JP7310697B2 - 被検物質の分析キット、及び被検物質の分析方法 - Google Patents
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Description
また、抗原を定量する方法としては、競合法も知られている。競合法とは、分析対象となる溶液中に含まれる被験物質である抗原と、標識が固定された抗体とを抗原抗体反応させ、次いでこのとき発生した未反応の標識が固定された抗体を定量する方法である。
特許文献1には、コロイド金属粒子で標識した少なくとも1つの試薬と、少なくとも1つの電極、及び、前記コロイド金属粒子を化学的に溶解するための試薬を含むイムノアッセイ法が開示されている。この特許文献1に開示されているイムノアッセイ法では、標識であるコロイド金属粒子を化学的に溶解し、次いでその金属の溶液を電極に移して還元して、還元した金属を電極に堆積させた後、その電極の表面に堆積した金属を電気的に再溶解させ、その再溶解後に現れるボルタンメトリーピークを解析することによって、その金属の量を測定する。なお、コロイド金属粒子は、溶媒に分散させた金属ナノ粒子である。
しかし、これらのタンパク質やタンパク質を含む物質は、バクテリア等により変質しやすいため、これらの物質をブロッキング剤として用いる分析キットは、長期保存することが困難である。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
[分析キット]
本実施形態の分析キットは、被検物質溶液に含まれる被検物質を、抗原抗体反応を利用して分析するための分析キットである。被検物質は、例えば、生体材料であり、特にタンパク質やメタボロームである。
本実施形態の分析キットは、センサと金属ナノ粒子の分散液を備える。センサは、被検物質溶液に含まれる被検物質を補足する機能を有し、金属ナノ粒子は、補足した被検物質を定量するための標識として機能する。
本発明の第1実施形態にかかる分析キットで用いるセンサを図1と図2を参照して説明する。図1は、センサの一実施形態を示す平面図である。図2は、図1のII-II線断面図である。
図1に示すセンサ10は、第1基板11と、第1基板11の表面(図2において上面)において一方の端部近傍に設けられた作用電極12、対極13及び参照電極14と、作用電極12、対極13及び参照電極14にそれぞれ接続されるとともに第1基板11の他方の端部まで延在するように第1基板11上に形成されたリード線12a、13a及び14aと、第1基板11に接着された、作用電極12、対極13及び参照電極14が露出するような窓15が形成されている第2基板16とから構成される。第2基板16は、リード線12a、13a及び14aのうち第1基板11の他方の端部近傍以外の部分を覆っている。
第2基板16は、第1基板11との間に、流路を形成する。第2基板16は、流路となる溝が掘られているか、第1基板と第2基板の間に流路を形成するための第3基板を挟んだ平滑なものでもよい。
金属ナノ粒子は、平均粒子径が1nm以上100nm以下の範囲にあることが好ましく、10nm以上50nm以下の範囲にあることがより好ましい。金属ナノ粒子は、溶媒に分散させることが好ましい。溶媒としては、水系溶媒、有機系溶媒およびこれらの混合液を用いることができる。水系溶媒の例としては、水、緩衝液を挙げることができる。緩衝液としては、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いることができる。有機系溶媒の例としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールなどの1価アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトンを挙げることができる。
[分析キット]
本発明の第2実施形態の分析キットは、作用電極が、表面に一次抗体が固定されており、前記一次抗体が固定されている部分以外の作用電極の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている点と、金属ナノ粒子の二次抗体が固定化されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされていなくてもよい点を除いて、第1の実施形態の分析キットと同様に構成されている。
[分析方法]
次に、本発明の第3実施形態の分析方法を、図3と図4とを参照して説明する。
図3は、本発明の第3実施形態にかかる分析方法を説明するフロー図である。
本実施形態の分析方法は、図3に示すように、第1結合工程S01、第2結合工程S02、電圧印加工程S03、電流量計測工程S04、算出工程S05を含む。
第1結合工程S01では、上述のセンサ10の作用電極12と、被検物質溶液とを接触させる。図4(a)に示すように、作用電極12の表面には、測定対象物である被検物質と選択的に結合可能な一次抗体31が固定されている。このため、第1結合工程S01では、図4(b)に示すように、測定対象となる被検物質32のみが一次抗体31に補足される。
また、作用電極12の一次抗体31が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている場合は、二次抗体の作用電極12への非特異的な吸着が防止される。そのため、被検物質をより高い選択性と高感度で分析することができる。
