直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)であり、研削加工の際に、被加工円筒状ローラーの軸線(31)が前記直線溝作業面の中心平面(21112)内に位置し、被加工円筒状ローラーの転がり面(32)が前記直線溝作業面(21111)と面接触し、被加工円筒状ローラーの軸線(31)が前記直線溝ベースライン(21116)と重なり、
    前記ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記直線溝軸直角断面(21114)において、前記直線溝走査面(21113)の軸直角断面輪郭(211131)が2本の対称線分であり、前記2本の線分のなす夾角が2θであり、前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)が前記直線溝走査面(21113)の軸直角断面輪郭対称線(211132)と前記直線溝ベースライン(21116)を含める平面であり、
    前記直線溝ベースライン(21116)が第1研削ディスク含軸断面(215)内に位置し、前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)が前記直線溝ベースライン(21116)を含める前記第1研削ディスク含軸断面(215)と重なり、研削加工の際に、被加工円錐形ローラーの軸線(31)が前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)内に位置し、前記被加工円錐形ローラーの転がり面(32)が前記直線溝作業面(21111)の両対称側面のそれぞれと線接触し、前記直線溝ベースライン(21116)が、被加工円錐形ローラーの転がり面(32)の、被加工円錐形ローラーの軸線(31)上のマッピング(CD)の中点(Q)を通り、前記被加工円錐形ローラー(3)の半円錐角がφであり、前記被加工円錐形ローラー(3)の軸線(31)と前記直線溝ベースライン(21116)の夾角がγであると、sinφ=sinγsinθであり、
    前記螺旋溝作業面(22111)は、第1作業面(221111)と第2作業面(221112)を含み、
    前記被加工ベアリングローラーが円筒状ローラーである場合、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)による制約で、被加工円筒状ローラーの転がり面(32)が前記第1作業面(221111)と線接触し、被加工円筒状ローラーの端面フィレット(332)が前記第2作業面(221112)と線接触又は点接触し、前記被加工ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)による制約で、被加工円錐形ローラーの転がり面(32)が前記第1作業面(221111)と線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面(342)又は大径端フィレット(341)又は小径端フィレット(331)が前記第2作業面(221112)と線接触し、
    前記第1作業面(221111)及び第2作業面(221112)が、それぞれ第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)に位置し、前記第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)のいずれも等断面走査面であり、前記第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)の走査経路のいずれも、直円錐面の直円錐螺線に分布しており、前記直円錐螺線が前記被加工ベアリングローラーの転がり面(32)の、前記被加工ベアリングローラーの軸線(31)上のマッピング(CD)の中点(Q)を通り、直円錐面の直円錐螺線に分布しており、前記直円錐螺線が螺旋溝ベースライン(22116)であり、前記直円錐面が前記第2研削ディスク基面(224)であり、前記第2研削ディスク基面(224)の軸線が第2研削ディスク軸線(223)であり、
    前記ベアリングローラーが円筒状ローラーである場合、前記螺旋溝ベースライン(22116)が直円錐等角螺線(221161)又は直円錐非等角螺線(221162)であり、前記ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記螺旋溝ベースライン(22116)が直円錐等角螺線(221161)であり、
    前記第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)の母線のいずれも第2研削ディスク含軸断面(225)内に位置し、
    前記第2研削ディスク基面(224)の円錐頂角が2βであり、前記第2研削ディスク基面(224)の円錐頂角は、第2研削ディスク含軸断面(225)内に第2研削ディスク基面(224)の含軸断面の断面線(2241)が前記第2研削ディスク(22)のエンティティの一側となす夾角であり、且つ2β≠180°であり、
    前記第1研削ディスク基面(214)の円錐頂角と第2研削ディスク基面(224)の円錐頂角が、2α+2β=360°という関係を満たし、
    前記第1研削ディスク基面(214)と前記第2研削ディスク基面(224)が平面である場合、
    前記直線溝作業面(21111)が直線溝走査面(21113)に位置し、前記直線溝走査面(21113)が等断面走査面であり、前記直線溝走査面(21113)の走査経路が直線であり、前記直線溝走査面(21113)の母線が直線溝軸直角断面(21114)内に位置し、前記走査経路が直線溝ベースライン(21116)であり、すべての前記直線溝ベースライン(21116)が同一の平面に分布しており、前記平面が前記第1研削ディスク基面(214)であり、前記第1研削ディスク軸線(213)が前記第1研削ディスク基面(214)に垂直であり、
    前記ベアリングローラーが円筒状ローラーである場合、前記直線溝軸直角断面(21114)において、前記直線溝走査面(21113)の軸直角断面輪郭(211131)が前記被加工円筒状ローラーの転がり面(32)の曲率半径に等しい曲率半径を有する円弧であり、前記直線溝ベースライン(21116)は前記軸直角断面輪郭(211131)の曲率中心を通り、
    前記直線溝ベースライン(21116)は、前記第1研削ディスク含軸断面(215)の面内、又は、面外にあり、前記直線溝ベースライン(21116)が前記第1研削ディスク含軸断面(215)の面内にある場合、前記直線溝ベースライン(21116)を含む前記第1研削ディスク含軸断面(215)が前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)であり、前記直線溝ベースライン(21116)が前記第1研削ディスク含軸断面(215)の面外にある場合、前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)が前記直線溝ベースライン(21116)を含み且つ前記第1研削ディスク含軸断面(215)に平行し、
    研削加工の際に、被加工円筒状ローラーの軸線(31)が前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)内に位置し、前記被加工円筒状ローラーの転がり面(32)が前記直線溝作業面(21111)と面接触し、被加工円筒状ローラーの軸線(31)が前記直線溝ベースライン(21116)と重なり、
    前記ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記直線溝軸直角断面(21114)において、前記直線溝走査面(21113)の軸直角断面輪郭(211131)が2本の対称線分であり、前記2本の線分のなす夾角が2θであり、前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)が前記直線溝走査面(21113)の軸直角断面輪郭対称線(211132)と前記直線溝ベースライン(21116)を含める平面であり、
    前記直線溝ベースライン(21116)は、前記第1研削ディスク含軸断面(215)の面内、又は、面外にあり、前記直線溝ベースライン(21116)が前記第1研削ディスク含軸断面(215)の面内にある場合、前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)が前記直線溝ベースライン(21116)を含む前記第1研削ディスク含軸断面(215)と重なり、前記直線溝ベースライン(21116)が前記第1研削ディスク含軸断面(215)の面外にある場合、前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)が前記第1研削ディスク含軸断面(215)に平行し、
    研削加工の際に、被加工円錐形ローラーの軸線(31)が前記直線溝作業面(21111)の中心平面(21112)内に位置し、前記被加工円錐形ローラーの転がり面(32)が前記直線溝作業面(21111)の両対称側面のそれぞれと線接触し、前記直線溝ベースライン(21116)が、被加工円錐形ローラーの転がり面(32)の、被加工円錐形ローラーの軸線(31)上のマッピング(CD)の中点(Q)を通り、前記被加工円錐形ローラー(3)の半円錐角がφであり、前記被加工円錐形ローラー(3)の軸線(31)と前記直線溝ベースライン(21116)の夾角がγであると、sinφ=sinγsinθであり、
    前記螺旋溝作業面(22111)は、第1作業面(221111)と第2作業面(221112)を含み、
    前記被加工ベアリングローラーが円筒状ローラーである場合、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)による制約で、被加工円筒状ローラーの転がり面(32)が前記第1作業面(221111)と線接触し、被加工円筒状ローラーの端面フィレット(332)が前記第2作業面(221112)と線接触又は点接触し、前記被加工ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)による制約で、被加工円錐形ローラーの転がり面(32)が前記第1作業面(221111)と線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面(342)又は大径端フィレット(341)又は小径端フィレット(331)が前記第2作業面(221112)と線接触し、