第2結合工程S02では、作用電極12と、前述の金属ナノ粒子の分散液とを接触させる。図4(c)に示すように、金属ナノ粒子33の表面には、測定対象物である被検物質32と選択的に結合可能な二次抗体34が固定されている。このため、第2結合工程S02により、図4(c)に示すように、被検物質32と二次抗体34が結合し、被検物質32に金属ナノ粒子33が結合される。金属ナノ粒子33の二次抗体34が固定されている部分以外の表面は、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされているため、二次抗体34が一次抗体31に抗原を介さずに直接非特異的に結合するのが防止される。そのため、被検物質を高い選択性と高感度で分析することができる。
電圧印加工程S03では、電解質溶液に作用電極12、対極13及び参照電極14を浸漬し、作用電極12の電位を被検物質32と結合した金属ナノ粒子33を酸化してイオン化させる電位とするため、作用電極12と対極13との間に電圧を印可する。
電流量計測工程S06では、作用電極12と対極13との間に電圧を印加して、電解質溶液の存在下でイオン化(酸化)した金属ナノ粒子33の全量がイオン化するまでの電流量を計測する。例えば、金属ナノ粒子33が金ナノ粒子である場合、作用電極12と対極13との間に電圧を印加することによって、金ナノ粒子が塩化金の錯イオンとして溶解するときの電流量を計測する。具体的には、センサ10のリード線12a、13a、14aをポテンシオスタットに接続し、ボルタンメトリー法を用いて、作用電極12と対極13との間に電圧を印加しながら、作用電極12と対極13との間に流れる電流量を測定する。
算出工程S05では、電流量から金属ナノ粒子33の量を求め、金属ナノ粒子33の量から被検物質量を算出する。電流量計測工程S04で得られる電流量は、金属ナノ粒子33の量(すなわち、被検物質量)と相関する。従って、既知量の被検物質を含む試料を用いて検量線を作成することによって、被検物質溶液に含まれる被検物質を正確に定量することが可能となる。
本発明の第4実施形態の分析方法は、図3に示す第3実施形態と同じように、第1結合工程S01、第2結合工程S02、電圧印加工程S03、電流量計測工程S04、算出工程S05を含む。第4実施形態の分析方法は、電圧印加工程03において、第3実施形態の、全量の金属ナノ粒子を電解質溶液の存在下で酸化によってイオン化させる代わりに、全量の金属ナノ粒子を電解質溶液の存在下で酸化によってイオン化させ、イオン化した金属ナノ粒子を更に還元させる点、及び電流量計測工程S04において、第3実施形態の、作用電極12と対極13との間に電圧を印加して、電解質溶液の存在下でイオン化(酸化)した金属ナノ粒子33の全量がイオン化するまでの電流量を計測する代わりに、作用電極12と対極13との間に電圧を印加して、電解質溶液の存在下で全量の金属ナノ粒子33をイオン化(酸化)した後、更に、作用電極12と対極13との間に逆の電圧を印加して電解質溶液の存在下でイオン化(酸化)した前記金属ナノ粒子33が更に還元するまでの電流量を計測する点を除いて、第3実施形態の分析方法と同様に構成されている。
本発明の第5実施形態の分析方法は、第3実施形態の第1結合工程S01において、作用電極12の一次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている点を除いて、第3実施形態の分析方法と同様に構成されている。
本発明の第6実施形態の分析方法は、第4実施形態の第1結合工程S01において、作用電極12の一次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている点を除いて、第4実施形態の分析方法と同様に構成されている。
従って、本発明の分析キットおよび分析方法によれば、簡便な操作で、被検物質を高い選択性で、かつ高感度で分析することが可能となるともに、分析キットの長期保存が可能となる。また、本発明の分析方法は、イムノクロマトグラフィー法にも適用することも可能である。
(1)一次抗体付センサの作製
ポリエチレンテレフタレート基板に対極とリード線をマスクでパターニングした金蒸着膜、作用電極にSiウエハに成膜した導電性DLC膜、参照電極にペースト化したAg/AgClのスクリーン印刷により作成したAg/AgCl膜を用いたセンサチップを用意した。このセンサチップの作用電極(電極面積S=0.0962cm2)に、一次抗体として未標識の抗ヤギIgGを固定して、さらにベンゾイミダゾールにて一次抗体が固定されている部分以外の作用電極の表面をブロッキングすることで、作用電極の表面に一次抗体が固定されている一次抗体付き分析チップを作製した。
田中貴金属社製の平均粒子径18nmの金ナノ粒子分散液を用いた。
抗原分析用試料として、下記に示すように抗原濃度がそれぞれ異なるNo.1~No.6を用意した。下記のNo.1~No.6は、0.1%のTween20を含むPBS緩衝液と、ヤギIgG(抗原)とを抗原濃度が下記の濃度となるように混合することによって調製した。
No.1:抗原濃度=0.01ng/mL
No.2:抗原濃度=0.1ng/mL
No.3:抗原濃度=1.0ng/mL
No.4:抗原濃度=10ng/mL