    前記第1作業面(221111)及び第2作業面(221112)が、それぞれ第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)に位置し、前記第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)のいずれも等断面走査面であり、前記第1走査面(221121)及び第2走査面(221122)の走査経路のいずれも、平面の平面螺線に分布しており、前記平面螺線が前記被加工ベアリングローラーの転がり面(32)の、前記被加工ベアリングローラーの軸線(31)上のマッピング(CD)の中点(Q)を通り、前記平面螺線が螺旋溝ベースライン(22116)であり、前記平面が前記第2研削ディスク基面(224)であり、前記第2研削ディスク軸線(223)が前記第2研削ディスク基面(224)に垂直であり、
    前記ベアリングローラーが円筒状ローラーである場合、前記螺旋溝ベースライン(22116)が平面等角螺線(221161)又は平面非等角螺線(221162)、前記ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記螺旋溝ベースライン(22116)が平面等角螺線(221161)であり、
    前記第1走査面(221121)の母線及び前記第2走査面(221122)の母線はいずれも、前記第2研削ディスク含軸断面(225)内に位置している、ことを特徴とする請求項1に記載の研削ディスクセット。
  3. 前記被加工ベアリングローラーが円錐形ローラーである場合、前記円錐形ローラーの転がり面(32)について凸度が設定されている場合、それに合わせた直線溝作業面(21111)が所在する直線溝走査面の軸直角断面輪郭(211131)に対して前記転がり面(32)の凸度曲線に応じた修整を行う、ことを特徴とする請求項2に記載の研削ディスクセット。
  4. 第2研削ディスク基体(220)が透磁材料で製造され、前記第2研削ディスク基体(220)の内部には環状磁性構造(226)が嵌着されており、前記第2研削ディスク正面(221)には1組のリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料(228)が嵌め込まれており、前記第2研削ディスク基体(220)の透磁材料と嵌め込まれているリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料(228)が、前記第2研削ディスク正面(221)において緊密に連結され、共同で前記第2研削ディスク正面(221)を構成する、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の研削ディスクセット。
  5. ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備であって、
    本体、ローラーサイクルシステム(4)、及び請求項2又は3に記載の研削ディスクセット(2)を含み、
    前記本体は、ベース(11)、ピラー(12)、ビーム(13)、スライドテーブル(14)、上部トレイ(15)、下部トレイ(16)、軸方向負荷装置(17)及び主軸装置(18)を含み、
    前記ベース(11)、ピラー(12)及びビーム(13)は前記本体のフレームを構成し、
    前記研削ディスクセット(2)の第1研削ディスク(21)は前記下部トレイ(16)に接続され、前記研削ディスクセット(2)の第2研削ディスク(22)は前記上部トレイ(15)に接続され、前記スライドテーブル(14)は前記軸方向負荷装置(17)を介して前記ビーム(13)に接続され、前記ピラー(12)は案内部材として前記スライドテーブル(14)が前記第2研削ディスク軸線(223)に沿って直線運動するように案内することもでき、前記スライドテーブル(14)は、前記軸方向負荷装置(17)により駆動されて、前記ピラー(12)又は他の案内部材による制約で、前記第2研削ディスク軸線(223)に沿って直線運動し、
    前記主軸装置(18)は、前記第1研削ディスク(21)又は第2研削ディスク(22)をその軸線周りに回転駆動し、
    前記ローラーサイクルシステム(4)は前記研削ディスクセットの外部に位置し、ローラー収集装置(41)、ローラー搬送システム(43)、ローラー整理手段(44)、及びローラー搬入手段(45)を含み、
    前記ローラー収集装置(41)は前記第1研削ディスクの各直線溝出口(21119)に設けられ、前記各直線溝出口(21119)から前記直線溝作業面(21111)と螺旋溝作業面(22111)により囲まれた研削加工領域を離れる被加工ベアリングローラー(3)を収集し、
    前記ローラー搬送システム(43)は、被加工ベアリングローラー(3)を前記ローラー収集装置(41)から前記ローラー搬入手段(45)に搬送し、
    前記ローラー整理手段(44)は前記ローラー搬入手段(45)の前端に設けられ、
    前記被加工ベアリングローラー(3)が円筒状ローラーの場合、前記ローラー整理手段(44)は、被加工円筒状ローラーの軸線(31)を前記ローラー搬入手段(45)により要求される方向に調整し、前記被加工ベアリングローラー(3)が円錐形ローラーの場合、前記ローラー整理手段(44)は被加工円錐形ローラーの軸線(31)を前記ローラー搬入手段(45)により要求される方向に調整し、被加工円錐形ローラーの小径端の向きをこの小径端が入るべき第2研削ディスク螺旋溝の螺旋溝作業面(22111)が所在する螺旋溝走査面(22112)の含軸断面輪郭に合わせた向きに調整し、
    研削加工の際に、前記研削ディスクセット(2)の回転には、前記第1研削ディスク(21)がその軸線周りに回転し、前記第2研削ディスク(22)が回転しない第1方式と、前記第1研削ディスク(21)が回転せず、前記第2研削ディスク(22)がその軸線周りに回転する第2方式とが存在し、
    前記本体には、前記研削ディスクセット(2)が第1方式で回転するための本体構成1と、前記研削ディスクセット(2)が第2方式で回転するための本体構成2と、前記研削ディスクセット(2)が第1方式で回転することにも、前記研削ディスクセット(2)が第2方式で回転することにも適した本体構成3との3つの構成が存在し、
    本体構成1では、
    前記主軸装置(18)は前記ベース(11)に取り付けられ、前記主軸装置(18)に接続された前記下部トレイ(16)を介して前記第1研削ディスク(21)をその軸線周りに回転駆動し、前記上部トレイ(15)は前記スライドテーブル(14)に接続され、
    研削加工の際に、前記第1研削ディスク(21)はその軸線周りに回転し、前記スライドテーブル(14)は、前記ピラー(12)又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブル(14)に接続された上部トレイ(15)、及び前記上部トレイに接続された第2研削ディスク(22)とともに前記第2研削ディスク軸線(223)に沿って前記第1研削ディスク(21)に接近するとともに、前記第1研削ディスク(21)の各直線溝(2111)に分布している被加工ベアリングローラー(3)へ作業圧力を印加し、前記ローラー搬入手段(45)はそれぞれ前記第2研削ディスクの各螺旋溝入口(22118)に取り付けられ、前記第1研削ディスクのいずれかの直線溝入口(21118)が前記螺旋溝入口(22118)と接合するときに、1つの被加工ベアリングローラー(3)を前記直線溝入口(21118)に押し込み、
    本体構成2では、
    前記主軸装置(18)は前記スライドテーブル(14)に取り付けられ、前記主軸装置(18)に接続された前記上部トレイ(15)を介して前記第2研削ディスク(22)をその軸線周りに回転駆動し、前記下部トレイ(16)は前記ベース(11)に取り付けられ、
    研削加工の際に、前記第2研削ディスク(22)はその軸線周りに回転し、前記スライドテーブル(14)は、前記ピラー(12)又は他の案内部材による制約で、前記スライドテーブル(14)における主軸装置(18)、前記主軸装置(18)に連結された上部トレイ(15)、及び前記上部トレイ(15)に連結された第2研削ディスク(22)とともに前記第2研削ディスク軸線(223)に沿って前記第1研削ディスク(21)に接近するとともに、前記第1研削ディスク(21)の各直線溝(2111)に分布している被加工ベアリングローラー(3)へ作業圧力を印加し、
    前記ローラー搬入手段(45)はそれぞれ前記第1研削ディスクの各直線溝入口(21118)に取り付けられ、前記第2研削ディスクのいずれかの螺旋溝入口(22118)が前記直線溝入口と接合するときに、1つの被加工ベアリングローラー(3)を前記直線溝入口(21118)に押し込み、
    本体構成3では、
    2つの主軸装置(18)が設けられ、一方の主軸装置(18)は前記ベース(11)に取り付けられ、この主軸装置(18)に接続された前記下部トレイ(16)を介して前記第1研削ディスク(21)をその軸線周りに回転駆動し、他方の主軸装置(18)は前記スライドテーブル(14)に取り付けられ、この主軸装置(18)に接続された前記上部トレイ(15)を介して前記第2研削ディスク(22)をその軸線周りに回転駆動し、前記2つの主軸装置(18)ともにロック手段が設けられ、同一時点に前記第1研削ディスク(21)及び第2研削ディスク(22)のうちの一方だけの回転が許可され、他方の研削ディスクが周方向ロックの状態にあり、
    研削設備の研削ディスクセット(2)が第1方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対運動が前記本体構成1と同じであり、前記ローラー搬入手段(45)の取り付け位置及び作用が前記本体構成1と同じであり、
    研削設備の研削ディスクセット(2)が第2方式で回転して研削加工を行う場合、前記第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対運動が前記本体構成2と同じであり、前記ローラー搬入手段(45)の取り付け位置及び作用が前記本体構成2と同じである、ことを特徴とするベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削設備。
  6. 前記研削ディスクセットにおいて、第2研削ディスク基体(220)が透磁材料で製造され、前記第2研削ディスク基体(220)の内部には環状磁性構造(226)が嵌着されており、前記第2研削ディスク正面(221)には1組のリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料(228)が嵌め込まれており、前記第2研削ディスク基体(220)の透磁材料と嵌め込まれているリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料(228)が、前記第2研削ディスク正面(221)において緊密に連結され、共同で前記第2研削ディスク正面(221)を構成し、