No.5:抗原濃度=100ng/mL
No.6:抗原濃度=1000ng/mL
(3)で用意したNo.1~No.6の各抗原分析用試料について、35μLを正確に量り取り、これを上記(1)で作製した一次抗体付きセンサの作用電極の上に滴下した後、40分間インキュベートした(第1結合工程)。
ベンゾトリアゾールをシスチンに変更する以外は、実施例1と同様の方法で一次抗体付センサ、二次抗体付き金ナノ粒子分散液、抗原分析用試料を作成し、抗原の分析を行った。
図6に、No.1~No.6の各抗原分析用試料の抗原濃度と、作用電極と対極との間に流れた電流量(すなわちイオン化した金ナノ粒子を電気化学的に還元させるために要した電流量)とをプロットしたグラフを示す(図6の安定性試験前のプロット)。図6のグラフから電流値と、抗原分析用試料の抗原濃度との間には相関関係があることが確認された。従って、既知量の抗原(被検物質)を含む試料を用いて検量線(電流値-抗原濃度曲線)を作成することによって、被検物質溶液に含まれる抗原(被検物質)を正確に定量することが可能となることが確認された。
ベンゾトリアゾールをスクロースに変更する以外は、実施例1と同様の方法で一次抗体付センサ、二次抗体付き金ナノ粒子分散液、抗原分析用試料を作成し、抗原の分析を行った。
図7に、No.1~No.6の各抗原分析用試料の抗原濃度と、作用電極と対極との間に流れた電流量(すなわちイオン化した金ナノ粒子を電気化学的に還元させるために要した電流量)とをプロットしたグラフを示す(図7の安定性試験前のプロット)。図7のグラフから電流値と、抗原分析用試料の抗原濃度との間には相関関係があることが確認された。従って、既知量の抗原(被検物質)を含む試料を用いて検量線(電流値-抗原濃度曲線)を作成することによって、被検物質溶液に含まれる抗原(被検物質)を正確に定量することが可能となることが確認された。
ベンゾイミダゾールの代わりに、スキムミルクを用いる以外は、実施例1と同様にして、センサを作成し、抗原濃度を測定した。その結果を図8に示す(図8の安定性試験前のプロット)。
Claims (15)
- 作用電極と、参照電極と、対極と、を有し、前記作用電極の表面に一次抗体が固定されているセンサ、及び、表面に被検物質に特異的に結合する二次抗体が固定されており、前記二次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている金属ナノ粒子を含むことを特徴とする被検物質の分析キット。
- 前記作用電極の一次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている、請求項1に記載の分析キット。
- 作用電極と、参照電極と、対極と、を有し、前記作用電極の表面に一次抗体が固定されており、前記一次抗体が固定されている部分以外の作用電極の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされているセンサ、及び、表面に被検物質に特異的に結合する二次抗体が固定されている金属ナノ粒子を含むことを特徴とする被検物質の分析キット。
- 前記不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物が、有機イオウ化合物、有機窒素化合物、有機酸素化合物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の分析キット。
- 前記三重結合をもつ有機化合物が、アセチレン系有機化合物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の分析キット。
- 前記金属ナノ粒子が、金、白金、銀、銅、ロジウム、パラジウム、鉄、コバルト及びニッケルからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の分析キット。
- 被検物質溶液に含まれる被検物質の分析方法であって、
作用電極と、参照電極と、対極と、を有し、前記作用電極の表面に被検物質に特異的に結合する一次抗体が固定されているセンサの前記作用電極と、前記被検物質溶液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体と前記被検物質溶液の被検物質とを結合させる第1結合工程と、
前記作用電極と、表面に被検物質に特異的に結合する二次抗体が固定されており、前記二次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている金属ナノ粒子が分散されている金属ナノ粒子の分散液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体に結合した前記被検物質と前記二次抗体とを結合させることによって、前記被検物質と前記金属ナノ粒子とを結合させる第2結合工程と、
前記作用電極と前記対極との間に電圧を印加して、前記金属ナノ粒子を電解質溶液の存在下でイオン化させ、前記金属ナノ粒子の全量がイオン化するまでの電流量を計測する電流量計測工程と、
前記電流量から金属ナノ粒子量を求め、前記金属ナノ粒子量から被検物質量を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とする被検物質の分析方法。 - 被検物質溶液に含まれる被検物質の分析方法であって、