    前記ローラーサイクルシステムは、ローラーサイクルパスの前記ローラー搬送システム(43)内又はローラー搬送システム(43)の前に設置されて、前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造(226)の磁場で磁化された強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)を消磁するためのローラー脱磁装置(42)をさらに含む、ことを特徴とする請求項5に記載の研削設備。
  7. ベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削方法であって、
    請求項5に記載の研削設備を用い、
    第2研削ディスク(22)は第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)と第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)により囲まれた各研削加工領域のスペースが1つの被加工ベアリングローラー(3)だけを収容できるようになるまで、その軸線に沿って第1研削ディスク(21)に接近するステップ1と、
    研削ディスクセットの第1回転方式に対応し、第1研削ディスク(21)がその軸線周りに第2研削ディスク(22)に対して1~10rpmの低速で回転し、研削ディスクセットの第2回転方式に対応し、第2研削ディスク(22)がその軸線周りに第1研削ディスク(21)に対して1~10rpmの低速で回転するステップ2と、
    ローラー搬送システム(43)、ローラー整理手段(44)及びローラー搬入手段(45)を起動させ、第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対回転速度とマッチングするようにローラー搬入手段(45)の搬入速度を調整し、ローラー搬入手段(45)の搬入速度とマッチングするようにローラー搬送システム(43)の搬送速度及びローラー整理手段(44)の整理速度を調整し、それによって、被加工ベアリングローラー(3)が第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との間で直線溝ベースライン(21116)の直線に沿って送られること、ローラーサイクルシステム(4)による収集、搬送、整理、搬入のサイクルを確立するステップ3と、
    第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対回転速度を5~60rpmの相対作動回転速度に調整し、第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対作動の回転速度とマッチングするようにローラー搬入手段(45)の搬入速度を作動搬入速度に調整し、上記ローラーサイクルシステム(4)のローラー収集装置(41)、ローラー搬送システム(43)、ローラー整理手段(44)及びローラー搬入手段(45)のそれぞれでの被加工ベアリングローラー(3)の残量がマッチングし、サイクルが順調且つ順序よく行われるようにローラー搬送システム(43)の搬送速度とローラー整理手段(44)の整理速度を調整するステップ4と、
    研削加工領域に研削液を注入するステップ5と、
    1)前記被加工ベアリングローラー(3)が円筒状ローラーの場合、第2研削ディスク(22)は、その軸線に沿って第1研削ディスク(21)にさらに接近し、研削加工領域内の被加工円筒状ローラーの転がり面(32)がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)と面接触し、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)と線接触するようにし、前記被加工ベアリングローラー(3)が円錐形ローラーの場合、第2研削ディスク(22)は、その軸線に沿って第1研削ディスク(21)にさらに接近し、研削加工領域内の被加工円錐形ローラーの転がり面(32)がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)の両対称側面及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)と線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面(342)又は大径端フィレット(341)又は小径端フィレット(331)が第2研削ディスク螺旋溝の第2作業面(221112)と線接触するようにすることと、
    2)平均で0.5~2Nの初期作業圧力を研削加工領域内の各被加工ベアリングローラー(3)に印加し、被加工ベアリングローラー(3)は第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)による摩擦駆動を受けて自体の軸線(31)周りに連続して回転運動しながら、螺旋溝作業面(22111)による持続的な押圧作用によって第1研削ディスクの直線溝ベースライン(21116)に沿って直線送り運動を行い、被加工ベアリングローラーの転がり面(32)は第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)により研削加工され始めることとを含むステ
    ップ6と、
    研削加工が安定的に行われるにつれて、研削加工領域内の各被加工ベアリングローラー(3)に対して作業圧力を正常作業圧力である2~50Nに徐々に増加し、被加工ベアリングローラー(3)はステップ6のように第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)と第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)との接触関係、自体の軸線(31)周りの連続的な回転運動及び直線溝ベースライン(21116)に沿う直線送り運動を持続し、その転がり面(32)が第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)により研削加工され続けるステップ7と、
    研削加工を所定時間だけ行った後、被加工ベアリングローラー(3)をサンプリングして検査し、サンプリングされて検査された被加工ベアリングローラーの転がり面(32)の表面の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たしていない場合、本ステップの研削加工を持続し、サンプリングされて検査された被加工ベアリングローラーの転がり面(32)の表面の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場合、ステップ9に入るステップ8と、
    ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段(45)、ローラー搬送システム(43)及びローラー整理手段(44)の作動を停止し、第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対回転数をゼロに調整し、研削加工領域への研削液注入を停止し、第2研削ディスク(22)がその軸線に沿って非作業位置に戻るステップ9とを含む、ことを特徴とするベアリングローラーの転がり面の仕上げ加工用の研削方法。
  8. 前記研削設備において、第2研削ディスク基体(220)が透磁材料で製造され、前記第2研削ディスク基体(220)の内部には環状磁性構造(226)が嵌着されており、前記第2研削ディスク正面(221)には1組のリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料(228)が嵌め込まれており、前記第2研削ディスク基体(220)の透磁材料と嵌め込まれているリングリボン状又は螺旋リボン状の非透磁材料(228)が、前記第2研削ディスク正面(221)において緊密に連結され、共同で前記第2研削ディスク正面(221)を構成し、
    前記ローラーサイクルシステムは、ローラーサイクルパスの前記ローラー搬送システム(43)内又はローラー搬送システム(43)の前に設置されて、前記第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造(226)の磁場で磁化された強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)を消磁するためのローラー脱磁装置(42)をさらに含み、
    ステップ3では、ローラー脱磁装置(42)、ローラー搬送システム(43)、ローラー整理手段(44)及びローラー搬入手段(45)を起動させ、第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対回転速度とマッチングするようにローラー搬入手段(45)の搬入速度を調整し、ローラー搬入手段(45)の搬入速度とマッチングするようにローラー搬送システム(43)の搬送速度とローラー整理手段(44)の整理速度を調整し、それによって、被加工ベアリングローラー(3)が第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との間で直線溝ベースライン(21116)の直線に沿って送られること、ローラーサイクルシステム(4)による収集、搬送、整理、搬入のサイクルを確立し、
    ステップ6では、
    1)第2研削ディスク基体の内部の環状磁性構造(226)が作業状態に入り、前記被加工ベアリングローラー(3)が円筒状ローラーの場合、第2研削ディスク(22)はその軸線に沿って第1研削ディスク(21)にさらに接近し、研削加工領域内の被加工円筒状ローラーの転がり面(32)がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)と面接触し、第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)と線接触するようにし、前記被加工ベアリングローラー(3)が円錐形ローラーの場合、第2研削ディスク(22)はその軸線に沿って第1研削ディスク(21)にさらに接近し、研削加工領域内の被加工円錐形ローラーの転がり面(32)がそれぞれ第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)の両対称側面及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)と線接触し、被加工円錐形ローラーの大径端ボール基面(342)又は大径端フィレット(341)又は小径端フィレット(331)が第2研削ディスク螺旋溝の第2作業面(221112)と線接触するようにすることと、