作用電極と、参照電極と、対極と、を有し、前記作用電極の表面に被検物質に特異的に結合する一次抗体が固定されているセンサの前記作用電極と、前記被検物質溶液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体と前記被検物質溶液の被検物質とを結合させる第1結合工程と、
前記作用電極と、表面に被検物質に特異的に結合する二次抗体が固定されており、前記二次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている金属ナノ粒子の分散液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体に結合した前記被検物質と前記二次抗体とを結合させることによって、前記被検物質と前記金属ナノ粒子とを結合させる第2結合工程と、
前記作用電極と前記対極との間に電圧を印加して、全量の前記金属ナノ粒子を電解質溶液の存在下で酸化によってイオン化させ、イオン化した前記金属ナノ粒子を更に還元させたときの電流量を計測する電流量計測工程と、
前記電流量から金属ナノ粒子量を求め、前記金属ナノ粒子量から被検物質量を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とする被検物質の分析方法。 - 前記作用電極の一次抗体が固定されている部分以外の表面が、不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされている、請求項7又は8に記載の分析方法。
- 被検物質溶液に含まれる被検物質の分析方法であって、
作用電極と、参照電極と、対極と、を有し、前記作用電極の表面に被検物質に特異的に結合する一次抗体が固定されており、前記一次抗体が固定されている部分以外の表面が不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされているセンサの前記作用電極と、前記被検物質溶液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体と前記被検物質溶液の被検物質とを結合させる第1結合工程と、
前記作用電極と、表面に前記被検物質と結合する二次抗体が固定された金属ナノ粒子が分散されている金属ナノ粒子の分散液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体に結合した前記被検物質と前記二次抗体とを結合させることによって、前記被検物質と前記金属ナノ粒子とを結合させる第2結合工程と、
前記作用電極と前記対極との間に電圧を印加して、前記金属ナノ粒子を電解質溶液の存在下でイオン化させ、前記金属ナノ粒子の全量がイオン化するまでの電流量を計測する電流量計測工程と、
前記電流量から金属ナノ粒子量を求め、前記金属ナノ粒子量から被検物質量を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とする被検物質の分析方法。 - 被検物質溶液に含まれる被検物質の分析方法であって、
作用電極と、参照電極と、対極と、を有し、前記作用電極の表面に被検物質に特異的に結合する一次抗体が固定されており、前記一次抗体が固定されている部分以外の表面が不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物又は三重結合をもつ有機化合物によってブロッキングされているセンサの前記作用電極と、前記被検物質溶液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体と前記被検物質溶液の被検物質とを結合させる第1結合工程と、
前記作用電極と、表面に前記被検物質と結合する二次抗体が固定された金属ナノ粒子が分散されている金属ナノ粒子の分散液とを接触させて、前記作用電極の前記一次抗体に結合した前記被検物質と前記二次抗体とを結合させることによって、前記被検物質と前記金属ナノ粒子とを結合させる第2結合工程と、
前記作用電極と前記対極との間に電圧を印加して、全量の前記金属ナノ粒子を電解質溶液の存在下で酸化によってイオン化させ、イオン化した前記金属ナノ粒子を更に還元させたときの電流量を計測する電流量計測工程と、
前記電流量から金属ナノ粒子量を求め、前記金属ナノ粒子量から被検物質量を算出する算出工程と、
を含むことを特徴とする被検物質の分析方法。 - 前記不対電子対または孤立電子対をもつヘテロ有機化合物が、有機イオウ化合物、有機窒素化合物、有機酸素化合物である、請求項7~11のいずれか一項に記載の分析方法。
- 前記三重結合をもつ有機化合物が、アセチレン系有機化合物である、請求項7~11のいずれか一項に記載の分析方法。
- 前記金属ナノ粒子が、金、白金、銀、銅、ロジウム、パラジウム、鉄、コバルト及びニッケルからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含むことを特徴とする請求項7~13のいずれか一項に記載の分析方法。
- 前記分析方法が、イムノクロマトグラフィー法である、請求項7~14のいずれか一項に記載の分析方法。
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