    2)平均で0.5~2Nの初期作業圧力を研削加工領域内の各被加工ベアリングローラー(3)に印加し、環状磁性構造(226)の磁場強度を調整し、被加工ベアリングローラー(3)の自体の軸線(31)周りの回転に対する第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)の滑り摩擦駆動トルクが被加工ベアリングローラー(3)の自体の軸線(31)周りの回転に対する、第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)の滑り摩擦抵抗トルクよりも大きいようにし、それによって、被加工ベアリングローラー(3)は、自体の軸線(31)周りに連続的に回転駆動されながら、螺旋溝作業面(22111)の持続的な押圧作用によって第1研削ディスクの直線溝ベースライン(21116)に沿って直線送り運動を行い、被加工ベアリングローラーの転がり面(32)は第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)及び第2研削ディスク螺旋溝の第1作業面(221111)により研削加工され始め、
    ステップ9では、
    ゼロまで作業圧力を徐々に減少し、ローラー搬入手段(45)、ローラー搬送システム(43)及びローラー整理手段(44)の作動を停止し、第1研削ディスク(21)と第2研削ディスク(22)との相対回転数をゼロまで調整し、環状磁性構造(226)を非作業状態に切り替え、ローラー脱磁装置(42)の作動を停止し、研削加工領域への研削液注入を停止し、第2研削ディスク(22)はその軸線に沿って非作業位置に戻る、請求項7に記載の研削方法。
  9. 使用される研削設備の研削ディスクセット(2)の第2研削ディスク(22)の内部での磁性構造の設置には、固着砥粒研削方式で強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)を研削する場合、第2研削ディスク(22)の内部に磁性構造が設置され、前記磁性構造の磁場強度を調整することによって、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)の自体の軸線(31)周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)の滑り摩擦駆動トルクが、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)の自体の軸線(31)周りの回転に対する、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)の滑り摩擦抵抗トルクよりも大きいようにし、それによって、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)が自体の軸線(31)周りに連続的に回転駆動される場合1と、遊離砥粒研削方式で強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)を研削する場合、前記第2研削ディスク(22)の内部に磁性構造が設置され、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)の自体の軸線(31)周りの回転に対する、前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)の滑り摩擦駆動トルクを増大し、前記強磁性材質の被加工ベアリングローラー(3)の自体の軸線(31)周りの連続的な回転が、前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)の材料と前記第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)の材料とのマッチングによる制約を受けないようにする場合2とを含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の研削方法。
  10. 前記第1研削ディスク(21)及び第2研削ディスク(22)が初めて使用されるに先立って、幾何学的パラメータの同じ被加工ベアリングローラー(3)を用いて前記第1研削ディスクの直線溝作業面(21111)及び第2研削ディスクの螺旋溝作業面(22111)に対して被加工ベアリングローラー(3)の研削方法と同じである慣らし運転方法で慣らし運転を行い、
    ステップ8では、慣らし運転に関与する被加工ベアリングローラー(3)をサンプリングして検査し、サンプリングされて検査される被加工ベアリングローラーの転がり面(32)の表面の品質、形状精度及び寸法一致性が技術要件を満たす場合、慣らし運転過程はステップ9に入り、満たさない場合、ステップ8を持続する、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の研削方法。
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